JP3368129B2 - 焦点検出装置及びそれを用いた光学機器 - Google Patents

焦点検出装置及びそれを用いた光学機器

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JP3368129B2 JP35410495A JP35410495A JP3368129B2 JP 3368129 B2 JP3368129 B2 JP 3368129B2 JP 35410495 A JP35410495 A JP 35410495A JP 35410495 A JP35410495 A JP 35410495A JP 3368129 B2 JP3368129 B2 JP 3368129B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は写真用カメラやビデ
オカメラ、そして観察装置等に好適な焦点検出装置及び
それを用いた光学機器に関し、特に対物レンズ(撮影レ
ンズ)の瞳を複数の領域に分割し、各領域を通過する光
束を用いて複数の被写体像(物体像)に関する光量分布
を形成し、これら複数の光量分布の相対的な位置関係を
求めることにより、対物レンズの合焦状態を撮影範囲中
の広い領域にわたり2次元的又は連続的に複数の領域に
対して検出する際に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より対物レンズを通過した光束を利
用した受光型の焦点検出方式に所謂像ずれ方式(位相差
検出方式)と呼ばれる方式がある。
【0003】図7は従来の像ずれ方式を用いた焦点検出
装置の光学系(光学機器)の概略図である。図中101
は撮影を行うための対物レンズ(撮影レンズ)、102
は半透過性の主ミラー、103は焦点板、104はペン
タプリズム、105は接眼レンズ、106はサブミラ
ー、107はフィルム(感光面)、108は焦点検出装
置をそれぞれ示している。
【0004】同図において、不図示の被写体からの光束
は対物レンズ101を透過後、主ミラー102により上
方に反射され、焦点板103上に被写体像を形成する。
焦点板103上に形成された被写体像はペンタプリズム
104による複数回の反射を経て接眼レンズ105を介
して撮影者又は観察者によって視認される。
【0005】一方、対物レンズ101から主ミラー10
2に到達した光束のうちの一部は主ミラー102の透過
部を透過し、サブミラー106により下方に反射され焦
点検出装置108に導かれる。
【0006】図8は焦点検出の原理を説明するために図
7における対物レンズ101と焦点検出装置108のみ
を取り出し、展開して示した説明図である。
【0007】図8の焦点検出装置108内において、1
09は対物レンズ101の予定焦点面即ちフィル面10
7と共役な面付近に配置された視野マスク、110は同
じく予定焦点面の付近に配置されたフィールドレンズ、
111は2つのレンズ111−1,111−2からなる
2次結像系、112は2つのレンズ111−1,111
−2に対応してその後方に配置された2つのセンサ列1
12−1,112−2を含む光電変換素子、113は2
つのレンズ111−1,111−2に対応して配置され
た2つの開口部113−1,113−2を有する絞り、
114は分割された2つの領域114−1,114−2
を含む対物レンズ101の射出瞳をそれぞれ示してい
る。
【0008】尚、フィールドレンズ110は、絞り11
3の開口部113−1,113−2を対物レンズ101
の射出瞳114中の領域114−1,114−2の近傍
に結像する作用を有しており、射出瞳114の各領域1
14−1,114−2を透過した光束115−1,11
5−2が2つのセンサ列112−1,112−2にそれ
ぞれ被写体像に関する光量分布を形成するようになって
いる。
【0009】図8に示す焦点検出装置は一般的に位相差
検出方式(像ずれ方式)と呼ばれているもので、対物レ
ンズ101の結像点が予定焦点面の前側、即ち対物レン
ズ101側にある場合には2つのセンサ列112−1,
112−2上にそれぞれ形成される被写体像に関する光
量分布が互いに近づいた状態となり、逆に対物レンズ1
01の結像点が予定焦点面の後側、即ち対物レンズ10
1と反対側にある場合には2つのセンサ列112−1,
112−2上にそれぞれ形成される被写体像に関する光
量分布が互いに離れた状態となる。
【0010】しかも2つのセンサ列112−1,112
−2上に形成される被写体像に関する光量分布のずれ量
は対物レンズ101のディーフォーカス量即ち焦点はず
れ量とある関数関係にあるのでそのずれ量を適当な演算
手段で算出することにより、対物レンズ101の焦点は
ずれの方向と量を検出している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】図7に示す従来の焦点
検出装置を組み込んだ光学機器においては、焦点検出に
必要な光束をサブミラー106を介して焦点検出装置1
08に導いている。このため、撮影範囲中の焦点検出が
可能な領域の範囲はサブミラー106の大きさ(面積)
によって規制されてしまう。サブミラー106は主ミラ
ー102との配置関係から特に上方に拡張することが難
しく、従ってフィルム107上の上方、即ち被写体側で
は下方方向に焦点検出可能な領域を拡大することができ
なかった。
【0012】図7においてサブミラー106の面積を主
ミラー102と干渉することなく大きくするためにはサ
ブミラー106を後方に移動する方法が考えられる。し
かしながらこの場合、サブミラー106を反射した後に
形成される対物レンズ101の予定焦点面の位置が上方
に移動するため、予定焦点面と焦点検出系108との距
離が離れ、焦点検出装置108内のフィールドレンズ
図8のフィールドレンズ110)をかなり大きくする
必要がある。これはカメラ底部に焦点検出系を配置する
上で大きな障害となる。
【0013】上方に移動した予定焦点面に対してフィー
ルドレンズを大型化させないためには予定焦点面にあわ
せてフィールドレンズを上方に移動すればよいが、こう
するとフィールドレンズが撮影光束を遮ってしまい、撮
影の際にフィールドレンズを撮影光束外に退避する必要
がある。これを実現するには機械的構造が非常に複雑に
なり、コストもかかる上、従来の焦点検出装置と同等の
精度を維持することが困難となる。
【0014】一方、従来の焦点検出装置に用いられてい
る光電変換素子としては主にラインセンサを用いてお
り、実質的に焦点検出が可能な領域は撮影範囲中の点又
は線状のごく限られた領域にすぎなかった。
【0015】従来の焦点検出装置においても複数の焦点
検出系を持ち、複数の領域で焦点検出を可能としたもの
もあるが、各焦点検出領域はそれぞれ孤立しており、各
焦点検出領域の中間部にある被写体に対しては焦点をあ
わせることができなかった。本発明は、対物レンズ(撮
影レンズ)の像面側に設ける焦点検出用の光学手段の各
要素を適切に設定することにより撮影視野内の上下左右
方向の任意の領域で又は/及び複数の領域で特に撮影範
囲中の上方に焦点検出可能な領域を拡張して焦点検出を
高精度に行うことができる焦点検出装置及びそれを用い
た光学機器の提供を目的とする。
【0016】この他本発明は像ずれ検出方向である位相
差を検出する方向と直交する方向にのみ濃度分布がある
被写体に対しては焦点検出ができないという位相差方式
の焦点検出装置における欠点を解決し、被写体の濃度分
布の方向に関わらず焦点検出ができることや、対物レン
の明るさに応じて最適な焦点検出精度を選択できるこ
と等を有した焦点検出装置及びそれを用いた光学機器の
提供を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の焦点検
出装置は、対物レンズの像面側に設けた光学手段と、該
光学手段により該対物レンズの瞳の異なる領域を通過し
た光束を用いて被写体像に関する対の光量分布形成
れる対の光電変換素子とを有し、該対の光量分布の相対
的な位置関係を対の光電変換素子により求め、該対の
光電変換素子からの信号を用いて該対物レンズの合焦状
撮影視野内の複数の領域求められる焦点検出装置
であって、該光学手段は該対物レンズからの光束を
射して所定面上に被写体像を形成する集光性の反射鏡
と、前記所定面上に形成された被写体像を前記対の光電
変換素子へ到達させて前記光電変換素子面上に対の光量
分布を形成するため、複数対の開口を有する絞りと複数
