JP3391936B2 - 編織物の浸漬式染色処理装置 - Google Patents

編織物の浸漬式染色処理装置

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JP3391936B2
JP3391936B2 JP12327495A JP12327495A JP3391936B2 JP 3391936 B2 JP3391936 B2 JP 3391936B2 JP 12327495 A JP12327495 A JP 12327495A JP 12327495 A JP12327495 A JP 12327495A JP 3391936 B2 JP3391936 B2 JP 3391936B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、編物や織物からなる
生地を浸漬して染色処理する装置に関し、より具体的に
いえば、その編織物の生地を浸染したり漂白したり水洗
するのに好適な装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の編物や織物の浸漬処理装置に
は、図4に示すように構成されたものがある。図4(A)
は、染色処理装置である浸染機の縦断面視の模式図であ
る。図4(B)は、上記の図4(A)中のB−B線矢視断面
図である。
【0003】その従来の浸染機51は、編物からなる長
尺の生地2を長手方向へ移動可能に収容するループ状の
処理路53と、その処理路53の上部に支持されるとと
もに図4(A)上で時計回りの方向へ回転される回転輪6
0とを備え、上記の処理路53の下部に設けた染浴55
に染色液Lが貯溜される。また、上記の処理路53の内
周壁67の上面に沿って液路67が形成され、上記の生
地2の移動方向と同じ方向へ上記の染色液Lを噴出する
噴液口68を設けてある。なお、符号70は循環ポンプ
で、符号71は熱交換器である。
【0004】生地2を染色処理する際には、図4(A)に
示すように、上記の生地2を上記の回転輪60に巻掛け
た状態で染色液Lを噴液口68から液路67内へ噴出さ
せ、これと同時に、回転輪60を駆動モータ63によっ
て時計回りの方向へ回転させる。これにより、上記の生
地2が、上記の処理路53の長手方向に沿って時計回り
の方向へ移動されて、上記の染浴55の染色液L内を繰
り返し通過されるのである。なお、上記の回転輪60の
下側空間には2本のガイド棒76を設けてある。これに
より、上記の生地2は、幅方向への移動が阻止されて上
記の回転輪60に円滑に巻込まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来構造の染色
機51では、丸編み生地2(本発明の実施例に対応する
図2(B)及び図2(C)を参照)を処理する場合には不良
品がほとんど発生しないが、襟ゴムや袖ゴムなどに使用
される平編み生地2(本発明の実施例に対応する図2
(A)を参照)を処理する場合には不良率が約10パーセン
トにも達するという問題が生じていた。
【0006】このように生地の種類によって不良率が大
幅に変動する原因は次のように理解される。丸編み生地
2では、図2(C)の誇張した模式図に示すように、噴出
された染色液Lが生地2の内部に浸透してその生地2を
幅方向へ広げるように作用するので、その生地2が処理
路53内でネジレることを防止できる。このため、染色
された生地2には染色ムラやシワやスリ傷が生じにくい
と考えられる。これに対して、平編み生地2の場合は、
上記の丸編み生地2とは異なり、染色液Lの浸透量が少
ない形状や材質であるため、その染色液Lよる拡幅作用
を期待できない。このため、その生地2は、ネジレやす
くて、一旦ネジレてしまうと回転輪60によってネジレ
た状態のままで巻掛け駆動されて上記ネジレが進行して
いく。その結果、染色された生地2には染色ムラやシワ
やスリ傷が生じやすいと考えられる。
【0007】なお、上述の問題点は、例示した浸染処理
だけではなく、漂白処理や水洗処理などの他の染色工程
