JP3368936B2 - ダイレクトコンバージョンfsk受信機 - Google Patents

ダイレクトコンバージョンfsk受信機

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JP3368936B2
JP3368936B2 JP10442793A JP10442793A JP3368936B2 JP 3368936 B2 JP3368936 B2 JP 3368936B2 JP 10442793 A JP10442793 A JP 10442793A JP 10442793 A JP10442793 A JP 10442793A JP 3368936 B2 JP3368936 B2 JP 3368936B2
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英之 安井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、FSK(Frequency
Shift Keying)信号を受信するFSK受信機に関し、特
に直交検波回路を用いて直接ベースバンド信号に変換す
るダイレクトコンバージョンFSK受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は従来のダイレクトコンバージョン
FSK受信機の基本的構成を示すブロック図である。図
において、送信機より発せられたFSK信号はアンテナ
1によって受信され、高周波増幅器2に供給される。高
周波増幅器2は、供給された受信FSK信号を増幅し直
交検波回路3に供給する。直交検波回路3は、それぞれ
高周波増幅器2から増幅された受信FSK信号が供給さ
れる一組の受信ミキサ4及び5と、受信FSK信号の中
心周波数(搬送波周波数)とほぼ等しい周波数を有する
発振信号を出力する局部発振回路6と、局部発振回路6
の出力発振信号をπ/2だけ移相して受信ミキサ4に供
給するπ/2移相回路7と、受信ミキサ4及び5の各出
力信号が個別に供給される一組のチャンネルフィルタ
(低域通過フィルタ)8及び9とからなる。受信ミキサ
4は、高周波増幅器2からの受信FSK信号とπ/2移
相回路7からの発振信号とを混合(乗算)しチャンネル
フィルタ8に供給する一方、受信ミキサ5は、高周波増
幅器2からの受信FSK信号と局部発振回路6からの発
振信号とを混合(乗算)しチャンネルフィルタ9に供給
する。チャンネルフィルタ8及び9は、ベースバンド信
号の通過帯域を有し隣接チャンネルの選択度をとるため
のものであり、供給された受信ミキサ4及び5からの各
信号にそれぞれ応じた出力信号を個別にリミッタ増幅器
10及び11に供給する。リミッタ増幅器10及び11
は、所定レベルに対する供給された各信号のレベルのそ
れぞれ大小に応じたレベルの信号を波形整形してベース
バンド信号として位相検波器12に供給する。位相検波
器12は、供給された各ベースバンド信号の相互の位相
を比較し、その比較結果に応じた信号を当該受信FSK
信号の復調信号すなわち再生データとして出力する。位
相検波器12は、例えば入力クロック信号の立ち上がり
エッジにてトリガがかかるD型フリップフロップによっ
て構成され、リミッタ増幅器10からのベースバンド信
号をデータ入力とし、リミッタ増幅器11からのベース
バンド信号をクロック入力としている。
【0003】次にこの受信機の動作を説明する。図2
は、受信FSK信号の搬送波周波数をfC 、周波数変位
をΔfとするときの受信FSK信号のスペクトラムを示
している。また、図3は、図1の受信機の各部動作波形
を示すタイムチャートである。図3(a)は、受信FS
K信号における送信データを示しており、2値ディジタ
ル符号“0”(低レベル),“1”(高レベル)が、そ
れぞれ受信FSK信号における周波数変位+Δf,−Δ
fに対応し、また、受信データ速度を2400bps、
Δfを4KHzとしている。
【0004】これら図において、受信FSK信号をcos
2π(fC ±Δf)tとし、局部発振回路6の出力発振
信号をcos 2πfC tとするとき、直交検波回路3の出
力信号(b),(c)は、それぞれ
【0005】
【数1】
【0006】とcos (±2πΔft)となり相互にπ/
2の位相差があり、直交している。この直交検波回路3
の出力信号(b),(c)に対し、リミッタ増幅器1
0,11によって、例えば振幅の中心レベルよりも大な
る間において高レベルとなりかつ小なる間において低レ
ベルとなる出力信号(d),(e)が得られる。そして
フリップフロップ12によってリミッタ増幅器11の出
力信号(e)の立ち上がりエッジが発生した時における
リミッタ増幅器10の出力信号(d)のレベルが高レベ
ルか否かを検知することにより、これら出力信号
(d),(e)の相互の位相関係に応じた再生データ
(f)を得ている。
【0007】すなわち、受信FSK信号の周波数変位が
+Δfであるか−Δfであるかによって直交検波して得
られる2つのベースバンド信号(b),(c)の位相の
進み遅れが反転するということを位相検知回路12で検
出し、送信データ(a)と略同様の再生データ(f)が
出力されるのである。一方、図4は、受信FSK信号の
中心周波数を基準にした回転座標系(信号配置図)であ
る。
【0008】図において、符号“0”のときは受信FS
K信号の周波数が高いので位相が進み、受信FSK信号
は左回りに回転する。また、符号“1”のときは受信F
SK信号が低いので位相が遅れ、受信FSK信号は右回
りに回転する。これら回転の速さは受信FSK信号の周
波数変位Δfに比例する。受信FSK信号ベクトルが1
つの象限から別の象限へ移動するたび毎に直交検波回路
3の出力(リミッタ増幅器10,11の出力信号
(d),(e))のどちらかにエッジが起きる。送信デ
ータたる2値変調信号の符号が変化して受信FSK信号
がその中心周波数を横切るとき、受信FSK信号は一旦
停止して反対方向に回転し始める。この符号変化点は、
図の円周上のどこでも起こりうる。
【0009】例えば初めに受信FSK信号が左回りに回
転している場合に、a点で符号の変化があったとする
と、a点から右回りに+Q点を殆ど遅延なしに通り過ぎ
る。そして+Q点に戻った地点で出力信号(d),
(e)のどちらかにエッジが生じ、位相検知回路12は
データを更新する。一方、b点で符号の変化があったと
すると、+Q点を右回りに再び横切るのにもっと大きな
遅延が起きる。かかる遅延のばらつきのために、出力信
号(d)または(e)のエッジの発生が、時間軸に対し
てふらついてしまい、図3からも分かるように、位相検
知回路12のデータ出力信号(f)に不定のジッタが現
れる。受信データ速度を大きくすればするほど、出力デ
ータパルスのジッタは大きくなる。このため、受信デー
タ速度が制限される、という欠点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した点
に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、位相検知回路の出力再生データのジッタを抑制し、
受信可能なデータ伝送速度を上げることができるダイレ
クトコンバージョンFSK受信機を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のダイレクトコン
バージョンFSK受信機は、伝送されるべきディジタル
データに応じて中心周波数から所定周波数だけ上下に変
位する受信FSK信号を前記中心周波数と略等しい周波
数を有する発振信号に基づき直交検波して同相成分及び
直交成分のベースバンド信号を出力する直交検波手段
と、これらベースバンド信号間の位相関係を検知する位
相検知手段とを有し、前記位相検知手段の検知出力によ
り再生データを得るダイレクトコンバージョンFSK受
信機において、前記直交検波手段が、前記同相成分及び
直交成分のベースバンド信号の瞬時周波数をそれぞれ前
記所定周波数よりも高くする瞬時周波数上昇手段を有す
ることを特徴としている。
【0012】
【作用】本発明によるダイレクトコンバージョンFSK
受信機は、位相検知回路に供給される同相及び直交成分
のベースバンド信号の瞬時周波数がそれぞれ受信FSK
信号の周波数変位に相当する周波数よりも高くなり、位
相検知回路の位相検知動作の頻度が増加する。
【0013】
【実施例】以下、本発明を図面を参照しつつ詳細に説明
する。図5は、本発明による一実施例のダイレクトコン
バージョンFSK受信機の基本的構成を示すブロック図
であり、図1と同等な機能を有する部分には同一の符号
が付されている。
【0014】本実施例は、上記従来例と異なり、直交検
波回路3Aにおいてチャンネルフィルタ8,9の後段に
当該フィルタの各出力信号の周波数をそれぞれ2倍する
2逓倍器13,14を備えたことを特徴とする。また、
これら2逓倍器13,14により得られる2つのベース
バンド信号の位相差が2倍になることから、この2逓倍
器を含む直交検波回路3から出力される2つのベースバ
ンド信号を互いに直交せしめるべく(相互にπ/2の位
相差をもたせるべく)、移相回路7Aの位相推移量を上
記従来例の半分のπ/4としている。このπ/4移相回
路7Aは、π/2移相回路の構成と殆ど変わらずに容易
に構成でき、むしろπ/2移相回路よりも簡単に構成で
きるとも言える。逓倍器13及び14の出力信号は、直
交検波回路3Aの出力信号として、それぞれリミッタ増
幅器10及び11に供給される。
【0015】次に、この実施例FSK受信機の動作を説
明する。図6は、図5の受信機の各部動作波形を示すタ
イムチャートである。図6(A)は、受信FSK信号に
おける送信データを示しており、図2及び図3における
ものと同様の仕様としている。図6において、直交検波
回路3Aの出力信号(B),(C)は、図3における出
力信号(b),(c)に比べそれぞれ信号変化が2倍で
かつ相互にπ/2の位相差があり、直交した波形とな
る。この直交検波回路3Aの出力信号(B),(C)に
対し、リミッタ増幅器10,11によって、例えば振幅
の中心レベルよりも大なる間において高レベルとなりか
つ小なる間において低レベルとなる出力信号(D),
(E)が得られる。そしてフリップフロップ12によっ
てリミッタ増幅器11の出力信号(E)の立ち上がりエ
ッジが発生した時におけるリミッタ増幅器10の出力信
号(D)のレベルが高レベルか否かを検知することによ
り、これら出力信号(D),(E)の相互の位相関係に
応じた再生データ(F)が得られる。
【0016】こうして図1と同様に、受信FSK信号の
周波数変位が+Δfであるか−Δfであるかによって直
交検波して得られる2つのベースバンド信号(B),
(C)の位相の進み遅れが反転するということを位相検
知回路12で検出し、送信データ(A)と略同様の再生
データ(F)が出力されるのである。次に本実施例FS
K受信機特有の作用につき説明する。
【0017】従来例の装置では、直交検波して得られる
2つのベースバンド信号(同相及び直交成分)の瞬時周
波数は、受信FSK信号の2値ディジタル符号“0”,
“1”に関係なく、受信FSK信号の周波数変位Δfに
等しい。前述したことから分かるように、位相検波器1
2から出力される再生データパルスのジッタを小さくす
るためには、符号変化からリミッタ増幅器10または1
1の出力信号(D),(E)のエッジの発生までの遅延
を小さくすべく、従って図4における受信FSK信号の
回転の速さを速くすれば良く、周波数変位Δfがデータ
伝送速度よりかなり大きいことが必要である。すなわ
ち、受信データの1タイムスロット(1符号期間)内の
直交検波回路3の出力信号変化がかなり大きい(変調指
数が大きい)ことが必要である。
【0018】より高速のデータ受信は、送信機における
FSK変調器の周波数変位Δfを大きくする(変調度を
大きくする)ことにより可能となる。しかし、この場合
送信スペクトラムが広がることは避けることができな
い。本実施例では、送信機のFSK変調器の変調度は一
定とする代わりに、受信機のチャンネルフィルタ8,9
から出力される2つのベースバンド信号を2逓倍器1
3,14で2逓倍することにより、この2つのベースバ
ンド信号の瞬時周波数を2倍にし、その結果変調指数を
2倍に上げているのである。
【0019】従って、受信データの1タイムスロット内
の直交検波回路3Aの出力信号(B),(C)並びにリ
ミッタ増幅器10,11の出力信号(D),(E)の信
号変化が従来例の2倍となるため、位相検波器12によ
るエッジ検出の頻度が2倍に上がってジッタの極めて少
ない再生データ(F)が得られる。かくして、受信機の
検波感度が向上し、より高速データの復調が可能となる
のである。
【0020】なお、上記実施例では、2逓倍器13,1
4を用いて構成したが、N逓倍器(Nは2より大きい整
数)を用い、適宜移相回路7Aの位相推移量を変えて構
成した場合でも同様な効果が得られることは明らかであ
る。図7は、本発明による他の実施例のダイレクトコン
バージョンFSK受信機の基本的構成を示すブロック図
であり、図1及び図5と同等な機能を有する部分には同
一の符号が付されている。
【0021】本実施例は、上記従来例と異なり、所定の
周波数を有する発振信号を出力する局部発振回路15
と、この発振信号と直交検波回路3の出力ベースバンド
信号とが供給され当該発振信号に基づいてそれぞれ個別
に各ベースバンド信号を周波数変換して出力するアップ
コンバージョンミキサ16及び17と、このアップコン
バージョンミキサ16及び17の出力信号がそれぞれ個
別に供給される帯域通過フィルタ18及び19とを備
え、これらフィルタ18及び19の出力信号をそれぞれ
リミッタ増幅器10及び11に供給したことを特徴とす
る。なお、リミッタ増幅器10及び11に供給すべきベ
ースバンド信号を生成するための直交検波手段として
は、局部発振回路15,アップコンバージョンミキサ1
6及び17,帯域通過フィルタ18及び19を含む。
【0022】ここで、上記受信FSK信号の仕様を前提
に局部発振回路15の出力信号の周波数をf2 とし、チ
ャンネルフィルタ8の出力信号を
【0023】
【数2】
【0024】,チャンネルフィルタ9の出力信号をcos
(±2πΔft)とすれば、アップコンバージョンミキ
サ16より得られる出力信号(G)は、
【0025】
【数3】
【0026】となる。また、アップコンバージョンミキ
サ17より得られる出力信号(H)は、 (H)= cos(±2πΔft) cos 2πf2t = 1/2[cos 2π(f2+Δf)t + cos 2π(f2-Δf)t] …(2) となる。
【0027】このように、アップコンバージョンミキサ
16,17の出力信号(G),(H)は、直交検波回路
3の出力信号に対しf2 だけ周波数が上昇したものとな
る。この様子を周波数スペクトラムにて示したものが図
8である。図8において、スペクトラム図(1)は、受
信FSK信号(A)を示しており、fC を中心周波数に
してfC −Δfに符号“1”の、fC −Δfに符号
“0”のスペクトラムを有することが分かる。この受信
FSK信号(A)を直交検波し、チャンネルフィルタ
8,9より得られる出力信号(B),(C)がスペクト
ラム図(2)に示されており、±Δfにそれぞれ共に符
号“1”及び“0”のスペクトルを有することが分か
る。さらにこの出力信号(B),(C)が上式(1),
(2)の如くアップコンバージョンミキサ16,17に
より周波数変換されるとスペクトラム図(3)の如き出
力信号(G),(H)となる。かかるミキサ16,17
の出力信号は、スペクトラム図(2)に対し局部発振回
路15の発振周波数f2 だけ周波数が上昇した如きスペ
クトラムを有することが分かる。
【0028】このアップコンバージョンミキサ16,1
7の出力信号(G),(H)の下側帯波(または上側帯
波)が帯域通過フィルタ18,19(チャンネルフィル
タと兼用させることができる)で取り出される。取り出
された下側帯波(または上側帯波)成分信号(I),
(J)は、受信FSK信号の2値ディジタル符号が
“0”か“1”かに応じて位相の進み遅れが反転しかつ
互いに直交する信号となる。
【0029】従って、従来例受信機と同じように、これ
らの2つの信号(I),(J)の位相関係をリミッタ増
幅器12,13を介し位相検知回路12で検出すること
により受信データの再生を行うことができる。なお、上
記出力信号(G),(H)の下側帯波を取り出すか、あ
るいは上側帯波を取り出すかによって再生データの極性
が反転するので注意を要する。
【0030】次に本実施例FSK受信機特有の作用につ
き説明する。従来例受信機では、位相検知回路12に入
力される2つのベースバンド信号(同相及び直交成分)
の瞬時周波数は、受信FSK信号の2値ディジタル符号
の“0”,“1”に関係なく、受信FSK信号の周波数
変位Δfに等しい。これに対し、本実施例ではf2 −Δ
f(またはf2 +Δf)に等しい。前述したように、位
相検知回路12から出力される再生データパルスのジッ
タを小さくするためには、位相検知回路12に入力され
る2つのベースバンド信号の瞬時周波数がデータ伝送速
度よりかなり大きいことが必要である。従って、本実施
例においてf2 −Δf(またはf2 +Δf)を大きく設
定することによって(例えばf2 −Δf=30K〜10
0KHz)、先の実施例と同様に、受信データの1タイ
ムスロット内の位相検知回路12に入力される信号の変
化が従来例より大きくできるので、位相検知回路12に
よるエッジ検出の頻度が上がり(検波感度が向上し)、
より高速データの復調が可能となる。
【0031】また、チャンネルフィルタとして、ジャイ
レータフィルタが低電圧動作、小形化という点で有利で
ある。ジャイレータは能動回路とチップ上のコンデンサ
で作られる等価インダクタで、これとコンデンサとで非
常にQ(共振空洞のQ)の高い共振回路を実現できる。
従来例の受信機のチャンネルフィルタをこのジャイレー
タを使用して完全に集積回路に内蔵させる場合、コンデ
ンサの集積回路チップ上の占有面積はかなり大きい。こ
れに対して、本実施例ではチャンネルフィルタは、より
周波数の高い帯域通過フィルタとすることができるの
で、ジャイレータの必要なコンデンサの値を小さくで
き、チップ占有面積をかなり小さくすることができる、
という効果もある。
【0032】参考までに、上記実施例受信機及び従来例
受信機の受信データ速度に対する受信感度特性実測結果
を図9に示す。図9において、各受信感度の値は、受信
機における誤り率1%を満たすことのできる最小のアン
テナ受信感度の値である。この図から分かるように、従
来例受信機ではデータ伝送速度が2600bps以上に
なると同期はずれを起こしてしまい復調不可能となって
しまうのに対し、実施例受信機ではデータ伝送速度が3
500bpsとなっても同期はずれを起こさずに受信デ
ータを復調することができる。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のダイレク
トコンバージョンFSK受信機によれば、位相検知回路
に供給される同相及び直交成分のベースバンド信号の瞬
時周波数がそれぞれ受信FSK信号の周波数変位に相当
する周波数よりも高くなり、位相検知回路の位相検知動
作の頻度が増加するので、復調能力が向上して位相検知
回路の出力再生データのジッタを抑制し、受信可能なデ
ータ伝送速度を上げることができる。特に本発明は、簡
単な回路構成及び回路付加によって復調能力が向上する
ので、ポケットベル等の小型受信機に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のダイレクトコンバージョンFSK受信機
の基本的構成を示すブロック図。
【図2】図1の受信機における受信FSK信号のスペク
トラム図。
【図3】図1の受信機の各部動作波形を示すタイムチャ
ート。
【図4】図1の受信機の欠点を説明するための受信FS
K信号の中心周波数を基準にした回転座標系(信号配置
図)。
【図5】本発明による一実施例のダイレクトコンバージ
ョンFSK受信機の基本的構成を示すブロック図。
【図6】図5の受信機の各部動作波形を示すタイムチャ
ート。
【図7】本発明による他の実施例のダイレクトコンバー
ジョンFSK受信機の基本的構成を示すブロック図。
【図8】図7の受信機の動作を説明するための各部出力
信号のスペクトラム図。
【図9】実施例受信機及び従来例受信機の受信データ速
度に対する受信感度特性実測結果を示す図。
【符号の説明】
1 アンテナ 2 高周波増幅器 3,3A 直交検波回路 4,5 受信ミキサ 6 局部発振回路 7 π/2移相回路 7A π/4移相回路 8,9 チャンネルフィルタ 10,11 リミッタ増幅器 12 位相検波器 13,14 2逓倍器 15 局部発振回路 16,17 アップコンバージョンミキサ 18,19 帯域通過フィルタ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝送されるべきディジタルデータに応じ
    て中心周波数から所定周波数だけ上下に変位する受信F
    SK信号を前記中心周波数と略等しい周波数を有する発
    振信号に基づき直交検波して同相成分及び直交成分のベ
    ースバンド信号を出力する直交検波手段と、これらベー
    スバンド信号間の位相関係を検知する位相検知手段とを
    有し、前記位相検知手段の検知出力により再生データを
    得るダイレクトコンバージョンFSK受信機であって、前記直交検波手段は、前記中心周波数と略等しい周波数
    を有する発振信号を出力する発振信号出力手段と、前記
    発振信号をπ/(2N)だけ(Nは2以上の整数)移相
    する移相手段と、前記移相手段の出力信号を受信FSK
    信号と混合する第1の混合手段と、前記発振信号を前記
    受信FSK信号と混合する第2の混合手段と、前記第1
    の混合手段の混合出力のうち所定周波数帯域成分のみを
    抽出する第1の抽出手段と、前記第2の混合手段の混合
    出力のうち所定周波数帯域成分のみを抽出する第2の抽
    出手段とを有し、 前記第1の抽出手段の抽出出力をN逓倍して一方のベー
    スバンド信号とする第1の逓倍手段と、前記第2の抽出
    手段の抽出出力をN逓倍して他方のベースバンド信号と
    する第2の逓倍手段とを有することを特徴とするダイレ
    クトコンバージョンFSK受信機。
  2. 【請求項2】 伝送されるべきディジタルデータに応じ
    て中心周波数から所定周波数だけ上下に変位する受信F
    SK信号を前記中心周波数と略等しい周波数を有する発
    振信号に基づき直交検波して同相成分及び直交成分のベ
    ースバンド信号を出力する直交検波手段と、これらベー
    スバンド信号間の位相関係を検知する位相検知手段とを
    有し、前記位相検知手段の検知出力により再生データを
    得るダイレクトコンバージョンFSK受信機であって、 前記直交検波手段は、前記中心周波数と略等しい周波数
    を有する発振信号を出力する発振信号出力手段と、前記
    発振信号をπ/2だけ移相する移相手段と、前記移相手
    段の出力信号を受信FSK信号と混合する第1の混合手
    段と、前記発振信号を前記受信FSK信号と混合する第
    2の混合手段と、前記第1の混合手段の混合出力のうち
    所定周波数帯域成分のみを抽出する第1の抽出手段と、
    前記第2 の混合手段の混合出力のうち所定周波数帯域成
    分のみを抽出する第2の抽出手段とを有し、 前記第1及び第2の抽出手段の各抽出出力をそれぞれ所
    定周波数分上昇せしめるよう周波数変換する周波数変換
    手段と、前記周波数変換手段の変換出力の各々につきそ
    の下側帯波(または上側帯波)成分を抽出して一方及び
    他方のベースバンド信号とする抽出手段とを有すること
    を特徴とするダイレクトコンバージョンFSK受信機。
  3. 【請求項3】 前記位相検知手段は、エッジ検出型の位
    相検知回路であることを特徴とする請求項1または2
    載のダイレクトコンバージョンFSK受信機。
  4. 【請求項4】 前記位相検知手段は、前記ベースバンド
    信号のうちの一方のレベルが所定レベルより大なるとき
    に低レベル(または高レベル)を有するパルス信号を出
    力する第1の波形整形手段と、前記ベースバンド信号の
    うちの他方のレベルが所定レベルより大なるときに低レ
    ベル(または高レベル)を有するパルス信号を出力する
    第2の波形整形手段と、前記第1及び第2の波形整形手
    段の各出力パルス信号のうちの一方をデータ入力とし他
    方をクロック入力とするフリップフロップとからなるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載のダイレクトコン
    バージョンFSK受信機。
JP10442793A 1993-04-30 1993-04-30 ダイレクトコンバージョンfsk受信機 Expired - Fee Related JP3368936B2 (ja)

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