対のレンズ部を備えた2次結像系とを有し、前記反射鏡
の反射面の形状は回転楕円面の一部であり、前記回転楕
円面の二つの焦点のうち一方は、前記対物レンズの光軸
に沿って前記回転楕円面の入射側の光軸上またはその延
長上の近傍にあり、他方は前記回転楕円面の射出側の光
軸上またはその延長上の近傍にあって、前記2次結像系
の絞りの中心を該他方の焦点と光学的に等価な位置の近
傍に設けることを特徴としている。
【0018】請求項2の発明は請求項1の発明におい
て、前記対の光電変換素子は夫々エリアセンサーである
ことを特徴としている。請求項3の発明は請求項1又は
の発明において、前記光学手段は 更に該対物レンズ
光軸に対して傾いて配置された主ミラーを有し、前記反
射鏡は該主ミラーを透過した光束を前記主ミラーの傾き
に沿った方向に反射させることを特徴としている。
【0019】請求項4の発明の光学機器は、 請求項1,
2又は3の焦点検出装置を用いたことを特徴としてい
る。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【発明の実施の形態】図1は本発明の焦点検出装置をカ
メラ等の光学機器に適用したときの実施形態1の要部概
略図、図2は図1の焦点検出装置を構成する主要部分の
要部概略図である。
【0027】図中101は対物レンズ、1は対物レンズ
101の光軸、2はフィルム(撮像面)、3は対物レン
ズ101の光軸1上に配置された半透過性の主ミラー、
103は焦点板であり、対物レンズ101による被写体
像が主ミラー3を介して結像している。104はペンタ
プリズム、105は接眼レンズであり、焦点板103上
の被写体像を観察している。
【0028】4は対物レンズ101の像面側に光軸1上
に対して斜めに配置された第1の反射鏡であり、集光性
の凹面鏡や楕円面鏡等から成っている。5は第1の反射
鏡4によるフィルム2に共役な近軸的結像面で被写体像
が結像している。6は第2の反射鏡、7は赤外カットフ
ィルター、8は4つの開口8−1,8−2,8−3,8
−4を有する絞り、9は絞り8の4つの開口8−1,8
−2,8−3,8−4に対応して配置された4つのレン
ズ9−1,9−2,9−3,9−4を有する2次結像
系、10は第3の反射鏡、11は4つのエリアセンサ1
1−1,11−2,11−3,11−4を有する光電変
換素子(受光手段)をそれぞれ示している。第1の反射
鏡4,第2の反射鏡6,そして2次結像系9等は光学手
段の一要素を構成している。
【0029】レンズ9−1,9−2より1対のレンズ部
を、又レンズ9−3,9−4より1対のレンズ部を構成
している。尚本実施形態では1対のレンズ部を3つ以上
設け、それに応じて他の要素を構成するようにしても良
い。
【0030】本実施形態における第1の反射鏡4は集光
性の曲率を有し、絞り8の4つの開口8−1,8−2,
8−3,8−4を対物レンズ101の射出瞳101a付
近に投影するようにしている。
【0031】また第1の反射鏡4は必要な領域のみが光
を反射するようにアルミや銀等の金属膜が蒸着されてい
て、焦点検出を行う範囲を制限する視野マスク(規制手
段)の働きを兼ねている。他の反射鏡6,10において
も光電変換素子11上に入射する迷光を減少させるた
め、必要最低限の領域のみが光反射用として蒸着されて
いる。各反射鏡は反射面として機能しない領域に光吸収
性の塗料等を塗布したり、遮光部材を近接して設ける等
の規制手段を施すようにしている。
【0032】図3は図1の絞り8の平面図である。絞り
8は横長の2つの開口8−1,8−2を開口幅の狭い方
向(撮影範囲の上下方向)に並べ、又縦長の2つの開口
8−3,8−4を撮影範囲の左右方向(水平方向)に並
べた構成となっている。図中点線で示されているのは、
絞り8の開口8−1,8−2,8−3,8−4に対応し
て、その後方に配置されている前記2次結像系9の各レ
ンズ9−1,9−2,9−3,9−4である。
【0033】本実施形態では図3の絞り8の開口8−
3,8−4は同開口8−1,8−2に比べ対物レンズ1
01の瞳の周辺の領域の光を取り入れるように、より外
側に配置されている。このような構成とすることで焦点
検出の際の所謂基線長を長くするようにしている。
【0034】絞り8の開口8−3,8−4による焦点検
出系は、明るいFナンバーの対物レンズに対しては焦点
検出精度を高めることが可能となる。勿論絞り8の開口
8−3,8−4が配置される中心からの位置を同開口8
−1,8−2と同一とし、焦点検出精度は同等であるが
縦横のどちらかの一方にのみ濃度分布がある被写体に対
して対物レンズの明るさに関係なく、常に焦点検出を可
能とするように構成することも可能である。
【0035】又絞り8の開口8−1,8−2と開口8−
3,8−4は互いに開口形状が異なっており、分離方向
が直交し、かつ分離距離が異なっている。
【0036】図4は光電変換素子11の平面図であり、
図1で示した4つのエリアセンサ11−1,11−2,
11−3,11−4はこの図に示すように2次元的に複
数の画素を配列した4つのエリアセンサ11−1,11
−2,11−3,11−4を並べたものである。
【0037】以上の構成において、図1の撮影レンズ1
01からの4つの光束12−1,12−2,12−3,
12−4は主ミラー3を透過後、第1の反射鏡4によ
り、ほぼ主ミラー3の傾きに沿った方向に反射され、近
軸的結像面5に被写体像を形成している。このとき第1
の反射鏡4は近軸的結像面5上に撮像面2に形成される
被写体像を縮小結像するようにしている。近軸的結像面
5に形成した被写体像からの光束は第2の反射鏡6によ
り反射して再び方向を変えた後、赤外カットフィルター
7、絞り8の4つの開口8−1,8−2,8−3,8−
4を経て、2次結像系9の各レンズ9−1,9−2,9
−3,9−4により集光され、第3の反射鏡10を介し
て光電変換素子11のエリアセンサ11−1,11−
2,11−3,11−4上にそれぞれ到達する。
【0038】図中の光束12−1,12−2,12−
3,12−4はフィルム2の中央に結像する光束を示し
たものであるが、他の位置に結像する光束についても同
様の経路を経て、光電変換素子11に達し、全体とし
て、フィルム(撮影範囲中)2上の所定の2次元領域に
対応する光電変換素子11の各エリアセンサ11−1,
11−2,11−3,11−4上に被写体像に関する4
つの光量分布が形成される。本実施形態ではエリアセン
サを用いることによって、2次元領域内の任意の点にお
いても焦点検出ができるようにしている。
【0039】本実施形態において、第1の反射鏡4は、
2次曲線を軸回りに回転してできる曲面の一部で構成さ
れていて、特に回転楕円面が好適に用いられる。図2に
おいては、第1の反射鏡4の表面形状は点20を頂点と
する楕円21を軸22の回りに回転してできる回転楕円
面の一部からなり、その焦点は第2の反射鏡6による絞
り8の中心の像位置23付近と、主ミラー3透過後の光
軸24の延長上の点(付図示)の付近に設定されてい
る。そして、光軸24の延長上の点が対物レンズ101
の射出瞳位置(種々の対物レンズが交換して用いられる
場合にはそれらの平均的な射出瞳置)の付近にあるよう
にして対物レンズ101の射出瞳位置と2次結像系9の
入射瞳位置がほぼ結像されるようにしている。
【0040】これにより、第1の反射鏡4が理想的なフ
ィールドレンズとしての機能を果たすようにしている。
図2から明らかなように、第1の反射鏡4として光学的
に使用しているのは回転楕円面の回転軸及び頂点を含ま
ない領域である。
【0041】本実施形態の回転楕円面4の具体的な形状
は図2の座標軸に対して、
【0042】
【数1】 r=−38.5 k=−0.37 で表わせる。通常のカメラ(光学機器)と対物レンズ
(撮影レンズ)を想定した場合、rとkの範囲は −20≦r≦−50 −1≦k≦−0.2 程度が好ましい。
【0043】また本実施形態においては2次結像系9の
入射側の面(第1面)9aを凹面形状とすることで、2
次結像系9に入射する光が無理に屈折されることがない
ようなレンズ構成とし、光電変換素子11上の2次元領
域の広い範囲にわたって良好で一様な結像性能を確保し
ている。
【0044】このようにして得られた被写体像に関する
4つの光量分布に対して、従来の像ずれ方式の焦点検出
方法として説明したと同様の原理に基づき、分離方向即
ち図4に示す2つのエリアセンサ11−1,11−2の
上下方向の相対的位置関係をエリアセンサ11−1,1
1−2の任意の複数の素子より成る各位置で算出するこ
とで又は2つのエリアセンサ11−1,11−2の左右
方向の相対的位置関係をエリアセンサ11−1,11−
2の各位置で算出することで対物レンズ101の焦点状
態を2次元的に撮影範囲中の任意の領域又は/及び複数
の領域で検出可能としている。尚、第1の反射鏡4は、
撮影に際し、主ミラー3と同様に撮影光路外に退避させ
ている。
【0045】ここで注意すべきことは、第1の反射鏡4
の結像に伴う近軸結像面5及び光電変換素子11上にお
ける被写体像の歪みである。前述した通り、第1の反射
鏡4は絞り8の4つの開口8−1,8−2,8−3,8
−4を対物レンズ101の射出瞳101a付近に投影す
る収束性のパワーを有し、光軸1に対し傾いて設けられ
ているため、その結像面5において非対称性の大きな歪
曲収差が発生する。
【0046】図5は対物レンズ101によりフィルム2
上に矩形の格子図形が結像された場合に、本実施形態の
第1の反射鏡4により同格子図形が図2における結像面
5上にどのように歪んで結像されるかを示した平面図で
あり、上方が図2の主ミラー3側である。
【0047】本実施形態においては、こうした像の歪み
の発生を極力抑えるために、第1の反射鏡4の光軸24
との交点における法線と光軸24のなす角をできるだけ
小さくし、反射された光束がほぼ主ミラー3に沿う方
向、即ちできるだけ前方に反射されるように構成されて
いる。従って、光軸に沿って入射する光線とその反射光
線の成す角は鋭角である。第2の反射鏡6は、前方に反
射された光束を2次結像系9に導くために設けられたも
のである。
【0048】図5に示すように、フィルム2上で矩形状
に形成される図形は第1の反射鏡4により、その結像面
5上においては上方が狭く、下方が広い扇形状に結像さ
れる。この状態のまま2次結像系9により光電変換素子
11上に再結像すると、光電変換素子11上においても
歪んだ像が形成されることになる。
【0049】図6はその状態を示した光電変換素子11
の平面図であり、エリアセンサ11−1,11−2,1
1−3,11−4に対して矩形が像13−1,13−
2,13−3,13−4に示すように歪んだ像として形
成される。
【0050】エリアセンサは図6のエリアセンサ11−
1,11−2,11−3,11−4として示すように、
矩形の画素を縦横に規則正しく並べて構成するのが一般
的であり、外形も通常矩形状となっている。これに対
し、同図に示すような歪んだ像13−1,13−2,1
3−3,13−4が形成されるということは、矩形の4
つのエリアセンサ11−1,11−2,11−3,11
−4のフィルム2上への逆投影像が逆に歪んだ形状とな
り、焦点検出を行う視野が周辺部において傾くことを意
味する。
【0051】しかし、4つのエリアセンサ11−1,1
1−2,11−3,11−4上に形成される4つの被写
体像がエリアセンサ11−1,11−2,11−3,1
1−4に対して同じように歪んでいれば、4つの被写体
像の相対的な位置を検出する上では、視野が傾いている
こと自体は何ら障害にはならない。相対的な位置を検出
するエリアセンサ11の列方向(相関方向)の2つの被
写体像のずれに関しては、例えば特開昭62−1734
12号公報に開示されているものと同様な方法により光
電変換素子からの出力を演算処理し、補正することが可
能であるので、エリアセンサ11の列方向(相関方向)
と垂直な方向の2つの被写体像のずれがなければ焦点検
出は良好に行なえる。
【0052】本実施形態においても4つのエリアセンサ
11−1,11−2,11−3,11−4上に形成され
る4つの被写体像の個々は大きな歪曲を示すが、その歪
みのエリアセンサ11の列方向(相関方向)と垂直方向
の差は十分小さいものである。
【0053】同方向の差が残存し、焦点検出精度に影響
する場合には、特開昭61−15112号公報に開示さ
れているごとく、各センサ列に沿って歪みの差に相当す
る湾曲した遮光部材、例えばアルミ等のマスクをセンサ
受光面にを設けることにより、精度を向上させることが
できる。
【0054】また、4つの被写体像の歪みの差を補正す
る方法として各像の結像倍率を調整することも可能であ
