JP3366017B2 - 光ヘッド - Google Patents

光ヘッド

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JP3366017B2
JP3366017B2 JP08954292A JP8954292A JP3366017B2 JP 3366017 B2 JP3366017 B2 JP 3366017B2 JP 08954292 A JP08954292 A JP 08954292A JP 8954292 A JP8954292 A JP 8954292A JP 3366017 B2 JP3366017 B2 JP 3366017B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光磁気ディスク装置な
どに設けられ、記録媒体からの戻り光の直交成分をそれ
ぞれ検出することにより情報を再生する光ヘッドに関す
る。
【0002】
【従来の技術】光磁気ディスク装置では、再生出力を得
るために、偏光分離が行われ、ディスクからの戻り光
が、カー回転角による偏光成分を検出するための2つの
光成分と、フォーカスなどのエラー信号を検出するため
のエラー信号検出用の光成分とに分離される。図は、
従来の偏光分離手段を使用した光磁気ディスク装置用の
光学系の構成を示し、図は図の(a)と(b)の経
路における偏光状態を示している。半導体レーザ1から
発せられたレーザ光はコリメートレンズ2により平行光
となり、ビームスプリッタ3に対しS波成分として入射
して反射され、さらに全反射プリズム4にて反射されて
対物レンズ5によりディスクDの記録面に集光される。
【0003】ディスクDの記録面からの反射戻り光は、
対物レンズ5と全反射プリズム4を経て戻るが、ディス
クDの記録面における光磁気記録により、戻り光には図
9(a)に示すようなカー回転角(±θk)を有する偏
光成分が与えられる。この戻り光は、ビームスプリッタ
3を透過して1/2波長板9を通過するが、この波長板
9を通過することにより図(b)に示すように偏光面
が45度回転させられる。さらに戻り光は、ウォラスト
ンプリズム6にて3つの光成分に分離され、受光レンズ
7aと7bを経て6分割のピンホトダイオード8により
受光される。
【0004】ウォラストンプリズム6にて直交成分であ
るP波成分とS波成分とに分離された2つの光束Baと
Bbは、ピンホトダイオード8の2つの受光部8aと8
bとにより受光される。この受光部8aと8bのそれぞ
れにて受光されるP波成分とS波成分のそれぞれの受光
量は図(b)にてPdとSdで示す通りである。受光
部8aと8bにおける受光量PdとSdの差を求めるこ
とにより戻り光のカー回転方向(+θkまたは−θk)
が検出されMO再生信号となる。また偏光に依存しない
光束Bcは4分割の受光部8cに受光され、これにより
フォーカスとトラッキングのエラー信号が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成の光学
系には以下に列記する問題点がある。 (1)上記従来の光学系は、受光部8aと8bとで、カ
ー回転角が与えられた偏光成分を検出するために、別体
の1/2波長板9を使用して図(b)に示すように偏
光面を45度回転させている。よって別体の1/2波長
板9を設ける分だけ光学部品の部品点数が多くなり、ま
たこの1/2波長板9を位置決めして固定するための構
造が必要になる。また1/2波長板9を設けない場合に
は、ウォラストンプリズム6を含む右側の光学部品を全
て光軸に対して45度回転させて配置しなくてはなら
ず、各光学部品の位置決め固定精度を出しにくくなり、
また光学部品が斜めに配置されることになるため、光学
系が大型化する欠点がある。
【0006】(2)従来の光学系では、光学部品がそれ
ぞれ独立して設けられているために部品点数が多くな
り、また光路長が全体として長くなっている。このよう
に多数の部品により構成されまた光路長も長い構造にな
るため、光学系全体を可動系に搭載することができず、
