JP3383852B2 - レベル用標尺 - Google Patents

レベル用標尺

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JP3383852B2
JP3383852B2 JP05134093A JP5134093A JP3383852B2 JP 3383852 B2 JP3383852 B2 JP 3383852B2 JP 05134093 A JP05134093 A JP 05134093A JP 5134093 A JP5134093 A JP 5134093A JP 3383852 B2 JP3383852 B2 JP 3383852B2
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伸二 川島
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  • Indication And Recording Devices For Special Purposes And Tariff Metering Devices (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレベルに使用する標尺に
係わり、特に、レベルの傾きや周囲の温度等をメモリカ
ード等に記憶することができ、高低差等を自動的に計測
することのできる電子レベルに最適なレベル用標尺に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から直接水準測量等を行う場合に
は、レベル(水準儀)と標尺が使用されていた。即ち、
測量者が、標尺の目盛りをレベルを使用して目視するこ
とにより高低差を測定していた。この古典的なレベルに
よる測量は、測量者による読み誤りが発生していた。こ
の読み誤りを解消するために、標尺の目盛り作業を電子
的に行う電子レベルが開発された。この電子レベルは例
えば、標尺側から所定信号を包含させた光を発光させ、
この光を電子レベル側で受光して識別し、標尺の目盛り
を読み取る様に構成されていた。
【0003】本出願人は、電子的に高低差を読み取るこ
とのできる電子レベルを開発した。この電子レベル1
は、図10に示す様に、第1のパターンAと第2のパタ
ーンBと第3のパターンRが等間隔(p)で繰り返し配
置されている電子レベル用標尺2を使用している。即
ち、3種のパターンを1組として各ブロックが連続して
形成されており、最も左側に配置されたブロックを、0
ブロックと定義し、R(0)、A(0)、B(0)と記
載すれば、R(1)、A(1)、B(1)、R(2)、
A(2)、B(2)、・・・・・・・・と繰り返し配置
されている。なお、全てのパターンが等間隔pで繰り返
されているので、この間隔に対応した信号を基準信号と
することができる。
【0004】そして例えば第3のパターンRは、黒幅8
mmで固定幅となっており、第1のパターンAは、60
0mmで1周期となる様に黒部分の幅を変調しており、
第2のパターンBは、570mmで1周期となる様に黒
部分の幅を変調している。
【0005】ここで電子レベル用標尺2の水平位置を求
める原理を説明すると、電子レベル用標尺2の第1のパ
ターンAは、600mmで1周期となる様に黒部分の幅
を変調しているので、変調幅を0〜10mmとすれば、
第1のパターンの幅DAは、以下の式で与えられる。
【0006】 DA=5*(1+SIN(2*π*X/600−π/2))・・・第1式
【0007】となる。但し、X=(10mm、40m
m、70mm・・・・・・である)。
【0008】同様に、電子レベル用標尺2の第2のパタ
ーンBは、570mmで1周期となる様に黒部分の幅を
変調しているので、第2のパターンの幅DBは、以下の
式で与えられる。
【0009】 DB=5*(1+SIN(2*π*X/570+π/2))・・・第2式
【0010】となる。但し、X=(20mm、50m
m、80mm・・・・・・である)。
【0011】そして第1のパターンAと第2のパターン
Bとは、周期が僅かに異なっているため、両者の最小公
倍数である距離で同様のパターンが現れる。この例では
600mmと570mmの最小公倍数である11400
