JP3373477B2 - ヘッジトリマ - Google Patents

ヘッジトリマ

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JP3373477B2
JP3373477B2 JP2000067029A JP2000067029A JP3373477B2 JP 3373477 B2 JP3373477 B2 JP 3373477B2 JP 2000067029 A JP2000067029 A JP 2000067029A JP 2000067029 A JP2000067029 A JP 2000067029A JP 3373477 B2 JP3373477 B2 JP 3373477B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば生け垣の刈り込
みあるいは街路樹の剪定等の主として園芸作業に用いら
れるヘッジトリマに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、この種のヘッジトリマにあっ
ては、例えばドイツ連邦共和国特許第3007110号
あるいは同国実用新案第6805183号等に開示され
ているように、二箇所のスイッチレバーを操作して初め
て作動するようになっている。すなわち、二箇所に設け
られたスイッチレバーのうち一方のスイッチレバーから
手を離すとこのスイッチレバーはオフ側に切り換わり、
これによりモータ起動用のスイッチがオフになり、また
クラッチが切り離される等して当該ヘッジトリマのブレ
ードの動作が停止されるようになっている。このような
ヘッジトリマのクラッチ機構は、上記特許公報等に開示
されているように従来よりリンク機構を主体として構成
されることが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
なヘッジトリマにおける二箇所のスイッチレバーは、通
常作業者がヘッジトリマを安定した姿勢に抱え持つこと
ができるよう適所に配置されたグリップ部に並設される
ため、クラッチ機構から比較的離れた部位に配置される
ことが一般的であるため、スイッチレバーとクラッチ機
構との間のリンク機構による操作力の伝達経路が複雑か
つ長くなり、しかも、二箇所のスイッチレバーには独立
した経路のリンク機構を並設してそれぞれ独立してクラ
ッチを遮断可能な構成とされていたため、結果的にリン
ク機構を構成する部品点数が多くなり、ひいては作動不
良等の不具合の原因となるおそれがあった。本発明は、
作動不良の原因となるリンク機構による部分を極力少な
くした上で、ヘッジトリマに要求される機能を備えたス
イッチ機構およびクラッチ機構を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】このため、本願発明は、
前記各請求項に記載した構成のヘッジトリマとした。
求項1記載のヘッジトリマによれば、第1および第2の
両スイッチレバーを操作すると軸方向移動部材がその軸
方向の一方に移動し、これにより可動側のクラッチ歯が
固定側のクラッチ歯に噛み合って、ブレードが作動す
る。このように、第1および第2スイッチレバーと軸方
向移動部材との間はそれぞれ独立した経路であっても
方向移動部材という単一の部材を共有して、この軸方向
移動部材の移動を通じて可動側のクラッチ歯と固定側の
クラッチ歯の噛み合い(クラッチ機構の入り切り)を行
う構成となっており、従来のように二箇所のスイッチレ
バーとクラッチ機構との間にそれぞれ独立した経路で連
繋されたリンク機構を介装した構成とはなっていない。
従って、従来に比して部品点数を減少でき、ひいてはク
ラッチ機構の確動性を高めることができる。請求項2記
載のヘッジトリマによれば、固定側クラッチ歯に噛み合
う可動側クラッチ歯が出力軸の軸方向に沿って移動可能
に配置されているので、各構成部材を小さなスペースに
効率よく配置でき、これによりヘッジトリマを小型化で
きる。
【0005】
【実施例】次に、本発明の実施例を図1ないし図5に基
づいて説明する。図1において2は、本例のヘッジトリ
マ1のハウジングであり、このハウジング2は概ね図示
右側の本体収容部2bと図示左側の略D型をなすハンド
ル部2aとを主体として一体に形成されている。上記本
体収容部2bの中央にはモータ3が収容されており、こ
のモータ3は本体収容部2bとハンドル部2aの上側の
接続部付近に配置されたスイッチ4を開閉することによ
って起動・停止する。このスイッチ4は、図示下方に向
けられたボタン4aを備えており、このボタン4aを上
方に押し込むと当該スイッチ4はオンしてモータ3が起
動する一方、押込み操作を解除するとこのボタン4aは
突出し方向に復帰し、従ってモータ3が停止するように
なっている。
【0006】図示下方へ向けられたモータ3の出力軸に
はピニオンギヤ部3aが形成されており、このピニオン
ギヤ部3aは、本体収容部2bの下面開口部に嵌込み状
に取付けられたギヤハウジング5の内部に突き出されて
いる。このギヤハウジング5の図示左寄りには支持スリ
ーブ6が、上記モータ3の出力軸に対して平行に固定さ
れており、この支持スリーブ6の内周孔6aにはピン7
が軸方向すなわち図示上下方向に移動可能に挿入されて
いる。このピン7は長尺のピンであり、支持スリーブ6
の上端からさらに上方に突き出された状態で支持されて
いる。このピン7が請求項1に記載した軸方向移動部材
の一例に相当する。これについてはさらに後述する。
【0007】次に、図2によく示されているようにギヤ
ハウジング5の内部であって、上記支持スリーブ6の外
周側には伝達スリーブ8が回転可能に支持され、この伝
達スリーブ8の外周側には駆動ギヤ9が回転可能に支持
されており、この駆動ギヤ9が上記したピニオンギヤ部
3aに噛み合わされている。従って、モータ3が起動さ
れるとこの駆動ギヤ9が回転する。伝達スリーブ8は支
持スリーブ6に装着された止め輪12aおよび平ワッシ
ャ12bによって図示下方への移動が規制されている。
【0008】この伝達スリーブ8の図示下端にはフラン
ジ部8aが形成されており、このフランジ部8aによっ
て上記駆動ギヤ9の下方が受けられている。このフラン
ジ部8aの下面にはクラッチ歯8bが形成されている。
一方、伝達スリーブ8の上端外周には皿ばね10と調整
リング11が装着されている。調整リング11は、伝達
スリーブ8の上部外周面に形成されたねじ部8cを介し
て螺着されており、この調整リング11を伝達スリーブ
8に対して図示下方へ締め込むことによって上記皿ばね
10は受けワッシャ10aを介して駆動ギヤ9の上面に
押し付けられている。そして、これにより発生する皿ば
ね10の付勢力によって駆動ギヤ9が伝達スリーブ8の
フランジ部8aに押し付けられ、この押付け力により伝
達スリーブ8は駆動ギヤ9と一体となって回転する。こ
の押付け力は調整リング11の伝達スリーブ8に対する
締め込み量によって任意に調整できる。このことから、
伝達スリーブ8と駆動ギヤ9との間には、滑りクラッチ
機構、換言すればいわゆるトルクリミッタの機能が付加
されており、このため、上記皿ばね10の押付け力に勝
る過大な外部トルクが、後述するブレード19,20を
経て伝達スリーブ8に負荷されると駆動ギヤ9の上面と
受けワッシャ10aとの間および駆動ギヤ9の下面とフ
ランジ部8aの上面との間で滑りを生じ、これにより過
負荷がモータ3にまで伝わらないようになっている。
【0009】次に、上記伝達スリーブ8の下方であっ
て、支持スリーブ6の下端寄りには中間スリーブ13が
回転可能に支持されている。この中間スリーブ13は、
支持スリーブ6の下端に装着された止め輪14aおよび
平ワッシャ14bによって図示下方への移動が規制され
ている。この中間スリーブ13の外周面は上側の大径部
13aと下側の小径部13bとの二段に段付き形成され
ており、大径部13aの外周側にはクラッチスリーブ1
5がスプライン嵌合されている。従って、このクラッチ
スリーブ15は中間スリーブ13と一体で回転するが、
軸方向へは単独で移動可能となっている。なお、中間ス
リーブ13は軸方向へは移動しない。
【0010】このクラッチスリーブ15の上端にはフラ
ンジ部15aが形成され、このフランジ部15aの上面
には、上記伝達スリーブ8側のクラッチ歯8bに噛合い
可能なクラッチ歯15bが形成されている。このクラッ
チ歯15bが請求項1に記載した可動側のクラッチ歯に
相当し、前記クラッチ歯8bが固定側のクラッチ歯に相
当し、両クラッチ歯8b,15bにより一組のクラッチ
機構が構成されている。一方、中間スリーブ13の小径
部13bの上端部には受けフランジ16が固定されてお
り、この受けフランジ16と上記クラッチスリーブ15
のフランジ部15aとの間には圧縮コイルバネ(以下、
単に「バネA」という)が介装されている。このバネA
によってクラッチスリーブ15は、上方に位置する伝達
スリーブ8に向けて、すなわち両スリーブ8,15のク
ラッチ歯8b,15bが噛み合う方向に付勢されてい
る。
【0011】ここで、上記クラッチスリーブ15のクラ
ッチ歯15bについて説明する。図4の分図(b)およ
び図5の分図(a)に示すように各クラッチ歯15bの
回転方向前側の側面には傾斜面15cと直立面15dが
形成されている。なお、回転力の伝達はクラッチ歯8b
の回転方向前側の側面とクラッチ歯15bの回転方向後
ろ側の側面との間でなされる。さて、クラッチ歯15b
の回転方向前側の側面に傾斜面15cが形成されている
ことにより、両クラッチ歯8b,15bのスムーズな噛
合いが実現されるのであるが、傾斜面15cだけでなく
その基部側に直立面15dが形成されているのは次のよ
うなヘッジトリマに特有の事情による。すなわち、ヘッ
ジトリマのブレード19,20は往復運動するためその
移動速度は一定ではなく増速、減速を周期的に繰り返す
動作をする。従って、両クラッチ歯8b,15bが噛み
合った状態において、クラッチスリーブ15にはブレー
19,20の増速側の慣性が作用する。
【0012】これに対して、駆動側である伝達スリーブ
8は一定速度で回転するため、クラッチスリーブ15に
増速側の慣性が作用するとクラッチ歯15bはクラッチ
歯8bに先行しようとする。この時、各クラッチ歯15
bの回転方向前側の側面が傾斜面だけであるとクラッチ
歯8bは傾斜面に案内されて容易にクラッチ歯15bか
ら外れてしまう。しかしながら、本例によれば回転方向
前側の側面に直立面15dが形成されているので、両ク
ラッチ歯8b,15bが一旦噛み合った後には上記慣性
の作用によって噛合いが外れることはない。このよう
に、従動側のクラッチ歯15bの回転方向前側の側面に
傾斜面15cと直立面15dを設けたことにより、両ク
ラッチ歯15b,8bのスムーズな噛合いと一旦噛み合
った後における強固な噛合い状態が得られるようになっ
ている。なお、図5の分図(b)に示すように直立面1
5d′のみで傾斜面を有しない場合には、一旦噛み合え
ば上記慣性の作用によって噛合いが外れることはない
が、噛み合う時点においてスムーズな噛合いは期待でき
ず、両クラッチ歯15b′,8b′が空回りするという
不具合が考えられる。
【0013】次に、図2に戻って上記クラッチスリーブ
15の内周側には段付き部15e(図4の分図(c)参
照)が形成されており、この段付き部15eに載せ掛け
るようにしてストッパピン40が、当該クラッチスリー
ブ15の径方向に沿って収容されているとともに、支持
スリーブ6に形成された軸方向に長い長溝孔状の挿通孔
6aに挿通されている。このため、このストッパピン4
0は、上記挿通孔6a内を長手方向(図示上下方向)に
沿って移動しつつクラッチスリーブ15と共に上下方向
に変位するようになっている。ただし、図示するように
この挿通孔6aに挿通されたストッパピン40には前記
支持スリーブ6の内周孔6bに挿入されたピン7の下端
部が当接されてその上方への変位が規制されているた
め、このピン7が上方へ移動しない限りピン40は上方
へ変位できず、従ってクラッチスリーブ15は上方へ移
動できない。すなわち、ピン7ひいてはストッパピン4
0が上方へ変位しない限り、クラッチスリーブ15はバ
ネAの付勢力によって上方へ移動できないためクラッチ
歯15bとクラッチ歯8bが噛み合わないようになって
おり、この意味でピン7の上下方向の移動によってクラ
ッチスリーブ15の上下方向の移動が制御され、クラッ
チ機構の入り切り動作が制御されるようになっている。
【0014】次に、上記中間スリーブ13の小径部13
bには、上記した受けフランジ16の他に上下二枚の偏
心フランジ17,18が固定されている。両偏心フラン
ジ17,18は小径部13bに対して偏心しているとと
もに、相互にほぼ180°反対側に偏心した状態で固定
されている。受けフランジ16の下面に接した状態で上
側の偏心フランジ17が固定され、この上側の偏心フラ
ンジ17の下面に接した状態で下側の偏心フランジ18
が固定されている。この両偏心フランジ17,18が請
求項2に記載した偏心カム手段の一例に相当し、またこ
の両偏心フランジ17,18と前記中間スリーブ13が
請求項2に記載した出力軸の一例に相当する。この偏心
フランジ17,18は、上下二枚のブレード19,20
の後端部に形成された幅方向に長い楕円孔19a,20
aにそれぞれ挿入されている。このため、クラッチスリ
ーブ15を経て中間スリーブ13が回転すると両偏心フ
ランジ17,18は中間スリーブ13の軸心すなわち支
持スリーブ6の軸心回りに回転し、これにより両ブレー
19,20がその長手方向(図示左右方向)に沿って
互いに逆方向に往復運動されて所定の剪断動作が付与さ
れる。なお、図示するように、下側の偏心フランジ18
ブレード20の楕円孔20aとの間にはスペーサリン
グ24が介装されており、これにより一方の偏心フラン
ジ17(または18)が他方の偏心フランジ18(また
は17)に装着されたブレード20(または19)の歯
部(図示省略)に干渉しないようになっている。
【0015】次に、図1中21は上側のブレード19の
上面に沿って取付けられたアッパーステーであり、22
は下側のブレード20の下面に沿って上記アッパーステ
ー21にボルト37およびディスタンスリング38を介
して支持されたロアステーであり、両ブレード19,2
0は上記ディスタンスリング38により適度な寸法に設
定された、上下のステー21,22間の隙間内におい
て、両側部の歯部を側方へはみ出した状態でその長手方
向に沿ってスムーズに往復運動するように保持されてい
る。また、ギヤハウジング5の下開口部にはアンダーカ
バー23が取付けられて当該ギヤハウジング5内の防塵
がなされ、上記説明したギヤ駆動部の作動不良等が防止
されるようになっている。さらに、ハウジング2の本体
収容部2bの先端には、ブレード19,20の上方を覆
うようにしてセーフティガード39が取付けられてお
り、剪断された樹木等の切断片が作業者に向けて飛散し
ないようになっている。
【0016】さて、前記したようにピン7は、当該ピン
7を支持する支持スリーブ6の上端から突き出されて、
スイッチ4のボタン4aの直下にまで延びている。この
ピン7の上端には、下端にフランジ部30aが形成され
たキャップ30が取付けられている。このキャップ30
を含めたピン7の長さは、前記クラッチ歯15bが伝達
スリーブ8側のクラッチ歯8bに十分に噛み合った状態
となるまでクラッチスリーブ15を上方に移動可能とす
るに足るストロークだけこのピン7が上方に移動した時
に、キャップ30の上端面でスイッチ4のボタン4aを
押して当該スイッチ4をオンさせるに足る長さに設定さ
れている。逆に言えば、ピン7が下方に移動してストッ
パピン40ひいてはクラッチスリーブ15がバネAに抗
して下方に変位され、これにより両クラッチ歯8b,1
5bの噛合いが外れた時に、スイッチ4のボタン4aか
らキャップ30の上端面が離れて当該スイッチ4がオフ
になる長さに設定されている。
【0017】上記キャップ30のフランジ部30aの上
面には、第1スイッチレバー31の先端部(図示右端
部)が載せ掛けられるようにして当接されている。この
第1スイッチレバー31は、ハウジング2のハンドル部
2aの内周側に、支持ピン32を支点として回動可能に
支持されている。そして、この第1スイッチレバー31
とハンドル部2aとの間には圧縮コイルバネ(以下、単
に「バネB」という)が装着されている。このため、第
1スイッチレバー31は、バネBによって図示右方の非
作動側に押し出される方向に付勢されており、これによ
り、ピン7は図示下方に押し下げられる方向に付勢され
ている。従って、この第1スイッチレバー31をバネB
に抗して図示左方の作動側に操作すると、その先端部は
キャップ30のフランジ部30aから逃げる方向(図示
上方)に移動するので、バネBのピン7に対する押し下
げ力は作用しなくなる。
【0018】次に、図2に示すようにピン7の長手方向
のほぼ中央には、止め輪33aと平ワッシャ33bから
なる受けフランジ部33が設けられている。この受けフ
ランジ部33には中間アーム34の先端に設けられたフ
ランジ部34aが載せ掛けられている。一方、ピン7
の、上記受けフランジ部33との間に適当な間隔をおい
た上部には、止め輪33cが装着されており、この止め
輪33cと上記中間アーム34のフランジ部34aの上
面との間には圧縮コイルバネ(以下、単に「バネC」と
いう)が装着されている。このようにバネCは、中間ア
ーム34のフランジ部34aと止め輪33cとの間に介
装されているため、後述する第2スイッチレバー35を
作動側に操作して中間アーム34のフランジ部34aを
図示上方に移動させた時にのみ、ピン7を上方に移動さ
せる方向の付勢力を発揮する。上記中間アーム34は、
図1に示すようにその図示右端部に形成された断面円形
の支持ピン部34bがハウジング2の本体収容部2bの
先端に回転可能に支持されていることにより、当該中間
アーム34は支持ピン部34bを中心にして図示上下方
向に揺動可能に支持されている。支持ピン部34bの端
面には角孔34cが形成されており、この角孔34cに
は図示は省略したが第2スイッチレバー35の下端に形
成された角柱形状の突起が挿入されている。このため、
第2スイッチレバー35は、中間アーム34と一定の角
度を保持して、上記支持ピン部34bを支点として一体
で図示左右方向に揺動する。
【0019】一方、ハウジング2の本体収容部2aの先
端部には、グリップ36が前方(図示右方)斜め上方に
向けた状態で固定されている。このグリップ36と上記
第2スイッチレバー35との間には圧縮コイルバネ(以
下、単に「バネD」という)が介装されている。このた
め第2スイッチレバー35は図示左方の立ち上がり方向
に付勢されており、従って中間アーム34のフランジ部
34aは受けフランジ部33を介してピン7を押し下げ
る方向すなわちクラッチスリーブ15を下方に押し下げ
てクラッチを切る方向に付勢されている。換言すれば、
第2スイッチレバー35をバネDに抗して図示右方の作
動側に操作すると、中間アーム34のフランジ部34a
は図示上方に移動するためバネDのピン7に対する押し
下げ方向の付勢力が解除されるとともに、前記したよう
にバネCのピン7に対する押し上げ方向の付勢力が発生
する。ここで、上記した四つのバネA〜Dのピン7に対
する付勢力a〜dは、b>a+cかつd>aの関係に設
定されている。そして、バネAはクラッチスリーブ15
を上方に付勢しており、またバネCはクラッチスリーブ
15を上方へ移動可能とすべくピン7を上方に移動させ
る方向に付勢しているので、バネAはクラッチ歯8bに
クラッチ歯15bを噛み合わせる方向すなわちクラッチ
を連結する方向に付勢力が作用するよう装着されてい
る。一方、バネBおよびバネDはピン7を押し下げてク
ラッチスリーブ15を押し下げ、これによりクラッチ歯
15bをクラッチ歯8bに噛合い不能とする方向すなわ
ちクラッチを切り離す方向に付勢力が作用するよう装着
されている。
【0020】以上のことから、ピン7は第1および第2
スイッチレバー31,35の双方を作動側に操作した時
に初めてバネAとバネCの付勢力(a+c)により上方
へ移動し、これによりクラッチスリーブ15がバネAの
付勢力aにより上方へ移動してクラッチ歯8bにクラッ
チ歯15bが噛み合う。すなわち、第1スイッチレバー
31だけを作動側に操作した場合にはバネBによる押し
下げ力(付勢力b)は解除されるものの、第2スイッチ
レバー35が作動側に操作されていないのでバネDによ
る押し下げ力(付勢力d)はピン7に作用しており、か
つd>aであるので、結果的にピン7は上方へ移動でき
ず、従ってクラッチスリーブ15は下方位置に保持され
てクラッチは切り離された状態に保持される。また、第
2スイッチレバー35だけを作動側に操作して第1スイ
ッチレバー31を作動側に操作しない場合には、バネD
による押し下げ力(付勢力d)は解除されてバネCの付
勢力cが発生するのであるが、バネBによる押し下げ力
(付勢力b)が依然作用しており、かつb>a+cであ
るのでピン7は上方へ移動できず、従ってクラッチは切
り離された状態に保持される。
【0021】このように、両スイッチレバー31,35
を操作して初めてクラッチが接続されてモータ3の駆動
力がクラッチスリーブ15を経て中間スリーブ13に伝
達され、ひいては両偏心フランジ17,18が中間スリ
ーブ13の軸心すなわち支持スリーブ6の軸心回りに回
転されて上下の両ブレード19,20に剪断動作が付与
される。さらに、両スイッチレバー31,35を操作し
た時にのみ、ピン7は上方へ移動し、これによりスイッ
チ4のボタン4aが操作されて当該スイッチ4がオン
し、モータ3が起動する。すなわち、モータ3の起動・
停止とクラッチの入り切りが、単一の部材であるピン7
の上下動を介して制御されている。
【0022】本例は以上のように構成したものであり、
これによれば次のような作用効果を奏する。第1および
第2スイッチレバー31,35の双方を操作しないとク
ラッチ機構は接続(クラッチ歯8b,15bの噛み合
い)されず、かつスイッチ4はオンしないのでモータ3
は起動しない。クラッチ機構の入り切り動作は、従来の
ように二箇所のスイッチレバーのそれぞれに対応した独
立のリンク機構によりなされるのではなく、一本のピン
7の上下動作により達成され、このピン7の上下動作は
四個のバネA〜Dの付勢力の大小関係および両スイッチ
レバー31,35の操作により制御される。このよう
に、従来のようにリンク機構を主体とする構成ではな
く、付勢力の異なる複数のバネA〜Dを用いて一本のピ
ン7を上下させ、これによりスイッチ4のオン・オフ動
作およびクラッチ入り切り動作を操作する構成であるの
で、従来の構成に比して部品点数を少なくして構造を簡
単にでき、ひいてはクラッチ機構およびスイッチ機構の
確動性を高めることができる。
【0023】また、ピン7の軸線上に駆動ギヤ9、クラ
ッチ機構における伝達スリーブ8とクラッチスリーブ1
5、さらにはスイッチ4のボタン4aが配置されている
ので、これら各部材を小さなスペースに効率よく配置で
き、これにより当該ヘッジトリマ1の小型化を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示し、ヘッジトリマの全体の
縦断面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】過負荷防止機構を示す縦断面図である。
【図4】クラッチスリーブを示し、分図(a)は平面
図、分図(b)は側面図、分図(c)は縦断面図であ
る。
【図5】クラッチ歯の噛合い状態を傾斜面を有するもの
と有しないものとで比較して示した図であり、分図
(a)は傾斜面と直立面を並設した本例のクラッチ歯の
噛合い状態を示し、分図(b)は傾斜面を有しないクラ
ッチ歯同士の噛合い状態を示している。
【符号の説明】
2…ハウジング 4…スイッチ、4a…ボタン 6…支持スリーブ 7…ピン(軸方向移動部材) 8…伝達スリーブ、8b…固定側のクラッチ歯 9…駆動ギヤ 10…皿ばね、11…調整リング 15…クラッチスリーブ、15b…可動側のクラッチ歯 17,18…偏心フランジ(偏心カム手段) 19,20…ブレード 23…アンダーカバー 31…第1スイッチレバー 34…中間アーム 35…第2スイッチレバー a〜d…バネA〜Dの付勢力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01G 3/04 A01D 34/02 - 34/86

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1及び第2スイッチレバーを操作する
    と軸方向に移動する軸方向移動部材と、モータにより回
    転する駆動ギヤと、該駆動ギヤと一体で回転する固定側
    のクラッチ歯と、前記軸方向移動部材が移動すると移動
    して前記固定側のクラッチ歯に噛み合う可動側のクラッ
    チ歯を備えたヘッジトリマ。
  2. 【請求項2】 モータの回転を偏心カム手段を取り付け
    た出力軸に伝達し、前記偏心カム手段によりブレードを
    往復動させ、該ブレードにより切削するようにしたヘッ
    ジトリマであって、 前記出力軸の近傍に、固定側のクラッチ歯及び該固定側
    のクラッチ歯に噛み合い前記出力軸の軸方向に沿っての
    移動が可能な可動側のクラッチ歯を設けた ことを特徴と
    するヘッジトリマ。
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