JP3393557B2 - 成形型及びその製造方法 - Google Patents

成形型及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面層の裏面を樹脂等
により保持してなる成形型及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の金型製造方法は、金属製の型素材
表面に機械加工を施して所望する形状に加工し、更に表
面をなだらかに磨いて仕上げており多くの加工工数を要
していた。一方、母型の表面にシート状や膜状の表面層
を被着させ、その上にエポキシ樹脂等を充填硬化させ表
面層を補強することにより、母型の表面形状を転写し機
械加工の不要な、いわゆる樹脂型を作成することができ
るが、この樹脂型は金属製の金型より機械強度が劣ると
いう不具合を有している。
【0003】このような不具合を解消するものとして、
例えば特開昭63−230308号公報により、上記樹
脂を充填する前に金属粒子を多数累積させ、その後に樹
脂を注入して金属粒子間に充填硬化させ、型全体の機械
強度を向上させるようにしたものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のものでは表
面層の裏面に直接金属粒子が接触することになるので、
表面層は金属粒子との間で点接触により保持されること
になる。このように表面層が金属粒子に点接触で保持さ
れると、表面層を十分な保持強度で保持できないという
不具合が生じる。また、このように点接触になると表面
層と金属粒子との間の熱伝導率が低下するため、型表面
の温度コントロール用にパイプ等の温度調節手段を金属
粒子と共に埋設しても表面層の温度調節を有効に行えな
いという不具合が生じる。このような場合には金属粒子
の粒径を細かくし表面層の裏面と金属粒子との接触点数
を増加させればよいが、粒径をある程度以上に細かくす
ると金属粒子間に注入する樹脂が十分に金属粒子間に行
き渡らず充填不良となり型全体の強度が低下するため上
記不具合を解消するには至らない。
【0005】そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、表
面層の保持強度及び型全体の強度に優れ、かつ温度調節
手段を埋設する場合には表面層の温度コントロールを有
効に行える成形型及びその製造方法を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、表面層の裏面に、樹脂を含浸させ
た金属繊維からなる繊維強化層を設け、更に該繊維強化
層の裏面に、金属粒子と各粒子間に充填された樹脂とか
らなるバックアップ層を形成したことを特徴とする。
【0007】また、請求項2の発明は、母型の表面に表
面層を被着し、表面層の上面に金属繊維を未硬化の樹脂
に浸して載置し、更に金属粒子を金属繊維上に、金属粒
子の自重で金属繊維を圧縮すると共に金属粒子間に樹脂
を充填させながら累積させ、その後樹脂を硬化させるよ
うにしたことを特徴とする。
【0008】更に、請求項3の発明は、母型の表面に所
定の厚みのスぺーサを載置し、該スぺーサの上面に各粒
子の表面に未硬化の樹脂を被着させた金属粒子を累積さ
せ、連続した空間を有する多孔質状のバックアップ基体
を形成し、一方、母型の表面に表面層を被着し、その上
面に金属繊維を未硬化の樹脂に浸して載置し、更にその
上に上記バックアップ基体を載置してバックアップ基体
の自重で金属繊維を圧縮すると共にバックアップ基体の
空間に樹脂を進入させ、その後樹脂を硬化させるように
したことを特徴とする。
【0009】尚、請求項4の発明は、上記請求項3のス
ぺーサの表面に温度調節手段をセットした後金属粒子を
累積させ、バックアップ基体内に温度調節手段を埋設す
るようにしたことを特徴とする。
【0010】
【作用】表面層の裏面に樹脂を含浸させた金属繊維から
なる繊維強化層を設けたので、直接金属粒子を接触させ
る場合に比し表面層の裏面に対する金属の接触面積を広
く確保することができ、これにより表面層に対する保持
強度や両者間の熱伝導率を増加させることができる。但
し、繊維強化層の厚みをあまり厚くすると金属繊維に樹
脂を均一に含浸することができず、型全体の強度が低下
するおそれがあり、このため繊維強化層を金属粒子と樹
脂とからなるバックアップ層で保持するようにした。
【0011】ところでこのような成形型を製造する場合
に、金属繊維を圧縮した後に樹脂を含浸させると均一に
含浸させることが難しい。そこで請求項2に記載の方法
のごとく、金属繊維を圧縮しない状態でまず樹脂を含浸
させ、その上から金属粒子を累積させることにより金属
粒子の自重で金属繊維を圧縮する。これによると金属繊
維に均一に樹脂を含浸させることができ、また金属繊維
を圧縮するための装置を必要とせず、更に、樹脂の中に
金属粒子を順次累積させることになるので金属粒子間に
も空気が残留せず充填不良を生じない。
【0012】また、請求項3に記載の方法のごとく、金
属粒子をバックアップ基体として予め多孔質状に仮成形
しておき、このバックアップ基体で金属繊維を圧縮する
ようにしてもよい。
【0013】尚、表面層の温度コントロールをするため
型成形時に繊維強化層の裏面側にパイプ等の温度調節手
段を埋設させる場合があるが、請求項2に記載の製造方
法では金属繊維を圧縮する前に該金属繊維上に温度調節
手段を載置しなければならず、このため金属繊維の圧縮
と共に温度調節手段も移動し、最終的に温度調節手段を
所望する位置に埋設することが難しい。これに対して請
求項3に記載した、バックアップ基体を仮成形する工程
を有する方法の場合には、この工程で請求項4に記載の
方法のごとくスぺーサ上に温度調節手段を載置すること
によりバックアップ基体の所望する位置に温度調節手段
を埋設させることができる。
【0014】
【実施例】図1を参照して、母型Mの表面Ms上に型枠
Kをセットし(a)、ゲルコート材を塗布して表面層1
を形成する(b)。次にSUS材等からなる金属繊維3
を表面層1の上面に載置し、更にその上に温度調節手段
であるパイプ4をセットし、その後適量のエポキシ樹脂
2を注ぎ込む(c)。続いてエポキシ樹脂2を金属繊維
3に十分に含浸させた後金属粒子であるスチールボール
5を全体に均一になるように投入し金属繊維3上に累積
させる(d)。これにより金属繊維3はスチールボール
5の自重で圧縮され金属繊維3内に残留している空気が
排出されて均一にエポキシ樹脂2を含浸した繊維強化層
31になる。一方、(e)に示すようにスチールボール
5の粒子間にもエポキシ樹脂2が充填されバックアップ
層6になる。この時上方からプレートPにより加圧しバ
ックアップ層6におけるスチールボール5の充填率を高
めると共に繊維強化層31を更に圧縮し、かつ外部雰囲
気を負圧にして脱泡を行う。尚、バックアップ層6の上
方にエポキシ樹脂2が充填されないでスチールボール5
が残留する場合にはエポキシ樹脂2を追加すればよいが
既にバックアップ層6が十分な厚さであればこの残留し
たスチールボール5を除去してもよい。そして、エポキ
シ樹脂2を十分に硬化させた後母型Mから離型させて成
形型10を完成させる(f)。
【0015】次に他の製造方法について、図2を参照し
て説明する。まず、母型Mの表面Ms上に型枠Kをセッ
トし、かつシートワックスからなるスぺーサSPをセッ
トする(a)。このスぺーサSPの厚さは成形型10の
完成時における表面層1と繊維強化層31との厚さの和
に等しくなるように設定されている。そしてこのスぺー
サSPの上面にパイプ4を載置した後、スチールボール
に少量のエポキシ樹脂を加え混練しスチールボールの各
粒子表面にエポキシ樹脂を薄く被着させたものを投入し
て累積させ、バックアップ基体7を仮成形する。該バッ
クアップ基体7はスチールボールの表面に被着されたエ
ポキシ樹脂により一体に保持されるが、連続した空間を
有する多孔質状になる。次に、該バックアップ基体7を
一旦取りはずした後、母型Mの表面Msに表面層1を形
成しその上面に金属繊維3を載置した後エポキシ樹脂2
を注ぎ込み(c)、スぺーサSPを取り除いたバックア
ップ基体7をその上から載置する(d)。すると、パッ
クアップ基体7の自重で金属繊維3が圧縮され繊維強化
層31になると共に、エポキシ樹脂2がバックアップ基
体7内の空間に進入しバックアップ層6になる。尚、こ
の時バックアップ基体7の上面を圧縮し、あるいは外部
雰囲気を負圧にして脱泡と共にバックアップ基体7内の
空間にエポキシ樹脂2を吸引するようにしてもよい。そ
してこの状態でエポキシ樹脂2を硬化させれば上記図1
(f)と同様の成形型10が完成する。
【0016】尚、上記各実施例では金属繊維3をセット
した後にエポキシ樹脂2を注入したが、逆にエポキシ樹
脂2を先に注入しておき、その後に金属繊維3を投入し
てもよい。
【0017】ところで、上記ゲルコート材にアルミニウ
ムや銅等の金属粉を混入させておき、成形型10が完成
した後にその表面をバフ研磨し混入させた金属粉を型表
面に露出させた状態でニッケル燐メッキを施すと、成形
型10の表面の耐すり傷性や耐腐蝕性を向上させること
ができる。そして、このニッケル燐メッキ後にその表面
をバフ研磨し面性状を向上させ、更にハードクロムメッ
キやニッケルメッキ、あるいはニッケル燐メッキ等の鏡
面メッキを施すことにより成型品の外観を向上させるこ
とができる。また、上記実施例ではゲルコート材を塗布
して表面層1を形成したが、母型Mの表面Msに導電処
理を施して電鋳により表面層1を形成するようにしても
よく、あるいはシリコン塗布により表面層1を形成して
もよい。
【0018】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1の発明によれば、表面層の裏面に対する金属の接触面
積を広く確保することができるので、表面層に対する保
持強度や両者間の熱伝導率を増加させることができる。
【0019】また請求項2及び請求項3の発明によれ
ば、繊維強化層を構成する金属繊維全体に均一に樹脂を
含浸させることができ、更に、金属粒子間にも空気が残
留せず充填不良を生じない。
【0020】特に、温度調節手段を埋設する場合に請求
項4の方法によれば温度調節手段を容易に所望位置に埋
設させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による成形型の構成とその製造法を示
す工程図
【図2】 他の製造方法を示す工程図
【符号の説明】
1 表面層 2 エポキシ樹脂 3 金属繊維 4 温度調節手段 5 スチールボール 6 バックアップ層 7 バックアップ基体 31 繊維強化層 M 母型 SP スぺーサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−230308(JP,A) 特開 昭63−178008(JP,A) 特開 昭61−229527(JP,A) 特開 平1−192433(JP,A) 特開 昭63−118212(JP,A) 実開 昭57−121517(JP,U) 実開 平4−104432(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 33/00 - 33/76 B29C 39/26 - 39/34 B29C 41/38 - 41/40 B29C 43/26 - 43/42 B29C 45/26 - 45/37 B29C 49/48 - 49/54 B29C 51/30 - 51/40

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面層の裏面に、樹脂を含浸させた金
    属繊維からなる繊維強化層を設け、更に該繊維強化層の
    裏面に、金属粒子と各粒子間に充填された樹脂とからな
    るバックアップ層を形成したことを特徴とする成形型。
  2. 【請求項2】 母型の表面に表面層を被着し、表面層
    の上面に金属繊維を未硬化の樹脂に浸して載置し、更に
    金属粒子を金属繊維上に、金属粒子の自重で金属繊維を
    圧縮すると共に金属粒子間に樹脂を充填させながら累積
    させ、その後樹脂を硬化させるようにしたことを特徴と
    する成形型の製造方法。
  3. 【請求項3】 母型の表面に所定の厚みのスぺーサを
    載置し、該スぺーサの上面に各粒子の表面に未硬化の樹
    脂を被着させた金属粒子を累積させ、連続した空間を有
    する多孔質状のバックアップ基体を形成し、一方、母型
    の表面に表面層を被着し、その上面に金属繊維を未硬化
    の樹脂に浸して載置し、更にその上に上記バックアップ
    基体を載置してバックアップ基体の自重で金属繊維を圧
    縮すると共にバックアップ基体の空間に樹脂を進入さ
    せ、その後樹脂を硬化させるようにしたことを特徴とす
    る成形型の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記スぺーサの表面に温度調節手段を
    セットした後金属粒子を累積させ、バックアップ基体内
    に温度調節手段を埋設するようにしたことを特徴とする
    請求項3記載の成形型の製造方法。
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EP2676993B1 (de) * 2012-06-20 2015-03-04 Siemens Aktiengesellschaft Bauteil mit einer die Haftung vermindernden Schicht und Verfahren zu dessen Herstellung

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