JP3379197B2 - コロナ放電装置 - Google Patents

コロナ放電装置

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JP3379197B2
JP3379197B2 JP02712094A JP2712094A JP3379197B2 JP 3379197 B2 JP3379197 B2 JP 3379197B2 JP 02712094 A JP02712094 A JP 02712094A JP 2712094 A JP2712094 A JP 2712094A JP 3379197 B2 JP3379197 B2 JP 3379197B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は突起状電極を用いたコロ
ナ放電装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】コロナ放電装置には、従来からワイヤ電
極を用いたワイヤ放電方式を採用したもの、および針状
電極、鋸歯状電極等の突起状電極を用いたピン放電方式
を採用したものがある。ピン放電方式はオゾンの発生量
がワイヤ方式に比べると少なく、近年多く用いられるよ
うになり、この放電方式について種々のものが提案され
ている。 【0003】ピン放電方式では、電極先端部分からこれ
の先端が向く方向に放電が集中して起こる。この放電に
よる電荷の放出角度を持って拡がる。しかし、複数の突
起状電極を所定間隔を隔てて配列した放電部材を用いて
放電を行った場合、前記各突起状電極からの集中的な放
電のため、前記電荷の放出方向の拡がりによっても、放
出される電荷の突起状電極の配列方向の分布は、通常の
帯電距離範囲では均一化しない。このため、この放電に
よって帯電される被帯電部材に、突起状電極に対応した
帯電電位の高い部分と、突起状電極と突起状電極との間
の部分に対応した帯電電位の低い部分とが順次に連続す
るような帯電むらを与える放電リップルが生じやすい。 【0004】そこで従来、このような放電むらを軽減す
るため、突起状電極の先端が並んだ部分と、被帯電部材
との間に、定電圧制御されたグリッド電極を配置し、こ
の状態で突起状電極から、グリッド電極を介し被帯電部
材側にコロナ放電を行うスコロトロン放電方式が採用さ
れている。 【0005】グリッド電極は、通常グリッド線を突起状
電極の配列方向に規則的に配列している。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかし、突起状電極の
配列ピッチが均等であり、グリッド電極のグリッド線の
配列が、突起状電極の配列方向に均等であるだけでは、
ときとして被帯電部材上の帯電むらが軽減しない。 【0007】これにつき本発明者等が種々実験したとこ
ろ、前記帯電むらは経時的に生じ、ごみ、Si等の付着
や突起状電極の先端部の浸食、変形と云ったことが原因
していることが判明した。 【0008】また、突起状電極の先端が経時変化等によ
って丸まってしまう現象があり、これによっても放電む
らが生じることが判明した。 【0009】このように、電極へのごみ、Si等の付
着、電極の変形が発生したときの放電の挙動を説明す
る。 【0010】複数の突起状電極のうち、ごみ、Si等の
付着、変形により、放電しにくくなった電極があると、
その電極のまわりの電界の強さが弱まる。このように電
界の強さが弱まると、この電界の弱まった電極上に隣接
する電極の周りでは、電界の強さが強まり、電荷が放出
されやすくなる。さらに、電界の強さが強まる電極に隣
接する電極では、電界の強さが弱まり、電荷が放出され
にくくなる。 【0011】このように、隣接する電極どうしが互いに
各々の電界が干渉し合うことにより、放電しやすい電
極、放電しにくい電極・・・と言うように、分布するこ
とになる。 【0012】もし、放電しやすい電極のうち、電極の先
端部近傍にグリッド線が位置していると、被帯電部材の
表面電位は高くなるものの、極端に高くならない。しか
し、放電しやすい電極のうち、電極の先端部近傍にグリ
ッド線が位置していなければ、被帯電部材上の表面電位
は極端に高くなってしまう。 【0013】図12は従来採用されているピン放電方式
の放電装置の一例を示している。被帯電部材aに対向す
る放電部材bは、突起状電極c1〜c5・・が長手方向
に等間隔に配列されている。また、被帯電部材aと放電
部材bとの間に設けられたグリッド電極dは、グリッド
線d1〜d5・・が、突起状電極c1〜c5の配列方向
に等間隔に配列されている。これら各突起状電極c1〜
c5と、各グリッド線d1〜d5との近傍で対向し合う
ものどうしの間隔がそれぞれ異なっている。例えば、突
起状電極c3とグリッド線d3との距離は、突起状電極
c4とグリッド線d4またはd5との距離よりも小さ
い。 【0014】各突起状電極c1〜c5の先端部からの放
電は、図12に実線の矢印で示すように対称な拡がりを
もって電荷が放出される。VOとVGの差が大きいとき
はこの放出された電荷は定電位VGに制御されたグリッ
ド線d1〜d5の間を通って被帯電部材aに到達しやす
い。被帯電部材aの電位VOがグリッド線d1〜d5の
電位VGに近づくと、被帯電部材a側の電荷引き寄せ力
により、図12に破線の矢印で示すように各突起状電極
c1〜c5からの放電電荷は近傍の各グリッド線d1〜
d5に引き寄せられやすい。 【0015】このようにして、被帯電部材aおよびグリ
ッド電極cの所定の設定電位のものとに、各突起状電極
c1〜c5の先端部に前記ごみ、Si等の付着や、丸る
くなる現象が生じていない間は、被帯電部材aはリップ
ルの谷と山の差が少ないように帯電される。 【0016】しかし、突起状電極c1〜c5の先端部に
前記のようにごみ、Si等が付着したり、先端部が丸る
くなる現象が生じると、前述の電場干渉により、放電量
大の電極、小の電極、そして放電量が大の電極と言う具
合に分布するようになる。突起状電極とこれに近傍で対
向しているグリッド線との距離が大きいと、被帯電部材
の帯電電位の高い部分と、低い部分との電位差が極端に
大きくなるように、帯電電位が分布する。また、放電量
大の電極に対向しているグリッド線との距離が小さい
と、距離が大きい場合に比べると、被帯電部材の帯電電
位の高い部分と、低い部分との電位差は小さくなる。 【0017】図13はこのような従来例の状態を示して
おり、前述の電場干渉により、例えば突起状電極c1、
c2、c5の放電量が大になったととすると、突起状電
極c5からグリッド線d4、d5までの距離は遠いため
に、突起状電極c5から放出される過剰電荷は、被帯電
部材の帯電電位の高い部と低い部分との電位差が大きく
なるように、電荷が被帯電部材に到達し、グリッド線に
は電荷は引き寄せられにくい。突起状電極c3からグリ
ッド線d3までの距離が小さいために、突起状電極c3
から放出される過剰電荷は、被帯電部材の帯電電位の高
い部分と低い部分との電位差が小さくなるように、電気
が被帯電部材に到達し、c5に比べるとグリッド線に電
荷は引き寄せられにくい。 【0018】このため、放電量大の突起状電極c1、c
3、c5・・と、これに近接している各グリッド線d1
〜d5・・との距離が異なるのに応じて、突起状電極c
1、c3、c5・・から放電する電荷の、これらに近接
する対応した各グリッド線d1〜d5・・による引き寄
せられ難さに差ができるので、放電むらが解消されず、
被帯電物aの表面電位の高い部分と低い部分の電位差が
大になる。 【0019】本発明は、上記のような知見に基づき、突
起状電極の先端部にごみ、Si等が付着したり、先端部
がまるくなる現象が生じても、放電むらの少ないスコロ
トロン方式のコロナ放電装置を提供することを目的とす
るものである。 【0020】 【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、複数の突起状電極を所定間隔を隔てて配列
した放電部材と、前記複数の突起状電極の先端が並んで
いる部分と被帯電部材との間に、複数のグリッド線を持
ったグリッド電極とを備えたスコロトロン放電方式の
コロナ放電装置であって、前記複数の突起状電極が並ぶ
方向と前記複数のグリッド線が並ぶ方向が同じであり、
以下の条件式(1)を満足することで、放電部材の突起
状電極の先端とこれに近接するグリッド線との位置関係
が、どの突起状電極についても同じであることを特徴と
する。P/(D+L)=n・・・・・(1) 但し、 P:突起状電極の間隔 D:グリッド線の間隔 L:グリッド線の幅 n:整数(=1、2、3、・・・・) 【0021】 【作用】本発明の上記構成によれば、放電部材と被帯電
部材との間にグリッド電極を持ったスコロトロン方式の
放電装置にあって、放電部材に配列された各突起状電極
の先端とこれに近接するグリッド線との位置関係が、ど
の突起状電極についても同じであることにより、各突起
状電極から放出される電荷をグリッド線に引き寄せてグ
リッド電極に流す働きが等しくかつ十分なものとするこ
とができ、放電部材に配列された突起状電極に、ごみ、
Si等が先端部に付着したり、先端部が丸くなる現象が
生じえ各突起状電極からの放電量にバラツキが発生して
も、放電量大の各突起状電極のそれぞれには、これに等
しい位置関係で近接するグリッド線があって、各突起状
電極からの多量に発生された電荷がこれらに等しい条件
で対応し近接する各グリッド線によってそれぞれ等しく
引き寄せられてグリッド電極に流れるようにするので、
被帯電部材の帯電電位の高い部分と低い部分との電位差
を小さくし、放電むらを少なくすることができる。 【0022】 【実施例】図1は、本発明の第1の実施例としてのコロ
ナ放電装置に用いる放電部材1を示している。この放電
部材1は図1の(a)に示すようにこれに接続された放
電用の電源4を有し、図4の(c)に本発明の第1の実
施例の全体構成を示しているようにグリッド電極6と組
み合わせて、スコロトロン方式の放電装置10として用
いられる。 【0023】このような組み合わせからなる放電装置1
0は、電子写真方式の画像形成装置に組み込まれ、この
画像形成装置の被帯電部材としての感光体ドラム7の表
面を静電潜像の形成に先立って一様に帯電させるために
用いられる。 【0024】放電部材1は、例えば図1、図4の(a)
に示すように板状の電極板の一縁に、尖鋭状の放電端1
2aを持った突起状電極12を、図4の(c)に示す被
帯電部材である感光体ドラム7の表面に軸線方向に沿う
ように所定ピッチPを持って一体成形したもので、全体
に鋸歯形状を呈している。各突起状電極12は放電部材
1に与えられる放電用の電源4からの印加電圧によって
放電端12aから放電を行い電荷を放出する。 【0025】このような鋸歯形状の放電部材1は、圧延
プレス加工、またはエッチング加工するなどして容易に
得られる。なお、これは本発明が採用するものの一例で
ある。放電部材1としては他に種々のものが考えられ
る。例えば、図2の(a)に示すような剃り刃状の放電
端12a、図2の(b)に示すようなワイヤー放電端1
2a、図2の(c)に示すような針状放電端12a等を
採用することもできる。 【0026】図1に示す第1の実施例の放電部材1につ
いてさらに詳述すると、各突起状電極12の鋸歯形状の
歯角θは、大きくなるにつれてオゾン発生量が増加する
ことから30°以下であればよいが15度以下であるの
が好ましい。また、歯角θが小さすぎると加工性、強度
の点で問題が出てくるので、5°以上であるのが好まし
い。したがって、5°〜15°の範囲にするのが好適で
ある。 【0027】鋸歯形状の突起状電極12の板厚Tは、薄
くなる程オゾンの発生量は少なくなるが、薄すぎると強
度不足となるから、0.1mm以下、好ましくは0.0
5mm程度とする。 【0028】放電部材1の突起状電極12、特にこの突
起状電極12の放電端12aを含む図1の(b)に斜線
で示す先端部分は、コロナ放電を行うことにより酸化さ
れるとともに微塵が付着し、これによっても放電むらの
原因になる。したがって、酸化を抑制して微塵の付着を
防止し、これによって耐久性を持たせ、放電の安定性を
図ることが望ましい。この耐久性の向上は、耐蝕性、耐
熱性を向上させれば達成できることから、放電端12a
を形成する導電部材は、耐熱製、耐蝕性の観点から、鉄
にクロムとニッケルを含有させた合金が良好で、さらに
耐熱性、耐蝕性を向上させるために、モリブデンを含め
てもよい。 【0029】材料の成分割合で言えば、Cr16〜20
(%)、より好ましくは16〜18(%)、Ni8〜1
5(%)、より好ましくは10〜14(%)含有させ
る。これらは余り多く入れると引っ張り強さや硬度を損
なうとともに製造コストも増加する。またモリブデン
(Mo)を含めるときは、2〜3(%)程度含有させ
る。 【0030】余り入れすぎると電気抵抗が増加して電源
4への負担となる。なお、放電部材1としては、この
他、銅板等の導電性部材にニッケルメッキ等の耐蝕処理
を施したものも考えられる。 【0031】放電部材1の突起状電極12、特に、少な
くとも放電端12aを含む先端部の部分を、オゾン発生
量の低減、耐久性の向上、放電安定性向上の目的から、
図1の(c)に示すように電気的に高抵抗の材料11
(例えばセラミックスのような誘電体材料)で被覆して
もよい。このよな誘電材料は好ましくはセラミック
ス材料で、中でもガラス、酸化シリコン(SiO2 )、
シリカ、シリカ−アルミナ、アルミナ等が好ましい。こ
の場合の被覆膜厚tは、それが余り大きくなると誘電電
圧が大きくなってスパークが発生し易くなるから、0.
1mm以下、好ましくは0.01mm以下とする。この
ような被覆膜の形成には、蒸着、材料塗布、チューブ材
の被せ付けなどを適宜採用できる。 【0032】突起状電極12が図2に示す各形状の放電
端12aの形状を持つような放電部材1であっても、突
起状電極12の少なくとも放電部材1を含む先端部分
に、図3に示すように電気的に高抵抗の材料11を被覆
することで同様の効果を得ることができる。 【0033】放電部材1に接続される放電用の電源4
は、オゾン発生量の低減と、放電安定性の向上を目的と
して少なくともAC電圧成分を含む放電電圧を印加でき
るものとする。印加する交流電圧の周波数が高くなるほ
どオゾン発生量は少なくなるが、周波数を高くすれば漏
れ電流が増加することから周波数は400Hz以上、
1.5KHz以下とする。また、放電電流のプラス側お
よびマイナス側の成分の和が零に近くなるほどオゾンの
発生量は少なくなるので、電流成分の和は−200μA
〜+100μAの範囲とする。 【0034】グリッド電極6は、グリッド線6aが図4
の(b)に示すように、図4の(a)に示す突起状電極
12の配列方向と同じ方向に配列されたもので、例え
ば、導電性枠体に導電性ワイヤを張架することにより簡
易に得られるし、導電性薄板状金属板をメッシュ状にエ
ッチング加工したりプレス加工することによっても容易
に得られる。グリッド電極6の開口率はグリッド電極有
効部の金属専有面積と空口面積との比で与えられるが、
メッシュ状グリッド電極については一般に、図4の
(b)を参照してグリッド電極の長手方向における開口
幅をD、グリッド線6aの線幅をLとした際、D/(D
+L)で容易に与えられる。開口率は、低すぎると感光
体ドラム7等の被帯電部材に十分に電荷を与えることが
できず、帯電効率が低下する。また高すぎても、感光体
ドラム7等の被帯電部材への漏れ電流が増加することか
ら、帯電補償能が低下し好ましくない。グリッド開口幅
Dは大きすぎると、感光体ドラム7等の被帯電部材の帯
電電位むらとなり好ましくない。 【0035】スコロトロン方式のコロナ放電装置の放電
電極としてワイヤ電極が用いられる場合、グリッド電極
はグリッド線を自身の長手方向に位置規制する必要はな
い。 【0036】つまり、ワイヤ電極はグリド電極の長手
方向での放電が均等であるため、グリッド線は所定の間
隔で等間隔に配列されているだけでよく、グリッド線は
グリッド電極の長手方向に特定の位置にある必要はな
い。 【0037】しかし本実施例でのコロナ放電装置10の
ように、放電電極として図1〜図3に示すような各種の
尖鋭状の放電端12aを有する突起状電極12を用いる
ような場合、突起状電極12の放電端12aに対するグ
リッド電極6のグリッド線6aの位置関係が配慮され
ず、各突起状電極12と、この突起状電極12に近接す
るグリッド電極6との位置関係が、各突起状電極12に
ついて同じでない状態では、先に「発明が解決すべき課
題」の項で述べた通り、換言すると、グリッド電極6の
長手方向に亘って均一な電場が得られないことから、放
電部材1の突起状電極12が配列された方向、本実施例
では放電部材1の長手方向の放電電流むらとなり、初期
的には画像上に影響がない場合でも、耐久および環境変
動等によって放電電流むらが悪化し、画像ノイズの原因
の一つとなる。 【0038】本実施例ではこれを解消するのに、複数の
突起状電極12を所定間隔を隔てて配列した放電部材1
と、前記複数の突起状電極12の先端が並んでいる部分
の近傍にこの先端と同じ方向に配設されたグリッド線6
aを持ったグリッド電極6とを備えたスコロトロン放電
方式のコロナ放電装置にあって、放電部材1の突起状電
極12の先端とこれに近接するグリッド線6aとの位置
関係が、どの突起状電極12についても同じであるよう
にする。 【0039】このように、スコロトロン放電方式の放電
装置10にあって、放電部材1に配列された各突起状電
極12の先端である放電端12aとこれに近接するグリ
ッド線との位置関係が、どの突起状電極についても同じ
であることにより、各突起状電極12から放出される電
荷をグリッド線6aに引き寄せてグリッド電極6に流す
働きが等しくかつ十分なものとすることができ、放電部
材1に配列された突起状電極12のそれぞれに、ごみ、
Si等が先端部に付着したり、先端部が丸くなる現象が
生じて、電場の干渉により、放電量大の電極、小の電
極、放電量大の電極と分布しても、放電量が大の各突起
状電極12のそれぞれには、これに等しい位置関係で近
接するグリッド線6aがあって、各突起状電極12から
の過電流の電荷はこれらに等しい条件で対応し近接する
各グリッド線6aによってそれぞれ等しく引き寄せられ
てグリッド電極に流れるようにする。このため、放電量
大の電極のそれぞれにおいて、それぞれの電極による帯
電電位の分布は、ほぼ同様になり、帯電電位の高い部分
と低い部分との電位差も、それぞれの放電量大の電極に
おいても、ほぼ同じにすることができ、放電むらを少な
くすることができる。 【0040】従来例においては、放電量の大の電極のそ
れぞれにおいて、電極から放出される電荷のグリッド線
への引き寄せ方が同じでなくなるため、それぞれの放電
量大の電極による帯電電位の分布は異なり、帯電電位へ
の高い部分と低い部分との電位差が、それぞれの放電量
大の電極ごとに異なるため、放電むらを少なくすること
ができなかったが、本発明ではこれを解消できる。 【0041】本発明者等の実験によれば、放電端12a
の間隔ピッチをP、グリッド電極6の長手方向のメッシ
ュ開口幅をD、グリッド線6aの線幅をLとした場合、
これらの関係はnを整数として下記の(1)式を満足す
るように構成することで放電電流むらを抑制し、耐久性
および環境変動によっても放電電流むらによる画像ノイ
ズを防止することができた。 【0042】 【数1】 【0043】この式(1)のように、突起状電極12と
グリッド線6aのピッチを設定することにより、全ての
突起状電極12において、突起状電極12と、この突起
状電極12に近接するグリッド線6aとの位置関係は図
5および図7に一例を示すように同じになる。従って、
経時変化により、突起状電極12の放電端12aを含む
先端部にごみ、Si等が付着したり、この先端部の形状
が丸くなる等の変化があり、各突起状電極12からの放
電に不均一な過電流が生じても、図6、図7に破線と実
線の矢印で示すようにグリッド線6aに向かう電荷、グ
リッド線6aを介さずに感光体ドラム7等の被帯電部材
に向かう電荷が、突起状電極12ごとに異なるようなこ
とはなく、前記経時的な変化で電場干渉が発生しても放
電むらを軽減することができる。 【0044】なお、図6および図7に示すように、突起
状電極12の配列、およびグリッド線6aの配列のいず
れも、結果的に等間隔となる。しかし、双方の配列間隔
の関係は前記のように1:整数倍であればよく、図5の
(b)、(c)、(d)は倍数を増大させた場合を示し
ている。図5、図6の例では突起状電極12と各グリッ
ド線6aとが垂線上で対向し合う構成であるが、図7の
(a)および(b)の例は、突起状電極12と各グリッ
ド線6aとが垂線上では対向し合わず、図7の(a)で
は突起状電極12のそれぞれの中間位置に各グリッド線
6aのそれぞれが対向し、図7の(b)では突起状電極
12のそれぞれの間の片側に寄った位置に各グリッド線
6aのそれぞれが対向している。 【0045】もっとも、図7の(a)の例では、突起状
電極12からの過剰電荷が両側に近接する各グリッド線
6aへ流れ易くするには、相互間の距離を小さくするの
が好適である。 【0046】本実施例での上記構成によれば、画像ノイ
ズとなるような程度の放電むらは生じないし、前記図5
の(a)よりは(b)、(b)よりは(c)、(c)よ
りは(d)のように、各グリッド線6aの間隔を小さく
する程、前記電場干渉が生じることによる放電むらを有
効に軽減することができる。 【0047】図8、図9に本発明での放電むらの抑制効
果を示す。実験で用いたコロナ放電装置は、以下に示す
データを持った本実施例と同一構成の本発明放電装置
と、従来例の構成の比較例放電装置の2つである。 【0048】 本発明放電装置 比較例放電装置 放電端ピッチP 2mm 2mm 放電ギャップdpc 10mm 10mm グリッド開口幅D 0.8mm 1mm グリッド線幅L 0.2mm 0.2mm グリッド有効幅H 22mm 22mm 放電端垂直位置 全てグリッド線上 不等 なお、放電電流むらについては、各放電装置を100時
間放電させた後、低温低湿下の環境にてコロナ放電させ
たときに放電部材1の長手方向の各突起状電極12から
被帯電部材である感光体ドラム7側に流れる放電電流を
検出し、この検出電流が放電部材1の長手方向に沿って
異なれば、これを放電電流むらとした。 【0049】これを、図8に示す本発明放電装置の場合
と、図9に示す従来例放電装置の場合とを比較すると、
従来例放電装置では放電むらが大きく発生しているのに
対し、本発明放電装置では放電むらが大きく軽減されて
いる。また、このような放電電流むらの差は、画像サン
プル採取時の画像ノイズの差とも対応し、本発明放電装
置を用いると従来例放電装置を用いた場合よりも高画質
の画像が安定して得られた。 【0050】なお、放電むらは被帯電部材である感光体
ドラム7と放電部材1との距離、つまり放電ギャップd
pcと、上式で与えられたnの値との比によっても影響
を受、この比は小さい方が放電電流むらも少なく、コン
パクト化にもつながる。しかし、余り小さすぎると帯電
補償能が低下したり、異常放電が起こったりして好まし
くない。そこで、本発明によるコロナ放電装置は式
(1)を満足するとともに、下記の式(2)を満足する
ように構成するのが好ましい。 【0051】 【数2】 【0052】ここで、図10は放電電流むらと、dpc
およびnとの関係を示しており、式(2)で与えられる
上限を越えると、突起状電極12とグリッド線6aとの
距離が大きくなることにより、電極電圧が大きくなる。
また、グリッド線6aのピッチが大きくなることによ
り、放電むらが起きやすい。さらに、突起状電極12の
ピッチが小さくなることによって、突起状電極12の発
生する電界が相互に干渉し、突起状電極12ごとに放出
する電荷の量が、大の突起状電極12、小の突起状電極
12、大の突起状電極12、・・と言うように分布する
ことになる。 【0053】また、式(2)で与えられる下限を越える
と、突起状電極12とグリッド線6aとの距離が小さい
ことにより、局所的な放電となる、放電むらが起きる。
また、グリッド線6aのピッチが小さいことにより、電
極電圧が大きくなる。さらに、突起状電極12のピッチ
が大きくなることにより、放電むらとなる。 【0054】一方グリッド電極6の性能はグリッド電極
6の形状によって影響を受けると同時に、被帯電部材で
ある感光体ドラム7との相対移動速度Vによっても影響
を受、グリッド電極6の長手方向における開口幅をD、
グリッド線6aの幅をL、グリッド電極6の被帯電部材
である感光体ドラム7に対し相対移動方向における有効
幅をHとしたとき、下記の式(3)を満足するように構
成するのが好ましい。 【0055】 【数3】 【0056】ここで、図11は感光体ドラムの電位VO
と、D、L、HおよびVとの関係を示しており、式
(3)で与えられる上限を越えると、グリッド電極6の
開口率が大きくなることにより、放電むらになりやす
い。また、グリッド電極6の幅が大きいことにより、放
電装置の大型化、電極電流の増大をもたらす。被帯電部
材としての感光体ドラム7の周速が小さくなるが、特に
問題となることはない。 【0057】また式(3)で与えられる下限を越える
と、グリッド電極6の開口率が小さくなることにより、
被帯電部材である感光体ドラム7の電位VOが安定しな
い。また、グリッド電極6の幅が小さくなることによ
り、感光体ドラム7へ到達する電荷が小さく、電荷付与
力が小さい。感光体ドラム7の周速が大きくなることに
より、電荷付与力が小さくなる。 【0058】 【発明の効果】本発明によれば、放電部材と被帯電部材
との間にグリッド電極を持ったスコロトロン方式の放電
装置にあって、放電部材に配列された突起状電極のそれ
ぞれに、ごみ、Si等が先端部に付着したり、先端部が
丸くなる現象が生じえ各突起状電極から電場干渉が発生
しても、放電量大の各突起状電極のそれぞれには、これ
に等しい位置関係で近接するグリッド線があって、各突
起状電極からの電荷はこれらに等しい条件で対応し近接
する各グリッド線によってそれぞれ等しく引き寄せられ
てグリッド電極に流れるようにするので、放電むらを少
なくすることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例のコロナ放電装置に用いる放
電部材を示す斜視図である。 【図2】図1の放電部材の各種の変形例を示す突起状電
極部分の斜視図である。 【図3】図2の放電部材の各種突起状電極部分に被覆を
施した別の変形例を示す斜視図である。 【図4】本発明の一実施例のコロナ放電装置に用いる放
電部材およびグリッド電極と、これらを組み合わせたコ
ロナ放電装置の全体構成を示す図である。 【図5】図4の装置に用いるコロナ放電装置の各設計例
を示す説明図である。 【図6】図5の(a)の構成例での放電状態を示す説明
図である。 【図7】図5とは異なる2通りの構成例での放電状態を
示す説明図である。 【図8】本発明放電装置の放電むら発生状態を示すグラ
フである。 【図9】従来例放電装置との放電むら発生状態を示すグ
ラフである。 【図10】放電電流むらと、dpcおよびnの比との関
係を示すグラフである。 【図11】感光体ドラムの電位VOと、D、L、Hおよ
びVとの関係を示すグラフである。 【図12】従来のコロナ放電装置での通常の放電状態を
示す説明図である。 【図13】従来のコロナ放電装置での過剰電荷発生時の
放電状態を示す説明図である。 【符号の説明】 1 放電部材 6 グリッド電極 6a グリッド線 12 突起状電極 12a 放電端
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中神 康宏 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13 号大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会 社内 (72)発明者 弓削 静雄 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13 号大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会 社内 (56)参考文献 特開 昭60−80870(JP,A) 特開 平4−106897(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01T 19/04 H05F 3/04 G03G 13/02,15/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 複数の突起状電極を所定間隔を隔てて配
    列した放電部材と、前記複数の突起状電極の先端が並ん
    でいる部分と被帯電部材との間に、複数のグリッド線を
    持ったグリッド電極とを備えたスコロトロン放電方式
    のコロナ放電装置であって、前記複数の突起状電極が並ぶ方向と前記複数のグリッド
    線が並ぶ方向が同じであり、 以下の条件式(1)を満足することで、 放電部材の突起
    状電極の先端とこれに近接するグリッド線との位置関係
    が、どの突起状電極についても同じであることを特徴と
    するコロナ放電装置。P/(D+L)=n・・・・・(1) 但し、 P:突起状電極の間隔 D:グリッド線の間隔 L:グリッド線の幅 n:整数(=1、2、3、・・・・)
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