光学部品を固定系と可動系とに別けざるをえなくなって
いる。例えば図に示す光学系を全て光ヘッド内に収納
し、この光ヘッド全体をディスクの記録面に沿って移動
させる場合には、全体の重量が大きすぎることになり、
全体をフォーカス補正方向やトラッキング補正方向へ駆
動することが不可能となる。そのため、光学系全体を光
ヘッド内に収納した場合には、光ヘッド内にて対物レン
ズ5のみをフォーカスとトラッキングのそれぞれの補正
方向へ駆動させることが必要になる。しかしながらこの
場合には、対物レンズ5をトラッキング補正方向へ駆動
したときに、全反射プリズム4により反射された光の光
軸と対物レンズ5の光軸とがずれてしまうため、4分割
の受光部8c上に結ばれる戻り光のスポットが受光部8
cの中心からずれて、これがトラッキングエラー信号を
発生させることになって、高精度なトラッキングエラー
検出ができない状態が生じる。
【0007】また、例えば(A)で示す部分の光学部品
を光ヘッドに搭載してこの部分のみをディスクに沿って
移動させ、また(B)で示す部分の光学部品を固定側に
設けて、ビームスプリッタ3と全反射プリズム4との間
で空間中に光経路を形成することが考えられるが、この
場合においても対物レンズ5のトラッキング補正動作の
際に、対物レンズ5の光軸と(B)の固定光学系の光軸
との間にずれが生じて前記と同様の問題が生じる。
【0008】(3)図に示す光学系では、偏光分離の
ための素子として、ウォラストンプリズム6を使用して
いる。しかしながら、ウォラストンプリズム6は、水晶
などの異方性結晶を2つ使用し、これを貼合わせて製作
しているため製造コストが高いものとなっている。
【0009】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、別体の1/2波長板などを設ける必要がなく、且
つ全体を薄型で且つ小型に構成できる光ヘッドを提供す
ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による光ヘッド
は、発光部材から発せられた光を記録媒体に向けて反射
させ且つ前記記録媒体から反射された戻り光の一方の直
交成分に対する透過率が高い第1の偏光層と、この偏光
層を透過した光の偏光面を回転させる位相差層と、この
位相差層を透過した光の一方の直交成分の透過率が高い
第2の偏光層と、を有して一体化された板状光学素子
と、前記第2の偏光層を透過した成分を受光する第1の
受光部材と、前記第2の偏光層により反射された光成分
を受光する第2の受光部材とが設けられており、前記第
1の偏光層と前記位相差層および前記第2の偏光層と
が、前記板状光学素子の板面に、互いに平行に形成さ
、前記板状光学素子の端面は、第1の偏光層と第2の
偏光層が設けられた板面に対して傾斜しており、前記傾
斜した端面に前記第2の受光部材が設置されていること
を特徴とするものである。
【0011】上記手段において、前記第1の偏光層と前
記第2の偏光層とが前記板状光学素子の表面と裏面に分
かれて形成されて、前記両偏光層が一定の間隔で対向す
るものとできる。また、前記第1の受光部材が、前記第
2の偏光層の外側に設置されるものとできる
【0012】
【作用】上記手段では、発光部材から発光された光は第
1の偏光層により一方の直交成分が高い反射率となって
反射され、対物レンズにより記録媒体に集光される。記
録媒体の記録面によりカー回転角の偏光を与えられた戻
り光は、対物レンズを経て戻り、第1の偏光層を一方の
直交成分が高い透過率となって通過し、次に波長偏光層
により偏光面が回転させられる。さらに第2の偏光層に
より一方の直交成分が取出され第1の受光部材により受
光される。第2の偏光層では他方の直交成分が反射さ
れ、これが第2の受光部材により受光される。この第1
の受光部材による受光出力強度と第2の受光部材による
受光出力強度との差を取ることにより、カー回転角の方
向が検出され、MO信号が再生される。
【0013】また第1の偏光層と位相差層と第2の偏光
層とが一体の板状光学素子を形成し、この板状光学素子
の板面で互いに平行となっているので、薄型で小型な光
ヘッドを得ることができる。薄型で小型な光ヘッドを得
るには、さらに上記第2〜の手段とすることが好まし
い。
【0014】以下本発明の実施例を図面により説明す
る。図1は本発明による光ヘッドの基本概念を説明する
ための例を示す部品構成図、図2(a)ないし(g)は
図1における各光経路の偏光状態をP波成分とS波成分
との直交座標で示す説明図である。図1に示す光ヘッド
はその全体が図示しない弾性支持部材に支持されてフォ
ーカス補正ならびにトラッキング補正方向へ微動自在に
支持されており、また光ヘッド全体とこれを前記弾性支
持部材を介して支持している固定部との間に磁気駆動回
路が設けられ、この磁気駆動回路により光ヘッドがフォ
ーカスとトラッキングのそれぞれの補正方向へ微駆動さ
れるようになっている。
【0015】光ヘッド内には板状光学素子10が設けら
れている。板状光学素子10は斜めに配置されている。
板状光学素子10には透光層としてガラス基板11が設
けられている。ガラス基板11の表面側には、第1の偏
光層12と位相差層として1/2波長層13が積層され
ている。第1の偏光層12と1/2波長層13はそれぞ
れ蒸着などにより膜状に形成され、あるいは板状のもの
が接着されるなどしてガラス基板11と一体に構成され
ている。発光部材である半導体レーザ14は前記第1の
偏光層12の外側に対向し、また半導体レーザ14から
発せられたレーザ光が偏光層12により反射される光軸
上に対物レンズ15が設けられている。半導体レーザ1
4から発せられた拡散レーザ光はS波方向にて前記偏光
層12に入射して反射され、対物レンズ15により集光
され光磁気ディスクなどの記録媒体Mに照射される。
【0016】上記第1の偏光層12は、直交する光成分
のうちのP波成分の反射光量Rpが小さく、S波成分の
反射光量Rsが大きく、またP波成分の透過光量Tpが
大きく、S波成分の透過光量Tsが小さくなるように設
定されている。この反射ならびに透過比率は、半導体レ
ーザ14から発せられる光ビームの光軸Bの入射角αと
偏光層12の設計条件とにより決められ、例えば反射光
量と透過光量の比は80%:20%などに設定されてい
る。前記1/2波長層13は、これを透過する光に対し
λ/2(λは使用光の波長)の位相差を生じさせるもの
であり、記録媒体Mにより反射され対物レンズ15と偏
光層12を透過した戻り光は、この1/2波長層13に
より偏光面が45度回転させられる。なお位相差層とし
ては1/2波長層に限られず、3/2波長層、5/2波
長層などであっても同じである。
【0017】ガラス基板11の裏面には、第2の偏光層
16が設けられている。この偏光層16はガラス基板1
1に蒸着された膜状あるいは接着された板状のものであ
る。この第2の偏光層16は、戻り光の入射角と層の設
計条件に基づき、P波成分に対する反射光量Rpが小さ
く、S波成分に対する反射光量Rsが大きく、またS波
成分に対する透過光量Tpが大きく、S波成分に対する
透過光量Tsが小さくなるように設定されている。この
反射光量ならびに透過光量の比率は例えば80%:20
%あるいは100%:0%などである。
【0018】前記第2の偏光層16の裏面には第1の受
光部材17が密着して設けられている。また第1の偏光
層12の表面には第2の受光部材18が密着して設けら
れている。記録媒体Mからの戻り光は集束光束としてガ
ラス基板11内に入るが、この光軸B1が第2の偏光層
16により反射されて光軸B2で示す経路にて戻る。前
記第1の受光部材17は光軸B1が入射する位置に設け
られ、第2の受光部材18は光軸B2が入射する位置に
設けられている。
【0019】第1の受光部材17と第2の受光部材18
の受光光量に基づく検出電流は、図示しない電流/電圧
変換部により電圧値に変換され、それぞれ電圧増幅部1
9と20により増幅される。図1に示す例では、増幅部
20による増幅利得が増幅部19による増幅利得の2の
平方根倍となるように増幅抵抗がRと2平方根Rとに設
定されている。各増幅部19と20により増幅された電
圧が差動増幅器21に入力され、電圧差を求めることに
より、カー回転角の変化に基づくRF信号がMO信号と
して得られる。またフォーカスエラー信号は増幅部19
と20を経たそれぞれの出力に基づき、両出力からビー
ムサイズの差を求めることにより得ることができる。ま
たトラッキングエラー信号は、一方の受光部材の2分割
の受光領域からの信号に基づきプッシュプル法により得
ることができる。
【0020】次に上記例による光ヘッドの光学動作につ
いて説明する。図2の(a)ないし(g)は図1の各光
経路(a)ないし(g)の位置における偏光状態を示し
ているものである。半導体レーザ14から照射された拡
散レーザ光は、偏波面がS波方向に向けられて第1の偏
光層12に送られる。第1の偏光層12ではS波成分の
反射率が高いため、S波方向のレーザ光の多くが反射さ
れ、対物レンズ15にて集束されて記録媒体Mに集光さ
れ、光磁気記録が行なわれた記録媒体Mに微小スポット
が形成される。
【0021】記録媒体Mにより反射された戻り光は、記
録媒体Mの記録面により偏光面にカー回転角が与えられ
ている。図2(a)では、戻り光のうちの一方向のカー
回転角θkの偏波面を実線で示し、他方向のカー回転角
θkの偏波面を破線で示している。第1の偏光層12で
は、P波成分の透過光量Tpが大きく、S波成分の透過
光量Tsが小さいため、第1の偏光層12を透過した光
は、図2(b)に示すように、S波成分の光量が小さく
P波成分の光量が大きくなって、カー回転角θkがθk
1に強調された偏光状態となる。この光が1/2波長層
13を透過することにより、図2(c)に示すように偏
光面が45度回転させられる。
【0022】この光が光軸B1で示すようにガラス基板
11内を進行し、第2の偏光層16に至る。第2の偏光
層16では、P波成分の透過率が高いため、このP波成
分が第1の受光部材17により受光される。すなわち図
2(d)に示すように第2の偏光層16では、図2
(c)にて実線で示す偏光のP波成分(P軸に投影した
成分)Pd1が多く透過し、これが受光部材17により
受光される。
【0023】図2(c)にて実線で示す偏光のS波成分
は、図2(e)に示すようにS軸に投影したのと同じも
のになり、この成分のほとんどは第2の偏光層16によ
り反射され、その光軸B2はガラス基板11を透過して
再度1/2波長層13を透過する。このとき図2(f)
に示すように、偏光面が45度回転させられる。そして
第1の偏光層12はP波成分の透過率が高いため、この
第1の偏光層12により図2(g)で示すP波成分(図
2(f)の偏光成分をP軸に投影した光量)のほとんど
(Pd2)が第2の受光部材18により受光される。
【0024】上記の動作により、第1の受光部材17と
第2の受光部材18とで、戻り光の異なる直交成分がそ
れぞれ受光される。ただし、第2の受光部材18で受光
される成分は、第1の受光部材17により検出される出
力に比べ、1/2波長層13を1回だけ余分に通過しさ
らに第1の偏光層12によりP波成分だけが取出される
ので、図2(f)から(g)の段階で光量が2の平方根
で割った分だけ減少する。よって結果的には同じ光量に
対し、第2の受光部材18からの出力電流は第1の受光
部材17の出力電流を2の平方根で割った量だけ減衰す
る。そこで、第2の受光部材18からの出力が電圧に変
換された後に電圧増幅部20により、電圧増幅部19の
2の平方根倍の利得にて増幅される。この増幅利得の差
により同等となった検出電圧から差動増幅器21により
差が求められ、これがMO再生のRF信号として得られ
る。
【0025】図3は本発明の基本概念を説明するための
他の例を示している。この例と図1に示す例とを比較す
ると、半導体レーザ14および対物レンズ15の位置、
およびガラス基板11の裏面側での第2の偏光層16が
同じである。ただしガラス基板11の表面側では1/2
波長層13の外側に、図1と同じ第1の偏光層12と、
反射防止膜25とが途中で分離されて形成されている。
対物レンズ15からの戻り光は第1の偏光層12を経て
ガラス基板11に入射し、第2の偏光層16により反射
された光は1/2波長層13と反射防止膜25を経て第
