JP3373486B2 - 半導体ウェーハのノッチ研削装置 - Google Patents

半導体ウェーハのノッチ研削装置

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JP3373486B2
JP3373486B2 JP2000211095A JP2000211095A JP3373486B2 JP 3373486 B2 JP3373486 B2 JP 3373486B2 JP 2000211095 A JP2000211095 A JP 2000211095A JP 2000211095 A JP2000211095 A JP 2000211095A JP 3373486 B2 JP3373486 B2 JP 3373486B2
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茂雄 小林
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円板状の砥石を用
いて半導体ウェーハのノッチ溝の研削及び面取り加工す
るウェーハのノッチ研削装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体デバイスの製造工程に
おいては、半導体ウェーハの結晶方位を合わせ易くする
ために、ウェーハ周縁の一部を略V字形或いは円弧状に
切欠して成るノッチ溝が形成されている。略V字形のノ
ッチ溝は、ウェーハの限られた面積を効率良く活用で
き、位置決め精度に優れる等の利点から広く採用されて
いる。
【0003】一方、半導体デバイスの製造工程において
は、当該半導体ウェーハの周縁が、同製造工程に用いら
れる装置の一部と接触することが少なくない。このよう
な接触は、時にダストを発生させたりクラックを生じさ
せたりすることがある。そこで、半導体ウェーハの周縁
またはノッチ溝に対しては、面取り加工を施しており、
今日ではそれが一般化されている。
【0004】また、ノッチ溝を正確な寸法に加工するこ
とは、次工程の微細加工時の位置合わせ時間を短縮する
ことができるため、高精度の研削加工が要求されてい
る。
【0005】このようなノッチ研削装置の一例が、特許
第2611829号公報に記載されている。このノッチ
研削装置について図17を用いて説明する。
【0006】図17は前記特許公報に記載されたノッチ
研削装置の概念図である。ノッチ研削装置100は、半
導体ウェーハ101を回転可能に保持するワークホルダ
102と、そのワークホルダ102を回転砥石107に
接近又は離脱させるためのY軸方向移動装置103を有
する。また、ノッチ溝106の面取りを行なうための円
板状砥石107を回転させるモータ108、及び、砥石
107をその回転軸線方向に移動させるX軸方向移動装
置104と、砥石107をウェーハ101に対して上下
方向に移動させるZ軸方向移動装置105よりなる。
【0007】このノッチ研削装置100によってウェー
ハ101の面取りを行うには、X軸方向移動装置104
及びY軸方向移動装置103を駆動させ、回転砥石10
7をノッチ溝106のV斜面に沿って移動させる。ま
た、Z軸方向移動装置105を駆動させることにより、
ウェーハ101の上面方向から下面方向に亘ってノッチ
溝106を研削することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のノッチ研削装置
100によると、X軸方向移動装置104によって砥石
の回転軸線方向に砥石107を移動させ、更に、ウェー
ハ101をY軸方向移動装置103によって砥石107
と接近又は離脱させることにより、X軸方向及びY軸方
向への送り移動を合成して、V字形ノッチ溝106のV
斜面方向への移動を実現させている。
【0009】しかし、V字形ノッチ溝のV斜面に沿うよ
うにX軸方向及びY軸方向の送り移動量を制御するのは
複雑であり、また、V斜面方向への移動はX軸方向への
移動とY軸方向への移動を合成することによるものであ
るため、V斜面に沿って直線状に精度良く移動すること
が困難であるという問題がある。特にノッチ溝は、その
後の工程において、V斜面の直線部を位置合わせ用とし
て用いられるものであるため、高精度なノッチ溝加工が
要求される。具体的には、ノッチ溝のV斜面は、直径3
mm程度の位置決めピンが接触する部位であり、ノッチ
溝の面取り部分の面粗度を良くしてウェーハの円板形外
周の面取り部と同様に鏡面仕上げをすると、面粗度0.
1μm程度に研削しなければならない。しかし、上記の
ようなX軸方向移動装置104及びY軸方向移動装置1
03によるノッチ研削装置100では、V斜面の精度が
不充分となることが考えられる。
【0010】本出願に係る発明は、上記のような問題点
を解決するためになされたものであり、その目的とする
ところは、高精度なV斜面を得ることができるノッチ研
削装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本出願に係る第1の発明は、砥石台に回転自在に支
持された円板状の砥石と、半導体ウェーハを前記砥石の
板面に交叉する面内で保持するワーク支持台と、前記半
導体ウェーハの板面と平行或いは近似的に平行な平面上
において、前記砥石を前記半導体ウェーハに設けられた
ノッチ溝の一方の斜面方向に沿って相対移動させること
のできる第一の駆動装置と、前記半導体ウェーハの板面
と平行或いは近似的に平行な平面上において、前記砥石
を前記ノッチ溝の他方の斜面方向に沿って相対移動させ
ることのできる第二の駆動装置と、前記砥石を前記半導
体ウェーハの板面に対して交叉する方向に相対移動させ
ることのできる第三の駆動装置とを備え、これら第一、
第二、第三の駆動装置により前記砥石及び前記半導体ウ
ェーハを相対的に三軸方向に移動させて前記半導体ウェ
ーハのノッチ溝の面取り加工を行うように構成したこと
を特徴とする半導体ウェーハのノッチ研削装置である。
【0012】また、本出願に係る第2の発明は、前記第
一の駆動装置の駆動方向と、前記第二の駆動装置の駆動
方向とが、半導体ウェーハのノッチ溝の斜面がなす角或
いはこれに近似した角をもって交叉していることを特徴
とする第1に記載のノッチ研削装置である。
【0013】更に、本出願に係る第3の発明は、前記第
一の駆動装置の駆動方向と前記第二の駆動装置の駆動方
向のなす角を、半導体ウェーハのノッチ溝の斜面がなす
角或いは所望されるノッチ溝の斜面がなす角にあわせて
変化させることができることを特徴とする第1に記載の
ノッチ研削装置である。
【0014】また、本出願に係る第4の発明は、前記ワ
ーク支持台が回転可能であることを特徴とする第1から
第3の発明のいずれか1つに記載のノッチ研削装置であ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本出願に係る発明の一実施
の形態を図1〜図16に基づいて詳細に説明する。
【0016】図1は、本実施の形態においてノッチ溝を
面取り加工しようとする前加工された半導体ウェーハ1
の平面図である。一般に半導体チップ等に用いられるウ
ェーハ1は、硬脆材料からなるインゴットをワイヤソー
により切断し、切断されたウェーハ1を研削盤やラップ
盤で所望の厚さに研削して製造される。
【0017】ウェーハ1は略円板状の外観をなし、ウェ
ーハ1の外周は中心OWを通る中心線を中心とする円形
の外周部2を有する。この外周部2の一部にV字形のノ
ッチ溝3が設けてある。
【0018】本実施の形態では、前加工されたウェーハ
1の板面の仕上の有無、外周部2の面取りの有無は何れ
であってもよい。また、図15に示すようにノッチ溝3
の縁のノッチ溝面3fは、前加工においてはウェーハ1
の板面に対してほぼ垂直をなしている。
【0019】図2に示すようにノッチ溝3は、V字形に
切り込まれていて直線状に形成されたV斜面3aL,3
aRと、この左右両側のV斜面3aL,3aRをなめら
かにつないでいる溝底部3bと、ノッチ溝3が外周部2
になめらかに推移するための口部3cとを有する。上記
溝底部3b及び口部3cは円弧形であるが、溝底部3b
はウェーハ1から見て外方に対して凹な曲線、口部3c
はウェーハ1から見て外方に対して凸な曲線であれば良
く、必ずしも円弧形である必要は無い。
【0020】ウェーハ1は様々な大きさを取りうるが、
本実施の形態においては、直径約200mm,厚さ約7
00〜900μm程度の円板状であり、ノッチ溝3は両
側の口部3c間の幅Fが3mm、ノッチ溝3の深さHが
1〜1.5mmのものを用いて説明する。また、ノッチ
溝3の溝底3bの半径R1は0.9mm以上を必要と
し、ノッチ溝3の左右のV斜面3aL及び3aRによっ
て形成される広角θは、90〜92°程度である。但
し、本発明は前記の寸法範囲に限定されるものではな
い。
【0021】次に、図14を用いて本発明のノッチ研削
装置の概念を説明する。
【0022】図14において上方に描かれている円形状
の物が半導体ウェーハ1であり、結晶方向を示すための
ノッチ溝3が形成されている。
【0023】本発明は、従来の装置のようにXYテーブ
ルによって回転砥石を移動させてノッチ溝3の面取りを
行うものではなく、ノッチ溝3のV斜面3aL,3aR
の方向に沿って移動するUVテーブル7によって砥石を
移動させてノッチ溝3の面取りを行う装置である。
【0024】図14においてウェーハ1は、ノッチ溝3
の溝底と中心OWを結んだ直線(α軸)が紙面縦方向を
向くように配置されている。また、砥石5は砥石回転駆
動用モータ10によって回転が与えらえれ、その砥石回
転軸6の中心線(β軸)が前記直線(α軸)とほぼ直交
するように配置されている。砥石5は回転軸線方向に移
動するものではなく、ノッチ溝3のV斜面3aL,3a
Rの方向に沿って配置されたU軸,V軸を有するUVテ
ーブル7によって移動するものである。
【0025】すなわち、UVテーブル7のU軸及びV軸
は、それぞれV斜面3aR及び3aLの方向と平行に配
置され、ノッチ溝3のV斜面3aL及び3aRがなす角
θの角度をもって交わっている。
【0026】ウェーハ1の面取りを行う場合には、まず
ノッチ溝3の左側のV斜面3aLに沿ってV軸送り機構
20の送りによって回転砥石5を移動させる。そして、
砥石5が溝底部3bの位置に到達したら、今度はV軸送
り機構20を停止した状態で、ノッチ溝3の右側のV斜
面3aRに沿ってU軸送り機構30の送りによって回転
砥石5を移動させる。このように、V斜面3aL,3a
Rの方向に沿って砥石5の移動軸を設けることにより、
砥石5がV斜面3aL及び3aRに沿って直線状にスム
ーズに移動し、ノッチ溝3において最も精度が要求され
るV斜面を高精度に研削することができる。
【0027】また、溝底部3bにおいてはU軸方向及び
V軸方向の移動を合成して、回転砥石5が溝底部3bの
所望の曲率を描くように制御する。一般に溝底部3bは
その後の工程において、それほどの精度を要求される部
位ではないため、U軸方向及びV軸方向の合成によって
も十分な精度が得られる。
【0028】次に、本発明のノッチ研削装置の具体的な
実施の形態について図5を用いて説明する。図5は、ノ
ッチ研削装置11の外観を示す斜視図である。ベッド1
2には、V軸送り機構20及びU軸送り機構30よりな
るUVテーブル7が備えられており、UVテーブル7の
上には砥石台40が備えられている。
【0029】V軸送り機構20は、V軸スライドレール
21とそのV軸スライドレール21と嵌合するV軸ガイ
ド22と、サドル23と、V軸制御モータ24及びV軸
送りねじ25より構成される。V軸スライドレール21
はベッド12の上面に設けられており、V軸スライドレ
ール21上にはサドル23が載置されている。サドル2
3の底面にはV軸ガイド22が固定されており、V軸ガ
イド22はV軸スライドレール21に沿って移動可能な
状態で嵌合している。
【0030】ベッド12にはV軸制御モータ24が固定
され、そのV軸制御モータ24の回転軸線上にはV軸送
りねじ25が設けられており、V軸制御モータ24の回
転によりV軸送りねじ25が回転する。サドル23に
は、V軸送りねじ25が捩じ込まれた状態のナット(不
図示)が固定されており、V軸送りねじ25が回転する
ことによってナットがV軸方向に送られて、サドル23
がV軸方向への移動を行う。このときサドル23は、V
軸ガイド22によってV軸スライドレール21に沿って
案内されて、V軸方向に移動する。
【0031】また、サドル23の上には、更にU軸送り
機構30が備えられている。U軸送り機構30は、U軸
スライドレール31とそのU軸スライドレール31と嵌
合するU軸ガイド32と、砥石台40を支持するスライ
ドテーブル33と、U軸制御モータ34及びU軸送りね
じ35(不図示)より構成される。U軸スライドレール
31はサドル23の上面に設けられており、U軸スライ
ドレール31上にはスライドテーブル33が載置されて
いる。スライドテーブル33の底面にはU軸ガイド32
が固定されており、U軸ガイド32はU軸スライドレー
ル31に沿って移動可能な状態で嵌合している。
【0032】サドル23にはU軸制御モータ34が固定
され、そのU軸制御モータ34の回転軸線上にはU軸送
りねじ(不図示)が設けられており、U軸制御モータ3
4の回転によりU軸送りねじが回転する。スライドテー
ブル33には、U軸送りねじに捩じ込まれた状態のナッ
ト(不図示)が固定されており、U軸送りねじが回転す
ることによってナットがU軸方向に送られて、スライド
テーブル33がU軸方向への移動を行う。このときスラ
イドテーブル33は、U軸ガイド32によってU軸スラ
イドレール31に沿って案内されて、U軸方向に移動す
る。
【0033】U軸スライドレール31とV軸スライドレ
ール21とは角度θをなして交わっている。この角度θ
は、ノッチ溝3が予め正確な角度θで形成されている場
合はノッチ溝3のV斜面3aL及び3aRがなす角度θ
と等しいものであり、そうでない場合はそれに近似した
角、すなわち所望の仕上がり形状のV斜面3aL及び3
aRがなす角度θとして設定されるものである。
【0034】また、U軸スライドレール31とV軸スラ
イドレール21のなす角度は固定的なものでも良いが、
ノッチ溝3の形態に合わせて可変できる構造の方がより
好ましい。具体的には、例えば、サドル23とスライド
テーブル33との間にスイベルスライド構造を設けるこ
とにより、U軸スライドレール31とV軸スライドレー
ル21のなす角度を変化させることができる。このよう
にして、U軸スライドレール31とV軸スライドレール
21のなす角度を、ノッチ溝3のV斜面3aの角度θに
あわせて適宜に変化させることにより、ノッチ溝3の形
態ごとに合わせて高精度なV斜面を得ることができる。
【0035】砥石台40は、砥石回転駆動用モータ10
と砥石回転軸6、そして、研削用の砥石5からなる。砥
石回転駆動用モータ10はスライドテーブル33上に備
えられており、モータの砥石回転軸6線上には研削用の
砥石5が取り付けられている。砥石回転駆動用モータ1
0はその砥石回転軸6が、UV平面と平行な平面内にお
いて、U軸及びV軸によって形成される角θを二等分す
る直線α軸(二点鎖線で示す)と直交する直線β軸方向
(一点鎖線で示す)に配置されている。また、砥石5は
円板状をなし、砥石回転軸6を含む平面によって砥石5
の断面をとると、砥石5の研削作用面は少なくともノッ
チ溝3の溝底3bの曲率よりも小さな曲率を有する円弧
状をなしている。
【0036】本実施の形態においては、砥石回転軸6に
二枚の砥石5,5′を備えており、砥石回転駆動用モー
タ10に近い方に粗加工用砥石5を備え、砥石回転駆動
用モータ10から離れた方に仕上げ加工用砥石5′を備
えている。両砥石5,5′は、一方の砥石がノッチ溝3
の研削を行っている間に、他方の砥石がウェーハ1に接
触しないだけの間隔をもって配置されている。
【0037】また、ベッド12には被研削物であるウェ
ーハ1を保持するワーク支持台57が備えられ、ワーク
支持台57はZ軸方向に上下動させるための昇降機構5
0に設けられている。昇降機構50は、昇降テーブル5
3と、昇降テーブル53を案内するZ軸スライドレール
51及びそのZ軸スライドレール51に嵌合するZ軸ガ
イド52、そしてZ軸制御モータ54とZ軸送りねじ5
5よりなる。Z軸送りねじ55は、Z軸制御モータ54
の回転軸線上に設けられており、Z軸制御モータ54の
回転によってZ軸送りねじ55が回転する。Z軸制御モ
ータ54はブラケット58によってベッド12に固定さ
れている。
【0038】昇降テーブル53には、Z軸送りねじ55
に捩じ込まれた状態のナット56が固定されており、Z
軸送りねじ55が回転することによってナット56が上
方又は下方に移動し、昇降テーブル53が昇降動作を行
う。昇降テーブル53には上下方向に亘ってZ軸スライ
ドレール51が設けられており、そのZ軸スライドレー
ル51に沿って移動可能に嵌合しているZ軸ガイド52
がベッド12に固定されている。昇降テーブル53が上
下動を行う際には、Z軸スライドレール51がZ軸ガイ
ド52に案内されてスライドするため、昇降テーブル5
3はZ軸スライドレール51に沿って昇降動作を行う。
【0039】上記において、V軸制御モータ24,U軸
制御モータ34,Z軸制御モータ54はそれぞれサーボ
モータであって、CNC制御装置8によって制御され
る。
【0040】ワーク支持台57は昇降テーブル53の上
に設けられており、昇降テーブル53の昇降動作に伴っ
て、Z軸方向への移動を行う。ワーク支持台57上面に
は複数の穴が形成されており、その穴から空気を吸引す
ることによって、ウェーハ1がワーク支持台57上に真
空吸着されて固定される。
【0041】ウェーハ1はその板面が、U軸及びV軸に
よって形成されるUV平面に平行になるように配置さ
れ、また、Z軸はウェーハ1の板面と直交する方向に配
置されている。ウェーハ1はそのノッチ溝3が、U軸及
びV軸によって形成される角θを二等分する直線α軸
(二点鎖線で示す)の方向を向くように、ワーク支持台
57上に固定される。また、砥石5の回転中心線(一点
鎖線で示す)とウェーハ1の中心線(Z軸)は、くい違
い交叉しており、本実施の形態では交叉角は90度であ
る。
【0042】図4はウェーハ1と砥石5との関係位置及
び砥石形状を示す。ウェーハ1の前加工品のノッチ溝3
の溝底部3bは、本例では半径R1の円弧である。砥石
5は円板状で、研削作用部の外周の母線は外周が円弧部
5aをなし、その円弧部5aに滑らかに連なって砥石回
転軸6方向へ向って次第に砥石幅を広げるように直線部
5bを有し、直線部5bから平行板面の腹部5cへ滑ら
かにつらなる。ここで円弧部5aは研削作用面となるも
ので、その半径R2はノッチ溝3の溝底部3bの半径R
1と等しいか若しくはそれよりも小さい。また、両側の
直線部5bのなす角度θ2は、ノッチ溝3のV斜面3a
L,3aRのなす角θ1と等しいか若しくはそれよりも
小さい。
【0043】次に上記ノッチ研削装置11によって、ノ
ッチ溝3の面取りを行う作業について説明する。
【0044】始めに、板面研削が終わったウェーハ1を
ワーク支持台57の上に置き、ウェーハ1がα軸の方向
を向くように位置合わせを行う。位置合わせは、図3に
示すように、3本の位置決めピン4a,4bによって行
う。位置決めピン4a,4bを直線で結ぶと、ノッチ溝
3に嵌り込むピン4aを頂点として、残り二本のピン4
bが二等辺三角形状に配置されている。位置決めピン4
a,4bは円柱形であって、ピン4aはウェーハ1に対
して図3に示すようにV斜面3aL,3aRの直線部で
接する。
【0045】まず、ワーク支持台57上に載置されたウ
ェーハ1は、その外周部2を二本のピン4bによって支
持される。このウェーハ1をワーク支持台57に載置す
る作業は、ロボットアーム等によって行われ、このとき
ノッチ溝3の方向はほぼα軸の方向を向くように配置さ
れる。そして、ウェーハ1の半径方向に沿って、外周か
ら中心に向かって位置決めピン4aを挿入して、ノッチ
溝3の方向を正確にα軸方向と一致させる。このα軸
は、砥石5の砥石回転軸6の軸線方向であるβ軸と直交
するものであり、すなわち、砥石5の平行板面である腹
部5cと平行をなしている。
【0046】ワーク支持台57上に設けられた吸引用の
穴から真空吸引することにより、ウェーハ1をワーク支
持台57上に真空吸着する。ウェーハ1がワーク支持台
57上に吸着されウェーハ1が保持されたら、位置決め
ピン4aを退避させる。そして、砥石回転駆動用モータ
10を起動させて、砥石回転軸6により砥石5,5′を
回転させる。本実施の形態におけるノッチ研削装置11
は、先ず始めに粗加工用砥石5を用いて粗研削を行い、
その後、仕上げ加工用砥石5′を用いて仕上げ研削を行
うものである。
【0047】次に、砥石5のウェーハ1に対する工具軌
跡について説明する。
【0048】本発明のノッチ研削装置は、ウェーハ1の
板面と平行な複数の平面内において、ノッチ溝3の形状
に合わせて砥石5が工具軌跡を描くことにより、面取り
を行うものである。
【0049】図6は、ウェーハ1と砥石5の位置関係を
示すために、ウェーハ1の一端の縦断面を示した図であ
る。図6に示すように、砥石5の回転軸中心OをO1〜
O5とすると、砥石5は各中心O1〜O5がウェーハ1
の板面と平行な複数の平面上で工具軌跡を描くように移
動する。これは、図5に示すノッチ研削装置11におい
て、U軸送り機構30及びV軸送り機構20を制御する
と共に、ウェーハ1を非回転状態でワーク支持台57上
に吸着固定して行うものである。
【0050】工具経路(工具軌跡)は、図4に示すよう
に砥石5の先端円弧部5aの円弧中心であってウェーハ
1に近い側の点Tで代表すると、図7に示す符号TP1
〜TP5のようになる。この工具経路はまた、砥石5の
中心(点Tを通り砥石回転中心線に垂直な平面と、砥石
回転中心線の交点)をとっても同一である。従って、以
下の説明では、砥石5の中心の工具経路を用いて説明す
る。何れの工具経路TP1〜TP5においても、図2に
示す左側の口部3c,V斜面3aL,溝底部3bを通っ
て、対称中心SLに対して反対側に位置するV斜面3a
R,右側の口部3cを夫々連続して面取りすることがで
きる。また、面取りできる工具経路の両側には、エアカ
ットを行う工具経路部TPAを有する。
【0051】また図7に示すように、このエアカット工
具経路部TPAの終端O1′〜O5′(工具経路TPの
終端でもある)においては、図8の二点鎖線で示すよう
に、砥石5とウェーハ1は離れている。この工具経路部
TPAの終端O1′〜O5′は、砥石中心O1〜O5に
夫々対応している。
【0052】図7を参照して、U軸送り機構30及びV
軸送り機構20の具体的な制御方法について説明する。
【0053】まず、砥石回転駆動用モータ10を回転さ
せ、その砥石回転軸6に取り付けられた砥石5,5′を
回転させる。ノッチ溝3の面取りは、粗加工及び仕上げ
加工によって鏡面仕上げを行うため、始めはモータ側に
位置する粗加工用砥石5を用いて研削を行う。
【0054】そして、粗加工用砥石5の中心が左側のO
1′に配置されるように、U軸送り機構30及びV軸送
り機構20の制御を行う。砥石中心がO1′にある状態
では、未だ砥石5の研削作用面はウェーハ1には接触し
ていない状態である。
【0055】次に、V軸送り機構20のV軸制御モータ
24を作動させ、砥石5の研削作用面がウェーハ1の左
側の口部3cに接触する位置まで移動させる。この状態
から砥石5によってウェーハが研削され始める。このと
き、粗加工用砥石5と仕上げ加工用砥石5′との間隔が
十分にとってあるため、仕上げ加工用砥石5′によって
ウェーハ1が研削されるという不都合は生じない。
【0056】U軸送り機構30及びV軸送り機構20を
制御して、ノッチ溝3の口部3cがウェーハ1の外周部
2へと滑らかにつらなるように研削を行う。この口部3
cは、外周部2とノッチ溝3のV斜面3aが連結する部
分であり、その後の半導体生産工程において製造装置と
の接触により粉塵が発生しやすい場所であるため、外周
部2と連続して極力滑らかに形成する必要がある。
【0057】口部3cの面取りが終了すると今度は、V
斜面3aLの研削につながる。本ノッチ研削装置11
は、V軸送り機構20のV軸をV斜面3aLと同方向に
平行に備えているため、U軸送り機構30の送りを止め
て、V軸送り機構20の送りのみで研削を行うことがで
きる。このとき、V斜面3aLの直線部は高精度に加工
されることを求められるが、本発明ではV軸によって一
直線に加工することができるため、従来のXY軸式の研
削装置に比べて、高精度に加工を行うことができる。
【0058】そして、V斜面3aLの直線部の研削が終
了すると、今度は溝底部3bの研削につながる。この溝
底部3bはR1の曲率を持つ円弧状であるが、砥石5の
研削作用面5aが半径R2の曲率を有し、R1>R2で
ある場合には、砥石5をU軸及びV軸の送りの合成によ
ってR1の曲率を描くように送り移動を行う。このと
き、砥石5の研削作用面の曲率R2をR2=R1とする
ことにより、U軸及びV軸の送りによる合成制御を行う
ことなく、V軸方向の切り込みのみで溝底部3bまで研
削することができる。
【0059】溝底部3bの研削が終了すると、今度は右
側のV斜面3aRの直線部の研削につながる。右側のV
斜面3aRを研削するには、V軸方向の送りを止めて、
U軸送り機構20の送りによって研削を行う。このとき
も、U軸方向に一直線に加工することができるため、従
来のXY軸式の研削装置に比べて、高精度に加工を行う
ことができる。
【0060】その後、U軸送り機構30及びV軸送り機
構20を制御することにより、外周部2との連結部であ
る口部3cを滑らかに研削し、口部3cの研削が終了し
たら、右側の終端部O1′へと砥石5を移動させ、ウェ
ーハ1から砥石5を離れさせる。
【0061】以上の制御をTP2〜TP5についても同
様に行うことにより、ウェーハ1の面取りを行うことが
できる。このとき、研削の作業時間を極力短くするため
に、図7に示すようにTP2はTP1とは反対の方向か
ら研削を行う。同様に、TP3はTP2とは反対の方向
から、TP4はTP3とは反対の方向から、TP5はT
P4とは反対の方向から研削を行う。このように制御す
ることにより、工具軌跡が短くなり、作業時間が短縮さ
れる。
【0062】砥石5が研削作業を行っている場合と、ウ
ェーハ1から離れている場合の位置関係について図9を
用いて説明する。図9はウェーハ1の一端の縦断面を示
す図であり、砥石中心がO1にあるときがウェーハ1の
研削作業を行っている場合を示し、O1′にあるときが
ウェーハ1から離れている状態を示している。図7の矢
印のようにU軸送り機構30,V軸送り機構20を制御
して工具経路TP1に沿って砥石5を送る場合について
説明する。まず始めに左側のエアカット工具経路部TP
Aを通り、砥石5の研削作用面がウェーハ1に接触する
と、図9に示すようにノッチ溝3の縁に沿って断面線を
施した部分のストックS1が除去され、面取りC1が形
成される。そして、右側のエアカット工具経路部TPA
に入り、図7の右側の終端O1′に砥石中心が達する
と、砥石5は図9の二点鎖線で示すようにウェーハ1と
離れて位置することになる。
【0063】ここで昇降機構50のZ軸制御モータ54
を制御してウェーハ1を上昇させると共に、U軸送り機
構30及びV軸送り機構20を制御してスライドテーブ
ル33をウェーハ1から離れる方向に後退させる。ウェ
ーハ1の上昇量は、図9に示すように砥石中心O1,O
2又はO1′,O2′のZ方向差△Z1であり、スライ
ドテーブル33の後退量は、夫々平面図で示されている
図7の工具経路TP1,TP2のα方向差△α1であ
る。
【0064】次にU軸送り機構30及びV軸送り機構2
0を上記TP1の場合と反対方向に制御して、工具経路
TP2に沿って図7の矢印のように砥石5を左方へ送る
と、図10に示すようにノッチ溝3の縁に沿って断面線
を施した部分のストックS2が除去され、面取りC2が
形成される。そして、図7において砥石中心が左側の終
端O2′に達すると、砥石5は図10の二点鎖線で示す
ようにウェーハ1と離れて位置することになる。
【0065】昇降機構50のZ軸制御モータ54を制御
してウェーハ1を上昇させると共に、U軸送り機構30
及びV軸送り機構20を制御してスライドテーブル33
を後退させる。ウェーハ1の上昇量は図10に示すよう
に砥石中心O2,O3又はO2′,O3′のZ方向差△
Z2であり、スライドテーブル33の後退量は夫々平面
図で示されている図7の工具経路TP2,TP3のα方
向差△α2である。
【0066】ここでU軸送り機構30,V軸送り機構2
0を制御して工具経路TP3に沿って図7の矢印のよう
に砥石5を右方へ送ると、ノッチ溝3の縁に沿って図1
1に示すように断面線を施した部分のストックS3が除
去され、面取りC3が形成される。そして、図7におい
て砥石中心が右側の終端O3′に達すると、砥石5は図
11の二点鎖線で示すようにウェーハ1と離れ、中心が
O3′に位置することになる。
【0067】そして、昇降機構50のZ軸制御モータ5
4を制御してウェーハ1を上昇させると共に、U軸送り
機構30及びV軸送り機構20を制御して、今度はスラ
イドテーブル33を前進させる。ウェーハ1の上昇量は
図11に示すように、砥石中心O3,O4又はO3′,
O4′のZ方向差△Z3であり、スライドテーブル33
の前進量は、夫々平面図で示されている図7の工具経路
TP2,TP3のα方向差△α3である。
【0068】今度は、U軸送り機構30及びV軸送り機
構20を制御して、工具経路TP4に沿って図7の矢印
のように左方へ送ると、ノッチ溝3の縁に沿って図12
に示すように断面線を施した部分のストックS4が除去
され、面取りC4が形成される。そして、図7において
砥石中心が左側の終端O3′に達すると、砥石5は図1
2の二点鎖線で示すように中心がO4′に位置すること
になる。
【0069】ここでU軸送り機構30及びV軸送り機構
20と昇降機構50を制御してウェーハ1を上昇すると
共にスライドテーブル33を前進させる。ウェーハ1の
上昇量は、図12に示すように砥石中心O4,O5又は
O4′,O5′のZ方向差△Z4であり、スライドテー
ブル33の前進量は、夫々平面図で示されている図7の
工具経路TP4,TP5のα方向差△α4である。
【0070】U軸送り機構30及びV軸送り機構20を
制御して、図7に示す工具経路TP5に沿って矢印のよ
うに右方へ送ると、ノッチ溝3の縁に沿って図13に示
すように断面線を施した部分のストックS5が除去さ
れ、面取りC5が形成される。そして、図7において砥
石中心が右側の終端O5′に達すると、砥石5は図13
の二点鎖線で示すように、その中心がO5′に位置する
ことになる。U軸送り機構30及びV軸送り機構20を
制御してスライドテーブル33を後退させる。
【0071】上記のように粗加工用砥石5による面取り
が終わったら、スライドテーブル33の基準位置をβ軸
方向に沿って砥石回転駆動用モータ10の方へ移動さ
せ、今度は仕上げ加工用砥石5′によって同様に面取り
を行う。なお、仕上げ加工用砥石5′による面取りにつ
いては、粗加工用砥石5による面取りと同様であるた
め、説明を省略する。
【0072】仕上げ加工が終了したら、U軸送り機構3
0及びV軸送り機構20と昇降機構50を制御してウェ
ーハ1を上昇させると共に、スライドテーブル33を後
退させる。このときウェーハ1は、ウェーハ1の交換可
能な位置まで上昇する。
【0073】上記工程によるノッチ溝3の研削による面
取り方法においては、面取りは多角形状であり、本例で
は5角形である。そして、ウェーハ1の上下面において
ほぼ対称な形状に面取りを施している。試算によれば、
ノッチ溝3の縁に垂直な法面で切った各面取りC1〜C
5の各辺に接する曲線と、面取りC1〜C5間の夫々の
角部との距離は最大12μmである。また、9角形にす
ると各面取りC1〜C9の辺に接する曲線と、面取りC
1〜C9間の夫々の角部との距離は最大2μmである。
従って、ノッチ溝3の後工程として行われるバフ等によ
るポリッシングにより面取りで角部を丸める時間は、本
例で1min程度であり、従来に比較して後工程時間が
極端に短縮された。
【0074】この面取りは、5角形よりも7角形、7角
形よりも9角形というように、多角形になるほど面取り
の断面形状は滑らかになり円弧状に近くなる。ウェーハ
1のノッチ溝3の面取りにおいては、少なくとも5角形
以上であることが望ましい。
【0075】本実施の形態においては、レジノイドボン
ドの砥石を用いて鏡面研削条件を得ることができるた
め、Rmax0.1μm程度の面粗度を得ることができ
る。これによってチッピングやクラッキング等の発生が
なくなる。また、大径砥石を用いることが可能なため、
鏡面仕上げに必要とされる軟かい砥石を用いた場合で
も、砥石研削作用面の形状の維持が比較的容易である。
【0076】上記における工具経路は一例を示すもの
で、例えば、面取りC1→C5→C4→C2→C3のよ
うな順序を採用してもよい。また、切り込みは一回を示
したが複数回に分けて切り込んでもよい。また、各工具
経路TP1とTP5、TP2とTP4を同一としたが、
工具経路TP1とTP5、TP2とTP4は夫々異なっ
ていても良い。
【0077】なお、本実施の形態においては、ウェーハ
1をワーク支持台57上に吸着固定し、ワーク支持台5
7が回転しない構造を示しているが、本発明はこれらに
限られるものではなく、ワーク支持台57は回転可能な
構造であっても良い。こうすることにより、例えば1枚
のウェーハ1に複数個のノッチ溝3が形成されているよ
うな場合には、ウェーハ1をワーク支持台57に位置決
め吸着させた後、ワーク支持台57の回転によって各ノ
ッチ溝3を順次加工位置に割出して、複数個のノッチ溝
3の面取り加工を順次行うことができるものである。更
に、ウェーハ1の外周部2のエッジに当接するように砥
石5を配置して、ウェーハ1を回転させることにより、
ノッチ溝3の面取り加工のみならず、ウェーハ1の外周
エッジの面取り加工も行えるものである。
【0078】図15は面取り加工前のウェーハ1の斜視
図、図16は上述の面取り加工後におけるウェーハのノ
ッチ溝の斜視図である。図15においては、ノッチ溝面
3fは板面にほぼ垂直であり、略直角の角部を有するの
に対して、図16に示すウェーハ1においては、ノッチ
溝3には面取りが施されており、角部は緩やかな鈍角を
描く。そのため、接触によるウェーハ1の欠けを防ぐこ
とができ、粉塵の発生を防止することができる。
【0079】実施の形態はウェーハ1の板面と砥石5の
板面を、直角にくい違い交叉するようにしたが、交叉角
は直角に限定されるものではない。この交叉角を直角よ
りわずかに傾斜をもたせることにより、砥石5の研削作
用面とウェーハ1との接触面が大きくなり研削効率が上
がるとともに、ノッチ溝3に形成される条痕が傾斜線と
なるので、ノッチ溝3の溝底部3bからの割れやクラッ
クの発生等を防止することができる。
【0080】なお、本実施の形態においては、スライド
テーブル33がU軸方向及びV軸方向に移動する構成に
しているが、スライドテーブル33の代わりにワーク支
持台57が移動する構成にしても良い。また、ワーク支
持台57ではなく、スライドテーブル33がZ軸方向に
昇降する構成にしても良い。すなわち、砥石5とウェー
ハ1が相互に相対的にU軸方向、V軸方向、Z軸方向に
移動可能な構成であれば良い。また、本実施の形態にお
いては、Z軸の方向は、U軸及びV軸によって形成され
るUV平面に垂直であるが、必ずしも垂直である必要は
なく、UV平面に交叉する方向(UV平面と平行でない
方向)であれば良い。
【0081】以上の通り、本出願に係る発明は、砥石台
40に回転自在に支持された円板状の砥石5と、半導体
ウェーハ1を砥石5の板面に交叉する面内で保持するワ
ーク支持台57と、半導体ウェーハ1の板面と平行或い
は近似的に平行な平面上において、砥石5を半導体ウェ
ーハ1に設けられたノッチ溝3の一方のV斜面3aR方
向(U軸方向)に沿って相対移動させることのできるU
軸送り機構30と、半導体ウェーハ1の板面と平行或い
は近似的に平行な平面上において、砥石5をノッチ溝3
の他方のV斜面3aL方向(V軸方向)に沿って相対移
動させることのできるV軸送り機構20と、砥石5を半
導体ウェーハ1の板面に対して交叉する方向(Z軸方
向)に相対移動させることのできる昇降機構50とを備
え、これらU軸送り機構30,V軸送り機構20,昇降
機構50により砥石5及び半導体ウェーハ1を相対的に
三軸方向(U軸,V軸,Z軸方向)に移動させて半導体
ウェーハ1のノッチ溝3の面取り加工を行うように構成
した半導体ウェーハ1のノッチ研削装置11である。
【0082】また、上記ノッチ研削装置11において、
U軸送り機構30の駆動方向(U軸方向)と、V軸送り
機構20の駆動方向(V軸方向)とが、半導体ウェーハ
1のノッチ溝3のV斜面3aL,3aRがなす角θ或い
はこれに近似した角をもって交叉しているノッチ研削装
置11である。
【0083】更に、上記ノッチ研削装置11において、
U軸送り機構30の駆動方向(U軸方向)とV軸送り機
構20の駆動方向(V軸方向)のなす角を、半導体ウェ
ーハ1のノッチ溝3のV斜面3aL,3aRがなす角θ
或いは所望されるノッチ溝3のV斜面3aL,3aRが
なす角にあわせて変化させることができるノッチ研削装
置11である。
【0084】更にまた、上記ノッチ研削装置11におい
て、ワーク支持台57は回転可能であることを特徴とす
るノッチ研削装置11である。
【0085】
【発明の効果】本発明によれば、ノッチ溝の面取りにお
いて、高精度なV斜面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】面取り加工を行う前のウェーハの平面図であ
る。
【図2】面取り加工を行う前のウェーハのノッチ溝の形
状を示す平面図である。
【図3】ウェーハを位置決めピンにより位置決めする様
子を示す平面図である。
【図4】ウェーハと砥石の関係を示す平面図である。
【図5】ウェーハのノッチ溝の面取り研削装置の外観斜
視図である。
【図6】ウェーハのノッチ溝の面取り形状を示し、ノッ
チ溝の縁に対して法面で切った断面図である。
【図7】工具軌跡を示す平面図である。
【図8】工具移動経路の垂直断面図である。
【図9】面取り工程を示す垂直断面図である。
【図10】面取り工程を示す垂直断面図である。
【図11】面取り工程を示す垂直断面図である。
【図12】面取り工程を示す垂直断面図である。
【図13】面取り工程を示す垂直断面図である。
【図14】本発明のノッチ研削装置の概念を説明するた
めの平面図である。
【図15】ノッチ溝の面取りを行っていないウェーハの
斜視図である。
【図16】ノッチ溝の面取りを行ったウェーハの斜視図
である。
【図17】従来のXY軸制御によるノッチ溝研削装置を
示す概念図である。
【符号の説明】
OW…ウェーハの中心 O(O1〜O5)…砥石中心 O1′〜O5′…終端 θ1…ノッチ溝の直線部のなす角 θ2…砥石の直線部のなす角 TP1〜TP5…工具経路 TPA…エアカット工具経路部 1…ウェーハ 2…外周部 3…ノッチ溝 3aL,3aR…V斜面 3b…溝底部
3c…口部 3f…ノッチ溝面 4a,4b…ピン 5…砥石 5a…円弧部 5b…直線部 5c…腹部 6…砥石回転軸 7…UVテーブル 8…CNC制御装置 10…砥石回転駆動用モータ 11…ノッチ研削装置 12…ベッド 20…V軸送り機構 21…V軸スライドレール 22…V軸ガイド 23…サドル 24…V軸制御モータ 25…V軸送りねじ 30…U軸送り機構 31…U軸スライドレール 32…U軸ガイド 33…スライドテーブル 34…U軸制御モータ 40…砥石台 50…昇降機構 51…Z軸スライドレール 52…Z軸ガイド 53…昇降テーブル 54…Z軸制御モータ 55…Z軸送りねじ 56…ナット 57…ワーク支持台 58…ブラケット C1〜C5…面取り △Z1,△Z2,△Z3,△Z4…Z方向差 △α1,△α2,△α3,△α4…α方向差 100…ノッチ研削装置 101…ウェーハ 102…ワークホルダ 103…Y軸方向移動装置 104…X軸方向移動装置 105…Z軸方向移動装置 106…ノッチ溝 107…砥石 108…モータ。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砥石台に回転自在に支持された円板状の
    砥石と、 半導体ウェーハを前記砥石の板面に交叉する面内で保持
    するワーク支持台と、 前記半導体ウェーハの板面と平行或いは近似的に平行な
    平面上において、前記砥石を前記半導体ウェーハに設け
    られたノッチ溝の一方の斜面方向に沿って相対移動させ
    ることのできる第一の駆動装置と、 前記半導体ウェーハの板面と平行或いは近似的に平行な
    平面上において、前記砥石を前記ノッチ溝の他方の斜面
    方向に沿って相対移動させることのできる第二の駆動装
    置と、 前記砥石を前記半導体ウェーハの板面に対して交叉する
    方向に相対移動させることのできる第三の駆動装置とを
    備え、 これら第一、第二、第三の駆動装置により前記砥石及び
    前記半導体ウェーハを相対的に三軸方向に移動させて前
    記半導体ウェーハのノッチ溝の面取り加工を行うように
    構成したことを特徴とする半導体ウェーハのノッチ研削
    装置。
  2. 【請求項2】 前記第一の駆動装置の駆動方向と、前記
    第二の駆動装置の駆動方向とが、半導体ウェーハのノッ
    チ溝の斜面がなす角或いはこれに近似した角をもって交
    叉していることを特徴とする請求項1に記載のノッチ研
    削装置。
  3. 【請求項3】 前記第一の駆動装置の駆動方向と前記第
    二の駆動装置の駆動方向のなす角を、半導体ウェーハの
    ノッチ溝の斜面がなす角或いは所望されるノッチ溝の斜
    面がなす角にあわせて変化させることができることを特
    徴とする請求項1に記載のノッチ研削装置。
  4. 【請求項4】 前記ワーク支持台は回転可能であること
    を特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のノ
    ッチ研削装置。
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