JP3381350B2 - エレベータ用非常止め装置およびエレベータ - Google Patents
エレベータ用非常止め装置およびエレベータInfo
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Description
に高速で移動するエレベータにおいて移動速度が所定値
より速くなったときに動作する信頼性の高いエレベータ
用非常止め装置及びその非常止め装置を備えた高速エレ
ベータに関するものである。
等によって乗りかごが落下した際に、乗客に危害を与え
ない減速度(日本エレベータ協会規格では平均9.8m
/s2以下)で停止する安全装置、すなわち非常止め装
置が不可欠である。
ルに摺動面が対面するように2個の制動子を配して、乗
りかごが所定の速度以上に達した場合に、ガイドレール
を挟み込むように2個の制動子を弾性体の弾力により、
制動力を発生させる構造になっている。現在、ビルの高
層化にともない、エレベータの高速化、長行程化が進め
られている。エレベータを高速化、長行程化すると、非
常停止時の動作速度、停止距離が増すため、非常止め装
置が制動すべきエネルギが大幅に増大するという新たな
問題が生じる。
応するには、制動子をガイドレールに押し付ける力の増
大が必要となり、弾性体の大型化を招き、結果として非
常止め装置の重量増加につながる。非常止め装置の重量
増加は、乗りかごの重量増加となり、エレベータ駆動源
の馬力アップを必要とする。さらに、乗りかごの重量増
加は、ロープの本数増加、大径化を必要とし、一層の重
量増加を引き起こす悪循環につながる。従って、エレベ
ータのより一層の高速化、長行程化には、制動子を押し
付ける力を増す方法ではなく、制動子の摺動特性、すな
わち摩擦係数の増加、耐摩耗性の向上を達成することが
必要である。
非常止め装置において、動作時に制動子とレールとが焼
き付いて乗りかごを急激に停止し、乗客に危害を与える
状態は最も避けねばならない。従って、制動子にはレー
ルに焼き付いてロックしないための、適度の潤滑性が必
要である。一方、押し付け力を効果的に乗りかごの制動
力に変換するためには、高速から低速まで安定した高い
摩擦係数が必要である。さらに、制動子を押し付ける弾
性体として線形バネ定数を有するバネを用いる場合、摩
耗とともに押し付け力は低下することになる。従って、
制動子には他の特性として、耐摩耗性が必要となる。
た。例えば、特公昭50−4175号公報に示すよう
に、片状黒鉛鋳鉄FC250(JIS規格)や球状黒鉛
鋳鉄FCD400(JIS規格)が利用されている。同
材料はグラファイトが潤滑成分として働くため、レール
とのロックが生ぜず摩擦係数が安定している。
る方法が検討されている。例えば、摩擦係数値を高く保
ちかつ安定させる方法として、1個の制動子の摺動面の
上部に耐摩耗性のよい鉄系材料、下部に摩擦係数の安定
した銅系材料を配置した非常止め装置が特公昭59−3
5819号公報に明示されている。
を増す方法として、制動子の摺動表面を耐熱材料の薄膜
で覆う方法が考案されており、特開昭62−26987
5号公報に明示されている。
両用の摩擦材として各種鋳鉄が使用されている。鉄道用
摩擦材としての各種鋳鉄については、潤滑学会学会誌
「潤滑」、第31巻12号(1986)、845頁から
850頁に記載されている。
号公報に開示されているFC25やFCD40は、摩擦
係数が安定している反面、摩擦係数が低く、耐摩耗性に
劣る。従って、FC25やFCD40を用いる場合は、
非常止め装置の押し付け力を増す必要が有り、このため
非常止め装置自体の重量が増大し、結果として乗りかご
の重量が増すという問題があった。
の課題がある。
ている摺動面の上部に鉄系材料、下部に銅系材料を配置
した制動子では、制動子に不可欠な潤滑成分に対する検
討がなされておらず、信頼性に問題がある。また、摺動
面の温度上昇に対して鉄系材料と銅系材料の併用が検討
されているが、両材料間の熱伝導の効率が低く、鉄系材
料部分の摺動面の溶融防止には効果的ではない。さら
に、両材料の耐摩耗性が等しくない場合、制動子の上部
と下部とで摩耗量が異なり、摺動面の片当りが生じ、正
常な制動力を発生できなくなる可能性がある。
れている摺動面全体を耐熱性のよい薄膜で覆う方法は、
制動子に不可欠の潤滑成分に対する検討がなされておら
ず、信頼性に問題がある。また、薄膜摩耗後は摺動面の
溶融防止効果がなく信頼性に問題がある。
845頁から850頁に記載されている鉄道車両用の各
種鋳鉄は、エレベータと異なり速度が極めて大きく(エ
レベータの数〜10数m/sに対し、20〜35m/
s)、面圧が小さい(エレベータの数〜10kg/mm
2に対し、0.0数〜0.1kg/mm2)条件で使用さ
れる。また、エレベータ非常止め装置制動子のように一
度きりの使用に耐えうれば良いものではなく、長期にわ
たり繰返し使用するものである。材料の摺動特性は、一
般に摺動条件に依存する。従って、鉄道車両用の各種鋳
鉄はエレベータの稼動条件下では同様の特性を示すと限
らない。すなわち、鉄道車両用条件下の特性をもとにし
た、単純な転用は意味をなさない。
性が高く、より大きな制動エネルギに対応できるエレベ
ータ用非常止め装置、及び安全性が高く、高速運転が可
能であるエレベータを提供するものである。
するために、昇降路壁に設置されたガイドレールに対向
するよう配置された制動子と、エレベ−タの乗りカゴが
所定速度以上となったとき制動子をガイドレールに押し
つける弾性体とを備えるエレベータ用非常止め装置に以
下のいずれかの構成を備えればよい。
ゴを停止させるのに要する非常止め装置1組あたりの制
動エネルギー(J)に対する前記弾性体の発生するガイ
ドレールに制動子を押しつける最大加重(kg)の比が
0.015(kg/J)以下である。
ごを停止させるのに要する非常止め装置1組あたりの制
動エネルギー(J)に対する非常止め装置1組の重量
(kg)の比が0.00015(kg/J)以下であ
る。
ト相、ステダイト相、セメンタイト相及びパーライト相
を含む。
相を備え、更にグラファイト相の面積に対するステダイ
ト相とセメンタイト相を合わせた面積との比が0.5以
上であるもので構成されている。
イト相を面積率で5%以上含むものである。
t%以上含む鉄合金である。
わせて2.0wt%以上含む鉄合金である。
成されており、摺動面が複数に分割されているものであ
る。
かごと、乗りかごを昇降させる駆動装置と、乗りカゴの
速度が所定値を越えたときに作動する非常止め装置を備
えるエレベータにおいて、上記のいずれかの構成を備え
るエレベ−タ用非常止め装置を備えるエレベータとす
る。
の上下にそれぞれ1組づつ計2組を装着し、2組のうち
の少なくとも1組は上記いずれかの構成を備えるエレベ
ータ用非常止め装置を備えればよい。
鉛の結晶構造で存在する炭素からなるグラファイト相、
FeとFe3PとFe3Cとの三元共晶組織であるステダ
イト相、Fe3Cで示される鉄の炭化物を表すセメンタ
イト相及びFe3Cとフェライトとの二元共析組織であ
りFe3Cとフェライトとが層状に交互に配列するパー
ライト相がある。
用、役割を説明する。
分の役割を果たし、ガイドレールと制動子との焼き付き
を防止する。ステダイト相は硬質相であり、摩擦係数を
高め、耐摩耗性を増す役割を果たす。セメンタイト相も
硬質相であり、同様に摩擦係数を高め、耐摩耗性を増す
役割を果たす。さらに、セメンタイト相はステダイト相
に比べ、高温での硬さの低下がより小さいため、摩擦熱
で摺動面が高温になった状態で摩擦係数を高め耐摩耗性
を増す役割の低下が小さい。
用、役割を説明する。
