JP3375350B2 - 新規な有機ケイ素化合物 - Google Patents

新規な有機ケイ素化合物

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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は文献未載の新規な有機ケ
イ素化合物である2−トリメトキシシリルアダマンタン
(Trimethoxytricyclo(3.3.1.13,7)dec-2-ylsilane)に関
するものである。このシラン化合物は塩化マグネシウム
担持型Ziegler-Natta 触媒系においてα−オレフィン重
合体を製造する際の電子供与性化合物として利用できる
他シランカップリング剤あるいは樹脂改質剤として用い
ることも可能である。 【0002】 【従来の技術】α−オレフィン重合体製造用担持型Zieg
ler-Natta 触媒系の電子供与性化合物としての有機ケイ
素化合物、例えばフェニルトリエトキシシランのような
トリアルコキシシラン化合物を用いると、製造されるポ
リマ−の立体規則性が向上することがよく知られている
( 例えば、特開昭57-63310、特開昭57ー63311、特開平2ー
17803 、特開平2ー229807) 。ところが、従来使用されて
きたトリアルコキシシラン化合物は触媒活性を著しく失
活させるために工業的に使用することは経済的に不利で
あり、また得られたα−オレフィン重合体の立体規則性
も必ずしも現在の要求を満足するものではなかった。ま
たシラン化合物はシランカップリング剤あるいは樹脂改
質剤などとしての用途が期待されており、このため新規
なシラン化合物の出現がかねてより望まれていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、α−
オレフィン重合体製造用触媒である塩化マグネシウム担
持型Ziegler-Natta 触媒系の電子供与性化合物やシラン
カップリング剤などとして有用である文献未載の新規有
機ケイ素化合物である2−トリメトキシシリルアダマン
タンを提供することである。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者らは新規な電子
供与性化合物を開発すべく種々検討した結果、式 【化2】 で示される2−トリメトキシシリルアダマンタンは従来
公知の電子供与性化合物の炭化水素配位子としてよく使
用されるフェニル基、メチル基、エチル基、イソプロピ
ル基、tert−ブチル基、シクロペンチル基あるいはシク
ロヘキシル基の代わりに2−アダマンチル基を有するも
のであり、このものは従来公知の電子供与性化合物と比
較して重合活性を低下させることなく高い立体規則性を
有するα−オレフィン重合体を製造することが可能であ
り、塩化マグネシウム担持型Ziegler-Natta 型触媒系の
電子供与性化合物として極めて有用であることを見いだ
し、本発明の完成に至った。上記効果は類似な構造を有
する1−トリメトキシシリルアダマンタンでは見られな
いことから、トリメトキシシリル基がアダマンチル基の
2位の部位に結合することではじめて上記効果が発現さ
れるものと考えられる。またこの新規なシラン化合物は
シランカップリング剤あるいは樹脂改質剤として用いる
ことも可能である。 【0005】アダマンタンは、式 【化3】 で示されるものであるが、このものはテトラクロロシラ
ンと2−アダマンチルグリニヤ−ル試薬としての2−ア
ダマンチルマグネシウムハライドまたは有機リチウム試
薬としての2−アダマンチルリチウムとを反応させたの
ちに、生成するマグネシウム塩あるいはリチウム塩をろ
過で取り除き、溶媒を留去し、ついでこれを脱ハロゲン
化水素剤の存在下にメタノ−ルと反応させるという方法
で合成することができる。 【0006】またトリクロロシラン、ジクロロシランと
2−アダマンチルグリニヤ−ル試薬としての2−アダマ
ンチルマグネシウムハライドまたは有機リチウム試薬と
しての2−アダマンチルリチウムとを反応させたのち
に、生成するマグネシウム塩あるいはリチウム塩をろ過
で取り除き、溶媒を留去し、ついでこれを脱ハロゲン化
水素剤の存在下にメタノ−ルと反応させたのちにメタノ
−ルおよび触媒の存在下、脱水素反応させるという方法
で合成することができる。 【0007】あるいはテトラメトキシシランと2−アダ
マンチルグリニヤ−ル試薬としての2−アダマンチルマ
グネシウムハライドまたは有機リチウム試薬としての2
−アダマンチルリチウムとを反応させたのちに、生成す
るマグネシウム塩あるいはリチウム塩をろ過で取り除
き、溶媒を留去するという方法で合成することができ
る。さらにはトリメトキシシランと2−アダマンチルグ
リニヤ−ル試薬としての2−アダマンチルマグネシウム
ハライドまたは有機リチウム試薬としての2−アダマン
チルリチウムとを反応させたのちに、生成するマグネシ
ウム塩あるいはリチウム塩をろ過で取り除き、溶媒を留
去し、ついでこれをメタノ−ルおよび触媒の存在下、脱
水素反応させるという方法で合成することができる。 【0008】ここに使用されるテトラクロロシラン、ト
リクロロシラン、ジクロロシラン、テトラメトキシシラ
ン、トリメトキシシランはそのままガスまたは液体の状
態で使用してよいが、これはテトラヒドロフラン、ジエ
チルエ−テル、ジブチルエ−テルなどのエ−テル溶液と
して使用してもよい。また、ここに使用されるグリニヤ
−ル試薬としてのハロゲン原子がClまたはBrの2−
アダマンチルマグネシウムハライドおよび有機リチウム
試薬としての2−アダマンチルリチウムは、テトラヒド
ロフラン、ジエチルエ−テル、ジブチルエ−テルなどの
エ−テル溶液として使用すればよい。 【0009】この反応は上記したグリニヤ−ル試薬とし
ての2−アダマンチルマグネシウムハライドのエ−テル
溶液または有機リチウム試薬としての2−アダマンチル
リチウムのエ−テル溶液に上記したテトラクロロシラン
を液体あるいはエ−テル溶液の状態で添加し、室温を越
えない温度で反応させるか、あるいは上記したテトラク
ロロシランのエ−テル溶液に上記したグリニヤ−ル試薬
としての2−アダマンチルマグネシウムハライドのエ−
テル溶液または有機リチウム試薬としての2−アダマン
チルリチウムのエ−テル溶液を室温を越えない温度で反
応させたのちに生成するマグネシウム塩あるいはリチウ
ム塩をろ過で取り除き、溶媒を留去したのち、これを脱
ハロゲン化水素剤の存在下にメタノ−ルと反応させると
いう方法で容易に2−トリメトキシシリルアダマンタン
とすることができる。 【0010】あるいは、この反応は上記したグリニヤ−
ル試薬としての2−アダマンチルマグネシウムハライド
のエ−テル溶液または有機リチウム試薬としての2−ア
ダマンチルリチウムのエ−テル溶液に上記したトリクロ
ロシラン、ジクロロシランをガスまたは液体あるいはエ
−テル溶液の状態で添加し、室温を越えない温度で反応
させるか、あるいは上記したトリクロロシラン、ジクロ
ロシランのエ−テル溶液に上記したグリニヤ−ル試薬と
しての2−アダマンチルマグネシウムハライドのエ−テ
ル溶液または有機リチウム試薬としての2−アダマンチ
ルリチウムのエ−テル溶液を室温を越えない温度で反応
させたのちに生成するマグネシウム塩あるいはリチウム
塩をろ過で取り除き、溶媒を留去したのち、これを脱ハ
ロゲン化水素剤の存在下にメタノ−ルと反応させたのち
にメタノ−ルおよび触媒の存在下、脱水素反応させると
いう方法で容易に2−トリメトキシシリルアダマンタン
とすることができる。 【0011】また、この反応は上記したグリニヤ−ル試
薬としての2−アダマンチルマグネシウムハライドのエ
−テル溶液または有機リチウム試薬としての2−アダマ
ンチルリチウムのエ−テル溶液に上記したテトラメトキ
シシランを液体またはエ−テル溶液の状態で添加し、室
温を越えない温度で反応させるか、あるいは上記したテ
トラメトキシシランのエ−テル溶液に上記したグリニヤ
−ル試薬としての2−アダマンチルマグネシウムハライ
ドのエ−テル溶液または有機リチウム試薬としての2−
アダマンチルリチウムのエ−テル溶液を室温を越えない
温度で反応させれば容易に2−トリメトキシシリルアダ
マンタンとすることができる。 【0012】さらには、この反応は上記したグリニヤ−
ル試薬としての2−アダマンチルマグネシウムハライド
のエ−テル溶液または有機リチウム試薬としての2−ア
ダマンチルリチウムのエ−テル溶液に上記したトリメト
キシシランを液体またはエ−テル溶液の状態で添加し、
室温を越えない温度で反応させるか、あるいは上記した
トリメトキシシランのエ−テル溶液に上記したグリニヤ
−ル試薬としての2−アダマンチルマグネシウムハライ
ドのエ−テル溶液または有機リチウム試薬としての2−
アダマンチルリチウムのエ−テル溶液を室温を越えない
温度で反応させたのちに生成したマグネシウム塩あるい
はリチウム塩をろ過で取り除き、溶媒を留去したのちに
メタノ−ルおよび触媒の存在下脱水素反応させれば容易
に2−トリメトキシシリルアダマンタンとすることがで
きる。 【0013】上記したグリニヤ−ル試薬としての2−ア
ダマンチルマグネシウムハライドのエ−テル溶液にテト
ラクロロシラン、トリクロロシラン、ジクロロシランを
ガスまたは液体あるいはエ−テル溶液で添加する際に
は、反応を促進するためのシアン、チオシアン化合物な
どを触媒として反応時に溶液系内に存在させてもよい。
脱ハロゲン化水素剤としては、第三級アミン、尿素、窒
素含有複素環化合物たとえばピリジン、キノリン、イソ
キノリンなどが挙げられるが、これらの内でも尿素が好
ましく用いられる。 【0014】脱水素反応の触媒として用いられるものに
はVIII族あるいはアルカリ金属があり、好ましくはVIII
族遷移金属錯体あるいはK、Naが用いられる。この脱
水素反応をおこなう際には、シラン化合物1 モルあたり
上記した脱水素反応の触媒を1.0 〜1.2 倍モル量で用
い、20℃〜100 ℃、好ましくは60℃〜80℃の温度で1時
間〜24時間、好ましくは2時間〜6時間の反応をさせる
ことが好ましい。 【0015】なお、このようにして得た2−トリメトキ
シシリルアダマンタンは ・ガスクロマトグラフィ−による質量分析(CI 法) ・・
・図1 分子イオンピ−ク(M+1) :257 ・ガスクロマトグラフィ−による質量分析(EI 法) ・・
・図2 m/e(スペクトル強度比(%)):256(40.37)、134(32.34)、
121(100)、91(40.46) ・重クロロホルムを溶媒として測定した1HーNMR分析値・
・・図3 δ(1H/ppm):1.224(s,1H) 、1.492(d,2H) 、1.736(d,2
H) 、1.550 〜1.700(s,2H;s,1H;s,1H;d,2H)、1.879(s,2
H) 、1.900(d,2H) 、3.516(s,9H) ・重クロロホルムを溶媒として測定した13C-NMR ・・・
図4 δ(13Si/ppm):27.805、28.317、28.390、32.085、34.8
09、37.772 、40.150 ・重クロロホルムを溶媒として測定した29SiーNMR・・・
図5 δ(29Si/ppm):-46.699(テトラメチルシランを外部基準
とした) という結果を示すものであることから式、 【化4】 で示される2−トリメトキシシリルアダマンタンである
ことを確認することができたが、このものは前記したよ
うにアダマンチル基の2位の部位にトリメトキシシリル
基を有することから、塩化マグネシウム担持型Ziegler-
Natta 触媒系においてα−オレフィン重合体を製造する
際の電子供与性化合物として有用とされるものである。
またこのシラン化合物はシランカップリング剤あるいは
樹脂改質剤として用いることも可能である。 【0016】 【実施例】次に本発明の実施例をあげる。 (実施例1) 冷却管および滴下ロ−トを備えた500ml 三
口フラスコに2−ブロモアダマンタン14.96g(69.58mmo
l) と切屑状マグネシウム25.36g(1.04mol) および乾燥
したジエチルエ−テル100ml とを仕込み、2−アダマン
チルマグネシウムブロマイドのジエチルエ−テル溶液を
調製した。ついで磁気撹拌子、冷却管および滴下ロ−ト
を備えた500ml 三口フラスコに入れた乾燥した100ml の
ジエチルエ−テルに上述した方法により調製した2−ア
ダマンチルマグネシウムブロマイドのジエチルエ−テル
溶液を添加し、0℃以下でジクロロシラン30.00g(0.30m
ol) を添加し、室温で一昼夜撹拌し反応させた時点で生
成したマグネシウム塩をろ過によって取り除き、ジエチ
ルエ−テルをロ−タリ−エバポレ−タ−によって取り除
いた。得られた液状の無色透明の物質をメタノ−ル150m
l に尿素12.4g を溶解した溶液に滴下し還流条件で反応
させ、ガスクロマトグラフィ−で反応の終点を確認し
た。反応液をヘキサンで抽出し、ロ−タリ−エバポレ−
タ−によってヘキサンを留去した。得られた液状の無色
透明の物質を精製をおこなうことなくメタノ−ル30mlと
触媒量のナトリウムを加えて還流条件下で反応させ、ガ
スクロマトグラフィ−で反応の終点を確認した。メタノ
−ルをロ−タリ−エバポレ−タ−によって取り除いて得
られた液状の無色透明の物質を20mmHg、156 ℃の条件で
減圧蒸留したところ、液状の無色透明の物質7.53gが得
られた。つぎにこれをガスクロマトグラフィ−で分析し
たところ、このものは単一成分であることを示した。こ
のものについてのガスクロマトグラフィ−による質量分
析、1H-NMR、13C{1H}-NMR 、29Si-NMRを測定したとこ
ろ、前記のような結果が得られたことから、このものは
2−トリメトキシシリルアダマンタンであることが確認
された。 【0017】(実施例2) 冷却管および滴下ロ−トを備
えた500ml 三口フラスコに2−ブロモアダマンタン15.0
3g(70.00mmol) と切屑状マグネシウム25.48g(1.05mol)
および乾燥したジエチルエ−テル100ml とを仕込み、2
−アダマンチルマグネシウムブロマイドのジエチルエ−
テル溶液を調製した。ついで磁気撹拌子、冷却管および
滴下ロ−トを備えた500ml 三口フラスコに乾燥した100m
l のジエチルエ−テルおよびテトラメトキシシラン12.1
6g(80.00mmol) を仕込み、そこに上述した方法により調
製した2−アダマンチルマグネシウムブロマイドのジエ
チルエ−テル溶液を室温中で滴下し室温中で一昼夜撹拌
し反応させた。生成したマグネシウム塩をろ過によって
取り除き、ジエチルエ−テルをロ−タリ−エバポレ−タ
−によって取り除いた。得られた液状の無色透明の物質
を20mmHg、156 ℃の条件で減圧蒸留したところ、液状の
無色透明の物質7.17g が得られた。つぎにこれをガスク
ロマトグラフィ−で分析したところ、このものは単一成
分であることを示した。このものについてのガスクロマ
トグラフィ−による質量分析、1H-NMR、13C{1H}-NMR 、
29Si-NMRを測定したところ、前記のような結果が得られ
たことから、このものは2−トリメトキシシリルアダマ
ンタンであることが確認された。 【0018】(実施例3) 冷却管および滴下ロ−トを備
えた500ml 三口フラスコに2−ブロモアダマンタン15.0
6g(70.05mmol) と切屑状マグネシウム25.42g(1.05mol)
および乾燥したジエチルエ−テル100ml とを仕込み、2
−アダマンチルマグネシウムブロマイドのジエチルエ−
テル溶液を調製した。ついで磁気撹拌子、冷却管および
滴下ロ−トを備えた500ml 三口フラスコに乾燥した100m
l のジエチルエ−テルおよびトリメトキシシラン8.55g
(70.08mmol)を仕込み、そこに上述した方法により調製
した2−アダマンチルマグネシウムブロマイドのジエチ
ルエ−テル溶液を室温中で滴下し室温中で一昼夜撹拌し
反応させた。生成したマグネシウム塩をろ過によって取
り除き、ジエチルエ−テルをロ−タリ−エバポレ−タ−
によって取り除いた。得られた液状の無色透明の物質を
メタノ−ル100ml と触媒量のナトリウムを加えて還流条
件下で反応させ、ガスクロマトグラフィ−で反応の終点
を確認した。メタノ−ルをロ−タリ−エバポレ−タ−に
よって取り除いて得られた液状の無色透明の物質を20mm
Hg、156 ℃の条件で減圧蒸留したところ、液状の無色透
明の物質6.45g が得られた。つぎにこれをガスクロマト
グラフィ−で分析したところ、このものは単一成分であ
ることを示した。このものについてのガスクロマトグラ
フィ−による質量分析、1H-NMR、13C{1H}-NMR 、29Si-N
MRを測定したところ、前記のような結果が得られたこと
から、このものは2−トリメトキシシリルアダマンタン
であることが確認された。 【0019】 【発明の効果】本発明は文献未載な新規な2−トリメト
キシシリルアダマンタンに関するものであり、これは式 【化5】 で示されるものであるが、このものはテトラクロロシラ
ンと2−アダマンチルグリニヤ−ル試薬としての2−ア
ダマンチルマグネシウムハライドまたは有機リチウム試
薬としての2−アダマンチルリチウムとの反応で得られ
たものを脱ハロゲン化水素剤の存在下でメタノ−ルと反
応させるという簡便な方法かもしくはトリクロロシラ
ン、ジクロロシランと2−アダマンチルグリニヤ−ル試
薬としての2−アダマンチルマグネシウムハライドまた
は有機リチウム試薬としての2−アダマンチルリチウム
との反応で得られたものを脱ハロゲン化水素剤の存在下
でメタノ−ルと反応させたのちにメタノ−ル中で脱水素
反応させるという簡便な方法、あるいはテトラメトキシ
シランと2−アダマンチルグリニヤ−ル試薬としての2
−アダマンチルマグネシウムハライドまたは有機リチウ
ム試薬としての2−アダマンチルリチウムと反応させる
という簡便な方法、さらにはトリメトキシシランと2−
アダマンチルグリニヤ−ル試薬としての2−アダマンチ
ルマグネシウムハライドまたは有機リチウム試薬として
の2−アダマンチルリチウムとの反応で得られたものを
過剰のメタノ−ル中で脱水素反応させるという簡便な方
法で得ることができるものであり、前記したような測定
値を示すことから文献未載の新規な有機ケイ素化合物と
確認されたものであるが、このものはアダマンチル基の
2位の部位にトリメトキシシリル基を有することから、
このものは塩化マグネシウム担持型Ziegler-Natta 触媒
系においてα−オレフィン重合体を製造する際の電子供
与性化合物として有用とされるものである。またこのシ
ラン化合物はシランカップリング剤あるいは樹脂改質剤
として用いることも可能である。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の2−トリメトキシシリルアダマンタン
のガスクロマトグラフィ−質量分析(CI 法) スペクトル
図である。 【図2】本発明の2−トリメトキシシリルアダマンタン
のガスクロマトグラフィ−質量分析(EI 法) スペクトル
図である。 【図3】本発明の2−トリメトキシシリルアダマンタン
1H-NMRスペクトル図である。 【図4】本発明の2−トリメトキシシリルアダマンタン
13C{1H}-NMR スペクトル図である。 【図5】本発明の2−トリメトキシシリルアダマンタン
29Si-NMRスペクトル図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−78803(JP,A) 特開 平5−287016(JP,A) 特開 昭62−84090(JP,A) Zh.Obshch.Khim., 1978,Vol.48,No.3,P633− 635 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07F 7/18 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 式、 【化1】 で示される2−トリメトキシシリルアダマンタン。
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