る。具体的には図2において2次結像レンズ9の2つの
レンズ9−1,9−2の射出側面の光軸に沿った頂点位
置(レンズ面頂点位置)を異なるように設定するか、2
次結像レンズ9全体を光軸に対して傾けて設定し、2つ
のレンズ9−1,9−2の結像倍率を変化させればよ
い。また光電変換素子11を光軸に対して垂直に設け
ず、傾けることによっても2つの被写体像の倍率及び歪
みの調整が行なえる。
【0055】以上の実施形態は図4に示すように光電変
換素子11上に被写体像に関する4つの光量分布を上下
方向と左右方向に形成しその上下方向と左右方向のずれ
を検出するものであった。このような構成の焦点検出装
置においては横線のような縦方向に濃淡のある被写体に
対してのみ焦点検出が可能であり、縦線のような横方向
に濃淡のある被写体に対しても同様に焦点検出ができ
る。
【0056】図4や図5からわかるように本実施形態で
は左右方向に被写体像の位相差を検出するエリアセンサ
11−3,11−4に対応する視野領域は、上下方向に
被写体像の位相差を検出するエリアセンサ11−1,1
1−2に対応する視野領域に対して小さく設定してい
る。これは次のような理由による。
【0057】即ち、本実施形態においては図5の矩形像
22−1,22−2の歪みもしくはその差と矩形像22
−3,22−4の歪みもしくはその差を同時に小さくす
ることが必要であるが、2つの被写体像の差が特に問題
となる方向が直交しているために、これを両立されるこ
とは必ずしも容易ではない。両者の被写体像を形成する
光束が第1の反射鏡、第2の反射鏡において共通した領
域で反射しているため、これらの反射鏡の形状を工夫す
ることで対応することも困難である。こうした情況にお
いて、2組の被写体像のうち一方の位相差を検出する方
向を短く設定することは非常に有効である。
【0058】また、このような構成により、光電変換素
子11が極端に大きくなるのを避けることができ、限ら
れたカメラ内の空間にも容易に焦点検出装置を配置する
ことが可能となる。さらに焦点検出を2次元の任意の領
域で行うためには従来の焦点検出装置に比べ膨大な演算
処理が必要であり、センサの画素を必要最小限にするこ
とは迅速な焦点検出を行う上でも有利である。
【0059】これまでは位相差検出方式の焦点検出装置
について説明してきたが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、2次結像を行なう他の方式の焦点検出装
置、例えば被写体像の鮮鋭度から焦点状態を検出する装
置に対しても有効である。一方、本発明は焦点検出可能
な領域を2次元の連続した領域に拡張する際に好適に用
いられるものであるが、1次元のラインセンサを用いた
従来の焦点検出装置を複数配置する様な場合に適用して
も、焦点検出位置をより周辺に設定することができる。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば以上のように、対物レン
ズ(撮影レンズ)の像面側に設ける焦点検出用の光学手
段の各要素を適切に設定することにより撮影視野内の上
下左右方向の任意の領域で又は/及び複数の領域で特に
撮影範囲中の上方に焦点検出可能な領域を拡張して焦点
検出を高精度に行うことができる焦点検出装置及びそれ
を用いた光学機器を達成することができる。
【0061】この他、本発明によれば、焦点検出精度を
維持しつつ、焦点検出が可能な領域を飛躍的に拡大する
ことができる。また焦点検出が所望とする任意の位置の
被写体に焦点を合わせることが容易にでき、撮影又は観
察をする際の構図の設定の自由度が増大する2次元領域
において、被写体の濃度分布の方向にかかわらず焦点検
出が可能となり、焦点検出が不能となる頻度が格段に減
少する。
【0062】対物レンズの明るさに応じて最適な焦点検
出精度が選択できるため、深度の浅い大口径レンズに対
しても十分な精度で焦点合わせが可能となる。
【0063】焦点検出系の大型化とそれに伴うコスト
高、演算処理時間の増大化を極力抑え、一般のカメラ等
に組みこむことができる焦点検出装置を実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の要部概略図
【図2】図1の焦点検出装置の一部分の拡大説明図
【図3】図1の絞り及び2次結像系を示す説明図
【図4】図1の光電変換素子を示す説明図
【図5】図1の結像面上での像の歪みを示す説明図
【図6】図1の光電変換素子上での像の歪みを示す説明
【図7】従来の焦点検出装置を有するカメラを示す概略
【図8】従来の焦点検出装置を示す概略図
【符号の説明】
1 対物レンズの光軸 2 フィルム 3 主ミラー 4 第1の反射鏡 5 結像面 6 第2の反射鏡 7 赤外カットフィルター 8 絞り 9 2次結像系 10 第3の反射鏡 11 光電変換素子 12 光束 13 光電変換素子上の像 22 光電変換素子上の像 24 対物レンズの光軸 101 対物レンズ 102 主ミラー 103 焦点板 104 ペンタプリズム 105 接眼レンズ 106 サブミラー 107 フィルム 108 焦点検出装置 109 視野マスク 110 フィールドレンズ 111 2次結像系 112 光電変換素子 113 絞り 114 対物レンズの射出瞳 115 光束
フロントページの続き (72)発明者 大野田 仁 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 須田 康夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 永田 桂次 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−232374(JP,A) 特開 平7−168243(JP,A) 特開 昭62−25715(JP,A) 特開 平4−175619(JP,A) 特開 平2−24615(JP,A) 実開 昭59−114526(JP,U) 実開 平3−77910(JP,U) 実開 平3−61614(JP,U) 実開 昭57−68218(JP,U) 実開 昭62−195221(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/28 - 7/40

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物レンズの像面側に設けた光学手段
    と、該光学手段により該対物レンズの瞳の異なる領域を
    通過した光束を用いて被写体像に関する対の光量分布
    形成される対の光電変換素子とを有し、該対の光量分布
    の相対的な位置関係を対の光電変換素子により求め、
    該対の光電変換素子からの信号を用いて該対物レンズの
    合焦状態撮影視野内の複数の領域求められる焦点検
    出装置であって、該光学手段は該対物レンズからの光
    束を反射して所定面上に被写体像を形成する集光性の
    射鏡と、前記所定面上に形成された被写体像を前記対の
    光電変換素子へ到達させて前記光電変換素子面上に対の
    光量分布を形成するため、複数対の開口を有する絞りと
    複数対のレンズ部を備えた2次結像系とを有し、前記反
    射鏡の反射面の形状は回転楕円面の一部であり、前記回
    転楕円面の二つの焦点のうち一方は、前記対物レンズの
    光軸に沿って前記回転楕円面の入射側の光軸上またはそ
    の延長上の近傍にあり、他方は前記回転楕円面の射出側
    の光軸上またはその延長上の近傍にあって、前記2次結
    像系の絞りの中心を該他方の焦点と光学的に等価な位置
    の近傍に設けることを特徴とする焦点検出装置。
  2. 【請求項2】 前記対の光電変換素子は夫々エリアセン
    サーであることを特徴とする請求項1に従う焦点検出装
    置。
  3. 【請求項3】 前記光学手段は、更に該対物レンズ光軸
    に対して傾いて配置された主ミラーを有し、前記反射鏡
    は該主ミラーを透過した光束を前記主ミラーの傾きに沿
    った方向に反射させることを特徴とする請求項1又は2
    の焦点検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3の焦点検出装置を用
    いたことを特徴とする光学機器。
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