JP3386373B2 - 撮影画像の類似性判定方法およびこれを用いた画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

撮影画像の類似性判定方法およびこれを用いた画像処理方法および画像処理装置

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JP3386373B2
JP3386373B2 JP16189498A JP16189498A JP3386373B2 JP 3386373 B2 JP3386373 B2 JP 3386373B2 JP 16189498 A JP16189498 A JP 16189498A JP 16189498 A JP16189498 A JP 16189498A JP 3386373 B2 JP3386373 B2 JP 3386373B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラによって撮
影された複数の撮影コマの画像間の類似性を判定する判
定方法、および、この判定方法を用いて、所定の画像処
理を施して可視再生画像としてプリントに出力する際の
画像処理方法および画像処理装置に関する
【0002】
【従来の技術】現在、ネガフィルム、リバーサルフィル
ム等の写真フィルム(以下、フィルムとする)に撮影さ
れた画像の感光材料(印画紙)への焼き付けは、フィル
ムの画像を感光材料に投影して感光材料を面露光する、
いわゆる直接露光(アナログ露光)によって行われてい
る。
【0003】これに対して、近年では、デジタル露光を
利用する焼付装置、すなわち、カメラによって撮影され
た撮影コマのデジタル画像データを得た後、種々の画像
処理を施して記録用の出力画像データとし、この出力画
像データに応じて変調した記録光によって感光材料を走
査露光して画像(潜像)を記録し、(仕上り)プリント
とするデジタルフォトプリンタが実用化されている。
【0004】デジタルフォトプリンタでは、画像をデジ
タルの画像データとして、画像データ処理によって焼付
時の露光条件を決定することができるので、逆光やスト
ロボ撮影等に起因する画像の飛びやツブレの補正、シャ
ープネス(鮮鋭化)処理、カラーフェリアや濃度フェリ
アの補正、アンダー露光やオーバー露光の補正、周辺光
量不足の補正等を好適に行って、従来の直接露光では得
られなかった高品位なプリントを得ることができる。
【0005】このようなデジタルフォトプリンタは、基
本的に、フィルムに記録された画像を光電的によみとる
スキャナ(画像読取装置)、読み取った画像を画像処理
して記録用の出力画像データ(露光条件)とする画像処
理装置、および、この出力画像データに応じて感光材料
を走査露光して現像処理を施してプリントとするプリン
タ(画像記録装置)より構成される。
【0006】スキャナでは、光源から射出された読取光
をフィルムに入射して、フィルムに撮影された画像を担
持する投影光を得て、この投影光を結像レンズによって
CCDセンサ等のイメージセンサに結像して光電変換す
ることにより画像を読み取り、フィルムの入力画像デー
タ(画像データ信号)として画像処理装置に送る。画像
処理装置は、スキャナによって読み取られた入力画像デ
ータから画像処理条件を設定し、設定した条件に応じた
画像処理を入力画像データに施し、画像記録のための出
力画像データ(露光条件)としてプリンタに送る。プリ
ンタでは、例えば、光ビーム走査露光を利用する装置で
あれば、画像処理装置から送られた出力画像データに応
じて光ビームを変調して、感光材料を二次元的に走査露
光(焼付け)して潜像を形成し、次いで、所定の現像処
理等を施して、フィルムに撮影された画像を可視再生画
像としてプリント出力する。また、撮影された画像をス
キャナで読み取りデジタル画像データを得る方法以外
に、フロッピーディスクやMOやZip等の記録媒体に
記録されたデジタルカメラ等で撮影されたデジタル画像
の画像データを得、またネットワークを介してデジタル
画像データを得て、入力画像データとすることができ、
この入力画像データから画像処理条件を設定し、設定し
た条件に応じた画像処理を入力画像データに施し、画像
記録のための出力画像データ(露光条件)としてプリン
タに送り可視再生画像としてプリント出力することがで
きる。
【0007】このように、デジタルフォトプリンタによ
れば、カメラによって撮影された画像を単にプリント出
力するだけでなく、撮影時の不適切な撮影条件によって
画像の再現性の良くないものについても、デジタル画像
処理を施して、逆光シーン、ハイコントラストシーン、
アンダー露光ネガ、シャープネス、周辺光量不足等の補
正を行うことで、高品位で美しい画像を容易にプリント
出力することができる特徴を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、画像処理
の施されたプリント画像は一枚の画像として見た場合、
高品質な画像であるものの、撮影された一本のフィルム
に類似したシーンを多数撮影した画像を有する場合、従
来の画像処理方法で処理され出力されたプリント画像
は、再生画像濃度、すなわち画像色濃度(以下、色濃度
という)に基づいて露光条件を定め、また、構図に応じ
て色バランス調整やコントラスト補正を自動的に行う
為、同一被写体を有する類似シーンであるにも拘らず、
若干の構図の変化によって、同一被写体の色濃度が大き
く変化する問題があった。このように、被写体が共通す
る類似したシーンの画像の仕上がりが異なると、プリン
トサービスを受けるユーザに違和感を生じさせ、場合に
よってはユーザにとって不都合であるため、プリントの
やり直しを行わねばならない恐れがあるという問題があ
った。
【0009】このような問題に対して、特開昭54ー2
6729号公報、特開昭56ー153334号公報、特
開昭63ー80242号公報、特開昭63ー80244
号公報において、画像から得られる画像の中心部と周辺
部の色濃度値の平均値、最大値および最小値等が対比す
る画像の中心部と周辺部の色濃度値の平均値、最大値お
よび最小値等が近似している場合、類似したシーンを撮
影した画像の可能性が高いと判断して、これらの画像を
同一または近似した焼付け条件で焼き付けることが提案
されている。しかし、被写体が周辺部に移り、背景画像
が画像中心部分にきて構図が変化した場合、もはや上記
の判断では、類似したシーンと判断せず、画像を同一ま
たは近似した焼付け条件で焼き付けることはせず、被写
体の色濃度が変化する問題が生じる。
【0010】また、特開平6ー160996号公報にお
いて、撮影時刻、輝度値、撮影倍率、被写体距離、被写
体合焦位置、絞り、シャッター速度、およびストロボ使
用の有無の撮影情報にもとづいて類似したシーンを判断
し、同一または近似した焼付け条件で焼き付けることを
提案している。しかし、構図が変化したり、撮影時刻、
被写体距離、被写体合焦位置、絞りおよびシャッター速
度が異なっていても類似シーンの画像、すなわち、被写
体が共通する画像も存在する。例えば、異なる場所から
撮影した構図の異なる富士山を被写体として撮影した風
景画像が挙げられる。このように、上述した従来の類似
シーンの判定技術においては、類似シーンを判定するこ
とが十分にできず、類似シーンを撮影した画像の写真プ
リントの仕上げ品質が揃うように焼き付けることができ
ないため、ユーザの満足するプリントサービスを十分に
提供することができず、あるいはユーザの満足する写真
プリントに仕上げるために焼き増しを行う必要があると
いう問題があった。
【0011】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたものであって、カメラによって撮影さ
れた複数の撮影コマの画像間の類似性の判定、例えば類
似シーンの判定や同一被写体の判定を高い精度で行うこ
とのできる撮影画像の類似性判定方法を提供し、この判
定方法を用いて、写真プリントにおける類似シーンや同
一被写体の色濃度のばらつきをなくすことができ、類似
シーンや同一被写体の写真プリント色濃度を揃えること
で、写真プリントの焼き直しを低減することができる画
像処理方法および画像処理装置を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、カメラによって撮影された複数の撮影コ
マの画像データを得、撮影コマの画像間の類似性を判定
するに際し、前記撮影コマの画像に付随させた撮影位置
およびカメラ方位の少なくとも一つの撮影情報を読み取
り、読み取られた撮影情報に基づいて各撮影コマ間の類
似性を判定することを特徴とする撮影画像の類似性判定
方法を提供する。 また、本発明は、カメラによって撮影
された複数の撮影コマの画像データを得、所定の画像処
理を施して可視再生画像として出力するための出力画像
データを得るに際し、前記撮影コマの画像に付随させた
撮影位置およびカメラ方位の少なくとも一つの撮影情報
を読み取り、読み取られた撮影情報に基づいて各撮影コ
マ間の類似性を判定し、類似性があると判定された複数
の類似コマの画像データに対して、複数の前記類似コマ
の再生画像の品質が揃うように同様の画像処理を施すこ
とを特徴とする画像処理方法を提供する。
【0013】その際、前記撮影情報は、さらに前記撮影
コマの画像に付随させた撮影倍率および撮影日時の少な
くとも1つを含むことが好ましく、前記撮影位置は、人
工衛星を用いた位置計測装置に基づいて得られた情報で
あることが好ましい。また、前記類似性の判定は、前記
読み取られた撮影情報を用いて撮影された被写体を特定
し、共通する特定した被写体の有無により行われること
が好ましい。その際、前記同様の画像処理は、前記類似
性の判定によって判定された類似コマの画像内の共通し
た被写体の再生画像濃度が揃うように、前記被写体の露
光量を揃える処理を含むことが好ましい。また、前記類
似性の判定は、前記読み取られた撮影情報についての撮
影コマ間の類似度を求め、得られた類似度を予め設定さ
れた閾値と比較することによって行うことが好ましく、
また、前記撮影コマ間の類似度は、前記読み取られた撮
影情報の各々について差分を算出し、各々の差分の絶対
値の加重平均値または各々の差分の自乗値の加重平均値
であることが好ましい。
【0014】さらに、前記同様の画像処理は、前記複数
の類似コマ毎に、コマ全体の露光量を求め、求められた
各類似コマの前記露光量の平均値または加重平均値を求
め、前記複数の類似コマの再生画像濃度が揃うように、
前記複数の類似コマの各々の露光量を前記平均値または
前記加重平均値とする処理であることが好ましい。
た、前記複数の類似コマの画像は、類似コマとしての識
別枠が付されて画像表示されることが好ましい。
【0015】また、本発明は、カメラによって撮影され
複数の撮影コマの画像データを得、所定の画像処理を
施して可視再生画像として出力するための出力画像デー
タを得る画像処理装置であって、前記撮影コマの画像に
付随させた撮影位置およびカメラ方位の少なくとも一つ
の撮影情報を取得する撮影情報取得手段と、この撮影情
報取得手段によって取得された前記撮影情報に基づい
て、複数の撮影コマ間の類似性を判定する類似判定手段
と、この類似判定手段によって類似性があると判定され
た複数の類似コマの画像データに対して、複数の前記類
似コマの再生画像の品質が揃うように同様の画像処理を
施す画像処理手段とを有することを特徴とする画像処理
装置を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の撮影画像の類似性
判定方法、画像処理方法および画像処理装置について、
添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明す
る。
【0017】図1に、本発明の撮影画像の類似性判定方
法および画像処理方法を行う、本発明の画像処理装置
かかるデジタルフォトプリンタの一実施例のブロック図
を示している。図1に示されるデジタルフォトプリンタ
10(以下、フォトプリンタ10とする)は、基本的
に、フィルムFに撮影された画像を光電的に読み取るス
キャナ(画像読取装置)12と、読み取られた画像デー
タ(画像情報)の画像処理やフォトプリンタ10全体の
操作および制御等を行う画像処理装置14と、画像処理
装置14から出力された画像データに応じて変調した光
ビームで感光材料を画像露光し、現像処理して(仕上
り)プリントとして出力するプリンタ16とを有して構
成される。また、画像処理装置14には、様々な条件の
入力(設定)、処理の選択や支持、色/濃度補正などの
指示等を入力するためのキーボード18aおよびマウス
18bを有する操作系18と、スキャナ12で読み取ら
れた画像、各種の操作指示、様々な条件の設定/登録画
面等を表示するモニタ20とを含んでいる。
【0018】スキャナ12は、フィルムF等に撮影され
た画像を光電的に読み取る装置で、光源22と、可変絞
り24と、フィルムFに入射する読取光をフィルムFの
面方向で均一にする拡散ボックス28と、結像レンズユ
ニット32と、フィルムの画像を読み取るCCDセンサ
34と、アンプ(増幅器)36とを有し、さらに、スキ
ャナ12の本体に装着自在な専用のキャリア30から構
成される。
【0019】キャリア30は、例えば24枚取りの13
5サイズのフィルムや新写真システムAPSのカートリ
ッジ等の、長尺なフィルムに対応する各種専用のキャリ
アが用意されており、図2に模式的に示されるように、
所定の読み取り位置にフィルムFを保持しつつ、CCD
センサ34のラインCCDセンサの延在方向(主走査方
向)と直行する副走査方向に、フィルムFの長手方向を
一致して搬送する、読み取り位置を副走査方向に挟んで
配置される搬送ローラ対30aおよび30bと、フィル
ムFの投影光を所定のスリット状に規制する、読み取り
位置に対応して位置する主走査方向に延在するスリット
29aを有するマスク29、更に、磁気読取書込装置
31とを有する。
【0020】CCDセンサ34は、図2(B)に示すR
画像の読み取りを行うラインCCDセンサ34R、G画
像の読み取りを行うラインCCDセンサ34G、および
B画像の読み取りを行うラインCCDセンサ34Bを有
するラインセンサで構成されている。フィルムFの投影
光は、このCCDセンサによってR、GおよびBの3原
色に分解されて光電的に読み取られる。
【0021】光源22から射出され、可変絞り24によ
って光量調整され拡散ボックス28を通して均一にされ
た読み取り光が、キャリア30によって所定の読み取り
位置に保持されたフィルムFに入射して、透過すること
により、フィルムFに撮影されたこのコマの画像を担持
する投影光を得る。フィルムFの投影光は、結像レンズ
ユニット32によってCCDセンサ34の受光面に結像
され、CCDセンサ34によって光電的に読み取られ、
その出力信号は、アンプ36で増幅されて、入力画像デ
ータとして画像処理装置14に送られる。
【0022】図3に示される新写真システムAPSのフ
ィルムFの場合においては、周知のように、フィルムF
の裏面(非乳化剤面)側で撮影画像を記録したコマG
1、G2等の上部および下部の領域S2に磁気記録媒体
が形成され、カートリッジIDやフィルム種や撮影日時
の他、撮影位置やカメラ方位や撮影倍率等のデータ、ま
た場合によっては以前の写真プリント注文時の情報が記
録されている。新写真システムAPSのフィルム(カー
トリッジ)に対応するキャリア30にセットされ、フィ
ルムFが所定の位置に搬送され、フィルムFがキャリア
30によって副走査方向に搬送されCCDセンサ34で
読み取られる間に、図2に示す磁気読取書込装置31に
て磁気情報を読み取られ、各種の情報が画像処理装置1
4に送られる。また、フィルムカートリッジ33に装着
されたICメモリにカートリッジIDやフィルム種、ま
た撮影位置や撮影情報や撮影倍率等の撮影情報のデータ
が記録されている場合は、その情報を読み取ることがで
き、またすでに以前の写真プリント注文時の情報が記録
されている場合は、その情報も読み取る。また必要な情
報が場合に応じてICメモリに記録される。
【0023】なお、本発明である画像再生装置10を構
成するスキャナ12は、上述のスリット走査によるもの
に限定されず、1コマの画像の全面を一度に読み取る面
露光を利用したCCDエリアセンサであってもよい。そ
の場合、図1に示す可変絞り24と拡散ボックス28と
の間にR,GおよびBの色フィルタをを設け、そこを通
過してR,GおよびBに色調整された光を、フィルムF
の1コマに入射して、透過することにより、フィルムF
に撮影されたこのコマの画像を担持する投影光を得ても
よい。この場合、色フィルタを順次R,GおよびBにつ
いて3回行う必要がある。
【0024】また、スキャナ12における画像のCCD
センサの読み取りは、写真プリントを出力するための画
像読み取り(本スキャン)に先立ち、画像処理条件等を
決定するために、画像を低解像度で読み取るプレスキャ
ンを行ない画像コマの類似性の判定を行ない、画像処理
条件を決定し、モニタで確認し調整した後、高解像度で
画像を読み取る本スキャンを行う。そのため、プレスキ
ャンと本スキャンの2回行われる。色フィルタによる場
合、計6回のスキャンを行うことになる。ラインCCD
センサを用いる場合は、2回で済む点、迅速な処理にと
って有利である。また、本画像処理装置において、プレ
スキャンは、フィルムFのすべての画像を一気にプレス
キャンで取り込んで、画像処理条件を設定した後、本ス
キャンを行う。
【0025】画像処理装置14について、そのブロック
図が図4に示されている。画像処理装置14は、スキャ
ナ12でデジタル化した入力画像データに所定の画像処
理を施し、プリンタまたは画像表示装置に出力するもの
で、データ処理部38、プレスキャンメモリ40、本ス
キャンメモリ42、プレスキャン画像処理部44、本ス
キャン画像処理部46、条件設定部48、および被写体
特定部60および類似判定部62から構成される。
【0026】データ処理部38では、スキャナ12から
出力されたR,GおよびBの各出力信号は、A/D(ア
ナログ/デジタル)変換、Log変換、DCオフセット
補正、暗時補正、シェーディング補正等を行い、デジタ
ルの入力画像データとされ、プレスキャン(画像)デー
タはプレスキャンメモリ40に、本スキャン(画像)デ
ータは本スキャンメモリ42に、それぞれ記憶(格納)
される。
【0027】プレスキャンメモリ40および本スキャン
メモリ42には、データ処理部38で処理されたデジタ
ル化されたデータが記憶され、必要に応じて、画像処理
を施し出力するために、プレスキャン画像処理部44、
または、本スキャン画像処理部46に呼び出される。
【0028】プレスキャン画像処理部44は、画像処理
部50と画像変換部52とからなり、画像処理部50
は、色バランス調整、コントラスト補正、色濃度補正を
行うLUT・MTX演算部49と、レンズの収差特性に
基づく歪曲収差の補正や倍率色収差の補正処理、さらに
はシャープネス処理や覆い焼処理等を行う画像補正部5
1とから構成される。画像データ変換部52では、画像
処理部50で画像処理の施された画像データを、モニタ
20による表示に対応する画像データに加工するため、
3D(三次元)−LUT等を用いて変換する。
【0029】本スキャン画像処理部46は、画像処理部
54と画像変換部58とからなり、画像処理部54は、
LUT・MTX演算部53と画像補正部56とから構成
される。LUT・MTX演算部53では、本スキャン画
像データについて、プレスキャン画像データにおいて決
定された画像処理条件下、色バランス調整、コントラス
ト補正(階調処理)、色濃度補正がLUT(ルックアッ
プテーブル)による処理で、また、彩度補正がMTX演
算で行われる。色濃度補正では、類似コマと判定された
撮影コマの画像は、同一の色濃度を有する所定の色濃度
補正を行う。さらに、画像補正部56では撮影レンズの
特性による歪曲収差補正や倍率色収差の補正およびプリ
ント出力サイズに応じて画像を拡大縮小する電子変倍処
理を行い、さらにシャープネス処理や覆い焼き処理等が
行われる。また、画像データ変換部58では、画像処理
部54で画像処理の施された画像データを、プリンタ1
6にプリント出力する画像データに加工するため、3D
(三次元)−LUT等を用いて変換する。
【0030】条件設定部48は、プレスキャン画像デー
タがプレスキャンメモリ40から読み出され、画像処理
条件を決定するのに用いられる。具体的には、プレスキ
ャン画像データから、濃度ヒストグラムの作成や、平均
濃度、LATD(大面積透過濃度)、ハイライト(最低
濃度)、シャドー(最高濃度)等の画像特徴量の算出等
を行い、加えて、必要に応じて行われるオペレータによ
る指示に応じて、前述のグレイバランス調整等のテーブ
ル(LUT)や彩度補正を行うマトリクス演算の作成等
の画像処理条件を決定する。決定された画像処理条件
は、さらに、操作系18で条件が調整され、画像処理条
件が再設定される。また、類似判定部62で類似と判定
されたコマの画像をモニタ20で識別することができ、
その類似判定の修正の必要な場合は、操作系18で修正
され、類似コマの画像処理条件を決定する。
【0031】なお、図4は主に画像処理関連の部位を示
すものであり、画像処理装置14には、これ以外にも、
画像処理装置14を含むフォトプリンタ10全体の制御
や管理を行うCPU、フォトプリンタ10の作動等に必
要な情報を記憶するメモリ、本スキャンの際の可変絞り
24の絞り値やCCDセンサ34の蓄積時間を決定する
手段等が配置され、さらに、デジタルカメラやビデオカ
メラ等で撮影したデジタル画像の画像データを記録した
フロッピーディスク、MOやZip等の記録媒体から画
像データを読み出し取得するためのディスクドライブ装
置や通信ネットワークを介してデジタル画像データを取
得するためのモデム等が配置される。モニタ20は、プ
レスキャン画像データの画像処理が適切かどうか、確
認、検定するものであり、また、後述する各画像のコマ
の類似性の判定を行うために用いられるもので、画像変
換部52を介して画像処理装置14と接続される。ま
た、被写体特定部60と類似判定部62は本発明の特徴
とする部分であって、被写体特定部60は、後述するよ
うに、撮影位置、カメラ方位および撮影倍率の情報に基
づいて撮影被写体を特定し、類似判定部62は、特定さ
れた被写体が対比するコマの画像の被写体と同一である
か判定し、あるいは、対比する画像コマと対比される画
像コマの対応する二つの撮影情報について、撮影位置、
カメラ方位および撮影倍率の差分の絶対値の加重平均値
等によって撮影コマ間の類似度を求め、閾値以下の場
合、類似性有りとし、類似コマと判定する。本画像処理
装置14では、被写体特定部60で被写体の特定の後
に、類似判定部62で各撮影コマ間の類似性の判定を行
っているが、類似判定部62で各撮影コマ間の類似性の
判定を先に行ない、その後被写体特定部60で被写体の
特定を行うように、被写体特定部60と類似判定部62
の順序を入れ換えて構成を変えてもよい。
【0032】次に、画像処理装置14の作用について説
明する。スキャナ12でプレスキャンされ読み取られた
プレスキャン画像データは、入力画像データとして、処
理部38でA/D(アナログ/デジタル)変換、Log
変換、DCオフセット補正、暗時補正、シェーディング
補正等の各処理が施された後、プレスキャンメモリ40
に記憶される。また、条件設定部48からプレスキャン
メモリ40に記憶されたプレスキャン画像データは呼び
出され、画像特徴量の算出等を行い画像処理条件が自動
的に決定され、またユーザの指示により調整された後、
定まった画像処理条件の下、プレスキャン画像処理部5
0で色バランス調整、色濃度補正およびコントラスト補
正や彩度補正、さらには、撮影レンズに起因する倍率色
収差や歪曲収差の補正が行われ、またユーザの指定によ
り、シャープネス処理や覆い焼処理(濃度ダイナミック
レンジの圧縮/伸長)が行われた後、画像データ変換部
52に送られ、3D(三次元)−LUT等を用いて変換
して、モニタ20の表示に対応する画像データに加工さ
れた後、モニタ20に表示される。
【0033】なお、デジタルカメラ等で撮影されたデジ
タル画像の場合、フロッピーディスクやMOやZip等
の記録媒体からディスクドライブを介して画像データを
得、また通信ネットワークから画像データを得ることが
でき、その場合、プレスキャンメモリ40および本スキ
ャンメモリ42に画像データが記憶され、以降の画像処
理およびプリンタ出力の処理は、スキャナ12で読み取
られた画像データと同様に行われる。
【0034】図5に本発明の画像処理方法のフローを概
念的に示している。新写真システムAPSにおいては、
図3に示される新写真システムAPS対応フィルムの領
域S2に磁気記録媒体が形成されており撮影情報を磁気
記録することができるため、人工衛星を用いたGPS
(Global Positioning Sysytem) を利用し、さらに方向
探知機用方位指示器を組み込んだ新写真システムAPS
対応カメラで撮影されると撮影位置(緯度、経度および
高度)、さらには、カメラ方位、すなわち、水平面およ
び垂直面に関するカメラ方位角が記録される他、撮影時
の撮影倍率データも記録される。このような情報は、ス
キャナ12のキャリア30に設けられている磁気読取書
込装置31で読み出され取得され、スキャナ12から画
像データと別の経路で被写体特定部60へ送られる。
【0035】被写体特定部60では、取得された撮影位
置とカメラ方位と撮影倍率データに基づいて、撮影被写
体の地図上での名称を特定するが、例えば、撮影された
山が何であるかを特定するには、得られた撮影位置とカ
メラ方位から地図データベースを用いて特定する。複数
の人工衛星からの信号をもとに位置を正確に知ることの
できるGPS(Global Positioning Sysytem) を利用す
ることで、撮影した位置、すなわち経度、緯度および高
度を得ることができる。これらの経度、緯度および高度
の位置に関する測位精度は100m以内であり実用上問
題はなく、カメラ方位についても方向探知機用方位指示
器を用いることで方位角を精度よく測定できるので、撮
影倍率データに依存して定まる地図上の所定の画角内に
収まる対象物と撮影された被写体を照合することで、撮
影被写体を地図データベース上の対象物として特定する
ことができる。
【0036】さらに一層精度が要求される場合や撮影位
置やカメラ方位さらに撮影倍率の精度がなんらかの理由
で不十分な場合においても、地図データベースを利用し
て、撮影位置やカメラ方位や撮影倍率を精度良く知るこ
とができ、被写体を詳細に特定できる。つまり、得られ
ている撮影位置、カメラ方位および撮影倍率をもとに地
図データベースによる3次元コンピュータグラフィック
画像を公知のコンピュータグラフィック(以下、CGと
称する)作成手法により作成し、この作成されたCG画
像と実際の撮影された画像とのパターンマッチング、例
えば、得られた撮影位置やカメラ方位や撮影倍率データ
をもとに地図データベースから作成したCG画像の山の
稜線と撮影画像上の山の稜線との間で、2次元的にCG
画像の画素をずらしながらパターンマッチングを行い、
もっともマッチするような位置および方位さらに撮影倍
率を求め、撮影位置やカメラ方位や撮影倍率を高い精度
で知ることができるのである。なお、撮影画像上の山の
稜線は、画素の色濃度の違いからエッジを抽出して行
う。このようにして撮影位置やカメラ方位や撮影倍率を
精度良く知ることで、地図データベースから山を撮影し
た位置および撮影された山の一つ一つの山名等を詳細に
特定できるのである。
【0037】被写体特定部60で特定された地図上の名
称は、各コマに記録した撮影位置とカメラ方位と撮影倍
率の撮影情報とともに類似判定部62に送られる。類似
判定部62では、撮影コマの類似性について判定する。
図6には、類似判定部62で行われる2つの類似性の判
定方法を中心に、被写体特定部60における被写体の特
定を含めたフローが示されている。まず、図6(A)に
示す方法は、撮影情報、すなわち撮影位置とカメラ方位
と撮影倍率を得(図6(A)の工程100)、この撮影
位置とカメラ方位と撮影倍率を用いて、地図データベー
スから被写体を特定する(図6(A)の工程102)。
さらに、撮影情報中の撮影位置について注目し、対比す
る画像の撮影位置が対比される画像の撮影位置と同一
か、または近距離であるか調べる(図6(A)の工程1
04)。近距離であるかどうかは、予め設定されている
閾値以下であることによって判定する。判定の結果、同
一または近距離でない場合は、比較する画像は類似性無
し(以下、非類似という)とする(図6(A)の工程1
08)。同一または近距離であると判定した場合は、地
図上で画角が所定以上重なるか、あるいは、被写体特定
部60で特定された主要な被写体が対比する画像に共通
して存在するか、あるいは、対比する撮影コマと対比さ
れる撮影コマ間の類似度、例えば、画像の撮影情報間の
撮影位置、カメラ方位、および、撮影倍率データの差分
の絶対値の加重平均値が予め設定されている閾値以下で
あるか、について判定する(図6(A)の工程10
6)。いずれの一つにも該当しない場合は、非類似とし
(図6(A)の工程108)、すくなくとも一つに該当
する場合は、類似性あり(以下、類似という)とする
(図6(A)の工程110)。また、類似度は、撮影位
置、カメラ方位、および、撮影倍率データの差分の自乗
値の加重平均値等、その他の算術平均値や幾何学的平均
値であってもよい。
【0038】上述の類似性の判定条件の1要素である地
図上の画角の重なりについては、水平面および垂直面に
関するカメラ方位角と撮影倍率を用いることで、地図上
で撮影画角範囲を定めることができるので、この情報を
用いて、対比する撮影された画像の画角が、対比される
撮影された画像のカメラ方位角および撮影倍率によって
定まる画角と所定以上の範囲で重なる場合、少なくとも
撮影被写体は同一であるので、類似と判定することがで
きるのである。これによって、注目する主要な被写体、
例えば、中央部に人物像で後ろ右端に富士山がある場合
と人物像が左端で富士山が中央にある場合、類似性あり
とされる。また、撮影位置が同一あるいは近距離であ
り、かつ撮影され特定された被写体が同一の場合、画像
の構図に係わりなく類似性ありとされる。
【0039】また、類似性の判定条件の別要素である類
似度については、撮影位置は経度および緯度で数値化さ
れ、カメラ方位は水平面と垂直面内での2方向での角度
で数値化され、撮影倍率も倍率の値として数値化される
ので、定量的に類似性について定めることができ、対比
する画像と対比される画像の撮影位置、カメラ方位、お
よび、撮影倍率データの差分の絶対値の加重平均値を計
算し、その値を撮影コマ間の類似度とし、その撮影コマ
間の類似度が予め設定されている閾値以下であるかどう
かによって類似性を判定することができる。類似度Di
jは、Σ(Ap*|Xpi−Xpj|)で表される。こ
こでApは、撮影位置やカメラ方位等の撮影情報の項目
pについての重み係数で、予め設定されるものである。
Xpiは、第iコマ目の画像コマの項目pに対応する数
値データであり、Xpjは、第jコマ目の画像コマの項
目pに対応する数値データである。また、|Xpi−X
pj|のように、差分の絶対値を用いるのは、差分値が
負の場合を想定して負の符号を除去する為である。さら
にすべての項目pについての総和、つまり撮影位置、カ
メラ方位、および撮影倍率についてのAp*|Xpi−
Xpj|を総和して値を求め、類似度Dijを算出す
る。類似度Dijは差分の絶対値の替わりに、差分の自
乗値を用いてもよい。これによって、類似のものほど類
似度Dijの値が小さくなり、同一の場合は完全にゼロ
となる。そのため、撮影コマ間の類似度が前もって定め
た閾値以下になった場合、撮影コマ間は類似とされる。
【0040】また、撮影情報の項目pとして、撮影位
置、カメラ方位、および、撮影倍率データを用いている
が、その他の撮影情報、例えば撮影時間を撮影コマ間の
類似度の算出の要素に加えてもよく、さらに、撮影時の
露出を決定する為に合焦時または撮影時に被写体上の各
々異なる複数のエリアを測光して得られた輝度値、被写
体距離、被写体合焦位置、絞り、シャッター速度、およ
び、ストロボ使用の有無等の項目を類似度Dijの算出
の要素に加えてもよい。
【0041】また、類似性の判定方法について、別の方
法が図6(B)に示されている。被写体特定部60で撮
影情報の撮影位置とカメラ方位と撮影倍率(図6(B)
の工程200)から撮影された画像内の被写体の特定を
行った後(図6(B)の工程202)、比較する撮影画
像の被写体が同一かどうかを判定する(図6(B)の工
程204)。同一の被写体の無い場合、非類似とされ
(図6(B)の工程206)、同一と判定された場合、
類似とする(図6(B)の工程208)。
【0042】類似と判定された場合、さらに撮影情報と
して、撮影時刻がある場合撮影時間帯を加味して、類似
性の判定を行ってもよい。つまり、同一被写体が存在す
る類似シーンであっても、時間帯がある一定範囲内で同
じ範囲に含まれる場合に類似と判定し、同じ範囲に含ま
れない場合は、非類似と判定するのである。これによっ
て、被写体が同一であっても、撮影時刻が非類似である
ため、時間の経過を考慮して時間帯による明るさとプリ
ント仕上げ上の明るさの関係が矛盾しないように色濃度
を調整することができる。図6(B)に示す方法を行う
ことで、対比する撮影画像の撮影位置が同一または近距
離でないとして、図6(A)に示す方法で非類似とされ
た画像コマでも、図6(B)の方法を用いることで、類
似とすることができる。さらに、図6(A)に示す方法
および図6(B)に示す方法を適宜組み合わせてもよ
い。
【0043】このようにして、フィルム一本分の撮影コ
マすべてについて各撮影コマ間の類似あるいは非類似を
判定し、類似とした場合は、その類似コマは対比された
撮影コマと同一のグループとして記憶する。フィルム一
本分の撮影コマすべてについて判定するのは、類似コマ
は、必ずしもフィルム上で隣接しているとは限らないか
らである。なお、対比する撮影コマが対比される撮影コ
マと類似であり、対比される撮影コマがすでにあるグル
ープに属する場合、対比する撮影コマもそのグループに
属するものとする。このようにして類似コマのグループ
が単数あるいは複数形成され、各グループごとに撮影コ
マ番号がメモリに記憶されるとともに、条件設定部48
に送られる。
【0044】一方、プレスキャン画像データは、プレス
キャンメモリ40から呼び出され、条件設定部48にお
いて画像特徴量の算出等を行い、画像処理条件が自動的
に決定され、また操作系18による指示により調整され
た後、定まった画像処理条件の下、プレスキャン画像処
理部50で色バランス調整、色濃度補正およびコントラ
スト補正や彩度補正、さらには、撮影レンズに起因する
倍率色収差や歪曲収差の補正が行われ、またユーザの指
定により、シャープネス処理や覆い焼処理(濃度ダイナ
ミックレンジの圧縮/伸長)が行われた後、画像データ
変換部52に送られ、3D(三次元)−LUT等を用い
て変換して、モニタ20の表示に対応する画像データに
加工された後、モニタ20に表示される。
【0045】類似判定部62で類似コマと判定された撮
影コマは、モニタ20に表示される際、類似コマは、同
色の枠で囲まれることで識別できるようになっている。
オペレータは、モニタ20に表示された画面を見て、類
似コマであるか、最終的にチェックすることができ、目
視により非類似と判断した場合は、操作系18を用い
て、類似コマグループから該当する撮影コマを削除する
調整を行う。オペレータが最終的に類似コマをチェック
し、プレスキャン画像についてモニタ20で画像処理条
件が適切か確認し検定する。これによって、類似コマの
グループは確定し、処理条件も確定する。
【0046】条件設定部48では、類似コマの撮影され
た画像について再生画像の品質、すなわち色濃度が揃う
ように、類似コマに対して同様の画像処理を施す色濃度
補正の処理条件を設定する。つまり、同一グループに属
する類似コマごとの画像全体の露光量(コマ全体の平均
露光量)を算出し、さらにこの求められた各類似コマの
露光量の平均値を求め、この求められた平均値を類似コ
マの各々の露光量とするために、すなわち、コマ全体の
平均露光量が揃うように、各類似コマの処理条件が決定
される。そして、この補正処理されるコマの各画素単位
の補正は、このコマが属する同一グループ内の各類似コ
マの露光量の平均値と、処理条件を決定しようとする類
似コマの全体の露光量との差分を、補正する画素単位の
露光量に加えることによって行われる。同一の色濃度を
得るための補正処理において露光量を用いるのは、出力
するプリンタにおいて、色濃度は露光量で制御されるた
めである。
【0047】オペレータの検定後、決定された画像処理
条件の下に、本スキャンされ、画像が読み取られる。得
られた高解像度の本スキャン画像データは、データ処理
部38で、プレスキャン画像データと同様に、A/D
(アナログ/デジタル)変換、Log変換、DCオフセ
ット補正、暗時補正、シェーディング補正等を行い、本
スキャン画像データとして本スキャンメモリ42に記憶
される。
【0048】LUT・MTX演算部53では、記憶され
た本スキャン画像データが本スキャンメモリ42から読
み出され、決定された画像処理条件の下で、色バランス
調整、色濃度補正およびコントラスト補正や彩度補正を
行う。その際、本スキャンを行う撮影画像が、類似コマ
のグループに属するか、メモリに記憶されたグループ毎
のコマ番号をチェックし、グループに属するコマの場
合、グループに設定された色濃度の補正処理条件によっ
て処理される。どのグループにも属さない非類似コマの
画像は、通常の色濃度補正が行われる。さらに、画像補
正部56に送られ撮影レンズに起因する倍率色収差や歪
曲収差の補正や出力プリントサイズに応じて画像を電子
変倍処理が行われ、またユーザの指定により、シャープ
ネス処理や覆い焼処理(濃度ダイナミックレンジの圧縮
/伸長)が行われる。各種の処理が画像処理部54で施
された後、画像データ変換部58に送られ、画像変換さ
れた後、プリンタ16への出力に対応する出力画像デー
タに加工された後、プリンタ16へ出力される。なお、
類似コマについて、被写体が同一である場合、特定され
た被写体のみを抽出して、上述と同様の色濃度補正方法
で、すなわち各類似コマの平均露光量を、特定された被
写体のみの平均露光量に置き換えて、各画素の露光量を
決定し、コマ全体の画像ではなく、特定された被写体
(主要被写体)のみの色濃度、すなわち再生画像濃度を
揃えるようにすることもできる。もちろん、類似コマの
コマ全体の画像色濃度もその中の特定された被写体の色
濃度も揃うように画像処理(色濃度補正処理)を行って
もよい。
【0049】プリンタ16は、供給された画像データに
応じて感光材料(印画紙)を露光して潜像を記録する記
録装置(焼付装置)と、露光材の感光材料に所定の処理
を施してプリントとして出力するプロセサ(現像装置)
とから構成される。記録装置では、感光材料をプリント
に応じた所定長に切断した後、所定の情報を裏印字(バ
ックプリント)する。ついで、感光材料の分光感度特性
に応じたR露光、G露光、B露光の3種のビームを画像
処理装置14から、上述の色濃度補正のために露光量を
調整して出力された出力画像データに応じて変調して主
走査方向に偏向するとともに、主走査方向と直交する副
走査方向に感光材料を搬送することにより、前記光ビー
ムで感光材料を2次元的に走査露光して潜像を記録し、
プロセサに供給する。これによって、類似コマについ
て、画像の色濃度の揃った写真プリント、すなわち、再
生画像の品質の揃った写真プリントを得ることができ
る。感光材料を受け取ったプロセサは、発色現象、漂白
定着、水洗等の所定の湿式現像処理を行い、乾燥してプ
リントとしてフィルム1本分等の所定単位に仕分けして
集積する。
【0050】以上、本発明の撮影画像の類似性判定方
法、画像処理方法および画像処理装置について詳細に説
明したが、本発明は前記実施例に限定はされず、本発明
の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変
更を行ってもよいのはもちろんである。
【0051】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明で
は、撮影画像の各コマに記録した撮影位置およびカメラ
方位の少なくとも一つに基づいて、撮影被写体を特定し
て各コマ間の被写体の同一性を判定し、また、対比する
撮影コマ間の類似度によってコマ間の類似性を判定する
ことで、同一被写体を含んだ類似コマを高い精度で判定
することができ、類似コマの画像のプリント色濃度が一
定となるように補正処理することで、同一被写体につい
て再生画像濃度のばらつきが類似コマ間でなくなり、再
生画像の品質が揃えることが可能となり、写真プリント
の焼き直しを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像処理装置の一実施例のブロック
図である。
【図2】 (A)は、新写真システム対応フィルムがキ
ャリアに装着された時のキャリアを模式的に示す斜視図
であり、(B)はCCDラインセンサの配置を示した模
式図である。
【図3】 スキャナにセットされる新写真システム対応
フィルムの平面図である。
【図4】 本発明である画像処理装置の一実施例を示す
ブロック図である。
【図5】 本発明である画像処理方法の一実施例のフロ
ーチャートである。
【図6】 (A)は本発明である画像処理方法の類似コ
マ判定のフローを示すフローチャートであり、(B)は
本発明である画像処理方法の他の類似コマ判定のフロー
の実施例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 (デジタル)フォトプリンタ 12 スキャナ 14 画像処理装置 16 プリンタ 18 操作系 18a キーボード 18b マウス 20 モニタ 22 光源 24 可変絞り 28 拡散ボックス 29 マスク 30 キャリア 31 磁気読取書込装置 32 結像レンズユニット 33 フィルムカートリッジ 34 CCDセンサ 36 アンプ 38 データ処理部 40 プレスキャン(フレーム)メモリ 42 本スキャン(フレーム)メモリ 44 プレスキャン画像処理部 46 本スキャン画像処理部 48 条件設定部 50,54 (画像)処理部 51、56 画像補正部 52,58 画像データ変換部 53 LUT・MTX演算部 60 被写体特定部 62 類似判定部

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カメラによって撮影された複数の撮影コマ
    の画像データを得、撮影コマの画像間の類似性を判定す
    るに際し、 前記撮影コマの画像に付随させた撮影位置およびカメラ
    方位の少なくとも一つの撮影情報を読み取り、 読み取られた撮影情報に基づいて各撮影コマ間の類似性
    を判定することを特徴とする撮影画像の類似性判定方
    法。
  2. 【請求項2】カメラによって撮影された複数の撮影コマ
    の画像データを得、所定の画像処理を施して可視再生画
    像として出力するための出力画像データを得るに際し、 前記撮影コマの画像に付随させた撮影位置およびカメラ
    方位の少なくとも一つの撮影情報を読み取り、 読み取られた撮影情報に基づいて各撮影コマ間の類似性
    を判定し、 類似性があると判定された複数の類似コマの画像データ
    に対して、複数の前記類似コマの再生画像の品質が揃う
    ように同様の画像処理を施すことを特徴とする画像処理
    方法。
  3. 【請求項3】前記撮影情報は、さらに前記撮影コマの画
    像に付随させた撮影倍率および撮影日時の少なくとも1
    つを含む請求項に記載の画像処理方法。
  4. 【請求項4】前記撮影位置が、人工衛星を用いた位置計
    測装置に基づいて得られた情報である請求項または
    に記載の画像処理方法。
  5. 【請求項5】前記類似性の判定は、前記読み取られた撮
    影情報を用いて撮影された被写体を特定し、共通する特
    定した被写体の有無により行われることを特徴とする請
    求項2〜4のいずれかに記載の画像処理方法。
  6. 【請求項6】前記同様の画像処理は、前記類似性の判定
    によって判定された類似コマの画像 内の共通した被写体
    の再生画像濃度が揃うように、前記被写体の露光量を揃
    える処理を含む請求項に記載の画像処理方法。
  7. 【請求項7】前記類似性の判定は、前記読み取られた撮
    影情報についての撮影コマ間の類似度を求め、得られた
    類似度を予め設定された閾値と比較することによって行
    う請求項2〜4のいずれかに記載の画像処理方法。
  8. 【請求項8】前記撮影コマ間の類似度は、前記読み取ら
    れた撮影情報の各々について差分を算出し、各々の差分
    の絶対値の加重平均値、または各々の差分の自乗値の加
    重平均値である請求項に記載の画像処理方法。
  9. 【請求項9】前記同様の画像処理は、前記複数の類似コ
    マ毎に、コマ全体の露光量を求め、求められた各類似コ
    マの前記露光量の平均値または加重平均値を求め、前記
    複数の類似コマの再生画像濃度が揃うように、前記複数
    の類似コマの各々の露光量を前記平均値または前記加重
    平均値とする処理である請求項2〜8のいずれかに記載
    の画像処理方法。
  10. 【請求項10】 前記複数の類似コマの画像は、類似コマ
    としての識別枠が付されて画像表示される請求項2〜9
    に記載の画像処理方法。
  11. 【請求項11】カメラによって撮影された複数の撮影コ
    マの画像データを得、所定の画像処理を施して可視再生
    画像として出力するための出力画像データを得る画像処
    理装置であって、 前記撮影コマの画像に付随させた撮影位置およびカメラ
    方位の少なくとも一つの撮影情報を取得する撮影情報取
    得手段と、 この撮影情報取得手段によって取得された前記撮影情報
    に基づいて、複数の撮影コマ間の類似性を判定する類似
    判定手段と、 この類似判定手段によって類似性があると判定された複
    数の類似コマの画像データに対して、複数の前記類似コ
    マの再生画像の品質が揃うように同様の画像処理を施す
    画像処理手段とを有することを特徴とする画像処理装
    置。
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