の役割を果たす。Si,NiはCをグラファイト化させ
る効果がある。またNiは、パーライトを強化する効果
がある。Pはステダイトを形成する。Crはセメンタイ
トとステダイトを析出させる効果がある。
動子摺動面を分割構造とする作用、役割を説明する。
に摺動面から排除し、摩耗粉もしくはかけらがレールに
食い込み、異常摩耗が発生するのを防ぐ。また、複数に
分割された摺動面は、片当たりが生じた場合、当たった
部分、即ち分割された1面の面圧が極端に高くなるため
即座に摩耗し、片当たりを解消する役割を果たし、異常
摩耗の発生すを防ぐ。
作用、役割を説明する。
て以下説明する。エレベータの乗りかごは、昇降路を形
成し、相対する2面に設置されたガイドレールによって
ガイドされる。従って、非常止め装置は動作時に乗りか
ごを傾け、急停止することのないよう、各レールに1台
づつ計2台が乗りかごの同じ高さに設置される。すなわ
ち、非常止め装置は1台で設置、動作することはなく、
2台、1組が使用される最小単位である。従って、非常
止め装置1組と称するときには、エレベータの乗りかご
に2台設置されることを意味する。
ける力、制動子の数、及び各制動子の摩擦係数、制動子
を押しつける力を発生する弾性体のバネ定数と制動子の
耐摩耗性とに依存する。従って、非常止め装置を2組装
着し、非常止め装置の各制動子に摩擦係数の異なる材料
を組み合わせることで、同一材料ではできない制動力の
微調整が可能となる。
する。
装置を備えたエレベータの移動部の構成を示す概略図で
ある。エレベータの移動部は、乗客を乗せ昇降路を移動
する乗りかご2、乗りかご2と機械室に設置された駆動
系とを連結する複数本のロープからなるメインロープ4
と、非常時に乗りかご2を安全に停止させる非常止め装
置1からなる。また、図中3は昇降壁に設置され、昇降
の際に乗りかご2をガイドする2本のガイドレールを示
す。さらに、非常止め装置1は内部にガイドレール3を
はさみ込む一対の制動子9を有し、制動子9は乗りかご
2の速度を感知するガバナ系(詳細は後述)とロッド8
によって連結されている。なお、図1において、エレベ
ータは非常止め装置の設置位置を主に説明するため、直
接関係しない装置、例えばドア開閉装置、テールコー
ド、駆動系、及びガバナ関連等は省き、図示していな
い。
るための、非常止め装置システムの概略を示す。非常止
め装置システムは、エレベータ機械室(図示せず)に設
置されたガバナ5、ガバナ5に乗りかご2の速度を伝え
るガバナロープ6、ガバナロープ6と乗りかご2とを連
結するリンク7、リンク7と非常止め装置1とを連結す
る引き上げロッド8からなる。
非常止め装置1の1部断面を概略的に図3に示す。図3
において、非常止め装置1はガイドレール3の右側に断
面図、左側に正面図で示される。非常止め装置1はガイ
ドレール3をはさみ込む2個の制動子9、制動子9の移
動をガイドするローラ10、ガイド11、ローラ10と
ガイド11を支持するガイド支持部材12、制動子をガ
イドレールに押しつける力を発生する弾性体13、フレ
ーム14、ローラの側面に設置されているローラプレー
ト15、及びガイド支持部材12をフレーム14に取付
け、且つ弾性体13をガイドする固定ボルト16からな
る。固定ボルト16は、ばね17、ナット18を介して
フレーム14に設置されている。
め装置の重量、形状については、詳細を、以下に説明す
る。また、弾性体13には、U字型のばねを用いた。な
お、本発明の非常止め装置は、ばね形状に制限されるこ
とは無く、U字型のばね以外にも皿形状のばね、コイル
ばねの使用が可能である。
止め装置を破断して図4に示す。図4において、非常止
め装置1の動作時に、制動子9を引き上げるロッド8が
断面で示される。支持板8’は引き上げロッド8に連結
されており、制動子9はガイドレール3に対し離接可能
に支持板8’に保持されている。さらに、制動子9は、
ばね(図示せず)によりローラ10に対して押しつけら
れている。弾性体13は、固定ボルト(図示せず)によ
ってフレーム14に固定されている。
3,図4及び図5を用いて説明する。図5は、非常止め
装置1の動作時の各部品の動きを説明する動作説明図で
ある。
ご2が所定速度を超えて降下した場合、ガバナ5の回転
数が所定値を超えると、内部に設けられた加速度検知器
(図示せず)が動作しガバナ5を停止する。その結果、
ガバナロープ6の運動も停止するが、乗りかご2は落下
し続けているため、相対的にリンク7が引き上げられ、
さらにリンク7に連結するロッド8が引き上げられる。
その結果、ロッド8に連結する支持板8’に保持された
制動子9も引き上げられる。
が引き上げられると、制動子9は、ローラ10及びガイ
ド11などに案内されながら上方に上昇する。制動子9
がフレーム14に対し所定距離だけ上昇すると、ガイド
レ−ルに対向配置した一対のガイド11はテ−パを有し
ているため、一対の制動子9はその間隔が狭まり、ガイ
ドレ−ル3に接触する。制動子が更に上昇するとガイド
レ−ルへの押し付け力が生ずると共に反力を受け、ロー
ラ10、ガイド11、ガイド支持部材12を介してU字
形の弾性体13の脚部を所定値だけ押し広げ、弾性体1
3が制動子9をガイドレール3に押しつける所定の力が
発生する。その結果、ガイドレール3と制動子9間に大
きな摩擦力が生じ、乗りかご2を停止させる。
ついて検討した内容及び結果を以下に詳細に説明する。
ガイドレールの材料である低炭素鋼SS400(JIS
規格)製のディスクを回転させ、その表面に制動子の材
料で作られたのピンを押し付け摺動する実験を行った。
ディスクは、非常止め装置の動作時を再現するように、
所定の回転数から一定減速度で停止するまで減速させ
た。その間のディスクとピンとの摩擦係数を測定して、
速度と摩擦係数との関係を求め、さらに平均摩擦係数、
摩耗率を算出して材料を評価した。実験条件を下記の表
1にまとめる。
係数μは、摺動速度vに依存しする。したがって、μ=
μ(v)と表すことができる。又、vは時間とともに変
化する。摺動距離をLとすると、LはL=∫v(t)d
tと表すことができ、平均摩擦係数μavは、これらよ
りμav=∫μ(v)dv/Lで表される。
P(=荷重/摺動面積)、摺動距離をLとすると、WR
=WL/(P×L)で表される。
する。まず、従来装置に用いているFC250をベース
に各種元素を加え、各種鋳鉄を製作し、組織の変化と平
均摩擦係数、摩耗率の変化を調べた。検討した材料の組
成範囲を、表2にまとめる。
を化学分析した結果であり、制動子の全体的な組成の範
囲を示すものである。上記元素において、C,Si,N
i,Cr,Pの効果については、前述したが補足すると
次の通りである。
し、潤滑成分の役割を果たす。Si,NiはCをグラフ
ァイト化させる効果がある。またNiは、パーライトを
強化する効果がある。Pはステダイトを形成する。Cr
はセメンタイトとステダイトを析出させる効果がある。
果たし、鋳鉄の添加元素としては広く用いられているも
のである。
する。FC250は、パーライト地に片状のグラファイ
トが析出した組織である。このFC250にPを加える
と、前述したように、Fe3P−Fe3C−Feで示され
る三元共晶組織であるステダイトが析出する。さらに、
Crを加えると、Fe3Cで示される鉄の単価物である
セメンタイトが析出し、またステダイトの析出量も増
す。Fe3Cとフェライトとの二元共析組織でありFe3
Cとフェライトとが層状に交互に配列するパーライト層
はNiを加えるとパーライト地が微細化され、さらに4
%近くまで多量に加えると、素地がベイナイトと呼ばれ
る硬い組織に変化する。
用、役割を説明する。◆摺動面に存在するグラファイト
相は潤滑成分の役割を果たし、ガイドレールと制動子と
の焼き付きを防止する。ステダイト相は硬質相であり、
摩擦係数を高め、耐摩耗性を増す役割を果たす。セメン
ダイト相も硬質相であり、同様に摩擦係数を高め、耐摩
耗性を増す役割を果たす。さらに、セメンタイト相はス
テダイト相に比べ、高温での硬さの低下がより小さいた
め、摩擦熱で摺動面が高温になった状態で摩擦係数と耐
摩耗性の低下が小さい。
明する結果は、他の元素の組成を固定し、Pの含有率を
変えた結果である。なお、他の元素の組成を固定し材料
を製作したが、分析した結果試験片間に多少の差が生じ
た。他元素のバラツキを含め、組成を表3にまとめる。
また、試験条件は全て一定とした。試験条件を表4にま
とめる。
との関係を示す。なお、平均摩擦係数、摩耗率はFC2
50の値を基準値;1.0とし、相対値に変換して表記
した相対平均摩擦係数、相対摩耗率である。平均摩擦係
数はPの添加量とともに増加し、約0.5wt%以上で
急激に増加して、約0.8wt%以上でほぼ一定値に達
する。摩耗率はPの添加量とともに減少し、約0.7w
t%でほぼ一定値に達する。
のものに比較して1.4〜1.5倍になり、摩耗率は従
来のものに比較して約9〜10倍になることが分かる。
面積率と平均摩擦係数、摩耗率との関係を示す。なおス
テダイトの面積率は、15点の材料組織写真を撮り、ス
テダイト部分をトレースした後、(株)ニレコ社製画像
処理装置、ルーゼックスIIを用いて面積、及び面積率を
求めた。面積率とは、画像処理した範囲におけるステダ
イトの面積の比率をいう。
ともに増し、ステダイト面積率が約5%を超えると急激
に増加して約6%でほぼ一定値に達する。摩耗率はステ
ダイト面積率の増加とともに減少し、約6%でほぼ一定
値に達する。
250に、Pを添加することで摩擦係数、耐摩耗性を大
幅に改良することができる。添加量は、約0.5wt%
以上でその効果が顕著であり、約0.7wt%以上では
ほぼ一定値に達する。しかしながら、Pの添加量が3w
t%を越えると、制動子の切削性が悪化するので、添加
量は0.7から3wt%の範囲内にあるのが望ましい。
さらに、Pを添加した材料組織を検討すると、ステダイ
トの析出が摩擦係数、耐摩耗性を大幅に改良することが
判明した。組織を定量化すると、ステダイトの面積率が
約5%以上でその効果が顕著であり、約6%以上ではほ
ぼ一定値に達する。
明する結果は、上記結果と同等に他の元素の組成を固定
し、Crの含有率を変えた結果である。検討した材料の
組成範囲を表5にまとめる。また、試験条件は表4に示
す条件と同様である。
トが析出する。しかし、Pが加えられており、ステダイ
トが析出している場合には、ステダイトの一部を構成す
るセメンタイトとしても析出するために、Cr添加の効
果は単体のセメンタイトの析出だけでは、判定できな
い。従って、摩擦係数、耐摩耗性に及ぼす効果として
は、Pが添加されている場合、Pとの複合効果として検
討しなければならない。
数、相対摩耗率との関係を示す。平均摩擦係数はP+C
rの含有率とともに増加し、約2.0wt%でほぼ一定
値に達する。摩耗率はP+Crの含有率とともに減少
し、約2.0wt%でほぼ一定値に達する。なお、一般
にCrが3.0wt%を越えると制動子の切削性が悪化
する。Crの効果は、摩擦係数よりも耐摩耗性の改良の
点で顕著である。
均摩擦係数、耐摩耗性の改良により一層の効果が生ま
れ、特に耐摩耗性の改良に効果が大きい。P+Crの含
有率で示せば、約1.5wt%以上でその効果が顕著で
あり、約2.0wt%以上では、その効果はほぼ一定値
に達する。なお、P+Crの含有率は、切削性に観点か
ら約5wt%までが実用範囲である。
P、Crの検討に用いた材料は全て、Cを3.4〜3.
6wt%含みグラファイトが析出している材料である。
この材料のグラファイトの面積率は8.4〜10.5%
であり、平均9.6%である。グラファイトの効果を確
かめるためCの量が少なくグラファイト面積比率の小さ
い工具炭素鋼SK−3(JIS規格)について同様の実
験を行った。
ず、試験毎に測定間の値に大きな差を生じることが判明
した。場合によっては、ガイドレールを模擬したSS4
00材とロックし、急激な減速度で停止することがあっ
た。また、摩耗率が著しく増加した。非常止め装置とい
う安全装置の役割を考慮すれば、信頼性に劣る材料は使
用しがたい。この結果から、炭素鋼の摩擦係数の不安
定、高い摩耗率は、組織中にグラファイト相が極めて少
ないためと考えられ、制動子には摩擦係数を安定させる
ためのグラファイト相の存在は不可欠と考えることがで
きる。なお、SiはCのグラファイト化を促進する効果
のある添加元素として有効であり、グラファイト化を促
進のため1.4〜1.6wt%の添加が望ましい。
数と耐摩耗性、及び摩擦係数の安定性と高い信頼性を両
立させるために、制動子の材料において摺動抵抗となる
組織と、潤滑となる組織の比率に着目した。先に説明し
た、種々試験片のステダイト、セメンタイトとグラファ
イトとの面積率を解析し、(ステダイト面積+セメンタ
イト面積)/グラファイト面積の比で特性を整理した。
その結果を図9にまとめる。
グラファイト面積の比を以下SRと表記する。平均摩擦
係数はSRの増加とともに増し、特にSRが約0.5以
上での増加が著しい。摩耗率はSRの増加とともに減少
し、約1.0%でほぼ一定値に達する。
ト面積)/グラファイト面積の比SRは、約0.5以上
で、特性が安定でかつ高い摩擦係数と耐摩耗性が得られ
る。
添加すると、組織のパーライトが微細化し、全体の強度
が増し、耐摩耗性の点で効果がある。しかし、Niの量
を増し素地にベイナイトが析出する状態になると、効果
が逆転する。すなわち、ベイナイトが素地に析出した状
態では摩擦係数と耐摩耗性が下がる。特に、耐摩耗性に
低下が著しい。従って、ベイナイトの析出は避けなけれ
ばならず、Niの量としては1.5〜4wt%の範囲が
良好であり、望ましくは2〜4wt%の範囲が好まし
い。
が安定し、高い摩擦係数と耐摩耗性を発揮するには、材
料組織としては、グラファイト相、ステダイト相、セメ
ンタイト相及びパーライト相で構成されていることが望
ましい。なお、上記結果はガイドレールの材料がSS4
00である場合に限らず、他の炭素鋼である場合も同様
である。
制動子の形状について、以下説明する。◆図10に上記
材料で製作した非常止め装置の制動子9の外観を示す。
図10に示すように制動子9は、全体的にくさび形状を
しており、ガイドレール3をはさみ込む摺動面9aに
は、複数の溝が形成してある。また、図10に示す9b
は、引き上げられる際にガイドレール3をはさみ込むよ
うに移動させるためのガイド溝であり、両側面に形成し
てある。
する。図11は、制動子9の摺動面9aの一部正面図で
あり、線III−IIIの断面の一部拡大を図12に示す。本
制動子は、断面がV字形状の溝(以後、V字溝と表記す
る)を摺動方向に対し、45度と135度の角度で互い
が直交するように形成し、摺動面を4角形に分割してい
る。図12に示したV字溝の角度αは、本実施例では9
0度と60度を検討し、両角度とも摩耗粉を摺動面から
取り除き、良好な結果を得ている。V字溝の場合、溝加
工が容易であり、分割された4角形の断面形状が台形で
あるため、剪断力に強いという効果がある。
図13は他の実施例である制動子の摺動面の一部正面図
であり、線IV−IVの断面の一部拡大を図14に示す。本
制動子は、断面が角形状の溝(以後、角溝と表記する)
を摺動方向に対し、45度と135度の角度で互いが直
交するように形成し、摺動面を4角形に分割している。
角溝の場合、溝体積が大きいため摩耗粉を多量に取り込
める。
図15は他の実施例である制動子の摺動面の一部正面図
である。本制動子は、角溝を摺動方向に対し、60度、
90度、120度の3種類形成し、摺動面を3角形に分
割している。摺動面を3角形に分割した場合、溝の交差
が3本になり、摩耗粉の排除が容易となる。
動子摺動面を分割構造とする作用、役割を説明する。◆
複数本形成された溝は、摩耗粉をすみやかに摺動面から
排除し、摩耗粉若しくはかけらがレールに食い込み、異
常摩耗が発生するのを防ぐ。また、複数に分割された摺
動面は、片当たりが生じた場合、当たった部分、すなわ
ち分割された一面の面圧が極端に高くなるため即座に摩
耗し、片当たりを解消する役割を果たし、異常摩耗の発
生を防ぐ。
を有する非常止め装置の装置全体の特性について、以下
説明する。◆非常止め装置は、装着されるエレベータの
定格速度、乗りかごの重量、すなわち非常止め装置が制
動すべきエネルギ(単位はジュール)によって弾性体の
仕様が決まり、装置全体の重量(単位はkg)が決定さ
れる。従って従来の装置を用いた場合、当然のことなが
ら、制動すべきエネルギ(以下、Eとする)が大きいほ
ど、弾性体が制動子をガイドレールに押しつける力(以
下、Pとする)を大きくする必要があり、、非常止め装
置の重量(以下、Wとする)が大きくなる。
と、制動子の摩擦係数が高いため、押しつけ力Pが有効
に制動力に変換でき、かつ耐摩耗性が優れるため、制動
子の摺動面の摩耗が少なく、押しつけ力Pの低下が少な
い。従って、小さい押しつけ力P、小さい非常止め装置
で、大きな制動エネルギEに適応することができる。制
動子にFC250を用いている従来装置と本実施例の装
置との制動能力の比較を図16及び図17を用いて説明
する。
との比P/Eと、相対摩擦係数との関係を示すものであ
る。本実施例の非常止め装置は従来装置に比べ、P/E
で大幅な低下が図れる。即ち、本実施例において、速度
が一定で乗りカゴの重量が2種の値をとる場合、P/E
値が0.013(kg/J)と0.009(kg/J)
となり、乗りカゴの適正重量から推定した適正押しつけ
力を基に算出した値0.015(kg/J)以下を達成
することが可能となった。一方、従来装置においてはP
/Eの実績値は0.036(kg/J)である。
ルギEとの比と、相対摩擦係数との関係を示すものであ
る。本実施例の非常止め装置は従来装置に比べ、W/E
で大幅な低下が図れる。即ち、従来装置においては、W
/Eの実績値が0.00036(kg/J)であるのに
対し、本実施例においては非常止め装置が2種の値をと
る場合、W/E値が0.00015(kg/J)と0.
00009(kg/J)となり、乗りカゴの適正重量か
ら推定した非常止め装置の適正重量から算出した値0.
00015(kg/J)以下を達成することが可能とな
った。
9を用いて説明する。◆図18は、本発明の他の実施例
である非常止め装置を配置したエレベータの構成を示す
概略図である。図18において、1は乗りかご2の下部
に取付けられた非常止め装置であり、1’は乗りかご2
の上部に取付けられた非常止め装置である。図18の線
V−Vの断面をC方向から見た断面を図19に示す。図
19において、9は非常止め装置1用の制動子(以後、
下部制動子と表記する)、9’は非常止め装置1’用の
制動子(以後、上部制動子と表記する)である。なお、
図19においては、図3、4でU字型ばねで示した弾性
体を単なるばね13として簡略表示してある。
動子9’とに前述の実施例1で示したグラファイト相、
ステダイト相、セメンタイト相及びパーライト相を含む
材料組織を有するものを用いた。その結果、制動力が増
大し定格速度及び荷重の大きなエレベータへも適用でき
ることが明らかとなった。尚このばあい、上部及び下部
の制動子を同時に作動させず、上部の制動子を作動させ
た後、下部の制動子を作動させるようにすると滑らかな
減速が得られる。又、上部と下部の制動子の材料に異な
るものを用いて組み合わせることにより、摩擦係数を広
範囲に制御することができ、、エレベータの移動速度、
及び荷重に応じ、最適の制動力を得ることができる。F
C250を用いた制動子を備える非常止め装置とグラフ
ァイト相、ステダイト相、セメンタイト相及びパーライ
ト相を含む材料組織からなる制動子を備える非常止め装
置組合わせた一例を表6にまとめる。なお、定格速度と
は、常時の運転時の速度であり、非常止め装置の動作す
る速度とは異なる。
非常止め装置を上部に設置しFC250の制動子を備え
る装置を下部に設置したのは、下部装置の制動による摩
擦熱によって温度上昇しているレールと摺動する上部装
置側に、高温での摩擦係数がFC250より高い組織を
有する本発明の材料構成材を用いた非常止め装置を配置
する方が、制動に対し効果的であるためである。
常止め装置の制動子材料としてのFC250を用いた
が、摩擦係数と摩耗率とを考慮すればFC250に限る
ものではなく、FCD400、FCD700でもよい。
置に用いる制動子材料を組み合わせることにより、最適
な制動力を備え、制動力の安定したエレベータとするこ
とができる。
の約1.4〜1.5倍の平均摩擦係数,約9〜10倍の
耐摩耗性が安定的に得られ、より小さな押し付けバネ
で、停止可能である。さらに、摩耗量が約1/10であ
るため、用いるバネのバネ定数が小さくてすみ、変位量
の小さいばねの使用が可能である。
ず、非常止め装置の重量を大幅に増す必要がない。その
結果、メインロープの大径化、駆動モータの大馬力化を
する必要が無く、乗客人数のアップ、消費エネルギの節
約が可能である。さらに、以上のような非常止め装置を
搭載したエレベータは、非常止め装置動作時の信頼性が
高く、乗客の安全を確実にするものである。
装置を配置したエレベータ乗りかごの概略斜視図であ
る。
装置システムの概略図である。
非常止め装置の一部断面図である。
断面図である。
ある。
及び相対摩耗率との関係図である。
積率と相対平均摩擦係数及び相対摩耗率との関係図であ
る。
均摩擦係数及び相対摩耗率との関係図である。
面積+セメンタイト面積)/グラファイト面積と相対平
均摩擦係数及び相対摩耗率との関係図である。
る。
ある。
方向から見た拡大断面図である。
一部正面図である。
向から見た拡大断面図である。
一部正面図である。
力Pと制動エネルギEとの比と相対平均摩擦係数とで比
較した図である。
重量Wと制動エネルギEとの比と相対平均摩擦係数とで
比較した図である。
止め装置を2組配置したエレベータ乗りかごの概略図で
ある。
見た断面図である。
…ガイドレール、4…メインロープ、5…ガバナ、6…
ガバナロープ、7…リンク、8…引き上げロッド、8’
…支持板、9、9’…制動子、9a…制動子の摺動面、
10…ローラ、11…ガイド、13…弾性体、14…フ
レーム。
Claims (5)
- 【請求項1】昇降路壁に設置されたガイドレールに対向
するよう配置された制動子と、エレベータの乗りカゴが
所定速度以上となったとき前記制動子をガイドレールに
押しつける弾性体とを備えるエレベータ用非常止め装置
において、平均9.8m/s2以下の減速度で乗りカゴを停止
させるのに要する非常止め装置1組あたりの制動エネル
ギー(J)に対する前記弾性体の発生するガイドレール
に制動子を押しつける最大加重(kg)の比が0.01
5(kg/J)以下であることを特徴とするエレベータ
用非常止め装置。 - 【請求項2】昇降路壁に設置されたガイドレールに対向
するよう配置された制動子と、エレベータの乗りカゴが
所定速度以上となったとき前記制動子をガイドレールに
押しつける弾性体とを備えるエレベータ用非常止め装置
において、平均9.8m/s2以下の減速度で乗りかごを停止
させるのに要する非常止め装置1組あたりの制動エネル
ギー(J)に対する非常止め装置1組の重量(kg)の
比が0.00015(kg/J)以下であることを特徴
とするエレベータ用非常止め装置。 - 【請求項3】前記制動子が炭素(C)を3〜4重量%、
リン(P)を0.7〜3重量%であってリンとクロムと
合わせて(P+Cr)1.5〜5重量%、ニッケル(N
i)を1.5〜4重量%含む鉄合金であることを特徴と
する請求項1または2に記載のエレベータ用非常止め装
置。 - 【請求項4】前記制動子の摺動面の金属組織を構成する
グラファイト相の面積に対するステダイト相とセメンタ
イト相を合わせた面積との比が0.5以上であることを
特徴とする請求項1または2に記載のエレベータ用非常
止め装置。 - 【請求項5】請求項1ないし4のいずれか1項に記載の
非常止め装置を有するエレベータ。
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JP5-16132 | 1993-02-03 | ||
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JP5-303752 | 1993-12-03 | ||
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Publication Number | Publication Date |
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JPH07206310A JPH07206310A (ja) | 1995-08-08 |
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ID=27281262
Family Applications (1)
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JP33493593A Expired - Fee Related JP3381350B2 (ja) | 1993-02-03 | 1993-12-28 | エレベータ用非常止め装置およびエレベータ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3381350B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104058347A (zh) * | 2013-03-21 | 2014-09-24 | 株式会社日立制作所 | 电梯设备 |
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EP3831759A1 (de) * | 2019-12-02 | 2021-06-09 | Inventio AG | Vorrichtung zum führen und bremsen eines entlang einer führungsschiene zu verlagernden fahrkörpers einer aufzuganlage |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP33493593A patent/JP3381350B2/ja not_active Expired - Fee Related
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