JP3394196B2 - ディスペンスヘッド - Google Patents

ディスペンスヘッド

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JP3394196B2
JP3394196B2 JP26683098A JP26683098A JP3394196B2 JP 3394196 B2 JP3394196 B2 JP 3394196B2 JP 26683098 A JP26683098 A JP 26683098A JP 26683098 A JP26683098 A JP 26683098A JP 3394196 B2 JP3394196 B2 JP 3394196B2
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beer
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秀明 村田
章生 新宅
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伊吹工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビール容器の口金
に取り付けるディスペンスヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、飲食店等において大量のビー
ルを提供するシステムとしては、ビール会社から供給さ
れるビール容器に、ディスペンサー及び炭酸ガスボンベ
を接続して構成したシステムが知られている。このシス
テムにおいては、炭酸ガスボンベから高圧の炭酸ガスを
ビール容器内部に送り込み、この炭酸ガスの圧力によっ
てビール容器内部のビールを取り出している。取り出さ
れたビールはディスペンサーに送られる。ディスペンサ
ーは、取り出されたビールを冷却する機能と、冷却され
たビールをグラスに注ぎ出す機能とを備えた装置であ
る。
【0003】ビール容器は、一般にビール樽と呼ばれて
おり、内容積が7L〜50L程度のものである。またビ
ール容器は、口金にバネを用いた弁機構を有しており、
流通過程等において内部のビールが漏洩しない構造にな
っている。このビール容器の口金には、ビール容器の納
入先の飲食店等において、ディスペンスヘッドと呼ばれ
る器具が取り付けられる。ディスペンスヘッドは、弁機
構を開き、ディスペンサーや炭酸ガスボンベに接続する
ための器具である。ディスペンスヘッドは、ディスペン
サー及び炭酸ガスボンベと接続する接続口を有し、さら
に口金の弁機構を開閉する機能、炭酸ガスをビール容器
内部に送り込む機能、ビール容器内部のビールを取り出
す機能を有したものである。
【0004】図3は従来より使用されているディスペン
スヘッドおよびビール容器を示す図であり、断面で示し
ている。なお、同図では、ビール容器30の口金31の
弁機構36が開かれ、ビール容器30内部に炭酸ガス4
6が送り込まれて、ビール47が取り出されている状態
を示している。図3に示すように、ディスペンスヘッド
40は、本体41、プランジャ部材42、レバー43で
構成されている。プランジャ部材42はビールを外部へ
と吐出するためのものである。プランジャ部材42は本
体41を貫通し、且つ、その長手方向に沿って移動可能
に設置されている。プランジャ部材42と本体41との
間の隙間は、炭酸ガス46をビール容器30の内部へと
送るためのガス流路44となっている。プランジャ部材
42は、長手方向への移動によって、このガス流路44
を開閉し得るように形成されている。本体41には、ガ
ス供給口45が設けられている。ガス供給口45は炭酸
ガスボンベ(図示せず)とチューブ等で接続される。本
体41の口金側の部分には突起48が設けられている。
口金31のフランジ35は突起48と本体の内面とがつ
くる凹部49に強固に嵌合されており、ディスペンスヘ
ッド40と口金31とは高い密閉性をもって接合されて
いる。なお、突起48は全部で三個設けられており、各
突起は円周を三等分する位置にある。
【0005】レバー43は、その先端で本体41に回転
