JP3378207B2 - 半導体エレクトレットコンデンサマイクロホン及びこれに用いられるケース - Google Patents

半導体エレクトレットコンデンサマイクロホン及びこれに用いられるケース

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JP3378207B2 JP02879999A JP2879999A JP3378207B2 JP 3378207 B2 JP3378207 B2 JP 3378207B2 JP 02879999 A JP02879999 A JP 02879999A JP 2879999 A JP2879999 A JP 2879999A JP 3378207 B2 JP3378207 B2 JP 3378207B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体チップから
なる電気音響変換素子を用いた半導体エレクトレットコ
ンデンサマイクロホンと、これに用いられるケースとに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の半導体エレクトレットコ
ンデンサマイクロホンは、必要な電子回路が形成された
半導体チップと、この半導体チップを収納するケースと
から構成されていた。この半導体エレクトレットコンデ
ンサマイクロホンは、例えば携帯電話のマイクロホンと
して使用されるために、小型化の強い要請があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のこの
種の半導体エレクトレットコンデンサマイクロホンで
は、インピーダンス変換用のFETやアンプ回路やノイ
ズキャンセル回路等の必要な電子回路は半導体チップに
形成しているが、ALC回路の時定数回路用キャパシタ
やADC回路の積分用キャパシタは大容量のものが必要
となるので、半導体チップには形成できなかった。この
ため、大容量のキャパシタ等は、半導体エレクトレット
コンデンサマイクロホンが搭載されるプリント基板に設
けられていた。また、半導体チップには大容量のインダ
クタは形成できないので、ノイズ対策用のインダクタも
前記プリント基板に設けるのが一般的であった。このた
め、従来のものでは、半導体エレクトレットコンデンサ
マイクロホン自身は小型化されたとしても、その周辺に
設けられる回路等のため全体として小型化の要請に応え
ることができず、そのコストダウンにも一定の限界があ
った。
【0004】本発明は上記事情に鑑みて創案されたもの
で、大容量のキャパシタやインダクタ或いは抵抗を半導
体エレクトレットコンデンサマイクロホンの内部に組み
込んで、小型とするとともにコストダウンをも図った半
導体エレクトレットコンデンサマイクロホンを提供する
ことを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体エレ
クトレットコンデンサマイクロホンは、必要な電子回路
等が形成された半導体チップ上にエレクトレット処理を
した高分子振動膜を一体化した電気音響変換素子を収容
するケースを備えており、前記ケースは、複数のセラミ
ックス層を積層してなり、各セラミックス層に前記半導
体チップと電気的に接続される必要な抵抗、インダク
タ、キャパシタが形成されている。
【0006】また、本発明に係る半導体エレクトレット
コンデンサマイクロホンに用いられるケースは、必要な
電子回路等が形成された半導体チップ上にエレクトレッ
ト処理をした高分子振動膜を一体化した電気音響変換素
子を収容するケースであって、複数のセラミックス層を
積層してなり、各セラミックス層に前記半導体チップと
電気的に接続される必要な抵抗、インダクタ、キャパシ
タが形成されている。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施の形態
に係る半導体エレクトレットコンデンサマイクロホンに
用いられるケースを構成するケース本体の図面であっ
て、同図(A)は概略的平面図、同図(B)は概略的正
面半断面図、同図(C)は概略的側面半断面図である。
【0008】また、図2は本発明の第1の実施の形態に
係る半導体エレクトレットコンデンサマイクロホンに用
いられるケースを構成するケース本体の第8層の概略的
平面図、図3は本発明の第1の実施の形態に係る半導体
エレクトレットコンデンサマイクロホンに用いられるケ
ースを構成するケース本体の第7層の概略的平面図、図
4は本発明の第1の実施の形態に係る半導体エレクトレ
ットコンデンサマイクロホンに用いられるケースを構成
するケース本体の第6層の概略的平面図、図5は本発明
の第1の実施の形態に係る半導体エレクトレットコンデ
ンサマイクロホンに用いられるケースを構成するケース
本体の第5層の概略的平面図、図6は本発明の第1の実
施の形態に係る半導体エレクトレットコンデンサマイク
ロホンに用いられるケースを構成するケース本体の第4
層の概略的平面図、図7は本発明の第1の実施の形態に
係る半導体エレクトレットコンデンサマイクロホンに用
いられるケースを構成するケース本体の第3層の概略的
平面図、図8は本発明の第1の実施の形態に係る半導体
エレクトレットコンデンサマイクロホンに用いられるケ
ースを構成するケース本体の第2層の概略的平面図、図
9は本発明の第1の実施の形態に係る半導体エレクトレ
ットコンデンサマイクロホンに用いられるケースを構成
するケース本体の第1層の概略的底面図、図10は本発
明の第1の実施の形態に係る半導体エレクトレットコン
デンサマイクロホンに用いられる電気音響変換素子の概
略的断面図、図11は本発明の第1の実施の形態に係る
半導体エレクトレットコンデンサマイクロホンに用いら
れるケースを構成するケース本体に電気音響変換素子を
収納した状態の概略的断面図である。
【0009】さらに、図12は本発明の第2の実施の形
態に係る半導体エレクトレットコンデンサマイクロホン
に用いられるケースを構成するケース本体の第5層の概
略的平面図、図13は本発明の第2の実施の形態に係る
半導体エレクトレットコンデンサマイクロホンに用いら
れるケースを構成するケース本体の第4層の概略的平面
図、図14は本発明の第2の実施の形態に係る半導体エ
レクトレットコンデンサマイクロホンに用いられるケー
スを構成するケース本体の第3層の概略的平面図、図1
5は本発明の第2の実施の形態に係る半導体エレクトレ
ットコンデンサマイクロホンに用いられるケースを構成
するケース本体の第2層の概略的平面図である。
【0010】なお、図1〜図3及び図9における括弧記
号に内の符号は、本発明の第2の実施の形態に係る半導
体エレクトレットコンデンサマイクロホンに用いられる
ケースを構成するケース本体の各部を示すものである。
【0011】まず、本発明の第1の実施の形態に係る半
導体エレクトレットコンデンサマイクロホンに用いられ
る電気音響変換素子1000を構成する半導体チップ1
00について説明する。この半導体チップ100には、
インピーダンス変換用のFETやアンプ回路やノイズキ
ャンセル回路等の必要な電子回路110が常法により形
成されている。また、半導体チップ100の表面には、
絶縁層130が積層されている。さらに、前記絶縁層1
30の上には、アルミニウム等からなるゲート電極用の
電極層140が積層されている。さらに、前記電極層1
40の上にはTiNからなる絶縁膜150が積層されて
いる。
【0012】なお、前記絶縁膜150は、電極層140
がアルミニウム等の耐腐食性の低いものである場合に必
要となるが、電極層140が金等の耐腐食性の高いもの
である場合には、前記絶縁膜150に相当するものを特
に設ける必要はない。この絶縁膜150には、略リング
状のスペーサ層170が形成されている。
【0013】なお、前記絶縁層130、電極層140及
び絶縁膜150は、半導体チップ100の表面の全面に
形成されているのではなく、一部の表面を露出させて形
成されている。この露出された部分は、ボンディングワ
イヤ190で後述する3つのケース本体300Aの導体
層372、373、374と接続される電極部191と
して形成されているのである。
【0014】このように構成される半導体チップ100
は、次のようにして形成される。まず、4〜5インチの
シリコンウエハに常法を用いて必要な電子回路110を
形成する。例えば、この半導体チップ100は、2mm
角の大きさに形成される。さらに、常法によって、絶縁
層130、電極層140、絶縁膜150及びスペーサ層
170を形成する。
【0015】このようにしてスペーサ層170まで形成
された半導体チップ100を粘着シートに貼着し、その
状態でカッター等によりダイシングする。そして、前記
粘着シートを外側方向に引っ張ることによって個々の半
導体チップ100に分割する。その後、粘着シートから
個々の半導体チップ100を剥がして洗浄する。このよ
うにして構成された半導体チップ100は、厚さが0.
3mmの2mm角のものとなる。
【0016】このように構成された半導体チップ100
に振動膜200を一体化することで電気音響変換素子1
000を構成する。前記 振動膜200は、片面に電極
膜を形成した高分子FEPフィルムをエレクトレット化
したものである。具体的には、厚さが5μm〜12.5
μmの高分子FEPフィルムの表面側にニッケルを厚さ
400Å程度に蒸着して電極膜としたものである。そし
て、電極膜が形成されていない側、すなわち、裏面側に
コロナ照射、EB照射等のその他の分極処理を施すこと
により、高分子FEPフィルムに半永久的に電荷をチャ
ージしてエレクトレット化する。
【0017】なお、電極膜として、アルミニウムを厚さ
400Å程度に蒸着するとともに、ポリイミド等の絶縁
コートを積層することで対環境的に強化することも可能
である。また、アルミニウムとニッケルとを蒸着しても
よい。
【0018】このように形成された振動膜200は、振
動膜200の電極膜との導電性を考慮して導電性のリン
グ230に取り付けられている。このリング230とし
ては、真鍮やステンレス等が適している。なお、リング
230に絶縁性の素材を用いた場合には、他の手段、例
えばボンディングワイヤ等によって電極膜との導電性を
確保する。
【0019】なお、上述した電気音響変換素子1000
は一例であって、本発明が上述したものに限定されない
ことは勿論である。また、上述した半導体チップ100
は一例であって、本発明が上述した半導体チップ100
に限定されるものでないことは勿論である。らに、振動
膜200も上述したものは一例であって、本発明が上述
した振動膜200に限定されるものでないことは勿論で
ある。
【0020】次に、本発明の第1の実施の形態に係る半
導体エレクトレットコンデンサマイクロホンに用いられ
るケースについて説明する。このケースは、第1層〜第
8層のセラミックス層310〜380と、蓋体(図示省
略)とから構成されている。前記セラミックス層310
〜380が積層されてなる略升状のケース本体300A
は、対向する両側面にそれぞれ2条の凹部300a、3
00b、300c、300dが上下方向に平行に形成さ
れている。なお、前記蓋体は、前記ケース本体300A
の凹部をカバーするものである。
【0021】前記第1層〜第8層のセラミックス層31
0〜380は、セラミックスシートから構成されてお
り、積層した状態で焼成することでケースのケース本体
300Aを形成する。
【0022】まず、第1層のセラミックス層310は、
このケースにおける底部に相当する部分であって、図9
に示すように、略正方形状に形成されるとともに、前記
凹部300a、300b、300c、300dの一部を
形作る4つの凹み310a、310b、310c、31
0dが形成されている。この第1層のセラミックス層3
10の側面から底面にかけて、前記凹み310a、31
0b、310c、310dを含んで4つの電極部311
a、311b、311c、311dが形成されている。
この電極部311a、311b、311c、311d
は、半導体エレクトレットコンデンサマイクロホンを図
外のプリント基板等に実装する際に、プリント基板と電
気的に接続される部分である。
【0023】この第1層のセラミックス層310の上に
積層される第2層のセラミックス層320は、図8に示
すように、略正方形状に形成されるとともに、前記凹部
300a、300b、300c、300dの一部を形作
る4つの凹み320a、320b、320c、320d
が形成されている。また、この第2層のセラミックス層
320の表面側には、スパイラル状の導体層321が形
成されている。この導体層321の中心部は、後述する
第3層のセラミックス層330の導体層331と接続さ
れるための略円形のランド322となっている。また、
この導体層321の終端は、前記凹部300dの一部を
形作る凹み320dに達している。従って、この導体層
321は、前記電極部311cと電気的に接続されるこ
とになる。なお、前記凹み320a、320b、320
c、320dには、導体層が形成されている。
【0024】この第2層のセラミックス層320の上に
積層される第3層のセラミックス層330は、図7に示
すように、略正方形状に形成されるとともに、前記凹部
300a、300b、300c、300dの一部を形作
る4つの凹み330a、330b、330c、330d
が形成されている。また、この第3層のセラミックス層
330の表面側には、スパイラル状の導体層331が形
成されている。この導体層331の中心部には、前記導
体層321と電気的に接続されるためのスルーホール3
32が開設されている。また、この導体層331の終端
は、後述する第4層のセラミックス層340の導体層3
41と接続されるための略円形のランド333となって
いる。なお、前記凹み330a、330b、330c、
330dには、導体層が形成されている。
【0025】この第3層のセラミックス層330の上に
積層される第4層のセラミックス層340は、図6に示
すように、略正方形状に形成されるとともに、前記凹部
300a、300b、300c、300dの一部を形作
る4つの凹み340a、340b、340c、340d
が形成されている。また、この第4層のセラミックス層
340の表面側には、スパイラル状の導体層341が形
成されている。この導体層341の中心部は、後述する
第5層のセラミックス層350の導体351と接続され
るための略円形のランド342となっている。また、こ
の導体層341の終端は、前記第3層のセラミックス層
330の導体層331と接続するためのスルーホール3
43となっている。なお、前記凹み340a、340
b、340c、340dには、導体層が形成されてい
る。
【0026】この第4層のセラミックス層340の上に
積層される第5層のセラミックス層350は、図5に示
すように、略正方形状に形成されるとともに、前記凹部
300a、300b、300c、300dの一部を形作
る4つの凹み350a、350b、350c、350d
が形成されている。また、この第5層のセラミックス層
350には、スパイラル状の導体層351が形成されて
いる。この導体層351の中心部には、前記導体層34
1と電気的に接続されるためのスルーホール352が開
設されている。また、この導体層351の終端は、前記
凹部300dを形作る凹み350dに達している。な
お、前記凹み350a、350b、350c、350d
には、導体層が形成されている。
【0027】なお、これらの第1層〜第5層のセラミッ
クス層310〜350は、導体層311、321、33
1、341、351を除けば、同一形状、同一サイズに
形成されている。
【0028】前記第5層のセラミックス層350に積層
される第6層のセラミックス層360は、図4に示すよ
うに、略正方形状に形成されるとともに、前記凹部30
0a、300b、300c、300dの一部を形作る4
つの凹み360a、360b、360c、360dが形
成されている。かかる第6層のセラミックス層360の
表面には、中心導体層361が形成されており、第6層
のセラミックス層360の角部及び凹部360a、36
0bに連なっている。
【0029】前記第6層のセラミックス層360に積層
される第7層のセラミックス層370は、図3に示すよ
うに、中心に開口部371があるので略ロ字形状に形成
されるとともに、前記凹部300a、300b、300
c、300dを形作る4つの凹み370a、370b、
370c、370dが形成されている。この第7層のセ
ラミックス層370は、前記第1層〜第5層のセラミッ
クス層310〜350と外形的には同一形状、同一サイ
ズに形成されている。
【0030】また、この第7層のセラミックス層370
の表面側には、3つの導体層372、373、374が
形成されている。導体層372は、第7層のセラミック
ス層370の隅部の1つに連なっている。また、導体層
373は前記凹み370dに、導体層374は前記凹み
370cにそれぞれ連なっている。なお、前記導体層3
72には、後述する第8層のセラミックス層380のス
ルーホール383が接続されるランド372Aが形成さ
れている。
【0031】さらに、前記第7層のセラミックス層37
0に積層される第8層のセラミックス層380は、図2
に示すように、略正方形状に形成されるとともに、前記
凹部300a、300b、300c、300dの一部を
形作る4つの凹み380a、380b、380c、38
0dが形成されている。また、この第8層のセラミック
ス層380は、中心に開口部381があるので略ロ字形
状に形成されている。前記開口部381は、前記第7層
のセラミックス層370の開口部371より大きく、第
7層のセラミックス層370に積層されると、開口部3
81より前記3つの導体層372、373、374の一
部が覗くようになっている。なお、図3において二点鎖
線Lで、開口部381の第7層のセラミックス層370
に対する位置が示されている。
【0032】このように構成された第8層セラミックス
層380は、表面の全面に導体層382が形成されてい
る。なお、この導体層382は、第8層セラミックス層
380の側面にまでは及んでいない。
【0033】また、この第8層のセラミックス層380
には、前記第7層のセラミックス層370のランド37
2Aに接続されるスルーホール383が開設されてい
る。従って、前記導体層382はスルーホール383を
介して前記導体層372に電気的に接続されているので
ある。
【0034】上述した第1層〜第8層のセラミックス層
310〜380が積層されることでケース本体300A
が形成される。このケース本体300Aの凹部は、第7
層のセラミックス層370の開口部371と、第8層の
セラミックス層380の開口部381とから構成される
のである。前記電気音響変換素子1000は、上述した
凹部に収納されるのである。
【0035】第1層〜第8層のセラミックス層310〜
380を積層して焼成することで、ケース本体300A
が形成される。このケース本体300Aでは、第5層の
セラミックス層350の導体層351と、第4層のセラ
ミックス層340の導体層341と、第3層のセラミッ
クス層330の導体層331と、第2層のセラミックス
層320の導体層321とが電気的に接続されるので、
これらが1つのインダクタとして機能する。このインダ
クタは、一方の電極が第5層のセラミックス層350の
凹み350dにあり、他方の電極が第2層のセラミック
ス層320の凹み320cにあることになる。
【0036】ここで、第7層のセラミックス層370の
導体層373が、凹み370dに接続されているため、
前記インダクタは前記導体層373に接続されることに
なる。従って、ケース本体300Aに収納された電気音
響変換素子1000を構成する半導体チップ100の前
記電極部191をボンディングワイヤ190によって前
記導体層373に接続することによって、電気音響変換
素子1000を構成する半導体チップ100には形成す
ることができない程度の大容量のインダクタを半導体エ
レクトレットコンデンサマイクロホンに内蔵させること
ができる。
【0037】上述した第1の実施の形態は、インダクタ
を設けたタイプのものであったが、前記導体層351、
341、331、321とによって抵抗を構成すること
も可能である。この場合も、電気音響変換素子1000
を構成する半導体チップ100には形成することができ
ない程度の大容量の抵抗を半導体エレクトレットコンデ
ンサマイクロホンに内蔵させることができる。
【0038】次に、キャパシタを内蔵する場合について
説明する。この半導体エレクトレットコンデンサマイク
ロホンに用いられる電気音響変換素子1000は、上述
したものと同様であるので詳細な説明は省略する。ま
た、この半導体エレクトレットコンデンサマイクロホン
に用いられるケースのケース本体400Aを構成する8
層のセラミックス層410〜480のうち、第1層のセ
ラミックス層410、第6層のセラミックス層460、
第7層のセラミックス層470及び第8層のセラミック
ス層480は、上述したケース本体300Aにおけるも
のと同一であるの。従って、その詳細な説明は省略する
とともに、第1の実施の形態に係る半導体エレクトレッ
トコンデンサマイクロホンと同一の部分については、半
導体エレクトレットコンデンサマイクロホンの図面、す
なわち図1〜図3及び図9を参照するとともに、同じ符
号を用いるものとする。
【0039】この半導体エレクトレットコンデンサマイ
クロホンにおけるケース本体400Aの凹部400a、
400b、400c、400dの一部を形作る4つの凹
み420a、420b、420c、420dが形成され
ている。また、この第2層のセラミックス層420に
は、導体層421が形成されている。
【0040】また、前記第2層のセラミックス層420
の上に積層される第3層のセラミックス層430は、図
14に示すように、略正方形状に形成されるとともに、
ケース本体400Aの凹部400a、400b、400
c、400dの一部を形作る4つの凹み430a、43
0b、430c、430dが形成されている。また、こ
の第3層のセラミックス層430には、導体層431が
形成されている。
【0041】また、前記第3層のセラミックス層430
の上に積層される第4層のセラミックス層440は、図
13に示すように、略正方形状に形成されるとともに、
ケース本体400Aの凹部400a、400b、400
c、400dの一部を形作る4つの凹み440a、44
0b、440c、440dが形成されている。また、こ
の第4層のセラミックス層440には、導体層441が
形成されている。
【0042】さらに、前記第4層のセラミックス層44
0の上に積層される第5層のセラミックス層450は、
図12に示すように、略正方形状に形成されるととも
に、ケース本体400Aの凹部400a、400b、4
00c、400dの一部を形作る4つの凹み450a、
450b、450c、450dが形成されている。ま
た、この第5層のセラミックス層450には、導体層4
51が形成されている。
【0043】第5層のセラミックス層450の導体層4
51と、第3層のセラミックス層430の導体層431
とは、凹部400dによって電気的に接続されている。
また、第4層のセラミックス層440の導体層441
と、第2層のセラミックス層420の導体層421と
は、凹部400cによって電気的に接続されている。こ
のため、第5層のセラミックス層450と第2層のセラ
ミックス層420との間は積層構造のキャパシタを構成
することになる。
【0044】一方の凹部400cは第2層のセラミック
ス層420導体層474に、他方の凹部400dは第2
層のセラミックス層420の導体層473にそれぞれ接
続されている。従って、前記キャパシタは、凹部400
cと凹部400dとの間、すなわち電極部411c、4
11dに対して並列に接続されていることになる。
【0045】なお、上述した2つの実施の形態では、イ
ンダクタならインダクタ、キャパシタならキャパシタと
したが、積層するセラミックス層を適宜選択することに
より、インダクタとキャパシタ、或いは抵抗を同時に組
み込むことも可能になるのは勿論である。
【0046】
【発明の効果】本発明に係る半導体エレクトレットコン
デンサマイクロホンは、必要な電子回路等が形成された
半導体チップ上にエレクトレット処理をした高分子振動
膜を一体化した電気音響変換素子を収容するケースを備
えており、前記ケースは、複数のセラミックス層を積層
してなり、各セラミックス層に前記半導体チップと電気
的に接続される必要な抵抗、インダクタ、キャパシタが
形成されている。
【0047】このようにケースを構成するセラミックス
層に必要な抵抗、インダクタ、キャパシタを形成するこ
とが可能となるので、ALC回路の時定数回路用キャパ
シタやADC回路の積分用キャパシタ等の大容量のキャ
パシタや、ノイズ対策用の大容量のインダクタも半導体
エレクトレットコンデンサマイクロホン自身を大型化す
ることなく組み込むことが可能となるので、小型化の要
請に応えることができる。また、外部にキャパシタ等を
実装する必要がないので、コストダウンの要請にも応じ
ることが可能となる。
【0048】また、前記インダクタは、複数のセラミッ
クス層に形成された導体層を連結して構成するようにし
ている。さらに、前記キャパシタは、複数のセラミック
ス層に形成された導体層と、その間にあるセラミックス
層とから構成するようにしている。このため、セラミッ
クス層を積層するだけで、大容量のキャパシタ等を構成
することが可能となる。
【0049】一方、本発明に係る半導体エレクトレット
コンデンサマイクロホンに用いられるケースは、必要な
電子回路等が形成された半導体チップ上にエレクトレッ
ト処理をした高分子振動膜を一体化した電気音響変換素
子を収容するケースであって、複数のセラミックス層を
積層してなり、各セラミックス層に前記半導体チップと
電気的に接続される必要な抵抗、インダクタ、キャパシ
タが形成されている。
【0050】また、前記インダクタは、複数のセラミッ
クス層に形成された導体層を連結して構成し、前記キャ
パシタは、複数のセラミックス層に形成された導体層
と、その間にあるセラミックス層とから構成するので、
セラミックス層を積層するだけで、大容量のキャパシタ
等を構成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る半導体エレク
トレットコンデンサマイクロホンに用いられるケースを
構成するケース本体の図面であって、同図(A)は概略
的平面図、同図(B)は概略的正面半断面図、同図
(C)は概略的側面半断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る半導体エレク
トレットコンデンサマイクロホンに用いられるケースを
構成するケース本体の第8層の概略的平面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る半導体エレク
トレットコンデンサマイクロホンに用いられるケースを
構成するケース本体の第7層の概略的平面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る半導体エレク
トレットコンデンサマイクロホンに用いられるケースを
構成するケース本体の第6層の概略的平面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る半導体エレク
トレットコンデンサマイクロホンに用いられるケースを
構成するケース本体の第5層の概略的平面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る半導体エレク
トレットコンデンサマイクロホンに用いられるケースを
構成するケース本体の第4層の概略的平面図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る半導体エレク
トレットコンデンサマイクロホンに用いられるケースを
構成するケース本体の第3層の概略的平面図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る半導体エレク
トレットコンデンサマイクロホンに用いられるケースを
構成するケース本体の第2層の概略的平面図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係る半導体エレク
トレットコンデンサマイクロホンに用いられるケースを
構成するケース本体の第1層の概略的底面図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態に係る半導体エレ
クトレットコンデンサマイクロホンに用いられる電気音
響変換素子の概略的断面図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態に係る半導体エレ
クトレットコンデンサマイクロホンに用いられるケース
を構成するケース本体に電気音響変換素子を収納した状
態の概略的断面図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係る半導体エレ
クトレットコンデンサマイクロホンに用いられるケース
を構成するケース本体の第5層の概略的平面図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態に係る半導体エレ
クトレットコンデンサマイクロホンに用いられるケース
を構成するケース本体の第4層の概略的平面図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態に係る半導体エレ
クトレットコンデンサマイクロホンに用いられるケース
を構成するケース本体の第3層の概略的平面図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態に係る半導体エレ
クトレットコンデンサマイクロホンに用いられるケース
を構成するケース本体の第2層の概略的平面図である。
【符号の説明】
1000 電気音響変換素子 100 半導体チップ 110 (必要な電子回路) 200 振動膜 300 ケース 310〜380 第1層〜第8層のセラミックス層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大林 義昭 大阪府八尾市北久宝寺1丁目4番33号 ホシデン株式会社内 (72)発明者 安田 護 大阪府八尾市北久宝寺1丁目4番33号 ホシデン株式会社内 (72)発明者 大澤 周治 大阪府八尾市北久宝寺1丁目4番33号 ホシデン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−151099(JP,A) 特開 昭61−208400(JP,A) 特表 平3−504431(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 19/01

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 必要な電子回路等が形成された半導体チ
    ップ上にエレクトレット処理をした高分子振動膜を一体
    化した電気音響変換素子を収容するケースを具備してお
    り、前記ケースは、複数のセラミックス層を積層してな
    り、各セラミックス層に前記半導体チップと電気的に接
    続される必要な抵抗、インダクタ、キャパシタが形成さ
    れていることを特徴とする半導体エレクトレットコンデ
    ンサマイクロホン。
  2. 【請求項2】 前記インダクタは、複数のセラミックス
    層に形成された導体層を連結して構成することを特徴と
    する請求項1記載の半導体エレクトレットコンデンサマ
    イクロホン。
  3. 【請求項3】 前記キャパシタは、複数のセラミックス
    層に形成された導体層と、その間にあるセラミックス層
    とから構成されることを特徴とする請求項1記載の半導
    体エレクトレットコンデンサマイクロホン。
  4. 【請求項4】 必要な電子回路等が形成された半導体チ
    ップ上にエレクトレット処理をした高分子振動膜を一体
    化した電気音響変換素子を収容するケースであって、複
    数のセラミックス層を積層してなり、各セラミックス層
    に前記半導体チップと電気的に接続される必要な抵抗、
    インダクタ、キャパシタが形成されていることを特徴と
    する半導体エレクトレットコンデンサマイクロホンに用
    いられるケース。
  5. 【請求項5】 前記インダクタは、複数のセラミックス
    層に形成された導体層を連結して構成することを特徴と
    する請求項4記載の半導体エレクトレットコンデンサマ
    イクロホンに用いられるケース。
  6. 【請求項6】 前記キャパシタは、複数のセラミックス
    層に形成された導体層と、その間にあるセラミックス層
    とから構成されることを特徴とする請求項4記載の半導
    体エレクトレットコンデンサマイクロホンに用いられる
    ケース。
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