JP3391283B2 - プロセスチーズ様の硬さを有する食品及びその製造法 - Google Patents

プロセスチーズ様の硬さを有する食品及びその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、室温でペースト状を呈
する食品に、凝固剤を、加熱溶融させることなく分散さ
せ、ヒートセット、および冷却させることによって得ら
れる、プロセスチーズのような硬さを有する食品の製造
法及び当該方法によって製造された食品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プロセスチーズの中に野菜やナッ
ツ類あるいは畜肉製品など他の固形状食品を点在させた
食品を製造しようとする場合、一旦チーズを加熱溶融さ
せて固形状食品を加えて混合し、再び冷却して凝固させ
るのが一般的である。この場合、チーズ乳化釜などの特
殊な攪拌加熱用設備が必要である上に、点在させる固形
状食品が加熱しても溶けたり変性したりしないものに限
定される。
【0003】また、加熱溶融したプロセスチーズは、僅
かな温度変化によって著しく粘度が上下するため、固形
状食品を投入する温度帯を厳密に設定しないと固形状食
品の分散状態が不良となり、食品中の一部分に集まって
浮遊したり或いは沈殿したりする危険性がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、さまざまな
固形状食品をほぼ均一に点在させた、プロセスチーズの
ような硬さを有する食品を容易に製造する方法、及び当
該方法によって製造された食品を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を行った結果、クリームチーズや
植物性チーズなどのような室温(10℃〜25℃)でペ
ースト状を呈する食品を原料とし、これに粉体状の凝固
剤を、当該ペースト状食品を加熱溶融することなく分散
させ、しかる後、ヒートセット(静置加熱)および冷却
させることにより、さまざまな固形状食品を含有させた
プロセスチーズのような硬さを有した食品を製造するこ
とが可能であるとの知見を得、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】即ち本発明は、室温でペースト状を呈する
食品に、粉体状の凝固剤及び固形状食品を、上記ペース
ト状食品を加熱溶融させることなく分散させ、しかる後
ヒートセット(静置加熱)させ、冷却することを特徴と
する食品の製造法、および当該方法によって製造された
食品、である。
【0007】本発明におけるペースト状を呈する食品と
は、室温(10℃〜25℃)でペースト状を呈する食品
をいい、クリームチーズやこれに類する各種の植物性チ
ーズ類の一種または二種以上である食品をいい、これら
を使用する必要がある。
【0008】また凝固剤としては、乾燥卵白粉末のよう
な卵白類、生澱粉また化工澱粉のような澱粉類、乳蛋
白、小麦蛋白、大豆蛋白、ゼラチン、コラーゲンなどが
例示でき、特に卵白類および澱粉類の使用が好ましい。
なお、これらの凝固剤に加えてキサンタンガムやローカ
ストビーンガムのような増粘多糖類を併用することによ
って食感の調整を図ることができるので好ましく、特に
この食感の調整は乾燥卵白粉末をベースとし、これに澱
粉、増粘多糖類、コラーゲンなどを少量併用することに
よって行うのが好ましい。
【0009】本発明においては、以上のペースト状食品
にこれらの凝固剤を混合するのであるが、凝固剤の混合
割合は、混合物全量に対して1〜10重量%添加するの
が好ましい。混合するに際してペースト状食品は特に加
熱する必要はなく、室温でペースト状を呈しているの
で、室温状態で容易に混合することができる。混合する
方法としては、特に限定するものではなく従来より公知
の如何なる方法であってもよいが、好ましくはミキサー
やサイレントカッターを使用するのが効率よく均一に混
合し易いので好適である。
【0010】また、凝固剤として粉体状のものを使用す
る場合は、当該凝固剤を水などに溶解してから使用する
必要はなく、粉体のままをペースト状食品に分散させて
おくだけでよい。次いで、このペースト状食品に凝固剤
を分散させた混合物を適宜容器に入れヒートセットする
ことにより凝固剤が溶解すると共に熱により凝固を開始
し、混合物に硬さが付与される。なお、ゼラチンやコラ
ーゲンのような冷却後に凝固する剤を使用した場合は、
ヒートセット後、冷却することによって、混合物に硬さ
が付与される。
【0011】容器への注入もしくは充填は冷蔵温度ない
し室温の温度域で実施すればよく、また注入もしくは充
填の形態としては、カップ、ケーシング、ピローなどが
挙げられるが、これらの形態に限定されるものではな
い。
【0012】次いで容器への注入もしくは充填後、ヒー
トセット(静置状態で加熱処理)するに際し、加熱温度
及び加熱時間は使用する凝固剤の種類によって一概に規
定できないが、一般的には混合物(製品)の芯温が65
℃〜100℃、好ましくは70℃〜90℃になるように
設定し、好ましくは当該温度にて10〜30分間静置す
るのがよいようである。加熱温度が低すぎたり時間が短
すぎると、凝固剤として粉体を使用した場合に粉体の状
態で残ってしまう可能性があり、加熱温度が高すぎたり
長時間加熱しすぎると混合物(製品)の加熱による劣化
を生ずる危険があるので、予め実験的に確かめておけば
よい。
【0013】このようにして得られた食品は、プロセス
チーズのような硬さを有するものであるが、具体的には
レオメーター測定値として100 〜1500g/0.785cm2 、好
ましくは400 〜1000g/0.785cm2 (但し、測定条件:品
温5℃、直径1cmプランジャー、テーブルスピード5cm
/分、不動工業(株)製)の範囲内にあるのが、食感や
歯ごたえの点から好ましい。
【0014】本発明によれば、以上のペースト状食品に
凝固剤を混合する際の前後または同時に干しぶどうや各
種ナッツ類、チョコレート類、角切りベーコンやハムな
どの畜肉加工食品、あるいは各種野菜類などの固形状食
品を混合することができる。このような固形状食品の混
合は、最終製品(プロセスチーズの硬さを有する食品)
に各種の風味食感を付与することができ、当該食品のバ
ラエティ化が図れるので好ましい。また、混合に際して
ペースト状食品は特に加熱溶融する必要がないので、当
該固形状食品がチョコレートのような食品であっても、
溶けたり変性したりすることなく混在させることができ
るという利点を有する。
【0015】さらに風味付与の目的で、バタ−フレ−バ
−、ミルクフレ−バ−、チ−ズフレ−バ−のような香
料、各種香辛料、フル−ツピュ−レやフル−ツパウダ−
類、甘味付与する目的でショ糖、グルコ−ス、フラクト
−ス、マルト−スのような単糖および小糖類、ソルビト
−ル、マルチト−ル、ラクチト−ルのような糖アルコ−
ル類、アスパルテ−ム、ステビア、ソ−マチンのような
甘味料、また着色の目的でβーカロチン、アナト−色素
のような着色量を適宜使用してもよい。
【0016】
【実施例】以下に実施例及び比較例を例示して、この発
明の効果をより一層明確にするが、これらは例示であっ
て本発明が特に限定されるものではない。なお、部及び
%は何れも重量基準である。
【0017】実施例1 クリームチーズ100部に対して乾燥卵白粉末(K−N
o.6,キユーピー(株)製)を5部添加し、フードカ
ッターにて均一に分散させた後、干しぶどうを20部加
えて手混合で軽く混ぜ合わせた。この混合物を減圧下に
脱泡した後、120g宛ケーシング充填し、沸騰水中で
30分間加熱した。しかる後、流水冷却して、プロセス
チーズ様の硬さを有する食品を得た。なお、レオメータ
ー測定値は 800g/0.785cm2 (但し、測定条件:品温5
℃、直径1cmプランジャー、テーブルスピード5cm/
分、不動工業(株)製)であった。
【0018】実施例2 カスタードクリーム100部に対して乾燥卵白粉末(K
−No.6,キユーピー(株)製)を3部と、ローカス
トビーンガム0.6部を添加し、フードカッターにて均
一に分散させた後、5mm角にカットした栗の甘露煮2
5部を加えて手混合で軽く混ぜ合わせた。この混合物を
140g宛ピロー充填し、80℃で30分間加熱した。
その後、流水冷却したところ、包丁でカットできる程度
の硬さを有する、一口サイズの手軽なデザートが得られ
た。なお、レオメーター測定値は500g/0.785cm2 (但
し、測定条件:品温5℃、直径1cmプランジャー、テー
ブルスピード5cm/分、不動工業(株)製)であった。
【0019】比較例1 実施例1にて乾燥卵白粉末を添加せず、他は実施例1と
同様にして実施したところ適度な硬さを有せず、開封し
カットしたときに崩れてしまった。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明によりさまざまな
固形状食品を点在させたプロセスチーズ様の硬さを有す
る食品を容易に製造する方法を提供することが可能とな
った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−54648(JP,A) 特開 昭60−78541(JP,A) 特開 平10−28526(JP,A) 特開 平9−191837(JP,A) 特開 平8−154611(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23C 1/00 - 23/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】室温でペースト状を呈するクリームチーズ
    や植物性チーズ類に、粉体状の凝固剤及び固形状食品
    を、上記チーズ類を加熱溶融させることなく分散させ、
    しかる後ヒートセット(静置加熱)させ、冷却すること
    を特徴とする、プロセスチーズ様の硬さを有する食品の
    製造法。
  2. 【請求項2】凝固剤が、卵白類、澱粉類、乳蛋白、小麦
    蛋白、大豆蛋白、ゼラチン、コラーゲンから選ばれる一
    種または二種以上である、請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】冷却後の食品の硬さが、レオメ−タ−測定
    値として100 〜1500g/0.785cm 2 (但し、測定条件:品
    温5℃、直径1cmプランジャー、テーブルスピード5cm
    /分、不動工業(株)製)の範囲内にある、請求項1又
    は請求項2の記載の製造法。
  4. 【請求項4】固形状食品が干しぶどう等のドライフルー
    ツ類、角切りベーコンやハム等の畜肉加工品、ナッツ類
    および野菜類から選ばれる一種または二種以上である、
    請求項1ないし請求項3の何れかに記載の製造法。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4の何れかの方法に
    よって製造された、プロセスチーズ様の硬さを有する食
    品。
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