JP3393283B2 - ウェルインウェル構造cmos半導体装置及びウェルインウェル構造cmos半導体装置の製造方法 - Google Patents

ウェルインウェル構造cmos半導体装置及びウェルインウェル構造cmos半導体装置の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はウェルインウェル構
造CMOS半導体装置及びウェルインウェル構造CMO
S半導体装置の製造方法に関し、詳しくは、電源サージ
等に起因するトランジスタのしきい値の変動、或いはそ
の破壊を防止する為のウェルインウェル構造CMOS半
導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、同一半導体基板上で、集積回路内
の機能ブロック毎に電源分離をしたり、ノイズの干渉等
を防いだりする為に、ウェルインウェル構造が使用され
ている。
【0003】ウェルインウェル構造では、半導体基板上
に当該導電型と逆の導電型の第1のウェルが形成され、
該第1のウェル中に当該導電型と逆の導電型の第2のウ
ェルと第1のMOSFETとが形成され、第2のウェル
中に第2のMOSFETが形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このウェルインウェル
構造には、電源サージ等に対する下記のような問題があ
った。(電源サージ等は、例えばパッケージのコーナー
に電源ピンがあり、パッケージ実装時にこの電源ピンが
先に電源に接続されることなどで起こる。)先ず問題点
の第1は、トランジスタのしきい値が変化することであ
る。具体的には、pチャネルの方はしきい値が高い方
へ、nチャネルの方はしきい値が低い方へ変動する。
【0005】第2は電源サージ等で、トランジスタの破
壊が起きてしまうことである。
【0006】本発明の一つの目的は、このような電源サ
ージ等に起因するしきい値変動や、トランジスタ破壊を
起こさせないことにある。
【0007】本発明の他の目的は、この為の構造を、イ
オン濃度の調節その他のプロセス変更、プロセス追加等
無しで実現することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的達成のため本発
明ウェルインウェル構造CMOS半導体装置では、半導
体基板上に当該導電型と逆の導電型の第1のウェルを形
成し、該第1のウェル中に当該導電型と逆の導電型の第
2のウェルと第1のトランジスタとを形成し、前記第2
のウェル中に第2のトランジスタを形成したウェルイン
ウェル構造CMOS半導体装置に於て、前記第1のウェ
ルと前記基板との間、及び前記第2のウェルと前記基板
との間に、ダイオードが接続され、該ダイオードは、前
記第1のウェルの外部に於て横方向にこれら各ウェルと
基板との間の耐圧よりは低い耐圧が得られる距離離間し
て配置された互いに逆の導電型の領域から成り、該互い
に逆の導電型の領域は、夫々、前記第1のトランジスタ
又は前記第2のトランジスタを構成する領域とその導電
型及び濃度が共通している。
【0009】また本発明ウェルインウェル構造CMOS
半導体装置の製造方法では、半導体基板上に当該導電型
と逆の導電型の第1のウェルを形成し、該第1のウェル
中に当該導電型と逆の導電型の第2のウェルと第1のト
ランジスタとを形成し、前記第2のウェル中に第2のト
ランジスタを形成するウェルインウェル構造CMOS半
導体装置の製造方法に於て、前記第1のウェルと前記基
板との間、及び前記第2のウェルと前記基板との間に接
続される保護用ダイオードを構成する為の互いに逆の導
電型の領域を、前記第1のトランジスタ又は前記第2の
トランジスタを構成する領域と同時に前記第1のウェル
の外部の横方向に前記第1のウェル又は前記第2のウェ
ルと前記基板との間の耐圧より低い耐圧が得られる距離
離間して夫々形成する。
【0010】第1のウェル又は第2のウェルとの間に
は、第1のウェルと半導体基板との間の降伏電圧より低
い降伏電圧の保護用ダイオードが接続される。電源サー
ジ等があり、第1のウェルまたは第2のウェルの電位が
上がると、この保護用ダイオードが先に降伏して、サー
ジ等により第1ウェル又は第2ウェルに注入された電荷
を逃がす。従って各ウェルの中のトランジスタのしきい
値変動や、トランジスタ破壊は起こらなくなる。
【0011】また保護用ダイオードを構成する領域を横
方向に配置すれば、これらの離間距離でその降伏電圧が
自由に調節出来るようになる。またトランジスタの各領
域形成の形成の際、これらの保護用ダイオードの領域も
同時に形成出来る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明の詳細を説明する。本
発明の一つの実施の形態例たる半導体装置100を図1
及び図2に示す。図1はその回路構成、図2はウェハ断
面を示す。
【0013】半導体装置100はpsubプロセスを用
いて形成したものである。図2に示すように、p型の半
導体基板41上にn型の第1のウェル20,22が形成
されている。その中に第1のトランジスタたるpMOS
FET10,12と、p型の第2のウェル21,23と
が形成されている。
【0014】この第2のウェル21,23の中に第2の
トランジスタたるnMOSFET11,13が形成され
ており、これらでウェルインウェル構造CMOS半導体
装置が実現されている。
【0015】図1,図2に於て、1,5は各CMOSF
ETの電源端子(ドレイン)でここでは3ボルト及び5
ボルトが供給されている。2,6は接地端子(ソー
ス)、3,7は入力端子、4,8は出力端子である。ま
た31,33は第1のウェル20,22の接続端子、3
2,34は第2のウェルの接続端子である。これらは従
来とものと同様である。
【0016】14〜17は本発明に関し新たに付加した
保護用ダイオードである。これらのうち、先ず保護用ダ
イオード14又は16のカソードは、接続端子31また
は33、即ち第1のウェルに接続されている。またこれ
らのアノードは、端子9、即ち半導体基板41に接続さ
れている。
【0017】保護用ダイオード15又は17のカソード
は、接続端子32または34、即ち第2のウェルに接続
されている。またこれらのアノードは、端子9、即ち半
導体基板41に接続されている。
【0018】なお端子9、即ち半導体基板41にはマイ
ナス9ボルトが供給されている。
【0019】保護用ダイオード14〜17の詳細な断面
を図3に示す。この図は保護用ダイオード14,17に
ついて示すもので、保護用ダイオード15,16につい
ては、各領域の配置が左右反対である。
【0020】図に於て、50は十分に濃度が高いn+
領域(nSD拡散領域)で、トランジスタ11,13の
ソース、ドレイン形成の際に同時に形成される。
【0021】51はこの領域50より十分に濃度が低い
n- 型領域(pch stop拡散領域)で、上記領域
50との接合付近の電界集中を緩和するものである。
【0022】(トランジスタ11,13のソース、ドレ
インのコンタクト電極は図2の右下がりハッチングの領
域である。図が見にくくなるので、符号は付けずハッチ
ングのみで示す)。
【0023】52は十分に濃度が高いp+ 型領域(pS
D拡散領域)で、トランジスタ10,12のソース、ド
レイン形成の際、同時に形成される。53はこの領域5
2より十分に濃度の低いp- 型領域(nch stop
拡散領域)で、上記領域52と接合付近の電界を緩和す
るものであり、トランジスタ10,12のソース、ドレ
インのコンタクト電極形成の際に、同時に形成される
(トランジスタ10,12のソース、ドレインのコンタ
クト電極→図2の左下がりハッチングの領域。これもハ
ッチングのみ)。
【0024】なお領域50,52の上の符号54,55
は接続電極である。
【0025】保護用ダイオード14〜17の逆方向耐圧
は、領域51と領域53との間の距離SPで決定され
る。具体的には例えば図4に示したようになる。
【0026】一般にダイオードの降伏電圧はpn各領域
の濃度(インプラの量など)を変えることで調節してい
るが、本発明では、この距離SPで降伏電圧を調節す
る。
【0027】この保護用ダイオードでは、電位差の拡大
に伴い、n- 領域51側から空乏層が伸び、これがp-
領域53に到達したところで、パンチスルーのようにし
て両者間が導通する。
【0028】この導通時の電圧、即ち保護用ダイオード
14〜17の耐圧が、上述のとおりn- 領域51とp-
領域53との間の距離SPの大小で決まる(図4)。
【0029】従って、夫々の品種毎に、その半導体装置
の耐圧に合せた降伏電圧を定め、図4を参照してそれに
合う離間距離SPを求めるようにすれば、品種毎に所望
の保護用ダイオードが実現される。
【0030】具体的にはこの保護用ダイオードの逆方向
耐圧は、図1の回路動作を妨げないように各端子間の電
位差より大きな値になるように設定する。又その一方
で、第1のウェル20,22と基板41との間の耐圧よ
りは低い値になるように設定する。
【0031】これで電源端子1,5等からサージが入っ
たとき、これら保護用ダイオード14〜17が先に降伏
し、トランジスタ10〜13が破壊されるということは
無くなる。
