JPH1117022A - 静電破壊保護素子及びその製造方法 - Google Patents

静電破壊保護素子及びその製造方法

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JPH1117022A
JPH1117022A JP9168876A JP16887697A JPH1117022A JP H1117022 A JPH1117022 A JP H1117022A JP 9168876 A JP9168876 A JP 9168876A JP 16887697 A JP16887697 A JP 16887697A JP H1117022 A JPH1117022 A JP H1117022A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】MOS型半導体集積回路の静電破壊保護素子の
サージ耐量を向上し、素子の専有面積を縮小する。 【解決手段】本発明の静電破壊保護素子及びその製造方
法は、素子を構成するMOSトランジスタのゲート電極
下部のドレイン側に、低不純物濃度の拡散層を導入する
こと、又はゲート電極下部とドレイン領域との重なり量
を増加することにより、ゲート電極のドレイン側PN接
合にゲート電圧の影響が及ぶようにしてその順方向電流
を増加させ、入力又は出力端子に導入された過大なサー
ジ電流を散逸することができるようにした。このように
して静電破壊保護素子のサージ耐量を向上し、チップに
おける専有面積を縮小することができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はMOS型半導体集積
回路の静電破壊保護素子に係り、特に静電破壊保護性能
の向上と、前記静電破壊保護素子がチップ上に占める面
積の縮小とを可能にするものである。
【0002】
【従来の技術】従来MOSトランジスタからなる半導体
集積回路の静電破壊保護素子は、外来サージにより入力
部又は出力部に導入された過大電流を、主としてノーマ
リ・オフ型MOSトランジスタのドレイン接合ダイオー
ドを通じて電源又は接地回路に散逸するものが、静電破
壊耐量向上のために用いられてきた。
【0003】例えば図5に示すように、相補型MOSト
ランジスタからなる半導体集積回路の静電破壊保護素子
は、シリコン基板1の上にPウエル2とNウエル3とを
形成し、Pウエル2の上にN+ ドレイン拡散層6とN型
拡張ドレイン領域6a、N+ソース拡散層8とN型拡張
ソース領域8a、基板電圧供給用P+ 拡散層10、ゲー
ト電極12からなるNチャネルトMOSランジスタを形
成し、Nウエル3の上にP+ ドレイン拡散層7、P+
ース拡散層9、基板電圧供給用N+ 拡散層11、ゲート
電極13からなるPチャネルMOSトランジスタを形成
し、前記NチャネルMOSトランジスタと前記Pチャネ
ルMOSトランジスタからなる相補型半導体集積回路の
内部ゲートの内、チップ周辺近くのものを単にパターン
変更して静電破壊の保護素子として用いる方法がとられ
てきた。
【0004】ここにN型拡張ドレイン領域6aとN型拡
張ソース領域8aは、NチャネルMOSトランジスタの
ショートチャネル効果を低減するLDD(Lightly Doped
Drain) 構造を形成するために設けられたものであり、
通常MOSトランジスタからなる相補型半導体集積回路
では、PチャネルMOSトランジスタ側には拡張ソース
・ドレイン領域は設けられていない。
【0005】前記NチャネルMOSトランジスタとPチ
ャネルMOSトランジスタからなる静電破壊保護素子
は、それぞれゲートがソースに接続され(以下ダイオー
ド接続と略称する)、入力または出力端子16と接地端
子(以下GNDと略称する)14との間、及び入力また
は出力端子16と電源電圧端子VDDとの間に逆並列に接
続された、実効的にはサージ防護ダイオードと類似の動
作をするものとして相補型半導体集積回路に導入され
る。
【0006】通常行われているように、入力端子又は出
力端子に対してPN接合からなるサージ防護ダィオード
を逆並列に接続し、これを静電破壊保護素子として用い
ることもできるが、通常PN接合では十分な静電破壊保
護効果を得るために必要な大きな順方向電流が得られ
ず、またとくに順方向電流の大きいPN接合を用いよう
とすれば、集積回路とは別に保護ダイオード形成に必要
なドーパントの濃度等を別途定めて内部ゲートを構成す
るMOSトランジスタとは別工程でこれを製造する必要
