JP3380878B2 - X線照射を用いた材料の加工方法及び加工装置 - Google Patents

X線照射を用いた材料の加工方法及び加工装置

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  • Micromachines (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加工材料にX線
を照射し、微細な3次元部品を実現するためのX線照射
を用いた加工方法及び加工装置に関するものである。さ
らに詳しくは、X線の直進性と波長が短いという特徴を
生かして、マイクロマシンや情報関連機器を始めとする
精密機器において実用できる精密な3次元形状部品を加
工するための加工方法及び加工装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】情報通信機器、マイクロマシンなどエレ
クトロニクスと機械部品の融合が進むにつれてエレクト
ロニクス部品のみならず、機械部品にも微小で高精度な
加工が求められている。エレクトロニクスの発達を支え
る半導体微細加工技術は2次元的な微細加工を主目的と
しており、深さ方向には高々数ミクロンの加工が限界で
ある。
【0003】一方、機械部品の加工には、深さ方向に数
ミクロンから数百ミクロンのオーダを有する3次元的構
造の加工が必要であり、従って、高精度な3次元形状加
工技術が要求されるが、従来の加工方法ではこれらの要
求に応えることは困難であった。
【0004】上記の問題を解決する有力な手法として従
来用いられている加工技術には、X線の有する直進性と
波長が短いという特徴を生かして行うX線照射加工があ
る。しかしながら、この従来のX線照射を用いた加工方
法は、上記の問題を解決することはできない。その理由
は、X線リソグラフィによるレジストパターニングは、
サブミクロンオーダの2次元的な微細加工は可能である
が、深さ方向の加工可能寸法は高々数ミクロンであり、
上述した深さ方向に数ミクロンから数百ミクロンのオー
ダを有する機械部品等の3次元的構造の加工には適用で
きない。
【0005】一方、X線照射を用いたアブレーションに
よるエッチング加工方法やX線照射による高分子鎖の切
断を応用したLIGAと呼ばれる加工方法などは、深さ
方向には数百ミクロン以上の加工が可能であるが、X線
の入射方向に平行な方向の材料加工、すなわち多くの場
合、X線は基板に垂直に入射させるため、基板に垂直な
方向の材料加工しかできないという大きな制約がある。
【0006】ここで、上記のLIGAと呼ばれる手法の
概要を説明する。LIGAはドイツで提案された手法
で、その名称はドイツ語のリソグラフィ、電気メッキと
成型の頭文字からなる。その名の表わす如く、リソグラ
フィによりパターニングされた厚さ数十から数百μm
レジストとこれを型にして電気メッキした金属を用いて
3次元構造を形成する。
【0007】すなわち、まず、図16中(a)に示すよ
うに、基板1の表面にポリメチルメタクリレート(PM
MA)からなるレジスト2を厚さ数十から数百μm塗布
し、図示しないシンクロトロン光源からのX線をX線マ
スク3を介して照射するリソグラフィ技術によってレジ
スト2をパターニングする。X線マスク3にはX線の吸
収材として、例えば、厚さ数μmの金3a(Au)を用い
てパターンを形成しておく。上記シンクロトロン光源か
ら放射される短波長で広がりの少ないX線でX線マスク
3を介してレジスト2に露光した後現像し、露光された
部位を除去することによって100以上の高いアスペク
ト比(開口幅に対する深さの比)を有するPMMAから
なるレジスト2のマイクロ構造体が形成できる(図16
中(b)参照)。
【0008】次に図16中(c)に示すように、上記レ
ジスト2を型として電気メッキを行い、最後に図16中
(d)に示すように、レジスト2を除去して上記電気メ
ッキで付着させた金属からなる3次元のマイクロ構造体
4を形成する。こうして形成された金属のマイクロ構造
体4をプラスチックやセラミックスのモールドの鋳型に
すれば、高精度なマイクロ部品を低コストで大量に生産
することが可能である。このように、LIGAは深さ方
向に数百μmのオーダを有する3次元的構造の加工がで
きる優れた技術であるが、上述のように基板1に垂直に
X線を入射させるため基板1に垂直な方向の材料加工し
かできないという大きな制約がある。
【0009】LIGAで3次元的構造の加工を行う方法
として、透過パターンの異なる複数枚のX線マスクを用
意し、これらのX線マスクを順次交換しながら複数回の
X線露光を行う方法が提案されている。しかしこの方法
には、(1)複数枚のX線マスクが必要であるため製作
コストが高い、(2)多重露光時にアライメントが必要
となり製造プロセスが複雑となる、(3)実現できる構
造は深さ方向にステップ状の段差を有するため、ステッ
プを有しない滑らかな傾斜の加工面を必要とする応用に
は適用できない、などの問題があった。
【0010】上記のLIGAでステップを有しない滑ら
かな傾斜面を実現する手法としては、X線を基板に対し
て斜めに入射させる手法が提案されている。しかしこの
方法では、傾斜方向は一方向に限定されるという問題が
あり、例えば円錐や四角錐などの、傾斜方向が連続的ま
たは段階的に変化する形状を有する穴加工は不可能であ
る。
【0011】
【発明が解決すべき課題】以上説明したように、従来の
X線照射を用いた加工方法においては、加工しない部分
を保護するためにX線を透過しない材料でパターンを形
成したX線マスクを用い、加工される部分のみがX線照
射に曝される。その際、加工面には均一なX線照射が行
われるような工夫がなされてきた。X線照射のエネルギ
に面内分布が存在する場合、あるいは基板面積がX線照
射領域より大きい場合は、基板とマスクを相対させたま
ま、これら基板とマスクを一体としてX線源に対し連続
的に動かすことにより、上記面内分布や基板面積とX線
照射領域との差の影響を防ぐようにしている。
【0012】また、半導体プロセスにおけるX線リソグ
ラフィにおいてはマスク内では均一なX線照射が行われ
るようにしておいて、大面積のウエハ全面への加工は一
定のステップで基板を動かすことにより実現されてい
る。これらの従来技術においては、加工面に対して均一
なX線照射を行うことが基本的な考え方であり、上述の
ように、例えば、円錐や四角錐などの、傾斜方向が連続
的または段階的に変化する形状を有する穴加工は不可能
であった。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、X線の有する
直進性と波長が短いという特徴を生かしつつ、微細でか
つX線の入射方向に平行でない加工面、すなわち、多く
の場合、基板に対して連続的または段階的に変化する傾
斜を有する加工を実現する方法及び装置を提供するもの
である。そのため、求項1に係るX線照射を用いた材
料の加工方法は、X線源から材料にX線を照射すること
により材料を除去し、あるいは材料の物理的・化学的性
質を変化させるX線照射を用いた材料の加工方法におい
て、X線源と材料との間に配置される1または複数枚の
X線マスクと、このX線マスクを材料に対して相対的に
移動させる第1移動手段とを有する制御手段を用い、第
1移動手段でX線マスクを材料に対して相対的に移動さ
せることによって材料の表面と平行な平面内におけるX
線のエネルギー分布が連続的に変化するように制御
材料の各部でX線のエネルギー分布に応じた深さの加工
を行うことを特徴とするものである。なお、第1移動手
段でX線マスクを移動させる方法としては、被加工材料
に対して固定したX、Y、Z軸を考え、複数のマスクを
それぞれX、Y、Z軸方向に移動させたり、X、Y、Z
軸回りに回転させることなどが考えられる。このよう
に、X線の透過パターンが一定のX線マスクを移動させ
ることによって、材料の各部においてX線のエネルギー
分布を連続的に変化させることができる。
【0014】図1に示すように、加工すべき材料の表面
に対するX線の照射エネルギーが大きくなるに伴って加
工深さは増加する。ここで加工深さとは、X線エネルギ
ーにより材料が除去加工される場合のみならず、X線エ
ネルギーにより材料が改質されその後の化学処理等によ
りこの変質層を除去する場合も含める。
【0015】加工中に材料表面に照射されるX線の上記
材料表面と平行な平面内でのエネルギー分布を加工部分
毎に加工したい深さに応じて制御することにより、材料
を3次元的に加工することが可能になる
【0016】求項2のX線照射を用いた材料の加工装
置は、X線源から材料にX線を照射することにより材料
を除去し、あるいは材料の物理的・化学的性質を変化さ
せるX線照射を用いた材料の加工装置において、X線源
と材料との間に配置される1または複数枚のX線マスク
と、このX線マスクを材料に対して相対的に移動させる
第1移動手段とを有し、第1移動手段でX線マスクを材
料に対して相対的に移動させることによって材料の表面
と平行な平面内におけるX線のエネルギー分布が連続的
に変化するように制御する制御手段を備えたことを特徴
とするものである。御手段で材料の各部に照射するX
線のエネルギー分布を連続的に変化させることにより、
材料の各部における加工深さを制御する。また、上記と
同様、X線の透過パターンが一定のX線マスクを移動さ
せることによって、材料の各部においてX線のエネルギ
ー分布を連続的に変化させることができる。
【0017】求項3のX線照射を用いた材料の加工装
置は、請求項2の構成において、第1移動手段が、X線
マスクを材料の表面と平行な平面内で材料に対して1ま
たは複数軸方向へ相対的に移動させる手段であることを
特徴とするものである。
【0018】
【0019】求項4のX線照射を用いた材料の加工装
置は、X線源から材料にX線を照射することにより材料
を除去し、あるいは材料の物理的・化学的性質を変化さ
せるX線照射を用いた材料の加工装置において、材料の
表面と平行な平面内における材料に吸収されるX線のエ
ネルギー分布が連続的に変化するように制御する制御手
段を備え、この制御手段は、X線源と材料との間に配置
された、X線の透過パターンが可変なX線マスクを有
し、このX線マスクは、X線透過材料で形成された基板
上へのメッキ液からのX線吸収材料の析出又は基板上の
X線吸収材料のメッキ液への溶解によりX線の透過パタ
ーンが可変であることを特徴とするものである。このよ
うに、X線マスクにおけるX線の透過パターンを可変と
することにより、材料の各部におけるX線のエネルギー
分布を連続的に変化させることができる。
【0020】
【0021】求項のX線照射を用いた材料の加工装
置は、請求項2乃至のいずれかの構成において、材料
及びX線マスクを材料の表面と平行な平面内でX線源に
対して1または複数軸方向へ相対的に移動させる第2移
動手段を有することを特徴とするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図面を参照しながら説明する。ここでは、X線を用い
てPMMA(ポリメチルメタクリレート)に3次元形状
を加工する。PMMAのX線加工には、高強度で透過
性、指向性の良いシンクロトロン放射(SR)光を発生
する光源を用いることが好ましい。
【0023】図2に示すように、この実施の形態では、
超伝導小型シンクロトロン放射光源10(以下、SR光
源10という)を用いた。このSR光源10は半導体リ
ソグラフィ等への応用を念頭においた非常に小型の光源
であり、電子の蓄積リング直径1m、本体直径わずか3
mと非常にコンパクトである。
【0024】上記SR光源10から放射された光は可視
からX線までの波長領域を含む白色光であるが、ここで
は、ベリリウムフィルタ11とポリイミドフィルタ12
(例えば、デュポン社のカプトン(商品名)で形成した
フィルタ)でフィルタリングすることにより、波長5オ
ングストロームにピークを有するX線を露光チャンバ1
3に入射させる。SR光源10、ベリリウムフィルタ1
1及びポリイミドフィルタ12はX線源14を構成す
る。
【0025】露光チャンバ13内にはサンプルホルダ1
5により支持されたサンプル16が配置され、このサン
プル16は基板16aと、基板16a上に積層されたP
MMAからなる所定厚のレジスト16b(材料)とから
なる。サンプルホルダ15上のサンプル16の側方に
は、第1移動手段17が設けられ、この第1移動手段1
7上にマスクホルダ18が取り付けられている。マスク
ホルダ18上にはX線マスク20が基板16aと対向さ
せて配置される。なお、マスクホルダ18にはX線を透
過させるための孔18aが設けられている。
【0026】上記第1移動手段17は、サンプルホルダ
15に対してマスクホルダ18をX軸方向(図2の左右
方向)に移動させるX軸方向移動部材17aとサンプル
ホルダ15に対してマスクホルダ18をY軸方向(図2
の紙面と直交方向)に移動させるY軸方向移動部材17
bとからなる。上記X線マスク20と第1移動手段17
とは制御手段Sを構成する。
【0027】サンプルホルダ15はその下方に配置され
た第2移動手段21によりX線源14に対して移動自在
に支持されている。第2移動手段21はサンプルホルダ
15、換言すれば基板16a及びX線マスク20をX線
源14に対してX軸方向へ移動させるX軸方向移動部材
21aと、サンプルホルダ15をX線源14に対してY
軸方向に移動させるY軸方向移動部材21bとからな
る。
【0028】上記基板16a上に形成された被加工材料
であるレジスト16b(PMMA)にX線源14からX
線を照射したときの反応は以下のように説明される。ま
ずX線照射によって主に光電気効果によりPMMA分子
の内核電子が電離され、同時にAuger効果による外
核電子の放出が起こる。続いて、これら2次・3次電子
(エネルギー:10〜40eV)がPMMA内の電子状
態を励起させ、PMMAのイオン化あるいはラジカル化
を引き起こす。このときPMMAはラジカルの発生によ
って分子鎖が切断され、露光領域で分子量が小さくな
る。
【0029】このため、露光された領域が現像液に溶解
するようになる。分子鎖が切断されるときには水素が発
生する。PMMAを溶解するために必要な最小露光エネ
ルギーは使用するPMMAの分子量に大きく依存する。
露光エネルギーが上限を超えると架橋反応が無視できな
くなり現像液に溶解しなくなったり、発生した水素ガス
による損傷でPMMAの構造が破壊される。従って、P
MMA底面での露光エネルギーは下限以上、PMMA表
面での露光エネルギは上限以下としなければならない。
短いX線波長を用いるほどPMMAへの侵入深さが大き
く、加工できる最大深さが大きくなる。
【0030】波長によりPMMA中での透過距離が異な
り、加工できる深さが決まると同時に形成できる最少寸
法(解像度)が決まる。X線露光における解像度を決め
る要因はフレネル回折と、レジスト中に発生する光電子
による“かぶり”である。X線波長が短くなるとフレネ
ル回折の影響は減少するが“かぶり”の影響が増加す
る。この2つの要因を考慮した結果、0.2μm領域の
LSIプロセスで用いられる最適X線波長は10オング
ストロームである。一方、LIGA等のPMMA加工で
用いられるX線波長はレジストへの侵入深さが大きい短
波長の2〜5オングストロームが用いられる。
【0031】上記の点を考慮してLIGA用ビームライ
ンは設計されている。LSIプロセスに応用されるX線
露光技術では、露光波長の短波長化による解像度の向上
を主目的としているのに対し、LIGAプロセスでは露
光波長の短波長化によるレジスト中への侵入深さの向上
を主目的としている点で両者はビームラインの設計思想
が大きく異なる。
【0032】図3中の曲線A1はSR光源10における
放射光のスペクトルを示し、曲線A2はフィルタ11、
12を透過後の露光チャンバ13の入射部におけるX線
のスペクトルを示す。SR光源10からサンプルである
PMMAまでは電磁ヨークを含めて3mである。SR光
源10からサンプルまでの間に、上述した200μm厚
のベリリウムフィルタ11と50μm厚のポリイミドフ
ィルタ12の2種類の光学フィルタが挿入されており、
これによって放射光に含まれる長波長成分がカットされ
る。ゲートバルブからベリリウム窓までのラインは5×
10-9Torrの超高真空、ベリリウム窓からポリイミドま
でのラインは5×10-2Torr以下の低真空になってい
る。露光チャンバ13内は酸素や窒素によるX線の減衰
を避けるために1気圧のHeを充填してある。
【0033】基板16a上のPMMAに対するX線の照
射エリアは高さ5mm、幅30mmの長方形である。S
R光源10から放射されるSR光は平行光であるといわ
れているが、厳密には蓄積リングに対して垂直方向には
1mrad程度の広がりを有している。そのため、上記
照射エリアの高さ方向にはエネルギー分布があり、この
エネルギー分布は理論的に計算することができる。図4
中曲線B1は2500eVのエネルギーにおける照射X
線の高さ方向エネルギー分布を示し、曲線B2はこれを
積分した値を示す。エネルギーの積分値を照射エリアの
高さ5mmで除して求めた平均エネルギーはピーク値の
約44%である。
【0034】本実施の形態では、この照射エリアにおけ
るエネルギー分布を平均化するため、上記第2移動手段
21によってサンプル16及びX線マスク20をX線源
14に対してX軸方向及びY軸方向にそれぞれ移動させ
る。このようにサンプル16及びX線マスク20をX軸
方向及びY軸方向にスキャンすることにより、上記のエ
ネルギー分布の影響を除くと同時に大面積の露光を行う
ことが可能である。
【0035】以下、図5及び図6を参照しながら、実際
のレジスト16bの加工方法を説明する。平面図である
図5(a)及び垂直断面図である図5(c)に示すよう
に、X線マスク20はX線透過膜20a上にX線吸収膜
20bを積層してなり、X線吸収膜20bの中央部に
は、例えば、半径25μmの円形孔20cが形成され
て、この円形孔20cの部位をX線が透過できるように
なっている。
【0036】例えば、サンプル16の垂直断面図である
図5(e)及びレジスト16bに形成すべき孔16cの
みの概略斜視図である図5(f)に示すように、レジス
ト16b(PMMA)に下方へ向かうにつれて縮径する
逆円錐台形状の孔16cを設ける場合、レジスト16b
の各部に照射されるX線のエネルギー分布が図5(d)
中の折れ線Cに示す如く、孔16cの形状に対応して孔
16cの中央部で高く、外周部に向かうにつれて次第に
低くなるエネルギー分布とする必要がある。なお、図5
(d)にはX軸方向におけるX線のエネルギー分布を示
したが、Y軸方向におけるX線のエネルギー分布も上記
折れ線Cと同様とする必要がある。
【0037】例えば、孔16cの上端部における円16
dの半径を37.5μm、孔16cの下端部における円
16eの半径を12.5μmとする場合、上記X線のエ
ネルギー分布は、X線マスク20の中心における半径1
2.5μmの領域内で最も強くなり、半径12.5μm
から半径37.5μmの領域までは徐々にX線の照射エ
ネルギーが減少するように制御する。このような制御を
実現するためには、X線源14からX線を連続的に照射
しながら、図5(a)に平面図を示すX線マスク20を
レジスト16bの表面16fと平行な平面内において半
径12.5μmの円周上で円運動させればよい。
【0038】すなわち、図5(a)では、X線マスク2
0の中心D、つまり、上記円形孔20cの中心が図5
(e)におけるレジスト16bの中心Eと合致している
が、実際のレジスト16bの加工に際しては、図5
(b)に示す如く、X線マスク20の中心DがX軸及び
Y軸を含む平面、つまり、レジスト16bの表面16f
と平行な平面内でレジスト16bの中心Eを中心とする
半径12.5μmの円周F上を移動するようにX線マス
ク20全体を連続的に回転させながら、X線マスク20
を通してレジスト16bにX線を照射する。これによ
り、レジスト16bの中心Eを中心とする半径12.5
μmの範囲内にはX線が常時照射されるが、半径12.
5乃至37.5μmの範囲では外周側に向かうにつれて
X線の照射時間、つまり、X線の照射エネルギーが少な
くなるようにX線のエネルギー分布を制御することがで
きる。
【0039】上記のような円周F上でのX線マスク20
の回転運動は、第1移動手段17のX軸方向移動部材1
7a及びY軸方向移動部材17bを同時に駆動し、上記
円周F上でX線マスク20の中心Dが移動するようにX
線マスク20のX軸方向及びY軸方向における移動の向
き及び速度を各々連続的に制御することにより実現でき
る。なお、上記円周Fはレジスト16bに形成される逆
円錐台形の孔16cの下端部の円16e(図6参照)と
上下方向でオーバーラップしている。
【0040】上記のように、X線マスク20をレジスト
16bの表面16fと平行な平面内で円運動させながら
X線マスク20を介してレジスト16bにX線を照射し
た後、レジスト16bを現像液で処理すると、加工深さ
はX線の照射エネルギーの増加と共に深くなる。従っ
て、レジスト16bには照射エネルギー分布に対応し
て、下底部(孔16e)の半径12.5μm、上底部
(孔16d)の半径37.5μmの逆円錐台形状の微細
構造(孔16c)が形成される。
【0041】半径25μmの円形の円形孔20c(X線
透過パターン)を、例えばピッチ200μmでX線マス
ク20上に多数個アレイ状に形成しておけば、レジスト
16b上の逆円錐台状の微細構造(孔16c)もピッチ
200μmのアレイ状で多数形成され、一括加工に対応
可能である。
【0042】第2移動手段21のX軸方向移動部材21
a及びY軸方向移動部材21bは、加工する基板16a
上のレジスト16bの表面全体に均一にX線を照射する
ために基板16aをスキャンさせるために用いる。この
基板16aのスキャンスピードは、第1移動手段17に
よるX線マスク20のスキャンスピードより充分遅くす
る。例えば、基板16aのスキャンスピードは好適には
1mm/秒以下、X線マスク20のスキャンスピードは
好適には10mm/秒以上である。
【0043】これによって、基板16aのスキャンとX
線マスク20のスキャンとの干渉を無くし、基板16a
の各部でレジスト16bに均一な加工を行うことが可能
となる。また、X線の強度を常にモニタすることによ
り、単位時間あたりに単位面積に照射されるX線エネル
ギーが一定になるように基板16aのスキャンスピード
とX線マスク20のスキャンスピードを制御することも
基板16aの各部で均一な加工を行うためには有効であ
る。
【0044】上記とは反対に、基板16aのスキャンス
ピードをX線マスク20のスキャンスピードより充分速
くすることにより、同様に基板16aの各部で均一な加
工を行う効果を生じさせることも可能である。しかし、
基板16aのスキャン用の第2移動手段22の負荷と、
X線マスク20のスキャン用の第1移動手段17の負荷
とを比較すると、基板16aのスキャン用の第2移動手
段21の負荷の方が大きいため、基板16aのスキャン
スピードをX線マスク20のスキャンスピードより速く
することは望ましい方法ではない。なお、これらのスキ
ャンに関する内容は、以下で述べる本発明の他の実施の
形態においても同様であり、重複した説明は省略する。
【0045】次に、本発明の第2の実施の形態を説明す
る。図7に第2の実施の形態における加工装置を示す。
X線源14は第1の実施の形態と同様に構成され、ま
た、露光チャンバ13内の第2移動手段21及びサンプ
ルホルダ15も第1の実施の形態と同様に構成されて、
サンプルホルダ15上には基板22aとPMMA製のレ
ジスト22bからなるサンプル22が配置される。
【0046】第2の実施の形態では、上下2枚のX線マ
スク23、24が使用され、各X線マスク23、24
保持する2つのマスクホルダ25、26が設けられてい
る。これらマスクホルダ25、26には、各々X線を透
過させるための孔25a、26aが設けられている。第
1移動手段27は各マスクホルダ25、26を各々X軸
方向(図7の左右方向)へ移動させる2つのX軸方向移
動部材27a、27bから構成されている。ここでは、
制御手段SはX線マスク23、24と第1移動手段27
とからなる。
【0047】図8(a)乃至(c)に示すように、X線
マスク23、24は各々X線透過膜23a、24aとX
線吸収膜23b、24bとを積層してなる。X線吸収膜
23b、24bには対角線長50μmの正方形の孔23
c、24cが形成され、2枚のX線マスク23、24の
孔23c、24cの重複部分をX線が透過するようにし
ている。
【0048】レジスト22bの加工のためのX線の照射
に際して、最初は2枚のX線マスク23、24を図8
(a)に示す互いの1頂点G、H同士が重なる位置から
スタートし、X線の照射を継続しながらX線マスク23
をX軸方向に沿って図8(a)(b)の左側へ25μm
移動させる一方、X線マスク24はX軸方向に沿って図
8(a)(c)の右側へX線マスク23と同一速度で2
5μm移動させ、最終的には、図8(a)に一点鎖線で
示す位置で互いのX線マスク23、24が重なるように
する。
【0049】このような照射により得られるレジスト2
2b上のX軸方向におけるX線のエネルギー分布は、図
8(d)に折れ線Jで示すように、最終的な位置におけ
るX線マスク23、24の中心Iで最も強くなり、周辺
領域まで徐々に照射エネルギーが減少することとなる。
また、Y軸方向におけるX線のエネルギー分布も上記折
れ線Jと同様となる。
【0050】従って、上記レジスト22bを現像液で処
理すると、加工深さは照射エネルギーの増加と共に深く
なるので、レジスト22bには照射エネルギー分布に対
応して、底部の対角線長50μmの逆四角錐状の微細構
造(孔22c)が形成される。なお、2枚のX線マスク
23、24の孔23c、24cのサイズは、対角線長が
50μm以上であれば同一サイズでなくても良く、互い
に交差した部分の長さが50μmになるまでX線マスク
23、24を移動させればよいことは言うまでもない。
【0051】また、X線透過パターン(孔23c、24
c)を、X線マスク23、24上に例えば、ピッチ20
0μmのアレイ状に形成しておけば、レジスト22b上
にも複数の逆四角錐状の微細構造(孔22c)がピッチ
200μmのアレイ状に形成され、一括加工に対応可能
である。
【0052】次に、本発明の第3の実施の形態を説明す
る。加工装置の構成自体は図7に示す第2の実施の形態
と同様であるが、第2の実施の形態のX線マスク23、
24に代えて、図9(a)乃至(c)に示す2枚のX線
マスク28、29を使用し、基板30aとPMMA製の
レジスト30bとからなるサンプル30のレジスト30
b上にX線を照射する。
【0053】上記2枚のX線マスク28、29は互いに
同一構成であって、X線吸収膜28a、29a上にX線
透過膜28b、29bを積層してなり、X線透過膜28
b、29bにはY軸方向が長くX軸方向の幅が20μm
の矩形状の孔28c、29cが形成され、孔28c、2
9cの重複部分をX線が透過するようになっている。
【0054】ここでは、ピッチが20μm、15μm、
10μmと順次変化する斜面を有するグレーティング3
0c、30d、30eをレジスト30b上に形成する場
合を説明する。図10(a)(b)に示すように、ま
ず、最初のステップでは互いのX線マスク28、29が
重なる位置からスタートし、X線マスク28を図10
(a)の位置で保持しながら、X線マスク29のみを図
10(b)の位置から図10(c)の位置までX軸の左
側へ20μm直線移動させる。
【0055】図10(a)(c)から明らかなように最
終的には互いのX線マスク28、29の長辺のみが重な
るようになる。係るX線照射により得られるレジスト3
0b上でのX線エネルギー分布は図10(d)に折れ線
K1で示すように、X軸方向の左側に向かうにつれて次
第に大きくなる。
【0056】次に、第2のステップではX線マスク28
を短時間でX軸の左側へ図10(e)の位置まで15μ
m移動させる。続いて、X線マスク28を図10(e)
の位置で保持しながらX線マスク29のみをX軸方向の
左側へ図10(f)の位置から図10(g)の位置まで
15μm直線移動させる。図10(e)(g)から明ら
かなように、最終的には互いのX線マスク28、29の
長辺のみが重なるようになる。得られたレジスト30b
上でのX軸エネルギー分布は図10(h)に折れ線K2
で示すようになる。
【0057】続いて、第3のステップでは、X線マスク
28をX軸の左側へ図10(i)の位置まで短時間で1
0μm移動させる。次に、X線マスク28を図10
(i)の位置で保持しながらX線マスク29のみを図1
0(j)の位置から図10(k)の位置までX軸の左側
へ10μm直線移動させる。図10(i)(k)から明
らかなように最終的には互いのX線マスク28、29の
長辺のみが重なるようになる。得られたレジスト30b
上でのX線エネルギー分布を図10(l)に折れ線K3
で示すようになる。
【0058】上記のような第1乃至第3のステップによ
るX線照射後、レジスト30bを現像すると、図9
(e)に示すように、レジスト30b上にはピッチが2
0μm、15μm、10μmと順次変化する斜面を有す
るグレーティング30c乃至30eが形成される。2枚
のX線マスク28、29のX線透過パターン(孔28
c、29c)のサイズは幅が20μm以上であれば同一
サイズでなくても良く、各ステップにおいて初期にオー
バラップしている長さがピッチに等しければよいことは
言うまでもない。また、X線マスク28、29上にX線
透過パターンを、例えばピッチ200μmで多数形成し
ておけば、レジスト30b上のグレーティング30c乃
至30eの微細構造もピッチ200μmで多数形成さ
れ、一括加工に対応可能である。
【0059】次に、本発明の第4の実施の形態を説明す
る。上記各実施の形態では1または複数枚のX線マスク
を移動させることにより、X線の照射エネルギー分布を
連続的に変化させるようにしたが、第4の実施の形態で
はX線吸収材料の析出または溶解によりX線透過パター
ンを変化させる場合を説明する。
【0060】図11に示すように、X線マスク32はX
線透過材料、例えば、厚みが50μm程度のポリイミド
フィルムからなる基板32a上に、例えば、幅10μ
m、厚み1μmのストライプ状の銅電極32b(X線吸
収材料)を互いに平行に複数本形成してなる。係るX線
マスク32を2枚、銅電極32b同士の長手方向を直交
させながらギャップ20μm程度で対向させ、係る2枚
のX線マスク32間に銅イオンを含むメッキ液(図示せ
