JP3365659B2 - 伝動装置 - Google Patents

伝動装置

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JP3365659B2
JP3365659B2 JP27480393A JP27480393A JP3365659B2 JP 3365659 B2 JP3365659 B2 JP 3365659B2 JP 27480393 A JP27480393 A JP 27480393A JP 27480393 A JP27480393 A JP 27480393A JP 3365659 B2 JP3365659 B2 JP 3365659B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、互いに着脱可能な一方
の装置と他方の装置の間で運動を伝達する伝動装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】互いに着脱可能な装置同士を連結した状
態で、その一方の装置から他方の装置に運動を伝達する
伝動装置は従来より周知である。このような伝動装置
は、一方の装置側に設けられた第1回転部材と、他方の
装置側に設けられた第2回転部材とを有し、両装置を互
いに連結したとき、第1回転部材と第2回転部材が互い
に係合し、そのいずれか一方から他方へ回転が伝えられ
る。これらの回転部材としてはギアが多用されている。
【0003】ここで、複写機本体より成る一方の装置
と、その本体にユーザの要望に応じて装着されるオプシ
ョン装置(例えばソータ)より成る第2の装置とを有す
る複写装置の伝動装置を例にとって説明すると、かかる
オプション装置を複写機本体に連結したとき、この本体
側に設けられたギアより成る第1回転部材と、オプショ
ン装置側に設けられたギアより成る第2回転部材が互い
に係合する。この状態で、複写機本体側のモータの作動
によって該本体側のギアが回転駆動され、この回転がオ
プション装置側のギアに伝えられる。これによってオプ
ション装置が所定の動作を行う。このような伝動装置を
用いれば、複写機本体側のモータによってオプション装
置を駆動できるので、オプション装置の側に専用のモー
タを設ける必要がなくなり、そのコストを低減できる。
【0004】ところが、上述の各ギアが、複写機本体と
オプション装置の側にそれぞれ回転可能ではあるが位置
不動に設けられていたとすると、多数の部品の公差の積
み上げによって、互いに係合した両ギアの相対位置が適
正な状態からずれてしまい、所定の伝動動作が阻害され
るおそれがある。例えば、両ギア間のバックラッシが大
きくなりすぎたり、逆にこれが小さくなりすぎて正しい
伝動が行われなくなるのである。
【0005】このため、従来はオプション装置を複写機
本体に連結したとき、その両ギアが適正を相対位置を占
めるように、ギアの位置を調整する手段を設け、或いは
作業者がギアの位置を調整してギア同士を正しく噛み合
わせる必要があったが、前者の位置調整手段はその構造
が複雑でコストが高く、また後者の方法によると、作業
が大変煩雑となる欠点を免れない。
【0006】上述した不具合は、複写機本体とオプショ
ン装置との間の伝動装置に限らず、他の各種の装置や機
器においても同様に生じるものである。例えば複写装置
は、その本体に対して着脱可能に装着されるユニット化
された現像装置や定着装置などを有しているが、この場
合も一方の装置である複写機本体と他方の装置である現
像装置や定着装置の間に伝動装置が設けられており、こ
の伝動装置においても前述の問題を生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来の欠点を除去し、一方の装置と他方の装置を連
結したとき、そのそれぞれの回転部材を、即時にかつ正
しく係合させることができ、しかも構成が簡単で低コス
トな伝動装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、互いに着脱可能な一方の装置と他方の装置
の間で運動を伝達する伝動装置において、一方の装置側
に回転自在に支持された第1回転部材と、他方の装置側
に揺動可能に支持された揺動部材と、該揺動部材に回転
自在に支持された第2回転部材と、該第2回転部材と一
体に回転するように前記揺動部材に支持された第1プー
リと、他方の装置側に回転自在に支持された第2プーリ
と、前記第1プーリと第2プーリとに張力をもって巻き
掛けられ、かつその張力によって前記第2回転部材が第
1回転部材に係合するように前記揺動部材に回転モーメ
ントを付与する無端ベルトとを有する伝動装置を提案す
る。
【0009】その際、揺動部材の揺動範囲を規制する揺
動規制手段を設け、その揺動の規制範囲を、第2回転部
材が第1回転部材に係合する位置と係合しない離間位置
を占め、かつ第2回転部材が前記離間位置から、無端ベ
ルトによる回転モーメントによって第1回転部材に係合
する位置に自動的に復帰できる範囲に設定すると有利で
ある。
【0010】また、揺動規制手段の揺動部材に対する規
制機能を無効にできるように、当該規制手段を構成する
と特に有利である。
【0011】また、第1回転部材と第2回転部材が共に
摩擦車より成ると有利である。
【0012】更に、第1回転部材と第2回転部材が、互
いに噛み合い係合する第1ギアと第2ギアより成り、こ
れらのギアの回転時に生じる作用線方向の力により、第
2ギアが第1ギアに噛み合う方向の回転モーメントが揺
動部材に作用するように、該揺動部材の支点部の位置を
設定することが望ましい。
【0013】更に、互いに噛み合う第1ギアと第2ギア
の適正なギア間距離を保つための一対のリングを有し、
その一方は第1ギアと同心状に配置され、その他方は第
2ギアと同心状に配置されていると有利である。
【0014】
【実施例】以下、互いに着脱可能な一方の装置と他方の
装置の間で運動を伝達する伝動装置の一例として、一方
の装置が複写機本体より成り、他方の装置がオプション
装置(例えば複写済みのコピー紙を丁合するソータ)よ
り成る場合について、図面を参照しながら詳細に説明す
る。
【0015】図1及び図2に示した伝動装置は、一方の
装置である複写機本体の側に回転自在に支持された第1
摩擦車1より成る第1回転部材と、第2の装置であるオ
プション装置の側に支点部2を介して矢印A,B方向に
揺動自在に支持された揺動部材3とを有している。第1
摩擦車1は、複写機本体の機枠(図示せず)に固設され
た支軸(例えばスタッド)11のまわりに回転自在に支
持され、また支点部2はオプション装置の機枠(図示せ
ず)に固設されたピンより成り、かかる支点部2に揺動
部材3の基端部側が回動可能に支持されている。図1及
び図2はオプション装置が複写機本体に連結されている
ときの様子を示している。
【0016】揺動部材3の自由端側にはかしめなどによ
ってピン4が一体に固着され、このピン4には第2摩擦
車5として構成された第2回転部材と、第1プーリ6と
が回転自在に支持されている。すなわち、第2摩擦車5
と第1プーリ6は、ピン4を介して揺動部材3に回転自
在に支持されているのである。その際、第1プーリ6
は、第2摩擦車5と一体に回転するように、第2摩擦車
5に連結されている。例えば、第1プーリ6と第2摩擦
車5が一体に固着され、或いは図示していない連結棒を
介して両者が連結されていて、両者が一体となってピン
4のまわりを回転できるように構成されているのであ
る。
【0017】また図示した伝動装置は、オプション装置
の側に回転自在に支持された第2プーリ7を有し、前述
の第1プーリ6と第2プーリ7には、無端ベルト8が巻
き掛けられている。このベルト8は例えばゴムなどの弾
性材より成り、かかるベルト8が引張られた状態で両プ
ーリ6,7に掛け渡されている。
【0018】このようにして、無端ベルト8は第1プー
リ6と第2プーリ7に張力をもって巻き掛けられ、よっ
て第1プーリ6は無端ベルト8によって図1にTで示す
向きの力で引かれている。このため、揺動部材3には支
点部2を中心として図1における反時計方向(矢印A方
向)の回転モーメントが作用し、これにより第2摩擦車
5が第1摩擦車1に圧接する。このように、無端ベルト
8は、その張力によって、第2摩擦車5が第1摩擦車1
に係合するように、揺動部材3に回転モーメントを付与
するのである。
【0019】この状態で、複写機本体側の図示していな
いモータが作動し、これによって第1摩擦車1が例えば
図1における時計方向に回転駆動されると、これに圧接
状態で係合した第2摩擦車5がピン4のまわりを図1に
おける反時計方向に回転し、これと共に第1プーリ6が
ピン4のまわりを同じ方向に回転する。この第1プーリ
6の回転は無端ベルト8を介して第2プーリ7に伝えら
れ、該プーリ7が反時計方向に回転する。これによりオ
プション装置の各要素が所定の動作を行うのである。
【0020】オプション装置を複写機本体に連結する前
の状態では、揺動部材3は、無端ベルト8によって付与
される回転モーメントによって図1に示した位置よりも
若干矢印A方向に回動した位置を占めている。このよう
なオプション装置を複写機本体に連結すると、第2摩擦
車5が第1摩擦車1に当接し、このとき無端ベルト8の
張力により揺動部材3に付与された回転モーメントによ
って、第2摩擦車5が第1摩擦車1に圧接する。
【0021】このように、オプション装置を単に複写機
本体に組付けるだけで、両摩擦車1,5を互いに係合さ
せ、両者を駆動連結することができる。しかも、第2摩
擦車5は、揺動部材3を介してオプション装置の側に可
動に支持され、無端ベルト8の張力による回転モーメン
トによって第1摩擦車1に圧接するので、両摩擦車1,
5の取付位置が多少ばらついても、両者は確実に適正状
態で圧接し合い、複写機本体側の運動をオプション装置
の側に伝達することができる。両摩擦車1,5の位置を
調整する作業は全く不要である。
【0022】また、第1プーリ6の回転を第2プーリ7
に伝達する働きをなす無端ベルト8を利用して、揺動部
材3に回転モーメントを付与しているので、かかるモー
メントを付与するための専用の部材が不要となり、伝動
装置の構成を簡素化でき、そのコストを低減することが
できる。第2摩擦車5が回転モーメントの作用を受け、
これが第1摩擦車1に圧接するように、揺動部材3の支
点部2の位置を設定するだけでよいのである。
【0023】上述した実施例では、第1回転部材と第2
回転部材が共に摩擦車1,5により構成されているが、
図3及び図4に示すように第1回転部材と第2回転部材
を、互いに噛み合い係合する第1ギア1aと第2ギア5
aによって構成することもできる。この場合も、第1ギ
ア1aは複写機本体側に回転自在に支持され、第2ギア
5aは揺動部材3にピン4を介して回転自在に支持さ
れ、第2ギア5aは第1プーリ6と一体に回転できるよ
うに互いに連結されている。またこの実施例では、一対
のリング9,10が設けられているが、これについては
後述する。なお、図3においては、各ギア1a,5aの
ピッチ円が示されている。
【0024】他の構成は、図1及び図2に示した実施例
と実質的に変りはなく、よって同一の部分には、図1及
び図2に示した符号と同一符号を付してその説明は省略
する。
【0025】この実施例においても、オプション装置を
複写機本体に連結するだけで、自動的に第2ギア5aが
第1ギア1aに噛み合う。このとき、両ギア1a,5a
の取付け位置が多少ばらついても、無端ベルト8の張力
により揺動部材3に付与された回転モーメントによっ
て、第2ギア5aは第1ギア1aに確実に係合し、ギア
1a,5aの位置を調整する必要はない。
【0026】またその係合後に第1ギア1aを図3にお
ける時計方向に回転駆動することにより、これに係合し
た第2ギア5aを回転させ、先の実施例と全く同様に、
この回転を第1プーリ6、無端ベルト8を介して第2プ
ーリ7に伝え、オプション装置を作動させることができ
る。その際、この実施例ではギア1a,5aの噛み合い
によって複写機本体側からオプション装置側に回転を伝
えるので、図1及び図2の実施例のように摩擦車1,5
を用いた場合よりも大きな力を伝達でき、高負荷のオプ
ション装置にもこの実施例の構成を適用できる。
【0027】また図3及び図4に示した実施例において
は、第1ギア1aと第2ギア5aが噛み合いながら回転
するとき、図3に矢印Fで示すように作用線方向の力が
第2ギア5aに加えられる。このため、この第2ギア5
aと第1プーリ6を含めた揺動部材3には、第2ギア5
aが第1ギア1aに噛み合う方向の回転モーメントが作
用する。すなわち、第2ギア5aはこの回転モーメント
と前述の無端ベルト8により生じる回転モーメントの2
つのモーメントの作用により第1ギア1aに係合し、こ
れらの回転時に、両ギア1a,5aが互いに離れてしま
う不具合をより確実に阻止することができるのである。
【0028】このように、両ギア1a,5aの回転時に
生じる作用線方向の力Fにより、第2ギア5aが第1ギ
ア1aに噛み合う方向の回転モーメントが揺動部材3に
作用するように、この揺動部材3の支点部2の位置を設
定することにより、両ギア1a,5aの回転時に第2ギ
ア5aが第1ギア1aから離れることを阻止する特別の
手段を設けなくとも、両ギア1a,5aの離脱を確実に
阻止できるのである。
【0029】逆に、両ギア1a,5aの回転時に生じる
作用線方向の力によって、第2ギア5aが第1ギア1a
から離れる向きの回転モーメントとして作用するよう
に、各要素を配置したとすれば、上述の如き特別の手段
を設けたり、無端ベルト8の張力を著しく大きくして、
両ギア1a,5aの離間を阻止する必要があるが、特別
の手段を設ければそれだけコストが上昇し、また無端ベ
ルト8の張力を必要以上大きくすれば、このベルトの寿
命を縮めるなどの不具合を生じる。図3及び図4の構成
によれば、このような不具合を伴うことなく、確実に第
2ギア5aを第1ギア1aに係合させることができるの
である。
【0030】ところで、複写機本体内で搬送される複写
紙がジャムを起こしたようなときは、この本体側のモー
タの作動を停止し、操作者が図示していないノブを手操
作で回転させ、ジャムを起こした複写紙を逆向きに送っ
てその複写紙を除去することが一般に行われている。そ
の際、上記ノブと第1ギア1aが互いに駆動連結されて
いるときは、そのノブの回転によって第1ギア1aは図
3における反時計方向に回転される。すなわち逆転する
のであるが、このとき、第1ギア1aに噛み合った第2
ギア5aには、その作用線方向の力により第1ギア1a
から離れる向きの回転モーメントが作用する。第2ギア
5aが反時計方向に回転すると、その作用線方向の力に
より、第2ギア5aには図3の状態とは逆向きの回転モ
ーメントが作用するのである。このため、第2ギア5a
は実際に第1ギア1aから離れ、その後、無端ベルト8
による回転モーメントの作用により第1ギア1aに接触
し、次いで再び第1ギア1aから離れる。第1ギア1a
が反時計方向に逆転している間中、第2ギア5aが第1
ギア1aに接離する動作が行われるが、これにより、ノ
ブを回転する操作力を大きく低減することができる。
【0031】ノブを回わしている間中、第2ギア5aが
第1ギア1aに噛み合ったままであれば、ノブの回転に
よって第2ギア5aも常時回転を続け、従って、第1プ
ーリ6、無端ベルト8及び第2プーリ7も回転を続ける
ことになり、ノブに大きな力を加えなければならない。
第2ギア5aが第1ギア1aに断続的に接離するのであ
れば、この第2ギア5aが回転し続けることはなく、ノ
ブの操作力を小さなものにすることができるのである。
このように、第1ギア1aの逆転時には、その回転に要
する力を軽減することができる。第1ギア1aの逆転が
停止すれば、第2ギア5aは無端ベルト8の張力による
回転モーメントによって支障なく第1ギア1aに噛み合
うことができる。
【0032】ところで、図3及び図4に示した実施例で
は、前述のように第1ギア1aが図3における時計方向
に正転するとき、2つの回転モーメントの作用で第2ギ
ア5aが第1ギア1aの側に加圧されて両者が噛み合う
のであるが、このとき両ギア1a,5aのギア間距離、
すなわち支軸11とピン4の間隔が小さくなりすぎる
と、両ギア1a,5aの間のバックラッシが小さくな
り、或いはこれが無くなってしまい、伝動機能に支障を
きたすおそれがある。
【0033】このように、両ギア1a,5aの適正なギ
ア間距離を保つ必要があるが、この要求を満たすには、
部品間の精度を非常に高く保ち、前述の2つの回転モー
メントの大きさをシビアに管理することによって、第1
ギア1aに対する第2ギア5aの押圧力を適正な大きさ
に維持する方法が考えられる。ところが、この方法によ
れば、そのコストが非常に高いものとならざるを得な
い。
【0034】そこで、図3及び図4に示した実施例で
は、互いに噛み合う第1ギア1aと第2ギア5aの適正
なギア間距離を保つため、前述の一対のリング9,10
が用いられている。これらのリング9,10のうちの一
方のリング9は、支軸11に回転自在に支持されてい
て、第1ギア1aと同心状に配置され、他方のリング1
0は、ピン4に回転自在に支持されていて、第2のギア
5aと同心状に配置されている。そして、第1及び第2
ギア1a,5aが噛み合いながら回転するとき、両リン
グ9,10の周面が互いに圧接することによって、両ギ
ア間の距離が適正な大きさで維持され、両者間に適正な
バックラッシが得られる。
【0035】その際、両リング9,10の外周面を平坦
に形成してもよいが、図4に示すようにリング10の外
周面に溝を形成し、この溝にもう1つのリング9の外周
面に形成した突起が嵌合するように両リング9,10を
形成すると、両リング9,10が支軸11及びピン4の
軸線方向にずれ動くことを阻止でき、これによって第1
及び第2ギア1a,5aの軸線方向のガタ付きをなくす
ことが可能となる。
【0036】図5は、第1プーリ6と他方のリング10
を一体に形成し、これに一方のリング9を嵌合させた実
施例を示し、他の構成は図3及び図4と変りはない。図
5に示した第1プーリ6の両側に、互いにaで示した間
隔をあけてフランジ状に形成された2枚の他方のリング
10が位置し、これらが第1プーリ6に一体に形成され
ている。これらのフランジ状のリング10の間に、一方
のリング9の中央の大径部9aが嵌合している。この構
成によっても、両リング9,10の軸線方向のずれ動き
を防止し、第1及び第2ギア1a,5aのガタ付きを抑
えることができる。
【0037】このように、両リング9,10の接触部
を、両リングが軸線方向にずれ動かない形状に設定する
ことによって、ギア1a,5aのガタ付きも防止でき、
振動や騒音の発生を抑制できる。
【0038】また、図5に示した実施例では、一方のリ
ング9と第1ギア1aも一体に形成され、かつ他方のリ
ング10と第2ギア5aも一体に形成されており、これ
によってギア1a,5aの軸線方向のガタ付きをより確
実に防止することができる。
【0039】また、この構成の場合には、他方のリング
10に接する一方のリング9の部分の直径D1と、第1
ギア1aのピッチ円の直径D2を互いに等しく設定し、
かつ他方のリング10の直径d1と第2ギア5aのピッ
チ円の直径d2を互いに等しく設定しておくと、両リン
グ9,10はころがり接触することになるので、その作
動が滑らかとなる。逆に、各リング9,10の直径D
1,d1と各ギア1a,5aのピッチ円の直径D2,d
2が等しくないときは、両リング9,10はすべり接触
ところがり接触で接することになり、両リングの外周面
