JP2982002B2 - ハニカムパネルの製造方法 - Google Patents
ハニカムパネルの製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、ハニカム材を芯材とし、このハニカム材の
両面に、プリプレグシート材からなる表面材が接合され
てなるハニカムパネルの製造方法の改善に関する。
両面に、プリプレグシート材からなる表面材が接合され
てなるハニカムパネルの製造方法の改善に関する。
「技術背景」 先ず、その技術背景等について述べる。
表面材がプリプレグシート材からなるハニカムパネル
にあっては、プリプレグシート材が柔軟性を有する柔性
材であることにより、特に、高精度な曲面ハニカムパネ
ルの成形が容易。プリプレグシート材に含まれている樹
脂によってハニカム材に接合可能なため、ハニカムパネ
ル成形時のセッティング等が容易、容易に所望の厚さの
表面材を形成することが可能であり、さらに、同一ハニ
カム材を芯材として同一強度のハニカムパネルを成形す
る際、例えば、表面材にアルミ板を用いた場合に比し、
軽量なハニカムパネルが得られる事等からして、近年、
航空機、宇宙機器等の尖端機器の各種構造材等として多
用されている。
にあっては、プリプレグシート材が柔軟性を有する柔性
材であることにより、特に、高精度な曲面ハニカムパネ
ルの成形が容易。プリプレグシート材に含まれている樹
脂によってハニカム材に接合可能なため、ハニカムパネ
ル成形時のセッティング等が容易、容易に所望の厚さの
表面材を形成することが可能であり、さらに、同一ハニ
カム材を芯材として同一強度のハニカムパネルを成形す
る際、例えば、表面材にアルミ板を用いた場合に比し、
軽量なハニカムパネルが得られる事等からして、近年、
航空機、宇宙機器等の尖端機器の各種構造材等として多
用されている。
「従来の技術」 ハニカム材の両面に、柔性材よりなるプリプレグシー
ト材を表面材として接合することにより成形されるハニ
カムパネルも、例えば、アルミ板等の板体を表面材とし
てハニカム材の両面に接合することにより成形される一
般のハニカムパネルの場合と同様、例えば、ホットプレ
スにおける型部材として機能する熱盤間に、ハニカム材
を中心として、その両面にプリプリグシート材をセット
することによりハニカムパネルを仮組立状態に組立て、
次に、このように組立てられた仮組立状態のハニカムパ
ネルをホットプレスにより加熱加圧することによりハニ
カムパネルは成形されていた。
ト材を表面材として接合することにより成形されるハニ
カムパネルも、例えば、アルミ板等の板体を表面材とし
てハニカム材の両面に接合することにより成形される一
般のハニカムパネルの場合と同様、例えば、ホットプレ
スにおける型部材として機能する熱盤間に、ハニカム材
を中心として、その両面にプリプリグシート材をセット
することによりハニカムパネルを仮組立状態に組立て、
次に、このように組立てられた仮組立状態のハニカムパ
ネルをホットプレスにより加熱加圧することによりハニ
カムパネルは成形されていた。
ところで、従来の係る製造方法にあっては、プリプレ
グシート材が、例えば、繊維状のカーボン、ケブラ、ガ
ラス等の織布、不織布に樹脂を含浸せしめることにより
形成された柔性材よりなるため、ハニカムパネル成形時
の、加熱による樹脂の収縮、加圧による押圧等の相乗作
用により、成形されたハニカムパネルの表面材における
ハニカム材の各セルの中空部に対応する部位には、殆ど
の場合凹部が生じるとともに、また、時には、同時に多
数のピンホールが生じていた。したがって、表面材に凹
部等が生じたハニカムパネルにあっては、平面精度が低
く、そのままの状態では、例えば、高い平面精度を有す
るハニカムパネルが要求される航空機、宇宙機器等の構
造材等としては使用することができなかった。
グシート材が、例えば、繊維状のカーボン、ケブラ、ガ
ラス等の織布、不織布に樹脂を含浸せしめることにより
形成された柔性材よりなるため、ハニカムパネル成形時
の、加熱による樹脂の収縮、加圧による押圧等の相乗作
用により、成形されたハニカムパネルの表面材における
ハニカム材の各セルの中空部に対応する部位には、殆ど
の場合凹部が生じるとともに、また、時には、同時に多
数のピンホールが生じていた。したがって、表面材に凹
部等が生じたハニカムパネルにあっては、平面精度が低
く、そのままの状態では、例えば、高い平面精度を有す
るハニカムパネルが要求される航空機、宇宙機器等の構
造材等としては使用することができなかった。
よって、係るハニカムパネルを航空機、宇宙機器等の
構造材等として用いる場合、プリプレグシート材からな
る表面材は、その厚さが薄いとともに、特に、その材質
等からして、切削加工等により凸部を削ることにより平
面精度を高めることができないので、従来は一般に、ポ
リエステルパテ等の修正パテにより凹部等を修正した
後、その表面を研磨等によって仕上げ、平面精度を高め
ていた。
構造材等として用いる場合、プリプレグシート材からな
る表面材は、その厚さが薄いとともに、特に、その材質
等からして、切削加工等により凸部を削ることにより平
面精度を高めることができないので、従来は一般に、ポ
リエステルパテ等の修正パテにより凹部等を修正した
後、その表面を研磨等によって仕上げ、平面精度を高め
ていた。
「発明が解決しようとする課題」 ところで、このようなハニカムパネルは、通常、ハニ
カムパネル成形時、プリプレグシート材と熱盤との接着
を防止する等のため、両者間に、例えば離形紙を介装し
てハニカムパネルは成形されている。ために、形成され
たハニカムパネルの表面材に存在する凹部の表面も略滑
らかな状態となっている。したがって、パテを強固に付
着させるためには、一旦、表面材の面に粗面加工を施し
た後、パテ修正を行う必要がある。然るに、このパテ修
正によって表面材の面を略平らに修正するには、一度に
厚く塗ることはできず、複数回に別けて塗り重ねなけれ
ばならないので、係る作業が面倒で多くの工数を要し、
さらに、研磨等による仕上加工も必要なため、ハニカム
パネルが高価となるという問題が指摘されていた。
カムパネル成形時、プリプレグシート材と熱盤との接着
を防止する等のため、両者間に、例えば離形紙を介装し
てハニカムパネルは成形されている。ために、形成され
たハニカムパネルの表面材に存在する凹部の表面も略滑
らかな状態となっている。したがって、パテを強固に付
着させるためには、一旦、表面材の面に粗面加工を施し
た後、パテ修正を行う必要がある。然るに、このパテ修
正によって表面材の面を略平らに修正するには、一度に
厚く塗ることはできず、複数回に別けて塗り重ねなけれ
ばならないので、係る作業が面倒で多くの工数を要し、
さらに、研磨等による仕上加工も必要なため、ハニカム
パネルが高価となるという問題が指摘されていた。
本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、その目
的とするところは、平面精度に優れたプリプレグシート
材からなる表面材がハニカム材の両面に接合されてなる
ハニカムパネルを、容易に成形することができるハニカ
ムパネルの製造方法を提案することにある。
的とするところは、平面精度に優れたプリプレグシート
材からなる表面材がハニカム材の両面に接合されてなる
ハニカムパネルを、容易に成形することができるハニカ
ムパネルの製造方法を提案することにある。
「課題を解決するための手段」 本発明は、上記目的を達成すべくなされたもので、そ
の技術的解決手段は、次のとおりである。
の技術的解決手段は、次のとおりである。
本発明は、ハニカム材を芯材とし、このハニカム材の
両面に、それぞれプリプレグシート材からなる表面材が
接合されてなるハニカムパネルの製造方法であって、次
の工程を有している。
両面に、それぞれプリプレグシート材からなる表面材が
接合されてなるハニカムパネルの製造方法であって、次
の工程を有している。
すなわち、型部材上にハニカム材を中心として、この
ハニカム材の両面に、それぞれ内側から順に、内部プリ
プレグシート材、ピールプライ材、離形紙をセットする
内部プリプレグシート材接合準備工程と、前記型部材上
にセットされた内部プリプレグシート材を、ピールプラ
イ、離形紙を介して加熱加圧装置により加熱加圧するこ
とによって内部プリプレグシート材をハニカム材に接合
するとともに、内部表面部材を形成する内部表面部材形
成工程と、ハニカム材に接合された内部表面部材からピ
ールプライ材を剥離し、内部表面部材の表面に粗面を形
成する粗面形成工程と、次に、内部表面部材の表面に、
それぞれ外部プリプレグシート材をセットし、このよう
な状態にセットされた外部プリプレグシート材を、前記
加熱加圧装置による加熱加圧により、外部表面部材を形
成するとともに、内部表面部材に接合し、表面材を形成
する最終工程とを有してなっている。
ハニカム材の両面に、それぞれ内側から順に、内部プリ
プレグシート材、ピールプライ材、離形紙をセットする
内部プリプレグシート材接合準備工程と、前記型部材上
にセットされた内部プリプレグシート材を、ピールプラ
イ、離形紙を介して加熱加圧装置により加熱加圧するこ
とによって内部プリプレグシート材をハニカム材に接合
するとともに、内部表面部材を形成する内部表面部材形
成工程と、ハニカム材に接合された内部表面部材からピ
ールプライ材を剥離し、内部表面部材の表面に粗面を形
成する粗面形成工程と、次に、内部表面部材の表面に、
それぞれ外部プリプレグシート材をセットし、このよう
な状態にセットされた外部プリプレグシート材を、前記
加熱加圧装置による加熱加圧により、外部表面部材を形
成するとともに、内部表面部材に接合し、表面材を形成
する最終工程とを有してなっている。
「作用」 本発明に係るハニカムパネルの製造方法は、上記手段
よりなるので、以下の如く作用する。
よりなるので、以下の如く作用する。
すなわち、この発明に係るハニカムパネルの製造方法
にあっては、内部プリプレグシート材接合準備工程にお
いて、型部材上にハニカム材を中心として、その両面
に、内側から内部プリプレグシート材、ピールプライ
材、離形紙の順にそれぞれセットされた内部プリプレグ
シート材を、次の内部表面部材形成工程において、加熱
加圧装置によりピールプライ材、離形紙を介して所定の
温度、所定の加圧力をもって所定時間、加熱加圧するこ
とによって、内部プリプレグシート材に含まれていた樹
脂は融解し、その一部がハニカム材側、ピールプライ材
側にそれぞれ流れ出る。そして、ハニカム材側に流れ出
た樹脂は、ハニカム材のセル壁端部に付着する。また、
ピールプライ材側に流れ出た樹脂は、ナイロン生地にシ
リコーン樹脂をコーティング焼付することにより形成さ
れたピールプライ材の織目内に侵入する。ところで、ピ
ールプライ材の外面には密接状態に離形紙が位置してい
るので、ピールプライ材内に侵入した樹脂が、ピールプ
ライ材の外面側から漏出することはない。
にあっては、内部プリプレグシート材接合準備工程にお
いて、型部材上にハニカム材を中心として、その両面
に、内側から内部プリプレグシート材、ピールプライ
材、離形紙の順にそれぞれセットされた内部プリプレグ
シート材を、次の内部表面部材形成工程において、加熱
加圧装置によりピールプライ材、離形紙を介して所定の
温度、所定の加圧力をもって所定時間、加熱加圧するこ
とによって、内部プリプレグシート材に含まれていた樹
脂は融解し、その一部がハニカム材側、ピールプライ材
側にそれぞれ流れ出る。そして、ハニカム材側に流れ出
た樹脂は、ハニカム材のセル壁端部に付着する。また、
ピールプライ材側に流れ出た樹脂は、ナイロン生地にシ
リコーン樹脂をコーティング焼付することにより形成さ
れたピールプライ材の織目内に侵入する。ところで、ピ
ールプライ材の外面には密接状態に離形紙が位置してい
るので、ピールプライ材内に侵入した樹脂が、ピールプ
ライ材の外面側から漏出することはない。
次に、このように変移した状態の樹脂を硬化せしめる
ことにより、完全に硬化した内部プリプレグシート材に
よって内部表面部材が形成される。
ことにより、完全に硬化した内部プリプレグシート材に
よって内部表面部材が形成される。
そして、この内部表面部材は、セル壁端部に付着した
樹脂により、その下面がハニカム材に接合されていると
ともに、また、ピールプライ材内に侵入した樹脂は、そ
の状態のままで硬化している。
樹脂により、その下面がハニカム材に接合されていると
ともに、また、ピールプライ材内に侵入した樹脂は、そ
の状態のままで硬化している。
なお、このようにして形成された内部表面部材は、柔
性材よりなる内部プリプレグシートによって形成されて
いるので、形成過程における加熱による樹脂の収縮、加
圧による押圧等の相乗作用により、ハニカム材における
各セルの中空部と対応する部位には、殆どの場合、凹部
が形成されている。
性材よりなる内部プリプレグシートによって形成されて
いるので、形成過程における加熱による樹脂の収縮、加
圧による押圧等の相乗作用により、ハニカム材における
各セルの中空部と対応する部位には、殆どの場合、凹部
が形成されている。
次の粗面形成工程において、内部表面部材からピール
プライ材を剥離することにより、内部表面部材の表面に
は、その全面に亘りピールプライ材の織目内に侵入し、
その状態のままで完全に硬化した樹脂によって形成され
た微細な凹凸よりなる粗面が形成される。
プライ材を剥離することにより、内部表面部材の表面に
は、その全面に亘りピールプライ材の織目内に侵入し、
その状態のままで完全に硬化した樹脂によって形成され
た微細な凹凸よりなる粗面が形成される。
次の最終工程において、このように、その表面に粗面
が形成されている内部表面部材の粗面上に、それぞれ外
部プリプフレグシート材をセットした後、加熱加工装置
により所定の加熱加圧条件下で所定時間加熱加圧するこ
とにより、外部プリプレグシート材に含まれていた樹脂
は融解し、その一部が内部表面部材側に流れ出る。
が形成されている内部表面部材の粗面上に、それぞれ外
部プリプフレグシート材をセットした後、加熱加工装置
により所定の加熱加圧条件下で所定時間加熱加圧するこ
とにより、外部プリプレグシート材に含まれていた樹脂
は融解し、その一部が内部表面部材側に流れ出る。
ところで、例えば、内部表面部材に凹部が存在してい
る場合であっても、この流れ出た樹脂の内、加熱加圧装
置による加熱加圧の進行に伴ない、先ず、内部表面材と
加熱加圧装置により押圧された部位、すなわち、ハニカ
ム材のセル壁と対応する部位に位置する外部プリプレグ
シート材から流れ出た樹脂により、その部位に位置する
内部表面部材の粗面が埋められるとともに、その他の樹
脂は、そこに止まることなく、近傍の粗面を埋めつつ内
部表面部材の凹部方向に押し流されるように移動し、や
がて、凹部に至り、そこに溜まる。順次、このようにし
て、押圧された部位の外部プリプレグシート材から流れ
出し、粗面を埋めつつ凹部に溜まった樹脂により、内部
表面部材の粗面および凹部は次第に埋め尽される。した
がって、例えば、凹部にピンホールが存在している場合
でも、これらピンホールも埋められる。そして、また、
これら内部表面部材の粗面および凹部を埋め尽した樹脂
は、同時に、内部表面部材に全面的に付着する。
る場合であっても、この流れ出た樹脂の内、加熱加圧装
置による加熱加圧の進行に伴ない、先ず、内部表面材と
加熱加圧装置により押圧された部位、すなわち、ハニカ
ム材のセル壁と対応する部位に位置する外部プリプレグ
シート材から流れ出た樹脂により、その部位に位置する
内部表面部材の粗面が埋められるとともに、その他の樹
脂は、そこに止まることなく、近傍の粗面を埋めつつ内
部表面部材の凹部方向に押し流されるように移動し、や
がて、凹部に至り、そこに溜まる。順次、このようにし
て、押圧された部位の外部プリプレグシート材から流れ
出し、粗面を埋めつつ凹部に溜まった樹脂により、内部
表面部材の粗面および凹部は次第に埋め尽される。した
がって、例えば、凹部にピンホールが存在している場合
でも、これらピンホールも埋められる。そして、また、
これら内部表面部材の粗面および凹部を埋め尽した樹脂
は、同時に、内部表面部材に全面的に付着する。
また、この過程において、加熱加圧されている外部プ
リプレグシート材には、内面表面部材の形成時と同様、
加熱による樹脂の収縮、加圧による押圧等の相乗作用に
より、内部表面部材の凹部に対応する部位、すなわち、
ハニカム材のセルの中空部に対応する部位に、凹部等を
形成すべき作用が生じるが、係る作用は、内部表面部材
の凹部に、この凹部を埋め尽すように溜まった樹脂によ
って阻止される。そして、この工程の最終段階におい
て、外部プリプレグシート材は全面的に均一に加圧され
るので、所定の条件下で所定時間加熱加圧した後、樹脂
を硬化せしめることにより、完全に硬化した外部プリプ
レグシート材によって形成された外部表面部材には、凹
等が生じることは殆どなく、外部表面部材は高い平面精
度を有している。
リプレグシート材には、内面表面部材の形成時と同様、
加熱による樹脂の収縮、加圧による押圧等の相乗作用に
より、内部表面部材の凹部に対応する部位、すなわち、
ハニカム材のセルの中空部に対応する部位に、凹部等を
形成すべき作用が生じるが、係る作用は、内部表面部材
の凹部に、この凹部を埋め尽すように溜まった樹脂によ
って阻止される。そして、この工程の最終段階におい
て、外部プリプレグシート材は全面的に均一に加圧され
るので、所定の条件下で所定時間加熱加圧した後、樹脂
を硬化せしめることにより、完全に硬化した外部プリプ
レグシート材によって形成された外部表面部材には、凹
等が生じることは殆どなく、外部表面部材は高い平面精
度を有している。
もって、この外面部材と内部表面部材とからなる平面
精度に優れた表面材を備えたハニカムパネルが得られ
る。
精度に優れた表面材を備えたハニカムパネルが得られ
る。
また、表面材を形成する外部表面部材と内部表面部材
とは、内部表面部材の粗面を介して一体的に強固に接合
されているので、外部表面部材が内部表面部材から剥離
する等の事態が生じることは全くない。
とは、内部表面部材の粗面を介して一体的に強固に接合
されているので、外部表面部材が内部表面部材から剥離
する等の事態が生じることは全くない。
したがって、このハニカムパネルの製造方法によれ
ば、面倒で多くの工数を要するパテによる修正作業、パ
テの付着を強固にするための粗面加工等が不要なため、
容易にハニカムパネルを成形することが可能で、しか
も、研磨等による仕上加工を施すことなく平面精度に優
れたハニカムパネルを成形することができる。
ば、面倒で多くの工数を要するパテによる修正作業、パ
テの付着を強固にするための粗面加工等が不要なため、
容易にハニカムパネルを成形することが可能で、しか
も、研磨等による仕上加工を施すことなく平面精度に優
れたハニカムパネルを成形することができる。
[実施例」 以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明す
る。
る。
第1図は、ハニカム材の斜視概略図、第2図乃至第5
図は、それぞれハニカムパネルの製造過程を示すもの
で、第2図は、ホットプレスの熱盤間に、ハニカム材を
中心として内部プレプグシート材、ピールプライ材、離
形紙をそれぞれ所定の位置関係にセットした状態を示す
説明図、第3図は、ハニカム材に接合された内部表面部
材からピールプライ材、離形紙を剥離する過程を示す要
部の説明図、第4図は、内部表面部材上に外部プリプレ
グシート材、離形紙をセットした状態を示す要部の説明
図、第5図は、表面材から離形紙を剥離する過程を示す
要部の説明図である。
図は、それぞれハニカムパネルの製造過程を示すもの
で、第2図は、ホットプレスの熱盤間に、ハニカム材を
中心として内部プレプグシート材、ピールプライ材、離
形紙をそれぞれ所定の位置関係にセットした状態を示す
説明図、第3図は、ハニカム材に接合された内部表面部
材からピールプライ材、離形紙を剥離する過程を示す要
部の説明図、第4図は、内部表面部材上に外部プリプレ
グシート材、離形紙をセットした状態を示す要部の説明
図、第5図は、表面材から離形紙を剥離する過程を示す
要部の説明図である。
先ず、ハニカム材の概略について説明する。
第1図において、1は予め準備されるハニカム材であ
り、このハニカム材1は、例えば、箔状のアルミ材、適
宜厚さのアラミッドペーパ等を基材とし、周知の展張成
形手段により成形されており、図示例においては、セル
壁4により形成された所定のセルサイズ、高さを備えた
略正六角形の中空柱状のセル2の平面的集合体よりな
り、軽量性に優れた特性を有しているとともに、重量対
強度比にも優れ、かつ、平面精度にも優れている。
り、このハニカム材1は、例えば、箔状のアルミ材、適
宜厚さのアラミッドペーパ等を基材とし、周知の展張成
形手段により成形されており、図示例においては、セル
壁4により形成された所定のセルサイズ、高さを備えた
略正六角形の中空柱状のセル2の平面的集合体よりな
り、軽量性に優れた特性を有しているとともに、重量対
強度比にも優れ、かつ、平面精度にも優れている。
なお、3はセル2の中空部である。
また、予め準備されるハニカム材について、上述の実
施例においては、略正六角形の中空柱状のセル2の平面
的集合体よりなるハニカム材1について説明したが、ハ
ニカム材は実施例に限定されるものではなく、例えば、
曲面状のハニカムパネルを成形する場合には、上述のハ
ニカム材1を、さらに、所定量オーバー展張、すなわ
ち、セルを形成するセル壁の折曲角が略90゜をなし、セ
ルの平面形状が略長方形状となるまで展張することによ
って成形された曲面形成用のハニカム材(所謂オーバー
エキスパンドコア)等を用いることにより、容易に高精
度な曲面状のハニカムパネルを成形することができる。
施例においては、略正六角形の中空柱状のセル2の平面
的集合体よりなるハニカム材1について説明したが、ハ
ニカム材は実施例に限定されるものではなく、例えば、
曲面状のハニカムパネルを成形する場合には、上述のハ
ニカム材1を、さらに、所定量オーバー展張、すなわ
ち、セルを形成するセル壁の折曲角が略90゜をなし、セ
ルの平面形状が略長方形状となるまで展張することによ
って成形された曲面形成用のハニカム材(所謂オーバー
エキスパンドコア)等を用いることにより、容易に高精
度な曲面状のハニカムパネルを成形することができる。
ハニカム材はこのようになっている。
次に、ハニカムパネルの製造方法について、平板状の
ハニカムパネルの製造過程を示す実施例に基づいて、内
部プリプレグシート材接合準備工程、内部表面部材形成
工程、粗面形成工程、最終工程の順に詳述する。
ハニカムパネルの製造過程を示す実施例に基づいて、内
部プリプレグシート材接合準備工程、内部表面部材形成
工程、粗面形成工程、最終工程の順に詳述する。
先ず、内部プリプレグシート材接合準備工程につい
て、第2図を参照して説明する。
て、第2図を参照して説明する。
第2図において、6はホットプレス5における型部材
として機能する一対の熱盤である。この下方部の熱盤6
上に、先ず、離形紙7をセットし、その上にナイロン生
地にシリコーン樹脂をコーティングし、これを焼付ける
ことにより形成されたピールプライ材8、その上面に繊
維状のカーボン、ケブラ、ガラス等の織布、不織布に樹
脂を含浸させ、この樹脂を半硬化状態に硬化せしめるこ
とにより形成された内部プリプレグシート材9をセット
した後、さらにその上に、先に準備されたハニカム材1
セットし、このハニカム材上に、下から順に、内部プリ
プレグシート材9、ピールプライ材8、離形紙7をセッ
トすることにより、熱盤6間に、ハニカム材1を中心と
して、このハニカム材1の両面に、それぞれ内側から順
に、内部プリプレグシート材9、ピールプライ材8、離
形紙7がセットされる。
として機能する一対の熱盤である。この下方部の熱盤6
上に、先ず、離形紙7をセットし、その上にナイロン生
地にシリコーン樹脂をコーティングし、これを焼付ける
ことにより形成されたピールプライ材8、その上面に繊
維状のカーボン、ケブラ、ガラス等の織布、不織布に樹
脂を含浸させ、この樹脂を半硬化状態に硬化せしめるこ
とにより形成された内部プリプレグシート材9をセット
した後、さらにその上に、先に準備されたハニカム材1
セットし、このハニカム材上に、下から順に、内部プリ
プレグシート材9、ピールプライ材8、離形紙7をセッ
トすることにより、熱盤6間に、ハニカム材1を中心と
して、このハニカム材1の両面に、それぞれ内側から順
に、内部プリプレグシート材9、ピールプライ材8、離
形紙7がセットされる。
内部プリプレグシート材接合準備工程はこのようにな
っている。
っている。
次に、内部表面部材形成工程について第3図における
図面向って左側を参照して説明する。
図面向って左側を参照して説明する。
内部プリプレグシート材接合準備工程において、ホッ
トプレス5の熱盤6間に、それぞれ所定の位置関係にセ
ットされた各部材、すなわち、ハニカム材1、内部プリ
プレグシート材9、ピールプライ材8、離形紙7を、熱
盤6によって所定の温度、所定の加圧力をもって所定時
間、加熱加圧することにより、ハニカム材1に当接状態
にセットされていた内部プリプレグシート材9は、ピー
ルプライ材8、離形紙7を介して加熱加圧される。この
加熱加圧により内部プリプレグシート材9に含まれてい
た樹脂は融解し、その一部がハニカム材1側、ピールプ
ライ材8側にそれぞれ流れ出る。然して、ハニカム材1
側に流れ出た樹脂(図示せず)は、ハニカム材1のセル
壁端部4aに付着する。
トプレス5の熱盤6間に、それぞれ所定の位置関係にセ
ットされた各部材、すなわち、ハニカム材1、内部プリ
プレグシート材9、ピールプライ材8、離形紙7を、熱
盤6によって所定の温度、所定の加圧力をもって所定時
間、加熱加圧することにより、ハニカム材1に当接状態
にセットされていた内部プリプレグシート材9は、ピー
ルプライ材8、離形紙7を介して加熱加圧される。この
加熱加圧により内部プリプレグシート材9に含まれてい
た樹脂は融解し、その一部がハニカム材1側、ピールプ
ライ材8側にそれぞれ流れ出る。然して、ハニカム材1
側に流れ出た樹脂(図示せず)は、ハニカム材1のセル
壁端部4aに付着する。
また、ピールプライ材8側に流れ出た樹脂(図示せ
ず)は、ピールプライ材8の織目内に侵入する。ところ
で、ピールプライ材8の外面には密接状態に離形紙7が
位置しているので、ピールプライ材8内に侵入した樹脂
が、ピールプライ材8の外表面側から漏出することはな
い。次に、このように変移した状態の樹脂を硬化せしめ
ることにより、完全に硬化した内部プリプレグシート材
9によって内部表面部材10が形成される。そして、この
内部表面部材10は流れ出しセル壁端部4aに付着した樹脂
により、その下面がハニカム材1に接合されているとと
もに、また、ピールプライ材8内に侵入した樹脂は、侵
入状態のままで硬化している。
ず)は、ピールプライ材8の織目内に侵入する。ところ
で、ピールプライ材8の外面には密接状態に離形紙7が
位置しているので、ピールプライ材8内に侵入した樹脂
が、ピールプライ材8の外表面側から漏出することはな
い。次に、このように変移した状態の樹脂を硬化せしめ
ることにより、完全に硬化した内部プリプレグシート材
9によって内部表面部材10が形成される。そして、この
内部表面部材10は流れ出しセル壁端部4aに付着した樹脂
により、その下面がハニカム材1に接合されているとと
もに、また、ピールプライ材8内に侵入した樹脂は、侵
入状態のままで硬化している。
なお、このようにして形成された内部表面部材10は、
柔性材よりなる内部プリプレグシート材9によって形成
されているので、形成過程における加熱による樹脂の収
縮、加圧による押圧等の相乗作用により、各セル2の中
空部3と対応する部位には、殆どの場合、中空部3内に
略球面状に窪んだ凹部11が形成されている。
柔性材よりなる内部プリプレグシート材9によって形成
されているので、形成過程における加熱による樹脂の収
縮、加圧による押圧等の相乗作用により、各セル2の中
空部3と対応する部位には、殆どの場合、中空部3内に
略球面状に窪んだ凹部11が形成されている。
内部表面部材形成工程はこのようになっている。
次に、粗面形成工程について、第3図を参照して説明
する。
する。
上述の内部表面部材形成工程において、形成された内
部表面部材10上に、その織目内に侵入し、硬化した樹脂
を介して重合状態で位置しているピールプライ材8と、
このピールプライ材8上に密接状態で位置している離形
紙7とを剥離することにより、内部表面部材10の表面に
は、その全面に亘りピールプライ材8の織目内に侵入
し、侵入状態のままで完全に硬化した樹脂により形成さ
れた微細な凹凸よりなる粗面12が形成される。
部表面部材10上に、その織目内に侵入し、硬化した樹脂
を介して重合状態で位置しているピールプライ材8と、
このピールプライ材8上に密接状態で位置している離形
紙7とを剥離することにより、内部表面部材10の表面に
は、その全面に亘りピールプライ材8の織目内に侵入
し、侵入状態のままで完全に硬化した樹脂により形成さ
れた微細な凹凸よりなる粗面12が形成される。
なお、ピールプライ材8を内部表面部材10から剥離す
る際、内部表面部材10とピールプライ材8は、内部表面
部材10の形成過程において、ピールプライ材8の織目内
に侵入し、硬化した内部表面部材10の樹脂が、ピールプ
ライ材8の織目内に食込み、重合状態となっているもの
の、両者は完全な接着状態にはなっていないので、端部
から剥がすことにより、容易にピールプライ材8を剥離
することが、できる。
る際、内部表面部材10とピールプライ材8は、内部表面
部材10の形成過程において、ピールプライ材8の織目内
に侵入し、硬化した内部表面部材10の樹脂が、ピールプ
ライ材8の織目内に食込み、重合状態となっているもの
の、両者は完全な接着状態にはなっていないので、端部
から剥がすことにより、容易にピールプライ材8を剥離
することが、できる。
粗面形成工程はこのようになっている。
次に、最終工程について、第4図、第5図を参照(第
2図をも参照)して説明する。
2図をも参照)して説明する。
ホットプレス5の熱盤6間に、先ず第4図に示す如
く、その表面に粗面12が形成されている内部表面部材10
の粗面12上に、それぞれ外部プリプレグシート材13をセ
ットした後、その表面上に離形紙7をセットし、次に、
熱盤6により所定の加熱加圧条件下で、所定時間加熱加
圧することにより、外部プリプレグシート材13に含まれ
ていた樹脂は融解し、その一部が内部表面部材10側に流
れ出る。
く、その表面に粗面12が形成されている内部表面部材10
の粗面12上に、それぞれ外部プリプレグシート材13をセ
ットした後、その表面上に離形紙7をセットし、次に、
熱盤6により所定の加熱加圧条件下で、所定時間加熱加
圧することにより、外部プリプレグシート材13に含まれ
ていた樹脂は融解し、その一部が内部表面部材10側に流
れ出る。
ところで、この流れ出た樹脂の内、熱盤6による加熱
加圧の進行に伴い、先ず、内部表面部材10と熱盤6とに
より押圧された部位、すなわち、ハニカム材1のセル壁
4と対応する部位に位置する外部プリプレグシート材13
から流れ出た樹脂(図示せず)により、その部位に位置
する内部表面部材10の粗面12が埋められるとともに、そ
の他の樹脂、すなわち、余った樹脂は、そこに止まるこ
となく、近傍の粗面12を埋めつつ内部表面部材10の凹部
11方向に押し流されるように移動し、やがて、凹部11に
至り、そこに溜まる。
加圧の進行に伴い、先ず、内部表面部材10と熱盤6とに
より押圧された部位、すなわち、ハニカム材1のセル壁
4と対応する部位に位置する外部プリプレグシート材13
から流れ出た樹脂(図示せず)により、その部位に位置
する内部表面部材10の粗面12が埋められるとともに、そ
の他の樹脂、すなわち、余った樹脂は、そこに止まるこ
となく、近傍の粗面12を埋めつつ内部表面部材10の凹部
11方向に押し流されるように移動し、やがて、凹部11に
至り、そこに溜まる。
順次、このようにして、押圧された部位の外部プリプ
レグシート材13から流れ出し、粗面12を埋めつつ凹部11
に溜まった樹脂により、内部表面部材10の粗面12および
凹部11は次第に埋め尽される。したがって、例えば、凹
部11にピンホールが存在している場合でも、これらピン
ホールも埋められる。そして、また、これら内部表面部
材10の粗面12および凹部11を埋め尽した樹脂は、同時
に、内部表面部材10に全面的に付着する。
レグシート材13から流れ出し、粗面12を埋めつつ凹部11
に溜まった樹脂により、内部表面部材10の粗面12および
凹部11は次第に埋め尽される。したがって、例えば、凹
部11にピンホールが存在している場合でも、これらピン
ホールも埋められる。そして、また、これら内部表面部
材10の粗面12および凹部11を埋め尽した樹脂は、同時
に、内部表面部材10に全面的に付着する。
また、この過程において、加熱加圧されている外部プ
リプレグシート材13には、内部表面部材10の形成時と同
様、加熱による樹脂の収縮、加圧による押圧等の相乗作
用により、内部表面部材10の凹部11に対応する部位、す
なわち、ハニカム材1のセル2の中空部3に対応する部
位に、凹部等を形成すべき作用が生じるが、係る作用
は、内部表面部材10の凹部11に、この凹部11を埋め尽す
ように溜まった樹脂によって阻止される。
リプレグシート材13には、内部表面部材10の形成時と同
様、加熱による樹脂の収縮、加圧による押圧等の相乗作
用により、内部表面部材10の凹部11に対応する部位、す
なわち、ハニカム材1のセル2の中空部3に対応する部
位に、凹部等を形成すべき作用が生じるが、係る作用
は、内部表面部材10の凹部11に、この凹部11を埋め尽す
ように溜まった樹脂によって阻止される。
そして、この工程の最終段階において、外部プリプレ
グシート材13は、熱盤6により全面的に均一に加圧され
るので、所定の条件下で所定時間加熱加圧した後、樹脂
を硬化せしめることにより、完全に硬化した外部プリプ
レグシート材13によって形成された外部表面部材14に
は、凹部等が生じることは殆どなく、外部表面部材14は
高い平面精度を有している。
グシート材13は、熱盤6により全面的に均一に加圧され
るので、所定の条件下で所定時間加熱加圧した後、樹脂
を硬化せしめることにより、完全に硬化した外部プリプ
レグシート材13によって形成された外部表面部材14に
は、凹部等が生じることは殆どなく、外部表面部材14は
高い平面精度を有している。
もって、この外部表面部材14と内部表面部材10とから
なる平面精度に優れた表面材15を備えたハニカムパネル
16が得られる。
なる平面精度に優れた表面材15を備えたハニカムパネル
16が得られる。
また、表面材15を形成する外部表面部材14と内部表面
部材10とは、内部表面部材10の粗面12を介して一体的に
強固に接合されているので、外部表面部材14が内部表面
部材10から剥離する等の事態が生じることは全くない。
部材10とは、内部表面部材10の粗面12を介して一体的に
強固に接合されているので、外部表面部材14が内部表面
部材10から剥離する等の事態が生じることは全くない。
なお、上述の実施例においては、平板状のハニカムパ
ネル16をホットプレス6を用いて成形する方法について
説明したが、本発明は実施例に限定されるものではな
く、例えば、曲面状のハニカムパネルを成形する場合に
は、曲面形成用のハニカム材(例えば、オーバーエキス
パンドコア)を芯材とし、曲面状の型面を有する型部材
上に、所定の位置関係に各部材をセットし、係る状態に
セットされた各部材を、例えば、オートクレーブ等の加
熱加圧炉を用いて形成することにより、容易に、面精度
に優れたプリプレグシート材からなる表面材を備えた曲
面状のハニカムパネルを成形することができる。
ネル16をホットプレス6を用いて成形する方法について
説明したが、本発明は実施例に限定されるものではな
く、例えば、曲面状のハニカムパネルを成形する場合に
は、曲面形成用のハニカム材(例えば、オーバーエキス
パンドコア)を芯材とし、曲面状の型面を有する型部材
上に、所定の位置関係に各部材をセットし、係る状態に
セットされた各部材を、例えば、オートクレーブ等の加
熱加圧炉を用いて形成することにより、容易に、面精度
に優れたプリプレグシート材からなる表面材を備えた曲
面状のハニカムパネルを成形することができる。
最終工程はこのようになっている。
本発明に係るハニカムパネルの製造方法は、以上説明
したようになっている。
したようになっている。
したがって、内部プリプレグシート材9からなる内部
表面部材10は、形成にあたって、ピールブライ材8を介
して形成されているので形成後、ピールプライ材8を剥
離することのみにより内部表面部材10の表面には微細な
凹凸によりなる粗面12が形成される。
表面部材10は、形成にあたって、ピールブライ材8を介
して形成されているので形成後、ピールプライ材8を剥
離することのみにより内部表面部材10の表面には微細な
凹凸によりなる粗面12が形成される。
次に、この内部表面部材10の粗面12上に、外部プリプ
レグシート材13をセットし、ホットプレス5による加熱
加圧により、外部表面部材14を形成する際、例えば、内
部表面部材10に凹部11等が存在している場合でも、ホッ
トプレス5の加熱加圧の進行に伴い内部表面部材10の粗
面12および凹部11等は、外部プリプレグシート材13から
流れ出た樹脂により、次第に埋め尽されるとともに、ま
た、同時に、これらの樹脂は粗面12に全面的に付着す
る。然して、この工程の最終段階において、外部プリプ
レグシート材13は熱盤6により全面的に均一に加圧され
るため、形成された外部表面部材14は高い平面精度を有
している。もって、この外部表面部材14と内部表面部材
10とからなる平面精度に優れた表面材15を備えたハニカ
ムパネル16を成形することができる。
レグシート材13をセットし、ホットプレス5による加熱
加圧により、外部表面部材14を形成する際、例えば、内
部表面部材10に凹部11等が存在している場合でも、ホッ
トプレス5の加熱加圧の進行に伴い内部表面部材10の粗
面12および凹部11等は、外部プリプレグシート材13から
流れ出た樹脂により、次第に埋め尽されるとともに、ま
た、同時に、これらの樹脂は粗面12に全面的に付着す
る。然して、この工程の最終段階において、外部プリプ
レグシート材13は熱盤6により全面的に均一に加圧され
るため、形成された外部表面部材14は高い平面精度を有
している。もって、この外部表面部材14と内部表面部材
10とからなる平面精度に優れた表面材15を備えたハニカ
ムパネル16を成形することができる。
なお、表面材15を形成する外部表面部材14と内部表面
部材10とは、内部表面部材10の粗面12を介して接合され
ているので、極めて強固に接合されている。
部材10とは、内部表面部材10の粗面12を介して接合され
ているので、極めて強固に接合されている。
「発明の効果」 以上詳述した如く、本発明に係るハニカムパネルの製
造方法にあっては、次の効果を発揮する。
造方法にあっては、次の効果を発揮する。
すなわち、この発明のハニカムパネルの製造方法によ
れば、先ず、最初に形成され、ハニカム材に直接接合さ
れる内部プリプレグシート材からなる内部表面部材は、
形成時、ピールプライ材を介して形成されているので、
形成後、ピールプライ材を剥離することのみにより、そ
の表面には、微細な凹凸よりなる粗面が形成される。
れば、先ず、最初に形成され、ハニカム材に直接接合さ
れる内部プリプレグシート材からなる内部表面部材は、
形成時、ピールプライ材を介して形成されているので、
形成後、ピールプライ材を剥離することのみにより、そ
の表面には、微細な凹凸よりなる粗面が形成される。
次に、この内部表面部材の粗面上に、外部プリプレグ
シート材からなる外部表面部材を形成を形成する際、こ
の過程において、融解し、流れ出た外部プリプレグシー
ト材に含まれていた樹脂により、内部表面部材の粗面、
凹部等が埋められるとともに、この工程の最終段階にお
いて、外部プリプレグシート材は加熱加圧装置により全
面的に均一に加圧されるため、形成された外部表面部材
は高い平面精度を有している。もって、互いに強固に接
合された外部表面部材と内部表面部材とからなる平面精
度に優れた表面材を備えたハニカムパネルが得られる。
シート材からなる外部表面部材を形成を形成する際、こ
の過程において、融解し、流れ出た外部プリプレグシー
ト材に含まれていた樹脂により、内部表面部材の粗面、
凹部等が埋められるとともに、この工程の最終段階にお
いて、外部プリプレグシート材は加熱加圧装置により全
面的に均一に加圧されるため、形成された外部表面部材
は高い平面精度を有している。もって、互いに強固に接
合された外部表面部材と内部表面部材とからなる平面精
度に優れた表面材を備えたハニカムパネルが得られる。
したがって、このハニカムパネルの製造方法にあって
は、面倒で多くの工数を要するパテによる修正作業、パ
テの付着を強固にするための粗面加工等が不要となるた
め、ハニカムパネルの成形が容易となり、しかも、研磨
等による仕上加工を施すことなく平面精度に優れたハニ
カムパネルを成形することができるので、成形コストの
大幅な低減が可能となる。
は、面倒で多くの工数を要するパテによる修正作業、パ
テの付着を強固にするための粗面加工等が不要となるた
め、ハニカムパネルの成形が容易となり、しかも、研磨
等による仕上加工を施すことなく平面精度に優れたハニ
カムパネルを成形することができるので、成形コストの
大幅な低減が可能となる。
このように、この種従来例に存した問題点が一掃され
る等、本発明の発揮する効果は顕著にして大なるものが
ある。
る等、本発明の発揮する効果は顕著にして大なるものが
ある。
図面は、本発明に係るハニカムパネルの製造方法の実施
例を示すもので、第1図は、ハニカム材の斜視概略図、
第2図乃至第5図は、それぞれハニカムパネルの製造過
程を示し、第2図は、ホットプレスの熱盤間に、ハニカ
ム材を中心として下部プリプレグシート材、ピールプラ
イ材、離形紙をそれぞれ所定の位置関係にセットした状
態を示す説明図、第3図は、ハニカム材に接合された内
部表面部材からピールプライ材、離形紙を剥離する過程
を示す要部の説明図、第4図は、内部表面部材上に外部
プリプレグシート材、離形紙をセットした状態を示す要
部の説明図、第5図は、表面材から離形紙を剥離する過
程を示す要部の説明図である。 1……ハニカム材、2……セル、3……中空部、4……
セル壁、4a……セル壁端部、5……ホットプレス、6…
…熱盤、7……離形紙、8……ピールプライ材、9……
内部プリプレグシート材、10……内部表面部材、11……
凹部、12……粗面、13……外部プリプレグシート材、14
……外部表面部材、15……表面材、16……ハニカムパネ
ル。
例を示すもので、第1図は、ハニカム材の斜視概略図、
第2図乃至第5図は、それぞれハニカムパネルの製造過
程を示し、第2図は、ホットプレスの熱盤間に、ハニカ
ム材を中心として下部プリプレグシート材、ピールプラ
イ材、離形紙をそれぞれ所定の位置関係にセットした状
態を示す説明図、第3図は、ハニカム材に接合された内
部表面部材からピールプライ材、離形紙を剥離する過程
を示す要部の説明図、第4図は、内部表面部材上に外部
プリプレグシート材、離形紙をセットした状態を示す要
部の説明図、第5図は、表面材から離形紙を剥離する過
程を示す要部の説明図である。 1……ハニカム材、2……セル、3……中空部、4……
セル壁、4a……セル壁端部、5……ホットプレス、6…
…熱盤、7……離形紙、8……ピールプライ材、9……
内部プリプレグシート材、10……内部表面部材、11……
凹部、12……粗面、13……外部プリプレグシート材、14
……外部表面部材、15……表面材、16……ハニカムパネ
ル。
Claims (1)
- 【請求項1】ハニカム材を芯材とし、該ハニカム材の両
面にプリプレグシート材からなる表面材が接合されてな
るハニカムパネルの製造方法であって、型部材上にハニ
カム材を中心として、該ハニカム材の両面に、それぞれ
内側から順に、内部プリプレグシート材、ピールプライ
材、離形紙をセットする内部プリプレグシート材接合準
備工程と、前記型部材上にセットされた内部プリプレグ
シート材を、ピールプライ材、離形紙を介して加熱加圧
装置により加熱加圧することによって内部プリプレグシ
ート材をハニカム材に接合するとともに、内部表面部材
を形成する内部表面部材形成工程と、ハニカム材に接合
された内部表面部材からピールプライ材を剥離し、内部
表面部材の表面に粗面を形成する粗面形成工程と、次
に、内部表面部材の表面に、それぞれ外部プリプレグシ
ート材をセットし、該状態にセットされた外部プリプレ
グシート材を、前記加熱加圧装置による加熱加圧によ
り、外部表面部材を形成するとともに、内部表面部材に
接合し、表面材を形成する最終工程とを有してなること
を特徴とするハニカムパネルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2169778A JP2982002B2 (ja) | 1990-06-29 | 1990-06-29 | ハニカムパネルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2169778A JP2982002B2 (ja) | 1990-06-29 | 1990-06-29 | ハニカムパネルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0459248A JPH0459248A (ja) | 1992-02-26 |
JP2982002B2 true JP2982002B2 (ja) | 1999-11-22 |
Family
ID=15892690
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2169778A Expired - Fee Related JP2982002B2 (ja) | 1990-06-29 | 1990-06-29 | ハニカムパネルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2982002B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6645610B1 (en) * | 1998-04-20 | 2003-11-11 | Northrop Grumann | Cured composite material formed utilizing Z-peel sheets |
WO2018016273A1 (ja) * | 2016-07-22 | 2018-01-25 | 住友ベークライト株式会社 | サンドイッチパネルの製造方法、サンドイッチパネル、複合材料シートおよび湾曲状のパネル部材 |
-
1990
- 1990-06-29 JP JP2169778A patent/JP2982002B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0459248A (ja) | 1992-02-26 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |