JP3373615B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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Description
くにそのトレッド補強を司るベルトまたはビード部補強
を司るカーカスプライの折返し部やビード部補強層な
ど、タイヤの骨格やその補強を担う構成材の改良によっ
て、耐久性の向上を図った空気入りタイヤに関するもの
である。
ずベルトはトレッドの補強を司り、とくにラジアルタイ
ヤの場合は周方向の剛性を高める役目を担い、またカー
カスはタイヤの骨格をなすとともに、その折返し部はビ
ード部の補強にも寄与するもので、そしてビード部補強
層はタイヤ接地時に生じるビード部のリムフランジ側へ
の倒れ込みを抑制することでビード部の補強に寄与する
もので、このビード部補強層はビードコア付近またはビ
ードコアのタイヤ内方から、カーカスプライの折返し部
に沿ってタイヤ径方向外側に向けて、折返し端をこえる
位置まで延びる配置とするのが通例である。
に対して斜めの並行配列をなすコードによる補強素子
を、またカーカスプライは、タイヤのクラウン部におい
てタイヤの赤道面に対して斜め又は直角の並行配列をな
すコードによる補強素子を、同様にビード部補強層は、
カーカスのコードに対して斜めの並行配列をなすコード
による補強素子を、それぞれ等間隔に埋設されたゴム引
き層として用いるのが通例である。
等間隔とされて来た従来の構成材にあっては、その端部
にて、すなわちベルトにおいてはその幅端において、各
補強素子の端末に面するゴムがタイヤの接地変形の度毎
につつかれるため、はじめに微細なクラックを生じ、や
がて補強素子の隣接相互間にまたがって成長し、その後
はベルトの積層相互間にもつながって急速に拡大し、い
わゆるベルトセパレーションに至る。この亀裂進展速度
は格段に速いため、これがとくにラジアルタイヤの耐久
性を決定づける。
終端において、各補強素子の端末に面するゴムがタイヤ
の接地変形の度毎につつかれるため、はじめに微細なク
ラックを生じ、やがて補強素子の隣接相互間にまたがっ
て成長し、その後はサイドウォール部やスティフナーへ
向かって進展して急速に拡大し、これがタイヤビード部
の耐久性を決定づける一要因となる。
強素子のタイヤ軸方向外側での端末、またはビード部補
強層がビードコア付近からさらにタイヤの内方に延ばさ
れている場合は、補強素子のタイヤ軸方向内側での端末
において、各補強素子の端末に面するゴムがタイヤの接
地変形の度毎につつかれるため、はじめに微細なクラッ
クを生じ、やがて補強素子の隣接相互間にまたがって成
長し、その後は隣接するビード部補強層間でつながる
か、さらにはカーカスプライやタイヤの外側へ向かって
進展して急速に拡大し、これもタイヤビード部の耐久性
を決定づける一要因となる。
ことが重要で、そのためには補強素子の隣接相互間の間
隔の広い方がもちろん有利である反面、タイヤの軽量化
の強い要請に加えて必要とされるコードの簡素化のた
め、補強素子の線径を細くすることが望まれる。その結
果、同等のタイヤ強度を保持するために、当然乍ら補強
素子の打ち込みを多くする外はなく、補強素子の間隔は
却って狭くなりクラックの成長抑制とは相容れないとこ
ろである。
報にて、ゴム引き層の補強素子を数本以内の束に区分し
て、その束とこれと隣接する補強素子との分散間隔を広
くすることによって、補強素子の末端に面して発生する
微細なクラックの、その後の成長進展を抑制するタイヤ
構造について開示した。さらに、同様の技術を、特に簡
素化したスチールコードなどにも適用するために、上記
の各束内の補強素子を少なくとも2段に重ねる配置につ
いて、特願平4−77312 号明細書で提案した。
による影響を回避するため、補強素子の束を数本以内に
制限しているが、束を構成する補強素子数をさらに増や
すことで、束とこれに隣接する補強素子との分散間隔を
さらに広げて、束と補強素子との間での亀裂の進展を抑
制することが可能である。
ルト層の層間に生じる剪断応力に代表されるような、タ
イヤの転動に伴って発生する周方向の剪断力によって、
束内の段間に剪断力が生じ、束の拘束が段毎に乱され、
段間でずれが生じる。補強素子を2段2列に配置した場
合には、補強素子に隣接する束と束との間のゴムが上記
ずれを抑制し問題がないが、補強素子数を増して2段3
列以上とした場合、周方向の剪断力を受けるコード本数
が増して束に隣接するゴムによる抑制では不十分とな
り、段間でのずれが増して、ここを起点に生じる亀裂は
容易に束を横切って成長し、さらには束とこれに隣接す
る補強する補強素子との間の亀裂へと成長してしまうの
である。
材における補強素子を束に区分して耐久性を向上するに
当たり、束内の補強素子を2段3列以上で配置する場合
の上記問題を解消し得る、改良した構成材をそなえる空
気入りタイヤを与えることにある。
配列をなす所定本数の補強素子によるゴム引き層を構成
材とし、該ゴム引き層内に配置した補強素子の30%以上
を少なくとも6本毎の束に区分して、その束とこれに隣
接する補強素子との分散間隔を、上記所定本数の補強素
子をゴム引き層内で等間隔に配列した場合に比べて広く
した空気入りタイヤにおいて、上記束は、ゴム引き層の
厚み方向に重ねた少なくとも2段の補強素子を少なくと
も3列で配列して成り、隣接する2段を構成する補強素
子は、一方の段で隣接する補強素子間に他方の段の各補
強素子が段相互で位置する配列になることを特徴とする
空気入りタイヤである。
供したベルト、一対のビードコアのまわりでタイヤの内
方から外方へ巻返した少なくとも1層のカーカスプライ
または一対のビードコアのまわりでタイヤの内方から外
方へ折返したカーカスプライの折返し部に沿って延ばし
た、少なくとも1層のビード部補強層が、とりわけ有利
に適合する。これらの他にも、例えばベルトの一部また
は全幅を覆うベルト補強層などの構成材があり、これら
も構成材に含まれることは勿論である。ここで、補強素
子としては、スチールのコードまたはモノフィラメント
が有利に適合する。
と、束が異なる本数の補強素子よりなること、そして束
内にて隣り合う補強素子の離間すき間が束の分散間隔よ
りも狭い配列になることの各場合が含まれる。
強に必要とされる補強素子の総本数の如何によって束の
区分上の剰余を生じることがあり得るので、束の区分か
らはみ出した補強素子については、タイヤの全周にわた
ってほぼ均整になるような分散配置とするを可とする。
述べたように、補強素子の端末によってこれに面するゴ
ム中に、タイヤの変形の反覆の度毎にくり返されるつつ
きが微細なクラックを生じさせ、これが補強素子の表面
に沿って進む初期段階はともかくとして、従来の技術に
従い等間隔で補強素子が並行配列された場合にいち早く
補強素子の隣接相互間にまたがって成長し始めるや忽ち
にして、構成材の積層相互間につながるか、または構成
材を中心としてタイヤの外側あるいは内側に向かって急
拡大し、各種のセパレーションやクラック等に進展する
不利があった。
ベルト2に適用した、図2に示すトリートでは、すなわ
ち補強素子3を2段4列で束4としたものにあっては、
束4と束4または束に属しない補強素子が混在すると
き、その補強素子3と束4との分散間隔sが等間隔配列
の場合に比しはるかに広がるため、この分散間隔sを隔
てて隣接する補強素子間で初期段階以降におけるクラッ
クの成長が分散間隔に応じて遅れることとなるので、そ
の後のセパレーションやクラックの急速な拡大は有効に
抑制される。なお、補強素子の剛性が高いと、上記した
補強素子端末のつつきによる、微細なクラックが早期に
発生し易いため、特に剛性の高いスチールコードを用い
る場合に、この発明の構成材による層間セパレーション
の拡大抑制効果は、とりわけ大きくなる。
のうちごく一部の補強素子のみを束として、タイヤの全
周に渡ってほぼ均整になる様な分散配置としても、束と
これに隣接する補強素子との間隔が従来の技術に従い等
間隔配列とした場合の補強素子の間隔に比べて広がるこ
とから、セパレーションやクラックの急速な拡大は抑制
される。しかしながら、その効果は著しいものとは言え
ない場合もあるから、束の区分に関しては全周の少なく
とも30%の補強素子を対象とする。こうすることで効果
も著しいものとなる。
チールコードなどに適した補強素子の配置を与えるた
め、補強素子を2段以上で重ねるが、すると、すでに述
べたように、タイヤの転動に伴って発生する剪断力によ
って各段間でずれが発生し、特に補強素子が3列以上に
なると、ここを起点に亀裂が生じることが問題となる。
に、隣接する2段を構成する補強素子は、一方の段で隣
接する補強素子間に他方の段の各補強素子が段相互で位
置する配列、すなわち図示例では、補強素子3を2段に
重ねるに際して、下段に並列する各補強素子3間および
補強素子3の外側に、上段に並列する各補強素子3を位
置させて、上下の段で補強素子3をずらす配置とした。
これによって、束4内の各段毎の動きが段同士の拘束に
よって抑制されるため、段間での亀裂の発生は回避され
る。なお、上記の図2および3は、ベルト2の幅端から
数mm隔てた位置での補強素子軸方向に直交する断面で図
解した。
ゴム引き層を用意するため、例えば図4に示すように、
スプール5から巻出したスチールコードまたはフィラメ
ントなどの補強素子3を、櫛歯形ロールを改良したカレ
ンダがけロール6によって、トリート材7をまずつく
る。この櫛歯形ロール6は、これによって少なくとも6
本毎の補強素子を2段3列以上で整列させた束の区分毎
に、カレンダがけロールによりゴムシートと合体するよ
うに役立てる。
に、補強素子3を束にまとめる複数の周溝8を有し、こ
の周溝8は区分束の隣接相互間をへだてるためのカラー
状櫛歯9によって区画し、各周溝8は、補強素子3を段
毎にずれた配列とするための階段状または凹凸状の側壁
10を有する。このようにしてつくられるトリート材は、
補強素子3の各段がずれた配置になる所望のものとな
る。そして、このトリート材をタイヤの補強などに用い
るとき、補強素子をタイヤの赤道面に対して傾斜させる
場合は、その必要な傾斜に応じてトリート幅を斜め裁ち
し、次いでトリートの幅端の耳同士を再接合したゴムス
トリップとし、ライナーとともに原反コイルに巻きとっ
て、タイヤの造成工程に供される。
ルタイヤ1のトレッド補強用ベルト2として、図2およ
び3に示したベルトトリートをそれぞれを適用した。い
ずれのベルトトリートとも、補強素子として0.2 mm径の
スチールモノフィラメント8本を2段4列で配置した束
を1.28mm間隔で配置し、打込み数は24.0本/50mmとし
た。
各層の補強素子はタイヤ赤道面に対して19°で互いに交
差しており、トレッド側の層の方が、カーカス側の層よ
りやや幅が狭くなっている。
試タイヤ1を内圧1.9 kgf/cm2 、荷重1000kgの条件下
で、ドラム試験機にかけ速度80km/hで60000 km走行させ
たのちに解剖して、ベルト2の幅端近くに生じた亀裂を
観察した。
ヤでは、束の段間で生じた亀裂が隣の束で同様に発生し
た亀裂とつながって、ベルト層間での長さ15mmのセパレ
ーションに進展していた。これに対して、図3のトリー
トを適用したタイヤでは、束の段間での亀裂は皆無であ
り、コード端面の未接着部から発生した亀裂が隣接束へ
向かう、上述のつつき段階にあり、亀裂長さはコード軸
方向に5mm足らずであった。
ラジアルタイヤ11のトレッド補強用ベルト12に、図7お
よび8に示す構造のベルトトリートを適用するととも
に、ビード部補強層13に、図9および10に示す構造のチ
ェーファートリートを適用した。ここで、ベルトトリー
トは、補強素子として0.21mm径のスチールモノフィラメ
ント21本を3段7列で配置した束を1.34mmの間隔で配置
し、打込み数は17.8本/50mmとし、またチェーファート
リートは、補強素子として0.19mm径の1×3構造スチー
ルコード8本を2段4列で配置した束を1.29mmの間隔で
配置し、打込み数は17.2本/50mmとした。
り、各層の補強素子はトレッド側から各々左18°、左18
°、右18°、右52°とタイヤ赤道面に対し傾斜し、同様
に、チェーファーは規定フランジ高さにおけるタイヤ回
転軸を中心とする内周と、補強素子との交点を仮想し
て、この交点における上記内周の接線に対する補強素子
の挟角が30°となる配置とした。尚、この挟角は10°〜
70°の範囲にあることが好ましい。
ヤを内圧9.0 kgf/cm2 、荷重3500kgの条件下で、ドラム
試験機にかけ速度60km/hで100000km走行させたのちに解
剖して、ベルトの幅端およびビード部補強層の折り返し
端近くに生じた亀裂を観察した。
ヤのベルトでは、束の段間のうちタイヤ径方向内側の段
間で生じた亀裂が隣の束で同様に発生した亀裂とつなが
って、ベルト層間での長さ10mmのセパレーションに進展
していた。これに対して、図8のトリートを適用したタ
イヤのベルトでは、束の段間での亀裂は皆無であり、コ
ード端面の未接着部から発生した亀裂が隣接束へ向か
う、上述のつつき段階にあり、亀裂長さはコード軸方向
に3mm足らずであった。
ビード部補強層では、束の段間で生じた亀裂が隣の束で
同様に発生した亀裂とつながって、コード軸方向に長さ
3mmのセパレーションに進展していた。これに対して、
図10のトリートを適用したタイヤのビード部補強層で
は、束の段間での亀裂は皆無であり、コード端面の未接
着部から発生した亀裂が隣接束へ向かう、上述のつつき
段階にあり、亀裂長さはコード軸方向に1mm足らずであ
った。
ラジアルタイヤ11のトレッド補強用ベルト12に、図11お
よび12に示す構造のベルトトリートを適用するととも
に、カーカスプライ14に、図13および14に示す構造のプ
ライトリートを適用した。ここで、ベルトトリートは、
補強素子として0.20mm径の1×3構造スチールコード10
本を2段5列で配置した束を1.42mmの間隔で配置し、打
込み数は14.1本/50mmとし、またプライトリートは、補
強素子として0.19mm径の1×3構造スチールコード8本
を2段4列で配置した束を1.29mmの間隔で配置し、打込
み数は17.2本/50mmとした。なお、ベルト2のコード傾
斜角は実施例2と同様である。
ヤを内圧9.0 kgf/cm2 、荷重3500kgの条件下で、ドラム
試験機にかけ速度60km/hで100000km走行させたのちに解
剖して、ベルトの幅端およびカーカスの折り返し端近く
に生じた亀裂を観察した。
ヤのベルトでは、束の段間のうちタイヤ径方向内側の段
間で生じた亀裂が隣の束で同様に発生した亀裂とつなが
って、ベルト層間での長さ9mmのセパレーションに進展
していた。これに対して、図12のトリートを適用したタ
イヤのベルトでは、束の段間での亀裂は皆無であり、コ
ード端面の未接着部から発生した亀裂が隣接束へ向か
う、上述のつつき段階にあり、亀裂長さはコード軸方向
に3mm足らずであった。
カーカスでは、束の段間で生じた亀裂が隣の束で同様に
発生した亀裂とつながって、層間での長さ3mmのセパレ
ーションに進展していた。これに対して、図14のトリー
トを適用したタイヤのカーカスでは、束の段間での亀裂
は皆無であり、コード端面の未接着部から発生した亀裂
が隣接束へ向かう、上述のつつき段階にあり、亀裂長さ
はコード軸方向に1mm足らずであった。
ルタイヤ1のトレッド補強用ベルト2として、図15、16
および17に示したベルトトリートをそれぞれを適用し
た。ここで、図15に示したベルトトリートは、補強素子
として0.30mm径のスチールモノフィラメント4本を2段
2列で配置した束を1.31mmの間隔で配置し、打込み数は
26.2本/50mmとし、また図16および17に示したベルトト
リートは、補強素子として、より細い0.14mm径のスチー
ルモノフィラメント16本を4段4列で配置した束を1.27
mmの間隔で配置し、打込み数は27.3本/50mmとした。な
お、ベルト2のフィラメント傾斜角は実施例1と同様で
ある。
試タイヤ1を内圧1.9 kgf/cm2 、荷重1000kgの条件下
で、ドラム試験機にかけ速度80km/hで60000 km走行させ
たのちに解剖して、ベルト2の幅端近くに生じた亀裂を
観察した。その結果、図15のトリートを適用したタイヤ
では、束の段間での亀裂は皆無であり、コード端面の未
接着部から発生した亀裂が隣接束へ向かう、上述のつつ
き段階にあり、亀裂長さはコード軸方向に6mmであっ
た。図16のトリートを適用したタイヤでは、束の段間で
生じた亀裂が隣の束で同様に発生した亀裂とつながっ
て、ベルト層間での長さ12mmのセパレーションに進展し
ていた。これに対して、図17のトリートを適用したタイ
ヤでは、束の段間での亀裂は皆無であり、コード端面の
未接着部から発生した亀裂が隣接束へ向かう、上述のつ
つき段階にあり、亀裂長さはコード軸方向に4mm足らず
であった。
用ラジアルタイヤ11のトレッド補強用ベルト12に、図1
8、19および20に示したベルトトリートをそれぞれ適用
した。ここで、図18に示したベルトトリートは、補強素
子として0.25mm径の1×3構造スチールコード4本を2
段2列で配置した束を1.37mmの間隔で配置し、打込み数
は20.56 本/50mmとし、また図19および20に示したベル
トトリートは、補強素子として、より細い0.16mm径の1
×3構造スチールコード9本を3段3列で配置した束を
1.31mmの間隔で配置し、打込み数は21.42 本/50mmとし
た。なお、ベルトのコード傾斜角は実施例3と同様であ
る。
試タイヤ1を内圧9.0 kgf/cm2 、荷重3500kgの条件下
で、ドラム試験機にかけ速度60km/hで100000km走行させ
たのちに解剖して、ベルト13の幅端近くに生じた亀裂を
観察した。
ヤでは、束の段間での亀裂は皆無であり、コード端面の
未接着部から発生した亀裂が隣接束へ向かう、上述のつ
つき段階にあり、亀裂長さはコード軸方向に1.5 mmであ
った。図19のトリートを適用したタイヤでは、束の段間
で生じた亀裂が隣の束で同様に発生した亀裂とつながっ
て、ベルト層間での長さ3mmのセパレーションに進展し
ていた。これに対して、図20のトリートを適用したタイ
ヤでは、束の段間での亀裂は皆無であり、コード端面の
未接着部から発生した亀裂が隣接束へ向かう、上述のつ
つき段階にあり、亀裂長さはコード軸方向に1.3 mm足ら
ずであった。
用ラジアルタイヤ11のビード部補強層13に、図21、22お
よび23に示したトリートをそれぞれ適用した。ここで、
図21に示したトリートは、補強素子として0.25mm径の1
×3構造スチールコード4本を2段2列で配置した束を
1.37mmの間隔で配置し、打込み数は20.56 本/50mmと
し、また図22および23に示したトリートは、補強素子と
して、より細い0.12mm径の1×3構造スチールコード16
本を4段4列で配置した束を1.31mmの間隔で配置し、打
込み数は21.43 本/50mmとした。なお、ベルトのコード
傾斜角は実施例3と同様である。
試タイヤ1を内圧9.0 kgf/cm2 、荷重3500kgの条件下
で、ドラム試験機にかけ速度60km/hで100000km走行させ
たのちに解剖して、ベルト13の幅端近くに生じた亀裂を
観察した。
ヤでは、束の段間での亀裂は皆無であり、コード端面の
未接着部から発生した亀裂が隣接束へ向かう、上述のつ
つき段階にあり、亀裂長さはコード軸方向に1.3 mmであ
った。図22のトリートを適用したタイヤでは、束の段間
で生じた亀裂が隣の束で同様に発生した亀裂とつながっ
て、ベルト層間での長さ2.5 mmのセパレーションに進展
していて、段数の増加によって耐久性が悪化した。これ
に対して、図23のトリートを適用したタイヤでは、束の
段間での亀裂は皆無であり、コード端面の未接着部から
発生した亀裂が隣接束へ向かう、上述のつつき段階にあ
り、亀裂長さはコード軸方向に1.4 mm足らずであった。
とされて来た各種構成材の端部でのセパレーションの原
因である、構成材の補強素子末端付近におけるクラック
の成長進展を有効に阻むことができ、併せて束内の補強
素子の本数を増加しても束内での補強素子間亀裂を抑制
でき、耐久性の極めて高いタイヤを提供し得る。
式図である。
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 互いに並行配列をなす所定本数の補強素
子によるゴム引き層を構成材とし、該ゴム引き層内に配
置した補強素子の30%以上を少なくとも6本毎の束に区
分して、その束とこれに隣接する補強素子との分散間隔
を、上記所定本数の補強素子をゴム引き層内で等間隔に
配列した場合に比べて広くした空気入りタイヤにおい
て、上記束は、ゴム引き層の厚み方向に重ねた少なくと
も2段の補強素子を少なくとも3列で配列して成り、隣
接する2段を構成する補強素子は、一方の段で隣接する
補強素子間に他方の段の各補強素子が段相互で位置する
配列になることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 【請求項2】 構成材が、タイヤのトレッド補強に供し
たベルトである、請求項1に記載のタイヤ。 - 【請求項3】 構成材が、一対のビードコアのまわりで
タイヤの内方から外方へ巻返した、少なくとも1層のカ
ーカスプライである、請求項1に記載のタイヤ。 - 【請求項4】 構成材が、一対のビードコアのまわりで
タイヤの内方から外方へ折返したカーカスプライの折返
し部に沿って延ばした、少なくとも1層のビード部補強
層である、請求項1に記載のタイヤ。 - 【請求項5】 補強素子がスチール製である請求項1に
記載のタイヤ。
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