JP3384010B2 - 蛍光x線分析用標準試料の作成方法 - Google Patents

蛍光x線分析用標準試料の作成方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蛍光X線分析法により
試料の定量分析を行う場合に必要な標準試料を作成する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、蛍光X線分析法による定
量分析は、相対分析であって、濃度が既知の標準試料か
らの蛍光X線強度と測定試料からの蛍光X線強度とを比
較して定量を行うものである。
【0003】正確な定量分析を行うためには信頼できる
標準試料を用いる必要があり、そのためには、調した
標準試料を信頼できる方法で評価することが必須であ
る。従来よりこの標準試料の評価には、普遍性のある化
学分析法のみが用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら化学分析
法は、非常に面倒な手続を必要とし、標準試料を調製し
この方法で評価するとなると、手間及び時間が多大にか
かって製造コストが大幅に増大してしまう。
【0005】従って本発明は、簡単かつ短時間にしかも
低い製造コストで蛍光X線分析用の標準試料を作成する
ことができる方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、分析対
象の試料の組成範囲を包含する組成範囲内で複数の標準
試料に関する配合値を設定し、この設定した配合値を有
する組成粉末からガラスビードを形成し、形成したガラ
スビードの分析面が5μm以下の平滑度及び50μm以
下の平坦度を有するように分析面の加工を行い、加工し
たガラスビードについて蛍光X線強度を測定し、X線発
生の原理から計算した理論蛍光X線強度と前記測定した
蛍光X線強度とを比較してガラスビードが所望の組成の
標準試料であることを判定する蛍光X線分析用標準試料
の作成方法が提供される。
【0007】配合値の設定が、各組成成分の含有率を複
数の標準試料間においてランダムに組み合わせて設定す
るものであることが望ましい。
【0008】この配合値の設定は、濃度の互いに異なる
各組成成分の組み合わせを乱数を発生させて行うことが
好ましい。
【0009】
【作用】標準試料を作成する場合、形成した試料(ガラ
スビード)の評価を行ってそれが目標通りの組成となっ
ているかを確認することが非常に重要である。本発明で
は、この評価に蛍光X線分析法による測定及びファンダ
メンタル・パラメータ法(FP法)による検定を用いて
いる。
【0010】蛍光X線分析法は、高い分析精度の要求さ
れる組成管理分析の分野では広く利用されているが、正
確な分析値を必要とする標準試料の評価に用いられるこ
とはなかった。これは、形成される試料自体がその処理
過程において多くの誤差を発生させてしまうので、高度
の分析精度及び再現性を有する蛍光X線分析法及びFP
法を用いても正確な評価ができないためである。
【0011】しかしながら、本発明では試料の準備及び
前処理過程において、ガラスビードの分析面が所定値以
下の平滑度及び平坦度を有するように分析面の加工を行
うようにしているので、主たる誤差要因が除去され、そ
の結果、普遍性のある化学分析法とほぼ同等の正確性を
有する評価を簡単かつ短時間にしかも低い製造コストで
行うことができる。
【0012】
【実施例】以下図面を用いて本発明の実施例を詳細に説
明する。
【0013】図2は本発明を実施するため際に使用され
る定量分析装置の一例の構成を概略的に示すブロック図
である。
【0014】同図において、10は蛍光X線分析装置
(例えば、理学電機工業株式会社製のSystem32
70型)、11はこの蛍光X線分析装置10の出力に接
続されたデータ処理装置をそれぞれ示している。蛍光X
線分析装置10には、試料12に照射される励起X線を
発生するX線発生部10aと、照射された励起X線によ
って試料12から発生する蛍光X線の強度をこの強度に
比例した電気信号(パルス)に変換するための検出部1
0bと、検出部10bからのパルスを増幅し、特定の波
高範囲のパルスを選別してその数を計数する計数部10
cとが設けられている。データ処理装置11には、キー
ボード13、CRT等の表示装置14、及びプリンタ1
5等が接続されている。
【0015】図1は本発明の標準試料作成方法の一実施
例の流れを概略的に示すフローチャートである。
【0016】同図において、左側欄の各ステップはデー
