JP3386528B2 - 光学用フィルム - Google Patents

光学用フィルム

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JP3386528B2 JP24684793A JP24684793A JP3386528B2 JP 3386528 B2 JP3386528 B2 JP 3386528B2 JP 24684793 A JP24684793 A JP 24684793A JP 24684793 A JP24684793 A JP 24684793A JP 3386528 B2 JP3386528 B2 JP 3386528B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント基板作製時の
露光機に使用されるカバーフィルムや、写真製版のスキ
ャナによる色分解時に使用されるオーバレイフィルム
や、印画紙等の保護フィルム等に係わり、特に透明性が
要求される光学用フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、プリント基板のパターンを作
製する際、図5に示すように、基板1の表裏にレジスト
2を塗布し、パターンを形成したフォトマスク3を介し
て露光することによりレジストを変化させ、現像、エッ
チングにより基板1にパターンを作製している。この時
の露光工程において、透明ガラス板4と透明フィルム5
で基板1及びフォトマスク3を挟持し、図示しない真空
装置により吸引して、フォトマスク3を基板1に密着さ
せフォトマスク3に形成されたパターンが基板1に正確
に露光されるようにしている。
【0003】このような真空引きを効率よく行うために
は、表面が凹凸面であると空気が抜け易くなるため、透
明フィルム5の表面に凹凸を有したものが使用されてい
る。また、写真製版の色分解に使用するスキャナ装置等
においては、原稿との密着により干渉縞が生じてしまう
こともあるため、原稿の表面に粗面化した透明なフィル
ムを被せて使用している。
【0004】また、ビデオプリンタ等による受像紙の表
面を保護するため、表面が粗面化された保護フィルムが
使用されているが、これらには透明性が要求されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】表面に凹凸を有する透
明フィルムは、表面をサンドブラスト等で粗したり、顔
料を分散した樹脂液を塗布したり、あるいは型押しされ
たエンボスフィルム等が使用されている。表面をサンド
ブラスト等で粗したり、顔料を分散した樹脂液を塗布し
たりしたものは透明性が充分とは言えず、エンボスフィ
ルムが好適に用いられている。
【0006】このエンボスフィルムを形成するには、フ
ィルムに形成する凹凸の逆パターンの金属製等のエンボ
スロールを作製し、この型を加熱しフィルムを押圧して
凹凸を形成している。しかしながら、エンボスロールを
作製するのは時間を要し、非常に高価であるためエンボ
スフィルムも高価になってしまう。また、型押しする
と、表裏一体となって凹凸に形成されるため、片面のみ
に凹凸を付与することは困難であった。
【0007】本発明は、上記問題点を解消するためにな
されたものであって、簡単に、安価に所望の凹凸表面を
形成でき、しかも凹凸を片面のみに形成することもで
き、透明性の高い光学用フィルムを提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明の光学用フィルムは、透明な支持体と、支持体
の少なくとも片面上に形成された凹凸パターン層とを備
え、凹凸パターン層は支持体上にシリコーンと樹脂液か
らなる塗布液を塗布しシリコーンを凝集させ対流を生じ
させることにより凹凸部が形成されてなるものである。
【0009】以下、本発明の光学用フィルムについて説
明する。図1に示すように、光学用フィルム6は支持体
7の片面上に凹凸パターン層8を備えた構造を有するも
のである。支持体7は支持体としての機能を有するもの
であり、少なくとも適用される光学機器に使用される光
線の波長域の光に対して透明なものからなる。材質とし
ては、支持体として形成できるものならば何れのもので
あってもよいが、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、セルローストリアセテート、ポリカ
ーボネート、塩化ビニル等が使用される。支持体の厚さ
はその用途にもよるが、通常4〜250μm、好ましく
は12〜188μmである。
【0010】支持体7上に形成される凹凸パターン層8
は、少なくとも適用される光学機器に使用される光線の
波長域の光を透過させる組成物で形成され、表面に凹凸
のパターンを有するものである。凹凸パターン層を形成
するには、高分子量のシリコーンを樹脂溶液に分散させ
た塗布液を塗布して形成される。高分子量のシリコーン
は粘度が千〜数百万センチストークスのものであり、好
ましくは1万〜数十万センチストークスのものである。
千センチストークスより小さいと凹凸の形成が困難とな
り、数百万センチストークスを超えると樹脂溶液への分
散が困難となる。
【0011】ここで、シリコーンを相溶性がない樹脂溶
液中に添加した場合、図2に示すように、シリコーンは
溶液11中にシリコーン粒子12となり、シリコーン粒
子12には溶液の表面張力γa、シリコーンの表面張力
γb、シリコーン/溶液の界面張力γabの力が作用され
る。一方、シリコーン粒子の溶液に対する濡れ性Sは、 S=γbcosθ1(=γa−γabcosθ2) で示される。
【0012】シリコーンの表面張力γbが大きくなる
と、接触角θ1が大きくなり、濡れ性Sは小さくなる。
また、シリコーン/溶液の界面張力γabが、溶液の表面
張力γaより大きければ、溶液に対する濡れ性Sは小さ
くなり、シリコーン粒子は沈む方向に移動することにな
る。即ち、凹部を形成し顕著な対流を生じさせる。も
し、シリコーンの表面張力γbが小さければ、接触角θ1
が小さくなり、濡れ性Sは大きくなる。よって、シリコ
ーン粒子は溶液の表面に停滞するため、凹部を形成せず
顕著な対流が現れない。
【0013】上記のことからシリコーンを分散させる樹
脂としては、シリコーンと相溶性がなく、シリコーン粒
子が沈む方向に移動する樹脂から選択される。即ち、シ
リコーン/溶液の界面張力γabが溶液の表面張力γaよ
り大きいものから選択することができる。このような樹
脂としてはポリエステル、塩化ビニリデン系樹脂、塩化
ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、アクリル樹脂、セル
ロース系樹脂等、シリコーンと反応しないものであれば
何れの樹脂であっても用いることができる。更に、シリ
コーン粒子を分散させた塗布液とした場合、支持体7と
の接着がよく、塗工性の優れたものが好ましい。これら
の樹脂はシリコーンが分散可能な溶剤、トルエン、キシ
レン、メチルエチルケトン等の溶剤に溶解して用いるこ
とができる。塗布方法は、バーコーティング、ロールコ
ーティング、キスコーティング、リバースコーティン
グ、グラビアコーティング等によることができる。
【0014】このようなシリコーン、溶剤及び樹脂成分
の凹凸パターン層はシリコーン、溶剤及び樹脂の塗布液
を支持体7上に塗布することにより形成される。塗布膜
13は、図3に示すように、樹脂溶液14に分散された
シリコーン粒子12から構成され(a)、シリコーン粒
子12は凝集して核12aを形成する(b)。核12a
はシリコーンとの濡れ性が悪い樹脂程形成されやすい。
形成された核12aは沈む方向に移動し(c)、核12
aが沈む方向に移動することにより、図4(a)(正面
図)、(b)(側面図)に示すように、核12aは塗布
膜13中に凹部を形成し顕著な対流を生じさせ(図中の
矢印は樹脂溶液の移動方向を示す)、溶剤の蒸発により
塗布膜に凹部15及び凸部16が固定される。
【0015】更に、塗膜中に凹凸を形成させるのは、表
面張力に加えて塗布液の流動性も関与する。塗布液は粘
弾性を有し、降伏値が大きいものが好ましい。塗布液が
粘弾性を有すると核の形成によって生じた凹凸が流れて
しまうことがなく、降伏値が大きければ乾燥工程におけ
る送風においても形成された凹凸が流動しにくい。ま
た、形成される凹凸形状は塗布液の粘度と塗布膜の厚さ
により変化させることができる。粘度が低く、塗布膜の
厚さが薄いと、凹凸は細かい形状となり、粘度が高く、
塗布膜の厚さが厚いと、凹凸は深くなる。このため、塗
布膜の粘度と塗布膜の厚さを変えることで、所望の凹凸
の深さのパターンを形成することが可能となる。
【0016】更に、凹凸パターン層には支障を来さない
限り染料、顔料を加え、使用する光学機器の光線の所望
の波長域の光を選択して透過させるようにすることも簡
単に行うことができる。また、上記の支持体、凹凸パタ
ーン層には支障を来さない限り、帯電防止剤、易滑剤等
の添加剤を適宜添加することができる。
【0017】以上の説明は本発明の一実施例であって、
本発明はこれに限定されない。即ち、支持体の両面に凹
凸パターン層を設けたものであってもよい。また、使用
する光学機器に応じて、例えば、レジストを塗布した基
板を露光する場合、凹凸パターン層にレジスト付着防止
層等を積層してもよく、また、帯電防止剤、塗工性改良
のためのレベリング剤、消泡剤等を必要に応じて添加し
た層を積層して設けてもよい。
【0018】
【作用】本発明の光学用フィルムは、透明な支持体上に
シリコーンとの濡れ性の悪い樹脂溶液にシリコーンを分
散させ、所望の粘度の分散液を塗布することにより、塗
布膜中でシリコーン粒子を凝集させ、シリコーン粒子を
沈む方向に移動させることにより、凹凸を形成する。凹
凸の形状、深さは粘度、塗布膜厚を変化させることによ
り随意に形成することができる。また、凹凸は片面にの
み形成することもでき、染料、顔料を適宜選択して添加
することにより、使用する光に対して所望の波長を透過
させるようにすることができる。
【0019】
【実施例】厚さ100μmの透明ポリエステルフィルム
上に、表1に記載の樹脂を溶剤としてメチルエチルケト
ン/トルエンに溶解して作製した塗布液(固形分:20
wt%)に、シリコーンとしてポリジメチルシロキサン
(粘度約10000センチストークス)のキシレン10
wt%溶液を全重量に対して1wt%添加し、バーコー
ター#10により塗布し、100℃、2分で乾燥し、光
学用フィルムを得た。
【0020】
【表1】
【0021】得られた光学用フィルムは全て表面の凹凸
がはっきりと現れていた。これらの光学用フィルムの全
光線透過率を測定した。結果を表1に示す。比較例とし
て、厚さ100μmの透明ポリエステルフィルムをエン
ボスロールで型押してエンボスフィルムを形成した光学
用フィルムの全光線透過率を測定した。結果を表1に示
す。
【0022】結果からも明らかなように、実施例の光学
フィルムは透明性が非常に高いものが得られることがわ
かった。
【0023】
【発明の効果】本発明の光学用フィルムは、凹凸の深さ
を所望の深さに簡単に形成することができる。また、顔
料等の粗面化剤により凹凸を付しているのではないた
め、非常に高い透明性が得られる。更に、片面にのみ凹
凸を形成することができ、染料、顔料を適宜選択して添
加することにより、光学機器に使用される光に対して所
望の波長を透過させるようにすることもできる。凹凸形
成が簡単にできるため経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施例の断面図。
【図2】分散液中のシリコーン粒子の状態を示す図。
【図3】凹凸パターン層の形成を示す説明図。
【図4】凹凸パターン層の形成を示す説明図。
【図5】プリント基板作製の露光時における使用状態を
示す図。
【符号の説明】
6‥‥‥光学用フィルム 7‥‥‥支持体 8‥‥‥凹凸パターン層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−194058(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 5/00 G02B 5/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明な支持体と、前記支持体の少なくとも
    片面上に形成された樹脂層とを有し、 前記樹脂層には、粘度が千センチストークス以上数百万
    センチストークス以下のシリコーンが分散され、 前記樹脂層の表面には、前記シリコーンが前記樹脂層の
    材料溶液の塗布膜に生じさせた対流によって形成された
    凹凸パターンが備えられている ことを特徴とする光学用
    フィルム。
  2. 【請求項2】粘度が千センチストークス以上数百万セン
    チストークス以下のシリコーンが分散された樹脂溶液
    を、透明な支持体上に塗布して塗布膜を形成する塗布工
    程と、前記シリコーンが前記樹脂溶液に対流を生じさせ
    ることによって前記塗布膜の表面に複数の凹部が形成さ
    れた状態で、前記塗布膜を乾燥させることにより、表面
    に凹凸パターンを備えた樹脂層を形成する乾燥工程とを
    有することを特徴とする光学用フィルムの製造方法。
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