JP3380803B2 - 小型高圧ガス容器の耐圧膨張試験用アダプタ及び耐圧膨張試験方法 - Google Patents

小型高圧ガス容器の耐圧膨張試験用アダプタ及び耐圧膨張試験方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は小型高圧ガス容器の
耐圧膨張試験用アダプタ及び耐圧膨張試験方法に関し、
特には耐圧膨張試験装置の自動化ラインにおいて、小型
の高圧ガス容器に検査ヘッドのノズルを装着するための
芯出しと、該ノズルを口金に装着するためのアダプタと
しての機能及び容器の高さ調節を行うための新規な耐圧
膨張試験用アダプタ及び耐圧膨張試験方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に液化石油ガスなどに用いられる高
圧ガス容器は、加圧状態における安全性を検査するため
に、製造時並びに所定の期間が経過するごとに耐圧膨張
試験を行なう必要がある。この耐圧膨張試験は次式
(1)によって求まる恒久増加率によって判定され、こ
の恒久増加率が法律によって規定される一定の値以下で
あれば合格とされる。これは、恒久増加率の小さい容器
ほどその復元力が大きく、耐圧性に優れているからであ
る。 恒久増加率(%)={恒久増加量(Δv)÷全増加量(ΔV)}×100 …(1)
【0003】ここで全増加量(ΔV)は、加圧前のガス
容器の容量をV、加圧後の容量をVとすると、V
−Vで表わされるガス容器の膨張による容量増加分で
あり、恒久増加量(Δv)は、ガス容器に対する加圧を
解除したときのガス容器の容量をVとしたときに、V
−Vで表わされる、ガス容器の復元が不完全なこと
による容量増加分である。
【0004】かかる全増加量(ΔV)並びに恒久増加量
(Δv)を測定する試験装置として水槽式と非水槽式と
が知られており、このうちの水槽式耐圧膨張試験装置
は、検査すべき高圧ガス容器を閉じられた水槽の水中に
設置し、当該高圧ガス容器内に外部から高圧水などを圧
入して所定の高圧とし、このときに生ずる高圧ガス容器
の膨張によって水槽から排出される水の量を水槽に連通
して設けたビュレットにおける水位を検出することによ
って測定するものである。
【0005】非水槽式の耐圧膨張試験装置としては図1
0に示す特公昭63−52692号、及び出願人の提供
したプランジャポンプを用いた図9に示す特開平8−2
01251号の構成が知られている。前者は図10に示
す通り、内部に所定量の水7を貯蔵する定量水タンク8
と、この定量水タンク8と検査すべき高圧ガス容器2と
を加圧ポンプ3を介して接続して成り、定量水タンク8
内の水7を高圧ガス容器2内へ加圧して供給する加圧ラ
インLpと、この加圧ラインLpに形成され、加圧ポン
プ3を迂回して短絡するバイパス6を介する他は加圧ラ
インLpを兼用して、定量水タンク8と高圧ガス容器2
とを接続する戻しラインLRと、定量水タンク8を載置
し、定量水タンク8内の水7の重量を測定する電子天秤
9とを主要な構成要素としている。
【0006】定量水タンク8には、その内部に貯蔵され
た水7の温度を測定するための温度計5及び一定水位を
保持するためのオーバーフローパイプ11が設けられ、
更に給水ラインLsが配設されている。
【0007】被検査容器である高圧ガス容器2は、その
口金21に螺合された取付具22にスピンドル23が固
定され、取付具22を介して加圧ラインLp(戻しライ
ンLR)、空気抜きラインLAおよび給水ラインLs
と接続されている。4は圧力計、VRはバイパス6に設
けた戻しバルブ、Vpは加圧ライン(戻しラインLR)
に設けたバルブ、Vsは給水ラインLsに設けた給水
バルブであり、VAは空気抜きラインLAに設けた空気
抜きバルブである。
【0008】電子天秤9は、マイクロコンピュータ91
を内蔵したデジタル表示型の天秤であり、コンピュータ
92と接続されている。また、加圧ラインLp(戻しラ
