JP3373738B2 - わさび香味調合品及びわさび風味食品 - Google Patents
わさび香味調合品及びわさび風味食品Info
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Description
味を有するわさび香味調合品、及び該わさび香味調合品
を含有することにより調製される、本わさび本来の風味
を有するわさび風味食品に関する。
りチューブ入り練りわさび製品などが市販されていた。
これらの製品は次のような方法により製造されていた。
即ち、冷凍した本わさび及び西洋わさびを解凍し、これ
らの表面を洗浄、水切りした後、これらをコミトロール
などにより粉砕処理して粉砕わさびペーストを得る。次
に、この粉砕わさびペーストに、ソルビトールなどのA
w調整剤、クエン酸などのpH調整剤、その他着色料、
香料及びキサンタンガムなどの増粘剤などからなる添加
剤を添加して、マイクロスピードミキサー等により攪拌
混合処理して、練りわさびを得ていた。この練りわさび
を、合成樹脂製チューブに充填、密封して、保存性を有
する最終的な製品、練りわさび製品を得ていた。
さびは、その保存性を保持するために、各種Aw調整剤
又はpH調整剤などを用いているため、本わさび本来の
風味、特にすりおろしたてのわさびを嗅いだときに最初
に感じられる香りが感じられ難いものであった。そこ
で、この香りを有する成分として、本わさびに含まれる
3−ブテニルイソチオシアネートを特定量添加したとこ
ろ、得られた練りわさびは、上記香りを充分に感じとる
ことができるようになったが、一方において硫黄臭が強
く感じられるようになり、依然として本わさび本来の風
味が感じられ難いものであった。本発明の目的は、すり
おろしたてのわさびを嗅いだときに最初に感じられる香
りを有する本わさび風味食品を得るために、3−ブテニ
ルイソチオシアネートを用いた場合であっても、本わさ
び本来の風味が損なわれることのない本わさび風味食品
を提供することにある。さらに、本発明の目的は、本わ
さびを用いた場合に保存性を保持するために、各種Aw
調整剤又はpH調整剤などを用いた場合であっても、す
りおろしたてのわさびを嗅いだときに最初に感じられる
香りを十分に感じることができる本わさび風味食品を提
供することにある。
β−ピネン、リモネン、γ−テルピネン、シトラール、
シネオール、リナロール、シトロネラール、イソシトラ
ール、サビネン、テルピネオレン、サフロール及びミル
センからなる群から選ばれる1種以上の第1の香気成
分、並びに3−ブテニルイソチオシアネートを含有して
なるわさび香味調合品により、上記課題を解決する。ま
た、本発明は、上記わさび香味調合品を含有するわさび
風味食品により、上記課題を解決する。
チオシアネートは、ワサビ、カラシ、キャベツ、ホース
ラディッシュ及び大根などのアブラナ科の植物などに含
まれている。したがって、3−ブテニルイソチオシアネ
ートは、これらの植物から抽出することによって供給す
ることができる。上記抽出方法としては、植物性香料を
製造する一般的な方法により得ることができる。例え
ば、圧搾法、抽出法、及び水蒸気蒸留法などがある。こ
のうち、抽出法には、不揮発性溶剤又は揮発性溶剤を用
いる方法、溶剤で抽出した後該溶剤を除去するエキスト
ラクトの製造法、及び天然物のアルコール抽出液で希釈
溶剤としてアルコールをそのまま含有する芳香チンキ剤
の製造法などがある。3−ブテニルイソチオシアネート
量は、わさび香味調合品中又はわさび風味食品中の第1
の香気成分との比率により定められる。本発明の第1の
香気成分:3−ブテニルイソチオシアネートの比率は、
10-7〜100:1であるのがよく、好ましくは10-5
〜10-3:1であるのがよい。また、3−ブテニルイソ
チオシアネート量は、わさび風味食品全体 100重量
%中、0.001重量%〜0.5重量%含んでいるのが
よく、好ましくは0.01重量%〜0.1重量%含んで
いるのがよい。
−ピネン、β−ピネン、リモネン、γ−テルピネン、シ
トラール、シネオール、リナロール、シトロネラール、
イソシトラール、サビネン、テルピネオレン、サフロー
ル及びミルセンが挙げられる。これらの第1の香気成分
は、本来わさびに含まれていない成分である。本発明に
おいて、この第1の香気成分をわさび香味調合品又はわ
さび風味食品に含めることにより、すりおろしたわさび
が有する独特な爽やかな香りを付与することができ、こ
れにより3−ブテニルイソチオシアネートを添加したと
きに強く感じられる硫黄臭が感じられないすりおろした
わさび本来の香りを感じることができる。この第1香気
成分を用いる場合、特にα−ピネン、β−ピネン、リモ
ネン、γ−テルピネン、シトラール、リナロールのいず
れか、またはこれらの混合物を用いるのが好ましく、よ
り好ましくは、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、γ
−テルピネンのいずれか、またはこれらの混合物を用い
るのがよい。
の第1の香気成分の量は、上記したように本発明の3−
ブテニルイソチオシアネートとの比率により定められ
る。即ち、本発明の第1の香気成分:3−ブテニルイソ
チオシアネートの比率は、10 -7〜100:1であるの
がよく、好ましくは10-5〜10-3:1であるのがよ
い。また、第1の香気成分の量は、わさび風味食品全体
100重量%中、10-7重量%〜0.1重量%含んで
いるのがよく、好ましくは10-6重量%〜10-5重量%
含んでいるのがよい。
ー、カルダモン、しょうが、紫蘇、ナツメグ、セージ、
ローズマリー、オレガノ、レモン、レモングラス、サン
ショ、ローレル、マジョワン、セイボリー、セロリ、タ
イム、マジョラム、ライム、及びオレンジなどに含まれ
ている。したがって、本発明の第1の香気成分を上述の
ものの抽出物によって供給することができる。勿論、第
1の香気成分を直接合成したものを用いてもよい。抽出
物によって供給する場合、これらの抽出物すべてが、第
1の香気成分を含んでいる。このため、これらの抽出物
を用いることにより、上記の第1の香気成分を2種以上
わさび香味調合品又はわさび風味食品に添加することが
できる。勿論、第1の香気成分を2種以上用いても、又
は上記の抽出物を2種以上用いても、第1の香気成分を
2種以上食品に添加することができる。なお、上記の抽
出物のうち、コショーとカルダモンの双方をあわせて用
いるのがよい。
1の香気成分の含量は、各抽出物によって変化する。し
たがって、第1の香気成分が上記の範囲となるように、
即ち第1の香気成分:3−ブテニルイソチオシアネート
の比率が、10-7〜100:1であるのがよく、好まし
くは10-5〜10-3:1となるように、抽出物の量を定
めるのがよい。具体的には、第1の香気成分を含有する
抽出物の量は、わさび風味食品全体 100重量%中、
10-6重量%〜1.0重量%とするのがよく、好ましく
は10-4重量%〜0.1重量%とするのがよい。
は、植物性香料を製造する一般的な方法により得ること
ができる。これらの方法として、圧搾法、抽出法、及び
水蒸気蒸留法などがある。このうち、抽出法には、不揮
発性溶剤又は揮発性溶剤を用いる方法、溶剤で抽出した
後該溶剤を除去するエキストラクトの製造法、及び天然
物のアルコール抽出液で希釈溶剤としてアルコールをそ
のまま含有する芳香チンキ剤の製造法などがある。本発
明で用いられる第1の香気成分を含有する抽出物はいず
れも、水蒸気蒸留物として添加するのが好ましいが、抽
出物の抽出法は、上記に限られるものではなく、その他
食品に用いられる抽出物であれば、どのような抽出法を
用いても構わない。
ブテニルイソチオシアネートからなるわさび香味調合品
に、当該3−ブテニルイソチオシアネートを除く一般式
RN=C=Sで表される化合物(以下、単に一般式RN
=C=Sで表される化合物という。)を含めてもよい。
本発明において用いることができる一般式RN=C=S
で表される化合物は、ワサビ、カラシ、キャベツ、ホー
スラディッシュ及び大根などのアブラナ科の植物、並び
にナスタルチウムなどに含まれている。したがって、一
般式RN=C=Sで表される化合物を、これらの植物自
体及びその抽出物によって供給することができる。勿
論、一般式RN=C=Sで表される化合物を直接合成し
たものを用いてもよい。なお、一般式RN=C=S の
式中、Rは、フェニル基又はCH3−S−基で置換され
た、又は置換されていない環状、直鎖又は分岐鎖のアル
キル基又はアルケニル基、あるいは直鎖又は分岐鎖のア
ルキル基で置換された、又は置換されていないフェニル
基又はベンジル基を表す。
れる化合物としては、上記のアルキル基、アルケニル
基、及びフェニル基の置換基としてのアルキル基は、1
個〜6個の炭素を有するのがよい。アルケニル基はアリ
ル基を含んでいるのがよく、アリル基であるのが好まし
い。Rが、フェニル基又はCH3−S−基で置換された
直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基には、例
えばβ−フェニルエチルイソチオシアネート及び−メチ
ルチオブチルイソチオシアネートなどが含まれる。
としては、例えばメチルイソチオシアネート、エチルイ
ソチオシアネート、n−プロピルイソチオシアネート、
イソプロピルイソチオシアネート、アリルイソチオシア
ネート、n−ブチルイソチオシアネート、イソブチルイ
ソチオシアネート、1−メチルプロピルイソチオシアネ
ート、n−アミルイソチオシアネート、イソアミルイソ
チオシアネート、4−ペンテニルイソチオシアネート、
5−ヘキセニルイソチオシアネート、3−メチルチオプ
ロピルイソチオシアネート、n−ヘキシルイソチオシア
ネート、フェニルイソチオシアネート、ベンジルイソチ
オシアネート、β−フェニルエチルイソチオシアネー
ト、6−ヘプテニルイソチオシアネート、4−メチルチ
オブチルイソチオシアネート、5−メチルチオアミルイ
ソチオシアネート、6−メチルチオヘキシルイソチオシ
アネート、7−メチルチオヘプチルイソチオシアネー
ト、シクロヘキシルイソチオシアネート、n−ヘプチル
イソチオシアネート、n−オクチルイソチオシアネー
ト、n−ノニルイソチオシアネート、n−デシルイソチ
オシアネート、n−ウンデシルイソチオシアネート、n
−ドデシルイソチオシアネート、及びn−テトラデシル
イソチオシアネートなどが挙げられる。
ネートは、わさびの辛味の主成分であり、本ワサビ風味
を醸し出す基本となる成分である。したがって、このア
リルイソチオシアネートを単独で用いるか、又はアリル
イソチオシアネートとその他の上記化合物との混合物を
用いるのが好ましい。なお、アリルイソチオシアネート
とその他の上記化合物との混合物を用いる場合、混合物
100重量%中、アリルイソチオシアネートを99重
量%〜50重量%とするのが好ましい。
化合物のうち、n−ブチルイソチオシアネート、1−メ
チルプロピルイソチオシアネート、n−アミルイソチオ
シアネート、イソアミルイソチオシアネート、4−ペン
テニルイソチオシアネート、5−ヘキセニルイソチオシ
アネート、3−メチルチオプロピルイソチオシアネー
ト、n−ヘキシルイソチオシアネート、ベンジルイソチ
オシアネート、β−フェニルエチルイソチオシアネー
ト、6−ヘプテニルイソチオシアネート、4−メチルチ
オブチルイソチオシアネート、5−メチルチオアミルイ
ソチオシアネート、6−メチルチオヘキシルイソチオシ
アネート、及び7−メチルチオヘプチルイソチオシアネ
ートを、本発明のわさび香味調合品又はわさび風味食品
に含めることにより、すりおろしたてのわさび独特の香
りを強化することができる。
れる化合物の量は、上述のように、本発明の3−ブテニ
ルイソチオシアネートとの比率により定められる。一般
式RN=C=Sで表される化合物:3−ブテニルイソチ
オシアネートの比率は、0.02〜1000:1である
のがよく、好ましくは0.1〜50:1であるのがよ
い。又、一般式RN=C=Sで表される化合物の量は、
わさび風味食品全体 100重量%中、0.01重量%
〜1重量%含んでいるのがよく、好ましくは0.1重量
%〜1重量%であるのがよい。
と3−ブテニルイソチオシアネートからなるわさび香味
調合品に、第2の香気成分として青葉アルコール、青葉
アルデヒド、キュウリアルコール、及びキュウリアルデ
ヒドを含めることができる。これらは、本来わさびに含
まれていない成分である。この第2の香気成分を本発明
のわさび香味調合品又はわさび風味食品に含めることに
より、すりおろしたてのわさびを嗅いだときに最初に感
じられる香りをさらに増強させることができる。これら
第2の香気成分は、混合して用いるのが好ましく、より
好ましくは、青葉アルコール及び青葉アルデヒドを混合
して用いるのがよい。
の第2の香気成分の量は、本発明の3−ブテニルイソチ
オシアネートとの比率により定められる。本発明の第2
の香気成分:3−ブテニルイソチオシアネートの比率
は、10-8〜100:1であるのがよく、好ましくは1
0-5〜10-3:1であるのがよい。また、第2の香気成
分の量は、わさび風味食品全体 100重量%中、10
-7重量%〜 0.1重量%含んでいるのがよく、好まし
くは10-6重量%〜10-5重量%であるのがよい。
ゴ、キュウリ、メロン及びスイカなどに含まれている。
したがって、本発明の香気成分を上述したものの抽出物
によって供給するか、又は合成された上記香気成分によ
って供給することができる。抽出物によって供給する場
合、リンゴの抽出物は青葉アルコール及び青葉アルデヒ
ドを含んでおり、キュウリ、メロン及びスイカの抽出物
は、青葉アルコール、青葉アルデヒド、キュウリアルコ
ール及びキュウリアルデヒドを含んでいる。このよう
に、リンゴの抽出物等は、本発明の第2の香気成分を2
種以上含有している。このため、これらの抽出物を用い
ると、上記の第2の香気成分を2種以上わさび香味調合
品又はわさび風味食品に添加することができる。勿論、
本発明の第2の香気成分を2種以上用いるか、又は上記
の抽出物を2種以上用いてもよい。
2の香気成分の含量は、各抽出物によって変化するが、
わさび風味食品全体 100重量%中、該抽出物を10
-6重量%〜1.0重量%含んでいるのがよく、好ましく
は10-4重量%〜0.1重量%であるのがよい。なお、
本発明の第2の香気成分を含有する抽出物はそれぞれ、
リンゴの場合リンゴを起源とする水蒸気蒸留物であり、
キュウリの場合キュウリのアルコールチンキであり、メ
ロンの場合メロンエキストラクトであり、スイカの場合
スイカの水蒸気蒸留物である。なお、各抽出物の抽出法
は、上記に限られるものではなく、その他食品に用いら
れる抽出物が得られるのであれば、上述した抽出法な
ど、いかなる抽出法を用いても構わない。
1の香気成分及び3−ブテニルイソチオシアネート、さ
らに任意に含めてもよい一般式RN=C=Sで表される
化合物と第2の香気成分とを、上述の量で混合すること
により得ることができる。このわさび香味調合品を食品
と調合することにより、即ちわさび香味調合品を含有す
る食品を調製することにより、わさび風味食品が得られ
る。わさび風味食品として、わさびを主成分とする練り
わさび及び粉わさびなど、並びに、わさびを調味添加剤
として用いる食品、例えばわさび漬け、わさびドレッシ
ング、刺し身用タレ、わさび入りマヨネーズ、わさびせ
んべい、わさびふりかけ、わさびアイスクリーム、冷凍
わさび、及びわさびクリームなどが挙げられる。
することができる。例として、練りわさび製品について
説明する。冷凍した本わさび及び西洋わさびを20重量
部〜50重量部を解凍し、表面を洗浄後、付着している
水を切って、コミトロールなどによって粉砕して粉砕わ
さびペーストを得る。この粉砕わさびペーストに、ソル
ビトールなどのAw調整剤40重量部〜70重量部、ク
エン酸などのpH調整剤0.4重量部〜1.0重量部、
着色料、例えばクチナシなどを0.001重量部〜1.
0重量部、キサンタンガムなどの増粘剤0.001重量
部〜1重量部、及び植物油脂としてのナタネ油1.0重
量部〜30重量部、並びに3−ブテニルイソチオシアネ
ート0.001重量部〜0.5重量部と第1の香気成分
10-7重量部〜0.1重量部とを含有し、かつ任意に一
般式RN=C=Sで表される化合物0.01重量部〜
1.0重量部、第2の香気成分10-7重量部〜0.1重
量部を含有してもよいわさび香味調合品を添加して、全
体として100重量部となるようにし、その後マイクロ
スピードミキサーにより攪拌混合処理して、練りわさび
製品を得る。また、わさび風味食品としてのわさびせん
べい及びわさびアイスクリームなどはそれぞれ、せんべ
い及びアイスクリームなどに上述した量でわさび香味調
合品を添加することで得ることができる。
を嗅いだときに最初に感じられる香りを有する本わさび
風味食品を得るために、3−ブテニルイソチオシアネー
トを使用した場合であっても、本わさび本来の風味が損
なわれることのない本わさび風味食品を提供することが
できる。さらに、本発明により、本わさびを用いた場合
に保存性を保持するために、各種Aw調整剤又はpH調
整剤などを用いた場合であっても、すりおろしたてのわ
さびを嗅いだときに最初に感じられる香りを十分に感じ
ることができる本わさび風味食品を提供することができ
る。以下の実施例により、本発明をさらに具体的に説明
する。
ネート99.99重量部に、こしょうより得たα−ピネ
ン0.01重量部加えて、本発明のわさび香味調合品を
得た。このわさび香味調合品は、すりおろしたわさびに
特有の残り香としての爽やかな香り、かつすりおろした
てのわさびを嗅いだときに最初に感じられる香りを有し
ており、3−ブテニルイソチオシアネートのもつ硫黄臭
は全く感じられなかった。なお、α−ピネンの代わり
に、α−ピネンと同量のβ−ピネン、リモネン、及びγ
−テルピンを各々含有する、わさび香味調合品を3個調
製した。これら3個のわさび香味調合品も、上記と同様
に、すりおろしたわさびに特有の残り香としての爽やか
な香りとすりおろしたてのわさびを嗅いだときに最初に
感じられる香りを有していた。
ネート99.989重量部に、コショーの水蒸気蒸留物
0.01重量部とカルダモンの水蒸気蒸留物0.001
重量部とを加えて、本発明のわさび香味調合品を得た。
このわさび香味調合品は、すりおろしたわさびに特有の
残り香としての爽やかな香りとすりおろしたてのわさび
を嗅いだときに最初に感じられる香りを有していた。
ネート20重量部に、こしょうより得たα−ピネン0.
01重量部、さらにアリルイソチオシアネート79.9
9重量部を加えて本発明のわさび香味調合品を得た。こ
のわさび香味調合品は、すりおろしたわさびに特有の残
り香としての爽やかな香り、かつすりおろしたてのわさ
びを嗅いだときに最初に感じられる香りを有しており、
さらにわさび本来のもつ辛味が十分に感じられるもので
あった。なお、α−ピネンの代わりに、α−ピネンと同
量のβ−ピネン、リモネン、及びγ−テルピンを各々含
有する、わさび香味調合品を3個調製した。これら3個
のわさび香味調合品も、上記と同様に、すりおろしたわ
さびに特有の残り香としての爽やかな香りとすりおろし
たてのわさびを嗅いだときに最初に感じられる香りを有
していた。
ネート50重量部に、こしょうより得たα−ピネン0.
01重量部、さらに6−メチルチオヘキシルイソチオシ
アネート49.99重量部を加えて本発明のわさび香味
調合品を得た。このわさび香味調合品は、すりおろした
わさびに特有の残り香としての爽やかな香り、かつすり
おろしたてのわさびを嗅いだときに最初に感じられる香
り、さらにはわさびの青っぽい香りが十分に感じられる
ものであった。なお、α−ピネンの代わりに、α−ピネ
ンと同量のβ−ピネン、リモネン、及びγ−テルピンを
各々含有する、わさび香味調合品を3個調製した。これ
ら3個のわさび香味調合品も、上記と同様に、すりおろ
したわさびに特有の残り香としての爽やかな香りとすり
おろしたてのわさびを嗅いだときに最初に感じられる香
りを有していた。
ネート25重量部に、こしょうより得たα−ピネン0.
01重量部、さらに、アリルイソチオシアネート50重
量部、6−メチルチオヘキシルイソチオシアネート2
4.98重量部、キュウリアルデヒド0.01重量部を
加えて本発明のわさび香味調合品を得た。このわさび香
味調合品は、すりおろしたわさびに特有の残り香として
の爽やかな香りを有し、かつすりおろしたてのわさびを
嗅いだときに最初に感じられる香りが強く感じられ、さ
らにはわさびのもつ辛味、青っぽい香りが十分に感じら
れるものであった。なお、α−ピネンの代わりに、α−
ピネンと同量のβ−ピネン、リモネン、及びγ−テルピ
ンを各々含有する、わさび香味調合品を3個調製した。
これら3個のわさび香味調合品も、上記と同様に、すり
おろしたわさびに特有の残り香としての爽やかな香りと
すりおろしたてのわさびを嗅いだときに最初に感じられ
る香りを有していた。
る練りわさびを調製した。即ち、冷凍した本わさび及び
西洋わさびからなる、わさび根をおろしたもの30.0
重量部を、コミトロールによって粉砕して粉砕わさびペ
ーストを得た。この粉砕わさびペースト30.0重量部
に、ソルビトール54.3重量部、セルロース5重量
部、クエン酸0.6重量部、着色料0.5重量部、キサ
ンタンガム0.1重量部、及び植物油脂としてのナタネ
油9.5重量部を加えて、ベースとなる練りわさびとし
た。このベースとなる練りわさびに、3−ブテニルイソ
チオシアネート0.1重量部と表−2記載のa) 〜
m) のうちのいずれかの第1の香気成分とを含有する
わさび香味調合品、又は3−ブテニルイソチオシアネー
ト0.1重量部と表−2記載の第1の香気成分を含有す
る抽出物n) 〜y) のうちのいずれかの抽出物とを
含有するわさび香味調合品を加えて、ベースとなる練り
わさび量を調製して全体を100重量部として、その後
マイクロスピードミキサーにより攪拌混合処理して、練
りわさび製品を得た。これらの練りわさび製品は、すり
おろしたわさびに特有の残り香としての爽やかな香りと
共に、すりおろしたてのわさびの嗅いだ際に最初に感じ
られる香りを有していた。
品を得た。この練りわさび製品に、3−ブテニルイソチ
オシアネート0.05重量部と表−2記載の第1の香気
成分又は第1の香気成分を含有する抽出物との混合物
に、アリルイソチオシアネート0.4重量部、6−メチ
ルチオヘキシルイソチオシアネート0.05重量部、表
−3記載の第2の香気成分又は第2の香気成分を含有す
る抽出物を加えたわさび香味調合品を添加した。得られ
たいずれの練りわさび製品は、すりおろしたわさびに特
有の残り香としての爽やかな香りと共に、すりおろした
てのわさびの嗅いだ際に最初に感じられる香りが十分に
感じられるものであった。
Claims (13)
- 【請求項1】 α-ピネン、β-ピネン、リモネン、γ-
テルピネン、シトラール、シネオール、リナロール、シ
トロネラール、イソシトラール、サビネン、テルピネオ
レン、サフロール及びミルセンからなる群から選ばれる
1種以上の第1の香気成分、並びに3-ブテニルイソチ
オシアネートを含有し、さらに、一般式RN=C=Sで
表される化合物(3-ブテニルイソチオシアネートを除
く)の少なくとも1種を含有してなり、上記一般式RN
=C=SのRが、フェニル基又はCH3−S−基で置換
された、又は置換されていない環状、直鎖又は分岐鎖の
アルキル基又はアルケニル基、あるいは直鎖又は分岐鎖
のアルキル基で置換された、又は置換されていないフェ
ニル基又はベンジル基を表すわさび香味調合品。 - 【請求項2】 一般式RN=C=Sで表される化合物と
して、アリルイソチオシアネートが主成分として含まれ
る請求項1記載のわさび香味調合品。 - 【請求項3】 一般式RN=C=Sで表される化合物
が、n-ブチルイソチオシアネート、1-メチルプロピルイ
ソチオシアネート、n-アミルイソチオシアネート、イソ
アミルイソチオシアネート、4-ペンテニルイソチオシ
アネート、5-ヘキセニルイソチオシアネート、3-メチ
ルチオプロピルイソチオシアネート、n-ヘキシルイソチ
オシアネート、ベンジルイソチオシアネート、β-フェ
ニルエチルイソチオシアネート、6-ヘプテニルイソチ
オシアネート、4-メチルチオブチルイソチオシアネー
ト、5-メチルチオアミルイソチオシアネート、6-メチ
ルチオヘキシルイソチオシアネート、及び7-メチルチ
オヘプチルイソチオシアネートからなる群から選ばれる
1種以上の化合物である請求項1記載のわさび香味調合
品。 - 【請求項4】 さらに、アリルイソチオシアネートを含
有してなる請求項3記載のわさび香味調合品。 - 【請求項5】 α-ピネン、β-ピネン、リモネン、γ-
テルピネン、シトラール、シネオール、リナロール、シ
トロネラール、イソシトラール、サビネン、テルピネオ
レン、サフロール及びミルセンからなる群から選ばれる
1種以上の第1の香気成分、並びに3-ブテニルイソチ
オシアネートを含有し、さらに、一般式RN=C=Sで
表される化合物(3-ブテニルイソチオシアネートを除
く)の少なくとも1種を含有し、第1の香気成分:3-ブ
テニルイソチオシアネートの比率が、10−7:1〜1
00:1の範囲にあり、上記一般式RN=C=SのR
が、フェニル基又はCH3−S−基で置換された、又は
置換されていない環状、直鎖又は分岐鎖のアルキル基又
はアルケニル基、あるいは直鎖又は分岐鎖のアルキル基
で置換された、又は置換されていないフェニル基又はベ
ンジル基を表すわさび香味調合品。 - 【請求項6】 第1の香気成分が、コショー、カルダモ
ン、しょうが、紫蘇、ナツメグ、セージ、ローズマリ
ー、オレガノ、レモン、レモングラス、サンショ、ロー
レル、マジョワン、セイボリー、セロリ、タイム、マジ
ョラム、ライム、及びオレンジの抽出物から選ばれる1
種以上の抽出物として含有する請求項1乃至請求項5の
いずれか1項記載のわさび香味調合品。 - 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれか1項記
載のわさび香味調合品を加えたわさび風味食品。 - 【請求項8】 第1の香気成分が、食品 に10−7重
量%〜0.1重量%の割合で含有されている請求項7記
載のわさび風味食品。 - 【請求項9】 請求項6に記載の抽出物が、食品 に1
0−6重量%〜1.0重量%の割合で含有されている請
求項7記載のわさび風味食品。 - 【請求項10】 上記わさび風味食品が、練りわさびで
ある請求項7乃至請求項9のいずれか1項記載のわさび
風味食品。 - 【請求項11】 上記練りわさびがAw調整剤及び又は
pH調整剤を含有している請求項10記載のわさび風味
食品。 - 【請求項12】 上記Aw調整剤が、練りわさび100
重量部に対して、40〜70重量部の割合で含まれる請
求項11記載のわさび風味食品。 - 【請求項13】 上記pH調整剤が、練りわさび100
重量部に対して、0.4〜1.0重量部の割合で含まれ
る請求項11記載のわさび風味食品。
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1996
- 1996-08-30 JP JP23016896A patent/JP3373738B2/ja not_active Expired - Fee Related
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H.Sakurai,Determination of Volatile Components of Wasabi by GC−MS,Bull.Coll.Agr.& Vet.Med.,日本,1993年,No.50,p.34−43 |
奥田治,香料化学総覧,日本,株式会社廣川書店,1968年1月15日,p.502−504,509−510,742−743,746−747 |
奥田治著,香料化学総覧,日本,株式会社廣川書店,1968年1月15日,p.394−395,405−406,408,410−411,414 |
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