JP3391474B2 - 洗面台 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、カウンタ式の洗面台に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、洗面器の外方にカウンタを備え、
洗面器の下部を見え難くし、見栄えを良くしたものが一
般に使用されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のカウンタ式洗面台では、カウンタの表面に飛
散した水が渇き難く、使用者に不快感を与えてしまうと
いう問題があった。また、カウンタ外に水が流出し、床
に滴下して床面を汚したり、使用者の衣服に水がかかっ
てしまうことがあった。

【０００４】本発明は前記事項に鑑みなされたものであ
り、清潔で使い易い洗面台を提供することを目的とす
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、単数あるいは
複数の洗面器と、前記洗面器を支持するカウンタとを備
え、前記カウンタの上面には、前方に向かって下方に傾
斜するスロープ面を形成し、このカウンタの前端部にス
ロープ面に飛散した水を集受する導水溝を備え、前記導
水溝は、導水溝内部を覆うカバーを備え、このカバーは
開閉可能である洗面台とした。

【０００６】また、前記カバーが導水溝内部を覆う際、
カバー上端部とスロープ面先端部との間に、前記先端部
の全長に亘って開口部が形成されるよう構成することも
できる。

【０００７】

【０００８】

【作用】カウンタのスロープ面に水が飛散すると、飛散
した水はカウンタのスロープ面を下方（前方）に向けて
流れ、カウンタ前端部の導水溝内に集受される。

【０００９】

【実施例】以下、図１〜図３に基づいて、本発明の一実
施例を説明する。壁面５の前方には洗面器１０を支持す
るカウンタ２が設けてあり、このカウンタ２の基端部２
ａは壁面５に当接している。

【００１０】前記カウンタ２は、図２に示すように、カ
ウンタ２の基端部２ａが先端部２ｂより高さ位置が上方
に位置している。すなわち、カウンタ２上面は、基端部
２ａから先端部２ｂに亘って下方に傾斜するスロープ面
７として形成されている。

【００１１】そして、スロープ面７には洗面器１０の外
周形状と同形状の孔部が設けられており、この孔部に洗
面器１０が嵌合されている。洗面器１０とカウンタ２と
の固定は、例えばセルフリミング方式を用い、洗面器１
０のリムつばを孔部の周縁に掛け、このリムつばとスロ
ープ面７との間をシリコンシーラント等で接着固定する
とともに、シール性をもたせるようにしてある。

【００１２】なお、洗面器１０とカウンタ２との固定は
前述のセルフリミング方式の他、洗面器１０の周縁とカ
ウンタ２の間にフレーム金具を介在させて両者を固定す
るフレーム方式や、また、洗面器１０をカウンタ２の下
面に当てがってブラケット等で両者を固定するアンダカ
ウンタ方式を採用してもよい。

【００１３】洗面器１０の下部には排水口１５が形成さ
れており、前記排水口１５は異臭の逆流を防止するトラ
ップ３７を介して排水管３８と連通している。洗面器１
０の上方位置には給水栓６が壁面５から突設され、洗面
器１０内に水を供給するようになっている。

【００１４】スロープ面７の前端には樋としての機能を
有するステンレス製の導水溝２０が設けられている。こ
の導水溝２０は、図３に示すように、支軸２７を中心に
カバー２１が回動可能な構造に形成されている。カバー
２１の内側の下端部２３，２４は、図示しないボルトに
よって支軸２７と固定されている。このボルトの固定に
はゴムパッキンを使用し、水漏れが起こらないように取
り付けてある。なお、カバー２１と支軸２７との固定
は、ボルトによらず溶接固定してもよい。

【００１５】カバー２１の内側上端部には突起２２が複
数形成されており、前記スロープ面７の前端部２ｂ部分
には、前記突起２２と対応する位置にそれぞれ突部３が
設けられている。前記突起２２は可撓性を有しており、
突起２２と突部３が係合することにより、カバー２１が
導水溝２０の内部空間２９を覆うようになっている。そ
して、前記突起２２と突部３が係合した際に、カバー２
１の上端部とカウンタ２の先端部２ｂとの間に、開口部
２８が先端部２ｂの全長に亘って形成されるようになっ
ている。

【００１６】スロープ面７の前端部は、ステンレス材に
より形成してもよく、突部３のみステンレス材により形
成してもよい。また、カバー２１あるいは先端部２ｂ
は、プラスチック材により形成することも可能である。

【００１７】前記導水溝２０の両端部には、導水溝２１
内の水を排出する排水管３１，３１が設けてある。この
排水管３１，３１には排水機能の他、カウンタ２を支え
る支柱としての機能をもたせてもよい。また、導水溝２
０内の両端部の排水管３１，３１と連通する支軸２７の
箇所には、金網で成形した図示しないストレーナが設け
てあり、毛髪等の固形物が直接排水管３１へ流出しない
ようにしてある。

【００１８】給水栓６から水を出し、手洗いや洗面を行
うと、洗面器１０外に水が飛散する。飛散した水は、カ
ウンタ２のスロープ面７上にかかり、スロープ面７上を
先端部２ｂ（前方）に向かって流下する。水は導水溝２
０の開口部２８から導水溝２０の内部空間２９内に集受
され、内部空間２９の両端部の支軸２７内から排水管３
１，３１に至り、排出される。

【００１９】導水溝２０の清掃を行う際は、スロープ面
７の突部３からカバー２１の突起２２を係脱し、カバー
２１を前方に向かって支軸２７を中心に回動して開放
し、導水溝２０の内部を清掃する。

【００２０】以上のように本実施例によれば、カウンタ
２を前方に向かって下方に傾斜するスロープ面７として
形成したため、洗面器１０外に飛散した水がスロープ面
７前端部の導水溝２０を通して排水され、常時乾いた清
潔感のある洗面台とすることができる。

【００２１】そして、導水溝２０により、カウンタ２外
に水が滴下することがなく、床面や使用者の衣服を汚す
ことがない。また、スロープ面７の先端部２ｂから床面
にかけて化粧壁を形成してもよい。この場合、化粧壁の
上端面全長に亘って凹部を形成し、この凹部を覆うカバ
ーを取り付けて、導水溝とすることもできる。

【００２２】さらに、本実施例では導水溝２０の両端部
に排水管３１を設けたが、導水溝２０の途中部分に排水
口を形成し、この排水口と洗面器１０用の排水管３８と
を連通する排水管を別途設けてもよい。

【００２３】

【発明の効果】本発明によれば、清潔で使い易い洗面台
を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における洗面台の正面図。

【図２】実施例における洗面台の側断面図。

【図３】実施例における導水溝部の拡大側断面図。

【符号の説明】

２・・カウンタ ２ａ・・基端部 ２ｂ・・先端部 ３・・突部 ５・・壁部 ６・・給水栓 ７・・スロープ面 １０・洗面器 ２０・・導水溝 ２１・・カバー ２２・・突起 ２３，２４・・下端部 ２８・・開口部 ２９・・内部空間 ３１・・排水管 ３７・・トラップ ３８・・排水管

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】単数あるいは複数の洗面器と、前記洗面器
   を支持するカウンタとを備え、 前記カウンタの上面には、前方に向かって下方に傾斜す
   るスロープ面を形成し、 このカウンタの前端部にスロープ面に飛散した水を集受
   する導水溝を備え、前記導水溝は、導水溝内部を覆うカバーを備え、このカ
   バーは開閉可能である ことを特徴とする洗面台。
2. 【請求項２】前記カバーが導水溝内部を覆う際、カバー
   上端部とスロープ面先端部との間に、前記先端部の全長
   に亘って開口部が形成されることを特徴とする請求項１
   記載の洗面台。