タ処理装置11において自動処理される工程を示してお
り、右側欄の各ステップはそれ以外の手動処理等による
工程を示している。
【0017】まずステップS1において、検量線用標準
試料の組成範囲を決める。この組成範囲は、分析対象と
なる試料の予測した組成範囲より若干広い範囲とし、作
業者の裁量で決定する。例えば、Fe23 :60±
5、ZnO:15±2、MnO:15±2で分析したい
場合は、標準試料はこれより広い、Fe23 :60±
7、ZnO:15±3、MnO:15±3に設定する等
である。決定した組成範囲は、キーボード13からデー
タ処理装置11へ入力し記憶させておく。
【0018】次のステップS2では、本実施例で作成さ
れるべき複数の標準試料のグループに関する種々の測定
条件を登録する。例えば、標準試料中のある元素を定量
するために特性X線はどのような分光素子を用いてどの
ように測定するか等をキーボード13からデータ処理装
置11へ入力し記憶させておく。上述した市販の蛍光X
線分析装置10には、このような登録機能が付属してい
る。
【0019】次いでステップS3において、各グループ
における複数(数点以上)の標準試料の配合値を計算す
る。図3はこの配合計算処理の詳細を表したフローチャ
ートであり、以下同図によりこの処理内容を説明する。
【0020】まず、図3のステップS30において、初
期設定を行う。この初期設定は、作成すべき標準試料の
各組成成分の範囲を読み出し、作成する標準試料の個数
を設定し、さらに残分の範囲及び最小間隔の設定を行
う。以下の説明では、例えば、各組成成分の範囲をZn
O:10〜20、MnO:10〜20、Fe23 :5
5〜80とし、標準試料の個数を11点とする。
【0021】次いでステップS31において、ZnO及
びMnOのそれぞれについて最低濃度から最高濃度まで
その順番で試料番号付けを行う。本例の場合、ZnO及
びMnOの振り幅を共に1.0として次の表1及び表2
のごときテーブルが形成される。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】次のステップS32では、乱数を発生させ
て上述のZnO及びMnOのテーブルの試料番号1〜1
1をそれぞれランダムに並べ換える。その結果、表3の
ごとき順番に並んだZnO及びMnO濃度テーブルが得
られる。
【0025】
【表3】
【0026】次のステップS33では、同じ試料番号の
ZnO濃度とMnO濃度とを加算して和を求め、100
からその求めた和をそれぞれ差し引いて、Fe23
各試料番号における濃度を求める。
【0027】次いでステップS34において、各試料番
号におけるFe23 の濃度が、最初に設定した組成範
囲内にあるかどうか判別する。組成範囲内にない場合
は、ステップS32まで戻って並べ換えを再度行い、全
ての試料番号のFe23 の濃度が組成範囲内になるま
で以上の動作を繰り返して実行する。
【0028】全ての試料番号のFe23 の濃度が組成
範囲内である場合は、ステップS35へ進み、このよう
にして求めた各試料番号のFe23 濃度間の差のうち
の最小の差を算出する。
【0029】次のステップS36では、この最小の差が
初期設定された最小間隔以上であるかどうか判別する。
最小の差が初期設定された最小間隔より小さい場合は、
ステップS32まで戻って乱数を発生させて並べ換えを
行い、この条件が満たされるまで以上の動作を繰り返し
て実行する。最小の差が初期設定された最小間隔以上で
ある場合は、ステップS37において以上の各試料の組
成をCRT14に表示し、これで良いかどうか作業者の
指示を待つ。
【0030】検量線用の標準試料を作成する場合、ある
1つの元素の濃度が、検量線の範囲内でほぼ均等に分布
されていること及びある傾向をもって組成が変化しない
ことが重要である。上述の例のように、各組成成分の範
囲をZnO:10〜20、MnO:10〜20、Fe2
3 :55〜80とし、標準試料の個数を11点とする
と、次の表4のような組成の標準試料を作成すると、特
に蛍光X線分析の場合は共存元素の増減に一定の傾向が
現れてしまう。その結果、このような標準試料で作成し
た検量線を用いて例えばZnを分析する場合、同じ量の
Mnが含有されていないと、分析データに偏差が生じて
しまう。
【0031】
【表4】
【0032】前述した図3の配合計算処理によれば、各
組成成分の含有率を標準試料間でランダムに組み合わせ
られるので、このような不都合がなくなることになる。
【0033】CRT14に表示された配合計算の結果に
ついて作業者がこれで良いと指示を入力すると、データ
処理装置11は試薬調合量の計算等を行った後、指示書
をプリント出力すべくプリンタ15に指示を出す(CR
T14に表示してもよい)。この指示書の内容として
は、例えば、準備すべき試薬の種類、各試薬の量、それ
ら試薬の前処理法、配合するときの秤量値、ガラスビー
ドにするときの秤量値等がある。
【0034】次いで図1のステップS4において、本定
量分析装置内のファイルに、上述のごとく計算された各
標準試料のデータ等を自動的に登録する。登録するデー
タとしては、例えば、標準試料名、配合値、後で計算す
るその理論X線強度、同一組成の混合物の作成数、同一
組成の混合物からのガラスビードの作成数、1つのガラ
スビードの測定回数等である。ファイルの設定方法とし
ては、1つのグループ内の標準試料名、元素条件等のデ
ータを1つのディレクトリで管理し、同一ディレクトリ
内での重複を禁止するが異なるディレクトリ間では許可
するようなシステムとすることが好ましい。
【0035】なお、データ処理装置11内には、ある元
素を含む標準試料を作成する場合に最も適切な試薬に関
する情報がデータベースとしてあらかじめ格納されてい
る。これら情報としては、例えば、各試薬名、各試薬の
製造メーカー名、各試薬のランク(特級、JIS1級
等)、各試薬の純度、各試薬の前処理条件、各試薬の分
子量、各試薬のガラスビード中での化学形、ガラスビー
ド中での化学形の分子量と試薬の分子量との比等であ
る。ガラスビード化による化学形の変化、酸化数の変
化、揮散量の把握等を認識して前述の指示書を形成する
ことが非常に重要である。
【0036】上述のプリント出力された指示書に基づい
て、作業者はステップS5〜S9の処理を手作業で行
う。まず、ステップS5では各試薬の前処理を行い、ス
テップS6では指示書に応じた分量の精度の高い秤量を
行う。ただし、ここで用いる試薬はその種類に応じた熱
処理を施したものであり、純度のかなり高いものを使用
する。次いでステップS7でこれら試料を、混合による
損失ができるだけ小さくなるようにして混合し、ステッ
プS8の乾燥工程を必要に応じて行った後、ステップS
9でガラスビードの形成を行う。
【0037】図4はステップS7〜S9の処理の詳細を
表したフローチャートであり、以下同図によりこの処理
内容を説明する。
【0038】まず、ステップS90において、秤量した
ガラスビードの組成粉末を図5に示す容器50内に投入
し、さらに、ステップS91において所定量の融剤をこ
の容器50に投入する。その後、ステップS92におい
て容器50に振動を与えて組成粉末と融剤とを混合す
る。
【0039】次いで、ステップS92で所定量の剥離剤
を容器50内に投入した後、ステップS93で、例えば
高周波誘導によって加熱を行い、容器50内の試料、融
剤、及び剥離剤を溶解させる。次のステップS95で
は、例えば容器50に冷却エアーを送風することによっ
てこの容器を冷やし、ステップS96でガラスビード5
1を剥離する。
【0040】ステップS97では、このようにして得ら
れた図6に示すごときガラスビード51の分析面51a
の平坦度及び平滑度を全ての試料について測定する。こ
の測定には、一般的に用いられている表面あらさ計が用
いられる。なお、本明細書における「平滑度」とはJI
SB0601で定義されている「表面粗さ」であり、
「平坦度」とはJISB0601で定義されている「表
面うねり」でありこれは基準長さを分析面51aの直径
(約30mm)とした場合の最大うねりで表す。
【0041】次のステップS98では、この測定結果が
所定値以下、例えば平坦度50μm以下及び平滑度5μ
m以下、であるかどうかによって良否の判別を行う。こ
の判定は自動判定であっても手動判定であってもよい。
不良の場合は、ステップS99において、機械研磨され
る。この研磨は、例えば、研磨布、砥石、研磨紙等に各
種粒度の人造コランダム研磨剤(Al23 )又はカー
ボランダム(SiC)等の研磨剤を塗布したもので行わ
れる。
【0042】この研磨により、分析面51aの平坦度が
50μm以下のガラスビード化試料51が得られること
となる。なお、全てのガラスビードを研磨した後、確認
の意味で平坦度及び平滑度の測定を行ってもよい。
【0043】このように分析面51aの平坦度が50μ
m以下のガラスビード化試料51によれば、標準試料の
測定による誤差を大幅に低減させることができ、高精度
の測定結果が得られる。以下この点について説明する。
【0044】 図7は、ZrのX線強度と平坦度との関
係を示す特性図である。同図に示すように、X線強度は
平坦度に応じて大きく変化する。従来はガラスビードの
分析面の平坦度が最大で0.8mm程度となるため、X
線強度が46.1〜47.7kpsとばらついていた。
しかしながら、本実施例では、平坦度が全て50μm以
下に研磨されるのでX線強度が46.1〜46.13k
psと非常に小さなばらつきとなり、高精度の測定結果
が得られる。
【0045】下記の表5は、研磨前後におけるX線強度
の変動係数(CV値)を比較したものである。ただし、
CV値とは100α/Xを示しており(α:標準偏差、
X:平均値)、A/B比とはBa/(Ti+Zr)のモ
ル比を示している。
【0046】
【表5】
【0047】表5から明かのように、CV値は研磨前で
はBaO、TiO2 、ZrO2 がそれぞれ0.05、
0.20、0.82であったが、平坦度を50μm以下
に研磨した後ではそれぞれ0.02、0.08、0.1
4と小さくなっている。従って、X線強度のばらつきが
小さくなり高精度の測定結果が得られる。
【0048】次いで図1のステップS10において、こ
れらガラスビード化試料51(12)を図2に示す蛍光
X線分析装置10に取り付けて、蛍光X線強度の測定を
行う。測定された各ガラスビード化試料51(12)の
蛍光X線強度はデータ処理装置11に送り込まれ、ステ
ップS11におけるFP法による検定が行われる。
【0049】即ち、ステップS11では、まず、ステッ
プS4で登録した標準試料の配合値に基づいてX線発生
の原理から理論蛍光X線強度を計算し、この理論強度と
測定した蛍光X線強度との相関をとって各ガラスビード
化試料51(12)の組成が目標とする標準試料の組成
に配合されたかどうか評価し、その結果をグラフ又はデ
ータテーブルとしてCRT14に表示しプリンタ15に
プリント出力する。このステップS11では、標準試料
の評価の他に、検量線定数、マトリクス補正係数、装置
感度定数を決定することも行われる。次のステップS1
2では、作業者が、プリント出力等から各ガラスビード
化試料を標準試料として使用してよいかどうかを決定す
る。
【0050】理論蛍光X線強度の計算方法は、FP法と
して公知であり、その計算プログラムも既に市販されて
いるので説明を省略する。この計算をステップS4の標
準試料登録時に行ってもよい。なお、上述したステップ
S10〜S12を全てコンピュータ化処理するように構
成してもよいことは明らかである。
【0051】以上説明したように、本実施例では、試料
の準備及び前処理過程において、ガラスビードの分析面
が所定値以下の平滑度及び平坦度を有するように分析面
の加工を行うようにしているので、形成した試料(ガラ
スビード)の評価を蛍光X線分析法による測定及びFP
法による検定で行うことができるのである。
【0052】既知の組成の試料を作成した場合、その試
料の発生するX線強度は、原理的に計算で求めることが
できる。しかしながら、蛍光X線分析法で試料を測定す
ると、予想される強度との間にずれが生じていた。この
誤差要因としては、(1)形成した試料が目標通りの組
成となっていないこと、(2)試料をガラスビード化す
る際に組成変化が生じたこと、(3)測定において誤差
が生じたこと、が主として考えられる。ここで、(2)
及び(3)の誤差を取り除くことができれば、原理的に
計算した理論強度と実測強度とは(1)の誤差さえなけ
れば一致するはずである。
【0053】(2)及び(3)の誤差要因を取り除くべ
く、本実施例では、前述したデータベース持ち、このデ
ータベースから作業者に前述のごとき指示書を与えると
共にガラスビードの分析面が所定値以下の平滑度及び平
坦度を有するように分析面を研磨しているのである。
【0054】従って、理論強度と実測強度とが一致する
場合は作成した試料が目標通りの組成を有しており標準
試料として用いることができるとし、一致しない場合は
標準試料として用いることができないというように評価
している。
【0055】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、分析対象の試料の組成範囲を包含する組成範囲内で
複数の標準試料に関する配合値を設定し、この設定した
配合値を有する組成粉末からガラスビードを形成し、形
成したガラスビードの分析面が5μm以下の平滑度及び
50μm以下の平坦度を有するように分析面の加工を行
い、加工したガラスビードについて蛍光X線強度を測定
し、X線発生の原理から計算した理論蛍光X線強度と前
記測定した蛍光X線強度とを比較してガラスビードが所
望の組成の標準試料であることを判定しているので、蛍
光X線分析法による主たる誤差要因が除去され、その結
果、普遍性のある化学分析法とほぼ同等の正確性を有す
る評価を簡単かつ短時間にしかも低い製造コストで行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の標準試料作成方法の一実施例の流れを
概略的に示すフローチャートである。
【図2】本発明を実施するため際に使用される装置の一
例の構成を概略的に示すブロック図である。
【図3】図1の実施例における配合計算処理の詳細を表
したフローチャートである。
【図4】図1の実施例におけるステップS7〜S9の処
理の詳細を表したフローチャートである。
【図5】ガラスビード形成用の容器及びガラスビードの
断面図である。
【図6】ガラスビードの断面図である。
【図7】ZrのX線強度と平坦度との関係を示す特性図
である。
【符号の説明】
10 蛍光X線分析装置 10a X線発生部 10b 検出部 10c 計数部 11 データ処理装置 12 試料 13 キーボード 14 表示装置 15 プリンタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿南 京子 東京都中央区日本橋一丁目13番1号ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 柚原 由太郎 東京都中央区日本橋一丁目13番1号ティ ーディーケイ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−197444(JP,A) 特許3312932(JP,B2) 特許3219489(JP,B2) 特公 昭52−50000(JP,B2) 特公 平3−52010(JP,B2) 特公 平3−27061(JP,B2) 特公 昭63−62695(JP,B2) 茂木淳一、加藤徳雄,、“石灰岩主成 分および微量成分元素の機器分析法の研 究”,石川島播磨技報,日本,石川島播 磨重工業株式会社技術本部業務部1985年 3月 1日,第25巻、第2号,p. 109−114 佐藤幸一、伊藤真二、大河内春乃, “ガラスビード法によるチタン合金の蛍 光X線分析”,材料とプロセス,日本, 社団法人日本鉄鋼協会,1989年 3月 3日,第2巻、第2号,p.557−560 渡辺一樹,“火山岩の化学組成分析 法”,水路部技報,日本,海上保安庁水 路部,1996年12月25日,第11巻,p.75 −84 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 1/00 - 1/44 G01N 23/223 JICSTファイル(JOIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分析対象の試料の組成範囲を包含する組
    成範囲内で複数の標準試料に関する配合値を設定し、該
    設定した配合値を有する組成粉末からガラスビードを形
    成し、該形成したガラスビードの分析面が5μm以下の
    平滑度及び50μm以下の平坦度を有するように該分析
    面の加工を行い、加工したガラスビードについて蛍光X
    線強度を測定し、X線発生の原理から計算した理論蛍光
    X線強度と前記測定した蛍光X線強度とを比較して前記
    ガラスビードが所望の組成の標準試料であることを判定
    することを特徴とする蛍光X線分析用標準試料の作成方
    法。
  2. 【請求項2】 前記配合値の設定が、各組成成分の含有
    率を複数の標準試料間においてランダムに組み合わせて
    設定するものであることを特徴とする請求項1に記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 前記配合値の設定が、濃度の互いに異な
    る各組成成分の組み合わせを乱数を発生させて行うこと
    を特徴とする請求項2に記載の方法。
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JP3219489B2 (ja) 1992-10-15 2001-10-15 ティーディーケイ株式会社 蛍光x線分析装置
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