JP3391146B2 - スタータ - Google Patents

スタータ

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JP3391146B2
JP3391146B2 JP11943095A JP11943095A JP3391146B2 JP 3391146 B2 JP3391146 B2 JP 3391146B2 JP 11943095 A JP11943095 A JP 11943095A JP 11943095 A JP11943095 A JP 11943095A JP 3391146 B2 JP3391146 B2 JP 3391146B2
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N15/00Other power-operated starting apparatus; Component parts, details, or accessories, not provided for in, or of interest apart from groups F02N5/00 - F02N13/00
    • F02N15/02Gearing between starting-engines and started engines; Engagement or disengagement thereof
    • F02N15/04Gearing between starting-engines and started engines; Engagement or disengagement thereof the gearing including disengaging toothed gears
    • F02N15/043Gearing between starting-engines and started engines; Engagement or disengagement thereof the gearing including disengaging toothed gears the gearing including a speed reducer
    • F02N15/046Gearing between starting-engines and started engines; Engagement or disengagement thereof the gearing including disengaging toothed gears the gearing including a speed reducer of the planetary type
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T74/00Machine element or mechanism
    • Y10T74/13Machine starters
    • Y10T74/131Automatic
    • Y10T74/137Reduction gearing

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遊星歯車減速機構を備
えたスタータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術として、例えば実開昭52−1
9528号公報に開示された遊星歯車減速機構付スター
タがある。このスタータは、遊星歯車減速機構のインタ
ーナルギヤの外周面と、この遊星歯車減速機構を収容す
る固定側のケーシング内周面との間に一方向クラッチを
配設している。しかし、このスタータは、エンジンによ
りピニオンが高速回転された時に、アーマチュアのオー
バランを防止するためにクラッチアウタに対してクラッ
チインナが空転する構造である。この時、クラッチイン
ナの外周面にローラを常時接するように構成されている
ため、ローラが摩耗してしまう。
【0003】そこで、本出願人は、ピニオンがエンジン
により高速で回転された時に、ローラの摩耗を防止する
ことのできるスタータを提案した(提出日:平成6年9
月16日)。具体的には、図5に示すように、固定側で
あるセンタケース100に設けられたクラッチインナ1
10に対して、遊星歯車減速機構のインターナルギヤ1
20と一体にクラッチアウタ130を回転可能に設けて
いる。そして、ピニオン140がエンジン側のリングギ
ヤ150により高速で回転されると、クラッチインナ1
10に対してクラッチアウタ130(インターナルギヤ
120)が空転することでアーマチュアのオーバランが
防止される。この時、クラッチインナ110とクラッチ
アウタ130との間に配されたローラ160は、クラッ
チアウタ130の回転に伴う遠心力を受けてクラッチイ
ンナ110の外周面から離脱するため、ローラ160お
よびクラッチインナ110の異常摩耗が防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、先願に記載
したスタータは、インターナルギヤ120と遊星ギヤ1
70との間にバックラッシュ、及び互いの歯先と歯底と
の隙間分のがたを生じるため、駆動時においてインター
ナルギヤ120が径方向に偏心する。このため、インタ
ーナルギヤ120に併設されたクラッチアウタ130が
クラッチインナ110に対してローラ160を均等に押
圧することができず、最悪の場合にはローラ160を介
してクラッチアウタ130からクラッチインナ110へ
回転力を伝達できず、駆動不良に陥る場合が生じてい
た。
【0005】また、オーバラン時には、クラッチアウタ
130とともにインターナルギヤ120が高速で回転
(空転)するが、インターナルギヤ120の軸方向前方
(図5の左側)にクラッチアウタ130が併設されてい
ることから、軸方向の前後でのバランスが悪く、良好な
安定性が得られにくい。このため、回転中心に対してイ
ンターナルギヤ120が傾き、振れ回りを生じる。延い
ては、インターナルギヤ120がセンタケース100の
円筒壁面に偏荷重を持って当接し、その結果、空転不良
となる虞があった。
【0006】本発明は、上記事情に基づいて成されたも
ので、第1の目的は、インターナルギヤの偏心を防止し
たスタータの提供にあり、第2の目的は、回転中心に対
するインターナルギヤの傾きを防止して、オーバラン時
に安定した回転(空転)を得ることのできるスタータを
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、以下の構成を採用した。請求項1では、
通電を受けてアーマチュアシャフトに回転力を発生する
モータと、先端側が軸受を介してフロントハウジングに
支持され、後端側が軸受を介してセンターケースに支持
されたドライブシャフトと、前記アーマチュアシャフト
の外周に形成されたサンギヤ、このサンギヤと噛み合っ
て前記サンギヤの外周を回転可能に設けられた遊星ギ
ヤ、自身が回転可能に設けられた円筒状回転体の軸方向
後端側に設けられて前記遊星ギヤと噛み合うインターナ
ルギヤとから成り、このインターナルギヤが回転規制さ
れた状態で前記アーマチュアシャフトの回転速度を減速
して前記ドライブシャフトに伝達する遊星歯車減速機構
と、前記円筒状回転体の軸方向先端側に設けられたクラ
ッチアウタを有し、前記アーマチュアシャフトの回転時
に前記クラッチアウタの回転を規制して前記インターナ
ルギヤを回転不能に保持する一方向クラッチとを備えた
スタータであり、前記円筒状回転体は、前記ドライブシ
ャフトに対して径方向の芯出しを行なう芯出し部が一体
に設けられていることを特徴とする。
【0008】請求項2では、請求項1に記載したスター
タにおいて、前記円筒状回転体は、前記芯出し部の内周
面が前記ドライブシャフトの外周面に摺接して設けられ
ていることを特徴とする。
【0009】請求項3では、請求項1に記載したスター
タにおいて、前記ドライブシャフトは、その後端部で径
方向に突設されたフランジ部を有し、このフランジ部で
前記遊星ギヤを回転自在に支持しており、前記円筒状回
転体は、前記芯出し部の内周面が前記フランジ部の外周
面に摺接して設けられていることを特徴とする。
【0010】請求項4では、請求項1に記載したスター
タにおいて、前記円筒状回転体は、前記芯出し部が前記
ドライブシャフトの外周に軸受を介して嵌合しているこ
とを特徴とする。
【0011】請求項5では、請求項1に記載したスター
タにおいて、前記ドライブシャフトは、その後端部で径
方向に突設されたフランジ部を有し、このフランジ部で
前記遊星ギヤを回転自在に支持しており、前記円筒状回
転体は、前記芯出し部が前記フランジ部の外周に軸受を
介して嵌合していることを特徴とする。
【0012】請求項6では、請求項1〜5に記載した何
れかのスタータにおいて、前記円筒状回転体は、前記芯
出し部が軸方向で前記インターナルギヤと前記クラッチ
アウタとの間に設けられていることを特徴とする。
【0013】請求項7では、請求項1〜6に記載した何
れかのスタータにおいて、前記円筒状回転体は、前記芯
出し部の径方向の肉厚が前記インターナルギヤおよび前
記クラッチアウタの肉厚より厚く設定されていることを
特徴とする。
【0014】
【作用および発明の効果】
(請求項1)円筒状回転体は、一体に設けられた芯出し
部により、アーマチュアシャフトの回転力が遊星歯車減
速機構を介して伝達されるドライブシャフトに対して径
方向の芯出しを行なうことができる。従って、円筒状回
転体は、その回転中心がドライブシャフトの回転中心と
略一致するため、円筒状回転体に一体に設けられたイン
ターナルギヤおよびクラッチアウタは、ドライブシャフ
トに対して径方向に偏心することなく回転することがで
きる。
【0015】(請求項2)円筒状回転体は、芯出し部の
内周面をドライブシャフトの外周面に摺接させることで
径方向の芯出しが行なわれている。即ち、ドライブシャ
フトと芯出し部との間に特別な軸受を用いることなく円
筒状回転体の芯出しを行なうことができる。従って、円
筒状回転体の芯出しを行なうために部品点数の増加や組
付け工数の増大を招くこともない。
【0016】(請求項3)芯出し部の内周面をドライブ
シャフトの外周面に摺接させる場合に、ドライブシャフ
トの後端部に突設されたフランジ部の外周面に芯出し部
の内周面を摺接させて芯出しを行なうこともできる。こ
の場合、フランジ部の径方向外周に芯出し部を設ければ
良いことから、円筒状回転体に芯出し部を設けることで
軸方向の寸法が拡大することはない。
【0017】(請求項4)円筒状回転体は、芯出し部の
内周面をドライブシャフトの外周面に直接摺接させるの
ではなく、ドライブシャフトと芯出し部との間に軸受を
介在させて芯出しを行なうこともできる。この場合、円
筒状回転体の回転中心をドライブシャフトの回転中心と
一致させることができるため、ドライブシャフトに対し
て円筒状回転体が偏心することはなく、インターナルギ
ヤおよびクラッチアウタの安定した回転を得ることがで
きる。
【0018】(請求項5)請求項4と同様にドライブシ
ャフトと芯出し部との間に軸受を介在させて芯出しを行
なう場合には、ドライブシャフトの後端部に突設された
フランジ部の外周に軸受を介して芯出し部を嵌合させて
も良い。この場合、請求項3と同様に、フランジ部の径
方向外周に芯出し部を設ければ良いことから、円筒状回
転体に芯出し部を設けることで軸方向の寸法が拡大する
ことはない。
【0019】(請求項6)円筒状回転体は、芯出し部を
軸方向でインターナルギヤとクラッチアウタとの間に設
けたことにより、円筒状回転体の軸方向でのバランス
(インターナルギヤ側とクラッチアウタ側とのバラン
ス)が良い。このため、インターナルギヤがエンジンに
より高速で回転(空転)させられた場合でも、回転中心
に対して円筒状回転体の傾きを抑えることができる。そ
の結果、円筒状回転体が振れ回りしにくくなり、高速回
転時の安定性が向上する。
【0020】また、芯出し部がインターナルギヤとクラ
ッチアウタとの間に設けられて、ドライブシャフトの外
周面と摺接する(または軸受を介して嵌合する)ことに
より、軸方向にインターナルギヤ側とクラッチアウタ側
とを分離することができる。これにより、インターナル
ギヤ側とクラッチアウタ側とで生じる各々の摩耗粉等の
不純物が互いに進入するのを防止できるとともに、イン
ターナルギヤ側とクラッチアウタ側とで異なった潤滑剤
を使用しても、互いの潤滑剤が混ざり合うのを防止でき
る。その結果、初期の狙い通りの性能を得ることができ
る。
【0021】(請求項7)円筒状回転体は、芯出し部の
径方向の肉厚をインターナルギヤおよびクラッチアウタ
の肉厚より厚く設定することで、円筒状回転体の剛性を
高めることができる。これにより、駆動時にインターナ
ルギヤおよびクラッチアウタに加わる荷重によって円筒
状回転体が変形するのを防止できる。
【0022】
【実施例】次に、本発明のスタータの実施例を図面に基
づいて説明する。 (第1実施例)図1はスタータの要部断面図である。本
実施例のスタータ1は、通電を受けてアーマチュアシャ
フト2に回転力を発生するスタータモータ3、このスタ
ータモータ3の前方側(図1の左方側)でアーマチュア
シャフト2と同一軸上に配されたドライブシャフト4、
スタータモータ3の回転力をドライブシャフト4に伝達
する回転力伝達手段(後述する)、ドライブシャフト4
の外周に軸受5を介して嵌合されたピニオン6、スター
タモータ3への通電およびピニオン6の押出力を発生す
るマグネットスイッチ7等より構成されている。
【0023】(スタータモータ3の説明)スタータモー
タ3は、アーマチュアシャフト2を有するアーマチュア
8、このアーマチュア8の外周に配置される固定磁極
9、および固定磁極9を内周面に固定する円筒状のヨー
ク10等より構成されて、図示しないスタータスイッチ
がON操作されてマグネットスイッチ7に内蔵された接
点(図示しない)が閉じることにより、アーマチュア8
が通電されて回転する。
【0024】(ドライブシャフト4の説明)ドライブシ
ャフト4は、その先端部が軸受11を介してフロントハ
ウジング12の先端部に回転自在に支持されて、後端部
が軸受13を介してセンタケース14に回転自在に支持
されている。このドライブシャフト4は、その後端が径
方向の外側へフランジ状に突設して、遊星歯車減速機構
(後述する)のプラネットキャリア4a(本発明のフラ
ンジ部)として一体に設けられている。また、ドライブ
シャフト4の後端中央部には、軸方向に沿った中空筒状
の凹部が形成されており、この凹部内に軸受15を配置
してアーマチュアシャフト2の先端を回転自在に支持し
ている。なお、センタケース14は、フロントハウジン
グ12とスタータモータ3のヨーク10との間に挟持さ
れて、回転力伝達手段の外周を覆っている。
【0025】(ピニオン6の説明)ピニオン6は、ドラ
イブシャフト4の外周にヘリカルスプライン嵌合するス
プラインチューブ16と一体に設けられている。このピ
ニオン6は、スプラインチューブ16がレバー17を介
してドライブシャフト4上をヘリカルスプラインに沿っ
て前方へ押し出されることにより、エンジンのリングギ
ヤGと噛み合うことができる。レバー17は、一端がス
プラインチューブ16の外周に係合されて、他端がマグ
ネットスイッチ7の先端側に突出するロッド18に係合
され、中間部でフロントハウジング12に揺動自在に支
持されている。
【0026】(マグネットスイッチ7の説明)マグネッ
トスイッチ7は、前述のスタータスイッチがON操作さ
れて内蔵するコイル(図示しない)が通電されると、コ
イルに発生する磁力によってスイッチ内部に収容された
プランジャ(図示しない)を吸引する。その結果、スタ
ータモータ3の接点を閉じるとともに、ロッド18を通
じてレバー17を揺動操作してピニオン押出力を発生す
る。
【0027】(回転力伝達手段の説明)回転力伝達手段
は、遊星歯車減速機構と一方向クラッチとから構成され
る。遊星歯車減速機構は、スタータモータ3の回転速度
を減速して、スタータモータ3の出力トルクを増大する
減速装置であり、アーマチュアシャフト2の外周に形成
されたサンギヤ19、このサンギヤ19に噛み合う3個
の遊星ギヤ20、各遊星ギヤ20と噛み合うインターナ
ルギヤ21、および前述のプラネットキャリア4aより
構成されている。
【0028】サンギヤ19は、アーマチュアシャフト2
と一体に回転することで、アーマチュアシャフト2の回
転を3個の遊星ギヤ20に伝達する。3個の遊星ギヤ2
0は、それぞれプラネットキャリア4aに固定されたピ
ン22に軸受23を介して回転自在に支持されており、
サンギヤ19およびインターナルギヤ21と噛み合いな
がらサンギヤ19の外周を公転することで、その公転力
がプラネットキャリア4aに伝達されてドライブシャフ
ト4に回転力を伝達する。インターナルギヤ21は、軸
方向に延びる円筒状回転体24の後端側に設けられてい
る。即ち、円筒状回転体24の後端側がインターナルギ
ヤ21として形成されている。
【0029】一方向クラッチは、遊星歯車減速機構のイ
ンターナルギヤ21を一方向(エンジンの回転を受けて
回転する方向)のみに回転可能に支持するもので、クラ
ッチアウタ25、クラッチインナ26、ローラ27、お
よびスプリング28{図2(a)参照}等より構成され
ている。クラッチアウタ25は、前述の円筒状回転体2
4の先端側に設けられている。即ち、円筒状回転体24
の先端側がクラッチアウタ25として形成されている。
このクラッチアウタ25には、図2(a)に示すよう
に、その内周面に複数の楔状カム室25aが形成されて
いる。
【0030】クラッチインナ26は、クラッチアウタ2
5の内周側でセンタケース14の内側に一体形成されて
いる{図3(a)参照}。このクラッチインナ26に
は、図3(b)に示すように、その外周面に複数のロー
ラ溝26aが形成されている。ローラ27は、カム室2
5aに収納されて、スタータモータ3の回転力をドライ
ブシャフト4へ伝達する時にクラッチアウタ25とクラ
ッチインナ26とをロックして、クラッチアウタ25
(即ち、円筒状回転体24)の回転を規制する。スプリ
ング28は、ローラ27とともにカム室25aに収納さ
れて、ローラ27をカム室25aの狭い方へ押圧してい
る{図2(a)参照}。
【0031】円筒状回転体24は、例えば樹脂製で、セ
ンタケース14の円筒壁14aの内周に配されており、
センタケース14に対して回転可能に設けられている。
この円筒状回転体24には、図2(b)に示すように、
上述のインターナルギヤ21およびクラッチアウタ25
とともに、ドライブシャフト4に対して径方向の芯出し
を行なうボス部29(本発明の芯出し部)が一体に設け
られている。このボス部29は、円筒状回転体24の後
端側に形成されたインターナルギヤ21と先端側に形成
されたクラッチアウタ25との間、即ちプラネットキャ
リア4aの外周に位置し、ボス部29の内周面がプラネ
ットキャリア4aの外周面に摺接するように設けられて
いる。
【0032】次に、本実施例の作動を説明する。スター
タスイッチがON操作されると、マグネットスイッチ7
によりスタータモータ3の接点が閉じてアーマチュア8
が通電されることにより、アーマチュア8に回転力が発
生する。これにより、アーマチュアシャフト2とともに
サンギヤ19が回転して3個の遊星ギヤ20を回転駆動
する。この時、各遊星ギヤ20と噛み合うインターナル
ギヤ21は、各遊星ギヤ20の回転力を受けて、図2
(a)のA方向に回転しようとする。
【0033】このインターナルギヤ21の動作により、
クラッチアウタ25のカム室25aに収納されたローラ
27がスプリング28に押圧され、カム室25aの狭い
方へ移動してクラッチインナ26の外周面に形成された
ローラ溝26aと係合する。この時、円筒状回転体24
は、ボス部29の内周面がプラネットキャリア4aの外
周面に摺接して径方向の芯出しが行なわれているため、
ドライブシャフト4に対して径方向に偏心することがな
い。このため、各ローラ27は、それぞれ確実にローラ
溝26aと係合することができる。
【0034】この結果、クラッチアウタ25は、センタ
ケース14に一体形成されたクラッチインナ26(固定
されている)にローラ27を介してロックされることに
より回転が規制される。これにより、クラッチアウタ2
5と一体を成すインターナルギヤ21の回転が規制され
るため、3個の遊星ギヤ20がピン22を中心として自
転しながらサンギヤ19の外周を公転し、その公転力が
プラネットキャリア4aに伝達されて、ドライブシャフ
ト4を回転駆動する。
【0035】一方、ドライブシャフト4に嵌合するピニ
オン6は、マグネットスイッチ7の吸引力により、レバ
ー17を介してスプラインチューブ16と一体にドライ
ブシャフト4の軸上を前方へ押し出されてリングギヤG
と噛み合うことで、スタータモータ3の回転力をリング
ギヤGに伝達する。
【0036】その後、エンジンが回転すると、ドライブ
シャフト4がエンジンにより高速で回されるため、プラ
ネットキャリア4aに支持された各遊星ギヤ20の自転
方向が反転する。これにより、それまで回転規制されて
いたインターナルギヤ21が各遊星ギヤ20の回転力を
受けて図2(a)のB方向に回転する。その結果、クラ
ッチアウタ25のカム室25aに収納されているローラ
27がスプリング28の付勢力に抗してカム室25aの
広い方へ移動し、クラッチインナ26とクラッチアウタ
25とのロックを解除することにより、インターナルギ
ヤ21(円筒状回転体24)は空転することができる。
この時も、円筒状回転体24のボス部29によってドラ
イブシャフト4に対する径方向の芯出しが行なわれてい
るため、インターナルギヤ21は安定した空転が得られ
る。この結果、エンジンで発生した回転力は、インター
ナルギヤ21が空転することでアーマチュアシャフト2
へ伝達されることはなく、アーマチュア8のオーバラン
を防止することができる。
【0037】(本実施例の効果)本実施例のスタータ1
は、円筒状回転体24に設けられたボス部29の内周面
がプラネットキャリア4aの外周面に摺接して芯出しが
行なわれることにより、駆動時にインターナルギヤ21
の偏心を防止できる。これにより、インターナルギヤ2
1とともに円筒状回転体24に設けられたクラッチアウ
タ25がクラッチインナ26の外周面に対してローラ2
7を均等に押圧することができるため、エンジン始動時
に駆動不良に陥ることはなく、アーマチュア8の回転力
を確実にドライブシャフト4へ伝達することができる。
【0038】また、ピニオン6がエンジンにより高速で
回転される時、即ちインターナルギヤ21が高速で空転
する場合でも、ボス部29の内周面がプラネットキャリ
ア4aの外周面に摺接した状態で回転するため、安定し
た空転が得られる。特に、このインターナルギヤ21が
高速で空転する場合でも、ドライブシャフト4とインタ
ーナルギヤ21(円筒状回転体24)との相対回転数が
非常に小さいため(以下に説明する)、ボス部29とプ
ラネットキャリア4aとの間に特別な軸受材を用いる必
要もなく、ボス部29(つまり円筒状回転体24)を樹
脂等の安価な材料で構成することが可能である。
【0039】上記のドライブシャフト4とインターナル
ギヤ21との相対回転数について説明する。なお、ドラ
イブシャフト4の回転数Na、インターナルギヤ21の
回転数Ni、スタータモータ3の回転数Nb、サンギヤ
19の歯数Za、インターナルギヤ21の歯数Zbとす
る。この場合、インターナルギヤ21の回転数Niは、
下記の数1により求められる。
【数1】Ni=Na−(Nb−Na)・Za/Zb 従って、ドライブシャフト4とインターナルギヤ21と
の相対回転数(Na−Ni)は下記の数2により得られ
る。
【数2】Na−Ni=(Nb−Na)・Za/Zb この様に、ドライブシャフト4とインターナルギヤ21
との相対回転数、即ちボス部29の内周面とプラネット
キャリア4aの外周面との相対回転数は非常に小さくな
る。
【0040】また、本実施例では、ドライブシャフト4
に対して芯出しを行なうボス部29が、円筒状回転体2
4の軸方向においてインターナルギヤ21とクラッチア
ウタ25との間で軸方向前後のバランスを取った位置に
設けられている。このため、特に円筒状回転体24が高
速で空転する時でも、円筒状回転体24が回転中心に対
して傾くことなく、振れ回りしにくい構造であるため、
円筒状回転体24がセンタケース14の円筒壁14aに
当接して空転不良となるような事態を防止できる。
【0041】インターナルギヤ21とクラッチアウタ2
5との間でボス部29の内周面をプラネットキャリア4
aの外周面に摺接させていることにより、インターナル
ギヤ21側とクラッチアウタ25側とが完全に分離され
る。これにより、各々の摩耗粉等の不純物が互いに進入
するのを防止できるとともに、インターナルギヤ21側
とクラッチアウタ25側とで異なった潤滑剤を使用して
も、互いの潤滑剤が混ざり合うのを防止できることか
ら、初期の狙い通りの性能を得ることができる。
【0042】本実施例では、ボス部29の肉厚をインタ
ーナルギヤ21およびクラッチアウタ25の肉厚より厚
く設定していることから円筒状回転体24の剛性が向上
する。これにより、駆動時にインターナルギヤ21およ
びクラッチアウタ25に加わる荷重による円筒状回転体
24の変形を防止できる。
【0043】(第2実施例)図4は円筒状回転体24の
組付け状態を示す断面図である。第1実施例では、ボス
部29の内周面をプラネットキャリア4aの外周面に摺
接させて芯出しを行なっているが、図4に示すように、
ボス部29をプラネットキャリア4aより先端側で内径
側に延長して、ドライブシャフト4の軸部外周面に摺接
させて芯出しを行なっても良い。この場合、ボス部29
の内周面の位置が回転中心に近づくことから、ボス部2
9内周面での周速が上記実施例の場合より減少するた
め、耐摩耗性に優れるという効果が期待できる。
【0044】〔変形例〕上記の第1実施例および第2実
施例では、ボス部29の内周面を直接プラネットキャリ
ア4aの外周面またはドライブシャフト4の軸部外周面
に摺接させて芯出しを行なっているが、ボス部29をプ
ラネットキャリア4aの外周またはドライブシャフト4
の軸部外周に軸受を介して嵌合しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】スタータの要部断面図である。
【図2】円筒状回転体の正面図(a)と側面半断面図
(b)である。
【図3】センタケーシングの側面半断面図(a)と正面
図(b)である。
【図4】円筒状回転体の変形例を示す要部断面図であ
る。
【図5】先願に開示されたスタータの要部断面図であ
る。
【符号の説明】
1 スタータ 2 アーマチュアシャフト 3 スタータモータ 4 ドライブシャフト 4a プラネットキャリア(フランジ部) 19 サンギヤ 20 遊星ギヤ 21 インターナルギヤ 24 円筒状回転体 25 クラッチアウタ 29 ボス部(芯出し部)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通電を受けてアーマチュアシャフトに回転
    力を発生するモータと、先端側が軸受を介してフロントハウジングに支持され、
    後端側が軸受を介してセンターケースに支持された ドラ
    イブシャフトと、 前記アーマチュアシャフトの外周に形成されたサンギ
    ヤ、このサンギヤと噛み合って前記サンギヤの外周を回
    転可能に設けられた遊星ギヤ、自身が回転可能に設けら
    れた円筒状回転体の軸方向後端側に設けられて前記遊星
    ギヤと噛み合うインターナルギヤとから成り、このイン
    ターナルギヤが回転規制された状態で前記アーマチュア
    シャフトの回転速度を減速して前記ドライブシャフトに
    伝達する遊星歯車減速機構と、 前記円筒状回転体の軸方向先端側に設けられたクラッチ
    アウタを有し、前記アーマチュアシャフトの回転時に前
    記クラッチアウタの回転を規制して前記インターナルギ
    ヤを回転不能に保持する一方向クラッチとを備えたスタ
    ータであり、 前記円筒状回転体は、前記ドライブシャフトに対して径
    方向の芯出しを行なう芯出し部が一体に設けられている
    ことを特徴とするスタータ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載したスタータにおいて、 前記円筒状回転体は、前記芯出し部の内周面が前記ドラ
    イブシャフトの外周面に摺接して設けられていることを
    特徴とするスタータ。
  3. 【請求項3】請求項1に記載したスタータにおいて、 前記ドライブシャフトは、その後端部で径方向に突設さ
    れたフランジ部を有し、このフランジ部で前記遊星ギヤ
    を回転自在に支持しており、 前記円筒状回転体は、前記芯出し部の内周面が前記フラ
    ンジ部の外周面に摺接して設けられていることを特徴と
    するスタータ。
  4. 【請求項4】請求項1に記載したスタータにおいて、 前記円筒状回転体は、前記芯出し部が前記ドライブシャ
    フトの外周に軸受を介して嵌合していることを特徴とす
    るスタータ。
  5. 【請求項5】請求項1に記載したスタータにおいて、 前記ドライブシャフトは、その後端部で径方向に突設さ
    れたフランジ部を有し、このフランジ部で前記遊星ギヤ
    を回転自在に支持しており、 前記円筒状回転体は、前記芯出し部が前記フランジ部の
    外周に軸受を介して嵌合していることを特徴とするスタ
    ータ。
  6. 【請求項6】請求項1〜5に記載した何れかのスタータ
    において、 前記円筒状回転体は、前記芯出し部が軸方向で前記イン
    ターナルギヤと前記クラッチアウタとの間に設けられて
    いることを特徴とするスタータ。
  7. 【請求項7】請求項1〜6に記載した何れかのスタータ
    において、 前記円筒状回転体は、前記芯出し部の径方向の肉厚が前
    記インターナルギヤおよび前記クラッチアウタの肉厚よ
    り厚く設定されていることを特徴とするスタータ。
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