インLR)とガス容器2に取付けた取付具22との接続
位置は、加圧ラインLp(戻しラインLR)と定量水タ
ンク8との接続位置より若干低位置とされている。
【0009】かかる耐圧膨張試験装置によれば、加圧ラ
インLp、バイパス6および加圧ポンプ3に給水が完了
した状態でバルブVpを閉じて空気抜きバルブVAおよ
び給水バルブVsを開き、給水ラインLsより高圧ガ
ス容器2内へ注水することによって高圧ガス容器2内の
空気が空気抜きラインLAより排出されるので、ここで
給水バルブVsおよび空気抜きバルブVAを閉じると、
定量水タンク8内に所定量の水7が貯留される。次に加
圧ラインLpのバルブVpを開いて戻しバルブVRを閉
じ、次いで加圧ポンプ3を作動させて高圧ガス容器2内
に水を圧入し、この圧力によって高圧ガス容器2を膨張
させ、該高圧ガス容器2が完全に膨張した状態において
法律によって定められている所定時間圧力Pを保持す
る。このときの圧入水の量に相当する定量水タンク8内
の水7の減少分の重量ΔMを電子天秤9によって秤量
し、その結果をコンピュータ92に入力して所定の演算
式に基づいて全増加量(ΔV)及び恒久増加量(Δv)
を求めることができる。
【0010】次に加圧ポンプ3の作動を停止して加圧状
態を解除すると共に、戻しバルブVRを開く。すると圧
力の解除に伴って高圧ガス容器2が復元し、圧入水が戻
しラインLRを通って定量水タンク8内に逆流する。こ
のときの定量水タンク8内の水7の増量分の重量ΔM
を電子天秤9によって秤量し、その結果をコンピュータ
92に入力し、更に演算プログラム及び必要なデータを
入力することにより、自動的に恒久増加率を求めること
ができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このような耐圧膨張試
験方法によれば、熱膨張による水の体積変化に左右され
ずに比較的高い精度を有する測定を短時間で行うことが
できるが、被検査ガス容器である高圧ガス容器2の上部
中央にある口金21に設けたバルブ取付ネジを利用して
検査ヘッドの取付具22を人手により螺合するか、口金
21に該取付具22を密着嵌合することによって圧力漏
れを起こさないように接続して高圧ガス容器2の膨張量
と永久歪みを測定しているため、バルブ取付ネジのサイ
ズと高圧ガス容器2の外径と高さに制約があり、かつ、
連続検査ができないため、試験装置の自動化をはかる上
での支障になるという課題がある。
【0012】例えばLPガス容器の場合には、10kg
〜50kg容器の外径が310mm〜370mmで高さ
520mm〜1280mmであって試験装置の自動化が
容易であるのに対して、小型高圧ガス容器である5kg
容器の外径と高さはともに約255mm、5kg未満容
器の外径と高さは約210mmであり、又、5kg〜5
0kg容器のバルブ取付ネジはw29.5−n14であ
るのに対して5kg未満の容器のバルブ取付ネジはw2
1.2−n14であるため、前記自動化された通常の1
0kg〜50kg容器用試験装置を使用することができ
ない。
【0013】そこで、最も多く使用されている10kg
〜50kg容器の外形寸法や高さ寸法を基準として製作
された試験装置を使用して、5kg未満の小型高圧ガス
容器の耐圧膨張試験を行うには、高さを合わせるために
別途に用意した台を使用したり、容器の外径に合わせた
板状の治具を作製して容器を挟持固定する等の手間が必
要である。更に試験装置の検査ヘッドと容器とを接続す
る部分に特殊な部品を取り付けて容器を手で回してねじ
込む等の操作が要求され、自動化に際しても搬送用コン
ベア上で容器を停止させてクランプ機構によりクランプ
しながら芯出しする際に該クランプがストロークエンド
になってしまい、芯出し作業が行えず、煩瑣な操作性と
ともに試験装置自動化上でのネックとなっている。
【0014】そこで本発明はこのような従来の耐圧膨張
試験装置が有している課題を解消して、高圧ガス容器の
外径と高さに制約条件が付加されずに連続検査を可能と
して試験装置の自動化をはかることができる小型高圧ガ
ス容器の耐圧膨張試験用アダプタ及び耐圧膨張試験方法
を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、中空部を有する管状のアダプタ本体の上面
中央部分に検査ヘッドのノズルが接続可能な連結部を設
けるとともに、該アダプタ本体の下面中央部分に被検査
容器である小型高圧ガス容器が接続可能な連結部を設
け、アダプタ本体の上側外周部に固着されたフランジの
周縁部を、アダプタ本体と同心状に配置された容器架台
の上縁部に締付固定した小型高圧ガス容器の耐圧膨張試
験用アダプタの構成にしてある。
【0016】具体的には、中空部を有する管状のアダプ
タ本体の上面中央部分に検査ヘッドのノズルが螺合可能
な雌螺子部を螺設するとともに、該アダプタ本体の下面
中央部分に被検査容器である小型高圧ガス容器へ接続す
るための雄螺子部を螺設してあり、他の例として検査ヘ
ッドの下部に突出する爪型のノズルをアダプタ本体の上
面中央部分に開口された口部内に嵌合固定するととも
に、アダプタ本体の下面中央部分に螺設された雄螺子部
を被検査容器である小型高圧ガス容器の口金に螺合固定
する。
【0017】又、高圧ガス容器に検査ヘッドを嵌合固定
し、高圧ガス容器内の圧力を一定値にまで高めて所定の
時間維持した後に高圧ガス容器内の徐圧を行い、高圧ガ
ス容器内の圧力が一定値にまで下降した際の高圧ガス容
器の全増加量と恒久増加量を求め、演算式に基づいて該
高圧ガス容器の恒久増加率を計算する耐圧膨張試験にお
いて、検査ヘッドの下部に突出するノズルをアダプタ本
体の上面中央部分に設けた連結部に連結するとともに、
該アダプタ本体の下面中央部分に設けた連結部を被検査
容器である小型高圧ガス容器の口金に連結し、アダプタ
本体の上側外周部に固着されたフランジの周縁部を容器
架台の上縁部に固定して、容器架台を搬送用コンベア上
に搭載し、容器架台の外周部に配置された容器芯出し装
置のクランプ機構を用いて、容器架台の芯出しを行って
から耐圧膨張試験を実施するようにした小型高圧ガス容
器の耐圧膨張試験方法を提供する。
【0018】かかる小型高圧ガス容器の耐圧膨張試験用
アダプタを利用することにより、検査ヘッドのノズルを
アダプタ本体の上面中央部分の連結部に連結し、該アダ
プタ本体の下面中央部分の連結部を被検査容器である小
型高圧ガス容器に連結してから該アダプタ本体の上側外
周部に固着されたフランジの周縁部を容器架台の上縁部
に固定することにより、小型高圧ガス容器は容器架台の
内方でアダプタ本体により吊り下げられた状態として搬
送用コンベア上を搬送される。そして容器架台が搬送用
コンベア上の適宜な位置で停止した際に、容器芯出し装
置を駆動してクランプ機構を容器架台方向に移動させる
ことによって小型高圧ガス容器が支持された容器架台が
クランプ機構の中心位置に移動して芯出しが行われ、小
型高圧ガス容器の耐圧膨張試験が実施可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明にかか
る小型高圧ガス容器の耐圧膨張試験用アダプタ及び耐圧
膨張試験方法の実施形態を詳述する。図1は本発明の試
験用アダプタの基本構成を示す平面図、図2は同側面図
であり、中心部に位置するアダプタ本体31と、このア
ダプタ本体31と同心状に配置された容器架台32を備
えており、アダプタ本体31の上側外周部に固着された
円形のフランジ33の周縁部が蝶ボルト34,34によ
り容器架台32の上縁部に締付固定されている。
【0020】アダプタ本体31は中空部31aを有する
管状部材でなり、該アダプタ本体31の上面中央部分に
は、検査ヘッドのノズルの連結部、具体的には該ノズル
が螺合可能な雌螺子部35が螺設されており、アダプタ
本体31の下面中央部分には、被検査容器である小型高
圧ガス容器へ接続するための連結部、具体的には雄螺子
部36が螺設されている。
【0021】図3は本発明の試験用アダプタの使用例を
示す側面図であり、前記容器架台32を搬送用コンベア
上46に搭載するとともに、該容器架台32の外周部に
容器芯出し装置44,44を配置する。小型高圧ガス容
器42の耐圧膨張試験を行うに際して、先ず検査ヘッド
40の下部に突出するねじ込み式のノズル41をアダプ
タ本体31の上面中央部分に連結部として螺設された雌
螺子部35に螺合固定し、該アダプタ本体31の下面中
央部分に連結部として螺設された雄螺子部36を被検査
容器である2kgの小型高圧ガス容器42の口金42a
に螺合固定する。次にアダプタ本体31の上側外周部に
固着された円形のフランジ33の周縁部を容器架台32
の上縁部に載置して、蝶ボルト34,34を用いてフラ
ンジ33と容器架台32を締付固定する。従って小型高
圧ガス容器42は容器架台32の内方でアダプタ本体3
1により吊り下げられた状態となっており、容器架台3
2は搬送用コンベア46上にセットされて搬送される。
【0022】尚、図4は比較例として本発明の試験用ア
ダプタを用いずに5kgの小型高圧ガス容器45の検査
を実施する際の側面図であり、搬送用コンベア46上に
別途にセットされた容器架台47上に小型高圧ガス容器
45が載置されて検査ヘッド40の下部に突出するねじ
込み式のノズル41が該小型高圧ガス容器45の口金4
5aに直接螺合固定されている。44は容器芯出し装置
である。
【0023】図3に示した本発明の試験用アダプタを用
いて吊り下げた小型高圧ガス容器42を、容器芯出し装
置44を用いて芯出しする動作態様は以下の通りであ
る。図5に示したように容器架台32が搬送用コンベア
46上の適宜な位置で停止した際に、アダプタ本体31
に接続された小型高圧ガス容器42は芯出し装置44の
クランプ機構43,43の中心位置で停止していない。
そこで図6に示すように容器芯出し装置44を駆動して
クランプ機構43,43を容器架台32方向に移動させ
ることにより、小型高圧ガス容器42が支持された容器
架台32がクランプ機構43,43の中心位置に移動し
て図7に示したように芯出しが行われて正確な耐圧膨張
試験を実施することができる。
【0024】図8は本発明の他の実施形態を示す側面図
であり、図3に示した例と同様に検査ヘッド40の下部
に突出する爪型のノズル41aがアダプタ本体31の上
面中央部分に開口された口部35a内に嵌合固定され、
アダプタ本体31の下面中央部分に螺設された雄螺子部
36が被検査容器である小型高圧ガス容器42の口金4
2aに螺合固定されている。44,44は容器芯出し装
置、46は搬送用コンベアである。容器架台32は搬送
用コンベア46上にセットされて搬送され、小型高圧ガ
ス容器42は容器架台32の内方でアダプタ本体31に
より吊り下げられている。
【0025】かかる実施形態によれば、検査ヘッド40
の下部に突出する爪型のノズル41aをアダプタ本体3
1の口部35aに嵌合固定し、該アダプタ本体31の雄
螺子部36を小型高圧ガス容器42の口金42aに螺合
固定してから容器架台32が搬送用コンベア46上の適
宜な位置で停止した際に、図5〜図7の例と同様に小型
高圧ガス容器42を吊り下げた容器架台32が搬送用コ
ンベア46上の適宜な位置で停止して容器芯出し装置4
4を駆動してクランプ機構43,43を容器架台32方
向に移動させることにより、小型高圧ガス容器42がク
ランプ機構43,43の中心位置に移動して芯出しが行
われ、正確な耐圧膨張試験を実施することができる。
【0026】次に図9に示す出願人の提供したプランジ
ャポンプを用いた非水槽式耐圧膨張試験方法において、
本発明を実施した場合の基本的な作用を説明する。尚、
本発明にかかる耐圧膨張試験用アダプタは、上記非水槽
式試験方法に限定されず、水槽式の試験方法にも適用す
