JP3371114B2 - 3成分系新規共重合体およびその共重合体からなる眼用レンズ - Google Patents

3成分系新規共重合体およびその共重合体からなる眼用レンズ

Info

Publication number
JP3371114B2
JP3371114B2 JP52318797A JP52318797A JP3371114B2 JP 3371114 B2 JP3371114 B2 JP 3371114B2 JP 52318797 A JP52318797 A JP 52318797A JP 52318797 A JP52318797 A JP 52318797A JP 3371114 B2 JP3371114 B2 JP 3371114B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copolymer
methyl group
iii
hydrogen atom
copolymer according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP52318797A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000503049A (ja
Inventor
李福綿
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Santen Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Santen Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Santen Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Santen Pharmaceutical Co Ltd
Publication of JP2000503049A publication Critical patent/JP2000503049A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3371114B2 publication Critical patent/JP3371114B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L27/00Materials for grafts or prostheses or for coating grafts or prostheses
    • A61L27/14Macromolecular materials
    • A61L27/16Macromolecular materials obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F220/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F220/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms; Derivatives thereof
    • C08F220/10Esters
    • C08F220/12Esters of monohydric alcohols or phenols
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F220/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F220/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms; Derivatives thereof
    • C08F220/10Esters
    • C08F220/20Esters of polyhydric alcohols or phenols, e.g. 2-hydroxyethyl (meth)acrylate or glycerol mono-(meth)acrylate
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/04Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of organic materials, e.g. plastics
    • G02B1/041Lenses
    • G02B1/043Contact lenses
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L2430/00Materials or treatment for tissue regeneration
    • A61L2430/16Materials or treatment for tissue regeneration for reconstruction of eye parts, e.g. intraocular lens, cornea

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は眼用レンズ、特にfoldable眼内レンズ(fold
able IOL)に有用な共重合体に関する。本明細書全体を
通して、foldableとは、折り畳み可能な、という意味で
ある。
背景技術 眼内レンズ(IOL)は白内障手術の際除去した水晶体
に代えて挿入するものであるが、1949年に初めて移植に
用いられて以来、その素材について種々の研究がなされ
てきた。ところが手術方法も大きな変革を遂げ、手術方
法の進歩と共にIOLに求められる特性も変化してきた。
最近では、超音波乳化吸引術等の普及もあって、混濁し
た水晶体の除去等のための切開創は小さくてすむように
なり、それに従って挿入するIOLに求められる特性も変
わりつつある。例えば、小さな切開創よりの挿入を可能
にするため、折り畳んだ形で挿入し、嚢内で開かせるこ
とができる、いわゆるfoldableIOLとしての特性であ
