JP3373369B2 - 曲げ制御型複合制震構造物 - Google Patents

曲げ制御型複合制震構造物

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JP3373369B2
JP3373369B2 JP23007096A JP23007096A JP3373369B2 JP 3373369 B2 JP3373369 B2 JP 3373369B2 JP 23007096 A JP23007096 A JP 23007096A JP 23007096 A JP23007096 A JP 23007096A JP 3373369 B2 JP3373369 B2 JP 3373369B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単純な曲げ制御型
構造物において、構造物下層部の剛性を調整して増加さ
せる場合、制震装置の減衰効果を損なわないで、剛性を
付加する曲げ制御型複合制震構造物に関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】図2は従
来の曲げ制御型制震構造の図である。
【0003】構造物の頂部に、トップガーダを張り出
し、該構造物とは独立したサポート柱を設け、前記トッ
プガーダと該サポート柱の間を、例えばオイルダンパの
ような制震装置で鉛直方向に接合する構造である。
【0004】図のような単純な曲げ制御型制震構造で
は、地震動に対して地盤に支持された片持ち梁の挙動を
採り、曲げ振動が卓越するため制震装置(オイルダン
パ)は、有効に作用する。
【0005】一方、このままでは設計の範囲が制限さ
れ、不都合な場合がある。
【0006】そこで、ある程度剛性を調整して増加させ
ることが必要な場合は、追加フレームを設けて断面積を
増大する。従って曲げ変形は抑制されサポート柱とトッ
プガーダに挟持したオイルダンパは効率よく作動しなく
なる。
【0007】本発明は、このような相矛盾する問題点を
考慮して創案されたものであり、オイルダンパの効率を
低下させないで、構造物下層の剛性を増加する曲げ制御
型複合構造物を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に係る
げ制御型複合制震構造物は、曲げ壁よりトップガーダを
張り出して、平面上、トップガーダの先端位置に立設し
た、曲げ壁とは分離したサポート柱の頂部と前記トップ
ガーダの先端との間にダンパを設置し、平面上、該ダン
パを取り付けた側と反対側に柱を立設し、前記構造物の
曲げ壁と前記立設された柱間を境界梁で連結してなり、
前記境界梁の高さを構造物全高の略1/2としたことを特
徴とするものである。
【0009】請求項2は、請求項1に係る曲げ制御型複
合制震構造物において、さらに曲げ壁と境界梁の架構
に、ダンパを取付けた筋交いを配設してなることを特徴
するものである。
【0010】次に作用について説明する。
【0011】図4は1次付加減衰定数hとオイルダンパ
4の減衰係数Cを複素固有値解析した結果を表す図であ
る。オイルダンパ4の減衰係数Cを、付加減衰定数hが
最大になる近辺C=100t/Kine を設定値とすると、制振
構造物1全高に境界梁を設けた場合、及び3/4 に設けた
場合はオイルダンパ4の1次付加減衰定数は小さく殆ど
減衰効果はないことを示している。制震構造物1全高の
1/2 だと境界梁6がない場合、及び1/4 の高さまで境界
梁6を設けた場合より僅かに付加減衰定数は落ちるが、
さほど影響を受けずオイルダンパ4は相応の機能を発揮
している。
【0012】これに対して、図5は1次固有周期Tとオ
イルダンパ4の減衰係数Cの関係を複素固有値解析した
結果で、制震構造物1全高の1/2 に境界梁6を設けた場
合では、減衰係数C=100t/Kine で約2秒弱であり、境
界梁6なし及び1/4 の約2.4秒に比べて相当剛性は増強
されていることが分かる。
【0013】図6は複素固有値解析に供した構造物の立
断面図である。
【0014】なお図3は境界梁6の架構に、オイルダン
パ7を取付けた筋交い8を配設したものである。オイル
ダンパ7を取付けた筋交い8を設けることによって、剪
断に対する剛性が大きくなるにも係わらず、一層曲げ変
形に対して柔軟な挙動を採ることができ、1次付加減衰
定数hの値は大きくなる。
【0015】またダンパ4、7はオイルダンパの他、摩
擦ダンパや粘弾性ダンパでもよいことは言うまでもな
い。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施の形態を
示す図である。
【0017】制震構造物1の曲げ壁の頂部にトップガー
ダ2を張り出し、該トップガーダ2の先端に制震構造物
1と分離したサポート支柱3を立設しトップガーダ2と
サポート支柱3をオイルダンパ4を介して接合する。一
方サポート支柱3と反対側に、別に柱5を立設し制震構
造物1の曲げ壁と境界梁6で接合した構造である。
【0018】境界梁6の高さは、所要の減衰定数と所要
の固有周期によって適宜決めるが、通常は制震構造物1
全体の1/2 程度が妥当である。
【0019】図3は境界梁6の架構にオイルダンパ7を
取付けた筋交い8を設けて、曲げ変形に対して柔軟に対
応するようにしたものである。
【0020】
【発明の効果】本発明の効果は次の通りである。
【0021】曲げ制御型構造物において、ダンパの減衰
性能を損なうことなく、構造物の剛性を高め、建築計画
を自由にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す図である。
【図2】従来の曲げ制御型制震構造の図である。
【図3】境界梁の架構に、オイルダンパを取付けた筋交
いを配設した図である。
【図4】オイルダンパの減衰係数Cと複素固有値解析に
より求めた1次付加減衰定数hの関係を表す図である。
【図5】オイルダンパの減衰係数Cと複素固有値解析に
より求めた1次固有周期Tの関係を表す図である。
【図6】複素固有値解析に供した構造物の立断面図であ
る。
【符号の説明】
1……制震構造物、2……トップガーダ、3……サポー
ト柱、4……ダンパ(オイルダンパ、摩擦ダンパ、粘弾
性ダンパ)、5……柱、6……境界梁、7……ダンパ
(オイルダンパ、摩擦ダンパ、粘弾性ダンパ)、8……
筋交い

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 げ壁よりトップガーダを張り出して、
    平面上、トップガーダの先端位置に立設した、曲げ壁と
    は分離したサポート柱の頂部と前記トップガーダの先端
    との間にダンパを設置し、平面上、該ダンパを取り付け
    た側と反対側に柱を立設し、前記構造物の曲げ壁と前記
    立設された柱間を境界梁で連結してなり、前記境界梁の
    高さを構造物全高の略1/2 としたことを特徴とする曲げ
    制御型複合制震構造物。
  2. 【請求項2】 曲げ壁と境界梁の架構に、ダンパを取付
    けた筋交いを配設してなることを特徴とする請求項1記
    載の曲げ制御型複合制震構造物。
JP23007096A 1996-08-30 1996-08-30 曲げ制御型複合制震構造物 Expired - Fee Related JP3373369B2 (ja)

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JP5318483B2 (ja) * 2008-07-25 2013-10-16 学校法人日本大学 制震装置
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