JP3376947B2 - ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

ブレーキ液圧制御装置

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JP3376947B2
JP3376947B2 JP06736299A JP6736299A JP3376947B2 JP 3376947 B2 JP3376947 B2 JP 3376947B2 JP 06736299 A JP06736299 A JP 06736299A JP 6736299 A JP6736299 A JP 6736299A JP 3376947 B2 JP3376947 B2 JP 3376947B2
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accumulator
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブレーキ液圧制御
装置に係り、特に、自動車用制動装置においてブレーキ
液圧を制御する装置として好適なブレーキ液圧制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平10−1008
84号に開示されるブレーキ液圧制御装置が公知であ
る。このブレーキ液圧制御装置は、ブレーキ踏力に応じ
た液圧を発生するマスタシリンダ、所定の高圧を発生す
る高圧発生源、及び、供給された制御信号に応じた液圧
をホイルシリンダに付与し得る液圧制御機構を備えてい
る。上記ブレーキ液圧制御装置は、また、高圧発生源の
液圧を検出する高圧源圧力センサ、各ブレーキ系統のホ
イルシリンダ圧を検出するホイルシリンダ圧センサ、及
びマスタシリンダ圧を検出するマスタシリンダ圧センサ
を備えている。そして、マスタシリンダ圧に基づいてブ
レーキ踏力が検出され、このブレーキ踏力に応じた液圧
がホイルシリンダに付与されるように液圧発生機構が制
御される。従って、上記従来の装置によれば、ブレーキ
踏力に応じた制動力を発生することができる。
【0003】ところで、上記従来の装置において、液圧
センサの異常等のシステム異常が発生すると、液圧発生
機構によるホイルシリンダ圧の制御を適正に行うことが
できなくなる。このため、上記従来の装置では、システ
ム異常が検出された場合に、マスタシリンダ圧を直接ホ
イルシリンダに供給することにより、制動力を確保する
こととしている。
【0004】上記従来の装置において、液圧センサの異
常判定は、高圧発生源の液圧又はマスタシリンダ圧を各
ホイルシリンダに供給した状態での、各液圧センサの出
力信号を比較することにより行われる。すなわち、高圧
発生源の液圧をホイルシリンダに供給した状態で、高圧
源液圧センサ及び各ホイルシリンダ圧センサの出力信号
が一致すれば、これらのセンサに異常は生じていないと
判定される。また、センサの出力センサが一致しなけれ
ば、他のセンサと異なる信号を出力するセンサに異常が
生じていると判定される。同様に、マスタシリンダ圧を
各ホイルシリンダに供給した状態で、マスタシリンダ圧
センサとホイルシリンダ圧センサの出力信号が一致しな
ければ、他のセンサと異なる信号を出力するセンサに異
常が生じていると判定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、上記従来
の装置において、液圧センサの異常判定は、高圧発生源
の液圧又はマスタシリンダ圧をホイルシリンダに供給し
た状態で実行される。しかしながら、高圧発生源の液圧
をホイルシリンダに供給した状態で異常判定を行うこと
とすると、異常判定の実行中に車両が走行した場合に、
運転者の意図とは無関係に制動力が発生し、所期の走行
を実現することができない。また、マスタシリンダ圧を
ホイルシリンダに供給した状態での異常判定は、ブレー
キ操作が行われることによりマスタシリンダ圧が昇圧さ
れていることが前提となる。このため、かかる手法で
は、センサの異常判定を確実に行うことができない。
【0006】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、車両走行に影響を与えることなく、かつ、確実
に液圧センサの異常判定又は校正を行うことが可能なブ
レーキ液圧制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、高圧発生源と、該高圧発生源及びホイ
ルシリンダの双方に連通し得る液圧センサと、前記高圧
発生源の液圧を前記ホイルシリンダに導入することによ
り前記液圧センサの校正を行うセンサ校正手段とを備え
るブレーキ液圧制御装置であって、前記センサ校正手段
は、イグニッションスイッチがオンからオフに変化した
場合に、前記高圧発生源の液圧を前記ホイルシリンダに
導入することを特徴とするブレーキ液圧制御装置により
達成される。
【0008】請求項1記載の発明において、センサ校正
手段は、車両の走行挙動に影響を与えない状態、即ち、
車両の停止の持続が予想される状態で、高圧発生源の液
圧をホイルシリンダに導入することにより、液圧センサ
の校正を行う。このため、液圧センサの校正を行うべく
高圧発生源の液圧がホイルシリンダに導入された状態
で、車両が走行することが防止される。従って、本発明
によれば、液圧センサの校正処理が車両走行に影響を与
えることが防止される。また、高圧発生源の液圧がホイ
ルシリンダに導入されることで、センサ校正手段は、ブ
レーキ操作の有無にかかわらず確実に液圧センサの校正
を行うことができる。加えて、運転者は、エンジンを停
止させる場合にイグニッションスイッチをオフするた
め、イグニッションスイッチがオンからオフに変化した
場合は、車両停止が持続する可能性が高いと判断するこ
とができる。よって、イグニッションスイッチがオンか
らオフに変化した場合に、車両停止の持続が予想される
ブレーキ液圧制御装置は、車両停止の持続を確実に予想
するうえで有効である。 なお、イグニッションスイッチ
をオンからオフにするとは、例えば内燃機関を使用する
車両の場合は内燃機関の停止を意味し、電気自動車やハ
イブリッド自動車のように電気エネルギーを使用する車
両の場合は電気エネルギーの供給を停止することを意味
する。
【0009】また、上記の目的は、請求項2に記載する
如く、高圧発生源と、該高圧発生源及びホイルシリンダ
の双方に連通し得る液圧センサと、前記高圧発生源の液
圧を前記ホイルシリンダに導入することにより前記液圧
センサの校正を行うセンサ校正手段とを備えるブレーキ
液圧制御装置であって、前記センサ校正手段は、車両停
止の持続が予想される状態で、前記高圧発生源の液圧を
前記ホイルシリンダに導入し、 前記高圧発生源は、アキ
ュムレータを有し、 前記液圧センサは、前記アキュムレ
ータの液圧を検出するアキュムレータ圧センサを含むと
共に、 前記センサ校正手段により前記アキュムレータ圧
センサの校正が終了した後に、該アキュムレータ圧セン
サの出力値に基づいて前記アキュムレータの異常判定を
行うアキュムレータ異常判定手段を有することを特徴と
するブレーキ液圧制御装置により達成される。
【0010】請求項2記載の発明において、アキュムレ
ータ異常判定手段は、アキュムレータ圧センサの校正が
終了した後に、このアキュムレータ圧センサの出力値に
基づいてアキュムレータの異常判定を行う。従って、ア
キュムレータの液圧を正確に反映する出力値を用いるこ
とで、アキュムレータの異常判定を正確に行うことがで
きる。また、車両停止の持続が予想される状態でセンサ
の校正処理が行われ、その後、アキュムレータの異常判
定が行われる。すなわち、アキュムレータの異常判定
は、車両停止の持続が予想される状態で行われる。車両
停止の持続が予想される状態では、ブレーキ操作が行わ
れる可能性は小さいので、ブレーキ操作に起因するアキ
ュムレータの液圧の変動は小さく抑制される。かかる状
況下では、アキュムレータの異常判定をより正確に行う
ことができる。
【0011】また、上記の目的は、請求項3に記載する
如く、高圧発生源と、該高圧発生源及びホイルシリンダ
の双方に連通し得る液圧センサと、前記高圧発生源の液
圧を前記ホイルシリンダに導入することにより前記液圧
センサの校正を行うセンサ校正手段とを備えるブレーキ
液圧制御装置であって、 前記センサ校正手段は、車速が
ゼロであり、かつ、ブレーキ操作が行われている場合
に、前記高圧発生源の液圧を前記ホイルシリンダに導入
することを特徴とするブレーキ液圧制御装置により達成
される。 車速がゼロであり、かつ、ブレーキ操作が行わ
れている場合は、運転者が停車状態を維持しようとして
いると考えられる。従って、かかる場合に、車両停止の
持続を予想できる。 また、上記の目的は、請求項4に記
載する如く、高圧発生源と、該高圧発生源及びホイルシ
リンダの双方に連通し得る液圧センサと、前記高圧発生
源の液圧を前記ホイルシリンダに導入することにより前
記液圧センサの校正を行うセンサ校正手段とを備えるブ
レーキ液圧制御装置であって、 前記センサ校正手段は、
変速機のシフト位置に基づいて車両停止の持続が予想さ
れる状態で、前記高圧発生源の液圧を前記ホイルシリン
ダに導入することを特徴とするブレーキ液圧制御装置に
より達成される。 変速機のシフト位置が例えばパーキン
グ位置にあれば、運転者が駐車を意図していると考えら
れる。従って、変速機のシフト位置に基づいて車両停止
の持続を予想できる。 また、上記の目的は、請求項5に
記載する如く、高圧発生源と、該高圧発生源及びホイル
シリンダの双方に連通し得る液圧センサと、前記高圧発
生源の液圧を前記ホイルシリンダに導入することにより
前記液圧センサの校正を行うセンサ校正手段とを備える
ブレーキ液圧制御装置であって、 前記センサ校正手段
は、パーキングブレーキが作動状態である場合に、前記
高圧発生源の液圧を前記ホイルシリンダに導入すること
を特徴とするブレーキ液圧制御装置により達成される。
パーキングブレーキが作動状態である場合は、運転者が
駐車を意図していると 考えられる。従って、かかる場合
に車両停止の持続を予想できる。
【0012】また、上記の目的は、請求項6に記載の如
く、高圧発生源と、該高圧発生源及びホイルシリンダの
双方に連通し得る液圧センサと、前記高圧発生源の液圧
を前記ホイルシリンダに導入することにより前記液圧セ
ンサの校正を行うセンサ校正手段とを備えるブレーキ液
圧制御装置であって、 前記センサ校正手段は、車両ドア
が開いている場合に、前記高圧発生源の液圧を前記ホイ
ルシリンダに導入することを特徴とするブレーキ液圧制
御装置により達成される。 車両ドアが開いている場合に
は、運転者が停車状態を維持しようとしていると考えら
れる。従って、かかる場合に、車両停止の持続を予想で
きる。 また、上記の目的は、請求項7に記載の如く、高
圧発生源と、該高圧発生源及びホイルシリンダの双方に
連通し得る液圧センサと、前記高圧発生源の液圧を前記
ホイルシリンダに導入することにより前記液圧センサの
校正を行うセンサ校正手段とを備えるブレーキ液圧制御
装置であって、 前記センサ校正手段は、運転者が運転席
に着席していない場合に、前記高圧発生源の液圧を前記
ホイルシリンダに導入することを特徴とするブレーキ液
圧制御装置により達成される。 運転者が運転席に着席し
ていない場合には、運転者が駐車を意図していると考え
られる。従って、かかる場合に車両停止の持続を予想で
きる。
【0013】また、上記の目的は、請求項8に記載する
如く、高圧発生源と、該高圧発生源及びホイルシリンダ
の双方に連通し得る液圧センサと、前記高圧発生源の液
圧を前記ホイルシリンダに導入することにより前記液圧
センサの異常判定を行うセンサ異常判定手段とを備える
ブレーキ液圧制御装置であって、 前記センサ異常判定手
段は、車両停止の持続が予想される状態で、前記高圧発
生源の液圧を前記ホイルシリンダに導入することを特徴
とするブレーキ液圧制御装置により達成される。
【0014】請求項記載の発明において、センサ異常
判定手段は、車両の走行挙動に影響を与えない状態、即
ち、車両停止の持続が予想される状態で、高圧発生源の
液圧をホイルシリンダに導入することにより、液圧セン
サの異常判定を行う。このため、液圧センサの異常判定
を行うべく高圧発生源の液圧がホイルシリンダに導入さ
れた状態で、車両が走行することが防止される。従っ
て、本発明によれば、液圧センサの異常判定処理が車両
走行に影響を与えることが防止される。また、高圧発生
源の液圧がホイルシリンダに導入されることで、センサ
異常判定手段手段は、ブレーキ操作の有無にかかわらず
確実に液圧センサの異常判定を行うことができる。
【0015】また、上記の目的は、請求項9に記載する
如く、請求項8記載のブレーキ液圧制御装置において、
イグニッションスイッチがオンからオフに変化した場合
に、車両停止の持続が予想されることを特徴とするブレ
ーキ液圧制御装置により達成される。 請求項9記載の発
明において、運転者は、エンジンを停止させる場合にイ
グニッションスイッチをオフする。従って、イグニッシ
ョンスイッチがオンからオフに変化した場合は、車両停
止が持続する可能性が高いと判断することができる。な
お、イグニッションスイッチをオンからオフにすると
は、例えば内燃機関を使用する車両の場合は内燃機関の
停止を意味し、電気自動車やハイブリッド自動車のよう
に電気エネルギーを使用する車両の場合は電気エネルギ
ーの供給を停止することを意味する。
【0016】また、上記の目的は、請求項10に記載す
る如く、請求項8記載のブレーキ液圧制御装置におい
て、 前記高圧発生源はアキュムレータを有すると共に、
前記液圧センサは前記アキュムレータの液圧を検出する
アキュムレータ圧センサを含み、 前記センサ異常判定手
段により前記アキュムレータ圧センサが正常であると判
定された後に、該アキュムレータ圧センサの出力値に基
づいて前記アキュムレータの異常判定を行うアキュムレ
ータ異常判定手段を備えることを特徴とするブレーキ液
圧制御装置により達成される。 請求項10記載の発明に
よれば、前述の請求項2記載の発明と同様に、正常なア
キュムレータ圧センサの出力値を用いて、かつ、車両停
止の持続が予想される状況下で、アキュムレータの異常
判定が正確に行われる。
【0017】また、上記の目的は、請求項11に記載す
る如く、請求項8記載のブレーキ液圧制御装置におい
て、 車速がゼロであり、かつ、ブレーキ操作が行われて
いる場合に、車両停止の持続が予想されることを特徴と
するブレーキ液圧制御装置により達成される。車速がゼ
ロであり、かつ、ブレーキ操作が行われている場合は、
運転者が停車状態を維持しようとしていると考えられ
る。従って、かかる場合に、車両停止の持続を予想でき
る。また、上記の目的は、請求項12に記載する如く、
請求項記載のブレーキ液圧制御装置において変速機
のシフト位置に基づいて車両停止の持続が予想されるこ
を特徴とするブレーキ液圧制御装置により達成され
る。 変速機のシフト位置が例えばパーキング位置にあれ
ば、運転者が駐車を意図していると考えられる。従っ
て、変速機のシフト位置に基づいて車両停止の持続を予
想できる。 また、上記の目的は、請求項13に記載する
如く、請求項8記載のブレーキ液圧制御装置において、
パーキングブレーキが作動状態である場合に車両停止の
持続が予想されることを特徴とするブレーキ液圧制御装
置により達成される。 パーキングブレーキが作動状態で
ある場合は、運転者が駐車を意図していると考えられ
る。従って、かかる場合に車両停止の持続を予想でき
る。
【0018】また、上記の目的は、請求項14に記載す
る如く、請求項8記載のブレーキ液圧制御装置におい
て、 車両ドアが開いている場合に車両停止の持続が予想
されることを特徴とするブレーキ液圧制御装置により達
成される。 車両ドアが開いている場合には、運転者が停
車状態を維持しようとしていると考えられる。従って、
かかる場合に、車両停止の持続を予想できる。 また、上
記の目的は、請求項15に記載する如く、請求項8記載
のブレーキ液圧制御装置において、 運転者が運転席に着
席していない場合に車両停止の持続が予想されることを
特徴とするブレーキ液圧制御装置により達成される。
転者が運転席に着席していない場合には、運転者が駐車
を意図していると考えられる。従って、かかる場合に車
両停止の持続を予想できる。
【0019】また、上記の目的は、請求項16に記載す
る如く、高圧発生源と、該高圧発生源の吐出圧が供給さ
れるアキュムレータとを備えるブレーキ液圧制御装置で
あって、 車両停止の持続が予想される状態で、前記アキ
ュムレータの異常判定を行うアキュムレータ異常判定手
段を有することを特徴とするブレーキ液圧制御装置によ
り達成される。 さらに、上記の目的は、請求項17に記
載する如く、請求項16記載のブレーキ液圧制御装置で
あって、 前記アキュムレータの液圧を検出するアキュム
レータ圧センサを備え、 前記アキュムレータ異常判定手
段は、前記高圧発生源始動後の前記アキュムレータ圧セ
ンサの出力の時間微分値が所定値より低い場合に前記ア
キュムレータが異常であると判定することを特徴とする
ブレーキ液圧制御装置により達成される。 請求項16及
び17において、アキュムレータの異常判定は、車両停
止の持続が予想される状態で行われる。車両停止の持続
が予想される状態では、ブレーキ操作が行われる可能性
は小さいので、ブレーキ操作に起因するアキュムレータ
の液圧の変動は小さく抑制される。かかる状況下では、
アキュムレータの異常判定をより正確に行うことができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例である
ブレーキ液圧制御装置のシステム構成図を示す。本実施
例のブレーキ液圧制御装置は、電子制御ユニット(EC
U)10により制御される。本実施例のブレーキ液圧制
御装置は、ブレーキペダル12を備えている。ブレーキ
ペダル12の近傍には、2つのストロークセンサ14、
15が配設されている。ストロークセンサ14、15
は、ブレーキペダル12のストローク量に応じた信号を
ECU10に向けて出力する。
【0021】ブレーキペダル12には、マスタシリンダ
16が連結されている。マスタシリンダ16はその内部
に2つの液圧室16a、16bを備えている。液圧室1
6a、16bには、ブレーキ踏力に応じたマスタシリン
ダ圧PM/C が発生する。マスタシリンダ16の上部には
リザーバタンク18が配設されている。リザーバタンク
18にはブレーキフルードが貯留されている。マスタシ
リンダ16の液圧室とリザーバタンク18とは、ブレー
キペダル12の踏み込みが解除されている場合に導通状
態となる。
【0022】マスタシリンダ16の液圧室16a、16
bには、それぞれ、第1マスタ通路20及び第2マスタ
通路22が連通している。第1マスタ通路20には、そ
の内部の液圧、すなわち、液圧室16aに発生するマス
タシリンダ圧PM/C に応じた信号を出力するマスタ圧セ
ンサ24が配設されている。同様に、第2マスタ通路2
2には、その内部の液圧、すなわち、液圧室16bに発
生するマスタシリンダ圧PM/C に応じた信号を出力する
マスタ圧センサ26が配設されている。マスタ圧センサ
24及び26の出力信号はECU10に供給されてい
る。
【0023】上記の如く、ECU10には、ストローク
センサ14及び15からペダルストロークを示す2つの
信号が供給され、また、マスタ圧センサ24及び26か
らマスタシリンダ圧PM/C を示す2つの信号が供給され
る。すなわち、ECU10には、ブレーキ操作量に関連
する4つの信号が供給される。ECU10は、これら4
つの信号から多数決の原理でブレーキ操作量を決定す
る。従って、本実施例によれば、ストロークセンサ1
4、15及びマスタ圧センサ24、26の一部に異常が
生じた場合にも、ブレーキ操作量を適正に検出すること
ができる。
【0024】第1マスタ通路20は、第1マスタカット
弁28を介して、左前ホイルシリンダ通路30に接続さ
れている。第1マスタカット弁28は、常態で第1マス
タ通路20と左前ホイルシリンダ通路30とを導通状態
とし、ECU10からオン信号を供給されることによ
り、これらの通路を遮断状態とする常開の電磁開閉弁で
ある。左前ホイルシリンダ通路30は左前輪FLのホイ
ルシリンダ32に連通している。また、左前ホイルシリ
ンダ通路30には、その内部の液圧、すなわち、左前輪
FLのホイルシリンダ圧PW/C に応じた信号を出力する
ホイルシリンダ圧センサ34が配設されている。ECU
10は、ホイルシリンダ圧センサ34の出力信号pWC
1に基づいて左前輪FLのホイルシリンダ圧PW/C を検
出する。
【0025】左前ホイルシリンダ通路30には、前輪カ
ット弁35を介して、右前ホイルシリンダ通路36が接
続されている。前輪カット弁35は、常態で左前ホイル
シリンダ通路30と右前ホイルシリンダ通路36とを導
通常態とし、ECU10からオン信号を供給されること
により、これらの通路を遮断状態とする常開の電磁開閉
弁である。右前ホイルシリンダ通路36は右前輪FRの
ホイルシリンダ38に連通している。また、右前ホイル
シリンダ通路36には、その内部の液圧、すなわち、右
前輪のホイルシリンダ圧PW/C に応じた信号を出力する
ホイルシリンダ圧センサ40が配設されている。ECU
10はホイルシリンダ圧センサ40の出力信号pWC2
に基づいて、右前輪のホイルシリンダ圧PW/C を検出す
る。
【0026】第2マスタ通路22は、第2マスタカット
弁42を介して、左後ホイルシリンダ通路44に接続さ
れている。第2マスタカット弁42は、常態で第2マス
タ通路22と左後ホイルシリンダ通路44とを導通状態
とし、ECU10からオン信号を供給されることによ
り、これらの通路を遮断状態とする常開の電磁開閉弁で
ある。左後ホイルシリンダ通路44は左前輪RLのホイ
ルシリンダ46に連通している。また、左後ホイルシリ
ンダ通路44には、その内部の液圧、すなわち、左後輪
RLのホイルシリンダ圧PW/C に応じた信号を出力する
ホイルシリンダ圧センサ48が配設されている。ECU
10はホイルシリンダ圧センサ48の出力信号pWC3
に基づいて左後輪RLのホイルシリンダ圧PW/C を検出
する。
【0027】左後ホイルシリンダ通路44には、後輪カ
ット弁50を介して、右後ホイルシリンダ通路52が接
続されている。後輪カット弁50は、常態で左後ホイル
シリンダ通路44と右後ホイルシリンダ通路52とを導
通常態とし、ECU10からオン信号を供給されること
により、これらの通路を遮断状態とする常開の電磁開閉
弁である。右後ホイルシリンダ通路52は右後輪RRの
ホイルシリンダ54に連通している。また、右後ホイル
シリンダ通路52には、その内部の液圧、すなわち、右
後輪RRのホイルシリンダ圧PW/C に応じた信号を出力
するホイルシリンダ圧センサ56が配設されている。E
CU10はホイルシリンダ圧センサ56の出力信号pW
C4に基づいて右後輪RRのホイルシリンダ圧PW/C
検出する。
【0028】第2マスタ圧通路22には、また、シミュ
レータカット弁58を介してストロークシミュレータ6
0が接続されている。シミュレータカット弁58は、常
態で第2マスタ圧通路22とストロークシミュレータ6
0とを遮断状態とし、ECU10からオン信号を供給さ
れることにより、これらを導通状態とする常閉の電磁開
閉弁である。ストロークシミュレータ60は、シミュレ
ータカット弁58が開弁された状況下で、マスタシリン
ダ16の液圧室16bに発生するマスタシリンダ圧P
M/C に応じた量のブレーキフルードをその内部に流入さ
せるように構成されている。後述する如く、本実施例に
おいては、システムに異常が検出されない限り、ブレー
キ操作が行われると、ECU10は第1マスタカット弁
28及び第2マスタカット弁42を閉弁状態とする。か
かる状況下で、シミュレータカット弁58を開弁状態と
することで、マスタシリンダ圧PM/C に応じた量のブレ
ーキフルードを液圧室16bからストロークシミュレー
タ60へ流入させることができる。従って、本実施例の
ブレーキ液圧制御装置によれば、第1マスタカット弁2
8及び第2マスタカット弁42が閉弁された状況下で、
ブレーキ踏力に応じたペダルストロークを発生させるこ
とができる。
【0029】リザーバタンク18には、リザーバ通路6
2が連通している。リザーバ通路62には、ポンプ64
の吸入側が連通している。ポンプ64は、ポンプモータ
66により駆動される。ポンプ64の吐出側には、圧力
スイッチ68、アキュムレータ70、及びリリーフ弁7
2が連通している。リリーフ弁72はポンプ64の吐出
圧が所定のリリーフ圧Prel を越えると、ポンプ64の
吐出圧をリザーバ通路62側へリリーフする。また、圧
力スイッチ68はポンプ64の吐出圧が所定の下限圧P
L を下回った場合にオン信号を発生する。ポンプ64
は、圧力スイッチ68がオン信号を発すると始動するよ
うに制御される。従って、ポンプ64の吐出圧は、下限
圧PL とリリーフ圧Prel との間の圧力に維持される。
アキュムレータ62はポンプ64の吐出圧をアキュムレ
ータ圧PACC として蓄える。
【0030】ポンプ64の吐出側は、また、高圧通路7
4に連通している。高圧通路74には、その内部の液
圧、すなわち、アキュムレータ圧PACC に応じた信号を
出力するアキュムレータ圧センサ76が配設されてい
る。ECU10はアキュムレータ圧センサ76の出力信
号pACCに基づいてアキュムレータ圧PACC を検出す
る。
【0031】高圧通路74は、リニア増圧弁78、8
0、82、84を介して、それぞれ、上記した左前ホイ
ルシリンダ通路30、右前ホイルシリンダ通路36、左
後ホイルシリンダ通路44、及び、右後ホイルシリンダ
通路52に接続されている。左前ホイルシリンダ通路3
0、右前ホイルシリンダ通路36、左後ホイルシリンダ
通路44、及び、右後ホイルシリンダ通路52は、それ
ぞれ、リニア減圧弁86、88、90、92を介して、
リザーバ通路62に接続されている。
【0032】上記したリニア増圧弁78〜84、及び、
リニア減圧弁86〜92は、何れも、常態で閉弁状態を
とり、ECU10から駆動信号を供給されると、その駆
動信号の大きさに応じて開度を増加させるリニア制御弁
である。従って、リニア増圧弁78〜84に供給する駆
動電流に基づいて、それぞれ、高圧通路74からホイル
シリンダ通路30、36、44、52へ流入するブレー
キフルードの量をリニアに制御することができる。ま
た、リニア減圧弁86〜92に供給する駆動電流に基づ
いて、それぞれ、ホイルシリンダ通路30、36、4
4、52からリザーバ通路62へ流出するブレーキフル
ードの量をリニアに制御することができる。
【0033】ECU10には、イグニッションスイッチ
90、車速センサ92、パーキングブレーキスイッチ9
4、及びシフトポジションセンサ96が接続されてい
る。ECU10は、これらスイッチ又はセンサの出力信
号に基づいて、イグニッションスイッチ90のオン/オ
フ状態、車速V、パーキングブレーキの作動状態、及
び、シフトレバーの位置を検出する。
【0034】本実施例のブレーキ液圧制御装置におい
て、システムに異常が生じていない状態でブレーキペダ
ル12が踏み込まれると、ECU10は、第1マスタカ
ット弁28及び第2マスタカット弁42を閉弁状態とす
る。そして、アキュムレータ70が所定圧より低下する
とポンプ64が作動状態となる。かかる処理が実行され
ると、マスタシリンダ16とホイルシリンダ32、3
8、46、54とが切り離される。ECU10は、かか
る状況下で、ブレーキ操作量に基づいて、各輪に発生さ
せるべきホイルシリンダ圧PW/C の目標値を演算し、ホ
イルシリンダ圧PW/ C がその目標値に一致するように、
リニア増圧弁78〜84及びリニア減圧弁86〜92を
制御する。かかる処理によれば、ブレーキ操作が実行さ
れた後、アキュムレータ70を液圧源として、そのブレ
ーキ操作量に応じた制動力を発生させることができる。
【0035】本実施例のブレーキ液圧制御装置におい
て、システムに異常が検出されると、ECU10は、第
1マスタカット弁28及び第2マスタカット弁42を開
弁状態とし、かつ、リニア増圧弁78〜84及びリニア
減圧弁86〜92を閉弁状態とする。この場合、ホイル
シリンダ32、38、46、54がマスタシリンダ16
と導通すると共に、リザーバタンク18から遮断される
ことで、各輪のホイルシリンダ圧PW/C はマスタシリン
ダ圧PM/C と等圧に制御される。従って、本実施例のブ
レーキ液圧制御装置によれば、システム異常が生じた場
合にも、ホイルシリンダ32、38、46、54によっ
て確実に制動力を発生させることができる。
【0036】上述の如く、本実施例のブレーキ液圧制御
装置では、アキュムレータ70を液圧源として、リニア
増圧弁78〜84及びリニア減圧弁86〜92に供給す
る駆動信号に基づいてホイルシリンダ圧PW/C が目標値
に向けて制御される。かかる制御が適正に実行されるた
めには、ホイルシリンダ圧PW/C が正確に検出され、か
つ、アキュムレータ70に所定の高圧が蓄圧されること
が前提となる。従って、上記制御の実行に際しては、ホ
イルシリンダ圧センサ34、40、48、56及びアキ
ュムレータ70の異常判定を行うことが必要である。
【0037】ホイルシリンダ圧センサ34、40、4
8、56の異常判定は、例えばアキュムレータ圧PACC
をホイルシリンダ32、38、46、54に導入し、そ
の状態でのアキュムレータ圧センサ76及びホイルシリ
ンダ圧センサ34、40、48、56の各出力信号を比
較することにより行うことができる。しかし、かかる異
常判定処理の実行中は、運転者の意図と無関係にホイル
シリンダ圧PW/C が昇圧されることより制動力が発生す
る。このため、異常判定処理の実行中に車両が走行する
と、運転者の意図に沿った走行を実現することができな
い。
【0038】また、アキュムレータ圧PACC に代えてマ
スタシリンダ圧PM/C をホイルシリンダ32、38、4
6、54に導入し、マスタ圧センサ24、26及びホイ
ルシリンダ圧センサ34、40、48、56の各出力信
号を比較することにより異常判定処理を行うことも考え
られる。しかし、かかる手法によるセンサの異常判定処
理は、ブレーキ操作が行われることによりマスタシリン
ダ圧PM/C が昇圧されていることが前提となり、確実に
異常判定処理を行うことができない。また、通常、運転
者は、ブレーキ操作に伴いアキュムレータ70を液圧源
としてホイルシリンダ圧PW/C が制御されることを期待
しているが、マスタシリンダ圧PM/C をホイルシリンダ
32、38、46、54に導入して異常判定処理を行う
場合には、ホイルシリンダ圧PW/C はマスタシリンダ圧
M/C となり、運転者が期待する制動力を実現すること
ができない。
【0039】これに対して、本実施例のブレーキ液圧制
御装置は、車両走行に影響を与えることなく、かつ、確
実にホイルシリンダ圧センサ34、40、48、56及
びアキュムレータ圧センサ76の異常判定及びその校正
を行うことができ、更に、アキュムレータ圧センサ76
が正常と判定され、又は、アキュムレータ圧センサ76
が校正された後の出力信号pACCに基づいてアキュム
レータ70の異常判定を正確に行い得る点に特徴を有し
ている。
【0040】図2及び図3は、本実施例において、上記
の機能を実現すべくECU10が実行するルーチンのフ
ローチャートである。図2及び図3に示すルーチンは、
所定時間間隔で実行される定時割り込みルーチンであ
る。図2及び図3に示すルーチンが起動されると、先ず
図2に示すステップ100の処理が実行される。ステッ
プ100では、イグニッションスイッチ90がオフ状態
であるか否かが判別される。その結果、イグニッション
スイッチ90がオフ状態でなければ、車両が走行中であ
るか、又は、走行を開始する可能性があると判断され、
以後何ら処理が実行されることなく今回のルーチンは終
了される。一方、イグニッションスイッチ90がオフ状
態であれば、運転者の意図でエンジンは停止されている
ことになる。この場合、車両停止が持続する可能性があ
ると判断されて、次にステップ102の処理が実行され
る。
【0041】ステップ102では、車速Vが実質的にゼ
ロであるか否かが判別される。その結果、車速Vが実質
的にゼロであれば、車両停止の持続が予想されると判断
されて、次にステップ104の処理が実行される。一
方、ステップ102において否定判別された場合は、次
にステップ106の処理が実行される。ステップ106
では、パーキングブレーキが作動状態であるか否かが判
別される。その結果、パーキングブレーキが作動状態で
あれば、車両停止の持続が予想されると判断されて、次
にステップ104の処理が実行される。一方、ステップ
106において否定判別された場合は、次にステップ1
08の処理が実行される。
【0042】ステップ108では、シフトレバーがパー
キング(P)位置にあるか否かが判別される。その結
果、シフトレバーがパーキング位置にあれば、車両停止
の持続が予想されると判断されて、次にステップ104
の処理が実行される。一方、ステップ108において、
否定判別された場合は、車両が走行を開始する可能性が
あると判断され、以後何ら処理が実行されることなく今
回のルーチンは終了される。
【0043】上記の如く、ステップ100、102、1
06、108の処理により、車両停止の持続が予想され
る場合は、ステップ104の処理が実行される。ステッ
プ104以降においては、ホイルシリンダ圧センサ3
4、40、48、56及びアキュムレータ圧センサ76
の異常判定及び校正を行うための処理(以下、センサ異
常判定・校正処理と称す)が実行される。
【0044】ステップ104では、第1マスタカット弁
28及び第2マスタカット弁42が閉弁され、リニア減
圧弁86〜92が閉弁され、リニア増圧弁78〜84が
開弁される。かかる処理によれば、ホイルシリンダ3
2、38、46、54がアキュムレータ70に導通する
と共に、リザーバタンク18及びマスタシリンダ16か
ら遮断されることで、各ホイルシリンダにアキュムレー
タ70に蓄えられていたアキュムレータ圧PACC (以
下、初期圧P0と称す)が導入される。
【0045】ステップ110では、ホイルシリンダ圧セ
ンサ34、40、48、56の出力信号pWC1〜pW
C4、及び、アキュムレータ圧センサ76の出力信号p
ACCが記憶される。ステップ112では、リニア増圧
弁78〜84を開弁状態に維持したまま、リニア減圧弁
86〜92が開弁される。かかる処理によれば。アキュ
ムレータ70及びホイルシリンダ32、38、46、5
4が全てリザーバタンク18に導通することで、アキュ
ムレータ圧PACC 及び各輪のホイルシリンダ圧PW/C
ゼロ(大気圧)まで低下する。
【0046】ステップ114では、ホイルシリンダ圧セ
ンサ34、40、48、56の出力信号pWC1〜pW
C4、及び、アキュムレータ圧センサ76の出力信号p
ACCが記憶される。ステップ116では、上記ステッ
プ110及びステップ114で記憶された出力信号pW
C1〜pWC4、及びpACCに基づいて、ホイルシリ
ンダ圧センサ34、40、48、56及びアキュムレー
タ圧センサ76の異常判定、及び、これらのセンサの校
正処理が実行される。具体的な処理の内容については後
述する。
【0047】ステップ118では、異常フラグF5 がオ
ン状態であるか否かが判別される。後述する如く、異常
フラグF5 は、ステップ116で実行される処理におい
て、アキュムレータ圧センサ76に、校正することがで
きない異常が検出された場合にオン状態に設定されるフ
ラグである。従って、ステップ118において、異常フ
ラグF5 がオン状態であれば、アキュムレータ圧センサ
76に基づくアキュムレータ70の異常判定を行うこと
はできないと判断されて、今回のルーチンは終了され
る。一方、ステップ118において、異常フラグF5
オン状態でなければ、アキュムレータ圧センサ76は正
常であるか、又は、正常に校正されていると判断され
て、次にステップ120の処理が実行される。
【0048】ステップ120では、リニア増圧弁78〜
84及びリニア減圧弁86〜92が閉弁される。ステッ
プ122では、ポンプモータ66が始動される。かかる
処理によれば、ポンプ64の吐出圧がアキュムレータ7
0に供給されることで、アキュムレータ圧PACC が上昇
し始める。ステップ122の処理が終了すると、次に、
図3に示すステップ124の処理が実行される。
【0049】ステップ124では、アキュムレータ圧セ
ンサ76の出力信号pACCの時間微分値dpACC/
dtが演算される。上記の如く、本ステップ124の処
理は、アキュムレータ圧センサ76が正常である場合、
又は、適正に校正処理が行われた場合にのみ実行され
る。従って、本ステップ124で求められる時間微分値
dpACC/dtは、アキュムレータ圧PACC の時間微
分値を正確に表している。 ステップ126では、時間
微分値dpACC/dtが所定値A未満であるか否かが
判別される。所定値Aは、アキュムレータ70が正常な
状態でポンプ64を始動した場合に実現されるアキュム
レータ圧PACC の時間微分値の下限値となるように設定
されている。従って、ステップ126において、dpA
CC/dt<Aが成立する場合は、アキュムレータ70
にガス抜け等の異常が生じている可能性があると判断す
ることができる。この場合、次にステップ128におい
て、異常カウンタNがインクリメントされる。一方、ス
テップ126において、dP ACC /dt<Aが不成立で
あれば、アキュムレータ70は正常であると判断され
て、今回のルーチンは終了される。
【0050】ステップ128に続くステップ130で
は、異常カウンタNが所定値B以上であるか否かが判別
される。その結果、N≧Bが成立する場合は、アキュム
レータ70に異常が生じていると判断される。この場
合、次にステップ132において、アキュムレータ70
の異常を示す警報が発せられ、ステップ134におい
て、所定時間経過後にシステムの電源がオフされた後、
今回のルーチンは終了される。一方、ステップ130に
おいて、N≧Bが不成立であれば、ステップ132及び
134の処理が実行されることなく今回のルーチンは終
了される。このように、本ルーチンでは、dpACC/
dt<Kが成立する状態がN回起こった場合に限りアキ
ュムレータ70に異常が生じたと判断されることで、ア
キュムレータ70の異常判定精度の向上が図られてい
る。
【0051】次に、上記ステップ116において行われ
るセンサ異常判定・校正処理の内容について説明する。
図4は、上記ステップ116において実行されるセンサ
異常判定・校正処理ルーチンのフローチャートである。
なお、図4に示すルーチンに関する記載においては、説
明の都合上、ホイルシリンダ圧センサ34、40、4
8、56及びアキュムレータ圧センサ76を、それぞ
れ、センサS1 〜S5 で表し、また、それらの出力信号
pWC1〜pWC4及びpACCを、それぞれ、pS1
〜pS5 で表すものとする。また、上記ステップ110
で記憶された出力信号(すなわち、ホイルシリンダ3
2、38、46、54に初期圧P0が導入された状態で
の出力信号)をpS1 1〜pS5 1で表し、また、上記ステ
ップ114で記憶された出力信号(すなわち、各輪のホ
イルシリンダ圧PW/C 及びアキュムレータ圧PACC が何
れもゼロとされた状態での出力信号)をpS1 0〜pS5 0
で表すものとする。
【0052】図4に示すルーチンが起動されると、先
ず、ステップ150の処理が実行される。ステップ15
0では、出力信号Siの変化量ΔpSi =pSi 1 −p
i 0 (i=1〜5)が演算される。ステップ152で
は、変化量ΔpSm (1≦m≦5)が所定値C以上であ
るか否かが判別される。上記の如く、変化量ΔpS
i は、アキュムレータ圧PACC 又はホイルシリンダ圧P
W/C が初期圧P0からゼロ(大気圧)まで変化した場合
の、各出力信号の変化量である。従って、ステップ15
2において、ΔpSm ≧Cが不成立であると判別された
場合は、測定されるべき液圧が変化しているにもかかわ
らず、それに対応する変化が出力信号pSm に生じてい
ないと判断される。この場合、センサSm の校正処理を
行うことは不可能であると判断され、次にステップ15
4において、センサSm に対応する異常フラグFm がオ
ン状態にセットされた後、ステップ156の処理が実行
される。一方、ステップ152において、全てのiにつ
いてΔpSi ≧Cが成立する場合は、ステップ155に
おいて、mに「0」が代入された後、ステップ156の
処理が実行される。
【0053】ステップ156以降においては、上記ステ
ップ152で校正不可能な異常が検出されたセンサSm
を除くセンサSi について、その出力信号pSi を校正
するための処理が実行される。ステップ156では、変
化量ΔpSi (i≠m)の値が互いに一致するか否かが
判別される。その結果、変化量ΔpSi のなかに他と一
致しないものがあれば、次にステップ158において、
他と一致しない変化量ΔpSj に対応するセンサSj
番号jが求められる。一方、ステップ156において、
変化量ΔpSiが互いに一致する場合は、次にステップ
160において、jに「0」が代入される。ステップ1
58及び160の処理が終了すると、次にステップ16
2の処理が実行される。
【0054】ステップ162では、センサSj を除くセ
ンサ(すなわち、変化量ΔpSi が互いに一致するセン
サ)Si に対応する記憶値pSi 0 のうち、ゼロに最も
近い値pSk 0 が求められる。この場合、センサSk
正常である(すなわち、校正を必要としない)と判断さ
れる。ステップ164では、センサSm 、Sj 、及びS
k を除くセンサSi に対して、記憶値pSi 0 がゼロ点
校正値Zi として採用される。以後、センサSi (i≠
m、j、k)に対して、(pSi −Zi )が、その出力
信号pSi として用いられる。
【0055】ステップ166では、jがゼロに等しいか
否かが判別される。その結果、j=0が不成立であれ
ば、次にステップ168の処理が実行される。ステップ
168では、センサSj に対するゲイン補正値Kj 及び
ゼロ点補正値Zj が次式により求められる。 Kj =ΔpSk /ΔpSj j =ΔpSj 0 以後、センサSj に対して、Kj ・(pSj −Zj )が
その出力信号pSj として用いられる。ステップ168
の処理が終了すると今回のルーチンは終了される。
【0056】次に、図5を参照して、上記図4に示すル
ーチンにより実行されるセンサ校正処理の一例について
説明する。なお、説明を簡単にするため、3つのセンサ
1〜S3 について校正処理を行う場合について説明す
る。図5は、センサS1 〜S 3 の、初期圧P0に対する
出力信号pS1 1 〜pS3 1、及び、圧力ゼロ(大気圧)
に対する出力信号pS1 0〜pS3 0を示している。
【0057】先ず、ステップ150においてΔpS1
ΔpS3 を求め、ステップ156においてこれらの一致
・不一致を判別すると、ΔpS1 =ΔpS2 ≠ΔpS3
である。このため、ステップ158においてj=3とな
る。次に、ステップ162において、pS1 0とpS2 0
を比較すると、pS1 0 の方がゼロに近いので、k=1
となり、センサS1 の出力信号pS1 は正確であると判
断される。そして、以後、(pS2 −pS2 0)の値がセ
ンサS2 の出力信号pS2 として用いられることで、セ
ンサS2 のゼロ点補正が実現される。また、K3 ・(p
3 −pS3 0)(ただし、K3 =ΔpS1 /ΔpS3
の値がセンサS3 の出力信号pS3 として用いられるこ
とで、センサS3 のゲイン(傾き)がセンサS1 のゲイ
ンに一致するように補正されると共に、ゼロ点補正が実
現されることになる。
【0058】上述の如く、上記図2及び図3に示すルー
チンによれば、ステップ100、102、106、及び
108において、車両停止の持続が予想される場合にの
み、ステップ104以降において、ホイルシリンダ3
2、38、46、54にアキュムレータ圧PACC を導入
することによるセンサ異常判定・校正処理が実行され
る。従って、本実施例によれば、センサ異常判定・校正
処理によりホイルシリンダにアキュムレータ圧PACC
供給された状態で車両が走行することがないので、車両
走行に影響を与えることなくセンサ異常判定・校正処理
を行うことができる。更に、アキュムレータ70は、常
時、アキュムレータ圧PACC を蓄圧しているので、ブレ
ーキ操作の有無にかかわらず確実にセンサ異常判定・校
正処理を行うことができる。
【0059】また、上記図2及び図3に示すルーチンに
よれば、アキュムレータ圧センサ76が正常である状
態、又は、その校正処理が行われた状態で、アキュムレ
ータ圧センサ76の出力信号pACCに基づいてアキュ
ムレータ70の異常判定が行われる。すなわち、本実施
例によれば、アキュムレータ圧PACC が正しく反映され
た出力信号pACCを用いることにより、アキュムレー
タ70の異常判定を正確に行うことが可能となってい
る。
【0060】更に、本実施例では、アキュムレータ70
の異常判定は、センサ異常判定・校正処理に引き続い
て、すなわち、車両停止の持続が予想される状態で行わ
れる。車両走行中は、運転者のブレーキ操作に伴ってア
キュムレータ70からブレーキフルードが頻繁に消費さ
れ、アキュムレータ圧PACC の変動が大きい。これに対
して、車両停止の持続が予想される状態では、ブレーキ
操作が行われる可能性は小さく、ブレーキ操作に起因す
るアキュムレータ圧PACC の変動は極く小さく抑制され
る。本実施例では、このようにアキュムレータ圧PACC
の変動要因が抑制された状況下でアキュムレータ70の
異常判定を行うことで、正確な異常判定を実現すること
が可能となっている。
【0061】ところで、上記実施例においては、イグ
ニッションスイッチ90がオフされ、かつ、車速Vが
実質的にゼロであるか、パーキングブレーキが作動中
であるか、又はシフトレバーがパーキング位置にある
場合に、車両停止の持続を予想することとした。しかし
ながら、本発明はこれに限定されるものではなく、車
両ドアが開いている場合、又は運転者が運転席に着席
していない場合等に、車両停止の持続を予想してもよ
い。あるいは、上記条件〜の少なくとも1つ、又
は、条件〜のうち任意の組み合わせが成立する場合
に車両停止の持続を予想してもよい。
【0062】また、上記実施例においては、アキュムレ
ータ圧センサ76を含めてセンサ異常判定・校正処理を
行うこととしたが、上記実施例と同様の手法でホイルシ
リンダ圧センサ34、40、48、56についてのみセ
ンサ異常判定・校正処理を行うことも可能である。更
に、上記実施例では、ブレーキ液圧制御装置がアキュム
レータ70を備え、アキュムレータ70に蓄えられた液
圧をホイルシリンダ32、38、46、54に導入する
ことによりセンサ異常判定・校正処理を行うこととし
た。しかしながら、アキュムレータ70が設けられない
場合においても、ポンプ54の吐出圧を直接ホイルシリ
ンダ32、38、46、54に導入した場合の各ホイル
シリンダ圧センサ34、40、48、56の出力信号に
基づいて、センサ異常判定・校正処理を行うこととして
もよい。
【0063】なお、上記実施例においては、ポンプ64
及びアキュムレータ70が特許請求の範囲に記載した高
圧発生源に、ホイルシリンダ圧センサ34、40、4
8、56及びアキュムレータ圧センサ76が特許請求の
範囲に記載した液圧センサに、それぞれ相当すると共
に、ECU10が図2及び図3に示すルーチンのステッ
プ100〜116の処理を実行することにより、特許請
求の範囲に記載したセンサ異常判定手段及びセンサ校正
手段が、ステップ118〜134の処理を実行すること
により特許請求の範囲に記載したアキュムレータ異常判
定手段が、それぞれ実現されている。
【0064】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。図6は、本実施例に係わるブレーキ液圧制御装置の
システム構成図を示す。上記第1実施例の場合と同様
に、本実施例のブレーキ液圧制御装置はECU10によ
り制御される。ECU10にはイグニッションスイッチ
90、車速センサ92、パーキングブレーキスイッチ9
4、及びシフトポジションセンサ96が接続されてい
る。
【0065】図6に示す如く、本実施例のブレーキ液圧
制御装置は、ブレーキペダル200を備えている。ブレ
ーキペダル200の近傍には、ストロークセンサ202
が配設されている。ストロークセンサ202は、ブレー
キペダル200のストローク量に応じた信号をECU1
0に向けて出力する。ブレーキペダル200には、スト
ロークシミュレータ204を介してマスタシリンダ20
6が連結されている。マスタシリンダ206はその内部
に2つの液圧室206a、206bを備えている。液圧
室206a、206bには、ブレーキ踏力に応じたマス
タシリンダ圧PM/C が発生する。ストロークシミュレー
タ204は、ペダル操作の初期段階(すなわち、ブレー
キ踏力がマスタシリンダ圧PM/ C を上昇させない程度に
小さな領域)で、ブレーキ踏力に応じたペダルストロー
クを発生させる機械式のストロークシミュレータであ
る。
【0066】マスタシリンダ206の上部にはリザーバ
タンク208が配設されている。リザーバタンク208
にはブレーキフルードが貯留されている。マスタシリン
ダ206の液圧室206a、206bとリザーバタンク
208とは、ブレーキペダル200の踏み込みが解除さ
れている場合に導通状態となる。マスタシリンダ206
の液圧室206a、206bには、それぞれ、第1マス
タ通路210及び第2マスタ通路212が連通してい
る。第1マスタ通路210及び第2マスタ通路212に
は、それぞれ、その内部の液圧、すなわち、液圧室20
6a、206bに発生するマスタシリンダ圧PM/C に応
じた信号を出力するマスタ圧センサ214及び216が
配設されている。ECU10はマスタ圧センサ26、2
8の出力信号に基づいてマスタシリンダ圧PM/C を検出
する。
【0067】上記第1実施例の場合と同様に、ECU1
0はブレーキペダル200のストローク量及びマスタシ
リンダ圧PM/C に基づいてブレーキ操作量を検出する。
第1マスタ通路210は、第1マスタカット弁218を
介して、ホイルシリンダ通路220に接続されている。
第1マスタカット弁218は、常態で第1マスタ通路2
10とホイルシリンダ通路220とを導通状態とし、E
CU10からオン信号を供給されることにより、これら
の通路を遮断状態とする常開の電磁開閉弁である。ホイ
ルシリンダ通路220は右前輪FRのホイルシリンダ2
22に連通している。また、ホイルシリンダ通路220
には、その内部の液圧、すなわち、右前輪FRのホイル
シリンダ圧PW/C を検出するホイルシリンダ圧センサ2
24が連通している。
【0068】第2マスタ通路212は、第2マスタカッ
ト弁226を介して、ホイルシリンダ通路228に接続
されている。第2マスタカット弁226は、常態で第2
マスタ通路212とホイルシリンダ通路228とを導通
状態とし、ECU10からオン信号を供給されることに
より、これらの通路を遮断状態とする常開の電磁開閉弁
である。ホイルシリンダ通路228は、左前輪FLのホ
イルシリンダ230に連通している。また、ホイルシリ
ンダ通路228には、その内部の液圧、すなわち、左前
輪FLのホイルシリンダ圧PW/C を検出するホイルシリ
ンダ圧センサ232が連通している。
【0069】リザーバタンク208には、汲上通路23
4が連通している。汲上通路234には、高圧ポンプ2
36及び低圧ポンプ238の吸入口が連通している。ま
た、高圧ポンプ236及び低圧ポンプ238の吐出口に
は、それぞれ、逆止弁240、242を介して高圧通路
244が接続されている。逆止弁52、54は、それぞ
れ、高圧ポンプ236及び低圧ポンプ238側から高圧
通路244側へ向かうフルードの流れのみを許容する。
高圧ポンプ236及び低圧ポンプ238は、それぞれ、
ポンプモータ236a、238aにより駆動され、汲上
通路234から汲み上げたブレーキフルードを高圧通路
244へ吐出する。
【0070】高圧通路244には、その内部の液圧、す
なわち、高圧ポンプ236又は低圧ポンプ238の吐出
圧(以下、ポンプ圧Ppumpと称す)に応じた信号を出力
するポンプ圧センサ246が配設されている。ECU1
0はポンプ圧センサ246の出力信号に基づいてポンプ
圧Ppumpを検出する。高圧通路244と汲上通路234
との間には、定圧開放弁248が接続されている。低圧
開放弁59はポンプ圧Ppumpが所定の開弁圧に達すると
開弁状態となる。
【0071】高圧通路244は、リニア増圧弁250及
び252を介して、それぞれ、上記したホイルシリンダ
通路220及び228に接続されている。高圧通路24
4は、また、リニア増圧弁254及び256を介して、
それぞれ、ホイルシリンダ通路258及び260に接続
されている。ホイルシリンダ通路258及び260は、
それぞれ、右後輪RR及び左後輪RLのホイルシリンダ
262及び264に連通している。ホイルシリンダ通路
258及び260には、それぞれ、ホイルシリンダ26
2及び264のホイルシリンダ圧PW/C に応じた信号を
出力するホイルシリンダ圧センサ266及び268が配
設されている。ECU10は、ホイルシリンダ圧センサ
266及び268の出力信号に基づいて、右後輪RR及
び左後輪RLのホイルシリンダ圧PW/C を検出する。
【0072】上記したリニア増圧弁252〜256は、
何れも、常態で閉弁状態をとり、ECU10から駆動信
号を供給されると、その駆動信号に応じて開度を増加さ
せるリニア制御弁である。従って、リニア増圧弁252
〜256に供給する駆動信号に基づいて、それぞれ、高
圧通路244からホイルシリンダ通路220、228、
258、260へ流入するブレーキフルードの量をリニ
アに制御することができる。
【0073】ホイルシリンダ通路220、228、25
8、260は、それぞれ、リニア減圧弁270、27
2、274、276を介してリザーバ通路278に接続
されている。リザーバ通路278はリザーバタンク20
8に連通している。リニア減圧弁270、272は、常
態で閉弁状態をとり、ECU10から駆動信号を供給さ
れると、その駆動信号に応じて開度を増加させるリニア
制御弁である。また、リニア減圧弁274、276は、
常態で開弁状態をとり、ECU10から駆動信号を供給
されると、その駆動信号に応じて開度を減少させるリニ
ア制御弁である。従って、リニア減圧弁270〜276
に供給する駆動信号に基づいて、それぞれ、ホイルシリ
ンダ通路220、228、258、260からリザーバ
通路278へ流出するブレーキフルードの量をリニアに
制御することができる。
【0074】第1マスタ通路210には、シミュレータ
カット弁280を介してストロークシミュレータ282
が接続されている。シミュレータカット弁280及びス
トロークシミュレータ282は、上記第1実施例のシミ
ュレータカット弁58及びストロークシミュレータ60
と同一の機能を有している。本実施例の液圧制御装置に
おいてブレーキペダル200が踏み込まれると、ECU
10は、高圧ポンプ236及び低圧ポンプ238の一方
又は双方を作動させると共に第1マスタカット弁30及
び第2マスタカット弁38を共にオン(閉弁)状態とす
る。この状態では、ホイルシリンダ222、230、2
62、264がマスタシリンダ206から切り離される
と共に、ポンプ圧Ppumpがリニア増圧弁250〜256
を介してホイルシリンダ222、230、262、26
4に供給される。この場合、リニア増圧弁250〜25
6及びリニア減圧弁270〜276の開度を調整するこ
とにより、各輪のホイルシリンダ圧PW/C を任意の液圧
に制御することができる。従って、本実施例のブレーキ
液圧制御装置によれば、ブレーキ操作量に応じてホイル
シリンダ圧PW/C を制御することで、ブレーキ操作量に
応じた制動力を発生することができる。
【0075】なお、ECU10は、ポンプ圧Ppumpが所
定圧以下の場合は低圧ポンプ238を作動させ、低圧ポ
ンプ238を液圧源としてホイルシリンダ圧PW/C を制
御する。一方、ポンプ圧Ppumpが上記所定圧を越える
と、高圧ポンプ236を作動させ、高圧ポンプ236を
液圧源としてホイルシリンダ圧PW/C を制御する。ブレ
ーキ液圧制御装置において、システム異常が検出される
と、ECU10は、全ての電磁弁への通電を停止する。
この場合、第1マスタカット弁218、第2マスタカッ
ト弁226、リニア増圧弁250〜256、及びリニア
減圧弁270、272は閉弁状態となる。このため、ホ
イルシリンダ222、230が、マスタシリンダ206
に導通すると共にリザーバタンク208から遮断される
ことで、前輪FR、FLのホイルシリンダ圧PW/C はマ
スタシリンダ圧PM/C と等圧となる。従って、本実施例
の液圧制御装置によれば、システム異常が生じた場合に
も、前輪FR、FLに制動力を付与することができる。
【0076】本実施例のブレーキ液圧制御装置では、ポ
ンプ圧Ppumpがホイルシリンダ222、230、26
2、264に導入された際のホイルシリンダ圧センサ2
24、232、266、268、及びポンプ圧センサ2
46の出力信号に基づいて、これら液圧センサの異常判
定及び校正処理が行われる。本実施例では、ホイルシリ
ンダ圧センサ224、232、266、268、及びポ
ンプ圧センサ246の異常判定及び校正を行う処理を、
センサ異常判定・校正処理と称す。
【0077】以下、図7を参照して、本実施例におい
て、センサ異常判定・校正処理を行うべくECU10が
実行する処理の内容について説明する。なお、本実施例
においては、ホイルシリンダ圧センサ224、232、
266、268及びポンプ圧センサ246の出力信号
を、それぞれ、pS1 〜pS2 で表すものとする。図7
は、本実施例においてセンサ異常判定・校正処理を行う
べくECU10が実行するルーチンのフローチャートで
ある。図7に示すルーチンは所定時間間隔で起動される
定時割り込みルーチンである。図7に示すルーチンが起
動されると、先ずステップ300の処理が実行される。
【0078】ステップ300では、イグニッションスイ
ッチ90がオン状態であるか否かが判別される。その結
果、イグニッションスイッチ90がオン状態であれば、
次にステップ302の処理が実行される。一方、イグニ
ッションスイッチ90がオフ状態であれば、次にステッ
プ304の処理が実行される。ステップ302では、車
速Vが実質的にゼロであるか否かが判別される。その結
果、車速Vが実質的にゼロでなければ、車両走行中であ
ると判断されて今回のルーチンは終了される。一方、車
速Vが実質的にゼロであれば、次にステップ306の処
理が実行される。
【0079】ステップ306では、ブレーキ操作が行わ
れているか否かが判別される。かかる判別は、ブレーキ
ペダル200のストローク量又はマスタシリンダ圧P
M/C が所定値を越えているか否かに基づいて行われる。
その結果、ブレーキ操作が行われていれば、ブレーキ操
作により停車した後も運転者がブレーキペダル200を
踏み続けていることになる。この場合、車両停止の持続
が予想されると判断され、次にステップ308の処理が
実行される。一方、ステップ306において、ブレーキ
操作が行われていなければ、次にステップ310の処理
が実行される。
【0080】ステップ310では、イグニッションスイ
ッチ90がオンされた後、シフトレバーが所定時間以上
パーキング(P)に維持されているか否かが判別され
る。その結果、肯定判別された場合は、エンジン始動後
も運転者に走行開始の意図はなく、停車状態の持続が予
想されると判断されて、ステップ308の処理が実行さ
れる。一方、ステップ310において否定判別された場
合は、走行が開始される可能性があると判断されて今回
のルーチンは終了される。
【0081】ステップ304では、イグニッションスイ
ッチ90がオン状態からオフ状態に変化した直後である
か否かが判別される。その結果、肯定判別された場合
は、運転者がエンジンを停止させた直後であり、直ぐに
走行を開始することはない、すなわち、停車状態の持続
が予想されると判断されて、ステップ308の処理が実
行される。一方、ステップ304において否定判別され
た場合は、次にステップ312の処理が実行される。
【0082】ステップ312では、シフトレバーがパー
キング(P)位置に切り替えられたか否かが判別され
る。その結果、肯定判別された場合は、車両停止の持続
が予想されると判断されて、次にステップ308の処理
が実行される。一方、ステップ312で否定判別された
場合は、次にステップ314の処理が実行される。 ス
テップ314では、ブレーキ操作が行われているか否か
が判別される。その結果、ブレーキ操作が行われていれ
ば、運転者に走行開始の意図はなく、車両停止の持続が
予想されると判断されて、次にステップ308の処理が
実行される。一方、ステップ314において、ブレーキ
操作が行われていなければ、運転者がエンジンを始動し
て走行を開始する可能性があると判断され、今回のルー
チンは終了される。
【0083】上述の如く、ステップ302〜306、3
10〜314の処理により、車両停止の持続が予想され
る場合は、ステップ308の処理が実行される。ステッ
プ308以降では、センサ異常判定・校正処理が実行さ
れる。ステップ308では、高圧ポンプ236及び低圧
ポンプ238の何れか一方又は双方が作動状態とされ
る。
【0084】ステップ308に続くステップ316で
は、第1マスタカット弁218及び第2マスタカット弁
226が閉弁される。ステップ318では、リニア減圧
弁270〜276が閉弁されると共に、リニア増圧弁2
50〜256が開弁される。かかる処理によれば、各ホ
イルシリンダにポンプ圧Ppumpが導入される。本実施例
では、本ステップ318において各ホイルシリンダに導
入されるポンプ圧Ppumpを初期圧P0と称する。
【0085】ステップ320では、ホイルシリンダ圧セ
ンサ224、232、266、268、及び、ポンプ圧
センサ246の出力信号pS1 〜pS5 が、それぞれ、
pS 1 1〜pS5 1として記憶される。ステップ322で
は、高圧ポンプ236及び低圧ポンプ238が停止状態
とされる。
【0086】ステップ324では、リニア増圧弁250
〜256が開弁状態に維持されたままリニア減圧弁27
0〜276が開弁される。かかる処理によれば、高圧ポ
ンプ236及び低圧ポンプ238の吐出口、及び、ホイ
ルシリンダ222、230、262、264が全てリザ
ーバタンク208に連通することで、ポンプ圧Ppump
び各輪のホイルシリンダ圧PW/C はゼロ(大気圧)まで
低下する。
【0087】ステップ326では、ホイルシリンダ圧セ
ンサ224、232、266、268、及び、ポンプ圧
センサ246の出力信号pS1 〜pS5 が、それぞれ、
pS 1 0〜pS5 0として記憶される。ステップ328で
は、ホイルシリンダ圧センサ224、232、266、
268及びポンプ圧センサ246の異常判定、及び、校
正処理が実行される。具体的には、ステップ328で
は、上記第1実施例と同じ図4に示すルーチンが実行さ
れることで、各液圧センサの異常判定及び校正が行われ
る。ステップ328の処理が終了すると、今回のルーチ
ンは終了される。
【0088】上述の如く、本実施例においても上記第1
実施例と同様に、車両停止の持続が予想される場合、す
なわち、制動力が発生しても車両挙動に影響を与えない
場合にのみ、ホイルシリンダ222、230,262、
264にポンプ圧Ppumpが導入されることによりセンサ
異常判定・校正処理が実行される。従って、本実施例で
は、センサ異常判定・校正処理に伴ってホイルシリンダ
にポンプ圧Ppumpが導入された状態で車両が走行するこ
とがないため、車両挙動に影響を与えることなくセンサ
異常判定・校正処理を行うことができる。
【0089】なお、上述の如く、本実施例のブレーキ液
圧制御装置では、全ての電磁弁への通電がオフされる
と、前輪側のホイルシリンダ222、230がマスタシ
リンダ206に連通すると共にリザーバタンク208か
ら遮断されることで、前輪側のホイルシリンダ圧PW/C
とマスタシリンダ圧PM/C とは等圧に維持される。従っ
て、かかる状態で、前輪側のホイルシリンダ圧センサ2
24、232及びマスタ圧センサ214、216の出力
値を比較することにより、これらセンサの異常判定及び
校正処理を行うこともできる。
【0090】また、上記第2実施例では、車速がゼロに
達した後もブレーキペダル200が踏み続けられている
場合、イグニッションスイッチ90がオンされた状態で
シフトレバーがパーキング位置に所定時間以上保持され
ている場合、イグニッションスイッチ90がオフされた
後シフトレバーがパーキング位置へ切り替えられた場
合、イグニッションスイッチ90がオフされた後ブレー
キペダル200が踏まれている場合、又は、イグニッシ
ョンスイッチ90がオンからオフに変更された直後であ
る場合に、車両停止の持続を予想するものとしたが、こ
れらに限らず、上記第1実施例と同様の条件で、車両停
止の持続を予想することとしてもよい。
【0091】なお、上記第2実施例においては、高圧ポ
ンプ236及び低圧ポンプ238が特許請求の範囲に記
載した高圧発生源に、ホイルシリンダ圧センサ224、
232、266、268及びポンプ圧センサ246が特
許請求の範囲に記載した液圧センサに、それぞれ、相当
すると共に、ECU10が図7に示すルーチンを実行す
ることにより、特許請求の範囲に記載したセンサ異常判
定手段及びセンサ校正手段が実現されている。
【0092】
【発明の効果】請求項1乃至7記載の発明によれば、車
両の走行に影響を与えることなく、かつ、確実に、液圧
センサの校正を行うことができる。また、請求項8乃至
15記載の発明によれば、車両の走行に影響を与えるこ
となく、かつ、確実に、液圧センサの異常判定を行うこ
とができる。
【0093】更に、請求項15及び16記載の発明によ
れば、アキュムレータの異常判定を正確に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるブレーキ液圧制御装置
のシステム構成図である。
【図2】本実施例においてセンサ異常判定・校正処理及
びアキュムレータの異常判定を行うべくECUが実行す
るルーチンのフローチャート(その1)である。
【図3】本実施例においてセンサ異常判定・校正処理及
びアキュムレータの異常判定を行うべくECUが実行す
るルーチンのフローチャート(その2)である。
【図4】図2及び図3に示すルーチンにおいて起動され
るセンサ異常判定・校正処理ルーチンのフローチャート
である。
【図5】センサ異常判定・校正処理ルーチンにおいて実
行される処理の内容を説明するための図である。
【図6】本発明の第2実施例であるブレーキ液圧制御装
置のシステム構成図である。
【図7】本実施例においてセンサ異常判定・校正処理を
行うべくECUが実行するルーチンのフローチャートで
ある。
【符号の説明】
10 ECU 32、38、46、54;222、230、262、2
64 ホイルシリンダ 34、40、48、56;224、232、266、2
68 ホイルシリンダ圧センサ 64 ポンプ 70 アキュムレータ 76 アキュムレータ圧センサ 236 高圧ポンプ 238 低圧ポンプ 246 ポンプ圧センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 17/22 B60T 8/48 B60T 8/94

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧発生源と、該高圧発生源及びホイル
    シリンダの双方に連通し得る液圧センサと、前記高圧発
    生源の液圧を前記ホイルシリンダに導入することにより
    前記液圧センサの校正を行うセンサ校正手段とを備える
    ブレーキ液圧制御装置であって、 前記センサ校正手段は、イグニッションスイッチがオン
    からオフに変化した場合に、前記高圧発生源の液圧を前
    記ホイルシリンダに導入することを特徴とするブレーキ
    液圧制御装置。
  2. 【請求項2】 高圧発生源と、該高圧発生源及びホイル
    シリンダの双方に連通し得る液圧センサと、前記高圧発
    生源の液圧を前記ホイルシリンダに導入することにより
    前記液圧センサの校正を行うセンサ校正手段とを備える
    ブレーキ液圧制御装置であって、 前記センサ校正手段は、車両停止の持続が予想される状
    態で、前記高圧発生源の液圧を前記ホイルシリンダに導
    し、 前記高圧発生源は、アキュムレータを有し、 前記液圧センサは、前記アキュムレータの液圧を検出す
    るアキュムレータ圧センサを含むと共に、 前記センサ校正手段により前記アキュムレータ圧センサ
    の校正が終了した後に、該アキュムレータ圧センサの出
    力値に基づいて前記アキュムレータの異常判定を行うア
    キュムレータ異常判定手段を有する ことを特徴とするブ
    レーキ液圧制御装置。
  3. 【請求項3】 高圧発生源と、該高圧発生源及びホイル
    シリンダの双方に連通し得る液圧センサと、前記高圧発
    生源の液圧を前記ホイルシリンダに導入することにより
    前記液圧センサの校正を行うセンサ校正手段とを備える
    ブレーキ液圧制御装置であって、 前記センサ校正手段は、車速がゼロであり、かつ、ブレ
    ーキ操作が行われている場合に、前記高圧発生源の液圧
    を前記ホイルシリンダに導入する ことを特徴とするブレ
    ーキ液圧制御装置。
  4. 【請求項4】 高圧発生源と、該高圧発生源及びホイル
    シリンダの双方に連 通し得る液圧センサと、前記高圧発
    生源の液圧を前記ホイルシリンダに導入することにより
    前記液圧センサの校正を行うセンサ校正手段とを備える
    ブレーキ液圧制御装置であって、 前記センサ校正手段は、変速機のシフト位置に基づいて
    車両停止の持続が予想される状態で、前記高圧発生源の
    液圧を前記ホイルシリンダに導入する ことを特徴とする
    ブレーキ液圧制御装置。
  5. 【請求項5】 高圧発生源と、該高圧発生源及びホイル
    シリンダの双方に連通し得る液圧センサと、前記高圧発
    生源の液圧を前記ホイルシリンダに導入することにより
    前記液圧センサの校正を行うセンサ校正手段とを備える
    ブレーキ液圧制御装置であって、 前記センサ校正手段は、パーキングブレーキが作動状態
    である場合に、前記高圧発生源の液圧を前記ホイルシリ
    ンダに導入する ことを特徴とするブレーキ液圧制御装
    置。
  6. 【請求項6】 高圧発生源と、該高圧発生源及びホイル
    シリンダの双方に連通し得る液圧センサと、前記高圧発
    生源の液圧を前記ホイルシリンダに導入することにより
    前記液圧センサの校正を行うセンサ校正手段とを備える
    ブレーキ液圧制御装置であって、 前記センサ校正手段は、車両ドアが開いている場合に、
    前記高圧発生源の液圧を前記ホイルシリンダに導入する
    ことを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
  7. 【請求項7】 高圧発生源と、該高圧発生源及びホイル
    シリンダの双方に連通し得る液圧センサと、前記高圧発
    生源の液圧を前記ホイルシリンダに導入することにより
    前記液圧センサの校正を行うセンサ校正手段とを備える
    ブレーキ液圧制御装置であって、 前記センサ校正手段は、運転者が運転席に着席していな
    い場合に、前記高圧発生源の液圧を前記ホイルシリンダ
    に導入する ことを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
  8. 【請求項8】 高圧発生源と、該高圧発生源及びホイル
    シリンダの双方に連通し得る液圧センサと、前記高圧発
    生源の液圧を前記ホイルシリンダに導入することにより
    前記液圧センサの異常判定を行うセンサ異常判定手段と
    を備えるブレ ーキ液圧制御装置であって、 前記センサ異常判定手段は、車両停止の持続が予想され
    る状態で、前記高圧発生源の液圧を前記ホイルシリンダ
    に導入する ことを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のブレーキ液圧制御装置に
    おいて、 イグニッションスイッチがオンからオフに変化した場合
    に、車両停止の持続が予想されることを特徴とするブレ
    ーキ液圧制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項8記載のブレーキ液圧制御装置
    において、 前記高圧発生源はアキュムレータを有すると共に、前記
    液圧センサは前記アキュムレータの液圧を検出するアキ
    ュムレータ圧センサを含み、 前記センサ異常判定手段により前記アキュムレータ圧セ
    ンサが正常であると判定された後に、該アキュムレータ
    圧センサの出力値に基づいて前記アキュムレータの異常
    判定を行うアキュムレータ異常判定手段を備えることを
    特徴とするブレーキ液圧制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項8記載のブレーキ液圧制御装置
    において、 車速がゼロであり、かつ、ブレーキ操作が行われている
    場合に、車両停止の持続が予想されることを特徴とする
    ブレーキ液圧制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項8記載のブレーキ液圧制御装置
    において、 変速機のシフト位置に基づいて車両停止の持続が予想さ
    れることを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
  13. 【請求項13】 請求項8記載のブレーキ液圧制御装置
    において、 パーキングブレーキが作動状態である場合に車両停止の
    持続が予想されることを特徴とするブレーキ液圧制御装
    置。
  14. 【請求項14】 請求項8記載のブレーキ液圧制御装置
    において、 車両ドアが開いている場合に車両停止の持続が予想され
    ることを特徴とするブレーキ液圧制御装置
  15. 【請求項15】 請求項8記載のブレーキ液圧制御装置
    において、 運転者が運転席に着席していない場合に車両停止の持続
    が予想されることを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
  16. 【請求項16】 高圧発生源と、該高圧発生源の吐出圧
    が供給されるアキュムレータとを備えるブレーキ液圧制
    御装置であって、 車両停止の持続が予想される状態で、前記アキュムレー
    タの異常判定を行うアキュムレータ異常判定手段を有す
    ることを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
  17. 【請求項17】 請求項16記載のブレーキ液圧制御装
    置であって、 前記アキュムレータの液圧を検出するアキュムレータ圧
    センサを備え、 前記アキュムレータ異常判定手段は、前記高圧発生源始
    動後の前記アキュムレータ圧センサの出力の時間微分値
    が所定値より低い場合に前記アキュムレータが異常であ
    ると判定することを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
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