JP3367228B2 - 静電潜像現像剤用トナーおよびその製法 - Google Patents
静電潜像現像剤用トナーおよびその製法Info
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Description
る静電潜像現像用トナーに関する。
着色剤および荷電制御剤等のトナー組成物を溶融、混練
した後、冷却した混練物を粉砕機により粉砕し、得られ
た粉砕物を分級機により分級することによりトナーを製
造する、いわゆる混練・粉砕法が広く知られている。
すると荷電制御剤の分散安定性が一定して得られにく
い。このような荷電制御剤の分散不良は、トナーカブ
リ、トナー飛散、フィルミング等を引き起こす原因とな
り、画像品位の低下を招く。
みなされたものであり、トナーカブリ、トナー飛散、フ
ィルミング等が生じない、荷電制御剤の分散性のよいト
ナーおよびそのようなトナーを一定して安定に製造する
方法を提供することを目的とする。
なくとも結着樹脂、着色剤および荷電制御剤からなるト
ナーであって、前記結着樹脂100重量部に対する荷電制
御剤の含有量が3〜10重量部であり、荷電制御剤が結着
樹脂中に分散されており、荷電制御剤の分散指数(A/S
(式中、Aはトナー表面の荷電制御剤露出量(重量
%)、すなわちトナー表面に存在する荷電制御剤のトナ
ーに対する割合(重量%)、Sはトナーの表面積(m2/
g)を表す))が1.5〜3.5である静電潜像現像剤用トナ
ーに関する。
色剤および荷電制御剤は従来のトナーで使用されている
ものであれば使用可能であり、結着樹脂100重量部に
対して荷電制御剤を3〜10重量部使用し、最終的に得
られるトナーにおける荷電制御剤の分散指数(A/S
(式中、Aはトナー表面の荷電制御剤露出量(重量
%)、Sはトナーの表面積(m2/g)を表す))が
1.5〜3.5となるようにする。かかる範囲の分散指
数をトナーに付与することにより、トナーカブリ、トナ
ー飛散、フィルミング等が生じず、長期間にわたって良
好な画像が形成できる。
電制御剤の粒径が大きいかまたは表面に出ている荷電制
御剤の量が多いことを示し、トナーの帯電の立ち上がり
は良くなるが、キャリアに対するスペント量が多くなっ
て耐刷中に帯電性能が低下し、カブリ、トナー飛散が悪
化しやすく、また感光体に対するフィルミングも生じや
すくなる。かかる観点から分散指数は3.5以下、好ま
しくは3.0以下とすることが好ましい。
荷電制御剤の粒径が小さいかまたは添加量が少ないこと
を示し、トナーの帯電立ち上がり特性が低下し、比較的
早い時期からトナー飛散やカブリが生じやすくなる。か
かる観点から分散指数は1.5以上とすることが好まし
い。
制御剤露出量A(重量%)をトナーの表面積S(m2/
g)で割った値(A/S)(無単位)を表す。
の表面に露出したトナーの割合を表示したものである。
具体的には、まず荷電制御剤濃度と吸光光度との関係を
示す検量線を作成する。検量線は荷電制御剤の種類ごと
に必要である。トナーを検量線作成に使用したのと同一
の溶媒に投入し、トナーの表面の荷電制御剤を溶解さ
せ、その溶液の吸光光度を測定し、検量線から溶解した
荷電制御剤の量(g)を導き出す。溶解した荷電制御剤
の量を、投入したトナー量(g)に対する重量%として
表したものが荷電制御剤表面露出量である。なお、上記
溶媒としては荷電制御剤は溶解するが、トナーの結着樹
脂は溶解しない溶媒を使用すればよい。
ることができるが、本発明においてはコールターカウン
ターTAIIで測定した数平均粒子径の分布から球換算
で計算した値で表している。
得るには、結着樹脂および荷電制御剤を予め混合処理し
(第1混合)、次に着色剤を添加して混合処理する(第
2混合とういう)2段階混合処理工程を経た後に、得ら
れた混合物を溶融混練処理工程に付すことにより達成さ
れる。
100重量部に対して3〜10重量部、好ましくは3.
5〜5重量部添加する。荷電制御剤は粒子の塊となって
おり一般にその粒径が大きい。予め結着樹脂と混合処理
することにより、その塊が粉砕され、荷電制御剤粒子が
結着樹脂粒子の表面に均一に付着する。荷電制御剤の添
加量が3重量部より少ないとトナーの帯電性が不良にな
り易く、カブリやトナー飛散を生じ易くなり、10重量
部より多いと感光体へのフィルミング、感光体へのトナ
ー融着によるブラックスポットが発生しやすくなった
り、キャリアを汚染しやすくなり現像剤寿命が短くなる
原因となる。
御剤の他に、平均粒径が100μm以上の添加剤、例え
ば低分子量ポリプロピレン等のオフセット防止剤であっ
て、混合により容易に小粒子に粉砕され得るものを添加
混合することが好ましい。このような大きな添加剤を第
1混合で混合することにより、トナー粒子中での良好な
分散性を確保することができる。第1混合段階で100
μmより小さい小粒径の添加剤、例えば平均粒径0.5
μmのカーボンブラック等を同時に混合すると荷電制御
剤やオフセット防止剤等の大粒径粒子が効果的に粉砕さ
れず、トナー粒子中での均一分散が達成されず、最終的
に得られるトナーはカブリ、トナー飛散、フィルミング
の発生およびブラックスポット発生等の問題が生じる。
回転羽根式混合機で行うことが好ましい。この場合、羽
根の先端周速を30m/秒以上、好ましくは25m/秒
以上の条件下行う。周速が低いと、荷電制御剤やオフセ
ット防止剤のポリプロピレンワックス等の分散不良が生
じ、本発明の効果を得ることができない。混合時間は長
いほど分散性の観点からは好ましいが、発熱の問題が生
じ、経済性の面からも好ましくない。また、ナウターミ
キサー等のように、剪断力の加わらない混合機で混合を
行った場合にも、荷電制御剤の分散不良が生じるため好
ましくない。
料、例えばカーボンブラック等の着色剤であって、平均
粒径100μm以下の材料を混合する。
混合されれば特に混合方法に制限はないが、第1混合に
おけると同様の方法を用いることが操作の連続性、簡易
性あるいは経済性の観点から好ましい。第2混合段階の
混合時間は第1混合段階における混合時間以上とする。
特に、例えば平均粒径0.5μmカーボンブラック等の
微粉を混合するときは第1混合時間の3倍以上の時間混
合することが好ましい。混合時間は長くすればそれだけ
各添加剤の分散性が良好になるが、あまり長すぎると混
合による発熱が問題となる。また混合時間が短すぎると
各添加剤の分散不良が生じる。
の混練り粉砕法トナー製造法におけると同様にして溶
融、混練工程に付され、混練物を粗粉砕しさらに微粉砕
後、分級しトナーを得る。
する。
高速回転羽根式のヘンシェルミキサーに装填し、先端周
速35m/秒で3分間混合した(この混合段階を「第1
混合」という)。
材料を添加しさらに12分間混合した(この混合段階を
「第2混合」という)。
ー;PCM-30;L/D:30)にて混練し、冷却、固化した。
によって微粉砕した。微粉砕物をDS型分級機にて分級
した(体積平均径12μm)。
6;日本アエロジル社製)を0.2重量%の割合で添加
し、ヘンシェルミキサーにて混合処理した。さらにその
処理物を250μmの篩目で篩分けした。このようにし
て得られたトナーをトナーサンプルAとする。
AIIにて測定し、体積平均径(D50)で表示してい
る。以下、同様である。
外は実施例1と同様にしてトナー(体積平均径:13.
5μm)を作製した。得られたトナーをトナーサンプル
A’とする。
(ボントロンS−34;オリエント化学工業社製)を5
重量部添加した以外は実施例1と同様にしてトナー(体
積平均径:12.0μm)を作製した。得られたトナー
をトナーサンプルBとする。
施例3と同様にしてトナー(体積平均径:11.2μ
m)を作製した。得られたトナーをトナーサンプルB’
とする。
にしてトナー(体積平均径:9.0μm)を作製した。
得られたトナーをトナーサンプルCとする。
にしてトナー(体積平均径:7.5μm)を作製した。
得られたトナーをトナーサンプルDとする。
と同様にしてトナーを作製した。得られたトナーをトナ
ーサンプルEとする。
機としてナウターミキサー(ホソカワミクロン社製)を
用いて、材料(1)、(3)および(4)を30分間第
1混合を行い、材料(2)および(5)を30分間第2
混合した以外は実施例1と同様にしてトナー(体積平均
径:12.0μm)を作製した。得られたトナーをトナ
ーサンプルFとする。
例1と同様にしてトナー(体積平均径:12.0μm)
を作製した。得られたトナーをトナーサンプルGとす
る。
(それぞれ実施例1の半分の混合時間)とした以外は実
施例1と同様にしてトナー(体積平均径:12.0μ
m)を作製した。得られたトナーをトナーサンプルHと
する。
した以外は実施例1と同様にしてトナー(体積平均径:
12.2μm)を作製した。得られたトナーをトナーサ
ンプルIとする。
加した以外は実施例1と同様にしてトナー(体積平均
径:12.0μm)を作製した。得られたトナーをトナ
ーサンプルJとする。
実施例5と同様にしてトナー(体積平均径:9.0μ
m)を作製した。得られたトナーをトナーサンプルKと
する。
加した以外は実施例6と同様にしてトナー(体積平均
径:10.0μm)を作製した。得られたトナーをトナ
ーサンプルLとする。
実施例1と同様にしてトナー(体積平均径:10.0μ
m)を作製した。得られたトナーをトナーサンプルMと
する。
(ここまでの条件は実施例1と同じ)を、さらに同一条
件で混練し、その後、実施例1と同様の条件で粉砕分級
しトナー(体積平均径:12.0μm)を作製した。得
られたトナーをトナーサンプルNとする。
表1に、比較例1〜9におけるトナーの製造条件を表2
および表3にまとめた。
剤含有率、荷電制御剤表面露出量を測定した。その結果
を表4〜表6に示す。
IIで測定した数平均粒子径の分布から球換算で計算し
た。
重量%で表したものである。
測定した。例えば荷電制御剤としてニグロシン系染料
(ボントロンN−01)を使用したトナーの場合、ボン
トロンN−01を混合溶媒(エタノール:アルコール=
10:1)に溶解させ分光光度計を用いた吸光光度法に
よりλmax=567nmに対する吸光度を求め、吸光度
対濃度で表した検量線を求める。
し、これを上記と同様の混合溶媒20ml中に浸漬さ
せ、5分間超音波振動を与えながらとなー表面のニグロ
シン系染料を溶出させる。
残留トナーと溶出濾液とに分離を行う。
=567nmにおける吸光度を求めることにより検量線
から溶出ボントロンN−01を定量する。その定量値
を、精評したトナーサンプル量で割り、得られた単位ト
ナー重量当たりのボントロンN−01の値が荷電制御剤
表面露出量である。
ントロンP−51を定量する場合、溶媒として水を使用
し、λ=298nmにおける吸光度を求めることによ
り、また荷電制御剤としてクロム含金錯体ボントロンS
−34を定量する場合、溶媒としてはボントロンN−0
1と同じものを使用し、λ=560nmにおける吸光度
を求めることにより、それぞれ上記方法と同様に行うこ
とができる。
B’、DおよびLは複写機(EP−8600;ミノルタ
カメラ社製)で、それ以外のトナーサンプルは複写機E
P−8600の感光体を負帯電型の有機感光体に変更し
たものを使用し、カブリ、トナー飛散、フィルミング、
ブラックスポット(BS)、耐刷特性について評価し以
下のようにランク付けした。結果を表4〜表6に示し
た。
た。) 〇:許容範囲内。実用上問題なかった。 △:実用上許容できる限界であった。 ×:許容範囲外であり、実用上使用不可能であった。
なかった。 △:規定の保守枚数(50000枚)内に汚れがやや生
じ、保守点検が必要であった。 ×:トナー飛散がひどく実用上使用不可能であった。
行った。) 〇:フィルミングの発生がなかった。 △:フィルミングが発生したが、画質上問題なかった。 ×:フィルミングが発生し、画質上問題があった。
点で行った。) 〇:ブラックスポットが発生しなかった。 △:ブラックスポットが感光体ドラム表面に10個未満
発生した。 ×:ブラックスポットが感光体ドラム表面に10個以上
発生した。
り行い、以下のようにランク付けした。 ◎:目標枚数(300000枚)において問題なし。 〇:目標枚数において実用上問題なし。 ×:目標枚数において実用上使用不可。 耐刷枚数は、上記総合評価が「◎」または「〇」のもの
は評価に使用したテスト枚数を表示し、その時点では初
期と同様に良好な画質の画像が得られた。また総合評価
が「×」のものはいずれかの評価項目が使用不可能にな
った時点の複写枚数を示した。
ーラの汚れ、チャージャの汚れを評価し、以下のように
ランク付けした。 〇:規定の保定枚数内で実用上問題なし。
添加剤、特に荷電制御剤の分散性が良好で、複写過程で
トナーカブリ、トナー飛散、フィルミング等が生じず、
ブラックスッポト等の発生のない良好な複写画像が得ら
れる。
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくとも結着樹脂、着色剤および荷電
制御剤からなるトナーであって、前記結着樹脂100重量
部に対する荷電制御剤の含有量が3〜10重量部であり、
荷電制御剤が結着樹脂中に分散されており、荷電制御剤
の分散指数(A/S(式中、Aはトナー表面に存在する荷電
制御剤のトナーに対する割合(重量%)、Sはトナーの
表面積(m2/g)を表す))が1.5〜3.5である静電潜像現
像剤用トナー。 - 【請求項2】 請求項1に記載されたトナーを粉砕法で
製造する方法において、結着樹脂および荷電制御剤を予
め混合処理し、次に着色剤を添加して混合処理する2段
階混合処理工程を経た後に、得られた混合物を溶融混練
処理工程に付すことを特徴とする静電潜像現像用トナー
の製造方法。
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---|---|---|---|
JP25799394A JP3367228B2 (ja) | 1994-10-24 | 1994-10-24 | 静電潜像現像剤用トナーおよびその製法 |
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1994
- 1994-10-24 JP JP25799394A patent/JP3367228B2/ja not_active Expired - Fee Related
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