を生じ、製造工程数及びチップ面積の増大を招くという
欠点があった。
【0007】このため、先に図5において説明したよう
に、例えば相補型半導体集積回路の、内部ゲートを形成
するNチャネル及びPチャネルMOSトランジスタに多
少のパターン変更を加えてこれをダイオード接続とし、
保護MOSとして集積回路の入出力部に配置する方法が
とられてきた。
【0008】PN接合を用いたサージ防護ダイオードで
は、前述の通り通常PN接合の順方向電流の値が小さ
く、外来サージに対して十分な保護効果が得られない
が、ダイオード接続された保護MOSを静電破壊保護素
子として用いれば、ゲート電極の作用により、ドレイン
・ピンチオフ領域のチャネル電流がドレイン接合の順方
向電流に加わり、全体として素子を流れる電流が増加す
るので、外来サージに対する保護効果を高めることがで
きる。
【0009】しかし、従来の保護M0Sでは半導体集積
回路の内部ゲートと同一構造のNチャネル、Pチャネル
MOSトランジスタを基本とし、これをパターン変更し
てダィオード接続したものを用いていたため、十分な静
電破壊保護効果を得るためには大面積を要し、チップサ
イズの増大を招くという欠点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来の
保護MOSは、内部ゲートを構成するMOSトランジス
タと同一構造のものを基本として、これをダィオード接
続することにより形成していたため、十分な静電破壊保
護効果を得るためには大面積を要し、チップサイズの増
大を招くという欠点があった。
【0011】本発明は上記の問題点を解決すべくなされ
たものであり、内部ゲートを構成するMOSトランジス
タの構造にごく僅かな変更を加えることにより、製造工
程の大幅な増加とチップサイズの増大を生ずることなく
十分な保護効果を得ることができる静電破壊保護素子を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の静電破壊保護素
子及びその製造方法は、素子を構成するMOSトランジ
スタのゲート電極下部のドレイン側に、低不純物濃度の
拡散層を導入すること、又はゲート電極下部とドレイン
領域との重なりを増加すること、又は前記重なり領域の
不純物濃度を減少することにより、ゲート電極のドレイ
ン側PN接合にゲート電圧の影響が及ぶようにしてその
順方向電流を増加させ、入力又は出力端子に導入された
過大なサージ電流を散逸することができるようにしたも
のである。
【0013】具体的には本発明の静電破壊保護素子は、
シリコン基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたMO
Sトランジスタのゲート電極と、シリコン基板上に形成
されたMOSトランジスタのソース拡散層及びドレイン
拡散層と、ソース拡散層とドレイン拡散層との間に挟ま
れたシリコン基板の上部表面からなるチャネル領域とを
備え、チャネル領域のドレイン側の一部の領域にドレイ
ン拡散層と同一導電型の拡散層が形成されたことを特徴
とする。
【0014】なお、ここでソース拡散層、ドレイン拡散
層は、拡張ソース領域と拡張ドレイン領域を備えた場合
を含めるものとする。好ましくは本発明の静電破壊保護
素子は、前記チャネル領域のドレイン側の一部の領域に
形成された拡散層とドレイン拡散層とが重複して形成さ
れた領域を含むことを特徴とする。
【0015】また好ましくは前記チャネル領域のドレイ
ン側の一部の領域に形成された拡散層は、前記ドレイン
拡散層の中心部に比べてキャリア密度が小さい部分を含
むことを特徴とする。
【0016】また本発明の静電破壊保護素子は、ゲート
電極の下部にゲート絶縁膜を介してゲート電極とドレイ
ン拡散層との間に重なり領域を有するものであり、この
重なり領域の面積を分子としチャネル領域との面積を分
母とするときの比率が、シリコン基板上に形成された内
部ゲートMOSトランジスタにおける前記重なり領域の
面積とチャネル領域との面積の比率よりも大とされたこ
とを特徴とする。
【0017】好ましくは本発明の静電破壊保護素子は、
そのドレイン拡散層の内、少なくともゲート電極下部の
前記重なり領域に、そのドレイン拡散層の中心部に比べ
てキャリア数が少ない部分を含むことを特徴とする。
【0018】本発明の静電破壊保護素子の製造方法は、
シリコン基板上に第1導電型のウエル領域を形成し、そ
の内部の表面上に前記第1導電型のウエル領域よりも浅
