JP3388123B2 - 温度センサ - Google Patents

温度センサ

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JP3388123B2
JP3388123B2 JP34829196A JP34829196A JP3388123B2 JP 3388123 B2 JP3388123 B2 JP 3388123B2 JP 34829196 A JP34829196 A JP 34829196A JP 34829196 A JP34829196 A JP 34829196A JP 3388123 B2 JP3388123 B2 JP 3388123B2
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temperature sensor
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克年 小松
公一 市古
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威倍 加納
清三 加藤
聡明 福原
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Aisin AW Co Ltd
Yazaki Corp
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Aisin AW Co Ltd
Yazaki Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば自動車の
各種機関などに設けられ、機関内の油、水等の温度を検
出する温度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の温度センサとしては、例えば実
開平6−62336号に示す温度センサが知られてい
る。この温度センサは、端子の基端部にサーミスタ(温
度検知素子)を半田付けし、このサーミスタ及び端子の
基端部を覆うように、センサ本体を樹脂によりインサー
ト成形したもので構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そして、上記従来の温
度センサにおいては、低圧の油の温度を測定するため、
樹脂でまわりを覆うだけでサーミスタを十分保護するこ
とができた。しかし、高圧の油の温度を測定する場合に
は、高圧の油の圧力が樹脂を介してサーミスタに作用す
るおそれがあった。
【0004】この発明は上述した問題を解消するために
なされたもので、その目的は、高圧の油の温度測定にお
いても、高圧の油の圧力が温度検知素子に作用するのを
防止することのできる温度センサを提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、有底の保護パイプと、この
保護パイプ内の底部に収納される温度検知素子と、この
温度検知素子に接続された導線と、基端部が前記保護パ
イプ内にあって導線に接続され、先端部が前記保護パイ
プの開口部から突出する端子と、前記保護パイプの底か
ら少なくとも導線と端子との接続部の導線を覆う部分ま
でに充填された絶縁性を有する緩衝と、前記端子の先
端部を突出させた状態で、前記保護パイプの周囲及び開
口部を覆うようにインサート成形されたセンサ本体とを
備え、前記保護パイプにおける開口部の壁部に、圧入に
よって仮固定される凹部を前記端子に形成したことを特
徴としている。
【0006】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明において、前記緩衝は、前記保護パイプ内に注入し
て硬化させたシリコン接着剤であることを特徴としてい
る。
【0007】請求項3に係る発明は、請求項2に係る発
明において、前記センサ本体で周囲及び開口部が覆われ
ている前記保護パイプの外周面には、前記センサ本体に
対して前記保護パイプの移動を防止する凸部が形成され
ていることを特徴としている。
【0008】請求項4に係る発明は、請求項1、請求項
2又は請求項3に係る発明において、前記保護パイプの
開口部に蓋を設けたことを特徴としている。
【0009】請求項5に係る発明は、請求項1、請求項
2、請求項3又は請求項4に係る発明において、 前記
保護パイプにおける温度検知素子に対応する部分の周囲
に金属ケースを設けたことを特徴としている。
【0010】請求項6に係る発明は、請求項5に係る発
明において、前記保護パイプの外周面には、金属ケース
に圧入した際に変形する圧入用リブが形成されているこ
を特徴としている。
【0011】請求項7に係る発明は、請求項1、請求項
2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6に係る
発明において、前記センサ本体の外周面には前記センサ
本体で周囲及び開口部が覆われている前記保護パイプの
外周面に平行に延びる2本の溝を形成してなり、前記各
溝に挿入されるキー部を有し、前記センサ本体を被測定
側の所定の位置に固定するためのキープレートを設けた
ことを特徴としている。
【0012】
【0013】そして、上記のように構成された請求項1
に係る発明においては、保護パイプに導線及び端子を接
続した温度検知素子を挿入して緩衝で固めたものを、
部分組立品としてあらかじめ製造しておく。そして、部
分組立品における保護パイプの周囲及び開口部を覆うよ
うにセンサ本体をインサート成形する。
【0014】このようにして製造された温度センサは、
温度検知素子が保護パイプによって保護されているか
ら、高圧の油の温度を測定する際に、温度検知素子に高
圧の油の圧力が作用するのを防止することができる。し
たがって、高圧の油の温度測定に対して、信頼性の高い
温度センサを提供することができる。
【0015】しかも、保護パイプの底から少なくとも導
線と端子との接続部の導線を覆うまで緩衝が充填され
ているから、センサ本体をインサート成形する際の成形
圧力が温度検知素子、導線、及び導線と端子との接続部
に作用するのを防止することができる。すなわち、成形
圧力によって、温度検知素子、導線、及び導線と端子と
の接続部が破壊されるのを回避することができ、歩留ま
りの向上を図ることができる。
【0016】また、温度検知素子、導線及び端子を接続
したものを保護パイプに入れることによって、一体的に
構成された部分組立品を簡単に製造することができる利
点がある。
【0017】しかも、部分組立品を一体的に構成するこ
とによって、センサ本体を容易にインサート成形するこ
とができる。また、端子に凹部を設けて、保護パイプの
開口部の端部に圧入により仮固定しているから、保護パ
イプから突出する端子の高さのバラツキを小さくするこ
とができ、ひいてはインサート成形するセンサ本体から
突出する端子の高さのバラツキを小さくすることができ
る。
【0018】請求項2に係る発明においては、緩衝
してシリコン接着剤を用いているから、空気層が残らな
いように、緩衝を保護パイプに充填することができ
る。すなわち、液体状のシリコン接着剤を保護パイプに
注入することによって、十分な脱泡処理をした緩衝
構成することができる。
【0019】また、シリコン接着剤は硬化後も十分な弾
力性を有しており、温度検知素子、導線、及び導線と端
子との接続部を保護する上で有利である。
【0020】さらに、シリコン接着剤は高温においても
劣化しにくいものであるから、温度検知素子、導線、及
び導線と端子との接続部を長期にわたって安定的に保護
することができる。
【0021】請求項3に係る発明においては、保護パイ
プの外周面に、センサ本体との相対移動を防止する凸部
を設けているから、保護パイプとセンサ本体とをより強
固に一体化することができる。すなわち、高圧下の油の
温度を測定する場合、その油の圧力が保護パイプに直接
作用することになる。ただし、センサ本体側は被測定側
のケースに固定された状態になるため、油の圧力は保護
パイプをセンサ本体から押し出すように作用することに
なる。しかし、上述のように、保護パイプの外周面に凸
部を設けて、保護パイプとセンサ本体との連結を強化し
ているから、高圧下に晒されても保護パイプがセンサ本
体に対して移動するようなことがない。
【0022】請求項4に係る発明においては、保護パイ
プの開口部に蓋を設けているから、緩衝で保護するよ
りも、さらに十分に温度検知素子、導線、及び導線と端
子との接続部を成形圧力に対して保護することができ
る。また、例えば緩衝の充填量が少ないような場合で
も、蓋によって温度検知素子、導線、及び導線と端子と
の接続部を成形圧力から保護することができる。
【0023】請求項5に係る発明においては、保護パイ
プにおける温度検知素子に対応する部分の周囲に金属ケ
ースを設けているから、温度検知素子に対応する部分の
熱伝導性を向上させることができる。したがって、検出
温度の感度を向上させることができる。また、金属ケー
スは、保護パイプを保護し、さらには温度検知素子を高
圧の油の圧力から保護する効果もある。
【0024】請求項6に係る発明においては、保護パイ
プの外周面に圧入用リブを設けているから、保護パイプ
を金属ケースに容易に圧入することができるとともに、
この圧入によって保護パイプと金属ケースとを強固に連
結することができる。
【0025】請求項7に係る発明においては、センサ本
体の2本の溝にキー部を挿入して、センサ本体を被測定
側の所定の位置に固定するキープレートを設けているか
ら、温度センサを被測定側に確実に固定することができ
るとともに、温度センサが回るのを防止することができ
る。
【0026】
【0027】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1〜図17を参照して説明する。なお、図1〜図14は
第1実施の形態、図15〜図16は第2実施の形態、図
17は第3実施の形態を示している。
【0028】まず、第1実施の形態を図1〜図14を参
照して説明する。すなわち、この実施の形態で示す温度
センサ1は、有底の保護パイプ2と、この保護パイプ2
内の底部に収納されるサーミスタ(温度検知素子)3
と、このサーミスタ3に接続され、保護チューブ4aで
絶縁された2本の導線4と、基端部5aが前記保護パイ
プ2内にあって各導線4に接続され、先端部5bが保護
パイプ2の開口部から突出する2つの端子5と、前記保
護パイプ2の底から少なくとも導線4と端子5との接続
部45の導線を覆う部分までに充填された絶縁性を有
する緩衝6と、前記端子5の先端部5bを突出させた
状態で、保護パイプ2の周囲及び開口部を覆うようにイ
ンサート成形されたセンサ本体7とを備えている。
【0029】保護パイプ2は、軸方向のほぼ中央から下
側が有底の円筒部2aによって形成され、上側が偏平拡
径部2bによって形成されている。円筒部2aの上部外
周面には、環状に突出する凸部2cが形成されている。
この凸部2cは、センサ本体7に対して、保護パイプ2
が軸方向に移動するのを防止するようになっている。
【0030】また、円筒部2aには、金属ケース8が圧
入により取り付けられている。そして、円筒部2aにお
ける金属ケース8に対応する部分には、図9〜図10に
示すように、金属ケース8に圧入した際に変形する圧入
用リブ2dが形成されている。
【0031】金属ケース8は、円筒部2aにおけるサー
ミスタ3に対応する部分の外周に底面から密着するよう
に設けられている。そして、金属ケース8の開口部に
は、外側に広がる環状リブ8aが形成されている。この
環状リブ8aは、センサ本体7に対して、金属ケース8
が軸方向に移動するのを防止するようになっている。
【0032】保護パイプ2における偏平拡径部2bに
は、導線4及び端子5を保持する凸条2e(図9参照)
が形成されており、また開口部を閉じるように蓋9が設
けられている。この蓋9には、図6に示すように、2つ
の各端子5を通すための溝9aが形成されている。
【0033】端子5は、基端部5aと先端部5bが直角
に屈曲成形されており、基端部5aの上部には偏平拡径
部2bの開口部の壁部に、圧入によって仮固定される凹
部5cが形成されている。さらに、基端部5aには、保
護チューブ4aが当たることなく導線4を端子5に接続
するための斜めの切欠5dが形成されている。また、先
端部5bには、リード線10を接続するための貫通孔5
eが形成されている。そして、導線4と端子5との接続
部45は、スポット溶接によって接続された状態になっ
ており、リード線10と端子5とは半田付けによって接
続されるようになっている。
【0034】緩衝6は、シリコン接着剤を保護パイプ
2内に注入して硬化させたものであり、上記蓋9によっ
て密閉された状態になっている。このシリコン接着剤に
よる緩衝6は、保護パイプ2と金属ケース8との間に
も充填されており、これら保護パイプ2と金属ケース8
とを強固に連結するようになっている。
【0035】センサ本体7は、サーミスタ3の温度検知
部より上側を覆うように成形されたものであり、金属ケ
ース8及び保護パイプ2の周囲を覆うとともに、蓋9の
上側も密閉するように覆うように構成されている。そし
て、センサ本体7の上面部には、リード線10を案内す
る溝7aが形成されている。この溝7aの側面には、図
3に示すように、三角形状の凹凸が形成されており、リ
ード線10を確実に保持するようになっている。
【0036】また、センサ本体7は、そのほぼ中央より
下側の部分が円筒部7bになっており、この円筒部7b
が図11〜図12に示すように、被測定側のケース11
に形成された温度測定孔11aに挿入されるようになっ
ている。円筒部7bには、温度測定孔11aとの間の密
閉を図るOリング12を設けるためのOリング溝7cが
形成されている。
【0037】さらに、センサ本体7には、円筒部7bの
上側外周面に、平行に延びる2本の溝7dが形成されて
いる。そして、センサ本体7は、図11〜図13に示す
ように、各溝7dに挿入されるキー部13aを有するキ
ープレート13によって、ケース11に固定されるよう
になっている。キープレート13は、貫通孔13bを有
しており、この貫通孔13bを通ってケース11に捩じ
込まれる図示しないボルトによって、ケース11に固定
されるようになっている。
【0038】また、ケース本体7には、端子5とリード
線10との接続部、及びケース本体7の頂部を覆うよう
に、カバー14が着脱自在に設けられている。
【0039】上記のように構成された温度センサ1にお
いては、図14に示すように、タイバー15によって接
続された2つの各端子5に、サーミスタ3から延びる導
線4をスポット溶接することによって、サーミスタ3と
導線4と端子5とを連結したものを製造する。そして、
液体状の緩衝6を保護パイプ2内に所定量注入した
後、上記のようにして連結したサーミスタ3と導線4と
端子5とを保護パイプ2内に挿入するとともに、各端子
5の凹部5cを保護パイプ2の開口部の壁部に圧入によ
り仮固定する。
【0040】それから、液体状の緩衝6を保護パイプ
2内に注入し、接続部45における導線4の先端部が埋
まるレベルまで緩衝6を充填する。この際、空気層が
残らないように、脱泡処理を施しながら緩衝6を注入
する。そして、緩衝6を自然乾燥又は強制乾燥により
硬化させた後、保護パイプ2の開口部に蓋9を被せる。
【0041】一方、金属ケース8内に保護パイプ2を圧
入することによって、金属ケース8と保護パイプ2とを
連結する。この際にも、金属ケース8と保護パイプ2と
の間に緩衝材6を充填することによって、金属ケース8
と保護パイプ2とを確実に連結する。
【0042】以上のようにして、保護パイプ2とサーミ
スタ3と導線4と端子5と金属ケース8と蓋9を備えた
部分組立品を、あらかじめ製造しておく。そして、部分
組立品における金属ケース8の周囲、保護パイプ2の周
囲及び蓋9の上側を覆うようにセンサ本体7をインサー
ト成形する。それから、タイバー15を端子5から切り
離す。
【0043】以上のようにして製造された温度センサ1
は、図11に示すように、取り付けられて使用されるこ
とになる。すなわち、図11において、ケース11の図
示下側が自動変速機の油圧回路のライン圧油路となって
おり、そのライン圧油路における高圧の油の圧力が金属
ケース8を介して保護パイプ2に作用する。
【0044】そして、サーミスタ3が保護パイプ2によ
って保護されているから、高圧の油の温度を測定する際
に、サーミスタ3に高圧の油の圧力が作用するのを防止
することができる。したがって、高圧の油の温度測定に
対して、信頼性の高い温度センサを提供することができ
る。
【0045】また、保護パイプ2の底から導線4の先端
部まで緩衝材6が充填されているとともに、緩衝材6の
上側に蓋9が設けられているから、センサ本体7をイン
サート成形する際の成形圧力がサーミスタ3、導線4、
及び導線4と端子5との接続部45に作用するのを防止
することができる。すなわち、センサ本体7をインサー
ト成形する際の樹脂の圧力によって、サーミスタ3、導
線4、及び導線4と端子5との接続部45が破壊される
のを回避することができ、歩留まりの向上を図ることが
できる。
【0046】また、サーミスタ3、導線4及び端子5を
接続したものを保護パイプ2に入れることによって、一
体的に構成された部分組立品を簡単に製造することがで
きる利点がある。
【0047】そして、部分組立品を一体的に構成するこ
とによって、センサ本体7を容易にインサート成形する
ことができる。
【0048】さらに、緩衝6としてシリコン接着剤を
用いているから、空気層が残らないように、緩衝6を
保護パイプ2に充填することができる。すなわち、液体
状のシリコン接着剤を保護パイプ2に注入することによ
って、空気層のない、十分に脱泡処理された緩衝6を
構成することができる。
【0049】また、シリコン接着剤は硬化後も十分な弾
力性を有しており、サーミスタ3、導線4、及び導線4
と端子5との接続部45を保護する上で有利である。
【0050】さらに、シリコン接着剤は高温においても
劣化しにくいものであるから、サーミスタ3、導線4、
及び導線4と端子5との接続部45を長期にわたって安
定的に保護することができる。
【0051】そして、保護パイプ2の外周面に、センサ
本体7との相対移動を防止する凸部2cを設けているか
ら、保護パイプ2とセンサ本体7とをより強固に一体化
することができる。すなわち、高圧下において油の温度
を測定する場合、その油の圧力が保護パイプ2に作用す
ることになる。
【0052】ただし、センサ本体7側は被測定側のケー
ス11に固定された状態になるため、油の圧力はセンサ
本体7に対して、保護パイプ2を押し出すように作用す
ることになる。
【0053】しかし、上述のように、保護パイプ2の外
周面に凸部2cを設けて、保護パイプ2とセンサ本体7
との連結を強化しているから、高圧下に晒されても保護
パイプ2がセンサ本体7に対して移動するようなことが
ない。したがって、温度センサ1の耐久性の向上を図る
ことができる。
【0054】また、保護パイプ2の開口部に蓋9を設け
ているから、緩衝6のみで保護するよりも、さらに十
分にサーミスタ3、導線4、及び導線4と端子5との接
続部45を成形圧力に対して保護することができる。ま
た、例えば緩衝6を充填する量が少ないような場合で
も、蓋9によってサーミスタ3、導線4、及び導線4と
端子5との接続部45を成形圧力から保護することがで
きる利点がある。
【0055】さらに、端子5に凹部5cを設けて、保護
パイプ2の開口部の端部に圧入により仮固定しているか
ら、保護パイプ2から突出する端子5の高さのバラツキ
を小さくすることができ、ひいてはインサート成形する
センサ本体7から突出する端子5の高さのバラツキを小
さくすることができる。
【0056】またさらに、保護パイプ2におけるサーミ
スタ3に対応する部分の周囲に金属ケース8を設けてい
るから、サーミスタ3に対応する部分の熱伝導性を向上
させることができる。したがって、検出温度の感度を向
上させることができる。また、金属ケース8は、保護パ
イプ2を保護し、さらにはサーミスタ3を高圧の油の圧
力から保護する効果もある。
【0057】そして、保護パイプ2の外周面に圧入用リ
ブ2dを設けているから、保護パイプ2を金属ケース8
に容易に圧入することができるとともに、この圧入によ
って保護パイプ2と金属ケース8とを強固に連結するこ
とができる。
【0058】また、センサ本体7の2本の溝7dにキー
部13aを挿入して、センサ本体7を被測定側のケース
11に固定するキープレート13を設けているから、温
度センサ1をケース11に確実に固定することができる
とともに、温度センサ1が回るのを防止することができ
る。
【0059】次ぎに、この発明の第2実施の形態を図1
5及び図16を参照して説明する。ただし、第1実施の
形態の構成要素と共通する要素には同一の符号を付し、
その説明を簡略化する。この第2実施の形態が第1実施
の形態と異なる点は、センサ本体7に設けた2つの平行
な溝7dの下側にフランジ7eを設けた点である。
【0060】このように構成された温度センサにおいて
も、上記第1実施の形態と同様の作用効果を奏する。た
だし、フランジ7eを設けた分だけ、ケース11から温
度センサ1の頂部までの寸法Lが第1実施の形態のもの
の寸法L(図15参照)より大きくなる欠点がある。ま
た、ケース11において、フランジ7eを載置する面
と、キープレート13を載置する面とに段差を設けなけ
ればならず、加工工程が多くなる欠点がある。したがっ
て、溝7dの構造としては、フランジ7eのない第1実
施の形態のものを採用することが好ましい。
【0061】次ぎに、この発明の第3実施の形態を図1
7を参照して説明する。ただし、第1実施の形態の構成
要素と共通する要素には同一の符号を付し、その説明を
簡略化する。この第3実施の形態が第1実施の形態と異
なる点は、端子5に係止突起5fを設け、保護パイプ2
に、係止孔2fを設けた点である。
【0062】このように構成された温度センサにおいて
も、上記第1実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0063】なお、上記各実施の形態においては、温度
検知素子としてサーミスタ3を用いた例を示したが、こ
のサーミスタ3に代えて、熱電対や、その他の温度検知
素子を用いてもよい。
【0064】また、保護パイプ2の開口部に蓋9を設け
るように構成したが、この蓋9を設けずに、緩衝6を
露出させたもので構成してもよい。この場合には、緩衝
6にセンサ本体7を成形する際の樹脂圧力が作用する
ことになる。ただし、緩衝6でサーミスタ3や導線4
を保護することができ、高圧の樹脂がサーミスタ3や導
線4に直接作用するのを防止することができる。
【0065】さらに、導線4と端子5との接続部45は
スポット溶接によって接続したもので構成し、リード線
10と端子5とは半田付けによって接続するようにした
が、接続部45は、半田、その他の溶接によって接続す
るように構成してもよい。ただし、接続部45は、イン
サート成形によって密閉された状態になるので、スポッ
ト溶接などのように確実連結することができる接続手
段を用いることが好ましい。一方、リード線10と端子
5とは、半田などの取り外しが容易なもので接続するよ
うにすることが好ましい。
【0066】
【発明の効果】請求項1に係る発明においては、保護パ
イプに導線及び端子を接続した温度検知素子を挿入して
緩衝で固めたものを、部分組立品としてあらかじめ製
造しておく。そして、部分組立品における保護パイプの
周囲及び開口部を覆うようにセンサ本体をインサート成
形する。
【0067】このようにして製造された温度センサは、
温度検知素子が保護パイプによって保護されているか
ら、高圧の油の温度を測定する際に、温度検知素子に高
圧の油の圧力が作用するのを防止することができる。し
たがって、高圧の油の温度測定に対して、信頼性の高い
温度センサを提供することができる。
【0068】しかも、保護パイプの底から少なくとも導
線と端子との接続部の導線を覆うまで緩衝が充填され
ているから、センサ本体をインサート成形する際の成形
圧力が温度検知素子、導線、及び導線と端子との接続部
に作用するのを防止することができる。すなわち、成形
圧力によって、温度検知素子、導線、及び導線と端子と
の接続部が破壊されるのを回避することができ、歩留ま
りの向上を図ることができる。
【0069】また、温度検知素子、導線及び端子を接続
したものを保護パイプに入れることによって、一体的に
構成された部分組立品を簡単に製造することができる利
点がある。
【0070】しかも、部分組立品を一体的に構成するこ
とによって、センサ本体を容易にインサート成形するこ
とができる。また、端子に凹部を設けて、保護パイプの
開口部の端部に圧入により仮固定しているから、保護パ
イプから突出する端子の高さのバラツキを小さくするこ
とができ、ひいてはインサート成形するセンサ本体から
突出する端子の高さのバラツキを小さくすることができ
る。
【0071】請求項2に係る発明においては、緩衝
してシリコン接着剤を用いているから、空気層が残らな
いように、緩衝を保護パイプに充填することができ
る。すなわち、液体状のシリコン接着剤を保護パイプに
注入することによって、十分な脱泡処理をした緩衝
構成することができる。
【0072】また、シリコン接着剤は硬化後も十分な弾
力性を有しており、温度検知素子、導線、及び導線と端
子との接続部を保護する上で有利である。
【0073】さらに、シリコン接着剤は高温においても
劣化しにくいものであるから、温度検知素子、導線、及
び導線と端子との接続部を長期にわたって安定的に保護
することができる。
【0074】請求項3に係る発明においては、保護パイ
プの外周面に、センサ本体との相対移動を防止する凸部
を設けているから、保護パイプとセンサ本体とをより強
固に一体化することができる。すなわち、高圧下の油の
温度を測定する場合、その油の圧力が保護パイプに直接
作用することになる。ただし、センサ本体側は被測定側
のケースに固定された状態になるため、油の圧力は保護
パイプをセンサ本体から押し出すように作用することに
なる。しかし、上述のように、保護パイプの外周面に凸
部を設けて、保護パイプとセンサ本体との連結を強化し
ているから、高圧下に晒されても保護パイプがセンサ本
体に対して移動するようなことがない。
【0075】請求項4に係る発明においては、保護パイ
プの開口部に蓋を設けているから、緩衝材で保護するよ
りも、さらに十分に温度検知素子、導線、及び導線と端
子との接続部を成形圧力に対して保護することができ
る。また、例えば緩衝材の充填量が少ないような場合で
も、蓋によって温度検知素子、導線、及び導線と端子と
の接続部を成形圧力から保護することができる。
【0076】請求項5に係る発明においては、保護パイ
プにおける温度検知素子に対応する部分の周囲に金属ケ
ースを設けているから、温度検知素子に対応する部分の
熱伝導性を向上させることができる。したがって、検出
温度の感度を向上させることができる。また、金属ケー
スは、保護パイプを保護し、さらには温度検知素子を高
圧の油の圧力から保護する効果もある。
【0077】請求項6に係る発明においては、保護パイ
プの外周面に圧入用リブを設けているから、保護パイプ
を金属ケースに容易に圧入することができるとともに、
この圧入によって保護パイプと金属ケースとを強固に連
結することができる。
【0078】請求項8に係る発明においては、センサ本
体の2本の溝にキー部を挿入して、センサ本体を被測定
側の所定の位置に固定するキープレートを設けているか
ら、温度センサを被測定側に確実に固定することができ
るとともに、温度センサが回るのを防止することができ
る。
【0079】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施の形態として示した温度セ
ンサの断面図。
【図2】同温度センサを示す図であって、図1のII−II
線に沿う断面図。
【図3】同温度センサを示す図であって、図2のIII −
III 線に沿う断面図。
【図4】同温度センサの部分組立品を示す断面図。
【図5】同温度センサの部分組立品を示す平面図。
【図6】同温度センサの蓋を示す斜視図。
【図7】同温度センサの部分組立品を示す図であって、
図4のVII−VII線に沿う断面図。
【図8】同温度センサの部分組立品を示す図であって、
図4のVIII −VIII 線に沿う断面図。
【図9】同温度センサの保護パイプを示す斜視図。
【図10】同温度センサの保護パイプを示す図であっ
て、図9のX−X線に沿う断面図。
【図11】同温度センサを被測定側のケースに取り付け
た状態を示す断面図。
【図12】同温度センサを示す図であって、図11のX
II−XII線に沿う断面図。
【図13】同温度センサを示す図であって、図12のY
−Y線に沿う断面図。
【図14】同温度センサの各端子をタイバーで接続した
状態を示す平面図。
【図15】この発明の第2実施の形態として示した温度
センサを、被測定側のケースに取り付けた状態を示す断
面図。
【図16】同温度センサを示す図であって、図15のZ
−Z線に沿う断面図。
【図17】この発明の第3実施の形態として示した温度
センサの部分組立品を示す断面図。
【符号の説明】
1 温度センサ 2 保護パイプ 2c 凸部 2d 圧入用リブ 3 温度検知素子(サーミスタ) 4 導線 5 端子 5a 基端部 5b 先端部 5c 凹部 45 接続部 6 緩衝 7 センサ本体 7d 溝 8 金属ケース 9 蓋 13 キープレート 13a キー部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森下 敏弥 愛知県安城市藤井町高根 アイシン・エ ィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 加納 威倍 愛知県安城市藤井町高根 アイシン・エ ィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 加藤 清三 静岡県島田市横井1−7−1 矢崎計器 株式会社内 (72)発明者 福原 聡明 静岡県島田市横井1−7−1 矢崎計器 株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−29264(JP,A) 特開 平7−98253(JP,A) 特開 平8−54291(JP,A) 特開 昭63−45517(JP,A) 特開 昭62−226026(JP,A) 実開 平6−65840(JP,U) 実開 昭58−180436(JP,U) 特公 昭54−34629(JP,B1) 実公 平7−4562(JP,Y2) 実公 昭52−47505(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01K 7/22 G01K 1/08

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底の保護パイプと、この保護パイプ内
    の底部に収納される温度検知素子と、この温度検知素子
    に接続された導線と、基端部が前記保護パイプ内にあっ
    て導線に接続され、先端部が前記保護パイプの開口部か
    ら突出する端子と、前記保護パイプの底から少なくとも
    導線と端子との接続部の導線を覆う部分までに充填され
    た絶縁性を有する緩衝と、前記端子の先端部を突出さ
    せた状態で、前記保護パイプの周囲及び開口部を覆うよ
    うにインサート成形されたセンサ本体とを備え、前記保
    護パイプにおける開口部の壁部に、圧入によって仮固定
    される凹部を前記端子に形成したことを特徴とする温度
    センサ。
  2. 【請求項2】 前記緩衝は、前記保護パイプ内に注入
    して硬化させたシリコン接着剤であることを特徴とする
    請求項1記載の温度センサ。
  3. 【請求項3】 前記センサ本体で周囲及び開口部が覆わ
    れている前記保護パイプの外周面には、前記センサ本体
    に対して前記保護パイプの移動を防止する凸部が形成さ
    れていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    温度センサ。
  4. 【請求項4】 前記保護パイプの開口部に蓋を設けたこ
    とを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載の
    温度センサ。
  5. 【請求項5】 前記保護パイプにおける温度検知素子に
    対応する部分の周囲に金属ケースを設けたことを特徴と
    する請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4記載の
    温度センサ。
  6. 【請求項6】 前記保護パイプの外周面には、金属ケー
    スに圧入した際に変形する圧入用リブが形成されている
    ことを特徴とする請求項5記載の温度センサ。
  7. 【請求項7】 前記センサ本体の外周面には前記センサ
    本体で周囲及び開口部が覆われている前記保護パイプの
    外周面に平行に延びる2本の溝を形成してなり、前記各
    溝に挿入されるキー部を有し、前記センサ本体を被測定
    側の所定の位置に固定するためのキープレートを設けた
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求
    項4、請求項5又は請求項6記載の温度センサ。
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