JP3376366B2 - アドレス情報処理機能を有する情報記録方法及び装置 - Google Patents

アドレス情報処理機能を有する情報記録方法及び装置

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JP3376366B2
JP3376366B2 JP2001257984A JP2001257984A JP3376366B2 JP 3376366 B2 JP3376366 B2 JP 3376366B2 JP 2001257984 A JP2001257984 A JP 2001257984A JP 2001257984 A JP2001257984 A JP 2001257984A JP 3376366 B2 JP3376366 B2 JP 3376366B2
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秀夫 安東
精悟 伊藤
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  • Management Or Editing Of Information On Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は映像情報及び又は音
声情報などの情報を論理的に間欠する事無く、情報情報
記憶媒体上に連続的に記録するための情報記録方法、お
よびその記録を可能にする情報記録再生装置に関する。
また本発明は上記記録方法に基付いて記録された情報を
連続的に再生可能にするためのデータ構造を有する情報
記憶媒体に関する内容も含む。
【0002】
【従来の技術】映像情報または音声情報が記録されてい
る情報記憶媒体としてLD(レーザーディスク(登録商
標))やDVDビデオディスクが存在する。しかし上記
の情報記憶媒体は再生専用であり、情報記憶媒体上での
欠陥領域は存在しない。
【0003】コンピューター情報を記録する媒体として
DVD−RAMディスクが現存する。この媒体は追加記
録が可能であり、情報記憶媒体上に発生した欠陥領域に
対する代替え処理方法も確立されている。
【0004】RAMディスクに対するコンピューター情
報記録時の欠陥領域に対する代替え処理方法としてリニ
アリプレイスメント( Linear Replacement) 処理
と言われるものがある。
【0005】この処理は、欠陥領域があった場合、ユー
ザエリア(User Area)とは物理的に離れた別の領域に
確保されているスペアエリア(Spare Area)内の代替
領域を確保して、ここに論理ブロック番号(LBN)を
設定する方法である。この方法は、ディスク上への情報
記録や再生時において、ディスク上で光ヘッドは記録又
は再生の途中に欠陥領域があると、物理的に離れた位置
のスペアエリアにデータを記録したりあるいは記録した
りし、その後、中断した位置に戻って続きのデータを記
録しなければならない。このためにで光ヘッドの動きを
頻繁にしなければならない(図16(d)を参照)。
【0006】
【0007】
【0008】
【発明が解決しようとする課題】例えば、DVDビデオ
ディスクの記録フォーマットに従った映像情報あるいは
音声情報をDVD−RAMディスクに記録する場合を考
える。前述したように欠陥処理(代替え)方法として、
Linear Replacement処理を行った場合、記録時に欠陥
ECCブロックに遭遇すると光学ヘッドはその都度、後
述するUser Area723とSpare Area724間を往復する必
要性が生じる。このように記録時に頻繁に光学ヘッドの
アクセス動作を行うと、入力データの転送速度及びデー
タ量、記録のためのアクセスタイム及びバッファメモリ
容量等の関係から、バッファーメモリ内に保存される映
像情報量がメモリ容量を超えてしまい、連続記録が不可
能になる。
【0009】また、録画再生アプリケーションソフト1
レイヤーでは情報記憶媒体上の欠陥管理に悩殺されるこ
と無く記録する映像情報の管理を行いたいが、情報記憶
媒体上に多量の欠陥領域が発生した場合には、従来の方
法では録画再生アプリケーションソフトレイヤー1にも
情報記憶媒体上の欠陥の影響が波及し、安定な映像情報
管理が困難になる。
【0010】そこでこの発明の目的とするところは、情
報記憶媒体上に多量の欠陥領域が存在しても影響を受け
ることなく安定に連続記録を行うことが可能な記録方法
およびそれを行う情報記録再生装置を提供することにあ
る。また上記安定した連続記録に最も適した形式で情報
が記録されている情報記憶媒体(およびそこに記録され
ている情報のデータ構造)を提供することにある。
【0011】また更に情報記憶媒体上に多量の欠陥領域
が存在しても録画再生アプリケーションソフトレイヤー
に負担をかけることなく(録画再生アプリケーションソ
フトレイヤーに欠陥管理をさせる事無く)安定に映像情
報管理をさせるための環境設定方法(具体的にはシステ
ムとしての映像情報記録・再生・編集方法)を提供する
ことが本発明の次なる目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、AVデータ
及びコントロール情報が記録される情報記録媒体におい
て、前記AVデータが保存されるAVファイルと、前記
AVファイルの記録位置を管理するファイル管理情報と
が定義されており、前記ファイル管理情報は、前記AV
ファイルのためのファイルエントリー情報を含み、この
ファイルエントリー情報には、AVファイルの識別情
報、及び前記AVファイルを構成するエクステント毎の
記録位置情報を示すアロケーション記述子を含み、前記
AVファイルへの情報処理方法を設定したアプリケーシ
ョン層と、ファイルシステムの層と、情報記録再生の制
御を設定したディスクドライブ層とが設定され、前記情
報記録媒体に対するアドレス情報に関しては、前記アプ
リケーション層がAVアドレスをアドレス情報として用
い、前記ファイルシステム層が論理ブロック番号と論理
セクタ番号をアドレス情報として使用し、前記ディスク
ドライブ層が物理セクタ番号をアドレス情報として使用
し、前記論理ブロック番号と前記論理セクタ番号とが互
いに関連付けられ、前記論理セクタ番号と前記物理セク
タ番号とが関連付けられ、前記AVファイル内の前記A
Vデータは前記情報記録媒体内にエクステント毎に物理
的に点在させて記録され、前記AVファイルは,前記点
在したAVデータを接続して連続させたAVアドレスで
管理され、且つ前記AVファイルの先頭はAVアドレス
“0”として設定され,前記AVファイル内は前記AV
データが集合して複数のビデオオブジェクトを形成して
おり、前記コントロール情報は前記AVデータの再生順
を管理するものであり、前記コントロール情報内には,
対応する前記ビデオオブジェクトを前記AVアドレスに
基づいて管理するビデオオブジェクト情報が含まれ、こ
のビデオオブジェクト情報は,前記ビデオオブジェクト
の各先頭位置を前記AVアドレスの内容で示し、前記複
数のビデオオブジェクトがグルーピングされてプログラ
ムとして管理され,、かつ複数の前記プログラムがプロ
グラムセットを構成する構造の情報記録媒体を基本とす
るものである。
【0013】
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。
【0015】図1はこの発明の代表的な特徴部を示して
いる。なお各図においては符号はブロック内に記入して
説明している。本発明は、次に述べる点に特徴を備えて
いる。即ち先ず始めに本発明における情報記録再生装置
の概略構造について説明する。
【0016】図2に示すように、情報再生装置もしくは
情報記録再生装置103は大きく2つのブロックから構
成される。情報再生部もしくは情報記録再生部(物理系
ブロック)101は情報記憶媒体(光ディスク)を回転
させ、光学ヘッドを用いて情報記憶媒体(光ディスク)
にあらかじめ記録して有る情報を読み取る(または情報
記憶媒体(光ディスク)に新たな情報を記録する)機能
を有する。具体的には情報記憶媒体(光ディスク)を回
転させるスピンドルモーター、情報記憶媒体(光ディス
ク)に記録して有る情報を再生する光学ヘッド、再生し
たい情報が記録されている情報記憶媒体(光ディスク)
上の半径位置に光学ヘッドを移動させるための光学ヘッ
ド移動機構、や各種サーボ回路などから構成されてい
る。なお図3を用いたこのブロックに関する詳細説明は
後述する。
【0017】応用構成部(アプリケーションブロック)
102は情報再生部もしくは情報記録再生部(物理系ブ
ロック)101から得られた再生信号cに処理を加えて
情報再生装置もしくは情報記録再生装置103の外に再
生情報aを伝送する働きをする。情報再生装置もしくは
情報記録再生装置103の具体的用途(使用目的)に応
じてこのブロック内の構成が変化する。この応用構成部
(アプリケーションブロック)102の構成に付いても
後述する。
【0018】また情報記録再生装置の場合には以下の手
順で外部から与えられた記録情報bを情報記憶媒体(光
ディスク)に記録する。
【0019】・外部から与えられた記録情報bは直接応
用構成部(アプリケーションブロック)102に転送さ
れる。
【0020】・応用構成部(アプリケーションブロッ
ク)102内で記録情報bに処理を加えた後、記録信号
dを情報記録再生部(物理系ブロック)101へ伝送す
る。
【0021】・伝送された記録信号dを情報記録再生部
(物理系ブロック)101内で情報記憶媒体に記録す
る。
【0022】次に、情報記録再生装置103内の情報記
録再生部(物理系ブロック)101の内部構造を説明す
る。
【0023】図3は情報記録再生装置の情報記録再生部
(物理系ブロック)内の構成の一例を説明するブロック
図である。
【0024】情報記録再生部の基本機能の説明。
【0025】情報記録再生部では、情報記憶媒体(光デ
ィスク)201上の所定位置に、レーザビームの集光ス
ポットを用いて、新規情報の記録あるいは書き替え(情
報の消去も含む)を行う。また情報記憶媒体201上の
所定位置から、レーザビームの集光スポットを用いて、
既に記録されている情報の再生を行う。
【0026】情報記録再生部の基本機能達成手段の説
明。
【0027】上記基本機能を達成するために、情報記録
再生部では、情報記憶媒体201上のトラックに沿って
集光スポットをトレース(追従)させる。情報記憶媒体
201に照射する集光スポットの光量(強さ)を変化さ
せて情報の記録/再生/消去の切り替えを行う。外部か
ら与えられる記録信号dを高密度かつ低エラー率で記録
するために最適な信号に変換する。
【0028】機構部分の構造と検出部分の動作の説明。
【0029】<光ヘッド202基本構造と信号検出回路
> <光ヘッド202による信号検出>光ヘッド202は、
基本的には、光源である半導体レーザ素子と光検出器と
対物レンズから構成されている。半導体レーザ素子から
発光されたレーザ光は、対物レンズにより情報記憶媒体
(光ディスク)201上に集光される。情報記憶媒体2
01の光反射膜または光反射性記録膜で反射されたレー
ザ光は光検出器により光電変換される。
【0030】光検出器で得られた検出電流は、アンプ2
13により電流−電圧変換されて検出信号となる。この
検出信号は、フォーカス・トラックエラー検出回路21
7あるいは2値化回路212で処理される。
【0031】一般的に、光検出器は、複数の光検出領域
に分割され、各光検出領域に照射される光量変化を個々
に検出している。この個々の検出信号に対してフォーカ
ス・トラックエラー検出回路217で和・差の演算を行
い、フォーカスずれおよびトラックずれの検出を行う。
この検出とサーボ動作によりフォーカスずれおよびトラ
ックずれを実質的に取り除いた後、情報記憶媒体201
の光反射膜または光反射性記録膜からの反射光量変化を
検出して、情報記憶媒体201上の信号を再生する。
【0032】<フォーカスずれ検出方法>フォーカスず
れ量を光学的に検出する方法としては、たとえば次のよ
うなものがある: [非点収差法]…情報記憶媒体201の光反射膜または
光反射性記録膜で反射されたレーザ光の検出光路に非点
収差を発生させる光学素子(図示せず)を配置し、光検
出器上に照射されるレーザ光の形状変化を検出する方法
である。光検出領域は対角線状に4分割されている。各
検出領域から得られる各検出信号に対し、フォーカス・
トラックエラー検出回路217内で対角上の検出領域か
らの信号の和を取り、その和間の差を取ってフォーカス
エラー検出信号を得る。
【0033】[ナイフエッジ法]…情報記憶媒体201
で反射されたレーザ光に対して非対称に一部を遮光する
ナイフエッジを配置する方法である。光検出領域は2分
割され、各検出領域から得られる検出信号間の差を取っ
てフォーカスエラー検出信号を得る。
【0034】通常、上記非点収差法あるいはナイフエッ
ジ法のいずれかがが採用される。
【0035】<トラックずれ検出方法>情報記憶媒体
(光ディスク)201はスパイラル状または同心円状の
トラックを有し、トラック上に情報が記録される。この
トラックに沿って集光スポットをトレースさせて情報の
再生または記録/消去を行う。安定して集光スポットを
トラックに沿ってトレースさせるため、トラックと集光
スポットの相対的位置ずれを光学的に検出する必要があ
る。
【0036】トラックずれ検出方法としては一般に、次
の方法が用いられている: [位相差検出(Differential Phase Detection)法]
…情報記憶媒体(光ディスク)201の光反射膜または
光反射性記録膜で反射されたレーザ光の光検出器上での
強度分布変化を検出する。光検出領域は対角線上に4分
割されている。各検出領域から得られる各検出信号に対
し、フォーカス・トラックエラー検出回路217内で対
角上の検出領域からの信号の和を取り、その和間の差を
取ってトラックエラー検出信号を得る。
【0037】[プッシュプル(Push-Pull)法]…情報
記憶媒体1201反射されたレーザ光の光検出器上での
強度分布変化を検出する。光検出領域は2分割され、各
検出領域から得られる検出信号間の差を取ってトラック
エラー検出信号を得る。
【0038】[ツインスポット(Twin-Spot)法]…半
導体レーザ素子と情報記憶媒体201間の送光系に回折
素子などを配置して光を複数に波面分割し、情報記憶媒
体201上に照射する±1次回折光の反射光量変化を検
出する。再生信号検出用の光検出領域とは別に+1次回
折光の反射光量と−1次回折光の反射光量を個々に検出
する光検出領域を配置し、それぞれの検出信号の差を取
ってトラックエラー検出信号を得る。
【0039】<対物レンズアクチュエータ構造>半導体
レーザ素子から発光されたレーザ光を情報記憶媒体20
1上に集光させる対物レンズ(図示せず)は、対物レン
ズアクチュエータ駆動回路218の出力電流に応じて2
軸方向に移動可能な構造になっている。この対物レンズ
の移動方向には、次の2つがある。すなわち、フォーカ
スずれ補正のために、情報記憶媒体201に対して垂直
方向に移動し、トラックずれ補正のために情報記憶媒体
201の半径方向に移動する方向である。
【0040】対物レンズの移動機構(図示せず)は対物
レンズアクチュエータと呼ばれる。対物レンズアクチュ
エータ構造には、たとえば次のようなものがよく用いら
れる: [軸摺動方式]…中心軸(シャフト)に沿って対物レン
ズと一体のブレードが移動する方式で、ブレードが中心
軸に沿った方向に移動してフォーカスずれ補正を行い、
中心軸を基準としたブレードの回転運動によりトラック
ずれ補正を行う方法である。
【0041】[4本ワイヤ方式]…対物レンズ一体のブ
レードが固定系に対し4本のワイヤで連結されており、
ワイヤの弾性変形を利用してブレードを2軸方向に移動
させる方法である。
【0042】上記いずれの方式も永久磁石とコイルを持
ち、ブレードに連結したコイルに電流を流すことにより
ブレードを移動させる構造になっている。
【0043】<情報記憶媒体201の回転制御系>スピ
ンドルモータ204の駆動力によって回転する回転テー
ブル221上に情報記憶媒体(光ディスク)201を装
着する。
【0044】情報記憶媒体10の回転数は、情報記憶媒
体201から得られる再生信号によって検出する。すな
わち、アンプ213出力の検出信号(アナログ信号)は
2値化回路212でデジタル信号に変換され、この信号
からPLL回路211により一定周期信号(基準クロッ
ク信号)を発生させる。情報記憶媒体回転速度検出回路
214では、この信号を用いて情報記憶媒体201の回
転数を検出し、その値を出力する。
【0045】情報記憶媒体201上で再生あるいは記録
/消去する半径位置に対応した情報記憶媒体回転数の対
応テーブルは、半導体メモリ219に予め記録されてい
る。再生位置または記録/消去位置が決まると、制御部
220は半導体メモリ219情報を参照して情報記憶媒
体201の目標回転数を設定し、その値をスピンドルモ
ータ駆動回路215に通知する。
【0046】スピンドルモータ駆動回路215では、こ
の目標回転数と情報記憶媒体回転速度検出回路214の
出力信号(現状での回転数)との差を求め、その結果に
応じた駆動電流をスピンドルモータ204に与えて、ス
ピンドルモータ204の回転数が一定になるように制御
する。情報記憶媒体回転速度検出回路214の出力信号
は、情報記憶媒体201の回転数に対応した周波数を有
するパルス信号であり、スピンドルモータ駆動回路21
5では、このパルス信号の周波数およびパルス位相の両
方に対して、制御(周波数制御および位相制御)を行な
う。
【0047】<光ヘッド移動機構>この機構は、情報記
憶媒体201の半径方向に光ヘッド202を移動させる
ため光ヘッド移動機構(送りモータ)203を持ってい
る。
【0048】光ヘッド202を移動させるガイド機構と
しては、棒状のガイドシャフトを利用する場合が多い。
このガイド機構では、このガイドシャフトと光ヘッド2
02の一部に取り付けられたブッシュ間の摩擦を利用し
て、光ヘッド202を移動させる。それ以外に回転運動
を使用して摩擦力を軽減させたベアリングを用いる方法
もある。
【0049】光ヘッド202を移動させる駆動力伝達方
法は、図示していないが、固定系にピニオン(回転ギ
ヤ)の付いた回転モータを配置し、ピニオンとかみ合う
直線状のギヤであるラックを光ヘッド202の側面に配
置して、回転モータの回転運動を光ヘッド202の直線
運動に変換している。それ以外の駆動力伝達方法として
は、固定系に永久磁石を配置し、光ヘッド202に配置
したコイルに電流を流して直線的方向に移動させるリニ
アモータ方式を使う場合もある。
【0050】回転モータ、リニアモータいずれの方式で
も、基本的には送りモータに電流を流して光ヘッド20
2移動用の駆動力を発生させている。この駆動用電流は
送りモータ駆動回路216から供給される。
【0051】<各制御回路の機能> <集光スポットトレース制御>フォーカスずれ補正ある
いはトラックずれ補正を行うため、フォーカス・トラッ
クエラー検出回路217の出力信号(検出信号)に応じ
て光ヘッド202内の対物レンズアクチュエータ(図示
せず)に駆動電流を供給する回路が、対物レンズアクチ
ュエータ駆動回路218である。この駆動回路218
は、高い周波数領域まて対物レンズ移動を高速応答させ
るため、対物レンズアクチュエータの周波数特性に合わ
せた特性改善用の位相補償回路を、内部に有している。
【0052】対物レンズアクチュエータ駆動回路218
では、制御部220の命令に応じて、 (イ)フォーカス/トラックずれ補正動作(フォーカス
/トラックループ)のオン/オフ処理と; (ロ)情報記憶媒体201の垂直方向(フォーカス方
向)へ対物レンズを低速で移動させる処理(フォーカス
/トラックループオフ時に実行)と; (ハ)キックパルスを用いて、対物レンズを情報記憶媒
体201の半径方向(トラックを横切る方向)にわずか
に動かして、集光スポットを隣のトラックへ移動させる
処理とが行なわれる。
【0053】<レーザ光量制御> <再生と記録/消去の切り替え処理>再生と記録/消去
の切り替えは情報記憶媒体201上に照射する集光スポ
ットの光量を変化させて行う。
【0054】相変化方式を用いた情報記憶媒体に対して
は、一般的に [記録時の光量]>[消去時の光量]>[再生時の光量] …(1) の関係が成り立ち、光磁気方式を用いた情報記憶媒体に対しては、一般的に [記録時の光量]≒[消去時の光量]>[再生時の光量] …(2) の関係がある。光磁気方式の場合では、記録/消去時に
は情報記憶媒体201に加える外部磁場(図示せず)の
極性を変えて記録と消去の処理を制御している。
【0055】情報再生時では、情報記憶媒体201上に
一定の光量を連続的に照射している。
【0056】新たな情報を記録する場合には、この再生
時の光量の上にパルス状の断続的光量を上乗せする。半
導体レーザ素子が大きな光量でパルス発光した時に情報
記憶媒体201の光反射性記録膜が局所的に光学的変化
または形状変化を起こし、記録マークが形成される。す
でに記録されている領域の上に重ね書きする場合も同様
に半導体レーザ素子をパルス発光させる。
【0057】すでに記録されている情報を消去する場合
には、再生時よりも大きな一定光量を連続照射する。連
続的に情報を消去する場合にはセクタ単位など特定周期
毎に照射光量を再生時に戻し、消去処理と平行して間欠
的に情報再生を行う。これにより、間欠的に消去するト
ラックのトラック番号やアドレスを再生することで、消
去トラックの誤りがないことを確認しながら消去処理を
行っている。
【0058】<レーザ発光制御>図示していないが、光
ヘッド202内には、半導体レーザ素子の発光量を検出
するための光検出器が内蔵されている。レーザ駆動回路
205では、その光検出器出力(半導体レーザ素子発光
量の検出信号)と記録・再生・消去制御波形発生回路2
06から与えられる発光基準信号との差を取り、その結
果に基づき、半導体レーザへの駆動電流をフィードバッ
ク制御している。
【0059】<機構部分の制御系に関する諸動作> <起動制御>情報記憶媒体(光ディスク)201が回転
テーブル221上に装着され、起動制御が開始される
と、以下の手順に従った処理が行われる。
【0060】(1)制御部220からスピンドルモータ
駆動回路215に目標回転数が伝えられ、スピンドルモ
ータ駆動回路215からスピンドルモータ204に駆動
電流が供給されて、スピンドルモータ204が回転を開
始する。
【0061】(2)同時に制御部220から送りモータ
駆動回路216に対してコマンド(実行命令)が出さ
れ、送りモータ駆動回路216から光ヘッド駆動機構
(送りモータ)203に駆動電流が供給されて、光ヘッ
ド202が情報記憶媒体10の最内周位置に移動する。
その結果、情報記憶媒体201の情報が記録されている
領域を越えてさらに内周部に光ヘッド202が来ている
ことを確認する。
【0062】(3)スピンドルモータ204が目標回転
数に到達すると、そのステータス(状況報告)が制御部
220に出される。
【0063】(4)制御部220から記録・再生・消去
制御波形発生回路206に送られた再生光量信号に合わ
せて半導体レーザ駆動回路205から光ヘッド202内
の半導体レーザ素子に電流が供給されて、レーザ発光が
開始する。
【0064】なお、情報記憶媒体(光ディスク)201
の種類によって再生時の最適照射光量が異なる。起動時
には、そのうちの最も照射光量の低い値に対応した値
に、半導体レーザ素子に供給される電流値を設定する。
【0065】(5)制御部220からのコマンドに従っ
て、光ヘッド202内の対物レンズ(図示せず)を情報
記憶媒体201から最も遠ざけた位置にずらし、ゆっく
りと対物レンズを情報記憶媒体201に近付けるよう対
物レンズアクチュエータ駆動回路218が対物レンズを
制御する。
【0066】(6)同時にフォーカス・トラックエラー
検出回路217でフォーカスずれ量をモニターし、焦点
が合う位置近傍に対物レンズがきたときにステータスを
出して、「対物レンズが合焦点位置近傍にきた」ことを
制御部220に通知する。
【0067】(7)制御部220では、その通知をもら
うと、対物レンズアクチュエータ駆動回路218に対し
て、フォーカスループをオンにするようコマンドを出
す。
【0068】(8)制御部220は、フォーカスループ
をオンにしたまま送りモータ駆動回路216にコマンド
を出して、光ヘッド202をゆっくり情報記憶媒体20
1の外周部方向へ移動させる。
【0069】(9)同時に光ヘッド202からの再生信
号をモニターし、光ヘッド202が情報記憶媒体201
上の記録領域に到達したら、光ヘッド202の移動を止
め、対物レンズアクチュエータ駆動回路218に対して
トラックループをオンさせるコマンドを出す。
【0070】(10)続いて情報記憶媒体201の内周
部に記録されている「再生時の最適光量」および「記録
/消去時の最適光量」が再生され、その情報が制御部2
20を経由して半導体メモリ219に記録される。
【0071】(11)さらに制御部220では、その
「再生時の最適光量」に合わせた信号を記録・再生・消
去制御波形発生回路206に送り、再生時の半導体レー
ザ素子の発光量を再設定する。
【0072】(12)そして、情報記憶媒体201に記
録されている「記録/消去時の最適光量」に合わせて記
録/消去時の半導体レーザ素子の発光量が設定される。
【0073】<アクセス制御>情報記憶媒体201に記
録されたアクセス先情報が再生情報記憶媒体201上の
どの場所に記録されまたどのような内容を持っているか
についての情報は、情報記憶媒体201の種類により異
なる。たとえばDVDディスクでは、この情報は、情報
記憶媒体201内のディレクトリ管理領域またはナビゲ
ーションパックなどに記録されている。
【0074】ここで、ディレクトリ管理領域は、通常は
情報記憶媒体201の内周領域または外周領域にまとま
って記録されている。また、ナビゲーションパックは、
MPEG2のPS(プログラムストリーム)のデータ構
造に準拠したVOBS(ビデオオブジェクトセット)中
のVOBU(ビデオオブジェクトユニット)というデー
タ単位の中に含まれ、次の映像がどこに記録してあるか
の情報を記録している。
【0075】特定の情報を再生あるいは記録/消去した
い場合には、まず上記の領域内の情報を再生し、そこで
得られた情報からアクセス先を決定する。
【0076】<粗アクセス制御>制御部220ではアク
セス先の半径位置を計算で求め、現状の光ヘッド202
位置との間の距離を割り出す。
【0077】光ヘッド202移動距離に対して最も短時
間で到達できる速度曲線情報が事前に半導体メモリ21
9内に記録されている。制御部220は、その情報を読
み取り、その速度曲線に従って以下の方法で光ヘッド2
02の移動制御を行う。
【0078】すなわち、制御部220から対物レンズア
クチュエータ駆動回路218に対してコマンドを出して
トラックループをオフした後、送りモータ駆動回路21
6を制御して光ヘッド202の移動を開始させる。
【0079】集光スポットが情報記憶媒体201上のト
ラックを横切ると、フォーカス・トラックエラー検出回
路217内でトラックエラー検出信号が発生する。この
トラックエラー検出信号を用いて情報記憶媒体201に
対する集光スポットの相対速度を検出することができ
る。
【0080】送りモータ駆動回路216では、このフォ
ーカス・トラックエラー検出回路217から得られる集
光スポットの相対速度と制御部220から逐一送られる
目標速度情報との差を演算し、その結果で光ヘッド駆動
機構(送りモータ)203への駆動電流にフィードバッ
ク制御をかけながら、光ヘッド202を移動させる。
【0081】前記<光ヘッド移動機構>の項で述べたよ
うに、ガイドシャフトとブッシュあるいはベアリング間
には常に摩擦力が働いている。光ヘッド202が高速に
移動している時は動摩擦が働くが、移動開始時と停止直
前には光ヘッド202の移動速度が遅いため静止摩擦が
働く。この静止摩擦が働く時には(特に停止直前に
は)、相対的に摩擦力が増加している。この摩擦力増加
に対処するため、光ヘッド駆動機構(送りモータ)20
3に供給される電流が大きくなるように、制御部220
からのコマンドによって制御系の増幅率(ゲイン)を増
加させる。
【0082】<密アクセス制御>光ヘッド202が目標
位置に到達すると、制御部220から対物レンズアクチ
ュエータ駆動回路218にコマンドを出して、トラック
ループをオンさせる。
【0083】集光スポットは、情報記憶媒体201上の
トラックに沿ってトレースしながら、その部分のアドレ
スまたはトラック番号を再生する。
【0084】そこでのアドレスまたはトラック番号から
現在の集光スポット位置を割り出し、到達目標位置から
の誤差トラック数を制御部220内で計算し、集光スポ
ットの移動に必要なトラック数を対物レンズアクチュエ
ータ駆動回路218に通知する。
【0085】対物レンズアクチュエータ駆動回路218
内で1組のキックパルスを発生させると、対物レンズは
情報記憶媒体201の半径方向にわずかに動いて、集光
スポットが隣のトラックへ移動する。
【0086】対物レンズアクチュエータ駆動回路218
内では、一時的にトラックループをオフさせ、制御部2
20からの情報に合わせた回数のキックパルスを発生さ
せた後、再びトラックループをオンさせる。
【0087】密アクセス終了後、制御部220は集光ス
ポットがトレースしている位置の情報(アドレスまたは
トラック番号)を再生し、目標トラックにアクセスして
いることを確認する。
【0088】<連続記録/再生/消去制御>フォーカス
・トラックエラー検出回路217から出力されるトラッ
クエラー検出信号は、送りモータ駆動回路216に入力
されている。上述した「起動制御時」と「アクセス制御
時」には、送りモータ駆動回路216内では、トラック
エラー検出信号を使用しないように制御部220により
制御されている。
【0089】アクセスにより集光スポットが目標トラッ
クに到達したことを確認した後、制御部220からのコ
マンドにより、モータ駆動回路216を経由してトラッ
クエラー検出信号の一部が光ヘッド駆動機構(送りモー
タ)203への駆動電流として供給される。連続に再生
または記録/消去処理を行っている期間中、この制御は
継続される。
【0090】情報記憶媒体201の中心位置は回転テー
ブル221の中心位置とわずかにずれた偏心を持って装
着されている。トラックエラー検出信号の一部を駆動電
流として供給すると、偏心に合わせて光ヘッド202全
体が微動する。
【0091】また長時間連続して再生または記録/消去
処理を行うと、集光スポット位置が徐々に外周方向また
は内周方向に移動する。トラックエラー検出信号の一部
を光ヘッド移動機構(送りモータ)203への駆動電流
として供給した場合には、それに合わせて光ヘッド20
2が徐々に外周方向または内周方向に移動する。
【0092】このようにして対物レンズアクチュエータ
のトラックずれ補正の負担を軽減することにより、トラ
ックループを安定化させることができる。
【0093】<終了制御>一連の処理が完了し、動作を
終了させる場合には以下の手順に従って処理が行われ
る。
【0094】(1)制御部220から対物レンズアクチ
ュエータ駆動回路218に対して、トラックループをオ
フさせるコマンドが出される。
【0095】(2)制御部220から対物レンズアクチ
ュエータ駆動回路218に対して、フォーカスループを
オフさせるコマンドが出される。
【0096】(3)制御部220から記録・再生・消去
制御波形発生回路206に対して、半導体レーザ素子の
発光を停止させるコマンドが出される。
【0097】(4)スピンドルモータ駆動回路215に
対して、基準回転数として0が通知される。
【0098】<情報記憶媒体への記録信号/再生信号の
流れ> <再生時の信号の流れ> <2値化・PLL回路>先の<光ヘッド202による信
号検出>の項で述べたように、情報記憶媒体(光ディス
ク)201の光反射膜または光反射性記録膜からの反射
光量変化を検出して、情報記憶媒体201上の信号を再
生する。アンプ213で得られた信号は、アナログ波形
を有している。2値化回路212は、コンパレーターを
用いて、そのアナログ信号を“1”および“0”からな
る2値のデジタル信号に変換する。
【0099】こうして2値化回路212で得られた再生
信号から、PLL回路211において、情報再生時の基
準信号が取り出される。すなわち、PLL回路211は
周波数可変の発振器を内蔵しており、この発振器から出
力されるパルス信号(基準クロック)と2値化回路21
2出力信号との間で周波数および位相の比較が行われ
る。この比較結果を発振器出力にフィードバックするこ
とで、情報再生時の基準信号を取り出している。
【0100】<信号の復調>復調回路210は、変調さ
れた信号と復調後の信号との間の関係を示す変換テーブ
ルを内蔵している。復調回路210は、PLL回路21
1で得られた基準クロックに合わせて変換テーブルを参
照しながら、入力信号(変調された信号)を元の信号
(復調された信号)に戻す。復調された信号は、半導体
メモリ219に記録される。
【0101】<エラー訂正処理>エラー訂正回路209
の内部では、半導体メモリ219に保存された信号に対
し、内符号PIと外符号POを用いてエラー箇所を検出
し、エラー箇所のポインタフラグを立てる。その後、半
導体メモリ219から信号を読み出しながらエラーポイ
ンタフラグに合わせて逐次エラー箇所の信号を訂正した
後、再度半導体メモリ219に訂正後情報を記録する。
【0102】情報記憶媒体201から再生した情報を再
生信号cとして外部に出力する場合には、半導体メモリ
219に記録されたエラー訂正後情報から内符号PIお
よび外符号POをはずして、バスライン224を経由し
てデータI/Oインターフェイス222へ転送する。デ
ータI/Oインターフェイス222が、エラー訂正回路
209から送られてきた信号を再生信号cとして出力す
る。
【0103】<情報記憶媒体201に記録される信号形
式>情報記憶媒体201上に記録される信号に対して
は、以下のことを満足することが要求される: (イ)情報記憶媒体201上の欠陥に起因する記録情報
エラーの訂正を可能とすること; (ロ)再生信号の直流成分を“0”にして再生処理回路
の簡素化を図ること; (ハ)情報記憶媒体201に対してできるだけ高密度に
情報を記録すること。
【0104】以上の要求を満足するため、情報記録再生
部(物理系ブロック)では、「エラー訂正機能の付加」
と「記録情報に対する信号変換(信号の変復調)」とを
行っている。
【0105】<記録時の信号の流れ> <エラー訂正コードECC付加処理>エラー訂正コード
ECC付加処理について説明する。情報記憶媒体201
に記録したい情報dが、生信号の形で、データI/Oイ
ンターフェイス222に入力される。この記録信号d
は、そのまま半導体メモリ219に記録される。その
後、ECCエンコーダ208内において、以下のような
ECCの付加処理が実行される。
【0106】以下、積符号を用いたECC付加方法の具
体例について説明を行なう。
【0107】記録信号dは、半導体メモリ219内で、
172バイト毎に1行ずつ順次並べられ、192行で1
組のECCブロックとされる(172バイト行×192
バイト列でおよそ32kバイトの情報量になる)。この
「172バイト行×192バイト列」で構成される1組
のECCブロック内の生信号(記録信号d)に対し、1
72バイトの1行毎に10バイトの内符号PIを計算し
て半導体メモリ219内に追加記録する。さらにバイト
単位の1列毎に16バイトの外符号POを計算して半導
体メモリ219内に追加記録する。
【0108】そして、10バイトの内符号PIを含めた
12行分(12×(172+10)バイト)と外符号P
Oの1行分(1×(172+10)バイト)の合計23
66バイト(=(12+1)×(172+10))を単
位として、エラー訂正コードECC付加処理のなされた
情報が、情報記憶媒体10の1セクタ内に記録される。
【0109】ECCエンコーダ208は、内符号PIと
外符号POの付加が完了すると、その情報を一旦半導体
メモリ219へ転送する。情報記憶媒体201に情報が
記録される場合には、半導体メモリ219から、1セク
タ分の2366バイトずつの信号が、変調回路207へ
転送される。
【0110】<信号変調>再生信号の直流成分(DS
V:Digital Sum ValueまたはDigital Sum Variati
on)を“0”に近付け、情報記憶媒体201に対して高
密度に情報を記録するため、信号形式の変換である信号
変調を変調回路207内で行う。変調回路207および
復調回路210は、それぞれ、元の信号と変調後の信号
との間の関係を示す変換テーブルを内蔵している。
【0111】変調回路207は、ECCエンコーダ20
8から転送されてきた信号を所定の変調方式に従って複
数ビット毎に区切り、上記変換テーブルを参照しなが
ら、別の信号(コード)に変換する。たとえば、変調方
式として8/16変調(RLL(2、10)コード)を
用いた場合には、変換テーブルが2種類存在し、変調後
の直流成分(DSV)が0に近付くように逐一参照用変
換テーブルを切り替えている。
【0112】<記録波形発生>情報記憶媒体(光ディス
ク)201に記録マークを記録する場合、一般的には、
記録方式として、次のものが採用される: [マーク長記録方式]記録マークの前端位置と後端末位
置に“1”がくるもの。
【0113】[マーク間記録方式]記録マークの中心位
置が“1”の位置と一致するもの。
【0114】なお、マーク長記録を採用する場合、比較
的長い記録マークを形成する必要がある。この場合、一
定期間以上記録用の大きな光量を情報記憶媒体10に照
射し続けると、情報記憶媒体201の光反射性記録膜の
蓄熱効果によりマークの後部のみ幅が広がり、「雨だ
れ」形状の記録マークが形成されてしまう。この弊害を
除去するため、長さの長い記録マークを形成する場合に
は、記録用レーザ駆動信号を複数の記録パルスに分割し
たり、記録用レーザの記録波形を階段状に変化させる等
の対策が採られる。
【0115】記録・再生・消去制御波形発生回路206
内では、変調回路207から送られてきた記録信号に応
じて、上述のような記録波形を作成し、この記録波形を
持つ駆動信号を、半導体レーザ駆動回路205に送って
いる。
【0116】次に、上記の記録再生装置におけるブロッ
ク間の信号の流れをまとめておく。
【0117】1)記録すべき生信号の情報記録再生装置
への入力 情報記録再生装置内の情報記憶媒体(光ディスク)20
1に対する情報の記録処理と再生処理に関連する部分を
まとめた情報記録再生部(物理系ブロック)内の構成を
例示している。PC(パーソナルコンピュータ)やEW
S(エンジニアリングワークステーション)などのホス
トコンピュータから送られて来た記録信号dはデータI
/Oインターフェイス222を経由して情報記録再生部
(物理系ブロック)101内に入力される。
【0118】2)記録信号dの2048バイト毎の分割
処理 データI/Oインターフェイス222では記録信号dを
時系列的に2048バイト毎に分割し、データID51
0などを付加した後、スクランブル処理を行う。その結
果得られた信号はECCエンコーダ208に送られる。
【0119】3)ECCブロックの作成 ECCエンコーダ208では、記録信号に対してスクラ
ンブルを掛けた後の信号を16組集めて「172バイト
×192列」のブロックを作った後、内符号PI(内部
パリティコード)と外符号PO(外部パリティコード)
の付加を行う。
【0120】4)インターリーブ処理 ECCエンコーダ208ではその後、外符号POのイン
ターリーブ処理を行う。
【0121】5)信号変調処理 変調回路207では、外外符号POのインターリーブ処
理した後の信号を変調後、同期コードを付加する。
【0122】6)記録波形作成処理 その結果得られた信号に対応して記録・再生・消去制御
波形発生回路206で記録波形が作成され、この記録波
形がレーザ駆動回路205に送られる。
【0123】情報記憶媒体(DVD−RAMディスク)
201では「マーク長記録」の方式が採用されているた
め、記録パルスの立ち上がりタイミングと記録パルスの
立ち下がりタイミングが変調後信号の“1”のタイミン
グと一致する。
【0124】7)情報記憶媒体(光ディスク)10への
記録処理。
【0125】光ヘッド202から照射され、情報記憶媒
体(光ディスク)201の記録膜上で集光するレーザ光
の光量が断続的に変化して情報記憶媒体(光ディスク)
201の記録膜上に記録マークが形成される。
【0126】図6は、本発明の実施例説明で必要なアプ
リケーション、ファイルシステム、ODDの関係を示
す。
【0127】図6の情報記録再生装置( ODD:Opti
cal Disk Drive)3はPCシステム(後述)の情報記
録再生装置140と同一のものを示している。
【0128】図6の File System 2と録画再生アプリ
ケーションソフト(録再アプリ)1の両者のプログラム
は通常はPCシステム中のHDD121内に保存されて
おり、File System 2はパーソナルコンピューターシス
テム110の起動時にメインメモリー112に転送さ
れ、また録画再生アプリケーションソフトプログラム使
用時に録画再生アプリケーションソフト(録再アプリ)
1のプログラムがメインメモリー112上に転送され
る。またコンピューターシステムにおいて情報処理や情
報の記録再生をおこなう担当部門は、録画再生アプリケ
ーションソフト(以後、録再アプリと略する)1レイヤ
ー、ファイルシステム(File System )2レイヤー、オ
プティカルディスクドライブ(Optical Disk Drive ;O
DD)3レイヤーと、制御階層が分割されている。そし
て、それぞれの階層間にはインターフェースとなるコマ
ンドが定義されている。またそれぞれの階層で扱うアド
レスも異なる。つまり録再アプリ1は、AVAddressを取
り扱い、File System2は、AV Addressに基き論理セ
クタ番号(LSN)または論理ブロック番号(LBN)を取り
扱い、ODD3は、論理セクタ番号(BSN)、論理ブロック
番号(LBN)に基き物理セクタ番号(PSN)を扱うように
なっている。
【0129】図7に情報再生装置を用いたパーソナルコ
ンピューターシステム構成を示す。
【0130】A…一般的なパーソナルコンピューターシ
ステム110の内部構造説明。
【0131】A−1…メインCPUに直接接続されるデ
ータ/アドレスライン説明。
【0132】パーソナルコンピューター110内のメイ
ンCPU111はメインメモリ112との間の情報入出
力を直接行うメモリデータライン114と、メインメモ
リ112内に記録されている情報のアドレスを指定する
メモリアドレスライン113を持ち、メインメモリ11
2内にロードされたプログラムに従ってメインCPU1
11の実行処理が進む。更にメインCPU111はI/
Oデータライン146を通して各種コントローラーとの
情報転送を行うと共に、I/Oアドレスライン145の
アドレス指定により情報転送先コントローラーの指定と
転送される情報内容の指定を行っている。
【0133】A−2…CRTディスプレーコントロール
とキーボードコントロール説明。
【0134】CRTディスプレー116の表示内容制御
を行うLCDコントローラー115はメモリデータライ
ン114を介しメインCPU111間の情報交換を行っ
ている。更に高解像度・豊富な表現色を実現するためC
RTディスプレー116専用のメモリとしてビデオRA
M117を備えている。LCDコントローラー115は
メモリデータライン114を経由してメインメモリ11
2から直接情報を入力し、CRTディスプレー116に
表示する事も出来る。
【0135】キーボード119から入力されたテンキー
情報はキーボードコントローラー118で変換されてI
/Oデータライン146を経由してメインCPU111
に入力される。
【0136】A−3…内蔵型HDD/情報再生装置の制
御系統説明。
【0137】パーソナルコンピューター110内に内蔵
されたHDD121やCD−ROMドライブ・DVD−
ROMドライブなどの光学式の情報再生装置122には
IDEインターフェースが使われる場合が多い。HDD
121や情報再生装置122からの再生情報、またはH
DD121への記録情報はIDEコントローラー120
を経由してI/Oデータライン146に転送される。
【0138】特にブートディスクとしてHDD121を
用いた場合にはパーソナルコンピューターシステム11
0起動時にメインCPU111がHDD121にアクセ
スし、必要な情報がメインメモリ112に転送される。
【0139】A−4…外部とのシリアル/パラレルイン
ターフェース説明。
【0140】パーソナルコンピューターシステム110
の外部機器との情報転送にはシリアルラインとパラレル
ラインがそれぞれ用意されている。
【0141】“セントロ”に代表されるパラレルライン
を制御するパラレルI/Fコントローラー123は例え
ばネットワークを介さずに直接プリンター124やスキ
ャナー125を駆動する場合に使われる。スキャナー1
25から転送される情報はパラレルI/Fコントローラ
ー123を経由してI/Oデータライン146に転送さ
れる。またI/Oデータライン146上で転送される情
報はパラレルI/Fコントローラー123を経由してプ
リンター124へ転送される。
【0142】例えばCRTディスプレー116に表示さ
れているビデオRAM117内の情報やメインメモリ1
12内の特定情報をプリントアウトする場合、これらの
情報をメインCPU111を介してI/Oデータライン
146に転送した後、パラレルI/Fコントローラー1
23でプロトコル変換してプリンター124に出力され
る。
【0143】外部に出力されるシリアル情報に関しては
I/Oデータライン146で転送された情報がシリアル
I/Fコントローラー130でプロトコル変換され、例
えばRS−232C信号eとして出力される。
【0144】A−5…機能拡張用バスライン説明。
【0145】パーソナルコンピューターシステム110
は機能拡張用に各種のバスラインを持っている。デスク
トップのパーソナルコンピューターではバスラインとし
てPCIバス133とEISAバス126を持っている
場合が多い。各バスラインはPCIバスコントローラー
143またはEISAバスコントローラー144を介し
てI/Oデータライン146とI/Oアドレスライン1
45に接続されている。バスラインに接続される各種ボ
ードはEISAバス126専用ボードとPCIバス13
3専用ボードに分かれている。比較的PCIバス133
の方が高速転送に向くため図ではPCIバス133に接
続しているボードの数が多くなっているが、それに限ら
ずEISAバス126専用ボードを使用すれば例えばL
ANボード139やSCSIボード138をEISAバ
ス126に接続する事も可能である。
【0146】A−6…バスライン接続の各種ボードの概
略機能説明。
【0147】・サウンドブラスターボード127:マイ
ク128から入力された音声信号はサウンドブラスター
ボード127によりデジタル情報に変換され、EISA
バス126、I/Oデータライン146を経由してメイ
ンメモリ112やHDD121、情報記録再生装置14
0に入力され、加工される。また音楽や音声を聞きたい
場合にはHDD121、141や情報再生装置122、
情報記録再生装置140内に記録されているファイル名
をユーザーが指定する事によりデジタル音源信号がI/
Oデータライン146、EISAバス126を経由して
サウンドブラスターボード127に転送され、アナログ
信号に変換された後、スピーカー129から出力され
る。
【0148】・専用DSP137:ある特殊な処理を高
速で実行したい場合、その処理専用のDSP137ボー
ドをバスラインに接続する事が出来る。
【0149】・SCSIインターフェース:外部記憶装
置との間の情報入出力にはSCSIインターフェースを
利用する場合が多い。情報バックアップ用MT(磁気テ
ープ)142、外部据置き型HDD141、情報記録再
生装置140等の外部記憶装置との間で入出力されるS
CSIフォーマット情報をPCIバス133またはEI
SAバス126に転送するためのプロトコル変換や転送
情報フォーマット変換をSCSIボード138内で実行
している。
【0150】・情報圧縮・伸長専用ボード:音声、静止
画、動画像などマルチメディア情報は情報圧縮してHD
D121、141や情報記録再生装置140(情報再生
装置122)に記録される。HDD121、141や情
報記録再生装置140、情報再生装置122に記録され
ている情報を伸長してCRTディスプレー116に表示
したり、スピーカー129を駆動する。またマイク12
8から入力された音声信号などを情報圧縮してHDD1
21、141や情報記録再生装置140に記録する。
【0151】この情報の圧縮・伸長機能を各種専用ボー
ドが受け持っている。音楽・音声信号の圧縮・伸長を音
声符号化・復号化ボード136で行い、動画像(ビデオ
映像)の圧縮・伸長をMPEGボード134で行い、静
止画像の圧縮・伸長をJPEGボード135で行ってい
る。
【0152】B…パーソナルコンピューターの外部ネッ
トワークとの接続説明。
【0153】B−1…電話回線を用いたネットワーク接
続説明。
【0154】電話回線fを経由して外部に情報転送した
い場合には、モデム131を用いる。すなわち希望の相
手先へ電話接続するには図示して無いがNCU(Networ
k Control Unit)が電話回線fを介して電話交換機に
相手先電話番号を伝達する。電話回線が接続されると、
シリアルI/Fコントローラー130がI/Oデータラ
イン146上の情報に対して転送情報フォーマット変換
とプロトコル変換を行い、その結果得られるデジタル信
号のRS−232C信号をモデム131でアナログ信号
に変換して電話回線fに転送される。
【0155】B−2…IEEE1394を用いたネット
ワーク接続説明。
【0156】音声、静止画、動画像などマルチメディア
情報を外部装置(図示して無い)へ転送する場合にはI
EEE1394インターフェースが適している。
【0157】動画や音声では一定時間内に必要な情報を
送り切れないと画像の動きがギクシャクしたり、音声が
途切れたりする。その問題を解決するためIEEE13
94では125μs毎にデータ転送が完了する isochr
onous転送方式を採用している。IEEE1394では
このisochronous転送と通常の非同期転送の混在も許し
ているが、1サイクルの非同期転送時間は最大63.5
μsと上限が決められている。この非同期転送時間が長
過ぎるとisochronous転送を保証できなくなるためであ
る。IEEE1394ではSCSIのコマンド(命令セ
ット)をそのまま使用する事が出来る。
【0158】PCIバス133を伝わって来た情報に対
し、isochronous転送用の情報フォーマット変換やプロ
トコル変換、ノード設定のようなトポロジーの自動設定
などの処理をIEEE1394I/Fボード132が行
っている。
【0159】このようにパーソナルコンピューターシス
テム110内で持っている情報をIEEE1394信号
gとして外部に転送するだけで無く、同様に外部から送
られて来るIEEE1394信号gを変換してPCIバ
ス133に転送する働きもIEEE1394I/Fボー
ド132は持っている。
【0160】B−3…LANを用いたネットワーク接続
説明。
【0161】企業内や官庁・学校など特定地域内のロー
カルエリア情報通信には図示して無いがLANケーブル
を媒体としてLAN信号hの入出力を行っている。
【0162】LANを用いた通信のプロトコルとしてT
CP/IP、NetBEUIなどが存在し、各種プロト
コルに応じて独自のデータパケット構造(情報フォーマ
ット構造)を持つ。PCIバス133上で転送される情
報に対する情報フォーマット変換や各種プロトコルに応
じた外部との通信手続き処理などをLANボード139
が行う。
【0163】例としてHDD121内に記録してある特
定ファイル情報をLAN信号hに変換して外部のパーソ
ナルコンピューターやEWS、あるいはネットワークサ
ーバー(図示して無い)に転送する場合の手続きと情報
転送経路について説明する。IDEコントローラー12
0の制御によりHDD121内に記録されているファイ
ルディレクトリーを出力させ、その結果のファイルリス
トをメインCPU111がメインメモリ112に記録す
ると共に、CRTディスプレー116に表示させる。ユ
ーザーが転送したいファイル名をキーボード119入力
するとその内容がキーボードコントローラー118を介
してメインCPU111に認識される。メインCPU1
11がIDEコントローラー120に転送するファイル
名を通知すると、HDDが内部の情報記録場所を判定し
てアクセスし、再生情報がIDEコントローラー120
を経由してI/Oデータライン146に転送される。I
/Oデータライン146からPCIバスコントローラー
143にファイル情報が入力された後、PCIバス13
3を経由してLANボード139へ転送される。LAN
ボード139では一連の通信手続きにより転送先とセッ
ションを張った後、PCIバス133からファイル情報
を入力し、伝送するプロトコルに従ったデータパケット
構造に変換後LAN信号hとして外部へ転送する。
【0164】C…情報再生装置または情報記憶再生装置
(光ディスク装置)からの情報転送説明。
【0165】C−1…標準的インターフェースと情報転
送経路説明。
【0166】CD−ROM、DVD−ROMなどの再生
専用光ディスク装置である情報再生装置122やDVD
−RAM、PD、MOなどの記録再生可能な光ディスク
である情報記録再生装置140をパーソナルコンピュー
ターシステム110内に組み込んで使用する場合、標準
的なインターフェースとして“IDE”“SCSI”
“IEEE1394”などが存在する。
【0167】一般的にはPCIバスコントローラー14
3やEISAバスコントローラー144は内部にDMA
を持っている。DMAの制御によりメインCPU111
を介在させる事無く各ブロック間で直接情報を転送する
事が出来る。
【0168】例えば情報記録再生装置140の情報をM
PEGボード134に転送する場合メインCPU111
からの処理はPCIバスコントローラー143へ転送命
令を与えるだけで、情報転送管理はPCIバスコントロ
ーラー内のDMAに任せる。その結果、実際の情報転送
時にはメインCPUは情報転送処理に悩殺される事無く
並列して他の処理を実行できる。
【0169】同様に情報再生装置122内に記録されて
いる情報をHDD141へ転送する場合もメインCPU
111はPCIバスコントローラー143またはIDE
コントローラー120へ転送命令を出すだけで、後の転
送処理管理をPCIバスコントローラー143内のDM
AまたはIDEコントローラー120内のDMAに任せ
ている。
【0170】C−2…認証( authentication)機能説
明。
【0171】情報記録再生装置140もしくは情報再生
装置122に関する情報転送処理には上述したようにP
CIバスコントローラー143内のDMA、EISAバ
スコントローラー144内のDMAまたはIDEコント
ローラー120内のDMAが管理を行っているが、実際
の転送処理自体は情報記録再生装置140もしくは情報
再生装置122が持つ認証(authentication)機能部が
実際の転送処理を実行している。
【0172】DVDvideo、DVD−ROM、DVD−
RなどのDVDシステムではビデオ、オーディオのビッ
トストリームは MPEG2 Program streamフォー
マットで記録されており、オーディオストリーム、ビデ
オストリーム、サブピクチャーストリーム、プライベー
トストリームなどが混在して記録されている。情報記録
再生装置140は情報の再生時にプログラムストリーム
(Program stream)からオーディオストリーム、ビデ
オストリーム、サブピクチャーストリーム、プライベー
トストリームなどを分離抽出し、メインCPU111を
介在させる事無くPCIバス133を介して直接音声符
号化復号化ボード136、MPEGボード134あるい
はJPEGボード135に転送する。
【0173】同様に情報再生装置122もそこから再生
されるプログラムストリーム(Program stream)を各
種のストリーム情報に分離抽出し、個々のストリーム情
報をI/Oデータライン146、PCIバス133を経
由して直接(メインCPU111を介在させる事無く)
音声符号化復号化ボード136、MPEGボード134
あるいはJPEGボード135に転送する。
【0174】情報記録再生装置140や情報再生装置1
22と同様音声符号化復号化ボード136、MPEGボ
ード134あるいはJPEGボード135自体にも内部
に認証(authentication)機能を持っている。情報転送
に先立ち、PCIバス133(およびI/Oデータライ
ン146)を介して情報記録再生装置140や情報再生
装置122と音声符号化復号化ボード136、MPEG
ボード134、JPEGボード135間で互いに認証し
合う。相互認証が完了すると情報記録再生装置140や
情報再生装置122で再生されたビデオストリーム情報
はMPEGボード134だけに情報転送する。同様にオ
ーディオストリーム情報は音声符号化復号化ボード13
6のみに転送される。また静止画ストリームはJPEG
ボード135へ、プライベートストリームやテキスト情
報はメインCPU111へ送られる。
【0175】次に、本発明の具体的実施例を説明するに
当たり、情報記憶媒体としてDVD−RAMディスクを
使用し、File SystemとしてUDFを利用した場合の実
施例説明を行う。
【0176】本発明の具体的実施例を説明する前に前提
としたDVD−RAMディスクについての説明を行う。
【0177】図8は、DVD−RAMディスク内の概略
記録内容のレイアウトを説明する図である。
【0178】すなわち、ディスク内周側のLead-in Are
a607は光反射面が凹凸形状をしたエンボスドデータ領域
(Embossed data Zone)611、表面が平坦(鏡面)な
ミラーゾーン(Mirror Zone)612および書替可能なリ
ライタブルデータゾーン(Rewritable data Zone)61
3で構成される。Embossed data Zone611は図9のよう
に基準信号を表すリファレンス信号ゾーン(Reference
signal Zone)653および制御データゾーン(Control
data Zone)655を含み、Mirror Zone612はConnectio
n Zone657を含む。
【0179】Rewritable data Zone613は、ディスク
テストゾーン(Disk test Zone)658と、ドライブテ
ストゾーン(Drive test Zone)660と、ディスクID
(識別子)が示されたDisc identification Zone662
と、欠陥管理エリアDMA1およびDMA2663を含ん
でいる。
【0180】ディスク外周側の Lead-out Area609
は、図10に示すように欠陥管理エリアDMA3および
DMA4 691と、ディスクID(識別子)が示された
ディスク識別ゾーン(Disc identification Zone)69
2、Drive test Zone694とDisk test Zone695を含む
書替可能なRewritable data Zone645で構成される。
【0181】Lead-in Area607とLead-out Area609と
の間のData Area608は24個の年輪状のZone00 620〜
Zone23 643に分割されている。各ゾーン(Zone)は一
定の回転速度を持っているが、異なるゾーン間では回転
速度が異なる。また、各ゾーンを構成するセクタ数も、
ゾーン毎に異なる。具体的には、ディスク内周側のZone
00 620等は回転速度が早く構成セクタ数は少ない。一
方、ディスク外周側のZone23 643等は回転速度が遅く
構成セクタ数が多い。このようなレイアウトによって、
各ゾーン内ではCAVのような高速アクセス性を実現
し、ゾーン全体でみればCLVのような高密度記録性を
実現している。
【0182】図9と図10は図8のレイアウトにおける
Lead-in Area607とLead-out Area609の詳細を説明す
る図である。
【0183】Embossed data Zone611のControl data
Zone655には、適用されるDVD規格のタイプ(DV
D−ROM・DVD−RAM・DVD−R等)およびパ
ートバージョンを示すブックタイプ・アンド・パートバ
ージョン(Book type andPart version)671と、デ
ィスクサイズおよび最小読出レートを示すディスクサイ
ズ・アンド・ミニマムリードアウトレート(Disc size
and minimum read-out rate)672と、1層ROM
ディスク、1層RAMディスク、2層ROMディスク等
のディスク構造を示すディスク構成(Disc structure
)673と、記録密度を示すレコーディングデンティシー
(Recording density)674と、データが記録されてい
る位置を示すデータロケーション(Data Area alloca
tion)675と、情報記憶媒体の内周側に情報記憶媒体個
々の製造番号などが書き換え不可能な形で記録されたBC
A( Burst Cutting Area )descriptor 676と、記
録時の露光量指定のための線速度条件を示すVelocity67
7と、再生時の情報記憶媒体への露光量を表すリードパ
ワー(Read power)678、記録時に記録マーク形成のた
めに情報記憶媒体に与える最大露光量を表すピークパワ
ー(Peak power)679と、消去時に情報記憶媒体に与え
る最大露光量を表すバイアスパワー(Bias power)680
と、媒体の製造に関する情報682が記録されている。
【0184】別の言い方をすると、このControl data
Zone655には、記録開始・記録終了位置を示す物理セク
タ番号などの情報記憶媒体全体に関する情報と、記録パ
ワー、記録パルス幅、消去パワー、再生パワー、記録・
消去時の線速などの情報と、記録・再生・消去特性に関
する情報と、個々のディスクの製造番号など情報記憶媒
体の製造に関する情報等が事前に記録されている。
【0185】Lead-in Area607およびLead-out Area60
9のRewritable data Zone613、645には、各々の媒体
ごとの固有ディスク名記録領域(Disc identification
Zone662、692)と、試し記録領域(記録消去条件の確
認用であるDrive test Zone660、694とDisk test Z
one659、695)と、データエリア内の欠陥領域に関する
管理情報記録領域(ディフェクトマネジメントエリア;
DMA1&DMA2663、DMA3&DMA4 691)が
設けられている。これらの領域を利用することで、個々
のディスクに対して最適な記録が可能となる。
【0186】図11は図8のレイアウトにおけるData
Area608内の詳細を説明する図である。
【0187】24個のゾーン(Zone)毎に同数のグルー
プ(Group)が割り当てられ、各グループはデータ記録
に使用するUser Area723と交替処理に使用するSpare
Area724のペアを含んでいる。またUser Area723とSpar
e Area724のペアは各ゾーン毎にガード領域(Guard A
rea)771、772で分離されている。更に各グループのUse
r Area723およびスペア領域(Spare Area)724は同じ
回転速度のゾーンに収まっており、グループ番号の小さ
い方が高速回転ゾーンに属し、グループ番号の大きい方
が低速回転ゾーンに属する。低速回転ゾーンのグループ
は高速回転ゾーンのグループよりもセクタ数が多いが、
低速回転ゾーンはディスクの回転半径が大きいので、デ
ィスク10上での物理的な記録密度はゾーン全体(グル
ープ全て)に渡りほぼ均一になる。
【0188】各グループにおいてUser Area723はセク
タ番号の小さい方(つまりディスク上で内周側)に配置
され、Spare Area724はセクタ番号の大きい方(ディス
ク上で外周側)に配置される。
【0189】次に情報記憶媒体としてDVDーRAMデ
ィスク上に記録される情報の記録信号構造とその記録信
号構造の作成方法について説明する。なお、媒体上に記
録される情報の内容そのものは「情報」と呼び、同一内
容の情報に対しスクランブルしたり変調したりしたあと
の構造や表現、つまり信号形態が変換された後の“1”
〜“0”の状態のつながりは「信号」と表現して、両者
を適宜区別することにする。
【0190】図12は図8のデータエリア部分に含まれ
るセクタ内部の構造を説明する図である。
【0191】図12の1セクタ501aは図10のセクタ番
号の1つに対応し、図13に示すように2048バイト
のサイズを持つ。各セクタは図示していないが情報記憶
媒体(DVD−RAMディスク)の記録面上にエンボス
などの凹凸構造で事前に記録されたヘッダ573、57
4を先頭に、同期コード575、576と変調後の信号
577、578を交互に含んでいる。
【0192】次に、DVD−RAMディスクにおけるE
CCブロック処理方法について説明する。
【0193】図13は図8のData Area608に含まれる
情報の記録単位(Error CorrectionCodeのECC単
位)を説明する図である。
【0194】パーソナルコンピュータ用の情報記憶媒体
(ハードディスクHDDや光磁気ディスクMOなど)の
ファイルシステムで多く使われるFAT(File Alloca
tionTable)では256バイトまたは512バイトを最
小単位として情報記憶媒体へ情報が記録される。
【0195】それに対し、CD−ROMやDVD−RO
M、DVD−RAMなどの情報記憶媒体ではファイルシ
ステムとしてUDF(Universal Disk Format;詳細
は後述)を用いており、ここでは2048バイトを最小
単位として情報記憶媒体へ情報が記録される。この最小
単位をセクタと呼ぶ。つまりUDFを用いた情報記憶媒
体に対しては、図13に示すようにセクタ501毎に2
048バイトずつの情報を記録して行く。
【0196】CD−ROMやDVD−ROMではカート
リッジを使わず裸ディスクで取り扱うため、ユーザサイ
ドで情報記憶媒体表面に傷が付いたり表面にゴミが付着
し易い。情報記憶媒体表面に付いたゴミや傷の影響で特
定のセクタ(たとえば図13のセクタ501c)が再生
不可能(もしくは記録不能)な場合が発生する。
【0197】DVDでは、そのような状況を考慮したエ
ラー訂正方式(積符号を利用したECC)が採用されて
いる。具体的には16個ずつのセクタ(図13ではセク
タ501aからセクタ501pまでの16個のセクタ)
で1個のECC(Error Correction Code)ブロック
502を構成し、その中で強力なエラー訂正機能を持た
せている。その結果、たとえばセクタ501cが再生不
可能といったような、ECCブロック502内のエラー
が生じても、エラー訂正され、ECCブロック502の
すべての情報を正しく再生することが可能となる。
【0198】図14は図8のData Area608内でのゾー
ンとグループ(図11参照)との関係を説明する図であ
る。
【0199】図8の各ゾーン:Zone00 620〜Zone23 6
43はDVD−RAMディスクの記録面上に物理的に配置
されるもので、図8の物理セクタ番号604の欄と図1
4に記述してあるようにData Area608内のUser Area0
0 705の最初の物理セクタの物理セクタ番号(開始物理
セクタ番号701)は031000h(h:16進数表
示の意味)に設定されている。更に物理セクタ番号は外
周側704に行くに従って増加し、User Area00 70
5、01 709、23 707、Spare Area00 708、01709、23
710、Guard Area711、712、713のいかんに関わらず
連続した番号が付与されている。従ってZone620〜643を
またがって物理セクタ番号には連続性が保たれている。
【0200】これに対してUser Area705、706、707とS
pare Area708、709、710のペアで構成される各Group71
4、715、716の間にはそれぞれGuard Area711、712、71
3が挿入配置されている。そのため各Group714、715、71
6をまたがった物理セクタ番号には図11のように不連
続性を有する。
【0201】図14の構成を持つDVDーRAMディス
クが、情報記録再生部(物理系ブロック)を有した情報
記録再生装置で使用された場合には、光学ヘッド202
がGuard Area711、712、713通過中にDVD−RAMデ
ィスクの回転速度を切り替える処理を行なうことができ
る。例えば光ヘッド202がGroup00 705からGroup01
715にシークし、Guard Area711を通過中にDVD−R
AMディスクの回転速度が切り替えられる。
【0202】図15は図8のData Area608内での論理
セクタ番号の設定方法を説明した図である。論理セクタ
の最小単位は物理セクタの最小単位と一致し、2048
バイト単位になっている。各論理セクタは以下の規則に
従い、対応した物理セクタ位置に割り当てられる。
【0203】図14に示したように物理的にGuard Are
a711、712、713がDVD−RAMディスクの記録面上に
設けられているため各Group714、715、716をまたがった
物理セクタ番号には不連続性が生じるが、論理セクタ番
号は各Group00 714、01 715、23 716をまたがった位
置で連続につながるような設定方法を取っている。この
Group00 714、01 715〜23 716の並びは、グループ番
号の小さい方(物理セクタ番号の小さい方)がDVD−
RAMディスクの内周側(Lead-in Area607側)に配置
され、グループ番号の大きい方(物理セクタ番号の大き
い方)がDVD−RAMディスクの外周側(Lead-out
Area609側)に配置される。
【0204】この配置においてDVD−RAMディスク
の記録面上に全く欠陥がない場合には、各論理セクタは
図14のUser Area00 705〜23 707内の全物理セクタ
に1対1に割り当てられ、物理セクタ番号が03100
0hである開始物理セクタ番号701位置でのセクタの
論理セクタ番号は0hに設定される(図11の各Group
内最初のセクタの論理セクタ番号774の欄を参照)。
【0205】このように記録面上に全く欠陥がない場合
にはSpare Area00 708〜23 710内の各セクタに対し
ては論理セクタ番号は事前には設定されていない。
【0206】DVD−RAMディスクへの記録前に行う
記録面上の事前の欠陥位置検出処理であるサーティファ
イ(Certify)処理時や再生時、あるいは記録時にUser
Area00 705〜23 707内に欠陥セクタを発見した場合
には、交替処理の結果、代替え処理を行ったセクタ数だ
けSpare Area00 708〜23 710内の対応セクタに対し
て論理セクタ番号が設定される。
【0207】次に、ユーザエリアで生じた欠陥を処理す
る方法を幾つか説明する。その前に、欠陥処理に必要な
欠陥管理エリア(図9または図10のディフェクトマネ
ジメントエリア(DMA1〜DMA4 663、691)およ
びその関連事項について説明しておく。
【0208】[欠陥管理エリア]欠陥管理エリア(DM
A1〜DMA4 663、691)はデータエリアの構成およ
び欠陥管理の情報を含むものデータとえば32セクタで
構成される。2つの欠陥管理エリア(DMA1、DMA
2 663)はDVD―RAMディスクのLead-inArea607
内に配置され、他の2つの欠陥管理エリア(DMA3、
DMA4 691)はDVD−RAMディスクのLead-out
Area609内に配置される。各欠陥管理エリア(DMA1
〜DMA4 663、691)の後には、適宜予備のセクタ
(スペアセクタ)が付加されている。
【0209】各欠陥管理エリア(DMA1〜DMA4
663、691)は、2つのブロックに分かれている。各欠陥
管理エリア(DMA1〜DMA4 663、691)の最初の
ブロックには、DVD―RAMディスクの定義情報構造
(DDS; Disc Definition Structure)および一次
欠陥リスト(PDL; Primary Defect List)が含ま
れる。各欠陥管理エリア(DMA1〜DMA4 663、6
91)の2番目のブロックには、二次欠陥リスト(SD
L; Secondary Defect List)が含まれる。4つの欠
陥管理エリア(DMA1〜DMA4 663、691)の4つ
の一次欠陥リスト(PDL)は同一内容となっており、
それらの4つの二次欠陥リスト(SDL)も同一内容と
なっている。
【0210】4つの欠陥管理エリア(DMA1〜DMA
4 663、691)の4つの定義情報構造(DDS)は基本
的には同一内容であるが、4つの欠陥管理エリアそれぞ
れのPDLおよびSDLに対するポインタについては、
それぞれ個別の内容となっている。
【0211】ここでDDS/PDLブロックは、DDS
およびPDLを含む最初のブロックを意味する。また、
SDLブロックは、SDLを含む2番目のブロックを意
味する。
【0212】DVDーRAMディスクを初期化したあと
の各欠陥管理エリア(DMA1〜DMA4 663、691)
の内容は、以下のようになっている: (1)各DDS/PDLブロックの最初のセクタはDD
Sを含む; (2)各DDS/PDLブロックの2番目のセクタはP
DLを含む; (3)各SDLブロックの最初のセクタはSDLを含
む。
【0213】一次欠陥リストPDLおよび二次欠陥リス
トSDLのブロック長は、それぞれのエントリ数によっ
て決定される。各欠陥管理エリア(DMA1〜DMA4
663、691)の未使用セクタはデータ0FFhで書き潰
される。また、全ての予備セクタは00hで書き潰され
る。
【0214】[ディスク定義情報]定義情報構造DDS
は、1セクタ分の長さのテーブルからなる。このDDS
はディスク10の初期化方法と、PDLおよびSDLそ
れぞれの開始アドレスを規定する内容を持つ。DDS
は、ディスク10の初期化終了時に、各欠陥管理エリア
(DMA)の最初のセクタに記録される。
【0215】[スペアセクタ]各 Data Area608内の
欠陥セクタは、所定の欠陥管理方法(後述する検証、ス
リッピング交替、スキッピング交替、リニア交替)によ
り、正常セクタに置換(交替)される。この交替のため
のスペアセクタの位置は、図14に示したSpare Area0
0 708〜23 710の各グループのスペアエリアに含まれ
る。またこの各Spare Area内のでの物理セクタ番号は
図11のSpare Area724の欄に記載されている。
【0216】DVD−RAMディスクは使用前に初期化
できるようになっているが、この初期化は検証の有無に
拘わらず実行可能となっている。
【0217】欠陥セクタは、スリッピング交替処理(Sl
ipping Replacement Algorithm)、スキッピング交替
処理(Skipping Replacement Algorithm)あるいはリ
ニア交替処理(Linear Replacement Algorithm)によ
り処理される。これらの処理(Algorithm)により前記
PDLおよびSDLにリストされるエントリ数の合計
は、所定数、たとえば4092以下とされる。
【0218】[初期化・Certify]DVD−RAMディ
スクのData Area608にユーザー情報を記録する前に初
期化処理を行い、Data Area608内の全セクタの欠陥状
況の検査(Certify)を行なう場合が多い。初期化段階
で発見された欠陥セクタは特定され、連続した欠陥セク
タ数に応じてスリッピング交替処理あるいはリニア交替
処理によりUser Area723内の欠陥セクタはSpare Area
724内の予備セクタで補間される。Certifyの実行中にD
VD−RAMディスクのゾーン内スペアセクタを使い切
ってしまったときは、そのDVD−RAMディスクは不
良と判定し、以後そのDVD−RAMディスクは使用し
ないものとする。
【0219】全ての定義情報構造DDSのパラメータ
は、4つのDDSセクタに記録される。一次欠陥リスト
PDLおよび二次欠陥リストSDLは、4つの欠陥管理
エリア(DMA1〜DMA4 663、691)に記録され
る。最初の初期化では、SDL内のアップデートカウン
タは00hにセットされ、全ての予約ブロックは00h
で書き潰される。
【0220】なお、ディスク10をコンピュータのデー
タ記憶用に用いるときは上記初期化・Certifyが行われ
るが、ビデオ録画用に用いられるときは、上記初期化・
Certifyを行うことなく、いきなりビデオ録画すること
もあり得る。
【0221】図16(a),(b)は図8のData Area
608内でのスリッピング交替処理(Slipping Replaceme
nt Algorithm)を説明する図である。
【0222】DVD−RAMディスク製造直後(ディス
クにまだ何もユーザー情報が記録されて無い時)、ある
いは最初にユーザー情報を記録する場合(既に記録され
ている場所上に重ね書き記録するのでは無く、未記録領
域に最初に情報を記録する場合)には欠陥処理方法とし
てこのスリッピング交替処理が適用される。
【0223】すなわち発見された欠陥データセクタ(た
とえばm個の欠陥セクタ731)は、その欠陥セクタの
後に続く最初の正常セクタ(ユーザエリア723b)に
交替(あるいは置換)使用される(交替処理734)。
これにより、該当グループの末端に向かってmセクタ分
のスリッピング(論理セクタ番号後方シフト)が生じ
る。同様に、その後にn個の欠陥セクタ732が発見さ
れれば、その欠陥セクタはその後に続く正常セクタ(ユ
ーザエリア723c)と交替使用され、同じく論理セク
タ番号の設定位置が後方にシフトする。その交代処理の
結果Spare Area724内の最初からm+nセクタ分737に
論理セクタ番号が設定され、ユーザー情報記録可能領域
になる。その結果、Spare Area724内の不使用領域72
6はm+nセクタ分減少する。
【0224】この時の欠陥セクタのアドレスは一次欠陥
リスト(PDL)に書き込まれ、欠陥セクタはユーザ情
報の記録を禁止される。もしCertify中に欠陥セクタが
発見されないときは、PDLには何も書き込まない。同
様にもしもSpare Area724内の記録使用領域743内に
も欠陥セクタが発見された場合には、そのスペアセクタ
のアドレスもPDLに書き込まれる。
【0225】上記のスリッピング交替処理の結果、欠陥
セクタのないUser Area723a〜723cとSpare Area724内
の記録使用領域743がそのグループの情報記録使用部
分(論理セクタ番号設定領域735)となり、この部分
に連続した論理セクタ番号が割り当てられる。
【0226】図16(c)は、図8のData Area608内
での他の交替処理であるスキッピング交替処理(Skippi
ng Replacement Algorithm)を説明する図である。
【0227】スキッピング交替処理は、映像情報や音声
情報など途切れる事無く連続的(シームレス)にユーザ
ー情報を記録する必要がある場合の欠陥処理に適した処
理方法である。このスキッピング交替処理は、16セク
タ単位、すなわちECCブロック単位(1セクタが2k
バイトなので32kバイト単位)で実行される。
【0228】たとえば、正常なECCブロックで構成さ
れるUser Area732aの後に1個の欠陥ECCブロック7
41が発見されれば、この欠陥ECCブロック741に
記録予定だったデータは、直後の正常なUser Area723b
のECCブロックに代わりに記録される(交替処理74
4)。同様にk個の連続した欠陥ECCブロック742
が発見されれば、これらの欠陥ブロック742に記録す
る予定だったデータは、直後の正常なUser Area723cの
k個のECCブロックに代わりに記録される。
【0229】こうして、該当グループのUser Area内で
1+k個の欠陥ECCブロックが発見された時は、(1
+k)ECCブロック分がSpare Area724の領域内にず
れ込み、Spare Area724内の情報記録に使用する延長領
域743がユーザー情報記録可能領域となり、ここに論
理セクタ番号が設定される。その結果 Spare Area724
の不使用領域726は(1+k)ECCブロック分減少
し、残りの不使用領域746は小さくなる。
【0230】上記交代処理の結果,欠陥ECCブロック
のないUser Area723a〜723cと情報記録に使用する延長
領域743がそのグループ内での情報記録使用部分(論
理セクタ番号設定領域)となる。この時の論理セクタ番
号の設定方法として、欠陥ECCブロックのないUser
Area723a〜723cは初期設定(上記交代処理前の)時に事
前に割り振られた論理セクタ番号のまま不変に保たれる
所に大きな特徴がある。
【0231】その結果、欠陥ECCブロック741内の
各物理セクタに対して初期設定時に事前に割り振られた
論理セクタ番号がそのまま情報記録に使用する延長領域
743内の最初の物理セクタに移動して設定される。ま
たk個連続欠陥ECCブロック742内の各物理セクタ
に対して初期設定時に割り振られた論理セクタ番号がそ
のまま平行移動して、情報記録に使用する延長領域74
3内の該当する各物理セクタに設定される。
【0232】このスキッピング交替処理法では、DVD
−RAMディスクが事前にCertifyされていなくても、
ユーザー情報記録中に発見された欠陥セクタに対して即
座に交替処理を実行出来る。
【0233】図16(d)は図8のData Area608内で
のさらに他の交替処理であるリニア交替処理(Linear
Replacement Algorithm)を説明する図である。
【0234】このリニア交替処理も、16セクタ単位す
なわちECCブロック単位(32kバイト単位)で実行
される。リニア交替処理では、欠陥ECCブロック75
1が該当グループ内で最初に使用可能な正常スペアブロ
ック(Spare Area724内の最初の交代記録箇所753)
と交替(置換)される(交替処理758)。この交代処
理の場合、欠陥ECCブロック751上に記録する予定
だったユーザー情報はそのままSpare Area724内の交代
記録箇所753上に記録されると共に、論理セクタ番号
設定位置もそのまま交代記録箇所753上に移される。
同様にk個の連続欠陥ECCブロック752に対しても
記録予定だったユーザー情報と論理セクタ番号設定位置
がSpare Area724内の交代記録箇所754に移る。
【0235】リニア交替処理とスキッピング交替処理の
場合には欠陥ブロックのアドレスおよびその最終交替
(置換)ブロックのアドレスは、SDLに書き込まれ
る。SDL(二次欠陥リスト)アップされた交替ブロッ
クが、後に欠陥ブロックであると判明したときは、ダイ
レクトポインタ法を用いてSDLに登録を行なう。この
ダイレクトポインタ法では、交替ブロックのアドレスを
欠陥ブロックのものから新しいものへ変更することによ
って、交替された欠陥ブロックが登録されているSDL
のエントリが修正される。上記二次欠陥リストSDLを
更新するときは、SDL内の更新カウンタを1つインク
リメントする。
【0236】[書込処理]あるグループのセクタにデー
タ書込を行うときは、一次欠陥リスト(PDL)にリス
トされた欠陥セクタはスキップされる。そして、前述し
たスリッピング交替処理にしたがって、欠陥セクタに書
き込もうとするデータは次に来るデータセクタに書き込
まれる。もし書込対象ブロックが二次欠陥リスト(SD
L)にリストされておれば、そのブロックへ書き込もう
とするデータは、前述したリニア交替処理またはスキッ
ピング交替処理にしたがって、SDLにより指示される
スペアブロックに書き込まれる。
【0237】なお、パーソナルコンピュータの環境下で
は、パーソナルコンピュータファイルの記録時にはリニ
ア交替処理が利用され、AVファイルの記録時にはスキ
ッピング交替処理が利用される。
【0238】[一次欠陥リスト;PDL]一次欠陥リス
ト(PDL)は常にDVD−RAMディスクに記録され
るものであるが、その内容が空であることはあり得る。
【0239】PDLは、初期化時に特定された全ての欠
陥セクタのアドレスを含む。これらのアドレスは、昇順
にリストされる。PDLは必要最小限のセクタ数で記録
するようにする。そして、PDLは最初のセクタの最初
のユーザバイトから開始する。PDLの最終セクタにお
ける全ての未使用バイトは、0FFhにセットされる。
このPDLには、以下のような情報が書き込まれること
になる: バイト位置 PDLの内容 0 00h;PDL識別子 1 01h;PDL識別子 2 PDL内のアドレス数;MSB 3 PDL内のアドレス数;LSB 4 最初の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号;MSB) 5 最初の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号) 6 最初の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号) 7 最初の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号;LSB) … … x−3 最後の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号;MSB) x−2 最後の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号) x−1 最後の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号) x 最後の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号;LSB) *注;第2バイトおよび第3バイトが00hにセットされているときは、第3 バイトはPDLの末尾となる。
【0240】なお、マルチセクタに対する一次欠陥リス
ト(PDL)の場合、欠陥セクタのアドレスリストは、
2番目以降の後続セクタの最初のバイトに続くものとな
る。つまり、PDL識別子およびPDLアドレス数は、
最初のセクタにのみ存在する。
【0241】PDLが空の場合、第2バイトおよび第3
バイトは00hにセットされ、第4バイトないし第20
47バイトはFFhにセットされる。
【0242】また、DDS/PDLブロック内の未使用
セクタには、FFhが書き込まれる。
【0243】[二次欠陥リスト;SDL]二次欠陥リス
ト(SDL)は初期化段階で生成され、Certify の後
に使用される。全てのディスクには、初期化中にSDL
が記録される。
【0244】このSDLは、欠陥データブロックのアド
レスおよびこの欠陥ブロックと交替するスペアブロック
のアドレスという形で、複数のエントリを含んでいる。
SDL内の各エントリには、8バイト割り当てられてい
る。つまり、その内の4バイトが欠陥ブロックのアドレ
スに割り当てられ、残りの4バイトが交替ブロックのア
ドレスに割り当てられている。
【0245】上記アドレスリストは、欠陥ブロックおよ
びその交替ブロックの最初のアドレスを含む。欠陥ブロ
ックのアドレスは、昇順に付される。
【0246】SDLは必要最小限のセクタ数で記録さ
れ、このSDLは最初のセクタの最初のユーザデータバ
イトから始まる。SDLの最終セクタにおける全ての未
使用バイトは、0FFhにセットされる。その後の情報
は、4つのSDL各々に記録される。
【0247】SDLにリストされた交替ブロックが、後
に欠陥ブロックであると判明したときは、ダイレクトポ
インタ法を用いてSDLに登録を行なう。このダイレク
トポインタ法では、交替ブロックのアドレスを欠陥ブロ
ックのものから新しいものへ変更することによって、交
替された欠陥ブロックが登録されているSDLのエント
リが修正される。その際、SDL内のエントリ数は、劣
化セクタによって変更されることはない。
【0248】このSDLには、以下のような情報が書き
込まれることになる: バイト位置 SDLの内容 0 (00);SDL識別子 1 (02);SDL識別子 2 (00) 3 (01) 4 更新カウンタ;MSB 5 更新カウンタ 6 更新カウンタ 7 更新カウンタ;LSB 8〜26 予備(00h) 27〜29 ゾーン内スペアセクタを全て使い切ったことを示す フラ グ 30 SDL内のエントリ数;MSB 31 SDL内のエントリ数;LSB 32 最初の欠陥ブロックのアドレス (セクタ番号;MSB) 33 最初の欠陥ブロックのアドレス(セクタ番号) 34 最初の欠陥ブロックのアドレス(セクタ番号) 35 最初の欠陥ブロックのアドレス (セクタ番号;LSB) 36 最初の交替ブロックのアドレス (セクタ番号;MSB) 37 最初の交替ブロックのアドレス(セクタ番号) 38 最初の交替ブロックのアドレス(セクタ番号) 39 最初の交替ブロックのアドレス (セクタ番号;LSB) … … y−7 最後の欠陥ブロックのアドレス (セクタ番号;MSB) y−6 最後の欠陥ブロックのアドレス(セクタ番号) y−5 最後の欠陥ブロックのアドレス(セクタ番号) y−4 最後の欠陥ブロックのアドレス (セクタ番号;LSB) y−3 最後の交替ブロックのアドレス (セクタ番号;MSB) y−2 最後の交替ブロックのアドレス(セクタ番号) y−1 最後の交替ブロックのアドレス(セクタ番号) y 最後の交替ブロックのアドレス (セクタ番号;LSB) *注;第30〜第31バイト目の各エントリは8バイト長。
【0249】なお、マルチセクタに対する二次欠陥リス
ト(SDL)の場合、欠陥ブロックおよび交替ブロック
のアドレスリストは、2番目以降の後続セクタの最初の
バイトに続くものとなる。つまり、上記SDLの内容の
第0バイト目〜第31バイト目は、最初のセクタにのみ
存在する。また、SDLブロック内の未使用セクタに
は、FFhが書き込まれる。
【0250】DVDーRAMディスク等に対する論理ブ
ロック番号の設定動作の一例を説明する。
【0251】ターンテーブル221に情報記憶媒体(光
ディスク)201が装填されると、制御部220はスピ
ンドルモータ204の回転を開始させる。
【0252】情報記憶媒体(光ディスク)201回転が
開始したあと光学ヘッド202のレーザー発光が開始さ
れ、光ヘッド202内の対物レンズのフォーカスサーボ
ループがオンされる。
【0253】レーザ発光後、制御部220は送りモータ
203を作動させて光ヘッド202を回転中の情報記憶
媒体(光ディスク)201のLead-in Area607に移動さ
せる。そして光ヘッド202内の対物レンズのトラック
サーボループがオンされる。
【0254】トラックサーボがアクティブになると、光
ヘッド202は情報記憶媒体(光ディスク)201のLe
ad-in Area607内のControl data Zone655の情報を再
生する。このControl data Zone655内のBook type
and Part version671を再生することで、現在回転駆
動されている情報記憶媒体(光ディスク)201が記録
可能な媒体(DVD−RAMディスクまたはDVD−R
ディスク)であると確認される。ここでは、媒体10が
DVD−RAMディスクであるとする。
【0255】情報記憶媒体(光ディスク)201がDV
D−RAMディスクであると確認されると、再生対象の
Control data Zone655から、再生・記録・消去時の最
適光量(半導体レーザの発光パワーおよび発光期間また
はデューティ比等)の情報が再生される。
【0256】続いて、制御部220は、現在回転駆動中
のDVD−RAMディスク201に欠陥がないものとし
て、物理セクタ番号と論理セクタ番号との変換表を作成
する。
【0257】この変換表が作成されたあと、制御部22
0は情報記憶媒体(光ディスク)201のLead-in Are
a 607内の欠陥管理エリアDMA1/DMA2 663お
よびLead-out Area609内の欠陥管理エリアDMA3/
DMA4 691を再生して、その時点における情報記憶
媒体(光ディスク)201の欠陥分布を調査する。
【0258】上記欠陥分布調査により情報記憶媒体(光
ディスク)201上の欠陥分布が判ると、制御部220
は、ステップST140で「欠陥がない」として作成さ
れた変換表を、実際の欠陥分布に応じて修正する。具体
的には、欠陥があると判明したセクタそれぞれの部分
で、物理セクタ番号PSNに対応していた論理セクタ番
号LSNがシフトされる。
【0259】次に、DVD−RAMディスク等における
欠陥処理動作(ドライブ側の処理)の一例を説明する。
最初にたとえば制御部220内のMPUに対して、現在
ドライブに装填されている媒体(たとえばDVD−RA
Mディスク)201に記録する情報の先頭論理ブロック
番号LBNおよび記録情報のファイルサイズを指定す
る。すると、制御部220のMPUは、指定された先頭
論理ブロック番号LBNから,記録する情報の先頭論理
セクタ番号LSNを算出する。こうして算出された先頭
論理セクタ番号LSNおよび指定されたファイルサイズ
から、情報記憶媒体(光ディスク)201への書込論理
セクタ番号が定まる。
【0260】次に制御部220のMPUはDVD−RA
Mディスク201の指定アドレスに記録情報ファイルを
書き込むとともに、ディスク201上の欠陥を調査す
る。
【0261】このファイル書込中に欠陥が検出されなけ
れば、記録情報ファイルが所定の論理セクタ番号に異常
なく(つまりエラーが発生せずに)記録されたことにな
り、記録処理が正常に完了する。
【0262】一方、ファイル書込中に欠陥が検出されれ
ば、所定の交替処理(たとえばリニア交替処理(Linear
Replacement Algorithm)が実行される。この交替処
理後、新たに検出された欠陥がディスクのLead-in Are
a607のDMA1/DMA2663およびLead-out Area609
のDMA3/DMA4 691に追加登録される。情報記
憶媒体(光ディスク)201へのDMA1/DMA2
663およびDMA3/DMA4 691の追加登録後、この
DMA1/DMA2 663およびDMA3/DMA4 6
91の登録内容に基づいて、変換表の内容が修正される。
【0263】次に、図17から図22ではFile System
の一種であるUDFについて説明する。
【0264】[A−1]…UDFとはユニバーサルディ
スクフォーマット(Universal Disk F
ormat)の略で、主にディスク状情報記憶媒体にお
ける“ファイル管理方法に関する規約”を示す。CD−
ROM、CD−R、CD−RW、DVD-Video、DVD
−ROM、DVD−R、DVD−RAMは“ISO96
60”で規格化されたUDFフォーマットを採用してい
る。
【0265】ファイル管理方法としては基本的にルート
ディレクトリー(Root Directory)を親に持ち、ツリ
ー状にファイルを管理する階層ファイル・システムを前
提としている。ここでは主にDVD−RAM規格(File
System Specifications)に準拠したUDFフォーマ
ットについての説明を行うが、この説明内容の多くの部
分はDVD−ROM規格内容とも一致している。
【0266】[A−2]…UDFの概要 [A−2−1]情報記憶媒体へのファイル情報記録内容 情報記憶媒体に情報を記録する場合、情報のまとまりを
“ファイルデータ”(File Data)と呼び、ファイルデ
ータ単位で記録を行う。他のファイルデータと識別する
ためファイルデータ毎に独自のファイル名が付加されて
いる。共通な情報内容を持つ複数ファイルデータ毎にグ
ループ化するとファイル管理とファイル検索が容易にな
る。この複数ファイルデータ毎のグループを“ディレク
トリー”(Directory)または“フォルダー”(Folde
r)と呼ぶ。各ディレクトリー(フォルダー)毎に独自
のディレクトリー名(フォルダー名)が付加される。更
にその複数のディレクトリー(フォルダー)を集めて、
その上の階層のグループとして上位のディレクトリー
(上位フォルダー)でまとめる事が出来る。ここではフ
ァイルデータとディレクトリー(フォルダー)を総称し
てファイル(File)と呼ぶ。
【0267】情報を記録する場合には、*ファイルデー
タの情報内容そのもの、 *ファイルデータに対応した
ファイル名、*ファイルデータの保存場所(どのディレ
クトリーの下に記録するか)、に関する情報をすべて情
報記憶媒体上に記録する。
【0268】また各ディレクトリー(フォルダー)に対
する *ディレクトリー名(フォルダー名)、*各ディ
レクトリー(フォルダー)が属している位置(その親と
なる上位ディレクトリー(上位フォルダー)の位置)、
に関する情報もすべて情報記憶媒体上に記録されてい
る。
【0269】[A−2−2]情報記憶媒体上での情報記
録形式 情報記憶媒体上の全記録領域は2048Bytesを最
小単位とする論理セクタに分割され、全論理セクタには
論理セクタ番号が連番で付けられている。情報記憶媒体
上に情報を記録する場合にはこの論理セクタ単位で情報
が記録される。情報記憶媒体上での記録位置はこの情報
を記録した論理セクタの論理セクタ番号で管理される。
【0270】図17、図18に示すようにファイル構成
(File Structure)486とファイルデータ(File Dat
a)487に関する情報が記録されている論理セクタは特に
“論理ブロック”とも呼ばれ、論理セクタ番号(LS
N)に連動して論理ブロック番号(LBN)が設定され
ている。(論理ブロックの長さは論理セクタと同様20
48Bytesになっている。) [A−2−3]階層ファイル・システムを簡素化した一
例 階層ファイル・システムを簡素化した一例を図19
(a)に示す。
【0271】UNIX(登録商標)、MacOS(登録
商標)、MS−DOS(登録商標)、Windows
(登録商標)等ほとんどのOSのファイル管理システム
が図19(a)に示したようなツリー状の階層構造を持
つ。
【0272】1個のディスクドライブ(例えば1台のH
DDが複数のパーティションに区切られている場合には
各パーティション単位を示す)毎にその全体の親となる
1個のルートディレクトリー(Root Directory)401が
存在し、その下にサブディレクトリー(SubDirectory)
402が属している。このSubDirectory402の中にFileData
403が存在している。
【0273】実際にはこの例に限らずRoot Directory4
01の直接下にFile Data403が存在したり、複数のSubDi
rectory402が直列につながった複雑な階層構造を持つ場
合もある。
【0274】[A−2−4]情報記憶媒体上ファイル管
理情報の記録内容 ファイル管理情報は上述した論理ブロック単位で記録さ
れる。各論理ブロック内に記録される内容は主に *ファイルに関する情報を示す記述文FID(ファイル
識別記述子;File Identifier Descriptor) …ファイルの種類やファイル名(Root Directory名、S
ubDirectory名、File Data名など)を記述している。
【0275】…FIDの中にそれに続くFile Dataのデ
ータ内容や、Directoryの中味の記録場所を示す記述文
(つまり該当ファイルに対応した以下に説明するFE)
の記録位置も記述されている。
【0276】*ファイル中味の記録位置を示す記述文F
E(ファイルエントリー;FileEntry) …File Dataのデータ内容や、Directory(SubDirector
yなど)の中味に関する情報が記録されている情報記憶
媒体上の位置(論理ブロック番号)などを記述してい
る。
【0277】File Identifier Descriptorの記述内容
の抜粋を図24(後述する)に示した。またその詳細の
説明は“[B−4]File Identifier Descriptor”で
行う。File Entryの記述内容の抜粋は図23(後述す
る)に示し、その詳細な説明は“[B−3]File Entr
y”で行う。
【0278】次に、情報記憶媒体上の記録位置を示す記
述文は、図20に示すロングアロケーションディスクリ
プター(Long Allocation Descriptor)と図21に示
すショートアロケーションディスクリプター(Short A
llocation Descriptor)を使っている。それぞれの詳
細説明は“[B−1−2]Long Allocation Descript
or”と“[B−1−3]Short Allocation Descripto
r”で行う。
【0279】例として図19(a)のファイル・システ
ム構造の情報を情報記憶媒体に記録した時の記録内容を
図19(b)に示す。
【0280】図19(b)の記録内容は以下の通りとな
る。
【0281】・論理ブロック番号“1”の論理ブロック
にRoot Directory401の中味が示されている。
【0282】…図19(a)の例ではRoot Directory4
01の中にはSub Directory402のみが入っているので、R
oot Directory401の中味としてSub Directory402に関
する情報がFile Identifier Descriptor文404で記
載している。また図示して無いが同一論理ブロック内に
Root Directory401自身の情報もFile Identifier De
scriptor文で並記してある。
【0283】…このSub Directory402のFile Identif
ier Descriptor文404中にSubDirectory402の中味が
何処に記録されているかを示すFile Entry文405の
記録位置(図19(b)の例では2番目の論理ブロッ
ク)がLong AllocationDescriptor文で記載(LAD(2))
されている。
【0284】・論理ブロック番号“2”の論理ブロック
にSub Directory402の中味が記録されている位置を示
すFile Entry文405が記録されている。
【0285】…図19(a)の例ではSub Directory40
2の中にはFile Data403のみが入っているので、Sub D
irectory402の中味として実質的には、File Data403に
関する情報が記述されているFile Identifier Descri
ptor文406の記録位置を示す事になる。
【0286】…File Entry文中のShort Allocation
Descriptor文で3番目の論理ブロックにSubDirectory40
2の中味が記録されている事(AD(3))が記述されてい
る。
【0287】・論理ブロック番号“3”の論理ブロック
にSub Directory402の中味が記録されている。
【0288】…図19(a)の例ではSub Directory40
2の中にはFile Data403のみが入っているので、Sub D
irectory402の中味としてFile Data403に関する情報が
File Identifier Descriptor文406で記載されてい
る。また図示して無いが同一論理ブロック内にSub Dir
ectory402自身の情報もFile Identifier Descriptor
文で並記してある。
【0289】…File Data403に関するFile Identifie
r Descriptor文406の中にそのFile Data403の内容
が何処に記録されている位置を示すFileEntry文407
の記録位置(図19(b)の例では4番目の論理ブロッ
クに記録されている)が、Long Allocation Descript
or文で記載(LAD(4))されている。
【0290】・論理ブロック番号“4”の論理ブロック
にFile Data403内容408、409が記録されている
位置を示すFile Entry文407が記録されている。
【0291】…File Entry文407内のShort Alloca
tion Descriptor文でFile Data403内容408、40
9が5番目と6番目の論理ブロックに記録している事が
記述(AD(5),AD(6))されている。
【0292】・論理ブロック番号“5”の論理ブロック
にFile Data403内容情報(a)408が記録されてい
る。
【0293】・論理ブロック番号“6”の論理ブロック
にFile Data403内容情報(b)409が記録されてい
る。
【0294】[A−2−5]図19(b)情報に沿った
File Dataへのアクセス方法 “[A−2−4]情報記憶媒体上のファイル・システム
情報記録内容”で簡単に説明したようにFile Identifi
er Descriptor404、406とFile Entry405、
407には、それに続く情報が記述してある論理ブロッ
ク番号が記述してある。Root Directoryから階層を下
りながらSubDirectoryを経由してFileDataへ到達するの
と同様に、File Identifier DescriptorとFile Entr
y内に記述してある論理ブロック番号に従って情報記憶
媒体上の論理ブロック内の情報を順次再生しながらFile
Dataのデータ内容へアクセスする。
【0295】つまり図19(b)に示した情報に対して
File Data403へアクセスするには、まず始めに1番目
の論理ブロック情報を読む。File Data403はSub Dire
ctory 402の中に存在しているので、1番目の論理ブロ
ック情報の中からSub Directory402のFile Identifie
r Descriptor404を探し、LAD(2)を読み取った後、
それに従って2番目の論理ブロック情報を読む。2番目
の論理ブロックには1個のFile Entry文しか記述して
ないので、その中のAD(3)を読み取り、3番目の論理ブ
ロックへ移動する。3番目の論理ブロックではFile Da
ta403に関して記述してあるFile Identifier Descrip
tor406を探し、LAD(4)を読み取る。LAD(4)に従い4
番目の論理ブロックへ移動すると、そこには1個のFile
Entry文407しか記述してないので、AD(5)とAD(6)
を読み取り、File Data403の内容が記録してある論理
ブロック番号(5番目と6番目)を見付ける。
【0296】なおAD(*)、LAD(*)の内容につ
いては“[B]UDFの各記述文(Descriptor)の具体
的内容説明”で詳細に説明する。
【0297】[A−3]UDFの特徴 [A−3−1]UDF特徴説明 以下にHDDやFDD、MOなどで使われているFAT
との比較によりUDFの特徴を説明する。
【0298】1)(最小論理ブロックサイズ、最小論理
セクタサイズなどの)最小単位が大きく、記録すべき情
報量の多い映像情報や音楽情報の記録に向く。
【0299】…FATの論理セクタサイズが512By
tesに対して、UDFの論理セクタ(ブロック)サイ
ズは2048Bytesと大きくなっている。
【0300】2)FATはファイルの情報記憶媒体への
割り当て管理表(File AllocationTable)が情報記憶
媒体上で局所的に集中記録されるのに対し、UDFでは
ファイル管理情報をディスク上の任意の位置に分散記録
できる。
【0301】…UDFではファイル管理情報やファイル
データに関するディスク上での記録位置は論理セクタ
(ブロック)番号としてAllocation Descriptorに記述
される。
【0302】*FATではファイル管理領域(File Al
location Table)で集中管理されているため頻繁にフ
ァイル構造の変更が必要な用途〔主に頻繁な書き換え用
途〕に適している(集中箇所に記録されているので管理
情報を書き換え易いため)。またファイル管理情報(Fi
le Allocation Table)の記録場所はあらかじめ決ま
っているので記録媒体の高い信頼性(欠陥領域が少ない
事)が前提となる。
【0303】*UDFではファイル管理情報が分散配置
されているので、ファイル構造の大幅な変更が少なく、
階層の下の部分(主にRoot Directoryより下の部分)
で後から新たなファイル構造を付け足して行く用途〔主
に追記用途〕に適している(追記時には以前のファイル
管理情報に対する変更箇所が少ないため)。また分散さ
れたファイル管理情報の記録位置を任意に指定できるの
で、先天的な欠陥箇所を避けて記録する事が出来る。
【0304】ファイル管理情報を任意の位置に記録でき
るので全ファイル管理情報を一箇所に集めて記録し上記
FATの利点も出せるので、より汎用性の高いファイル
システムと考えることが出来る。
【0305】[B]UDFの各記述文(Descriptor)の
具体的内容説明 [B−1]論理ブロック番号の記述文 [B−1−1]Allocation Descriptor “[A−2−4]情報記憶媒体上のファイル・システム
情報記録内容”に示したように File Identifier De
scriptorやFile Entryなどの一部に含まれ、その後に
続く情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を
示した記述文をAllocation Descriptorと呼ぶ。Alloca
tion Descriptorには以下に示すLongAllocation Desc
riptorとShort Allocation Descriptorがある。
【0306】[B−1−2]Long Allocation Descri
ptor 図20に示すように ・エクステント(Extent)の長さ410… 論理ブロック
数を4Bytesで表示、 ・Extentの位置411…該当する論理ブロック番号を4
Bytesで表示、 ・インプリメンテンション(Implementation Use)4
12…演算処理に利用する情報で8Bytesで表示、など
から構成される。ここの説明文では記述を簡素化して
“LAD(論理ブロック番号)”で記述する。
【0307】[B−1−3]Short Allocation Descr
iptor 図21に示すように ・Extentの長さ410…論理ブロック数を4Bytesで表示、 ・Extentの位置411…該当する論理ブロック番号を4
Bytesで表示、のみで構成される。ここの説明文では記
述を簡素化して“AD(論理ブロック番号)”で記述す
る。
【0308】[B−2]アンロケイテッドスペイスエン
トリー(Unallocated Space Entry) 図22に示すように情報記憶媒体上の“未記録状態のEx
tent分布”をExtent毎にShort Allocation Descripto
rで記述し、それを並べる記述文で、Space Table(図
17,図18参照)に用いられる。具体的な内容として
は ・Descriptor Tag413…記述内容の識別子を表し、この
場合は“263”、 ・ICB Tag414…ファイルタイプを示す、ICB Ta
g内のFile Type=1はUnallocated Space Entryを意
味し、File Type=4はDirectory、File Type=5は
File Dataを表している。
【0309】・Allocation Descriptors列の全長415…
4Bytesで総Bytes数を示す。
【0310】などが記述されている。
【0311】[B−3]File Entry “[A−2−4]情報記憶媒体上のファイル・システム
情報記録内容”で説明した記述文。
【0312】図23に示すように ・ディスクリプタータッグ(Descriptor Tag)417…記
述内容の識別子を表し、この場合は“261”、 ・ICB Tag 418…ファイルタイプを示す→内容は
[B−2]と同じ、 ・パーミッション(Permissions)419…ユーザー別の記
録・再生・削除許可情報を示す、主にファイルのセキュリ
ティー確保を目的として使われる、 ・Allocation Descriptors420…該当ファイルの中味が
記録してある位置をExtent毎にShort Allocation Des
criptorを並べて記述する、などが記述されている。
【0313】[B−4]File Identifier Descriptor “[A−2−4]情報記憶媒体上のファイル・システム
情報記録内容”で説明したようにファイル情報を記述し
た記述文。
【0314】図24に示すように ・Descriptor Tag421…記述内容の識別子を表し、この
場合は“257”、 ・ファイル特徴(File Characteristics)422…ファイ
ルの種別を示し、ParentDirectory、Directory、File
Data、ファイル削除フラグのどれかを意味する。
【0315】・情報制御ブロック(Information Contr
ol Block)423…このファイルに対応したFE位置がLo
ng Allocation Descriptorで記述されている。
【0316】・File Identifier 424…ディレクトリ
ー名またはファイル名。
【0317】・Padding 437…File Identifier Desc
riptor全体の長さを調整するために付加されたダミー領
域で、通常は全て“0”が記録されている。
【0318】などが記述される。
【0319】[C]UDFに従って情報記憶媒体上に記
録したファイル構造記述例 “[A−2]UDFの概要”で示した内容について具体
的な例を用いて以下に詳細に説明する。
【0320】図19(a)に対して、より一般的なファ
イル・システム構造例を図25に示す。括弧内はDirect
oryの中身に関する情報またはFile Dataのデータ内容
が記録されている情報記憶媒体上の論理ブロック番号を
示している。
【0321】図25のファイル・システム構造の情報を
UDFフォーマットに従って情報記憶媒体上に記録した
例を図17、図18のファイル構成(File Structur
e)486に示す。
【0322】情報記憶媒体上の未記録位置管理方法とし
て *スペースビットマップ(Space Bitmap)方法 …Space Bitmap Descriptor470を用いた、情報記憶媒
体内記録領域の全論理ブロックに対してビットマップ的
に“記録済み”または“未記録”のフラグを立てる。
【0323】*スペーステーブル(Space Table)方法 …Unallocated Space Entry471の記述方式を用いてSh
ort Allocation Descriptorの列記として未記録の全
論理ブロック番号を記載している。の2方式が存在す
る。
【0324】本実施の形態の説明では、説明のためわざ
と図17、図18に両方式を併記しているが、実際には
両方が一緒に使われる(情報記憶媒体上に記録される)
ことはほとんど無く、どちらか一方のみ使われている。
【0325】図17,図18に記述されている主なDesc
riptorの内容の概説は以下の通りである。
【0326】・Beginning Extended Area Descripto
r445…Volume Recognition Sequenceの開始位置を示
す。
【0327】・Volume Structure Descriptor 446…
Volumeの内容説明を記述、 ・Boot Descriptor 447…ブート時の処理内容を記
述、 ・Terminating Extended Area Descriptor 448…Vo
lume Recognition Sequenceの終了位置を示す、 ・Partition Descriptor 450…パーティション情報
(サイズなど)を示す。DVD−RAMでは1Volume当
たり1パーティション(Partition)を原則としてい
る。
【0328】・Logical Volume Descriptor 454…論
理ボリュームの内容を記述している、 ・Anchor Volume Descriptor Pointer 458…情報記
憶媒体記録領域内でのMain Volume Descriptor Sequ
ence 449とMain Volume Descriptor Sequence 467
の記録位置を示している。
【0329】・Reserved (all 00h bytes)459〜465
…特定のDescriptorを記録する論理セクタ番号を確保す
るため、その間に全て“0”を記録した調整領域を持た
せている。
【0330】・Reserve Volume Descriptor Sequenc
e 467…Main Volume Descriptor。Sequence449に記
録された情報のパックアップ領域。
【0331】[D]再生時のファイルデータへのアクセ
ス方法 図17、図18に示したファイル・システム情報を用い
て例えばFile DataH 432(図25参照)のデータ内
容を再生するための情報記憶媒体上のアクセス処理方法
について説明する。
【0332】1)情報記録再生装置起動時または情報記
憶媒体装着時のブート(Boot)領域としてVolume Reco
gnition Sequence444領域内のBoot Descriptor447の
情報を再生に行く。
【0333】2)Boot Descriptor447の記述内容に沿
ってブート(Boot)時の処理が始まる。特に指定された
ブート時の処理が無い場合には、始めにメインボリウム
記述順(Main Volume Descriptor Sequence)449領
域内の論理ボリウムディスクリプター(Logical Volum
e Descriptor)454の情報を再生する。
【0334】3)Logical Volume Descriptor454の中
に論理ボリウムコンテンツユース(Logical Volume C
ontents Use)455が記述されており、そこにファイル
セットディスクリプター(File Set Descriptor)472
が記録してある位置を示す論理ブロック番号がLong Al
location Descriptor(図20)形式で記述してある
(図17,図18の例ではLAD(100)から100番
目の論理ブロックに記録してある)。
【0335】4)100番目の論理ブロック(論理セク
タ番号では372番目になる)にアクセスし、File Se
t Descriptor472を再生する。その中のRoot Director
y ICB473にRoot Directory A 425に関するFile E
ntryが記録されている場所(論理ブロック番号)がLong
Allocation Descriptor(図20)形式で記述してあ
る(図17、図18の例ではLAD(102)から102
番目の論理ブロックに記録してある)。
【0336】Root Directory ICB 473のLAD(10
2)に従い、 5)102番目の論理ブロックにアクセスし、Root Di
rectory A 425に関するFile Entry 475を再生し、
Root Directory A 425の中身に関する情報が記録さ
れている位置(論理ブロック番号)を読み込む(AD
(103))。
【0337】6)103番目の論理ブロックにアクセス
し、Root Directory A 425の中身に関する情報を再
生する。
【0338】File Data H 432はDirectory D 4
28系列の下に存在するので、Directory D 428
に関するFile Identifier Descriptorを探し、Direct
oryD 428に関するFile Entryが記録してある論理
ブロック番号(図17、図18には図示して無いがLA
D(110))を読み取る。
【0339】7)110番目の論理ブロックにアクセス
し、Directory D 428に関するFile Entry 480
を再生し、Directory D 428の中身に関する情報
が記録されている位置(論理ブロック番号)を読み込む
(AD(111))。
【0340】8)111番目の論理ブロックにアクセス
し、Directory D 428の中身に関する情報を再生
する。
【0341】File Data H 432はSubDirectory F
430の直接下に存在するので、SubDirectory F
430に関するFile Identifier Descriptorを探し、
SubDirectory F 430に関するFile Entryが記録
してある論理ブロック番号(図17、図18には図示し
て無いがLAD(112))を読み取る。
【0342】9)112番目の論理ブロックにアクセス
し、SubDirectory F 430に関するFile Entry 4
82を再生し、SubDirectory F 430の中身に関する
情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を読み
込む(AD(113))。
【0343】10)113番目の論理ブロックにアクセ
スし、SubDirectory F 430の中身に関する情報を
再生し、File Data H 432に関するFile Identifie
r Descriptorを探す。そしてそこからFile Data H
432に関するFile Entryが記録してある論理ブロック
番号(図17、図18には図示して無いがLAD(11
4))を読み取る。
【0344】11)114番目の論理ブロックにアクセ
スし、File Data H 432に関するFile Entry 484
を再生しFile Data H 432のデータ内容489が記
録されている位置を読み取る。
【0345】12)File Data H 432に関するFile
Entry 484内に記述されている論理ブロック番号順に
情報記憶媒体から情報を再生してFile Data H 432
のデータ内容489を読み取る。
【0346】[E]特定のファイルデータ内容変更方法 図17、図18に示したファイル・システム情報を用い
て例えば File Data H 432のデータ内容を変更す
る場合のアクセスも含めた処理方法について説明する。
【0347】1)File Data H 432の変更前後での
データ内容の容量差を求め、その値を2048Byte
sで割り、変更後のデータを記録するのに論理ブロック
を何個追加使用するかまたは何個不要になるかを事前に
計算しておく。
【0348】2)情報記録再生装置起動時または情報記
憶媒体装着時のブート(Boot)領域としてVolume Reco
gnition Sequence444領域内のBoot Descriptor447の
情報を再生に行く。Boot Descriptor447の記述内容に
沿ってブート(Boot)時の処理が始まる。
【0349】特に指定されたブート時の処理が無い場合
には 3)始めに Main Volume Descriptor Sequence449
領域内のPartition Descriptor450を再生し、その中に
記述してあるPartition Contents Use 451の情報を
読み取る。このPartition Contents Use 451(Parti
tion Header Descriptorとも呼ぶ)の中にSpace Tab
leもしくはSpace Bitmapの記録位置が示してある。
【0350】・Space Table位置はUnallocated Space
Table 452の欄にShort Allocation Descriptorの
形式で記述されている(図17、図18の例ではAD
(50))。また ・Space Bitmap位置はUnallocated Space Bitmap 4
53の欄にShort Allocation Descriptorの形式で記述
されている。(図17、図18の例ではAD(0)) 4)3)で読み取ったSpace Bitmapが記述してある論
理ブロック番号(0)へアクセスする。Space Bitmap
Descriptor 470からSpace Bitmap情報を読み取り、
未記録の論理ブロックを探し、1)の計算結果分の論理
ブロックの使用を登録する(Space Bitmap Descripto
r 460情報の書き換え処理)。もしくは 4')3)で読み取ったSpace Tableが記述してある論
理ブロック番号(50)へアクセスする。Space Table
のUSE(AD(*),AD(*),…,AD(*)) 471から未記録の論理ブ
ロックを探し、1)の計算結果分の論理ブロックの使用
を登録する。
【0351】(Space Table情報の書き換え処理) * 実際の処理は“4)”か“4')”かどちらか一方
の処理を行う。
【0352】5)次に Main Volume Descriptor Se
quence 449領域内のLogical VolumeDescriptor 454
の情報を再生する。
【0353】6)Logical Volume Descriptor 454の
中にLogical Volume Contents Use455が記述されて
おり、そこにFile Set Descriptor 472が記録してあ
る位置を示す論理ブロック番号がLong Allocation De
scriptor(図20)形式で記述してある(図17、図1
8の例ではLAD(100)から100番目の論理ブロッ
クに記録してある)。
【0354】7)100番目の論理ブロック(論理セク
タ番号では400番目になる)にアクセスし、File Se
t Descriptor 472を再生する。その中のRoot Direct
ory ICB 473にRoot Directory A 425に関するFil
e Entryが記録されている場所(論理ブロック番号)が
Long Allocation Descriptor(図20)形式で記述し
てある(図17、図18の例ではLAD(102)から1
02番目の論理ブロックに記録してある)。
【0355】Root Directory ICB 473のLAD(10
2)に従い、 8)102番目の論理ブロックにアクセスし、Root Di
rectory A 425に関するFile Entry 475を再生し、
Root Directory A 425の中味に関する情報が記録さ
れている位置(論理ブロック番号)を読み込む(AD
(103))。
【0356】9)103番目の論理ブロックにアクセス
し、Root Directory A 425の中味に関する情報を再
生する。
【0357】File Data H 432は Directory D
428系列の下に存在するので、Directory D 42
8に関するFile Identifier Descriptorを探し、Dire
ctoryD 428に関するFile Entryが記録してある論
理ブロック番号(図17、図18には図示して無いがL
AD(110))を読み取る。
【0358】10)110番目の論理ブロックにアクセ
スし、Directory D 428に関するFile Entry 48
0を再生し、Directory D 428の中身に関する情報
が記録されている位置(論理ブロック番号)を読み込む
(AD(111))。
【0359】11)111番目の論理ブロックにアクセ
スし、Directory D 428の中身に関する情報を再
生する。
【0360】File Data H 432 は SubDirectory
F 430の直接下に存在するので、SubDirectory F
430に関するFile Identifier Descriptorを探
し、SubDirectoryF 430に関するFile Entryが記
録してある論理ブロック番号(図17、図18には図示
して無いがLAD(112))を読み取る。
【0361】12)112番目の論理ブロックにアクセ
スし、SubDirectoryF 430に関するFile Entry 4
82を再生し、SubDirectory F 430の中身に関する
情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を読み
込む(AD(113))。
【0362】13)113番目の論理ブロックにアクセ
スし、SubDirectory F 430の中身に関する情報を
再生し、File Data H 432に関するFile Identifie
r Descriptorを探す。そしてそこからFile Data H
432に関するFile Entry が記録してある論理ブロッ
ク番号(図17、図18には図示して無いがLAD(1
14))を読み取る。
【0363】14)114番目の論理ブロックにアクセ
スし、File Data H 432に関するFile Entry 484
を再生しFile Data H 432のデータ内容489が記
録されている位置を読み取る。
【0364】15)4)か4')で追加登録した論理ブ
ロック番号も加味して変更後のFile Data H 432の
データ内容489を記録する。
【0365】[F]特定のファイルデータ/ディレクト
リー消去処理方法 例として File Data H 432 または SubDirector
y F 430を消去する方法について説明する。
【0366】情報記録再生装置起動時または情報記憶媒
体装着時のブート(Boot)領域としてVolume Recognit
ion Sequence 444領域内のBoot Descriptor 447の
情報を再生に行く。
【0367】Boot Descriptor 447の記述内容に沿っ
てブート(Boot)時の処理が始まる。特に指定されたブ
ート時の処理が無い場合には、始めにMain Volume De
scriptor Sequence 449領域内のLogical Volume De
scriptor 454の情報を再生する。
【0368】3)Logical Volume Descriptor 454の
中にLogical Volume Contents Use455が記述されて
おり、そこにFile Set Descriptor 472が記録してあ
る位置を示す論理ブロック番号がLong Allocation De
scriptor(図20)形式で記述してある(図17、図1
8の例ではLAD(100)から100番目の論理ブロッ
クに記録してある)。
【0369】4)100番目の論理ブロック(論理セク
タ番号では400番目になる)にアクセスし、File Se
t Descriptor 472を再生する。その中のRoot Direct
ory ICB 473に Root Directory A 425 に関す
る File Entryが記録されている場所(論理ブロック
番号)がLong Allocation Descriptor(図20)形式
で記述してある(図17、図18の例ではLAD(10
2)から102番目の論理ブロックに記録してある)。
【0370】Root Directory ICB 473のLAD(10
2)に従い、 5)102番目の論理ブロックにアクセスし、Root Di
rectory A 425に関するFile Entry 475を再生し、
Root Directory A 425の中身に関する情報が記録さ
れている位置(論理ブロック番号)を読み込む(AD
(103))。
【0371】6)103番目の論理ブロックにアクセス
し、Root Directory A 425の中身に関する情報を再
生する。
【0372】File Data H 432はDirectory D 4
28系列の下に存在するので、Directory D 428
に関する File Identifier Descriptorを探し、Dire
ctoryD 428に関するFile Entryが記録してある論
理ブロック番号(図17、図18には図示して無いがL
AD(110))を読み取る。
【0373】7)110番目の論理ブロックにアクセス
し、Directory D 428に関するFile Entry 480
を再生し、Directory D 428の中身に関する情報
が記録されている位置(論理ブロック番号)を読み込む
(AD(111))。
【0374】8)111番目の論理ブロックにアクセス
し、Directory D 428の中味に関する情報を再生
する。
【0375】File Data H 432はSubDirectoryF
430の直接下に存在するので、SubDirectory F 4
30に関するFile Identifier Descriptorを探す。
【0376】《SubDirectory F 430 を消去する
場合には》SubDirectoryF 430に関するFile Iden
tifier Descriptor内のFile Characteristics 42
2(図24)に“ファイル削除フラグ”を立てる。
【0377】SubDirectory F 430に関する File
Entryが記録してある論理ブロック番号(図17、図
18には図示して無いがLAD(112))を読み取る。
【0378】9)112番目の論理ブロックにアクセス
し、SubDirectory F 430に関するFile Entry 4
82を再生し、SubDirectory F 430の中味に関する
情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を読み
込む(AD(113))。
【0379】10)113番目の論理ブロックにアクセ
スし、SubDirectory F 430の中味に関する情報を
再生し、File Data H 432に関するFile Identifie
r Descriptorを探す。
【0380】《File Data H 432を消去する場合に
は》File Data H 432に関するFile Identifier D
escriptor内のFile Characteristics 422(図2
4)に“ファイル削除フラグ”を立てる。さらにそこか
らFile Data H 432に関するFile Entryが記録して
ある論理ブロック番号(図17、図18には図示して無
いがLAD(114))を読み取る。
【0381】11)114番目の論理ブロックにアクセ
スし、File Data H 432に関するFile Entry 484
を再生しFile Data H 432のデータ内容489が記
録されている位置を読み取る。
【0382】《File Data H 432を消去する場合に
は》以下の方法で File Data H 432のデータ内容
489が記録されていた論理ブロックを解放する(その
論理ブロックを未記録状態に登録する)。
【0383】12)次にMain Volume Descriptor Se
quence 449領域内のPartition Descriptor 450を再
生し、その中に記述してあるPartition Contents Use
451の情報を読み取る。このPartition Contents Us
e 451(Partition Header Descriptorとも呼ぶ)の
中にSpace Table もしくはSpace Bitmapの記録位置
が示してある。
【0384】・Space Table位置はUnallocated Space
Table 452の欄にShort Allocation Descriptorの
形式で記述されている(図17、図18の例ではAD
(50))。また ・Space Bitmap 位置はUnallocated Space Bitmap
453の欄にShort Allocation Descriptorの形式で記
述されている(図17、図18の例ではAD(0))。
【0385】13)12)で読み取ったSpace Bitmap
が記述してある論理ブロック番号(0)へアクセスし、
11)の結果得られた“解放する論理ブロック番号”を
SpaceBitmap Descriptor 470に書き換える。もしくは 13')12)で読み取った Space Tableが記述して
ある論理ブロック番号(50)へアクセスし、11)の
結果得られた“解放する論理ブロック番号”をSpace T
ableに書き換える。
【0386】* 実際の処理は“13)”か“1
3')”かどちらか一方の処理を行う。
【0387】《File Data H 432を消去する場合に
は》 12)10)〜11)と同じ手順を踏んでFile Data
I 433のデータ内容490が記録されている位置を読
み取る。
【0388】13)次にMain Volume Descriptor Se
quence 449領域内のPartition Descriptor 450を再
生し、その中に記述してあるPartition Contents Use
451の情報を読み取る。このPartition Contents Us
e 451(Partition Header Descriptorとも呼ぶ)の
中にSpace TableもしくはSpace Bitmapの記録位置が
示してある。
【0389】・Space Table位置はUnallocated Space
Table 452の欄にShort Allocation Descriptorの
形式で記述されている(図17、図18の例ではAD
(50))。また ・Space Bitmap位置はUnallocated Space Bitmap 4
53の欄にShort Allocation Descriptorの形式で記述
されている(図17、図18例ではAD(0))。
【0390】14)13)で読み取ったSpace Bitmap
が記述してある論理ブロック番号(0)へアクセスし、
11)と12)の結果得られた“解放する論理ブロック
番号”をSpace Bitmap Descriptor 470に書き換え
る。もしくは 14')13)で読み取ったSpace Tableが記述してあ
る論理ブロック番号(50)へアクセスし、11)と1
2)の結果得られた“解放する論理ブロック番号”をSp
ace Tableに書き換える。
【0391】* 実際の処理は“14)”か“1
4')”かどちらか一方の処理を行う。
【0392】[G]ファイルデータ/ディレクトリーの
追加処理 例としてSub Directory F 430の下に新たにファ
イルデータもしくはディレクトリーを追加する時のアク
セス・追加処理方法について説明する。
【0393】1)ファイルデータを追加する場合には追
加するファイルデータ内容の容量を調べ、その値を20
48Bytesで割り、ファイルデータを追加するため
に必要な論理ブロック数を計算しておく。
【0394】2)情報記録再生装置起動時または情報記
憶媒体装着時のブート(Boot)領域としてVolume Reco
gnition Sequence 444領域内のBoot Descriptor 44
7の情報を再生に行く。Boot Descriptor 447の記述内
容に沿ってブート(Boot)時の処理が始まる。特に指定
されたブート時の処理が無い場合には 3)始めにMain Volume Descriptor Sequence 449
領域内のPartition Descriptor 450を再生し、その中
に記述してあるPartition Contents Use 451の情報
を読み取る。このPartition Contents Use 451(Par
tition Header Descriptorとも呼ぶ)の中にSpace T
ableもしくはSpace Bitmapの記録位置が示してある。
【0395】・Space Table位置はUnallocated Space
Table 452の欄にShort Allocation Descriptorの
形式で記述されている(図17、図18の例ではAD
(50))。また ・Space Bitmap位置はUnallocated Space Bitmap 4
53の欄にShort Allocation Descriptorの形式で記述
されている(図17、図18例ではAD(0))。
【0396】4)3)で読み取ったSpace Bitmapが記
述してある論理ブロック番号(0)へアクセスする。Sp
ace Bitmap Descriptor 470からSpace Bitmap情報
を読み取り、未記録の論理ブロックを探し、1)の計算
結果分の論理ブロックの使用を登録する(Space Bitma
p Descriptor 460情報の書き換え処理)。もしくは 4')3)で読み取ったSpace Tableが記述してある論
理ブロック番号(50)へアクセスする。Space Table
の USE(AD(*),AD(*),…,AD(*)) 471から未記録の論
理ブロックを探し、1)の計算結果分の論理ブロックの
使用を登録する。
【0397】( Space Table情報の書き換え処理) * 実際の処理は“4)”か“4')”かどちらか一方
の処理を行う。
【0398】5)次にMain Volume Descriptor Sequ
ence 449領域内のLogical VolumeDescriptor 454の
情報を再生する。
【0399】6)Logical Volume Descriptor 454の
中にLogical Volume Contents Use455が記述されて
おり、そこにFile Set Descriptor 472が記録してあ
る位置を示す論理ブロック番号がLong Allocation De
scriptor(図20)形式で記述してある(図17、図1
8の例ではLAD(100)から100番目の論理ブロッ
クに記録してある)。
【0400】7)100番目の論理ブロック(論理セク
タ番号では400番目になる)にアクセスし、File Se
t Descriptor 472を再生する。その中のRoot Direct
ory ICB 473にRoot Directory A 425に関するFil
e Entryが記録されている場所(論理ブロック番号)が
Long Allocation Descriptor(図20)形式で記述し
てある(図17、図18の例ではLAD(102)から1
02番目の論理ブロックに記録してある)。
【0401】Root Directory ICB 473のLAD(10
2)に従い、 8)102番目の論理ブロックにアクセスし、Root Di
rectory A 425に関するFile Entry 475を再生し、
Root Directory A 425の中身に関する情報が記録さ
れている位置(論理ブロック番号)を読み込む(AD
(103))。
【0402】9)103番目の論理ブロックにアクセス
し、Root Directory A 425の中身に関する情報を再
生する。
【0403】Directory D 428に関するFile Ide
ntifier Descriptorを探し、Directory D 428に
関するFile Entryが記録してある論理ブロック番号
(図17、図18には図示して無いがLAD(110))
を読み取る。
【0404】10)110番目の論理ブロックにアクセ
スし、Directory D 428に関するFile Entry 48
0を再生し、Directory D 428の中身に関する情報
が記録されている位置(論理ブロック番号)を読み込む
(AD(111))。
【0405】11)111番目の論理ブロックにアクセ
スし、Directory D 428の中身に関する情報を再
生する。
【0406】Sub DirectoryF 430に関するFile
Identifier Descriptorを探し、Sub Directory F
430に関するFile Entryが記録してある論理ブロッ
ク番号(図17、図18には図示して無いがLAD(1
12))を読み取る。
【0407】12)112番目の論理ブロックにアクセ
スし、Sub Directory F 430に関するFile Entr
y 482を再生し、Sub Directory F 430の中身に
関する情報が記録されている位置(論理ブロック番号)
を読み込む(AD(113))。
【0408】13)113番目の論理ブロックにアクセ
スし、Sub Directory F 430の中身に関する情報
内に新たに追加するファイルデータもしくはディレクト
リーのFile Identifier Descriptorを登録する。
【0409】14)4)または4')で登録した論理ブ
ロック番号位置にアクセスし、新たに追加するファイル
データもしくはディレクトリーに関するFile Entryを
記録する。
【0410】15)14)のFile Entry 内の Short
Allocation Descriptorに示した論理ブロック番号位
置にアクセスし、追加するディレクトリーに関するPare
nt DirectoryのFile Identifier Descriptorもしく
は追加するファイルデータのデータ内容を記録する。
【0411】図26(a)に示す映像情報や音楽情報の
録再可能な情報記憶媒体(OpticalDisk 1001)に記録
される情報の記録情報内容(データ構造)について、図
27も参照しながら以下に説明する。
【0412】情報記憶媒体( Optical Disk 1001)
上に記録される情報の概略的なデータ構造としては図2
6(b)に示すように内周側(Inner Side 1006)か
ら順に ・光反射面が凹凸形状をしたエンボスドデータゾーン
(Embossed data Zone)と表面が平坦(鏡面)なミラ
ーゾーン(Mirror Zone)と情報の書き換えが可能なリ
ライタブルデータゾーン(Rewritable data Zone)を
有したリードインエリア(Lead-in Area)1002ユーザ
ーによる記録・書き換えが可能なRewritabledata Zone
に記録され、オーディオアンドビデオデータ(Audio &
Video Data)のファイルまたはボリューム全体に関
する情報が記録されたボリウムアンドファイルマネジメ
ントインフォメーション(Volume & File Manager
Information)1003ユーザーによる記録・書き換えが可
能なRewritable data Zoneからなるデータエリア(Da
ta Area)1004情報の書き換えが可能なRewritabledata
Zoneで構成されるリードアウトエリア(Lead-out Ar
ea )1005に分かれている。
【0413】Lead-in Area 1002のEmbossed data Z
oneには ・DVD−ROM/−RAM/−Rなどのディスクタイ
プ、ディスクサイズ、記録密度、記録開始/記録終了位
置を示す物理セクタ番号などの情報記憶媒体全体に関す
る情報、 ・記録パワーと記録パルス幅、消去パワー、再生パワ
ー、記録・消去時の線速などの記録・再生・消去特性に
関する情報、 ・製造番号などそれぞれ1枚ずつの情報記憶媒体の製造
に関する情報、が事前に記録され、Lead-in Area 100
2 の Rewritable data ZoneとLead-out Area 100
5のRewritable data Zoneにはそれぞれ ・各情報記憶媒体ごとの固有ディスク名記録領域、 ・試し記録領域(記録消去条件の確認用)、 ・Data Area 1004内の欠陥領域に関する管理情報記録
領域、を持ち、上記領域へ情報記録再生装置による記録
が可能になっている。
【0414】Lead-in Area 1002とLead-out Area 1
005の間に挟まれたData Area 1004には図26(c)
に示すようにComputer Data と Audio & Video D
ataの混在記録が可能になっている。Computer DataとA
udio & Video Dataの記録順序、各記録情報サイズは
任意で、コンピュータデータ(Computer Data)が記録
されてある場所をComputer Data Area 1008、1010と
呼びAudio & Video Data が記録された領域をAudio
& Video Data Area 1009と名付ける。
【0415】Audio & Video Data Area 1009内に
記録された情報のデータ構造は図26(d)のように ・コントロール情報のためのアンカーポインターコント
ロール情報(Anchor Pointer for Control Informa
tion)1015:Audio & Video Data Area 1009内の
最初の位置に配置され、Audio & Video Data Area
1009内のControlInformation 1011が記録されている
先頭位置(先頭アドレス)を示す情報、 ・コントロールインフォーメーション(Control Infor
mation) 1011: 録画(録音)、再生、編集、検索の
各処理を行う時に必要な制御情報、 ・ ビデオオブジェクト(Video Objects) 1012:Vi
deo Data中身(Contents)の録画情報、 ・ ピクチャーオブジェクト(Picture Objects) 10
13:Still画像、Slide画像などの静止画像情報、 ・ オーディオオブジェクト(Audio Objects) 101
4:Audio Data中身(Contents)の録音情報、 ・ サムネールオブジェクト(Thumbnail Objects)
1016:Video Data内の見たい場所を検索する場合、ま
たは編集時に利用されるサムネール(Thumbnail)など
の情報、などから構成される。
【0416】図26(d)のVideo Objects 1012、Pi
cture Objects 1013、Audio Objects 1014、Thumbn
ail Objects 1016はそれぞれコンテンツ内容(データ
中身)毎に分類した情報の集まり(グループ)を意味し
ている。従ってAudio & Video Data Area 1009に
記録された全ての映像情報はVideo Objects 1012に含
まれ、全静止画像情報はPicture Objects 1013に含ま
れ、全オーディオ・音声情報はAudio Objects 1014に
含まれ、映像情報の管理・検索に用いられる全サムネー
ル情報はThumbnail Objects 1016に含まれる。
【0417】なお、図27で示したVOB(Video Obj
ect)1403とはAVFile1401内に記録され
た情報の塊(まとまり)を示し、図26(d)のVideo
Objects 1012とは異なる定義になっている。類似した
用語を用いているが、全く異なる意味で使用しているの
で注意が要する。
【0418】さらに Control Information 1011の内
容は ・ エーブイデータコントロールインフォメーション
(AV Data Control Information )1101:Video O
bjects 1012内のデータ構造を管理し、また情報記憶媒
体であるOptical Disk 1001上での記録位置に関する
情報の管理情報、 ・プレイバックコントロールインフォメーション(Play
back Control Information)1021:再生時に必要な制
御情報、 ・レコーディングコントロールインフォケーション(Re
cording Control Information)1022:記録(録画・
録音)時に必要な制御情報 ・エディットコントロールインフォメーション(Edit
Control Information)1023: 編集時に必要な制御情
報、 ・サムネールコントロールインフォメーション(Thumbn
ail Control Information)1024: Video Data内の
見たい場所検索用または編集用サムネール(Thumbnail
Object)に関する管理情報、などを有している。
【0419】また図26(e)に示されているAV Data
Control Information 1101内のデータ構造は ・アロケーションマップテーブル(Allocation Map T
able) 1105:情報記憶媒体(Optical Disk 1001)
上の実際の配置に沿ったアドレス設定、既記録・未記録
エリアの識別などに関する情報、 ・ビデオタイトルセットインフォメーション(Video T
itle Set Information)1106: 図27に示すように
AV File 1401 内の全体的な情報内容を示し、各 ビ
デオオブジェクト(VOB )間のつながり情報、管理
・検索のための複数VOB のグルーピング情報や タ
イムマップテーブル(Time Map Table)などの時間情
報、 ・ ビデオオブジェクトコントロールインフォメーショ
ン(Video Object Control Information )1107
: 図27(c)に示すように AV File 1401内の
各 VOB 個々に関する情報を示し、VOB 毎の属
性(特性)情報やVOB 内個々の VOBU に関す
る情報 、 ・プログラムチェーンコントロールインフォメーション
( PGC Control Information )1103 : 映像
情報再生プログラム(シーケンス)に関する情報、 ・セルプレイバックインフォメーション( Cell Play
back Information )1108 : 再生時の映像情報基
本単位のデータ構造に関する情報、から構成されてい
る。
【0420】図26の(f)までを概観すると上記の内
容になるが、個々の情報に対して以下に若干の説明補足
を行う。
【0421】Volume & File Manager Information
1003 には ・ Volume 全体に関する情報、 ・ 含まれるPCデ
ータのファイル数、AVデータに関するファイル数、
・ 記録レイヤー情報、などに関する情報が記録されて
いる。特に記録レイヤー情報として ・ 構成レイヤー数(例:RAM/ROM2層ディスク
1枚は2レイヤー、ROM2層ディスク1枚も2レイヤ
ー、片面ディスクn枚はnレイヤーとしてカウントす
る)、 ・ 各レイヤー毎に割り付けた論理セクタ番号
範囲テーブル(各レイヤー毎の容量)、 ・ 各レイヤ
ー毎の特性(例:DVD−RAMディスク、RAM/R
OM2層ディスクのRAM部、CD−ROM、CD−R
など)、 ・ 各レイヤー毎のRAM領域でのZone単位での割
付け論理セクタ番号範囲テーブル(各レイヤー毎の書換
え可能領域容量情報も含む)、 ・ 各レイヤー毎の独
自のID情報(… 多連ディスクパック内のディスク交
換を発見するため)、が記録され、多連ディスクパック
やRAM/ROM2層ディスクに対しても連続した論理
セクタ番号を設定して1個の大きな Volume 空間とし
て扱えるようになっている。Playback Control Infor
mation 1021 では ・ PGCを統合した再生シーケンスに関する情報、
・ 上記に関連して情報記憶媒体を VTR や DV
C のように一本のテープと見なした擬似的記録位置を
示す情報(記録された全ての Cell を連続して再生す
るシーケンス)、 ・ 異なる映像情報を持つ複数画面
同時再生に関する情報、 ・ 検索情報(… 検索カテ
ゴリー毎に対応する Cell ID とその Cel
l 内の開始時刻のテーブルが記録され、ユーザーがカ
テゴリーを選択して該当映像情報への直接アクセスを可
能にする情報) などが記録されている。またRecordin
g Control Information 1022 には ・ 番組予約録画情報 などが記録されている。更にEd
it Control Information 1023 では ・ 各PGC単位の特殊編集情報(…該当時間設定情報
と特殊編集内容がEDL情報として記載されている)、
・ ファイル変換情報(…AVファイル内の特定部分
をAVIファイルなどのPC上で特殊編集を行える、
ファイルに変換し、変換後のファイルを格納する場所を
指定)、が記録されている。またThumbnail Control
Information 1024 には ・ Thumbnail Objects 1016 に関する管理情報(…
Audio & Video Data Area 1009 内での1枚毎
のサムネール画像の記録場所と各サムネール画像が関係
する VOB または Cell の指定情報、各サム
ネール画像が関係する VOB または Cell 内
の場所情報 など)( VOB、Cell に付いては
図27の内容説明場所で詳細に説明する)、が記載され
ている。
【0422】図26(b)の Data Area 1004 内に
記録される全情報はファイル単位で記録され、各データ
ファイル間の関係はディレクトリー構造により管理され
ている(図28参照)。
【0423】ルートディレクトリ1450の下には記録
されるファイル内容毎に分類が容易なように複数のサブ
ディレクトリ1451が設置されている。図26(c)
のComputer Data Area 1008、1010 に記録される
Computer Data に関する各データファイルは 、ディ
レクトリー構造のComputer Data 保存用 サブディレ
クトリ1457の下に記録され、Audio & Video Dat
a Area 1009 に記録されるAudio & Video Data
は リライタブルビデオタイトルセットRWV_TS1
452 の下に記録される。また DVDVideo ディ
スクに記録されている映像情報を図26(a)にコピー
する場合には ビデオタイトルセット VIDEO_T
S1455 と オーディオタイトルセット AUDI
O_TS1456 の下にコピーする。
【0424】図26(d)の Control Information
1011 情報は録再ビデオ管理データとして1個のファイ
ルとして記録される。図28の実施の形態ではそのファ
イル名は RWVIDEO_CONTROL.IFO と名付けている。更
にバックアップ用に同一の情報を RWVIDEO_CONTROL.BU
P と言うファイル名で記録してある。この RWVIDEO_C
ONTROL.IFO とRWVIDEO_CONTROL.BUP 2ファイルは従
来のコンピューター用ファイルとして取り扱う。
【0425】図28の構造では図26(d)の Video
Objects 1012 に属する全映像情報データは RWVIDE
O.VOB と言うファイル名の Video Objects File
1447 にまとめて記録されている。つまり図26
(d)の Video Objects 1012 に属する全映像情報
データは図27(b)に示すように1個のVTS( Vi
deo Title Set 1402 )内で連続に結合され、V
ideo Objects File1447 と言う1個のファイル
内に連続して記録される。(すなわちPTT(Part_of_
Title )1407、1408毎にファイルを分割す
る事無く、全て1個のファイル内にまとめて記録され
る。) また Picture Objects 1013 に属する全静止画像情
報データは RWPICTURE.POB と言うファイル名の Pic
ture Objects File 1448 内にまとめて記録さ
れる。Picture Objects 1013 内には複数の静止画像
情報が含まれている。ディジタルカメラでは1枚の静止
画像毎に別々のファイルとして記録する記録形式を採用
しているが、本発明実施の形態ではディジタルカメラの
記録形式とは異なり、Picture Objects 1013 内に含
まれる複数の静止画像全てを図27と同様な形式で連続
的につなぎ、 RWPICTURE.POB と言うファイル名の1
枚の Picture Objects File 1448 内にまとめ
て記録する所に本発明実施の形態の特徴がある。
【0426】同様に Audio Objects 1014 に属する
全音声情報も RWAUDIO.AOB と言うファイル名の1個
の Audio Objects File 1449 内にまとめて記
録され、Thumbnail Objects 1016 に属する全サムネ
ール情報も RWTHUMBNAIL.TOB と言う名の Thumbnail
Objects File 1458 内にまとめて記録され
る。
【0427】なお Video Objects File 1447、
Picture Objects File 1448、Audio Objects
File 1449、Thumbnail Objects File 1458
は全て AV File 1401 として取り扱わ
れる。
【0428】図26には図示してないが、映像の録画再
生時に利用できる録再付加情報1454を同時に記録す
ることができ、その情報はまとめて1個のファイルとし
て記録され、 図28の実施の形態では RWADD.DAT
と言うファイル名が付いている。
【0429】AV File 内のデータ構造は図27
に示す。図27(b)に示すように AV File
1401全体で1個のPGS( Program Set )14
02を構成している。 PGS( Program Set )1
402 の中は Audio &Video Data の内容や A
V File 1401 内に記録された情報の順序に
沿って分離された複数の VOB( Video Object
)1403、1404、1405の集まりから成り立
っている。
【0430】図27(d)の VOB( Video Objec
t )1403、1404、1405 は AV Fi
le 1401 内に記録される Audio & Video D
ataのまとまりとして定義され、映像情報/静止画像情
報/オーディオ情報/サムネール情報などの分類項目的
色彩の強い図26(d)に示した Video Objects1012
とは異なる定義内容を有する。従って図27(d)の
VOB( Video Object )1403、1404、
1405 の中に Video Objects 1012に分類される
情報が記録されているだけで無く、図26に示すように
Picture Objects 1013 や Audio Objects 10
14 、Thumbnail Objects 1016に分類される情報も記
録される。
【0431】各 VOB 1403、1404、140
5内に記録された情報内容(コンテンツ)を元に関連性
のある VOB 毎にグルーピングを行い、各グループ
毎にPG( プログラム:Program )1407、14
08 としてまとめられている。つまり PG 140
7、1408 は1個または複数個の VOB の集合
体として構成される。図27(c)の実施の形態では
VOB 1404と VOB 1405 の2個の V
OB で PG( Program )1408が構成され、
PG( Program )1407 は1個の VOB の
みから構成されている。
【0432】映像情報の最小基本単位を VOBU(
Video Object Unit )1411 〜1414 と呼び、VO
B 1403 〜 1405 内のデータは図27(e)に示す
ようにこの VOBU 1411 〜 1414 の集合体とし
て構成される。Video Object 1012 での映像情報圧
縮技術に MPEG1 あるいは MPEG2 を使用
している場合が多い。MPEG では映像情報をおよそ
0.5秒 刻みでGOP と呼ばれるグループに分
け、この GOP 単位で映像情報の圧縮を行ってい
る。この GOP とほぼ同じサイズで GOP に同
期して VOBU( Video Object Unit )1411
〜 1414 の映像情報圧縮単位を形成している。
【0433】さらにこのVOBU 1411 〜 1414 は
それぞれ2048Bytes 単位の Sector 1431〜1437
毎に分割されて記録される。各 Sector 1431〜1437
には、それぞれ Pack 構造の形式を持って記録さ
れ、Pack 毎に生の映像情報、副映像情報、音声情報、
ダミー情報がそれぞれ V_PCK( Video Pack )
1421,1425,1426,1427、 SP_PCK( Sub-picture
Pack )1422、A_PCK( Audio Pack )1423、
DM_PCK(Dummy Pack)1424というパックの形で記
録されている。各パック(Pack)の先頭には14Bytes
のパックヘッダー(Pack Header)を持つため、各Pack
内に記録される情報量は2034Bytesになっている。
【0434】ここでDM_PCK(Dummy Pack)1424は ・録画後の追記情報の事後追加用(…アフレコをAudio
Packの中に入れてDummyPackと交換するメモ情報を副映
像情報(Sub-picture Pack内)に挿入してDummy Pack
と交換等)、などの使用目的で事前に挿入されている。
【0435】図26(a)に示した情報記憶媒体(Opti
cal Disk 1001)の一例であるDVD−RAMディス
クの記録領域は複数のセクタ(Sector)に分割されてい
る。1セクタ当たり2048Bytesのデータ量を記録で
きる。このDVD−RAMディスクではセクタ(204
8Bytes)単位での記録・再生を行う。従って情報記憶
媒体(Optical Disk 1001)としてDVD−RAMデ
ィスクを用いた場合、図27(f)に示すように各Pack
はSector1431〜1437単位で記録される。
【0436】図27(b)と(d)に示すようにAV
File1401内の全VOB1403〜1405の一
連のつながりでVTS(Video Title Set)1402
が構成されている。それに対してPlayback Control I
nformation 1021に記述された再生手順では任意のVO
B内のしかも任意の範囲を指定し、しかも任意の再生順
番で再生することが可能となっている。再生時の映像情
報基本単位をセル(Cell)1441、1442、1443と呼
ぶ。Cell1441、1442、1443は任意のVOB内のしか
も任意の範囲を指定する事ができるが、VOBをまたが
って指定する事はできない(1個のCellで複数のV
OBをつないで範囲を設定できない)。
【0437】図27(g)の実施の形態では、Cell
1441はVOB1403内の1個のVOBU1412
を指定し、Cell1442は1個のVOB1404全
体を指定し、Cell1443はVOBU1414内の
特定のパック(V_PCK 1427)のみの範囲を指定してい
る。
【0438】また映像情報再生シーケンスを示す情報は
PGC(Program Chain)1446により設定され、こ
の再生シーケンスは1個のCell指定、もしくは複数
のCellのつながり情報により記述される。例えば図
27(h)の実施の形態ではPGC(Program Chain)
1446はCell 1441とCell 1442と Cell 1443のつ
ながりとして再生プログラムを構成している。(Cel
lとPGCの関係についての詳細説明は後述する。)図
29と、図30とを用いてPlayback Control Informa
tion1021内容について説明する。
【0439】Playback Control Information1021
内のPGC(Program Chain)Control Information
1103は図29に示されるデータ構造を持ち、PGCとCell
によって再生順序が決定される。PGCは、Cellの再生順
序を指定した一連の再生を実行する単位を示す。Cell
は、図27(f)に示したように各VOB内の再生デー
タを開始アドレスと終了アドレスで指定した再生区間を
示す。
【0440】PGC制御情報(PGC Control Informatio
n)1103は、PGC情報管理情報(PGCInformation Manage
ment Information)1052、1つ以上のPGC情報サーチポ
インタ(Search Pointer of PGC Information)105
3、1054及びPGC情報(PGC Information)1055、1056、
1057から構成される。
【0441】PGC Information Management Informat
ion 1052には、PGCの数を示す情報(Number of PGC
Information)が含まれる。Search Pointer of PGC
Information1053、1054は、各PGC Informationの先頭
をポイントしており、サーチを容易にする。PGC Infor
mation 1055、1056、1057は、PGC General Informat
ion 1061及び1つ以上のCell Playback Information
1062、1063から成る。PGC General Information 1
061には、PGCの再生時間やCellの数を示す情報(Number
of Cell Playback Information)が含まれる。
【0442】図30のように再生データをCellとしてCe
ll-AからCell-Fまでの再生区間で指定され、各PGCにお
いてPGC Informationが定義されている。
【0443】(1)PGC#1は、連続する再生区間を指定
したCellで構成される例を示し、その再生順序は C
ell-A → Cell-B → Cell-C となる。
【0444】(2)PGC#2は、断続された再生区間を指
定したCellで構成される例を示し、その再生順序は
Cell-D → Cell-E → Cell-Fとなる。
【0445】(3)PGC#3は、再生方向や重複再生に関
わらず飛び飛びに再生可能である例を示し、その再生順
序は Cell-E → Cell-A → Cell-D → Cell-B
→ Cell-Eとなる。
【0446】図31に本発明実施の形態における録画再
生アプリケーションソフト側でAVFile内に未使用領域
を設定する場合の映像情報記録位置の設定方法について
説明する。始め図31(a)に示す状態だったとする。
LBNがDからEまでを部分消去した場合、本発明の実
施の形態ではAVファイル#1内に未使用領域を持つた
め図31(b)に示すようにAVファイルのファイルサ
イズは変化しない。従ってAVファイルに対するFile
EntryはFE(AD(C))のまま変化しない。従って新た
にPCファイルを記録した場合にもAVファイル#1の
間の未使用領域の場所にPCファイルが入り込む事が無
い。次に録画による映像情報の追記録を行った場合には
LBNがDからEまでの未使用領域に追記記録情報が入
り、追記録領域に変化する。このように本発明のAV
File内に未使用領域を設定する方法では少量での部分消
去、録画による追記録に対していちいちUDFのファイ
ルシステム情報を変更する必要が無く、ファイルシステ
ム上の処理が楽になる。さらに録画すべき映像情報が増
えた場合にはAVファイルサイズが広がる。図31
(c)のLBNがBからCの範囲の未記録領域がビデオ
ファイル#1に吸収される。図31(c)でのビデオフ
ァイルのExtentがAD(C)1個だったのに対して図31
(d)ではAD(A)のExtentが1個増え、File Entry
がFE(AD(C),AD(B))となる。
【0447】図32に本発明におけるAVファイル内の
LBNと AV Addressの関係を示す。AV File 1
401の情報は図32(a)に示すように情報記憶媒体
上に物理的に点在して記録されている。今AV File
1401がExtent#α 3166、Extent#γ 316
8、Extent#δ 3169に分散記録され、File Entr
y上でのエントリー順がExtent#δ 3169、 Exten
t#γ 3168、Extent#α 3166に設定された
場合を考える。録再アプリ1が管理するAV Addressは
情報記憶媒体上の記録位置には全く無関係にFile Entr
yに登録されたExtentを連続的に接続し、しかもFile E
ntry上でのエントリー順が若い順に小さなAV Address
値を設定したものである。AV Addressは、Extentによ
り管理されていることになる。例えばExtent#γ 31
68の最初のセクタのLBN値は図32(a)に示すよ
うに“c”で、最後のセクタのLBN値が“d−1”だ
った場合、同様のセクタのAV Address値は図32
(b)に示すようにそれぞれ“f−e”、“(f−e)
+(d−c)−1”となる。
【0448】AV File 1401内の一部を消去する
とその部分は“未使用VOB#A3173”となり、録
再アプリ上で図33、図34のように管理される(すな
わち File System 2上でのExtentの解放(削除処
理)は行わない)。図33では、VOB#1の中央部分がが
削除された場合を示している。そして、図34には、図
33のようにVOBが削除された場合の、管理状態を示
している。つまりVOB情報の数、未使用VOB情報の数、タ
イプ、データサイズ、先頭位置のAV Addressの例を示
している。つまり、右側の欄に示すように管理内容が書
き換えられる。従って、以後の再生、消去、追加書き込
みの場合は、この管理情報が参照されてアドレス管理が
行われる。
【0449】映像情報は従来のコンピューター情報と異
なり、記録時の連続性の保証が必須条件となる。以下に
この記録時の連続性を阻害する理由の説明と、記録時の
連続性を保証する方法について説明する。
【0450】図35には、記録時の連続性を説明するた
めの記録系システム概念図を示す。
【0451】外部から送られてきた映像情報はバッファ
ーメモリ(半導体メモリ)BM219に一時保管され
る。粗アクセス1334と密アクセス1333動作によ
り光学ヘッド202が情報記憶媒体201上の記録位置
へ到達すると、上記バッファメモリ(半導体メモリ)B
M219に一時保管された映像情報が光学ヘッド202
を経由して情報記憶媒体201上に記録される。バッフ
ァメモリ(半導体メモリ)BM219から光学ヘッド2
02へ送られる映像情報の転送レートをここでは物理転
送レート(PTR:Physical Transmission Rate)1
387と定義する。外部からバッファメモリ(半導体メ
モリ)BM219へ転送される映像情報の転送レートの
平均値をシステム転送レート(STR:System Transm
ission Rate)1388とここで定義する。一般には物
理転送レートPTRとシステム転送レートSTRとは異
なる値になっている。
【0452】情報記憶媒体201上の異なる場所に順次
映像情報を記録するには光学ヘッド202の集光スポッ
ト位置を移動させるアクセス操作が必要となる。大きな
移動に対しては光学ヘッド202全体を動かす粗アクセ
ス1334を行い、微少距離の移動には図示してないが
レーザー光集光用の対物レンズのみを動かす密アクセス
1333を行う。
【0453】図36と図37は、外部から転送されて来
る映像情報に対して光学ヘッド202のアクセス制御を
行いながら情報記憶媒体201上の所定位置に順次映像
情報を記録する場合のバッファーメモリ(半導体メモ
リ)BM219内に一時的に保存される映像情報量の時
間的推移を示す。一般にシステム転送レートSTRより
物理転送レートPTRの方が速いので映像情報記録時間
1393、1397、1398 の期間ではバッファー
メモリ219内に一時的に保存される映像情報量は減少
し続ける。バッファーメモリ219内に一時保管される
映像情報量が“0”になる。その時には連続的に転送さ
れて来る映像情報はバッファメモリ219内に一時保管
される事無くそのまま連続的に情報記憶媒体201上に
記録され、バッファーメモリ219内に一時的に保存さ
れる映像情報量は“0”の状態のまま推移する。
【0454】次にそれに続けて情報記憶媒体201上の
別位置に映像情報を記録する場合には、記録動作に先立
ち光学ヘッド202のアクセス処理が実行される。光学
ヘッド202のアクセス期間として図37に示すように
粗アクセス時間1348、1376、密アクセス時間1
342、1343と情報記憶媒体201の回転待ち時間
1345、1346の3種類の時間が必要となる。この
期間は情報記憶媒体201への記録処理が行われないの
で、この期間の物理転送レートPTR1387は実質的
に“0”の状態になっている。それに反して外部からバ
ッファーメモリー(半導体メモリー)BM219へ送ら
れる映像情報の平均システム転送レートSTR1388
は不変に保たれるため、バッファーメモリー(半導体メ
モリー)BM219内の映像情報一時保存量1341は
増加の一途をたどる。
【0455】光学ヘッド202のアクセスが完了し、再
度情報記憶媒体201への記録処理を開始する(映像情
報記録時間1397、1398の期間)とバッファーメ
モリー(半導体メモリー)BM219内の映像情報一時
保存量1341はふたたび減少する。この減少勾配は
〔平均システム転送レートSTR1332〕−〔物理転
送レートPTR1331〕で決まる。
【0456】その後、情報記憶媒体上の記録位置の近傍
位置に再度アクセスする場合には密アクセスのみでアク
セス可能なので密アクセス時間1363、1364、1
365、1366と回転待ち時間1367、1368、
1369、1370のみが必要となる。
【0457】このように連続記録を可能にする条件とし
て“特定期間内のアクセス回数の上限値”で規定するこ
とが出来る。以上は連続記録について説明したが、連続
再生を可能にする条件も上述した内容と類似の理由から
“特定期間内のアクセス回数の上限値”で規定すること
が出来る。
【0458】連続記録を絶対的に不可能にするアクセス
回数条件について図36を用いて説明する。最もアクセ
ス頻度の高い場合は図36のように映像情報記録時間1
393が非常に短く、密アクセス時間1363、136
4、1365、1366と回転待ち時間1367、13
68、1369、1370のみが連続して続く場合にな
る。この場合には物理転送レートPTR1387がどん
なに早くても記録連続性の確保が不可能になる。今バッ
ファーメモリー219の容量をBMで表すとBM÷ST
Rの期間でバッファーメモリ219内の一時保管映像情
報が満杯となり、新たに転送されて来た映像情報をバッ
ファーメモリー(半導体メモリー)219内への一時保
管が不可能となる。その結果、バッファーメモリー(半
導体メモリー)219内への一時保管がなされなかった
分の映像情報が連続記録出来なくなる。
【0459】図39に示すように映像情報記録時間とア
クセス時間のバランスが取れ、グローバルに見てバッフ
ァーメモリ219内の一時保管映像情報がほぼ一定に保
たれている場合にはバッファーメモリ219内の一時保
管映像情報が溢れる事無く外部システムから見た映像情
報記録の連続性が確保される。各粗アクセス時間をSA
Ti(対物レンズの Seek Access Time)、n回アク
セス後の平均粗アクセス時間を SATaとし、各アク
セス毎の映像情報記録時間をDWTi(Data Write Ti
me)、n回アクセス後の平均値として求めた1回毎のア
クセス後に情報記憶媒体上に映像情報を記録する平均的
な映像情報記録時間をDWTaとする。また1回毎の回
転待ち時間をMWTi(Spindle Motor Wait Time)
とし、n回アクセス後の平均回転待ち時間をMWTaと
する。
【0460】n回アクセスした場合の全アクセス期間で
の外部からバッファーメモリー219へ転送される映像
情報データー量は となる。この値とn回アクセスして映像情報記録時にバ
ッファーメモリー219から情報記憶媒体201へ転送
された映像情報量 (PTR−STR)×ΣDWTi≒(PTR−STR)×n・DWTa (2) との間で (PTR−STR)×n・DWTa≧ STR×n×(SATa+JATa+MWTa) すなわち (PTR−STR)×DWTa≧ STR×(SATa+JATa+MWTa) (3) の関係にある時に外部システム側から見た映像情報記録
時の連続性が確保される。ここで1回のアクセスに必要
な平均時間をTaとすると Ta=SATa+JATa+MWTa (4)となるの
で、(3)式は (PTR−STR)×DWTa≧STR×Ta (5) と変形される。本発明では一回のアクセス後に連続記録
するデーターサイズの下限値に制限を加えて平均アクセ
ス回数を減らす所に大きな特徴がある。一回のアクセス
後に情報記憶媒体上に連続記録するデーター領域を“Co
ntiguous DataArea”と定義する。(5)式から DWTa≧STR×Ta/(PTR−STR) (6)と変形できる。
【0461】Contiguous Data AreaサイズCDASは CDAS=DWTa ×PTR (7) で求まるので、(6)式と(7)式から CDAS≧STR×PTR×Ta/(PTR−STR) (8) となる。(8)式から連続記録を可能にするためのCont
iguous Data Areaサイズの下限値を規定できる。粗ア
クセス、密アクセスに必要な時間は情報記録再生装置の
性能により大きく異なる。
【0462】 今仮にSATa≒200ms (9)を仮定す
る。前述したように例えばMWTa≒18ms、JATa
≒5msを計算に使う。
【0463】2.6GB DVD−RAMでは TR=11.08Mbps (10) である。MPEG2の平均転送レートが STR≒4Mbps (11) の場合には上記の数値を(8)式に代入すると CDAS≧1.4Mbits (12) を得る。また別の見積もりとして SATa+JATa+MWTa=1.5秒 (13) とした場合には(8)式から CDAS≧9.4Mbits (14) となる。また録再DVDの規格上では MPEG2の最
大転送レートとして STR=8Mbps (15) 以下になるように規定しているので、(15)式の値を
(8)式に代入すると CDAS≧43.2Mbits≒5.4 MBytes (16) を得る。
【0464】上記のContiguous Data Area 境界位置
の管理を録再アプリ1上で行い、図26(f)に示した
Allocation Map Table 1105内に図38のような
データー構造を持たせる事により境界位置情報管理を行
っている。
【0465】既に図16を用いて情報記憶媒体上に発生
した欠陥領域に対する代替え方法としてのLinear Repl
acement と Skipping Replacementの比較説明を行っ
た。ここでは各交替処理時のLBN(Logical Block
Number)設定方法の比較を重点的に説明する。既に説明
したように情報記憶媒体上の全記録領域は2048バイ
ト毎のセクターに分割され、全セクターにはあらかじめ
物理的にセクター番号(PSN:Physical Sector Nu
mber)が付与されている。このPSNは図6で説明した
ように情報記録再生装置(ODD:Optical Disk Dri
ve )3により管理されている。
【0466】図39(β)に示すように Linear Repl
acement法では代替え領域3455の設定場所は Spare
Area 724内に限られており、任意の場所に設定す
ることは出来ない。情報記憶媒体上に欠陥領域が一ヶ所
も存在しない場合には、User Area 723内の全セク
ターに対してLBNが割り振られ、Spare Area724
内のセクターにはLBNは設定されて無い。User Area
723内にECCブロック単位の欠陥領域3451が
発生するとこの場所でのLBNの設定は外され(346
1)、そのLBN値が代替え領域3455内の各セクタ
ーに設定される。図39(β)の例では記録領域344
1の先頭セクターのPSNとして“b”、LBNとして
“a”の値がそれぞれ設定されている。同様に記録領域
3442の先頭セクターのPSNは“b+32”、LB
Nは“a+32”が設定されている。情報記憶媒体上に
記録すべきデーターとして図39(α)に示すように記
録データー#1、記録データー#2、記録データー#3
が存在したとき、記録領域3441には記録データー#
1が記録され、記録領域3442には記録データー#3
が記録される。記録領域3441と3442に挟まれ、
先頭セクターのPSNが“b+16”で始まる領域が欠
陥領域3451だった場合には、ここにはデーターが記
録されないと共にLBNも設定されない。その代わり
Spare Area 724内の先頭セクターのPSNが
“d”で始まる代替え領域3455に記録データー#2
が記録されると共に先頭セクター“a+16”で始まる
LBNが設定される。
【0467】図6に示すように File System 2が管
理するアドレスはLBNであり、Linear Replacement
法では欠陥領域3451を避けてLBNを設定してい
るので、File System 2には情報記憶媒体上の欠陥領
域3451を意識させない事が Linear Replacement
法の特徴となっている。逆にこの方法の場合、FileSys
tem 2側では全く情報記憶媒体上の欠陥領域3451
に関する対応が取れないと言う欠点もある。
【0468】それに対して Skipping Replacement
法においては図39(γ)に示すように欠陥領域345
2に対してもLBNを設定し、File System2側でも情
報記憶媒体上に発生した欠陥領域に対して対応が取れる
(管理範囲内に入れる)ようにした所に本発明の大きな
特徴がある。図39(γ)の例では欠陥領域3452の
先頭セクタのLBNは“a+16”と設定されている。
また欠陥領域3452に対する代替え領域3456を
User Area 723内の任意の位置に設定可能とした所
に本発明の次の特徴がある。その結果、欠陥領域345
2の直後に代替え領域3456を配置し、本来欠陥領域
3452上に記録すべき記録データ#2をすぐに代替え
領域3456内に記録できる。図39(β)に示す Li
near Replacement 法では記録データ#2を記録する
ために光学ヘッドを Spare Area724まで移動させ
る必要があり、光学ヘッドのアクセス時間が掛かってい
た。それに対しSkipping Replacement 法では光学ヘ
ッドのアクセスを不要とし、欠陥領域直後に記録データ
#2を記録することが出来る。図39(γ)に示すよう
に Skipping Replacement 法では Spare Area 7
24を使用せず、非記録領域3459として扱ってい
る。図39(β)に示すような記録方法を行った場合
は、光ヘッドの物理的移動が頻繁に行われる。
【0469】これに対して、本発明の大きな特徴を示す
図39に示した実施の形態のポイントとそれに対応した
効果は A〕欠陥領域3452に対してもLBNを設定する。
【0470】…図39(β)に示した Linear Replac
ement 法や図16に示した欠陥処理方法では直接欠陥
領域にLBNが付与されてないため、File System 2
からは正確な欠陥領域は分からない。情報記憶媒体上に
発生する欠陥量が少量の場合には図39(β)や図16
に示すように欠陥管理を完全に情報記録再生装置3に任
せることは可能である。また、 Spare Area のサ
イズを越えるような多量な欠陥が発生した場合、欠陥管
理を情報記録再生装置3だけで行うと破綻が生じること
になる。それに対し欠陥領域3452にLBNを設定
し、File System 2側でも欠陥領域3452の場所が
認知できるようにすると、後で説明する記録手順のステ
ップST3−05〜−07に示すような方法で情報記録
再生装置3と File System 2が協調して欠陥処理に
当たることが出来、情報記憶媒体上に多量な欠陥が発生
した場合でも破綻無く連続して映像情報の記録を続ける
事が出来る。
【0471】B〕User Area 723 内に発生し、LB
Nを設定した欠陥領域3452はそのままLBN空間上
に残存させておく。
【0472】…図39(β)に示した Linear Replac
ement 法や同じ Skipping Replacement 法でもLB
N設定方法として図16(c)のように Spare Area
724内(情報記録に使用する延長領域743)にLBN
を設定した場合、(初期記録時には問題が生じない
が、)記録した情報を削除し、新たな情報を記録する時
に問題が生じる。
【0473】すなわち File System 2から見るとL
BN空間上は全て連続したアドレスが設定されている
( Spare Area 746 に設定されたLBNは User
Area723 から物理的に離れた位置に配置された事を F
ile System 2は知らない)ので、File System 2
はLBN空間上の連続した範囲に情報を記録しようとす
る。一度 Spare Area 724 内にLBNを設定してし
まうと、情報記録再生装置3は File System 2の指
定に従って情報を情報記憶媒体上に記録しなければなら
ず、記録時に Spare Area 724 上のLBN設定場所
へ移動して情報記録する必要が生じ、光学ヘッドのアク
セス頻度が高まり、情報記録再生装置内の半導体メモリ
内の映像情報一時保存量が飽和し、その結果連続記録が
不可能になる場合がある。
【0474】それに対して図39(γ)のように設定さ
れるLBNが常に User Area 723 内に設定される
と、情報削除後にその場所に別の情報を記録した場合に
光学ヘッドの不必要なアクセスを制限でき、映像情報の
連続記録が可能となる。
【0475】C〕User Area 723 内に発生した欠陥
領域3452の直後に代替え領域3456を設定する。
【0476】…上述したように図39(β)に示した
Linear Replacement 法に比べて図39(γ)の Ski
pping Replacement 法では欠陥領域直後に記録デー
タ#2を記録することが出来、その結果光学ヘッドの不
要なアクセスを制限でき、映像情報の連続記録が可能と
なる。と言う所にある。
【0477】図33〜図37で説明したように映像情報
の連続記録を確保するため Contiguous Data Area
単位での記録、部分消去処理が必要となる。図40
(a)のように既に記録された映像情報3511に対し
て少量の追加記録すべき映像情報3513を追加記録す
る場合、本発明では図40(b)のように Contiguous
Data Area #3 3507を確保し、残りの部分を未
使用領域3515として管理する。更に少量の追加記録
すべき映像情報3514を追加記録する場合にはこの未
使用領域3515の先頭位置から記録する。この未使用
領域3516の先頭位置の管理方法として、実施の形態
の内、LBN/ODD,LBN/ODD−PS,LBN
/UDF,LBN/UDF−PS,LBN/UDF−CDA F
ix, LBN/XXX,LBN/XXX−PSの実施
の形態としてはInformation Length 3517情報を
利用する。Information Length 情報3517は、図
41に示すように File Entry 3520内に記録さ
れている。この InformationLength 3517とは図
40(c)に示すようにAVファイル先頭から実際に記
録された情報サイズを意味している。
【0478】本発明実施の形態によってはAVファイル
内の部分消去時に Contiguous Data Area の対応が
必要な実施の形態もある。本発明実施の形態の内、LB
N/UDF、LBN/XXXでは,図42に示すように
AVファイル内の部分消去時に Contiguous Data Ar
ea の境界位置確保を行わず、消去したい部分を完全に
消去処理する。図41のように消去したい部分である
Video Object #B3532が Extent #2(CD
A:Contiguous Data Area #β)と Extent #4
(CDA#δ)の一部を跨いでいる場合、消去後図42
(b)のように Extent #6 3546と Extent
#7 3547のサイズが Contiguous Data Area
許容最小値より小さくなる。
【0479】それに対して実施の形態の内、XX、XX
−PS、LBN/ODD、LBN/ODDーPSの各実
施の形態では、では録再アプリ1側で Contiguous Da
taArea の境界位置管理を行う。すなわち図38に示す
ように Allocation MapTable 内に Contiguous Da
ta Area の境界位置情報が記録されているので、Vide
o Object #B 3532を消去する場合、録再アプ
リ1側でCDA#β3536とCDA#δ3538に掛
かっている部分を未使用VOB3552、3553とし
て新たに定義し、図33、図34に示すように未使用V
OB#Aの情報3196と同じ形式で Video Object
Control Information 内に追加登録する。この形態
は、図43に示されている。
【0480】また実施の形態の内、LBN/UDF-CDA
Fix、LBN/UDF−PS、LBN/XXX−PS
の実施の形態では、 File System 2側で Contiguo
usData Area の境界位置管理を行う。 LBN/UD
F-CDA Fix では情報記憶媒体上の全記録領域内であ
らかじめCDAが図44に示すように分割されており、
図45に示すようにUDFの Volume Recognition S
equence 444内のブート領域である Boot Descrip
tor 447内に Contiguous Data Areaの境界位置
管理情報が記録されている。個々のCDAは個々の CD
A Entry3555、3556として別々に管理され、サ
イズ3557と先頭LBN3558が記録されている。
LBN/UDF−PS、LBN/XXX−PS では
このような事前情報を持たず、任意にCDA領域を設定
可能としている。
【0481】録再アプリ1側から消去すべき Video O
bject #B 3532の先頭位置の AV Address と
データサイズを指定されると File System 2側でC
DA#βとCDA#δにかかっている部分消去場所を未
使用 Extent 3548、3549としてAVファイル
内の File Entry 内に登録される。未使用 Extent
3548、3549の識別情報は、図20あるいは図
41(f)のように映像情報(AVファイル)の File
Entry 3520内の Allocation Descriptors 4
20を Long Allocation Descriptor とし、Implem
entation Use 3528、412内に属性として“未
使用 Extent フラグ”を設定している。情報記憶媒体
としてDVD−RAMディスクを用いた場合には図13
に示すようにECCブロック502単位での記録、部分
削除処理が必要となる。従ってECCブロック境界位置
管理が必要となる。この場合、削除指定領域の境界位置
とECCブロック境界位置管理がずれた時には図44
(b)と同様に端数箇所に未使用 Extent 3548、
3549を設定し、42図(f)のように属性として
“未使用 Extent フラグ”を付ける。
【0482】以上、CDA境界位置確保とECCブロッ
ク境界位置確保のため、追加記録/部分消去時に設定す
る未使用領域設定方法に関する説明を図40から図45
を参照して説明した。
【0483】図46は、これ以外の実施の形態をまとめ
て記載した。図46の丸印6に示す実施の形態は Impl
ementation Use 内に未使用領域開始LBNを記録し
ており、同一場所に“未使用 Extent フラグ”を設定
する前述した図41の実施の形態とは若干内容が異なっ
ている。この発明の実施の形態の内、LBN/UDFと
LBN/XXXにおける映像情報記録後の Extent 設
定方法の違いについて図47と図48を用いて説明す
る。どちらも映像情報記録時に発見された情報記憶媒体
上の欠陥領域に対して欠陥管理情報を情報記憶媒体上に
記録する。LBN/UDFでは欠陥管理情報を File
System 2が管理するTDMという管理領域に記録す
る。LBN/UDFでは File System 2上で欠陥管
理を行っているため、欠陥領域3566を含めて Exte
nt #4 3574を設定(図47(e))出来る。L
BN/XXXでは欠陥管理情報を情報記録再生装置3が
管理するTDLと言う管理領域に記録し、欠陥領域35
66を避けて Extent を設定(図48)する。
【0484】図47、図48のように欠陥領域3566
を避けて Extent を設定した場合について考える。今
図47、図48(e)の形でAV情報が記録されていた
後、 1.AV情報記録完了後に欠陥領域3566に対応した
LBN場所に別のPCファイルが記録される(この場合
Linear Replacement 処理が行われる)。
【0485】2.さらに以前記録したAVファイルを削
除するため図47、図48(a)のContiguous Data
Area #Bを削除する。
【0486】3.別のAV情報を今削除した Contiguo
us Data Area #Bの場所に記録すると言う処理が発
生する可能性がある。この場合LBN空間上では欠陥領
域3566に対応したLBN場所にPCファイルが既に
記録されている。
【0487】本発明の実施例LBN/XXXでは図49
に示すように既存PC file 3582をまたがって
Contiguous Data Area 3593 を設定できる所に
も大きな特徴が有る。具体的な設定方法については後述
の図53の説明場所に詳細に記述して有る。Contiguous
Data Area 3593の設定条件として本発明では
a〕Contiguous Data Area 3593内に存在し得る
既存PC file 3582、または以前 Linear Repl
acement 処理した欠陥領域3586の総数 Npc が
(28)式を満足すること。
【0488】b〕以前 Skipping Replacement 処理
した欠陥領域3586を含むContiguous Data Area内
の Skipping Replacement を必要とするトータル欠
陥サイズLskip が(29)式を満足すること。
【0489】c〕 Contiguous Data Area 3593
内に存在し得る既存PC file 3582、または以前
Linear Replacement 処理した欠陥領域3586を
避けてContiguous Data Area 内の次の記録領域まで
光学ヘッドがアクセスする時粗アクセス時間1348、
1376を不用とすること。
【0490】…光学ヘッドのアクセス時に粗アクセスが
必要無い程度に既存PC file3582、または以前Li
near Replacement 処理した欠陥領域3586サイズ
が小さいことと設定している。
【0491】Contiguous Data Area 3593内にA
V情報を記録する場合、 1)Contiguous Data Area 3593内に存在し得る
既存PC file 3582、以前 Linear Replacemen
t 処理した欠陥領域3586を避けて次の記録領域ま
で光学ヘッドがアクセスする時間と、 2) 前回記録時に Skipping Replacement 処理し
た欠陥領域3587と今回記録時に初めて発見された欠
陥領域に対する Skipping 処理を行う期間と、は情報
記憶媒体上にAV情報がまったく記録されない。よって
この期間内では情報記録再生装置内の半導体メモリ内の
映像情報一時保管量は図37の粗アクセス時間134
8、密アクセス時間1343、回転待ち時間1346の
期間と全く同様に増加の一途をたどる。従ってこの期間
は図40の粗アクセス時間1348、密アクセス時間1
343、回転待ち時間1346の期間と同列で扱うこと
が出来る。Contiguous Data Area 3593内で前回
記録時にSkipping Replacement 処理した欠陥領域3
587と今回の記録時に初めて発見されSkipping処理が
必要となる欠陥領域のトータルサイズを Lskip と定
義する。
【0492】Lskip 箇所を通過する合計時間 Tskip
は Tskip = Lskip ÷ PTR (21) となる。この条件を加味すると(8)式は CDAS ≧ STR×PTR×(Ta+Tskip)/(PTR−STR) (22)と変形される。
【0493】Contiguous Data Area 3593内に存
在し得る既存PC file3582、以前 Linear Repl
acement 処理した欠陥領域3586を避けて次の記録
領域まで光学ヘッドがアクセスする時はトラックジャン
プによるアクセスを行うが、この時、粗アクセス時間1
348、1376が不必要なレベルまで既存 PCfile
3582サイズと以前Linear Replacement 処理した
欠陥領域3586サイズを小さくする。一般的なDVD
−RAMドライブでは密アクセス時の対物レンズ移動距
離は ±200μm 程度であり、DVD−RAMディ
スクのトラックピッチ Pt = 0.74μm (23) 1トラック当たりの最小データーサイズ Dt = 17×2kBytes = 34kBytes (24) から既存PC file 3582、以前 Linear Replac
ement 処理した欠陥領域3586 1個当たりのサイ
ズは 200÷0.74×34 = 9190kBytes (25) 以下の必要がある。諸処のマージンを見越して考えると
実際の許容最大サイズは(25)式の 1/4 の23
00kBytes以下が望ましい。上記条件を満足した場合
には Contiguous Data Area 内の次の記録領域まで
のアクセスは、密アクセス時間1343と回転待ち時間
1346のみを考慮に入れれば良い、1回のアクセスに
必要な密アクセス時間1343を JATa とし、回
転待ち時間1346を MWTa とし、Contiguous D
ata Area 内の既存PC file3582と以前 Linea
r Replacement 処理した欠陥領域3586の合計数を
Npc とすると上記領域を避けるために必要な合計アク
セス時間 Tpc は Tpc = Npc ×( JATa + MWTa ) (26) となる。この時間も考慮に入れると(22)式は CDAS ≧ STR×PTR×(Ta+Tskip+Tpc)/(PTR−STR) (27) と変形される。
【0494】(10) (13)(15)の各値を用い
ると ( Tskip+Tpc)/Ta=20%とした時には CD
AS≧6.5MBytes ( Tskip+Tpc)/Ta=10%とした時には CD
AS ≧ 5.9MBytes ( Tskip+Tpc)/Ta =5%とした時には CD
AS ≧ 5.7MBytes ( Tskip+Tpc)/Ta =3%とした時には CD
AS ≧ 5.6MBytes ( Tskip+Tpc)/Ta =1%とした時には CD
AS ≧ 5.5MBytes となる。
【0495】(27) 式と(26)式から Npc ≦ {[CDAS×(PTR−STR)/(STR×PTR)]−Ta−Tskip}/ ( JATa+MWTa ) (28)(27)式と(21)式から Lskip ≦{[ CDAS×(PTR−STR)/(STR×PTR)]−Ta −Tpc}×PTR (29)が導ける。
【0496】(28)(10)(13)(15)式の各
値と MWTa ≒ 18ms 、JATa≒ 5ms
を用いると (Tskip+Tpc)/Ta =10%、Tskip=0とした
時にはNpc ≦ 6 (Tskip+Tpc)/Ta= 5%、Tskip=0とした時
にはNpc≦ 3 (Tskip+Tpc)/Ta =3%、Tskip=0とした時
にはNpc≦ 1 (Tskip+Tpc)/Ta =1%、Tskip=0とした時
にはNpc≦ 0 となる。また(29)(10)(13)(15)式の各
値を用いると (Tskip+Tskip)/Ta=10%、Tpc=0とした時に
はLskip≦ 208kBytes (Tskip+Tskip)/Ta=5%、Tpc=0とした時には
Lskip≦104kBytes (Tskip+Tskip)/Ta=3%、Tpc=0とした時には
Lskip ≦ 62kBytes ( Tskip+Tskip)/Ta =1%、Tpc=0とした時
にはLskip≦ 0kBytes となる。
【0497】上記の説明ではAV情報の記録系システム
概念図として図35を用いて説明した。基本的概念を検
討する場合には図35で問題ないが、より詳細に検討す
るために図50に示す記録系のシステム概念モデルを使
用する。
【0498】図7に示すPCシステムで記録する場合、
外部から入力されたAV情報はMPEGゴード134を
介してディジタル圧縮信号に変換され、一時的にメイン
メモリー112に記録され、メインCPU111の制御
に応じて図7の情報記録再生装置140側へ転送され
る。情報記録再生装置140内にもバッファーメモリー
219を持ち、転送されたディジタルAV情報は一時的
にバッファーメモリー219内に保存される。
【0499】情報記憶媒体上に多量の欠陥が発生した場
合にも途中で中断することなく、長期間連続してAV情
報を記録できる本発明の方法を以下に説明する。
【0500】本発明におけるAV情報記録方法に関する
大きな特徴は図51に示すように * 記録すべきファイルがAVファイルか否かを判定す
るステップ(ST01) * 情報記憶媒体上の映像情報記録場所を事前に設定す
るステップ(ST02) * 情報記憶媒体上にAV情報を記録するステップ(S
T03) * 情報記憶媒体上に実際に記録された情報配置情報を
情報記憶媒体上の管理領域に記録するステップ(ST0
4)を有している所にある。この処理は主に File Sy
stem 2側が中心となり制御を行う。
【0501】図52は、図51のステップST01の内容を
更に詳しく示し、図53は、図51のステップST02の
内容を更に詳しく示し、図54は、図51のステップST
03の内容を更に詳しく示している。図55は、図51の
ステップST04の内容を更に詳しく示している。
【0502】情報記録、情報再生、AVファイル内の情
報の部分削除処理など情報記憶媒体に対するあらゆる処
理は図6の録再アプリ1がOS内の File System 2
に対して処理の概略を指示した後、初めて開始される。
File System 2に対して示す処理の概略内容は録再
アプリ1側から SDK API Command 4を発行
することにより通知される。SDK API Command
4を受けると FileSystem 2側でその指示の内容を
具体的に噛み砕き、DDK Interface Command 5を
情報記録再生装置3に対して発行して具体的な処理が実
行される。
【0503】本発明実施の形態LBN/UDF、LBN
/XXXにおいて上記図51に示す処理が可能となるた
めに必要なAPIコマンド( SDK API Comman
d4 )を図56に示した。
【0504】図56のコマンド種別3405内の一部内
容追加部分と新規コマンド部分は本発明の範囲である。
APIコマンドを用いて録再アプリ1側が行う一連の処
理方法を説明すると以下のようになる。
【0505】< AV情報記録処理 > 1st STEP: Create File Command により記
録開始と対象ファイルの属性(AVファイルかPCファ
イルか)をOS側に通知する。
【0506】2nd STEP: Set Unrecorded Are
a Commend により情報記憶媒体上に記録するAV情報
の予想最大サイズ指定、 3rd STEP: Write File Command( OSに対
して複数回コマンドを発行する )によりAV情報転送
処理をOS/ File System 側に通知する。
【0507】4th STEP: 一連のAV情報記録処
理が完了した後、後日に記録したいAV情報サイズが分
かっている場合にSet Unrecorded Area Command を
発行することにより、次回AV情報を記録するエリアを
事前に 確保して置く事も可能である。
【0508】本発明の情報記憶媒体においては同一の情
報記憶媒体上にAV 情報とPC情報の両方を記録可能
となっている。従って次回のAV情報を記録する前に空
き領域 にPC情報が記録され、次回のAV情報記録時
に空き領域が無くなっている場合が生じる。
【0509】それを防ぐためにAVファイル内に大きな
サイズの未使用領域を設定し、次回のAV情報記録場所
の事前予約をしておける。(この4th STEP は実
行しない場合もある。) 5th STEP: Close Handle Command により一
連の記録処理終了をOS/ File System 側に通知す
る、 * Create File Command にAV file 属性フ
ラグを追加する以外はWrite File Command、 Close
Handle Commandとも従来のPC情報記録用のコマンド
をそのまま兼用する。そのように設定することで内部で
複数に階層化されたOS内のAPIインターフェースに
近い上層部での映像情報記録方法変更に伴うプログラム
変更を不要とし、上層部では既存のOSソフトをそのま
ま使用可能としている。情報記録再生装置に近い下層の
OS部分に属する File System 側では図52に示す
方法で対象とするファイルがAVファイルかPCファイ
ルかを File System 側単独で判断し、情報記録再生
装置に対する使用コマンドを選別している。
【0510】* 記録場所のアドレス指定は全て AV
Address で設定する。
【0511】< AV/PC情報再生処理 > 1st STEP: Create File Command により再
生開始をOS側に通知する、 2nd STEP: Read File Command( OSに対
して複数回コマンドを発行する )により一連の再生処
理を指示、 3rd STEP: Close Handle Command により一
連の再生処理終了をOS/ File System 側に通知す
る、 * 再生処理はAVファイル、PCファイルとも共通の
処理を行う。
【0512】* 再生場所のアドレス指定は全て AV
Address で設定する。
【0513】< AVファイル内の部分削除処理 > 1st STEP: Create File Command により部
分削除対象のファイル名をOS側に通知する。
【0514】2nd STEP: Delete Part Of Fi
le Command により指定範囲内の削除処理を指示す
る。
【0515】… Delete Part Of File Command
では削除開始する AV Addressと削除するデータサイ
ズをパラメータで指定する。
【0516】3rd STEP: Close Handle Comma
nd により一連の再生処理終了をOS/ File System
側に通知する。
【0517】<情報記憶媒体上にAV情報を記録できる未
記録領域のサイズを問い合わせる > 1st STEP: Get AV Free Space Size Comm
and によりAV情報を記録できる未記録領域のサイズ
を問い合わせ、 * Get AV Free Space Size Command をOS
側に発行するだけでOS側から未記録領域サイズの回答
をもらえる。
【0518】< デフラグメンテーション(Defragment
ation)処理 > 1st STEP: AV Defragmentation Command に
よりAVファイル用のデフラグメンテーション処理をO
S側に指示する。
【0519】* AV Defragmentation Command 単独
でAVファイル用のデフラグメンテーション処理が行え
る。
【0520】* AV Defragmentation Command に対
する具体的処理方法としては情報記憶媒体上に点在する
Extent サイズの小さなファイル情報を Extent 毎
に移動し、未記録領域内の Contiguous Data Area
確保スペースを広げる処理を行う。
【0521】上記の SDK API Command4 を
具体的に噛み砕いた後、File System2が情報記録再生
装置3側に発行するDDK Interface Command 5の
一覧を図57に示す。READ Command 以外は本発
明で新規に提示するコマンドかあるいは既存のコマンド
に対して一部修正を加えたコマンドである。
【0522】情報記録再生装置は例えばIEEE139
4などに接続され、同時に複数台の機器間での情報転送
処理が行われる。情報記録再生装置3、140は1個の
メインCPU111のみに接続されている。これに対し
てIEEE1394などに接続された場合には各機器毎
のメインCPUと接続される。そのため間違って他の機
器に対して別の情報を転送しないように機器毎の識別情
報である Slot_IDを使用する。この Slot_ID は情報
記録再生装置3、140側で発行する。 GET FREE S
LOT_ID Command は File System 2側で発行する
もので、パラメーターとして AV WRITE 開始フラグ
と AV WRITE 終了フラグによりAV情報の開始と終
了を宣言すると共に、AV情報開始宣言時に情報記録再
生装置に対して Slot_ID 発行の指示を出す。
【0523】AV WRITE Command での記録開
始位置はカレント位置(前回の AV WRITE Co
mmand で記録終了したLBN位置から次のAV情報を
記録する)として自動的に設定される。各 AV WR
ITE Command には AV WRITE 番号が設
定され、コマンドキャッシュとして情報記録再生装置の
バッファーメモリ219内に記録された既発行の AV
WRITE Command に対してこの AV WRI
TE 番号を用いて DISCARD PRECEDING COMMAND C
ommand により発行取り消し処理を行える。
【0524】図36に示すように情報記録再生装置のバ
ッファーメモリ219内のAV情報一時保管量が飽和す
る前に File System 2側で適正な処理が出来るよう
にGET WRITE STATUS Command が存在する。この G
ET WRITE STATUS Command の戻り値3344として
バッファメモリ219内の余裕量が回答されることでバ
ッファーメモリ219内の状況が File System 2側
で把握出来る。本発明実施の形態では無欠陥時の1個の
Contiguous Data Area 記録分のAV情報を AV
WRITE Command で発行する毎にこの GET WR
ITE STATUSCommand を挿入し、 GET WRITE STATUS
Command 内のコマンドパラメーター3343である
調査対象サイズと調査開始LBNを対象の Contiguous
Data Area に合わせている。また GET WRITE ST
ATUS Command には対象範囲内で発見された欠陥領域
を各ECCブロック先頭LBNの値として戻り値334
4で与えられているため、AV情報記録後の Extent
設定(図55のST4−04)にこの情報を利用する。
【0525】SEND PRESET EXTENT ALLOCATION MAP
Command はAV情報記録前に全記録予定場所をLBN
情報として情報記録再生装置に対して事前通告するコマ
ンドで、記録予定場所の Extent 数とそれぞれの Ex
tent 先頭位置(LBN)とExtent サイズをコマンド
パラメーターに持つ。この情報記憶媒体上の記録予定場
所は先行して発行する GET PERFORMANCE Command
の戻り値3344である Zone 境界位置情報とLBN
換算後のDMA情報を基に設定される。
【0526】以下に図51に示した各ステップ内の詳細
処理方法についてさらに説明する。
【0527】AVファイルの識別情報は、図23あるい
は図58(f)に示すように FileEntry 3520の
ICB Tag 418内にある Flags field in IC
BTag 3361内にAV file 識別フラグ3362が
設定されており、このフラグを“1”に設定することで
AVファイルであるかの識別が行える。
【0528】本発明の他の実施の形態としては図24あ
るいは図59(d)に示すようにFile Identifier De
scriptor 3364内にAV file 識別フラグ336
4を設定することも可能である。
【0529】図51のST01に示したAVファイルか
否かを識別するステップの具体的なフローチャートを図
52に示す。
【0530】録再アプリ1側から Create File Comm
and が発行されて初めて処理を開始する。AVファイ
ルの識別方法は条件により異なり、 * 新規AVファイル作成時には Create File Comm
and 内のAV file属性フラグを用いて識別し、 * 既に存在するAVファイルに対してAV情報を付加
する場合には図58または図59に示したように情報記
憶媒体上に既に記録されているファイルの属性フラグを
用いてAVファイルの識別を行う。
【0531】…この方法を用いることによりアプリケー
ションプログラム1側での各ファイルの属性(AVファ
イルかPCファイルか)を管理を不要( File System
2側で自動的に判定して記録処理方法を切り替える)
となる効果がある。
【0532】このような方法を採用することで、該当フ
ァイルがPCファイルの場合には従来の WRITE Comma
nd、Linear Replacement 処理を行い、AVファイル
の場合には AV WRITE Command、Skipping Replacem
ent 処理を行う。
【0533】録再アプリ1側では Create File Comm
and 発行後にAV情報記録予定サイズの予想最大値を
設定し、Set Unrecorded Area Command を発行す
る。その指定情報と GET PERFORMANCE Command で
得た欠陥分布と Zone 境界位置情報を基に記録すべき
予定の最大情報サイズに合わせて Contiguous DataAr
ea の設定を行う。この発明の実施形態の内、LBN/
XXXの実施の形態を用いた場合にはこの設定条件とし
て(25)式と(27)式を利用する。
【0534】その結果に基付き該当するAVファイルの
File Entry 内の AllocationDescriptors 情報を
事前に記録する(ST2−07)。このステップを経る
ことで a)例えばIEEE1394などに接続し、複数の機器
間との記録を同時並行的に行う場合、記録予定位置に他
の情報が記録されるのを防止できる。
【0535】b)AV情報を連続記録中に停電などによ
り記録が中断された場合でも、再起動後に記録予定位置
を順にトレースする事で中断直前までの情報を救える。
【0536】などのメリット(効果)が得られる。その
後 SEND PRESET EXTENT ALLOCATION MAP Command
で情報記録再生装置側に記録予定位置情報を通知する
(ST2−08)。この事前通知により情報記録再生装
置は情報記憶媒体上の記録位置と記録順を事前に知って
いるため、AV情報記録時に情報記憶媒体上の欠陥でSk
ipping Replacement 処理が多発しても記録処理を停
止させることなく、連続記録を継続させることが可能と
なる。
【0537】図51のステップST03に示したAV情
報連続記録ステップ内の詳細内容について図54を用い
て説明する。
【0538】図40に示すように Information Lengt
h 3517情報を用いてAVファイル内の記録開始位
置を事前に確認しておく(ST03−01)。録再アプ
リ1から Write File Command が発行されると(S
T3ー02)AV WRITE 開始フラグが設定された GET
FREE SLOT_ID Command を発行して情報記録再生装
置3に SLOT_ID を発行させる(ST3−03)。
【0539】ST3−04以降の連続記録処理方法を図
60に模式的に示した。AV WRITECommand によりメイ
ンメモリに保存された映像情報#1、#2、#3は定期
的に情報記録再生装置中のバッファーメモリ219内に
転送される。情報記録再生装置のバッファーメモリ21
9内に蓄えられた映像情報は光学ヘッド202を経由し
て情報記憶媒体上に記録される。情報記憶媒体201上
に欠陥領域3351が発生すると Skipping Replacem
ent 処理されるが、この間は情報記憶媒体201上に
映像情報が記録されないので情報記録再生装置中のバッ
ファーメモリ219内に一時保管される映像情報量が増
加する。File System 2側は定期的に GET WRITE
STATUS Command を発行し、バッファーメモリ219
内の一時保管映像情報量をモニターしている。この一時
保管映像情報量が飽和しそうな場合には File System
側で 1)DISCARD PRECEDING COMMAND Command を発行
し、情報記録再生装置内のコマンドキャッシュの一部を
取り消す、 2)次の AV WRiTE Command で情報記録再生装置側
へ転送する映像情報量を制限(減らす)する、 3)情報記録再生装置側へ発行する次の AV WRiTE C
ommand までの発行時間を遅らせ、情報記録再生装置中
のバッファーメモリ219中の一時保管映像情報が少な
くなるまで待つ、のいずれかの処理を行う。
【0540】AVファイル内の部分消去処理方法は,図
61に示すように、情報記憶媒体上に記録されているA
V情報に対して一切の処置を行わず、File System 2
上のFile Entry 情報の書き換え(図61のST0
9)とUDFに関する情報の変更処理のみを行う。そし
て、部分消去した場所を未記録領域として登録するため
に、UDF上の未記録領域情報であるUnallocated Space
Table452もしくはUnallocated Spase Bitmap43
5情報に、上記部分消去場所を書き加える(ST10)。最
後に録画ビデオ管理データファイルに対する管理情報の
書き換え処理を行う(ST11)。
【0541】すなわち図54のステップST08での録
再アプリ1から部分消去位置と範囲を File System
2側に通知する時には図56に示した“ Delete Part
OfFile Command ”(部分消去コマンド)を使用す
る。従来のPCファイルでは相対的にファイルサイズが
小さいため、部分消去後の残りのファイル全体を情報記
憶媒体に重ね書きしていた。そのため従来の SDK
API Command4にはファイル全体の消去コマンドか
ファイル全体の書き換えコマンドしか存在せず、図56
のようなファイル内の部分消去コマンドは存在しなかっ
た。それに対して映像情報(AV情報)を情報記憶媒体
上に記録した場合にはファイルサイズがPCファイルサ
イズに比べてオーダーサイズで大きくなっている。従っ
て従来のファイル全体の書き換えコマンドでは部分消去
処理に大幅な時間がかかってしまう。その問題を解決す
るため本発明では新規に“ Delete Part Of FileCo
mmand ”を追加し、短時間による部分消去処理を可能
にした。図56に示すように“ Delete Part Of Fi
le Command ”ではコマンドパラメーター3403に
『削除開始ポインター』情報と『削除データーサイズ』
情報をAVAddress で指定する形になっている。File
System 2ではAV Address 情報をLBN情報に変
換して Extent の設定変更を行い、その情報を図41
に示すように上記AVファイルに関する File Entry
3520内の AllocationDescriptors 420の書き
換えを行う。
【0542】欠陥管理情報の記録実施例として欠陥 Ex
tent を登録する方法(AV Fileに対して Long Al
location Descriptor を採用し、Implementation Us
eに欠陥フラグを立てる)を示し、部分消去時に未使用
Extent 3548、3549を設定する方法について
説明した。また図44では記録時に発生した欠陥領域3
566を避けて Extent #1 3571、#2 35
72を分割する方法を明示した。
【0543】本発明の他の実施例として上記の方法を組
み合わせて欠陥管理情報と未使用領域情報を記録・管理
する方法に付いて説明する。
【0544】図62の実施例では、Contiguous Data
Area #β 3602内に少量のデーターサイズである
VOB#2 3618を追加記録したため、Contiguous
Data Area #β 3602内の不足分に未使用領域
Extent 3613を設定して有る。次回 AV File
3620に対して映像情報あるいはAV情報を追加記
録する場合には上記未使用領域 Extent 3613の先
頭位置( LBNではh+g、PSNでは k+g の所 )
から記録が開始される。
【0545】図示して無いが過去にVOB#1 361
7とVOB#2 3618の間にVOB#3が Contig
uous Data Area #α 3601と Contiguous Da
taArea #β 3602を一部またいだ形で存在してい
た。そのVOB#3の部分消去に伴い Contiguous Da
ta Area #α 3601と Contiguous DataArea
#β 3602をまたいだVOB#3の部分に対して図
44で説明した処理を行い、未使用領域 Extent 36
11と未使用領域 Extent 3612をFile System
2側で設定した。またVOB#1の記録時にLBNが
“ h+a”から“ h+b-1 ”の範囲でECCブロック単
位での欠陥が発見されたのでそこには映像情報またはA
V情報を記録せずに欠陥領域 Extent 3609として
設定した。このように Contiguous Data Area #α
3601と Contiguous Data Area #β 360
2内には記録領域 Extent 3605と、欠陥領域 Ex
tent 3609、記録領域 Extent 3606、未使用
領域 Extent 3611、未使用領域 Extent 361
2、記録領域 Extent 3607、未使用領域 Extent
3613が並ぶがそれらは全て AV File 362
0の一部と見なされ、図62の下側に説明して有るよう
に AV File 3620の FileEntry 内の Alloc
ation Descriptors として全ての Extent が登録さ
れる。
【0546】特に図62での大きな特徴として、欠陥管
理情報領域(DMA)内のTertiaryDefect Map(TD
M) 3472に示すような独立してまとまった欠陥管
理テーブルを持たず、File Entry 内に登録された欠
陥領域 Extent 3609情報のみが欠陥管理情報にな
っている。 AV File 3620の File Entry
内 Allocation Descriptors での各 Extent の属
性識別情報は図63(f)に示す Implementation Us
e 3528内に記録されている。すなわち図63では
Allocation Descriptors の記述方法としてLong Al
location Descriptorの記述方式を採用し、Implementa
tion Use 3528の値として“ 0h ”の時は
“記録領域の Extent ”を表し、“ Ah ”の時は
“未使用領域の Extent ”、“ Fh ”の時は“欠
陥領域の Extent ”を意味している。UDFの正式な
規格上では Implementation Use 3528は6バイ
トで記述する事になっているが、図63では説明の簡略
化のため下位4ビットのみの表現としている。図62で
は欠陥領域と未使用領域ともにLBNとPSNが設定さ
れており、LBNとPSNは全て平行移動した値となっ
ている。すなわち Linear Replacement 処理の結果
生じるようにPSNに対するLBNの飛びが発生しない
所に本発明実施例の特徴がある。また記録領域 Extent
3605、3606、3607が存在する箇所のみに
AV Address が付与されている。このAV Addre
ss はAVFile3620内の欠陥領域 Extent 360
9と未使用領域 Extent 3611、3612、361
3を除いた全セクターに対してFile Entry 内に記述
された Allocation Descriptors の記述順に従って
順に番号が設定された格好になっている。すなわち記録
領域 Extent 3605の最初のセクターのLBNは
“ h ”、PSNは“ k ”であり、AV Address
は“ 0 ”に設定され、記録領域 Extent 360
7の最初のセクターのLBNは“ h+f ”、PSNは
“ k+f ”であり、AV Address は“ a+c-b ”
となっている。
【0547】DVD−RAMディスクに対してはECC
ブロック502単位で情報が記録されている。従って本
発明実施例の図62でもECCブロック単位で記録され
るよう File System 2側できちんと管理されてい
る。すなわち Extent 設定によりECCブロック単位
の記録が行えるよう File System 2が制御してい
る。具体的内容で説明すると図62の“a”“b”
“d”“e”“j”が全て“16の倍数”になるように
設定され、Contiguous Data Area #α 3601と
Contiguous Data Area #β 3602の開始位置は
ECCブロック内先頭位置、終了位置はECCブロック
内終了位置となるように設定されている。
【0548】欠陥領域はECCブロック単位で欠陥処理
されるため欠陥領域 Extent 3609の開始と終了位
置はECCブロック内の開始位置と終了位置に一致して
いる。図62での個々のVOB#1 3616、361
7とVOB#2 3618サイズは必ずしも16セクタ
ー単位で記録される必要が無く、VOB#1 361
6、3617とVOB#2 3618の部分的なECC
ブロックからのはみ出し分は未使用領域 Extent 36
11、3612、3613サイズで補正されている。
【0549】図62に示した実施例での映像情報または
AV情報の記録方法も図51と同様な記録方法を採用し
ている。唯一異なる部分は図55でのST4−01での
DMA領域内のターシャリーディフェクトリスト; Te
rtiary Defect List(TDL) 3414への記録が
不用となり、ST4−04での Extent 情報に欠陥Ex
tent 3609と未使用領域 Extent 3611、36
12、3613が加わる。
【0550】再生手順では “ AVAddress → L
BN変換 → PSN変換 ”は行うが、“ AVAddr
ess → LBN変換 ”時に File Entry 内の Al
location Descriptors から各 Extent の属性を検
出し、記録領域 Extent 3605、3606、360
7のみを再生の対象にする(欠陥 Extent 3609や
未使用領域 Extent 3611、3612、3613に
対する取捨選択処理)を行う所に大きな特徴がある。
【0551】またファイル内の部分消去処理時にもAV
ファイルの File Entry 内の Extent 情報書き換
え処理(ST09)時に Contiguous Data Area サ
イズとECCブロック境界領域場所を加味して適宜 未
使用領域 Extent の挿入処理が必要となる。
【0552】次に上記した本発明の要旨をまとめると次
のようになる。
【0553】即ち(1)、情報記憶媒体上に記録する第
1の記録単位とは2048kBytes毎のセクター単位を
意味し、1個のセクターに対して論理アドレスLBNが
設定されている。図32ないし図33に示すように 連
続したLBNを有するセクターが集合して Extent #
α 3166、#γ 3168、#δ 3169を構成
している。第2の記録単位とは Contiguous Data Ar
ea の事を示し、図42、図43に示すようにCDAサ
イズと Extent サイズは一致するか、もしくは図44
に示すようにExtent #6 3546、#7 3547
のサイズはCDA#β、#δサイズより小さい。また図
40に示すように原則としてはAV情報は Contiguous
Data Area #1 3505、#2 3506、#3
3507単位で情報記憶媒体上に記録するが、追加記
録された映像情報3513、3514のデーターサイズ
が Contiguous Data Area サイズより小さい場合に
は図40のように未使用領域3515、3516を定義
する図40のように未使用領域3515、3516を定
義し、次に記録する情報を前記未使用領域の開始位置か
ら記録するように設定することにより例えば“ワンショ
ット録画”などのように短時間分の映像を順次記録した
後、その情報を連続して再生する事ができる。
【0554】本発明方法を用いず、情報記憶媒体の至る
所に短時間分の映像を点在記録させると光学ヘッドのア
クセス時間により制約を受け、順次記録した映像を連続
した再生が不可能となり、ユーザーに対して間欠的な映
像を提供することになる。
【0555】また(2)、図52に示した方法により情
報の種類(PCファイルかAVファイルか)を判別し、
情報記憶媒体に対するコマンドを従来の WRITE コマ
ンド( 欠陥処理方法は Linear Replacement 法を
使用 )を採用するか図57に示す AV WRITE コマ
ンド( 欠陥処理方法は Skipping Replacement 法
を使用 )を採用するか判断し、PCファイルに対して
は Contiguous DataArea を意識せずに Extent 設
定を行い、AVファイルに対しては Contiguous Data
Area 単位でAV情報の記録を行うと共に Contiguo
us Data Area内の記録情報の端数に対して未使用領域
を設定する。
【0556】PC情報では記録時の連続性は必ずしも必
須ではないが、AV情報記録時には連続記録が必須条件
となる。従ってAV情報を自動的に識別し、Contiguous
Data Area 単位での記録と端数に対する未使用領域
の設定を行うことによりAV情報に対する連続記録を確
保できる。
【0557】また、(3)、Contiguous Data Area
サイズを所定サイズ以内に規定している。これによりA
V情報に対して安定的に連続記録を保証できる。
【0558】更に(4)、図40(d)に示すように未
使用領域サイズを File System上の『トータル Exte
nt Size(つまりファイルサイズ) − Information
Length 』とすると従来のDVD−RAM用のUDF
規格を変更することなく、非常に簡単な方法で未使用領
域3515、3516の管理が行える。
【0559】また(5)、未利用領域を“未使用VO
B”として扱い、録再アプリ側で管理すると言うのは第
4クレーム内容とは別の発明(異なる具体的実施例)に
なる。図43(b)に示した未使用VOB3552、3
553に対する管理情報は図26(f)に示した Vide
o Object Control Information 1107内に記録
され、具体的には図34に示した未使用VOB#A 3
196内のデーター構造を持つ。これによりAV情報内
容を知っている録再アプリ1側で未使用領域を管理する
ことにより細かい未使用領域管理が可能。
【0560】さらに(6)、また再記録時(追加記録
時)にはファイル内の未使用領域の開始位置から記録す
る内容は図40に示して有り、未使用領域3515の開
始位置から追加記録された映像情報3514を記録して
いる。図40のように未使用領域3515、3516を
定義し、次に記録する情報を前記未使用領域の開始位置
から記録するように設定することにより例えば“ワンシ
ョット録画”などのように短時間分の映像を順次記録し
た後、その情報を連続して再生する事ができる。
【0561】本発明方法を用いず、情報記憶媒体の至る
所に短時間分の映像を点在記録させると光学ヘッドのア
クセス時間により制約を受け、順次記録した映像を連続
した再生が不可能となり、ユーザーに対して間欠的な映
像を提供することになる。
【0562】また(7)、情報の部分消去時には File
System 上はCDA単位で削除処理を行い、端数部分
を未使用領域として残す方法として本発明では図43の
ように録再アプリ1側が管理する未使用VOB355
2、3553を設定する方法と、図44に示すように未
使用 Extent 3548、3549として残す方法とが
ある。
【0563】AVファイル内に点在して消去部分が発生
した場合、図43、図44で示すようにCDA#γ 3
537単位で完全削除を行い、残りの部分を未使用領域
として残すことにより、再度別のAV情報を記録する
(再利用する)時に(削除時にCDA単位で削除して有
るので)この場所に新たなCDAを設定しやすく、新し
いCDA設定が容易となる。
【0564】さらにまた、本発明の他の手段として、上
記(1)に対して第1の記録単位として2048kByte
sのセクター単位は同じであるが、第2の記録単位とし
てセクターを16個集めてエラー訂正を行う単位として
ECCブロックとし、このECCブロック内に未使用領
域を有するように記録する方法、そして上記(4)に対
応する他の手段として未使用領域に対して未使用領域エ
クステント(Extent)として、ファイルエントリー(Fi
le Entry)内で管理する方法も本発明内に含まれる。
【0565】このように未使用領域を含ませたECCブ
ロック単位で記録することにより、ECCブロック内部
の一部を変更するためECCブロック内データを再生
し、デインターリーブの後、データを変更してインター
リーブを行なった後記録すると言うリード・モディファ
イ・ライト処理を行う必要なく、直接ECCブロック単
位で書き重ね処理ができることによるオーディオビデオ
(AV)情報に適した高速記録が可能になるという利点
が生じる。
【0566】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
情報記憶媒体上に多量の欠陥領域が存在しても影響を受
けることなく安定に連続記録を行うことが可能な記録方
法およびそれを行う情報記録再生装置を提供できる。ま
た上記安定した連続記録に最も適した形式で情報が記録
されている情報記憶媒体(およびそこに記録されている
情報のデータ構造)を提供することができる。
【0567】また更に情報記憶媒体上に多量の欠陥領域
が存在しても録画再生アプリケーションソフトレイヤー
に負担をかけることなく(録画再生アプリケーションソ
フトレイヤーに欠陥管理をさせる事無く)安定に映像情
報管理をさせるための環境設定方法(具体的にはシステ
ムとしての映像情報記録・再生・編集方法)を提供する
ことができる。また本発明により上記環境を実現するた
めの最適なシステムを有する情報記録再生装置や情報記
録再生装置も提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の特徴部の一形態の説明図。
【図2】 この発明に係る情報記録再生装置とアプリケ
ーションブロックの全体構成を示す図。
【図3】情報記録再生部内の構成説明図。
【図4】情報記録再生部における論理ブロック番号の設
定動作の説明図。
【図5】情報記録再生部における欠陥部処理動作の説明
図。
【図6】録画再生アプリケーションソフトを用いてパー
ソナルコンピュータ上で映像情報の記録再生処理を行う
場合のパーソナルコンピュータ上のプログラムソフトの
階層構造と各階層であつかうアドレス空間の関係を示す
説明図。
【図7】パーソナルコンピュータの構成説明図。
【図8】DVD-RAMディスク内の概略記録内容のレイアウ
トの説明図。
【図9】DVD-RAMディスク内のリードインエリア内の構
成を示す説明図。
【図10】DVD-RAMディスク内のリードアウトエリア内
の構成を示す説明図。
【図11】物理セクタ番号と論理セクタ番号の関係を示
す説明図。
【図12】データエリアへ記録されるセクタ内の信号構
造を示す説明図。
【図13】データエリアへ記録される情報の記録単位を
示す説明図。
【図14】データエリア内でのゾーンとグループの関係
を示す説明図。
【図15】DVD-RAMディスクでの論理セクタ設定方法の
説明図。
【図16】データエリア内での欠陥領域に対する交替処
理方法の説明図。
【図17】UDFに従って情報記憶媒体上にファイルシス
テムを記録した例を示す図。
【図18】図17の続きを示す図。
【図19】階層化されたファイルシステムの構造と情報
記憶媒体上への記録された情報内容との基本的な関係を
簡単に示す図。
【図20】ロングアロケーション記述子の内容の例を示
す図。
【図21】ショートアロケーション記述子の内容の例を
示す図。
【図22】アンロケイテドスペイスエントリーの記述内
容をの説明図。
【図23】ファイルエントリーの記述内容を一部示す説
明図。
【図24】ファイル識別記述子の記述内容を一部示す説
明図。
【図25】ファイルシステム構造の例を示す図。
【図26】録画再生可能な情報記憶媒体上のデータ構造
の説明図。
【図27】情報記憶媒体上に記録されるAVファイル内の
データ構造の説明図。
【図28】データエリア内データファイルのディレクト
リー構造の説明図。
【図29】プログラムチェーン制御情報内のデータ構造
の説明図。
【図30】プログラムチェーンを用いた映像情報再生例
を示す説明図。
【図31】録画再生アプリケーションソフト側でAVファ
イル内に未使用領域を設定した場合の映像情報記録位置
設定方法の説明図。
【図32】AVファイルにおける論理ブロック番号とAV
アドレスとの間の関係を示す図。
【図33】本発明の各実施形態において録画再生アプリ
ケーション側でAVファイル内の未使用領域を管理する
場合にAVファイル内を部分消去したときの取り扱い方法
の説明図。
【図34】ビデオオブジェクト制御情報内部のデータ構
造の説明図。
【図35】記録信号の連続性を説明するために示した記
録系システムの概念図。
【図36】記録系において最もアクセス頻度が高い場合
の半導体メモリ内の情報保存量の状態説明図。
【図37】記録系において映像情報記録時間とアクセス
時間のバランスが取れている場合の半導体メモリ内の情
報保存量の状態説明図。
【図38】本発明の各実施の形態においてコンティギュ
アスデータエリアの境界位置を録画再生アプリケーショ
ンで管理する場合のアロケーションマップテーブル内の
データ構造説明図。
【図39】情報記録再生装置が欠陥管理情報を管理する
場合のスピッキングリプレイスメントとリニアリプレイ
スメントとの比較のための説明図。
【図40】本発明の各実施における追加記録映像情報と
コンティギュアスデーエリア内の未使用領域の説明図。
【図41】ファイル毎に指定されるインフォメーション
レングスの記録場所と各エクステント毎の属性記述箇所
の説明図。
【図42】本発明の各実施の形態におけるAVファイル
内の部分削除処理方法に関する説明図。
【図43】同じく本発明の各実施の形態におけるAVフ
ァイル内の部分削除処理方法の別の例に関する説明図。
【図44】同じく本発明の各実施の形態におけるAVフ
ァイル内の部分削除処理方法の別の例に関する説明図。
【図45】本発明の一実施例におけるコンティギュアス
デーエリア境界位置情報内容とその記録場所の説明図。
【図46】本発明に係るエクステント内未使用領域設定
方法の他の例を示す説明図。
【図47】本発明に係る一実施例における欠陥領域を含
めた記録方法の説明図。
【図48】本発明に係る一実施例における欠陥領域を避
けた記録方法の説明図。
【図49】本発明に係る一実施例におけるコンティギュ
アスデータエリア設定方法と記録前のエクステント事前
設定方法の説明図。
【図50】この発明に係る情報記録再生装置の概略構成
を示す図。
【図51】本発明における映像情報の記録手順の概略を
示す図。
【図52】図51のステップST01の詳細を示す図。
【図53】図51のステップST02の詳細を示す図。
【図54】図51のステップST03の詳細を示す図。
【図55】図51のステップST04の詳細を示す図。
【図56】本発明の実施の形態において映像情報記録時
に使用する各種APIコマンドの内容を示す図。
【図57】本発明の実施の形態に係る情報記録再生装置
に対するコマンドを示す説明図。
【図58】本発明に係るAVファイルの識別情報が記録さ
れている箇所を示す説明図。
【図59】本発明に係るAVファイルの識別情報が記録さ
れている箇所の他の例を示す説明図。
【図60】本発明に係る映像情報の連続記録方法を説明
するために示した概念図。
【図61】本発明に係るAVファイル内の部分消去の手順
を示す図。
【図62】本発明に係る情報記録方法の他の例を説明す
るために示した説明図。
【図63】図62に示した実施の形態により記録される
情報内容とエクステント属性の関係を示す説明図。
【符号の説明】
100…光ディスク、1004…データエリア、723
…ユーザエリア、724…スペアエリア、3443、3
444…記録領域、3452…欠陥領域、3456…代
替領域、3459…非記録領域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 20/10 G11B 27/00 H04N 5/92 G06F 3/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】AVデータ及びコントロール情報が記録さ
    れる情報記録媒体において、 前記AVデータが保存されるAVファイルと、前記AV
    ファイルの記録位置を管理するファイル管理情報とが定
    義されており、 前記ファイル管理情報は、前記AVファイルのためのフ
    ァイルエントリー情報を含み、このファイルエントリー
    情報には、AVファイルの識別情報、及び前記AVファ
    イルを構成するエクステント毎の記録位置情報を示すア
    ロケーション記述子を含み、 前記AVファイルへの情報処理方法を設定したアプリケ
    ーション層と、ファイルシステムの層と、情報記録再生
    の制御を設定したディスクドライブ層とが設定され、 前記情報記録媒体に対するアドレス情報に関しては、前
    記アプリケーション層がAVアドレスをアドレス情報と
    して用い、前記ファイルシステム層が論理ブロック番号
    と論理セクタ番号をアドレス情報として使用し、前記デ
    ィスクドライブ層が物理セクタ番号をアドレス情報とし
    て使用し、前記論理ブロック番号と前記論理セクタ番号
    とが互いに関連付けられ、前記論理セクタ番号と前記物
    理セクタ番号とが関連付けられ、 前記AVファイル内の前記AVデータは前記情報記録媒
    体内にエクステント毎に物理的に点在させて記録され、
    前記AVファイルは,前記点在したAVデータを接続し
    て連続させたAVアドレスで管理され、且つ前記AVフ
    ァイルの先頭はAVアドレス“0”として設定され, 前記AVファイル内は前記AVデータが集合して複数の
    ビデオオブジェクトを形成しており、 前記コントロール情報は前記AVデータの再生順を管理
    するものであり、 前記コントロール情報内には,対応する前記ビデオオブ
    ジェクトを前記AVアドレスに基づいて管理するビデオ
    オブジェクト情報が含まれ、このビデオオブジェクト情
    報は,前記ビデオオブジェクトの各先頭位置を前記AV
    アドレスの内容で示し、 前記複数のビデオオブジェクトがグルーピングされてプ
    ログラムとして管理され,、かつ複数の前記プログラム
    がプログラムセットを構成する構造である事を特徴とす
    情報記録媒体。
  2. 【請求項2】AVデータ及びコントロール情報が記録さ
    れる情報記録媒体に対して情報を記録する情報記録方法
    において、 前記AVデータが保存されるAVファイルと、前記AV
    ファイルの記録位置を管理するファイル管理情報とが定
    義されており、 前記ファイル管理情報は、前記AVファイルのためのフ
    ァイルエントリー情報を含み、このファイルエントリー
    情報には、AVファイルの識別情報、及び前記AVファ
    イルを構成するエクステント毎の記録位置情報を示すア
    ロケーション記述子を含み、 前記AVファイルへの情報処理方法を設定したアプリケ
    ーション層と、ファイルシステムの層と、情報記録再生
    の制御を設定したディスクドライブ層とが設定され、 前記情報記録媒体に対するアドレス情報に関しては、前
    記アプリケーション層がAVアドレスをアドレス情報と
    して用い、前記ファイルシステム層が論理ブロック番号
    と論理セクタ番号をアドレス情報として使用し、前記デ
    ィスクドライブ層が物理セクタ番号をアドレス情報とし
    て使用し、前記論理ブロック番号と前記論理セクタ番号
    とが互いに関連付けられ、前記論理セクタ番号と前記物
    理セクタ番号とが関連付けられ、 前記AVファイル内の前記AVデータは前記情報記録媒
    体内にエクステント毎に物理的に点在させて記録され、
    前記AVファイルは,前記点在したAVデータを接続し
    て連続させたAVアドレスで管理され、且つ前記AVフ
    ァイルの先頭はAVアドレス“0”として設定され, 前記AVファイル内は前記AVデータが集合して複数の
    ビデオオブジェクトを形成しており、 前記コントロール情報は前記AVデータの再生順を管理
    するものであり、 前記コントロール情報内には,対応する前記ビデオオブ
    ジェクトを前記AVア ドレスに基づいて管理するビデオ
    オブジェクト情報が含まれ、このビデオオブジェクト情
    報は,前記ビデオオブジェクトの各先頭位置を前記AV
    アドレスの内容で示し、 前記複数のビデオオブジェクトがグルーピングされてプ
    ログラムとして管理され,、かつ複数の前記プログラム
    がプログラムセットを構成する構造であり、 前記情報記録媒体にAVファイルを記録もしくは書き換
    えるステップと、 前記コントロール情報を記録もしくは書き換えるステッ
    プとを有したことを特徴とする 情報記録方法。
  3. 【請求項3】AVデータ及びコントロール情報が記録さ
    れる情報記録媒体に対して記録された情報を再生する情
    報再生方法において、 前記AVデータが保存されるAVファイルと、前記AV
    ファイルの記録位置を管理するファイル管理情報とが定
    義されており、 前記ファイル管理情報は、前記AVファイルのためのフ
    ァイルエントリー情報を含み、このファイルエントリー
    情報には、AVファイルの識別情報、及び前記AVファ
    イルを構成するエクステント毎の記録位置情報を示すア
    ロケーション記述子を含み、 前記AVファイルへの情報処理方法を設定したアプリケ
    ーション層と、ファイルシステムの層と、情報記録再生
    の制御を設定したディスクドライブ層とが設定され、 前記情報記録媒体に対するアドレス情報に関しては、前
    記アプリケーション層がAVアドレスをアドレス情報と
    して用い、前記ファイルシステム層が論理ブロック番号
    と論理セクタ番号をアドレス情報として使用し、前記デ
    ィスクドライブ層が物理セクタ番号をアドレス情報とし
    て使用し、前記論理ブロック番号と前記論理セクタ番号
    とが互いに関連付けられ、前記論理セクタ番号と前記物
    理セクタ番号とが関連付けられ、 前記AVファイル内の前記AVデータは前記情報記録媒
    体内にエクステント毎に物理的に点在させて記録され、
    前記AVファイルは,前記点在したAVデータを接続し
    て連続させたAVアドレスで管理され、且つ前記AVフ
    ァイルの先頭は AVアドレス“0”として設定され, 前記AVファイル内は前記AVデータが集合して複数の
    ビデオオブジェクトを形成しており、 前記コントロール情報は前記AVデータの再生順を管理
    するものであり、 前記コントロール情報内には,対応する前記ビデオオブ
    ジェクトを前記AVアドレスに基づいて管理するビデオ
    オブジェクト情報が含まれ、このビデオオブジェクト情
    報は,前記ビデオオブジェクトの各先頭位置を前記AV
    アドレスの内容で示し、 前記複数のビデオオブジェクトがグルーピングされてプ
    ログラムとして管理され,、かつ複数の前記プログラム
    がプログラムセットを構成する構造であり、 前記コントロール情報を再生するステップと前記AVフ
    ァイルからAVデータを再生するステップとを有したこ
    とを特徴とする 情報再生方法。
  4. 【請求項4】AVデータ及びコントロール情報が記録さ
    れる情報記録媒体に対して記録された情報を再生する情
    報再生装置において、 前記AVデータが保存されるAVファイルと、前記AV
    ファイルの記録位置を管理するファイル管理情報とが定
    義されており、 前記ファイル管理情報は、前記AVファイルのためのフ
    ァイルエントリー情報を含み、このファイルエントリー
    情報には、AVファイルの識別情報、及び前記AVファ
    イルを構成するエクステント毎の記録位置情報を示すア
    ロケーション記述子を含み、 前記AVファイルへの情報処理方法を設定したアプリケ
    ーション層と、ファイルシステムの層と、情報記録再生
    の制御を設定したディスクドライブ層とが設定され、 前記情報記録媒体に対するアドレス情報に関しては、前
    記アプリケーション層がAVアドレスをアドレス情報と
    して用い、前記ファイルシステム層が論理ブロック番号
    と論理セクタ番号をアドレス情報として使用し、前記デ
    ィスクドライブ層が物理セクタ番号をアドレス情報とし
    て使用し、前記論理ブロック番号と前記 論理セクタ番号
    とが互いに関連付けられ、前記論理セクタ番号と前記物
    理セクタ番号とが関連付けられ、 前記AVファイル内の前記AVデータは前記情報記録媒
    体内にエクステント毎に物理的に点在させて記録され、
    前記AVファイルは,前記点在したAVデータを接続し
    て連続させたAVアドレスで管理され、且つ前記AVフ
    ァイルの先頭はAVアドレス“0”として設定され, 前記AVファイル内は前記AVデータが集合して複数の
    ビデオオブジェクトを形成しており、 前記コントロール情報は前記AVデータの再生順を管理
    するものであり、 前記コントロール情報内には,対応する前記ビデオオブ
    ジェクトを前記AVアドレスに基づいて管理するビデオ
    オブジェクト情報が含まれ、このビデオオブジェクト情
    報は,前記ビデオオブジェクトの各先頭位置を前記AV
    アドレスの内容で示し、 前記複数のビデオオブジェクトがグルーピングされてプ
    ログラムとして管理され,、かつ複数の前記プログラム
    がプログラムセットを構成する構造であり、 前記情報記録媒体に記録されている前記AVデータを再
    生する場合、 前記コントロール情報を再生する手段と前記AVファイ
    ルからAVデータを再生する手段を具備したことを特徴
    とする 情報再生装置。
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