る。そこでIOLの素材についても種々の研究がなされて
きた。IOLの素材として以前よりポリメチルメタクリレ
ート(PMMA)、シリコーン、アクリル樹脂等が広く使用
されているが、foldableIOLの素材としてはシリコーン
やアクリル樹脂が用いられており、最近では、エチルオ
キシメタクリレートとメチルメタクリレート等との共重
合体等も用いられている。また、これらの素材の研究に
加えて、網膜に対する紫外線の影響を防ぐためヒドロキ
シベンゾフェノンやヒドロキシフェニルベンゾトリアゾ
ール等の紫外線吸収剤を含有させること、さらには生体
適合性の向上、細胞等の沈着防止を目的としてIOL表面
をヘパリン等のポリサッカライド類でコーテイングする
ことも実際に応用されている。
ところで、本発明の特徴である、ピロリドングループ
を有するアクリル酸モノマーからなる構成単位をその一
部として含むポリマー、特に眼用レンズへの応用を目的
としたポリマーについての報告例としては、例えば、メ
タクリロイルオキシエチル−2−ピロリドンとアクリル
酸との共重合体(特開平4−28705号公報)、アクリル
酸とピロリドンがアミド結合したモノマーからなる重合
体(特開平2−43208号公報)、ポリオキシアルキレン
骨格にピロリドングループを有した重合体(特開平2−
8218号公報)等があるが、特に3成分系共重合体を開示
したものとなると、ビニルピロリドンとエチルオキシメ
タクリル酸とメチルメタクリレートの共重合体(特開昭
53−105250号公報)、メタクリロイルオキシエチル−2
−ピロリドンとアルキルメタクリレートとフルオロアル
キルメタクリレートの共重合体(特開平5−150197号公
報)等が知られているにすぎない。さらに、これらの研
究はソフトコンタクトレンズに応用することが主たる目
的であり、IOLへの応用を目的としたものではなく、特
に本発明の主目的であるfoldableIOLへの応用可能性に
ついては全く報告されていない。
発明が解決しようとする課題 本発明は眼用レンズ、より詳しくいえばfoldableIOL
への応用を目的としたものである。foldableIOLへの素
材を研究する際、屈折率、引っ張り強度、復元速度を考
慮する必要がある。例えば、1)屈折率が低すぎるとIO
Lの厚みが増大しすぎ、高すぎると周辺部の収差が大き
くなりすぎるため、適切な屈折率が必要となる。具体的
にいえば、1.4〜1.6の範囲となることが好ましい。
2)foldableIOLは、鑷子を用いて挿入操作をするた
め、その操作に耐える引っ張り強度が必要となる。
3)foldableIOLは、挿入後嚢内で元の形状に復元しな
ければならない。復元速度は術者の好み、能力によって
も異なってくるが、一般的に復元速度が速くなるにつれ
周辺組織への機械的な侵襲を与える可能性がでてくる。
一方、復元速度が遅くなり手術時間が長くなると周辺組
織に悪影響を与える可能性大きくなる。そこでfoldable
IOLには適切な復元速度が求められる。
さらに、成形の容易さも考慮する必要がある。
これらの観点を考慮し種々のfoldableIOLが実際に用
いられているが、より好ましい素材の開発が望まれてい
た。
課題を解決するための手段 本発明者は上記課題を考慮に入れfoldableIOLにより
好適に応用できる素材を研究した結果、アクリル酸ヒド
ロキシアルキルエステル誘導体、アクリル酸アルキルエ
ステル誘導体およびピロリドングループを有するアクリ
ル酸誘導体の3成分からなる共重合体が特に優れた素材
となり得ることを見い出した。
発明の概要 本発明は、下記a)、b)およびc)で表されるモノ
マーを共重合させて得られる共重合体、下記構成単位
[I]、[II]および[III]からなる共重合体および
共重合体の製造法並びにその共重合体から形成される眼
用レンズに関する。
[式中、R1は、水素原子または低級アルキル基を示し、
R2は低級アルキレン基を示す。以下同じ。
[式中、R3(R5およびR6はそれぞれ水素原子または低級アルキル基
を示す)または単結合を示し、R4は水素原子または低級
アルキル基を示し、mおよびnは1〜4の整数を示す。
以下同じ。] [式中、R9は水素原子または低級アルキル基を示し、R
10は低級アルキル基を示す。以下同じ。] 構成単位で共重合体を示すと、下記[I]、[II]およ
び[III]で表される構成単位からなり、[I]が60〜8
0%(「W/W」)、[II]が10〜30%(W/W)、[III]が
5〜20%(W/W)で全体として100%となる。
上記各式において、低級アルキルとは、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ヘ
キシル等の1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝
のアルキルを示し、低級アルキレンとは、−CH2−、−
(CH2−、−(CH2−、−CH(CH3−、−(C
H2−、−(CH2−、等の1〜6個の炭素原子を
有する直鎖または分枝のアルキレンを示す。
上記の内特に好ましい例を挙げると、R1は水素原子ま
たはメチル基で、R2は−(CH2−または−(CH2
−で、R3は−OCH2−、−OCH2CH2−、−NHCH2−または単
結合で、R4は水素原子またはメチル基で、R9は水素原子
またはメチル基で、R10はメチル基またはイソブチル基
である。
組み合わせとしては、前記の各グループの組み合わせ
が好ましく、特に、R1がメチル基で、R2が−(CH2
−で、R3が−OCH2CH2−で、R4がメチル基で、R9がメチ
ル基で、R10がメチル基である組み合わせが好ましい。
本発明による共重合体の構成単位の割合は、好ましく
は[I]が65〜75%(W/W)、[II]が15〜25%(W/
W)、[III]が5〜15%(W/W)(全体として100%)で
あり、特に好ましくは[I]が70%(W/W)、[II]が2
1%(W/W)、[III]が9%(W/W)である。
本発明による共重合体の好適なものは、R1が水素原子
またはメチル基で、R2が−(CH2−または−(CH2
−で、R3が−OCH2−、−OCH2CH2−、−NHCH2−または
単結合で、R4が水素原子またはメチル基で、R9が水素原
子またはメチル基で、R10がメチル基またはイソブチル
基であり、[I]が60〜80%(W/W)、[II]が10〜30
%(W/W)、[III]が5〜20%(W/W)で(全体として1
00%となる共重合体であり、特に、R1がメチル基で、R2
がエチレン基で、R3が−OCH2CH2−で、R4がメチル基
で、R9がメチル基で、R10がメチル基であり、[I]が7
0%(W/W)、[II]が21%(W/W)、[III]が9%(W/
W)である共重合体である。
本発明の共重合体は、a)、b)およびc)の各モノ
マー成分を、重合開始剤として過硫酸カリウム、過硫酸
アンモニウム、ベンゾフェノンまたはメタクリロイルオ
キシヒドロキシベンゾフェノンを用いて共重合させるこ
とによって好適に製造することができる。
一般に共重合体を製造するための重合開始剤として
は、アゾビスイソブチロニトリルが最も汎用されるが、
その方法では本願の目的であるfoldableIOLの素材とし
て満足すべき機械的強度が得られない。本発明者は重合
開始剤について鋭意研究した結果、過硫酸カリウム、過
硫酸アンモニウム、ベンゾフェノンまたはメタクリロイ
ルオキシヒドロキシベンゾフェノンを重合開始剤として
用いることによってfoldableIOLの素材として満足すべ
き機械的強度をもった共重合体が得られることを併せて
見いだした。
また、本発明の共重合体の分子量(粘度平均分子量)
としては1万以上であればよい。
一般に共重合体においては、分子量は共重合体の特性
にあまり影響を与えるものではなく、重要なファクター
ではないが、共重合体の強度には影響を及ぼす。共重合
体の分子量と強度とは約1万以下ではほぼ直線的な比例
関係にあるが、1万を越えると強度もほぼ最大に達し、
一定に近くなってくる。従って、1万以下では安定した
強度のものが得られず、また、foldableIOLとしての強
度に問題が生じるが、1万以上になるとほとんど問題が
なくなる。しかし、あまりにも分子量が高すぎるのもfo
ldableIOLの強度として好ましくないので、共重合体と
しての好ましい分子量範囲は1万〜10万であり、後述の
実施例で得られる共重合体としての分子量もこの範囲に
入るものである。
本発明の構成によると、各構成単位の比率を適宜選択
することにより、屈折率、引っ張り強度、復元速度等を
所望に応じて設定することができる。
例えば、構成単位[I]の比率の増加は屈折率や復元
速度にはほとんど影響をあたえないが、引っ張り強度を
少し低下させる傾向がある。構成単位[II]の比率の増
加は屈折率の上昇効果をもたらし、復元速度にはほとん
ど影響を与えないが、引っ張り強度を少し低下させる傾
向がある。構成単位[III]の比率の増加は復元速度の
上昇および引っ張り強度の増強をもたらすが、屈折率は
若干小さくする傾向がある。これらの特性をうまく利用
することによって、所望のfoldableIOLを得ることがで
きる。各構成単位の好ましい比率は前述の通りである
が、この好ましい比率のものを用いると、屈折率が1.4
〜1.6で、復元速度が早過ぎもせず、遅すぎもしない速
度すなわち3〜6秒で、引っ張り強度が鑷子での操作に
十分耐えることができる強度すなわち、実際に眼内に挿
入するとき(膨潤時)10psi以上のfoldableIOLを得るこ
とができる。尚、復元速度は、前述のように術者の好み
に応じて、3〜6秒±2秒程度に設定してもよい。
foldableIOLには疎水性のものと親水性のものがあ
り、それぞれ目的に応じて用いられているが、本発明の
共重合体は親水性のものである。親水性のfoldableIOL
の場合、dryの状態で流通・保管し、使用前に精製水で
膨潤させ眼内に挿入する。親水性の度合いは含水率によ
って推し量ることができるが、foldableIOLの生体親和
性、柔軟性等に影響を与える。本発明の場合には各構成
単位の比率を選択することによって含水率を選択するこ
とができる。例えば、構成単位[I]および[II]の比
率の増加は含水率を上昇させ、構成単位[III]の比率
の増加は含水率を低下させる。含水率としては25〜50%
のものが好ましい。
網膜への悪影響を防ぐ目的で、IOLに紫外線吸収剤を
含有させる技術が汎用されつつあるが、本発明において
も好適に紫外線吸収剤を含有させることができる。その
含有方法としては2つの方法がある。すなわち、紫外線
吸収剤を物理的に含有させる方法と、紫外線吸収剤を共
重合体に化学的に結合させる方法である。本発明におい
ては両方の方法が利用できる。特に、化学的方法の場合
IOL使用時に紫外線吸収剤がIOLより漏出しないという大
きなメリットがある。
化学結合とは、紫外線吸収剤自体が重合性二重結合を
有する化合物であって、前述したモノマーと共重合して
共重合体に組み込まれてもよいことを意味する。紫外線
吸収剤の含有量は全体からみるとごく少量であり、共重
合体自体の特性にほとんど影響を与えないが、多すぎる
と共重合体は脆くなってくる。共重合体の構成単位
[I]、[II]および[III]の合計量の好ましくは0.5
〜2.0%(W/W)、より好ましくは0.8〜1.5%(W/W)の
紫外線吸収剤が共重合体に化学結合している。紫外線吸
収剤の物理的含有の場合、その含有量は共重合体の0.5
〜2.0%(W/W)が好ましく、より好ましくは0.8〜1.5%
(W/W)である。紫外線吸収剤の種類としてはIOLに使用
し得るものであれば特に限定されないが、例を挙げると
ベンゾフェノン系やベンゾトリアゾール系のものまたは
それらのアクリル酸誘導体が用いられ、具体的にはヒド
ロキシベンゾフェノンやヒドロキシベンゾトリアゾール
またはそれらのアクリル酸誘導体、例えば4−メタクリ
ロイルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノンが好適で
ある。
本発明共重合体は分子間架橋されていてもよく、架橋
させることによって物理的強度や吸水率の調整がはかれ
る。架橋剤としてはアクリルレート系またはアクリルア
ミド系架橋剤が挙げられ、具体的例示としては、エチレ
ングリコール ビスメタクリレート、ジエチレングリコ
ール ビスメタクリレートまたはN,N´−メチレン ビ
スアクリルアミドが挙げられる。架橋剤の使用量が多く
なるとポリマーは硬くなり、復元速度は速くなるが、反
面脆くなる。その使用量は、共重合体の構成単位
[I]、[II]および[III]の合計量の好ましくは0.0
1〜2.0%(W/W)、より好ましくは0.1〜1.5%(W/W)、
さらに好ましくは0.5〜1.0%(W/W)である。
生体適合性の向上、細胞等の沈着防止を目的としてIO
L表面をポリサッカライド類でコーテイングする技術が
最近用いられつつあるが、本発明共重合体は末端に遊離
のヒドロキシ基を有するため、ポリサッカライド類と共
有結合させることが可能であり、コーテイングの剥離と
いう問題は生じない。またこの共有結合もきわめて容易
に形成させることができ、例えば、ジビニルスルホンを
用いて処理するだけで完了する。ポリサッカライド類と
してはヘパリンもしくはヒアルロン酸またはその塩(ナ
トリウム塩、カリウム塩等)が好適である。
さらに、本発明共重合体の特徴として、特徴的モノマ
ー成分である、ピロリドングループを含むアクリル酸誘
導体すなわち成分b)と、成分a)とのモノマー反応率
(monomer reactivity ratio,MRR)のr1×r2が1.0に近
いことが挙げられる。r1×r2が1.0に近いことは、理想
的重合ができることを示している。成分a)が2−ヒド
ロキシエチル メタクリレート、成分b)がN−ピロリ
ドノエチル アクリレートである場合を具体的例にとる
と、r1×r2は1.03となる。このMRRの測定はMayo−Lewis
の方法(J.Am.Chem.Soc.,1994,66,1594)に従って行っ
た。
本発明は可撓性のある柔軟なIOL素材に関するが、そ
のようなIOLの場合これを鑷子で挟んで操作するとき、I
OL表面に鑷子の後が残りIOLが復元するまで時間がかか
ることがある。しかし、本発明の共重合体は復元性に優
れており、そのような問題も解消できる。
通常のシリコーン系IOLの移植後、後発白内障の治療
にレーザー光線を使用すると、レンズが混濁し、透明性
が損なわれることがある。また周辺部も少し変性が起こ
り、視野が若干損なわれる可能性もある。しかし、本発
明の共重合体の場合には、そのような混濁は認められ
ず、透明性の維持も可能であり、また周辺部の変性もほ
とんど起こらない。本発明の共重合体は実際に使用され
る形のfoldableIOLに容易に成形できる。その成形方法
は公知である。本発明の共重合体はfoldableIOLに特に
好適であるが、その特有の性質からソフトコンタクトレ
ンズにも好適に応用できるものである。
以下、本発明を実施するための形態を実施例によって具
体的に説明する。
参考実施例(モノマーの合成) 参考実施例1 2−(2−ピロリドン−1−イル)エチ
ル アクリレート(PyEA)の合成 1−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドン(50
ml)およびトリエチルアミン(85ml)のクロロホルム
(150ml)溶液に、撹拌しながらアクリル酸クロリド(5
0ml)のクロロホルム(100ml)溶液を2時間で滴下し
た。反応液を4℃で20時間、50℃で2時間撹拌し、冷却
後濾過した。濾液を15%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄
し、減圧濃縮した。得られる油状物を減圧蒸留し標記化
合物を70%の収率で得た。
bp:112〜113℃/0.5Torr NMR(ppm,TMS,CDC13):6.14(m,3H),5.80(s,1H),4.3
0(t,2H),3.60(m,4H),2.20(m,4H) IR(KBr,cm-1):1735,1676,1639,1361 参考実施例1と同様にして以下の化合物が得られた。
・2−(2−ピロリドン−1−イル)エチル メタクリ
レート(PyEMA) bp:120〜122℃/0.5Torr NMR(ppm,TMS,CDC13):6.10(s,3H),5.59(s,1H),4.2
9(t,2H),3.59(m,4H),2.30(m,4H),1.94(m,3H) IR(KBr,cm-1):1735,1676,1639,1361 ・2−ピロリドン−1−イルメチル アクリレート(Py
MA) bp:92〜93℃/0.5Torr NMR(ppm,TMS,CDC13):6.34−6.83(m,2H),6.06−6.12
(m,1H),5.37(m,2H),3.57−3.69(m,2H),1.91−2.5
0(m,4H) IR(KBr,cm-1):1708,1639,1415 ・2−ピロリドン−1−イルメチル メタクリレート
(PyMMA) bp:95〜96℃/0.5Torr NMR(ppm,TMS,CDC13):6.13−6.16(s,1H),5.59−5.61
(m,1H),5.41(s,2H),3.55(t,2H),1.9−2.43(m,4
H),1.96(m,3H) IR(KBr,cm-1):1716,1636,1420 参考実施例2 N−(2−ピロリドン−1−イルメチ
ル)アクリルアミド(PyMAm)の合成 1−メトキシメチル−2−ピロリドン(65.6g)、ア
クリルアミド(75.5g)、トルエンスルホン酸(0.20g)
およびフェノチアジン(0.20g)の混合物を、生成する
メタノールを留去しながら、窒素雰囲気下150℃で1時
間撹拌した。残渣を冷却し、アセトンより再結晶して標
記化合物を40%の収率で得た。
mp:73〜74℃ NMR(ppm,TMS,CDC13):7.31(m,1H),6.19−6.31(m,2
H),5.56−5.72(m,1H),4.75−4.81(d,2H),3.50−3.
66(t,2H),1.91−2.44(m,4H) IR(KBr,cm-1):3440,1680,1200−1600 参考実施例2と同様にして以下の化合物が得られた。
・N−(2−ピロリドン−1−イルメチル)メタクリル
アミド(PyMMAm) mp:101〜102℃ NMR(ppm,TMS,CDC13):6.70(s,1H),5.69(s,1H),5.3
5(s,1H),4.70−4.80(d,2H),3.45−3.62(t,2H),1.
95−2.45(m,7H) 参考実施例3 1−アクリロイル−2−ピロリドン(NA
Py)の合成 2−ピロリドンおよびアクリロイル クロリドを用
い、参考実施例1と同様に操作して70%の収率で標記化
合物を得た。
bp:85〜86℃/0.5Torr NMR(ppm,TMS,CDC13):7.31−7.65(m,1H),6.56−6.59
(m,1H),5.74−5.96(m,1H),3.77−3.96(m,2H),2.5
2−2.73(m,2H),1.85−2.24(2m,2H) IR(KBr,cm-1):1737,1679,1408 参考実施例3と同様にして以下の化合物が得られた。
・1−メタクリロイル−2−ピロリドン(NMAPy) bp:88〜89℃/0.5Torr NMR(ppm,TMS,CDC13):5.28−5.34(s,2H),3.72−3.90
(m,2H),2.57−2.67(m,2H),2.00−2.16(m,2H),1.9
7−1.99(s,3H) IR(KBr,cm-1):1745,1676,1403 実施例 共重合体の合成およびその共重合体かならるシートの作
成 実施例1 2−ヒドロキシエチル メタクリレート(HE
MA)、2−(2−ピロリドン−1−イル)エチル メタ
クリレート(PyEMA)およびメチル メタクリレート(M
MA)からなる共重合体(HEMA−PyEMA−MMA)の合成およ
びその共重合体からなるシートの作成 HEMA、PyEMAおよびMMAを70/20/10(v/v;w/wに換算す
ると70/21/9)の割合で混合し、さらに0.2重量%の過硫
酸カリウムおよび10重量%の水を加え混合したものを、
スペーサーでもって0.5mmまたは0.1mmの間隔を保ち、ク
ランプで固定した2枚のガラス板(6cm×5cm、シリコー
ン系シール化剤を使って処理したもの)の間に入れ60℃
で22時間ラジカル重合させ、90℃で2時間処理し重合を
完成させた。このシートをガラス板よりはずし、精製水
に浸して未反応のモノマーを除去して目的とする共重合
体のシートを得た。尚、2枚のガラス板の間隔は所望に
応じて選択する。
実施例1と同様にして以下の共重合体およびそれからな
るシートを得た。
HEMA−PyEA−MMA,HEMA−PyMA−MMA,HEMA−PyMMA−MMA,H
EMA−NAPy−MMA,HEMA−PyMAm−MMA,HEMA−PyMMAm−MMA,
HEA−PyEA−MA,HEA−PyMAm−MA,HPMA−PyEA−MMA,HEMA
−PyE 上記の略語は以下の化合物を示す(以下同じ); HEMA:2−ヒドロキシエチル メタクリレート HEA:2−ヒドロキシエチル アクリレート HPMA:2−ヒドロキシプロピル メタクリレート NAPy:1−アクリロイルオキシ−2−ピロリドン PyEA:2−(2−ピロリドン−1−イル)エチル アクリ
レート PyEMA:2−(2−ピロリドン−1−イル)エチル メタ
クリレート PyMA:2−ピロリドン−1−イルメチル アクリレート PyMMA:2−ピロリドン−1−イルメチル メタクリレー
ト PyMAm:N−(2−ピロリドン−1−イルメチル)アクリ
ルアミド PyMMAm:N−(2−ピロリドン−1−イルメチル)メタク
リルアミド MMA:メチル メタクリレート MA:メチル アクリレート i−BuMA:イソブチル メタクリレート NMAPy:1−メタクリロイル−2−ピロリドン これらの共重合体およびそのシートは下記実施例2の
方法を用いても作成することができる。
実施例2 共重合体の光重合による合成およびその共重
合体からなるシートの作成 HEMA、PyEMAおよびMMAを70/20/10(v/v;w/wに換算す
ると70/21/9)の割合で混合し、さらに2重量%のベン
ゾフェノン(または4−メタクリロイルオキシ−2−ヒ
ドロキシベンゾフェノン)および0.4重量%のN,N−ジメ
チルアミノエチル メタクリレートを加え混合したもの
を、スペーサーでもって0.5mmまたは0.1mmの間隔を保
ち、クランプで固定した2枚のガラス板(6cm×5cm、シ
リコーン系シール化剤を使って処理したもの)の間に入
れ80w水銀ランプで48時間紫外線照射し光重合させた。
このシートをガラス板よりはずし、精製水に浸して未反
応のモノマーを除去して目的とする共重合体のシートを
得た。尚、2枚のガラス板の間隔は所望に応じて選択す
る。
実施例3 架橋した共重合体の合成およびそれからなる
シートの作成 実施例1の操作において、ラジカル重合させる前の混
合物に、1.0重量%のエチレングリコール ビスメタク
リレート(EGMA)を加え、以下実施例1と同様に操作し
て分子間架橋した共重合体およびそれからなるシートを
得た。
架橋剤としてEGMAの代わりにジエチレングリコールビ
スメタクリレート(DEGMA)の様な他のビスメタクリレ
ート、N,N´−メチレン ビスアクリルアミドの様なビ
スアクリルアミドを使用することができ、また架橋剤の
含量も所望に応じて選択できる。
実施例1または3の方法により作成した共重合体のシ
ートについて物理化学的性質を表1に示す。表中、*マ
ークをつけたものは実施例3の方法により作成したもの
を、その他は実施例1および2の方法により作成したも
のを示す。
また、実施例2は光重合法を用いた別途合成法である
が、得られる共重合体の物理化学的性質は実施例1で得
られたものと同じであった。
表1に示した物理化学的性質の測定は以下のようにし
て行った。
・含水率:円盤状に切り出した共重合体シートを水中
(0℃、2日間以上)に入れ含水量を平衡状態にさせた
後、表面に付着した水分をふき取り重量を計りW1とす
る。共重合体を減圧下60℃、48時間脱水処理をし、乾燥
状態の重量を計りW2とする。
(W1/−W2)/W1を計算し含水率を算出した。
・屈折率:Abbe屈折形を用いて測定した。
・引っ張り強度:YQ−Z−7測定装置を用い12cm/minの
引っ張り強度で測定した。
単位はpsiで表す。“wet"とはシートを水で膨潤させ平
衡に達した状態を示し、“dry"とはシートを作成したと
きの状態を示す。
・復元速度:水で膨潤させ平衡に達したシートを3.0×
3.0cmの大きさに切り、ピンセットで折り畳んだ後、元
の状態に復元するまでの時間を測定した。適用できる時
間は3〜6秒±2秒程度であるが、好ましい時間すなわ
ち3〜6秒の範囲に入っておれば“適合”とした。
実施例4 紫外線吸収剤を含んだ共重合体の合成および
それからなるシートの作成 実施例1の操作において、ラジカル重合させる前の混
合物に、0.8〜1.5重量%の4−メタクリルオキシ−2−
ヒドロキシベンゾフェノン(MAHBP)を加え、以下実施
例1と同様に操作して紫外線吸収剤を化学結合をした形
で含んだ共重合体およびそれからなるシートを得た。
このシートの紫外線吸収スペクトルを測定(Shimazu
UV−250)したところ、400nm以下の波長を良好に吸収し
た。紫外線吸収剤を選択することによって、吸収波長の
範囲を変えることができる。
実施例5 ポリサッカライド類によるシート表面の加工 実施例1で作成した共重合体シートをヘパリン水溶液
(5%)に24時間入れた後、1時間空気にさらした。そ
のシートをジエチル スルホン(0.1%)を含む炭酸ナ
トリウム緩衝液(pH11)に40℃で浸した後、リン酸緩衝
液で洗浄し、ついで水で十分洗浄してヘパリンがヒドロ
キシグループと共有結合をした状態のシートを作成し
た。
ポリサッカライド類としてヘパリンの代わりにヒアル
ロン酸ナトリウムを用いても同じ様なシートを得ること
ができる。
参考実施例4 モノマー反応率(monomer reactivity r
atio,MRR)の測定 本発明ポリマーにおいて、特徴的モノマー成分であ
る、ピロリドングループを含むアクリル酸誘導体(例:P
yEA)と、重合する相手のモノマー(例:HEMA)とのモノ
マー反応率(monomer reactivity ratio,MRR)を測定し
た。
HEMA1部に対しPyEAを1〜10部の範囲で変動させてを
混合し、重合開始剤、アゾビスイソブチロニトリルを加
えて、ガス抜きした密封ガラス容器に入れ、60℃で10〜
45分間処理することにより、ポリマー化を10%以下にコ
ントロールした。反応後石油エーテル中で得られた共重
合体を沈殿させた。共重合体中のPyEAの量を窒素量の分
析により求めた。Mayo−Lewis法(J.Am.Chem.Soc.,199
4,66,1594)に従ってPyEA/HEMAの反応比率r1およびr2
求めた。r1は0.43でr2は2.40となり、モノマー反応率の
r1×r2は1.03となった。
発明の効果 本発明は眼用レンズ、特にfoldableIOLに好適に用い
られる新規共重合体を提供する。そのメリットを以下に
まとめる。
1)折り畳んだ状態から速やかな復元性を示す。
2)好ましい屈折率を示す。
3)物理的強度(引っ張り強度)が優れている。
4)各モノマーの比率を変えることにより所望の性質に
することができる。
5)鑷子で操作しても、その痕が残らない。
6)レーザー光を当てても混濁を起こさず、透明性を維
持できる。
7)ヒドロキシ基を分子内に有するので共重合体の生成
後に水和させることができる。
8)表面がポリサッカライドで容易に加工でき、しかも
共有結合の状態になるので、脱離しない。
9)分子間架橋が容易にできる。
10)本発明ポリマーにおいて、特徴的モノマー成分であ
る。ピロリドングループを含むアクリル酸誘導体すなわ
ち成分b)と、成分a)とのモノマー反応率(monomer
reactivity ratio,MRR)のr1×r2が1.0に近い。r1×r2
が1.0に近いことは、理想的重合ができることを示して
いる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // G02C 7/04 G02C 7/04 (C08F 220/28 C08F 220:36 220:36 220:12 220:12) (56)参考文献 特開 平5−150197(JP,A) 特開 平4−91173(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 220/28 C08L 33/14 A61L 27/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (35)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記[I]、[II]および[III]で表さ
    れる構成単位からなり、[I]が60〜80%(W/W)、[I
    I]が10〜30%(W/W)、[III]が5〜20%(W/W)で全
    体として100%となる共重合体。 [式中、R1は水素原子または低級アルキル基を示し、R2
    は低級アルキレン基を示す。] [式中、R3(R5およびR6はそれぞれ水素原子または低級アルキル基
    を示す)または単結合を示し、R4は水素原子または低級
    アルキル基を示し、mおよびnは1〜4の整数を示
    す。] [式中、R9は水素原子または低級アルキル基を示し、R
    10は低級アルキル基を示す。]
  2. 【請求項2】分子量が1万〜10万である請求項1記載の
    共重合体。
  3. 【請求項3】R1が水素原子またはメチル基で、R2が−
    (CH2−または−(CH2−である請求項1記載の
    共重合体。
  4. 【請求項4】R3が−OCH2−、−OCH2CH2−、−NHCH2−ま
    たは単結合で、R4が水素原子またはメチル基である請求
    項1記載の共重合体。
  5. 【請求項5】R9が水素原子またはメチル基で、R10がメ
    チル基またはイソブチル基である請求項1記載の共重合
    体。
  6. 【請求項6】R1が水素原子またはメチル基で、R2が−
    (CH2−または−(CH2−で、R3が−OCH2−、−
    OCH2CH2−、−NHCH2−または単結合で、R4が水素原子ま
    たはメチル基で、R9が水素原子またはメチル基で、R10
    がメチル基またはイソブチル基である請求項1記載の共
    重合体。
  7. 【請求項7】R1がメチル基で、R2が−(CH2−で、R
    3が−OCH2CH2−で、R4がメチル基で、R9がメチル基で、
    R10がメチル基である請求項1記載の共重合体。
  8. 【請求項8】[I]が65〜75%(W/W)、[II]が15〜2
    5%(W/W)、[III]が5〜15%(W/W)で全体として10
    0%となる請求項1記載の共重合体。
  9. 【請求項9】[I]が70%(W/W)、[II]が21%(W/
    W)、[III]が9%(W/W)である請求項1記載の共重
    合体。
  10. 【請求項10】R1が水素原子またはメチル基で、R2が−
    (CH2−または−(CH2−で、R3が−OCH2−、−
    OCH2CH2−、−NHCH2−または単結合で、R4が水素原子ま
    たはメチル基で、R9が水素原子またはメチル基で、R10
    がメチル基またはイソブチル基であり、[I]が60〜80
    %(W/W)、[II]が10〜30%(W/W)、[III]が5〜2
    0%(W/W)で全体として100%となる請求項1記載の共
    重合体。
  11. 【請求項11】R1がメチル基で、R2がエチレン基で、R3
    が−OCH2CH2−で、R4がメチル基で、R9がメチル基で、R
    10がメチル基であり、[I]が70%(W/W)、[II]が2
    1%(W/W)、[III]が9%(W/W)である請求項1記載
    の共重合体。
  12. 【請求項12】請求1記載の共重合体に紫外線吸収剤を
    含有させた組成物。
  13. 【請求項13】紫外線吸収剤がヒドロキシベンゾフェノ
    ンである請求項12記載の組成物。
  14. 【請求項14】請求項1記載の[I]、[II]および
    [III]で表される構成単位からなり、紫外線吸収剤が
    化学結合した共重合体。
  15. 【請求項15】請求項1記載の[I]、[II]および
    [III]で表される構成単位からなり、これらの構成単
    位の合計量の0.5〜2.0%(W/W)の紫外線吸収剤が化学
    結合した共重合体。
  16. 【請求項16】請求項1記載の[I]、[II]および
    [III]で表される構成単位からなり、これらの構成単
    位の合計量の0.8〜1.5%(W/W)の紫外線吸収剤が化学
    結合した共重合体。
  17. 【請求項17】紫外線吸収剤がヒドロキシベンゾフェノ
    ン残基またはベンゾトリアゾール残基を含有するアクリ
    ル系化合物である請求項14記載の共重合体。
  18. 【請求項18】請求項1記載の[I]、[II]および
    [III]で表される構成単位からなり、アクリレート系
    またはアクリルアミド系架橋剤で架橋されている共重合
    体。
  19. 【請求項19】架橋剤がエチレングリコール ビスメタ
    クリレート、ジエチレングリコール ビスメタクリレー
    トまたはN,N´−メチレン ビス(アクリルアミド)か
    ら選択され、その架橋剤の量が請求項1記載の[I]、
    [II]および[III]で表される構成単位の合計量の0.0
    1〜2.0%(W/W)である請求項18記載の共重合体。
  20. 【請求項20】架橋剤の量が請求項1記載の[I]、
    [II]および[III]で表される構成単位の合計量の0.1
    〜1.5%(W/W)である請求項18記載の共重合体。
  21. 【請求項21】架橋剤の量が請求項1記載の[I]、
    [II]および[III]で表される構成単位の合計量の0.5
    〜1.0%(W/W)である請求項18記載の共重合体。
  22. 【請求項22】さらに、請求項1、14または18記載の共
    重合体がポリサッカライド類と共有結合した共重合体。
  23. 【請求項23】共有結合の形成がジビニルスルホンを用
    いることによってなされている請求項22記載の共重合
    体。
  24. 【請求項24】ポリサッカライド類がヘパリンもしくは
    ヒアルロン酸またはその塩である請求項22記載の共重合
    体。
  25. 【請求項25】請求項1、14、18または22記載の共重合
    体で成形された眼用レンズ。
  26. 【請求項26】請求項1、14、18または22記載の共重合
    体で成形された折り畳み可能な眼内レンズ。
  27. 【請求項27】請求項1、14、18または22記載の共重合
    体で成形されたものであって、下記特性を有する折り畳
    み可能な眼内レンズ。 a)屈折率が1.4〜1.6 b)折り畳んだ状態で眼内に挿入してから元の状態に復
    元するまでの速度(時間)が3〜6秒 c)膨潤時の引っ張り強度が10psi以上
  28. 【請求項28】請求項1記載の共重合体で成形され、そ
    の共重合体が紫外線吸収剤と化学結合し、それらが架橋
    剤で架橋され、さらにポリサッカライド類と共有結合し
    た折り畳み可能な眼内レンズ。
  29. 【請求項29】紫外線吸収剤がヒドロキシベンゾフェノ
    ン残基またはベンゾトリアゾール残基を含有するアクリ
    ル系化合物から選択され、架橋剤がアクリレート系また
    はアクリルアミド系架橋剤から選択され、ポリサッカラ
    イド類がヘパリン若しくはヒアルロン酸またはその塩類
    から選択されたものである請求項28記載の折り畳み可能
    な眼内レンズ。
  30. 【請求項30】さらに、請求項12記載の組成物を構成す
    る共重合体がポリサッカライド類と共有結合した組成
    物。
  31. 【請求項31】共有結合の形成がジビニルスルホンを用
    いることによってなされている請求項30記載の組成物。
  32. 【請求項32】ポリサッカライド類がヘパリンもしくは
    ヒアルロン酸またはその塩である請求項30記載の組成
    物。
  33. 【請求項33】請求項12記載の組成物で成形された眼用
    レンズ。
  34. 【請求項34】請求項12記載の組成物で成形された折り
    畳み可能な眼内レンズ。
  35. 【請求項35】請求項12記載の組成物で成形されたもの
    であって、下記特性を有する折り畳み可能な眼内レン
    ズ。 a)屈折率が1.4〜1.6 b)折り畳んだ状態で眼内に挿入してから元の状態に復
    元するまでの速度(時間)が3〜6秒 c)膨潤時の引っ張り強度が10psi以上
JP52318797A 1995-12-22 1996-12-23 3成分系新規共重合体およびその共重合体からなる眼用レンズ Expired - Fee Related JP3371114B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CN95120427A CN1152584A (zh) 1995-12-22 1995-12-22 三组份新的共聚物及由其制成的眼用晶片
CN95120427.0 1995-12-22
PCT/CN1996/000115 WO1997023523A1 (fr) 1995-12-22 1996-12-23 Nouveaux copolymeres constitues de trois composants et lentilles intraoculaires fabriquees a partir de ces copolymers

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000503049A JP2000503049A (ja) 2000-03-14
JP3371114B2 true JP3371114B2 (ja) 2003-01-27

Family

ID=5082298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP52318797A Expired - Fee Related JP3371114B2 (ja) 1995-12-22 1996-12-23 3成分系新規共重合体およびその共重合体からなる眼用レンズ

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP0869138B1 (ja)
JP (1) JP3371114B2 (ja)
CN (1) CN1152584A (ja)
DE (1) DE69622886T2 (ja)
WO (1) WO1997023523A1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1089754C (zh) * 1997-06-05 2002-08-28 参天制药株式会社 用作聚合物成分的衣康酸衍生物
CN1213671A (zh) 1997-10-07 1999-04-14 参天制药株式会社 四成分共聚物及由该共聚物形成的眼用透镜
US6329485B1 (en) 1998-12-11 2001-12-11 Bausch & Lomb Incorporated High refractive index hydrogel compositions for ophthalmic implants
ATE425995T1 (de) * 2001-07-31 2009-04-15 Asahi Kasei Medical Co Ltd Leukozytenfilter mit polymerbeschichtung
DE102005052931A1 (de) * 2005-11-03 2007-05-10 Basf Ag Katalytisches Verfahren zur Herstellung von (Meth)acrylaten von N-hydroxyalkylierten Lactamen
DE102008054611A1 (de) 2008-12-15 2010-06-17 Evonik Röhm Gmbh Verfahren zur Herstellung von methacrylierten Benzophenonen
CN101628125B (zh) * 2009-07-17 2012-09-26 天津大学 眼科用水凝胶组织填充剂及其制备方法
CN102002121A (zh) 2009-08-31 2011-04-06 住友化学株式会社 树脂,抗蚀剂组合物和用于制造抗蚀剂图案的方法
JP2011148967A (ja) * 2009-08-31 2011-08-04 Sumitomo Chemical Co Ltd 樹脂、レジスト組成物及びパターン形成方法
JP6163543B2 (ja) * 2012-05-25 2017-07-12 ボシュ・アンド・ロム・インコーポレイテッドBausch & Lomb Incorporated 完全に重合したuvブロック性シリコーンハイドロゲルレンズ
CN104725553B (zh) * 2015-03-20 2018-01-16 北京艾克伦医疗科技有限公司 一种用于制备人工晶状体的复合材料及其应用
US10632059B2 (en) * 2015-11-20 2020-04-28 Isp Investments Llc Non-aqueous compositions of polymers derived from monomers having acryloyl moiety and lactam moiety and applications thereof

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB8601949D0 (en) * 1986-01-28 1986-03-05 Smith & Nephew Ass Hydrogel polymers
US5290548A (en) * 1987-04-10 1994-03-01 University Of Florida Surface modified ocular implants, surgical instruments, devices, prostheses, contact lenses and the like
US5147394A (en) * 1987-10-09 1992-09-15 Siepser Steven B High refractive index polymeric compositions suitable for use as expansile hydrogel intraocular lenses
US5106930A (en) * 1988-09-28 1992-04-21 Ioptex Research Inc. Contact lenses
JPH0580279A (ja) * 1991-09-24 1993-04-02 Seiko Epson Corp ソフトコンタクトレンズ

Also Published As

Publication number Publication date
WO1997023523A1 (fr) 1997-07-03
EP0869138A1 (en) 1998-10-07
DE69622886D1 (de) 2002-09-12
EP0869138A4 (en) 2000-07-12
DE69622886T2 (de) 2003-04-10
EP0869138B1 (en) 2002-08-07
CN1152584A (zh) 1997-06-25
JP2000503049A (ja) 2000-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4347523B2 (ja) 重合可能な親水性紫外線吸収モノマー
US6132462A (en) Copolymers formed from three components and intraocular lenses made thereof
JP2001519445A (ja) 4成分系共重合体及びその共重合体からなる眼用レンズ
JP2619245B2 (ja) 透明なヒドロゲルコンタクトレンズ用ポリマー物質および該物質から成る光学的に透明な親水性コンタクトレンズ
US5006622A (en) Polymer compositions for contact lenses
KR100334483B1 (ko) 연성안내렌즈
JP3327471B2 (ja) ぬれ性のシリコーンヒドロゲル組成物および方法
JP3371114B2 (ja) 3成分系新規共重合体およびその共重合体からなる眼用レンズ
MXPA02009352A (es) Prepolimeros entrelazables o polimerizables.
JPS63106724A (ja) 曇り抵抗のあるコンタクトレンズ組成物
CA2547463A1 (en) Novel prepolymers for improved surface modification of contact lenses
EP0889916B1 (en) High refractive index hydrogels prepared from polymers and copolymers of n-benzyl-n-methylacrylamide
EP0273763A2 (en) Fluorine-containing polymers and oxygen-permeating articles composed of said polymers
JP2804273B2 (ja) 高含水性眼用レンズ材料
JPH09179073A (ja) 3成分系新規共重合体およびその共重合体からなる眼用レンズ
US6268511B1 (en) Itaconate derivatives used for a component of a polymer
JP7424372B2 (ja) ホスホリルコリン基含有ビニル系単量体
WO2022118697A1 (ja) 眼科デバイス用改質剤
JP2588945B2 (ja) 軟質眼用レンズ材料
JP2820438B2 (ja) 軟質眼用レンズ材料
MXPA00011063A (en) Polymerizable hydrophilic ultraviolet light absorbing monomers
JP2017197614A (ja) 共重合体、医療デバイスおよびその製造方法、医療デバイス用湿潤剤および化合物
MXPA06006230A (en) Novel prepolymers for improved surface modification of contact lenses

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees