JP3376297B2 - 情報記憶媒体上の欠陥領域に対する代替領域設定システム - Google Patents

情報記憶媒体上の欠陥領域に対する代替領域設定システム

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JP3376297B2
JP3376297B2 JP29282798A JP29282798A JP3376297B2 JP 3376297 B2 JP3376297 B2 JP 3376297B2 JP 29282798 A JP29282798 A JP 29282798A JP 29282798 A JP29282798 A JP 29282798A JP 3376297 B2 JP3376297 B2 JP 3376297B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、映像や音声など
のデジタル情報を、欠陥が生じ得る情報情報記憶媒体に
連続記録するための技術改良に関する。より具体的に
は、たとえば片面で4.7GB以上の記憶容量を持つ大
容量DVDーRAMディスクに欠陥が生じた場合の、欠
陥領域に対する代替領域設定システムに関する。
【0002】
【従来の技術】映像情報や音声情報が記録されている情
報記憶媒体として、LD(レーザーディスク)やDVD
ビデオディスク等が既に市場に存在する。これらの情報
記憶媒体は再生専用であり、実際の情報記録エリア内に
欠陥領域が存在することは許されない。
【0003】一方、コンピューター情報等を格納する書
替可能媒体としては、DVD−RAMディスクがある。
この媒体には追加記録が可能であるが、記録エリアに欠
陥領域が発生し得る。しかし、発生した欠陥領域に対す
る代替処理方法は確立されている。
【0004】DVD−RAMディスクにおいて、コンピ
ューター情報記録時の欠陥領域に対する代替え処理方法
としては、リニア交替処理(Linear Replacement)が採
用されている。このリニア交替処理は、欠陥領域があっ
た場合、ユーザエリア(UserArea)から物理的に離れた
別の領域にスペアエリア(Spare Area)を設けてこのス
ペアエリア内に代替領域を確保し、ここに論理ブロック
番号(Logical Block Number;LBN)を設定する処理
方法である。
【0005】この方法では、次のような処理が行われ
る。すなわち、ディスク上で光ヘッドが記録(または再
生)を行っている途中で欠陥領域に遭遇すると、その領
域への記録(または再生)を中断し、欠陥領域から物理
的に離れた位置のスペアエリアにデータを記録する(ま
たはスペアエリアからデータ再生する)。その後、光ヘ
ッドが記録(または再生)を中断した位置に戻って、続
きのデータ記録(または再生)を続行する(図1(d)
の交替処理の図示参照)。このような処理のためには、
光ヘッドの動きを頻繁にしなければならない。
【0006】
【0007】
【0008】
【発明が解決しようとする課題】いま、一例として、D
VDビデオディスクの記録フォーマットに従った映像情
報あるいは音声情報を、DVD−RAMディスクに記録
する場合を考えてみる。欠陥処理(代替処理)の方法と
して前述したリニア交替処理を行った場合、記録時に欠
陥ECCブロックに遭遇すると、光学ヘッドは、その都
度、ユーザエリアとスペアエリアとの間を往復する必要
性が生じる。このように記録時に頻繁に光学ヘッドのア
クセス動作を行うと、入力データの転送速度及びデータ
量、記録のためのアクセスタイム及びバッファメモリ容
量等の関係から、バッファーメモリ内に保存される映像
情報量がメモリ容量を超えてしまい、連続記録が不可能
になる。
【0009】また、録再アプリ1のレイヤーでは、情報
記憶媒体上の欠陥管理に悩殺されること無く「記録する
映像情報の管理」を行いたいが、情報記憶媒体上に多量
の欠陥領域が発生した場合には、従来の欠陥管理方法で
は録再アプリ1のレイヤーにも情報記憶媒体上の欠陥の
影響が波及し、安定した映像情報管理が困難になる。こ
の発明は上記事情に鑑みなされたもので、その目的は、
情報記憶媒体上に多量の欠陥領域が存在してもその影響
を受けることなく安定に連続記録を行うことができるシ
ステムを提供することである。より具体的には、このシ
ステムに適合する記録方法、再生方法、代替処理方法お
よび情報記憶媒体を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、AVデータ
及びコントロール情報が記録される情報記録媒体におい
て、前記AVデータが保存されるAVファイルと、前記
AVファイルの記録位置を管理するファイル管理情報と
が定義されており、前記ファイル管理情報は、前記AV
ファイルのためのファイルエントリー情報を含み、この
ファイルエントリー情報には、AVファイルの識別情
報、及び前記AVファイルを構成するエクステント毎の
記録位置情報を示すアロケーション記述子を含み、前記
AVデータは前記情報記録媒体内にエクステント毎に物
理的に点在させて記録され、前記コントロール情報は前
記AVデータの再生順を管理するものであり、前記AV
ファイルへの情報処理方法を設定したアプリケーション
層と、ファイルシステムの層と、情報記録再生の制御を
設定したディスクドライブ層とが設定され、前記情報記
録媒体に対するアドレス情報に関しては、前記アプリケ
ーション層がAVアドレスをアドレス情報として用い、
前記ファイルシステム層が論理ブロック番号と論理セク
タ番号をアドレス情報として使用し、前記ディスクドラ
イブ層が物理セクタ番号をアドレス情報として使用し、
前記論理ブロック番号と前記論理セクタ番号とが互いに
関連付けられ、前記論理セクタ番号と前記物理セクタ番
号とが関連付けられ、また、前記情報記録媒体は、リー
ドインエリアとリードアウトエリアと、このリードイン
エリア リードアウトエリアの間のデータエリアとから
成り、前記データエリアは、前記リードインエリアに近
い場所に存在するファイルシステムの層に関する第1の
管理エリアと、前記リードアウトに近い場所に存在する
ファイルシステムの層に関する第2の管理エリアと、こ
の2つの管理エリアの間のユーザエリアとから成り、前
記リードインエリア、データエリアおよび前記リードア
ウトエリアには前記物理セクタ番号(PSN)が付さ
れ、前記データエリアにはさらに論理セクタ番号(LS
N)が付され、前記第1及び第2の管理エリアを除き前
記ユーザエリアにはさらに論理ブロック番号(LBN)
が付され、上記AVファイルは、ファイル内において上
記AVアドレスで管理されるものであり、且つ前記AV
ファイルの先頭はAVアドレス“0”として設定され
(図2)ている構造の情報記録媒体を基本とする。
【0011】また、情報記録可能領域(ユーザエリア)
を持つ情報記憶媒体(光ディスク)を利用するこの発明
の再生方法では、前記情報記憶媒体(光ディスク)に記
録される情報(記録データ)を論理的に管理する論理ア
ドレス(LBN)が設定され、前記記録可能領域(ユー
ザエリア)内に欠陥領域(欠陥ブロック)が発生した場
合にこの欠陥領域(欠陥ブロック)に対する代替領域
(代替専用ファイル)が前記論理アドレス(LBN)の
設定された任意の場所に設定されている場合において、
前記論理アドレス(LBN)に基づき前記代替領域(代
替専用ファイル)を含め前記記録可能領域(ユーザエリ
ア)にアクセスしながら情報記憶媒体(光ディスク)に
記録された情報(記録データ)を再生できるように構成
している。また、記録可能領域(ユーザエリア等)に対
して物理的な記録位置を示す物理アドレス(PSN)が
付された情報記憶媒体(光ディスク)を利用するこの発
明の代替処理方法では、前記情報記憶媒体(光ディス
ク)に記録される情報(記録データ)を論理的に管理す
る論理アドレス(LBN)を設定し;前記記録可能領域
(ユーザエリア)内に欠陥領域(欠陥ブロック)が発生
した場合にこの欠陥領域(欠陥ブロック)に対する代替
領域(代替専用ファイル)を前記論理アドレス(LB
N)が設定された任意の場所に設定できる(パーソナル
コンピュータのシステムソフトウエア等の処理)ように
構成している。
【0012】また、この発明に係る情報記憶媒体では、
記録可能領域(ユーザエリア等)に対して物理的な位置
を示す物理アドレス(PSN)が設定されるとともに、
前記記録可能領域(ユーザエリア)に記録される情報
(記録データ)を論理的に管理する論理アドレス(LB
N)が設定され;前記記録可能領域(ユーザエリア)内
に欠陥領域(欠陥ブロック)が発生した場合に、この欠
陥領域(欠陥ブロック)に対する代替領域(代替専用フ
ァイル)が、前記論理アドレス(LBN)の設定された
場所に任意に設定できるように構成されている。
【0013】この発明では、論理アドレス(LBN)が
設定されているユーザエリア内の任意の位置に(ファイ
ルシステムが)代替領域(代替専用ファイル)を自由に
設定できることから、 a)記録する情報内容に応じて欠陥領域に対する最適な
代替領域を設定できる。また、 b)情報記憶媒体上の欠陥発生量に応じて、適宜、代替
領域(代替専用ファイル)を増設できる。このため、情
報記憶媒体上に多量に欠陥が発生しても(欠陥領域に対
する代替処理も含め)情報記憶媒体上への情報記録を継
続することが可能となる。
【0014】なお、ファイルシステムから情報記録再生
装置側へは、再生するAVエクステント(AV Extent)
の先頭位置を示すLBNと、そこから数えた欠陥領域を
含まない実データの相対アドレスと、実データーサイズ
とを指定することにより、実データのみの再生を行うよ
うにできる(図44参照)。このようにすると、パーソ
ナルコンピュータ情報(PC情報)のリニア交替処理と
同様、ファイルシステム側で欠陥管理を行なう必要がな
いため、ファイルシステムの負担を軽減できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の一実施の形態に係る代替領域設定システムを説明す
る。
【0016】図1は、情報記憶媒体(DVDーRAMデ
ィスク)のデータエリア内での欠陥領域に対する交替処
理を説明する図である。
【0017】個別的にいうと、図1(a)(b)はデー
タエリア内でのスリッピング交替処理(Slipping Repla
cement Algorithm)を説明する図である。
【0018】DVD−RAMディスク製造直後(ディス
クにまだ何もユーザー情報が記録されてない)、あるい
は最初にユーザー情報を記録する場合(既に記録されて
いる場所に重ね書き記録するのでは無く、未記録領域に
最初に情報を記録する場合)には、欠陥処理方法とし
て、スリッピング交替処理が適用される。
【0019】すなわち、発見された欠陥データセクタ
(たとえばm個の欠陥セクタ731)は、その欠陥セク
タの後に続く最初の正常セクタ(ユーザエリア723
b)に交替(あるいは置換)使用される(交替処理73
4)。これにより、該当グループの末端に向かってmセ
クタ分のスリッピング(論理セクタ番号後方シフト)が
生じる。同様に、その後にn個の欠陥セクタ732が発
見されれば、その欠陥セクタはその後に続く正常セクタ
(ユーザエリア723c)と交替使用され、同じく論理
セクタ番号の設定位置が後方にシフトする。
【0020】この交代処理の結果、スペアエリア(Spar
e Area)724内の最初からm+nセクタ分737に論
理セクタ番号が設定され、ユーザー情報記録可能領域に
なる。その結果、スペアエリア724内の不使用領域7
26はm+nセクタ分減少する。
【0021】この時の欠陥セクタのアドレスは、一次欠
陥リスト(PDL; Primary DefectList)に書き込ま
れ、欠陥セクタにはユーザ情報の記録が禁止される。も
しサーティファイ中に欠陥セクタが発見されないとき
は、PDLには何も書き込まない。同様にもしもスペア
エリア724内の記録使用領域743内にも欠陥セクタ
が発見された場合には、そのスペアセクタのアドレスも
PDLに書き込まれる。上記スリッピング交替処理の結
果、欠陥セクタのないユーザエリア723a〜723c
とスペアエリア724内の記録使用領域743がそのグ
ループの情報記録使用部分(論理セクタ番号設定領域7
35)となり、この部分に連続した論理セクタ番号が割
り当てられる。
【0022】図1(c)は、図3のデータエリア608
内での、他の交替処理であるスキッピング交替処理(Sk
ipping Replacement Algorithm)を説明する図である。
【0023】スキッピング交替処理は、映像情報や音声
情報など途切れる事無く連続的(シームレス)にユーザ
ー情報を記録する必要がある場合の欠陥処理に適した処
理方法である。
【0024】このスキッピング交替処理は、16セクタ
単位、すなわちECCブロック単位(1セクタが2kバ
イトなので32kバイト単位)で実行される。
【0025】たとえば、正常なECCブロックで構成さ
れるユーザエリア723aの後に1個の欠陥ECCブロ
ック741が発見されれば、この欠陥ECCブロック7
41に記録予定だったデータは、直後の正常なユーザエ
リア723bのECCブロックに代わりに記録される
(交替処理744)。同様にk個の連続した欠陥ECC
ブロック742が発見されれば、これらの欠陥ブロック
742に記録する予定だったデータは、直後の正常なユ
ーザエリア723cのk個のECCブロックに代わりに
記録される。
【0026】こうして、該当グループのユーザエリア内
で1+k個の欠陥ECCブロックが発見された時は、
(1+k)ECCブロック分がスペアエリア724の領
域内にずれ込み、スペアエリア724内の情報記録に使
用する延長領域743がユーザー情報記録可能領域とな
り、ここに論理セクタ番号が設定される。その結果スペ
アエリア724の不使用領域726は(1+k)ECC
ブロック分減少し、残りの不使用領域746は小さくな
る。
【0027】上記交代処理の結果、欠陥ECCブロック
のないユーザエリア723a〜723cと情報記録に使
用する延長領域743がそのグループ内での情報記録使
用部分(論理セクタ番号設定領域)となる。この時の論
理セクタ番号の設定方法として、欠陥ECCブロックの
ないユーザエリア723a〜723cは初期設定(上記
交代処理前の)時に事前に割り振られた論理セクタ番号
のまま不変に保たれる所に大きな特徴がある。
【0028】その結果、欠陥ECCブロック741内の
各物理セクタに対して初期設定時に事前に割り振られた
論理セクタ番号がそのまま情報記録に使用する延長領域
743内の最初の物理セクタに移動して設定される。ま
たk個連続欠陥ECCブロック742内の各物理セクタ
に対して初期設定時に割り振られた論理セクタ番号がそ
のまま平行移動して、情報記録に使用する延長領域74
3内の該当する各物理セクタに設定される。
【0029】このスキッピング交替処理法では、DVD
−RAMディスクが事前にサーティファイ/検証(Cert
ify)されていなくても、ユーザー情報記録中に発見さ
れた欠陥セクタに対して即座に交替処理を実行できる。
【0030】図1(d)は図3のデータエリア608内
での、さらに他の交替処理であるリニア交替処理(Line
ar Replacement Algorithm)を説明する図である。
【0031】このリニア交替処理も、16セクタ単位す
なわちECCブロック単位(32kバイト単位)で実行
される。
【0032】リニア交替処理では、欠陥ECCブロック
751が該当グループ内で最初に使用可能な正常スペア
ブロック(スペアエリア724内の最初の交代記録箇所
753)と交替(置換)される(交替処理758)。こ
の交代処理の場合、欠陥ECCブロック751上に記録
する予定だったユーザー情報はそのままスペアエリア7
24内の交代記録箇所753上に記録されると共に、論
理セクタ番号設定位置もそのまま交代記録箇所753上
に移される。同様にk個の連続欠陥ECCブロック75
2に対しても記録予定だったユーザー情報と論理セクタ
番号設定位置がスペアエリア724内の交代記録箇所7
54に移る。
【0033】リニア交替処理とスキッピング交替処理の
場合には欠陥ブロックのアドレスおよびその最終交替
(置換)ブロックのアドレスは、SDLに書き込まれ
る。SDL(二次欠陥リスト)アップされた交替ブロッ
クが、後に欠陥ブロックであると判明したときは、ダイ
レクトポインタ法を用いてSDLに登録を行なう。この
ダイレクトポインタ法では、交替ブロックのアドレスを
欠陥ブロックのものから新しいものへ変更することによ
って、交替された欠陥ブロックが登録されているSDL
のエントリが修正される。上記二次欠陥リストSDLを
更新するときは、SDL内の更新カウンタを1つインク
リメントする。
【0034】[書込処理]あるグループのセクタにデー
タ書込を行うときは、一次欠陥リスト(PDL)にリス
トされた欠陥セクタはスキップされる。そして、前述し
たスリッピング交替処理にしたがって、欠陥セクタに書
き込もうとするデータは次に来るデータセクタに書き込
まれる。もし書込対象ブロックが二次欠陥リスト(SD
L)にリストされておれば、そのブロックへ書き込もう
とするデータは、前述したリニア交替処理またはスキッ
ピング交替処理にしたがって、SDLにより指示される
スペアブロックに書き込まれる。
【0035】なお、パーソナルコンピュータの環境下で
は、パーソナルコンピュータファイルの記録時にはリニ
ア交替処理が利用され、AVファイルの記録時にはスキ
ッピング交替処理が利用される。 [一次欠陥リスト;PDL]一次欠陥リスト(PDL)
は常にDVD−RAMディスクに記録されるものである
が、その内容が空であることはあり得る。
【0036】PDLは、初期化時に特定された全ての欠
陥セクタのアドレスを含む。これらのアドレスは、昇順
にリストされる。PDLは必要最小限のセクタ数で記録
するようにする。そして、PDLは最初のセクタの最初
のユーザバイトから開始する。PDLの最終セクタにお
ける全ての未使用バイトは、0FFhにセットされる。
このPDLには、以下のような情報が書き込まれること
になる: バイト位置 PDLの内容 0 00h;PDL識別子 1 01h;PDL識別子 2 PDL内のアドレス数;MSB 3 PDL内のアドレス数;LSB 4 最初の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号;MSB) 5 最初の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号) 6 最初の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号) 7 最初の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号;LSB) … … x−3 最後の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号;MSB) x−2 最後の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号) x−1 最後の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号) x 最後の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号;LSB) *注;第2バイトおよび第3バイトが00hにセットされているときは、第3 バイトはPDLの末尾となる。
【0037】なお、マルチセクタに対する一次欠陥リス
ト(PDL)の場合、欠陥セクタのアドレスリストは、
2番目以降の後続セクタの最初のバイトに続くものとな
る。つまり、PDL識別子およびPDLアドレス数は、
最初のセクタにのみ存在する。
【0038】PDLが空の場合、第2バイトおよび第3
バイトは00hにセットされ、第4バイトないし第20
47バイトはFFhにセットされる。
【0039】また、DDS/PDLブロック内の未使用
セクタには、FFhが書き込まれる。
【0040】[二次欠陥リスト;SDL]二次欠陥リス
ト(SDL)は初期化段階で生成され、サーティファイ
の後に使用される。全てのディスクには、初期化中にS
DLが記録される。
【0041】このSDLは、欠陥データブロックのアド
レスおよびこの欠陥ブロックと交替するスペアブロック
のアドレスという形で、複数のエントリを含んでいる。
SDL内の各エントリには、8バイト割り当てられてい
る。つまり、その内の4バイトが欠陥ブロックのアドレ
スに割り当てられ、残りの4バイトが交替ブロックのア
ドレスに割り当てられている。
【0042】上記アドレスリストは、欠陥ブロックおよ
びその交替ブロックの最初のアドレスを含む。欠陥ブロ
ックのアドレスは、昇順に付される。
【0043】SDLは必要最小限のセクタ数で記録さ
れ、このSDLは最初のセクタの最初のユーザデータバ
イトから始まる。SDLの最終セクタにおける全ての未
使用バイトは、0FFhにセットされる。その後の情報
は、4つのSDL各々に記録される。
【0044】SDLにリストされた交替ブロックが、後
に欠陥ブロックであると判明したときは、ダイレクトポ
インタ法を用いてSDLに登録を行なう。このダイレク
トポインタ法では、交替ブロックのアドレスを欠陥ブロ
ックのものから新しいものへ変更することによって、交
替された欠陥ブロックが登録されているSDLのエント
リが修正される。その際、SDL内のエントリ数は、劣
化セクタによって変更されることはない。
【0045】このSDLには、以下のような情報が書き
込まれることになる: バイト位置 SDLの内容 0 (00);SDL識別子 1 (02);SDL識別子 2 (00) 3 (01) 4 更新カウンタ;MSB 5 更新カウンタ 6 更新カウンタ 7 更新カウンタ;LSB 8〜26 予備(00h) 27〜29 ゾーン内スペアセクタを全て使い切ったことを示すフラグ 30 SDL内のエントリ数;MSB 31 SDL内のエントリ数;LSB 32 最初の欠陥ブロックのアドレス (セクタ番号;MSB) 33 最初の欠陥ブロックのアドレス(セクタ番号) 34 最初の欠陥ブロックのアドレス(セクタ番号) 35 最初の欠陥ブロックのアドレス (セクタ番号;LSB) 36 最初の交替ブロックのアドレス (セクタ番号;MSB) 37 最初の交替ブロックのアドレス(セクタ番号) 38 最初の交替ブロックのアドレス(セクタ番号) 39 最初の交替ブロックのアドレス (セクタ番号;LSB) … … y−7 最後の欠陥ブロックのアドレス (セクタ番号;MSB) y−6 最後の欠陥ブロックのアドレス(セクタ番号) y−5 最後の欠陥ブロックのアドレス(セクタ番号) y−4 最後の欠陥ブロックのアドレス (セクタ番号;LSB) y−3 最後の交替ブロックのアドレス (セクタ番号;MSB) y−2 最後の交替ブロックのアドレス(セクタ番号) y−1 最後の交替ブロックのアドレス(セクタ番号) y 最後の交替ブロックのアドレス (セクタ番号;LSB) *注;第30〜第31バイト目の各エントリは8バイト長。
【0046】なお、マルチセクタに対する二次欠陥リス
ト(SDL)の場合、欠陥ブロックおよび交替ブロック
のアドレスリストは、2番目以降の後続セクタの最初の
バイトに続くものとなる。つまり、上記SDLの内容の
第0バイト目〜第31バイト目は、最初のセクタにのみ
存在する。また、SDLブロック内の未使用セクタに
は、FFhが書き込まれる。
【0047】図2は、録画再生アプリケーションソフト
を用いてパーソナルコンピュータ上で映像情報の記録再
生処理を行う場合において、パーソナルコンピュータ上
のプログラムソフトの階層構造と各階層で扱うアドレス
空間との関係を説明する図である。図2は、この実施の
形態の説明で必要なアプリケーション、ファイルシステ
ムおよび光ディスクドライブの関係を示している。
【0048】図2において、情報記録再生装置(OD
D:Optical Disk Drive)3は、パーソナルコンピュー
タシステム(PCシステム)の情報記録再生装置と同一
のものとして示している。
【0049】図2の File System 2と録画再生アプリ
ケーションソフト(録再アプリ)1の両者のプログラム
は通常はPCシステム中のHDD121内に保存されて
おり、File System 2はパーソナルコンピューターシス
テム110の起動時にメインメモリー112に転送さ
れ、また録画再生アプリケーションソフトプログラム使
用時に録画再生アプリケーションソフト(録再アプリ)
1のプログラムがメインメモリー112上に転送され
る。またコンピューターシステムにおいて情報処理や情
報の記録再生をおこなう担当部門は、録画再生アプリケ
ーションソフト(以後、録再アプリと略する)1レイヤ
ー、ファイルシステム(File System )2レイヤー、オ
プティカルディスクドライブ(Optical Disk Drive ;O
DD)3レイヤーと、制御階層が分割されている。そし
て、それぞれの階層間にはインターフェースとなるコマ
ンドが定義されている。またそれぞれの階層で扱うアド
レスも異なる。つまり録再アプリ1は、AVAddressを取
り扱い、File System2は、AV Addressに基き論理セ
クタ番号(LSN)または論理ブロック番号(LBN)を取り
扱い、ODD3は、論理セクタ番号(BSN)、論理ブロック
番号(LBN)に基き物理セクタ番号(PSN)を扱うように
なっている。
【0050】図3は、DVD−RAMディスクのレイア
ウトとその記録内容の概要を説明する図である。
【0051】ディスク内周側のリードインエリア(Lead
-in Area)607は、光反射面が凹凸形状をしたエンボ
スドデータゾーン(Embossed data Zone)611、表面
が平坦(鏡面)なミラーゾーン(Mirror Zone)612
および書替可能なリライタブルデータゾーン(Rewritab
le data Zone)613で構成される。
【0052】エンボスドデータゾーン611は、図4の
ように基準信号を表すリファレンス信号ゾーン(Refere
nce signal Zone)653および制御データゾーン(Con
troldata Zone)655を含み、ミラーゾーン612は
接続ゾーン(Connection Zone)657を含む。
【0053】リライタブルデータゾーン613は、ディ
スクテストゾーン(Disk test Zone)658と、ドライ
ブテストゾーン(Drive test Zone)660と、ディス
クID(識別子)が示されたディスク識別子ゾーン(Di
sc identification Zone)662と、欠陥管理エリアD
MA1およびDMA2 663を含んでいる。
【0054】ディスク外周側のリードアウトエリア(Le
ad-out Area)609は、図5に示すように、欠陥管理
エリアDMA3およびDMA4 691と、ディスクI
D(識別子)が示されたディスク識別子ゾーン692、
ドライブテストゾーン694とディスクテストゾーン6
95を含む書替可能なリライタブルデータゾーン645
で構成される。
【0055】図3において、リードインエリア607と
リードアウトエリア609との間のデータエリア608
は、24個の年輪状のゾーン00 620〜ゾーン23 6
43に分割されている。各ゾーンは一定の回転速度を持
っているが、異なるゾーン間では回転速度が異なる。ま
た、各ゾーンを構成するセクタ数も、ゾーン毎に異な
る。
【0056】具体的には、ディスク内周側のゾーン00
620等は回転速度が早く構成セクタ数は少ない。一
方、ディスク外周側のゾーン23 643等は回転速度が
遅く構成セクタ数が多い。このようなレイアウトによっ
て、各ゾーン内ではCAVのような高速アクセス性を実
現し、ゾーン全体でみればCLVのような高密度記録性
を実現している。
【0057】図4と図5は、それぞれ、図3のレイアウ
トにおける、リードインエリア607およびリードアウ
トエリア609の構成を、詳細に示している。
【0058】エンボスドデータゾーン611の制御デー
タゾーン655には、適用されるDVD規格のタイプ
(DVD−ROM・DVD−RAM・DVD−R等)お
よびパートバージョンを示すブックタイプ・アンド・パ
ートバージョン(Book type and Part version)671
と、ディスクサイズおよび最小読出レートを示すディス
クサイズ・アンド・ミニマムリードアウトレート(Disc
size and minimum read-out rate)672と、1層R
OMディスク、1層RAMディスク、2層ROMディス
ク等のディスク構造を示すディスク構成(Disc structu
re)673と、記録密度を示すレコーディングデンティ
シー(Recording density)674と、データが記録さ
れている位置を示すデータエリアアロケーション(Data
Area allocation)675と、情報記憶媒体の内周側に
情報記憶媒体個々の製造番号などが書き換え不可能な形
で記録されたBCAディスクリプタ(Burst Cutting Ar
ea descriptor)676と、記録時の露光量指定のため
の線速度条件を示すベロシティ(Velocity)677と、
再生時の情報記憶媒体への露光量を表すリードパワー
(Read power)678と、記録時に記録マーク形成のた
めに情報記憶媒体に与える最大露光量を表すピークパワ
ー(Peak power)679と、消去時に情報記憶媒体に与
える最大露光量を表すバイアスパワー(Bias power)6
80と、媒体の製造に関する情報682が記録されてい
る。
【0059】別の言い方をすると、この制御データゾー
ン655には、記録開始・記録終了位置を示す物理セク
タ番号などの情報記憶媒体全体に関する情報と、記録パ
ワー、記録パルス幅、消去パワー、再生パワー、記録・
消去時の線速などの情報と、記録・再生・消去特性に関
する情報と、個々のディスクの製造番号など情報記憶媒
体の製造に関する情報等が事前に記録されている。
【0060】リードインエリア607およびリードアウ
トエリア609のリライタブルデータゾーン613、6
45には、各々の媒体(個々のDVDーRAMディス
ク)毎の固有ディスク名記録領域(ディスク識別子ゾー
ン662、692)と、試し記録領域(記録消去条件の
確認用であるドライブテストゾーン660、694とデ
ィスクテストゾーン659、695)と、データエリア
内の欠陥領域に関する管理情報記録領域(ディフェクト
マネジメントエリア;DMA1&DMA2 663、D
MA3&DMA4 691)が設けられている。これら
の領域を利用することで、個々のディスクに対して最適
な記録が可能となる。
【0061】図6は図3のレイアウトにおける、データ
エリア608内の詳細を説明する図である。
【0062】24個のゾーン(Zone)毎に同数のグルー
プ(Group)が割り当てられている。各グループは、デ
ータ記録に使用するユーザエリア723および交替処理
に使用するスペアエリア724のペアを含んでいる。こ
のユーザエリア723およびスペアエリア724のペア
は、各ゾーン毎に、ガードエリア(Guard Area)77
1、772により分離されている。
【0063】各グループのユーザエリア723およびス
ペア領域(スペアエリア)724は同じ回転速度のゾー
ンに収まっており、グループ番号の小さい方が高速回転
ゾーンに属し、グループ番号の大きい方が低速回転ゾー
ンに属する。低速回転ゾーンのグループは高速回転ゾー
ンのグループよりもセクタ数が多いが、低速回転ゾーン
はディスクの回転半径が大きいので、ディスク上での物
理的な記録密度はゾーン全体(グループ全て)に渡りほ
ぼ均一になる。
【0064】各グループにおいて、ユーザエリア723
はセクタ番号の小さい方(つまりディスク上で内周側)
に配置され、スペアエリア724はセクタ番号の大きい
方(ディスク上で外周側)に配置される。
【0065】次に、情報記憶媒体としてDVDーRAM
ディスク上に記録される情報の記録信号構造とその記録
信号構造の作成方法について説明する。なお、媒体上に
記録される情報の内容そのものは「情報」と呼び、同一
内容の情報に対しスクランブルしたり変調したりしたあ
との構造や表現、つまり信号形態が変換された後の
“1”〜“0”の状態のつながりは「信号」と表現し
て、両者を適宜区別することにする。
【0066】図7は図3のデータエリア部分に含まれる
セクタ内部の構造を説明する図である。
【0067】図7の1セクタ501aは図6のセクタ番
号の1つに対応し、図8に示すように2048バイトの
サイズを持つ。各セクタは、情報記憶媒体(DVD−R
AMディスク)の記録面上にエンボスなどの凹凸構造で
事前に記録されたヘッダ573、574を先頭に、同期
コード575、576と変調後の信号577、578を
交互に含んでいる。
【0068】図8は、図3のデータエリア608に含ま
れる情報の記録単位(Error Correction CodeのECC
単位)を説明する図である。
【0069】パーソナルコンピュータ用の情報記憶媒体
(ハードディスクHDDや光磁気ディスクMOなど)の
ファイルシステムで多く使われるファイルアロケーショ
ンテーブル(File Allocation Table)FATでは、2
56バイトまたは512バイトを最小単位として、情報
記憶媒体へ情報が記録される。
【0070】それに対し、CD−ROMやDVD−RO
M、DVD−RAMなどの情報記憶媒体では、ファイル
システムとしてUDF(Universal Disk Format;詳細
は後述)を用いており、ここでは2048バイトを最小
単位として情報記憶媒体へ情報が記録される。この最小
単位をセクタと呼ぶ。つまりUDFを用いた情報記憶媒
体に対しては、図8に示すように、セクタ501毎に2
048バイトずつの情報を記録して行く。
【0071】CD−ROMやDVD−ROMではカート
リッジを使わず裸ディスクで取り扱うため、ユーザサイ
ドで情報記憶媒体表面に傷が付いたり表面にゴミが付着
し易い。情報記憶媒体表面に付いたゴミや傷の影響で特
定のセクタ(たとえば図8のセクタ501c)が再生不
可能(もしくは記録不能)な場合が発生する。
【0072】DVDでは、そのような状況を考慮したエ
ラー訂正方式(積符号を利用したECC)が採用されて
いる。具体的には16個ずつのセクタ(図8ではセクタ
501aからセクタ501pまでの16個のセクタ)で
1個のECC(Error Correction Code)ブロック50
2を構成し、その中で強力なエラー訂正機能を持たせて
いる。その結果、たとえばセクタ501cが再生不可能
といったような、ECCブロック502内のエラーが生
じても、エラー訂正され、ECCブロック502のすべ
ての情報を正しく再生することが可能となる。
【0073】図9は図3のデータエリア608内でのゾ
ーンとグループ(図6参照)との関係を説明する図であ
る。
【0074】図3の各ゾーン:ゾーン00 620〜ゾー
ン23 643は、DVD−RAMディスクの記録面上に
物理的に配置されるもので、図3の物理セクタ番号60
4の欄および図9に記述してあるように、データエリア
608内のユーザエリア00705の最初の物理セクタの
物理セクタ番号(開始物理セクタ番号701)は、03
1000h(hは16進数表示の意味)に設定されてい
る。
【0075】物理セクタ番号はディスクの外周側704
に行くに従って増加し、ユーザエリア00 705、ユー
ザエリア01 706、ユーザエリア23 707;スペア
エリア00 708、スペアエリア01 709、スペアエ
リア23 710;ガードエリア711、ガードエリア7
12、ガードエリア713のいかんに関わらず、連続し
た番号が付与されている。従ってゾーン620〜643
をまたがって物理セクタ番号には連続性が保たれてい
る。
【0076】これに対して、ユーザエリア705、70
6、707およびスペアエリア708、709、710
のペアで構成される各グループ714、715、716
の間には、それぞれ、ガードエリア711、712、7
13が挿入配置されている。そのため各グループ71
4、715、716をまたがった物理セクタ番号には図
6のように不連続性が生じる。
【0077】図9の構成を持つDVDーRAMディスク
が情報記録再生部(物理系ブロック)を有した情報記録
再生装置で使用される場合には、光学ヘッドがガードエ
リア711、712、713を通過する間に、DVD−
RAMディスクの回転速度を切り替える処理を行なうこ
とができる。例えば光ヘッドがグループ00 705から
グループ01 715にシークする場合、光ヘッドがガー
ドエリア711を通過中にDVD−RAMディスクの回
転速度が切り替えられる。
【0078】図10は、図3のデータエリア608内で
の論理セクタ番号の設定方法を説明する図である。論理
セクタの最小単位は物理セクタの最小単位と一致し、2
048バイト単位になっている。各論理セクタは、以下
の規則に従い、対応した物理セクタ位置に割り当てられ
る。
【0079】図9の説明で述べたように、物理的にガー
ドエリア712、712、713がDVD−RAMディ
スクの記録面上に設けられているため、各グループ71
4、715、716をまたがった物理セクタ番号には不
連続性が生じる。しかし、論理セクタ番号は、各グルー
プ00 714、グループ01 715、グループ23 71
6をまたがった位置で連続につながるような設定方法を
取っている。このグループ00 714、グループ01 7
15〜グループ23 716の並びは、グループ番号の小
さい方(物理セクタ番号の小さい方)がDVD−RAM
ディスクの内周側(リードインエリア607側)に配置
され、グループ番号の大きい方(物理セクタ番号の大き
い方)がDVD−RAMディスクの外周側(リードアウ
トエリア609側)に配置される。
【0080】この配置において、DVD−RAMディス
クの記録面上に全く欠陥がない場合には、各論理セクタ
は、図9のユーザエリア00 705〜ユーザエリア23
707内の全物理セクタに1対1に割り当てられる。そ
して、物理セクタ番号が031000hである開始物理
セクタ番号701位置でのセクタの論理セクタ番号は、
0hに設定される(図6の各グループ内最初のセクタの
論理セクタ番号774の欄を参照)。
【0081】このように記録面上に全く欠陥がない場合
には、スペアエリア00 708〜スペアエリア23 71
0内の各セクタに対しては論理セクタ番号は事前には設
定されていない。
【0082】DVD−RAMディスクへの記録前に行う
記録面上の事前の欠陥位置検出処理であるサーティファ
イ(Certify)処理時や再生時、あるいは記録時にユー
ザエリア00 705〜ユーザエリア23 707内に欠陥
セクタを発見した場合には、交替処理の結果、代替処理
を行ったセクタ数だけ、スペアエリア00 708〜スペ
アエリア23 710内の対応セクタに対して、論理セク
タ番号が設定される。次に、ユーザエリアで生じた欠陥
を処理する方法を幾つか説明する。その前に、欠陥処理
に必要な欠陥管理エリア(図4または図5のディフェク
トマネジメントエリア(DMA1〜DMA4 663、
691)およびその関連事項について説明しておく。 [欠陥管理エリア]欠陥管理エリア(DMA1〜DMA
4 663、691)はデータエリアの構成および欠陥
管理の情報を含むデータで、たとえば32セクタで構成
される。2つの欠陥管理エリア(DMA1、DMA2
663)はDVD―RAMディスクのリードインエリア
607内に配置され、他の2つの欠陥管理エリア(DM
A3、DMA4 691)はDVD−RAMディスクの
リードアウトエリア609内に配置される。各欠陥管理
エリア(DMA1〜DMA4 663、691)の後に
は、適宜、予備のセクタ(スペアセクタ)が付加されて
いる。
【0083】各欠陥管理エリア(DMA1〜DMA4
663、691)は、2つのブロックに分かれている。
各欠陥管理エリア(DMA1〜DMA4 663、69
1)の最初のブロックには、DVD―RAMディスクの
定義情報構造(DDS;DiscDefinition Structure)お
よび一次欠陥リスト(PDL;Primary Defect List)
が含まれる。各欠陥管理エリア(DMA1〜DMA4
663、691)の2番目のブロックには、二次欠陥リ
スト(SDL;Secondary Defect List)が含まれる。
4つの欠陥管理エリア(DMA1〜DMA4 663、
691)の4つの一次欠陥リスト(PDL)は同一内容
となっており、それらの4つの二次欠陥リスト(SD
L)も同一内容となっている。
【0084】4つの欠陥管理エリア(DMA1〜DMA
4 663、691)の4つの定義情報構造(DDS)
は基本的には同一内容であるが、4つの欠陥管理エリア
それぞれのPDLおよびSDLに対するポインタについ
ては、それぞれ個別の内容となっている。
【0085】ここでDDS/PDLブロックは、DDS
およびPDLを含む最初のブロックを意味する。また、
SDLブロックは、SDLを含む2番目のブロックを意
味する。
【0086】DVDーRAMディスクを初期化したあと
の各欠陥管理エリア(DMA1〜DMA4 663、6
91)の内容は、以下のようになっている: (1)各DDS/PDLブロックの最初のセクタはDD
Sを含む; (2)各DDS/PDLブロックの2番目のセクタはP
DLを含む; (3)各SDLブロックの最初のセクタはSDLを含
む。
【0087】一次欠陥リストPDLおよび二次欠陥リス
トSDLのブロック長は、それぞれのエントリ数によっ
て決定される。各欠陥管理エリア(DMA1〜DMA4
663、691)の未使用セクタはデータ0FFhで
書き潰される。また、全ての予備セクタは00hで書き
潰される。 [ディスク定義情報]定義情報構造DDSは、1セクタ
分の長さのテーブルからなる。このDDSはディスク1
0の初期化方法と、PDLおよびSDLそれぞれの開始
アドレスを規定する内容を持つ。DDSは、ディスク1
0の初期化終了時に、各欠陥管理エリア(DMA)の最
初のセクタに記録される。 [スペアセクタ]各データエリア608内の欠陥セクタ
は、所定の欠陥管理方法(後述する検証、スリッピング
交替、スキッピング交替、リニア交替)により、正常セ
クタに置換(交替)される。この交替のためのスペアセ
クタの位置は、図9に示したスペアエリア00 708〜
スペアエリア23 710の各グループのスペアエリアに
含まれる。またこの各スペアエリア内のでの物理セクタ
番号は、図6のスペアエリア724の欄に記載されてい
る。
【0088】DVD−RAMディスクは使用前に初期化
できるようになっているが、この初期化は、サーティフ
ァイ/検証の有無に拘わらず実行可能となっている。
【0089】欠陥セクタは、スリッピング交替処理(Sl
ipping Replacement Algorithm)、スキッピング交替処
理(Skipping Replacement Algorithm)あるいはリニア
交替処理(Linear Replacement Algorithm)により処理
される。これらの処理(Algorithm)により前記PDL
およびSDLにリストされるエントリ数の合計は、所定
数、たとえば4092以下とされる。 [初期化・サーティファイ]DVD−RAMディスクの
データエリア608にユーザー情報を記録する前に初期
化処理を行い、データエリア608内の全セクタの欠陥
状況の検査(サーティファイ)を行なう場合が多い。初
期化段階で発見された欠陥セクタは特定され、連続した
欠陥セクタ数に応じてスリッピング交替処理あるいはリ
ニア交替処理によりユーザエリア723内の欠陥セクタ
はスペアエリア724内の予備セクタで補間される。サ
ーティファイの実行中にDVD−RAMディスクのゾー
ン内スペアセクタを使い切ってしまったときは、そのD
VD−RAMディスクは不良と判定し、以後そのDVD
−RAMディスクは使用しないものとする。
【0090】全ての定義情報構造DDSのパラメータ
は、4つのDDSセクタに記録される。一次欠陥リスト
PDLおよび二次欠陥リストSDLは、4つの欠陥管理
エリア(DMA1〜DMA4 663、691)に記録
される。最初の初期化では、SDL内のアップデートカ
ウンタは00hにセットされ、全ての予約ブロックは0
0hで書き潰される。
【0091】なお、ディスク10をコンピュータのデー
タ記憶用に用いるときは上記初期化 ・サーティファイが行われるが、ビデオ録画用に用いら
れるときは、上記初期化 ・サーティファイを行うことなく、いきなりビデオ録画
することもあり得る。
【0092】情報再生装置もしくは情報記録再生装置1
03は、図11に示すように、大きく2つのブロックか
ら構成される。
【0093】情報再生部もしくは情報記録再生部(物理
系ブロック)101は、情報記憶媒体(光ディスク)を
回転させ、光学ヘッドを用いて情報記憶媒体(光ディス
ク)にあらかじめ記録してある情報を読み取る(または
情報記憶媒体に新たな情報を記録する)機能を有する。
【0094】具体的には情報記憶媒体(光ディスク)を
回転させるスピンドルモーター、情報記憶媒体(光ディ
スク)に記録してある情報を再生する光学ヘッド、再生
したい情報が記録されている情報記憶媒体(光ディス
ク)上の半径位置に光学ヘッドを移動させるための光学
ヘッド移動機構、や各種サーボ回路などから構成されて
いる。なお、これらのブロックに関する詳細説明は、図
12を参照して後述する。
【0095】応用構成部(アプリケーションブロック)
102は、情報再生部もしくは情報記録再生部(物理系
ブロック)101から得られた再生信号cに処理を加え
て情報再生装置もしくは情報記録再生装置103の外に
再生情報aを伝送する働きをする。情報再生装置もしく
は情報記録再生装置103の具体的用途(使用目的)に
応じてこのブロック内の構成が変化する。この応用構成
部(アプリケーションブロック)102の構成に付いて
も後述する。
【0096】また情報記録再生装置の場合には以下の手
順で外部から与えられた記録情報bを情報記憶媒体(光
ディスク)に記録する。
【0097】・外部から与えられた記録情報bは直接応
用構成部(アプリケーションブロック)102に転送さ
れる。
【0098】・応用構成部(アプリケーションブロッ
ク)102内で記録情報bに処理を加え た後、記録信
号dを情報記録再生部(物理系ブロック)101へ伝送
する。 ・伝送された記録信号dを情報記録再生部(物理系ブロ
ック)101内で情報記憶媒体に記録する。
【0099】次に、情報記録再生装置103内の情報記
録再生部(物理系ブロック)101の内部構造を説明す
る。
【0100】図12は情報記録再生装置の情報記録再生
部(物理系ブロック)内の構成の一例を説明するブロッ
ク図である。
【0101】まず、情報記録再生部の基本機能を説明す
る。
【0102】情報記録再生部では、情報記憶媒体(光デ
ィスク)201上の所定位置に、レーザビームの集光ス
ポットを用いて、新規情報の記録あるいは書き替え(情
報の消去も含む)を行う。また情報記憶媒体201上の
所定位置から、レーザビームの集光スポットを用いて、
既に記録されている情報の再生を行う。
【0103】次に、情報記録再生部の基本機能を達成す
るための手段を説明する。
【0104】上記基本機能を達成するために、情報記録
再生部では、情報記憶媒体201上のトラックに沿って
集光スポットをトレース(追従)させる。情報記憶媒体
201に照射する集光スポットの光量(強さ)を変化さ
せて情報の記録/再生/消去の切り替えを行う。外部か
ら与えられる記録信号dを高密度かつ低エラー率で記録
するために最適な信号に変換する。
【0105】次に、機構部分の構造と検出部分の動作を
説明する。
【0106】<光ヘッド202基本構造と信号検出回路
> <光ヘッド202による信号検出>光ヘッド202は、
基本的には、光源である半導体レーザ素子と光検出器と
対物レンズから構成されている。半導体レーザ素子から
発光されたレーザ光は、対物レンズにより情報記憶媒体
(光ディスク)201上に集光される。情報記憶媒体2
01の光反射膜または光反射性記録膜で反射されたレー
ザ光は光検出器により光電変換される。
【0107】光検出器で得られた検出電流は、アンプ2
13により電流−電圧変換されて検出信号となる。この
検出信号は、フォーカス・トラックエラー検出回路21
7あるいは2値化回路212で処理される。
【0108】一般的に、光検出器は、複数の光検出領域
に分割され、各光検出領域に照射される光量変化を個々
に検出している。この個々の検出信号に対してフォーカ
ス・トラックエラー検出回路217で和・差の演算を行
い、フォーカスずれおよびトラックずれの検出を行う。
この検出とサーボ動作によりフォーカスずれおよびトラ
ックずれを実質的に取り除いた後、情報記憶媒体201
の光反射膜または光反射性記録膜からの反射光量変化を
検出して、情報記憶媒体201上の信号を再生する。
【0109】<フォーカスずれ検出方法>フォーカスず
れ量を光学的に検出する方法としては、たとえば次のよ
うなものがある: [非点収差法]…情報記憶媒体201の光反射膜または
光反射性記録膜で反射されたレーザ光の検出光路に非点
収差を発生させる光学素子(図示せず)を配置し、光検
出器上に照射されるレーザ光の形状変化を検出する方法
である。光検出領域は対角線状に4分割されている。各
検出領域から得られる各検出信号に対し、フォーカス・
トラックエラー検出回路217内で対角上の検出領域か
らの信号の和を取り、その和間の差を取ってフォーカス
エラー検出信号を得る。 [ナイフエッジ法]…情報記憶媒体201で反射された
レーザ光に対して非対称に一部を遮光するナイフエッジ
を配置する方法である。光検出領域は2分割され、各検
出領域から得られる検出信号間の差を取ってフォーカス
エラー検出信号を得る。
【0110】通常、上記非点収差法あるいはナイフエッ
ジ法のいずれかがが採用される。
【0111】<トラックずれ検出方法>情報記憶媒体
(光ディスク)201はスパイラル状または同心円状の
トラックを有し、トラック上に情報が記録される。この
トラックに沿って集光スポットをトレースさせて情報の
再生または記録/消去を行う。安定して集光スポットを
トラックに沿ってトレースさせるため、トラックと集光
スポットの相対的位置ずれを光学的に検出する必要があ
る。
【0112】トラックずれ検出方法としては一般に、次
の方法が用いられている:[位相差検出(Differential
Phase Detection)法]…情報記憶媒体(光ディスク)
201の光反射膜または光反射性記録膜で反射されたレ
ーザ光の光検出器上での強度分布変化を検出する。光検
出領域は対角線上に4分割されている。各検出領域から
得られる各検出信号に対し、フォーカス・トラックエラ
ー検出回路217内で対角上の検出領域からの信号の和
を取り、その和間の差を取ってトラックエラー検出信号
を得る。
【0113】[プッシュプル(Push-Pull)法]…情報
記憶媒体1201反射されたレーザ光の光検出器上での
強度分布変化を検出する。光検出領域は2分割され、各
検出領域から得られる検出信号間の差を取ってトラック
エラー検出信号を得る。
【0114】[ツインスポット(Twin-Spot)法]…半
導体レーザ素子と情報記憶媒体201間の送光系に回折
素子などを配置して光を複数に波面分割し、情報記憶媒
体201上に照射する±1次回折光の反射光量変化を検
出する。再生信号検出用の光検出領域とは別に+1次回
折光の反射光量と−1次回折光の反射光量を個々に検出
する光検出領域を配置し、それぞれの検出信号の差を取
ってトラックエラー検出信号を得る。
【0115】<対物レンズアクチュエータ構造>半導体
レーザ素子から発光されたレーザ光を情報記憶媒体20
1上に集光させる対物レンズ(図示せず)は、対物レン
ズアクチュエータ駆動回路218の出力電流に応じて2
軸方向に移動可能な構造になっている。この対物レンズ
の移動方向には、次の2つがある。すなわち、フォーカ
スずれ補正のために、情報記憶媒体201に対して垂直
方向に移動し、トラックずれ補正のために情報記憶媒体
201の半径方向に移動する方向である。
【0116】対物レンズの移動機構(図示せず)は対物
レンズアクチュエータと呼ばれる。対物レンズアクチュ
エータ構造には、たとえば次のようなものがよく用いら
れる: [軸摺動方式]…中心軸(シャフト)に沿って対物レン
ズと一体のブレードが移動する方式で、ブレードが中心
軸に沿った方向に移動してフォーカスずれ補正を行い、
中心軸を基準としたブレードの回転運動によりトラック
ずれ補正を行う方法である。
【0117】[4本ワイヤ方式]…対物レンズ一体のブ
レードが固定系に対し4本のワイヤで連結されており、
ワイヤの弾性変形を利用してブレードを2軸方向に移動
させる方法である。
【0118】上記いずれの方式も永久磁石とコイルを持
ち、ブレードに連結したコイルに電流を流すことにより
ブレードを移動させる構造になっている。
【0119】<情報記憶媒体201の回転制御系>スピ
ンドルモータ204の駆動力によって回転する回転テー
ブル221上に情報記憶媒体(光ディスク)201を装
着する。
【0120】情報記憶媒体10の回転数は、情報記憶媒
体201から得られる再生信号によって検出する。すな
わち、アンプ213出力の検出信号(アナログ信号)は
2値化回路212でデジタル信号に変換され、この信号
からPLL回路211により一定周期信号(基準クロッ
ク信号)を発生させる。情報記憶媒体回転速度検出回路
214では、この信号を用いて情報記憶媒体201の回
転数を検出し、その値を出力する。
【0121】情報記憶媒体201上で再生あるいは記録
/消去する半径位置に対応した情報記憶媒体回転数の対
応テーブルは、半導体メモリ219に予め記録されてい
る。再生位置または記録/消去位置が決まると、制御部
220は半導体メモリ219情報を参照して情報記憶媒
体201の目標回転数を設定し、その値をスピンドルモ
ータ駆動回路215に通知する。
【0122】スピンドルモータ駆動回路215では、こ
の目標回転数と情報記憶媒体回転速度検出回路214の
出力信号(現状での回転数)との差を求め、その結果に
応じた駆動電流をスピンドルモータ204に与えて、ス
ピンドルモータ204の回転数が一定になるように制御
する。情報記憶媒体回転速度検出回路214の出力信号
は、情報記憶媒体201の回転数に対応した周波数を有
するパルス信号であり、スピンドルモータ駆動回路21
5では、このパルス信号の周波数およびパルス位相の両
方に対して、制御(周波数制御および位相制御)を行な
う。
【0123】<光ヘッド移動機構>この機構は、情報記
憶媒体201の半径方向に光ヘッド202を移動させる
ため光ヘッド移動機構(送りモータ)203を持ってい
る。
【0124】光ヘッド202を移動させるガイド機構と
しては、棒状のガイドシャフトを利用する場合が多い。
このガイド機構では、このガイドシャフトと光ヘッド2
02の一部に取り付けられたブッシュ間の摩擦を利用し
て、光ヘッド202を移動させる。それ以外に回転運動
を使用して摩擦力を軽減させたベアリングを用いる方法
もある。
【0125】光ヘッド202を移動させる駆動力伝達方
法は、図示していないが、固定系にピニオン(回転ギ
ヤ)の付いた回転モータを配置し、ピニオンとかみ合う
直線状のギヤであるラックを光ヘッド202の側面に配
置して、回転モータの回転運動を光ヘッド202の直線
運動に変換している。それ以外の駆動力伝達方法として
は、固定系に永久磁石を配置し、光ヘッド202に配置
したコイルに電流を流して直線的方向に移動させるリニ
アモータ方式を使う場合もある。
【0126】回転モータ、リニアモータいずれの方式で
も、基本的には送りモータに電流を流して光ヘッド20
2移動用の駆動力を発生させている。この駆動用電流は
送りモータ駆動回路216から供給される。
【0127】<各制御回路の機能> <集光スポットトレース制御>フォーカスずれ補正ある
いはトラックずれ補正を行うため、フォーカス・トラッ
クエラー検出回路217の出力信号(検出信号)に応じ
て光ヘッド202内の対物レンズアクチュエータ(図示
せず)に駆動電流を供給する回路が、対物レンズアクチ
ュエータ駆動回路218である。この駆動回路218
は、高い周波数領域まて対物レンズ移動を高速応答させ
るため、対物レンズアクチュエータの周波数特性に合わ
せた特性改善用の位相補償回路を、内部に有している。
【0128】対物レンズアクチュエータ駆動回路218
では、制御部220の命令に応じて、 (イ)フォーカス/トラックずれ補正動作(フォーカス
/トラックループ)のオン/オフ処理と; (ロ)情報記憶媒体201の垂直方向(フォーカス方
向)へ対物レンズを低速で移動させる処理(フォーカス
/トラックループオフ時に実行)と; (ハ)キックパルスを用いて、対物レンズを情報記憶媒
体201の半径方向(トラックを横切る方向)にわずか
に動かして、集光スポットを隣のトラックへ移動させる
処理とが行なわれる。
【0129】<レーザ光量制御> <再生と記録/消去の切り替え処理>再生と記録/消去
の切り替えは情報記憶媒体201上に照射する集光スポ
ットの光量を変化させて行う。
【0130】相変化方式を用いた情報記憶媒体に対して
は、一般的に [記録時の光量]>[消去時の光量]>[再生時の光
量] の関係が成り立ち、光磁気方式を用いた情報記憶媒体に
対しては、一般的に [記録時の光量] [消去時の光量]>[再生時の光
量] の関係がある。光磁気方式の場合では、記録/消去時に
は情報記憶媒体201に加える外部磁場(図示せず)の
極性を変えて記録と消去の処理を制御している。情報再
生時では、情報記憶媒体201上に一定の光量を連続的
に照射している。
【0131】新たな情報を記録する場合には、この再生
時の光量の上にパルス状の断続的光量を上乗せする。半
導体レーザ素子が大きな光量でパルス発光した時に情報
記憶媒体201の光反射性記録膜が局所的に光学的変化
または形状変化を起こし、記録マークが形成される。す
でに記録されている領域の上に重ね書きする場合も同様
に半導体レーザ素子をパルス発光させる。
【0132】すでに記録されている情報を消去する場合
には、再生時よりも大きな一定光量を連続照射する。連
続的に情報を消去する場合にはセクタ単位など特定周期
毎に照射光量を再生時に戻し、消去処理と平行して間欠
的に情報再生を行う。これにより、間欠的に消去するト
ラックのトラック番号やアドレスを再生することで、消
去トラックの誤りがないことを確認しながら消去処理を
行っている。
【0133】<レーザ発光制御>図示していないが、光
ヘッド202内には、半導体レーザ素子の発光量を検出
するための光検出器が内蔵されている。レーザ駆動回路
205では、その光検出器出力(半導体レーザ素子発光
量の検出信号)と記録・再生・消去制御波形発生回路2
06から与えられる発光基準信号との差を取り、その結
果に基づき、半導体レーザへの駆動電流をフィードバッ
ク制御している。
【0134】<機構部分の制御系に関する諸動作> <起動制御>情報記憶媒体(光ディスク)201が回転
テーブル221上に装着され、起動制御が開始される
と、以下の手順に従った処理が行われる。
【0135】(1)制御部220からスピンドルモータ
駆動回路215に目標回転数が伝えられ、スピンドルモ
ータ駆動回路215からスピンドルモータ204に駆動
電流が供給されて、スピンドルモータ204が回転を開
始する。
【0136】(2)同時に制御部220から送りモータ
駆動回路216に対してコマンド(実行命令)が出さ
れ、送りモータ駆動回路216から光ヘッド駆動機構
(送りモータ)203に駆動電流が供給されて、光ヘッ
ド202が情報記憶媒体10の最内周位置に移動する。
その結果、情報記憶媒体201の情報が記録されている
領域を越えてさらに内周部に光ヘッド202が来ている
ことを確認する。
【0137】(3)スピンドルモータ204が目標回転
数に到達すると、そのステータス(状況報告)が制御部
220に出される。
【0138】(4)制御部220から記録・再生・消去
制御波形発生回路206に送られた再生光量信号に合わ
せて半導体レーザ駆動回路205から光ヘッド202内
の半導体レーザ素子に電流が供給されて、レーザ発光が
開始する。
【0139】なお、情報記憶媒体(光ディスク)201
の種類によって再生時の最適照射光量が異なる。起動時
には、そのうちの最も照射光量の低い値に対応した値
に、半導体レーザ素子に供給される電流値を設定する。
【0140】(5)制御部220からのコマンドに従っ
て、光ヘッド202内の対物レンズ(図示せず)を情報
記憶媒体201から最も遠ざけた位置にずらし、ゆっく
りと対物レンズを情報記憶媒体201に近付けるよう対
物レンズアクチュエータ駆動回路218が対物レンズを
制御する。
【0141】(6)同時にフォーカス・トラックエラー
検出回路217でフォーカスずれ量をモニターし、焦点
が合う位置近傍に対物レンズがきたときにステータスを
出して、「対物レンズが合焦点位置近傍にきた」ことを
制御部220に通知する。
【0142】(7)制御部220では、その通知をもら
うと、対物レンズアクチュエータ駆動回路218に対し
て、フォーカスループをオンにするようコマンドを出
す。
【0143】(8)制御部220は、フォーカスループ
をオンにしたまま送りモータ駆動回路216にコマンド
を出して、光ヘッド202をゆっくり情報記憶媒体20
1の外周部方向へ移動させる。
【0144】(9)同時に光ヘッド202からの再生信
号をモニターし、光ヘッド202が情報記憶媒体201
上の記録領域に到達したら、光ヘッド202の移動を止
め、対物レンズアクチュエータ駆動回路218に対して
トラックループをオンさせるコマンドを出す。
【0145】(10)続いて情報記憶媒体201の内周
部に記録されている「再生時の最適光量」および「記録
/消去時の最適光量」が再生され、その情報が制御部2
20を経由して半導体メモリ219に記録される。
【0146】(11)さらに制御部220では、その
「再生時の最適光量」に合わせた信号を記録・再生・消
去制御波形発生回路206に送り、再生時の半導体レー
ザ素子の発光量を再設定する。
【0147】(12)そして、情報記憶媒体201に記
録されている「記録/消去時の最適光量」に合わせて記
録/消去時の半導体レーザ素子の発光量が設定される。
【0148】<アクセス制御>情報記憶媒体201に記
録されたアクセス先情報が再生情報記憶媒体201上の
どの場所に記録されまたどのような内容を持っているか
についての情報は、情報記憶媒体201の種類により異
なる。たとえばDVDディスクでは、この情報は、情報
記憶媒体201内のディレクトリ管理領域またはナビゲ
ーションパックなどに記録されている。
【0149】ここで、ディレクトリ管理領域は、通常は
情報記憶媒体201の内周領域または外周領域にまとま
って記録されている。また、ナビゲーションパックは、
MPEG2のPS(プログラムストリーム)のデータ構
造に準拠したVOBS(ビデオオブジェクトセット)中
のVOBU(ビデオオブジェクトユニット)というデー
タ単位の中に含まれ、次の映像がどこに記録してあるか
の情報を記録している。
【0150】特定の情報を再生あるいは記録/消去した
い場合には、まず上記の領域内の情報を再生し、そこで
得られた情報からアクセス先を決定する。
【0151】<粗アクセス制御>制御部220ではアク
セス先の半径位置を計算で求め、現状の光ヘッド202
位置との間の距離を割り出す。
【0152】光ヘッド202移動距離に対して最も短時
間で到達できる速度曲線情報が事前に半導体メモリ21
9内に記録されている。制御部220は、その情報を読
み取り、その速度曲線に従って以下の方法で光ヘッド2
02の移動制御を行う。
【0153】すなわち、制御部220から対物レンズア
クチュエータ駆動回路218に対してコマンドを出して
トラックループをオフした後、送りモータ駆動回路21
6を制御して光ヘッド202の移動を開始させる。
【0154】集光スポットが情報記憶媒体201上のト
ラックを横切ると、フォーカス・トラックエラー検出回
路217内でトラックエラー検出信号が発生する。この
トラックエラー検出信号を用いて情報記憶媒体201に
対する集光スポットの相対速度を検出することができ
る。
【0155】送りモータ駆動回路216では、このフォ
ーカス・トラックエラー検出回路217から得られる集
光スポットの相対速度と制御部220から逐一送られる
目標速度情報との差を演算し、その結果で光ヘッド駆動
機構(送りモータ)203への駆動電流にフィードバッ
ク制御をかけながら、光ヘッド202を移動させる。前
記<光ヘッド移動機構>の項で述べたように、ガイドシ
ャフトとブッシュあるいはベアリング間には常に摩擦力
が働いている。光ヘッド202が高速に移動している時
は動摩擦が働くが、移動開始時と停止直前には光ヘッド
202の移動速度が遅いため静止摩擦が働く。この静止
摩擦が働く時には(特に停止直前には)、相対的に摩擦
力が増加している。この摩擦力増加に対処するため、光
ヘッド駆動機構(送りモータ)203に供給される電流
が大きくなるように、制御部220からのコマンドによ
って制御系の増幅率(ゲイン)を増加させる。
【0156】<密アクセス制御>光ヘッド202が目標
位置に到達すると、制御部220から対物レンズアクチ
ュエータ駆動回路218にコマンドを出して、トラック
ループをオンさせる。
【0157】集光スポットは、情報記憶媒体201上の
トラックに沿ってトレースしながら、その部分のアドレ
スまたはトラック番号を再生する。
【0158】そこでのアドレスまたはトラック番号から
現在の集光スポット位置を割り出し、到達目標位置から
の誤差トラック数を制御部220内で計算し、集光スポ
ットの移動に必要なトラック数を対物レンズアクチュエ
ータ駆動回路218に通知する。
【0159】対物レンズアクチュエータ駆動回路218
内で1組のキックパルスを発生させると、対物レンズは
情報記憶媒体201の半径方向にわずかに動いて、集光
スポットが隣のトラックへ移動する。
【0160】対物レンズアクチュエータ駆動回路218
内では、一時的にトラックループをオフさせ、制御部2
20からの情報に合わせた回数のキックパルスを発生さ
せた後、再びトラックループをオンさせる。
【0161】密アクセス終了後、制御部220は集光ス
ポットがトレースしている位置の情報(アドレスまたは
トラック番号)を再生し、目標トラックにアクセスして
いることを確認する。
【0162】<連続記録/再生/消去制御>フォーカス
・トラックエラー検出回路217から出力されるトラッ
クエラー検出信号は、送りモータ駆動回路216に入力
されている。上述した「起動制御時」と「アクセス制御
時」には、送りモータ駆動回路216内では、トラック
エラー検出信号を使用しないように制御部220により
制御されている。
【0163】アクセスにより集光スポットが目標トラッ
クに到達したことを確認した後、制御部220からのコ
マンドにより、モータ駆動回路216を経由してトラッ
クエラー検出信号の一部が光ヘッド駆動機構(送りモー
タ)203への駆動電流として供給される。連続に再生
または記録/消去処理を行っている期間中、この制御は
継続される。
【0164】情報記憶媒体201の中心位置は回転テー
ブル221の中心位置とわずかにずれた偏心を持って装
着されている。トラックエラー検出信号の一部を駆動電
流として供給すると、偏心に合わせて光ヘッド202全
体が微動する。
【0165】また長時間連続して再生または記録/消去
処理を行うと、集光スポット位置が徐々に外周方向また
は内周方向に移動する。トラックエラー検出信号の一部
を光ヘッド移動機構(送りモータ)203への駆動電流
として供給した場合には、それに合わせて光ヘッド20
2が徐々に外周方向または内周方向に移動する。
【0166】このようにして対物レンズアクチュエータ
のトラックずれ補正の負担を軽減することにより、トラ
ックループを安定化させることができる。
【0167】<終了制御>一連の処理が完了し、動作を
終了させる場合には以下の手順に従って処理が行われ
る。
【0168】(1)制御部220から対物レンズアクチ
ュエータ駆動回路218に対して、トラックループをオ
フさせるコマンドが出される。
【0169】(2)制御部220から対物レンズアクチ
ュエータ駆動回路218に対して、フォーカスループを
オフさせるコマンドが出される。
【0170】(3)制御部220から記録・再生・消去
制御波形発生回路206に対して、半導体レーザ素子の
発光を停止させるコマンドが出される。
【0171】(4)スピンドルモータ駆動回路215に
対して、基準回転数として0が通知される。
【0172】<情報記憶媒体への記録信号/再生信号の
流れ> <再生時の信号の流れ> <2値化・PLL回路>先の<光ヘッド202による信
号検出>の項で述べたように、情報記憶媒体(光ディス
ク)201の光反射膜または光反射性記録膜からの反射
光量変化を検出して、情報記憶媒体201上の信号を再
生する。アンプ213で得られた信号は、アナログ波形
を有している。2値化回路212は、コンパレーターを
用いて、そのアナログ信号を“1”および“0”からな
る2値のデジタル信号に変換する。
【0173】こうして2値化回路212で得られた再生
信号から、PLL回路211において、情報再生時の基
準信号が取り出される。すなわち、PLL回路211は
周波数可変の発振器を内蔵しており、この発振器から出
力されるパルス信号(基準クロック)と2値化回路21
2出力信号との間で周波数および位相の比較が行われ
る。この比較結果を発振器出力にフィードバックするこ
とで、情報再生時の基準信号を取り出している。
【0174】<信号の復調>復調回路210は、変調さ
れた信号と復調後の信号との間の関係を示す変換テーブ
ルを内蔵している。復調回路210は、PLL回路21
1で得られた基準クロックに合わせて変換テーブルを参
照しながら、入力信号(変調された信号)を元の信号
(復調された信号)に戻す。復調された信号は、半導体
メモリ219に記録される。
【0175】<エラー訂正処理>エラー訂正回路209
の内部では、半導体メモリ219に保存された信号に対
し、内符号PIと外符号POを用いてエラー箇所を検出
し、エラー箇所のポインタフラグを立てる。その後、半
導体メモリ219から信号を読み出しながらエラーポイ
ンタフラグに合わせて逐次エラー箇所の信号を訂正した
後、再度半導体メモリ219に訂正後情報を記録する。
【0176】情報記憶媒体201から再生した情報を再
生信号cとして外部に出力する場合には、半導体メモリ
219に記録されたエラー訂正後情報から内符号PIお
よび外符号POをはずして、バスライン224を経由し
てデータI/Oインターフェイス222へ転送する。デ
ータI/Oインターフェイス222が、エラー訂正回路
209から送られてきた信号を再生信号cとして出力す
る。
【0177】<情報記憶媒体201に記録される信号形
式>情報記憶媒体201上に記録される信号に対して
は、以下のことを満足することが要求される: (イ)情報記憶媒体201上の欠陥に起因する記録情報
エラーの訂正を可能とすること; (ロ)再生信号の直流成分を“0”にして再生処理回路
の簡素化を図ること; (ハ)情報記憶媒体201に対してできるだけ高密度に
情報を記録すること。以上の要求を満足するため、情報
記録再生部(物理系ブロック)では、「エラー訂正機能
の付加」と「記録情報に対する信号変換(信号の変復
調)」とを行っている。
【0178】<記録時の信号の流れ> <エラー訂正コードECC付加処理>エラー訂正コード
ECC付加処理について説明する。情報記憶媒体201
に記録したい情報dが、生信号の形で、データI/Oイ
ンターフェイス222に入力される。この記録信号d
は、そのまま半導体メモリ219に記録される。その
後、ECCエンコーダ208内において、以下のような
ECCの付加処理が実行される。
【0179】以下、積符号を用いたECC付加方法の具
体例について説明を行なう。
【0180】記録信号dは、半導体メモリ219内で、
172バイト毎に1行ずつ順次並べられ、192行で1
組のECCブロックとされる(172バイト行×192
バイト列でおよそ32kバイトの情報量になる)。この
「172バイト行×192バイト列」で構成される1組
のECCブロック内の生信号(記録信号d)に対し、1
72バイトの1行毎に10バイトの内符号PIを計算し
て半導体メモリ219内に追加記録する。さらにバイト
単位の1列毎に16バイトの外符号POを計算して半導
体メモリ219内に追加記録する。
【0181】そして、10バイトの内符号PIを含めた
12行分(12×(172+10)バイト)と外符号P
Oの1行分(1×(172+10)バイト)の合計23
66バイト(=(12+1)×(172+10))を単
位として、エラー訂正コードECC付加処理のなされた
情報が、情報記憶媒体10の1セクタ内に記録される。
【0182】ECCエンコーダ208は、内符号PIと
外符号POの付加が完了すると、その情報を一旦半導体
メモリ219へ転送する。情報記憶媒体201に情報が
記録される場合には、半導体メモリ219から、1セク
タ分の2366バイトずつの信号が、変調回路207へ
転送される。
【0183】<信号変調>再生信号の直流成分(DS
V:Digital Sum ValueまたはDigital Sum Variation)
を“0”に近付け、情報記憶媒体201に対して高密度
に情報を記録するため、信号形式の変換である信号変調
を変調回路207内で行う。変調回路207および復調
回路210は、それぞれ、元の信号と変調後の信号との
間の関係を示す変換テーブルを内蔵している。
【0184】変調回路207は、ECCエンコーダ20
8から転送されてきた信号を所定の変調方式に従って複
数ビット毎に区切り、上記変換テーブルを参照しなが
ら、別の信号(コード)に変換する。たとえば、変調方
式として8/16変調(RLL(2、10)コード)を
用いた場合には、変換テーブルが2種類存在し、変調後
の直流成分(DSV)が0に近付くように逐一参照用変
換テーブルを切り替えている。
【0185】<記録波形発生>情報記憶媒体(光ディス
ク)201に記録マークを記録する場合、一般的には、
記録方式として、次のものが採用される:[マーク長記
録方式]記録マークの前端位置と後端末位置に“1”が
くるもの。
【0186】[マーク間記録方式]記録マークの中心位
置が“1”の位置と一致するもの。なお、マーク長記録
を採用する場合、比較的長い記録マークを形成する必要
がある。この場合、一定期間以上記録用の大きな光量を
情報記憶媒体10に照射し続けると、情報記憶媒体20
1の光反射性記録膜の蓄熱効果によりマークの後部のみ
幅が広がり、「雨だれ」形状の記録マークが形成されて
しまう。この弊害を除去するため、長さの長い記録マー
クを形成する場合には、記録用レーザ駆動信号を複数の
記録パルスに分割したり、記録用レーザの記録波形を階
段状に変化させる等の対策が採られる。
【0187】記録・再生・消去制御波形発生回路206
内では、変調回路207から送られてきた記録信号に応
じて、上述のような記録波形を作成し、この記録波形を
持つ駆動信号を、半導体レーザ駆動回路205に送って
いる。
【0188】ここで、上記の記録再生装置におけるブロ
ック間の信号の流れをまとめておく。
【0189】1)記録すべき生信号の情報記録再生装置
への入力 情報記録再生装置内の情報記憶媒体(光ディスク)20
1に対する情報の記録処理と再生処理に関連する部分を
まとめた情報記録再生部(物理系ブロック)内の構成を
例示している。PC(パーソナルコンピュータ)やEW
S(エンジニアリングワークステーション)などのホス
トコンピュータから送られて来た記録信号dはデータI
/Oインターフェイス222を経由して情報記録再生部
(物理系ブロック)101内に入力される。
【0190】2)記録信号dの2048バイト毎の分割
処理 データI/Oインターフェイス222では記録信号dを
時系列的に2048バイト毎に分割し、データID51
0などを付加した後、スクランブル処理を行う。その結
果得られた信号はECCエンコーダ208に送られる。
【0191】3)ECCブロックの作成 ECCエンコーダ208では、記録信号に対してスクラ
ンブルを掛けた後の信号を16組集めて「172バイト
×192列」のブロックを作った後、内符号PI(内部
パリティコード)と外符号PO(外部パリティコード)
の付加を行う。 4)インターリーブ処理 ECCエンコーダ208ではその後、外符号POのイン
ターリーブ処理を行う。
【0192】5)信号変調処理 変調回路207では、外外符号POのインターリーブ処
理した後の信号を変調後、同期コードを付加する。
【0193】6)記録波形作成処理 その結果得られた信号に対応して記録・再生・消去制御
波形発生回路206で記録波形が作成され、この記録波
形がレーザ駆動回路205に送られる。
【0194】情報記憶媒体(DVD−RAMディスク)
201では「マーク長記録」の方式が採用されているた
め、記録パルスの立ち上がりタイミングと記録パルスの
立ち下がりタイミングが変調後信号の“1”のタイミン
グと一致する。
【0195】7)情報記憶媒体(光ディスク)10への
記録処理 光ヘッド202から照射され、情報記憶媒体(光ディス
ク)201の記録膜上で集光するレーザ光の光量が断続
的に変化して情報記憶媒体(光ディスク)201の記録
膜上に記録マークが形成される。
【0196】図13は、DVDーRAMディスク等に対
する論理ブロック番号の設定動作の一例を説明するフロ
ーチャートである。以下、図12も参照しながら説明す
る。ターンテーブル221に情報記憶媒体(光ディス
ク)201が装填されると(ステップST131)、制
御部220はスピンドルモータ204の回転を開始させ
る(ステップST132)。
【0197】情報記憶媒体(光ディスク)201回転が
開始したあと光学ヘッド202のレーザー発光が開始さ
れ(ステップST133)、光ヘッド202内の対物レ
ンズのフォーカスサーボループがオンされる(ステップ
ST134)。
【0198】レーザ発光後、制御部220は送りモータ
203を作動させて光ヘッド202を回転中の情報記憶
媒体(光ディスク)201のリードインエリア607に
移動させる(ステップST135)。そして光ヘッド2
02内の対物レンズのトラックサーボループがオンされ
る(ステップST136)。
【0199】トラックサーボがアクティブになると、光
ヘッド202は情報記憶媒体(光ディスク)201のリ
ードインエリア607内の制御データゾーン655(図
4参照)の情報を再生する(ステップST137)。こ
の制御データゾーン655内のブックタイプ・アンド・
パートバージョン671を再生することで、現在回転駆
動されている情報記憶媒体(光ディスク)201が記録
可能な媒体(DVD−RAMディスクまたはDVD−R
ディスク)であると確認される(ステップST13
8)。ここでは、媒体201がDVD−RAMディスク
であるとする。
【0200】情報記憶媒体(光ディスク)201がDV
D−RAMディスクであると確認されると、再生対象の
制御データゾーン655から、再生・記録・消去時の最
適光量(半導体レーザの発光パワーおよび発光期間また
はデューティ比等)の情報が再生される(ステップST
139)。
【0201】続いて、制御部220は、現在回転駆動中
のDVD−RAMディスク201に欠陥がないものとし
て、物理セクタ番号と論理セクタ番号との変換表(図6
参照)を作成する(ステップST140)。
【0202】この変換表が作成されたあと、制御部22
0は情報記憶媒体(光ディスク)201のリードインエ
リア607内の欠陥管理エリアDMA1/DMA2 6
63およびリードアウトエリア609内の欠陥管理エリ
アDMA3/DMA4 691を再生して、その時点に
おける情報記憶媒体(光ディスク)201の欠陥分布を
調査する(ステップST141)。
【0203】上記欠陥分布調査により情報記憶媒体(光
ディスク)201上の欠陥分布が判ると、制御部220
は、ステップST140で「欠陥がない」として作成さ
れた変換表を、実際の欠陥分布に応じて修正する(ステ
ップST142)。具体的には、欠陥があると判明した
セクタそれぞれの部分で、物理セクタ番号PSNに対応
していた論理セクタ番号LSNがシフトされる。
【0204】図14は、DVD−RAMディスク等にお
ける欠陥処理動作(ドライブ側の処理)の一例を説明す
るフローチャートである。以下、図12も参照しながら
説明する。
【0205】最初に、たとえば制御部220内のマイク
ロプロセシングユニットMPUに対して、現在ドライブ
に装填されている媒体(たとえばDVD−RAMディス
ク)201に記録する情報の先頭論理ブロック番号LB
Nおよび記録情報のファイルサイズを指定する(ステッ
プST151)。
【0206】すると、制御部220のMPUは、指定さ
れた先頭論理ブロック番号LBNから,記録する情報の
先頭論理セクタ番号LSNを算出する(ステップST1
52)。こうして算出された先頭論理セクタ番号LSN
および指定されたファイルサイズから、情報記憶媒体
(光ディスク)201への書込論理セクタ番号が定ま
る。
【0207】次に制御部220のMPUはDVD−RA
Mディスク201の指定アドレスに記録情報ファイルを
書き込むとともに、ディスク201上の欠陥を調査する
(ステップST153)。
【0208】このファイル書込中に欠陥が検出されなけ
れば、記録情報ファイルが所定の論理セクタ番号に異常
なく(つまりエラーが発生せずに)記録されたことにな
り、記録処理が正常に完了する(ステップST15
5)。
【0209】一方、ファイル書込中に欠陥が検出されれ
ば、所定の交替処理(たとえばリニア交替処理;Linear
Replacement Algorithm)が実行される(ステップST
156)。
【0210】この交替処理後、新たに検出された欠陥が
ディスクのリードインエリア607のDMA1/DMA
2 663およびリードアウトエリア609のDMA3
/DMA4 691に追加登録される(図4、図5を参
照)(ステップST157)。
【0211】情報記憶媒体(光ディスク)201へのD
MA1/DMA2 663およびDMA3/DMA4
691の追加登録後、このDMA1/DMA2 663
およびDMA3/DMA4 691の登録内容に基づい
て、図13のステップST140で作成した変換表の内
容が修正される(ステップST158)。
【0212】次に、図15〜図28を参照しながら、フ
ァイルシステムの一種であるUDFについて説明する。
【0213】[A−1]UDFとはユニバーサルディス
クフォーマット(Universal Disk Format)の略で、主
にディスク状情報記憶媒体における“ファイル管理方法
に関する規約”を示す。CD−ROM、CD−R、CD
−RW、DVD-Video、DVD−ROM、DVD−R、
DVD−RAMは“ISO9660”で規格化されたU
DFフォーマットを採用している。
【0214】ファイル管理方法としては基本的にルート
ディレクトリ(Root Directory)を親に持ち、ツリー状
にファイルを管理する階層ファイル・システムを前提と
している。ここでは主にDVD−RAM規格(File Sys
tem Specifications)に準拠したUDFフォーマットに
ついての説明を行うが、この説明内容の多くの部分はD
VD−ROM規格内容とも一致している。
【0215】[A−2]…UDFの概要 [A−2−1]情報記憶媒体へのファイル情報記録内容 情報記憶媒体に情報を記録する場合、情報のまとまりを
“ファイルデータ”(File Data)と呼び、ファイルデ
ータ単位で記録を行う。他のファイルデータと識別する
ためファイルデータ毎に独自のファイル名が付加されて
いる。共通な情報内容を持つ複数ファイルデータ毎にグ
ループ化するとファイル管理とファイル検索が容易にな
る。この複数ファイルデータ毎のグループを“ディレク
トリ”(Directory)または“フォルダー”(Folder)
と呼ぶ。各ディレクトリー(フォルダー)毎に独自のデ
ィレクトリー名(フォルダー名)が付加される。更にそ
の複数のディレクトリー(フォルダー)を集めて、その
上の階層のグループとして上位のディレクトリー(上位
フォルダー)でまとめる事ができる。ここではファイル
データとディレクトリー(フォルダー)を総称してファ
イル(File)と呼ぶ。
【0216】情報を記録する場合には、*ファイルデー
タの情報内容そのもの、 *ファイルデータに対応した
ファイル名、*ファイルデータの保存場所(どのディレ
クトリーの下に記録するか)、に関する情報をすべて情
報記憶媒体上に記録する。
【0217】また各ディレクトリー(フォルダー)に対
する *ディレクトリー名(フォルダー名)、*各ディ
レクトリー(フォルダー)が属している位置(その親と
なる上位ディレクトリー(上位フォルダー)の位置)、
に関する情報もすべて情報記憶媒体上に記録されてい
る。
【0218】[A−2−2]情報記憶媒体上での情報記
録形式 情報記憶媒体上の全記録領域は2048バイトを最小単
位とする論理セクタに分割され、全論理セクタには論理
セクタ番号が連番で付けられている。情報記憶媒体上に
情報を記録する場合にはこの論理セクタ単位で情報が記
録される。情報記憶媒体上での記録位置はこの情報を記
録した論理セクタの論理セクタ番号で管理される。
【0219】図15および図16に示すように、ファイ
ル構成(File Structure)486とファイルデータ(Fi
le Data)487に関する情報が記録されている論理セ
クタは特に“論理ブロック”とも呼ばれ、論理セクタ番
号(LSN)に連動して論理ブロック番号(LBN)が
設定されている。(論理ブロックの長さは論理セクタと
同様2048バイトになっている。) [A−2−3]階層ファイル・システムを簡素化した一
例 階層ファイル・システムを簡素化した一例を図17
(a)に示す。UNIX、MacOS、MS−DOS、
Windows等ほとんどのOSのファイル管理システ
ムが図17(a)に示したようなツリー状の階層構造を
持つ。
【0220】1個のディスクドライブ(例えば1台のH
DDが複数のパーティションに区切られている場合には
各パーティション単位を示す)毎にその全体の親となる
1個のルートディレクトリ401が存在し、その下にサ
ブディレクトリ(SubDirectory)402が属している。
このサブディレクトリ402の中にファイルデータ40
3が存在している。
【0221】実際にはこの例に限らずルートディレクト
リ401の直接下にファイルデータ403が存在した
り、複数のサブディレクトリ402が直列につながった
複雑な階層構造を持つ場合もある。
【0222】[A−2−4]情報記憶媒体上ファイル管
理情報の記録内容 ファイル管理情報は上述した論理ブロック単位で記録さ
れる。各論理ブロック内に記録される内容は主に *ファイルに関する情報を示す記述文FID(ファイル
識別子記述文;File Identifier Descriptor) … ファイルの種類やファイル名(ルートディレクトリ
名、サブディレクトリ名、ファイルデータ名など)を記
述している。
【0223】… FIDの中にそれに続くファイルデー
タのデータ内容や、ディレクトリの中味の記録場所を示
す記述文(つまり該当ファイルに対応した以下に説明す
るFE)の記録位置も記述されている。
【0224】*ファイル中味の記録位置を示す記述文
FE(ファイルエントリー;File Entry) … ファイルデータのデータ内容や、ディレクトリ(サ
ブディレクトリなど)の中味に関する情報が記録されて
いる情報記憶媒体上の位置(論理ブロック番号)などを
記述している。
【0225】なお、ファイル識別子記述文の記述内容の
抜粋を図22(後述する)に示した。またその詳細の説
明は“[B−4]ファイル識別子記述文”で行う。ファ
イルエントリーの記述内容の抜粋は図21(後述する)
に示し、その詳細な説明は“[B−3]ファイルエント
リー”で行う。
【0226】情報記憶媒体上の記録位置を示す記述文
(Descriptor)には、図18に示すロングアロケーショ
ンディスクリプタ(Long Allocation Descriptor)およ
び図19に示すショートアロケーションディスクリプタ
(Short Allocation Descriptor)を使っている。それ
ぞれの詳細説明は“[B−1−2]ロングアロケーショ
ンディスクリプタ”と“[B−1−3]ショートアロケ
ーションディスクリプタ”で行う。
【0227】例として図17(a)のファイル・システ
ム構造の情報を情報記憶媒体に記録した時の記録内容
を、図17(b)に示す。図17(b)の記録内容は以
下の通りとなる。 ・論理ブロック番号“1”の論理ブロックにルートディ
レクトリ401の中味が示されている。
【0228】… 図17(a)の例ではルートディレク
トリ401の中にはサブディレクトリ402のみが入っ
ているので、ルートディレクトリ401の中味としてサ
ブディレクトリ402に関する情報がファイル識別子記
述文404で記載している。また図示して無いが同一論
理ブロック内にルートディレクトリ401自身の情報も
ファイル識別子記述文で並記してある。
【0229】…このサブディレクトリ402のファイル
識別子記述文404中にサブディレクトリ402の中味
が何処に記録されているかを示すファイルエントリー文
405の記録位置(図17(b)の例では2番目の論理
ブロック)がロングアロケーションディスクリプタ文で
記載(LAD(2))されている。 ・論理ブロック番号“2”の論理ブロックにサブディレ
クトリ402の中味が記録されている位置を示すファイ
ルエントリー文405が記録されている。
【0230】…図17(a)の例ではサブディレクトリ
402の中にはファイルデータ403のみが入っている
ので、サブディレクトリ402の中味として実質的に
は、ファイルデータ403に関する情報が記述されてい
るファイル識別子記述文406の記録位置を示す事にな
る。
【0231】…ファイルエントリー文中のショートアロ
ケーションディスクリプタ文で3番目の論理ブロックに
サブディレクトリ402の中味が記録されている事(AD
(3))が記述されている。 ・論理ブロック番号“3”の論理ブロックにサブディレ
クトリ402の中味が記録されている。
【0232】…図17(a)の例ではサブディレクトリ
402の中にはファイルデータ403のみが入っている
ので、サブディレクトリ402の中味としてファイルデ
ータ403に関する情報がファイル識別子記述文406
で記載されている。また図示して無いが同一論理ブロッ
ク内にサブディレクトリ402自身の情報もファイル識
別子記述文で並記してある。
【0233】…ファイルデータ403に関するファイル
識別子記述文406の中にそのファイルデータ403の
内容が何処に記録されている位置を示すファイルエント
リー文407の記録位置(図17(b)の例では4番目
の論理ブロックに記録されている)が、ロングアロケー
ションディスクリプタ文で記載(LAD(4))されている。 ・論理ブロック番号“4”の論理ブロックにファイルデ
ータ403内容408、409が記録されている位置を
示すファイルエントリー文407が記録されている。
【0234】…ファイルエントリー文407内のショー
トアロケーションディスクリプタ文でファイルデータ4
03内容408、409が5番目と6番目の論理ブロッ
クに記録している事が記述(AD(5),AD(6))されてい
る。 ・論理ブロック番号“5”の論理ブロックにファイルデ
ータ403内容情報(a)408が記録されている。 ・論理ブロック番号“6”の論理ブロックにファイルデ
ータ403内容情報(b)409が記録されている。 [A−2−5]図17(b)情報に沿ったファイルデー
タへのアクセス方法 “[A−2−4]情報記憶媒体上のファイル・システム
情報記録内容”で簡単に説明したようにファイル識別子
記述文404、406とファイルエントリー405、4
07には、それに続く情報が記述してある論理ブロック
番号が記述してある。ルートディレクトリから階層を下
りながらサブディレクトリを経由してファイルデータへ
到達するのと同様に、ファイル識別子記述文とファイル
エントリー内に記述してある論理ブロック番号に従って
情報記憶媒体上の論理ブロック内の情報を順次再生しな
がらファイルデータのデータ内容へアクセスする。
【0235】つまり図17(b)に示した情報に対して
ファイルデータ403へアクセスするには、まず始めに
1番目の論理ブロック情報を読む。ファイルデータ40
3はサブディレクトリ402の中に存在しているので、
1番目の論理ブロック情報の中からサブディレクトリ4
02のファイル識別子記述文404を探し、LAD(2)を読
み取った後、それに従って2番目の論理ブロック情報を
読む。2番目の論理ブロックには1個のファイルエント
リー文しか記述してないので、その中のAD(3)を読み取
り、3番目の論理ブロックへ移動する。3番目の論理ブ
ロックではファイルデータ403に関して記述してある
ファイル識別子記述文406を探し、LAD(4)を読み取
る。LAD(4)に従い4番目の論理ブロックへ移動すると、
そこには1個のファイルエントリー文407しか記述し
てないので、AD(5)とAD(6)を読み取り、ファイルデータ
403の内容が記録してある論理ブロック番号(5番目
と6番目)を見付ける。
【0236】なおAD(*)、LAD(*)の内容につ
いては“[B]UDFの各記述文(ディスクリプタ;De
scriptor)の具体的内容説明”で詳細に説明する。 [A−3]UDFの特徴 [A−3−1]UDF特徴説明 以下にHDDやFDD、MOなどで使われているFAT
との比較によりUDFの特徴を説明する。 1)(最小論理ブロックサイズ、最小論理セクタサイズ
などの)最小単位が大きく、記録すべき情報量の多い映
像情報や音楽情報の記録に向く。
【0237】…FATの論理セクタサイズが512バイ
トに対して、UDFの論理セクタ(ブロック)サイズは
2048バイトと大きくなっている。 2)FATはファイルの情報記憶媒体への割り当て管理
表(ファイルアロケーションテーブル;File Allocatio
n Table)が情報記憶媒体上で局所的に集中記録される
のに対し、UDFではファイル管理情報をディスク上の
任意の位置に分散記録できる。
【0238】…UDFではファイル管理情報やファイル
データに関するディスク上での記録位置は論理セクタ
(ブロック)番号としてアロケーションディスクリプタ
に記述される。
【0239】*FATではファイル管理領域(ファイル
アロケーションテーブル)で集中管理されているため頻
繁にファイル構造の変更が必要な用途〔主に頻繁な書き
換え用途〕に適している(集中箇所に記録されているの
で管理情報を書き換え易いため)。またファイル管理情
報(ファイルアロケーションテーブル)の記録場所はあ
らかじめ決まっているので記録媒体の高い信頼性(欠陥
領域が少ない事)が前提となる。
【0240】*UDFではファイル管理情報が分散配置
されているので、ファイル構造の大幅な変更が少なく、
階層の下の部分(主にルートディレクトリより下の部
分)で後から新たなファイル構造を付け足して行く用途
〔主に追記用途〕に適している(追記時には以前のファ
イル管理情報に対する変更箇所が少ないため)。また分
散されたファイル管理情報の記録位置を任意に指定でき
るので、先天的な欠陥箇所を避けて記録する事ができ
る。
【0241】ファイル管理情報を任意の位置に記録でき
るので全ファイル管理情報を一箇所に集めて記録し上記
FATの利点も出せるので、より汎用性の高いファイル
システムと考えることができる。 [B]UDFの各記述文(Descriptor)の具体的内容説
明 [B−1]論理ブロック番号の記述文 [B−1−1]アロケーションディスクリプタ “[A−2−4]情報記憶媒体上のファイル・システム
情報記録内容”に示したようにファイル識別子記述文や
ファイルエントリーなどの一部に含まれ、その後に続く
情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を示し
た記述文をアロケーションディスクリプタと呼ぶ。アロ
ケーションディスクリプタには以下に示すロングアロケ
ーションディスクリプタとショートアロケーションディ
スクリプタがある。 [B−1−2]ロングアロケーションディスクリプタ ロングアロケーション記述文は、図18に示すように、 ・エクステント(Extent)の長さ410…論理ブロック
数を4バイトで表示、 ・エクステントの位置411…該当する論理ブロック番
号を4バイトで表示、 ・インプリメンテンション使用(Implementation Use)
412…演算処理に利用する情報で8バイトで表示など
から構成される。この説明文では、記述を簡素化して、
“LAD(論理ブロック番号)”で記述する。 [B−1−3]ショートアロケーションディスクリプタ ショートアロケーション記述文は、図19に示すよう
に、 ・エクステントの長さ410…論理ブロック数を4バイ
トで表示、 ・エクステントの位置411…該当する論理ブロック番
号を4バイトで表示のみで構成される。この説明文で
は、記述を簡素化して、“AD(論理ブロック番号)”で
記述する。 [B−2]アンロケイテッドスペイスエントリー(Unal
located Space Entry) 図20は、アンアロケイテドスペイスエントリー(未記
録なエクステントの情報記録媒体上の位置に関する、直
接登録用記述文)の記述内容を説明する図である。
【0242】図20に示すように、アンアロケイテドス
ペイスエントリーは、情報記憶媒体上の“未記録状態の
エクステント分布”をエクステント毎にショートアロケ
ーションディスクリプタで記述し、それを並べる記述文
で、スペーステーブル(Space Table;図15〜図16
参照)に用いられる。
【0243】その具体的な内容としては ・ディスクリプタ・タグ(Descriptor Tag)413…記
述内容の識別子を表し、この場合は“263”、 ・ICBタグ414…ファイルタイプを示す、(ICB
タグ内のFile Type=1はUnallocated Space Entryを意
味し、File Type=4はディレクトリ、File Type=5は
ファイルデータを表している) ・アロケーションディスクリプタ列の全長415…4バ
イトで総バイト数を示すなどが記述されている。 [B−3]ファイルエントリー “[A−2−4]情報記憶媒体上のファイル・システム
情報記録内容”で説明した記述文。
【0244】ファイルエントリーには、図21に示すよ
うに、 ・ディスクリプタ・タグ(Descriptor Tag)417…記述
内容の識別子を表し、この場合は“261”、 ・ICBタグ418…ファイルタイプを示す→内容は
[B−2]と同じ、 ・パーミッション(Permissions)419…ユーザー別の記
録・再生・削除許可情報を示す、主にファイルのセキュリ
ティー確保を目的として使われる、 ・アロケーションディスクリプタ420…該当ファイル
の中味が記録してある位置をエクステント毎にショート
アロケーションディスクリプタを並べて記述するなどが
記述されている。 [B−4]ファイル識別子記述文 “[A−2−4]情報記憶媒体上のファイル・システム
情報記録内容”で説明したようにファイル情報を記述し
た記述文。
【0245】ファイル識別子記述文には、図22に示す
ように、 ・Descriptor Tag421…記述内容の識別子を表し、こ
の場合は“257”、 ・ファイル特徴(File Characteristics)422…ファ
イルの種別を示し、親ディレクトリ(Parent Director
y)、ディレクトリ、ファイルデータ、ファイル削除フ
ラグのどれかを意味する、 ・情報制御ブロック(Information Control Block)4
23…このファイルに対応したFE位置がロングアロケ
ーションディスクリプタで記述されている、 ・ファイル識別子(File Identifier)424…ディレ
クトリー名またはファイル名、 ・パディング(Padding)437…ファイル識別子記述
文全体の長さを調整するために付加されたダミー領域
で、通常は全て“0”が記録されているなどが記述され
る。
【0246】[C]UDFに従って情報記憶媒体上に記
録したファイル構造記述例 “[A−2]UDFの概要”で示した内容について具体
的な例を用いて以下に詳細に説明する。
【0247】図23は、ファイルシステムの構造を例示
するもので、一般的なファイル・システム構造の一例を
示している。括弧内はディレクトリの中身に関する情報
またはファイルデータのデータ内容が記録されている情
報記憶媒体上の論理ブロック番号を示している。
【0248】図23のファイル・システム構造の情報を
UDFフォーマットに従って情報記憶媒体上に記録した
例を、図15〜図16のファイル構成(File Structur
e)486に示す。
【0249】情報記憶媒体上の未記録位置管理方法とし
ては、 *スペースビットマップ(Space Bitmap)法 …スペースビットマップ記述文(Space Bitmap Descrip
tor)470を用いた、情報記憶媒体内記録領域の全論
理ブロックに対してビットマップ的に“記録済み”また
は“未記録”のフラグを立てる; *スペーステーブル(Space Table)法 …アンアロケイテドスペイスエントリー(Unallocated
Space Entry)471の記述方式を用いてショートアロ
ケーションディスクリプタの列記として未記録の全論理
ブロック番号を記載している;の2方式が存在する。
【0250】この発明の実施の形態の説明では、説明の
ためわざと図15〜図16に両方式を併記しているが、
実際には両方が一緒に使われる(情報記憶媒体上に記録
される)ことはほとんど無く、どちらか一方のみ使われ
ている。
【0251】図15〜図16に記述されている主なDesc
riptor(ディスクリプタ・記述文)の内容の概説は以下
の通りである。
【0252】・Beginning Extended Area Descriptor4
45…Volume Recognition Sequenceの開始位置を示
す。
【0253】・Volume Structure Descriptor446…V
olumeの内容説明を記述、 ・Boot Descriptor447…ブート時の処理内容を記
述、 ・Terminating Extended Area Descriptor448…Volu
me Recognition Sequenceの終了位置を示す、 ・Partition Descriptor450…パーティション情報
(サイズなど)を示す。
【0254】DVD−RAMでは1Volume当たり1パー
ティション(Partition)を原則としている。
【0255】・Logical Volume Descriptor454…論
理ボリュームの内容を記述している、 ・Anchor Volume Descriptor Pointer458…情報記憶
媒体記録領域内でのMain Volume Descriptor Sequence
449とMain Volume Descriptor Sequence467の記
録位置を示している。
【0256】・Reserved (all 00h bytes)459〜46
5…特定のDescriptorを記録する論理セクタ番号を確保
するため、その間に全て“0”を記録した調整領域を持
たせている。
【0257】・Reserve Volume Descriptor Sequence4
67…Main Volume Descriptor。Sequence449に記録
された情報のパックアップ領域。
【0258】[D]再生時のファイルデータへのアクセ
ス方法 図15〜図16に示したファイル・システム情報を用い
て例えばファイルデータ H432(図23参照)のデ
ータ内容を再生するための情報記憶媒体上のアクセス処
理方法について説明する。
【0259】1)情報記録再生装置起動時または情報記
憶媒体装着時のブート(Boot)領域としてVolume Recog
nition Sequence444領域内のBoot Descriptor447
の情報を再生に行く。 2)Boot Descriptor447の記述内容に沿ってブート
(Boot)時の処理が始まる。特に指定されたブート時の
処理が無い場合には、始めにメインボリウム記述順(Ma
in Volume Descriptor Sequence)449領域内の論理
ボリウムディスクリプター(Logical Volume Descripto
r)454の情報を再生する。
【0260】3)Logical Volume Descriptor454の
中に論理ボリウムコンテンツユース(Logical Volume C
ontents Use)455が記述されており、そこにファイ
ルセットディスクリプター(File Set Descriptor)4
72が記録してある位置を示す論理ブロック番号がロン
グアロケーションディスクリプタ(図18)形式で記述
してある(図15〜図16の例ではLAD(100)から
100番目の論理ブロックに記録してある)。
【0261】4)100番目の論理ブロック(論理セク
タ番号では372番目になる)にアクセスし、File Set
Descriptor472を再生する。その中のルートディレ
クトリ ICB473にルートディレクトリ A425に
関するファイルエントリーが記録されている場所(論理
ブロック番号)がロングアロケーションディスクリプタ
(図18)形式で記述してある(図15〜図16の例で
はLAD(102)から102番目の論理ブロックに記録
してある)。
【0262】ルートディレクトリ ICB473のLA
D(102)に従い、 5)102番目の論理ブロックにアクセスし、ルートデ
ィレクトリ A425に関するファイルエントリー47
5を再生し、ルートディレクトリ A425の中身に関
する情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を
読み込む(AD(103))。
【0263】6)103番目の論理ブロックにアクセス
し、ルートディレクトリ A425の中身に関する情報
を再生する。
【0264】ファイルデータ H432はディレクトリ
D428系列の下に存在するので、ディレクトリ D4
28に関するファイル識別子記述文を探し、ディレクト
リ D428に関するファイルエントリーが記録してあ
る論理ブロック番号(図15〜図16には図示して無い
がLAD(110))を読み取る。
【0265】7)110番目の論理ブロックにアクセス
し、ディレクトリ D428に関するファイルエントリ
ー480を再生し、ディレクトリ D428の中身に関
する情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を
読み込む(AD(111))。 8)111番目の論理ブロックにアクセスし、ディレク
トリ D428の中身に関する情報を再生する。
【0266】ファイルデータ H432はサブディレク
トリ F430の直接下に存在するので、サブディレク
トリ F430に関するファイル識別子記述文を探し、
サブディレクトリ F430に関するファイルエントリ
ーが記録してある論理ブロック番号(図15〜図16に
は図示して無いがLAD(112))を読み取る。
【0267】9)112番目の論理ブロックにアクセス
し、サブディレクトリ F430に関するファイルエン
トリー482を再生し、サブディレクトリ F430の
中身に関する情報が記録されている位置(論理ブロック
番号)を読み込む(AD(113))。
【0268】10)113番目の論理ブロックにアクセ
スし、サブディレクトリ F430の中身に関する情報
を再生し、ファイルデータ H432に関するファイル
識別子記述文を探す。そしてそこからファイルデータ
H432に関するファイルエントリーが記録してある論
理ブロック番号(図15〜図16には図示して無いがL
AD(114))を読み取る。
【0269】11)114番目の論理ブロックにアクセ
スし、ファイルデータ H432に関するファイルエン
トリー484を再生しファイルデータ H432のデー
タ内容489が記録されている位置を読み取る。
【0270】12)ファイルデータ H432に関する
ファイルエントリー484内に記述されている論理ブロ
ック番号順に情報記憶媒体から情報を再生してファイル
データ H432のデータ内容489を読み取る。
【0271】[E]特定のファイルデータ内容変更方法 図15〜図16に示したファイル・システム情報を用い
て例えばファイルデータ H432のデータ内容を変更
する場合のアクセスも含めた処理方法について説明す
る。
【0272】1)ファイルデータ H432の変更前後
でのデータ内容の容量差を求め、その値を2048バイ
トで割り、変更後のデータを記録するのに論理ブロック
を何個追加使用するかまたは何個不要になるかを事前に
計算しておく。
【0273】2)情報記録再生装置起動時または情報記
憶媒体装着時のブート(Boot)領域としてVolume Recog
nition Sequence444領域内のBoot Descriptor447
の情報を再生に行く。Boot Descriptor447の記述内
容に沿ってブート(Boot)時の処理が始まる。特に指定
されたブート時の処理が無い場合には 3)始めにMain Volume Descriptor Sequence449領
域内のPartition Descriptor450を再生し、その中に
記述してあるPartition Contents Use451の情報を読
み取る。このPartition Contents Use451(Partitio
n Header Descriptorとも呼ぶ)の中にスペーステー
ブルもしくはスペースビットマップの記録位置が示して
ある。 ・スペーステーブル位置はアンアロケーテッドスペース
テーブル(UnallocatedSpace Table)452の欄にショ
ートアロケーションディスクリプタの形式で記述されて
いる(図15〜図16の例ではAD(50))。また ・スペースビットマップ位置はアンアロケーテッドスペ
ースビットマップ(Unallocated Space Bitmap)453
の欄にショートアロケーションディスクリプタの形式で
記述されている。(図15〜図16の例ではAD(0)) 4)3)で読み取ったスペースビットマップが記述して
ある論理ブロック番号(0)へアクセスする。スペース
ビットマップ記述文(Space Bitmap Descriptor)47
0からスペースビットマップ情報を読み取り、未記録の
論理ブロックを探し、1)の計算結果分の論理ブロック
の使用を登録する(スペースビットマップ記述文460
の情報書替処理)。もしくは 4')3)で読み取ったスペーステーブルが記述してあ
る論理ブロック番号(50)へアクセスする。スペース
テーブルのUSE(AD(*),AD(*),…,AD(*))471から未記
録の論理ブロックを探し、1)の計算結果分の論理ブロ
ックの使用を登録する。
【0274】(スペーステーブル情報の書き換え処理) *実際の処理は“4)”か“4')”かどちらか一方の
処理を行う。
【0275】5)次にMain Volume Descriptor Sequenc
e449領域内のLogical Volume Descriptor454の情
報を再生する。
【0276】6)Logical Volume Descriptor454の
中にLogical Volume Contents Use455が記述されて
おり、そこにFile Set Descriptor472が記録してあ
る位置を示す論理ブロック番号がロングアロケーション
ディスクリプタ(図18)形式で記述してある(図15
〜図16の例ではLAD(100)から100番目の論理
ブロックに記録してある)。
【0277】7)100番目の論理ブロック(論理セク
タ番号では400番目になる)にアクセスし、File Set
Descriptor472を再生する。その中のルートディレ
クトリ ICB473にルートディレクトリ A425に
関するファイルエントリーが記録されている場所(論理
ブロック番号)がロングアロケーションディスクリプタ
(図18)形式で記述してある(図15〜図16の例で
はLAD(102)から102番目の論理ブロックに記録
してある)。
【0278】ルートディレクトリ ICB473のLA
D(102)に従い、 8)102番目の論理ブロックにアクセスし、ルートデ
ィレクトリ A425に関するファイルエントリー47
5を再生し、ルートディレクトリ A425の中味に関
する情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を
読み込む(AD(103))。
【0279】9)103番目の論理ブロックにアクセス
し、ルートディレクトリ A425の中味に関する情報
を再生する。
【0280】ファイルデータ H432はディレクトリ
D428系列の下に存在するので、ディレクトリ D4
28に関するファイル識別子記述文を探し、ディレクト
リ D428に関するファイルエントリーが記録してあ
る論理ブロック番号(図15〜図16には図示して無い
がLAD(110))を読み取る。
【0281】10)110番目の論理ブロックにアクセ
スし、ディレクトリ D428に関するファイルエント
リー480を再生し、ディレクトリ D428の中身に
関する情報が記録されている位置(論理ブロック番号)
を読み込む(AD(111))。
【0282】11)111番目の論理ブロックにアクセ
スし、ディレクトリ D428の中身に関する情報を再
生する。
【0283】ファイルデータ H432はサブディレク
トリ F430の直接下に存在するので、サブディレク
トリ F430に関するファイル識別子記述文を探し、
サブディレクトリ F430に関するファイルエントリ
ーが記録してある論理ブロック番号(図15〜図16に
は図示して無いがLAD(112))を読み取る。
【0284】12)112番目の論理ブロックにアクセ
スし、サブディレクトリ F430に関するファイルエ
ントリー482を再生し、サブディレクトリ F430
の中身に関する情報が記録されている位置(論理ブロッ
ク番号)を読み込む(AD(113))。
【0285】13)113番目の論理ブロックにアクセ
スし、サブディレクトリ F430の中身に関する情報
を再生し、ファイルデータ H432に関するファイル
識別子記述文を探す。そしてそこからファイルデータ
H432に関するファイルエントリーが記録してある論
理ブロック番号(図15〜図16には図示して無いがL
AD(114))を読み取る。
【0286】14)114番目の論理ブロックにアクセ
スし、ファイルデータ H432に関するファイルエン
トリー484を再生しファイルデータ H432のデー
タ内容489が記録されている位置を読み取る。
【0287】15)4)か4')で追加登録した論理ブ
ロック番号も加味して変更後のファイルデータ H43
2のデータ内容489を記録する。 [F]特定のファイルデータ/ディレクトリー消去処理
方法 例としてファイルデータ H432またはサブディレク
トリ F430を消去する方法について説明する。
【0288】1)情報記録再生装置起動時または情報記
憶媒体装着時のブート(Boot)領域としてVolume Recog
nition Sequence444領域内のBoot Descriptor447
の情報を再生に行く。 2)Boot Descriptor447の記述内容に沿ってブート
(Boot)時の処理が始まる。特に指定されたブート時の
処理が無い場合には、始めにMain Volume Descriptor S
equence449領域内のLogical Volume Descriptor45
4の情報を再生する。
【0289】3)Logical Volume Descriptor454の
中にLogical Volume Contents Use455が記述されて
おり、そこにFile Set Descriptor472が記録してあ
る位置を示す論理ブロック番号がロングアロケーション
ディスクリプタ(図18)形式で記述してある(図15
〜図16の例ではLAD(100)から100番目の論理
ブロックに記録してある)。
【0290】4)100番目の論理ブロック(論理セク
タ番号では400番目になる)にアクセスし、File Set
Descriptor472を再生する。その中のルートディレ
クトリ ICB473にルートディレクトリ A425に
関するファイルエントリーが記録されている場所(論理
ブロック番号)がロングアロケーションディスクリプタ
(図18)形式で記述してある(図15〜図16の例で
はLAD(102)から102番目の論理ブロックに記録
してある)。
【0291】ルートディレクトリ ICB473のLA
D(102)に従い、 5)102番目の論理ブロックにアクセスし、ルートデ
ィレクトリ A425に関するファイルエントリー47
5を再生し、ルートディレクトリ A425の中身に関
する情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を
読み込む(AD(103))。
【0292】6)103番目の論理ブロックにアクセス
し、ルートディレクトリ A425の中身に関する情報
を再生する。
【0293】ファイルデータ H432はディレクトリ
D428系列の下に存在するので、ディレクトリ D4
28に関するファイル識別子記述文を探し、ディレクト
リ D428に関するファイルエントリーが記録してあ
る論理ブロック番号(図15〜図16には図示して無い
がLAD(110))を読み取る。
【0294】7)110番目の論理ブロックにアクセス
し、ディレクトリ D428に関するファイルエントリ
ー480を再生し、ディレクトリ D428の中身に関
する情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を
読み込む(AD(111))。 8)111番目の論理ブロックにアクセスし、ディレク
トリ D428の中味に関する情報を再生する。
【0295】ファイルデータ H432はサブディレク
トリ F430の直接下に存在するので、サブディレク
トリ F430に関するファイル識別子記述文を探す。 《サブディレクトリ F430を消去する場合には》サ
ブディレクトリ F430に関するファイル識別子記述
文内のFile Characteristics422(図22)に“ファ
イル削除フラグ”を立てる。
【0296】サブディレクトリ F430に関するファ
イルエントリーが記録してある論理ブロック番号(図1
5〜図16には図示して無いがLAD(112))を読み
取る。
【0297】9)112番目の論理ブロックにアクセス
し、サブディレクトリ F430に関するファイルエン
トリー482を再生し、サブディレクトリ F430の
中味に関する情報が記録されている位置(論理ブロック
番号)を読み込む(AD(113))。
【0298】10)113番目の論理ブロックにアクセ
スし、サブディレクトリ F430の中味に関する情報
を再生し、ファイルデータ H432に関するファイル
識別子記述文を探す。 《ファイルデータ H432を消去する場合には》ファ
イルデータ H432に関するファイル識別子記述文内
のFile Characteristics422(図22)に“ファイル
削除フラグ”を立てる。さらにそこからファイルデータ
H432に関するファイルエントリーが記録してある
論理ブロック番号(図15〜図16には図示して無いが
LAD(114))を読み取る。
【0299】11)114番目の論理ブロックにアクセ
スし、ファイルデータ H432に関するファイルエン
トリー484を再生しファイルデータ H432のデー
タ内容489が記録されている位置を読み取る。 《ファイルデータ H432を消去する場合には》以下
の方法でファイルデータ H432のデータ内容489
が記録されていた論理ブロックを解放する(その論理ブ
ロックを未記録状態に登録する)。
【0300】12)次にMain Volume Descriptor Seque
nce449領域内のPartition Descriptor450を再生
し、その中に記述してあるPartition Contents Use45
1の情報を読み取る。このPartition Contents Use45
1(Partition Header Descriptorとも呼ぶ)の中にス
ペーステーブルもしくはスペースビットマップの記録位
置が示してある。 ・スペーステーブル位置はUnallocated Space Table4
52の欄にショートアロケーションディスクリプタの形
式で記述されている(図15〜図16の例ではAD(5
0))。また ・スペースビットマップ位置はアンアロケーテッドスペ
ースビットマップ(Unallocated Space Bitmap)453
の欄にショートアロケーションディスクリプタの形式で
記述されている(図15〜図16の例ではAD(0))。
【0301】13)12)で読み取ったスペースビット
マップが記述してある論理ブロック番号(0)へアクセ
スし、11)の結果得られた“解放する論理ブロック番
号”をスペースビットマップ記述文470に書き換え
る。もしくは 13')12)で読み取ったスペーステーブルが記述し
てある論理ブロック番号(50)へアクセスし、11)
の結果得られた“解放する論理ブロック番号”をスペー
ステーブルに書き換える。 *実際の処理は“13)”か“13')”かどちらか一
方の処理を行う。 《ファイルデータ H432を消去する場合には》1
2)10)〜11)と同じ手順を踏んでファイルデータ
I433のデータ内容490が記録されている位置を
読み取る。
【0302】13)次にMain Volume Descriptor Seque
nce449領域内のPartition Descriptor450を再生
し、その中に記述してあるPartition Contents Use45
1の情報を読み取る。このPartition Contents Use45
1(Partition Header Descriptorとも呼ぶ)の中にス
ペーステーブルもしくはスペースビットマップの記録位
置が示してある。 ・スペーステーブル位置はUnallocated Space Table4
52の欄にショートアロケーションディスクリプタの形
式で記述されている(図15〜図16の例ではAD(5
0))。また ・スペースビットマップ位置はアンアロケーテッドスペ
ースビットマップ(Unallocated Space Bitmap)453
の欄にショートアロケーションディスクリプタの形式で
記述されている(図15〜図16例ではAD(0))。
【0303】14)13)で読み取ったスペースビット
マップが記述してある論理ブロック番号(0)へアクセ
スし、11)と12)の結果得られた“解放する論理ブ
ロック番号”をスペースビットマップ記述文470に書
き換える。もしくは 14')13)で読み取ったスペーステーブルが記述し
てある論理ブロック番号(50)へアクセスし、11)
と12)の結果得られた“解放する論理ブロック番号”
をスペーステーブルに書き換える。 *実際の処理は“14)”か“14')”かどちらか一
方の処理を行う。
【0304】[G]ファイルデータ/ディレクトリーの
追加処理 例としてサブディレクトリF430の下に新たにファイ
ルデータもしくはディレクトリーを追加する時のアクセ
ス・追加処理方法について説明する。
【0305】1)ファイルデータを追加する場合には追
加するファイルデータ内容の容量を調べ、その値を20
48バイトで割り、ファイルデータを追加するために必
要な論理ブロック数を計算しておく。
【0306】2)情報記録再生装置起動時または情報記
憶媒体装着時のブート(Boot)領域としてVolume Recog
nition Sequence444領域内のBoot Descriptor447
の情報を再生に行く。Boot Descriptor447の記述内
容に沿ってブート(Boot)時の処理が始まる。特に指定
されたブート時の処理が無い場合には 3)始めにMain Volume Descriptor Sequence449領
域内のPartition Descriptor450を再生し、その中に
記述してあるPartition Contents Use451の情報を読
み取る。このPartition Contents Use451(Partitio
n Header Descriptorとも呼ぶ)の中にスペーステーブ
ルもしくはスペースビットマップの記録位置が示してあ
る。 ・スペーステーブル位置はUnallocated Space Table4
52の欄にショートアロケーションディスクリプタの形
式で記述されている(図15〜図16の例ではAD(5
0))。また ・スペースビットマップ位置はアンアロケーテッドスペ
ースビットマップ(Unallocated Space Bitmap)453
の欄にショートアロケーションディスクリプタの形式で
記述されている(図15〜図16例ではAD(0))。
【0307】4)3)で読み取ったスペースビットマッ
プが記述してある論理ブロック番号(0)へアクセスす
る。スペースビットマップ記述文470からスペースビ
ットマップ情報を読み取り、未記録の論理ブロックを探
し、1)の計算結果分の論理ブロックの使用を登録する
(スペースビットマップ記述文460の情報書替処
理)。
【0308】もしくは 4')3)で読み取ったスペーステーブルが記述してあ
る論理ブロック番号(50)へアクセスする。スペース
テーブルのUSE(AD(*),AD(*),…,AD(*))471から未記
録の論理ブロックを探し、1)の計算結果分の論理ブロ
ックの使用を登録する。
【0309】(スペーステーブル情報の書き換え処理) *実際の処理は“4)”か“4')”かどちらか一方の
処理を行う。
【0310】5)次にMain Volume Descriptor Sequenc
e449領域内のLogical Volume Descriptor454の情
報を再生する。
【0311】6)Logical Volume Descriptor454の
中にLogical Volume Contents Use455が記述されて
おり、そこにFile Set Descriptor472が記録してあ
る位置を示す論理ブロック番号がロングアロケーション
ディスクリプタ(図18)形式で記述してある(図15
〜図16の例ではLAD(100)から100番目の論理
ブロックに記録してある)。
【0312】7)100番目の論理ブロック(論理セク
タ番号では400番目になる)にアクセスし、File Set
Descriptor472を再生する。その中のルートディレ
クトリ ICB473にルートディレクトリ A425に
関するファイルエントリーが記録されている場所(論理
ブロック番号)がロングアロケーションディスクリプタ
(図18)形式で記述してある(図15〜図16の例で
はLAD(102)から102番目の論理ブロックに記録
してある)。
【0313】ルートディレクトリ ICB473のLA
D(102)に従い、 8)102番目の論理ブロックにアクセスし、ルートデ
ィレクトリ A425に関するファイルエントリー47
5を再生し、ルートディレクトリ A425の中身に関
する情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を
読み込む(AD(103))。
【0314】9)103番目の論理ブロックにアクセス
し、ルートディレクトリ A425の中身に関する情報
を再生する。
【0315】ディレクトリ D428に関するファイル
識別子記述文を探し、ディレクトリD428に関するフ
ァイルエントリーが記録してある論理ブロック番号(図
15〜図16には図示して無いがLAD(110))を読
み取る。
【0316】10)110番目の論理ブロックにアクセ
スし、ディレクトリ D428に関するファイルエント
リー480を再生し、ディレクトリ D428の中身に
関する情報が記録されている位置(論理ブロック番号)
を読み込む(AD(111))。
【0317】11)111番目の論理ブロックにアクセ
スし、ディレクトリ D428の中身に関する情報を再
生する。
【0318】サブディレクトリ F430に関するファ
イル識別子記述文を探し、サブディレクトリ F430
に関するファイルエントリーが記録してある論理ブロッ
ク番号(図15〜図16には図示して無いがLAD(1
12))を読み取る。
【0319】12)112番目の論理ブロックにアクセ
スし、サブディレクトリ F430に関するファイルエ
ントリー482を再生し、サブディレクトリ F430
の中身に関する情報が記録されている位置(論理ブロッ
ク番号)を読み込む(AD(113))。
【0320】13)113番目の論理ブロックにアクセ
スし、サブディレクトリ F430の中身に関する情報
内に新たに追加するファイルデータもしくはディレクト
リのファイル識別子記述文を登録する。
【0321】14)4)または4')で登録した論理ブ
ロック番号位置にアクセスし、新たに追加するファイル
データもしくはディレクトリーに関するファイルエント
リーを記録する。
【0322】15)14)のファイルエントリー内のシ
ョートアロケーションディスクリプタに示した論理ブロ
ック番号位置にアクセスし、追加するディレクトリーに
関する親ディレクトリ(Parent Directory)のファイル
識別子記述文もしくは追加するファイルデータのデータ
内容を記録する。
【0323】図24は、データエリア内のデータファイ
ルのディレクトリ構造を説明する図である。データエリ
ア内に記録される全情報はファイル単位で記録され、各
データファイル間の関係は図示するようにディレクトリ
ー構造で管理されている。
【0324】ルートディレクトリ1450の下には記録
されるファイル内容毎に分類が容易なように複数のサブ
ディレクトリ1451が設置されている。
【0325】図24の実施の形態では、コンピュータデ
ータエリアに記録されるコンピュータデータに関する各
データファイルはコンピュータデータ保存用サブディレ
クトリ1457の下に記録され、オーディオ&ビデオデ
ータエリアに記録されるオーディオ&ビデオデータはリ
ライタブルビデオタイトルセットRWV_TS 145
2の下に記録される。DVDビデオディスクに記録され
ている映像情報をコピーする場合には、ビデオタイトル
セットVIDEO_TS 1455とオーディオタイト
ルセットAUDIO_TS 1456の下にコピーす
る。
【0326】制御情報(Control Information)101
1は、録再ビデオ管理データとして、1個のファイルと
して記録される。ここでは、そのファイル名はRWVIDEO_
CONTROL.IFOと名付けている。また、バックアップ用に
同一の情報をRWVIDEO_CONTROL.BUPと言うファイル名で
記録してある。これらRWVIDEO_CONTROL.IFOおよびRWVID
EO_CONTROL.BUPの2ファイルは、従来のコンピューター
用ファイルとして取り扱う。
【0327】図24の実施の形態では、ビデオオブジェ
クトに属する全映像情報データはRWVIDEO.VOBと言うフ
ァイル名のビデオオブジェクトファイル(Video Object
s File)1447にまとめて記録されている。つまり、
ビデオオブジェクトに属する全映像情報データは、1個
のビデオタイトルセット(Video Title Set)VTS内
で連続に結合され、ビデオオブジェクトファイル144
7と言う1個のファイル内に連続して記録される。(す
なわち、ファイルを分割することなく全て1個のファイ
ル内にまとめて記録される。) また、ピクチャオブジェクト(Picture Objects)に属
する全静止画像情報データは、RWPICTURE.POBと言うフ
ァイル名のピクチャオブジェクトファイル(Picture Ob
jects File)1448内にまとめて記録される。ピクチ
ャオブジェクト内には複数の静止画像情報が含まれてい
る。
【0328】ディジタルカメラでは1枚の静止画像毎に
別々のファイルとして記録する記録形式を採用している
が、ここではディジタルカメラの記録形式とは異なり、
ピクチャオブジェクト内に含まれる複数の静止画像全て
を連続的に繋ぎ、RWPICTURE.POBと言うファイル名の1
枚のピクチャオブジェクトファイル1448内にまとめ
て記録するようにしている。これはこの実施の形態の特
徴の1つである。
【0329】同様に、オーディオオブジェクト(Audio
Objects)に属する全音声情報もRWAUDIO.AOBと言うファ
イル名の1個のオーディオオブジェクトファイル(Audi
o Objects File)1449内にまとめて記録され、サム
ネールオブジェクト(Thumbnail Objects)に属する全
サムネール情報もRWTHUMBNAIL.TOBと言う名のサムネー
ルオブジェクトファイル(Thumbnail Objects File)1
458内にまとめて記録される。
【0330】なお、ビデオオブジェクトファイル144
7、ピクチャオブジェクトファイル1448、オーディ
オオブジェクトファイル1449、サムネールオブジェ
クトファイル1458は、全てAVファイル1401と
して取り扱われる。
【0331】なお、この実施の形態では映像の録画再生
時に利用できる録再付加情報1454を同時に記録する
ことができ、その情報はまとめて1個のファイルとして
記録される。ここでは、録再付加情報1454のファイ
ルにRWADD.DATと言うファイル名が付いている。
【0332】映像情報は、従来のコンピューター情報と
異なり、記録時の連続性の保証が必須条件となる。以
下、この記録時の連続性を阻害する理由の説明と、記録
時の連続性を保証する方法について説明する。
【0333】図25は、記録信号の連続性を説明するた
めに示した記録系システムの概念図である。
【0334】外部から送られてきた映像情報はバッファ
ーメモリ(半導体メモリ)BM219に一時保管され
る。粗アクセス1334と密アクセス1333動作によ
り光学ヘッド202が情報記憶媒体201上の記録位置
へ到達すると、上記バッファメモリ(半導体メモリ)B
M219に一時保管された映像情報が光学ヘッド202
を経由して情報記憶媒体201上に記録される。バッフ
ァメモリ(半導体メモリ)BM219から光学ヘッド2
02へ送られる映像情報の転送レートをここでは物理転
送レート(PTR:Physical Transmission Rate)13
87と定義する。外部からバッファメモリ(半導体メモ
リ)BM219へ転送される映像情報の転送レートの平
均値をシステム転送レート(STR:System Transmiss
ion Rate)1388とここで定義する。一般には物理転
送レートPTRとシステム転送レートSTRとは異なる
値になっている。
【0335】情報記憶媒体201上の異なる場所に順次
映像情報を記録するには光学ヘッド202の集光スポッ
ト位置を移動させるアクセス操作が必要となる。大きな
移動に対しては光学ヘッド202全体を動かす粗アクセ
ス1334を行い、微少距離の移動には図示してないが
レーザー光集光用の対物レンズのみを動かす密アクセス
1333を行う。
【0336】図26は、記録系において最もアクセス頻
度が高い場合の、半導体メモリ(バッファメモリ)内の
情報保存量の状態を説明する図である。また、図27
は、記録系において映像情報記録時間とアクセス時間の
バランスが取れている場合の、半導体メモリ(バッファ
メモリ)内の情報保存量の状態を説明する図である。
【0337】図26および図27は、外部から転送され
て来る映像情報に対して光学ヘッド202のアクセス制
御を行いながら情報記憶媒体201上の所定位置に順次
映像情報を記録する場合の、バッファーメモリBM(半
導体メモリ)219内に一時的に保存される映像情報量
の時間的推移を示している。
【0338】一般にシステム転送レートSTRより物理
転送レートPTRの方が速いので映像情報記録時間13
93、1397、1398の期間ではバッファーメモリ
219内に一時的に保存される映像情報量は減少し続け
る。バッファーメモリ219内に一時保管される映像情
報量が“0”になる。その時には連続的に転送されて来
る映像情報はバッファメモリ219内に一時保管される
事無くそのまま連続的に情報記憶媒体201上に記録さ
れ、バッファーメモリ219内に一時的に保存される映
像情報量は“0”の状態のまま推移する。
【0339】次にそれに続けて情報記憶媒体201上の
別位置に映像情報を記録する場合には、記録動作に先立
ち光学ヘッド202のアクセス処理が実行される。光学
ヘッド202のアクセス期間として図27に示すように
粗アクセス時間1348、1376、密アクセス時間1
342、1343と情報記憶媒体201の回転待ち時間
1345、1346の3種類の時間が必要となる。この
期間は情報記憶媒体201への記録処理が行われないの
で、この期間の物理転送レートPTR1387は実質的
に“0”の状態になっている。それに反して外部からバ
ッファーメモリー(半導体メモリー)219へ送られる
映像情報の平均システム転送レートSTR1388は不
変に保たれるため、バッファーメモリー(半導体メモリ
ー)219内の映像情報一時保存量1341は増加の一
途をたどる。
【0340】光学ヘッド202のアクセスが完了し、再
度情報記憶媒体201への記録処理を開始する(映像情
報記録時間1397、1398の期間)とバッファーメ
モリー(半導体メモリー)219内の映像情報一時保存
量1341は再び減少する。この減少の勾配は 〔平均システム転送レートSTR〕−〔物理転送レート
PTR〕 で決まる。
【0341】その後、情報記憶媒体上の記録位置の近傍
位置に再度アクセスする場合には、密アクセスのみでア
クセス可能なので、密アクセス時間1363、136
4、1365、1366と回転待ち時間1367、13
68、1369、1370のみが必要となる。
【0342】このように連続記録を可能にする条件とし
て“特定期間内のアクセス回数の上限値”で規定するこ
とができる。以上は連続記録について説明したが、連続
再生を可能にする条件も上述した内容と類似の理由から
“特定期間内のアクセス回数の上限値”で規定すること
ができる。
【0343】連続記録を絶対的に不可能にするアクセス
回数条件について図26を用いて説明する。最もアクセ
ス頻度の高い場合は図26のように映像情報記録時間1
393が非常に短く、密アクセス時間1363、136
4、1365、1366と回転待ち時間1367、13
68、1369、1370のみが連続して続く場合にな
る。この場合には物理転送レートPTR1387がどん
なに早くても記録連続性の確保が不可能になる。今バッ
ファーメモリー219の容量をBMで表すとBM÷ST
Rの期間でバッファーメモリ219内の一時保管映像情
報が満杯となり、新たに転送されて来た映像情報をバッ
ファーメモリー(半導体メモリー)219内への一時保
管が不可能となる。その結果、バッファーメモリー(半
導体メモリー)219内への一時保管がなされなかった
分の映像情報が連続記録出来なくなる。
【0344】図27に示すように映像情報記録時間とア
クセス時間のバランスが取れ、グローバルに見てバッフ
ァーメモリ219内の一時保管映像情報がほぼ一定に保
たれている場合には、バッファーメモリ219内の一時
保管映像情報が溢れる事無く外部システムから見た映像
情報記録の連続性が確保される。
【0345】いま、各粗アクセス時間をSATi(SA
Tは対物レンズのSeek Access Time)とし、n回アクセ
ス後の平均粗アクセス時間をSATaとし、各アクセス
毎の映像情報記録時間をDWTi(DWTはData Write
Time)とし、n回アクセス後の平均値として求めた1回
毎のアクセス後に情報記憶媒体上に映像情報を記録する
平均的な映像情報記録時間をDWTaとする。また、1
回毎の回転待ち時間をMWTi(Spindle Motor Wait Ti
me)とし、n回アクセス後の平均回転待ち時間をMWT
aとする。
【0346】n回アクセスした場合の全アクセス期間で
の外部からバッファーメモリー219へ転送される映像
情報データー量は STR×(Σ(SATi+JATi+MWTi)) STR×n×(SATa+JATa+MWTa) (1) となる。この値とn回アクセスして映像情報記録時にバ
ッファーメモリー219から情報記憶媒体201へ転送
された映像情報量 (PTR−STR)×ΣDWTi (PTR−STR)×n・DWTa (2) との間で (PTR−STR)×n・DWTa ≧STR×n×(SATa+JATa+MWTa) すなわち(PTR−STR)×DWTa ≧STR×(SATa+JATa+MWTa) (3) の関係にある時に、外部システム側から見た映像情報記
録時の連続性が確保される。
【0347】ここで1回のアクセスに必要な平均時間を
Taとすると Ta=SATa+JATa+MWTa (4) となるので、(3)式は (PTR−STR)×DWTa≧STR×Ta (5) と変形される。
【0348】この発明の一実施の形態では、一回のアク
セス後に連続記録するデータサイズの下限値に制限を加
えて平均アクセス回数を減らす所に大きな特徴がある。
【0349】一回のアクセス後に情報記憶媒体上に連続
記録するデーター領域を“連続データエリア(CDA;
Contiguous Data Area)”と定義する。
【0350】(5)式から DWTa≧STR×Ta/(PTR−STR) (6) と変形できる。
【0351】連続データエリアCDAのサイズCDAS
は CDAS=DWTa×PTR (7) で求まるので、(6)式と(7)式から CDAS≧STR×PTR×Ta/(PTR−STR) (8) となる。
【0352】(8)式から連続記録を可能にするための
連続データエリアサイズの下限値を規定できる。
【0353】粗アクセス、密アクセスに必要な時間は情
報記録再生装置の性能により大きく異なる。
【0354】今仮に SATa 200ms (9) を仮定する。
【0355】前述したように、例えばMWTa 18m
s、JATa 5msを計算に使う。2.6GBのDVD
−RAMでは TR=11.08Mbps (10) である。
【0356】MPEG2の平均転送レートが STR 4Mbps (11) の場合には、上記の数値を(8)式に代入すると CDAS≧1.4Mbits (12) を得る。
【0357】また別の見積もりとして SATa+JATa+MWTa=1.5秒 (13) とした場合には、(8)式から CDAS≧9.4Mbits (14) となる。
【0358】また録再DVDの規格上では MPEG2
の最大転送レートとして STR=8Mbps (15) 以下になるように規定しているので、(15)式の値を
(8)式に代入すると CDAS≧43.2Mbits 5.4Mバイト (16) を得る。
【0359】次に、スキッピング交替処理法を行った場
合の欠陥管理情報のデータ構造について説明する。
【0360】この場合の欠陥管理情報の記録方法として
は、この発明の一実施の形態では、1)図28に示すよ
うにPSN情報として情報記憶媒体上に記録管理し、そ
の情報を情報記録再生装置3が読み取った後、情報記録
再生装置内でLBN情報に変換後、ファイルシステム2
側に通知する方法と、2)図29に示すようにLBN情
報として情報記憶媒体上に記録管理し、情報記録再生装
置3を介在することなくく直接ファイルシステム2側で
再生し処理する方法(この場合、情報記憶媒体上に欠陥
管理情報を記録する処理も直接ファイルシステム2側で
対応する)を提示している。
【0361】この発明の実施の形態のうち、XX、XX
−PS、LBN/ODD、LBN/ODD−PS、LB
N/XXX、LBN/XXX−PSが図28の方法を使
用し、LBN/UDF、LBN/UDF−PS、LBN
/UDF-CDAFixが図29の方法を使用する。
【0362】図4、図5に示したように、リニア交替処
理法に対応した欠陥管理情報が、PSN情報として、図
28のリードインエリア(Lean-in Area)1002およ
びリードアウトエリア(Lean-out Area)1005内の
リライタブルデータゾーン613、645のDMA領域
663、691に設けられ、二次欠陥リストSDL34
13として既に記録されている。
【0363】この発明の一実施の形態では、PCデータ
に対応した欠陥管理情報(SDL3413)とAVデー
タ(映像情報)に対応した欠陥管理情報(TDL341
4)とを区別して記録した所に大きな特徴がある。
【0364】すなわち、この発明では、スキッピング交
替処理法に対応した欠陥管理情報を三次欠陥リスト(T
DL;Tertiary Defect List)3414と定義する。一
回の代替え処理に対してそれぞれ1個ずつのTDLエン
トリー(TDL entry)情報3427、3428を持た
せる。
【0365】リニア交替処理法に対しては欠陥領域場所
情報である欠陥ECCブロック内の先頭セクタ3431
と代替え領域場所を示す前記欠陥ブロックの代替えEC
Cブロック内の先頭位置セクタ番号3432の組情報と
して登録してある。
【0366】スキッピング交替処理法の場合には代替え
領域3456の場所が欠陥領域3452の直後と決まっ
ているのでTDLエントリー3427、3428内の情
報として欠陥ECCブロック内の先頭セクタ番号(PS
N)3433と代替え領域場所指定の代わりにスキッピ
ング交替処理識別情報として“FFFFFFh”を記録
した場所3434の組情報とする。
【0367】この記録方法により、リニア交替処理法に
対応したSDLエントリー3422、3423との統一
性の取れた欠陥管理情報を情報記憶媒体上に記録するこ
とができる。
【0368】図44に示した欠陥管理情報は全て情報記
録再生装置3側で管理される。情報記録再生装置3側で
再生したTDL3414情報あるいはSDL3413情
報は全てPSNで記録されているが、各欠陥処理方法毎
にPSNとLBN間の一対一の対応が付く。具体的には
図6に示した関係を用いて“PSN→LSN変換”を行
ない、図15〜図16の関係を用いて“LSN→LBN
変換”を行った後、上記欠陥管理情報をLBN情報とし
てファイルシステム2側に通知する。
【0369】図28で示した欠陥管理情報は情報記録再
生装置が管理するのに対し、図29に示した欠陥管理情
報はファイルシステム2側で管理されるものであり、L
BN情報形式で情報記憶媒体(光ディスク;Optical Di
sk1001)に記録されている。
【0370】この情報はボリューム&ファイル管理情報
(Volume & File Manager Information)1003内の
UDFが管理するメインボリューム記述文シーケンス
(MainVolume Descriptor Sequence)449内に記録さ
れている。
【0371】欠陥情報を総称してスペアリングテーブル
(Sparing Table)469と呼び、リニア交替処理に対
応した欠陥管理情報は二次欠陥マップ(Secondary Defe
ct Map)3471に、またスキッピング交替処理に対応
した欠陥管理情報は三次欠陥マップ(Tertiary Defect
Map)3472に記録される。どちらも個々の代替処理
毎に二次欠陥マップエントリー(SD Map entry)34
82、3483と三次欠陥マップエントリー(TD Map
entry)3487、3488を持つ。各マップエントリ
ー内の情報記述内容は、図28(g)と同様な内容にな
っている。
【0372】図30は、図29で示した欠陥管理情報
と、情報記憶媒体上に記録された欠陥/代替え処理との
関係において、スピッキングリプレイスメント処理と、
リニアリプレイスメント処理の場合の比較を示してい
る。
【0373】三次欠陥マップTDM3472内の欠陥E
CCブロック内の先頭セクタ番号3493は、欠陥領域
3452(ECCブロック=16セクタ単位で管理す
る)を指定する。その場所に対する映像情報を記録する
ための代替領域3456は必ず欠陥領域3452の直後
にあり、図29(g)に示すように“FFFFFFh”
3494が記録されている。
【0374】図31は、ファイルシステム2が欠陥管理
情報を管理する場合の他の例を説明する図である。
【0375】この例は、図31に示すように、 1)隠しファイルを作成し、そこに欠陥マップ情報を記
述する、 2)AVファイルにロングアロケーションディスクリプ
タ(図18参照)を採用し、インプリメンテンション使
用(Implementation Use)412に欠陥フラグを設定す
る、というものである。
【0376】AV情報記録時には代替領域3456を任
意に追加設定できるが、PC情報に対する欠陥発生時の
代替領域は、スペアエリア724内と事前に決まってお
り、スペアエリア724を使い切ってしまうと交替処理
が不可能になっていた(この発明がなされる以前の
話)。この問題は、次のようにして解決される。すなわ
ち、情報記憶媒体上に欠陥が多発しスペアエリア724
が満杯になった場合、PCファイル記録時に行う欠陥領
域の追加の代替領域を確保するために、この発明の一実
施の形態では、ユーザエリア723内に代替専用ファイ
ル3501を設定する。ここにこの発明の大きな特徴が
ある。
【0377】図32は、代替領域設定ファイル3501
を作成する手順を示すフローチャートである。
【0378】情報記憶媒体(ディスク)を情報記録再生
装置(ドライブ)へ装着(ST41)すると、情報記録
再生装置は情報記憶媒体上のDMA領域663、691
(図28(d))を調べ、スペアエリア内の空き領域サ
イズを調べる(ST42)。もし空きが少ないと判断
(ST43)すると、ファイルシステム2に対してSETS
PARE FILEコマンドを発行し、代替専用ファイル350
1の作成を依頼する(ST45)。
【0379】それに対応してファイルシステム2側で代
替専用ファイル3501を作成し、作成した代替専用フ
ァイルを隠しファイルとして図24のディレクトリ内に
付加する。
【0380】代替専用ファイル3501の識別情報は、
図22あるいは後述する図36(d)の代替え専用ファ
イルで示すように、ファイル識別子記述文(File Ident
ifier descriptor)3364内の代替領域設定ファイル
フラグ3371に記録される。すなわち、代替専用ファ
イル3501の場合には代替領域設定ファイルFileフラ
グ3371のビットを“1”にする。
【0381】代替え専用ファイル3501の識別情報の
他の実施の形態として、図21あるいは、後述する図3
5(f)に示すように、ファイルエントリー3520の
ICBタグ418内に代替専用ファイルフラグ3372
を設けることも可能である。図33は、代替領域設定フ
ァイルを用いた代替処理を説明するフローチャートであ
る。
【0382】この代替領域はファイルシステム2側が管
理しているので、情報記録再生装置では情報記憶媒体を
情報記録再生装置に装着(ST41)する毎にGET SPAR
E FILE Commandを発行してファイルシステム2に対して
代替専用ファイル3501の設定位置情報をもらう(S
T46)必要がある。
【0383】情報記録再生装置では、PC情報の記録時
にはファイルシステム2からもらった代替専用ファイル
3501の情報(ST47)を用いて欠陥領域に対する
代替え処理を行い(ST48)、その結果のデータを図
28(e)の二次欠陥リストSDL3413に記録する
(ST49)。
【0384】ここに記録される欠陥管理情報としては、
図29(g)に示す二次欠陥マップSDM3471内の
欠陥ECCブロック内の先頭セクタ番号3491で欠陥
領域(ECCブロック=16セクタ)を指定し、欠陥ブ
ロックの代替ECCブロック内の先頭位置セクタ番号3
492で代替専用ファイル3501内の代替え領域34
55を示すものでもよい。
【0385】図33のステップST49で追加されるデ
ータは、二次欠陥リストSDLに記録されてもよいし、
二次欠陥マップSDMに記録されてもよい。
【0386】ここで、代替専用ファイル3501内のL
BN領域は、スペアエリア724を用いたリニア交替処
理とまったく同様な代替処理に利用される。
【0387】図34は、代替領域設定ファイルを用いた
他の代替処理を説明するフローチャートである。
【0388】情報記憶媒体(ディスク)を情報記録再生
装置(ドライブ)へ装着(ST41)すると、情報記録
再生装置は情報記憶媒体上のDMA領域663、691
(図28(d))を調べ、スペアエリア内の空き領域サ
イズを調べる(ST42)。もし空きが少ないと判断
(ST43)すると、ドライブはファイルシステムに対
してSET SPARE FILEコマンドを発行し、代替専用ファイ
ル3501の設定位置情報をもらう(ST45)。
【0389】続いてファイルシステム側は代替専用ファ
イル3501を作成する(ST47)。その後の処理は
図33と同様でよい。
【0390】以上述べたこの発明の実施の形態によれ
ば、ユーザエリア723内の任意場所に代替領域345
5を追加設定できるため、情報記憶媒体上に発生する欠
陥量の増大に伴って代替え領域を自由に増設できる。
【0391】図35は、この発明の一実施形態におい
て、AVファイルの識別情報が記録されている場所を説
明する図である。
【0392】AVファイルの識別情報は、図21あるい
は図35(f)に示すように、ファイルエントリー35
20のICBタグ418内にある、ICBタグ内フラグ
フィールド(Flags field in ICB Tag)3361内
に、AVファイル識別フラグ3362の形で設定されて
おり、このフラグを“1”に設定することでAVファイ
ルであるかどうかの識別が行える。
【0393】図36は、この発明の他の実施形態におい
て、AVファイルの識別情報が記録されている場所を説
明する図である。
【0394】図22あるいは図36(d)に示すよう
に、ファイル識別子記述文3364内に、AVファイル
の識別情報として、AVファイル識別フラグ3364を
設定することも可能である。
【0395】AVファイルか否かを識別する場合、録再
アプリ1側からCreate File Commandが発行されて初め
て処理が開始される。AVファイルの識別方法は条件に
より異なり、 *新規AVファイル作成時にはCreate File Command内
のAVファイル属性フラグを用いて識別し、 *既に存在するAVファイルに対してAV情報を付加す
る場合には図35または図36に示したように情報記憶
媒体上に既に記録されているファイルの属性フラグを用
いてAVファイルの識別を行う。
【0396】この方法を用いることにより、アプリケー
ションプログラム1側での各ファイルの属性(AVファ
イルかPCファイルか)の管理を不要(ファイルシステ
ム2側で自動的に判定して記録処理方法を切り替える)
にできる効果が得られる。
【0397】このような方法を採用することで、該当フ
ァイルがPCファイルの場合には従来のWRITE Command
処理・リニア交替処理処理を行い、AVファイルの場合
にはAV WRITE Command処理・スキッピング交替処理処理
を行う。
【0398】録再アプリ1側ではCreate File Command
発行後にAV情報記録予定サイズの予想最大値を設定
し、Set Unrecorded Area Commandを発行する。その指
定情報とGET PERFORMANCE Commandで得た欠陥分布とゾ
ーン境界位置情報を基に記録すべき予定の最大情報サイ
ズに合わせて連続データエリアの設定を行う。
【0399】LBN/XXXの実施の形態を用いた場合
には、該当するAVファイルのファイルエントリー内の
アロケーションディスクリプタ情報を事前に記録する。
この処理を経ることで a)例えばIEEE1394などに接続し、複数の機器
間との記録を同時並行的に行う場合、記録予定位置に他
の情報が記録されるのを防止できる。
【0400】b)AV情報を連続記録中に停電などによ
り記録が中断された場合でも、再起動後に記録予定位置
を順にトレースする事で中断直前までの情報を救える。
などのメリットが得られる。その後SEND PRESET EXTENT
ALLOCATION MAP Commandで情報記録再生装置側に記録
予定位置情報を通知する。この事前通知により情報記録
再生装置は情報記憶媒体上の記録位置と記録順を事前に
知っておけば、AV情報記録時に情報記憶媒体上の欠陥
でスキッピング交替処理処理が多発しても、記録処理を
停止させることなく、連続記録を継続させることが可能
となる。
【0401】図37は、この発明の一実施形態におけ
る、録再アプリから見た記録・消去の処理方法を説明す
る図である。この実施形態のうち、LBN/ODD−P
Sでは、次のような管理が行われる。
【0402】図37に示すように事前に設定されている
連続データエリア最小サイズ11に対して、新規録画に
よる映像データが記録領域12が生じ、また未使用領域
13も生じたとする。すると、LBNレベルでは、新規
に連続データエリア(Contiguous Data Area)14が設
定され、これに対してスペアエリア18が付加される。
【0403】次に、PSNレベルでは、データ記録領域
15,16、欠陥領域があればその欠陥領域17が設定
され、かつスペアエリア19が確保される。そしてこの
全体が新規にAVエクステント20としてLBNレベル
で設定される。
【0404】つまり図37に示すように連続データエリ
ア毎に自動的にスペアエリア18を付加してAVエクス
テント20を構成する。この付加されたスペアエリア1
8にもLBNが設定され、また欠陥領域17にも同様に
LBNが設定されている。
【0405】情報記憶媒体上の欠陥領域17に対しては
スキッピング交替処理処理を行い、LBN設定を行う。
他の実施の形態との違いは欠陥領域17にLBNが設定
されているにも係わらずファイルシステム2側では欠陥
領域場所は知らされず、情報記録再生装置のみで欠陥領
域17の場所を管理する点にある。ファイルシステム2
側で情報を再生したい場合、情報記録再生装置に対して
発行するAV READ Commandは、基準となるAVエクステ
ント20の開始位置を示すLBNと、その開始位置から
数えた(欠陥領域を含めない)実効的な再生開始位置
と、再生する実データサイズ(欠陥箇所での読み飛ばし
を前提)を指定する。これにより情報記録再生装置側で
自動的に欠陥領域17を避けた情報を再生してファイル
システム2側へ回答する。
【0406】図38は、既存のコンテギュアスデータエ
リア内の途中から新規情報を重ね書き記録する場合を説
明する図である。図38は、既に記録されている情報に
対して一部書き重ね記録する場合の管理形態について示
している。
【0407】この場合には連続データエリア34内の途
中から最後までの書き重ね記録のみ許可する。すなわ
ち、過去に記録された映像データ記録領域35は、デー
タ記録領域23、25、欠陥領域があった場合はその欠
陥領域28を含み、これにスペアエリア(Spare Area)
31が付加されている。途中から重ね書きが行われると
連続データエリア(Contiguous Data Area)34が設定
される。これには、過去に記録された映像データ領域3
6と新規に重ね記録した映像データ記録領域37が含ま
れる(AV Addressレベル)。PSNレベルでは、データ
記録領域25、26、27および欠陥領域29、30が
管理され、かつスペアエリア32が設定される。
【0408】図39は、既存コンテギュアスデータエリ
ア(CDA;Contiguous Data Area)内の途中まで新規
情報を重ね書き記録した場合を説明する図である。図3
9は、重ね書き記録を途中でやめた場合の2つの管理形
態例を示している。この場合には、同一CDA内でのそ
の後の既に記録された情報を無効扱いにする。CDAの
先頭から重ね書きした場合と、CDAの途中から重ね書
きした場合を示している。
【0409】図40は、コンテギュアスデータエリア単
位(CDA単位)でAVファイル内の部分削除を行う場
合を説明する図である。図40は、AVファイル内の部
分消去時の管理形態を示している。この場合には連続デ
ータエリア(例AVエクステント#2 46)単位で部
分消去が行われる行うように決める。
【0410】図38〜図40で説明したように、映像情
報の連続記録を確保するため連続データエリア(Contig
uous Data Area)CDA単位での記録、部分消去処理が
必要となる。既に記録された映像情報に対して少量の追
加記録すべき映像情報を追加記録する場合、必要な連続
データエリアCDAを確保し、残りの部分を未使用領域
として管理する。更に少量の追加記録すべき映像情報を
追加記録する場合には、上記未使用領域の先頭位置から
記録する。この未使用領域の先頭位置の管理方法とし
て、LBN/ODD、LBN/ODD−PS、LBN/
UDF、LBN/UDF−PS、LBN/UDF-CDAFi
x、LBN/XXX、LBN/XXX−PSの実施形態
では、情報長(Information Length)の情報を利用す
る。この情報長情報は、ファイルエントリー(File Ent
ry)内に記録されている。この情報長情報とは、AVフ
ァイル先頭から実際に記録された情報サイズを意味して
いる。図41〜図44は、この発明の一実施形態におけ
るコマンドパラメータとその内容を説明する図である。
LBN/ODD−PSにおける記録、再生に関するコマ
ンドのパラメータとそのコマンド内容が図41〜図44
に示されている。図41は録再アプリからファイルシス
テムへの書き込みコマンドであり、図42は読取りコマ
ンドであり、図43はファイルシステムから記録再生装
置へ与える書き込みコマンドであり、図44は読取りコ
マンドの種類である。
【0411】図45は、この発明の一実施形態における
映像データの記録過程を示す図である。また、図46お
よび図47は、この発明の一実施形態における映像デー
タの記録過程を説明するフローチャートである。
【0412】LBN/ODD−PSにおける映像データ
記録過程とそれに対応したフローチャートが図45〜図
47に示されている。図46および図47の記載内容
は、図45に示す「録画しようとする映像データ(AV
エクステントに対応)#1、#2」の処理工程を説明し
ている。
【0413】AVエクステント#1 3101、AVエ
クステント#2 3102毎に付加したスペアエリア3
111、3112を活用して、各AVエクステント内で
スキッピング交替処理処理を完結させる所に、この実施
の形態の特徴がある。
【0414】図46および図47における各ステップを
記述すると以下のようになる。
【0415】・録再アプリ1側で連続データエリア#1
3106のサイズを初期設定する(ST21)。
【0416】・ODD(情報記録再生装置)3へ、推奨
値([スペアエリアサイズ]/[連続データエリアサイ
ズ];[Spare Area Size]/[Contiguous Data Area Siz
e])を問い合わせる(ST22)。
【0417】・AVエクステント#1 3101のサイ
ズを初期設定する(スペアエリアサイズ#1の設定)
(ST23)。
【0418】ここで、スペアエリアサイズ#1 311
1の設定は“録再アプリ1側”または“ファイルシステ
ム2側”で行う。
【0419】・初回のAVWriteコマンドで映像デ
ーター3125をODD3側に転送する(ST24)。
【0420】・情報記憶媒体への記録時に欠陥領域13
8を発見した場合にはODD3内でスキッピング交替処
理を実施する(ST25)。
【0421】・2回目のAVWriteコマンドで映像
データー3126をODD3側に転送する(ST2
6)。
【0422】ここで、2回目のAVWriteコマンド
内でAVエクステント#1 3101最後の記録を知る
(連続データエリアのエンドフラグ;End Flag Of Cont
iguous Data Areaを利用)。
【0423】・ファイルシステム2側で最終的なAVエ
クステント#1 3103の情報をまとめ、ファイルシ
ステム2側のバッファメモリに一時保管する(ST2
7)。 ・録再アプリ1側で連続データエリア#2 3102の
サイズを初期設定する(ST28)。
【0424】・AVエクステント#2 3102のサイ
ズを初期設定する(スペアエリアサイズ#2の設定)
(ST29)。
【0425】ここで、スペアエリアサイズ#2 311
2の設定は“録再アプリ1側”または“ファイルシステ
ム2側”で行う。
【0426】・3回目のAVWriteコマンドで映像デー
ター3127をODD3側に転送する(ST30)。
【0427】・情報記憶媒体への記録時に欠陥領域31
39を発見した場合にはODD3内でスキッピング交替
処理を実施する(ST31)。
【0428】・ユーザーが録画終了ボタンを押す(ST
32)。
【0429】・録再アプリ側で事前に規定されている連
続データエリア最小サイズ11に合わせて未使用領域サ
イズ3136を決定する(ST33)。
【0430】・連続データエリア#2の実際のデーター
サイズ3109に合わせてスペアエリア#2のサイズ3
113の見直しを行う(ST34)。
【0431】・4回目のAVWriteコマンドで映像デー
ター3128をODD3側に転送する(ST35)。
【0432】ここで、同時に未使用領域情報(n Number
Of Bytes ReserveとSpace Keep Length)からLBN空
間での未転送の領域確保を行う。
【0433】また、4回目のAVWriteコマンド内
でAVエクステント#2 3104最後の記録を知る
(連続データエリアのエンドフラグ利用)。
【0434】・ファイルシステム2側で最終的なAVエ
クステント#2 3104の情報をまとめ、ファイルシ
ステム2側のバッファメモリに一時保管する(ST3
6)。 ・ファイルシステム2のディレクトリ−管理領域に必要
な情報を追記処理する(ST37)。
【0435】図48〜図50に、代替専用ファイル35
01作成方法とそれを用いた欠陥領域に対する代替処理
に対する別の実施形態を示す。
【0436】前述した実施の形態では、代替専用ファイ
ル3501作成方法とそれを用いた欠陥領域に対する代
替処理を情報記録再生装置3が中心に行っている。これ
に対して、図48〜図50の実施形態では、それらをフ
ァイルシステム2が中心となって処理しているところに
大きな特徴がある。
【0437】まず、図48を用いて、この発明の一実施
の形態における代替専用ファイル3501の作成方法に
ついて説明を行う。
【0438】情報記憶媒体を情報記録再生装置へ装着
(ST41)し、情報記録再生装置3の処理準備が完了
すると、ファイルシステム2から情報記録再生装置3側
へコマンド(GET SPARE AREA SPACE Command)を発行
し、情報記憶媒体上のDMA情報663、691から、
スペアエリア内の空き領域サイズを調べさせる(ST5
3)。
【0439】情報記録再生装置3は、GET SPARE AREA S
PACE Commandを受けると、情報記憶媒体上のDMA情報
663、691からスペアエリア内の空き領域サイズを
調べ、その結果をファイルシステム2側に回答する(S
T54)。
【0440】ファイルシステム2側は、空き領域サイズ
の回答を受けると、情報記憶媒体上のスペアエリア内に
空きの代替え領域が充分残っているかを判定する(ST
43)。
【0441】空きの代替え領域が充分残っている場合
(ST43イエス)には、ファイルシステムは情報記録
再生装置側にSET DEFFECT MANAGEMENT Commandを発行
し、従来通り情報記憶媒体上の欠陥管理を情報記録再生
装置3側で行い、欠陥管理情報を情報記憶媒体上のDM
A領域663、691に記録するようにファイルシステ
ム2側から指示する(ST52)。
【0442】空きの代替え領域が残ってない場合には
(ST43ノー)、既に代替専用ファイル3501が存
在しているかを判定(ST55)する。もし既存の代替
専用ファイル3501が存在する場合には(ST55イ
エス)、既存の代替専用ファイルに充分な空き容量が存
在するかを判定する(ST56)。
【0443】ファイルシステム2では図29(e)
(f)に示した二次欠陥マップ(Secondary Defect Ma
p)SDM3471に記録した代替情報から、代替専用
ファイル3501内の空き容量を検出する。
【0444】既存の代替専用ファイル3501に充分な
空き容量が存在する場合には(ST56イエス)新たな
代替専用ファイル3501の作成は行わない(ST5
7)。もし既存の代替専用ファイル3501が存在しな
い(ST55ノー)か、または既存の代替専用ファイル
3501内の空き容量が足りない場合(ST56ノー)
には、新たに代替専用ファイル3501を登録できる空
き容量が情報記憶媒体に残っているかどうか判定する
(ST556)。
【0445】情報記憶媒体に新たに代替専用ファイル3
501を登録できる空き容量が残っているなら(ST5
56イエス)、ファイルシステム2側で新たに代替専用
ファイル3501を作成し、新ファイルを登録する(S
T58)。
【0446】なお、情報記憶媒体が4.7Gバイト以上
の大容量ディスクの場合、1個の代替専用ファイルのサ
イズを32Mバイト程度の比較的大容量とすることがで
きる。
【0447】情報記憶媒体に新たに代替専用ファイル3
501を登録できる空き容量が残っていないなら(ST
556ノー)、ユーザに媒体交換を促すメッセージを出
力する等のエラー処理を行なう(ST558)。
【0448】なお、ST58の処理によりファイルシス
テム側で代替専用ファイル3501を作成した場合に
は、そのファイルを隠しファイルとして図24のディレ
クトリ内に付加する。
【0449】代替専用ファイル3501の識別情報は、
図36(d)に示すようにファイル識別子記述文(File
Identifier descriptor)3364内の代替専用ファイ
ルフラグ(代替領域設定ファイルフラグ)3371に記
録される。すなわち、代替専用ファイル3501の場合
には代替領域設定ファイルフラグ3371のビットを
“1”にする。代替専用ファイル3501の識別情報の
他の例として、図35(c)〜(f)に示すように、フ
ァイルエントリー(File Entry)3520内のICBタ
グ(ICB Tag)418内に、代替専用ファイルフラグ
(代替領域設定ファイルフラグ)3372を設けること
もできる。
【0450】次に、図48の手順で作成した代替専用フ
ァイル3501を用い、ファイルシステム2が中心とな
って行う欠陥領域に対する代替処理について、図49お
よび図50を用いて説明する。
【0451】情報記憶媒体を情報記録再生装置へ装着
(ST41)した後、情報記録再生装置3側で情報記録
の準備が完了すると、ファイルシステム2から情報記録
再生装置3側へコマンド(GET SPARE AREA SPACE Comma
nd)を発行し、情報記憶媒体上のDMA情報663、6
91から、スペアエリア内の空き領域サイズを調べさせ
る(ST53)。
【0452】情報記録再生装置3は、上記コマンドを受
けると、情報記憶媒体上のDMA情報663、691か
らスペアエリア内の空き領域サイズを調べ、その結果を
ファイルシステム2側に回答する(ST54)。
【0453】ファイルシステム2側では、その回答結果
を基に、情報記憶媒体上のスペアエリア内に空きの代替
領域が充分残っているかを判定する(ST43)。
【0454】もしスペアエリア内に充分な代替え空き領
域が残っている場合には(ST43イエス)、情報記録
再生装置3に対してSET DEFFECT MANAGEMENT Commandを
発行し、従来通り情報記憶媒体上の欠陥管理を情報記録
再生装置3側で行い、欠陥管理情報を情報記憶媒体上の
DMA領域663、691に記録するようにファイルシ
ステム2側から指示する(ST52)。
【0455】スペアエリア内に充分な代替え用の空き領
域が無い場合には(ST43ノー)、図48の処理手順
で作成した代替専用ファイル3501の使用を、ファイ
ルシステム2内で決定する。
【0456】情報記憶媒体上に情報記録を行う場合に
は、ファイルシステム2から情報記録再生装置3に対し
てWRITE Commandを発行し、PC情報の記録を指示する
(ST59)。
【0457】情報記録再生装置3はWRITE Commandによ
りファイルシステム2から指定された情報記憶媒体上の
場所にPC情報の記録を実行し、遭遇した欠陥ECCブ
ロックに対し、欠陥ECCブロック先頭LBN情報と欠
陥ECCブロックに記録する予定だった情報を情報記録
再生装置内のバッファーメモリー219に一時保管する
(ST60)。
【0458】情報記録再生装置3は、欠陥ECCブロッ
クに遭遇する度に欠陥発見状態をファイルシステム2側
に通知することなく、欠陥ECCブロック先頭LBN情
報と欠陥ECCブロックに記録する予定だった情報を情
報記録再生装置内のバッファーメモリー219に一時保
管しておく。これは、この実施形態の大きな特徴であ
る。
【0459】一連の記録処理が終了すると、ファイルシ
ステム2から情報記録再生装置3に対してGET DEFECT L
IST Commandを発行し、欠陥位置情報の要求を行う(S
T61)。
【0460】このGET DEFECT LIST Commandに対する情
報記録再生装置3からファイルシステム2への欠陥情報
回答内容として、“(1)欠陥ECCブロック数と
(2)各ECCブロック先頭LBN情報”を通知する
(ST62)。
【0461】情報記録再生装置3から回答を受けた欠陥
ECCブロックに対して、ファイルシステム2内では代
替専用ファイル3501内の代替え場所を設定し、情報
記録再生装置3に対してSET SPARE AREA LIST Command
を発行して、各欠陥領域に対する代替えする代替え領域
のLBNを通知する(図50のST63)。
【0462】ここで、SET SPARE AREA LIST Commandの
パラメーターとして、『代替専用ファイル3501内の
代替用ECCブロックの各先頭LBN』を持つ。
【0463】その結果、ファイルシステム2から通知さ
れた代替用ECCブロック情報を基に、情報記録再生装
置3内で、リニア交替(Linear Replacement)法による
代替処理を行う(ST64)。
【0464】情報記録再生装置側での代替え処理が完了
すると、ファイルシステム2側で、前述した代替処理情
報を、スペアリングテーブル(Sparing Table)469
内の二次欠陥マップ(Secondary Defect Map)SDM3
471内に追加記録する(ST65)。
【0465】ところで、図49のステップST60にお
いて、記録時に欠陥ECCブロックに挿入する度に欠陥
発生をファイルシステム2に通知すると、情報記録再生
装置3とファイルシステム2間のコマンドのやり取りに
時間がかかる。実記録時にコマンドのやり取りに必要な
時間はかなりかかるので、記録時のコマンドのやり取り
はなるべく少なくして処理時間を少なくさせることが要
求される。
【0466】そこで、図49〜図50の実施形態では、
欠陥ECCブロックに遭遇すると、その都度ファイルシ
ステム2に通知しない。その代わりに『欠陥ECCブロ
ック位置情報』と『その欠陥ECCブロックに記録を予
定していた情報』を、逐次、情報記録再生装置内のバッ
ファーメモリー219内に一時保存し、一連の記録処理
が完了した後に、2回のコマンド(GET DEFECT LIST Co
mmandとSET SPARE AREA LIST Command)のやり取りだけ
で一度に代替処理を行うようにしている。このため、情
報記録再生装置3とファイルシステム2間のコマンドの
やり取り回数を大幅に減らすことができ、トータル処理
時間を大幅に低減できる。
【0467】図49〜図50の実施形態において、スペ
アエリア724を使った代替処理(ST52)と代替専
用ファイル3501を使った代替処理(ST59〜ST
65)とは別々に行われる。つまり、スペアエリアを使
った代替処理(ST52)と代替専用ファイルを使った
代替処理とが同時に行われることはない。
【0468】スペアエリア724を使い切った場合、従
来はPC情報に対する代替処理が不可能であったが、図
49〜図50の実施形態では、スペアエリアを使い切っ
ても代替専用ファイルがあるので、PC情報に対する代
替処理が可能となっている。また、個々の代替専用ファ
イル(たとえば32Mバイト程度のサイズがあるとして
も)を使い切ってしまっても、媒体に充分な空き容量が
残っている限り、新たに別の代替専用ファイルを増設で
きる。このように代替専用ファイルを必要に応じて増設
すれば、使用中の媒体に欠陥が多発しても代替処理を続
行することができ、情報記録を中断することなく継続で
きる。
【0469】次に工場において光ディスクが製造され出
荷されるまでの工程を簡単に説明する。
【0470】ディスク(相変化方式で記録再生が可能、
1層、又は2層、あるいはそれ以上の層に貼り合わせて
ある)が製造され、物理セクタ番号(PSN)が設定さ
れ、またエンボスドゾーンが予め記録されている。
【0471】次にディスクのイニシャライズ処理が行わ
れる。このときは図4、図5で設定したようなフォーマ
ット化が行われるもので、リライタブルゾーンの記録が
行われる。このとき図28で示すようなDMA1,2,
3,4の領域の作成が行われる。また図28(e)に示
すPDL,SDL,TDLのエリア(スキッピング処理
した時の欠陥管理領域)が作成される。
【0472】次にディスク前面のサーティファイ(Cert
ify)処理が行われる。つまり、全面に特定データを記
録し、前面を再生してみて、欠陥箇所を探す処理であ
る。
【0473】この時、ディスクはPCデータも記録再生
できるものとして作成する場合には、欠陥箇所をPDL
に記録する。
【0474】ディスクはAVデータ記録専用のものとし
て作成する場合には欠陥場所を欠陥管理情報としてTD
Lに記録する(図28(e))。
【0475】上記の処理でディスク上には論理ブロック
番号(LBN)の設定が可能となる。これは、ドライブ
装置側でDMA(欠陥管理エリア;PDL,SDL,T
DL)を使ってPNL→LBNの変換テーブルを作るこ
とができるからである。
【0476】次にディスク上にファイルシステムとして
UDFを使えるように条件設定する。つまりディスク上
に図15、図16のVolume Recognition Sequence44
4,Main Volume Descriptor Sequence449,First A
nchor Point456,Second Anchor Point457,Rese
rve Volume Descriptor Sequence467を記録する。
【0477】次にAVデータが記録できる場所を作る。
【0478】(a)ディスク上の記録領域(LBN空
間)内にルートディレクトリー1450(図24)を作
成する。
【0479】(b)AVデータを記録できる管理用ファ
イルRWVIDEO_CONTROL、IFOを作成する。
【0480】(c)映像/静止画、音声、サムネールが
記録できるファイルを作成する(図24の1401)。
【0481】(d)図24の各ファイル1401のうち
AVアドレスに基く管理情報をRWVIDEO_CON
TROL.IFOに記録する。このときの各ファイルの
記録位置情報(File Entry内のAllocation Descriptio
n)は論理ブロック番号(LBN)で記録されている。
【0482】この発明の要点をまとめると次のようにな
る。
【0483】ポイント1.スキッピング処理により設定
される欠陥領域と、そのための代替え領域両方にLBN
設定する、これらの領域は共にユーザエリアに含まれ
る。
【0484】ポイント2.代替領域(スキッピング直後
の場所)はLBN空間上に任意に設定可能である。つま
り、上記代替領域はユーザーが記録可能な第1の領域
(ユーザエリア)内に適宜(任意に)設定可能である。
【0485】ポイント3.またディスク上の同一場所に
AVアドレス(第1のアドレス)とLBN(第2のアド
レス)の両方のアドレスが設定される。つまり、情報記
憶媒体上の記録領域内の同一場所に対し、第1のアドレ
ス番号と第2のアドレス番号の両方が付与される。
【0486】ポイント4.また、AVアドレスに欠陥/
代替領域が含まれず、LBN空間上に欠陥/代替領域が
含まれる。つまり、代替領域に対しては上記第1のアド
レス番号と上記第2のアドレス番号の両方が付与され、
欠陥領域に対しては上記第1のアドレス番号のみ付与す
る(上記第2のアドレス番号は付与されない)。
【0487】ポイント5.またVOB_I:AVアドレス管
理情報と、File Entry:LBN管理情報を平行に記録す
る。つまり、同一の情報記憶媒体上に、上記第1のアド
レス番号で管理された管理情報を有する第1の情報管理
記録領域と、上記第2のアドレス番号で管理された管理
情報を有する第2の管理情報記録領域を有する。
【0488】ポイント6.また録再アプリはAVアドレ
スで管理し、オペレーティングシステムOS側でAVア
ドレス→LBN変換する。つまり、上記第2の管理情報
を用い、情報を管理する部分(録再アプリ)と上記第2
のアドレス番号と上記第1のアドレス番号間の変換を行
うアドレス変換部を具備する。
【0489】ポイント7.また少なくとも1個以上のフ
ァイルが記録され、その記録されたファイルの内少なく
とも1個のファイルにAVファイルの識別情報が記録さ
れている。
【0490】ポイント8.また情報記憶媒体上に記録さ
れたファイルがAVファイルか否かを識別する識別手段
を具備し、AVファイルか否かにより該当ファイルの記
録方法を変えることができる。
【0491】上記ポイント1により、情報記憶媒体の全
記録領域には論理ブロック番号(LBN;Logical Bloc
k Number)と言う第1のアドレス番号が付与され、欠陥
領域3452と代替領域3456の両方にもLBNが付
与される。
【0492】これにより、欠陥管理を、録再アプリケー
ションソフト1ではなく、ファイルシステム2側に任せ
ることができるようになる。すると、録再アプリケーシ
ョンソフト1は欠陥管理に悩殺されずに映像情報管理に
専念できる。
【0493】また、リニア交替処理と異なり、この発明
の実施の形態における代替領域3456はユーザーが記
録可能なユーザエリア723内に設置される。これによ
り、ユーザエリア723内に発生する欠陥領域3452
の近傍位置に代替領域3456を配置することができ
る。このため、欠陥領域3452に対する代替処理を行
なう場合にに光学ヘッドが遠距離アクセスをする必要が
なくなり(つまりアクセス時間がかからないため)、連
続記録を保証できる。
【0494】上記ポイント2により、代替領域3456
をユーザエリア723内の任意位置に設定可能にする事
により、代替領域3456を欠陥領域3452の直後に
配置できる。その結果、光学ヘッドを別エリアにアクセ
スさせることなく代替処理を行える。そのためより一層
安定・確実に連続記録の保証が行える。
【0495】上記ポイント3により、ファイルシステム
2が管理する論理ブロック番号(LBN)である第1の
アドレスと録再アプリケーションソフト1が管理するA
Vアドレスである第2のアドレスを情報記憶媒体上の同
一場所に付与することにより、録再アプリケーションソ
フト1とファイルシステム2による情報管理が独自に行
え、それぞれの役割に専念できる。
【0496】上記ポイント4により、欠陥領域3452
にも第1のアドレス番号であるLBNを付与することに
より、ファイルシステム2に情報記憶媒体上の欠陥管理
を任せることができる。また、欠陥領域に第2のアドレ
ス番号であるAVアドレスを付与しないため、録再アプ
リケーションソフト1は欠陥管理をいっさい行わず映像
情報管理に専念できる。
【0497】上記ポイント5により、ファイルシステム
2が管理する論理ブロック番号(LBN)に対応した管
理情報をファイルエントリーに持たせることができる。
すると、録再アプリケーションソフト1が管理するAV
アドレスに対応した管理情報であるビデオオブジェクト
制御情報(Video Object Control Information)を別々
に情報記憶媒体上に記録することにより、録再アプリケ
ーションソフト1とファイルシステム2による情報管理
が独自に行え、それぞれの役割に専念できる。上記ポイ
ント6により、論理ブロック番号(LBN)とAVアド
レス間の変換を図2のファイルシステム2側で対応させ
る。これにより、録再アプリケーションソフト1に煩わ
しいアドレス変換をさせる必要がなくなり、録再アプリ
ケーションソフトは映像情報管理に専念できるようにな
る。
【0498】上記ポイント7、8により、AVファイル
にはファイルシステム上で識別可能なAVフラグを設定
しておく。ファイルシステム2ではAVファイルに付加
されたAVフラグを識別するか、あるいは録再アプリ1
からの指定(Create FileのFILE_ATTRIBUTE_AUDIO_VIDE
Oフラグ)により記録対象のファイルがAVファイルか
否かを識別し、記録方法を変える。上記の処理を施す事
により、AVファイルに対しては記録時の連続性を確実
に保証することができる。
【0499】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
情報記憶媒体上に多量の欠陥領域が存在しても影響を受
けることなく安定に連続記録を行うことができる。
【0500】また、情報記憶媒体上に多量の欠陥領域が
存在しても録画再生アプリケーションソフトレイヤーに
負担をかけることなく(つまり録画再生アプリケーショ
ンソフトレイヤーに欠陥管理をさせる事無く)安定に映
像情報管理することができる。また本発明により上記環
境を実現するための最適なシステムを有する情報記録再
生装置や情報記録再生装置も提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】情報記憶媒体のデータエリア内での欠陥領域に
対する交替処理を説明する図。
【図2】録画再生アプリケーションソフトを用いてパー
ソナルコンピュータ上で映像情報の記録再生処理を行う
場合において、パーソナルコンピュータ上のプログラム
ソフトの階層構造と各階層で扱うアドレス空間との関係
を説明する図。
【図3】DVD−RAMディスクのレイアウトとその記
録内容の概要を説明する図。
【図4】DVD−RAMディスクのリードインエリアの
構成を説明する図。
【図5】DVD−RAMディスクのリードアウトエリア
の構成を説明する図。
【図6】DVD−RAMディスクの物理セクタ番号と論
理セクタ番号との関係を説明する図。
【図7】データエリアに記録されるセクタ内の信号構造
を説明する図。
【図8】データエリアに記録される情報の記録単位を説
明する図。
【図9】データエリア内でのゾーンとグループとの関係
を説明する図。
【図10】DVD−RAMディスクにおける論理セクタ
の設定方法を説明する図。
【図11】DVD−RAMディスクを用いた情報記録再
生装置の内部構成を、物理系とアプリケーション系とに
分けて説明するブロック図。
【図12】情報記録再生装置の内部構成例を具体的に説
明するブロック図。
【図13】情報記録再生装置の情報記録再生部における
論理ブロック番号の設定動作を説明するフローチャー
ト。
【図14】情報記録再生装置の情報記録再生部における
欠陥処理動作を説明するフローチャート。
【図15】ユニバーサルディスクフォーマット(UD
F)に従って情報記憶媒体上にファイルシステムを記録
した例(前半)を説明する図。
【図16】UDFに従って情報記憶媒体上にファイルシ
ステムを記録した例(後半)を説明する図。
【図17】階層化されたファイルシステムの構造と情報
記憶媒体に記録された情報内容との基本的な関係を簡単
に説明する図。
【図18】ロングアロケーション記述文の内容の例を示
す図。
【図19】ショートアロケーション記述文の内容の例を
示す図。
【図20】アンアロケイテドスペイスエントリー(未記
録なエクステントの情報記録媒体上の位置に関する、直
接登録用記述文)の記述内容を説明する図。
【図21】ファイルエントリーの記述内容を一部示す説
明図。
【図22】ファイル識別子記述文の記述内容を一部示す
説明図。
【図23】ファイルシステムの構造を例示する図。
【図24】データエリア内のデータファイルのディレク
トリ構造を説明する図。
【図25】記録信号の連続性を説明するために示した記
録系システムの概念図。
【図26】記録系において最もアクセス頻度が高い場合
の、半導体メモリ(バッファメモリ)内の情報保存量の
状態を説明する図。
【図27】記録系において映像情報記録時間とアクセス
時間のバランスが取れている場合の、半導体メモリ(バ
ッファメモリ)内の情報保存量の状態を説明する図。
【図28】この発明に係る各実施の形態において、情報
記録再生装置が管理する情報記憶媒体上での欠陥管理情
報のデータ構造を説明する図。
【図29】この発明に係る各実施の形態において、ファ
イルシステムが管理する情報記憶媒体上での欠陥管理情
報のデータ構造を説明する図。
【図30】図29の欠陥管理情報に基づいて管理される
場合において、スピッキングリプレイスメントとリニア
リプレイスメントとを比較して説明する図。
【図31】ファイルシステムが欠陥管理情報を管理する
場合の他の例を説明する図。
【図32】代替領域設定ファイルを作成する手順を示す
フローチャート。
【図33】代替領域設定ファイルを用いた代替処理を説
明するフローチャート。
【図34】代替領域設定ファイルを作成する他の手順を
示すフローチャート。
【図35】この発明の一実施形態において、AVファイ
ルの識別情報が記録されている場所を説明する図。
【図36】この発明の他の実施形態において、AVファ
イルの識別情報が記録されている場所を説明する図。
【図37】この発明の一実施形態における、録再アプリ
から見た記録・消去の処理方法を説明する図。
【図38】既存のコンテギュアスデータエリア内の途中
から新規情報を重ね書き記録する場合を説明する図。
【図39】既存コンテギュアスデータエリア内の途中ま
で新規情報を重ね書き記録した場合を説明する図。
【図40】コンテギュアスデータエリア単位でAVファ
イル内の部分削除を行う場合を説明する図。
【図41】この発明の一実施形態におけるコマンドパラ
メータとその内容を説明する図。
【図42】この発明の一実施形態におけるコマンドパラ
メータとその内容をさらに説明する図。
【図43】この発明の一実施形態におけるコマンドパラ
メータとその内容をさらに説明する図。
【図44】この発明の一実施形態におけるコマンドパラ
メータとその内容をさらに説明する図。
【図45】この発明の一実施形態における映像データの
記録過程を示す図。
【図46】この発明の一実施形態における映像データの
記録過程(前半)を説明するフローチャート。
【図47】この発明の一実施形態における映像データの
記録過程(後半)を説明するフローチャート。
【図48】この発明の一実施の形態における代替専用フ
ァイル作成過程を説明するフローチャート。
【図49】この発明の一実施の形態における代替専用フ
ァイルを用いた代替処理(前半)を説明するフローチャ
ート。
【図50】この発明の一実施の形態における代替専用フ
ァイルを用いた代替処理(後半)を説明するフローチャ
ート。
【符号の説明】
723…ユーザエリア; 724…スペアエリア; 3441〜3444…記録領域; 3451〜3452…欠陥領域; 3455〜3456…代替領域; 3497〜3498…未記録領域; 3459…非記録領域; 3500…PCデータファイル; 3501…代替専用ファイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2000−13728(JP,A) 国際公開98/14938(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 20/10 G11B 27/00 G06F 3/06 H04N 5/92

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】AVデータ及びコントロール情報が記録さ
    れる情報記録媒体において、 前記AVデータが保存されるAVファイルと、前記AV
    ファイルの記録位置を管理するファイル管理情報とが定
    義されており、 前記ファイル管理情報は、前記AVファイルのためのフ
    ァイルエントリー情報を含み、このファイルエントリー
    情報には、AVファイルの識別情報、及び前記AVファ
    イルを構成するエクステント毎の記録位置情報を示すア
    ロケーション記述子を含み、 前記AVデータは前記情報記録媒体内にエクステント毎
    に物理的に点在させて記録され、前記コントロール情報
    は前記AVデータの再生順を管理するものであり、 前記AVファイルへの情報処理方法を設定したアプリケ
    ーション層と、ファイルシステムの層と、情報記録再生
    の制御を設定したディスクドライブ層とが設定され、 前記情報記録媒体に対するアドレス情報に関しては、前
    記アプリケーション層がAVアドレスをアドレス情報と
    して用い、前記ファイルシステム層が論理ブロック番号
    と論理セクタ番号をアドレス情報として使用し、前記デ
    ィスクドライブ層が物理セクタ番号をアドレス情報とし
    て使用し、前記論理ブロック番号と前記論理セクタ番号
    とが互いに関連付けられ、前記論理セクタ番号と前記物
    理セクタ番号とが関連付けられ、 また、前記情報記録媒体は、リードインエリアとリード
    アウトエリアと、このリードインエリア リードアウト
    エリアの間のデータエリアとから成り、 前記データエリアは、前記リードインエリアに近い場所
    に存在するファイルシステムの層に関する第1の管理エ
    リアと、前記リードアウトに近い場所に存在するファイ
    ルシステムの層に関する第2の管理エリアと、この2つ
    の管理エリアの間のユーザエリアとから成り、 前記リードインエリア、データエリアおよび前記リード
    アウトエリアには前記物理セクタ番号(PSN)が付さ
    れ、 前記データエリアにはさらに論理セクタ番号(LSN)
    が付され、 前記第1及び第2の管理エリアを除き前記ユーザエリア
    にはさらに論理ブロック番号(LBN)が付され、 上記AVファイルは、ファイル内において上記AVアド
    レスで管理されるものであり、且つ前記AVファイルの
    先頭はAVアドレス“0”として設定され(図2)てい
    る構造である事を特徴とする 情報記録媒体。
  2. 【請求項2】AVデータ及びコントロール情報が記録さ
    れる情報記録媒体に対して情報を記録する情報記録方法
    において、 前記AVデータが保存されるAVファイルと、前記AV
    ファイルの記録位置を管理するファイル管理情報とが定
    義されており、 前記ファイル管理情報は、前記AVファイルのためのフ
    ァイルエントリー情報を含み、このファイルエントリー
    情報には、AVファイルの識別情報、及び前記AVファ
    イルを構成するエクステント毎の記録位置情報を示すア
    ロケーション記述子を含み、 前記AVデータは前記情報記録媒体内にエクステント毎
    に物理的に点在させて記録され、前記コントロール情報
    は前記AVデータの再生順を管理するものであり、 前記AVファイルへの情報処理方法を設定したアプリケ
    ーション層と、ファイルシステムの層と、情報記録再生
    の制御を設定したディスクドライブ層とが設定され、 前記情報記録媒体に対するアドレス情報に関しては、前
    記アプリケーション層がAVアドレスをアドレス情報と
    して用い、前記ファイルシステム層が論理ブロック番号
    と論理セクタ番号をアドレス情報として使用し、前記デ
    ィスクドライブ層が物理セクタ番号をアドレス情報とし
    て使用し、前記論理ブロック番号と前記論理セクタ番号
    とが互いに関連付けられ、前記論理セクタ番号と前記物
    理セクタ番号とが関連付けられ、 また、前記情報記録媒体は、リードインエリアとリード
    アウトエリアと、このリードインエリア リードアウト
    エリアの間のデータエリアとから成り、 前記データエリアは、前記リードインエリアに近い場所
    に存在するファイルシステムの層に関する第1の管理エ
    リアと、前記リードアウトに近い場所に存在するファイ
    ルシステムの層に関する第2の管理エリアと、この2つ
    の管理エリアの間のユーザエリアとから成り、 前記リードインエリア、データエリアおよび前記リード
    アウトエリアには前記物理セクタ番号(PSN)が付さ
    れ、 前記データエリアにはさらに論理セクタ番号(LSN)
    が付され、 前記第1及び第2の管理エリアを除き前記ユーザエリア
    にはさらに論理ブロック番号(LBN)が付され、 上記AVファイルは、ファイル内において上記AVアド
    レスで管理されるものであり、且つ前記AVファイルの
    先頭はAVアドレス“0”として設定されている構造で
    あり、 上記情報記録媒体にAVファイルを記録もしくは書き換
    えるステップと、 コントロール情報を記録もしくは書き換えるステップと
    を有したことを特徴とする 情報記録方法。
  3. 【請求項3】AVデータ及びコントロール情報が記録さ
    れる情報記録媒体に対して記録された情報を再生する情
    報再生方法において、 前記AVデータが保存されるAVファイルと、前記AV
    ファイルの記録位置を管理するファイル管理情報とが定
    義されており、 前記ファイル管理情報は、前記AVファイルのためのフ
    ァイルエントリー情報を含み、このファイルエントリー
    情報には、AVファイルの識別情報、及び前記AVファ
    イルを構成するエクステント毎の記録位置情報を示すア
    ロケーション記述子を含み、 前記AVデータは前記情報記録媒体内にエクステント毎
    に物理的に点在させて記録され、前記コントロール情報
    は前記AVデータの再生順を管理するものであり、 前記AVファイルへの情報処理方法を設定したアプリケ
    ーション層と、ファイルシステムの層と、情報記録再生
    の制御を設定したディスクドライブ層とが設定 され、 前記情報記録媒体に対するアドレス情報に関しては、前
    記アプリケーション層がAVアドレスをアドレス情報と
    して用い、前記ファイルシステム層が論理ブロック番号
    と論理セクタ番号をアドレス情報として使用し、前記デ
    ィスクドライブ層が物理セクタ番号をアドレス情報とし
    て使用し、前記論理ブロック番号と前記論理セクタ番号
    とが互いに関連付けられ、前記論理セクタ番号と前記物
    理セクタ番号とが関連付けられ、 また、前記情報記録媒体は、リードインエリアとリード
    アウトエリアと、このリードインエリア リードアウト
    エリアの間のデータエリアとから成り、 前記データエリアは、前記リードインエリアに近い場所
    に存在するファイルシステムの層に関する第1の管理エ
    リアと、前記リードアウトに近い場所に存在するファイ
    ルシステムの層に関する第2の管理エリアと、この2つ
    の管理エリアの間のユーザエリアとから成り、 前記リードインエリア、データエリアおよび前記リード
    アウトエリアには前記物理セクタ番号(PSN)が付さ
    れ、 前記データエリアにはさらに論理セクタ番号(LSN)
    が付され、 前記第1及び第2の管理エリアを除き前記ユーザエリア
    にはさらに論理ブロック番号(LBN)が付され、 上記AVファイルは、ファイル内において上記AVアド
    レスで管理されるものであり、且つ前記AVファイルの
    先頭はAVアドレス“0”として設定されている構造で
    あり、 前記ユーザエリアに記録されている前記AVデータを再
    生する場合、 前記コントロール情報を再生するステップと、 前記AVファイルからAVデータを再生するステップと
    を有したことを特徴とする 情報再生方法。
  4. 【請求項4】AVデータ及びコントロール情報が記録さ
    れる情報記録媒体に対して記録された情報を再生する情
    報再生装置において、 前記AVデータが保存されるAVファイルと、前記AV
    ファイルの記録位置を 管理するファイル管理情報とが定
    義されており、 前記ファイル管理情報は、前記AVファイルのためのフ
    ァイルエントリー情報を含み、このファイルエントリー
    情報には、AVファイルの識別情報、及び前記AVファ
    イルを構成するエクステント毎の記録位置情報を示すア
    ロケーション記述子を含み、 前記AVデータは前記情報記録媒体内にエクステント毎
    に物理的に点在させて記録され、前記コントロール情報
    は前記AVデータの再生順を管理するものであり、 前記AVファイルへの情報処理方法を設定したアプリケ
    ーション層と、ファイルシステムの層と、情報記録再生
    の制御を設定したディスクドライブ層とが設定され、 前記情報記録媒体に対するアドレス情報に関しては、前
    記アプリケーション層がAVアドレスをアドレス情報と
    して用い、前記ファイルシステム層が論理ブロック番号
    と論理セクタ番号をアドレス情報として使用し、前記デ
    ィスクドライブ層が物理セクタ番号をアドレス情報とし
    て使用し、前記論理ブロック番号と前記論理セクタ番号
    とが互いに関連付けられ、前記論理セクタ番号と前記物
    理セクタ番号とが関連付けられ、 また、前記情報記録媒体は、リードインエリアとリード
    アウトエリアと、このリードインエリア リードアウト
    エリアの間のデータエリアとから成り、 前記データエリアは、前記リードインエリアに近い場所
    に存在するファイルシステムの層に関する第1の管理エ
    リアと、前記リードアウトに近い場所に存在するファイ
    ルシステムの層に関する第2の管理エリアと、この2つ
    の管理エリアの間のユーザエリアとから成り、 前記リードインエリア、データエリアおよび前記リード
    アウトエリアには前記物理セクタ番号(PSN)が付さ
    れ、 前記データエリアにはさらに論理セクタ番号(LSN)
    が付され、 前記第1及び第2の管理エリアを除き前記ユーザエリア
    にはさらに論理ブロック番号(LBN)が付され、 上記AVファイルは、ファイル内において上記AVアド
    レスで管理されるもの であり、且つ前記AVファイルの
    先頭はAVアドレス“0”として設定されている構造で
    あり、 前記ユーザエリアに記録されている前記AVデータを再
    生する場合、 前記コントロール情報を再生する手段と、 前記AVファイルからAVデータを再生する手段とを具
    備したことを特徴とする 情報再生装置。
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