い第2導電型の拡散層を形成し、前記第1導電型のウエ
ル領域と第2導電型の拡散層とが形成されたシリコン基
板表面にゲート絶縁膜を形成し、前記シリコン基板表面
において前記第2導電型の拡散層と前記第1導電型のウ
エル領域とが接する境界線に沿って、そのソース側の境
界線が覆われるように前記ゲート絶縁膜上にゲート電極
を形成し、このゲート電極をマスクとして第2導電型の
不純物をイオン注入する工程を含むものであることを特
徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実
施の形態に係る静電破壊保護素子の断面を示す図であ
る。本第1の実施の形態においては、本発明の静電破壊
保護素子を相補型MOSトランジスタからなる半導体集
積回路に適用する場合を例として説明する。
【0020】図1に示すように、本発明の静電破壊保護
素子はシリコン基板1に形成されたPウエル2及びNウ
エル3と、前記Pウエル2に形成されたN型拡散層4、
+ドレイン拡散層6、N型拡張ドレイン領域6a、N+
ソース拡散層8、N型拡張ソース領域8a、基板電圧
(GND)供給用P+ 拡散層10、ゲート絶縁膜を介し
て形成されたゲート電極12からなるNチャネルMOS
トランジスタと、前記Nウエル3に形成されたP型拡散
層5、P+ ドレイン拡散層7、P+ ソース拡散層9、基
板電圧(VDD)供給用N+ 拡散層11、ゲート絶縁膜を
介して形成されたゲート電極13からなるPチャネルM
OSトランジスタから構成されている。
【0021】なおN型拡散層4、N+ ドレイン拡散層6
とN型拡張ドレイン領域6a、N+ソース拡散層8とN
型拡張ソース領域8a、基板電圧供給用P+ 拡散層10
はいずれも前記Pウエル2よりも浅く形成される。ま
た、P型拡散層5、P+ ドレイン拡散層7、P+ ソース
拡散層9、基板電圧供給用N+ 拡散層11はいずれも前
記Nウエル3よりも浅く形成される。
【0022】前記NチャネルMOSトランジスタとPチ
ャネルMOSトランジスタは、それぞれゲートがソース
に接続され、かつ前記ソースが基板電圧供給用拡散層に
接続されていて、実効的に入力または出力端子16とG
ND14との間、及び入力または出力端子16と電源電
圧端子VDD15との間に逆並列に接続されたサージ防護
ダイオードと同様な動作をすることができる。
【0023】図5で説明した従来の保護MOSと、図1
に示す本発明の保護MOSとの相違は、図1においてゲ
ート電極12の下部のドレイン拡散層6、6aに隣接し
てN型拡散層4と、ゲート電極13の下部のドレイン拡
散層7に隣接してP型拡散層5が形成されていることで
ある。前記N型拡散層4及びP型拡散層5のキヤリア密
度は、それぞれ前記N+ 及びP+ ソース・ドレイン拡散
層6、7のキャリア密度よりも低い値に設定されてい
る。
【0024】このように本発明の保護MOSのゲート電
極下部のドレイン側に低キャリア密度のN型及びP型拡
散層4、5を設け、ゲートとドレインとの実効的な重な
りを大きくすれば、ゲート電圧の影響を大きく受けたド
レインPN接合ダイオードのチャネルとの接続部分(チ
ャネルのドレインピンチオフ領域)に大きなチャネル電
流が流れることとなり、前記N型及びP型拡散層4、5
が存在しないない従来の保護MOSに比べてサージ防護
の電流値を大幅に増加することができる。
【0025】本発明の第1の実施の形態に係る保護MO
Sと、従来の保護MOSの電流電圧特性を比較した実験
結果の一例を図2に示す。図2(a)は測定方法を図2
(b)は測定結果を示す。このとき用いたMOSトラン
ジスタのゲート長は0.6μm、ゲート幅は20μm、
ソース・ドレイン拡散層6、8の電子密度は〜1020
-3、拡張ソース・ドレイン拡散層6a、8aの電子密
度は〜1018cm-3、N型拡散層4の電子密度は〜10
18cm-3であった。なお図2(a)の左側に示したダイ
オードは、前記MOSトランジスタのドレインPN接合
を用いたものである。
【0026】なお図2(b)において、電圧及び電流は
いずれも負の値としているため、実験の際に素子を流れ
る電流は図2(a)の矢印とは逆方向であることに注意
されたい。また図2(b)の結果は拡張ソース・ドレイ
ン領域の形成条件をそのまま用いてN型拡散層4を形成
したものであり、必ずしも保護MOSとして最適化され
たものではないので、例えばN型拡散層を形成するとき
の注入エネルギーとドーズ量を保護MOSとして最適化
すればさらに大きな電流が得られる。
【0027】このように、N型拡散層4を導入すること
により、ドレイン拡散層に形成されるPN接合の順方向
電流が大幅に増加した本発明の保護MOSを静電破壊保
護素子として用いれば、入力又は出力端子16に負のサ
ージ電圧が印加された場合に、前記入力又は出力端子1
6に注入された過大電流を短時間でPウエル2を介して
GNDに散逸させることができる。
【0028】同様に、P型拡散層5を導入することによ
り、入力又は出力端子16に正のサージ電圧が印加され
た場合に、前記入力又は出力端子16に注入された過大
電流を短時間でNウエル3を介してVDDに散逸させるこ
とができる。
【0029】このように、保護MOSのゲート電極下部
のドレイン側に、本発明の低不純物濃度の拡散層4、5
を導入することにより、ゲート電極のドレイン側のPN
接合の順方向電流を増加させ、短時間に入力又は出力端
子に注入された過大電流を散逸させることができるの
で、従来より小さい保護MOSのドレイン接合面積で十
分な静電破壊保護効果が得られることとなり、半導体装
置のチップサイズの縮小に寄与することができる。
【0030】次に図3、図4に基づき本発明の第2の実
施の形態に係る静電破壊保護素子の製造方法について説
明する。図3、図4は本発明の静電破壊保護素子の製造
方法を示す工程断面図である。図3(a)に示すよう
に、シリコン基板1に通常のCMOS工程と同様にして
イオン注入法によりPウエル2、Nウエル3、LOCO
S(Local Oxidation of Silicon)法による素子分離絶縁
膜17、及び熱酸化法によるゲート絶縁膜18を形成す
る。
【0031】次にレジストをマスクとして(図示せず)
Pウエル2に31+ を加速エネルギー40keV、ドー
ズ量1×1014cm-2でイオン注入し、前記Pウエル2
よりも浅いN型拡散層4を形成する。同様にレジストを
マスクとしてNウエル3に49BF2 + を加速エネルギー
35keV、ドーズ量5×1013cm-2でイオン注入
し、前記Nウエル3よりも浅いP型拡散層5を形成す
る。なお、図3、図4においてN型拡散層4及びP型拡
散層5は、本発明の中心をなす拡散層であるため、とく
に太い線でその輪郭を示している。
【0032】前記N型及びP型拡散層の平面形状は、そ
の長手方向が次の工程で形成されるゲート電極12、1
3の長手方向に沿った形状となるようにする。なお以下
の工程において、シリコン基板1の上にイオン注入法で
形成するN型及びP型拡散層4、5は全て前記Nウエル
2及びPウエル3の厚さよりも浅くなるように形成され
る。
【0033】次にレジストを用いて(図示せず)導電性
多結晶シリコン膜をパターン形成することにより、ゲー
ト電極12と13を形成するのであるが、このとき図3
(a)に示すように、前記シリコン基板表面において前
記N型及びP型拡散層4、5が、これらを内包するPウ
エル2とNウエル3と接するPN接合からなる境界線に
沿って、そのソース側の境界線がゲート絶縁膜18を介
してゲート電極12と13により覆われるように、前記
ゲート電極12、13を形成する。このようにして、チ
ヤネルとして用いるNウエル2とPウエル3の表面の
内、ドレイン側の一部に低不純物濃度のN型及びP型拡
散層4、5を導入する。
【0034】次に図3(b)に示すように、多結晶シリ
コンゲート12、13のゲート側壁絶縁膜として、プラ
ズマスパッタ法によりシリコン窒化膜を堆積し(図示せ
ず)、通常のRIE(Reactive Ion Etching) 法により
前記シリコン窒化膜を異方性エッチングすることによ
り、ゲート側壁絶縁膜19、20を形成する。
【0035】図3(c)に示すように、レジスト21、
多結晶シリコンゲート12、ゲート側壁絶縁膜19、素
子分離絶縁膜17をマスクとして、75As+ を加速エネ
ルギー60keV、ドーズ量5×1015cm-2でイオン
注入し、NチャネルMOSトランジスタのドレイン拡散
層6とソース拡散層8を形成する。次に通常のCDE(C
hemical Dry Etching)法を用いてゲート側壁絶縁膜19
を除去する。
【0036】引き続き図4(d)に示すように、レジス
ト21、多結晶シリコンゲート12及び素子分離絶縁膜
17をマスクとして31+ を加速エネルギー40eV、
ドーズ量1×1014cm-2でイオン注入し、Nチャネル
MOSトランジスタの拡張ドレイン領域となる6aと拡
張ソース領域となる8aを形成する。このようにして、
ショートチャネル効果抑制のための拡張ドレイン領域6
a及び拡張ソース領域8aと、保護MOSとしてチャネ
ルのドレインPN接合の順方向電流を増加するためのN
型拡散層4とを具備するNチャネルMOSトランジスタ
を形成することができる。
【0037】このとき保護MOSとしては必ずしも前記
拡張ドレイン領域6a及び拡張ソース領域8aを設ける
必要はないが、内部ゲートと製造工程上のコンパチビリ
ティをもたせる意味で設けられたものである。なお本第
1の実施の形態においては、6a、8aと前記N型拡散
層4と同一注入条件としているが、必ずしも同一である
必要はなく、図4(d)に示すように4をやや深めに注
入すれば、ドレインPN接合の順方向電流を増加する上
でさらに効果的である。
【0038】その後図4(e)に示すように、再度レジ
スト22を用いて全面を被覆し、Pチャネルトランジス
タの形成領域を開孔し、通常のCDE法を用いて側壁ゲ
ート絶縁膜20を除去する。レジスト22、多結晶シリ
コンゲート13及び素子分離絶縁膜17をマスクとして
49BF2 + を加速エネルギー50keV、ドーズ量3×
1015cm-2でイオン注入し、PチャネルMOSトラン
ジスタのドレイン拡散層7とソース拡散層9を形成す
る。
【0039】このとき相補型半導体集積回路の内部ゲー
トのPチャネルMOSトランジスタが、前記Nチャネル
MOSトランジスタと同様に拡張ソース・ドレイン領域
を具備する場合には、内部ゲートとの製造工程上のコン
パチビリティをもたせる意味で、保護MOSのPチャネ
ルトランジスタにもN側と同様、拡張ソース・ドレイン
領域を形成することになる。基板電圧供給用P+ 拡散層
10とN+ 拡散層11は、それぞれN+ 及びP+ のソー
ス・ドレイン拡散層と同時に形成される。
【0040】なお本発明は上記の実施の形態に限定され
ることはない。上記第1、第2の実施の形態において、
ゲート電極下部のドレイン側に低不純物濃度の拡散層を
設けることにより、保護MOSを構成するMOSトラン
ジスタのドレインPN接合の順方向電流を増加させ、サ
ージ耐量の増大を図ったが、必ずしも前記低不純物濃度
の拡散層を設ける必要はない。
【0041】例えばゲート電極の下部にゲート絶縁膜を
介してゲート電極とドレイン拡散層又は拡張ドレイン拡
散層との間に重なり領域を形成し、この重なり領域の面
積とチャネル領域との面積の比率が、シリコン基板上に
形成された内部ゲートMOSトランジスタにおける重な
り領域の面積とチャネル領域との面積の比率よりも大と
なるようにして、保護MOSとして用いるMOSトラン
ジスタのサージ耐量を増加するようにしてもよい。また
前記ゲート電極下部のドレイン拡散層の内、少なくとも
チャネルと接続される部分に、そのドレイン拡散層の中
心部に比べてキャリア数が少ない領域を含むようにして
もよい。
【0042】上記の実施の形態においては、相補型に形
成された保護MOSを相補型半導体集積回路の静電破壊
保護素子として用いる場合について説明したが、保護の
対象は必ずしも相補型半導体集積回路に限定されるもの
ではない。本発明の静電破壊保護素子は、一般にNチャ
ネル又はPチャネルMOSトランジスタからなる半導体
集積回路の入力端、出力端子に同様に用いることができ
る。その他本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形し
て実施することができる。
【0043】
【発明の効果】上述したように本発明の静電破壊保護素
子及びその製造方法によれば、ゲート電極下部のドレイ
ン側に低不純物濃度の拡散層を設けるという極めて簡単
な工程を追加するのみで、保護MOSのドレイン接合ダ
ィオードの順方向電流を増加させ、静電破壊保護素子の
保護効果を高めることにより、前記保護MOSを搭載し
た半導体集積回路の静電破壊耐量を大幅に向上し、かつ
チップサイズを縮小することができる。
【0044】またゲート電極とドレイン拡散層、または
拡張ドレイン拡散層との間に重なり領域を形成するこ
と、ゲート電極下部のドレイン拡散層の内、チャネルと
接続される部分にドレイン拡散層の中心部に比べてキャ
リア数が少ない領域を含むことによっても同様の効果を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る静電破壊保護
素子の断面図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の静電破壊保護素子
と従来の静電破壊保護素子との電流電圧特性の比較図で