mmで同様のパターンが現れる。従って第1のパターン
Aによる信号と、第2のパターンBによる信号との位相
差は、0〜11400mmの範囲で0〜2πまで変化す
ることになる。
【0012】即ち、水平位置における第1のパターンA
による信号の位相をφAとし、水平位置における第2の
パターンBによる信号の位相をφBとすれば、電子レベ
ル用標尺2における水平位置Hは、
【0013】 H=11400*((φB−φA−π)/(2π))mm ・・・・第3式
【0014】となる。
【0015】次に、電子レベル1と電子レベル用標尺2
との距離を演算する必要がある。
【0016】上記電子レベル1で電子レベル用標尺2を
読み取り、フーリエ変換を施せば、図4のパワースペク
トルに示す様に、第1のパターンAの周期成分と、第2
のパターンBの周期成分と、第3のパターンRと第1の
パターンAと第2のパターンBの1組(1ブロック)と
した周期成分(基準信号の3倍の周期となる)と、基準
信号(パターンの等間隔ピッチ(p)に対応するもの)
の周期成分とが得られる。そしてスペクトル群で最も周
期の小さいものは、基準信号(パターンの等間隔ピッチ
(p)に対応するもの)であり、この等間隔ピッチは既
知であるからレンズの結像公式により、電子レベル1と
電子レベル用標尺2との距離を演算することができる。
【0017】次に水準高の測定原理を、まず遠距離測定
の場合を説明する。
【0018】電子レベル1で読み取られた電子レベル用
標尺2の像を、リニアセンサで電気信号に変換し、この
信号をフーリエ変換すれば、等間隔ピッチpに相当する
信号を得ることができる。ここで、高速フーリエ変換で
求められた位相をθとし、水平位置に相当するリニアセ
ンサのアドレス位置(第mビット目)の位相をθmとす
れば、
【0019】 H1=(θm/360゜)*p ・・・・・第4式
【0020】となる。即ち、等間隔ピッチp内を精密に
水平位置H1を測定することができる(精測定)。
【0021】また水平位置を求めるためには、電子レベ
ル用標尺2に形成された等間隔ピッチpのパターン開始
位置からの概略位置を求める必要がある。そこでリニア
センサの出力信号を、基準信号(等間隔ピッチpに相当
する信号)の前後半ピッチ分で積分する。更にこの積分
値を3つ毎に間引けば(プロダクト検波)、第1のパタ
ーンAに相当する信号1と、第2のパターンBに相当す
る信号2と、第3のパターンRに相当する信号3とが得
られる。しかしながら第3のパターンRは、幅が変調さ
れていない上、第1のパターンAと第2のパターンBの
最大変調幅が10mmに対して、第3のパターンRは8
mmしかないので、第3のパターンRに相当する信号3
は、積分値が略一定であり、信号1や信号2に比較して
約80%の値となる。
【0022】そして、第3のパターンRと、第1のパタ
ーンAと、第2のパターンBとは、定められた順番に繰
り返して配置されているので、間引かれた信号が、第3
のパターンR、第1のパターンA、第2のパターンBの
何れであるか、決定することができる。そして、(A−
R)と(B−R)の水平位置における位相を求め、第3
式に代入すれば、電子レベル用標尺2の何れの位置の、
第1のパターンA、第2のパターンB、第3のパターン
Rの組合せであるか決定することができ、電子レベル用
標尺2における水平位置を求めることができる。(粗測
定)
【0023】以上の様に水準高Hは、水平位置における
基準信号の位相を求め(精測定)、また、水平位置に相
当する基準信号が、電子レベル用標尺2のパターン開始
位置を基準に何れの位置にあるかを、第1のパターン
A、第2のパターンBの位相差より求め(粗測定)、こ
れら精測定H1と粗測定H2を桁合わせすることにより求
めることができる。
【0024】次に近距離測定の場合を説明する。
【0025】この場合にはリニアセンサの出力の立ち上
がり、立ち下がりエッジを求めるため出力信号を微分す
る。これらのエッジにより、黒部分のエッジ間の間隔を
求めることができる。更に、黒部分の中心に相当するビ
ットを求める。このビットの間隔が、第1のパターン
A、第2のパターンB、第3のパターンRの等間隔ピッ
チpである基準信号となる。
【0026】そして水平位置に相当するアドレス位置
