JP3379036B2 - ネガ型黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ネガ型黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

Info

Publication number
JP3379036B2
JP3379036B2 JP05587395A JP5587395A JP3379036B2 JP 3379036 B2 JP3379036 B2 JP 3379036B2 JP 05587395 A JP05587395 A JP 05587395A JP 5587395 A JP5587395 A JP 5587395A JP 3379036 B2 JP3379036 B2 JP 3379036B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
silver halide
substituted
layer
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP05587395A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08254796A (ja
Inventor
武司 三瓶
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP05587395A priority Critical patent/JP3379036B2/ja
Publication of JPH08254796A publication Critical patent/JPH08254796A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3379036B2 publication Critical patent/JP3379036B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明はネガ型黒白ハロゲン化
銀写真感光材料の処理方法に関し、詳しくは印刷製版用
ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】黒白ハロゲン化銀写真感光材料、特に印
刷製版用感光材料は一般に露光後、現像部、定着部、水
洗部或いは安定化浴部、及び乾燥部を有する自動現像機
で処理される。
【0003】印刷製版用感光材料は通常、網点画像を用
いるために写真特性上、超硬調な画像再現を得られるよ
う種々の技術が提案されており、例えば米国特許4,269,
929号などに開示されているヒドラジン誘導体を含有す
る写真感光材料が知られている。
【0004】一方、環境に対する関心の高まりととも
に、近年では現像処理液の安全性についても関心が高
く、例えばより安全性の高い現像主薬として、米国特許
5,326,816号に記載されているようなアスコルビン酸類
を用いる方法が開示されている。さらに写真処理廃液
は、廃液中に好ましからざる成分を含有しているため、
そのまま公共下水道に放出することができず、廃液を回
収し、面倒でかつ費用のかかる焼却法により破壊処理し
ている。従って写真処理廃液の低減化が強く望まれてい
るのが実状であった。
【0005】黒白ハロゲン化銀写真感光材料、特に印刷
製版用感光材料は、一般に露光後、現像槽、定着槽、水
洗槽或いは安定化浴槽、及び乾燥部を有する自動現像機
で処理される。従って自動現像機を使用しての環境保全
のための廃液低減法としては、当然のことながら処理す
る際の処理液補充量を少なくすれば、廃液量を減少する
ことが可能となる。
【0006】しかしながら単純に処理液補充量を低減し
ただけでは種々の問題点を招き、例えば前述したアスコ
ルビン酸系の現像主薬を用い、100m2以上の印刷製版用
感光材料を連続してランニング処理した場合には、感度
変動とカブリの発生を起こし、かつ網点品質を劣化する
という問題を招くことである。
【0007】一方、近年ではハロゲン化銀写真感光材料
全般においては迅速処理化の要望が強く、印刷製版用感
光材料もその例外ではない。例えばフィルム先端が自動
現像機に挿入されてから現像処理されて乾燥部より出て
くるまでの全処理時間(Dryto Dry)が60秒以上を要し
たのが従来まで通常であった。しかし近年では、この全
処理時間(Dry to Dry)が50秒以下の迅速処理が望まれ
ており、しかも印刷製版用感光材料として微小な網点再
現性を失わない写真性能が要求されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の第1の
目的は、100m2以上の大量にハロゲン化銀写真感光材料
をランニング処理した場合においても、感度変動やカブ
リの上昇がなく、かつ網点品質の劣化がないネガ型黒白
ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法を提供することに
ある。本発明の第2の目的は、全処理時間(Dry to Dr
y)が50秒以下の迅速処理に際しても上記の性能を得ら
れるネガ型黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法を
提供することにある。その他の目的は以下の明細から明
かとなる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は下記によ
り解決された。
【0010】(1)支持体の一方の面に少なくとも1層
のハロゲン化銀乳剤層を有し、該乳剤層側の少なくとも
1層中にヒドラジン誘導体を含有するハロゲン化銀写真
感光材料を、実質的にジヒドロキシベンゼン化合物を含
有せずに下記一般式(1)で表される現像主薬を含む現
像液で処理するハロゲン化銀写真感光材料の処理方法に
おいて、該ヒドラジン誘導体の少なくとも一種が下記一
般式(2)で表される化合物であって、かつ該現像液が
下記一般式A〜Fで表される化合物を少なくとも一種
有することを特徴とするネガ型黒白ハロゲン化銀写真感
光材料の処理方法。
【0011】
【化8】
【0012】式中、R1、R2は各々独立して置換又は非
置換のアルキル基、置換又は非置換のアミノ基、置換又
は非置換のアルコキシ基、置換又は非置換のアルキルチ
オ基を表し、R1、R2は互いに結合して環を形成しても
よい。kは0又は1を表し、kが1のときXは-CO-又は
-CS-を表す。
【0013】
【化9】
【0014】式中、R1は脂肪族基又は芳香族基を表
し、さらにその置換基の一部として-(CH2CH2O)n-、-(CH
2CH(CH3)O)n-、-(CH2CH(OH)CH2O)n-(但しnは1以上の
整数)の部分構造を含有するか、または4級アンモニウ
ムカチオン基を含有する。又、R1はハロゲン化銀吸着
基を含有してもよい。G1は-CO-、-COCO-、-CS-、-C(=N
R2)-、-SO-、-SO2-又は-P(=O)(G22)-基を表す。G2
は単なる結合手、-0-、-S-又は-N(R2)-基を表し、R2
は水素原子又は脂肪族基、芳香族基を表す。分子内に複
数のR2が存在する場合、それらは同じでも異なっても
よい。A1、A2の一方は水素原子であり、他方は水素原
子又はアシル基、アルキル基又はアリールスルホニル基
を表す。
【0015】
【化10】
【0016】式中、Z1はアルキル基、芳香族基もしく
はヘテロ環基であって、ヒドロキシル基、-SO3M基、−C
OOOM基(Mは水素原子、アルカリ金属原子又は置換もしく
は非置換のアンモニウム基)、置換もしくは非置換のア
ミノ基、置換もしくは非置換のアンモニオ基からなる群
から選ばれる少なくとも1つ、又はこの群から選ばれる
少なくとも一つを有する置換基によって置換されている
ものを表す。M1は水素原子、アルカリ金属原子、置換
もしくは非置換のアミジノ基(これはハロゲン化水素酸
塩もしくはスルホン酸塩を形成していてもよい)を表
す。
【0017】(2)ヒドラジン誘導体が上記一般式
(2)に代えて下記一般式(3)で表される化合物であ
ることを特徴とする(1)項記載のネガ型黒白ハロゲン
化銀写真感光材料の処理方法。
【0018】
【化11】
【0019】式中、R1は脂肪族基、芳香族基または複
素環基を表し、これらは置換されていてもよい。Gは-C
O-、-COCO-、-SO-、-SO2-、チオカルボニル基、イミノ
メチレン基または-P(O)(R4)-基を表す。R2はGで置換
された炭素原子が、少なくとも一つの電子吸引基で置換
された置換アルキル基を表す。R4は水素原子、脂肪族
基、芳香族基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はア
ミノ基を表す。
【0020】(3)ヒドラジン誘導体が上記一般式
(2)に代えて下記一般式(4)又は下記一般式(5)
で表される化合物であることを特徴とする(1)項記載
のネガ型黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0021】
【化12】
【0022】式中、X1はアルキル基、アルコキシ基、
置換アミノ基またはアルキルチオ基を表す。Y1はアル
コキシ基、アリーロキシ基、置換アミノ基、アルキルチ
オ基又はアリールチオ基を表す。R1はアルキレン基を
表す。
【0023】
【化13】
【0024】式中、X2は一般式(4)におけるX1と同
義である。Y2は電子吸引基を表し、R2はは水素原子、
アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ
基、置換アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基を
表し、さらに置換されていてもよい。nは1〜5までの
整数を表し、分子内に複数存在するY2とR2は、それぞ
れ同じであっても異なってもよい。
【0025】(4)ヒドラジン誘導体が上記一般式
(2)に代えて下記一般式(6)で表される化合物であ
ることを特徴とする(1)項記載のネガ型黒白ハロゲン
化銀写真感光材料の処理方法。
【0026】
【化14】
【0027】式中、Arは置換フェニル基又は置換もしく
は非置換のアリール基を表し、Gは-CO-、-SO-、-SO
2-、-PO2-、-PO3-又はC=NR2で、Xはカチオン性の基を
含む基を表す。R、R1、R2は同一でも異なってもよく
水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の
アルキルスルフィニル基でA-はアニオン性基を表す。
【0028】(5)ハロゲン化銀写真感光材料を自動現
像機で処理し、かつ処理量に応じて固体処理剤を直接現
像液に補充して処理することを特徴とする(1)〜
(4)項のいずれか1項に記載のネガ型黒白ハロゲン化
銀写真感光材料の処理方法。
【0029】(6)ハロゲン化銀乳剤層側の少なくとも
1層中に、造核促進剤の少なくとも1種を含有すること
を特徴とする(1)〜(5)項のいずれか1項に記載の
ネガ型黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0030】(7)ハロゲン化銀写真感光材料の先端が
自動現像機に挿入され乾燥部から出てくるまでの全処理
時間(Dry to Dry)が、10秒以上、50秒以下であるこ
とを特徴とする(1)〜(6)項のいずれか1項に記載
のネガ型黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0031】以下、本発明を詳述する。
【0032】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
用いられる一般式(2)〜(6)のヒドラジン誘導体に
ついて説明する。
【0033】まず上記一般式(2)で表されるヒドラジ
ン誘導体について説明する。
【0034】R1で表される脂肪族基は好ましくは炭素
数1〜30のものであって、特に炭素数1〜20の直鎖、分
岐又は環状のアルキル基が好ましい。このアルキル基は
置換基を有している。
【0035】R1で表される芳香族基は単環又は2環の
アリール基又は不飽和複素環基である。ここで不飽和複
素環基はアリール基と縮合して縮合複素環基を形成して
もよい。例えばベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン
環、キノリン環、イソキノリン環等がある。中でもベン
ゼン環を含むものが好ましい。R1として特に好ましい
ものはアリール基である。R1のアリール基又は不飽和
複素環基は置換されている。
【0036】R1の脂肪族基又は芳香族基は置換されて
おり、代表的な置換基としては、例えばハロゲン原子、
アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、アル
コキシ、アリール、置換アミノ、ウレイド、ウレタン、
アリールオキシ、スルファモイル、カルバモイル、アル
キルチオ、アリールチオ、スルホニル、スルフィニル、
ヒドロキシル、シアノ、スルホ、アリールオキシカルボ
ニル、アシル、アルコキシカルボニル、アシルオキシ、
カルボンアミド、スルホンアミド、カルボキシル、燐酸
アミドなどの各基が挙げられ、好ましい置換基としては
直鎖、分岐又は環状のアルキル基(好ましくは炭素数1
〜20のもの)、アラルキル基(好ましくは炭素数7〜30
のもの)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30のも
の)、置換アミノ基(好ましくは炭素数1〜30のアルキ
ル基で置換されたアミノ基)、アシルアミノ基(好まし
くは炭素数2〜40のもの)、スルホンアミド基(好まし
くは炭素数1〜40のもの)、ウレイド基(好ましくは炭
素数1〜40のもの)、燐酸アミド基(好ましくは炭素数
1〜40のもの)などである。
【0037】R1の脂肪族基、芳香族基又はそれらの置
換基は−(CH2CH2O)n−、−(CH2CH(CH3)O)n−又は−(CH2
CH(OH)CH2O)n−を含有しているか、あるいは4級アンモ
ニウムカチオンを含有している。nは1〜15の整数が好
ましい。R1は好ましくは以下の一般式(II)、一般式
(III)、一般式(IV)又は一般式(V)で表される。
【0038】
【化15】
【0039】上記一般式中、L1及びL2は各々−CON
(R7)−基、−N(R7)CON(R8)−基、−SO2N(R7)−基又は−
N(R7)S02N(R8)−基を表し、それぞれ同じでも異なって
もよい。R7及びR8は各々、水素原子又は炭素数1〜6
のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基を表し、水素
原子が好ましい。mは0又は1である。R3、R4及びR
5は各々、2価の脂肪族基又は芳香族基であり、好まし
くはアルキレン基、アリーレン基又はそれらと−O−、
−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−N(R9)−(R9は一
般式(II)、(III)、(IV)のR7と同義)を組み合わ
せて作られる2価の基である。より好ましくは、R3
炭素数1〜10のアルキレン基あるいは、それらと−S
−、−SO−、−SO2−を組み合わせて作られる2価の基
であり、R4及びR5は各々、炭素数6〜20のアリーレン
基である。特にR5はフェニレン基が好ましい。R3、R
4及びR5は置換されてもよく、好ましい置換基としては
1の置換基として列挙したものが当てはまる。
【0040】一般式(II)及び(III)において、Z1
含窒素芳香環を形成するに必要な原子群を表す。Z1
窒素原子で形成される含窒素芳香複素環の好ましい例と
しては、ピリジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピ
ラジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、ピロール
環、オキサゾール環、チアゾール環及びこれらのベンゾ
縮合環の他、プテリジン環、ナフチリジン環などを挙げ
ることができる。
【0041】一般式(II)、(III)及び(IV)におい
て、X-は対アニオン又は分子内塩を形成する場合は対
アニオン部分を表す。
【0042】一般式(IV)及び(V)において、R6は脂
肪族基又は芳香族基を表す。好ましくはR6は炭素数1
〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基である。
【0043】一般式(IV)における三つのR6はそれぞ
れ同じでも異なってもよく、又、互いに結合して環を形
成してもよい。Z1及びR6は置換されてもよく、好まし
い置換基としてはR1の置換基として列挙したものが当
てはまる。
【0044】一般式(V)において、L3は−CH2CH2O−
基、−CH2CH(CH3)O−基又は−CH2CH(OH)CH2O−基を表
し、mは一般式(1)と同義である。
【0045】一般式(2)におけるG1としては−CO−
基、−SO2−基が好ましく、−CO−基が最も好ましい。
1、A2としては水素原子が好ましい。
【0046】一般式(2)においてR2で表されるアル
キル基としては、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基
であり、アリール基としては単環又は2環のアリール基
が好ましい(例えばベンゼン環を含むもの)。G1が−C
O−基の場合、R2で表される基のうち好ましいものは、
水素原子、アルキル基(例えばメチル、トリフルオロメ
チル、3-ヒドロキシプロピル、3-メタンスルホンアミド
プロピル、フェニルスルホニルメチル)、アラルキル
(例えばo-ヒドロキシベンジル)、アリール基(例えば
フェニル、3,5-ジクロロフェニル、o-メタンスルホンア
ミドフェニル等、4-メタンスルホニルフェニル、2-ヒド
ロキシメチルフェニル等)などであり、特に水素原子が
好ましい。R2は置換されてもよく、置換基としては、
1に関して列挙した置換基が適用できる。又、R2はG1
−R2の部分を残余分子から分裂させ、−G1−R2部分の原
子を含む環式構造を生成させる環化反応を生起するよう
なものでもよく、その例としては例えば特開昭63-29751
号等に記載のものが挙げられる。
【0047】一般式(2)のR1又はR2は、その中にカ
プラー等の不動性写真用添加剤において常用されている
バラスト基又はポリマーが組み込まれたものでよい。バ
ラスト基は8以上の炭素数を有する写真性に対して比較
的不活性な基であり、例えばアルキル基、アルコキシ
基、フェニル基、アルキルフェニル基、フェノキシ基、
アルキルフェノキシ基などの中から選ぶことができる。
又、ポリマーとして例えば特開平1-100530号に記載のも
のが挙げられる。
【0048】R1が有することのできるハロゲン化銀吸
着基としては、−S−基、−S−S−基、−NHC(=S)NH−
基、5〜6員の含窒素複素環基(ベンゾトリアゾール、
トリアゾール、イミダゾール、チアゾール、オキサゾー
ル等)、メルカプト基又はジスルフィド結合を有する5
〜6員の含窒素複素環基(2-メルカプトチアジアゾー
ル、5-メルカプトテトラゾール、2-メルカプトベンゾオ
キサゾール等)が挙げられる。特に、−S−基、メルカ
プト基又はジスルフィド結合を有する5〜6員の含窒素
複素環基を持つことが好ましい。
【0049】本発明の一般式(2)の化合物は、例えば
特開昭61-213847号、同62-260153号、米国特許4,684,60
4号、特願昭63-98803号、米国特許3,379,529号、同3,62
0,746号、同4,377,634号、同4,332,878号、特開昭49-12
9536号、同56-153336号、同56-153342号、米国特許4,98
8,604号、同4,994,365号等に記載されている方法を利用
して合成できる。
【0050】以下に本発明に用いられる化合物を列記す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0051】
【化16】
【0052】
【化17】
【0053】
【化18】
【0054】
【化19】
【0055】
【化20】
【0056】
【化21】
【0057】一般式(2)の化合物の添加量としては、
ハロゲン化銀1モル当たり1×10−6〜5×10−2
モル含有されるのが好ましく、特に1×10-5〜2×10-2
モルの範囲が好ましい。
【0058】一般式(2)の化合物は、適当な水混和性
有機溶媒、例えばアルコール類(メタノール、エタノー
ル、プロパノール、弗化アルコール等)、ケトン類(ア
セトン、メチルエチルケトン等)、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等に溶解
して用いることができる。又、既に良く知られている乳
化分散法によって、ジブチルフタレート、トリクレジル
ホスフェート、グリセリルトリアセテートあるいはジエ
チルフタレートなどのオイル、酢酸エチルやシクロヘキ
サノンなどの補助溶媒を用いて溶解し、機械的に乳化分
散物を作成して用いることもできる。あるいは固体分散
法として知られている方法によって、レドックス化合物
の粉末を水の中にボールミル、コロイドミル、あるいは
超音波によって分散して用いることもできる。
【0059】次に一般式(3)で表される化合物につい
てさらに詳細に説明する。一般式(3)において、R1
で表される脂肪族基は直鎖、分岐または環状のアルキル
基、アルケニル基またはアルキニル基である。R1で表
される芳香族基としては、単環又は2環のアリール基で
あり、例えば、フェニル基、ナフチル基があげられる。
1のヘテロ環としては、N、O、又はS原子のうち少
なくともひとつを含む3〜10員の飽和もしくは不飽和
のヘテロ環であり、これらは単環であってもよいし、さ
らに他の芳香族もしくはヘテロ環と縮合環を形成しても
よい。ヘテロ環として好ましくは、5ないし6員の芳香
族ヘテロ環基であり、例えば、ピリジン基、イミダゾリ
ル基、キノリニル基、ベンズイミダゾリル基、ピリミジ
ル基、ピラゾリル基、イソキノリニル基、チアゾリン
基、ベンズチアゾリル基を含むものが好ましい。R1
して好ましいのは、芳香族基、含窒素複素環および一般
式(b)で表される基である。
【0060】
【化22】
【0061】(式中、Xbは芳香族基または含窒素複素
環基を表し、Rb 1〜Rb 4は各々水素原子、ハロゲン原
子、またはアルキル基を表し、XbおよびRb 1〜Rb 4
可能な場合には置換基を有していてもよい。rおよびs
は0または1を表す。)R1としてより好ましくは芳香
族基であり、特にアリール基が好ましい。R1は置換基
で置換されていてもよい。置換基の例としては、例えば
アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、アルコキシ基、アリール基、置換アミノ基、アリー
ルオキシ基、スルファモイル基、カルバモイル基、アル
キルチオ基、アリールチオ基、スルホニル基、スルフィ
ニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、スル
ホ基やカルボキシル基、アルキルおよびアリールオキシ
カルボニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ア
シルオキシ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、
ニトロ基、アルキルチオ基、アリールチオ基などの他、
以下の一般式(c)で表される基が挙げられる。
【0062】
【化23】
【0063】式(c)中、YCは−CO−、−SO2−、
−P(O)(RC3)−(式中RC3はアルコキシ基、また
はアリールオキシ基を表す。)または−OP(O)(R
C3)−を表し、Lは単結合、−O−、−S−、または−
NRC4−(式中RC4は水素原子、アルキル基、アリール
基を表す。)を表す。RC1およびRC2は水素原子、脂肪
族基、芳香族基または複素環基を表し、同じであっても
異なっても良く、また互いに結合して環形成しても良
い。またR1は一般式(c)を1つまたは複数個含むこ
とができる。
【0064】一般式(c)において、RC1で表される脂
肪族基は直鎖、分岐または環状のアルキル基、アルケニ
ル基またはアルキニル基である。RC1で表される芳香族
基としては、単環又は2環のアリール基であり、例えば
フェニル基、ナフチル基があげられる。RC1のヘテロ環
としては、N、O、又はS原子のうち少なくともひとつ
を含む3〜10員の飽和もしくは不飽和のへテロ環であ
り、これらは単環であってもよいし、さらに他の芳香族
もしくはヘテロ環と縮合環を形成してもよい。ヘテロ環
として好ましくは、5ないし6員の芳香族へテロ環基で
あリ、例えば、ピリジン基、イミダゾリル基、キノリニ
ル基、べンズイミダゾリル基、ピリミジル基、ピラゾリ
ル基、イソキノリニル基、チアゾリル基、ベンズチアゾ
リル基を含むものが好ましい。RC1は置換基で置換され
ていてもよい。置換基としては、例えば以下のものがあ
げられる。これらの基は更に置換されていてもよい。例
えばアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキ
ニル基、アルコキシ基、アリール基、置換アミノ基、ア
シルアミノ基、スルホニルアミノ基、ウレイド基、ウレ
タン基、アリールオキシ基、スルファモイル基、カルバ
モイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホニ
ル基、スルフィニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、
シアノ基、スルホ基やカルボキシル基、アルキルおよび
アリールオキシカルボニル基、アシル基、アルコキシカ
ルボニル基、アシルオキシ基、カルボンアミド基、スル
ホンアミド基、ニトロ基、アルキルチオ基、アリールチ
オ基などである。これらの基は可能なときは互いに連結
して環を形成してもよい。
【0065】一般式(c)におけるRC2で表される脂肪
族基は、直鎖、分岐または環状のアルキル基、アルケニ
ル基またはアルキニル基である。RC2で表される芳香族
基としては、単環又は2環のアリール基であり、例えば
フェニル基が挙げられる。RC2は置換基で置換されてい
てもよい。置換基としては例えば一般式(c)における
C1と置換基として列挙したものが挙げられる。また、
C1とRC2は可能な場合には互いに連結して環を形成し
てもよい。RC2としては水素原子がより好ましい。一般
式(c)におけるYCとしては−CO−、−SO2−が特
に好ましく、Lは単結合および−NRC4−が好ましい。
【0066】一般式(c)におけるRC4で表される脂肪
族基は、直鎖、分岐又は環状のアルキル基、アルケニル
基又はアルキニル基である。RC4で表される芳香族基と
しては、単環又は2環のアリール基であり、例えばフェ
ニル基が挙げられる。RC4は置換基で置換されていても
よい。置換基としては例えば一般式(c)におけるRC1
の置換基として列挙したものがあげられる。RC4として
は水素原子がより好ましい。
【0067】一般式(3)のGとしては−CO−基が最
も好ましい。一般式(3)のR2は、Gで置換された炭
素原子が少なくとも1つの電子吸引基で置換された置換
アルキル基を表し、好ましくは、2つの電子吸引基で、
特に好ましくは3つの電子吸引基で置換された置換アル
キル基を表す。R2のGで置換された炭素原子を置換す
る電子吸引基は好ましくはσp値が0.2以上、σm値
が0.3以上のもので例えば、ハロゲン、シアノ、ニト
ロ、ニトロソポリハロアルキル、ポリハロアリール、ア
ルキルもしくはアリールカルボニル基、ホルミル基、ア
ルキルもしくはアリールオキシカルボニル基、アルキル
カルボニルオキシ基、カルバモイル基、アルキルもしく
はアリールスルフィニル基、アルキルもしくはアリール
スルホニル基、アルキルもしくはアリールスルホニルオ
キシ基、スルファモイル基、ホスフィノ基、ホスフィン
オキシド基、ホスホン酸エステル基、ホスホン酸アミド
基、アリールアゾ基、アミジノ基、アンモニオ基、スル
ホニオ基、電子欠乏性複素環基を表す。一般式(3)の
2は特に好ましくはトリフルオロメチル基を表す。
【0068】一般式(3)のR1、R2、はその中にカプ
ラー等の不動性写真用添加剤において常用されているバ
ラスト基またはポリマーが組み込まれているものでもよ
い。バラスト基は8以上の炭素数を有する写真性に対し
て比較的不活性な基であり、例えばアルキル基、アルコ
キシ基、フェニル基、アルキルフェニル基、フェノキシ
基、アルキルフェノキシ基などの中から選ぶことができ
る。またポリマーとして例えば特開平1−100530
号に記載のものが挙げられる。
【0069】一般式(3)のR1、R2はその中にハロゲ
ン化銀粒子表面に対する吸着を強める基が組み込まれて
いるものでもよい。かかる吸着基としては、チオ尿素
基、複素環チオアミド基、メルカプト複素環基、トリア
ゾール基などの米国特許第4,385,108号、同
4,459,347号、特開昭59−195233号、
同59−200231号、同59−201045号、同
59−201046号、同59−201047号、同5
9−201048号、同59−201049号、同61
−170733号、同61−270744号、同62−
948号、同63−234244号、同63−2342
45号、同63−234246号に記載された基が挙げ
られる。以下に本発明に用いられる化合物を列記するが
本発明はこれに限定されるものではない。
【0070】
【化24】
【0071】
【化25】
【0072】
【化26】
【0073】
【化27】
【0074】
【化28】
【0075】
【化29】
【0076】
【化30】
【0077】
【化31】
【0078】次に上記一般式(4)及び(5)で表され
るヒドラジン誘導体について説明する。
【0079】一般式(4)において、X1で表されるア
ルキル基およびX1で表されるアルコキシ基、アルキル
チオ基中に含まれるアルキル基は直鎖、分枝もしくは環
状のアルキル基であり、代表的な例としてはエチル基、
ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、t−アミル
基、シクロヘキシル基などがあげられる。X1で表され
る置換アミノ基の置換基としてはアルキル基、アリール
基の他、アシル基(R−CO−基、Rはアルキルまたは
アリール)、アルコキシまたはアリーロキシカルボニル
基、置換もしくは無置換のカルバモイル基、置換もしく
は無置換のヒドラジノカルボニル基、アルキルまたはア
リールスルホニル基、置換もしくは無置換のスルファモ
イル基なども含まれ、後者の場合にはカルボンアミド
基、ウレタン基、ウレイド基、セミカルバジド基、スル
ホンアミド基等を形成する。X1はまた2−メトキシエ
トキシ基、3,3−ビス(2−ヒドロキシエチル)ウレ
イド基の様に置換されていても良い。X1において、置
換基を含めた炭素原子数の総和は1から6が好ましく、
2から6がさらに好ましい。3から6が特に好ましい。
lとしては置換アミノ基が好ましく、カルボンアミド
基、ウレイド基、スルホンアミド基を形成するように置
換されたアミノ基が最も好ましい。X1のフェニル基上
の置換位置はヒドラジン部分のオルト位、メタ位、パラ
位のいずれでも良いが、メタ位、パラ位が好ましく、パ
ラ位が最も好ましい。Xlとヒドラジン部分を連結する
フェニレン基は置換されていても良いが、これらの置換
基とX1に含まれる炭素数の総和が1から6であること
が好ましい。
【0080】一般式(4)においてY1で表されるアル
コキシ基、アルキルチオ基中に含まれるアルキル基は直
鎖、分枝もしくは環状のアルキル基であり、代表的な例
としてはメチル基、ドデシル基、イソブチル基、2−エ
チルへキシル基などがあげられる。Ylで表されるアリ
ーロキシ基、アリールチオ基中に含まれるアリール基は
単環もしくは2環の不飽和炭素環基もしくは不飽和へテ
ロ環基が好ましい。代表的な例としてはベンゼン環、ナ
フタレン環、ピリジン環、キノリン環等があげられる。
lで表される置換アミノ基の置換基としてはアルキル
基、アリール基の他、アシル基、(R−CO−基、Rは
アルキル基またはアリール基)、アルコキシまたはアリ
ーロキシカルボニル基、置換もしくは無置換のカルバモ
イル基、置換もしくは無置換のヒドラジノカルボニル
基、アルキルまたはアリールスルホニル基、置換もしく
は無置換のスルファモイル基なども含まれ、後者の場合
にはカルボンアミド基、ウレタン基、ウレイド基、セミ
カルバジド基、スルホンアミド基等を形成する。Yl
してはアルコキシ基、アリーロキシ基が好ましく、アリ
ーロキシ基が最も好ましい。Y1で表される基は置換さ
れていても良く、代表的な置換基としては例えばアルキ
ル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ア
ルコキシ基、アリール基、置換アミノ基、ウレイド基、
ウレタン基、アリールオキシ基、スルファモイル基、カ
ルバモイル基、アルキルまたはアリールチオ基、アルキ
ルまたはアリールスルホニル基、アルキルまたはアリー
ルスルフィニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シア
ノ基、スルホ基、アリールオキシカルボニル基、アシル
基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、カルボ
ンアミド基、スルホンアミド基、カルボキシル基、リン
酸アミド基、ジアシルアミノ基、イミド基などが挙げら
れる。好ましい置換基としてはアルキル基(好ましくは
炭素数1〜20のもの)、アラルキル基(好ましくは炭
素数7〜30のもの)、アルコキシ基(好ましくは炭素
数1〜20のもの)、置換アミノ基(好ましくは炭素数
1〜20のアルキル基で置換されたアミノ基)、アシル
アミノ基(好ましくは炭素数2〜30を持つもの)、ス
ルホンアミド基(好ましくは炭素数1〜30を持つも
の)、ウレイド基、(好ましくは炭素数1〜30を持つ
もの)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30の
もの)などである。これらの基はさらに置換されても良
い。
【0081】一般式(4)においてR1で表されるアル
キレン基は置換されていても良く、代表的な置換基とし
てはY1の置換基の例として列挙したものがあてはま
る。R1は好ましくは炭素数1から20のアルキレン基
であり、炭素数1から8のアルキレン基がさらに好まし
い。最も好ましくは、R1は置換または無置換のメチレ
ン基である。Y1およびRlに含まれる炭素原子の総和は
6から30が好ましく、8から20が特に好ましい。
【0082】一般式(5)においてX2で表される基は
一般式(4)におけるXlで表される基と同定義であ
り、好ましい実施態様等の説明もX1についての説明が
そのままあてはまる。一般式(5)においてY2で表さ
れる電子吸引基はハメット(Hammett)らによっ
て定義されたσmあるいはσpの置換基定数の値が0.
2以上、さらに好ましくは0.3以上の基である。Y2
の置換位置としてはσmが0.2以上(好ましくは0.
3以上)の基はカルボニル基に対してメタ位、σpが
0.2以上(好ましくは0.3以上)の基はカルボニル
基に対してバラ位が好ましい。またσm、σpが共に
0.2以上(好ましくは0.3以上)の基はカルボニル
基に対してメタ位および/またはパラ位が好ましい。Y
2で表される基の代表的な例としては例えば、スルファ
モイル基、カルバモイル基、アルキルまたはアリールス
ルホニル基、アルキルまたはアリールスルフィニル基、
ハロゲン原子、シアノ基、アルキルまたはアリールオキ
シカルボニル基、アシル基、ポリクロロアルキルまたは
アリール基などがあげられる。Y2はまた置換されても
良く、代表的な置換基としては一般式(4)のY1の置
換基の例として列挙したものがあてはまる。Y2として
はハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、シアノ基が
特に好ましい。
【0083】一般式(5)においてR2で表されるアル
キル基およびR2で表されるアルコキシ基、アルキルチ
オ基中に含まれるアルキル基は直鎖、分枝もしくは環状
のアルキル基であり、代表的な例としては、メチル基、
ドデシル基、イソブチル基、2−エチルへキシル基な
どがあげられる。R2であらわされるアリール基および
2で表されるアリーロキシ基、アリールチオ基に含ま
れるアリール基は単環もしくは2環の不飽和炭素環基も
しくは不飽和へテロ環基が好ましい。代表的な例として
はベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、キノリン環
等があげられる。R2で表される置換アミノ基の置換基
としてはアルキル基、アリール基の他、アシル基(R−
CO−基、Rはアルキルまたはアリール)、アルコキシ
またはアリーロキシカルボニル基、置換もしくは無置換
のカルバモイル基、置換もしくは無置換のヒドラジノカ
ルボニル基、アルキルまたはアリールスルホニル基、置
換もしくは無置換のスルファモイル基なども含まれ、後
者の場合にはカルボンアミド基、ウレタン基、ウレイド
基、セミカルバジド基、スルホンアミド基等を形成す
る。R2は置換されていても良く、代表的な置換基とし
ては一般式(4)におけるYlの置換基の例として列挙
したものがあてはまる。R2は水素原子が好ましい。一
般式(5)におけるすベてのY2およびR2に含まれる炭
素原子の総和は8から30が好ましく、8から20が特
に好ましい。以下に本発明に用いられる化合物例を示す
がこれに限定されない。
【0084】
【化32】
【0085】
【化33】
【0086】
【化34】
【0087】
【化35】
【0088】
【化36】
【0089】
【化37】
【0090】
【化38】
【0091】
【化39】
【0092】本発明のヒドラジン化合物は例えば、特開
昭61−213847号、同62−260153号、米
国特許第4,684,604号、特開平1−26993
6号、米国特許第3,379,529号、同3,62
0,746号、同4,377,634号、同4,33
2,878号、特開昭49−129536号、同56−
153336号、同56−153342号、米国特許第
4,988,604号、同4,994,365号などに
記載されている方法を利用することによリ合成した。
【0093】次に上記一般式(6)で表されるヒドラジ
ン誘導体であるが、好ましくは下記一般式(6−a)で
表される化合物が挙げられる。
【0094】
【化40】
【0095】ここで、R1〜R5は、同一であっても異な
っていても良く、水素、それぞれ1〜20個の炭素原子
をもつアルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハ
ロアルキル、アルキルアミノ、脂肪族アシルアミノまた
はシクロアルキルであり、それぞれ6〜10個の炭素原
子をもつアリール、アリールオキシまたは芳香族アシル
アミノ、アルキレン鎖中に1〜3個の炭素原子をもつア
ルアルキルまたはアルアルコキシ、あるいは1〜10個
の炭素原子をもつアルキル基の1つまたはそれ以上が置
換され得る、フェノキシ基により置換されている1〜4
個の炭素原子をもつ脂肪族アシルアミノ基などであり、
ただしR1〜R5のうち少なくとも1つは水素ではなく、
+はトリアルキルアンモニウム、ピリジニウム−1−
イル、N−アルキルピリジニウム−m−イルここでmは
2、3または4、チアゾリニウム−3−イル、またはN
−アルキルチアゾリニウム−m−イルここでmは2、4
または5、このヘテロ環は追加のアルキル基によって置
換されていてもよく、そして基Q+のすべてのアルキル
基は同一であっても異なっていてもよく、および/また
はヒドロキシルあるいはスルホン酸基により置換されて
いてもよく、各アルキル基は12個よリ多い炭素をもた
ず、しかもトリアルキルアンモニウムの場合そのうちの
2個は、3〜12員の環を第4級窒素とともに形成して
もよい。
【0096】Bは1〜3個のメチレン基から構成され架
橋基で、その各々はメチルまたはエチルで置換されてい
てもよく、もしQ+がN-アルキルピリジニウム−m−イ
ルまたはN−アルキルチアゾリニウム−m−イルである
場台は、酸素原子または単結合であってもよい。そして
-はアニオンを示すが、Q+スルホ基を含むときには不
要である。
【0097】Ar基は置換フェニル基を表し、また例え
ばナフチル、アントリルあるいはフェナントリル基など
の置換または未置換アリール基を表すことができる。
【0098】Ar基の芳香環系上の置換基は、ヒドラジ
ン化合物に対してある種の特性、例えば耐拡散性(バラ
スト基)やハロゲン化銀に対する吸着性(吸着促進基)
などを付与するために、当業界で用いられているような
基を含ますことが好ましい。このような置換基の例は好
適には1〜20個の炭素原子をもつ直鎖、分岐鎖または
環状アルキル、アルケニルあるいはアルキニルであり、
これはさらにここで指定した基の1つにより置換されて
もよく、これらの基は例えばハロゲン原子、シアノ、カ
ルボキシル、アミノで置換されたまたは未置換の6〜1
4個の炭素原子をもつアリール基、1〜20個の炭素原
子をもつアルキルアミノとアシルアミノ基、チオカルバ
ミド基とチオカルボニル基を含むその他の基、アルコキ
シとアリールオキシ基、脂肪族と芳香族のアシルオキシ
基、ウレタン基、アルキル−およびアリールスルホニ
ル、アルキル−およびアリールスルホンアミド基、同じ
くイミダゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、ベン
ズイミダゾールなどのような5〜10員の窒素またはイ
オウを含むヘテロ環の基等である。上記の各置換基は、
他のものに無関係に独立してアリール基に結合すること
もできるし、あるいはまた他のものに相互に置換し、ア
リールの水素原子に置き換った鎖中に入り込むこともで
きる。これらの置換基はメソメリーまたは誘導効果によ
り、芳香環系の電子密度を増加させるという好ましい効
果を有している。
【0099】Q+は、例えばアンモニウム、ホスホニウ
ムおよびオキソニウム化合物のような、オニウム化合物
中にあるような永久的な正荷電をもつ基である。
【0100】アニオンA-は塩化物、臭化物、またはヨ
ウ化物のようなハライドアニオン、または硫酸塩あるい
は過塩素酸塩のような複合無機イオン、あるいはまたト
ルエンスルホン酸塩またはトリクロロ酢酸塩のような普
通の有機アニオンとすることができる。強酸のアニオン
が好ましい。もしヒドラジン化合物がアニオン性の基を
もつ基で置換されるならば、内部塩を作ることによって
このアニオンは消失する。
【0101】現在の技術の状態をもとにして、活性基中
にカチオン性基をもつ本発明の化合物が、改良された特
性、特に低いpH値において高い現像速度をもつであろ
うことは、当業者にとって予想し得なかったのである。
むしろ簡単さヒドラジンとの比較実験で、タカダ氏他の
米国特許第4,224,401号では、このようなグル
ープは現像の際コントラストに何の影響もないことを示
している。Honig氏他の米国特許第3,386,8
31号によれば、アリール基上に置換がされてなく、そ
してアシル基中にカチオン性基をもつアリールヒドラジ
ドは、コントラストに影響することなく高感光度ヨウ臭
化銀乳剤に強いカブリ作用を有している。これに反し
て、本発明のエレメントは長期の保存でさえカブリの増
加はなく、また適当な現像により超硬調性を示した。
【0102】次に6−aの化合物について説明する。
【0103】R1〜R5は、同一であっても異なっていて
もよいが、少なくとも1つは水素ではなく、そしてこれ
らは水素、いずれの場合も1〜20個の炭素原子をもつ
アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアル
キル、アルキルアミノ、脂肪族アシルアミノ、またはシ
クロアルキルであり、いずれの場合も6〜10個の炭素
原子をもつアリール、アリールオキシ、または芳香族ア
シルアミノであり、アルキレン鎖中に1〜3個の炭素原
子をもつアルアルキル、またはアルアルコキシ、あるい
は1〜10個の炭素原子をもつアルキル基の1個または
それ以上で置換されたフェノキシ基により置換されてい
る、1〜4個の炭素原子をもつ脂肪族アシルアミノ基な
どである、Q+はトリアルキルアンモニウム、ピリジニ
ウム−1−イル、N−アルキルピリジニウム−m−イル
ここでmは2、3または4、チアゾリニウム−3−イ
ル、N−アルキルチアゾリニウム−m−イルここでmは
2、4または5、このヘテロ環は追加のアルキル基によ
って置換されていてもよく、そして基Q+のすべてのア
ルキル基は同一であっても異なっていてもよくおよび/
またはヒドロキシルあるいはスルホン酸基により置換さ
れていてもよく、各アルキル基は12個より多い炭素原
子をもたず、しかもトリアルキルアンモニウムの場合、
そのうちの2個は3〜12員の環を第4級窒素原子とと
もに形成してもよい、Bは1〜3個のメチレン基から構
成される架橋基で、その各々はメチルまたはエチルで置
換されていてもよく、もしQ+がN-アルキルピリジニウ
ム−m−イルまたはN−アルキルチアゾリニウム−m−
イルであるときは、酸素原子または単結合であってもよ
い、そしてA-はアニオンを示すが、Q+がスルホ基を含
むときには不要である。以下、式6−aで表される化合
物の具体例を示すがこれに限定されない。
【0104】
【化41】
【0105】
【化42】
【0106】
【化43】
【0107】
【化44】
【0108】
【化45】
【0109】
【化46】
【0110】
【化47】
【0111】本発明に係る上記のヒドラジン誘導体は、
公知の方法により合成することができる。ハロゲン化銀
写真感光材料への添加量は一様ではないが、通常はハロ
ゲン化銀1モル当たり10-6〜10-1モルの範囲が好まし
く、さらに好ましくは10-5〜10-2モルの範囲でよい。
【0112】本発明に用いられるヒドラジン誘導体は、
ハロゲン化銀乳剤層側の少なくとも一層に添加され、好
ましくはハロゲン化銀乳剤層及び/またはその隣接層、
さらに好ましくは乳剤層に添加される。
【0113】また、本発明に係る一般式(2),
(3),(4),(5)および(6)で表されるヒドラ
ジン誘導体以外のヒドラジン誘導体を併用することがで
きる。
【0114】ヒドラジン誘導体による硬調化を効果的に
促進するために、下記一般式〔Na〕又は〔Nb〕で表され
る造核促進剤を用いることが好ましい。
【0115】
【化48】
【0116】一般式〔Na〕において、R11、R12、R13
は水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル
基、置換アルケニル基、アルキニル基、アリール基、置
換アリール基を表す。R11、R12、R13で環を形成する
ことができる。特に好ましくは脂肪族の3級アミン化合
物である。これらの化合物は分子中に耐拡散性基又はハ
ロゲン化銀吸着基を有するものが好ましい。耐拡散性を
有するためには分子量100以上の化合物が好ましく、さ
らに好ましくは分子量300以上である。又、好ましい吸
着基としては複素環、メルカプト基、チオエーテル基、
チオン基、チオウレア基などが挙げられる。一般式〔N
a〕として特に好ましくは、分子中にハロゲン化銀吸着
基としてチオエーテル基を少なくとも一つ有する化合物
である。
【0117】以下にこれら造核促進剤〔Na〕の具体例を
挙げる。
【0118】
【化49】
【0119】
【化50】
【0120】
【化51】
【0121】
【化52】
【0122】一般式〔Nb〕においてArは置換又は無置換
の芳香族基又は複素環基を表す。R14は水素原子、アル
キル基、アルキニル基、アリール基を表すが、ArとR14
は連結基で連結されて環を形成してもよい。これらの化
合物は分子内に耐拡散性基又はハロゲン化銀吸着基を有
するものが好ましい。好ましい耐拡散性をもたせるため
の分子量は120以上が好ましく、特に好ましくは300以上
である。又、好ましいハロゲン化銀吸着基としては一般
式(2)で表される化合物のR1が有することができる
ハロゲン化銀吸着基と同義の基が挙げられる。
【0123】一般式〔Nb〕の具体的化合物としては以下
に示すものが挙げられる。
【0124】
【化53】
【0125】
【化54】
【0126】その他の好ましい造核促進化合物の具体例
は、特開平6-258751号報(13)頁「0062」〜(15)頁「006
5」に記載されている(2−1)〜(2−20)の化合物
及び同6-258751号報(15)頁「0067」〜(16)頁「0068」に
記載されている3−1〜3−6である。
【0127】これらの造核促進化合物は、ハロゲン化銀
乳剤層側の層ならば、どの層にも用いることができる
が、好ましくはハロゲン化銀乳剤層又はその隣接層に用
いることが好ましい。
【0128】本発明に係るネガ型黒白ハロゲン化銀写真
感光材料は露光後、現像、定着、水洗(または安定化
浴)及び乾燥の少なくとも4プロセスを持つ自動現像機
で写真処理される。
【0129】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の処理
方法において用いられる現像液は、実質的にジヒドロキ
シベンゼン化合物を含有せず、前記一般式(1)で表さ
れる化合物が含有される。
【0130】前記一般式(1)で示される化合物におい
て、RとRが互いに結合して環を形成した下記一般
式〔1−a〕で示される化合物が好ましい。
【0131】
【化55】
【0132】式中、Rは水素原子、置換又は未置換の
アルキル基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未
置換のアミノ基、置換または未置換のアルコキシ基、ス
ルホ基、カルボキシル基、アミド基、スルホンアミド基
を表し、Y1はO又はSを表し、Y2はO、SまたはNR4
を表す。R4は置換又は無置換のアルキル基、置換又は
無置換のアリール基を表す。
【0133】前記一般式(1)又は一般式〔1−a〕に
おけるアルキル基としては、低級アルキル基が好まし
く、たとえば炭素数1〜5のアルキル基であり、アミノ
基としては無置換のアミノ基あるいは低級アルキル基で
置換されたアミノ基が好ましく、アルコキシ基としては
低級アルコキシ基が好ましく、アリール基としては好ま
しくはフェニル基あるいはナフチル基等であり、これら
の基は置換基を有していてもよく、置換しうる基として
は、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、ス
ルホ基、カルボキシル基、アミド基、スルホンアミド基
等が好ましい置換基として挙げられる。
【0134】本発明に係る前記一般式(1)又は一般式
〔1−a〕で表される具体的化合物例を以下に示すが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0135】
【化56】
【0136】
【化57】
【0137】これらの化合物は、代表的にはアスコルビ
ン酸或いはエリソルビン酸又はそれらから誘導される誘
導体であり、市販品として入手できるか或いは容易に公
知の合成法により合成することができる。
【0138】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の処理
方法においては、現像液に実質的にハイドロキノン類
(例えばハイドロキノン、クロルハイドロキノン、ブロ
ムハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキ
ノンモノスルフォネートなど)を含有しない。実質的に
含有しないとは、現像液1リットル当たり0.01モル未満
の量を言う。
【0139】本発明においては、本発明に係る遷移金属
錯塩からなる現像主薬と3-ピラゾリドン類(例えば1-フ
ェニル-3-ピラゾリドン、1-フェニル-4-メチル-3-ピラ
ゾリドン、1-フェニル-4,4-ジメチル-3-ピラゾリドン、
1-フェニル-4-エチル-3-ピラゾリドン、1-フェニル-5-
メチル-3-ピラゾリドン等)やアミノフェノール類(例
えばo-アミノフェノール、p-アミノフェノール、N-メチ
ル-o-アミノフェノール、N-メチル-p-アミノフェノー
ル、2,4-ジアミノフェノール等)の現像主薬を組み合わ
せて使用することが出来る。組み合わせて使用する場
合、3ーピラゾリドン類やアミノフェノール類の現像主薬
は、通常現像液1リットル当たり0.01〜1.4モルの量で
用いられるのが好ましい。
【0140】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の処理
方法では現像液に上記一般式(S)で表される化合物が
含有される。
【0141】一般式(S)において、Z1で表されるア
ルキル基は好ましくは、炭素数1〜30のものであって特
に炭素数2〜20の直鎖、分岐、又は環状のアルキル基で
あって上記の置換基の他に置換基を有していてもよい。
1で表される芳香族基は好ましくは炭素数6〜32の単
環又は縮合環のものであって上記の置換基の他に置換基
を有していてもよい。Z1で表されるヘテロ環基は好ま
しくは炭素数1〜32の単環又は縮合環であり、窒素、酸
素、硫黄のうちから独立に選ばれるヘテロ原子を1つの
環中に1〜6個有する5又は6員環であり、上記の他に
置換基を有していてもよい。ただし、ヘテロ環基がテト
ラゾールの場合、置換基として、置換もしくは無置換の
ナフチル基を有しない。一般式(S)であらわされる化
合物のうち、好ましくはZ1が、2個以上の窒素原子を
有するヘテロ環基である化合物である。
【0142】式中Z1は、ヒドロキシル基、−SO3M基、
−COOM基(ここでMは水素原子、アルカリ金属原子、ま
たは置換若しくは無置換のアンモニウムイオンを表
す)、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無
置換のアンモニオ基からなる群から選ばれる少なくとも
1つまたは、この群より選ばれる少なくとも1つを有す
る置換基によって置換されている。M1は水素原子、ア
ルカリ金属原子、置換若しくは無置換のアミジノ基(こ
れはハロゲン化水素酸塩若しくはスルホン酸塩を形成し
ていてもよい)を表す。アンモニオ基としては好ましく
は炭素数20以下であって置換基としては置換又は無置換
の直鎖、分岐、又は環状のアルキル基(例えば、メチル
基、エチル基、ベンジル基、エトキシプロピル基、シク
ロヘキシル基など)、置換又は無置換のフェニル基、ナ
フチル基を表す。
【0143】さらに一般式(S)で表される化合物のう
ち、更に好ましいものは下記一般式(S−a)で表され
る化合物である。
【0144】
【化58】
【0145】式中、Zは窒素原子を有する不飽和の5員
ヘテロ環または、6員ヘテロ環(例えば、ピロール、イ
ミダゾール、ピラゾール、ピリミジン、ピリダジン、ピ
ラジン等)を形成するのに必要な基であり、少なくとも
一つの−SM基またはチオン基を有する化合物であって、
かつヒドロキシル基、−COOM基、−SO3M基、置換もしく
は無置換のアミノ基、置換もしくは無置換のアンモニオ
基からなる群から選ばれた少なくとも一つの置換基を有
する。式中、R11、R12は、水素原子、−SM1基、ハロ
ゲン原子、アルキル基(置換基を有するものを含む)、
アルコキシ基(置換基を有するものを含む)、ヒドロキ
シル基、−COOM基、−SO3M基、アルケニル基(置換基を
有するものを含む)、アミノ基(置換基を有するものを
含む)、カルバモイル基(置換基を有するものを含
む)、フェニル基(置換基を有するものを含む)であ
り、R11とR12で環を形成してもよい。形成できる環と
しては、5員環または6員環であり、好ましくは含窒素
ヘテロ環である。M1は、前記一般式(S)で表される
化合物で定義されたM1と同じである。好ましくはZは二
つ以上の窒素原子を含むヘテロ環化合物を形成する基で
あり、前記−SM基もしくはチオン基以外の置換基を有し
ていてもよく、該置換基としては、ハロゲン原子(例え
ば、フッ素、塩素、臭素)、低級アルキル基(置換基を
有するものを含む。メチル基、エチル基等の炭素数5以
下のものが好ましい。)、低級アルコキシ基(置換基を
有するものを含む。メトキシ、エトキシ、ブトキシ等の
炭素数5以下のものが好ましい。)、低級アルケニル基
(置換基を有するものを含む。炭素数5以下のものが好
ましい。)、カルバモイル基、フェニル基等が挙げられ
る。更に一般式(S−a)において次の一般式AからF
で表される化合物が特に好ましい。
【0146】
【化59】
【0147】式中、各々R1、R2、R3、R4は、水素原
子、−SM1基、ハロゲン原子、低級アルキル基(置換基
を有するものを含む。メチル基、エチル基等の炭素数5
以下のものが好ましい。)、低級アルコキシ基(置換基
を有するものを含む。炭素数5以下のものが好まし
い。)、ヒドロキシ基、−COOM2、−SO3M3基、低級アル
ケニル基(置換基を有するものを含む。炭素数5以下の
ものが好ましい。)、アミノ基、カルバモイル基、フェ
ニル基であり、少なくとも一つは−SM1基である。M1
2、M3は各々水素原子、アルカリ金属原子またはアン
モニウム基を表し、同じであっても異なってもよい。特
に、−SM1以外の置換基としはヒドロキシ基、−COOM2
−SO3M3基、アミノ基等の水溶性基を持つことが好まし
い。R1、R2、R3で表されるアミノ基は置換または非
置換のアミノ基を表し、好ましい置換基としては低級ア
ルキル基である。アンモニウム基としては置換または非
置換のアンモニウム基であり、好ましくは非置換のアン
モニウム基である。
【0148】以下に銀スラッジ防止剤として一般式
(S)で表される化合物の具体例、即ち、一般式A〜F
で表される化合物含めて示すが、本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0149】
【化60】
【0150】
【化61】
【0151】
【化62】
【0152】
【化63】
【0153】
【化64】
【0154】
【化65】
【0155】本発明の一般式(S)化合物の使用量は、
現像液1リットル中に10-6から10−1モルであること
が好ましく、さらには10−5から10-2モルであること
が好ましい。
【0156】本発明の効果をより顕著に発現させるため
に、本発明においては固体処理剤からなる現像剤及び定
着剤を、水に溶解することで得られる現像液及び定着液
を用いることが好ましい。
【0157】本発明でいう固体処理剤とは、粉末処理剤
や錠剤、丸薬、顆粒の如き固体処理剤などであり、必要
に応じ防湿加工を施したものである。ペーストやスラリ
ー状は半液状で保存安定性に劣り、又輸送上の危険をと
もない規制を受けるような形状のものを除くものであ
り、これらは本発明の固体処理剤には含まれない。
【0158】本発明でいう粉末とは、微粒結晶の集合体
のことをいう。本発明でいう顆粒とは、粉末に造粒工程
を加えたもので、粒径50〜5000μmの粒状物のことをい
う。本発明でいう錠剤とは、粉末又は顆粒を一定の形状
に圧縮成型したもののことを言う。
【0159】上記固体処理剤の中でも錠剤である方が、
補充精度が高くしかも取扱い性が簡単であることから好
ましく用いられる。
【0160】写真処理剤を固形化するには、濃厚液また
は微粉ないし粒状写真処理剤と水溶性結着剤を混練し成
型化するか、仮成型した写真処理剤の表面に水溶性結着
剤を噴霧したりすることで被覆層を形成する等、任意の
手段が採用できる(特願平2-135887号、同2-203165号、
同2-203166号、同2-203167号、同2-203168号、同2-3004
09号参照)。
【0161】好ましい錠剤の製造法としては粉末状の固
体処理剤を造粒した後打錠工程を行い形成する方法であ
る。単に固形処理剤成分を混合し打錠工程により形成さ
れた固体処理剤より溶解性や保存性が改良され結果とし
て写真性能も安定になるという利点がある。
【0162】錠剤形成のための造粒方法は転動造粒、押
し出し造粒、圧縮造粒、解砕造粒、攪拌造粒、流動層造
粒、噴霧乾燥造粒等公知の方法を用いることが出来る。
錠剤形成のためには、得られた造粒物の平均粒径は造粒
物を混合し、加圧圧縮する際、成分の不均一化、いわゆ
る偏析が起こりにくいという点で、100〜800μmのもの
を用いることが好ましく、より好ましくは200〜750μm
である。さらに粒度分布は造粒物粒子の60%以上が±10
0〜150μmの偏差内にあるものが好ましい。次に得られ
た造粒物を加圧圧縮する際には公知の圧縮機、例えば油
圧プレス機、単発式打錠機、ロータリー式打錠機、プリ
ケッテングマシンを用いることが出来る。加圧圧縮され
て得られる固形処理剤は任意の形状を取ることが可能で
あるが、生産性、取扱い性の観点から又はユーザーサイ
ドで使用する場合の粉塵の問題からは円筒型、いわゆる
錠剤が好ましい。
【0163】さらに好ましくは造粒時、各成分毎例えば
アルカリ剤、還元剤、保恒剤等を分別造粒することによ
って更に上記効果が顕著になる。
【0164】錠剤処理剤の製造方法は、例えば、特開昭
51-61837号、同54-155038号、同52-88025号、英国特許
1,213,808号等の明細書に記載される一般的な方法で製
造でき、更に顆粒処理剤は、例えば、特開平2-109042
号、同2-109043号、同3-39735号及び同3-39739号等の明
細書に記載される一般的な方法で製造できる。更にまた
粉末処理剤は、例えば、特開昭54-133332号、英国特許7
25,892号、同729,862号及びドイツ特許3,733,861号等の
明細書に記載されるが如き一般的な方法で製造できる。
【0165】上記の固形処理剤の嵩密度は、その溶解性
の観点と、本発明の目的の効果の点から錠剤である場合
1.0g/cm3〜2.5g/cm3が好ましく1.0g/cm3より大き
いと得られる固形物の強度の点で、2.5g/cm3より小さ
いと得られる固形物の溶解性の点でより好ましい。固形
処理剤が顆粒又は粉末である場合嵩密度は0.40〜0.95g
/cm3のものが好ましい。
【0166】本発明に用いられる固形処理剤は、少なく
とも現像剤及び定着剤に用いられるが、その他のリンス
剤等のその他の写真用処理剤に用いることができる。ま
た液体危険物の規制を除外できるのは現像剤、定着剤で
ある。
【0167】本発明の実施態様からすれば全処理剤が固
形処理剤化されていることが最も好ましいが、少なくと
も現像剤を固形化することが好ましい。すなわち現像剤
成分には相互に化学的反応を起こす成分が多数含まれ、
又有害成分も含まれていることから本発明の効果が最も
顕著に表れる。更に好ましくは現像剤以外に定着剤が固
形処理剤化されていることである。これらは従来から液
体分包キットで輸送上の危険が問題視されているもので
ある。
【0168】本発明に用いられる固形処理剤はある処理
剤の1部の成分のみ固形化することも本発明の範囲に入
るが、好ましくは該処理剤の全成分が固形化されている
ことである。各成分は別々の固形処理剤として成型さ
れ、同一個装されていることが望ましい。又別々の成分
が定期的に包装でくり返し投入される順番に包装されて
いることも望ましい。
【0169】現像剤を固形化する場合、アルカリ剤、還
元剤全てを固形処理剤化し、かつ錠剤の場合には少なく
とも3剤以内最も好ましくは1剤にすることが、本発明
に用いられる固形処理剤の好ましい実施態様である。又
2剤以上に分けて固形処理剤化した場合は、これら複数
の錠剤や顆粒が同一包装されていることが好ましい。
【0170】本発明の固形処理剤の包装体としては、ポ
リエチレン(高圧法、低圧法どちらでもよい)、ポリプ
ロピレン(無延伸、延伸どちらでもよい)、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ酢酸ビニル、ナイロン(延伸、無延伸)、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリカーボネート、
ビニロン、エバール、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、その他のポリエステル、塩酸ゴム、アクリロニト
リルブタジエン共重合体、エポキシ-リン酸系樹脂(特
開昭63-63037号に記載のポリマー、特開昭57-32952号記
載のポリマー)のような合成樹脂素材や、パルプが挙げ
られる。
【0171】これらは単一素材のものが好ましいが、フ
ィルムとして用いる際には、そのフィルムを積層接着す
るが、塗布層としてもよく、また単一層のものでもよ
い。
【0172】さらには、例えば上記の合成樹脂フィルム
の間にアルミ箔またはアルミ蒸着合成樹脂を使用するな
ど、各種ガスバリアー膜を用いると、より好ましい。
【0173】また、固形処理剤の保存性やステイン発生
防止のためにこれらの包装材料の酸素透過率は50ml/m2
24hr・atm以下(20℃65%RHで)、より好ましくは30ml/
m224hr・atm以下であることが好ましい。
【0174】これらの積層膜又は単一層の膜厚の合計
は、1〜3000μm、より好ましくは10〜2000μm、さらに
好ましくは50〜1000μmであることが好ましい。
【0175】以上の合成樹脂フィルムは1層の(高分
子)樹脂膜であってもよいし、2以上の積層(高分子)
樹脂膜であってもよい。
【0176】処理剤を水溶性フィルムないし結着剤で包
装または結着ないしは被覆する場合、水溶性フィルムな
いし結着剤は、ポリビニルアルコール系、メチルセルロ
ース系、ポリエチレンオキサイド系、デンプン系、ポリ
ビニルピロリドン系、ヒドロキシプロピルセルロース
系、プルラン系、デキストラン系及びアラビアガム系、
ポリ酢酸ビニル系、ヒドロキシエチルセルロース系、カ
ルボキシエチルセルロース系、カルボキシメチルヒドロ
キシエチルセルロースナトリウム塩系、ポリ(アルキ
ル)オキサゾリン系、ポリエチレングリコール系の基材
からなるフィルムないし結着剤が好ましく用いられ、こ
れらの中でも、特にポリビニルアルコール系及びプルラ
ン系のものが被覆ないしは結着の効果の点からより好ま
しく用いられる。
【0177】上記水溶性フィルムの膜厚は固形処理剤の
保存安定性、水溶性フィルムの溶解時間及び自動現像機
内での結晶析出の点で10〜120μのものが好ましく用い
られ、特に15〜80μのものが好ましく、とりわけ特に20
〜60μのものが好ましく用いられる。
【0178】また、水溶性フィルムは熱可塑性であるこ
とが好ましい。これは、ヒートシール加工や超音波溶着
加工が容易となるだけでなく、被覆効果もより良好に奏
するためである。
【0179】更に、水溶性フィルムの引張り強度は0.5
×106〜50×106kg/m2が好ましく、特に1×106〜25×1
06kg/m2が好ましく、とりわけ特に1.5×106〜10×106k
g/m2が好ましい。これら引張り強度はJIS Z-1521に記
載される方法で計測される。
【0180】また水溶性フィルムないし結着剤で包装又
は結着ないし被覆した写真処理剤は、貯蔵、輸送、及び
取扱中において、高湿度、雨、及び霧のような大気中の
湿気、及び水はね又は濡れた手による水との突発的な接
触の損害から防ぐため防湿包装材で包装されていること
が好ましく、該防湿包装材としては、膜厚が10〜150μ
のフィルムが好ましく、防湿包装材がポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポ
リオレフィンフィルム、ポリエチレンで耐湿効果を持ち
得るクラフト紙、ロウ紙、耐湿性セロファン、グラシ
ン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリカーボネート、ア
クリロニトリル系及びアルミニウムの如き金属箔、金属
化ポリマーフィルムから選ばれる少なくとも一つである
ことが好ましく、また、これらを用いた複合材料であっ
てもよい。
【0181】又、本発明の実施においては、防湿包装材
が、分解性プラスチック、特に生分解又は光分解性プラ
スチックのものを用いることも好しい。
【0182】前記生分解性プラスチックは、天然高分子
からなるもの、微生物産出ポリマー、生分解性のよい合
成ポリマー、プラスチックへの生分解性天然高分子の配
合等が挙げられ、光分解性プラスチックは、紫外線で励
起され、切断に結びつく基が主鎖に存在するもの等が挙
げられる。更に上記に掲げた高分子以外にも光分解性と
生分解性との二つの機能を同時に有したものも良好に使
用できる。
【0183】これらの具体的代表例をそれぞれ挙げる
と、以下のようになる。
【0184】生分解性プラスチックとしては、 天然高分子 多糖類、セルロース、ポリ乳酸、キチン、キトサン、ポ
リアミノ酸、或いはその修飾体等 微生物産出ポリマー PHB-PHV(3-ヒドロキシブチレートと3-ヒドロキシバレ
レートとの共重合物)を成分とする「Biopol」、微生物
産出セルロース等 生分解性のよい合成ポリマー ポリビニルアルコール、ポリカプロラクトン等、或いは
それらの共重合物ないし混合物 プラスチックへの生分解性天然高分子の配合 生分解性のよい天然高分子としては、デンプンやセルロ
ースがあり、プラスチックに加え形状崩壊性を付与した
ものである。
【0185】また、の光分解性の例としては、光崩壊
性のためのカルボニル基の導入等があり、更に崩壊促進
のために紫外線吸収剤が添加されることもある。
【0186】この様な分解性プラスチックについては、
「科学と工業」第64巻第10号第478〜484頁(1990年)、
「機能材料」1990年7月号第23〜34頁等に一般的に記載
されるものが使用できる。また、Biopol(バイオポー
ル)(ICI社製)、Eco(エコ)(Union Carbide社
製)、Ecolite(エコライト)(Eco Plastic社製)、Ec
ostar(エコスター)(St.Lawrence Starch社製)、ナ
ックルP(日本ユニカー社製)等の市販されている分解
姓プラスチックを使用することができる。
【0187】上記防湿包装材は、好ましくは水分透過係
数が10g・mm/m2 24hr以下のものであり、より好ましく
は5g・mm/m2 24hr以下のものである。
【0188】本発明の効果をより顕著に発現させるため
に一つの方法として、ハロゲン化銀写真感光材料の処理
量に応じて直接固形現像補充剤を自動現像機の処理槽に
補充し処理することが好ましい。
【0189】黒白ハロゲン化銀写真感光材料を自動現像
機で処理する場合、各処理液について写真性能を変化さ
せないために、処理量の情報に応じて現像剤及び定着剤
の補充が行われる。ハロゲン化銀写真感光材料の処理量
情報とは、処理液で処理されるハロゲン化銀写真感光材
料の処理量あるいは、処理されたハロゲン化銀写真感光
材料の処理量あるいは処理中のハロゲン化銀写真感光材
料の処理量に比例した値であり、処理液中の処理剤の減
少量を間接的あるいは直接的に示す。感光材料が処理液
中に搬入される前、後、あるいは処理液に浸漬中いずれ
のタイミングで検出されても良い。またプリンターによ
って焼き付けられた感光材料量でもよい。さらに、処理
槽に収容された処理液の濃度あるいは濃度変化であって
もよい。又処理液の乾燥後外部に出た量でも良い。
【0190】本発明においては、処理量の情報に応じて
直接固形処理剤が自動現像機の各処理槽に投入される事
が好ましい。補充水が必要な場合には、処理量情報又は
別の補充水制御情報にもとづき補充水が補充される。こ
の場合処理槽に補充する液体は補充水のみとすることが
出来る。つまり、補充が必要な処理槽が2種類以上の複
数であった場合に、補充水を共有することによって補充
用液体を貯留するタンクは1つで済み、自動現像機のコ
ンパクト化が図れる。特に補充水タンクは外部に1個外
置きで置くことが自現機をコンパクトにするためには好
ましい方法である。
【0191】本発明において、固形処理剤及び/または
補充水を投入するには、ある一定面積が処理される毎に
補充することもできるし、処理する面積に応じて補充す
ることができるが、好ましくは自動現像機に処理される
面積を感知するセンサーをつけて処理面積に応じて補充
することが好ましい。
【0192】本発明において固形処理剤を処理槽に供給
する供給手段としては、例えば、固形処理剤が錠剤であ
る場合、実開昭63-137783号公報、同63-97522号公報、
実開平1-85732号公報等公知の方法があるが要は錠剤を
処理槽に供給せしめる機能が最低限付与されていればい
かなる方法でも良い。又固形処理剤が顆粒又は粉末であ
る場合には実開昭62-81964号、同63-84151号、特開平1-
292375号、記載の重力落下方式や実開昭63-105159号、
同63-195345号等記載のスクリュー又はネジによる方式
が公知の方法としてあるがこれらに限定されるものでは
ない。
【0193】しかしながら好ましい方法は、固形処理剤
を処理槽に供給する供給手段としては、例えば予め秤量
し分割包装された所定量の固形処理剤を感光材料の処理
量に応じて包装体を開封、取出す方法が考えられる。具
体的には、固形処理剤が所定量ずつ好ましくは一回分の
補充量ずつ、少なくとも二つの包装材料から構成される
包装体に挟持収納されており、包装体を2方向に分離も
しくは包装体の一部を開封することにより取出し可能状
態にする。取出し可能状態の固形処理剤は自然落下によ
り容易に濾過手段を有する処理槽に供給することができ
る。所定量の固形処理剤は外気及び隣の固形処理剤との
通気性が遮断されるよう各々が分割密封された包装体に
収納されているため開封しなければ防湿が保証されてい
る。
【0194】実施態様として、固形処理剤を挟むように
少なくとも二つの包装材料から成る包装体が固形処理剤
の周囲を分離可能なようにお互いの接面で密着もしくは
接着されている構成が考えられる。固形処理剤を挟んだ
各々の包装材料を異った方向に引っ張ることにより密着
もしくは接着された接面が分離し、固形処理剤が取出し
可能状態となる。
【0195】別の実施様態として、固形処理剤を挟むよ
うに少なくとも二つの包装材料から成る包装体の少なく
とも一方が外力により開封可能となる構成が考えられ
る。ここでいう開封とは包装材料の一部を残した切り込
みもしくは破断である。開封方法としては、開封しない
側の包装体から固形処理剤を介して開封可能な包装体の
方向へ圧縮力を加えることにより強制的に固形処理剤を
押し出す、又は開封可能な側の包装体に鋭利な部材で切
り込みを入れることにより固形処理剤を取出し可能状態
にすることが考えられる。
【0196】本発明の固形処理剤を投入する場所は処理
槽中であればよいが、好ましいのは、感光材料を処理す
る処理部と連通し、該処理部との間を処理液が流通して
いる場所であり、更に処理部との間に一定の処理液循環
量があり溶解した成分が処理部に移動する構造が好まし
い。固形処理剤は温調されている処理液中に投入される
ことが好ましい。
【0197】一般に自動現像機は温調のため、電気ヒー
ターにより処理液を温調しており、処理部としての処理
タンクと連結した補助タンクに熱交換部を設け、ヒータ
ーを設置しこの補充タンクには処理タンクから液を一定
循環量で送り込み、温度を一定ならしめるようポンプが
配置されている。
【0198】そして通常は処理液中に混入したり、結晶
化で生じる結晶異物を取り除く目的でフィルターが配置
され、異物を除去する役割を担っている。
【0199】この補助タンクの如き、処理部と連通した
場所であって、温調が施された場所に固形処理剤が投入
されるのが最も好ましい方法である。何故なら投入され
た処理剤のうちの不溶成分はフィルター部によって処理
部とは遮断され、固形分が処理部に流れ込み感光材料な
どに付着することは防止できるからである。
【0200】又、処理タンク内に処理部と共に処理剤投
入部を設ける場合には、不溶成部分がフィルムなどに直
接接触しないよう遮蔽物等の工夫をすることが好まし
い。
【0201】フィルターや濾過装置などの材質は一般的
な自動現像機に使用されるものは全て本発明では使用で
き、特殊な構造や材料が本発明の効果を左右するもでは
ない。
【0202】本発明は固体処理剤を処理槽に投入するこ
とで補充液をたくわえる為のタンク等が不要になり自現
機がコンパクトになる又循環手段を有する場合には、固
体処理剤の溶解性も非常に良好となる。
【0203】循環手段により循環される処理液の循環回
数は、0.5〜2.0回/minが好ましく、特に0.8〜2.0回/m
in、さらに1.0〜2.0回/minが好ましい。これにより、
固体処理剤の溶解が促進され、また、高濃度液のかたま
りの発生を防止でき、処理された感光材料の濃度ムラの
発生を防止でき、また、処理不充分な感光材料の発生を
防止できる。
【0204】本発明に係わる固体処理剤は、補充水とは
別に各々処理槽に添加されることが好ましく、該補充水
は補水タンクより供給されることが好ましい。
【0205】本発明においては現像液には、必要により
アルカリ剤(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、
pH緩衝剤(例えば炭酸塩、燐酸塩、硼酸塩、硼酸、酢
酸、枸櫞酸、アルカノールアミン等)、溶解助剤(例え
ばポリエチレングリコール類、それらのエステル、アル
カノールアミン等)、増感剤(例えばポリオキシエチレ
ン類を含む非イオン界面活性剤、四級アンモニウム化合
物等)、界面活性剤、消泡剤、カブリ防止剤(例えば臭
化カリウム、臭化ナトリウムの如きハロゲン化物、ニト
ロベンズインダゾール、ニトロベンズイミダゾール、ベ
ンゾトリアゾール、ベンゾチアゾール、テトラゾール
類、チアゾール類等)、キレート化剤(例えばエチレン
ジアミン四酢酸又はそのアルカリ金属塩、ニトリロ三酢
酸塩、ポリ燐酸塩等)、現像促進剤(例えば米国特許2,
304,025号、特公昭47-45541号などに記載の化合物
等)、硬膜剤(例えばグルタルアルデヒド又は、その重
亜硫酸塩付加物等)、あるいは消泡剤などを添加するこ
とができる。
【0206】現像液のpHは7.5以上10.5未満に調整され
ることが好ましく、より好ましくは8.5以上10.4以下で
ある。
【0207】現像廃液は通電して再生することができ
る。具体的には、現像廃液に陰極(例えばステンレスウ
ール等の電気伝導体または半導体)を、電解質溶液に陽
極(例えば炭素、金、白金、チタン等の溶解しない電気
伝導体)を入れ、陰イオン交換膜を介して現像廃液槽と
電解質溶液槽が接するようにし、両極に通電して再生す
る。通電しながら本発明に係る感光材料を処理すること
もできる。その際、現像液に添加される各種の添加剤、
例えば現像液に添加することができる保恒剤、アルカリ
剤、pH緩衝剤、増感剤、カブリ防止剤、銀スラッジ防
止剤等を追加添加することが出来る。また、現像液に通
電しながら感光材料を処理する方法があり、その際に上
記のような現像液に添加できる添加剤を追加添加でき
る。
【0208】現像処理の特殊な形式として、現像主薬を
感光材料中、例えば乳剤層中またはその隣接層中に含
み、感光材料をアルカリ水溶液中で処理して現像を行わ
せるアクチベータ処理液に用いてもよい。また現像主薬
を感光材料中、例えば乳剤層中又はその隣接層中に含ん
だ感光材料を現像液で処理してもよい。このような現像
処理はチオシアン酸塩による銀塩安定化処理と組み合わ
せて、感光材料の迅速処理の方法の一つとして利用され
ることが多く、そのような処理液に適用も可能である。
【0209】定着液としては一般に用いられる組成のも
のを用いることができる。定着液は一般に定着剤とその
他から成る水溶液であり、pHは通常3.8〜5.8である。
定着剤としては、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウ
ム、チオ硫酸アンモニウム等のチオ硫酸塩、チオシアン
酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ア
ンモニウム等のチオシアン酸塩の他、可溶性安定銀錯塩
を生成し得る有機硫黄化合物で定着剤として知られてい
るものを用いることができる。
【0210】定着液には、硬膜剤として作用する水溶性
アルミニウム塩、例えば塩化アルミニウム、硫酸アルミ
ニウム、カリ明礬、アルデヒド化合物(例えば、グルタ
ルアルデヒドやグルタルアルデヒドの亜硫酸付加物等)
などを加えることができる。
【0211】定着液には、所望により、保恒剤(例えば
亜硫酸塩、重亜硫酸塩)、pH緩衡剤(例えば酢酸、ク
エン酸)、pH調整剤(例えば硫酸)、硬水軟化能のあ
るキレート剤等の化合物を含むことができる。
【0212】本発明においては定着液中のアンモニウム
イオン濃度が定着液1リットル当たり0.1モル以下であ
ることが好ましい。
【0213】アンモニウムイオン濃度は定着液1リット
ル当たり特に好ましくは0〜0.05モルの範囲である。定
着主薬としてチオ硫酸アンモニウムの代わりにチオ硫酸
ナトリウムを使用してもよく、チオ硫酸アンモニウムと
チオ硫酸ナトリウムを併用して使用してもよい。
【0214】本発明においては定着液中の酢酸イオン濃
度が0.33モル/リットル未満であることが好ましい。酢
酸イオンの種類は任意で、定着液中で酢酸イオンを解離
する任意の化合物に対して本発明は適用できるが、酢酸
や酢酸のリチウム、カリウム、ナトリウム、アンモニウ
ム塩などが好ましく用いられ、特にナトリウム塩、アン
モニウム塩が好ましい。酢酸イオン濃度は更に好ましく
は定着液1リットル当たり0.22モル以下、特に好ましく
は0.13モル以下で、これにより酢酸ガス発生量を高度に
減少させることができる。最も好ましいのは酢酸イオン
を実質的に含まないものである。
【0215】定着液はチオ硫酸塩を含有することが好ま
しい。チオ硫酸塩としてはリチウム、カリウム、ナトリ
ウム、アンモニウム塩などが挙げられ、好ましくはナト
リウム塩又はアンモニウム塩である。チオ硫酸塩の添加
量は定着液1リットル当たり0.1〜5モルで、より好ま
しくは0.5〜2.0モルで、さらに好ましく0.7〜1.8モルで
ある。最も好ましいのは0.8〜1.5モルである。
【0216】定着液にはクエン酸、酒石酸、りんご酸、
こはく酸などの塩及びこれらの光学異性体などが含まれ
る。クエン酸、酒石酸、りんご酸、こはく酸などの塩と
してはこれらのリチウム塩、カリウム塩、ナトリウム
塩、アンモニウム塩など、酒石酸の水素リチウム、水素
カリウム、水素ナトリウム、水素アンモニウム、酒石酸
のアンモニウムカリウム、酒石酸のナトリウムカリウム
などを用いてもよい。これらの中でより好ましいものと
してはクエン酸、イソクエン酸、りんご酸、こはく酸及
びこれらの塩である。最も好ましくはりんご酸とその塩
である。
【0217】定着処理後、水洗及び/または安定化浴で
処理される。安定化浴としては、画像を安定化させる目
的で、膜pHを調整(処理後の膜面pHを3〜8に)するた
めの無機及び有機の酸及びその塩、またはアルカリ剤及
びその塩(例えばほう酸塩、メタほう酸塩、ホウ砂、リ
ン酸塩、炭酸塩、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、
アンモニア水、モノカルボン酸、ジカルボン酸、ポリカ
ルボン酸、くえん酸、蓚酸、リンゴ酸、酢酸等を組み合
わせて使用)、アルデヒド類(例えばホルマリン、グリ
オキザール、グルタルアルデヒド等)、キレート剤(例
えばエチレンジアミン四酢酸又はそのアルカリ金属塩、
ニトリロ三酢酸塩、ポリ燐酸塩等)、防バイ剤(例えば
フェノール、4-クロロフェノール、クレゾール、O-フェ
ニルフェノール、クロロフェン、ジクロロフェン、ホル
ムアルデヒド、P-ヒドロキシ安息香酸エステル、2-(4-
チアゾリン)-ベンゾイミダゾール、ベンゾイソチアゾリ
ン-3-オン、ドデシル-ベンジル-メチルアンモニウム-ク
ロライド、N-(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミ
ド、2,4,4′-トリクロロ-2′-ハイドロオキシジフェニ
ルエーテル等)、色調調整剤及び/または残色改良剤
(例えばメルカプト基を置換基として有する含窒素ヘテ
ロ環化合物;具体的には2-メルカプト-5-スルホン酸ナ
トリウム-ベンズイミダゾール、1-フェニル-5-メルカプ
トテトラゾール、2-メルカプトベンズチアゾール、2-メ
ルカプト-5-プロピル-1,3,4-トリアゾール、2-メルカプ
トヒポキサンチン等)を含有させる。その中でも安定化
浴中には防バイ剤が含まれることが好ましい。これら
は、液状でも固体状で補充されてもよい。固体状で補充
される場合は、前述の固体状処理剤の製造方法、使用方
法を用いることができる。
【0218】廃液量の低減の要望から、感光材料の面積
に比例した一定量の現像液および定着液を補充しながら
処理される。その現像液補充量および定着液補充量はそ
れぞれ1m2当たり330ml以下である。好ましくはそれぞ
れ1m2当たり30〜200mlである。ここでいう現像液補充
量および定着液補充量とは、補充される液の量を示す。
具体的には、現像母液および定着母液と同じ液を補充す
る場合のそれぞれの液の補充量であり、現像濃縮液およ
び定着濃縮液を水で希釈した液で補充される場合のそれ
ぞれの濃縮液と水の合計量であり、固体現像処理剤およ
び固体定着処理剤を水で溶解した液で補充される場合の
それぞれの固体処理剤容積と水の容積の合計量であり、
また固体現像処理剤および固体定着処理剤と水を別々に
補充する場合のそれぞれの固体処理剤容積と水の容積の
合計量である。固体処理剤で補充される場合は自動現像
機の処理槽に直接投入する固体処理剤の容積と、別に加
える補充水の容積を合計した量を表すことが好ましい。
その現像補充液および定着補充液はそれぞれ自動現像機
のタンク内の現像母液および定着母液と同じ液でも、異
なった液または固形処理剤でも良い。特に現像液補充量
が1m2当たり120ml以下の場合は、現像補充液は自動現
像機のタンク内の現像母液と異なった液または固体処理
剤であることが好ましく、現像補充液に含まれるメルカ
プト基を有する銀スラッジ防止剤の量は現像母液に含ま
れる量より多いことが好ましく、現像補充液に含まれる
本発明の一般式(1)で表される化合物の量は現像母液
に含まれる量の1.2倍〜4倍の量であることが好まし
い。また特に定着液補充量が1m2当たり150ml以下の場
合は、定着現像補充液は自動現像機のタンク内の定着母
液と異なった液または固体処理剤であることが好まし
く、定着補充液に含まれるチオ硫酸塩の量は定着母液に
含まれる量より多いことが好ましい。
【0219】現像、定着、水洗及び/または安定化浴の
温度は10〜45℃の間であることが好ましく、それぞれが
別々に温度調整されていてもよい。
【0220】本発明は現像時間短縮の要望から自動現像
機を用いて処理する時にフィルム先端が自動現像機に挿
入されてから乾燥ゾーンから出て来るまでの全処理時間
(Dry to Dry)が50秒以下10秒以上であることが好まし
い。ここでいう全処理時間とは、黒白感光材料を処理す
るのに必要な全工程時間を含み、具体的には処理に必要
な、例えば現像、定着、漂白、水洗、安定化処理、乾燥
等の工程の時間を全て含んだ時間、つまりDry to Dryの
時間である。全処理時間が10秒未満では減感、軟調化等
で満足な写真性能が得られない。更に好ましくは全処理
時間(Dry to Dry)が15〜44秒である。また、10m2以上
の大量の感光材料を安定にランニング処理するために
は、現像時間は18秒以下2秒以上であることが好まし
い。
【0221】本発明の効果を顕著に発現させるために
は、自動現像機には60℃以上の伝熱体(例えば60℃〜13
0℃のヒートローラー等)あるいは150℃以上の輻射物体
(例えばタングステン、炭素、ニクロム、酸化ジルコニ
ウム・酸化イットリウム・酸化トリウムの混合物、炭化
ケイ素などに直接電流を通して発熱放射させたり、抵抗
発熱体から熱エネルギーを銅、ステンレス、ニッケル、
各種セラミックなどの放射体に伝達させて発熱させたり
して赤外線を放出するもの)で乾燥するゾーンを持つも
のが好ましく用いられる。
【0222】用いられる60℃以上の伝熱体としては、ヒ
ートローラーが例として挙げられる。ヒートローラーは
アルミ製の中空とされたローラーの外周部がシリコンゴ
ム、ポリウレタン、テフロンによって被覆されているこ
とが好ましい。このヒートローラーの両端部は、耐熱性
樹脂(例えば商品名ルーロン)の軸受によって乾燥部の
搬送口近傍内側に配設され側壁に回転自在に軸支されて
いることが好ましい。
【0223】また、ヒートローラーの一方の端部にはギ
アが固着されており、駆動手段及び駆動伝達手段によっ
て搬送方向に回転されることが好ましい。ヒートローラ
ーのローラー内には、ハロゲンヒーターが挿入されてお
り、このハロゲンヒーターは自動現像機に配設された温
度コントローラーに接続されていることが好ましい。
【0224】また、温度コントローラーには、ヒートロ
ーラーの外周面に接触配置されたサーミスタが接続され
ており、温度コントローラーはサーミスタからの検出温
度が60℃〜150℃、好ましくは70℃〜130℃となるよう
に、ハロゲンヒーターをオンオフ制御するようになって
いることが好ましい。
【0225】150℃以上の放射温度を発する輻射物体と
しては以下の例が挙げられる。(好ましくは250℃以上
が良い)タングステン、炭素、タンタル、ニクロム、酸
化ジルコニウム・酸化イットリウム・酸化トリウムの混
合物、炭化ケイ素、二ケイ化モリブデン、クロム酸ラン
タンに直接電流を通して発熱放射させて放射温度を制御
するか、抵抗発熱体から熱エネルギーを放射体に伝達さ
せて制御する方法があるが、放射体例として銅、ステン
レス、ニッケル、各種セラミックスなどが挙げられる。
【0226】本発明では60℃以上の伝熱体と150℃以上
の反射温度の輻射物体を組み合わせてもよい。又、従来
のような60℃以下の温風を組み合わせてもよい。また、
本発明には下記に記載された方法及び機構を有する自動
現像機を好ましく用いることができる。
【0227】(1)脱臭装置:特開昭64-37560号544(2)頁
左上欄〜545(3)頁左上欄。
【0228】(2)水洗水再生浄化剤及び装置:特開平6-2
50352号(3)頁「0011」〜(8)頁「0058」。
【0229】(3)廃液処理方法:特開平2-64638号388(2)
頁左下欄〜391(5)頁左下欄。
【0230】(4)現像浴と定着浴の間のリンス浴:特開
平4-313749号(18)頁「0054」〜(21)頁「0065」。
【0231】(5)水補充方法:特開平1-281446号250(2)
頁左下欄〜右下欄。
【0232】(6)外気温度湿度検出して自動現像機の乾
燥風を制御する方法:特開平1-315745号496(2)頁右下欄
〜501(7)頁右下欄および特開平2-108051号588(2)頁左下
欄〜589(3)頁左下欄。
【0233】(7)定着廃液の銀回収方法:特開平6-27623
号報(4)頁「0012」〜(7)頁「0071」。
【0234】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤中の
ハロゲン化銀のハロゲン組成は特に制限はないが、好ま
しくは塩化銀、60モル%以上の塩化銀を含む塩臭化銀、
60モル%以上の塩化銀を含む塩沃臭化銀である。
【0235】ハロゲン化銀の平均粒子サイズは1.2μm以
下であることが好ましく、特に0.8〜0.1μmが好まし
い。平均粒径とは、写真科学の分野の専門家には常用さ
れており、容易に理解される用語である。粒径とは、粒
子が球状又は球に近似できる粒子の場合には粒子直径を
意味する。粒子が立方体である場合には球に換算し、そ
の球の直径を粒径とする。平均粒径を求める方法の詳細
については、ミース,ジェームス:ザ・セオリー・オブ
・ザ・フォトグラフィックプロセス(C.E.Mees&T.H.Ja
mes著:The theory of the photographic process),
第3版,36〜43頁(1966年(マクミラン「Mcmillan」社
刊))を参照すればよい。
【0236】ハロゲン化銀粒子の形状には制限はなく、
平板状、球状、立方体状、14面体状、正八面体状その他
いずれの形状でもよい。又、粒子サイズ分布は狭い方が
好ましく、特に平均粒子サイズの±40%の粒子サイズ域
内に全粒子数の90%、望ましくは95%が入るような、い
わゆる単分散乳剤が好ましい。
【0237】本発明における可溶性銀塩と可溶性ハロゲ
ン塩を反応させる形式としては、片側混合法、同時混合
法、それらの組合せなどのいずれを用いてもよい。粒子
を銀イオン過剰の下において形成させる方法(いわゆる
逆混合法)を用いることもできる。同時混合法の一つの
形式としてハロゲン化銀の生成される液相中のpAgを一
定に保つ方法、即ちいわゆるコントロールド・ダブルジ
ェット法を用いることができ、この方法によると、結晶
形が規則的で粒子サイズが均一に近いハロゲン化銀乳剤
が得られる。
【0238】本発明の効果を顕著に発現させるために
は、少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層のハロゲン化
銀乳剤が、平板状粒子を含有し、平板状粒子が使用され
ている乳剤層の全粒子の投影面積の総和の50%以上がア
スペクト比2以上の平板状粒子であることが好ましい。
特に平板状粒子の割合が60%から70%、さらに80%へと
増大するほど好ましい結果が得られる。アスペクト比は
平板状粒子の投影面積と同一の面積を有する円の直径と
2つの平行平面間距離の比を表す。本発明において、平
板状粒子は、50モル%以上の塩化銀からなる粒子は(10
0)を主平面するためアスペクト比という尺度でなく縦
横比で表すことができ,その比が1.2から8が好まし
い。また、内部の核形成サイトに沃度を0.001から1モ
ル%の範囲で含有させることができる。塩化銀成分の多
い平板粒子は米国特許第5,320,938号明細書に記載され
ている方法を参考にすることができる。ハロゲン化銀粒
子の内部に0.001モル%以上10%未満の高沃化銀部位が
存在したり、銀核があることは、粒子の耐圧性を向上さ
せるに好ましい。アスペクト比あるいは縦横比は大きい
程平板になる。平板粒子の好ましい厚さは0.01〜0.5μ
になるがアスペクト比と平均体積粒子径の設定により任
意に選択することができる。また、平板粒子径の分布
は、しばしば使用される変動係数(投影面積を円近似し
た場合の標準偏差Sを直径Dで割った値S/Dの100
倍)が30%以下、特に20%以下である単分散乳剤である
ことが好ましい。また平板粒子と正常晶粒子を2種以上
混合することができる。
【0239】これらの平板状粒子のうち、塩化銀を50モ
ル%以上含有する(100)面を主平面とする平板状粒子が
好ましく用いられ、これらの乳剤は米国特許5,26
4,337号、同5,314,798号、同5,32
0,958号等に記載されており容易に目的の平板状粒
子を得ることができる。平板状粒子は特定表面部位に組
成の異なるハロゲン化銀をエピタキシャル成長させた
り、シェリングさせたりすることができる。また感光核
を制御するために平板状粒子の表面或いは内部に転移線
を持たせることもできる。転移線を持たせるには沃化銀
の微粒子を化学増感時に存在させたり沃素イオンを添加
して形成することができる。
【0240】ハロゲン化銀粒子粒子の調製は酸性法、中
性法、アンモニア法等適宜選択することができる。金属
をドープする際には、特にpH1〜5の酸性下で粒子形成
をすることが好ましい。平板状粒子の形成時に粒子の成
長を制御するためにハロゲン化銀溶剤として例えばアン
モニア、チオエーテル、チオ尿素化合物、チオン化合物
などを使用することができる。チオエーテル化合物とし
てはドイツ特許1,147,845号記載の3,6,9,15,1
8,21-ヘキソキサ-12-チアトリコサン3,9,15-トリオキサ
-6,12-ジチアヘプタデカン;1,17-ジオキシ-3,9-15-ト
リオキサ-6,12-ジチアヘプタデカン-4,14-ジオン;1,20
-ジオキシ-3,9,12,18-テトロキサ-6,15,-ジチアエイコサ
ン-4,17-ジオン;7,10-ジオキサ-4,13-ジチアヘキサデ
カン-2,15-ジカルボキサミドなどが挙げられる。
【0241】また特開昭56-94347号、同特開平1-121847
号記載のオキサチオエーテル化合物、特開昭63-259653
号、同63ー301939号記載の環状オキサチオエーテル化合
物などが挙げられる。特にチオ尿素としては特開昭53-8
2408号に記載されているものが有用である。
【0242】具体的にはテトラメチルチオ尿素、テトラ
エチルチオ尿素、ジメチルピペリジノチオ尿素、ジモル
ホリノチオ尿素、1,3-ジメチルイミダゾール-2-チオ
ン,1,3-ジメチルイミダゾール-4-フェニル-2-チオン、
テトラプロピルチオ尿素などが挙げられる。
【0243】物理熟成時や化学熟成時に亜鉛、鉛、タリ
ウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、オスミウ
ム、パラジウム、プラチナ等の金属塩を共存させること
ができる。
【0244】高照度特性を得るために、ハロゲン化銀1
モル当たりイリジウムを10-9モルから10-3モルの範囲で
ドープさせることはしばしば常用される技術である。本
発明においては硬調乳剤を得るためにはロジウム、ルテ
ニウム、オスミウム及び/又はレニウムをハロゲン化銀
1モル当たり10-9モルから10-3モルの範囲でドープさせ
ることが好ましい。
【0245】金属化合物を粒子中に添加するときには、
金属にハロゲン、カルボニル、ニトロシル、チオニトロ
シル、アミン、シアン、チオシアン、アンモニア、テル
ロシアン、セレノシアン、ジピリジル、トリピリジル、
フェナンスロリン或いはこれらの化合物を組み合わせて
配位させることができる。金属の酸化状態は,最大の酸
化レベルから最低の酸化レベルまで任意に選択すること
ができる。
【0246】好ましい配位子としては、特開平2-2082
号、同2-20853号、同2-20854号、同2-20855号などに記
載されている6座配位子が挙げられ、アルカリ錯塩とし
ては一般的なナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩あ
るいは第1、第2、第3級のアミン塩などが挙げられ
る。
【0247】またアコ錯体の形で遷移金属錯塩を形成す
ることができる。これらの例としては例えばK2[RuC
l6]、(NH4)2[RuCl6]、K2[Ru(NO)Cl4(SCN)]、K2[RuCl5(H
2O)]等のように表すことができる。Ruの部分をRh、Os、
Re、Ir、Pd及びPtに置き換えて表すことができる。
【0248】ロジウム、ルテニウム、オスミウム及び/
又はレニウム化合物は、ハロゲン化銀粒子形成中に添加
することが好ましい。添加位置としては粒子中に均一に
分布させる方法、コア・シェル構造にしてコア部に、或
いはシェル部に多く局在させる方法がある。
【0249】シェル部に多く存在させるほうがしばしば
良い結果が得られる。また不連続な層構成に局在させる
以外に、連続的に粒子の外側になるに従い存在量を増や
す方法でもよい。添加量はハロゲン化銀1モル当たり1
-9モルから10-3モルの範囲を適宜選択できる。
【0250】ハロゲン化銀乳剤及びその調製方法につい
ては、詳しくはリサーチ・ディスクロージャー(RD)1764
3.22〜23頁(1978年12月)に記載もしくは引用された文献
を参考にすることが出来る。
【0251】ハロゲン化銀乳剤は化学増感されても、さ
れなくともよい。化学増感の方法としては硫黄増感、セ
レン増感、テルル増感、還元増感及び貴金属増感法が知
られており、これらの何れをも単独で用いても又併用し
てもよい。硫黄増感剤としては公知の硫黄増感剤が使用
できるが、好ましい硫黄増感剤としてはゼラチン中に含
まれる硫黄化合物の他、種々の硫黄化合物、例えばチオ
硫酸塩、チオ尿素類、ローダニン類、ポリスルフィド化
合物等を用いることができる。
【0252】セレン増感剤としては公知のセレン増感剤
を用いることができる。例えば米国特許1,623,499号、
特開昭50-71325号、同60-150046号等に記載された化合
物を好ましく用いることが出来る。
【0253】テルル増感剤としては、公知のテルル増感
剤を用いることができる。例えば米国特許1,623,499号
報、同3,772,031号報、同3,320,069号報等に記載された
化合物を好ましく用いることができる。
【0254】貴金属増感法のうち金増感法はその代表的
なもので、金化合物、主として金錯塩を用いる。金以外
の貴金属、例えば白金、パラジウム、ロジウム等の錯塩
を含有しても差支えない。
【0255】還元増感剤としては第一錫塩、アミン類、
ホルムアミジンスルフィン酸、シラン化合物などを用い
ることができる。
【0256】これらの増感剤は、微粒子分散にして添加
すると増感効果をより高めることができる。また、AgI粒
子を微粒子分散して化学増感時に添加すると粒子表面に
AgIが形成されて色素増感の効果を高めることができる。
平板粒子のAgI形成時には、0〜1000本に及ぶ転移線部分
の寄与がしばしば利用される。 本発明に於いて使用できるセレン増感剤は広範な種類の
セレン化合物を含む。例えば、これに関しては、米国特
許1,574,944号、同1,602,592号、同1,623,499号、特開
昭60-150046号、特開平4-25832号、同4-109240号、同4-
147250号等に記載されている。有用なセレン増感剤とし
ては、 コロイドセレン金属、イソセレノシアネート類
(例えば、アリルイソセレノシアネート等)、セレノ尿
素類(例えば、N,N-ジメチルセレノ尿素、N,N,N′-トリ
エチルセレノ尿素、N,N,N′-トリメチル-N′-ヘプタフ
ルオロセレノ尿素、N,N,N′-トリメチル-N′-ヘプタフ
ルオロプロピルカルボニルセレノ尿素、N,N,N′-トリメ
チル-N′-4-ニトロフェニルカルボニルセレノ尿素
等)、セレノケトン類(例えば、セレノアセトン、セレ
ノアセトフェノン等)、セレノアミド類(例えば、セレ
ノアセトアミド、N,N-ジメチルセレノベンズアミド
等)、セレノカルボン酸類及びセレノエステル類(例え
ば、2-セレノプロピオン酸、メチル-3-セレノブチレー
ト等)、セレノフォスフェート類(例えば、トリ-p-ト
リセレノフォスフェート、ジフェニルテトラフロロフェ
ニルセレノホスフェート等)、セレナイド類(ジエチル
セレナイド、ジエチルジセレナイド等)が挙げられる。
特に、好ましいセレン増感剤は、セレノ尿素類、セレノ
アミド類、及びセレンケトン類である。
【0257】これらのセレン増感剤の使用技術の具体例
は、米国特許1,574,944号、同1,602,592号、同1,623,49
9号、同3,297,446号、同3,297,447号、同3,320,069号、
同3,408,196号、同3,408,197号、同3,442,653号、同3,4
20,670号、同3,591,385号に開示されている。
【0258】セレン増感剤の使用量は、使用するセレン
化合物、ハロゲン化銀粒子、化学熟成条件等により変わ
るが、一般にハロゲン化銀1モル当たり10-8〜10-3モル
程度を用いる。また、添加方法は、使用するセレン化合
物の性質に応じて、水またはメタノール、エタノールな
どの有機溶媒の単独または混合溶媒に溶解して添加する
方法でも、或いは、ゼラチン溶液と予め混合して添加す
る方法でも、特開平4-140739号に開示されている方法、
即ち、有機溶媒可溶性の重合体との混合溶液の乳化分散
物の形態で添加する方法でも良い。また、粒子径0.01〜
500μの固体分散にして使用することができる。固体分
散の方法は、染料や色素の固体分散の方法に準じて製造
することができる。本発明に於けるセレン増感剤を用い
る化学熟成の温度は、40〜90℃の範囲が好ましい。より
好ましくは、45℃以上80℃以下である。また、pHは4
〜9、pAgは臭化カリウムや塩化ナトリウムなどの水溶
性ハロゲン化物あるいは硝酸銀で調節して5〜10の範囲
が好ましい。
【0259】セレン化合物の他にテルル化合物を使用す
ることができる。テルル化合物は,セレン化合物のSeを
Te原子に置換することにより表すことができる。例え
ば,N,N-ジメチルテルロ尿素,N,N,N′-トリエチルテル
ロ尿素,N,N,N′-トリメチル-N′-ヘプタフルオロテル
ロ尿素,N,N,N′-トリメチル-N′-4-ニトロフェニルカ
ルボニルテルロ尿素,ジフェニルテトラフロロフェニル
テルロホスフェート,ジフェニルペンタフロロフェニル
テルロホスフェート,トリフェニルホスフィンセレナイ
ド等である。
【0260】ハロゲン化銀乳剤は増感色素により所望の
波長に分光増感できる。用いることができる増感色素に
は、シアニン色素、メロシアニン色素、複合シアニン色
素、複合メロシアニン色素、ホロポーラーシアニン色
素、ヘミシアニン色素、スチリル色素及びヘミオキソノ
ール色素が包含される。これらの色素類には、塩基性異
節環核としてシアニン色素類に通常利用される核のいず
れをも適用できる。すなわち、ピロリン核、オキサゾリ
ン核、チアゾリン核、ピロール核、オキサゾール核、チ
アゾール核、セレナゾール核、イミダゾール核、テトラ
ゾール核、ピリジン核など;これらの核に脂環式炭化水
素環が融合した核;及びこれらの核に芳香炭化水素環が
融合した核、即ち、インドレニン核、ベンズインドレニ
ン核、インドール核、ベンズオキサゾール核、ナフトオ
キサゾール核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール
核、ベンゾセレナゾール核、ベンズイミダゾール核、キ
ノリン核などが適用できる。これらの核は炭素原子上に
置換されていてもよい。メロシアニン色素又は複合メロ
シアニン色素にはケトメチレン構造を有する核として、
ピラゾリン-5-オン核、チオヒダントイン核、2-チオオ
キサゾリジン-2,4-ジオン核、チアゾリジン-2,4-ジオン
核、ローダニン核、チオバルビツール酸核などの5〜6
員異節環を適用することができる。具体的には、リサー
チディスクロージャー第176巻RD-17643(1978年12月
号)第2・3頁、米国特許4,425,425号、同4,425,426号
に記載されているものを用いることができる。また増感
色素は米国特許3,485,634号に記載されている超音波振
動を用いて溶解してもよい。その他に本発明の増感色素
を溶解、或いは分散して乳剤中に添加する方法として
は、米国特許3,482,981号、同3,585,195号、同3,469,98
7号、同3,425,835号、同3,342,605号、英国特許1,271,3
29号、同1,038,029号、同1,121,174号、米国特許3,660,
101号、同3,658,546号に記載の方法を用いることができ
る。これらの増感色素は単独に用いてもよいが、それら
の組み合わせを用いてもよく、増感色素の組み合わせは
特に強色増感の目的でしばしば用いられる。有用な強色
増感を示す色素の組み合わせ及び強色増感を示す物質は
リサーチ・ディスクロージャー(ResearchDisclosure)
176巻17643(1978年12月発行)第23頁IVのJ項に記載さ
れている。
【0261】本発明において本発明の目的を顕著に発揮
する方法として、酸化されることにより現像抑制剤を放
出しうるレドックス化合物をハロゲン化銀乳剤層側の少
なくとも1層に添加されることが好ましい。
【0262】レドックス化合物はレドックス基としてハ
イドロキノン類、カテコール類、ナフトハイドロキノン
類、アミノフェノール類、ピラゾリドン類、ヒドラジン
類、レダクトン類などが挙げられる。好ましいレドック
ス化合物としてはレドックス基として-NHNH-基を有する
化合物及び下記一般式〔3〕、〔4〕、〔5〕、
〔6〕、〔7〕または〔8〕で表される化合物である。
【0263】レドックス基として−NHNH−基を有する化
合物としては次の一般式〔RE−a〕または〔RE−
b〕である。
【0264】一般式〔RE−a〕 T-NHNHC0V-(Time)−PUG 一般式〔RE−b〕 T-NHNHCOCOV-(Time)−PUG 式中、TおよびVは各々置換されてもよいアリール基ま
たは置換されてもよいアルキル基を表す。TおよびVで
表されるアリール基としてベンゼン環やナフタレン環を
含むもので、この環は種種の置換基で置換されてもよ
く、好ましい置換基として直鎖、分枝のアルキル基(好
ましくは炭素数2〜20のもの例えばメチル、エチル、イ
ソプロピル基、ドデシル基等)、アルコキシ基(好まし
くは炭素数2〜21のもの、例えばメトキシ基、エトキシ
基等)、脂肪族アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜
21のアルキル基をもつもの、例えばアセチルアミノ基、
ヘプチルアミノ基等)、芳香族アシルアミノ基等が挙げ
られ、これらの他に例えば上記のような置換または未置
換の芳香族環が−CONH−、−O−、−SO2NH−、−NHCONH
−、−CH2CHN−のような連結基で結合しているものも含
む。写真有用性基としては、5-ニトロインダゾール、4-
ニトロインダゾール、1-フェニルテトラゾール、1-(3-
スルホフェニル)テトラゾール、5-ニトロベンズトリア
ゾール、4-ニトロベンゾトリアゾール、5-ニトロイマダ
ゾール、4-ニトロイミダゾール等が挙げられる。これら
の現像抑制化合物は、T-NHNH-CO−のCO部位にNやSな
どのヘテロ原子を介して直接またはアルキレン、フェニ
レン、アラルキレン、アリール基を介して更にNやSの
ヘテロ原子を介して接続することができる。その他に、
バラスト基がついたハイドロキノン化合物にトリアゾー
ル、インダゾール、イミダゾール、チアゾール、チアジ
アゾールなどの現像抑制基を導入したものも使用でき
る。例えば、2-(ドデシルエチレンオキサイドチオプロ
ピオン酸アミド-5-(5-ニトロインダゾール-2-イル)ハ
イドロキノン、2-(ステアリルアミド)-5-(1-フェニルテ
トラゾール-5-チオ)ハイドロキノン、2-(2,4-ジ-t-アミ
ルフェノプロピオン酸アミド-5-(5-ニトロトリアゾール
-2-イル)ハイドロキノン、2-ドデシルチオ-5-(2-メル
カプトチオチアジアゾール-5-チオ)ハイドロキノン等が
挙げられる。レドックス化合物は、米国特許4,269,929
号の記載を参考にして合成することができる。レドック
ス化合物は乳剤層中、または乳剤層に隣接する親水性コ
ロイド層中、更には中間層を介して親水性コロイド層中
に含有せしめることができる。
【0265】ヒドラジン誘導体及びレドックス化合物の
添加は、メタノールやエタノール等のアルコール類、エ
チレングリコール,トリエチレングリコール,プロピレ
ングリコールなどのグリコール類、エーテル、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホオキサイド、テトラヒド
ロフラン、酢酸エチルなどのエステル類、アセトンやメ
チルエチルケトンなどのケトン類に溶解してから添加す
ることができる。また水や有機溶媒に溶けにくいもの
は、高速インペラー分散、サンドミル分散、超音波分
散、ボールミル分散などにより平均粒子径が0.01から6
μまで任意に分散することができる。分散には、アニオ
ンやノニオンなどの表面活性剤、増粘剤、ラテックスな
どを添加して分散することができる。その添加量は、ハ
ロゲン化銀1モルあたり10-6から10-1モルまで好ましく
は、10-4から10-2モルの範囲である。
【0266】一般式〔RE−a〕または〔RE−b〕で
表される化合物のうち、特に好ましい化合物を下記に挙
げる。
【0267】
【化66】
【0268】
【化67】
【0269】その他の好ましいレドックス化合物の具体
例としては、特開平4-245243号報236(8)頁「0053」〜25
0(22)頁「0068」に記載されているR−1〜R−50であ
る。
【0270】また下記一般式〔3〕、〔4〕、〔5〕、
〔6〕、〔7〕または〔8〕で表されるレドックス化合
物について説明する。
【0271】
【化68】
【0272】
【化69】
【0273】式中、R1はアルキル基、アリール基また
は複素環基を表す。R2およびR3は水素原子、アシル
基、カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基、スルホニル
基、アリール基、オキザリル基、複素環基、アルコキシ
カルボニル基またはアリールオキシカルボニル基を表
す。R4は水素原子を表す。R5〜R9は水素原子、アル
キル基、アリール基または複素環基を表す。r1、r2
びr3はベンゼン環に置換可能な置換基を表す。X1、X
2はO又はNHを表す。Z1は5〜6員の複素環を構成する
のに必要な原子群を表す。WはN(R10)R11、または
OHを表し、R10及びR11は水素原子、アルキル基、アリ
ール基または複素環基を表す。COUPは芳香族第1級アミ
ン現像主薬の酸化体とカップリング反応を起こし得るカ
プラー残基を表し、カプラーのカップリング部位を表
す。Tmはタイミング基を表す。m1及びp1は0から3の
整数を表す。q1は0から4の整数を表す。nは0また
は1を表す。PUGは現像抑制剤を表す。
【0274】一般式〔3〕、〔4〕、〔5〕、〔6〕、
〔7〕または〔8〕で表される化合物について説明す
る。
【0275】R1およびR5〜R11で表されるアルキル
基、アリール基、複素環基として好ましくは、メチル
基、 p-メトキシフェニル基、ピリジル基等が挙げられ
る。R2およびR3で表されるアシル基、カルバモイル
基、シアノ基、ニトロ基、スルホニル基、アリール基、
オキザリル基、複素環基、アルコキシカルボニル基、ア
リールオキシカルボニル基のなかで好ましくはアシル
基、カルバモイル基、シアノ基である。これらの基の炭
素数の合計は1〜20であることが好ましい。R1〜R11
はさらに置換基を有していてもよく、該置換基として例
えば、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子等)、アルキ
ル基(例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、ヒ
ドロキシエチル基、メトキメチル基、トリフルオロメチ
ル基、t-ブチル基等)、シクロアルキル基(例えばシク
ロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アラルキル基
(例えばベンジル基、2-フェネチル基等)、アリール基
(例えばフェニル基、ナフチル基、、p-トリル基、p-ク
ロロフェニル基等)、アルコキシ基(例えばメトキシ
基、エトキシ基、イソプロポキシ基、 ブトキシ基
等)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ基等)、シ
アノ基、アシルアミノ基(例えばアセチルアミノ基、プ
ロピオニルアミノ基等)、アルキルチオ基(例えばメチ
ルチオ基、エチルチオ基、ブチルチオ基等)、アリール
チオ基(例えばフェニルチオ基等)、スルホニルアミノ
基(例えばメタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホ
ニルアミノ基等)、ウレイド基(例えば3-メチルウレイ
ド基、3,3-ジメチルウレイド基、1,3-ジメチルウレイド
基等)、スルファモイルアミノ基(ジメチルスルファモ
イルアミノ基等)、カルバモイル基(例えばメチルカル
バモイル基、エチルカルバモイル基、ジメチルカルバモ
イル基等)、スルファモイル基(例えばエチルスルファ
モイル基、ジメチルスルファモイル基等)、アルコキシ
カルボニル基(例えばメトキシカルボニル基、エトキシ
カルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例え
ばフェノキシカルボニル基等)、スルホニル基(例えば
メタンスルホニル基、ブタンスルホニル基、フェニルス
ルホニル基等)、アシル基(例えばアセチル基、プロパ
ノイル基、ブチロイル基等)、アミノ基(メチルアミノ
基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基等)、ヒドロキ
シル基、ニトロ基、イミド基(例えばフタルイミド基
等)、複素環基(例えば、ピリジル基、ベンズイミダゾ
リル基、ベンズチアゾリル基、ベンズオキサゾリル基
等)が挙げられる。
【0276】Coupで表されるカプラー残基としては以下
のものを挙げることができる。シアンカプラー残基とし
てはフェノールカプラー、ナフトールカプラー等があ
る。マゼンタカプラーとしては5-ピラゾロンカプラー、
ピラゾロンカプラー、シアノアセチルクマロンカプラ
ー、開鎖アシルアセトニトリルカプラー、インダゾロン
カプラー等がある。イエローカプラー残基としてはベン
ゾイルアセトアニリドカプラー、ピバロイルアセトアニ
リドカプラー、マロンジアニリドカプラー等がある。無
呈色カプラー残基としては開鎖または環状活性メチレン
化合物(例えばインダノン、シクロペンタノン、マロン
酸ジエステル、イミダゾリノン、オキサゾリノン、チア
ゾリノン等)がある。さらにCoupで表されるカプラー残
基のうち本発明において好ましく用いられるものは、一
般式(Coup−1)〜一般式(Coup−8)で表すことがで
きる。
【0277】
【化70】
【0278】式中R16はアシルアミド基、アニリノ基ま
たはウレイド基を表し、R17は1個またはそれ以上のハ
ロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはシアノ基
で置換されてもよいフェニル基を表す。
【0279】
【化71】
【0280】式中、R18,R19はハロゲン原子、アシル
アミド基、アルコキシカルボニルアミド基、スルホウレ
イド基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ヒドロキシ基
または脂肪族基を表し、R20およびR21はおのおの脂肪
族基、芳香族基または複素環基を表す。またR20および
21の一方が水素原子であってもよい。aは1〜4の整
数、bは0〜5の整数を表す。a、bが複数の場合、R
18は同一でも異なっていてもよく、またR19は同一でも
異なっていてもよい。
【0281】
【化72】
【0282】式中R22は3級アルキル基または芳香族基
を表し、R23は水素原子、ハロゲン原子またはアルコキ
シ基を表す。R24はアシルアミド基、脂肪族基、アルコ
キシカルボニル基、スルファモイル基、カルバモイル
基、アルコキシ基、ハロゲン原子またはスルホンアミド
基を表す。
【0283】
【化73】
【0284】式中R25は脂肪族基、アルコキシ基、アシ
ルアミノ基、スルホンアミド基、スルファモイル基、ジ
アシルアミノ基、R26は水素原子、ハロゲン原子、ニト
ロ基を表す。
【0285】
【化74】
【0286】R27、R28は水素原子、脂肪族基、芳香族
基、複素環基を表す。
【0287】Z1で表される5〜6員の複素環として
は、単環でも縮合環でもよく、O、S、及びN原子の少な
くとも1種を環内に有する5〜6員の複素環が挙げられ
る。これらの環上には置換基を有してもよく、具体的に
は前述の置換基を挙げることができる。
【0288】Tmで表されるタイミング基として好ましく
は−OCH2−又はその他の2価のタイミング基、例えば米
国特許4,248,962号、同4,409,323号、又は同3,674,478
号、Reserch Disclosure 21228(1981年12月)、又は特
開昭57-56837号、特開平4-438号公報等に記載のものが
挙げられる。
【0289】PUGとして好ましい現像抑制剤は、例えば
米国特許4,477,563号、特開昭60-218644号、同60-22175
0号、同60-233650号、又は同61-11743号に記載のある現
像抑制剤が挙げられる。
【0290】以下に本発明で用いられる一般式〔3〕〜
一般式〔8〕で表される化合物の具体例を列挙するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0291】
【化75】
【0292】
【化76】
【0293】
【化77】
【0294】
【化78】
【0295】
【化79】
【0296】
【化80】
【0297】
【化81】
【0298】
【化82】
【0299】上記の一般式〔3〕〜〔8〕で表されるレ
ドックス化合物は、ハロゲン化銀1モル当たり1×10-6
モルから5×10-2モル含有するのが好ましく、特に1×10
-4モルから2×10-2モルが好ましい。
【0300】レドックス化合物は適当な水混和性有機溶
媒、例えばアルコール類、ケトン類、ジメチルスルホキ
シド、ジメチルホルムアミド、メチルセロソルブなどに
溶解して用いることができる。また公知のオイルを用い
た乳化分散物として添加することもできる。さらに固体
分散法として知られる方法によって、化合物の粉末を水
の中にボールミル、コロイドミル、インペラー分散機、
或いは超音波によって分散して用いることもできる。
【0301】レドックス化合物はハロゲン化銀乳剤層
中、乳剤層の隣接層、隣接層を介した他の層などに存在
させることができる。レドックス化合物から放出される
現像抑制剤の効果を高めるためにはレドックス化合物が
存在する層を中間層を介して乳剤層に隣接させるのが好
ましい。
【0302】具体的な層構成としては支持体から/接着
層/横断光遮断層またはハレーション防止層/乳剤層/
中間層/レドックス含有層/保護層の順である。また支
持体から/接着層/横断光遮断層またはハレーション防
止層/レドックス含有層/中間層/乳剤層/保護層の順
にても使用できる。これらの層に使用するゼラチンは、
公知の架橋剤で膨潤させることができるが層別に架橋さ
せるには分子量を調節したり架橋促進剤を使用するのが
よい。通常使用される各層のゼラチン量は0.1g〜2.0g
/m2である。架橋剤はグラムゼラチン当たり0.01ミリ
モルから1ミリモル使用するのが好ましい。
【0303】本発明に用いられる感光材料には、感光材
料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防
止し、あるいは写真性能を安定化させる目的で、種々の
化合物を含有させることができる。即ちアゾール類、例
えばベンゾチアゾリウム塩、ニトロインダゾール類、ニ
トロベンズイミダゾール類、クロロベンズイミダゾール
類、ブロモベンズイミダゾール類、メルカプトチアゾー
ル類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプトベン
ズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾール類、アミ
ノトリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、ニトロベン
ゾトリアゾール類、メルカプトテトラゾール類(特に1-
フェニル-5-メルカプトテトラゾール)等;メルカプト
ピリミジン類、メルカプトトリアジン類;例えばオキサ
ゾリンチオンのようなチオケト化合物;アザインデン
類、例えばトリアザインデン類、テトラザインデン類
(特に4-ヒドロキシ置換-1,3,3a,7-テトラザインデン
類)、ペンタザインデン類等;ベンゼンチオスルホン
酸、ベンゼンスルフィン酸、ベンゼンスルホン酸アミド
等のようなカブリ防止剤又は安定剤として知られた多く
の化合物を加えることができる。
【0304】本発明に係る写真乳剤の結合剤又は保護コ
ロイドとしてはゼラチンを用いるのが有利であるが、そ
れ以外の親水性コロイドも用いることができる。例えば
ゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポ
リマー、アルブミン、カゼイン等の蛋白質;ヒドロキシ
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セル
ロース硫酸エステル類等の如きセルロース誘導体、アル
ギン酸ナトリウム、澱粉誘導体などの糖誘導体;ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルアルコール部分アセター
ル、ポリ-N-ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリ
メタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダ
ゾール、ポリビニルピラゾール等の単一あるいは共重合
体の如き多種の合成親水性高分子物質を用いることがで
きる。
【0305】ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンの他、
酸処理ゼラチンを用いてもよく、ゼラチン加水分解物、
ゼラチン酵素分解物も用いることができる。
【0306】写真乳剤には、寸度安定性の改良などの目
的で水不溶又は難溶性合成ポリマーの分散物を含むこと
ができる。例えばアルキル(メタ)アクリレート、アル
コキシアクリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエ
ステル(例えば酢酸ビニル)、アクリロニトリル、オレ
フィン、スチレンなどの単独もしくは組合せ、又はこれ
らとアクリル酸、メタクリル酸、α,β-不飽和ジカルボ
ン酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、スル
ホアルキル(メタ)アクリレート、スチレンスルホン酸
等の組合せを単量体成分とするポリマーを用いることが
できる。
【0307】本発明の効果を顕著に発現させるための一
つの方法として、少なくとも一層の構成層中に親水性ポ
リマーを含有することが好ましい。好ましい親水性ポリ
マーとしては,でんぷん,葡萄糖,デキストリン,デキ
ストラン,シクロデキストリン,蔗糖,麦芽糖,キサン
タンガム,カラギーナンなどが挙げられる。親水性ポリ
マーの分子量は600から100万まで適宜選択する事ができ
る。処理に際して迅速に処理液に溶出するためには分子
量が低い程よいが,低すぎるとフィルムの膜強度を劣化
させるので400以上は必要である。親水性ポリマーを使
用するとフィルム擦り傷耐性が劣化するため,無機のコ
ロイダルシリカ,コロイダル錫,コロイダル亜鉛,コロ
イダルチタン,コロイダルイットリウム,コロイダルプ
ラセオジウム、ネオジム、ゼオライト、アパタイトなど
を添加することが好ましい。ゼオライトとしては、アナ
ルサイト、エリオナイト、モルデナイト、シャバサイ
ト、グメリナイト、レビナイトが、また合成ゼオライト
トシテ、ゼオライトA,X、Y,Lなどが挙げられる。
アパタイトとしてはヒドロキシアパタイト、フッソアパ
タイト、塩素アパタイトなどが挙げられる。好ましい添
加量は、親水性バインダー当たり重量で1%から200%
の割合で添加することができる。上記無機化合物は、シ
ランカップリング剤で処理する事により乳剤中に添加し
ても凝集しにくく、塗布液を安定にすることが出来る。
また、無機化合物によるひび割れを防止することができ
る。シランカップリング剤として、トリエトキシシラノ
ビニル、トリメトキシシラノビニル、トリメトキシプロ
ピルメタアクリレート、トリメトキシシラノプロピルグ
リシジル、1-メルカプト-3-トリエトキシシラノプロパ
ン、1-アミノ-3-トリエトキシシラノプロパン、トリエ
トキシシラノフェニル、トリエトキシメチルシランなど
が挙げられる。シランカップリング剤は、上記無機化合
物と一緒に高温処理することにより、単純混合よりも特
性を向上させることができる。混合比は1:100から10
0:1の範囲で選択するのがよい。
【0308】本発明の効果を更に顕著に発現させるため
には、ハロゲン化銀写真乳剤層の反対側に少なくとも一
層の親水性コロイド層を有し、その外側に少なくとも一
層の疎水性ポリマー層を有することが好ましい。ここで
は、ハロゲン化銀写真乳剤層の反対側の親水性コロイド
層とは、いわゆるバック層を含む。本発明においては、
バック層の外側に少なくとも一層の疎水性ポリマー層を
有する構成が好ましい。疎水性ポリマー層とは疎水性ポ
リマーをバインダーとする層である。ポリマー層のバイ
ンダーの具体例として、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ウレタン
樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂、テトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリ
デン等のフッ素系樹脂、ブタジエンゴム、クロロプレン
ゴム、天然ゴム等のゴム類、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリエチルアクリレート等のアクリル酸又はメタク
リル酸のエステル、ポリエチレンフタレート等のポリエ
ステル樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹
脂、セルローストリアセテート等のセルロース樹脂、シ
リコーン樹脂などの水不溶性ポリマー又は、これらの誘
導体を挙げることができる。更にポリマー層のバインダ
ーとして、1種類のモノマーから成るホモポリマーで
も、2種類以上のモノマーから成るコポリマーでも良
い。特に好ましいバインダーとしては、アルキルアクリ
レート又はアルキルメタクリレートとアクリル酸又はメ
タクリル酸のコポリマー(アクリル酸又はメタクリル酸
は5モル%以下が好ましい)、スチレン-ブタジエンコ
ポリマー、スチレン-ブタジエン-アクリル酸コポリマー
(アクリル酸は5モル%以下が好ましい)、スチレン-
ブタジエン-ジビニルベンゼン-メタクリル酸コポリマー
(メタクリル酸は5モル%以下が好ましい)、酢酸ビニ
ル-エチレン-アクリル酸コポリマー(アクリル酸は5モ
ル%以下)、塩化ビニリデン-アクリロニトリル-メチル
メタクリレート-エチルアクリレート-アクリル酸コポリ
マー(アクリル酸5モル%以下)、エチルアクリレート
-グリシジルメタクリレート-アクリル酸コポリマー等で
ある。これらは1種類を単独で用いてもよいし2種以上
を併用して用いてもよい。
【0309】疎水性ポリマー層には、必要に応じてマッ
ト剤、界面活性剤、染料、すべり剤、架橋剤、増粘剤、
UV吸収剤、コロイダルシリカ等の無機微粒子などの写真
用添加剤を添加してもよい。これらの添加剤についても
リサーチ・ディスクロージャー誌176巻17646項(1978年1
2月)の記載などを参考にすることができる。
【0310】疎水性ポリマー層は1層であっても2層以
上であっても良い。ポリマー層の厚みには特に制限はな
い。しかし疎水性ポリマー層の厚みが小さ過ぎる場合、
疎水性ポリマー層の耐水性が不充分となり、バック層が
処理液に膨潤する様になってしまい不適切である。逆に
疎水性ポリマー層の厚みが大き過ぎる場合、ポリマー層
の水蒸気透過性が不充分となり、バック層の親水性コロ
イド層の吸脱湿が阻害されてカールが不良となってしま
う。勿論疎水性ポリマー層の厚みは用いるバインダーの
物性値にも依存する。従ってポリマー層厚みは、この両
者を考慮して決定する必要がある。疎水性ポリマー層の
好ましい厚みは、疎水性ポリマー層のバインダー種にも
よるが、0.05〜10μm、より好ましくは0.1〜5μmの範
囲である。なお疎水性ポリマー層が2層以上から成る場
合には、すべての疎水性ポリマー層の厚みの和をハロゲ
ン化銀写真感光材料の疎水性ポリマー層の厚みとする。
【0311】疎水性ポリマー層を塗設する方法に特に制
限はない。バック層を塗布乾燥した後に、バック層上に
ポリマー層を塗布しその後乾燥しても良いし、バック層
と疎水性ポリマー層を同時に塗布し、その後乾燥しても
よい。疎水性ポリマー層はポリマー層のバインダーの溶
媒に溶解して溶剤系で塗布しても良いし、バインダーの
ポリマーの水分散物を用いて、水系で塗布してもよい。
【0312】本発明の黒白ハロゲン化銀写真感光材料の
乳剤層の反対側の面には、支持体上に接着層/帯電防止
層/親水性コロイドを含有するバック層/疎水性ポリマ
ー層を設けることが好ましい。更にその上に保護層を設
けてもよい。接着層としてはコロナ放電した支持体上に
塩化ビニリデン共重合体やスチレンーグリシジルアクリ
レート共重合体を0.1〜1μmの厚さで塗布した後、イン
ジウムやリンをドープした平均粒子径0.01μ〜1μの酸
化錫、5酸化バナジウムの微粒子を含むゼラチン層で塗
布して得ることができる。また、スチレンスルホン酸と
マレイン酸共重合体を前述したアジリジンやカルボニル
活性型の架橋剤で造膜して設けることができる。これら
帯電防止層の上に染料バック層を設けることができる。
これらの層中には、コロイダルシリカなどの寸法安定の
ための無機充填物や接着防止のシリカやメタクリル酸メ
チルマット剤、搬送性の制御のためのシリコン系滑り剤
あるいは剥離剤などを含有させることができる。バック
層にはバッキング染料を含有してもよく、バッキング染
料としては、ベンジリデン染料やオキソノール染料が使
用される。これらアルカリ可溶性あるいは分解性染料を
微粒子にして固定しておくこともできる。ハレーション
防止のための濃度としては、各感光性波長で0.1〜2.0ま
での濃度であることが好ましい。
【0313】本発明の写真乳剤及び非感光性の親水性コ
ロイド層には無機又は有機の硬膜剤を、ゼラチン等の親
水性コロイドの架橋剤として添加される。例えばクロム
塩(クロム明礬、酢酸クロム等)、アルデヒド類(ホル
ムアルデヒド、グリオキザール、グルタルアルデヒド
等)、N-メチロール化合物(ジメチロール尿素、メチロ
ールジメチルヒダントイン等)、ジオキサン誘導体(2,
3-ジヒドロキシジオキサン等)、活性ビニル化合物(1,
3,5-トリアクリロイル-ヘキサヒドロ-s-トリアジン、ビ
ス(ビニルスルホニル)メチルエーテル、N,N′-メチレ
ンビス-〔β-(ビニルスルホニル)プロピオンアミド〕
等)、活性ハロゲン化合物(2,4-ジクロロ-6-ヒドロキ
シ-s-トリアジン等)、ムコハロゲン酸類(ムコクロル
酸、フェノキシムコクロル酸等)イソオキサゾール類、
ジアルデヒド澱粉、2-クロロ-6-ヒドロキシトリアジニ
ル化ゼラチン、カルボキシル基活性化型硬膜剤等を、単
独又は組み合わせて用いることができる。これらの硬膜
剤はリサーチ・ディスクロージャー(Research Discl
osure)176巻17643(1978年12月発行)第26頁 のA〜
C項に記載されている。その中でも好ましくは、カルボ
キシル基活性型硬膜剤であり、特開平5-289219号3頁〜
5頁に記載の一般式(1)〜(7)で表される化合物が
好ましくそれらの具体例としては例えば同明細書6頁〜
14頁に記載のH−1〜H−39が挙げられる。本発明の効
果を顕著に発現させるためには、本発明に係るハロゲン
化銀写真感光材料に用いられる硬膜剤として、下記一般
式〔K〕で表される化合物であることが特に好ましい。
【0314】
【化83】
【0315】一般式〔K〕で表される化合物において、
12およびR13としては直鎖、分岐または環状の炭素数
1〜20のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、ブ
チル基、シクロヘキシル基、2-エチルヘキシル基、ドデ
シル基等)、炭素数6〜20のアリール基(例えばフェニ
ル基、ナフチル基等)が挙げられる。またR12およびR
13は置換基を有してもよくその置換基の例として特開平
5-289219号に記載の一般式〔1〕〜一般式〔6〕のR1
〜R11の置換基として挙げたものが挙げられる。またR
12およびR13が結合して窒素原子と共に環を形成するこ
とも好ましく、特に好ましい例はモルホリン環、ピロリ
ジン環を形成する場合である。R14は水素原子あるいは
置換基を表し、置換基の例として特開平5-289219号記載
の一般式〔1〕〜一般式〔6〕のR1〜R11の置換基と
して挙げたものが挙げられるが、水素原子が特に好まし
い。Lは単結合を表すほか、炭素数1〜20のアルキレン
基(例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、
プロピレン基)、炭素数6〜20のアリーレン基(例えば
フェニレン基)及びそれらを組み合わせて得られる2価
の基(例えばバラキシレン基)、アシルアミノ基(例え
ば−NHCOCH2−基)、スルホンアミド基(例えば−NHSO2
CH2−基)等の2価の基を表す。好ましくは単結合、メ
チレン基、エチレン基等のアルキレン基、アシルアミノ
基である。X3は単結合もしくは−O−、−N(R15)−を表
し、R15は水素原子あるいは炭素数1〜20のアルキル基
(例えば、メチル基、エチル基、ベンジル基等)、炭素
数6〜20のアリール基(例えばフェニル基等)、炭素数
1〜20のアルコキシ基(例えば、メトキシ基等)であ
り、水素原子が特に好ましい。好ましい硬膜剤の具体例
を下記にあげる。
【0316】
【化84】
【0317】その他の硬膜剤として好ましい化合物は、
特願平6-144823号11頁〜13頁に記載の(1)〜(17)の化合
物である。
【0318】本発明の感光性乳剤層及び/又は非感光性
の親水性コロイド層には、塗布助剤、帯電防止、滑り性
改良、乳化分散、接着防止及び写真特性改良など種々の
目的で種々の公知の界面活性剤を用いてもよい。
【0319】各層にはゼラチンの他にデキストリン類、
澱粉、ブドウ糖など親水性ポリマーや疎水性のラテック
ス導入して膨潤度を調節することができる。膨潤度とし
ては120から200位までが一般的である。各層の乾燥は、
水分の蒸発速度に応じて温度、時間を調節する。温度と
して25℃〜200℃、時間として0.1秒から200秒位までが
一般的に適用される。膨潤度は、水中に浸して顕微鏡で
測定したり、膨潤度計で求めることができる。膨潤度と
して、乾燥膜厚=Ld(23℃50%の相対湿度で24時間調湿
後の膜厚)に対して23℃の水中での膨潤した厚さLwの比
(Lw/Ld)に100を掛けた値を指標とすることができ
る。
【0320】表面張力や濡れ指数の求め方は、JISを参
考にして求めることができる。
【0321】本発明に使用するハロゲン化銀写真乳剤層
側の膜面pHは、pH4.5以上pH5.8以下であることが好
ましい。膜面pHとは、塗布乾燥後に測定するpHであ
り、測定は、被測定部1cm2当たりに1ccの純水を滴下し
てpH測定計で求める。pHを下げるときは、クエン酸、
シュウ酸、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、炭酸などの酸で、
またpHを上げるときは、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナ
トリウムなどのアルカリ剤を使用することができる。写
真添加剤を使用するときにpHを調節するときも同様の
方法を適用できる。
【0322】本発明に用いられる感光材料には、その他
の種々の添加剤が用いられる。例えば、減感剤、可塑
剤、滑り剤、現像促進剤、オイルなどが挙げられる。
【0323】本発明に用いられる支持体は、透過性,非
透過性どちらのものでもよいが、本発明の目的には、好
ましくは透過性のプラスチック支持体がよい。プラスチ
ック支持体には、ポリエチレン化合物(例えばポリエチ
レンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート等)、
トリアセテート化合物(例えばトリアセテートセルロー
ス等)、ポリスチレン化合物等からなる支持体が用いら
れる。その中でも、本発明の効果を著しく発現させるた
めには、シンジオタクチック構造を有するスチレン系重
合体あるいはそれを含む組成物からなる延伸フィルムか
らなる支持体(以下SPSと略す)が特に好ましい。SPSと
は、その構成単位が、シンジオタクチックな立体規則性
をもつSPS単位から構成されているホモポリマーを指す
が、少量例えば20モル%以下、好ましくは10モル%以下、
更に好ましくは5モル%以下の第2成分によって改質さ
れたSPSも含まれる。第2成分としては、例えばエチレ
ン,プロピレン,ブテン,ヘキセン等のオレフィンモノ
マー、ブタジエン,イソプレン等のジエンモノマー、環
状オレフィンモノマー、環状ジエンモノマーやメタクリ
ル酸メチル,無水マレイン酸,アクリロニトリル等の極
性ビニルモノマー等を含むものが挙げられる。一般に有
機金属触媒を使用してスチレンまたはその誘導体から適
当な反応条件のもとに重合せしめることによって製造さ
れる。シジオタクチックポリスチレンとは、ラッセミダ
イアッドでその75%以上、このましくは80%以上、また
はラセミペンタッドで30%以上、好ましくは50%以上の
立体規則性を有するものである。その場合、第2成分とし
て一般のプラスチック可塑剤を曲げ弾性率を劣化させな
い範囲で添加することができるし、このようなことは適
切な曲げ弾性率を得るために行われる。
【0324】SPSはスチレンまたはその誘導体をチタン
化合物およびトリアルキルアルミニウムの縮合生成物の
触媒の存在下で適当な反応温度で重合させることで合成
できる。これらは、特開昭62-187708号公報、同1-46912
号公報、同1-178505号公報に記載された方法を参考にす
ることができる。SPSの重合度は特に制限はないが、1
万以上、500万以下のものが好ましく使用できる。SPSの
曲げ弾性率を高くするには、最適な延伸条件を選択する
必要がある。未延伸フィルムのガラス転移点より30℃±
25℃の点、即ち、120℃±25℃で先ず縦に3.3±0.3倍に
延伸する。次に同じ温度条件で3.6±0.6倍に横に延伸す
る。延伸後の熱処理は230±18℃で行う。熱処理は1段
だけでなく2段で熱処理すると良い結果が得られる。か
くして曲げ弾性率が350kg/mm2以上のSPSフィルムが製
造される。
【0325】このような曲げ弾性率の高いフィルムは、
写真層をそのまま塗設して強固に接着させることは難し
い。その方法について多くの特許や文献があることは、
特開平3-54551に頁3から4に記載してあるので参考に
することができる。
【0326】例えば、表面処理に関しては、コロナ放電
処理することや更に下塗層を塗設することが述べられて
いる。下塗り層として、塩化ビニリデン、メタクリル
酸、アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸等などが
挙げられる。
【0327】支持体の厚みとしては好ましくは50〜250
μm、特に好ましくは70〜200μmである。
【0328】更に支持体の巻き癖,カールを向上せるに
は製膜後熱処理をすることが好ましい。最も好ましいの
は製膜後乳剤塗布後の間であるが,乳剤塗布後であって
もよい。熱処理の条件は45℃以上ガラス転移温度以下で
1秒から10日の間が好ましい。生産性の点から1時間以
内にすることが好ましい。
【0329】本発明においては、ハロゲン化銀乳剤層側
の少なくとも一層中に染料の固体分散微粒子体を含有し
ていることが好ましい。固体分散微粒子化される染料と
しては、一般式〔I〕〜〔VI〕の化合物を用いるのが好
ましい。
【0330】
【化85】
【0331】式中、AおよびA′は同一でも異なってい
てもよく、それぞれ酸性核を表し、Bは塩基性核を表
し、Qはアリール基または複素環基を表し、Q′は複素
環基を表し、X4およびY1は同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ電子吸引性基をあらわし、L1、L2および
3はそれぞれメチン基を表す。m2は0または1を表
し、tは0、1または2を表し、p2は0または1を表
す。但し、一般式〔I〕〜〔VI〕で表される染料は、分
子中にカルボキシ基、スルホンアミド基およびスルファ
モイル基から選ばれる基を少なくとも1つ有する。
【0332】一般式〔I〕、〔II〕および〔III〕のA
およびA′で表される酸性核としては、好ましくは5-ピ
ラゾロン、バルビツール酸、チオバルビツール酸、ロー
ダニン、ヒダントイン、チオヒダントイン、オキサゾロ
ン、イソオキサゾロン、インダンジオン、ピラゾリジン
ジオン、オキサゾリジンジオン、ヒドロキシピリドン、
ピラゾロピリドンが挙げられる。
【0333】一般式〔III〕および〔V〕のBで表され
る塩基性核としては、好ましくはピリジン、キノリン、
オキサゾール、ベンズオキサゾール、ナフトオキサゾー
ル、チアゾール、ベンズチアゾール、ナフトチアゾー
ル、インドレニン、ピロール、インドールが挙げられ
る。
【0334】一般式〔I〕および〔IV〕のQで表される
アリール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基等
が挙げられる。また、一般式〔I〕、〔IV〕および〔V
I〕のQおよびQ′で表される複素環基としては、例え
ばピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、ピロリル
基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、インドリル基、フ
リル基、チエニル基等が挙げられる。該アリール基およ
び複素環基は、置換基を有するものを含み、該置換基と
しては、例えば前述の一般式(1)〜(5)の化合物の
アミノ基、複素環基等の置換基として例示したもの等が
挙げられ、これら置換基は2種以上組み合わせて有して
も良い。好ましい置換基としては、炭素数1〜8のアル
キル基(例えばメチル基、エチル基、t-ブチル基、オク
チル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基
等)、ヒドロキシ基、シアノ基、ハロゲン原子、(例え
ばフッ素原子、塩素原子等)、炭素数1から6のアルコ
キシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、2-ヒドロキシ
エトキシ基、メチレンジオキシ基、ブトキシ基等)、置
換アミノ基(例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ
基、ジ(n-ブチル)アミノ基、N-エチル-N-ヒドロキシ
エチルアミノ基、N-エチル-N-メタンスルホンアミドエ
チルアミノ基、モルホリノ基、ピペリジノ基、ピロリジ
ノ基等)、カルボキシ基、スルホンアミド基(例えばメ
タンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基
等)、スルファモイル基(例えばスルファモイル基、メ
チルスルファモイル基、フェニルスルファモイル基等)
であり、これら置換基を組み合わせても良い。
【0335】一般式〔IV〕および〔V〕のX4およびY1
で表される電子吸引性基は、同一でも異なっていてもよ
く、置換基定数Hammettのσp値(藤田稔夫編、“化学の
領域増刊122号 薬物の構造活性相関”,96〜103頁(197
9)南江堂などに記載されている。)が0.3以上の基が好
ましく、例えばシアノ基、アルコキシカルボニル基(例
えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブ
トキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基
等)、アリールオキシカルボニル基(例えばフェノキシ
カルボニル基、4-ヒドロキシフェノキシカルボニル
基)、カルバモイル基(例えばカルバモイル基、ジメチ
ルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基、4-カルボ
キシフェニルカルバモイル基等)、アシル基(例えばメ
チルカルボニル基、エチルカルボニル基、ブチルカルボ
ニル基、フェニルカルボニル基、4-エチルスルホンアミ
ドカルボニル基等)、アルキルスルホニル基(例えばメ
チルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホ
ニル基、オクチルスルホニル基等)、アリールスルホニ
ル基(例えばフェニルスルホニル基、4-クロロスルホニ
ル基等)が挙げられる。
【0336】一般式〔I〕〜〔V〕のL1、L2およびL
3で表されるメチン基は、置換基を有するものを含み、
該置換基としては例えば炭素数1から6のアルキル基
(例えばメチル基、エチル基、ヘキシル基等)、アリー
ル基(例えばフェニル基、トリル基、4-ヒドロキシフェ
ニル基等)、アラルキル基(例えばベンジル基、フェネ
チル基等)、複素環基(例えばピリジル基、フリル基、
チエニル基等)、置換アミノ基(例えばジメチルアミノ
基、ジエチルアミノ基、アニリノ基等)、アルキルチオ
基(例えばメチルチオ基等)が挙げられる。
【0337】本発明において、一般式〔I〕〜〔VI〕で
表される染料の中で、分子中にカルボキシル基を少なく
とも1つ有する染料が好ましく用いられ、更に好ましく
は一般式〔I〕で表される染料であり、特に好ましくは
一般式〔I〕においてQがフリル基である染料である。
【0338】好ましく用いられる染料の具体例を下記に
示すが、これらに限定されるものではない。
【0339】
【化86】
【0340】
【化87】
【0341】
【化88】
【0342】一般式〔I〕〜〔VI〕で表される化合物の
その他の好ましい具体例としては例えば特願平5-277011
号19〜30頁に記載のNo.I−1〜No.I−30、II−1〜II
−12、III−1〜III−8、IV−1〜IV−9、V−1〜
V−8、VI−1〜VI−5が挙げられるがこれらに限定さ
れるものではない。
【0343】染料の固体微粒子分散物を製造する方法と
しては、特開昭52-92716号、同55-155350号、同55-1553
51号、同63-197943号、同平3-182743号、世界特許WO88
/04794号等に記載された方法を用いることができる。
具体的には、ボールミル、遊星ミル、振動ミル、サンド
ミル、ローラーミル、ジェットミル、ディスクインペラ
ーミル等の微分散機を用いて製造することができる。ま
た、固体微粒子分散される化合物が、比較的低pHで水
不溶性であり比較的高pHで水可溶性である場合、該化
合物を弱アルカリ性水溶液に溶解した後、pHを下げて
弱酸性とする事によって微粒子状固体を析出させる方法
や該化合物の弱アルカリ性溶解液と酸性水溶液を、pH
を調整しながら同時に混合して微粒子状固体を作製する
方法によって該化合物の分散物を得ることができる。本
発明の固体微粒子分散物は、単独で用いてもよく、2種
以上を混合して用いても良く、本発明以外の固体微粒子
分散物と混合して使用しても良い。2種以上を混合して
用いる場合には、それぞれ単独に分散した後混合しても
よく、また、同時に分散することもできる。
【0344】染料の固体微粒子分散物を、水系分散媒の
存在下で製造する場合、分散中ないしは分散後に、界面
活性剤を共存させるのが好ましい。このような界面活性
剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活
性剤、カチオン界面活性剤および両性界面活性剤のいず
れでも使用できるが、好ましくは、例えばアルキルスル
ホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナ
フタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル類、スル
ホコハク酸エステル類、スルホアルキルポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル類、N-アシル-N-アルキ
ルタウリン類などのアニオン性界面活性剤および例えば
サポニン、アルキレンオキサイド誘導体、糖のアルキル
エステル類などのノニオン界面活性剤である。特に好ま
しくは、上記のアニオン界面活性剤である。界面活性剤
の具体例としては例えば特願平5-277011号46〜32頁に記
載の1〜32の化合物が挙げられるがこれらに限定される
ものではない。
【0345】アニオン性活性剤および/またはノニオン
性活性剤の使用量は、活性剤の種類あるいは前記染料の
分散液条件などによって一様ではないが、通常、染料1
gあたり0.1mg〜2000mgでよく、好ましくは0.5mg〜1000
mgでよく、さらに好ましくは1mg〜500mgでよい。染料
の分散液での濃度としては、0.01〜10重量%となるよう
に使用され、好ましくは0.1〜5重量%である。界面活
性剤の添加位置は、染料の分散開始前に添加するのがよ
くまた、必要によっては分散終了後にさらに染料分散液
に添加してもよい。これらアニオン性活性剤および/ま
たはノニオン性活性剤は、それぞれ単独で使用してもよ
く、またそれぞれ2種以上をくみあわせてもよく、さら
に両者の活性剤を組み合わせてもよい。
【0346】染料の固体微粒子分散物は、平均粒子径が
0.01μm〜5μmとなるように分散することが好ましく、
さらに好ましくは0.01μm〜1μmであり、特に好ましく
は0.01μm〜0.5μmである。また、粒子サイズ分布の変
動係数としては、50%以下であることが好ましく、さら
に好ましくは40%以下であり、特に好ましくは30%以下
となる固体微粒子分散物である。ここで、粒子サイズ分
布の変動係数は、下記の式で表される値である。
【0347】 (粒径の標準偏差)/(粒径の平均値)×100 固体微粒子分散物は、分散開始前または分散終了後に、
写真構成層のバインダーとして用いられる親水性コロイ
ドを添加することができる。親水性コロイドとしては、
ゼラチンを用いるのが有利であるが、そのほかにも例え
ばフェニルカルバミル化ゼラチン、アシル化ゼラチン、
フタル化ゼラチン等のゼラチン誘導体、ゼラチンと重合
可能なエチレン基を持つモノマーとのグラフトポリマ
ー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセ
ルロース、セルロース硫酸エステルなどのセルロース誘
導体、ポリビニルアルコール、部分酸化されたポリビニ
ルアセテート、ポリアクリルアミド、ポリ-N,N-ジメチ
ルアクリルアミド、ポリ-N-ビニルピロリドン、ポリメ
タクリル酸などの合成親水性ポリマー、寒天、アラビア
ゴム、アルギン酸、アルブミン、カゼインなどを用いる
ことができる。これらは、2種以上組み合わせて使用し
てよい。本発明の固体微粒子分散物に添加する親水性コ
ロイドの添加量としては、重量百分率で0.1%〜12%と
なるように添加するのが好ましく、さらに好ましくは0.
5%〜8%である。
【0348】固体微粒子分散物は、写真材料を構成する
層例えば感光性ハロゲン化銀乳剤層、乳剤層上層、乳剤
層下層、保護層、支持体下塗層、バッキング層などの層
に用いることが好ましい。特にハレーション防止効果を
高めるには、支持体と乳剤層の間の層、または乳剤層と
は反対側の構成層に添加されるのが好ましい。また特に
セーフライト性向上の効果を高めるには、乳剤層の上側
の層に添加されるのが好ましい。
【0349】本発明においては下記に記載された化合物
をハロゲン化銀写真感光材料中に含有させることが好ま
しい。
【0350】(1)染料の固体分散微粒子体 特開平7-5629号公報(3)頁〜(16)頁 (2)酸基を有する化合物 特開昭62-237445号公報292(8)頁左下欄11行目〜309(25)
頁右下欄3行目 (3)酸性ポリマー 特開平6-186659号公報(10)頁〜(17)頁 (4)増感色素 特開平5-224330号公報(3)頁〜(13)頁 特開平6-194771号公報(11)頁〜(22)頁 特開平6-242533号公報(2)頁〜(8)頁 特開平6-337492号公報(3)頁〜(34)頁 特開平6-337494号公報(4)頁〜(14)頁 (5)強色増感剤 特開平6-347938号公報(3)頁〜(16)頁 前述の添加剤及びその他の公知の添加剤については、例
えばリサーチ・ディスクロージャー(RD)No.17643(1978
年12月)、同No.18716(1979年11月)及び同No.308119(198
9年12月)に記載された化合物が挙げられる。これら三つ
の(RD)に記載されている化合物種類と記載箇所を次表に
掲載した。
【0351】 添加剤 RD-17643 RD-18716 RD-308119 頁 分類 頁 分類 頁 分類 化学増感剤 23 III 648 右上 996 III 増感色素 23 IV 648〜649 996〜8 IVA 減感色素 23 IV 998 lVB 染料 25〜26 VIII 649〜650 1003 VIII 現像促進剤 29 XXI 648 右上 カブリ抑制剤・安定剤 24 IV 649 右上 1006〜7 VI 増白剤 24 V 998 V 硬膜剤 26 X 651 左 1004〜5 X 界面活性剤 26〜7 XI 650 右 1005〜6 XI 帯電防止剤 27 XII 650 右 1006〜7 XIII 可塑剤 27 XII 650 右 1006 XII スベリ剤 27 XII マット剤 28 XVI 650 右 1008〜9 XVI バインダー 26 XXII 1003〜4 IX 支持体 28 XVII 1009 XVII 本発明に使用される各種の写真用添加剤は、水溶液や有
機溶媒に溶かして使用してもよいが水に難溶性の場合、
微粒子結晶状態にして水、ゼラチン、親水性或いは疎水
性ポリマー中に分散させて使用することができる。本発
明の染料、色素、減感色素、ヒドラジン、レドックス化
合物、カブリ抑制剤、紫外線吸収剤等を分散するには公
知の分散機で分散できる。具体的にはボールミル、サン
ドミル、コロイドミル、超音波分散機、高速インペラー
分散機などが挙げられる。
【0352】分散されたこれらの写真添加剤は、100μ
m以下の平均粒子サイズを有する微粒子であるが、通常
0.02〜10μmの平均微粒子径で使用される。分散方法と
しては機械的に高速撹する方法(特開昭58-1051
41号記載の方法)、有機溶媒で加熱溶解してこれを表
面活性剤や消泡剤の入ったゼラチン、親水性ポリマーに
添加しながら分散して有機溶媒を除いていく方法(特開
昭44-22948号記載の方法)、クエン酸、酢酸、
硫酸、塩酸、リンゴ酸等の酸に溶かしたものをpH4.5か
ら7.5のポリマー中に結晶析出して分散する方法(特開
昭50-80119号記載の方法)、水酸化ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ
に溶かしてpH4.5から7.5のゼラチンなどのポリマーに結
晶析出分散する方法(特開平2-15252号記載の方
法)等を適用することができる。
【0353】例えば水に溶けにくいヒドラジンは特開平
2-3033号記載の方法を参考にして溶かすことがで
き、この方法を他の添加剤に適用することができる。
【0354】又、カルボキシル基を有する染料や増感色
素、抑制剤などは、カルボキシル基のキレート能力を活
かして微粒子結晶の固定化率を上げることができる。即
ちカルシウムイオンやマグネシウムイオンなどの200
〜4000ppmを親水性コロイド層中に添加することに
より難溶性の塩にすることが好ましい。難溶性の塩を形
成することができれば他の塩を使用することを限定する
ものではない。
【0355】写真用添加剤の微粒子分散方法は増感剤、
染料、抑制剤、促進剤、硬調化剤、硬調化助剤などに適
用することは、その化学的物理的性質に合わせて任意に
できる。本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料を、2
層から10層の複数の構成層を1分当たり30から1000メー
トルの高速で同時塗布するには、米国特許3,636,374
号、同3,508,947号記載の公知のスライドホッパー方
式、あるいはカーテン方式などの塗布方法を使用するこ
とができる。 塗布時のムラを少なくするには塗布液の
表面張力を下げることや、剪断力により粘度が低下する
チキソトロピック性を付与できる親水性ポリマーを使用
することが好ましい。
【0356】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
はクロスオーバーカット層や帯電防止層、アンチハレー
ション層、バックコート層などを設けても良い。
【0357】ハロゲン化銀写真感光材料を包装する方法
として公知の方法を使用することができる。ハロゲン化
銀写真感光材料は熱、湿度に弱いので過酷な条件で保存
することは避けるのが好ましい。一般的には5℃から30
℃に保存するのが良い。湿度は相対湿度で35%から60%
の間にするのがよい。湿度から守るために1〜2000μmの
ポリエチレンに包装することが一般に行われている。ポ
リエチレンはメタロセン触媒を使用することにより、結
晶の規則性を向上させ水分の透過を抑制させることがで
きる。またポリエチレンの表面を0.1〜1000μmの厚さで
シリカ蒸着被覆することにより水分透過を抑制すること
もできる。
【0358】
【実施例】以下実施例によって本発明を具体的に説明す
る。なお当然のことではあるが本発明は以下に述べる実
施例に限定されるものではない。
【0359】実施例1 以下、本発明の実施例で使用した現像剤、定着剤の作成
方法を示す。
【0360】[現像用錠剤] 操作(A):現像主薬として本発明の一般式(1)の化
合物A-17の3000gを市販のバンダムミル中で平均粒径1
0μmになるまで粉砕する。この微粉に亜硫酸ナトリウム
4000g、ジメゾンS100gを加えミル中で30分間混合し
て市販の撹拌造粒機中で室温にて約10分間、30mlの水を
添加することにより造粒した後、造粒物を流動層乾燥機
で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除
去する。このようにして調製した造粒物にポリエチレン
グリコール6000を100gを25℃、40%RH以下に調湿され
た部屋で混合機を用いて10分間均一に混合した後、得ら
れた混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト15
27HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量を7.12
7gにして圧縮打錠を行い、800個の現像用錠剤A剤を作
成した。
【0361】操作(B): 臭化カリウム500g、炭酸カリウム5500g、5-メチルベ
ンゾトリアゾール20g、1-フェニル-5-メルカプトテト
ラゾール3g、一般式A〜Fで表される化合物及び比較
化合物(添加量は表1に示す)、pH調整剤として水酸化
カリウムを操作(A)と同様、粉砕、造粒する。なお、
水酸化カリウムは使用時にpH10.1になる量を添加した。
水の添加量は30.0mlとし造粒後、50℃で30分間乾燥して
造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このようにして得
られた混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト
1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量を6.
192gにして圧縮打錠を行い、1000個の現像用錠剤B剤
を作成した。
【0362】[定着補充剤] 操作(C):チオ硫酸ナトリウム20000g、亜硫酸ナト
リウム1500gを(A)と同様粉砕した後、市販の混合機
で均一に混合する。次に(A)と同様にして、水の添加
量を500mlにして造粒を行う。造粒後、造粒物を60℃で3
0分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。こ
のようにして調製した造粒物にN-ラウロイルアラニンナ
トリウム4gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿された
部屋で混合機を用いて3分間混合する。次に得られた混
合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを
改造した打錠機により1錠当たりの充填量を7.502gに
して圧縮打錠を行い、2000個の定着用錠剤A剤を作成し
た。
【0363】操作(D):ホウ酸1000g、硫酸アルミニ
ウム・18水塩1500g、リンゴ酸1000g、酒石酸200g、pH
調整剤としてシュウ酸を操作(A)と同様、粉砕、造粒
する。なおシュウ酸は使用時にpH4.7にする量を添加し
た。水の添加量は100mlとし、造粒後、50℃で30分間乾
燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このように
して調製したものにN-ラウロイルアラニンナトリウム4
gを添加し、3分間混合した後、得られた混合物を菊水
製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造した打
錠機により1錠当たりの充填量を5.702gにして圧縮打
錠を行い、1000個の定着用錠剤D剤を作成した。
【0364】次に上記錠剤を現像補充用錠剤については
A、B剤を8錠、10錠ずつ、計18錠を1分包とし、連続
20分包分を酸素透過率10ml/m2・24hr・1atm(20℃、
65RH%)、水分透過率2.0g・mm/m2・24hr・1atmの
ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/アルミニ
ウム/ポリエチレン積層フィルムにより形成されたピー
ルオープン包材を使用し、四方シール方式で分包した。
また定着補充用錠剤についてはA剤を20錠、B剤を10錠
分ずつ計30錠を1分包とし、連続20分包分を上記現像補
充用錠剤と同様に分包した。
【0365】ピールオープン包材としては、シーラント
フィルムとしてトーセロCMPSO11Cを使用し、無延伸ポリ
プロピレンフィルム/延伸ポリプロピレンフィルムの無
延伸ポリプロピレンフィルム面でラミネートして作成し
た。
【0366】作成したピールオープンフィルムと、無延
伸ポリプロピレン/延伸ポリプロピレンフィルムをヒー
トシールし、上記錠剤を分包した。
【0367】なお、処理開始に使用する現像液は1リッ
トル当たり現像剤A剤を8錠、現像剤B剤を10錠を水で
溶解したものを使用した。また処理開始に使用する定着
液は1リットル当たり定着剤A剤を20錠、定着剤B剤10
錠を水で溶解したものを使用した。
【0368】(実施例で使用した固体微粒子分散物の作
製)本発明の実施例において、レドックス化合物および
染料は以下の方法に従って調製された固体微粒子分散物
を使用した。
【0369】60mlのスクリューキャプ容器に、水21.7ml
および界面活性剤としてTriton X−200(R
ohm&Haas社製)の6.7%溶液30mlを入
れ、この容器に乳鉢にて粉末化したレドックス化合物お
よび染料として表される化合物1.0g、および界面活性
剤を入れ、酸化ジルコニウムビーズ(2mm径)40mlを添
加した。キャップを閉めてボールミルに置き、室温で所
望の粒径になるまで分散したのち、12.5%ゼラチン水溶
液8.0gを加えてよく混合し、酸化ジルコニウムビーズを
濾過して除き固体微粒子分散物を得た。
【0370】(支持体の作成) (SPSの合成)トルエン200重量部にスチレンを100重量
部、トリイソブチルアルミニウム56g、ペンタメチルシ
クロペンタジエニルチタントリメトキサイド234gを使
用して96℃で8時間反応を行った。水酸化ナトリウムの
メタノール溶液で触媒を分解除去した後、メタノールで
3回洗浄して目的の化合物を34重量部を得た。
【0371】(SPSフィルムの作成)得られたSPSを330
℃でTダイからフィルム状に熔融押し出しを行い、冷却
ドラム上で急冷固化して未遠心フィルムを得た。このと
き冷却ドラムの引き取り速度を2段階で行い、厚さ1370
μm、1265μm及び1054μmの未延伸フィルムを135℃で予
熱し、縦延伸(3.1倍)した後、130℃で横延伸(3.4
倍)し、更に250℃で熱固定を行なった。その結果、支
持体として曲げ弾性率450kg/mm2の130μm及び100μmの
2軸延伸フィルムを得た。なお比較の(PET)ポリエチ
レンテレフタレートフィルムの曲げ弾性率は460kg/mm2
であった。
【0372】(SPSフィルムの下塗り)具体例で示す下
塗用ラテックス(固形分20%)の下塗りラテックス液
を、得られたSPSフィルムおよび比較のPETフィルム上
に、乾燥後に0.5μmの膜厚になるように120℃で1分間で
乾燥した。また塗布前には0.5KV・A・min/m2のコロナ放
電処理をした。上記SPSフィルムの上にシリカ蒸着した
後にスチレン-グリシジルアクリレートおよびゼラチン
の接着層を形成した。
【0373】実施例2 (ハロゲン化銀乳剤Aの調製)同時混合法を用いて塩化
銀70モル%、残りは臭化銀からなる平均厚み0.05μm平
均直径0.15μmの塩臭化銀コア粒子を調製した。コア粒
子混合時にK3RuCl6を銀1モル当たり8×10-8モル添加
した。このコア粒子に同時混合法を用いてシェルを付け
た。その際にK2IrCl6を銀1モル当たり3×10-7モル添
加した。得られた乳剤は平均厚み0.10μm、平均直径0.2
5μmのコア/シェル型単分散(変動係数10%)の(10
0)面を主平面として有する塩沃臭化銀(塩化銀90モル
%、沃臭化銀0.2モル%、残りは臭化銀)からなる平板
状粒子の乳剤であった。ついで特開平2-280139号に記載
の変性ゼラチン(ゼラチン中のアミノ基をフェニルカル
バミルで置換した例示化合物G−8)を使い脱塩した。
脱塩後のEAgは50℃で190mvであった。
【0374】得られた乳剤に4-ヒドロキシ-6-メチル-1,
3,3a,7-テトラザインデンを銀1モル当たり1×10-3
ル添加し、更に臭化カリウム及びクエン酸を添加してpH
5.6、EAg123mvに調整して塩化金酸を2×10-5モル添加
した後に、無機硫黄を3×10-6モル添加して温度60℃で
最高感度が出るまで化学熟成を行った。
【0375】熟成終了後4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3
a,7-テトラザインデンを銀1モル当たり2×10-3モル、
1-フェニル-5-メルカプトテトラゾールを3×10-4モル
及びゼラチンを添加した。
【0376】(ハロゲン化銀乳剤Bの調製)同時混合法
を用いて塩化銀60モル%、沃化銀1.5モル%、残りは臭
化銀からなる平均厚み0.05μm、平均直径0.15μmの塩沃
臭化銀コア粒子を調製した。コア粒子混合時にK3Rh(H
2O)Br5を銀1モルあたり2×10-8モル添加した。このコ
ア粒子に同時混合法を用いてシェルを付けた。その際に
K2IrCl6を銀1モル当たり3×10-7モル添加した。得ら
れた乳剤は平均厚み0.10μm平均直径0.42μmのコア/シ
ェル型単分散(変動係数10%)の塩沃臭化銀(塩化銀90
モル%、沃臭化銀0.2モル%、残りは臭化銀)からなる
平板粒子の乳剤であった。ついで前記のG-8を使い脱
塩した。脱塩後のEAgは50℃で180mvであった。
【0377】得られた乳剤に4-ヒドロキシ-6-メチル-1,
3,3a,7-テトラザインデンを銀1モル当たり10-3モル添
加し、更に臭化カリウム及びクエン酸を添加してpH5.
6、EAg123mvに調整して塩化金酸を2×10-5モル添加し
た後、N,N,N′-トリメチル-N′-ヘプタフルオロセレノ
尿素を3×10-5モル添加して温度60℃で最高感度が出る
まで化学熟成を行った。熟成終了後、4-ヒドロキシ-6-
メチル-1,3,3a,7-テトラザインデンを銀1モル当たり2
×10-3モル、1-フェニル-5-メルカプトテトラゾールを
3×10-4モル及びゼラチンを添加した。
【0378】(HeNeレーザー光源用印刷製版スキャナー
用ハロゲン化銀写真感光材料の調製)上記の支持体の一
方の下塗層上に、下記の処方1のゼラチン下塗層をゼラ
チン量が0.5g/m2になるように、その上に処方2のハ
ロゲン化銀乳剤層1を銀量1.5g/m2、ゼラチン量が0.
5g/m2になるように、さらにその上層に中間保護層と
して下記処方3の塗布液をゼラチン量が0.3g/m2にな
るように、さらにその上層に処方4のハロゲン化銀乳剤
層2を銀量1.4g/m2、ゼラチン量が0.4g/m2になる
ように、さらに下記処方5の塗布液をゼラチン量が0.6
g/m2になるよう同時重層塗布した。また反対側の下
塗層上には下記処方6のバッキング層をゼラチン量が0.
6g/m2になるように、その上に下記処方7の疎水性ポ
リマー層を、さらにその上に下記処方8のバッキング保
護層をゼラチン量が0.4g/m2になるように乳剤層側と
同時重層塗布することで試料を得た。
【0379】 処方1(ゼラチン下塗層組成) ゼラチン 0.5g/m2 例示染料AD-6の固体分散微粒子(平均粒径0.1μm) 25mg/
ポリスチレンスルホン酸ナトリウム
10mg/m S−1(ソジウムーイソーアミルーnーデシルスルホサクシネート) 0.4mg/m2 レドックス化合物:例示化合物RE-7 20mg/m2 処方2(ハロゲン化銀乳剤層1組成) ハロゲン化銀乳剤A 銀量1.5g/m2になるように 染料AD-5の固体分散微粒子(平均粒径0.1μm) 20mg/m2 シクロデキストリン(親水性ポリマー) 0.5g/m2 増感色素d−1 6mg/m2 ヒドラジン誘導体H−1 20mg/m2 造核促進剤:例示化合物Na−10 40mg/m2 レドックス化合物:例示化合物46 20mg/m2 化合物e 100mg/m2 ラテックスポリマーf 0.5g/m2 硬膜剤g 5mg/m2 S−1 0.7mg/m2 2-メルカプト-6-ヒドロキシプリン 5mg/m2 EDTA 30mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 10mg/m2 処方3(中間層組成) ゼラチン 0.3g/m2 S−1 2mg/m2 処方4(ハロゲン化銀乳剤層2組成) ハロゲン化銀乳剤B 銀量1.4g/m2になるように 増感色素d−1 3mg/m2 増感色素d−2 3mg/m2 例示一般式(2)のヒドラジン誘導体及び比較化合物 表1に示す量 造核促進剤:例示化合物Na−10 40mg/m2 2-メルカプト-6-ヒドロキシプリン 5mg/m2 EDTA 20mg/m2ラテックスホ゜リマー f 0.5g/m2 S−1 1.7mg/m2 処方5(乳剤保護層組成) ゼラチン 0.6g/m2 染料AD−3の固体分散体(平均粒径0.1μm) 40mg/m2 S−1 12mg/m2 マット剤:平均粒径3.5μmの単分散シリカ 25mg/m2 1,3-ビニルスルホニル-2-プロパノール 40mg/m2 界面活性剤h 1mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 10mg/m2 硬膜剤:例示化合物K−2 30mg/m2 処方6(バッキング層組成) ゼラチン 0.6g/m2 S−1 5mg/m2 ラテックスポリマーf 0.3g/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 70mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 20mg/m2 化合物i 100mg/m2 処方7(疎水性ポリマー層組成) ラテックス(メチルメタクリレート:アクリル酸=97:3) 1.0g/m2 硬膜剤g 6mg/m2 処方8(バッキング保護層) ゼラチン 0.4g/m2 マット剤:平均粒径5μmの単分散ポリメチルメタクリレート 50mg/m2 ソジウム-ジ-(2-エチルヘキシル)-スルホサクシネート 10mg/m2 界面活性剤h 1mg/m2 染料k 20mg/m2 H(OCH2CH2)68OH 50mg/m2 硬膜剤:例示化合物K−2
20mg/m
【0380】
【化89】
【0381】
【化90】
【0382】なお塗布乾燥後のバッキング側の表面比抵
抗値は23℃20%RHで6×1011で、乳剤側の表面の膜面
pHは5.5であった。
【0383】得られた試料をステップウェッジと密着し
HeNeレーザー光の代用特性として波長633nmの露光を行
ってから、スタート時は自動現像機のタンクに前記組成
の現像用錠剤A剤とB剤を用いて現像液及び定着液を入
れて、迅速処理用自動現像機GR-26SR(コニカ〔株〕
製)に固形処理剤の投入部材をつけ、乾燥部を60℃に加
熱したヒートローラー方式に改造し、25秒で処理できる
よう改良したものを用いて下記条件で処理した。ランニ
ング中は現像液には感光材料1リットル当たり上記A、
B剤が各2個と水を110mlを添加して行った。A、B各
を38mlの水に溶解したときのpHは10.1であった。定
着液には感光材料1リットル当たり上記C剤を2個とD
剤を1個及び水を105ml添加した。
【0384】各処理剤1個に対して水の添加速度は処理
剤の添加とほぼ同時に開始し処理剤の溶解速度におよそ
比例して10分間等速で添加した。
【0385】なおランニング状態の評価をするために、
HeNeレーザー露光の代用評価として633nmの干渉フィ
ルターを用い10-7秒で光学楔を介して露光を行った後、
下記の処理を行った。また大日本スクリーン社製SG-747
RUにて16ミクロンのランダムパターンの網点(FMスクリ
ーン)で露光を行ったのち下記のように処理を行った。
【0386】フィルム1m2当たり上記の補充をしなが
ら1日に面積の80%を黒化させた大全サイズのフィル
ムを100枚処理し、これを8日間ランニングを行い計
800枚処理した。ランニング前のものと800枚ラン
ニング後の性能を比較した。
【0387】なお処理後のバッキング側の表面比抵抗値
は、23℃、20%RHで9×1011であった。
【0388】 (相対感度及びカブリの評価方法)得られた現像処理済
みの試料をコニカデジタル濃度計PDA-65で測定し、試料
No.101の濃度2.5における感度を100とした場合の相対感
度で示した。
【0389】またカブリは現像処理済みの未露光部分の
濃度値で示した。
【0390】(網点品質の評価)網点パターンの中点
(目標50%)を100倍のルーペを使って網点品質を目
視評価した。最高を5ランクとし網点品質に応じて4、
3、2、1とランクを下げて評価した。得られた結果を
表1、2に示す。
【0391】
【表1】
【0392】
【表2】
【0393】表から明かなように本発明の処理方法によ
れば、ランニング処理にてカブリの増発がなく、安定し
感度が得られ、かつ網点性能の良好な試料を得られた。
【0394】実施例3 (ハロゲン化銀乳剤Cの調製)同時混合法を用いて混合
時にK3Os(H2O)Cl5を銀1モル当たり8×10-5モルおよび
K2IrCl6を銀1モル当たり3×10-7モル添加し、常法に
より脱塩後、平均粒径0.10μmの単分散(変動係数10
%)の塩化銀立方体粒子の乳剤を得た。
【0395】得られた乳剤に4-ヒドロキシ-6-メチル-1,
3,3a7-テトラザインデン、臭化カリウム及びクエン酸を
添加してから、無機硫黄を銀1モル当たり3×10-6モル
添加し温度60℃で最高感度が出るまで化学熟成を行っ
た。熟成終了後、4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a7-テト
ラザインデン及び1-フェニル-5-メルカプトテトラゾー
ルを3×10-4モル及びゼラチンを添加した。
【0396】(ハロゲン化銀乳剤Dの調製)同時混合法
を用いて混合時にK3Os(H2O)Cl5を銀1モル当たり5×10
-5モル添加し、常法により脱塩後、平均粒径0.12μmの
単分散(変動係数10%)の(100)面を有する塩臭化銀
(塩化銀99モル%、残りは臭化銀)からなる平板状粒子
(アスペクト比3)の乳剤を得た。
【0397】得られた乳剤に臭化カリウム及びクエン酸
を添加して、無機硫黄を銀1モル当たり4×10-6モル添
加して温度60℃で最高感度が出るまで化学熟成を行っ
た。
【0398】熟成終了後、4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,
3a7-テトラザインデン及び1-フェニル-5-メルカプトテ
トラゾールを3×10-4モル及びゼラチンを添加した。
【0399】(明室返し用ハロゲン化銀写真感光材料の
調製)実施例1の支持体を用いて一方の下塗層上に、下
記の処方11のゼラチン下塗層をゼラチン量が0.5g/m2
になるように、その上に処方12のハロゲン化銀乳剤を銀
量1.2g/m2、ゼラチン量が0.4g/m2になるように、
さらにその上層に中間保護層として下記処方13の塗布液
をゼラチン量が0.3g/m2になるように、さらにその上
層に処方14のハロゲン化銀乳剤層2を銀量1.5g/m2
ゼラチン量が0.5g/m2になるように、さらに乳剤保護
下層として下記処方15の塗布液をゼラチン量が0.2g/
2になるように、さらにその上層に乳剤保護上層とし
て下記処方16の塗布液をゼラチン量が0.3g/m2になる
よう、塗布速度が毎分250mでカーテン塗布方式により
同時重層塗布した。
【0400】また反対側の下塗層上には特開平5-188518
号の360(14)〜361(15)頁記載の実施例1の導電性層を塗
布した後に、下記処方17のバッキング層をゼラチン量が
0.4g/m2になるように、その上に下記処方18の疎水性
ポリマー層を、さらにその上に下記処方19のバッキング
保護層をゼラチン量が0.4g/m2になるように同時重層
塗布することで試料を得た。
【0401】 処方11(ゼラチン下塗層組成) ゼラチン 0.5g/m2 染料AD−11の固体分散体(平均粒径0.1μm) 20mg/m2 レドックス化合物RE−10 20mg/m2 スチレン-マレイン酸共重合体の親水性ポリマー(増粘剤) 10mg/m2 S−1(ソジウム-イソ-アミル-n-デシルスルホサクシネート) 0.4mg/m2 処方12(ハロゲン化銀乳剤層組成) ハロゲン化銀乳剤C 銀量1.2g/m2になるように シクロデキストリン(親水性ポリマー) 0.5g/m2 ヒドラジン誘導体:本発明の一般式(3)の化合物および比較化合物 表3に示す量 造核促進剤:例示化合物Na−11 10mg/m2 造核促進剤:例示化合物Nb−6 10mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 10mg/m2 染料AD−5の固体分散体(平均粒径0.1μm) 10mg/m2 染料AD−3の固体分散体(平均粒径0.1μm) 80mg/m2 5-メチルベンゾトリアゾール 10mg/m2 化合物m 6mg/m2 ラテックスポリマーf 1.0g/m2 硬膜剤g 40mg/m2 S−1 0.7mg/m2 スチレン-マレイン酸共重合体の親水性ポリマー(増粘剤) 20mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 10mg/m2 処方13(中間層組成) ゼラチン 0.3g/m2 S−1 2mg/m2 処方14(ハロゲン化銀乳剤層2組成) ハロゲン化銀乳剤D 銀量0.2g/m2になるように ヒドラジン誘導体H−1 25mg/m2 造核促進剤:例示化合物Na−19 25mg/m2 レドックス化合物:例示化合物102 30mg/m2 S−1 1.7mg/m2 処方15(乳剤保護下層組成) ゼラチン 0.2g/m2 S−1 12mg/m2 処方16(乳剤保護上層組成) ゼラチン 0.3g/m2 染料AD−3の固体分散体(平均粒径0.1μm) 20mg/m2 染料AD−5の固体分散体(平均粒径0.1μm) 80mg/m2 S−1 12mg/m2 マット剤:平均粒径3.5μmの単分散シリカ 25mg/m2 1,3-ビニルスルホニル-2-プロパノール 20mg/m2 界面活性剤h 1mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 20mg/m2 硬膜剤:例示化合物K−5 30mg/m2 処方17(バッキング層組成) ゼラチン 0.4g/m2 S−1 5mg/m2 ラテックスポリマーf 0.3g/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 70mg/m2 スチレン-マレイン酸共重合体の親水性ポリマー(増粘剤) 20mg/m2 化合物i 100mg/m2 処方18(疎水性ポリマー層組成) ラテックス(スチレン:ブタジエン:アクリル酸=30:65:5) 1.0g/m2 硬膜剤g 10mg/m2 処方19(バッキング保護層) ゼラチン 0.4g/
マット剤:平均粒径5μmの単分散ポリメチルメタクリレート 50mg/m2 ソジウム-ジ-(2-エチルヘキシル)-スルホサクシネート 10mg/m2 界面活性剤h 1mg/m2 H(OCH2CH2)68OH 50mg/m2 硬膜剤:例示化合物K−5 40mg/m2
【0402】
【化91】
【0403】なお塗布乾燥後のバッキング側の表面比抵
抗値は23℃、20%RHで1×1011で、乳剤面側の表面の
膜面pHは5.4であった。得られた試料をステップウェッ
ジと密着し明室プリンターP-627GM(大日本スクリーン
製)で露光を行ってから、スタート時は自動現像機のタ
ンクに前記組成の現像液1(比較)、現像液2(本発
明)及び定着液1を入れて、自動現像機SRX-1001(コニ
カ〔株〕製:乾燥部が遠赤外線ヒーター装備)に固形処
理剤の投入部材をつけ、25秒で処理できるよう改良した
ものを用いて下記条件で処理した。
【0404】ランニング中は現像液には感光材料1m2
当たり前記の現像用錠剤A,B剤が各2個と水を95mlを
添加して行った。A,B剤各々を38mlの水に溶解したと
きのpHは10.1であった。
【0405】定着液には感光材料1m2当たり前記のC
剤を2個とD剤を1個及び水を105ml添加した。各処理
剤1個に対して水の添加速度は処理剤の添加とほぼ同時
に開始し処理剤の溶解速度におよそ比例して10分間等速
で添加した。
【0406】写真性能を評価するために、光学楔を介し
て明室プリンターで露光を行って同様の処理を行った。
さらにフィルム1m2当たり上記の条件で補充しながら
1日に面積の80%を黒化させた大全サイズのフィルム
を200枚処理し、これを4日間ランニングを行い計8
00枚処理した。ランニング前のものと800枚ランニ
ング後の性能を比較した。なお処理後のバッキング側の
表面比抵抗値は23℃、20%RHで5×1011であった。
【0407】なお、定着廃液は特開平6−27623号
実施例1に記載の銀回収装置を用いて銀回収をした後の
処理液を再度定着槽に戻しながら処理を行い、水洗槽か
らのオーバーフローはコニカ〔株〕製水垢防止装置〔水
きれい〕を用いて処理を行った。
【0408】網点品質の評価以外は実施例2と同様に評
価を行った。結果を表3及び表4に示す。なお感度は試
料No.201を100としたときの相対感度で示す。
【0409】(網点品質の評価)実施例2で大日本スク
リーン社製SG-747RUにて16ミクロンのランダムパターン
の網点(FMスクリーン)で露光を行った後、処理した試
料No.104を原稿にして、明室プリンターにて露光を行っ
た後、現像処理したものの中点(目標50%)を100倍
のルーペを使って網点品質を目視評価した。最高を5ラ
ンクとし、網点品質に応じて4、3、2、1とランクを
下げ評価した。得られた結果を下記の表3及び表4に示
す。
【0410】
【表3】
【0411】
【表4】
【0412】表から明らかなように本発明によれば、ラ
ンニング処理に於いても安定した感度と網点が得られ、
かつカブリの増加が認められなかった。
【0413】実施例4 (ハロゲン化銀乳剤Eの調製)同時混合法を用いて塩化
銀80モル%、残りは臭化銀からなる平均厚み0.05μm、
平均直径0.15μmの塩臭化銀コア粒子を調製した。コア
粒子混合時にK2Ru(NO)Cl4(SCN)を銀1モル当たり7×10
-8モル添加した。このコア粒子に同時混合法を用いてシ
ェルを付けた。その際K2IrCl6を銀1モル当たり3×10
-7モル添加した。
【0414】得られた乳剤は平均厚み0.10μm、平均直
径0.25μmのコア/シェル型単分散(変動係数10%)の
塩沃臭化銀(塩化銀70モル%、沃臭化銀0.2モル%、残
りは臭化銀)からなる平板粒子の乳剤であった。ついで
前記のG−8を使い脱塩した。脱塩後のEAgは50℃で200
mvであった。
【0415】得られた乳剤に4-ヒドロキシ-6-メチル-1,
3,3a,7-テトラザインデンを銀1モル当たり1×10-3
ル添加し、更に臭化カリウム及びクエン酸を添加してpH
5.6、EAg123mvに調整して塩化金酸を2×10-5モル添加
した後、N,N,N′-トリメチル-N′-ヘプタフルオロセレ
ノ尿素を3×10-6モル添加して温度60℃で最高感度が出
るまで化学熟成を行った。熟成終了後4-ヒドロキシ-6-
メチル-1,3,3a,7-テトラザインデンを銀1モル当たり2
×10-3モル、1-フェニル-5-メルカプトテトラゾールを
3×10-4モル及びゼラチンを添加した。
【0416】(ハロゲン化銀乳剤Fの調製)同時混合法
を用いて塩化銀60モル%、沃化銀1.5モル%、残りは臭
化銀からなる平均直径0.10μmの塩沃臭化銀コア粒子を
調製した。コア粒子混合時にK3Rh(H2O)Br5を銀1モル当
たり2×10-5モル添加した。ついで前記のG−8を使い
脱塩した。脱塩後のEAgは50℃で180mvであった。熟成終
了後4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7-テトラザインデ
ンを銀1モル当たり2×10-3モル、1-フェニル-5-メル
カプトテトラゾールを3×10-4モル及びゼラチンを添加
した。
【0417】(Arレーザー光源用印刷製版スキャナー用
ハロゲン化銀写真感光材料の調製)実施例2の支持体の
一方の下塗層上に、下記の処方31のハロゲン化銀乳剤下
層を銀量0.2g/m2、ゼラチン量が0.4g/m2になるよ
うに、さらにその上層に中間層として下記処方32の塗布
液をゼラチン量が0.3g/m2になるように、さらにその
上層に処方33のハロゲン化銀乳剤上層を銀量2.5g/
2、ゼラチン量が0.4g/m2になるように、さらに下
記処方34の塗布液をゼラチン量が0.6g/m2になるよう
に、反対側の下塗層上には下記処方35のバッキング層を
ゼラチン量が0.3g/m2になるように、その上に下記処
方36の疎水性ポリマー層を、さらにその上に下記処方37
のバッキング保護層をゼラチン量が0.4g/m2になるよ
うに乳剤層側と同時重層カーテン塗布することで試料を
得た。
【0418】 処方31(ハロゲン化銀乳剤下層組成) ハロゲン化銀乳剤F 銀量0.2g/m2になるように レドックス化合物:例示化合物RE−9 15mg/m2 染料AD−12の固体分散微粒子(平均粒径0.1μm) 25mg/m2 染料AD−8の固体分散微粒子(平均粒径0.1μm) 20mg/m2 染料AD−3の固体分散微粒子(平均粒径0.1μm) 50mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 10mg/m2 S−1(ソジウム-イソアミル-n-デシルスルホサクシネート) 0.4mg/m2 処方32(中間層組成) ゼラチン 0.3g/m2 レドックス化合物:例示化合物RE16 15mg/m2 S−1 2mg/m2 処方33(ハロゲン化銀乳剤上層組成) ハロゲン化銀乳剤E 銀量2.5g/m2になるように シクロデキストリン(親水性ポリマー) 0.5g/m2 増感色素d−3
6mg/m 増感色素d−4
3mg/m ヒドラジン誘導体:本発明の一般式(4) または(5)の化合物および比較化合物 表5に示す量 造核促進剤:例示化合物Na−13 30mg/m2 造核促進剤:例示化合物Nb−8 10mg/m2 化合物e 100mg/m2 ラテックスポリマーf 1.0g/m2 硬膜剤g 5mg/m2 S−1 0.7mg/m2 2ーメルカプト-6-ヒドロキシプリン 10mg/m2 EDTA 50mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 15mg/m2 処方34(乳剤保護層組成) ゼラチン 0.6g/m2 S−1 12mg/m2 染料AD−1の固体分散微粒子(平均粒径0.1μm) 20mg/m2 マット剤:平均粒径3.5μmの単分散シリカ 25mg/m2 1,3-ビニルスルホニル-2-プロパノール 40mg/m2 界面活性剤h 1mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 20mg/m2 硬膜剤:例示化合物K−5 30mg/m2 処方35(バッキング層組成) ゼラチン 0.3g/m2 シクロデキストリン(親水性ポリマー) 0.3g/m2 S−1 5mg/m2 ラテックスポリマーf 0.3g/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 70mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 20mg/m2 化合物i
100mg/m 処方36(疎水性ポリマー層組成) ラテックス(メチルメタクリレート:アクリル酸=97:3) 1.0g/m2 硬膜剤g 6mg/m2 処方37(バッキング保護層) ゼラチン 0.4g/m2 マット剤:平均粒径5μmの単分散ポリメチルメタクリレート 45mg/m2 ソジウム-ジ-(2-エチルヘキシル)-スルホサクシネート 10mg/m2 界面活性剤h 1mg/m2 染料k 20mg/m2 H(OCH2CH2)68OH 50mg/m2 硬膜剤:例示化合物K−5 20mg/m2 なお塗布乾燥後のバッキング側の表面比抵抗値は23℃、
20%RHで5×1011で、乳剤側の表面の膜面pHは5.6であ
った。
【0419】得られた試料をステップウェッジと密着し
Arレーザー光の代用特性として波長488nmの露光を行っ
てから、スタート時は自動現像機のタンクに前記実施例
2と同一の現像液及び定着液を入れて、迅速処理用自動
現像機GR-26SR(コニカ〔株〕製)に固形処理剤の投入部
材をつけ、乾燥部を70℃に加熱したヒートローラー方式
に改造し、25秒で処理できるよう改良したものを用いて
下記条件で処理した。ランニング条件は実施例2と同様
に行った。
【0420】なお微小な網点品質の評価をするために大
日本スクリーン〔株〕製SG-757で1インチ当たり700線
の線数で網点露光を行った後、同様の処理を行った。さ
らにフィルム1m2当たり上記の補充をしながら1日に
面積の80%を黒化させた大全サイズのフィルムを10
0枚処理し、これを8日間ランニングを行い計800枚
処理した。得られたランニング前のものと800枚ラン
ニング後の性能を比較した。なお処理後のバッキング側
の表面比抵抗値は23℃、20%RHで9×1011であった。
【0421】 実施例2と同様にして評価を行った。結果を表5、6に
示す。なお感度は試料No.301を100としたときの相対感
度で示す。
【0422】
【表5】
【0423】
【表6】
【0424】表5、6から明かなように、本発明による
処理方法によればランニングによる感度の変動が少なく
低カブリで、かつ網点品質の優れたハロゲン化銀写真感
光材料を得られることが分かる。
【0425】実施例5 (赤外半導体レーザー光源用印刷製版スキャナー用ハロ
ゲン化銀写真感光材料の調製)実施例1のSPS支持体
の一方の下塗層上に、下記の処方51のハロゲン化銀乳剤
下層を銀量0.2g/m2、ゼラチン量が0.4g/m2になる
ように、さらにその上層に中間層として下記処方52の塗
布液を、さらにその上層に処方53のハロゲン化銀乳剤上
層を銀量2.2g/m2、ゼラチン量が0.4g/m2になるよ
うに、さらに下記処方54の塗布液を、反対側の下塗層上
には下記処方55のバッキング層を、その上に下記処方56
の疎水性ポリマー層を、さらにその上に下記処方57のバ
ッキング保護層を乳剤層側と同時重層カーテン塗布する
ことで試料を得た。
【0426】 処方51(ハロゲン化銀乳剤下層組成) ハロゲン化銀乳剤F 銀量0.2g/m2になるように レドックス化合物:例示化合物RE−6 10mg/m2 染料AD−9の固体分散微粒子(平均粒径0.1μm) 30mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 10mg/m2 S−1(ソジウム-イソアミル-n-デシルスルホサクシネート) 0.4mg/m2 処方52(中間層組成) ゼラチン 0.3g/m2 レドックス化合物:例示化合物83 10mg/m2 S−1 2mg/m2 処方53(ハロゲン化銀乳剤上層組成) ハロゲン化銀乳剤E 銀量2.2g/m2になるように シクロデキストリン(親水性ポリマー) 0.4g/m2 増感色素d−2 5mg/m2 増感色素d−5 3mg/m2 ヒドラジン誘導体:本発明の一般式(6)の化合物および比較化合物 表5に示す量 造核促進剤:例示化合物Na−13 30mg/m2 造核促進剤:例示化合物Nb−8 10mg/m2 化合物e 100mg/m2 ラテックスポリマーf 1.0g/m2 硬膜剤g 5mg/m2 S−1 0.7mg/m2 2-メルカプト-6-ヒドロキシプリン 10mg/m2 EDTA 40mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 15mg/m2 処方54(乳剤保護層組成) ゼラチン 0.6g/m2 S−1 12mg/m2 染料AD−3の固体分散微粒子(平均粒径0.1μm) 1
0mg/m 染料AD−6の固体分散微粒子(平均粒径0.1μm) 10mg/m2 マット剤:平均粒径3.5μmの単分散シリカ 25mg/m2 1,3-ビニルスルホニル-2-プロパノール 40mg/m2 界面活性剤h 1mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 20mg/m2 硬膜剤:例示化合物K−5 30mg/m2 処方55(バッキング層組成) ゼラチン 0.3g/m2 シクロデキストリン(親水性ポリマー) 0.3g/m2 S−1 5mg/m2 ラテックスポリマーf 0.3g/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 70mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 20mg/m2 化合物i 100mg/m2 処方56(疎水性ポリマー層組成) ラテックス(メチルメタクリレート:アクリル酸=97:3) 1.0g/m2 硬膜剤g 6mg/m2 処方57(バッキング保護層) ゼラチン 0.4g/m2 マット剤:平均粒径3μmの単分散ポリメチルメタクリレート 25mg/m2 平均粒径7μmの単分散ポリメチルメタクリレート 15mg/m2 ソジウム-ジ-(2-エチルヘキシル)-スルホサクシネート 10mg/m2 界面活性剤h 1mg/m2 染料k 20mg/m2 H(OCH2CH2)68OH 50mg/m2 硬膜剤:例示化合物K−5
20mg/m
【0427】
【化92】
【0428】
【化93】
【0429】
【化94】
【0430】なお塗布乾燥後のバッキング側の表面比抵
抗値は23℃、20%RHで6×1011で、乳剤側の表面の膜
面pHは5.6であった。得られた試料をステップウェッジ
と密着し赤外半導体レーザー光の代用特性として波長76
0nmの露光を行ってから、スタート時は自動現像機のタ
ンクに前記組成の現像液及び定着液を入れて、迅速処理
用自動現像機GR-26SR(コニカ〔株〕製)に固形処理剤の
投入部材をつけ、乾燥部を70℃に加熱したヒートローラ
ー方式に改造し、25秒で処理できるよう改良したものを
用いて下記条件で処理した。ランニング条件は実施例2
と同様に行った。
【0431】また定置廃液は特開平6−27623号の
実施例1に記載の銀回収装置を用いて銀回収をした後の
処理液を再度定着槽に戻しながら処理を行った。水洗槽
からのオーバーフローはコニカ〔株〕製の水垢防止装置
「水きれい」を用いて処理を行った。
【0432】なお微小な網点品質の評価をするために大
日本スクリーン〔株〕製MTR-1100で1インチ当たり600
線の線数で網点露光を行った後、同様の処理を行った。
【0433】さらにフィルム1m2当たり上記の補充を
しながら1日に面積の80%を黒化させた大全サイズの
フィルムを100枚処理し、これを7日間ランニングを
行い計700枚処理した。得られたランニング前のもの
と700枚ランニング後の性能を比較した。なお処理後
のバッキング側の表面比抵抗値は23℃、20%RHで9×10
11であった。
【0434】 実施例2と同様にして評価を行った結果を表7、8に示
す。なお感度は試料No.401の感度を100としたときの相
対感度で示す。
【0435】
【表7】
【0436】
【表8】
【0437】表7、8から明かなように本発明による処
理方法によればランニングによる感度の変動が少なく低
カブリで、かつ網点品質の優れたハロゲン化銀写真感光
材料を得られることが分かる。
【0438】
【発明の効果】実施例で実証した如く本発明による処理
方法によれば、迅速現像処理にて多量にランニング処理
した場合においても、感度変動やカブリの上昇がなく、
かつ網点品質の劣化がないネガ型黒白ハロゲン化銀写真
感光材料の処理方法を提供できた。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 5/30 G03C 1/06 501 G03C 5/26 520 G03C 5/305

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の一方の面に少なくとも1層のハ
    ロゲン化銀乳剤層を有し、該乳剤層側の少なくとも1層
    中にヒドラジン誘導体を含有するハロゲン化銀写真感光
    材料を、実質的にジヒドロキシベンゼン化合物を含有せ
    ずに下記一般式(1)で表される現像主薬を含む現像液
    で処理するハロゲン化銀写真感光材料の処理方法におい
    て、該ヒドラジン誘導体の少なくとも一種が下記一般式
    (2)で表される化合物であって、かつ該現像液が下記
    一般式A〜Fで表される化合物を少なくとも一種含有す
    ることを特徴とするネガ型黒白ハロゲン化銀写真感光材
    料の処理方法。 【化1】 式中、R1、R2は各々独立して置換又は非置換のアルキ
    ル基、置換又は非置換のアミノ基、置換又は非置換のア
    ルコキシ基、置換又は非置換のアルキルチオ基を表し、
    1、R2は互いに結合して環を形成してもよい。kは0
    又は1を表し、kが1のときXは-CO-又は-CS-を表す。 【化2】 式中、R1は脂肪族基又は芳香族基を表し、さらにその
    置換基の一部として-(CH2CH2O)n-、-(CH2CH(CH3)O)n-、
    -(CH2CH(OH)CH2O)n-(但しnは1以上の整数)の部分構
    造を含有するか、または4級アンモニウムカチオン基を
    含有する。又、R1はハロゲン化銀吸着基を含有しても
    よい。G1は-CO-、-COCO-、-CS-、-C(=NR2)-、-SO-、-S
    O2-又は-P(=O)(G22)-基を表す。G2は単なる結合
    手、-0-、-S-又は-N(R2)-基を表し、R2は水素原子又
    は脂肪族基、芳香族基を表す。分子内に複数のR2が存
    在する場合、それらは同じでも異なってもよい。A1
    2の一方は水素原子であり、他方は水素原子又はアシ
    ル基、アルキル基又はアリールスルホニル基を表す。 【化A】 式中、各々R 1 、R 2 、R 3 、R 4 は、水素原子、−SM
    1 基、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ
    基、ヒドロキシ基、−COOM 2 、−SO 3 M 3 基、低級アル ケニ
    ル基、アミノ基、カルバモイル基、フェニル基であり、
    少なくとも一つは−SM 1 基である。M 1 、M 2 、M 3 は各々
    水素原子、アルカリ金属原子またはアンモニウム基を表
    し、同じであっても異なってもよい。
  2. 【請求項2】 ヒドラジン誘導体が上記一般式(2)に
    代えて下記一般式(3)で表される化合物であることを
    特徴とする請求項1記載のネガ型黒白ハロゲン化銀写真
    感光材料の処理方法。 【化4】 式中、R1は脂肪族基、芳香族基または複素環基を表
    し、これらは置換されていてもよい。Gは-CO-、-COCO
    -、-SO-、-SO2-、チオカルボニル基、イミノメチレン基
    又は-P(O)(R4)-基を表す。R2はGで置換された炭素原
    子が、少なくとも一つの電子吸引基で置換された置換ア
    ルキル基を表す。R4は水素原子、脂肪族基、芳香族
    基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はアミノ基を表
    す。
  3. 【請求項3】 ヒドラジン誘導体が上記一般式(2)に
    代えて下記一般式(4)又は下記一般式(5)で表され
    る化合物であることを特徴とする請求項1記載のネガ型
    黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。 【化5】 式中、X1はアルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基
    またはアルキルチオ基を表す。Y1はアルコキシ基、ア
    リーロキシ基、置換アミノ基、アルキルチオ基又はアリ
    ールチオ基を表す。R1はアルキレン基を表す。 【化6】 式中、X2は一般式(4)におけるX1と同義である。Y
    2は電子吸引基を表し、R2は水素原子、アルキル基、ア
    リール基、アルコキシ基、アリーロキシ基、置換アミノ
    基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表し、さらに置
    換されていてもよい。nは1〜5までの整数を表し、分
    子内に複数存在するY2とR2は、それぞれ同じであって
    も異なってもよい。
  4. 【請求項4】 ヒドラジン誘導体が上記一般式(2)に
    代えて下記一般式(6)で表される化合物であることを
    特徴とする請求項1記載のネガ型黒白ハロゲン化銀写真
    感光材料の処理方法。 【化7】 式中、Arは置換フェニル基又は置換もしくは非置換のア
    リール基を表し、Gは-CO-、-SO-、-SO2-、-PO2-、-PO3
    -又はC=NR2で、Xはカチオン性の基を含む基を表す。
    R、R1、R2は同一でも異なってもよく水素原子、炭素
    数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルキルスルフ
    ィニル基でA-はアニオン性基を表す。
  5. 【請求項5】 ハロゲン化銀写真感光材料を自動現像機
    で処理し、かつ処理量に応じて固体処理剤を直接現像液
    に補充して処理することを特徴とする請求項1〜4項の
    いずれか1項に記載のネガ型黒白ハロゲン化銀写真感光
    材料の処理方法。
  6. 【請求項6】 ハロゲン化銀乳剤層側の少なくとも1層
    中に、造核促進剤の少なくとも1種を含有することを特
    徴とする請求項1〜5項のいずれか1項に記載のネガ型
    黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  7. 【請求項7】 ハロゲン化銀写真感光材料の先端が自動
    現像機に挿入され乾燥部から出てくるまでの全処理時間
    (Dry to Dry)が、10秒以上、50秒以下であることを
    特徴とする請求項1〜6項のいずれか1項に記載のネガ
    型黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
JP05587395A 1995-03-15 1995-03-15 ネガ型黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 Expired - Fee Related JP3379036B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05587395A JP3379036B2 (ja) 1995-03-15 1995-03-15 ネガ型黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05587395A JP3379036B2 (ja) 1995-03-15 1995-03-15 ネガ型黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08254796A JPH08254796A (ja) 1996-10-01
JP3379036B2 true JP3379036B2 (ja) 2003-02-17

Family

ID=13011220

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05587395A Expired - Fee Related JP3379036B2 (ja) 1995-03-15 1995-03-15 ネガ型黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3379036B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08254796A (ja) 1996-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2709646B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料、およびその処理方法
JPS6410820B2 (ja)
JP3379036B2 (ja) ネガ型黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JP3508081B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤および処理方法
JPS589410B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JP3379037B2 (ja) 黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JP3448722B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及びその画像形成方法
JP2000066331A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH10123675A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH08297343A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及び画像形成方法
JPH08240876A (ja) 黒白ハロゲン化銀写真感光材料およびその処理方法
JPH08297344A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及び画像形成方法
JPH1069035A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH09152687A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料用処理剤及びその処理方法
JPH08201957A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及び画像形成方法
JPH08328195A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH0954382A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及びその画像形成方法
JP2000310837A (ja) 黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH10228071A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料とその現像処理方法
JPH10153837A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH09329873A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH10123672A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法
JPH09325451A (ja) 黒白ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法
JPH09311395A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及び画像形成方法
JPH09258356A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees