JP3375723B2 - プラズマディスプレイパネルの障壁形成方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの障壁形成方法

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JP3375723B2
JP3375723B2 JP8718794A JP8718794A JP3375723B2 JP 3375723 B2 JP3375723 B2 JP 3375723B2 JP 8718794 A JP8718794 A JP 8718794A JP 8718794 A JP8718794 A JP 8718794A JP 3375723 B2 JP3375723 B2 JP 3375723B2
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滋 外山
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  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマディスプレイ
パネル(以下、PDPと記す)の製造工程に係わるもの
であり、詳しくは放電空間としてのセルを構成する障壁
の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ガス放電パネルであるPDP
は、2枚の基板に挟まれた微小な放電空間としてのセル
を多数備えており、セルごとに放電して蛍光体を発光さ
せるようになっている。これらの微小セル間の干渉を防
ぐために各セルを区画する高さ150〜200μm程度
の障壁を設ける必要がある。さらにプラズマディスプレ
イの中には、図9に示すように、DC型PDPにおける
プライミングスリットPSを設けた障壁4のごとく上部
に切込みの入った障壁、言い換えれば2以上の多
造を有する障壁を必要とするものがある。なお、図9に
おいて1はガラス基板、7は電極、8はレベリング材を
示している。
【0003】このような多の立体構造を有する障壁
は、従来はスクリーン印刷法により形成されている。そ
して、一般にスクリーン印刷法では1回に印刷される厚
膜の厚さは数10μmであることから、これを多数回繰
り返すことにより数100μmの高さの障壁を基板上に
形成しており、特に多構造を有する障壁は、ごとに
異なるパターンの版を用いて重ね印刷することにより形
成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしなから、従来の
スクリーン印刷法では、重ね刷りの各段階における版の
伸長率の変化や印刷位置のずれのために、基板のサイズ
が大きくなるに従って基板の全面にわたり均一な加工形
状の障壁を形成することが困難になるという問題点があ
った。また、障壁の高さ精度や障壁上の段差の高さ精度
が版の厚みに依存する他、版のメッシュのピッチや太さ
により加工精度が規制されるという問題点もあった。
【0005】本発明は、このような問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的とするところは、基板のサイズ
如何にかかわらず、多構造を有する障壁を基板の全面
にわたり均一かつ高精度に形成できるようにしたPDP
の障壁形成方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る第1の方法は、基板上に段差のある障
壁を形成するプラズマディスプレイパネルの障壁形成方
法であって、基板上若しくは電極或いは既に加工され焼
成された障壁用ガラスペースト等の下地を有する基板上
に障壁用ガラスペーストを塗布して乾燥する工程と、こ
の障壁用ガラスペーストの上にフォトリソグラフィによ
りブラストマスクを形成する工程と、障壁用ガラスペー
ストのうちブラストマスクにより遮蔽されていない部分
をサンドブラスト加工法により研削する工程と、ブラス
トマスクを剥離する工程と、基板を焼成する工程とから
なるサイクルを複数回繰り返すことを特徴としている。
【0007】また、同様の目的を達成するために、本発
明に係る第2の方法は、基板上に段差のある障壁を形成
するプラズマディスプレイパネルの障壁形成方法であっ
て、電極或いは既に加工され焼成された障壁用ガラスペ
ースト等の下地を有する基板上に障壁用ガラスペースト
を均一に塗布する工程と、乾燥によりこの障壁用ガラス
ペーストの厚みを減少させると同時に下地の凹凸パター
ンに対応した膨らみを障壁用ガラスペーストの表面に表
出させる工程と、この障壁用ガラスペーストの上にフォ
トリソグラフィによりブラストマスクを形成する工程
と、このブラストマスクに遮蔽されていない部分の障壁
用ガラスペーストをサンドブラスト加工法により研削す
る工程と、ブラストマスクを剥離する工程と、基板を焼
成する工程とからなるサイクルを複数回繰り返すことを
特徴としている。
【0008】また、同様の目的を達成するために、本発
明に係る第3の方法は、基板上に段差のある障壁を形成
するプラズマディスプレイパネルの障壁形成方法であっ
て、基板上若しくは電極等の下地を有する基板上に障壁
用ガラスペーストを塗布する第1工程と、フォトリソグ
ラフィによりブラストマスクを形成し、このブラストマ
スクに遮蔽されていない部分の障壁用ガラスペーストを
サンドブラスト加工法により任意の深さだけ研削した後
でブラストマスクを剥離することを所望の立体形状の障
壁が形成されるまで繰り返す第2工程と、基板を焼成す
る第3工程とを行うことを特徴としている。
【0009】
【作用】上述の第1の方法では、障壁用ガラスペースト
が焼成により極めて研削されにくくなることを利用し
て、各層ごとに障壁用ガラスペーストの塗布及び乾燥、
フォトリソグラフィによるブラストマスクの形成、サン
ドブラスト加工法による障壁用ガラスペーストの研削、
ブラストマスクの剥離、基板の焼成を繰り返すことによ
り、段差のある障壁が段階的に形成される。すなわち、
サンドブラスト加工法では、対象となる材料ごとに被研
削速度が大きく異なるので、各段階において焼成前の障
壁用ガラスペーストのみを選択的に研削することができ
る。
【0010】また、第2の方法では、最も高くなるべき
障壁における最下層の凹凸パターンが最初に形成され、
より低い障壁の凹凸パターンを形成する際に既に形成さ
れた凹凸パターンの上に一段上層が順次積層させられる
ことにより、段差のある障壁が形成される。凹凸のある
基板の上に障壁用ガラスペーストを塗布した場合、塗布
直後の未乾燥状態では表面の高さが均一であっても、乾
燥時には障壁用ガラスペーストの表面にこの凹凸に対応
した膨らみが表出する。したがって、より高くなる障壁
における形成途上の凹凸パターンを覆うように障壁用ガ
ラスペーストを未乾燥状態において表面が均一な高さに
なるように塗布し、次いでこれを乾燥させることにより
凹凸パターンに対応した膨らみを表出させ、その上に上
記の層より一段上層のパターンを有するブラストマスク
を形成し、サンドブラスト加工法により障壁用ガラスペ
ーストを研削し、ブラストマスクを剥離し、基板を焼成
することを繰り返すことにより、段差のある障壁が形成
される。
【0011】また、第3の方法では、深さの異なる凹凸
パターンごとにブラストマスクを取り替えつつ、サンド
ブラスト加工法により焼成前の障壁用ガラスペーストを
研削することにより、段差のある障壁が形成される。サ
ンドブラスト加工法では、加工時間を調節することによ
り均一かつ任意の深さにパターンを研削することが可能
である。
【0012】そしていずれの方法においても、ブラスト
マスクを形成するのにフォトリソグラフィを使うので位
置ずれは発生しにくい。すなわち、一般にフォトリソグ
ラフィにより形成されたパターンの形状や位置精度は、
スクリーン印刷法により形成されたパターンのそれより
も優れているのみならず、基板の面積に依存しないから
である。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。
【0014】(実施例1)図1及び図2は本発明に係る
第1の方法の一例を示す工程図である。本実施例では2
段階(下層及び上層、同一層内での平面パターンは同
じ)の高さを有する障壁を下層、上層の順に形成する場
合について説明するが、3段階以上の高さを有する障壁
の形成も可能である。
【0015】まず、ガラス基板1の上に電極及びレベリ
ング材よりなる電極層2を形成し、その上に障壁用ガラ
スペースト3を表面の高さが均一となるようにブレード
コーター等の塗布装置により塗布して乾燥させる(図1
a)。このときの障壁用ガラスペースト3の高さは障壁
下層の高さになるようにする。
【0016】次に、この障壁用ガラスペースト3の上に
レジスト5を均一に塗布して乾燥させる(図1b)。こ
のときに使用するレジスト材料はポジ型でもネガ型でも
構わない。次いで、形成したい障壁下層のパターンに対
応するフォトマスクを使い、レジスト5を露光して現像
する(図1c)。ただし、使用するレジスト材料がポジ
型であれば、フォトマスクのパターンは、遮光部を後の
サンドブラスト加工工程で障壁として残したい部分に、
光透過部を研削したい部分にそれぞれ対応させる。他
方、使用するレジスト材料がネガ型であれば、フォトマ
スクのパターンは、光透過部を後のサンドブラスト加工
工程で障壁として残したい部分に、遮光部を研削したい
部分にそれぞれ対応させる。なお、以下、上記の工程で
形成されたパターン状のレジスト5をブラストマスク
5’と表記する。
【0017】次に、サンドブラスト加工法により、ブラ
ストマスク5’により遮光されていない部分の障壁用ガ
ラスペースト3を電極層2の表面まで研削する(図1
d)。このとき、電極層2は障壁用ガラスペースト3よ
りも耐サンドブラスト性があって研削されにくいので、
障壁用ガラスペースト3のみを選択的に研削することが
できる。次いで、ブラストマスク5’を剥離し(図1
e)、基板1を焼成することにより障壁下層4が形成さ
れる(図1f)。この焼成工程により、障壁下層4の耐
サンドブラスト性は飛躍的に上昇する。また、さらに障
壁用ガラスペーストを上から塗布してもその溶剤により
形成途上の障壁が変形等の影響を受けることがなくな
る。
【0018】次に、再び障壁用ガラスペースト3をブレ
ードコーター等の塗布装置により塗布して乾燥させる
(図2g)。このときの障壁用ガラスペースト3の厚さ
は障壁上層の高さになるようにする。次いで、この障壁
用ガラスペースト3の上にレジスト5を均一に塗布して
乾燥させる(図2h)。そして、形成したい障壁上層の
パターンを有するフォトマスクを使い、レジスト5を露
光して現像することによりブラストマスク5’を形成す
る(図2i)。
【0019】次に、再びサンドブラスト加工法により、
ブラストマスク5’により遮光されていない部分の障壁
用ガラスペースト3を電極層2の表面若しくは焼成済み
の障壁下層4の表面まで研削する(図2j)。このと
き、電極層2及び焼成済みの障壁下層4は障壁用ガラス
ペースト3よりも耐サンドブラスト性があって研削され
にくいので、障壁用ガラスペースト3のみを選択的に研
削することができる。
【0020】最後に、ブラストマスク5’を基板1より
剥離し(図2k)、基板1を焼成することにより所望の
構造を有する障壁4が形成される(図2l)。
【0021】〔具体例1〕まず、Ni電極及びレベリン
グ材よりなる電極層を形成したガラス基板の上に、厚さ
175μm(乾燥時)の障壁用ガラスペーストをブレー
ドコーターにより全面に塗布した。次に、全面に厚さ1
5μm(乾燥時)のPVA系レジストをブレードコータ
ーにより塗布した後、このレジストに130mJ/cm
2 の紫外線を照射して露光し、さらに水道水で現像する
ことによってブラストマスクを形成した。次いで、アル
ミナ粉体を用いてサンドブラスト加工法により障壁用ガ
ラスペーストを電極層の表面まで研削した。そしてブラ
ストマスクを剥離液で剥離した後、基板をおよそ580
℃で焼成することにより障壁下層を形成した。
【0022】その後、再び全面に障壁用ガラスペースト
を電極層表面より障壁下層も含めて厚さ200μm(乾
燥時)でブレードコーターで塗布した。次に、上記のも
のと同じPVA系レジストをブレードコーターにより厚
さ15μm(乾燥時)で塗布し、このレジストに130
mJ/cm2 の紫外線を照射して露光し、水道水で現像
することによってブラストマスクを形成した。次いで、
再びアルミナ粉体を用いてサンドブラスト加工法により
障壁用ガラスペーストを研削し、最後にブラストマスク
を上記の剥離液で剥離し、基板をおよそ580℃で焼成
することにより、上部に25μmの段差を有する障壁を
基板全面にわたって均一に形成することができた。
【0023】(実施例2)図3及び図4は本発明に係る
第2の方法の一例を示す工程図である。本実施例では2
段階(下層及び上層、同一層内での平面パターンは同
じ)の高さを有する障壁を下層、上層の順に請求項2の
全工程を2サイクル繰り返すことにより形成する。な
お、この第2の方法によれば、3段階以上の高さを有す
る障壁の形成も可能である。
【0024】まず、ガラス基板1の上に電極及びレベリ
ング材よりなる電極層2を形成し、その上に障壁用ガラ
スペースト3を表面の高さが均一となるようにブレード
コーター等の塗布装置により塗布して乾燥させる(図3
a)。このときの障壁用ガラスペースト3の焼成時の高
さは、 高さ=(障壁上層の厚み)/(障壁用ガラスペーストの
収縮率) になるようにする。
【0025】次に、この障壁用ガラスペースト3の上に
レジスト5を均一に塗布して乾燥させる(図3b)。こ
のときに使用するレジスト材料はポジ型でもネガ型でも
構わない。次いで、障壁下層のパターンに対応するフォ
トマスクを使い、レジスト5を露光して現像する(図3
c)。ただし、使用するレジスト材料がポジ型であれ
ば、フォトマスクのパターンは、遮光部を後のサンドブ
ラスト加工工程で障壁として残したい部分に、光透過部
を研削したい部分にそれぞれ対応させる。他方、使用す
るレジスト材料がネガ型であれば、フォトマスクのパタ
ーンは、光透過部を後のサンドブラスト加工工程で障壁
として残したい部分に、遮光部を研削したい部分にそれ
ぞれ対応させる。なお、以下、上記の工程で形成された
パターン状のレジスト5をブラストマスク5’と表記す
る。
【0026】次に、サンドブラスト加工法により、ブラ
ストマスク5’により遮光されていない部分の障壁用ガ
ラスペースト3を電極層2の表面まで研削する(図3
d)。このとき、電極層2は障壁用ガラスペースト3よ
りも耐サンドブラスト性があって研削されにくいので、
障壁用ガラスペースト3のみを選択的に研削することが
できる。
【0027】次に、ブラストマスクマスク5’を剥離し
(図3e)、基板1を焼成することにより障壁下層4が
形成される(図3f)。この焼成工程により、さらに障
壁用ガラスペーストを上から塗布してもその溶剤により
形成途上の障壁が変形等の影響を受けることがなくな
る。
【0028】次に、再び障壁用ガラスペースト3をブレ
ードコーター等の塗布装置により塗布して乾燥させる
(図4g)。ただし、乾燥時の障壁用ガラスペースト3
の高さが、既に形成途上の障壁4の高さも含めて、電極
層2の表面より最終的に形成したい障壁の高さと同じに
なるようにする。次いで、この障壁用ガラスペースト3
の上にレジスト5を均一に塗布して乾燥させる(図4
h)。そして、障壁上層に対応するパターンを有するフ
ォトマスクを使い、レジスト5を露光して現像すること
によりブラストマスク5’を形成する(図4i)。
【0029】次に、再びサンドブラスト加工法により、
ブラストマスク5’により遮光されていない部分の障壁
用ガラスペースト3を電極層2の表面が現れるまで研削
する(図4j)。このとき、先にも述べたように、電極
層2は障壁用ガラスペースト3よりも耐サンドブラスト
性があるので、障壁用ガラスペースト3のみを選択的に
研削することができる。
【0030】最後に、ブラストマスク5’を基板1より
剥離し(図4k)、基板1を焼成することにより所望の
構造を有する障壁4が形成される(図4l)。
【0031】〔具体例2〕まず、Ni電極及びレベリン
グ材よりなる電極層を形成したガラス基板の上に、厚さ
50μm(乾燥時)の障壁用ガラスペーストをブレード
コーターにより全面に塗布した。次いで、全面に厚さ1
5μm(乾燥時)のPVA系レジストをブレードコータ
ーにより塗布した後、このレジストに130mJ/cm
2 の紫外線を照射して露光し、さらに水道水で現像する
ことによってブラストマスクを形成した。次に、アルミ
ナ粉体を用いてサンドブラスト加工法により障壁用ガラ
スペーストを電極層の表面まで研削した。そしてブラス
トマスクを剥離液で剥離した後、基板をおよそ580℃
で焼成することにより障壁下層を形成した。
【0032】その後、再び全面に障壁用ガラスペースト
を電極層表面より障壁下層も含めて厚さ350μmでブ
レードコーターで塗布した。この障壁用ガラスペースト
の乾燥後の厚みは塗布時の約50%になるので、サンド
ブラスト加工により残された高さ50μmの障壁下層の
上では、乾燥後の厚さは障壁下層の高さを含めて(35
0−50)×0.50+50=200μmとなり、それ
以外の部分では350×0.50=175μmとなっ
た。
【0033】次に、上記のものと同じPVA系レジスト
をブレードコーターにより厚さ15μm(乾燥時)で塗
布した。このとき、障壁用ガラスペーストの表面には高
さ25μmの凹凸があるが、この程度の段差では気泡を
巻き込むことなく、基板面の凹凸に従ってレジストを塗
布することができた。次いで、このレジストに130m
J/cm2 の紫外線を照射して露光した。このとき、障
壁用ガラスペーストの段差に従ってレジスト表面にも段
差があるが、線幅が太る等の問題を起こすことなく露光
することができた。さらに水道水で現像することによっ
てブラストマスクを形成した。このブラストマスクを通
して、再びアルミナ粉体を用いてサンドブラスト加工法
により障壁用ガラスペーストを電極層表面まで研削し
た。その後、ブラストマスクを上記の剥離液で剥離し、
基板をおよそ580℃で焼成することにより、上部に2
5μmの段差を有する障壁を基板全面にわたって均一に
形成することができた。
【0034】(実施例3)図5及び図6は本発明に係る
第3の方法の一例を示す工程図である。本実施例では2
段階(下層及び上層、同一層内での平面パターンは同
じ)の高さを有する障壁を、請求項3の第2工程を2サ
イクル繰り返すことにより形成する。なお、この第2工
程を必要なサイクルだけ繰り返すことにより3段階以上
の高さを有する障壁を形成することもできる。
【0035】まず、ガラス基板1の上に電極及びレベリ
ング材よりなる電極層2を形成し、その上に障壁用ガラ
スペースト3を表面の高さが均一となるようにブレード
コーター等の塗布装置により塗布して乾燥させる(図5
a)。このときの障壁用ガラスペースト3の高さは最終
的に形成したい障壁の高さになるようにする。
【0036】次に、この障壁用ガラスペースト3の上に
レジスト5を均一に塗布して乾燥させる(図5b)。こ
のときに使用するレジスト材料はポジ型でもネガ型でも
構わない。次いで、障壁上層のパターンに対応するフォ
トマスクを使い、レジスト5を露光して現像する(図5
c)。ただし、使用するレジスト材料がポジ型であれ
ば、フォトマスクのパターンは、遮光部を後のサンドブ
ラスト加工工程で障壁として残したい部分に、光透過部
を研削したい部分にそれぞれ対応させる。他方、使用す
るレジスト材料がネガ型であれば、フォトマスクのパタ
ーンは、光透過部を後のサンドブラスト加工工程で障壁
として残したい部分に、遮光部を研削したい部分にそれ
ぞれ対応させる。なお、以下、上記の工程で形成された
パターン状のレジスト5をブラストマスク5’と表記す
る。
【0037】次に、サンドブラスト加工法により、ブラ
ストマスク5’により遮光されていない部分の障壁用ガ
ラスペースト3を障壁上層に相当する厚さだけ研削する
(図5d)。このような任意の深さの研削は、研削時間
を制御することによって行うことができる。
【0038】次に、ブラストマスク5’を剥離し(図6
e)、再びレジスト5を均一に塗布して乾燥させる(図
6f)。次いで、障壁下層のパターンを有するフォトマ
スクを使ってレジスト5を露光して現像することにより
ブラストマスク5’を形成する(図6g)。
【0039】次に、再びサンドブラスト加工法により、
ブラストマスク5’により遮光されていない部分の障壁
用ガラスペースト3を電極層2の表面が現れるまで研削
する(図6h)。このとき、電極層2は障壁用ガラスペ
ースト3よりも耐サンドブラスト性があるので、障壁用
ガラスペースト3のみを選択的に研削することができ
る。
【0040】最後に、ブラストマスク5’を基板1より
剥離し(図6i)、基板1を焼成することにより所望の
構造を有する障壁4が形成される(図6j)。
【0041】〔具体例3〕まず、Ni電極及びレベリン
グ材よりなる電極層を形成したガラス基板の上に、厚さ
200μm(乾燥時)の障壁用ガラスペーストをブレー
ドコーターにより全面に塗布した。次に、全面に厚さ1
5μm(乾燥時)のPVA系レジストをブレードコータ
ーにより塗布した後、このレジストに130mJ/cm
2 の紫外線を照射して露光し、さらに水道水で現像する
ことによってブラストマスクを形成した。そして、この
ブラストマスクを通して、アルミナ粉体を用いてサンド
ブラスト加工法により障壁用ガラスペーストを深さにし
て25μmだけ研削した。
【0042】次に、ブラストマスクを剥離液で剥離した
後、再び全面に上記のものと同じPVA系レジストをブ
レードコーターにより厚さ15μm(乾燥時)で塗布し
た。このとき、障壁用ガラスペーストの表面には既に2
5μmの凹凸があるが、この程度の凹凸では気泡を巻き
込むことなく、基板面の凹凸に従ってレジストを塗布す
ることができた。次いで、このレジストに130mJ/
cm2 の紫外線を照射して露光した。このとき、障壁用
ガラスペーストの段差に従ってレジスト表面にも段差が
あるが、線幅が太る等の問題を生じることなく露光する
ことができた。さらに水道水で現像することによってブ
ラストマスクを形成した。そして、このブラストマスク
を通して、再びアルミナ粉体を用いてサンドブラスト加
工法により障壁用ガラスペーストを電極層表面まで研削
した。その後、ブラストマスクを上記の剥離液で剥離
し、基板をおよそ580℃で焼成することにより、最終
的に上部に25μmの段差を有する障壁を基板全面にわ
たって均一に形成することができた。なお、同様の方法
にて上部に50μmの段差を有する障壁を基板全面にわ
たって均一に形成することもできた。
【0043】(実施例4)図7及び図8は本発明に係る
第3の方法の他の例を示す工程図である。本実施例にお
いても2段階(下層及び上層、同一層内での平面パター
ンは同じ)の高さを有する障壁を、請求項3の第2工程
を2サイクル繰り返すことにより形成する。なお、この
第2工程を必要なサイクルだけ繰り返すことにより3段
階以上の高さを有する障壁を形成することもできる。
【0044】まず、ガラス基板1の上に電極及びレベリ
ング材よりなる電極層2を形成し、その上に障壁用ガラ
スペースト3を表面の高さが均一となるようにブレード
コーター等の塗布装置により塗布して乾燥させる(図7
a)。この時の障壁用ガラスペースト3の高さは最終的
に形成したい障壁の高さになるようにする。
【0045】次に、この障壁用ガラスペースト3の上に
レジスト5を均一に塗布して乾燥させる(図7b)。こ
のときに使用するレジスト材料はポジ型でもネガ型でも
構わない。次いで、障壁下層のパターンに対応するフォ
トマスクを使い、レジスト5を露光して現像する(図7
c)。ただし、使用するレジスト材料がポジ型であれ
ば、フォトマスクのパターンは、遮光部を後のサンドブ
ラスト加工工程で障壁として残したい部分に、光透過部
を研削したい部分にそれぞれ対応させる。他方、使用す
るレジスト材料がネガ型であれば、フォトマスクのパタ
ーンは、光透過部を後のサンドブラスト加工工程で障壁
として残したい部分に、遮光部を研削したい部分にそれ
ぞれ対応させる。なお、以下、上記の工程で形成された
パターン状のレジスト5をブラストマスク5’と表記す
る。
【0046】次に、サンドブラスト加工法により、ブラ
ストマスク5’により遮光されていない部分の障壁用ガ
ラスペースト3を障壁下層に相当する厚さだけ研削する
(図7d)。このような任意の深さの研削は、研削時間
を制御することによって行うことができる。
【0047】次に、ブラストマスク5’を剥離し(図8
e)、再びレジスト5を均一に塗布して乾燥させる(図
8f)。次いで、障壁上層のパターンを有するフォトマ
スクを使ってレジスト5を露光して現像することにより
ブラストマスク5’を形成する(図8g)。
【0048】次に、再びサンドブラスト加工法により、
ブラストマスク5’により遮光されていない部分の障壁
用ガラスペースト3を電極層2の表面が現れるまで研削
する(図8h)。このとき、電極層2は障壁用ガラスペ
ースト3よりも耐サンドブラスト性があるので、障壁用
ガラスペースト3のみを選択的に研削することができ
る。
【0049】最後に、ブラストマスク5’を基板1より
剥離し(図8i)、基板1を焼成することにより所望の
構造を有する障壁4が形成される(図8j)。
【0050】〔具体例4〕まず、Ni電極及びレベリン
グ材よりなる電極層を形成したガラス基板の上に、厚さ
200μm(乾燥時)の障壁用ガラスペーストをブレー
ドコーターにより全面に塗布した。次に、全面に厚さ1
5μm(乾燥時)のPVA系レジストをブレードコータ
ーにより塗布した後、このレジストに130mJ/cm
2 の紫外線を照射して露光し、さらに水道水で現像する
ことによってブラストマスクを形成した。そして、この
ブラストマスクを通して、アルミナ粉体を用いてサンド
ブラスト加工法により障壁用ガラスペーストを電極層表
面まで研削した。
【0051】次に、ブラストマスクを剥離液で剥離した
後、再び全面に上記のものと同じPVA系レジストをブ
レードコーターにより厚さ15μm(乾燥時)で塗布し
た。次いで、このレジストに130mJ/cm2 の紫外
線を照射して露光し、さらに水道水で現像することによ
ってブラストマスクを形成した。そして、このブラスト
マスクを通して、再びアルミナ粉体を用いてサンドブラ
スト加工法により障壁用ガラスペーストを深さにして2
5μmだけ研削した。その後、ブラストマスクを上記の
剥離液で剥離し、基板をおよそ580℃で焼成すること
により、最終的に上部に25μmの段差を有する障壁を
基板全面にわたって均一に形成することができた。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るPD
Pの障壁形成方法は、フォトリソグラフィにより形成さ
れるブラストマスクを通してサンドブラスト加工を行う
工程を繰り返して多の障壁を形成するようにしたの
で、基板のサイズに依存せず、段差のある障壁を基板の
全体にわたり均一かつ高精度に形成することができる。
したがって、未発光や誤発光を起こすセルの発生を防止
する効果や、表示ムラを少なくする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の方法の一例を示す前半の工
程図である。
【図2】同じく後半の工程図である。
【図3】本発明に係る第2の方法の一例を示す前半の工
程図である。
【図4】同じく後半の工程図である。
【図5】本発明に係る第3の方法の一例を示す前半の工
程図である。
【図6】同じく後半の工程図である。
【図7】本発明に係る第3の方法の他の例を示す前半の
工程図である。
【図8】同じく後半の工程図である。
【図9】多構造を有する障壁を設けた基板の一例を示
す斜視図である。
【符号の説明】
1 基板 2 電極層 3 障壁用ガラスペースト 4 障壁 5 レジスト 5’ ブラストマスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 9/02 H01J 9/24 H01J 17/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に段差のある障壁を形成するプラ
    ズマディスプレイパネルの障壁形成方法であって、基板
    上若しくは電極或いは既に加工され焼成された障壁用ガ
    ラスペースト等の下地を有する基板上に障壁用ガラスペ
    ーストを塗布して乾燥する工程と、この障壁用ガラスペ
    ーストの上にフォトリソグラフィによりブラストマスク
    を形成する工程と、障壁用ガラスペーストのうちブラス
    トマスクにより遮蔽されていない部分をサンドブラスト
    加工法により研削する工程と、ブラストマスクを剥離す
    る工程と、基板を焼成する工程とからなるサイクルを複
    数回繰り返すことを特徴とするプラズマディスプレイパ
    ネルの障壁形成方法。
  2. 【請求項2】 基板上に段差のある障壁を形成するプラ
    ズマディスプレイパネルの障壁形成方法であって、電極
    或いは既に加工され焼成された障壁用ガラスペースト等
    の下地を有する基板上に障壁用ガラスペーストを均一に
    塗布する工程と、乾燥によりこの障壁用ガラスペースト
    の厚みを減少させると同時に下地の凹凸パターンに対応
    した膨らみを障壁用ガラスペーストの表面に表出させる
    工程と、この障壁用ガラスペーストの上にフォトリソグ
    ラフィによりブラストマスクを形成する工程と、このブ
    ラストマスクに遮蔽されていない部分の障壁用ガラスペ
    ーストをサンドブラスト加工法により研削する工程と
    ラストマスクを剥離する工程と、基板を焼成する工程
    からなるサイクルを複数回繰り返すことを特徴とする
    プラズマディスプレイパネルの障壁形成方法。
  3. 【請求項3】 基板上に段差のある障壁を形成するプラ
    ズマディスプレイパネルの障壁形成方法であって、基板
    上若しくは電極等の下地を有する基板上に障壁用ガラス
    ペーストを塗布する第1工程と、フォトリソグラフィに
    よりブラストマスクを形成し、このブラストマスクに遮
    蔽されていない部分の障壁用ガラスペーストをサンドブ
    ラスト加工法により任意の深さだけ研削した後でブラス
    トマスクを剥離することを所望の立体形状の障壁が形成
    されるまで繰り返す第2工程と、基板を焼成する第3工
    程とを行うことを特徴とするプラズマディスプレイパネ
    ルの障壁形成方法。
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