(第mビット)の前後の基準信号の位置を求めると、基
準信号の幅は、電子レベル用標尺2上で10mmに相当
するため、前後の基準信号をそれぞれNf(第Nf ビッ
ト)、Nb(第Nbビット)とすれば、
【0027】 H1= ((m−Nf)/(Nb−Nf))*10 ・・・第5式
【0028】となる。(精測定)
【0029】また、基準信号のスタート位置をNe、最
終位置をNs とし、個数をnとすれば、各基準信号の間
隔の平均は、
【0030】k=(Ne−Ns)/n
【0031】となり、このkから、電子レベル1と電子
レベル用標尺2との概略距離を求めることができる。
【0032】そして黒部分の幅を最初より3個毎に間引
き、一定幅である第3のパターンRを認識し、第3のパ
ターンR、第1のパターンA、第2のパターンBの順に
配置されていることから、第3のパターンR、第1のパ
ターンA、第2のパターンBの対応が決定される。
【0033】更に水平位置に相当するリニアセンサ15
のアドレス位置(第mビット目)を含む基準信号が、第
3のパターンR、第1のパターンA、第2のパターンB
の何れに属するかを定めると共に、この何番目ブロック
に該当するかを決定する。即ち、R(n)、A(n)、
B(n)であれば、n番目のブロックということにな
る。
【0034】そして第1式のDAの値からnを求めるこ
とができる。そして2個のnから条件に合致したnaを
選択し、更に周期からnを求め、第2のパターンBの幅
Bを算出する。更に第2式に代入した後、DBを比較
し、一致した時のnが求めるブロック番号となる。この
ブロック番号から、概略水準高H2(粗測定)を、各パ
ターン毎に求めることができる。
【0035】従って、第3のパターンR、第1のパター
ンA、第2のパターンBに相当する信号の黒部分の幅よ
り基準信号を求め、水平位置に相当するアドレス位置の
基準信号を定めることにより精測定を行い、第1のパタ
ーンA、第2のパターンBに相当する信号の位相差によ
り粗測定を行い、これら精測定H1と粗測定H2を桁合わ
せすることにより、水準高を求めることができる。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の電
子レベルは、高低差を自動的に求めることができるが、
電子レベル用の標尺が傾くと正確な高低差を求めること
ができないという問題点があった。更に電子レベル用標
尺は、周囲の温度を計測して温度補正を施さねばなら
ず、電子レベルの測定結果をそのまま使用することがで
きないので、補正計算等が面倒であるという問題点があ
った。
【0037】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
案出されたもので、電子的読取用パターン又は目視用目
盛りを形成したレベル用標尺において、この標尺の傾斜
角を測定するための傾斜角測定手段と、該傾斜角測定手
段により計測された傾斜角を記憶するための傾斜角記憶
手段と、この傾斜角記憶手段の記憶動作を開始させるた
めの起動スイッチ手段と、前記傾斜角測定手段の測定信
号に基づき、レベルによる測定が可能であるか否かを判
断するための演算処理手段と、この演算処理手段に接続
され、レベルによる測定が可能であることを、レベル側
から認識可能にするための測定表示部とから構成されて
いる。
【0038】
【0039】そして本発明は、この標尺の周囲の温度を
測定するための温度測定手段と、この温度測定手段によ
り測定された温度を記録するための温度記憶手段と、こ
の温度記憶手段の記憶動作を開始させるための起動スイ
ッチ手段とから構成することもできる。
【0040】更に本発明は、温度測定手段が温度を測定
した時間を測定するための時間計測手段を備えることも
できる。
【0041】
【発明の実施の形態】以上の様に構成された本発明は、
電子的読取用パターン又は目視用目盛りを形成したレベ
ル用標尺において、傾斜角測定手段が標尺の傾斜角を測
定し、傾斜角記憶手段が、傾斜角測定手段により計測さ
れた傾斜角を記憶し、起動スイッチ手段が、傾斜角記憶
手段の記憶動作を開始させ、演算処理手段が、傾斜角測
定手段の測定信号に基づき、レベルによる測定が可能で
あるか否かを判断し、演算処理手段に接続された測定表
示部が、レベルによる測定が可能であることを、レベル
側から認識可能にすることができる。
【0042】
【0043】そして本発明は、温度測定手段が標尺の周
囲の温度を測定し、温度記憶手段が温度測定手段により
測定された温度を記録し、起動スイッチ手段が、温度記
憶手段の記憶動作を開始させる様にすることもできる。
【0044】更に本発明は時間計測手段が、温度測定手
段が温度を測定した時間を測定する様にすることもでき
る。
【0045】
【実施例】
【0046】本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0047】図1は電子レベル用標尺2を示すもので、
第1のパターンAと第2のパターンBと第3のパターン
Rから構成される電子的読取用パターン21が等間隔
(p)で繰り返し配置されている。電子レベル用標尺2
には図1及び図2に示す様に、温度センサ510と、傾
斜センサー520と、起動スイッチ530と、演算処理
手段600と、メモリ手段700とから構成されてい
る。
【0048】温度センサ510は温度測定手段に該当す
るもので、電子レベル用標尺2の周囲の温度を測定する
ためのもので、本実施例ではサーミスタが採用されてい
る。温度センサ510はサーミスタに限らず、温度測定
が可能なセンサであれば何れのものを採用することがで
きる。また本実施例の温度センサ510は、第1の温度
センサ511と第2の温度センサ512とから構成され
ており、第1の温度センサ511は電子レベル用標尺2
の上部の温度を計測し、第2の温度センサ512は電子
レベル用標尺2の下部の温度を計測する様になってお
り、2つの温度センサの平均値を取ることにより、電子
レベル用標尺2の周囲の平均的温度を得ることができ
る。
【0049】傾斜センサー520は、傾斜角測定手段に
該当するもので、電子レベル用標尺2の傾斜角を測定す
るためのものである。本実施例の傾斜センサー520を
図6及び図8に基づいて説明すると、傾斜センサー52
0は、ガラス等の絶縁材料から構成された容器401
と、この容器401に充填された低粘性の液体402
と、この液体402に封入された気泡403とから構成
された気泡管を備えている。容器401の上方内面は、
長手方向に曲率を有する湾曲面が形成されており、容器
401は、脚部材404a、404bにより支持されて
シールドケース405内に載置される。
【0050】図6及び図8に示す様に、容器401の外
面には長手方向全長の約2/3に対応する中央部分の下
側約170゜の範囲に第1の電極406を設け、この第
1の電極406と対向する上側約170゜の範囲に相互
に分離した第2の電極407と第3の電極408とが形
成されている。また第1の電極406と第2の電極40
7と第3の電極408とを取り囲むためのガード電極4
09が形成されており、各電極間の漏れ抵抗をなくし、
浮遊容量を極めて微小にさせることができる。そして、
第1の電極406とガード電極409とを等電位とし、
第1の電極406と第2の電極407との間、又は第1
の電極406と第3の電極408との間に電流を流し、
それらの充電量の変化を検出して傾斜角を求めることが
できる。
【0051】起動スイッチ530は、傾斜角記憶手段の
記憶動作を開始させるための起動スイッチ手段に該当す
るものであり、更に、温度記憶手段の記憶動作を開始さ
せるための起動スイッチ手段にも該当するものである。
【0052】演算処理手段600は、電気的構成全体の
制御を司るものであり、傾斜センサ520の測定信号に
基づき、電子レベル1による測定が可能であるか否かを
判断する機能等も有している。
【0053】メモリ手段700は、傾斜センサ520に
より計測された傾斜角を記憶するための傾斜角記憶手段
に該当するものであり、更に、温度センサ510により
測定された温度を記録するための温度記憶手段にも該当
している。本実施例のメモリ手段700は、メモリカー
ドが採用されており、演算処理手段600と切り放し可
能に構成されている。なおメモリ手段700はメモリカ
ードに限らず、フロッピディスク、ICカード等、何れ
の記憶手段を採用することができる。
【0054】次に傾斜センサー520による電子レベル
用標尺2の倒れ補正を説明する。ここで電子レベル用標
尺2の傾斜角をθとし、電子レベル1の算出部1664
で計測された高さをh、補正後の高さをh’とすれば、
【0055】 h’=h*cos(θ) ・・・・第6式
【0056】となる。
【0057】また温度センサ510による電子レベル用
標尺2の温度補正を説明する。ここで電子レベル用標尺
2の周囲温度をt(℃)とし、基準温度をt0 (℃)、
標尺熱膨張係数をp(ppm)、電子レベル1の算出部
1664で計測された高さをh、補正後の高さをh’と
すれば、
【0058】 h’=h*(1+(t−t0)*p*10-6) ・・・・第7式
【0059】となる。
【0060】従って使用者が電子レベル用標尺2を設置
後、起動スイッチ530を押すと、演算処理手段600
は傾斜センサー520から電子レベル用標尺2の傾斜角
θを読み込み、メモリ手段700に記憶する。そして補
正演算を行う時に、メモリ手段700から傾斜角θを読
みだし、第7式から補正後の高さh’を求めることがで
きる。
【0061】本実施例では、電子レベル1で測定された
高さhと、メモリ手段700による傾斜角θを適宜のコ
ンピュータに転送し、第1式により補正後の高さh’を
求めることができる。なおレベルが電子レベル1でない
場合には、レベルによる読みの値に対して、メモリ手段
700から読みだした傾斜角θを対応させ、第1式から
補正後の高さh’を求めることができる。
【0062】なお電子レベル用標尺2の傾斜角θの範囲
を±15分とした場合には、±10分以上傾いた場合に
は、警告を発する構成にすることもできる。本実施例で
は、発光ダイオードから構成された測定表示部800が
取り付けられている。この測定表示部800は、レベル
による測定が可能であることを、レベル側から認識可能
にするためのものである。本実施例では、傾斜センサー
520が±10分以上傾いたことを検出すると、演算処
理手段600は測定表示部800を点滅させ、傾斜角θ
が±10分以下となった場合には、測定表示部800を
連続点灯させる様に構成されている。なお測定表示部8
00は、点滅、連続点灯による識別に限ることなく、傾
斜角θが許容範囲であるか否かを識別することができれ
ば、何れの表示方法を採用することができる。
【0063】従ってレベル側の使用者は、標尺の倒れ状
態を確認することができ、標尺の設置から高低差の測定
という一連の作業の流れを円滑に行うことができるとい
う効果がある。
【0064】また本実施例では、起動スイッチ530の
起動により傾斜センサー520から傾斜角θを読み込む
と共に、演算処理手段600は温度センサ510から電
子レベル用標尺2の周囲の温度を読み込み、メモリ手段
700に記憶する。そして補正演算を行う時に、メモリ
手段700から温度tを読みだし、第7式から補正後の
高さh’を求めることができる。なお、その他の動作は
傾斜角θによる補正と同様であるから説明を省略する。
【0064】更に演算処理手段600にカレンダ610
を接続し、温度センサ510が温度を測定した時の時間
(時刻)を測定し、その時間(時刻)をメモリ手段70
0に記憶させることもできる。この場合には、多数の高
低差等の測定を行った場合でも、レベルのデータとの対
応付けを時間で行うことができ、処理が容易で確実とな
るという効果がある。なおカレンダ610は、時間計測
手段に該当するものである。
【0065】次に本実施例の電子レベル用標尺2に使用
する電子レベル1を説明する。電子レベル1は、図3に
示す様に整準装置100上に載置されており、図9に示
す様に、対物レンズ部11と、コンペンセータ12と、
ビームスプリッタ13と、接眼レンズ部14と、リニア
センサ15と、演算処理手段16とから構成されてい
る。
【0066】対物レンズ部11は、電子レベル用標尺2
の電子的読取用パターンの像を形成するためのものであ
る。本実施例の対物レンズ部11は、対物レンズとイン
ターナルレンズとから構成されており、インターナルレ
ンズを移動させることにより、電子レベル用標尺2のパ
ターンの像に対するピント合わせを行うことができる。
対物レンズ部11は合焦光学系に該当するものである。
コンペンセータ12は、電子レベル1の光軸が多少傾い
ても、視準線を自動的に水平にするための自動補償機構