においても発生している。本発明の目的は、生地の形状
や材質などの影響を受けることなく良品率を高めること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、例えば図1と図2に示すように、浸漬
式染色処理装置を次のように構成したものである。
【0009】(請求項1の発明)編物や織物からなる長尺
の生地2を長手方向へ移動可能に収容するループ状の処
理路3を設けて、その処理路3の上部に設けた駆動手段
4によって上記の生地2を長手方向へ移動させることに
より、その処理路3の下部に貯溜した処理液L内を上記
の生地2が通過するように構成した、編織物の浸漬式染
色処理装置において、上記の駆動手段4を、上記の生地
2の内周面2aに対して下側から接触する第1回転輪1
1と、同上の生地2の外周面2bに対して上側から接触
する第2回転輪12と、上記の両回転輪11・12のう
ちの少なくとも第1回転輪11を回転させる駆動源13
とによって構成し、上記の両回転輪11・12の両外周
面にわたって上記の生地2がほぼS字状に接触するとと
もに上記の両外周面間の隙間寸法αが上記の生地2の処
理厚さTよりも大きな値となるように同上の両回転輪1
1・12同士を配置して、その生地2を上記の第2回転
輪12から上記の第1回転輪11へ移動可能に構成し、
上記の第2回転輪12の近傍の下側空間に、上記の処理
路3の内周壁7に沿って延びる液路17を形成し、前記
の生地2の移動方向とは逆の方向へ前記の処理液Lを噴
出する噴液口18を上記の液路17に設けたものであ
る。
【0010】(請求項2の発明)上記の請求項1の構成に
おいて、次の構成を加えた。即ち、前記の第1回転輪1
1と第2回転輪12とがほぼ同じ周速度で互いに逆方向
へ回転されるように前記の駆動源13を構成したもので
ある。
【0011】(請求項3の発明)上記の請求項1又は2の
構成において、次の構成を加えた。即ち、前記の生地2
を前記の第1回転輪11から前記の第2回転輪12へ移
動させるように前記の駆動源13を切換え可能に構成し
たものである。
【0012】(請求項4の発明)上記の請求項1から3の
いずれかの構成において、次の構成を加えた。即ち、前
記の第1回転輪11の下側空間で前記の処理路3の幅方
向の一部分に下すぼまり状のテーパ部23を設けて、そ
のテーパ部23の下側における処理路3の幅寸法Fを上
記の第1回転輪11の幅寸法Eよりも小さい値に設定し
て構成したものである。
【0013】
【作用】本発明は、例えば図1と図2に示すように、次
のように作用する。 (請求項1の発明)請求項1の発明は次のように作用す
る。生地2を染色処理する場合には、図1(A)に示すよ
うに、その生地2を両回転輪11・12に巻掛けた状態
で、前記の噴液口18から処理液Lを右方向へ噴出させ
ながら両回転輪11・12によって上記の生地2を反時
計回りの方向へ回転させる。
【0014】すると、上記の生地2の移動方向とは逆の
方向へ噴出された処理液Lの液流によって、その生地2
が、幅方向へ広げられるとともに第2回転輪12の外周
面へ向けて右上向きに押圧される。これにより、上記の
第2回転輪12と第1回転輪との各巻き込み側で上記の
生地2に適度な張力が付与されて、その生地2が拡幅さ
れた状態で上記の両回転輪12・11よって円滑に巻掛
け駆動される。このため、その生地2は、ネジレが生じ
ず、処理液ムラやシワやスリ傷などが発生しにくい。
【0015】しかも、上記の生地2が2つの回転輪11
・12にほぼS字状に巻掛けられるので、その第1回転
輪11の外周面に対する生地2の接触面積が大きくな
る。このため、上記の生地2の回転駆動時のスリップを
防止できる。また、同上の両回転輪11・12同士を、
両外周面間の隙間寸法αが上記の生地2の処理厚さTよ
りも大きな値となるように配置したので、これら回転輪
11・12の間に生地2が噛み込まれるのを防止でき
る。従って、生地2は、上記のスリップの防止と噛み込
みの防止とによって、スリ傷の発生が確実に防止され
