JP3366322B2 - 建築板印刷装置 - Google Patents

建築板印刷装置

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JP3366322B2
JP3366322B2 JP2000373156A JP2000373156A JP3366322B2 JP 3366322 B2 JP3366322 B2 JP 3366322B2 JP 2000373156 A JP2000373156 A JP 2000373156A JP 2000373156 A JP2000373156 A JP 2000373156A JP 3366322 B2 JP3366322 B2 JP 3366322B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築板印刷装置に係
り、詳しくは、インクジェット技術を利用することで印
刷のための版を不要にし、小ロット多品種生産に対応で
きるようにした建築板印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】グラビアオフセット印刷機を用いて建築
板に柄模様を印刷する技術は、特開平9−30099号
公報,特開平11−20297号公報等で知られてい
る。特開平10−151722号公報には、共通したグ
ラビアシリンダーを用いることができて、時間のかかる
グラビアシリンダーの製造や製版を印刷毎に行わなくて
も良いグラビア印刷装置が記載されている。このグラビ
ア印刷装置は、表面に多数のセルを均一に形成したグラ
ビアシリンダーと、このグラビアシリンダーにインクを
充填するインク充填手段と、印刷すべき画像に応じてイ
ンクを充填されたグラビアシリンダーの一部のセルから
インクを除去するインク除去手段と、除去したインクを
回収する手段と、一部のインクを除去した後のグラビア
シリンダーに被印刷物を押圧して印刷を行う手段とを備
える。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】グラビアオフセット印
刷法やグラビア印刷法は、写真画質に近い階調表現が可
能であるが、グラビア版ロールを柄模様別に製作する必
要がある。さらに、この方法で多色画像やフルカラー画
像を再現するためには、色分解した複数のグラビア版ロ
ールが必要である。例えば、フルカラー画像を再現する
ためには、シアン,マゼンタ,イエロー,クロ等の各色
毎に分解した4種のグラビア版を製作し、各版に該当す
る各インクを供給して、順に刷り重ねていくことにな
る。
【0004】一方、一般的なインクジェットプリンタの
ように、被印刷物である紙に、シアン、マゼンタ、イエ
ロー、クロのインクを同時に噴射供給することにより、
フルカラー印刷を実現している印刷システムがある。こ
のようなシステムでは、版を製作する必要が全くないの
で、1枚の紙ごとに、印刷内容を変更していくことが可
能であり、大変便利である。
【0005】しかしながら、建築板の多くは、その意匠
面が凹凸を有しているため(更には、板の製造上の厚み
バラツキも加わってくる)、仮に上記インクジェットプ
リントシステムを適用しようとしたとしても、インク噴
射ノズルと被印刷面との距離は一定とはならないので、
所望の印刷模様を発現させるための制御が極めて困難と
なる。
【0006】加えて、建築板の印刷面積は非常に大きく
(例えば、455mm*1818mmなど)、その生産
速度は、例えば24m/分程度と高速であるため、紙の
印刷の場合のように、A4サイズの印刷に4〜5分を要
するような印刷システムでは、建築板の多色印刷に到底
対処することはできない。
【0007】インクジェット方式を使用した建築板の塗
装方法としては、特許第3115136号(特願平4−
331042号)に開示されたような、バルブ開閉制御
方式のインク噴射手段を使用した建築板のインクジェッ
ト塗装方法や、特開平9−201564号公報に開示さ
れたピエゾ振動制御方式のインク噴射手段を使用した建
築板のインクジェット塗装方法などもあるが、いずれ
も、上記したインク噴射ノズルと被印刷面との距離が一
定しないという状態には対処できていない。
【0008】また、特開平10−128230号公報に
開示されたような、転写ベルトにインクジェット塗装機
を使用して柄模様を描き(その場合、インク噴射ノズル
と転写ベルトとの距離は一定となる)、該転写ベルトを
建築板の意匠面に押圧させることで、建築板表面に模様
を発現させようとする方法もあるが、転写ベルトの走行
精度の問題(インク供給装置の問題)や、転写ベルトを
押さえロールと走行する建築板との間に介在させたこと
による柄ずれの発生などの問題があり、けっして安定し
た加工になるとは言い難い。
【0009】これに対して、特開平10−151722
号公報に記載されたグラビア印刷装置は、どのような画
像の印刷であってもグラビアシリンダーを共通に用いる
ことができる。しかしながら、印刷すべき画像に対応し
てインクを除去するための印刷版を製作する必要があ
る。
【0010】グラビア版ロールの製作やインクを除去す
るための印刷版の製作には所定の日数を要する。また、
印刷すべき柄(画像)の変更に際して、グラビア版ロー
ルやインクを除去するための印刷版の変更が必要であ
る。このため、グラビア版ロールやインクを除去するた
めの印刷版等の版を使用する印刷方法は、小ロット多品
種生産に柔軟に対応できない。
【0011】そこで、物理的な版を用いずに、グラビア
印刷又はグラビアオフセット印刷に近い品質の印刷を行
うことができる技術が望まれている。また、インクジェ
ットプリントシステムのように、刷り重ねをせずに1回
の印刷で多色印刷やフルカラー印刷を可能にする技術が
望まれている。本発明はこのような課題を解決するため
になされたもので、物理的な版を用いずに、建築板に対
してグラビア印刷又はグラビアオフセット印刷に近い品
質の印刷を行うことができる建築板印刷装置を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明に係る建築板印刷装置は、供給されるインクを複
数のセル部に保持して回転するグラビアロールと、各前
記セル部に選択的に異なるインクを噴射するノズルを有
前記セル部に対してインクを噴射して供給するインク
ジェット機構と、前記グラビアロールに転接されて該グ
ラビアロールに保持されているインクが転写されて建築
板に転写するオフセットロールとを備える。
【0013】記インクジェット機構は、同一色素で異
なる濃度のインクを噴射するノズルを有することで、色
再現性を高めることができる。
【0014】前記グラビアロール表面に残る未転写イン
クを前記グラビアロールから除去するクリーニングヘッ
ドを備えることで、未転写インクと新たなインクとの混
色を避けることができる。前記クリーニングヘッドは、
洗浄液を噴出して供給する洗浄液噴出供給ヘッドと、該
洗浄液を吸引回収する吸引回収ヘッドとを有すること
で、未転写インクの除去を確実に行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。図1
は、本発明に係る建築板印刷装置の模式構造図である。
図1に示す建築板の印刷装置1は、グラビアロール2
と、インクジェット機構3と、グラビアロール洗浄機構
4と、オフセットロール5と、オフセットロール洗浄機
構6と、バックアップロール7と、各ロール2,5,7
を回動させる機構(図示しない)とを備える。
【0016】符号8は窯業系建築板である。窯業系建築
板8は、図示しない搬送機構(コンベア装置)によって
搬送されて、バックアップロール7とオフセットロール
5との間を走行する。なお、本実施の形態において、建
築板8は、下塗り及び下塗り後の乾燥処理、並びに、中
塗り及び中塗り後の乾燥処理がなされており、建築板の
全面が建築板の溝部(凹部)の色に着色されている。ま
た、印刷を施そうとしている建築板の凸部に対して、印
刷前の下地処理として、例えば、白色や、グレー色や淡
ベージュ色等に、凸部塗装を行っておくと、印刷の発色
効果がより顕著となる。
【0017】グラビアロール2の周面には、同一形状で
同一深さの多数のセル(溝部)2aが均一間隔で配設さ
れている。インクジェット機構3は、グラビアロール2
に対向して配置された4つの記録ヘッド31,32,3
3,34と、インク噴射制御装置35とからなる。
【0018】記録ヘッド31はシアン色のインクを供給
するインクジェットヘッドであり、記録ヘッド32はマ
ゼンタ色のインクを供給するインクジェットヘッドであ
り、記録ヘッド33はイエロー色のインクを供給するイ
ンクジェットヘッドであり、記録ヘッド34はブラック
色のインクを供給するインクジェットヘッドである。各
記録ヘッド31,32,33,34には、濃色のインク
を供給するインクジェットヘッド群C1,M1,Y1,
K1と、淡色のインクを供給するインクジェットヘッド
群C2,M2,Y2,K2とが組になって設けられてお
り、合計で8つのノズルアレイがグラビアロール2に対
向して配置されている。
【0019】各記録ヘッド31〜34には、インクを噴
射するための多数のノズルが底面に配設されている。各
記録ヘッド31〜34における個々のノズルからのイン
クの噴射制御はピエゾ素子制御方式によるものとしてい
る。各ノズル部を構成するインク室は、インク補給用の
共通インクタンクに連結されている。各記録ヘッド31
〜34には、印刷対象物である建築板8の走行方向と交
叉する方向(短手方向)をカバーできるようにするた
め、多数のインク噴射ノズルが集積されている。
【0020】ところで、ノズルの配列ピッチについて
は、事務器機分野では、1/360インチ(約0.07
mm)や1/600インチ(約0.04mm)などの解
像度を高くしたものが実用化されているが、建築板に対
する模様(画像)印刷ではそれほど高い解像度でなくて
も十分である。
【0021】なお、各記録ヘッド31〜34の個々のノ
ズルからのインク噴射方向は、グラビアロール2の回転
中心点に向う方向となるように、適宜手段によって各記
録ヘッド31〜34の設置が正確に位置決めされてい
る。また、各記録ヘッド31〜34は、適宜手段によっ
て取り外し自在に位置決めされている。これにより、記
録ヘッド31〜34の交換やノズル先端部の洗浄作業を
容易にしている。
【0022】インク噴射制御装置35は、グラビアロー
ル2の回転位置と予め設定されたインク噴射データ(描
画すべき画像の画素データ)とに基づいて各インクジェ
ットヘッド群C1,M1,Y1,K1,C2,M2,Y
2,K2の個々のノズル毎にインクの噴射を制御する。
これにより、グラビアロール2の個々のセル2aに供給
するインクの色及び濃淡が制御される。
【0023】グラビアロール2には、記録ヘッド31の
手前位置にグラビアロール洗浄機構4が対向配置されて
いる。このグラビアロール洗浄機構4は、グラビアロー
ル2の各セル2aに向けて洗浄液を噴出して供給する洗
浄液噴出供給ヘッド41と、セル2aに供給した洗浄液
とともにセル2aに残留している未転写インクを吸引回
収する吸引回収ヘッド42と、図示しない吸引ブロアと
回収タンクとからなる。
【0024】洗浄液噴出供給ヘッド41には、グラビア
ロール2の表面を洗浄するために、各記録ヘッド31〜
34と同様な洗浄用ノズルアレイが設けられている。そ
して、吸引回収ヘッド42には、スリット状開口部を有
する先細吸引フードが設けれており、その先は回収配管
を通じて、吸引ブロアによって回収タンク内に回収され
るようになっている。
【0025】オフセットロール5は、グラビアロール2
に転接されている。オフセットロール洗浄機構6は、ク
リーニングロール61と、洗浄スプレーヘッド62と、
ドクターロール63と、回収バス64とからなる。建築
板8にインクが転移された後の転移済オフセットロール
5の表面をクリーニングするために、クリーニングロー
ル(スポンジ製)61がオフセットロール5に転接され
ている。更に、クリーニングロール61とオフセットロ
ール5の転接部の窪みに上方から洗浄液をスプレー供給
する洗浄スプレーヘッド62が設けられている。
【0026】洗浄スプレーヘッド62には、洗浄液を供
給するスプレーノズルが複数配置されており、プランジ
ャポンプなどを利用してエアレス方式で、洗浄液が噴出
される。そして、クリーニングロール61に転移した洗
浄済液は、クリーニングロール61に転接されるドクタ
ーロール(ステンレス製)63によって、下方に設けた
回収バス64内に回収される。
【0027】図2(a)は、グラビアロールの外観斜視
図、図2(b)はグラビアロールのロール表面の拡大図
である。図2(b)に示すように、ロール表面に形成さ
れた微少なセル2aは、グラビアロール2の稜線方向に
対して45度の傾斜角度、すなわち、セル2aの対角線
が稜線方向に平行に配置されている。このように45度
のセル配列とすることによって、網線ピッチを1/√2
にすることが可能となる。
【0028】グラビアロール2のセル2aは、エッチン
グ方法によって生成してもよいし、機械彫刻方法によっ
て生成してもよい。一般に、グラビア印刷では、グラビ
ア版ロールにおける各セルの開口幅は、インクの転移性
の面から30〜35μm幅を下限界としており、セルの
深さは2〜50μm程度としている。
【0029】図3は、セルの配置及びノズルの配置の具
体例を示す図である。図3(a)はセルの平面図、図3
(b)はセルの断面図を示している。本実施の形態で
は、セル2aの開口幅を0.1mm(100μm)、セ
ル間の土手部の幅を0.02mmとしている。これによ
り、セルピッチが0.12mmとなるので、前述したよ
うに45度の傾斜角度でセルを配列することで、網線数
を約300(=25.4×√2/0.12)本/インチ程
度にすることができる。なお、セルの開口幅は約1/3
(約33μm)にまで短縮することが可能であり、これ
により解像度を更に高めることも可能である。
【0030】本実施の形態では、セル2aの深さを50
μmとしている。セル内に収容されたインクが、セルの
外にはみ出さないように、セル容積の90%のインクを
供給するものとすれば、1個のセルの収容インク量は4
50pL(ピコリットル)程度となる。なお、セル容積
については、基本的にはインクの着色力によって決めら
れる。1個のノズルからの1回のインク噴射量を225
pL程度とすれば、必要容量が450pLの1個のセル
に対して2個のノズルを設けることで、1回の噴射で必
要なインク量を供給できることになる。
【0031】図3(c)は、各セルに対するノズルの配
置関係を示す図である。そこで、図3(c)に示すよう
に、1個のセル2aに対して2個のノズルが臨むよう
に、各インクジェットヘッド群C1,M1,Y1,K
1,C2,M2,Y2,K2を形成している。
【0032】ラインスピード(建築板8の搬送速度)を
24m/分(0.4m/秒)とすれば、1セルが1記録
ヘッド直下を通過するのに要する時間は、セル開口対角
線幅(140μm)÷(0.4m/秒) =350μ秒であ
り、ノズル噴射周波数は2860回/秒となる。通常、
10000回/秒程度の噴射制御は可能であるので、こ
の値は十分に制御できる値である。そして、具体的には
各ピエゾ素子駆動電極に対して、設定した所定周波数の
パルス電圧を印加させることによって、インクを噴射さ
せる。インクの噴射タイミングなどは、建築板8の搬送
制御と同期制御される。
【0033】なお、1個のセルに対して1個のノズルを
臨ませ、複数回のインク噴射によって所定量のインクを
セル内に供給するようにしてもよい。また、記録ヘッド
を走査することで各セルに対して順次インクを供給する
ようにしてもよい。本実施の形態では、各セルの容積は
同じであるため、各セルに供給するインク量を変化させ
ることで階調表現を行うことはできない。しかしなが
ら、記録ヘッド31〜34は、濃淡2組のインクを供給
できる構成としているので、色濃度を変化させることが
でき、色再現性に優れる。
【0034】図4は、多階調表現の具体例を示す図であ
る。図4(a)に示すように9個のセルで1画素を構成
し、また、図4(b)に示すように16個のセルで1画
素を構成し、各セルに供給するインクの色及び濃度を異
ならしめることで、多階調の表現ができる。
【0035】図5は、9個のセルを用いた多階調表現の
具体例を示す図である。図5においてNはインクなし、
Cはシアンの濃色インク、cはシアンの淡色インク、M
はマゼンタの濃色インク、mはマゼンタの淡色インク、
Yはイエローの濃色インク、yはイエローの淡色イン
ク、Kはブラックの濃色インク、kはブラックの淡色イ
ンクを示す。
【0036】1網点は1セルに収容されたインクによっ
て形成されるが、ここでは、1画素を9(=3×3)セ
ルのマトリクスで形成している。この画素マトリクスを
形成するにあたっては、4隅に位置する升目に同一色素
・濃度のインクを配置し、中央に位置する升目を中心と
してその周囲の升目ができるだけ点対称になるように各
色素・濃度のインクを配置する。このような色素配置に
することにより、比較的網点密度が大きくても1画素を
形成する面積を等しくし、画素ピッチを等しくして、各
升目にインクが近接することによる混色効果を良好とな
すことができる。なお、図5は、シアン色c,Cに着目
して色々な色素・濃度のインクを配置した例を示してい
る。
【0037】各画素によって発現される色相は、図5中
に示すように、数式(シアン*α個+マゼンタ*β個+
イエロー*γ個+ブラック*δ個)で面積比率が表わさ
れるので、各式に当てはまる条件で、使用するインクに
よる被印刷板への実際の印刷を行う。そして、印刷され
た板を基準色発現標準板として決定し、これを測色して
基準色変換データベースを作成し、これを使って、毎
回、板表面に発現させようとする個々の画像に対する必
要印刷制御データ(どのノズルをどのタイミングで噴射
制御するかについてのデータ)を作成するための計算を
行う。この基準色変換データベース作成のための印刷
は、1回だけで良く、以降はすべてこのデータベースを
元に、画像処理計算を行って、必要印刷制御データを作
成する。なお、セルピッチを細かくすることにより、画
素形成マトリクスをより細かく構成することができ、解
像度をより高めることが可能である。
【0038】本実施の形態において、取り扱おうとして
いるデジタル画像は、ラスター画像というものである。
ラスター画像では、原画を細かな格子状の領域(ピクセ
ルという)に分けて、それぞれの領域内にカラー情報を
持たせる形で取り扱うようになっている。CMYK形式
のラスター画像は、C(シアン),M(マゼンタ),Y
(イエロー),K(ブラック)の4つのチャンネル(1
つの光や色材の要素色の強弱を記録した画像のこと)に
よって形成される。この場合、1つのチャンネルは、ち
ょうど黒白写真のような状態で光や色材の量を濃淡変化
として記録している。
【0039】このラスター画像には階調がある。例えば
印刷物やインクジェットプリンタなどでは、美しい自然
な明暗を再現するには、64〜128階調を持った画像
に再現する必要がある。一方、画像の明暗変化を、紙や
フィルムなどのハードコピー上にプリントするために
は、連続階調法と呼ばれる方法(熱昇華型プリンタや銀
塩型プリンタなど)と、面積階調法と呼ばれる方法とが
ある。前者ではピクセル一つ一つが128〜256段階
の明暗変化をハードコピー上で再現できるのに対して、
後者ではハードコピー上に一定の濃さのインクの点を並
べて、遠目において明暗の変化を再現するようになって
いる。
【0040】この面積階調法には、網点階調法(オフセ
ット印刷)とディザパターン階調法(インクジェットプ
リンタ)とがある。前者では一定の濃さのインクの点の
直径を変化させるようにしているのに対して、後者では
点の大きさは一定で、点の密度を変化させるようにして
いる。
【0041】そして、この面積階調法をとることによっ
て、柄模様に応じて分解画像に対応した複数のグラビア
版を形成する必要がなくなり、ただ、記録ヘッドの制御
を行うのみで、グラビアロール2上にフルカラー画像が
再現されることとなり、それをオフセットロール5に転
写させ、更に、建築板の表面に転移させるという着色方
法が実現され、小ロット多品種生産に完全に対応できる
ようになる。更に、柄表現性も豊かであり、グラビアオ
フセット印刷技術に、インクジェット技術を結合させる
ことによって、建築板の連続フルカラー印刷を実現した
ところに特徴がある。
【0042】図6は、グラビアロールからオフセットロ
ールへのインク転写を示す図である。オフセットロール
5は、ゴム硬度が低いもの(例えばゴム硬度が15〜3
5度程度のもの)を使用している。ゴム硬度を低くする
ことで、グラビアロール2とのなじみを良くしている。
その結果、各セルに収容されたインクは、セルから効果
的に取り出され、オフセットロール5の表面に転移され
る。
【0043】すなわち、図6(a)に示すように、オフ
セットロール5の表面が、各セル部分において、インク
表面に確実に接するので、セル内のインクはその粘性に
よってセル内から引き出されて、図6(b)に示すよう
に、オフセットロール5表面へ転移する。また、オフセ
ットロール5と建築板8の表面とのなじみも良好であ
り、表面に凹凸が形成されている建築板に対してもイン
クを確実に転写できる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る建築板
印刷装置は、表面に所定形状のセルを所定ピッチで配設
してなるグラビアロールに対して、インクジェット機構
を用いて各セルに供給するインクの色及び濃度を制御す
ることで、グラビアロールの表面に階調表現を持った色
柄模様を形成し、この色柄模様をオフセットロールを介
して建築板表面に転写することで、建築板表面に階調表
現を持った色柄模様を印刷する。よって、本発明に係る
建築板印刷装置は、物理的な版が不要であるので、小ロ
ット多品種生産に柔軟に対応することができる。さら
に、本発明に係る建築板印刷装置は、前記インクジェッ
ト機構が、各前記セル部に選択的に異なるインクを噴射
するノズルを有するので、セル部を画素とする色柄模様
を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る建築板印刷装置の模式構造図であ
る。
【図2】グラビアロールの外観斜視図及びグラビアロー
ルのロール表面の拡大図である。
【図3】セルの配置及びノズルの配置の具体例を示す図
である。
【図4】多階調表現の具体例を示す図である。
【図5】9個のセルを用いた多階調表現の具体例を示す
図である。
【図6】グラビアロールからオフセットロールへのイン
ク転写を示す図である。
【符号の説明】
1 建築板の印刷装置 2 グラビアロール 3 インクジェット機構 4 グラビアロール洗浄機構 5 オフセットロール 6 オフセットロール洗浄機構 7 バックアップロール 8 建築板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/01 B41J 2/475 B41J 3/407 B41M 1/00 B41M 3/00 B41M 5/00 B41F 5/00 - 13/70 B41F 17/14 E04C 2/00 - 2/54 B05B 12/00 - 15/12 B05D 1/00 - 7/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給されるインクを複数のセル部に保持
    して回転するグラビアロールと、各前記セル部に選択的に異なるインクを噴射するノズル
    を有し 前記セル部に対してインクを噴射して供給するイ
    ンクジェット機構と、 前記グラビアロールに転接されて該グラビアロールに保
    持されているインクが転写されて建築板に転写するオフ
    セットロールとを備えることを特徴とする建築板印刷装
    置。
  2. 【請求項2】 前記インクジェット機構は、同一色素で
    異なる濃度のインクを噴射するノズルを有することを特
    徴とする請求項1記載の建築板印刷装置。
  3. 【請求項3】 前記グラビアロール表面に残る未転写イ
    ンクを前記グラビアロールから除去するクリーニングヘ
    ッドを備えることを特徴とする請求項1又は2記載の建
    築板印刷装置。
  4. 【請求項4】 前記クリーニングヘッドは、洗浄液を噴
    出して供給する洗浄液噴出供給ヘッドと、該洗浄液を吸
    引回収する吸引回収ヘッドとを有することを特徴とする
    請求項記載の建築板印刷装置。
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