可能に連結されている。レバー43は更にプランジャ部
材42にも連結されており、レバー43の上下動によっ
てプランジャ部材42を移動することができる。口金3
1の弁機構36は、弁部材32がプランジャ部材で押し
下げられることで開くようになっている。なお、33
は、押し下げられた弁部材32を復帰させるためのバネ
である。34は、ビール容器30の内部のビールを吸い
込み、プランジャ部材へと送るサイフォンチューブであ
る。
【0006】従って、同図に示すようにレバー43を押
し下げた状態とすれば、ガス流路44及び弁機構36が
開かれ、炭酸ガス46はビール容器30の内部に供給さ
れ、炭酸ガスに押されたビール47はサイフォンチュー
ブ34およびプランジャ部材42の内部を通って外部へ
と吐出される。反対に、レバー43を上方に持ち上げた
状態とすれば、ガス流路44及び弁機構36は閉じられ
た状態となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記に
示したディスペンスヘッドにおいては、その構造上、レ
バーの押し下げにはかなりの腕力が必要とされ、作業者
にとって負担が大きいという問題がある。さらに、ディ
スペンスヘッドは頻繁に脱着を繰り返す必要があるた
め、フランジ35と突起48の摩耗の進行が激しく、通
常半年から一年程度で本体41と口金31との密閉性を
維持することが困難になってしまう。即ち、従来におい
ては、半年から一年程度でディスペンスヘッドや口金を
取替える必要があり、不経済であるといえる。
【0008】本発明の課題は、レバー操作の必要がな
く、耐久性に優れたディスペンスヘッドを提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のディスペンスヘ
ッドは、次の特徴を有するものである。 (1) ビール容器の口金に取り付けられるディスペン
スヘッドであって、シリンダ室と、シリンダ室を貫通す
るプランジャ部材と、シリンダ室内部をプランジャ部材
の長手方向に沿って相対する二方向に移動し得る環状の
ピストン部材と、該ピストン部材の移動方向を制御する
制御弁と、第一から第四のガス流路と、第一及び第二の
ガス流路にガスを供給するガス供給口とを有し、第一の
ガス流路は、ガス供給口から供給されたガスを制御弁へ
と送り得る形態を呈し、第二のガス流路は、ガス供給口
から供給されたガスをビール容器内部へと送り得る形態
を呈し、第三のガス流路は、ピストン部材が一方向へ移
動するように、制御弁からシリンダ室内部へとガスを送
り得る形態を呈し、第四のガス流路は、ピストン部材が
該一方向と相対する方向へ移動するように、制御弁から
シリンダ室内部へとガスを送り得る形態を呈し、制御弁
は、第一のガス流路によって送られたガスが第三のガス
流路または第四のガス流路のどちらか一方を通るように
流路を切り換え、ピストン部材の移動方向を制御するも
のであり、環状のピストン部材は、その内周がプランジ
ャ部材の外周に接合され、その外周がシリンダ室の内壁
と密接するように形成されており、プランジャ部材は、
ビール容器内のビールを当該ディスペンスヘッドの外部
に吐出するためのビール用流路を有し、ピストン部材の
移動に伴ってその長手方向に沿って移動できるように設
置されており、且つ、この移動によって第二のガス流路
を開閉し得るものであることを特徴とするディスペンス
ヘッド。
【0010】(2) ビール容器の口金への取付側にシ
リンダ室と隔壁を隔ててパッキン部材を有しており、パ
ッキン部材は、シリンダ室を貫通して該取付側へと突出
しているプランジャ部材の外周面を囲んで該外周面との
間に第二のガス流路を形成し、該パッキン部材の該取付
側の端部が、ビール容器の口金に接触して第二のガス流
路を通るガスを気密に保持し、該パッキン部材のシリン
ダ室側の端部が、該隔壁との間に第一及び第二のガス流
路の一部となる隙間を形成し得、プランジャ部材のその
長手方向に沿った移動によって、第二のガス流路を開閉
し得るものである上記(1)記載のディスペンスヘッ
ド。
【0011】(3) 制御弁が、当該ディスペンスヘッ
