JP3372281B2 - タイヤ用ゴム組成物およびそれをトレッドに用いたスタッドレスタイヤ - Google Patents
タイヤ用ゴム組成物およびそれをトレッドに用いたスタッドレスタイヤInfo
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- JP3372281B2 JP3372281B2 JP646393A JP646393A JP3372281B2 JP 3372281 B2 JP3372281 B2 JP 3372281B2 JP 646393 A JP646393 A JP 646393A JP 646393 A JP646393 A JP 646393A JP 3372281 B2 JP3372281 B2 JP 3372281B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイヤ用ゴム組成物お
よびそれをトレッドに用いてなるスタッドレスタイヤに
関する。
よびそれをトレッドに用いてなるスタッドレスタイヤに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、グリップ性や低温におけるゴム弾
性が良好なタイヤをうるために、トレッド用のゴム組成
物には、たとえばナフテン系オイルやパラフィン系オイ
ルなどの低温時における流動性が大きいオイルが軟化剤
として配合されている。
性が良好なタイヤをうるために、トレッド用のゴム組成
物には、たとえばナフテン系オイルやパラフィン系オイ
ルなどの低温時における流動性が大きいオイルが軟化剤
として配合されている。
【0003】しかしながら、このようなゴム組成物をト
レッドに用いたばあいには、経時とともにトレッドから
軟化剤が抜け出し、該トレッドの硬度が大きくなり、グ
リップ性が低下するという問題がある。
レッドに用いたばあいには、経時とともにトレッドから
軟化剤が抜け出し、該トレッドの硬度が大きくなり、グ
リップ性が低下するという問題がある。
【0004】そこで、トレッドから軟化剤が抜け出すこ
とを防止するために、芳香族オイルなどを軟化剤として
用いることが考えられているが、このような芳香族オイ
ルを用いたばあいであっても、やはり経時とともにトレ
ッドから該芳香族オイルが抜け出し、該トレッドの硬度
が大きくなり、グリップ性が低下するという問題があ
る。
とを防止するために、芳香族オイルなどを軟化剤として
用いることが考えられているが、このような芳香族オイ
ルを用いたばあいであっても、やはり経時とともにトレ
ッドから該芳香族オイルが抜け出し、該トレッドの硬度
が大きくなり、グリップ性が低下するという問題があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
前記従来技術に鑑みて、軟化剤量が経時的に減少しがた
く、長期間良好なグリップ性やゴム弾性を維持しうるト
レッドを与えるタイヤ用ゴム組成物をうるべく鋭意研究
を重ねた結果、かかるタイヤ性能を長期間にわたって保
持しうるタイヤ用ゴム組成物をようやく見出し、本発明
を完成するにいたった。
前記従来技術に鑑みて、軟化剤量が経時的に減少しがた
く、長期間良好なグリップ性やゴム弾性を維持しうるト
レッドを与えるタイヤ用ゴム組成物をうるべく鋭意研究
を重ねた結果、かかるタイヤ性能を長期間にわたって保
持しうるタイヤ用ゴム組成物をようやく見出し、本発明
を完成するにいたった。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
ゴム成分100重量部に対して、軟化剤2〜30重量部
および該軟化剤に対して吸着性を有するポリマー2〜1
5重量部を分散させてなるタイヤ用ゴム組成物;軟化
剤に対して吸着性を有するポリマーを含有した配合物を
加硫してなる加硫物の粉粒体および軟化剤をゴム成分に
配合してなり、ゴム成分100重量部に対して軟化剤の
配合量が2〜30重量部、軟化剤に対して吸着性を有す
るポリマーの配合量が2〜15重量部であるタイヤ用ゴ
ム組成物;軟化剤に対して吸着性を有するポリマーお
よびベースポリマーを含有したゴム組成物を加硫してな
る加硫物の粉粒体および軟化剤をゴム成分に配合してな
り、ゴム成分100重量部に対して、軟化剤の配合量が
2〜30重量部、軟化剤に対して吸着性を有するポリマ
ーの配合量が2〜15重量部であるタイヤ用ゴム組成
物;ならびに前記タイヤ用ゴム組成物からなるトレッ
ドを有するタイヤ用ゴム組成物に関する。
ゴム成分100重量部に対して、軟化剤2〜30重量部
および該軟化剤に対して吸着性を有するポリマー2〜1
5重量部を分散させてなるタイヤ用ゴム組成物;軟化
剤に対して吸着性を有するポリマーを含有した配合物を
加硫してなる加硫物の粉粒体および軟化剤をゴム成分に
配合してなり、ゴム成分100重量部に対して軟化剤の
配合量が2〜30重量部、軟化剤に対して吸着性を有す
るポリマーの配合量が2〜15重量部であるタイヤ用ゴ
ム組成物;軟化剤に対して吸着性を有するポリマーお
よびベースポリマーを含有したゴム組成物を加硫してな
る加硫物の粉粒体および軟化剤をゴム成分に配合してな
り、ゴム成分100重量部に対して、軟化剤の配合量が
2〜30重量部、軟化剤に対して吸着性を有するポリマ
ーの配合量が2〜15重量部であるタイヤ用ゴム組成
物;ならびに前記タイヤ用ゴム組成物からなるトレッ
ドを有するタイヤ用ゴム組成物に関する。
【0007】
【作用および実施例】本発明のタイヤ用ゴム組成物は、
ゴム成分に軟化剤とともに該軟化剤に対して吸着性を有
するポリマーが配合されており、該ゴム組成物からなる
トレッドから軟化剤が経時とともに抜け出すことが抑制
され、所定の硬度が保持されるので、長期間にわたる良
好なグリップ性がトレッドに付与される。
ゴム成分に軟化剤とともに該軟化剤に対して吸着性を有
するポリマーが配合されており、該ゴム組成物からなる
トレッドから軟化剤が経時とともに抜け出すことが抑制
され、所定の硬度が保持されるので、長期間にわたる良
好なグリップ性がトレッドに付与される。
【0008】前記ゴム成分としては、通常用いられてい
るものであればとくに限定なく用いることができる。か
かるゴム成分の具体例としては、たとえば天然ゴム(N
R)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(B
R)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)などのジエ
ン系ゴムなどがあげられ、これらは単独でまたは2種以
上を混合して用いられる。
るものであればとくに限定なく用いることができる。か
かるゴム成分の具体例としては、たとえば天然ゴム(N
R)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(B
R)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)などのジエ
ン系ゴムなどがあげられ、これらは単独でまたは2種以
上を混合して用いられる。
【0009】前記軟化剤としては、通常用いられている
ものであればとくに限定なく用いることができる。かか
る軟化剤の具体例としては、たとえば芳香族オイル、ナ
フテン系オイル、パラフィン系オイルなどがあげられ、
これらは単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
ものであればとくに限定なく用いることができる。かか
る軟化剤の具体例としては、たとえば芳香族オイル、ナ
フテン系オイル、パラフィン系オイルなどがあげられ、
これらは単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
【0010】前記軟化剤の配合量は、前記ゴム成分10
0部(重量部、以下同様)に対して2〜30部、好まし
くは5〜30部である。該軟化剤の配合量が2部未満で
あるばあいには、グリップ性が低下するようになり、ま
た30部をこえるばあいには、引張強度が低下するとと
もに走行中の繰り返し歪によるトレッドゴムの発熱量が
大きくなる。
0部(重量部、以下同様)に対して2〜30部、好まし
くは5〜30部である。該軟化剤の配合量が2部未満で
あるばあいには、グリップ性が低下するようになり、ま
た30部をこえるばあいには、引張強度が低下するとと
もに走行中の繰り返し歪によるトレッドゴムの発熱量が
大きくなる。
【0011】前記軟化剤に対して吸着性を有するポリマ
ー(以下、吸着性ポリマーという)としては、多量の軟
化剤を吸着しうるものであればとくに限定がない。かか
る吸着性ポリマーの例としては、たとえば分子量が30
00000程度のポリノルボーネンなどがあげられる。
前記ポリノルボーネンの代表例としては、たとえば日本
ゼオン(株)製、ノーソレックス(商品名、分子量30
0万以上の粉末状ポリマー)などがあげられる。
ー(以下、吸着性ポリマーという)としては、多量の軟
化剤を吸着しうるものであればとくに限定がない。かか
る吸着性ポリマーの例としては、たとえば分子量が30
00000程度のポリノルボーネンなどがあげられる。
前記ポリノルボーネンの代表例としては、たとえば日本
ゼオン(株)製、ノーソレックス(商品名、分子量30
0万以上の粉末状ポリマー)などがあげられる。
【0012】前記吸着性ポリマーは、該ポリマーにベー
スポリマーを加えたり加硫したりしていないそのままの
状態のもの、該ポリマーを含有した配合物をあらかじめ
加硫したものの粉粒体(以下、粉粒体Aという)または
該ポリマーおよびベースポリマーを含有したゴム組成物
を加硫してなる加硫物の粉粒体(以下、粉粒体Bとい
う)の状態でゴム成分に配合することができる。
スポリマーを加えたり加硫したりしていないそのままの
状態のもの、該ポリマーを含有した配合物をあらかじめ
加硫したものの粉粒体(以下、粉粒体Aという)または
該ポリマーおよびベースポリマーを含有したゴム組成物
を加硫してなる加硫物の粉粒体(以下、粉粒体Bとい
う)の状態でゴム成分に配合することができる。
【0013】前記配合物中には、えられるタイヤ用ゴム
組成物中の軟化剤の総量がゴム成分100部に対して2
〜30部となる範囲内で軟化剤が含まれていてもよく、
また、イオウなどの加硫剤、加硫促進剤などが本発明の
目的を阻害しない範囲内で含まれていてもよい。
組成物中の軟化剤の総量がゴム成分100部に対して2
〜30部となる範囲内で軟化剤が含まれていてもよく、
また、イオウなどの加硫剤、加硫促進剤などが本発明の
目的を阻害しない範囲内で含まれていてもよい。
【0014】前記ゴム組成物中には、えられるタイヤ用
ゴム組成物中の軟化剤の総量がゴム成分100部に対し
て2〜30部となる範囲内で軟化剤が含まれていてもよ
く、また、軟化剤以外のオイル、充填剤、イオウなどの
加硫剤、加硫促進剤などが本発明の目的を阻害しない範
囲内で含まれていてもよい。
ゴム組成物中の軟化剤の総量がゴム成分100部に対し
て2〜30部となる範囲内で軟化剤が含まれていてもよ
く、また、軟化剤以外のオイル、充填剤、イオウなどの
加硫剤、加硫促進剤などが本発明の目的を阻害しない範
囲内で含まれていてもよい。
【0015】前記粉粒体Aは、吸着性ポリマーおよび必
要により軟化剤に加硫剤としてたとえばイオウなど、加
硫促進剤としてたとえばN−シクロヘキシル−2−ベン
ゾチアジルスルフェンアミド(以下、CBSという)、
ベンゾチアジル−2−ジエチルスルフェンアミドなど、
加硫助剤としてたとえばステアリン酸、酸化亜鉛などを
加えて120〜250℃で10分〜2時間加硫して加硫
物としたのち、粉砕することによってえられる。
要により軟化剤に加硫剤としてたとえばイオウなど、加
硫促進剤としてたとえばN−シクロヘキシル−2−ベン
ゾチアジルスルフェンアミド(以下、CBSという)、
ベンゾチアジル−2−ジエチルスルフェンアミドなど、
加硫助剤としてたとえばステアリン酸、酸化亜鉛などを
加えて120〜250℃で10分〜2時間加硫して加硫
物としたのち、粉砕することによってえられる。
【0016】前記粉粒体Bは、吸着性ポリマーおよび必
要により軟化剤をベースポリマーに添加し、混練して均
一に分散させたのち、加硫剤としてたとえばイオウな
ど、加硫促進剤としてたとえばCBS、ベンゾチアジル
−2−ジエチルスルフェンアミドなど、加硫助剤として
たとえばステアリン酸、酸化亜鉛などを加えて120〜
250℃で10分〜2時間加硫したのち、粉砕すること
によってえられる。
要により軟化剤をベースポリマーに添加し、混練して均
一に分散させたのち、加硫剤としてたとえばイオウな
ど、加硫促進剤としてたとえばCBS、ベンゾチアジル
−2−ジエチルスルフェンアミドなど、加硫助剤として
たとえばステアリン酸、酸化亜鉛などを加えて120〜
250℃で10分〜2時間加硫したのち、粉砕すること
によってえられる。
【0017】前記ベースポリマーとしては、前記ゴム成
分があげられる。かかるベースポリマーの具体例として
は、たとえば天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエン
ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレン
ゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレン・
プロピレンコポリマー(EPM)、エチレン・プロピレ
ンターポリマー(EPDM)、アクリロニトリル・ブタ
ジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)などがあ
げられる。
分があげられる。かかるベースポリマーの具体例として
は、たとえば天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエン
ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレン
ゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレン・
プロピレンコポリマー(EPM)、エチレン・プロピレ
ンターポリマー(EPDM)、アクリロニトリル・ブタ
ジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)などがあ
げられる。
【0018】前記加硫物としては、たとえば複写機にお
いて使用ずみとなった給紙ローラーなどのように、ポリ
ノルボーネンを含有したポリマー製品などを用いてもよ
い。
いて使用ずみとなった給紙ローラーなどのように、ポリ
ノルボーネンを含有したポリマー製品などを用いてもよ
い。
【0019】前記粉粒体AおよびBの平均粒子径にはと
くに限定はないが、ゴム成分中に均一に分散させるため
には0.01〜5mmであることが好ましい。
くに限定はないが、ゴム成分中に均一に分散させるため
には0.01〜5mmであることが好ましい。
【0020】前記吸着性ポリマーの配合量は、前記ゴム
成分100部に対して2〜15部、好ましくは5〜15
部である。かかる吸着性ポリマーの配合量が2部未満で
あるばあいには、軟化剤の吸着効果が充分にえられがた
くなり、えられるトレッドのグリップ性が低下し、また
15部をこえるばあいには、えられるトレッドの機械的
強度が低下する。
成分100部に対して2〜15部、好ましくは5〜15
部である。かかる吸着性ポリマーの配合量が2部未満で
あるばあいには、軟化剤の吸着効果が充分にえられがた
くなり、えられるトレッドのグリップ性が低下し、また
15部をこえるばあいには、えられるトレッドの機械的
強度が低下する。
【0021】なお、前記吸着性ポリマーを配合した配合
物またはゴム組成物を用いて粉粒体AまたはBを製造
し、これをゴム成分中に配合するばあい、該粉粒体Aま
たはBの配合量はゴム成分100部に対して5〜100
部であることが好ましい。
物またはゴム組成物を用いて粉粒体AまたはBを製造
し、これをゴム成分中に配合するばあい、該粉粒体Aま
たはBの配合量はゴム成分100部に対して5〜100
部であることが好ましい。
【0022】本発明のタイヤ用ゴム組成物には、必要に
応じてたとえばイオウなどの加硫剤、CBS、ベンゾチ
アジル−2−ジエチルスルフェンアミドなどの加硫促進
剤、酸化亜鉛、ステアリン酸などの加硫助剤、ISAF
級カーボンブラックなどの顔料、老化防止剤、ワックス
など一般にタイヤ用ゴム組成物に用いられる添加剤を配
合することができる。これらの添加剤の配合量は、本発
明の目的を阻害しない範囲内で適宜調整することが好ま
しい。
応じてたとえばイオウなどの加硫剤、CBS、ベンゾチ
アジル−2−ジエチルスルフェンアミドなどの加硫促進
剤、酸化亜鉛、ステアリン酸などの加硫助剤、ISAF
級カーボンブラックなどの顔料、老化防止剤、ワックス
など一般にタイヤ用ゴム組成物に用いられる添加剤を配
合することができる。これらの添加剤の配合量は、本発
明の目的を阻害しない範囲内で適宜調整することが好ま
しい。
【0023】本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ゴム成分
に、軟化剤、吸着性ポリマーおよび必要により添加剤を
加えて混練して均一に分散させることによってえられ
る。
に、軟化剤、吸着性ポリマーおよび必要により添加剤を
加えて混練して均一に分散させることによってえられ
る。
【0024】なお、前記粉粒体AまたはBを用いたばあ
いには、えられるタイヤ用ゴム組成物は、ゴム成分が海
で粉粒体AまたはBが島を構成するいわゆる海−島構造
を有するようになる。
いには、えられるタイヤ用ゴム組成物は、ゴム成分が海
で粉粒体AまたはBが島を構成するいわゆる海−島構造
を有するようになる。
【0025】本発明のタイヤ用ゴム組成物は、前記した
ように、たとえばスタッドレスタイヤのトレッドなどに
好適に用いることができる。
ように、たとえばスタッドレスタイヤのトレッドなどに
好適に用いることができる。
【0026】本発明のタイヤは、たとえば前記タイヤ用
ゴム組成物を押出法によってシート体に成形し、カレン
ダーロールを用いて所望のトレッド形状を形成したの
ち、該シート体をタイヤ円周方向に添設することによっ
てえられる。
ゴム組成物を押出法によってシート体に成形し、カレン
ダーロールを用いて所望のトレッド形状を形成したの
ち、該シート体をタイヤ円周方向に添設することによっ
てえられる。
【0027】かくしてえられる本発明のスタッドレスタ
イヤは、トレッドに含まれた軟化剤が抜け出しがたく、
初期のゴム硬度が長期間にわたって保持されるので、長
期間良好なグリップ性などの性能が保持される。
イヤは、トレッドに含まれた軟化剤が抜け出しがたく、
初期のゴム硬度が長期間にわたって保持されるので、長
期間良好なグリップ性などの性能が保持される。
【0028】つぎに本発明を実施例にもとづいて説明す
るが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものでは
ない。
るが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものでは
ない。
【0029】実施例1〜4および比較例1〜3
表1に示す成分をニーダーを用いて均一に混練してタイ
ヤ用ゴム組成物をえた。えられたタイヤ用ゴム組成物か
らタイヤサイズ10.00R20のSP010タイプの
スタッドレスタイヤを製造し、以下の方法にしたがって
引張強度、軟化剤量の経時変化を調べるとともに、タイ
ヤ氷上テストを行なった。その結果をタイヤ用ゴム組成
物の組成とともに表1に示す。
ヤ用ゴム組成物をえた。えられたタイヤ用ゴム組成物か
らタイヤサイズ10.00R20のSP010タイプの
スタッドレスタイヤを製造し、以下の方法にしたがって
引張強度、軟化剤量の経時変化を調べるとともに、タイ
ヤ氷上テストを行なった。その結果をタイヤ用ゴム組成
物の組成とともに表1に示す。
【0030】(引張強度)JIS K 6301に規定
された方法にしたがって引張強度を測定し、ポリノルボ
ーネンが配合されなかったもののばあいの引張強度を1
00として相対値で表わした。
された方法にしたがって引張強度を測定し、ポリノルボ
ーネンが配合されなかったもののばあいの引張強度を1
00として相対値で表わした。
【0031】(軟化剤量の経時変化)製造した直後のタ
イヤからJIS K 6350に準じてアセトン抽出物
の量(%)を求め、3カ月間経過後にもう一度そのタイ
ヤから前記と同様にしてアセトン抽出物の量(%)を求
めた。タイヤ製造直後と3カ月間経過後のアセトン抽出
物の量(%)の差を、ポリノルボーネンが配合されなか
ったもののばあいを100として相対値で表わした。
イヤからJIS K 6350に準じてアセトン抽出物
の量(%)を求め、3カ月間経過後にもう一度そのタイ
ヤから前記と同様にしてアセトン抽出物の量(%)を求
めた。タイヤ製造直後と3カ月間経過後のアセトン抽出
物の量(%)の差を、ポリノルボーネンが配合されなか
ったもののばあいを100として相対値で表わした。
【0032】(タイヤ氷上テスト)
試験場所 :北海道名寄氷結路面テストコース
氷表面温度:−3〜−2℃
テスト車輌:FF1500cc国産乗用車
リ ム :5J×13
内 圧 :1.9kg/cm2
テスト方法:氷表面温度−3〜−2℃で、速度30km
/hからのロック制動距離から摩擦係数を算出し、ポリ
ノルボーネンを用いなかったばあいの値を100とした
ときの相対値で表わした。
/hからのロック制動距離から摩擦係数を算出し、ポリ
ノルボーネンを用いなかったばあいの値を100とした
ときの相対値で表わした。
【0033】実施例5
ポリノルボーネン100部にイオウ2部、CBS 1.
5部、酸化亜鉛5部およびステアリン酸2部を加えて1
70℃で10分加硫してえられた加硫物の粉粒体(平均
粒子径0.3mm)10部を、ポリノルボーネン10部
のかわりに用いたほかは実施例2と同様にしてタイヤ用
ゴム組成物をえ、スタッドレスタイヤを作製し、物性を
評価した。その結果をタイヤ用ゴム組成物の組成ととも
に表1に示す。
5部、酸化亜鉛5部およびステアリン酸2部を加えて1
70℃で10分加硫してえられた加硫物の粉粒体(平均
粒子径0.3mm)10部を、ポリノルボーネン10部
のかわりに用いたほかは実施例2と同様にしてタイヤ用
ゴム組成物をえ、スタッドレスタイヤを作製し、物性を
評価した。その結果をタイヤ用ゴム組成物の組成ととも
に表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1に示された結果から、本発明のタイヤ
用ゴム組成物から製造されたスタッドレスタイヤは軟化
剤量の経時変化が小さく、良好なグリップ性を長期間に
わたって保持し、機械的強度にもすぐれたものであるこ
とがわかる。
用ゴム組成物から製造されたスタッドレスタイヤは軟化
剤量の経時変化が小さく、良好なグリップ性を長期間に
わたって保持し、機械的強度にもすぐれたものであるこ
とがわかる。
【0036】実施例6
ポリノルボーネン70部、EPDM30部に軟化剤(共
同石油(株)製、ミネラルオイル)15部を加えてニー
ダーを用いて均一に混練したのち、イオウ1.5部、C
BS1.5部、酸化亜鉛5部およびステアリン酸2部を
加えて160℃で20分加硫を行なった。つぎに、えら
れた加硫物を粉砕機で粉砕して平均粒子径が約50メッ
シュの粉粒体をえた。
同石油(株)製、ミネラルオイル)15部を加えてニー
ダーを用いて均一に混練したのち、イオウ1.5部、C
BS1.5部、酸化亜鉛5部およびステアリン酸2部を
加えて160℃で20分加硫を行なった。つぎに、えら
れた加硫物を粉砕機で粉砕して平均粒子径が約50メッ
シュの粉粒体をえた。
【0037】えられた粉粒体17.9部を、ポリノルボ
ーネン10部のかわりに用いたほかは実施例2と同様に
してスタッドレスタイヤを製造し、物性を評価した。そ
の結果、引張強度は85kg/cm2 、軟化剤量の経時
変化は33、氷上テストの結果は155であった。
ーネン10部のかわりに用いたほかは実施例2と同様に
してスタッドレスタイヤを製造し、物性を評価した。そ
の結果、引張強度は85kg/cm2 、軟化剤量の経時
変化は33、氷上テストの結果は155であった。
【0038】このことから、ポリノルボーネンおよび軟
化剤をベースポリマーに均一に分散させて加硫したもの
の粉粒体を加えたばあいにも、軟化剤の抜け出しを抑え
ることができ、長期間にわたって良好なグリップ性、機
械的強度が保持されることがわかる。
化剤をベースポリマーに均一に分散させて加硫したもの
の粉粒体を加えたばあいにも、軟化剤の抜け出しを抑え
ることができ、長期間にわたって良好なグリップ性、機
械的強度が保持されることがわかる。
【0039】
【発明の効果】本発明のタイヤ用ゴム組成物を用いたば
あいには、えられたトレッド中に長期間にわたって軟化
剤が保持されるので、該トレッドを用いたスタッドレス
タイヤは、長期間にわたって良好なグリップ性、機械的
強度を有するものである。
あいには、えられたトレッド中に長期間にわたって軟化
剤が保持されるので、該トレッドを用いたスタッドレス
タイヤは、長期間にわたって良好なグリップ性、機械的
強度を有するものである。
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C08L 21/00
C08K 5/00 - 5/04
C08L 101/00
Claims (6)
- 【請求項1】 ゴム成分100重量部に対して、軟化剤
2〜30重量部および該軟化剤に対して吸着性を有する
ポリマー2〜15重量部を分散させてなるタイヤ用ゴム
組成物。 - 【請求項2】 軟化剤に対して吸着性を有するポリマー
を含有した配合物を加硫してなる加硫物の粉粒体および
軟化剤をゴム成分に配合してなり、ゴム成分100重量
部に対して軟化剤の配合量が2〜30重量部、軟化剤に
対して吸着性を有するポリマーの配合量が2〜15重量
部であるタイヤ用ゴム組成物。 - 【請求項3】 軟化剤に対して吸着性を有するポリマー
を含有した配合物が軟化剤を含有したものである請求項
2記載のタイヤ用ゴム組成物。 - 【請求項4】 軟化剤に対して吸着性を有するポリマー
およびベースポリマーを含有したゴム組成物を加硫して
なる加硫物の粉粒体および軟化剤をゴム成分に配合して
なり、ゴム成分100重量部に対して軟化剤の配合量が
2〜30重量部、軟化剤に対して吸着性を有するポリマ
ーの配合量が2〜15重量部であるタイヤ用ゴム組成
物。 - 【請求項5】 軟化剤に対して吸着性を有するポリマー
およびベースポリマーを含有したゴム組成物が軟化剤を
含有したものである請求項4記載のタイヤ用ゴム組成
物。 - 【請求項6】 請求項1、2、3、4または5記載のタ
イヤ用ゴム組成物からなるトレッドを有するスタッドレ
スタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP646393A JP3372281B2 (ja) | 1993-01-19 | 1993-01-19 | タイヤ用ゴム組成物およびそれをトレッドに用いたスタッドレスタイヤ |
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