であり、水平光線を上下に変化させて結像させるもので
ある。ビームスプリッタ13は、光を接眼レンズ部14
方向と、リニアセンサ15方向に分割させるためのもの
である。接眼レンズ部14は、測量者が、電子レベル用
標尺2を目視するためのものである。なお対物レンズ部
11と接眼レンズ部14とが、電子レベル用標尺2の目
視用目盛りを観察するための視準光学系に該当してい
る。
【0067】リニアセンサ15は、対物レンズ部11に
よって形成された電子レベル用標尺2のパターン像を電
気信号に変換するためのものである。本実施例では、C
CDリニアセンサが使用されている。このリニアセンサ
15は、ホトダイオードを少なくとも1次元的に配置し
たリニアイメージセンサであれば、何れのセンサを採用
することができる。
【0068】演算処理手段16は信号処理部に該当する
もので、アンプ161と、サンプルホールド162と、
A/D変換器163と、RAM164と、クロックドラ
イバ165と、マイクロコンピュータ166とから構成
されている。この演算処理手段16には、表示器167
が接続されている。
【0069】次に電子レベル用標尺2は、図1に示す様
に、第1のパターンAと第2のパターンBと第3のパタ
ーンRから構成される電子的読取用パターン21が等間
隔(p)で繰り返し配置されている。
【0070】ここでマイクロコンピュータ166が果た
す機能を図5に基づいて説明すると、演算処理手段16
は、基準信号形成部1661と、パターン信号形成部1
662と、ブロック検出部1663と、算出部1664
とからなっている。基準信号形成部1661は、リニア
センサ15から得られた電気信号から、遠距離測定の場
合には、高速フーリエ変換により等間隔ピッチpに相当
する基準信号を形成し、近距離測定の場合には、リニア
センサ15の出力信号を微分し、立ち上がり、立ち下が
りエッジから基準信号を形成する。
【0071】パターン信号形成部1662は、遠距離測
定の場合には、基準信号の前後半ピッチ分で積分し、こ
の積分値を3つ毎に間引く(プロダクト検波)ことによ
り、第1のパターン信号と第2のパターン信号を形成
し、近距離測定の場合には、間引き動作により、第1の
パターン信号と第2のパターン信号を形成する。
【0072】ブロック検出部1663は、近距離測定の
場合に、第1のパターンAの幅DA及び第2のパターン
Bの幅DBを比較することにより、水平位置に相当する
ブロックが何番目のブロックであるかを決定する。
【0073】算出部1664は、遠距離測定の場合に
は、視準線付近の第1のパターン信号と第2のパターン
信号の位相から高低差を算出し、近距離測定の場合に
は、特定されたブロックに基づき高低差を算出する様に
なっている。
【0074】なお表示器167は算出部1664で算出
された高低差を表示するもので、液晶表示等の表示手段
を採用してもよく、更に、外部記憶手段等に出力させる
構成としてもよい。本実施例では、算出部1664で演
算した高さhを適宜のコンピュータに転送し、メモリ手
段700に記憶された傾斜角θ、温度tを使用して、第
6式及び第7式の補正後の高さh’を求めることができ
る。
【0075】以上の様に本実施例は電子レベル用標尺2
で説明したが、通常のレベルにも応用することができ
る。この場合には、電子的読取用パターン21を形成す
る必要はなく、目視用目盛りのみを形成すれば足りる。
【0076】
【効果】以上の様に構成された本発明は、電子的読取用
パターン又は目視用目盛りを形成したレベル用標尺にお
いて、この標尺の傾斜角を測定するための傾斜角測定手
段と、該傾斜角測定手段により計測された傾斜角を記憶
するための傾斜角記憶手段と、この傾斜角記憶手段の記
憶動作を開始させるための起動スイッチ手段と、前記傾
斜角測定手段の測定信号に基づき、レベルによる測定が
可能であるか否かを判断するための演算処理手段と、こ
の演算処理手段に接続され、レベルによる測定が可能で
あることを、レベル側から認識可能にするための測定表
示部とから構成されているので、レベルを使用する作業
者が最小値を求めるために、標尺の作業者に標尺を前後
に振ってもらう必要がなくなり、測量作業が効率化する
という卓越した効果がある。
【0077】また本発明は傾斜角測定手段の測定信号に