る。
【0016】(請求項2の発明)請求項2の発明によれ
ば、前記の駆動源13によって第1回転輪11と第2回
転輪12とをほぼ同じ周速度で互いに逆方向へ回転させ
るようにしたので、巻掛け駆動される生地2が上記の両
回転輪11・12の間で弛んだり引っ張り過ぎになるこ
とを確実に防止できる。これにより、上記の生地2は、
さらに円滑に回転移動される。
【0017】(請求項3の発明)請求項3の発明は次のよ
うに作用する。処理される生地2が噴出液体の浸透によ
る拡幅作用を期待できない場合には、前述した請求項1
の発明と同様に、噴液口18から処理液Lを右方向へ噴
出しながら、両回転輪11・12によって上記の生地2
を反時計回りの方向へ回転させる(図1(A)中の実線矢
印参照)。これに対して、その処理される生地2が噴出
液体の浸透による拡幅作用を期待できる場合には、噴液
口18から処理液Lを右方向へ噴出しながら、両回転輪
11・12によって上記の生地2を時計回りの方向へ回
転させる(図1(A)中の一点鎖線矢印参照)。この場合、
生地2の移動方向と染色液Lが噴出される方向とが同じ
なので、その噴出された液流によって上記の生地2の移
動を促進して、生地2を能率よく処理できるうえ動力源
13の消費エネルギーを低減できる。
【0018】(請求項4の発明)請求項4の発明によれ
ば、第1回転輪11の下側空間で前記の処理路3の幅方
向の一部分に下すぼまり状のテーパ部23を設けて、そ
のテーパ部23の下側における処理路3の幅寸法Fを上
記の第1回転輪11の幅寸法Eよりも小さい値に設定し
て構成したので、上記の生地2を反時計回りの方向へ回
転移動させる場合には、上記テーパ部23によって生地
2を第1回転輪11から上記の処理路3の下部空間へ円
滑に案内できる。また、同上の生地2を時計回りの方向
へ回転移動させる場合には、上記のテーパ部23の下側
に位置する左右の側壁8・9によって上記の生地2が幅
方向へ移動されるのを阻止できるので、その生地2を第
1回転輪11によって円滑に巻き込むことが可能であ
る。
【0019】なお、この請求項4の発明によれば、前述
した従来構造(図4参照)のガイド棒76・76を省略で
きるので、生地2を反時計回りの方向へ回転させたとき
にその生地2が上記ガイド棒76・76に接触してネジ
レることを防止できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1と図2によっ
て説明する。図1(A)は、染色処理装置である浸染機の
縦断面視の模式図である。図1(B)は、上記の図1(A)
中のB−B線矢視断面図である。図2は、上記の浸染機
によって処理される生地の模式図であって、図2(A)は
平編み生地の横断面図を示し、図2(B)は丸編み生地の
横断面図を示している。また、図2(C)は、上記の図2
(B)の丸編み生地の内部に染色液が浸透した状態を模式
的に示した図である。
【0021】まず、図1によって上記の浸染機1の構造
を説明する。この浸染機1は、編物からなる長尺の生地
2を長手方向へ移動可能に収容するループ状の処理路3
と、その処理路3の上部に設けた駆動手段4とを備え
る。その処理路3の下部に設けた染浴5に、処理液であ
る染色液Lが貯溜されている。上記の駆動手段4によっ
て上記の生地2を上記の処理路3の長手方向へ移動させ
ることにより、染浴5の染色液L内を上記の生地2が繰
り返し通過される。
【0022】上記の処理路3は、外周壁6と内周壁7と
の間に形成したほぼ環状の空間によって構成されてい
る。符号8は左側壁で、符号9は右側壁である。上記の
駆動手段4は、上記の生地2の内周面2aに対して下側
から接触する第回転輪11と、同上の生地2の外周面2
bに対して上側から接触する第2回転輪12と、これら
第1回転輪11と第2回転輪12とをほぼ同じ周速度で
互いに逆方向へ回転させる駆動源13とによって構成さ
れる。
【0023】上記の2つの回転輪11・12は、ほぼ同
径に形成されており、両外周面間の隙間寸法αが上記の
生地2の処理厚さT(図2参照)よりも大きな値となるよ
うに配置されている。上記の駆動源13は、減速機付き
モータ14と伝動機構15とを備えている。なお、符号
11aは、第1回転輪11の駆動軸で、符号12aは、第
2回転輪12の駆動軸である。
【0024】前記の長尺の生地2を浸染する際には、長
尺の生地2が、まず、前記ループ状の処理路3内で上記
の両回転輪11・12の両外周面にほぼS字状に接触す
るように巻掛けられる。次いで、その生地2が、長手方
向の両端部同士が接合されて、図1(A)に示すようにエ
ンドレスに形成される。
【0025】上記の第2回転輪12の近傍の下側空間に
は前記の内周壁7の上面に沿って延びる液路17が形成
される。その液路17には、上記の生地2の反時計回り
の移動方向とは逆の方向(この図1(A)では右方向)へ前
記の処理液Lを噴出する噴液口18が設けられる。即
ち、前記の染浴5内の染色液Lが、循環ポンプ20と熱
交換器21とを順に通って上記の噴液口18へ供給され
て、ここから上記の液路17へ噴出される。
【0026】また、図1(B)に示すように、前記の第1
回転輪11の下側空間で前記の処理路3の幅方向の一部
分に下すぼまり状のテーパ部23が設けられ、そのテー
パ部23の下側における処理路3の幅寸法Fが上記の第
1回転輪11の幅寸法Eをよりも小さい値に設定され
る。なお、生地2の幅寸法Wは、上記の処理路3の幅寸
法Fよりも小さい値に設定されている。
【0027】上記の浸染機1は次のように使用される。
図2(A)に示す襟ゴムや袖ゴム用の平編み生地2を染色
処理する場合には、その生地2を両回転輪11・12に
巻掛けた状態で前記の噴液口18から染色液Lを噴出さ
せながら、図1(A)中の実線矢印に示すように、前記の
駆動源13によって第1回転輪11を反時計回りの方向
へ回転させるとともに第2回転輪12をほぼ同じ周速度
で逆方向へ回転させることにより、前記の生地2を反時
計回りの方向へ回転させる。すると、その噴出された染
色液Lによって上記の平編み生地2が幅方向へ広げられ
るとともに上記の第2回転輪12の外周面へ向けて右上
向きに押圧される。これにより、上記の第2回転輪12
と第1回転輪との各巻き込み側で上記の平編み生地2に
適度な張力が付与されて、その平編み生地2が拡幅され
た状態で上記の2つの回転輪12・11よって円滑に巻
掛け駆動される。
【0028】なお、上述のように上記の第1と第2の回
転輪11・12を共に回転駆動することに代えて、第1
回転輪11だけを回転駆動して第2回転輪12をアイド
ラーとして使用してもよい。即ち、その第1回転輪11
の回転速度や前記の隙間寸法αの値や噴液口18からの
噴出量などを調節することによって、上記の生地2を反
時計回りの方向へ円滑に回転させることが可能である。
【0029】また、図2(B)の丸編み生地2を染色処理
する場合には、前記の噴液口18から染色液Lを噴出さ
せながら、図1(A)中の一点鎖線矢印に示すように、同
上の第1回転輪11を時計回りの方向へ回転させるとと
もに第2回転輪12をほぼ同じ周速度で逆方向へ回転さ
せることにより、上記の生地2を時計回りの方向へ回転
させる。すると、図2(C)の模式図に示すように、その
噴出された染色液Lが上記の丸編み生地2の内部に浸透
してその生地2が幅方向へ広げられるので、その生地2
は拡幅された状態で上記の2つの回転輪12・11よっ
て円滑に巻掛け駆動される。
【0030】丸編み生地2は、上述のように時計回りの
方向へ回転させる場合には、その生地2の移動方向と染
色液Lが噴出される方向とが同じなので、その噴出され
た液流によって生地2の移動を促進してその生地2を能
率良く処理できるうえ動力源13の消費エネルギーを低
減できるという長所があるが、前述の平編み生地の場合
と同様に、反時計回りの方向へ回転させても差し支えな
い。また、丸編み生地2を処理する場合においては、上
記の第2回転輪12は、駆動を停止させてアイドラーと
して使用しても差し支えない。
【0031】図3は、上記の染色処理装置の変形例を示
し、前記の図1(B)に相当する図である。この場合、染
色機1が二連式に構成される。即ち、2本の生地2が広
幅の処理路3内に収容されて第1回転輪11と第2回転
輪(図示せず)とに巻掛けられる。その第1回転輪11の
下側空間で上記の処理路3の幅方向の一部分に下すぼま
り状のテーパ部23が設けられ、そのテーパ部23の下
側における処理路3の幅寸法Fが上記の第1回転輪11
の幅寸法Eをよりも小さい値に設定されている。なお、
上記の染色機1は、三連以上に造ることも可能である。
【0032】上記の各実施例や変形例は、さらに次のよ
うに変更可能である。前記の駆動源13は、前記の2つ
の回転輪11・12を個別に駆動する2つのモータによ
って構成してもよい。上記の第1回転輪11と第2回転
輪12とは、ほぼ同じ周速度で回転されるものであれば
よく、外径寸法が同じであることが好ましいが、その外
径寸法が異なっていても差し支えない。
【0033】上記の浸染機1は、平編み生地の専用機で
あってもよい。この場合、駆動源13は、上記の両回転
輪11・12を介して生地2を反時計回りの方向だけに
回転させることになる。また、上記の浸染機1は、編物
に代えて織物を染色するものであってもよい。さらに、
本発明に係る染色処理装置は、浸染処理するものに代え
て、漂白処理や水洗処理するものであってもよい。
【0034】
【発明の効果】
(請求項1の発明)請求項1の発明は次の効果を奏する。
処理される生地は、その生地の移動方向とは逆の方向へ
噴出された処理液の液流によって、幅方向へ広げられる
とともに第2回転輪の外周面へ向けて押圧される。これ
により、上記の第2回転輪と第1回転輪との各巻き込み
側で上記の生地に適度な張力が付与されて、その生地が
拡幅された状態で円滑に巻掛け駆動される。このため、
その生地には、ネジレが生じず、処理液ムラやシワやス
リ傷などが発生しにくい。
【0035】しかも、上記の生地が2つの回転輪にほぼ
S字状に巻掛けられるので、その第1回転輪の外周面に
対する生地の接触面積が大きくなる。このため、上記の
生地の回転駆動時のスリップを防止できる。また、同上
の両回転輪同士を、両外周面間の隙間寸法が上記の生地
の処理厚さよりも大きな値となるように配置したので、
これら回転輪の間に生地が噛み込まれるのを防止でき
る。このように、生地のスリップと噛み込みを防止でき
るので、スリ傷の発生を確実に防止できる。以上のよう
に、処理液ムラやシワやスリ傷の発生を防止できるの
で、処理された生地の良品率を100パーセントに近い値
にまで高められる。
【0036】(請求項2の発明)請求項2の発明によれ
ば、駆動源によって第1回転輪と第2回転輪とをほぼ同
じ周速度で互いに逆方向へ回転させるようにしたので、
巻掛け駆動される生地が上記の両回転輪の間で弛んだり
引っ張り過ぎになることを確実に防止できる。このた
め、上記の処理される生地は、さらに円滑に回転移動さ
れてシワやスリ傷の発生を確実に防止できるので、良品
率がさらに高まる。
【0037】(請求項3の発明)請求項3の発明は次の効
果を奏する。処理される生地が噴出液体の浸透による拡
幅作用を期待できない場合には、前述の請求項1の発明
と同様に、処理液の噴出方向とは逆の方向へ生地を移動
させる。これに対して、処理される生地が噴出液体の浸
透による拡幅作用を期待できる場合には、処理液の噴出
方向と同じ方向へ生地を移動させる。これにより、その
噴出された液流によって生地の移動を促進して、その生
地を能率よく処理できるうえ動力源の消費エネルギーを
低減できる。このため、処理される生地の形状や材質に
応じて2種類の処理装置を設ける必要が無くなり、設置
費用や設置スペースを半減できる。
【0038】(請求項4の発明)請求項4の発明によれ
ば、第1回転輪の下側空間に設けたテーパ部の作用によ
って処理される生地をさらに円滑に巻掛け駆動できるの
で、その処理された生地の良品率をほぼ100パーセント
にまで高めることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示している。図1(A)は染
色処理装置の縦断面視の模式図である。図1(B)は、上
記の図1(A)中のB−B線矢視断面図である。
【図2】上記の染色処理装置によって処理される生地の
横断面視の模式図である。
【図3】上記の染色処理装置の変形例を示し、前記の図
1(B)に相当する図である。
【図4】従来例を示し、前記の図1に相当する図であ
る。
【符号の説明】
2…生地、2a…内周面、2b…外周面、3…処理路、
4…駆動手段、6…処理路3の外周壁、7…処理路3の
内周壁、11…第1回転輪、12…第2回転輪、13…
駆動源、17…液路、18…噴液口、23…テーパ部、
α…隙間寸法、E…第1回転輪11の幅寸法、F…処理
路3の幅寸法、L…処理液(染色液)、T…生地2の処理
厚さ、W…生地2の幅寸法。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 編物や織物からなる長尺の生地(2)を長
    手方向へ移動可能に収容するループ状の処理路(3)を設
    けて、その処理路(3)の上部に設けた駆動手段(4)によ
    って上記の生地(2)を長手方向へ移動させることによ
    り、その処理路(3)の下部に貯溜した処理液(L)内を上
    記の生地(2)が通過するように構成した、編織物の浸漬
    式染色処理装置において、 上記の駆動手段(4)を、上記の生地(2)の内周面(2a)
    に対して下側から接触する第1回転輪(11)と、同上の
    生地(2)の外周面(2b)に対して上側から接触する第2
    回転輪(12)と、上記の両回転輪(11)(12)のうちの
    少なくとも第1回転輪(11)を回転させる駆動源(13)
    とによって構成し、 上記の両回転輪(11)(12)の両外周面にわたって上記
    の生地(2)がほぼS字状に接触するとともに上記の両外
    周面間の隙間寸法(α)が上記の生地(2)の処理厚さ(T)
    よりも大きな値となるように同上の両回転輪(11)(1
    2)同士を配置して、その生地(2)を上記の第2回転輪
    (12)から上記の第1回転輪(11)へ移動可能に構成
    し、 上記の第2回転輪(12)の近傍の下側空間に、上記の処
    理路(3)の内周壁(7)に沿って延びる液路(17)を形成
    し、前記の生地(2)の移動方向とは逆の方向へ前記の処
    理液(L)を噴出する噴液口(18)を上記の液路(17)に
    設けた、ことを特徴とする編織物の浸漬式染色処理装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した編織物の浸漬式染色
    処理装置において、前記の第1回転輪(11)と第2回転
    輪(12)とがほぼ同じ周速度で互いに逆方向へ回転され
    るように前記の駆動源(13)を構成した、ことを特徴と
    する編織物の浸漬式染色処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載した編織物の浸漬
    式染色処理装置において、 前記の生地(2)を前記の第1回転輪(11)から前記の第
    2回転輪(12)へ移動させるように前記の駆動源(13)
    を切換え可能に構成した、ことを特徴とする編織物の浸
    漬式染色処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載した編
    織物の浸漬式染色処理装置において、 前記の第1回転輪(11)の下側空間で前記の処理路(3)
    の幅方向の一部分に下すぼまり状のテーパ部(23)を設
    けて、そのテーパ部(23)の下側における処理路(3)の
    幅寸法(F)を上記の第1回転輪(11)の幅寸法(E)より
    も小さい値に設定して構成した、ことを特徴とする編織
    物の浸漬式染色処理装置。
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