2の受光部材18により受光される。
【0026】図4により、上記の光ヘッドの光学的動作
について説明する。図4と図2とを比較すると(e)ま
では、その機能が同じであり、第1の受光部材17には
(d)に示すP波成分Pd1が偏光層16を透過して受
光される。しかしながら、図4(e)に示すS波成分
は、1/2波長層13により偏光面が45度回転させら
れた後に、第1の偏光層12を通過することなく、その
まま反射防止膜25を経て第2の受光部材18により受
光される。よって受光部材18により受光される偏光成
分の光量θd(図4(f)参照)は、図4(e)に示す
S波成分の光量とほぼ同じである。
【0027】したがって、(e)から(f)へ至る過程
において、図2に示すような2の平方根で割った出力の
減少は生じず、第2の受光部材18により受光される受
光光量と第1の受光部材17による受光光量とは1:1
である。したがって図3に示す例の場合には、第2の受
光部材18に接続される電圧増幅部20aの増幅利得と
第1の受光部材17に接続される電圧増幅部19の増幅
利得が同じでよいことになり、両増幅出力から差動増幅
器21により差を求めることにより、MO信号の再生が
できる。
【0028】また図3の例において、1/2波長層13
の厚さ寸法などの設計により、この1/2波長層13と
してB1方向へ向かう光に対しては偏光面を45度回転
させ、逆のB2方向へ向かう光に対しては偏光面を回転
させないように構成できる。この場合には、光軸B2の
光に対して偏光面が回転させられないため、第2の受光
部材18により受光される光は図4(e)に示すS波成
分となる。この場合も第1の受光部材17と第2の受光
部材18とで受光される光量は1:1であり、電圧増幅
部19と20aの増幅利得は同じでよい。
【0029】図5は本発明の実施例を示している。図5
に示す実施例では、ガラス基板11の端面11aが斜め
に傾斜して形成されている。ガラス基板11の表面側に
は、図1に示したのと同様の第1の偏光層12と1/2
波長層13とが形成されており、裏面には同じく図1に
示したのと同じ第2の偏光層16を介して第1の受光部
材17が設けられている。そして前記端面11aに、反
射防止膜25を介して第2の受光部材18が密着して設
けられている。
【0030】図6は、図5に示す光ヘッドにおける各光
経路(a)ないし(e)における偏光状態を示してい
る。図5と図6を対比して説明すると、(a)で示すよ
うにカー回転角θkの偏光が与えられた光は、第1の偏
光層12を透過することにより、(b)で示すように偏
波面の回転角度がθk1に強調され、1/2波長層13
を透過することにより偏光面が45度回転させられる
((c)参照)。第2の偏光層16では透過率の高いP
波成分のほとんどが透過して第1の受光部材17により
受光される。図6(d)ではこのP成分の受光光量をP
d1で示している。
【0031】第2の偏光層16では図6(e)に示すS
波成分Sd1のほとんどが反射され、これが反射防止膜
25を透過してそのまま第2の受光部材18により受光
される。第1の受光部材17と第2の受光部材18とで
は、戻り光の異なる直交成分が受光されることになる。
また第1の受光部材17と第2の受光部材18とによる
受光光量は1:1であり、両受光部材からの受光出力を
同じ利得により増幅して図1に示したような差動増幅器
21で差を求めることにより、MO信号の再生ができ
る。上記図5に示す実施例では、ガラス基板11を含む
板状光学素子を小型のものにできる。
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】なお、上記の各例では、第1と第2の受光
部材17,18がガラス基板11に密着して設けられて
いるが、各受光部材17と18をガラス基板11から離
して設け、戻り光の光路長を長くしてもよい。
【0036】さらに、前記それぞれの例では、透光層と
してのガラス基板11に1/2波長層13が積層された
構造となっているが、例えば、水晶などの異方性結晶に
より、ガラス基板11と1/2波長層13を加えた厚さ
寸法の素子を構成し、これを通過することによりλ/2
の位相差を発生させて、偏光面を45度回転させるよう
にしてもよい。この場合にはガラス基板11を設ける必
要はない。あるいは前記の異方性結晶を使用した素子の
裏面にガラス基板を設け、これに第2の偏光層などを介
して受光部材を密着させることにより、薄型でしかも戻
り光の光路長の長い光ヘッドを構成できる。
【0037】
【発明の効果】請求項1記載の構成によれば、第1の偏
光層と位相差層および第2の偏光層とを積層させて光学
素子を構成できるため、薄型で小型な光ヘッドを得るこ
とができる。また、本発明による光ヘッドは、光磁気デ
ィスクだけでなく、コンパクトディスクや相変化ディス
クなどに対して同一ヘッドでの対応が可能となる。さら
に、小型、軽量化ができ、光学系全体を補正駆動できる
ので、エラー信号へのオフセットの発生がなくなる。ま
た1/2波長板を単独にて別体に使用する必要がないた
め、部品管理ならびに組み立ての簡素化を図ることがで
きる。
【0038】板状光学素子を小型化するには、さらに請
求項2〜記載の構成とすることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光ヘッドの基本概念を説明するた
めの例を示す部品構成図、
【図2】(a)ないし(g)は図1に示す光ヘッドの各
光経路部分の偏光状態をS波成分とP波成分を直交座標
にして示す説明図、
【図3】本発明による光ヘッドの基本概念を説明するた
めの他の例を示す部品構成図、
【図4】(a)ないし(f)は図3に示す光ヘッドの各
光経路部分の偏光状態をS波成分とP波成分を直交座標
にして示す説明図、
【図5】本発明による光ヘッドの実施例を示す部品構成
図、
【図6】(a)ないし(e)は本発明の実施例の光ヘッ
ドの各光経路部分の偏光状態をS波成分とP波成分を直
交座標にして示す説明図、
【図7】従来の光ヘッドを示す部品構成図、
【図8】(a)(b)は従来の光ヘッドの各光経路部分
の偏光状態をS波成分とP波成分を直交座標にして示す
説明図。
【符号の説明】
M 記録媒体 10 光ヘッド 11 ガラス基板 12 第1の偏光層 13 1/2波長層 14 半導体レーザ 15 対物レンズ 16 第2の偏光層 17 第1の受光部材 18 第2の受光部材 25 反射防止膜

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光部材から発せられた光を記録媒体に
    向けて反射させ且つ前記記録媒体から反射された戻り光
    の一方の直交成分に対する透過率が高い第1の偏光層
    と、この偏光層を透過した光の偏光面を回転させる位相
    差層と、この位相差層を透過した光の一方の直交成分の
    透過率が高い第2の偏光層と、を有して一体化された板
    状光学素子と、 前記第2の偏光層を透過した成分を受光する第1の受光
    部材と、前記第2の偏光層により反射された光成分を受
    光する第2の受光部材とが設けられており、 前記第1の偏光層と前記位相差層および前記第2の偏光
    層とが、前記板状光学素子の板面に、互いに平行に形成
    され、前記板状光学素子の端面は、第1の偏光層と第2
    の偏光層が設けられた板面に対して傾斜しており、前記
    傾斜した端面に前記第2の受光部材が設置されているこ
    とを特徴とする光ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記第1の偏光層と前記第2の偏光層と
    が前記板状光学素子の表面と裏面に分かれて形成され
    て、前記両偏光層が一定の間隔で対向している請求項1
    記載の光ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記第1の受光部材が、前記第2の偏光
    層の外側に設置されている請求項1または2記載の光ヘ
    ッド。
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