基づき、レベルによる測定が可能であるか否かを判断す
るための演算処理手段と、この演算処理手段に接続さ
れ、レベルによる測定が可能であることを、レベル側か
ら認識可能にするための測定表示部とを備えれば、レベ
ル側の使用者は、標尺の倒れ状態を確認することがで
き、標尺の設置から高低差の測定という一連の作業の流
れを円滑に行うことができるという効果がある。
【0078】そして本発明は、この標尺の周囲の温度を
測定するための温度測定手段と、この温度測定手段によ
り測定された温度を記録するための温度記憶手段と、こ
の温度記憶手段の記憶動作を開始させるための起動スイ
ッチ手段とから構成されているので、温度変化による測
定値の補正を簡便に行うことができるという卓越した効
果がある。
【0079】更に本発明は、温度測定手段が温度を測定
した時間を測定するための時間計測手段を備えれば、多
数の高低差等の測定を行った場合でも、レベルのデータ
との対応付けを時間で行うことができ、処理が容易で確
実となるという効果がある。
【0080】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の電子レベル用標尺2の構成を
示す図である。
【図2】本実施例の電子レベル用標尺2の電気的構成を
説明する図である。
【図3】本実施例の電子レベル1の外観を示す斜視図で
ある。
【図4】出力信号のパワースペクトラムを示す図であ
る。
【図5】本実施例の電子レベル1の演算処理手段16の
構成を示す図である。
【図6】本実施例の傾斜センサー400を説明する図で
ある。
【図7】本実施例の傾斜センサー400を説明する図で
ある。
【図8】本実施例の傾斜センサー400を説明する図で
ある。
【図9】本実施例の電子レベル1の電気的構成を説明す
る図である。
【図10】本実施例の電子レベル用標尺2の構成を説明
する図である。
【符号の説明】
1 電子レベル 11 対物レンズ部 12 コンペンセータ 13 ビームスプリッタ 14 接眼レンズ部 15 リニアセンサ 16 演算処理手段 1661 基準信号形成部 1662 パターン信号形成部 1663 ブロック検出部 1664 算出部 2 電子レベル用標尺 21 電子的読取用パターン 510 温度センサ 520 傾斜センサ 530 起動スイッチ 600 演算処理手段 610 カレンダ 700 メモリ手段 800 測定表示部
フロントページの続き (72)発明者 大友 文夫 東京都板橋区蓮沼町75番1号 株式会社 トプコン内 (56)参考文献 特開 平4−93714(JP,A) 特開 昭64−44811(JP,A) 特開 昭63−180815(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 5/00 G01C 15/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子的読取用パターン又は目視用目盛りを
    形成したレベル用標尺において、この標尺の傾斜角を測
    定するための傾斜角測定手段と、該傾斜角測定手段によ
    り計測された傾斜角を記憶するための傾斜角記憶手段
    と、この傾斜角記憶手段の記憶動作を開始させるための
    起動スイッチ手段と、前記傾斜角測定手段の測定信号に
    基づき、レベルによる測定が可能であるか否かを判断す
    るための演算処理手段と、この演算処理手段に接続さ
    れ、レベルによる測定が可能であることを、レベル側か
    ら認識可能にするための測定表示部とから構成されてい
    るレベル用標尺。
  2. 【請求項2】この標尺の周囲の温度を測定するための温
    度測定手段と、この温度測定手段により測定された温度
    を記録するための温度記憶手段とを有し、前記起動スイ
    ッチ手段の起動により、該温度記憶手段の記憶動作を開
    始させる様に構成されている請求項1記載のレベル用標
    尺。
  3. 【請求項3】この温度測定手段が温度を測定した時間を
    測定するための時間測定手段を備えている請求項2記載
    のレベル用標尺。
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