【0032】なお上記実施の形態例では、psubプロ
セスを使用した。nsubプロセスでも勿論実施可能で
ある。
【0033】また上記実施の形態例では、第1或いは第
2のウェルへの接続端子31〜34と電源端子1,5或
いはグランド端子2,6とを分離しているが、接続端子
31〜34を夫々電源端子1,5、グランド端子2,6
に接続した形式にしても良い。
【0034】また各端子への供給電圧を全部別個にする
など、接続の仕方は任意である。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では第1及
び第2のウェルと基板との間に、夫々保護用ダイオード
を接続した。
【0036】従ってパッケージ実装時に電源サージが流
入する等しても、それによる電荷はこれら保護用ダイオ
ードの降伏で速やかに基板に逃げ、しきい値の変動や、
トランジスタの破壊を生じさせない。
【0037】またこれら保護用ダイオードの各領域は、
当該ウェルインウェル構造CMOSの外側に横方向に配
置することとし、これらを、トランジスタのドレイン又
はソース領域を形成する工程で、同時に形成するように
した。
【0038】従って、これら領域の離間距離の調節だけ
で保護用ダイオードの降伏電圧を自由に設定することが
出来、又これらを形成するために新たなプロセスの追加
や変更を行なう必要が無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の1形態例である半導体装置100の接続
を示す回路図。
【図2】実施の1形態例である半導体装置100のウェ
ーハの要部を示す断面図。
【図3】実施の1形態例である半導体装置100のウェ
ーハの保護用ダイオード部分を拡大して示す断面図。
【図4】電極間距離SPと降伏電圧の関係を示す線図。
【符号の説明】
100・・・半導体装置、9・・・半導体基板41接続
端子、10,12・・・第1のトランジスタ、11,1
3・・・第2のトランジスタ、14〜17・・・保護用
ダイオード、20,22・・・第1のウェル、21,2
3・・・第2のウェル、31,33・・・第1のウェル
20,22の接続端子、32,34・・・第2のウェル
の接続端子、41・・・半導体基板、50・・・十分に
濃度が高いn+ 型領域、51・・・領域50より十分に
濃度が低いn- 型領域、52・・・十分に濃度が高いp
+ 型領域、53・・・領域52より十分に濃度の低いp
- 型領域、54,55・・・接続電極、SP・・・領域
51と領域53との間の距離

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に当該導電型と逆の導電型
    の第1のウェルを形成し、該第1のウェル中に当該導電
    型と逆の導電型の第2のウェルと第1のトランジスタと
    を形成し、前記第2のウェル中に第2のトランジスタを
    形成したウェルインウェル構造CMOS半導体装置に於
    て、 前記第1のウェルと前記基板との間、及び前記第2のウ
    ェルと前記基板との間に、ダイオードが接続され、 該ダイオードは、前記第1のウェルの外部に於て横方向
    これら各ウェルと基板との間の耐圧よりは低い耐圧が
    得られる距離離間して配置された互いに逆の導電型の領
    域から成り、 該互いに逆の導電型の領域は、夫々、前記第1のトラン
    ジスタ又は前記第2のトランジスタを構成する領域とそ
    の導電型及び濃度が共通していることを特徴とするウェ
    ルインウェル構造CMOS半導体装置。
  2. 【請求項2】 半導体基板上に当該導電型と逆の導電型
    の第1のウェルを形成し、該第1のウェル中に当該導電
    型と逆の導電型の第2のウェルと第1のトランジスタと
    を形成し、前記第2のウェル中に第2のトランジスタを
    形成するウェルインウェル構造CMOS半導体装置の製
    造方法に於て、 前記第1のウェルと前記基板との間、及び前記第2のウ
    ェルと前記基板との間に接続される保護用ダイオードを
    構成する為の互いに逆の導電型の領域を、前記第1のト
    ランジスタ又は前記第2のトランジスタを構成する領域
    と同時に前記第1のウェルの外部の横方向に前記第1の
    ウェル又は前記第2のウェルと前記基板との間の耐圧よ
    り低い耐圧が得られる距離離間して夫々形成することを
    特徴とするウェルインウェル構造CMOS半導体装置の
    製造方法。
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