ず)を封入して密封する。
【0061】上記の構成において、不図示のX線源から
上記メッキ液を封入した2枚のX線マスク32を介して
不図示のサンプルにX線を照射するのであるが、2枚の
X線マスク32の銅電極32b間に電圧を印加しない状
態では銅電極32bとメッキ液中の銅イオンとの間に平
衡が成立し、変化は生じない。
【0062】これに対し、2枚のX線マスク32上の銅
電極32bから各々1本を選んで図12のように、電源
33から電圧を印加すると、これら2本の銅電極32b
の交差位置のマイナス電極に銅34が析出する。この析
出した銅34の厚みが10μm程度あれば、PMMAを
100μm加工できる強度のX線を十分吸収することが
できる。
【0063】電源33から電圧を印加する銅電極32b
の組合せをコンピュータで制御することにより、時間と
ともにマイナス電極上に析出させる銅34が描くパター
ンを自由に制御でき、これによってX線を透過するパタ
ーンを可変することができる。なお、銅電極32bに代
えて、金電極を用いても同様の効果が得られる。また、
予めストライプ状の銅電極32bの全面に銅のパターン
を析出させておき、外部電圧を印加して銅を溶解させて
ゆくことにより、X線透過パターンを可変することも可
能である。
【0064】次に、本発明の第5の実施の形態を説明す
る。図13及び図14に示すように、X線マスク35は
X線透過材料、例えば、厚みが50μm程度のポリイミ
ドフィルムからなる基板35a上に複数のマイクロシャ
ッタ35bをアレイ状に配置してなる。各マイクロシャ
ッタ35bは、例えば、厚み2μmで一辺が10μmの
平面正方形状の金からなる。各マイクロシャッタ35b
は対向する2つの角でヒンジ35cにより捩じり回動自
在に支持され、かつこれらマイクロシャッタ35b及び
ヒンジ35cはポール35dにより基板35aに支持さ
れている。
【0065】図13及び図14に示すように、各マイク
ロシャッタ35bが水平姿勢を取る状態では、X線はマ
イクロシャッタ35bにより吸収され、透過しないが、
図15に示すように、ヒンジ35cの90°の捩じり作
用によりマイクロシャッタ35bが垂直姿勢を取る状態
では、X線が透過可能となる。各マイクロシャッタ35
bには、通常の半導体メモリと同様にアドレスが付与さ
れており、図示しない制御部からの制御信号により任意
の組合せでマイクロシャッタ35bの遮断と透過を制御
することが可能である。
【0066】なお、上記の各実施の形態では、レジスト
としてPMMAを用いたが、これ以外の適宜の合成樹脂
等をレジストとして用いることも可能である。また、第
1乃至第3の各実施の形態に示したのは、X線マスクを
移動させてX線透過パターンを変化させる場合の例示で
あって、上記以外の形状のX線マスクや移動方法を用い
た加工が可能なことは言うまでもない。また、上記第2
及び第3の実施の形態では、2枚のX線マスクを各々X
軸方向のみに移動させることにより、X線の透過パター
ンを変化させるようにしたが、必要により、2枚のX線
マスクを各々X及びY軸方向に移動させるようにしても
よい。さらに、必要により、3枚以上のX線マスクを用
いることもできる。
【0067】
【発明の効果】求項1に係るX線照射を用いた材料の
加工方法によれば、加工すべき材料の表面と平行な平面
内におけるX線のエネルギー分布が連続的に変化するよ
うに制御し、材料の各部でX線のエネルギー分布に応じ
た深さの加工を行うので、材料を3次元的に加工するこ
とができ、例えば、材料に円錐形や角錐形などの、傾斜
方向が連続的または段階的に変化する形状を有する孔加
工等を行うこともできるまた、第1移動手段でX線マ
スクを材料に対して相対的に移動させるので、X線マス
ク自体のX線透過パターンを変化させることなく、比較
的簡単かつ安価な構成で材料各部の加工の深さを制御で
きる。
【0068】求項2のX線照射を用いた材料の加工装
置によれば、材料の表面と平行な平面内におけるX線の
エネルギー分布が連続的に変化するように制御する制御
手段を備えているので、材料の各部における加工の深さ
を制御することができ、例えば、材料に円錐形や角錐形
などの、傾斜方向が連続的または段階的に変化する形状
を有する孔加工等を行うこともできるまた、第1移動
手段でX線マスクを材料に対して相対的に移動させるよ
うにしているので、上記と同様、X線マスク自体のX線
透過パターンを変化させることなく、比較的簡単かつ安
価な構成で材料各部の加工の深さを制御できる。
【0069】求項3のX線照射を用いた材料の加工装
置によれば、第1移動手段が、X線マスクを材料の表面
と平行な平面内で材料に対して1または複数軸方向へ相
対的に移動させる手段であるので、円錐形や角錐形等の
比較的複雑な形状の孔加工等も簡単かつ安価に実現でき
る。
【0070】求項4のX線照射を用いた材料の加工装
置によれば、材料の表面と平行な平面内における材料に
吸収されるX線のエネルギー分布が連続的に変化するよ
うに制御する制御手段を備え、この制御手段は、X線源
と材料との間に配置された、X線の透過パターンが可変
なX線マスクを有し、このX線マスクは、X線透過材料
で形成された基板上へのメッキ液からのX線吸収材料の
析出又は基板上のX線吸収材料のメッキ液への溶解によ
りX線の透過パターンが可変であるので、X線源からの
X線の照射エネルギーは制御することなく、材料の表面
におけるX線照射のエネルギー分布を制御できる利点が
ある。
【0071】
【0072】求項のX線照射を用いた材料の加工装
によれば材料及びX線マスクを材料の表面と平行な
平面内でX線源に対して1または複数軸方向へ相対的に
移動させる第2移動手段を有するので、材料の表面全体
にX線を照射して材料各部の加工を確実に行える利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】材料に対するX線の照射エネルギーと加工深さ
との関係を示すグラフ。
【図2】本発明の第1の実施の形態における加工装置を
示す説明図。
【図3】上記加工装置におけるSR光源とフィルタ透過
後の露光チャンバ入射部におけるX線のスペクトルを示
すグラフ。
【図4】2500eVのエネルギにおける照射X線の高
さ方向のエネルギー分布とその積分値とを示すグラフ。
【図5】第1の実施の形態におけるX線マスク及びサン
プルの構成を示す説明図。
【図6】第1の実施の形態のサンプルを示す平面図。
【図7】第2の実施の形態における加工装置を示す説明
図。
【図8】第2の実施の形態におけるX線マスク及びサン
プルの構成を示す説明図。
【図9】第3の実施の形態におけるX線マスク及びサン
プルの構成を示す説明図。
【図10】第3の実施の形態においてサンプルにグレー
ティングを形成する手順を示す説明図。
【図11】第4の実施の形態におけるX線マスクを示す
斜視図。
【図12】図11のX線マスクの電極間に通電する様子
を示す斜視説明図。
【図13】第5の実施の形態におけるX線マスクを示す
平面図。
【図14】図13のX線マスクを示す側面図。
【図15】図14のX線マスクのシャッタを開いた状態
を示す側面図。
【図16】従来のLIGAによる加工手順を説明する断
面説明図。
【符号の説明】
14 X線源 16b、22b、30b レジスト(材料) 17、27 第1移動手段 20、23、24、28、29、32、35 X線マス
ク 21 第2移動手段 S 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21K 5/02 G03F 7/20 H01L 21/30 C25D 5/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線源から材料にX線を照射することに
    より材料を除去し、あるいは材料の物理的・化学的性質
    を変化させるX線照射を用いた材料の加工方法におい
    て、X線源と材料との間に配置される1または複数枚のX線
    マスクと、このX線マスクを材料に対して相対的に移動
    させる第1移動手段とを有する制御手段を用い、第1移
    動手段でX線マスクを材料に対して相対的に移動させる
    ことによって 材料の表面と平行な平面内におけるX線の
    エネルギー分布が連続的に変化するように制御、材料
    の各部でX線のエネルギー分布に応じた深さの加工を行
    うことを特徴とするX線照射を用いた材料の加工方法。
  2. 【請求項2】 X線源から材料にX線を照射することに
    より材料を除去し、あるいは材料の物理的・化学的性質
    を変化させるX線照射を用いた材料の加工装置におい
    て、X線源と材料との間に配置される1または複数枚のX線
    マスクと、このX線マスクを材料に対して相対的に移動
    させる第1移動手段とを有し、第1移動手段でX線マス
    クを材料に対して相対的に移動させることによって 材料
    の表面と平行な平面内におけるX線のエネルギー分布が
    連続的に変化するように制御する制御手段を備えたこと
    を特徴とするX線照射を用いた材料の加工装置。
  3. 【請求項3】 第1移動手段は、X線マスクを材料の表
    面と平行な平面内で材料に対して1または複数軸方向へ
    相対的に移動させる手段であることを特徴とする請求項
    2記載のX線照射を用いた材料の加工装置。
  4. 【請求項4】 X線源から材料にX線を照射することに
    より材料を除去し、あるいは材料の物理的・化学的性質
    を変化させるX線照射を用いた材料の加工装置におい
    て、 材料の表面と平行な平面内における材料に吸収されるX
    線のエネルギー分布が連続的に変化するように制御する
    制御手段を備え、 この制御手段は、X線源と材料との間に配置された、X
    線の透過パターンが可変なX線マスクを有し、 このX線マスクは、X線透過材料で形成された基板上へ
    のメッキ液からのX線 吸収材料の析出又は基板上のX線
    吸収材料のメッキ液への溶解によりX線の透過パターン
    が可変である ことを特徴とするX線照射を用いた材料の
    加工装置。
  5. 【請求項5】 材料及びX線マスクを材料の表面と平行
    な平面内でX線源に対して1または複数軸方向へ相対的
    に移動させる第2移動手段を有することを特徴とする請
    求項2乃至4のいずれか記載のX線照射を用いた材料の
    加工装置。
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