ドに設けられた止まり穴にシャフト部材を摺動可能に挿
入して形成されたものであって、止まり穴は、その開口
から底面に向けて順に、第三のガス流路、第四のガス流
路および第一のガス流路と接続され、シャフト部材は、
挿入時に該底面に対向する側から反対側に向けて、止ま
り穴の内壁との間に隙間を形成する小径部と、シャフト
部材をその長手方向に対して垂直に貫通する貫通穴とを
有し、さらに貫通穴から該底面に対向する側の端部へと
抜けるセンタ穴を有しており、且つ、止まり穴の内部で
の摺動によって、第一のガス流路と第四のガス流路と
の間、および第三のガス流路と該隙間との間にガスが流
れるようにして、または第一のガス流路とセンタ穴と
の間、第三のガス流路と貫通穴との間、および第四のガ
ス流路と該隙間との間にガスが流れるようにして、当該
制御弁に流路の切り換えを行わせるものであり、さら
に、該隙間と当該ディスペンスヘッドの外部とを接続す
る第五のガス流路が設けられている上記(1)記載のデ
ィスペンスヘッド。
【0012】
【作用】上記(1)〜(3)に示す本発明のディスペン
スヘッドにおいては、従来レバーによって行っていたプ
ランジャ部材の長手方向への移動をピストン部材によっ
て行っており、ピストン部材は供給されるガスによって
動作している。即ち、本発明のディスペンスヘッドを使
用すれば、作業者は制御弁の切り換え操作を行うだけで
良く、作業者に大きな負担を掛けることはない。
【0013】また、上記(2)に示す本発明のディスペ
ンスヘッドにおいては、口金への取付側にシリンダ室と
隔壁を隔ててパッキン部材が設置されており、パッキン
部材はガス供給口からガスが送られるとガスの圧力によ
って口金に押しつけられるように構成されている。よっ
て、上記(2)に示す本発明のディスペンスヘッドを用
いれば、ディスペンスヘッドと口金とを従来のように強
固に接合しなくても十分な密閉性を保つことができる。
【0014】さらに、上記(3)に示す本発明のディス
ペンスヘッドにおいては、制御弁がディスペンスヘッド
自体に内蔵されているため、ディスペンスヘッド自体を
コンパクトにすることができる。また制御弁の操作は、
シャフト部材を長手方向に軽く動かすだけのため、極め
て簡単であり、労力が少ないものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図を用いて詳細に
説明する。図1、2は、本発明のディスペンスヘッドの
一例を示す図であり、両図とも断面で示している。な
お、図1、2に示されたディスペンスヘッド10は同一
のものであり、図1はビール容器30の口金31の弁機
構36が閉じられた状態、図2は口金31の弁機構36
が開かれた状態を示している。ビール容器30および口
金31は、図3で示した従来のものと同様であり、口金
31の弁機構36はプランジャ部材3によって開閉され
る。32は弁部材、33はバネ、34はサイフォンチュ
ーブ、35は口金のフランジである。
【0016】図1、2の例に示すように、本発明のディ
スペンスヘッド10は、ビール容器30の口金31に取
り付けられて弁機構36を開閉するものである。ディス
ペンスヘッド10は、シリンダ室2と、シリンダ室2を
貫通するプランジャ部材3と、シリンダ室内部をプラン
ジャ部材3の長手方向に沿って相対する二方向に移動す
る、即ちシリンダ室内部を往復運動する環状のピストン
部材4と、ピストン部材4の移動方向を制御する制御弁
5と、第一から第四のガス流路(6、7、11、12)
と、第一のガス流路6及び第二のガス流路7にガス9を
供給するガス供給口8とを備えている。シリンダ室2
は、ディスペンスヘッド10を構成する本体1の内部に
設けられている。
【0017】第一のガス流路6は、ガス供給口8と制御
弁5とを接続する流路であって、ガス供給口8から供給
されたガス9を制御弁5へと送り得る形態を有してい
る。第二のガス流路7は、ガス供給口8とビール容器3
0とを接続する流路であって、供給されたガス9をビー
ル容器30の内部へと送り得る形態を有している。図
1、2の例では第一のガス流路6と第二のガス流路7と
は一部において共通している。図示していないが、ガス
供給口8にはガス9が逆流しないように逆止弁が通常設
けられている。ガス9としては、従来と同様に高圧の炭
酸ガスを用いることができる。炭酸ガスは、一般に流通
されている炭酸ガスボンベから減圧弁などを介して供給
すれば良い。なお、炭酸ガスの圧力はガス供給口におい
て0.5Kgf/cm2 〜3.8Kgf/cm2 、好ま
しくは2.0Kgf/cm2 〜3.0Kgf/cm2
なるように設定するのが良い。
【0018】シリンダ室2と制御弁5とは、第三のガス
流路11と第四のガス流路12とで接続されている。第
三のガス流路11はシリンダ室2の上側の位置において
接続されている。第三のガス流路11を通って制御弁5
からシリンダ室内部に送られたガスは、図2に示すよう
にピストン部材4を下方向へ移動させる。第四のガス流
路12はシリンダ室2の下側の位置において接続されて
おり、第四のガス流路12を通って制御弁5からシリン
ダ室内部に送られたガスは、図1に示すようにピストン
部材4を上方向へ移動させる。制御弁5は、第一のガス
流路6を通って送られてきたガスが第三のガス流路11
または第四のガス流路12のどちらか一方を通るよう
に、流路を切り換え、ピストン部材4の移動方向を制御
する。
【0019】ピストン部材4は環状、即ち図1、2の例
では中心に孔が設けられた円板状を呈している。ピスト
ン部材4の外形や厚みは、構成材料の種類、供給される
ガスの圧力などに応じて適宜設定すれば良い。ピストン
部材4はその内周でプランジャ部材3の外周に接合され
ており、ピストン部材4とプランジャ部材3とは固定関
係にある。ピストン部材4の外周はシリンダ室2の内壁
と密接しており、ピストン部材4はシリンダ室2を二つ
に分割する隔壁となっている。なお、図示していない
が、ピストン部材4の外周にはOリングなどを取り付け
ておくのが好ましい態様である。プランジャ部材3は、
ビール容器内のビール22を外部に吐出するためのビー
ル用流路13を有している。ビール用流路13には、ビ
ールが逆流することがないよう逆止弁を取り付けておく
のが好ましい。
【0020】プランジャ部材3は、ピストン部材4の移
動に伴って、その長手方向に沿って移動できるように設
置されている。プランジャ部材3は、後述するように、
移動によって第二のガス流路7を開閉する。なお、プラ
ンジャ部材3は常にシリンダ室2を貫通した状態にある
ため、シリンダ室2内のガスが漏洩しないように、プラ
ンジャ部材3の外周又は本体1におけるプランジャ部材
3と接触する部分には、Oリングなどを設けておくのが
好ましい。また、プランジャ部材3は、従来と同様に口
金31への取付側の端部で、弁機構36を構成する弁部
材32に接触し、口金31の弁機構36の開閉を行って
いる。
【0021】このように、本発明のディスペンスヘッド
10においては、制御弁5を切り換えてピストン部材4
を動作させることによって、プランジャ部材3を動作さ
せ、第二のガス流路7および口金31の弁機構36の開
閉を行っている。即ち、制御弁5を図1に示す状態から
図2に示す状態へと切り換え、図2に示すようにピスト
ン部材4およびプランジャ部材3を下向きに動作させ
て、第二のガス流路7および口金31の弁機構36を開
くことにより、ビール容器30の内部にガス9が送り込
まれ、このガス9の圧力で押されたビール22はサイフ
ォンチューブ34及びプランジャ部材3のビール用流路
13を通って外部へと吐出される。
【0022】図1、2の例では、ビール容器の口金への
取付側には、シリンダ室2と隔壁23を隔ててパッキン
部材15が設けられている。パッキン部材15は、シリ
ンダ室2を貫通して取付側へと突出しているプランジャ
部材3の外周面を囲み、外周面との間に第二のガス流路
7を形成している。なお、プランジャ部材3は円筒状で
あって、取付側に連続または非連続に径を拡大してなる
径拡大部3aを有している。パッキン部材15も円筒状
であり、径拡大部3aよりも大きな内径を有している。
パッキン部材15は本体1の取付側に設けられた凹部1
4内に設置されている。パッキン部材15の外周面には
環状のリブが設けられており、このリブで凹部14の内
周面に密着されている。
【0023】また、パッキン部材15のシリンダ室側の
端部は、隔壁23との間に第一のガス流路6及び第二の
ガス流路7の一部となる隙間を形成している。よって、
パッキン部材15は、ガス9が供給されるとその圧力に
より口金31に押しつけられた状態となる。パッキン部
材15の取付側の端部は、ビール容器30の口金31に
接触して第二のガス流路7を通るガスを気密に保持して
いる。このようにパッキン部材15を設ければ、従来の
ように口金31のフランジ35とディスペンスヘッド1
0とを強固に接合しなくても、ディスペンスヘッド10
と口金31との間でガスが漏洩するのを抑制できる。な
お、本例においても従来と同様に、本体1には口金に取
り付けるための凹部24が設けられているが、凹部24
とフランジ35との嵌合は、従来のような強固なもので
はなく、ディスペンスヘッド10が口金31から容易に
外れてしまわない程度である。
【0024】また、パッキン部材15は、プランジャ部
材3のその長手方向に沿った移動によって、第二のガス
流路7を開閉し得るように形成されている。具体的に
は、パッキン部材15は更に半径方向内側に突出する環
状の凸部15aを有している。即ち、パッキン部材15
の断面形状は、上下が逆のL字形となっている。この凸
部15aの周縁とプランジャ部材3の径拡大部3aと
が、プランジャ部材3の移動によって接触又は非接触と
なることにより、第二のガス流路7の開閉が行われる。
図1では、凸部15aの周縁は径拡大部3aに接触して
第二のガス流路7を閉じている。図2では、凸部15a
の周縁は径拡大部3aに接触しておらず、第二のガス流
路7は開かれている。
【0025】図1、2の例では、制御弁5は、本体1に
設けられた止まり穴16にシャフト部材17を摺動可能
に挿入して形成されている。止まり穴16は、その開口
から底面に向けて順に、第三のガス流路11、第四のガ
ス流路12および第一のガス流路6と接続されている。
シャフト部材17には、挿入時に止まり穴16の底面に
対向する側から反対側に向けて、止まり穴16の内壁と
の間に隙間19を形成する小径部17aと、シャフト部
材17を長手方向に対して垂直に貫通する貫通穴18と
が設けられている。シャフト部材17には、貫通穴18
から先端(挿入時に止まり穴16の底面に対向する側に
ある端部)へと抜けるセンタ穴20も設けられている。
さらに、隙間19とディスペンスヘッド10の外部とを
接続する第五のガス流路21も設けられている。
【0026】従って、この制御弁5においては、シャフ
ト部材17を止まり穴16の内部で摺動させることによ
って、流路を選択でき、ピストン部材4の移動方向を制
御することができる。例えば、図1では、第一のガス流
路6と第四のガス流路12との間、および第三のガス流
路11と隙間19との間にガスが流れるようにシャフト
部材17を動かして、ピストン部材4を上方向に動作さ
せている。図2では、第一のガス流路6とセンタ穴20
との間、第三のガス流路11と貫通穴18との間、およ
び第四のガス流路12と隙間19との間にガスが流れる
ようにシャフト部材17を動かして、ピストン部材4を
下方向に動作させている。
【0027】以上の説明のように本発明のディスペンス
ヘッドにおいては、従来レバーによって行っていたプラ
ンジャ部材3の動作をピストン部材4により行ってい
る。よって、作業者は従来のようなレバー操作をする必
要がなく、制御弁5の切り換え操作を行うだけで良い。
本発明で用いられる制御弁は、図1、2に示した態様の
ものに限定されるものではなく、流路の切り換えが可能
なものであれば良い。制御弁は本体に内蔵されている必
要はなく、本体と別体のものであっても良い。例えば、
制御弁としては電磁弁を用いることもできる。この場合
においては作業者はスイッチの切り換えのみを行うだけ
で良く、遠隔操作も可能となる。制御弁として電磁弁を
用いることにより、一つのディスペンサーに対して複数
のビール容器を接続して大量のビールを供給する場合
に、特に有効となる。
【0028】本発明のディスペンスヘッドを構成する各
部材の材料は、特に限定されるものではなく、本発明に
おいては既存のディスペンスヘッドに用いられている材
料が使用できる。なお、本発明においては、ディスペン
スヘッドの本体を構成する材料として、金属材料に加え
て樹脂材料を使用することもできる。樹脂材料を用いた
場合では、コスト削減、軽量化などの利点がある。
【0029】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に示
す。実際に、図1、2に示す本発明のディスペンスヘッ
ドを作製し、従来より用いられているビール容器に取り
付けて評価を行なった。
【0030】ピストン部材としては、外径60mm、内
径21mm、厚み10mm、材料A5056BEのもの
を使用した。ピストン部材の外周には、深さ5mm、幅
6.5mmの溝を全周に渡って設け、溝にはOリング
(JIS B 2401、呼びP50A、無臭、Hs:
70±5)を取り付けた。プランジャ部材としては、ビ
ール用流路の平均径12.5mm、シリンダ室を貫通し
ている部分における外径22mm、径拡大部の外径25
mm、最大外径30mm、全長90.5mm、材料SU
S304のものを使用した。
【0031】また、本体は材料としてA5056BEを
用いて作製し、シリンダ室はピストン部材のストローク
が10mmとなるように形成した。パッキン部材を設置
するための凹部は直径46mm、深さ24.5mmとし
た。パッキン部材としては最大外径46.1mm、最小
外径44mm、半径方向内側に突出している環状の凸部
における内径24.9mm、該凸部以外の部分における
内径34mm、材料NBRのものを用いた。パッキン部
材は隔壁との距離が4.8mmとなるように設置した。
【0032】制御弁は本体に直径8mm、深さ46mm
の止まり穴を設け、これに全長41mm、穴の内面と摺
動する部分の直径8mm、小径部の直径7mmのシャフ
ト部材を挿入して作製した。シャフト部材に設ける貫通
穴およびセンタ穴の直径は両者とも2mmに設定した。
第三のガス流路、第四のガス流路、第五のガス流路の直
径は2.5mmに設定した。
【0033】上記で得られたディスペンスヘッドをビー
ル容器(口金のフランジ径69.75mm、フランジ厚
さ4.65mm、内容積15L)に取り付けた。なお、
本体を口金に取り付けるための凹部と、口金のフランジ
との間には、厚み方向に隙間が0.2mm程度設けられ
ている。次に、制御弁を図1に示す状態とし、ガス供給
口から炭酸ガス(圧力:3Kgf/cm2 )を供給し
た。この場合、ディスペンスヘッドと口金との間からの
炭酸ガスの漏洩は確認できなかった。さらに、制御弁を
図2に示す状態としたところ、プランジャ部材が口金に
向かって移動し、プランジャ部材からビールを取り出す
ことができた。また、この場合においてもディスペンス
ヘッドと口金との間からの炭酸ガスの漏洩は確認できな
かった。
【0034】
【発明の効果】以上の説明のように、本発明のディスペ
ンスヘッドを用いればレバー操作の必要をなくすことが
でき、作業者の負担を軽減することができる。また、口
金とディスペンスヘッドとを従来のように強固に接合す
ることなく、ガスの漏洩を防ぐことができるため、ディ
スペンスヘッドの耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスペンスヘッドの一例を示す図で
ある。
【図2】本発明のディスペンスヘッドの一例を示す図で
ある。
【図3】従来のディスペンスヘッドを示す図である。
【符号の説明】
1 本体 2 シリンダ室 3 プランジャ部材 4 ピストン部材 5 制御弁 6 第一のガス流路 7 第二のガス流路 8 ガス供給口 9 ガス 10 ディスペンスヘッド 11 第三のガス流路 12 第四のガス流路 13 ビール用流路 14 凹部 15 パッキン部材 16 止まり穴 17 シャフト部材 18 貫通穴 19 隙間 20 センタ穴 21 第五のガス流路 30 ビール容器 31 口金
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−167388(JP,A) 特開 昭64−70399(JP,A) 特開 平3−696(JP,A) 実開 平5−40200(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B67D 1/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビール容器の口金に取り付けられるディ
    スペンスヘッドであって、シリンダ室と、シリンダ室を
    貫通するプランジャ部材と、シリンダ室内部をプランジ
    ャ部材の長手方向に沿って相対する二方向に移動し得る
    環状のピストン部材と、該ピストン部材の移動方向を制
    御する制御弁と、第一から第四のガス流路と、第一及び
    第二のガス流路にガスを供給するガス供給口とを有し、 第一のガス流路は、ガス供給口から供給されたガスを制
    御弁へと送り得る形態を呈し、第二のガス流路は、ガス
    供給口から供給されたガスをビール容器内部へと送り得
    る形態を呈し、 第三のガス流路は、ピストン部材が一方向へ移動するよ
    うに、制御弁からシリンダ室内部へとガスを送り得る形
    態を呈し、第四のガス流路は、ピストン部材が該一方向
    と相対する方向へ移動するように、制御弁からシリンダ
    室内部へとガスを送り得る形態を呈し、 制御弁は、第一のガス流路によって送られたガスが第三
    のガス流路または第四のガス流路のどちらか一方を通る
    ように流路を切り換え、ピストン部材の移動方向を制御
    するものであり、 環状のピストン部材は、その内周がプランジャ部材の外
    周に接合され、その外周がシリンダ室の内壁と密接する
    ように形成されており、 プランジャ部材は、ビール容器内のビールを当該ディス
    ペンスヘッドの外部に吐出するためのビール用流路を有
    し、ピストン部材の移動に伴ってその長手方向に沿って
    移動できるように設置されており、且つ、この移動によ
    って第二のガス流路を開閉し得るものであることを特徴
    とするディスペンスヘッド。
  2. 【請求項2】 ビール容器の口金への取付側にシリンダ
    室と隔壁を隔ててパッキン部材を有しており、 パッキン部材は、シリンダ室を貫通して該取付側へと突
    出しているプランジャ部材の外周面を囲んで該外周面と
    の間に第二のガス流路を形成し、該パッキン部材の該取
    付側の端部が、ビール容器の口金に接触して第二のガス
    流路を通るガスを気密に保持し、該パッキン部材のシリ
    ンダ室側の端部が、該隔壁との間に第一及び第二のガス
    流路の一部となる隙間を形成し得、プランジャ部材のそ
    の長手方向に沿った移動によって、第二のガス流路を開
    閉し得るものである請求項1記載のディスペンスヘッ
    ド。
  3. 【請求項3】 制御弁が、当該ディスペンスヘッドに設
    けられた止まり穴にシャフト部材を摺動可能に挿入して
    形成されたものであって、 止まり穴は、その開口から底面に向けて順に、第三のガ
    ス流路、第四のガス流路および第一のガス流路と接続さ
    れ、 シャフト部材は、挿入時に該底面に対向する側から反対
    側に向けて、止まり穴の内壁との間に隙間を形成する小
    径部と、シャフト部材をその長手方向に対して垂直に貫
    通する貫通穴とを有し、さらに貫通穴から該底面に対向
    する側の端部へと抜けるセンタ穴を有しており、且つ、
    止まり穴の内部での摺動によって、第一のガス流路と
    第四のガス流路との間、および第三のガス流路と該隙間
    との間にガスが流れるようにして、または第一のガス
    流路とセンタ穴との間、第三のガス流路と貫通穴との
    間、および第四のガス流路と該隙間との間にガスが流れ
    るようにして、当該制御弁に流路の切り換えを行わせる
    ものであり、 さらに、該隙間と当該ディスペンスヘッドの外部とを接
    続する第五のガス流路が設けられている請求項1記載の
    ディスペンスヘッド。
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