JP3383039B2 - 干渉縞の発生を防止するハードコート層を有する光学材料用プラスチックフィルム、その製造方法及び反射防止フィルム - Google Patents

干渉縞の発生を防止するハードコート層を有する光学材料用プラスチックフィルム、その製造方法及び反射防止フィルム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズ、パソコン・ワ
ープロ等のディスプレイ、その他商業用のディスプレ
イ、カーブミラー、ゴーグル、窓ガラス等の光学材料に
保護の目的で貼着されるプラスチックフィルムに関し、
特に、プラスチックフィルムの干渉縞発生防止効果を有
するハード性及び耐薬品性が付与されたプラスチックフ
ィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レンズ、パソコン・ワープロ等の
ディスプレイ、その他商業用のディスプレイ、カーブミ
ラー、ゴーグル、窓ガラス等の光学材料には、傷付防止
のために、耐擦傷性の透明性プラスチックフィルムが貼
着されていた。このようなプラスチックフィルムには、
透明性の高いポリエチレンテレフタレート(PET)フ
ィルム上に、耐擦傷性効果のある電子線硬化型樹脂又は
紫外線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂や、シロキ
サン系熱硬化性樹脂のハードコート層が形成されてい
た。
【0003】ところで、PETフィルムの屈折率は1.
62と通常の樹脂の屈折に比較して高く、これに対し
て、ハードコート層に使用される樹脂の屈折率は、例え
ば、アクリル樹脂系の電離放射線硬化型樹脂を例にすれ
ばその屈折率は1.49と低く、両者の屈折率には0.
13の差があるため、蛍光灯の下などでこのフィルムを
見ると、虹のような干渉縞が発生するという不都合があ
った。このような干渉縞の発生する場合は、通常ハード
コート層と基材フィルムとの屈折率の差が±0.03以
上あると発生するとされている。
【0004】このような干渉縞の発生を防止する目的で
ハードコート層の屈折率をPETフィルムの屈折率に近
づけることに着眼し、高屈折率の金属酸化物超微粒子を
含有させた電離放射線硬化型樹脂をPETフィルム等の
高屈折率フィルム上に塗布し、硬化させてハードコート
層を形成したり、又は高屈折率の金属酸化物超微粒子を
含有させたシロキサン系熱硬化性樹脂を塗布し、硬化さ
せてハードコート層を形成することが行なわれた。
【0005】この高屈折率の金属酸化物超微粒子をこれ
らの樹脂に含有させる場合には、金属酸化物超微粒子表
面が親水性であり、これに対して樹脂が疎水性であるた
めに、金属酸化物超微粒子の樹脂中の分散性が悪く、ま
た、たとえ分散させても、その金属超微粒子は樹脂との
結合性が弱いため塗工した塗膜の機械的強度が低く、ま
たその添加量も制限されるという問題があった。
【0006】このような問題を解決するために、金属酸
化物超微粒子の表面を直接カップリング剤で処理し、樹
脂との結合性を付与することにより、樹脂中の分散性及
び塗膜の機械的強度を改善する提案がなされていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の金属酸化物超微粒子の表面を直接カップリング剤で
処理し、樹脂との結合性を付与する場合でも、カップリ
ング剤の金属酸化物超微粒子への付着率が低い場合があ
り、樹脂との充分な結合性を付与することができず、そ
のため樹脂中へ充分に分散させることができなかった。
そして、金属酸化物超微粒子の添加量を多くすると、得
られる塗膜の機械的強度が低くなるという問題があっ
た。
【0008】また、金属酸化物超微粒子を樹脂に添加し
て形成された塗膜が、酸又はアルカリに曝された場合、
金属酸化物超微粒子と樹脂との界面に侵食が起こり塗膜
が劣化したり、金属酸化物超微粒子が酸又はアルカリに
侵されて、白化等の劣化を起こす等の問題があった。こ
のような塗膜や金属酸化物超微粒子の劣化は、例えば、
反射防止フィルム等の光学材料に用いられるプラスチッ
クフィルムに金属酸化物超微粒子を使用する場合には特
に問題である。
【0009】そこで本発明は、金属酸化物超微粒子に対
して樹脂との充分な結合性を積極的に付与することによ
り、金属酸化物超微粒子の樹脂中への充分な分散性を良
好にし、金属酸化物超微粒子の樹脂中への添加量を多く
しても高い機械的強度を有する塗膜を得ることができ、
しかも、金属酸化物超微粒子自体が酸又はアルカリに対
しても耐性を付与し、また、樹脂と金属酸化物超微粒子
との界面に酸又はアルカリが侵入することを防止し、こ
のような金属酸化物超微粒子を含有する電離放射線硬化
型樹脂を用いてハードコート層を形成することにより、
干渉縞の発生を防止するハードコート層を有する光学材
料用プラスチックフィルム、その製造方法及び反射防止
フィルムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記した問題点を解決す
るために本発明は、金属酸化物超微粒子に酸化ケイ素皮
膜を形成し、さらにカップリング剤で表面を処理するこ
とにより、樹脂との結合性を付与した金属酸化物超微粒
子を得、次いで前記金属酸化物超微粒子を電離放射線硬
化型樹脂に分散させ、次いで得られた金属酸化物超微粒
子分散電離放射線硬化型樹脂を基材プラスチックフィル
ム上に塗工することを特徴とする干渉縞の発生を防止す
るハードコート層を有する光学材料用プラスチックフィ
ルムの製造方法とするものである。
【0011】また、本発明は、上記光学材料用プラスチ
ックフィルム上に、反射防止層を積層することにより、
反射防止フィルムを提供することができる。このような
反射防止層には、その下層であるハードコート層の屈折
率よりも屈折率の低い、金属、金属酸化物、無機物等の
蒸着、スパッタリング、プラズマCVD等により、薄膜
を単層又は多層形成するか、低屈折率のMgF2、Si
2等の無機質材料や、金属材料等を含有させた低屈折
率の樹脂組成物の単層又は多層の塗膜等により形成する
ことができる。
【0012】本発明において、金属酸化物超微粒子に酸
化ケイ素皮膜を形成し、さらにこれをカップリング剤で
処理した場合、金属酸化物超微粒子への疎水性基の導入
がより確実になり、金属酸化物超微粒子の電離放射線硬
化型樹脂中への充分な分散性が得られ、高い機械的強度
を有する塗膜を得ることができる。しかも、この金属酸
化物超微粒子は酸又はアルカリに対しても劣化すること
を防止できるという効果を有する。その理由は、おそら
く、酸化ケイ素皮膜を形成した場合の方が、金属酸化物
超微粒子表面に存在する親水性基よりも多くの親水基を
有していると考えられ、そのためにカップリング剤がよ
り多く結合し、樹脂との結合性が増大するためと思われ
る。
【0013】酸化ケイ素皮膜:金属酸化物超微粒子表面
への酸化ケイ素皮膜の形成方法は、SiO2 ゾルを用い
て超微粒子表面に吸着成長させる方法などが挙げられ
る。SiO2 ゾルの添加量は、金属酸化物超微粒子10
0重量部に対して、0(0を含まず)〜50重量部、好
ましくは10〜30重量部がよい。SiO2 ゾルの粒径
は約5nm程度が用いられる。
【0014】金属酸化物超微粒子:本発明で使用される
金属酸化物超微粒子には、その金属酸化物超微粒子が電
離放射線硬化型樹脂に分散されて塗膜を形成したときの
屈折率が、基材プラスチックフィルムの屈折率と同等と
なるような屈折率を調整することができるものが選ばれ
る。例えば、基材プラスチックフィルムがポリエチレン
テレフタレートフィルム(屈折率:1.62)であり、
その基材プラスチックフィルム上に形成されるハードコ
ート層の電離放射線硬化型樹脂がアクリル樹脂系電離放
射線硬化型樹脂(屈折率:1.49)である場合、用い
られる金属酸化物超微粒子は、例えば、Sb2 5 (屈
折率:1.68)、TiO2 (屈折率:2.3〜2.
7)、Y2 3 (屈折率:1.87)、ZrO2 (屈折
率:2.05)、SnO2 (屈折率:1.90)、IT
O(即ち、インジウム−錫酸化物、屈折率:2.0
0)、La2 3 (屈折率:1.95)、Al2
3 (屈折率:1.63)等の金属酸化物超微粒子、或い
はSnO2 とWO3 からなる固溶体(屈折率:1.7
6)の金属酸化物超微粒子(即ち、この2種の金属酸化
物を溶融し混合した後、超微粒子化したもの)を挙げる
ことができ、これらの金属酸化物超微粒子の添加量を調
整することにより、基材プラスチックフィルムとハード
コート層の屈折率を同等なものに調整することができ
る。
【0015】電離放射線硬化型樹脂への金属酸化物超微
粒子の添加量は、電離放射線硬化型樹脂100重量部に
対し0(0を含まず)〜300重量部程度まで添加する
ことができる。
【0016】カップリング剤:酸化ケイ素皮膜が形成さ
れた金属酸化物超微粒子に対し樹脂との結合性を付与さ
せるためのカップリング剤には、シランカップリング
剤、チタネート系カップリング剤、アルミナ系カップリ
ング剤等が用いられる。これらのカップリング剤の添加
量は、酸化ケイ素皮膜が形成された金属酸化物超微粒子
100重量部に対し、0(0を含まず)〜30重量部、
望ましくは0(0を含まず)〜10重量部である。
【0017】ハードコート層:本発明におけるハードコ
ート層を形成する樹脂には、紫外線又は電子線によって
硬化する電離放射線硬化型樹脂が使用される。電子線硬
化型樹脂には次のような樹脂が挙げれれる。好ましく
は、アクリレート系の官能基を有するもの、例えば、比
較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、
アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッ
ド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、
ポリチオールポリエン樹脂、多価アルコール等の多官能
化合物の(メタ)アクリレート等のオリゴマーまたはプ
レポリマーおよび反応性希釈剤としてエチル(メタ)ア
クリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ス
チレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の単
官能モノマー並びに多官能モノマー、例えば、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジ
オール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート、1、6−ヘキサンジオールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート等を比較的多量に含有するものが使用でき
る。
【0018】さらに、上記の電子線硬化型樹脂を紫外線
硬化型樹脂とするには、この中に光重合開始剤として、
アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾ
イルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラ
メチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類
や、光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリーn−ブチルホスフィン等を混合して用いるこ
とができる。特に本発明では、オリゴマーとしてウレタ
ンアクリレート、モノマーとしてジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート等を混合するのが好ましい。
【0019】反射防止層:上記のようにして得られたハ
ードコート層を有するプラスチックフィルム上に、さら
に反射防止層を形成することにより、反射防止フィルム
とすることができる。このような反射防止層の形成に
は、低屈折率のMgF2 、SiO2 等の無機質材料や、
金属材料で蒸着、スパッタリング、プラズマCVD等に
より薄膜を単層又は多層形成するか、低屈折率のMgF
2 、SiO2 等の無機質材料や、金属材料等を含有させ
た低屈折率の樹脂組成物の塗膜を単層又は多層形成する
ことにより行なう。
【0020】
【実施例】
〔実施例1〕Sb2 5 ゾル(AIP−130S:商品
名、日産化学製、粒径10〜30nm)100重量部
に、SiO2 ゾル(日産化学製、粒径5nm)を20重
量部加え、SiO2 超微粒子をSb2 5 超微粒子表面
に吸着させて、Sb2 5 超微粒子表面にSiO2 皮膜
を形成したゾルを得た。このゾルを紫外線硬化型アクリ
レート系樹脂(X−12−2400:商品名、信越化学
製)に対し、200重量部加え、PETフィルム(HP
−7:商品名、帝人製、厚さ100μm)上に膜厚3μ
m/dryになるように塗工し、電子線(4Mrad、
10m/分)を照射して塗膜を硬化した。この膜上にM
aF2 を真空蒸着法で膜厚1000Åになるように蒸着
膜を形成して反射防止フィルムを得た。
【0021】図1に、本実施例1で得られた反射防止フ
ィルムの層構成を表す断面図を示す。図1中において、
1は基材プラスチックフィルム、2はハードコート層、
3は反射防止層である。
【0022】〔実施例2〕基材フィルムとしてPETフ
ィルム(HP−7:商品名、帝人製、厚さ125μm、
550nmにおける光線透過率87.5%)を用い、S
iO2 皮膜を形成したSb2 5 超微粒子の紫外線硬化
型アクリレート系樹脂への添加量を変化させた以外は、
前記実施例1と同じ条件で、反射防止フィルムを製造し
た。
【0023】得られた反射防止フィルムの膜厚、基材密
着性(%)、550nmにおける光線透過率、MgF2
の蒸着密着性(%)、550nmにおける蒸着膜光線透
過率を測定した結果を下記の表1に示す。
【0024】
【表1】 表1によれば、Sb2 5 超微粒子の紫外線硬化型アク
リレート系樹脂への添加量が増大するにつれて、基材プ
ラスチックフィルムへの密着性、得られた反射防止フィ
ルムの光線透過率、MgF2 の蒸着密着性(%)、55
0nmにおける蒸着膜光線透過率が増大していることが
分かる。
【0025】〔実施例3〕SnO2 とWO3 からなる固
溶体のゾル(HIS−30:商品名、日産化学製)を、
電離放射線硬化型シロキサン系アクリレート樹脂(X−
12−2400:商品名、信越化学製)に対し150重
量部加え、得られた樹脂組成物をPETフィルム(HP
−7:商品名、帝人製、厚さ100μm)上に膜厚3μ
m/dryになるように塗工し、電子線(4Mrad、
10m/分)を照射して塗膜を硬化した。この硬化塗膜
上にMaF2 を真空蒸着法で膜厚1000Åになるよう
蒸着膜を形成して反射防止フィルムを得た。
【0026】〔実施例4〕SnO2 とWO3 からなる固
溶体の固形分30重量%のゾル(AMT−130S:商
品名、日産化学製)を、紫外線硬化型シロキサン系アク
リレート樹脂(X−12−2400:商品名、信越化学
製)のキシレン希釈固形分30重量%に対し、添加量が
それぞれ10重量%、25重量%、30重量%、40重
量%、50重量%、60重量%、65重量%、70重量
%となるように加え、得られた各樹脂組成物をPETフ
ィルム(HP−7:商品名、帝人製、厚さ75μm)上
に膜厚3μm/dryになるように塗工し、ライン速度
2.5m/分、乾燥温度60℃で、160Wの紫外線を
照射して、ハードコート層を形成した。これらの硬化塗
膜上にMaF2 を真空蒸着法で膜厚1000Åになるよ
う蒸着膜を形成して各反射防止フィルムを得た。
【0027】得られた各反射防止フィルムの表面硬度、
基材密着性(%)、全光線透過率(%)、ヘイズ値
(%)、550nmにおける光線透過率、MgF2 の蒸
着膜密着性(%)、550nmにおける蒸着膜光線透過
率(%)、蒸着膜ヘイズ値(%)、550nmにおける
蒸着膜光線透過率(%)、蒸着膜表面硬度を測定し、そ
の結果を下記の表2に示す。
【0028】
【表2】 表2によれば、SnO2 とWO3 からなる固溶体のゾル
の樹脂への添加量が、40重量%を越え70重量%未満
とした場合が、金属酸化物超微粒子の分散性、得られる
ハードコート層の表面硬度、基材プラスチックフィルム
とハードコート層との密着性、種々の光学的特性におい
て優れていることが分かる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、酸化ケイ素皮膜を形成
した金属酸化物超微粒子にカップリング剤で表面を処理
することにより、金属酸化物超微粒子に対して樹脂との
充分な結合性を積極的に付与したので、樹脂中への充分
な分散性を良好にし、金属酸化物超微粒子の樹脂中への
添加量を多くしても高い機械的強度を有する塗膜を得る
ことができる。
【0030】しかも、金属酸化物超微粒子自体が酸化ケ
イ素皮膜で覆われているので、酸又はアルカリに対して
も耐性が生じ、また、樹脂と金属酸化物超微粒子との密
着性がよくなるので、それらの界面に酸又はアルカリが
侵入することを防止でき、且つ金属酸化物超微粒子に耐
酸性、耐アルカリ性を付与することができる。
【0031】また、金属酸化物超微粒子のハードコート
層への添加量を増やしても、ハードコート層の硬化塗膜
の強度を高く維持することができる。
【0032】また、金属酸化物超微粒子のハードコート
層への添加量の増減を調整することにより、ハードコー
ト層の屈折率を調整することができるので、干渉縞の発
生を防止することが容易に行える。
【0033】また得られたハードコート層の塗膜表面の
エネルギーが低くなり、ぬれ性、接着性がよくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた反射防止フィルムの層構成
を表す断面図である。
【符号の説明】
1 基材プラスチックフィルム 2 ハードコート層 3 反射防止層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉原 俊夫 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 山下 夏子 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 鈴木 裕子 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 岡 素裕 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−294303(JP,A) 特開 平4−110918(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 1/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)金属酸化物超微粒子に酸化ケイ素
    皮膜を形成し、さらにカップリング剤で表面を処理する
    ことにより、樹脂との結合性を付与した金属酸化物超微
    粒子を得、 (2)前記金属酸化物超微粒子を電離放射線硬化型樹脂
    に分散させ、 (3)得られた金属酸化物超微粒子分散電離放射線硬化
    型樹脂を基材プラスチックフィルム上に塗工することを
    特徴とする干渉縞の発生を防止するハードコート層を有
    する光学材料用プラスチックフィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記金属酸化物は、Sb2 5 、TiO
    2 、Y2 3 、ZrO2 、SnO2 、ITO(インジウ
    ム−錫酸化物)、La2 3 、Al2 3 の金属酸化物
    超微粒子、及びSnO2 とWO3 の固溶体からなる超微
    粒子の1種又は2種以上である請求項1記載の干渉縞の
    発生を防止するハードコート層を有する光学材料用プラ
    スチックフィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記基材プラスチックフィルムがポリエ
    チレンテレフタレートフィルムである請求項1又は2記
    載の干渉縞の発生を防止するハードコート層を有する光
    学材料用プラスチックフィルムの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の干渉縞の発生
    を防止するハードコート層を有する光学材料用プラスチ
    ックフィルムの製造方法により得られた光学材料用プラ
    スチックフィルム。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の光学材料用プラスチック
    フィルム上に反射防止層を積層したことを特徴とする反
    射防止フィルム。
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