JP3376716B2 - 誘電体共振器、誘電体ノッチフィルタおよび誘電体フィルタ - Google Patents

誘電体共振器、誘電体ノッチフィルタおよび誘電体フィルタ

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JP3376716B2
JP3376716B2 JP24531194A JP24531194A JP3376716B2 JP 3376716 B2 JP3376716 B2 JP 3376716B2 JP 24531194 A JP24531194 A JP 24531194A JP 24531194 A JP24531194 A JP 24531194A JP 3376716 B2 JP3376716 B2 JP 3376716B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として自動車電話や
携帯電話などの移動体通信システムの基地局などにおい
て、所望の周波数の高周波信号を選択的に濾波する誘電
体フィルタ、とくに誘電体ノッチフィルタに関するもの
である。また、本発明は、これら誘電体フィルタを構成
する誘電体共振器に関連するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車電話などの移動体通信シス
テムの発達につれて、誘電体共振器を用いた誘電体ノッ
チフィルタおよび誘電体フィルタの需要が伸びている。
【0003】以下に図面を参照しながら、従来の誘電体
ノッチフィルタの一例について説明する。図24は従来
の誘電体ノッチフィルタの外観図である。図24におい
て、2401は円柱形の金属製キャビティ、2402は
ベース部材、2403は周波数調整部材、2404は入
出力端子であり、(a)は上面図、(b)は側面図であ
る。ここでは5段の誘電体ノッチフィルタを示してい
る。ベース部材2402の中には伝送線路が構成されて
おり、各誘電体共振器と電磁界結合してノッチフィルタ
を構成している。図25は図24に示す従来の誘電体ノ
ッチフィルタに用いられている誘電体共振器の内部を簡
略的に示したものである。2501は誘電体ブロック、
2502は電磁界結合のための結合ループである。図2
6は従来の誘電体共振器における、電磁界結合度の調整
機構を示す図であり、調整機構の断面図である。図26
において、2は誘電体ブロック2501を支持する支持
台、4aは結合ループ2502のループ部、4bは結合
ループ2502の接地部、4cは結合ループ2502全
体を回転させるための回転ハンドル、5は結合ループ2
502のポールで中心導体5aおよび絶縁体5bからな
っている。また、ベース部材2402は中心導体である
伝送線路7および外部導体8で構成されている。また、
9は伝送線路7を支える絶縁体の支持部材である。ま
た、通常誘電体ブロック2501は支持台2と低融点ガ
ラスを用いて一体化され、保持されている。以上のよう
な構成の従来の誘電体共振器の動作原理は、以下の通り
である。金属製キャビティ2401の中に誘電体ブロッ
ク2501と結合ループ2502を保持し伝送線路7と
接続すると、キャビティ2401内に電磁界が発生し、
共振モードに対応した共振周波数で共振させることがで
きる。誘電体共振器の電磁界結合度は、誘電体共振器の
電気的な特性を決定する重要なパラメータである。この
電磁界結合度は、ここでは結合ループ2502の断面を
横切る磁力線の本数で決まる。すなわち、従来の技術で
は、回転ハンドル4cを用いて機械的に結合ループ25
02を回転して有効断面積を変化させ、結合ループ25
02内を横切る磁力線の数を調整していた。
【0004】また、誘電体共振器のインピーダンスを整
合させるために、結合ループの電気長は、正確に4分の
1波長の奇数倍に調整されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術においては、以下の欠点があった。
【0006】(1)結合ループを機械的に回転させる複
雑な機構が必要であり、そのために必要とされる部品点
数が多い。
【0007】(2)インピーダンス整合をとる手段が限
られており、低い周波数では極端に結合ループが大きく
なる。いっぽう高い周波数では結合ループが小さいため
に、大きな結合度を得ることができない。
【0008】(3)原理的に、インピーダンス整合がで
きる周波数範囲が狭い。 (4)ガラスを溶解させるため誘電体支持に熱処理が必
要で、接着強度が弱く信頼性が低い。 その結果、以下の問題点があった。
【0009】(a)振動や衝撃により、容易に結合ルー
プが回転して、電磁界結合度が変化する。
【0010】(b)製造工程が複雑になる。 (c)コストが高くなる。
【0011】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的とするところは、従来の誘電
体ノッチフィルタに比べ、結合度調整機構が簡単で、か
つ容易に電磁界結合度を調整できる誘電体ノッチフィル
タを提供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、製造容易、低損失で
堅牢な誘電体ブロックの支持方法を提供すること、小型
で高性能なキャビティを提供すること、小部品点数で構
成される周波数調整機構を提供すること、および急峻な
ノッチフィルタ特性を得る手法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による誘電体ノッ
チフィルタは、高周波信号を伝送する伝送線路と、伝送
線路の両端に設けられた入力端子および出力端子と、伝
送線路に接続された誘電体共振器を備えており、さら
に、接地導体及び伝送線路に誘電体共振器と並列に接続
されたインピーダンス手段を備えており、誘電体共振器
、キャビティと、キャビティ内に設けられた誘電体ブ
ロックと、キャビティ内に形成される電磁界に結合され
た結合素子と、結合素子を伝送路に接続し、かつ、電磁
界結合の程度を調整する結合調整線路とを有しており、
そのことにより上記目的が達成される。
【0014】ある実施例では、前記電磁界結合の程度
は、前記結合調整線路の電気長により調整されていても
よい。
【0015】ある実施例では、前記結合調整線路の電気
長に応じて、前記インピーダンス整合素子のインピーダ
ンス値が調整されていてもよい。
【0016】ある実施例では、前記結合調整線路はTE
Mモード伝送線路から形成され、前記電磁界結合の程度
は、TEMモード伝送線路と前記接地導体との間に挿入
された誘電体により調整されていてもよい。
【0017】ある実施例では、前記インピーダンス整合
素子が、インダクタであってもよい。
【0018】ある実施例では、前記インダクタが、空芯
コイルであってもよい。ある実施例では、前記インピー
ダンス整合素子が、キャパシタであってもよい。
【0019】ある実施例では、前記インピーダンス整合
素子が、スタブであってもよい。ある実施例では、前記
インピーダンス整合素子が、誘電体基板に設けられた導
体パターンにより形成されていてもよい。
【0020】本発明による誘電体ノッチフィルタは、高
周波信号を伝送する伝送線路と、伝送線路の両端に設け
られた入力端子および出力端子と、伝送線路に接続され
た複数の誘電体共振器とを備えており、さらに、伝送線
路に複数の誘電体共振器と並列に接続された複数のイン
ピーダンス手段を備えており、複数の誘電体共振器のそ
れぞれは、キャビティと、キャビティ内に設けられた誘
電体ブロックと、キャビティ内に形成される電磁界に結
合された結合素子と、結合素子を伝送路に接続し、か
つ、電磁界結合の程度を調整する結合調整線路とを有し
ており、複数の誘電体共振器のそれぞれの共振周波数
は、フィルタ中心周波数に関して対称に分布しているこ
とにより、上記目的が達成される。
【0021】ある実施例では、前記複数の誘電体共振器
が、第1から第5の誘電体共振器から構成され、前記入
力端子から前記出力端子への向きに、第1から第5の誘
電体共振器が配列されており、第1から第5の誘電体共
振器半導体、それぞれ、F1からF5の共振周波数を有
しており、前記フィルタ中心周波数がfoであるとき、
F4=fo+df2、F2=fo+df1、F1=f
o、F5=fo−df1、F3=fo−df2(ただし
0<df1<df2)なる関係を満たしていてもよい。
【0022】ある実施例では、前記第1および前記第2
の誘電体共振器の間と、前記第4および前記第5の誘電
体共振器の間とが、電気長がλ/4×(2×m−1)よ
り長くλ/4×(2×m−1)+λ/8より短い(λは
波長、mは自然数)伝送線路でそれぞれ接続され、前記
第2と前記第3の誘電体共振器の間および前記第3と前
記第4の誘電体共振器の間とが、電気長がλ/4×(2
×m−1)−λ/8より長くλ/4×(2×m−1)よ
り短い(λは波長、mは自然数)伝送線路でそれぞれ接
続されていてもよい。
【0023】本発明の誘電体共振器は、キャビティと、
キャビティ内に固定された誘電体ブロックと、キャビテ
ィ内に形成される電磁界に結合される結合素子とを備え
た誘電体共振器であって、誘電体ブロックには貫通孔が
形成され、貫通穴には誘電体から形成された固定軸が通
され、固定軸の一端は押さえ具でキャビティに留められ
ていることにより、上記目的を達成する。
【0024】ある実施例では、前記誘電体ブロックはT
Eモードで共振し、前記貫通孔が伝搬軸方向と平行に設
けられていてもよい。
【0025】ある実施例では、前記固定軸にねじが切ら
れ、前記押さえ具が樹脂製ナットであってもよい。
【0026】ある実施例では、前記樹脂製ナットに、前
記貫通孔と嵌合する凸部が設けられていてもよい。
【0027】ある実施例では、前記樹脂製ナットと前記
誘電体ブロックとの間に、前記貫通孔と嵌合する凸部が
設けられた樹脂製ワッシャが挟まれていてもよい。
【0028】ある実施例では、前記貫通孔の直径が前記
固定軸の直径より大きく、前記誘電体ブロックと固定軸
との間に隙間が設けられていてもよい。
【0029】ある実施例では、前記固定軸に、貫通孔が
設けられた支持台が通され、前記誘電体ブロックが支持
台により支持されていてもよい。
【0030】本発明の誘電体共振器によれば、誘電体で
形成されたボルトと、貫通孔を有するボルト押さえ板
と、貫通孔を有する支持台と、貫通孔を有する誘電体ブ
ロックと、キャビティを具備し、ボルトに該ボルト押さ
え板と支持台と誘電体ブロックとが順番に通しナットで
留められて共振器ユニットが構成されると共に、共振器
ユニットがキャビティに固定されていることにより、上
記目的を達成する。
【0031】ある実施例では、前記共振器ユニットが取
り付けられる前記キャビティの部分の厚さが、前記ボル
トの頭部より厚く、ボルトの頭部を通す開口部が設けら
れ、前記ボルト押さえ板で開口部が塞がれていてもよ
い。
【0032】本発明の誘電体共振器によれば、直径d、
高さhの円柱形または円筒形の誘電体ブロックと、幅
W、奥行きD、高さHの直方体形の金属製キャビティを
具備し、誘電体ブロックは金属製キャビティの中央部近
傍に保持され、奥行きDの直径dに対する比が1.3以上
2.0以下、幅Wの直径dに対する比が2.0以上4.0以下、
幅Wの奥行きDに対する比が1.2以上2.5以下であること
により、上記目的を達成する。
【0033】ある実施例では、前記金属製キャビティの
内部において前記幅Wと前記高さHで規定される前記金
属製キャビティの2つの面のいずれか、または各々の面
と前記誘電体ブロックとの間に少なくとも一つの結合ル
ープまたは結合プローブが設けられ、誘電体ブロックと
電磁界結合されていてもよい。
【0034】ある実施例では、前記金属製キャビティの
内部において前記奥行きDと前記高さHで規定される前
記金属製キャビティの2つの面のいずれか、または各々
の面と前記誘電体ブロックとの間に少なくとも一つの結
合ループまたは結合プローブが設けられ、誘電体ブロッ
クと電磁界結合されていてもよい。
【0035】ある実施例では、前記誘電体ブロックの円
周方向が金属帯によって上下に長方形の開口部をもつよ
うに取り囲まれ、金属帯の両端が溶接、半田鑞付け、銀
鑞付けまたは噛み合わせによって接合され、前記金属製
キャビティが構成されていてもよい。
【0036】本発明の誘電体フィルタによれば、前記誘
電体共振器が、奥行きD方向に並べて固定されており、
誘電体共振器の間が電気的に接続されていることによ
り、上記目的を達成する。
【0037】本発明の誘電体フィルタによれば、直径
d、高さhの円柱形または円筒形のN個(Nは2以上の
整数)の誘電体ブロックと、幅W、奥行きN×D、高さ
Hの1個の直方体形の金属製ケースと、(N−1)個の
幅W、高さHの金属製仕切板とを具備し、金属製仕切板
で金属ケースが長さ方向について実質的に等間隔に仕切
られることで幅W、奥行きD、高さHの直方体形のキャ
ビティが構成され、前記誘電体ブロックは前記キャビテ
ィの中央部近傍に保持され、奥行きDの直径dに対する
比が1.3以上2.0以下、前記幅Wの前記直径dに対する比
が2.0以上4.0以下、前記幅Wの前記奥行きDに対する比
が1.2以上2.5以下であることにより、上記目的を達成す
る。
【0038】本発明の誘電体共振器によれば、キャビテ
ィと誘電体ブロックと結合電極と周波数調整部材とロッ
クナットと固定ネジとを具備し、キャビティは周波数調
整部材のネジと螺合する第1のネジ孔を有し、ロックナ
ットは周波数調整部材のネジと螺合する第2のネジ孔と
固定ネジと螺合する第3のネジ孔とを有し、キャビティ
の中央部近傍に誘電体ブロックが保持され、誘電体ブロ
ックと結合電極とは電磁界結合され、第1のネジ孔に周
波数調整部材を通して周波数調整部材がキャビティに取
り付けられ、ロックナットの第2のネジ孔をキャビティ
の外側から周波数調整部材に通し、固定ネジが第3のネ
ジ孔を通して締められ、周波数調整部材がキャビティに
固定されていることにより、上記目的が達成される。
【0039】ある実施例では、前記キャビティが、さら
に前記固定ネジと螺合する第4のネジ孔を有し、固定ネ
ジが第4のネジ孔を通して締め付けられ、前記周波数調
整部材が前記キャビティに固定されていてもよい。
【0040】
【作用】本発明によれば、第1の構成の誘電体ノッチフ
ィルタは、誘電体ノッチフィルタの誘電体共振器と伝送
線路の結合度調整を電気的な手法でおこなっている。具
体的には、金属製キャビティと一端が電気的に接地され
た結合ループと前記金属製キャビティの中央部に保持さ
れた誘電体ブロックとを具備した1つ以上の誘電体共振
器を、両端に入出力端子を有する伝送線路に引き出し線
路となる結合度調整線路(coupling adjusting line;
c.a.l.)を介して接続している。前記c.a.l.の電気長を
変化させることによって、誘電体共振器の電磁界結合度
が調整される。
【0041】また、本発明の第2の構成によれば、イン
ピーダンス整合のために、前記伝送線路と前記c.a.l.と
が接続されている点から、前記誘電体共振器と並列にイ
ンダクタンス素子もしくはキャパシタンス素子のいずれ
かを接続している。
【0042】また、本発明の第3の構成によれば、誘電
体ノッチフィルタの誘電体ブロックの保持構造が、絶縁
体で形成されたボルトと、貫通孔を有するボルト押さえ
板と、貫通孔を有する支持台と、貫通孔を有する誘電体
ブロックと、キャビティを具備している。前記ボルトに
前記ボルト押さえ板と前記支持台と前記誘電体ブロック
とを順番に通しナットで留めて共振器ユニットを構成す
ると共に、前記共振器ユニットを前記キャビティに固定
している。
【0043】また、本発明の第4の構成によれば、誘電
体ノッチフィルタの金属製キャビティは、直径d、高さ
hの円柱形もしくは円筒形の誘電体ブロックと、幅W、
奥行きD、高さHの直方体形の金属製キャビティを具備
している。前記誘電体ブロックは前記金属製キャビティ
の概中央部に保持し、前記奥行きDの前記直径dに対す
る比を1.3以上2.0以下、前記幅Wの前記直径dに対する
比を2.0以上4.0以下、前記幅Wの前記奥行きDに対する
比を1.2以上2.5以下としている。
【0044】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面を参照しなが
ら説明する。
【0045】図1は、本発明による誘電体ノッチフィル
タの実施例の外観図である。本実施例の誘電体ノッチフ
ィルタは、5つの誘電体共振器を有し、各誘電体共振器
は、箱型の金属キャビティ101a〜e、共振周波数を
調整するためのチューニングスクリュー104a〜e、
誘電体ブロック105a〜e、結合ループ107a〜
e、支持部材109a〜eを有する。102は内部に伝
送線路の内導体を保持する伝送線路ハウジングであり、
103は入出力端子である。金属キャビティ101a〜
eは、その内部に、誘電体ブロック105a〜e、結合
ループ107a〜eを有している。
【0046】図2は、金属製キャビティ101a〜eの
蓋部を取り除くことにより、図1に示された本実施例の
ノッチフィルタの内部構造を示すとともに、伝送線路ハ
ウジング102の内部の電気的な接続をも示している。
金属キャビティ101a〜eの内部には、それぞれ支持
部材109a〜eによって支持された誘電体ブロック1
05a〜eおよび結合ループ107a〜eがある。ま
た、伝送線路108には、それぞれEc1〜5の長さを
もつc.a.l.106a〜eの端部が接続されている。各c.
a.l.106a〜eの接続点の間は、それぞれ長さE1〜
4をもつ伝送線路108a〜dとなっている。c.a.l.1
06a〜eのもう一方の端部は、それぞれ金属製キャビ
ティ101a〜eの内部において、結合ループ107a
〜eと接続されている。さらに、c.a.l.106a〜eが
伝送線路108に接続されている各点において、リアク
タンス素子110a〜eが、各c.a.l.106a〜eおよ
び各誘電体共振器と並列に接続されている。リアクタン
ス素子110a〜eは、各誘電体共振器のインピーダン
スを整合させるために接続されている。以上の構成によ
り、伝送線路108と誘電体ブロック105a〜eと
が、結合ループ107による電磁界結合を介して互いに
接続されている。
【0047】図3に、本ノッチフィルタの等価回路を示
す。上述の誘電体共振器は、それぞれ図3に示される直
列共振回路で表現され、本発明の誘電体フィルタは、特
定の周波数の信号を除去する帯域阻止フィルタ(ノッチ
フィルタ)となる。また、結合ループ107a〜eによ
る電磁界結合度を変化させることにより、図3における
共振回路を構成する等価回路パラメータ(Ln、Cn、
Rn、ただしn=1、…、5)を変化させることができ
る。また、等価回路パラメータおよび長さE1〜4を適
当な値に設定することにより、所望のノッチフィルタ特
性が得られる。
【0048】本発明の特徴は、誘電体共振器の電磁界結
合度を調整する方法として、c.a.l.106a〜eを採用
することにより、その長さEc1〜5と、リアクタンス
素子110a〜eの値とを変化させる方法を用いたこと
にある。c.a.l.106a〜eの長さEc1〜5およびリ
アクタンス素子110a〜eの値によって、等価回路パ
ラメータを調整できることを以下に図面および実験デー
タを用いて説明する。
【0049】まず、リアクタンス素子110a〜eの役
割について説明する。リアクタンス素子110a〜e
は、誘電体共振器のインピーダンス整合をとるための素
子である。理想的な共振器は、共振点からじゅうぶん離
れた周波数において、リアクタンス成分をもたない。言
い換えると、誘電体共振器を理想的な共振器として動作
させるには、共振点からじゅうぶん離れた周波数におい
て、リアクタンス成分がキャンセルされる必要があり、
リアクタンス素子110a〜eはこのためのものであ
る。
【0050】図4は、直列共振回路に並列にリアクタン
ス素子401を接続した回路を示している。図5(a)
〜(c)は、図4の回路において、リアクタンス素子4
01のリアクタンス値を変化させて、回路全体のインピ
ーダンスを誘導性(インダクティブ)から容量性(キャ
パシティブ)へと変化させたときの反射特性(以下S1
1という)および伝達特性(以下S21という)を示し
ている。図5(a)は誘電体共振器が誘導性である場
合、図5(b)は誘電体共振器が誘導性でも容量性でも
ない場合、すなわちインピーダンスが整合された場合、
図5(c)は誘電体共振器が容量性である場合を示す。
図5(a)および(c)に示されるように、誘電体共振
器のインピーダンスの整合がとれていないと、共振周波
数に対して、S11もS21も非対称であり、誘電体共
振器は、理想的な共振器として動作しない。そこで、誘
電体共振器のインピーダンスが誘導性または容量性であ
る場合(図5(a)または(c))には、誘電体共振器
と並列にリアクタンス素子110を接続することによっ
て、誘電体共振器のもつ誘導性または容量性をキャンセ
ルし、インピーダンスが整合された状態(図5(b))
が実現できる。誘電体共振器のインピーダンスを整合さ
せるためには、誘電体共振器が誘導性のときにはリアク
タンス素子110は容量性とし、また誘電体共振器が容
量性のときにはリアクタンス素子110は誘導性とす
る。
【0051】次に、伝送線路の先につながれた直列共振
回路にリアクタンス素子を並列に接続したときのインピ
ーダンスについて説明する。例えば図6(a)に示すよ
うに、長さゼロ(電気長ゼロ)の伝送線路の先に直列共
振回路を接続する。このときの直列共振回路のスミスチ
ャート上の周波数軌跡は図7中の点線で示したものとな
る。このときの直列共振回路の回路パラメータと図7中
の軌跡の関係を以下に説明する。図7において、f0は
誘電体共振器の共振周波数、f1およびf2は誘電体共
振器のリアクタンス成分の絶対値が外部負荷と等しくな
る周波数である。
【0052】このとき、誘電体共振器の外部Q値(Exte
rnal Q)Qextは、数式1で得られる。
【0053】 Qext=f0/(f1−f2) (数式1) さらに、Qextと図6(a)に示す等価共振回路定数の
関係は、数式2で得られる。
【0054】 Lr=Qext×ZL/2πf0 Cr=1/(2πf02/Lr Rr=2πf0Lr/Qu ただし、ZLは負荷インピーダンス Quは誘電体共振器の無負荷Q値 Lr,Cr,Rrは図6(a)に示した直列共振 回路定数 (数式2) 誘電体共振器の結合度を大きくすると(f1−f2)の値
が大きくなり(つまり帯域が広くなり)、Qextの値は
小さくなる。
【0055】さらに、図6(b)のように線路長Leの
伝送線路を接続すると、図7のスミスチャート上で、点
線から4πLe/λ(λは波長)ラジアンだけ回転した
一点破線に移動する。さらにインピーダンス整合をとる
ために図6(c)のように、直列共振回路に並列にリア
クタンス素子、ここではインダクタLsを接続すると、
図7のスミスチャート上では等コンダクタンス上を(1
/ωLs)だけ動いて実線に移動する。このときの共振
特性は、図6(c)中に示したようにL,C,Rの直列
共振特性となる。
【0056】このときのQext’は、 Qext’=f0’/(f3−f4) (数式3) ここで、f0’は共振周波数、f3およびf4は図7の実
線で示した共振特性において、リアクタンス成分の絶対
値と外部負荷値が等しくなった周波数である。図7から
わかるように、(f1−f2)に比べて(f3−f4)のほ
うが大きくなっている。言い換えれば、図6(a)の場
合に比べ、図6(c)のほうが帯域が広い。このように
共振回路のインピーダンスを変化させることができる。
つまり、共振回路を誘電体共振器で構成すれば、上述の
操作で電磁界結合度を調整することができる。
【0057】以上のことを実験的に確認したので、図
8、図9および図10を参照して、説明する。図8は、
実験に用いた誘電体共振器の回路を示している。この回
路は、前述した5段の帯域阻止フィルタで用いた誘電体
共振器の1段分に相当し、任意長の伝送線路108およ
び入出力コネクタ103が接続された1段の帯域阻止フ
ィルタである。また、誘電体共振器のインピーダンスを
整合させるために、c.a.l.106と伝送線路108との
接続点から、誘電体共振器と並列にリアクタンス素子1
10が接続されている。図9は、図8に示す誘電体共振
器の等価回路を示す。ここで用いたc.a.l.106の長さ
Ecは66、68、70および72mmである。また、実験に用い
たキャビティ101は、内寸108W×140D×110H(mm)であ
り、側面部は銅メッキされた鉄、天井部および底面部は
アルミでできている。誘電体ブロック105は外径62m
m、高さ40mm、比誘電率34である。誘電体ブロックは、
外径35mm、高さ30mmの96%アルミナ製支持台109によ
って支持されている。結合ループ107は、650mm2の断
面をもち、キャビティ101の幅(W)方向側面部の中央
に水平に取り付られている。
【0058】図10は、誘電体共振器の等価回路パラメ
ータのインダクタンス値Lとc.a.l.の長さEcとの関係
を実験で調べた結果である。縦軸はLの値、横軸はEc
である。ここで、縦軸は誘電体共振器の電磁界結合度に
対応しており、Lの値が小さいほど電磁界結合度は大き
い。図10に示すように、伝送線路長が66mmから72mmま
で変化すると、Lの値は10.3×10-6(H)から6.7×10
-6(H)まで変化することがわかった。Lの値は、c.a.l.
106の長さEc(mm)に対してほぼ直線的に変化する
が、さらに厳密に2次式で近似すると数式4のようにな
る。
【0059】 L=78.097−1.4266Ec+6.0531×10-3Ec2 (×10-6(H)) (数式4) 以上、結合ループの有効断面積を機械的に変化させなく
ても、c.a.l.106の長さEcを変えることにより、電
気的に共振回路の回路パラメータを変化できることを実
験でも確認した。特に、図2に示す本実施例の構成にお
いて、必ずc.a.l.106は必要であり、これを誘電体共
振器のインピーダンス変換(電磁界結合度調整)に積極
的に利用したことが、本発明の最大の特徴である。数式
3で示したLとEcの関係は、あくまで上記の寸法のキ
ャビティや結合ループ、誘電体ブロックを用いた場合の
一例である。しかし、異なる形状のキャビティや結合ル
ープ、誘電体ブロックを用いても、誘電体共振器の回路
パラメータをc.a.l.の長さで変化させることが可能であ
る。
【0060】また、本実施例において、c.a.l.106a
〜eの長さEc1〜5の調整方法として、以下に示す方
法がある。第1の方法として、図11および図12に示
すパターンを印刷した基板を用いてc.a.l.として用いる
ことができる。図11のパターンの一部を削り取ること
により、電流の流れる経路が変化し、電気長が変化す
る。図12においては、長いパターンと短いパターンと
が並列に接続されている。
【0061】したがって、パターンを削り取らない状態
では、電流は主に短いパターンを流れる。短いパターン
を切断すれば、電流は長いパターンを流れるようになる
ので、電気長が変化する。これらの方法は、機械的信頼
性も高く、極めて簡便に長さを変化させることができ
る。基板としては、アルミナ基板、ポリテトラフルオロ
エチレン基板、ガラスエポキシ基板などが用いられ、そ
の大きさは、例えば縦30〜50mm、横20〜30m
mのものが用いられる。パターンの材料としては、銅な
どが用いられ、パターンの幅は例えば5mmである。
【0062】また、基板上にはc.a.l.106a〜eの電
極パターンだけではなく、インピーダンス整合素子11
0a〜eも同時に構成することができ、部品の少数化を
図ることができる。
【0063】第2の方法として、図13に示すように、
c.a.l.の導体の周りに誘電体を近づけたり、もしくは周
りの誘電体を交換する方法がある。この場合には、線路
の電気長Eceは線路周りの誘電体の実効誘電率εを用
いて数式5で与えられる。
【0064】 Ece=Ec×ε1/2 (数式5) すなわち、伝送線周りの誘電体に誘電体を近づけたり、
誘電体を交換したりすることによって伝送線の電気長E
ceを変化させることができる。この方法によれば、不
要な削り屑を発生させることなく、また正確に電気長を
調整することができる。
【0065】特記すべきことは、リアクタンス素子の接
続位置である。本実施例のように2段以上の多段ノッチ
フィルタを構成する場合、リアクタンス素子110は、
伝送線路108とc.a.l.106とが接続されている点で
接続されることが好ましい。なぜなら、伝送線路108
からみると、c.a.l.106から誘電体ブロック側、すな
わち伝送線路108とc.a.l.106の接続点より誘電体
ブロック側が、誘電体共振器とみなされるからである。
また、リアクタンス素子110は、その誘電体共振器の
インピーダンスを整合させるためのものである。仮にc.
a.l.106の接続点ではない点においてリアクタンス素
子110を接続することによってインピーダンスを整合
させたとしても、等価的には伝送線路108に整合のと
れた誘電体共振器が「点」で接続されていないことにな
る。多段の誘電体共振器を用いてノッチフィルタを構成
するときは、それぞれの誘電体共振器が接続されている
間の伝送線路の長さ(例えば図3におけるE1、E2、
E3、E4)は、インピーダンスインバータの役割をは
たし、この値は、ノッチフィルタ設計において重要なパ
ラメータである。よってリアクタンス素子110を、c.
a.l.106と伝送線路108との接続点に接続すること
によって、所望のインピーダンスインバータをc.a.l.1
06それぞれの接続点の間の電気長として実現できる。
その結果、設計通りのノッチフィルタ特性を得ることが
できる。
【0066】なお、リアクタンス素子110としては、
例えば空芯コイル、平行平板キャパシタ、伝送線スタブ
などが用いられる。リアクタンス素子110として空芯
コイルを用いるときは、空芯コイルを変形させることに
より、誘電体共振器のインピーダンス特性を容易に調整
することができる。
【0067】本実施例において、結合ループの長さを、
4分の1波長もしくは4分の1波長の奇数倍の長さより
も8分の1波長以下の長さだけ長く設定することができ
る。その結果、結合ループの開放端側にインダクタを並
列に接続して、誘電体共振器のインピーダンスを整合さ
せることができ、その方法がきわめて容易となる。
【0068】本実施例における誘電体ブロック105を
金属製キャビティ101に保持する方法について図面を
参照しながら説明する。図14は、誘電体ブロック10
5を金属製キャビティに保持する方法を示した図であ
り、誘電体ブロック105の中心部を通る断面を描いた
ものである。図14において、105は円筒形で、支持
台109が入る凹部1405を有する誘電体ブロック、
109は円筒形の支持台、1401、1402および1
403は、それぞれ樹脂製のボルト、ナットおよびワッ
シャである。1404は中央にボルトを通す穴の開いた
押さえ板、1406は押さえ板を取り付けるための固定
用のビスである。ボルト1401は、押さえ板140
4、支持台109、誘電体ブロック105、ワッシャ1
403、ナット1402の順に通されて、これらを一体
化する。ワッシャ1403は、誘電体ブロック105の
位置決めのために、誘電体ブロック105の貫通孔に合
致する凹部1405を有している。また、金属製キャビ
ティ101には、ボルト1401の頭が納まる穴と押さ
え板1404を留めるビス1406の通る穴とが設けら
れている。
【0069】以上の構成により、誘電体ブロック105
と支持台109とを一体化でき、金属キャビティ101
への固定が容易になる。また、本実施例による誘電体ブ
ロックの保持方法によれば、金属製キャビティ101内
に発生する電磁界において磁界密度が低い誘電体ブロッ
ク105の中心部を、樹脂ボルト1401を通して固定
している。その結果、共振回路のQ値を高くできる。ま
た、ボルト1401、ナット1402およびワッシャ1
403の材料としては、誘電率の小さい材料を用いるこ
とが、Q値を高くするためには、好ましい。具体的に
は、Qの値と、機械的強度とを考慮すると、ポリカーボ
ネイト、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレンも
しくはこれらのガラス混合材を用いることが好ましい。
また、支持台109の材料として、比較的誘電率の小さ
い材料を用いれば、金属製キャビティ101の底面付近
における磁束密度を小さくできるので、よりQの高い誘
電体共振器が実現できる。支持台109の材料として
は、誘電体ブロック105の誘電率(30から45)の
3分の1以下の誘電率の材料、たとえばアルミナ、マグ
ネシアもしくはフォルステライト(誘電率約10)など
を用いることができる。また、金属製キャビティ101
にボルト1401の頭の納まる穴を設け、さらに取付位
置の肉厚をボルト1401の頭の厚みより厚くすること
により、金属キャビティ101表面からの突起部をなく
すことができる。それにより、フィルタ本体の移動の際
に、応力がボルトに直接加わることが防げる。その結
果、誘電体ブロックの位置ずれや、ボルトの物理的破損
を防ぐことができる。
【0070】また、誘電体ブロック105の下部にザグ
リを入れ、かつ、ワッシャ1403の中央部に凸部を設
けることにより、キャビティ101に対する誘電体ブロ
ック105の位置決めが容易かつ正確になる。その結
果、共振周波数や結合度のばらつきを防ぐことができ
る。
【0071】なお、TEモードの電磁界共振モードを用
いたときには、誘電体ブロックに設けてある、伝搬軸方
向と平行な貫通孔にボルトを通しワッシャおよびナット
で留めることにより、誘電体ブロックをキャビティに固
定することができる。そうすることにより、ボルト、ワ
ッシャおよびナットによるQの劣化を最小にすることが
できる。
【0072】本実施例において用いることができる金属
製キャビティ101について、図15を参照しながら説
明する。図15は本実施例における金属製キャビティ1
01および誘電体ブロック105の形状を示している。
金属製キャビティ101は、幅(W)×奥行き(D)×
高さ(H)の直方体である。1501は蓋である。
【0073】無負荷時のQの値Quに関して、従来の円
柱形キャビティと、本発明の実施例における箱型のキャ
ビティとの比較を行う。本発明の実施例に対応する箱型
のキャビティを用いた誘電体ノッチフィルタと従来の円
柱形のキャビティを用いた誘電体ノッチフィルタとを比
較するために、同一の誘電体ブロックを用いてQuを実
測した結果を(表1)に示す。
【0074】
【表1】
【0075】(表1)において、Aは120×160×110m
m、Bは100×160×110mm、Cは120×120×110mm、Dは1
00×120×110mmの箱型キャビティを用いたときの本発明
の誘電体ノッチフィルタであり、Eは140φ×105mm、F
は120φ×72mmの従来の円柱形キャビティ用いたときの
誘電体ノッチフィルタである。また、誘電体ブロック
は、比誘電率33.4、高さh30mm、外径d60mmφ、誘電素
体Q値53000のものである。(表1)の結果からわかる
ように、Eのキャビティを用いたときのQu値(39000)
よりも、本発明の実施例のキャビティすなわち、A、
B、CおよびDのキャビティを用いたときのすべての場
合におけるQu値の方が優れていることがわかる。また
体積比の点でも、本発明の実施例のノッチフィルタの方
が小さく優れている。
【0076】これまで、誘電体共振器のQは、誘電体ブ
ロックと最短距離となる金属製キャビティの壁が支配的
であり、言い替えると、同じ誘電体ブロックを用いたと
きには誘電体ブロックと金属製キャビティとの最短距離
によってQが決定されると考えられていた。ところが、
本発明の実施例で示したように、キャビティを直方体型
にすることにより、キャビティ内に発生する電磁界がキ
ャビティの長手方向に変位した状態となる結果、誘電体
ブロックとキャビティとの距離が短くなっても、電磁界
が長手方向に逃げるので、Qの低下が抑えられることが
わかった。
【0077】上記のように、本実施例のノッチフィルタ
に用いるキャビティは従来より小型化を実現しながら、
Quの劣化を抑制するということができる。
【0078】(表1)に示したキャビティの形状は、実
験に用いたキャビティの形状を示したものである。本発
明のキャビティにおいては、電磁界を閉じ込める直方体
のキャビティの形状が、ある特定の寸法関係をもつとき
にのみ前述の効果が得られる。多くの同様な実験の結
果、幅W、奥行きD、高さHの直方体形の金属製キャビ
ティおよび直径d、高さhの円柱形もしくは円筒形の誘
電体ブロックを用いた場合、キャビティの奥行きDの誘
電体ブロックの直径dに対する比を1.3以上2.0以下、キ
ャビティの幅Wの誘電体ブロックの直径dに対する比を
2.0以上4.0以下、キャビティの幅Wのキャビティの奥行
きDに対する比を1.2以上2.5以下とすることにより、キ
ャビティを直方体にする効果が顕著となることがわかっ
た。
【0079】本実施例においては結合ループ107を用
いて誘電体ブロック105と電磁界結合させている。他
の結合方法として、図16(a)および(c)に示す結
合プローブ1601を用いた結合も使用できる。さら
に、図16(a)に示すように、結合ループ107また
は結合プローブ1601を金属製キャビティ101の幅
方向(Wの方向)に取り付けることにより、キャビティ
内の磁力線の分布が比較的高密度の領域で結合されるの
で、密に結合させることができる。いっぽう、図16
(b)および図16(c)に示すように、結合ループ1
07または結合プローブ1601を金属製キャビティ1
01の奥行き方向(Dの方向)に取り付けることによ
り、キャビティ内の磁力線の分布が比較的低密度の領域
で結合されるので、結合度の微調整が容易となる。ま
た、結合ループ107は、厚さ0.3〜1mm、幅3〜
8mm程度の金属製の線を用い、金属製キャビティ10
1にネジ止めすると、電気的にも機械的にもしっかりし
た固定ができる。
【0080】図17は、本実施例の直方体状の金属製キ
ャビティ101の構成方法の一例を示している。金属製
キャビティ101は、誘電体ブロック105の円周方向
に沿って、上下に長方形の開口部を有するように金属板
を折り曲げることで本体部材1702が構成され、その
本体部材1702の開口部が蓋部材1701および底部
材1703で塞がれている。ただし、必ずしも図17に
描かれているように金属製キャビティ101の構成部材
を分ける必要はない。しかし、例えばTE01δモードを用
いるときには、誘電体ブロック105の円周方向に交流
電界が発生するので、金属製キャビティ101のQをよ
り高くするには、キャビティ内を円周方向に流れる交流
電流を妨げない構成が好ましい。図17に示した構成
は、誘電体ブロック105の円周方向が本体部材170
2により一体構成されている。また、本体部材1702
を構成する際、板金で曲げた後の端部1706の処理
は、簡単な方法としてネジ止めでもよい。また、溶接、
半田鑞付け、銀鑞付けまたは噛み合わせで処理すること
によって、接合部1706における接触抵抗をより小さ
くでき、それによってよりQの高い共振器が実現でき
る。その他、図17においては蓋部材1701、本体部
材1702および底部材1703をそれぞれ別の部材と
して構成したが、工程の簡略化を考慮して一体化して構
成しても良い。なお、本実施例において、金属製キャビ
ティ101は例えば板金でつくることができ、板金であ
れば従来のへら絞り法等にくらべて容易にかつ安価に作
製することができる。
【0081】図18は本実施例における誘電体ノッチフ
ィルタの構造を分解展開図として示している。図18に
おいて、1801および1802は金属製キャビティの
底部材および天板部材、1803は伝送線路108のハ
ウジング構成部材、1804は入出力コネクタ103の
支持材となるコネクタスタンド、1805は金属製キャ
ビティ101に設けられた孔で、結合ループ107を引
き出すためのものである。金属製キャビティ101で
は、その内部に結合ループ107を有し、結合ループ1
07の一端は金属製キャビティに接地されており、他端
は孔1805から取り出されている。また、金属製キャ
ビティ101は、上下面にアスペクト比が1.0〜2.0の長
方形の開口部を有している。天板部材1802には、各
誘電体共振器の周波数調整部材104を具備している。
このような構成をもつ金属製キャビティ101を同一の
方向に並べ、金属製キャビティ101とその上下の開口
部を塞ぐように底部材1801および天板部材1802
とが一体化されている。ハウジング構成部材1803
は、伝送線路108の上下から挟み込むことによってト
リプレート型の高周波伝送線路の遮蔽金属を構成してお
り、その内部には伝送線路108、c.a.l.106および
整合素子110が構成されている。ここでは一例とし
て、整合素子110として一端を接地した空芯コイルを
用いた場合を記載している。
【0082】以上のような構成とすることにより、最低
限の部品数で以下の効果を得ることができる。 1、前述した理由で高Qな金属製キャビティ101を構
成することができる。 2、低損失な伝送線路を実現することができる。 3、c.a.l.106を接続するポイントを変更することに
よって、共振器間のインバータを容易に調整することが
できる。 4、機械的に極めて堅牢である誘電体ノッチフィルタを
構成することができる。
【0083】また、図18に示した金属製キャビティ1
01構成方法の代わりに、図19に示すように、個数分
の容量をもつ金属製の箱1901に金属製の仕切板19
02を入れたのち、蓋部材1903で封止する構成を用
いることもできる。
【0084】以上、本発明の実施例は、帯域阻止フィル
タについての説明であるが、本発明の金属製キャビティ
の構造は、帯域通過フィルタなどにも適用可能である。
図20は、帯域通過フィルタの構成の一例として、その
構成の概略を示している。ここでは、結合ループ107
と結合窓2001を用いて構成している。上記したよう
に、結合ループの電磁界結合度調整法、インピーダンス
整合法および金属製キャビティの構成法を用いることが
でき、同様な効果を得ることができる。なお、本実施例
において、金属製キャビティ101に周波数調整機構を
設けることもできる。
【0085】本実施例における周波数調整部材について
図21および図22を参照しながら説明する。図21お
よび図22は本実施例における周波数調整部材の構造を
示している。図21および図22において、2101は
円板状の金属板で周波数調整部材2102と一体化され
ている。2103および2201は中央にネジが切られ
たロックナット、2104はビスである。ここで、ロッ
クナット2103には、ビス2104を通す貫通孔が開
けてあり、いっぽうロックナット2201については、
ビス2104と螺合するネジが切られている。
【0086】図21に示した周波数調整機構の構造につ
いて説明する。本実施例においては、天板部材1802
に、ロックナット2103に開けられた貫通孔と一致す
る位置にネジを切ってある。また、誘電体共振器の共振
周波数は、金属板2101を上下させることによって調
整することができる。本実施例では、周波数調整部材2
102に切られたネジと螺合するネジを、天板部材18
02に切ることによって、周波数調整部材2102を回
転して金属板2101を上下に動かすことを可能にす
る。前述の方法で周波数を調整した後、ロックナット2
103を用いて周波数調整部材2102をロックする。
このとき、ロックナット2103と天板部材1802の
間に僅かな隙間(0.1mm以上1.0mm以下)を開けた状態
で、ロックナット2103の貫通孔と天板部材1802
の位置を合わせて、ロックナット2103の上部からビ
ス2104を取り付ける。ビス2104をねじ込むこと
によって、ロックナット2103が押さえられる力がは
たらき、周波数調整部材2102を確実にロックするこ
とができる。
【0087】図22に示したもう一つの周波数調整機構
の構造について説明する。もう一つの周波数調整機構は
図21で説明したものと基本的に同一である。しかし、
本調整機構においては、ロックナット2201にビス2
104と螺合するネジが切ってあり、周波数を調整した
後、ロックナット2201に切ってあるネジにビス21
04を通して締め付けることにより、ロックナット22
01に上向きに力が加わり、周波数調整部材2102を
確実にロックすることができる。
【0088】本発明の実施例における誘電体ノッチフィ
ルタについて、図1、図2および図3を参照しながら回
路中のパラメータの設定の方法について説明する。各誘
電体ノッチフィルタの共振周波数を、図2および図3に
おいて左から、それぞれF1〜5として、F1〜5およ
び伝送線路108a〜dの値をそれぞれ数式7のように
設定する。 F1=fo F2=fo+df1 F3=fo−df2 F4=fo+df2 F5=fo−df1 ただし、0<df1<df2 (数式7) また、伝送線路108a〜dは、インピーダンスインバ
ータとして動作するが、インバータとして動作を決定す
るのは、それぞれの電気長である。より急峻な選択特性
を得るために、伝送線路108a〜dの電気長E1〜4
をそれぞれ数式8のように設定する。 E1=λ/4×(2×m−1)+de1 E2=λ/4×(2×m−1)−de2 E3=λ/4×(2×m−1)−de3 E4=λ/4×(2×m−1)+de4 ただし、λは中心周波数の波長、mは自然数、de1〜4はλ/8以下の実数 。 (数式8)
【0089】このように共振周波数を中心周波数に対し
て対称、かつ、インバータとなる伝送線路108a〜d
の電気長を90度(λ/4)からシフトさせて構成す
る。上記のように帯域阻止フィルタを構成すると、通過
特性において帯域内に等リップルの特性が得られ、さら
に反射特性において帯域近傍に極を発生させることがで
きる。その結果、急峻なフィルタ特性を得ることができ
る。
【0090】すなわち、5段の共振器を用いた場合、急
峻なノッチフィルタ特性を得る方法は、数式7および数
式8に示す通りであり、言い換えると以下のようにな
る。1段目の共振器の共振周波数をフィルタ帯域の中心
周波数に、2段目の共振器の共振周波数を中心周波数よ
りdf1だけ高く、4段目の共振周波数をdf2だけ高
く設定し、5段目の共振器の共振周波数を中心周波数よ
りdf1だけ低く、3段目の共振器の共振周波数をdf
2だけ低く設定する。1段目と2段目の間および4段目
と5段目の間の伝送線路の電気長をλ/4の奇数倍より
最大λ/8長くし、2段目と3段目の間および3段目と
4段目の間の伝送線路の電気長をλ/4の奇数倍より最
大λ/8短くする。
【0091】一例として、減衰中心周波数845.75MHz、
減衰帯域1.1MHz、減衰量21dBの帯域阻止フィルタを設計
した場合を数式9に示す。 F1=845.75MHz=fo F2=846.16MHz=fo+df1 F3=845.20MHz=fo−df2 F4=846.31MHz=fo+df2 F5=845.36MHz=fo−df1 ただし、df1=0.40±0.02MHz df2=0.55±0.02MHz Qext1=1263 Qext2=1235 Qext3=1752 Qext4=3493 Qext5=2046 E1=117度=λ/4+3/40λ E2= 75度=λ/4−λ/24 E3= 83度=λ/4−7/360λ E4=130度=λ/4+λ/9 ただし、λは中心周波数の波長。 (数式9)
【0092】ここで、Qext1〜5は図2および図3中
に示している誘電体共振器の外部Qであり、同図中、左
の誘電体共振器から順にQext1、Qext2、Qext3、
Qext4、Qext5としている。以上の構成のときのノッ
チフィルタ特性の実測値として伝達特性(S21)およ
び反射特性(S11)をそれぞれ図23(a)および
(b)に示す。以上のように、ノッチフィルタを構成す
ると、通過特性において帯域内に等リップルの特性が得
られ、さらに反射特性において帯域近傍に極(図23
(b)中のマーカ1と2との中間およびマーカ3と4と
の間に存在するディップ)、を発生させることができ
る。その結果、急峻なノッチフィルタ特性を得ることが
できる。
【0093】すなわち、5段の共振器を用いた場合、数
式3および数式4に示すように、1段目の共振器の共振
周波数をフィルタ帯域の中心周波数に、2段目の共振器
の共振周波数を中心周波数より高く、4段目の共振周波
数をさらに高く設定し、5段目の共振器の共振周波数を
中心周波数より低く、3段目の共振器の共振周波数をさ
らに低く設定すること、および1段目と2段目の間およ
び4段目と5段目の間の伝送線路の電気長をλ/4の奇
数倍より最大λ/8長くし、2段目と3段目の間および
3段目と4段目の間の伝送線路の電気長をλ/4の奇数
倍より最大λ/8短くすることが、急峻なノッチフィル
タ特性を得る方法である。
【0094】本実施例によれば、フィルタを構成する伝
送線路108のうち、電気長の短いインバータを構成す
る部位(E2、E3)と電気長の長いインバータを構成
する部位(E1、E4)が、左右対称的に配置される。
つまり、伝送線路108が構造的にフィルタ本体中央に
対し、ほぼ対称に位置する。片側だけが極端に長くなっ
たり短くなったりしないので、c.a.l.106の標準的な
長さ(約60mm)で、伝送線路108と結合ループと
を接続し、さらに結合度を調整するのに都合がよい。も
し、インバータを構成する伝送線路のうち、長いものが
フィルタ本体の中央に対して片よると、c.a.l.106の
標準的な長さでは、物理的に結合ループ107と伝送線
路108との接続が不可能となったり、c.a.l.106の
長さを調節して結合度を変えることが困難となったりす
る。本発明の実施例において、結合ループの代わりに結
合プローブを用いても良く、その場合でも同様な効果を
得ることができる。
【0095】
【発明の効果】本発明によれば、部品点数が少なく機械
的信頼性の優れた誘電体共振器の電磁界結合度調整法を
提供することができる。
【0096】また、簡単な構造で理想的なインピーダン
ス特性をもつ誘電体共振器を実現することができ、誘電
体ノッチフィルタの設計および構成が容易となる。
【0097】また、少ない部品点数で機械的電気的に優
れた誘電体ブロックの支持方法を得ることができる。
【0098】また、小型でかつQの高い金属製キャビテ
ィを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における誘電体ノッチフィルタ
の外観図
【図2】本発明の実施例における誘電体ノッチフィルタ
の内部構造図
【図3】本発明の実施例における誘電体ノッチフィルタ
の等価回路図
【図4】直列共振回路に並列にリアクタンス素子を接続
した等価回路図
【図5】(a)〜(c)は、図4の回路において、リア
クタンス素子のリアクタンス値を変化させたときの、反
射特性および伝達特性をしめすグラフ
【図6】(a)〜(c)は、伝送線路に直列共振回路が
接続されたときの等価回路図
【図7】誘電体共振器のインピーダンスの周波数特性を
スミスチャート(Smith Chart)上に示した図であり、
同時に共振周波数および外部Q値Qextを求めるための
周波数を示した図
【図8】インピーダンス変換器についての説明図
【図9】インピーダンス変換器についての説明図
【図10】誘電体共振器の等価回路パラメータと結合調
整線路長との関係を示す図
【図11】本発明の実施例におけるc.a.l.106の構成
法の一例を示す図
【図12】本発明の実施例におけるc.a.l.106の構成
法の一例を示す図
【図13】本発明の実施例におけるc.a.l.106の構成
法の一例を示す図
【図14】本発明の実施例における誘電体ブロックの保
持方法の断面図
【図15】本発明の実施例における金属製キャビティの
構成図
【図16】(a)〜(c)は、本発明の実施例における
結合ループおよび結合プローブの構成位置の一例を示す
【図17】本発明の実施例における金属製キャビティの
構成方法の一例を示す図
【図18】本発明の実施例における誘電体ノッチフィル
タの構造の一例を示す図
【図19】本発明の実施例における誘電体ノッチフィル
タの構造の一例を示す図
【図20】本発明の実施例における誘電体共振器間の結
合方法の一例を示す図
【図21】本発明の実施例における周波数調整機構の構
造の一例を示す図
【図22】本発明の実施例における周波数調整機構の構
造の一例を示す図
【図23】(a)および(b)は、本発明の実施例にお
ける誘電体ノッチフィルタのフィルタ特性図
【図24】(a)は、従来の誘電体ノッチフィルタの上
面図 (b)は、(a)の側面図
【図25】従来の誘電体ノッチフィルタの内部構成図
【図26】従来の誘電体共振器の電磁界結合機構の詳細
【符号の説明】
101a〜e 金属キャビティ 102 伝送線路のハウジング 103 入力端子および出力端子 104a〜e チューニングスクリュー 105a〜e 誘電体ブロック 106a〜e 結合調整線路 107a〜e 結合ループ 108a〜e 伝送線路 109a〜e 支持部材 110a〜e リアクタンス素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂 裕二 京都府綴喜郡田辺町大字大住小字浜55番 12号 松下日東電器株式会社内 (72)発明者 中村 俊昭 京都府綴喜郡田辺町大字大住小字浜55番 12号 松下日東電器株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−183304(JP,A) 特開 平3−250807(JP,A) 特開 昭61−219201(JP,A) 特開 昭50−81043(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01P 1/20 H01P 1/209

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高周波信号を伝送する伝送線路と、前記伝
    送線路の両側に設けられた入力端子および出力端子と
    記伝送線路に電磁界結合を介して互いに接続された誘
    電体共振器と、を備えた誘電体ノッチフィルタであっ
    て、さらに、前記伝送線路に前記誘電体共振器と並列に
    接続されたインピーダンス合手段を備えており、前記
    誘電体共振器は、キャビティと、前記キャビティ内に設
    けられた誘電体ブロックと、前記キャビティ内に形成さ
    れる電磁界に結合された結合素子と、前記結合素子を前
    記伝送路に接続し、かつ、電磁界結合の程度を調整す
    る結合調整線路とを有していることを特徴とする誘電体
    ノッチフィルタ。
  2. 【請求項2】電磁界結合の程度は、結合調整線路の電気
    長により調整されていることを特徴とする請求項1記載
    の誘電体ノッチフィルタ。
  3. 【請求項3】結合調整線路の電気長に応じて、インピー
    ダンス整合手段のインピーダンス値が調整されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の誘電体ノッチフィルタ。
  4. 【請求項4】結合調整線路はTEMモード伝送線路から
    形成され、電磁界結合の程度は、前記TEMモード伝送
    線路と接地導体との間に挿入された誘電体により調整さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の誘電体ノッチ
    フィルタ。
  5. 【請求項5】インピーダンス整合手段が、インダクタで
    あることを特徴とする請求項1記載の誘電体ノッチフィ
    ルタ。
  6. 【請求項6】インダクタが、空芯コイルであることを特
    徴とする請求項5記載の誘電体ノッチフィルタ。
  7. 【請求項7】インピーダンス整合手段が、キャパシタで
    あることを特徴とする請求項1記載の誘電体ノッチフィ
    ルタ。
  8. 【請求項8】インピーダンス整合手段が、スタブである
    ことを特徴とする請求項1記載の誘電体ノッチフィル
    タ。
  9. 【請求項9】結合調整線路またはインピーダンス整合手
    段が、誘電体基板に設けられた導体パターンにより形成
    されていることを特徴とする請求項1記載の誘電体ノッ
    チフィルタ。
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