あって、(a)は測定方法を示す図。(b)は測定結果
を示す図。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る静電破壊保護
素子の製造方法を示す工程断面図。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る静電破壊保護
素子の製造方法の続きを示す工程断面図。
【図5】従来の静電破壊保護素子の断面図。
【符号の説明】
1…シリコン基板 2…Pウエル 3…Nウエル 4…N型拡散層 5…P型拡散層 6…N+ ドレイン拡散層 6a…拡張ドレイン領域 7…P+ ドレイン拡散層 8…N+ ソース拡散層 8a…拡張ソース領域 9…P+ ソース拡散層 10…基板電圧供給用P+ 拡散層 11…基板電圧供給用N+ 拡散層 12、13…多結晶シリコンゲート 14…接地 15…VDD電源 16…入力または出力端子 17…素子分離絶縁膜 18…ゲート絶縁膜 19、20…ゲート側壁絶縁膜 21、22…レジスト膜

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板上にゲート絶縁膜を介して
    形成されたMOSトランジスタのゲート電極と、 前記MOSトランジスタのソース拡散層と、 前記MOSトランジスタのドレイン拡散層と、 前記ソース拡散層と前記ドレイン拡散層との間に挟まれ
    た前記シリコン基板の上部表面からなるチャネル領域と
    を備えた静電破壊保護素子であって、 前記ソース拡散層と前記ドレイン拡散層はそれぞれ拡張
    ソース領域と拡張ドレイン領域を備える場合を含むもの
    であり、 かつ前記チャネル領域のドレイン側の一部の領域に前記
    ドレイン拡散層と同一導電型の拡散層が形成されたこと
    を特徴とする静電破壊保護素子。
  2. 【請求項2】 前記チャネル領域のドレイン側の一部の
    領域に形成された拡散層と前記ドレイン拡散層とは重複
    して形成された領域を含むことを特徴とする請求項1記
    載の静電破壊保護素子。
  3. 【請求項3】 前記チャネル領域のドレイン側の一部の
    領域に形成された拡散層は、前記ドレイン拡散層の中心
    部に比べてキャリア密度が小さい部分を含むことを特徴
    とする請求項1記載の静電破壊保護素子。
  4. 【請求項4】 シリコン基板上にゲート絶縁膜を介して
    形成された前記MOSトランジスタのゲート電極と、 前記MOSトランジスタのソース拡散層と、 前記MOSトランジスタのドレイン拡散層と、 前記ソース拡散層と前記ドレイン拡散層との間に挟まれ
    た前記シリコン基板の上部表面からなるチャネル領域と
    を備えた静電破壊保護素子であって、 前記ソース拡散層と前記ドレイン拡散層はそれぞれ拡張
    ソース領域と拡張ドレイン領域を備える場合を含むもの
    であり、 かつ前記ゲート電極は、前記ドレイン拡散層との間に前
    記ゲート絶縁膜を介して形成された重なり領域を有する
    ものであり、この重なり領域の面積を分子とし前記チャ
    ネル領域の面積を分母とする比率が、前記シリコン基板
    上に形成された内部ゲートMOSトランジスタにおける
    前記重なり領域の面積と前記チャネル領域の面積の比率
    よりも大きいことを特徴とする静電破壊保護素子。
  5. 【請求項5】 前記ドレイン拡散層は、少なくともゲー
    ト電極下部の前記重なり領域に、前記ドレイン拡散層の
    中心部に比べてキャリア密度が小さい部分を含むことを
    特徴とする請求項4記載の静電破壊保護素子。
  6. 【請求項6】 シリコン基板に第1導電型のウエル領域
    を形成し、 前記第1導電型のウエル領域内の表面に、このウエル領
    域よりも浅い第2導電型の拡散層を形成し、 前記第1導電型のウエル領域と第2導電型の拡散層とが
    形成されたシリコン基板表面にゲート絶縁膜を形成し、 前記シリコン基板表面において前記第2導電型の拡散層
    と前記第1導電型のウエル領域とが互いに接する境界線
    に沿って、そのソース側の境界線を覆うように、前記ゲ
    ート絶縁膜上にゲート電極を形成し、 このゲート電極をマスクとして第2導電型の不純物をイ
    オン注入する工程が含まれたことを特徴とする静電破壊
    保護素子の製造方法。
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