JP3366803B2 - 適応等化器 - Google Patents

適応等化器

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JP3366803B2 JP13389596A JP13389596A JP3366803B2 JP 3366803 B2 JP3366803 B2 JP 3366803B2 JP 13389596 A JP13389596 A JP 13389596A JP 13389596 A JP13389596 A JP 13389596A JP 3366803 B2 JP3366803 B2 JP 3366803B2
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H21/00Adaptive networks
    • H03H21/0012Digital adaptive filters

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  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、適応等化器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、伝送路の伝達特性を所望の特
性に等化するために適応フィルタ或いは適応等化器が用
いられている。適応等化器は、入力信号系における伝達
特性の変化に自らの伝達特性を適応させ、出力信号系に
適格な信号を伝送する。かかる適応等化器の一般的な構
成は、図1に示される。
【0003】図1において、離散信号たる入力ディジタ
ル信号は、縦続接続されたn個の単位遅延素子D1 〜D
n からなる系に供給される。単位遅延素子D1 〜Dn
は、入力ディジタル信号のサンプリング周期に等しい時
間遅延を与えるものであり、1つの単位遅延素子の出力
は、1サンプリング時間前の入力になる。入力ディジタ
ル信号及び各単位遅延素子の出力信号は、乗算器M0
n に個別に供給されるとともに、係数制御回路C0
n にも個別に供給される。係数制御回路C0 〜Cn
は、乗算器M0 〜Mn において入力ディジタル信号及び
各単位遅延素子の出力信号の値に乗算されるべき係数を
それぞれ制御しかつその係数を乗算器M0 〜Mn に与え
る。
【0004】乗算器M0 〜Mn による乗算結果は、加算
器Aによって加算され、その加算結果が出力ディジタル
信号すなわち適応等化器の出力として導出される。かか
る出力ディジタル信号は、減算器Sにも導かれる。減算
器Sは、出力ディジタル信号の値と基準値との差を求
め、当該差の値を係数制御回路C0 〜Cn に与える。減
算器Sに与えられる基準値は、適応等化器とその入力信
号系とにおける総合の伝達特性を、理想とする或いは目
標とする伝達特性に導くための値が設定される。
【0005】係数制御回路C0 〜Cn はそれぞれ、入力
ディジタル信号または単位遅延素子の出力信号の値に減
算器Sからの差信号の値を乗じる乗算器m0 〜mn と、
その乗算出力を積分する積分器i0 〜in とからなる。
積分器i0 〜in の出力は、制御された係数値として乗
算器M0 〜Mn に送られる。このような構成の適応等化
器によれば、減算器Sによっていわゆる等化エラーが抽
出され、この抽出エラーと入力ディジタル信号及び単位
遅延素子の出力信号との乗算結果に基づいてタップ係数
すなわち乗算器M0 〜Mn に送るべき乗算係数が更新さ
れる。そしてこのような作用によって、等化エラーを零
に近づけ、もって基準値が導く目標の伝達特性にて等化
器の出力信号を伝送することを達成している。
【0006】しかしながら、減算器Sに与えられるべき
基準値は、入力ディジタル信号がとりうる値によって決
まるものであり、入力ディジタル信号が示すであろうと
想定される値を前提に決められたり、その想定を保障す
るために予め入力ディジタル信号の生成に際して所定の
値(サンプル値)を入力ディジタル信号に混合しておく
必要がある。これはデータ伝送効率に不利である。
【0007】また、係数制御回路C0 〜Cn は、乗算器
0 〜mn を使って係数制御を行うようにしている一
方、一般に乗算器は回路規模の増大を招くものであるの
で、適応等化器全体の規模縮小化に不利となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した点
に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、高いデータ伝送効率を維持しつつ回路規模の縮小化
に寄与し得る適応等化器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による適応等化器
は、等化誤差を最小化すべく伝送路を経た入力ディジタ
ル信号に適応信号処理を施し、処理後のディジタル信号
を送出する適応等化器であって、設定される係数に基づ
いて前記入力ディジタル信号にフィルタリング処理を施
す可変係数フィルタと、前記等化誤差を検出する誤差検
出手段と、前記等化誤差に基づいて前記係数を制御する
係数制御手段とを有し、前記係数制御手段は、前記入力
ディジタル信号の各サンプル値の絶対値が所定値よりも
大きいか否かを判別する判別手段と、前記判別手段によ
って前記絶対値が所定値よりも大きいことが判別された
場合にそのサンプル値の極性に応じた極性を前記等化誤
差に付与して得られる値により前記係数を生成する係数
生成手段とを有することを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照しつつ
詳細に説明する。図2は、本発明による一実施例の適応
等化器が適用された伝送システムの概略構成を示してい
る。図2において、符号化器1は、図示せぬ信号生成系
からの原ディジタル信号すなわちデータ信号に後段の伝
送路に適した符号変換を施し、変換後のデータ信号を伝
送路2を介して適応等化器3に送出する。伝送路2は、
種々の形態が採られる。例えば通信分野においては電波
やケーブル、光ファイバ等であり、記録媒体を用いた分
野では磁気テープや磁気ディスク、光ディスク等であ
る。
【0011】適応等化器3は、伝送路2を経たデータ信
号を次段の判定回路4に適正に供給するために、伝送路
2において変動する伝達特性H(ω)を補償すべく自ら
の伝達特性EQ(ω)を適応変化させ、H(ω)×EQ
(ω)の特性が常に一定となるよう動作する。このよう
に適応等化器3により適応処理されたデータ信号は、判
定回路4によって、当該データ信号が担っている0,1
の符号が順次判定される。判定回路4は、伝送路2及び
適応等化器3を経て、いわゆる鈍っているデータ信号を
適格な0,1符号に対応したレベルのデータ信号に変換
し、その変換後のデータ信号を復号器5に送出する。復
号器5は、判定回路4からのデータ信号に、符号化器1
と逆の符号変換による復号処理を施し、図示せぬ復号デ
ータ処理系に送出する。
【0012】適応等化器3の基本構成は、図3に示され
る。図3において、適応等化器3は、入力データ信号が
供給されるFIRフィルタ6とFIRフィルタ6の出力
データ信号に基づいて係数制御信号を生成する係数制御
回路7とからなる。FIRフィルタ6は、係数制御回路
7からの制御信号に応じて設定される係数に基づいて入
力データ信号に処理を施し等化された出力データ信号を
生成する。
【0013】ここで、適応等化器3に入力するデータ信
号が図4に示されるようなアイパターンを呈するものと
する。このアイパターンは、符号化器1及び伝送路2を
含む適応等化器3までの伝送系が、例えばナイキストの
第2基準と称されるような伝送系、或いはPR(1,
1)と表記されるパーシャルレスポンス伝送系クラスI
である場合のものである。
【0014】このような伝送系からのデータ信号は、ア
イパターンが必ずゼロで交差(クロス)しかつ、チャネ
ルクロックでサンプリングされると1,0,−1のいず
れかの値を持つ離散信号となる。また、このようなアイ
パターンを有するデータ信号におけるゼロクロス近傍の
サンプル値は、伝送特性が適正に等化されていれば0で
ある筈なので、図1の構成において減算器Sに与えるべ
き基準値を0とし、ゼロクロス近傍のサンプル値の0か
らの偏差を等化エラー量とみなすことができる。
【0015】このような考え方で構成された適応等化器
が図5に示される。図5においては、図1と同等の部分
には同一の符号が付されており、係数制御回路C0´ 〜
n´ 及びこれらに供給する等化エラーの生成系に特徴
がある。等化エラー生成系としてのゼロクロス抽出器8
は、出力ディジタル信号におけるゼロクロス近傍のサン
プル値を等化エラーの絶対値として出力する。図6を例
として参照すると、出力ディジタル信号は、適応等化器
の伝達特性が適正である場合は実線に沿う如き−1,
0,+1のサンプル値列となるが、適応等化器の伝達特
性が不適正となると破線に沿う如き例えば−0.8,+
0.2,+1.2のサンプル値列となる。かかる不適正
な伝達特性の下では、ゼロクロス抽出器8は、−0.8
のサンプル値から+0.2のサンプル値への変化によっ
て、つまり連続するサンプル値間の極性の変化によって
ゼロクロスが生じたことを認識するとともに、このゼロ
クロス認識で使われた両サンプル値のうちで0により近
い方のサンプル値すなわちここでは+0.2のサンプル
値を抽出する。この抽出されたサンプル値(以下、ゼロ
クロスデータと呼ぶ)が、等化エラー量(絶対値)その
ものとなる。
【0016】係数制御回路C0´ 〜Cn´ は、かかるゼ
ロクロスデータに基づいて係数制御を行うが、図1とは
異なり、乗算器m0 〜mn を用いることなく構成され
る。係数制御回路C0´ を代表してその構成を説明する
と、入力ディジタル信号が値1,0,−1のうちのいず
れを担っているのかを判別するデータ判別回路d0 を始
めとし、その判別結果に応じた動作をなすデータ抽出回
路e0 及び極性切換回路s0 、並びに積分器i0 が設け
られる。
【0017】具体的にはこのデータ判別回路d0 は、入
力ディジタル信号が図6に示されるような閾値Thより
も大きいか否か、閾値−Thよりも小さいか否かを判定
する。入力ディジタル信号が閾値Thよりも大きいか或
いは閾値−Thよりも小さいことを判定した場合は、入
力ディジタル信号の絶対値が1である旨の信号をデータ
抽出回路e0 に送出する。データ判別回路d0 はまた、
入力ディジタル信号が閾値Thよりも大きいことを判定
した場合は入力ディジタル信号の値の極性が正である旨
の信号を、入力ディジタル信号が閾値−Thよりも小さ
いことを判定した場合は入力ディジタル信号の値の極性
が負である旨の信号を、極性切換回路s 0 に送出する。
入力ディジタル信号が閾値Th以下であり閾値−Th以
上であることを判定した場合は、入力ディジタル信号は
値0を担うものであると推定される。
【0018】データ抽出回路e0 は、入力ディジタル信
号の絶対値が1である旨の信号を受け取ると、ゼロクロ
スデータを抽出すなわちゼロクロスデータを極性切換回
路s 0 に通過させ、これ以外のときはゼロクロスデータ
の通過が遮断され極性切換回路s0 に値0のデータが送
られる。極性切換回路s0 は、入力ディジタル信号の値
の極性が正である旨の信号を受け取った場合は、極性を
反転してゼロクロスデータを積分器i0 に送出する一
方、入力ディジタル信号の値の極性が負である旨の信号
を受け取った場合は、極性非反転のままゼロクロスデー
タを積分器i0 に送出する。
【0019】従って、入力ディジタル信号が1とみなさ
れたときにはゼロクロスデータを反転した結果による係
数が得られ、入力ディジタル信号が−1とみなされたと
きにはゼロクロスデータそのものによる係数が得られ
る。入力ディジタル信号が1とみなされたときに反転
し、−1とみなされたときに非反転とする理由は、図7
を参照して説明することができる。図7(a)は、本例
における等化エラーの生成原理を図1の如き一般化モデ
ルで表しており、基準値0を正相にて、ゼロクロスデー
タを逆相にて減算し、等化エラーが生成される。この処
理は、図7(b)に示されるようにゼロクロスデータに
−1を乗算する処理に相当し、極性切換回路s0 はこれ
を担っているのである。
【0020】なお、係数制御回路C1´ 〜Cn´ も係数
制御回路C0´ と同様の構成及び作用を有する。また、
可変係数フィルタたるFIRフィルタ6(図3参照)
は、図5において単位遅延素子D1 〜Dn 、乗算器M0
〜Mn 及び加算器Aによって構成され、係数制御部7
は、係数制御回路C0´ 〜Cn´ 及びゼロクロス抽出器
8によって構成される。
【0021】かくして図5の構成においては、係数制御
回路C0´ 〜Cn´ において規模の大なる回路構成を伴
う乗算器が使用されないので、適応等化器全体の縮小化
に寄与することとなる。特に適応等化器に割り当てられ
る単位遅延素子の段数が多いほど、この効果は顕著であ
る。図8は、図5の構成をさらに改善した例を示してお
り、係数制御回路C0´´〜Cn´´ 及びこれらに供給
される信号の分配系に特徴がある。
【0022】図8においては、出力ディジタル信号から
ゼロクロスタイミング若しくはゼロクロスデータの到来
を検出するゼロクロス検出器9が設けられ、この検出信
号と出力ディジタル信号とがそれぞれ係数制御回路C0
´´ 〜Cn´´ に供給される。係数制御回路C0´´
〜Cn´´ においては、図5においてゼロクロス抽出器
8及びデータ抽出(中継)回路e0 が個々に担っていた
機能をデータ抽出回路e 0´ が一手に受け持つ。
【0023】すなわち、データ抽出回路e0´ は、ゼロ
クロス検出信号を受け取りかつデータ判別回路d0 から
入力ディジタル信号の絶対値が1である旨の信号を受け
取ると、ゼロクロスデータを抽出すなわちゼロクロスデ
ータを極性切換回路s0 に通過させ、これ以外のときは
ゼロクロスデータの通過を遮断し極性切換回路s0 に値
0のデータを送るよう動作する。これによれば、図5に
おける冗長的な構成を解消し、さらなる構成の簡素化が
図られたことになる。
【0024】図9は、図8の構成の等価回路であって、
係数制御回路の特にデータ判別部を詳細に示したもので
ある。図9においては、FIRフィルタ6が10段の単
位遅延素子によって構成された例が示されており、入力
ディジタル信号及び各単位遅延素子の出力信号における
所定ビット例えばMSBに配されたいわゆるサインビッ
ト信号D5S 〜D−5 S がフィルタ外部へ導出され、ま
た外部より各乗算器への係数値が与えられる。図8の構
成と大きく異なる点は、データ判別回路d0 の構成にあ
る。すなわち図9におけるデータ判別回路d0 は、入力
ディジタル信号のサンプル値列に対して順次絶対値化す
る絶対値化回路abと、絶対値化回路abの出力値と閾
値との大小比較を順次行う比較器cmと、その比較結果
が順次転送される縦続接続構成のしかもFIRフィルタ
6に使われているものと同等数の単位遅延素子群d1
10と、これら単位遅延素子の入出力信号L5〜L−5
をそれぞれ一入力としゼロクロス検出信号をそれぞれ他
入力とするアンド回路n1 〜n10とからなり、各アンド
回路から信号の各サンプル値の絶対値が1か否かの判別
結果EN5〜EN−5を得、極性識別情報は、上記サイ
ンビット信号D5S 〜D−5S から得るようにしてい
る。
【0025】かかるデータ判別回路d0 は、図8のよう
に単位遅延素子D1 〜Dn によって遅延された信号をデ
ータ判別(サンプル値の絶対値が1か否かの判別)する
のではなく、入力ディジタル信号のサンプル値を順次デ
ータ判別してその判別結果を遅延するようにしている。
このような構成によっても図5及び図8について述べた
ような作用効果を奏することができるのである。
【0026】なおゼロクロス検出信号は、この場合図9
に示されるように、単位遅延素子d 4 ,d5 ,d6 の出
力信号L1,L0,L−1をそれぞれ非反転,反転,非
反転にて入力するアンド回路91と、サインビット信号
D1S ,D−1S を入力とする排他的オア回路93と、
アンド回路91及び排他的オア回路93の各出力信号を
入力するアンド回路93とからなる構成によって、アン
ド回路96の出力から得られる。また、ゼロクロスデー
タに対応する係数a0 を生成する系すなわちデータ抽出
回路e5´ 、極性切り換え回路s5 、積分器i5 及びア
ンド回路n5 を省略することができ、FIRフィルタに
おいて係数a0 も固定でよく、従って係数a0 を使う乗
算器も割愛され、対応する単位遅延素子の出力信号も当
該フィルタの加算器へ直接入力する構成を採ることがで
きる。
【0027】図9の構成は、FIRフィルタ6の入力端
からの信号を用いてデータ判別を行っているが、図10
のようにFIRフィルタ6の出力端からの信号を用いて
データ判別を行うようにして適応等化器を構成すること
もできる。図10においては、FIRフィルタ6の出力
信号が絶対値化回路abに送られるとともに、FIRフ
ィルタ6の出力信号を入力としかつFIRフィルタ6に
使われているものと同等数の単位遅延素子群D1´ 〜D
10´がさらに設けられる。このさらに設けられた単位遅
延素子のうち、ゼロクロスデータに対応する単位遅延素
子D5´ の出力信号が適応等化器の出力に導かれるとと
もに、この出力信号が、データ抽出回路e0´ 〜e10´
に供給される。
【0028】このような構成によっても、上述した各例
と同等の作用効果を得ることができる。図10の等化器
の動作を図11を用いて部分的に説明すると、伝送路2
(図2参照)への入力信号が、図11の(a)に示され
る値を担うものとしたとき、等化器3及びその内部は、
同図(b)〜(f)に示されるような態様を呈する。
【0029】すなわち、等化器の出力信号(サンプル値
列)としては、(b)のように(a)に示される値及び
値の変化に従う比較的緩やかな波形を描く。(b)にお
いて○印はサンプル値を示し、それぞれに対応する単位
遅延素子を指す符号が付されている(サンプル値D−5
〜D3は、順に遅延素子D10´,D9´,D8´,D
7´,D6´,D5´,D4´,D3´,D2´の出力信号に
対応する)。このときゼロクロス検出がなされるのは、
サンプル値D−1,D0,D1においてである。ゼロク
ロス検出回路9においてL1=論理「1」,L0=論理
「0」,L−1=論理「1」(サンプル値D−1,D
0,D1の絶対値がそれぞれ1より大,1より小,1よ
り大である故)が与えられたアンド回路91の出力が論
理「1」となり、かつD1S =論理「1」,D−1S
論理「0」(サンプル値D−1,D1の極性が負,正で
ある故)が与えられた排他的オア回路92の出力が論理
「1」となるので、アンド回路93からは、論理「1」
のゼロクロス検出信号が出力されるからである。従っ
て、アンド回路n0 〜n10は、信号L5〜L−5を導通
可能となり、このとき論理「1」を呈している信号L−
5,L−4,L−2,L−1,L1,L2,L3(サン
プル値D−5,D−4,D−2,D−1,D1,D2,
D3の絶対値が閾値Thより大である故)によって信号
EN−5,EN−4,EN−2,EN−1,EN1,E
N2,EN3のみが論理「1」となる。よってこれら信
号に対応するデータ抽出回路e10´,e9´ ,e7´ ,
6´ ,e4´ ,e3´ ,e2´だけが、遅延素子D5´
の出力すなわちサンプル値D0を極性切換回路s10
9 ,s7 ,s6 ,s4 ,s3 ,s2 へ抽出出力するこ
ととなる。
【0030】サンプル値D0が出力されるこれら極性切
換回路のうち、極性切換回路s10,s9 ,s4 ,s3
2 にはサンプル値D−5,D−4,D1,D2,D3
が正極性であることを示すサインビット信号D−5S
D−4S ,D1S ,D2S ,D3S が供給されているの
で、上述した如く抽出されたサンプル値D0が極性反転
せしめられ、(d)のような信号が、対応する積分器に
供給される。これにより当該積分器は、対応する係数a
-5,a-4,a1 ,a2 ,a3 をサンプル値D0に応じて
小さくするよう制御することとなる。
【0031】また、極性切換回路s7 ,s6 には、サン
プル値D−2,D−1が負極性であることを示すサイン
ビット信号D−2S ,D−1S が供給されているので、
上述した如く抽出されたサンプル値D0が極性反転され
ることなく、(e)のような信号が、対応する積分器に
供給される。これにより当該積分器は、対応するa-2
-1をサンプル値D0に応じて大きくするよう制御する
こととなる。
【0032】一方、サンプル値D−3の絶対値は、閾値
Thより小であるので、信号L−3は論理「0」であ
り、ゼロクロス検出信号が論理「1」を呈しても信号E
N−3は論理「1」とならず、データ抽出回路e8´ は
サンプル値D0を抽出しない。よって、サインビット信
号D−3S の如何にかかわらず積分器i8 には極性切換
回路s8 から(f)のような信号が送られるので、係数
-3は何ら更新されないこととなる。このことは、サン
プル値D0が値0からずれている原因がサンプル値D−
3に存在しないものとして扱われていることに相当す
る。
【0033】かくして、(c)〜(f)の連結した動作
の繰り返しによって、等化器出力におけるゼロクロスサ
ンプル値D0が0に近づくこととなる。ここまでは、基
準値(図1参照)を不要とするためにゼロクロスデータ
を用いる場合の例を説明してきたが、以下の如く他のデ
ータを用いるようにしても良い。
【0034】ナイキスト第1条件を満たす伝送系または
PR(1,1)のような伝送系からの信号は、1,−1
のいずれか、または1,0,−1のいずれかの離散的な
値を担うべきものとしている。そこで、基準値を1また
は−1とし、フィルタ出力信号における1近傍のサンプ
ル値または−1近傍のサンプル値を抽出してこれを等化
エラー量として使うようにすることができるのである。
【0035】図7に倣えば、図12に示される如く等化
エラーを導くことができる。図12の(A)において
は、基準値を1とし、フィルタ出力から値1近傍のサン
プル値を抽出し、その抽出サンプル値を値1から減じて
等化エラーを生成し、(B)においては、基準値を−1
とし、フィルタ出力から値−1近傍のサンプル値を抽出
し、その抽出サンプル値を値−1から減じて等化エラー
を生成している。そしてこれら手法(A)及び(B)の
両方を使って等化エラーを生成することもできるのであ
る。その具体例を図13に示す。
【0036】図13の構成は、図9の構成を基礎とする
ものであるが、ここで述べる特徴は、既述した各例に共
通して適用され得るものである。図13においてデータ
抽出回路e0´ 〜e10´に供給される信号は、FIRフ
ィルタ6の出力信号を一入力とする減算器Sの減算出力
信号である。減算器Sの他入力にはセレクタslの出力
が導かれており、セレクタslは、サインビット信号D
S に応じて+1の第1基準値及び−1の第2基準値の
うちのどちらかを選択出力する。
【0037】一方、ゼロクロス検出に代わりここではフ
ィルタ出力の1近傍のサンプル値及び−1近傍のサンプ
ル値を検出する必要があるが、単位遅延素子d5 の出力
信号によって、かかる検出機能が果たされている。すな
わち、単位遅延素子d5 の出力信号L0が論理「1」を
呈したときは、対応するサンプル値の絶対値が閾値Th
よりも大なること、つまりは当該サンプル値が+1か若
しくは−1を担うものであることを意味するので、この
信号L0をアンド回路n0 〜n10に入力すれば、フィル
タ出力の1近傍のサンプル値及び−1近傍のサンプル値
を抽出するための信号ENを生成できるのである。
【0038】サインビット信号D0S は、出力信号L0
に対応しており、当該サインビット信号D0S を含むサ
ンプル値の極性を示している。その極性が正を示すもの
であれば、セレクタslは減算器Sに基準値+1を与
え、負を示すものであれば、基準値−1を与える。よっ
て減算器Sの出力からは、データ抽出回路e0´ 〜e10
´がフィルタ出力の1近傍のサンプル値を抽出すべきと
きには+1を基準とする等化エラーが得られ、−1近傍
のサンプル値を抽出すべきときには−1を基準とする等
化エラーが得られる。
【0039】なお、図13は1,−1の基準値を使った
例であるが、先に述べた通りどちらか一方を使った構成
にしても良いことは勿論、図5及び図8〜図10の如く
ゼロを基準値に使った構成と組み合わせても良い。この
ように、上記各実施例においては種々の手段を限定的に
説明したが、当業者の設計可能な範囲にて適宜改変する
ことも可能である。
【0040】
【発明の効果】本発明の適応等化器によれば、高いデー
タ伝送効率を維持しつつ回路規模の縮小化を促進するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の適応等化器の構成を示すブロック図。
【図2】本発明による一実施例の適応等化器が適用され
る伝送システムの概略ブロック図。
【図3】図2の適応等化器の基本構成を示すブロック
図。
【図4】図2の適応等化器に入力するデータ信号のアイ
パターンを示す図。
【図5】第1実施例による適応等化器の構成を示すブロ
ック図。
【図6】図5の適応等化器のゼロクロス抽出動作を説明
するための、入力/出力ディジタル信号のサンプル値の
態様を示す図。
【図7】図5の適応等化器の極性切換動作を説明するた
めのモデル図。
【図8】第2実施例による適応等化器の構成を示すブロ
ック図。
【図9】第3実施例による適応等化器の構成を示すブロ
ック図。
【図10】第4実施例による適応等化器の構成を示すブ
ロック図。
【図11】図10の適応等化器の動作を説明するための
図。
【図12】他の実施例の動作原理を説明するためのモデ
ル図。
【図13】第5実施例による適応等化器の構成を示すブ
ロック図。
【符号の説明】
1 符号化器 2 伝送路 3 適応等化器 4 判定回路 5 復号器 6 FIRフィルタ 7 係数制御回路 8 ゼロクロス抽出器 9 ゼロクロス検出器 91,93,n0 〜n10 アンド回路 92 排他的オア回路 D1 〜Dn ,d1 〜d10 単位遅延素子 M0 〜Mn 係数乗算器 C0 〜Cn ,C0´ 〜Cn´ ,C0´´ 〜Cn´´ 係
数制御回路 A 加算器 S 減算器 d0 〜dn データ判別回路 e0 〜en データ抽出回路 s0 〜sn 極性切換回路 i0 〜in 積分器 ab 絶対値化回路 cm 大小比較回路 sl セレクタ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−21579(JP,A) 特開 平4−207708(JP,A) 特開 昭57−190411(JP,A) 特開 平8−274818(JP,A) 特開 平3−24823(JP,A) 宮鍋 庄悟,栗林 祐基,山本薫, “クロストークキャンセラを用いた高密 度再生システム”,PIONEER R &D,1998年 9月30日,Vol.8, No.2,pp.29−37 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 3/00 H04B 7/005 - 7/015 H03H 21/00 G11B 5/00 G11B 7/00 G11B 20/00 INSPEC(DIALOG) JICSTファイル(JOIS)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 等化誤差を最小化すべく伝送路を経た入
    力ディジタル信号に適応信号処理を施し、処理後のディ
    ジタル信号を送出する適応等化器であって、 設定される係数に基づいて前記入力ディジタル信号にフ
    ィルタリング処理を施す可変係数フィルタと、前記等化
    誤差を検出する誤差検出手段と、前記等化誤差に基づい
    て前記係数を制御する係数制御手段とを有し、 前記係数制御手段は、前記入力ディジタル信号の各サン
    プル値の絶対値が所定値よりも大きいか否かを判別する
    判別手段と、前記判別手段によって前記絶対値が所定値
    よりも大きいことが判別された場合にそのサンプル値の
    極性に応じた極性を前記等化誤差に付与して得られる値
    により前記係数を生成する係数生成手段とを有すること
    を特徴とする適応等化器。
  2. 【請求項2】 前記誤差検出手段は、前記処理後のディ
    ジタル信号におけるゼロクロス近傍のサンプル値から前
    記等化誤差の量を導くことを特徴とする請求項1記載の
    適応等化器。
  3. 【請求項3】 前記係数生成手段は、前記判別手段によ
    って前記絶対値が所定値よりも大きいことが判別された
    場合に前記処理後のディジタル信号におけるゼロクロス
    近傍のサンプル値を抽出する抽出手段と、前記判別手段
    によって前記絶対値が所定値よりも大きいことが判別さ
    れた場合における前記入力ディジタル信号のサンプル値
    の極性が正であるときは前記抽出手段により抽出された
    サンプル値の極性を反転するとともにそれ以外の場合は
    非反転とする極性切換手段とを有することを特徴とする
    請求項2記載の適応等化器。
  4. 【請求項4】 前記係数生成手段は、前記極性切換手段
    の出力信号を積分する積分器を含み、前記積分器の出力
    値によって係数を設定することを特徴とする請求項3記
    載の適応等化器。
  5. 【請求項5】 前記誤差検出手段は、前記処理後のディ
    ジタル信号における+1の値近傍のサンプル値から前記
    等化誤差の量を導くことを特徴とする請求項1記載の適
    応等化器。
  6. 【請求項6】 前記誤差検出手段は、前記処理後のディ
    ジタル信号における−1の値近傍のサンプル値から前記
    等化誤差の量を導くことを特徴とする請求項1記載の適
    応等化器。
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