JP3373756B2 - 塩化ビニル樹脂積層金属板 - Google Patents
塩化ビニル樹脂積層金属板Info
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Description
らの可塑剤ブリ−ド性を減少させた塩化ビニル樹脂積層
金属板に関する。
よる塩化ビニル樹脂積層金属板の製造は、通常、連続塗
装ラインで金属板にクロメ−ト皮膜、リン酸塩皮膜、リ
ン酸−クロメ−ト皮膜などの化成処理皮膜を形成した
後、下塗り塗装を施して、焼き付けにより接着用の下塗
り塗膜を形成し、その後、塩化ビニル樹脂プラスチゾル
塗料の上塗り塗装を施して、焼き付けにより上塗り塗膜
を形成する方法で行われている。ここで塗装する塩化ビ
ニル樹脂プラスチゾル塗料には可塑剤を配合したものを
用いて、その可塑剤を焼き付け後も残存させることによ
り上塗り塗膜が加工性を有するようにしている。
積層金属板は、上塗り塗膜が焼き付けしたままである
と、表面が滑らかで、意匠性が劣るので、通常、焼き付
け直後の柔らかい上塗り塗膜をエンボスロ−ルで圧着し
て、エンボス模様を施している。このエンボス模様は、
模様を小さくする場合、凹凸高さを低くし、例えば、凹
凸ピ−ク数(表面粗度計によるチャ−トで中心線より突
出したピ−クと窪んだピ−クの合計数)が10mm当た
り10〜20個にした場合には凹凸粗さを中心線平均粗
さRaで通常2〜3μmにしていた。一方、模様を大き
くする場合には凹凸高さを高くし、例えば、凹凸ピ−ク
数が10mm当たり15〜20個にした場合には凹凸粗
さを中心線平均粗さRaで8〜10μmにしていた。
膜可塑剤には、可塑性、経済性などの見地からフタル酸
ジオクチル(DOP)を使用していたが、この可塑剤を
使用した上塗り塗膜は耐候性、耐寒性が劣るという欠点
があった。そこで、フタル酸ジオクチルより分子量の大
きい可塑剤、例えば、フタル酸ジイソニル(DIN
P)、フタル酸ジイソデシル(DIDP)、フタル酸ジ
アルキル(アルキル基の炭素数9〜11)を使用したと
ころ。可塑剤が塩化ビニル樹脂積層金属板の保管中に表
面からブリ−ドして、表面が濡れた状態になり、成形加
工を施すと、金属板が滑って、成形品の寸法精度が変化
してしまうという問題があった。
子量の大きい可塑剤を使用しても、可塑剤がブリ−ドし
ない塩化ビニル樹脂積層金属板を提供するものである。
脂プラスチゾル塗料の塗装、焼き付けによる可塑剤含有
塩化ビニル樹脂塗膜で、その表面にエンボス模様の施さ
れたものが金属板の表面に形成された塩化ビニル樹脂積
層金属板において、前記エンボス模様の凹凸ピ−ク数を
10mm当たり35個以上、凹凸粗さを中心線平均粗さ
Raで5μm以上にした。そして、必要に応じてこの塩
化ビニル樹脂積層金属板の裏面に塩化ビニル樹脂プラス
チゾル塗料の塗装、焼き付けによる可塑剤含有塩化ビニ
ル樹脂塗膜または塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体塗膜
を形成し、塗膜厚を50μm以上にした。
ンのコイルまたは1梱包が数百枚である切板の状態で保
管されるが、コイルや梱包の下側のものには10kg/
cm2以上の圧力が加わり、夏場には倉庫内が40℃以
上にもなる。本発明者らはかかる保管条件をホットプレ
スで実験室に再現させる方法を採用して、上塗り塗膜の
可塑剤にフタル酸ジイソニル(DINP)、フタル酸ジ
イソデシル(DIDP)、またはフタル酸ジアルキル
(アルキル基の炭素数9〜11)を使用し、かつ、表面
のエンボス模様の異なる塩化ビニル樹脂積層金属板の切
板を表面側が上方になるように重ね、加圧したところ、
エンボス模様の凹凸ピ−ク数を10mm当たり35個以
上、凹凸粗さを中心線平均粗さRaで5μm以上にすれ
ば、可塑剤がブリ−ドしないことを見いだしたのであ
る。
ク数と可塑剤のブリ−ド性の関係を、また、図1の
(B)はエンボス模様の中心線平均粗さRaと可塑剤の
ブリ−ド性の関係を示したものであるが、凹凸ピ−ク数
が10mm当たり35個で、凹凸粗さを中心線平均粗さ
Raが5.6μmの梨地肌のものは可塑剤のブリ−ドが
少ない。これに対して、10mm当たりの凹凸ピ−ク数
が16個と少なく、中心線平均粗さRaが2.8μmと
低いかわしぼ模様のもの、凹凸ピ−ク数が17個と少な
いが、中心線平均粗さRaが10μmと高いアラ目肌の
もの、凹凸ピ−ク数が50個と多いが、中心線平均粗さ
Raが2.4μmと低い艶消し肌のものは可塑剤のブリ
−ドが多い。
と、裏面塗装がエポキシ系樹脂塗料を12μm塗装した
場合より塩化ビニル樹脂プラスチゾル塗料を50μm以
上塗装した場合の方が可塑剤のブリ−ドが少ない。これ
は後者の方が塗膜が軟質であるためで、塗膜がさらに軟
質になる塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体塗料を使用す
ると、可塑剤のブリ−ドは一層少なくなる。
酸塩処理を施した後、第1ロ−ルコ−タ−でエポキシ系
樹脂塗料の下塗り塗装を両面に同時に施して、第1乾燥
炉で焼き付けし、その後、第2ロ−ルコ−タ−で表面側
に塩化ビニル樹脂プラスチゾル塗料の上塗り塗装を、裏
面側にはエポキシ系樹脂塗料、塩化ビニル樹脂プラスチ
ゾル塗料または塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体塗料の
上塗り塗装を同時に施して、第2乾燥炉で焼き付けた。
そして、第2乾燥炉を出た直後に表面側の上塗り塗膜に
エンボスロ−ルで圧着して、エンボス模様を形成した。
チゾル塗料を使用する場合は組成が塩化ビニル樹脂10
0重量部、フタル酸ジアルキル33重量部、安定剤2重
量部、希釈剤35重量部、顔料20重量部のものを用い
た。また、上塗り塗装は表面側が乾燥塗膜厚が200μ
m一定、裏面側が12μm(エポキシ系樹脂塗料)、5
0μm(塩化ビニル樹脂プラスチゾル塗料および塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体塗料)、100および200
μm(塩化ビニル樹脂プラスチゾル塗料)になるように
施した。
積層鋼板は、コイルに巻取って、梱包した後、夏場をは
さんで6カ月間倉庫に保管した。そして、6カ月間経過
後開梱して、可塑剤のブリ−ド状態を目視で観察し、ブ
リ−ドのないものを記号◎で、ブリ−ドがわずかにある
ものを記号○で、ブリ−ドが少しあるものを記号△で、
ブリ−ドが多くあるものを記号×で評価した。表1に塗
膜構成とブリ−ド性を示す。
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、Cはエポキシ樹脂であ
る。
板のエンボス模様の凹凸ピ−ク数を10mm当たり35
個以上、凹凸粗さを中心線平均粗さRaで5μm以上に
すると、保管中の可塑剤ブリ−ドを抑制できる。
Raが可塑剤のブリ−ド性に与える影響を示したもの
で、(A)はエンボス模様の凹凸ピ−ク数と可塑剤のブ
リ−ド性の関係を示すプロット図であり、(B)はエン
ボス模様の中心線平均粗さRaと可塑剤のブリ−ド性の
関係を示すプロット図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 塩化ビニル樹脂プラスチゾル塗料の塗
装、焼き付けによる可塑剤含有塩化ビニル樹脂塗膜で、
その表面にエンボス模様の施されたものが金属板の表面
に形成された塩化ビニル樹脂積層金属板において、前記
エンボス模様の凹凸ピ−ク数を10mm当たり35個以
上、凹凸粗さを中心線平均粗さRaで5μm以上にした
ことを特徴とする塩化ビニル樹脂積層金属板。 - 【請求項2】 請求項1の塩化ビニル樹脂積層金属板
において、金属板裏面に塩化ビニル樹脂プラスチゾル塗
料の塗装、焼き付けによる可塑剤含有塩化ビニル樹脂塗
膜または塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体塗膜を形成
し、塗膜厚を50μm以上にしたことを特徴とする塩化
ビニル樹脂積層金属板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14467897A JP3373756B2 (ja) | 1997-05-19 | 1997-05-19 | 塩化ビニル樹脂積層金属板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14467897A JP3373756B2 (ja) | 1997-05-19 | 1997-05-19 | 塩化ビニル樹脂積層金属板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10315386A JPH10315386A (ja) | 1998-12-02 |
JP3373756B2 true JP3373756B2 (ja) | 2003-02-04 |
Family
ID=15367715
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14467897A Expired - Lifetime JP3373756B2 (ja) | 1997-05-19 | 1997-05-19 | 塩化ビニル樹脂積層金属板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3373756B2 (ja) |
-
1997
- 1997-05-19 JP JP14467897A patent/JP3373756B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10315386A (ja) | 1998-12-02 |
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