ることができる。先ず前記したように試験装置の検査ヘ
ッド40のノズル41をアダプタ本体31の雌螺子部3
5に螺合固定し、該アダプタ本体31の下面中央部分に
螺設された雄螺子部36を被検査容器である2kgの小
型高圧ガス容器42の口金42aに螺合固定する。次に
アダプタ本体31の上側外周部に固着された円形のフラ
ンジ33の周縁部を容器架台32の上縁部に載置して、
蝶ボルト34,34を用いてフランジ33と容器架台3
2を締付固定して小型高圧ガス容器42を容器架台32
の内方でアダプタ本体31により吊り下げられた状態と
し、該容器架台32を搬送用コンベア46上にセットし
て搬送する。
【0027】次に容器芯出し装置44(図3参照)を用
いて芯出しして小型高圧ガス容器42を定位置に固定し
て完全にチャッキングを行ってからバルブV,V
,V,Vをすべて「閉」とし、バルブVのみ
「開」としてから排気用の真空ポンプ51を稼働する。
これに伴って蓄圧器52が真空に吸引され、所定の真空
度にまで吸引された際に真空スイッチ53が作動して真
空ポンプ51の稼働が停止する。この時の真空度が圧力
計Pに表示される。
【0028】次にバルブVを「閉」としてからバルブ
を「開」として、タイマーを併用して一定時間だけ
小型高圧ガス容器42のエア抜きを行い、バルブV
,V,Vを「開」として管路54の他端部に設
けたエア抜き注水孔55からの注水を一定時間行うとと
もに管路56の先端部に開口されたエア抜き排水孔57
からエアと余分な水分を放出する。次にバルブVとバ
ルブVを「閉」にして小型高圧ガス容器42に対する
エア抜き注水を終了する。
【0029】プランジャポンプ58を用いた加圧工程の
手順を説明すると、先ずエア抜き注水終了時点でのサー
ボモータ59のP0点、即ち現在位置を読み取り、次に
該サーボモータ59を起動すると、出力軸の回転力が連
結部60からボール螺子61に伝達されて該ボール螺子
61が回転を開始し、ボール螺子61に螺合されたスラ
イドベース62がボール螺子61の回転に応動して該ボ
ール螺子61の長手方向に沿って移動し、これに伴って
ボール螺子61と平行に配置された一対のガイドシャフ
ト63に嵌合されたスライダー64が同方向に摺動す
る。
【0030】従って一端部がスライダー64に固定され
たピストン65がシリンダ66内に進入して管路54の
水圧が上昇する。この水圧上昇に伴って該水圧がバルブ
を経由して小型高圧ガス容器42に加えられ、容器
内の圧力が一定値に達すると圧力センサー67が働いて
サーボモータ59の作動が停止する。
【0031】本例では水圧が31(kgf/cm)に
達した際にサーボモータ59の作動が停止するように設
定されており、容器内は上記の水圧に保ったままで一定
時間維持する。タイマーの設定によって水圧維持時間を
法定で決められている30秒とする。
【0032】ここでバルブVを「閉」としてサーボモ
ータ59の位置を読み取ってからラインの徐圧を開始す
る。この徐圧はサーボモータ59を逆方向に回転するこ
とによって行われる。これによってプランジャポンプ5
8が前記と逆の動作を行い、ピストン65がシリンダ6
6から抜ける方向に摺動して管路54の水圧が下降す
る。水圧が一定値に達すると圧力センサー67が再度働
いてサーボモータ59の作動が停止する。そしてライン
の徐圧終了後にサーボモータ59の位置を読み取り、小
型高圧ガス容器42の徐圧を開始する。この徐圧はバル
ブVを「開」としてから前記したようにサーボモータ
59を逆方向に回転することによって行われる。次にプ
ランジャポンプ58の作動によって小型高圧ガス容器4
2内の水圧が下降し、該水圧が一定値に達すると圧力セ
ンサー67が働いてサーボモータ59の作動が停止して
徐圧が終了する。そこでサーボモータ59の位置を読み
取り、以下に記す測定原理に基づいて、小型高圧ガス容
器42の恒久増加率(%)を計算する。
【0033】先ず小型高圧ガス容器42の全増加量(Δ
V)ならびに恒久増加量(Δv)を求める方法を以下に
説明する。即ち、小型高圧ガス容器42が完全に膨張し
た状態において所定時間だけ水圧Pを31(kgf/c
)に保持する。そしてエア抜き注水終了時点でのサ
ーボモータ59のP0点を読み取ってから小型高圧ガス
容器42内を31(kgf/cm)の水圧に保ったま
まで30秒間維持するためにバルブVを「閉」とした
時のサーボモータ59の位置P1点を読み取り、更にラ
インの徐圧終了後のサーボモータ59の位置P2点を読
み取ることによってサーボモータ59の回転数の差、即
ち「P1−P0」(=水量の差)が図外のエンコーダを
介してマイクロコンピュータに入力される。
【0034】このときの圧入水の量に相当する小型高圧
ガス容器42内の水の減少分の重量ΔMとすると、全
増加量(ΔV)を導く式(1)における圧入水の体積A
は試験温度における水の密度をρとすると、次式(2)
によって求められる。 A=ΔM÷ρ…(2)
【0035】恒久増加量(Δv)は試験温度における水
の密度をρとすると次式(3)によって求められる。 Δv=(ΔM−ΔM)÷ρ…(3)
【0036】そして図外のマイクロコンピュータに、式
(1)〜式(3)の演算プログラムとこれに必要なデー
タを入力することにより、自動的に恒久増加率を求める
ことができる。
【0037】試験終了後は検査ヘッド40の下部に突出
するねじ込み式のノズル41とアダプタ本体31の雌螺
子部35の螺合を解除して検査ヘッド40を取外し、蝶
ボルト34,34を外してフランジ33とアダプタ本体
31とを容器架台32から上向きに引き抜いてから該ア
ダプタ本体31の下面中央部分に螺設された雄螺子部3
6と小型高圧ガス容器42の口金42aの螺合を解除し
て次工程に移行する。後続する工程としては、小型高圧
ガス容器42の塗装除去、質量検査及び刻印、容器の塗
装及び乾燥、新規のメインバルブ取付け、真空引き検査
がある。
【0038】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる小型高圧ガス容器の耐圧膨張試験用アダプタを利用
することにより、小型高圧ガス容器が容器架台の内方で
アダプタ本体により吊り下げられた状態として搬送用コ
ンベア上を搬送され、該容器架台が搬送用コンベア上の
適宜な位置で停止した際に、容器芯出し装置のクランプ
機構によって容易に芯出しが行われ、小型高圧ガス容器
の正確な耐圧膨張試験を行うことができる。試験を行う
際に従来のように小型高圧ガス容器の口金に設けたバル
ブ取付ネジに試験装置の検査ヘッドを人手により螺合し
たり、口金に取付具を密着嵌合することによって圧力漏
れを起こさないように接続する手間がなくなり、かつ、
締付ネジのサイズとか高圧ガス容器の外径と高さに制約
がなくなり、連続検査を可能として試験装置の自動化を
はかることができる。
【0039】特に5kg未満の小型高圧ガス容器の耐圧
膨張試験を行う場合でも高さを合わせるために台を使用
したり、容器の外径に合わせた板状の治具を使用するこ
とがなく、試験装置の検査ヘッドと小型高圧ガス容器を
接続する部分に特殊な部品を取り付けて容器を手で回し
てねじ込む等の操作は不要であり、自動化に際して搬送
用コンベア上で容器を停止させてクランプしながら芯出
しする作業も容易に行えるため、高圧ガス容器の外径と
高さに制約条件が付加されずに連続検査を可能として試
験装置の自動化をはかることができる。即ち、本発明に
よれば、耐圧膨張試験の試験装置の検査ヘッドのノズル
を被検査容器である小型高圧ガス容器に装着するための
芯出し、検査ヘッドのノズルを口径の異なる小型高圧容
器の口金に装着すること、及び一定ストロークの検査ヘ
ッドのノズルを装着するための被検査容器である小型高
圧ガス容器の高さ調節を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐圧膨張試験用アダプタの基本構成を
示す平面図。
【図2】図1の側面図。
【図3】本発明の試験用アダプタの使用例を示す側面
図。
【図4】比較例として試験用アダプタを用いずに小型高
圧ガス容器の検査を実施する際の側面図。
【図5】容器芯出し装置のクランプ機構により小型高圧
ガス容器の芯出しを行う動作態様を示す平面図。
【図6】小型高圧ガス容器の芯出しを行う動作態様を示
す平面図。
【図7】小型高圧ガス容器の芯出しを行う動作態様を示
す平面図。
【図8】本発明の他の実施形態を示す側面図。
【図9】本発明にかかる耐圧膨張試験用アダプタを用い
た耐圧膨張試験方法の基本的な作用を説明する概要図。
【図10】従来の耐圧膨張試験装置の一例を示す概要
図。
【符号の説明】
31…アダプタ本体 32,47…容器架台 33…フランジ 34…蝶ボルト 35…雌螺子部 36…雄螺子部 40…検査ヘッド 41,41a…ノズル 42…小型高圧ガス容器 43…クランプ機構 44…容器芯出し装置 46…搬送用コンベア 51…真空ポンプ 52…蓄圧器 53…真空スイッチ 57…エア抜き排水孔 58…プランジャポンプ 59…サーボモータ 60…連結部 61…ボール螺子 62…スライドベース 63…ガイドシャフト 64…スライダー 65…ピストン 66…シリンダ 67…圧力センサー 整理番号 P3178

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空部を有する管状のアダプタ本体の上
    面中央部分に検査ヘッドのノズルが接続可能な連結部を
    設けるとともに、該アダプタ本体の下面中央部分に被検
    査容器である小型高圧ガス容器が接続可能な連結部を設
    け、アダプタ本体の上側外周部に固着されたフランジの
    周縁部を、アダプタ本体と同心状に配置された容器架台
    の上縁部に締付固定したことを特徴とする小型高圧ガス
    容器の耐圧膨張試験用アダプタ。
  2. 【請求項2】 中空部を有する管状のアダプタ本体の上
    面中央部分に検査ヘッドのノズルが螺合可能な雌螺子部
    を螺設するとともに、該アダプタ本体の下面中央部分に
    被検査容器である小型高圧ガス容器へ接続するための雄
    螺子部を螺設した請求項1に記載の小型高圧ガス容器の
    耐圧膨張試験用アダプタ。
  3. 【請求項3】 検査ヘッドの下部に突出する爪型のノズ
    ルをアダプタ本体の上面中央部分に開口された口部内に
    嵌合固定するとともに、アダプタ本体の下面中央部分に
    螺設された雄螺子部を被検査容器である小型高圧ガス容
    器の口金に螺合固定したことを特徴とする請求項1に記
    載の小型高圧ガス容器の耐圧膨張試験用アダプタ。
  4. 【請求項4】 高圧ガス容器に検査ヘッドを嵌合固定
    し、高圧ガス容器内の圧力を一定値にまで高めて所定の
    時間維持した後に高圧ガス容器内の徐圧を行い、高圧ガ
    ス容器内の圧力が一定値にまで下降した際の高圧ガス容
    器の全増加量と恒久増加量を求め、演算式に基づいて該
    高圧ガス容器の恒久増加率を計算する耐圧膨張試験にお
    いて、 検査ヘッドの下部に突出するノズルをアダプタ本体の上
    面中央部分に設けた連結部に連結するとともに、該アダ
    プタ本体の下面中央部分に設けた連結部を被検査容器で
    ある小型高圧ガス容器の口金に連結し、アダプタ本体の
    上側外周部に固着されたフランジの周縁部を容器架台の
    上縁部に固定して、容器架台を搬送用コンベア上に搭載
    し、容器架台の外周部に配置された容器芯出し装置のク
    ランプ機構を用いて、容器架台の芯出しを行ってから耐
    圧膨張試験を実施することを特徴とする小型高圧ガス容
    器の耐圧膨張試験方法。
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