が早期に摩耗し、適切なギア間距離が得られるなくなる
おそれがある。
【0040】各リング9,10の直径D1,d1と各ギ
ア1a,5aのピッチ円の直径D2,d2を等しくでき
ないときは、図4に示した例のように、各リング9,1
0と各ギア1a,5aをそれぞれ別体とした方がよい。
これによって両リング9,10をころがり接触させるこ
とができ、その外周面の摩耗を抑えることができる。
【0041】また、図5に示した実施例のようにリング
10と第1プーリ6を一体に形成し、これらを1つの部
品にすると、伝動装置の部品点数を減らし、そのコスト
を低減することが可能となる。
【0042】ところで、上述した各実施例において、揺
動部材3をその支点部2のまわりに360°自由に回転
できるように支持してもよいが、このようにすると、例
えばオプション装置を複写機本体に組付ける前に、無端
ベルト8の張力に基づく回転モーメントの作用によっ
て、揺動部材3が図1及び図3に示した位置から大きく
回動した位置を占めてしまうことがある。このような場
合、オプション装置を複写機本体に組付けるとき、作業
者が揺動部材3を手操作で図1又は図3に示した位置、
ないしはこの近くの位置まで回動させないと、第2摩擦
車5(又は第2ギア5a)を第1摩擦車1(又は第1ギ
ア1a)に当接させることができず、その作業が多少煩
雑となる。
【0043】そこで、図1及び図3に示した実施例で
は、揺動部材3の揺動範囲を規制する揺動規制手段が設
けられている。図示した例では、この手段が、オプショ
ン装置の機枠に固定されたピンにより形成され、又はこ
の機枠自体をバーリング加工することにより形成された
ガイド突起12と、揺動部材3に形成され、ガイド突起
12が摺動自在に嵌合するガイド孔13とから構成さ
れ、かかるガイド孔13は支点部2を中心とした円弧状
に形成されている。
【0044】この構成によれば、揺動部材3は、ガイド
突起12がガイド孔13の一端13aに当ったときの位
置と、その他端13bに当ったときの位置の間を揺動す
ることができ、この範囲外の位置に回動することはでき
ない。このため、揺動部材3が図1又は図3に示した位
置から大きく逸れた回動位置を占めることはなく、よっ
てオプション装置を複写機本体に組付けるだけで、両摩
擦車1,5又は両ギア1a,5aを互いに係合させるこ
とができる。揺動部材3を手で回動させるような操作は
全く不要である。
【0045】その際、揺動部材3の揺動の規制範囲が、
第2摩擦車5(又は第2ギア5a)が、第1摩擦車1
(又は第1ギア1a)に係合する位置と係合しない離間
位置を占めることができ、しかも第2摩擦車(又は第2
ギア)が上記離間位置から、無端ベルト8による回転モ
ーメントによって第1摩擦車(又は第1ギア)に係合す
る位置に自動的に復帰できる範囲に設定されている。こ
のように揺動部材3が揺動できる範囲を設定すれば、オ
プション装置を複写機本体に組付けるだけで、両摩擦車
1,5(又は両ギア1a,5a)を互いに係合させるこ
とができるだけでなく、その組付後に、揺動部材3を回
動させて、第2摩擦車(又は第2ギア)を第1摩擦車
(又は第1ギア)から離間させたときも、揺動部材3か
ら手を離せば、第2摩擦車(又は第2ギア)が第1摩擦
車(又は第1ギア)に自動的に係合する。
【0046】上述の如き揺動規制手段を設けないと、揺
動部材3を図1又は図3に示した位置から大きな角度回
動させてしまうことがあり、このような場合、その回動
角度によっては、無端ベルト8の張力による回転モーメ
ントが、第2摩擦車(又は第2ギア)が第1摩擦車(又
は第1ギア)から離間する向きに作用することがある。
このような場合には、揺動部材3を手操作で例えば図1
又は図3に示した位置まで強制的に回動させる必要があ
り、作業が煩雑とならざるを得ない。揺動規制手段を設
けることによって、このような不具合の発生を阻止でき
るのである。
【0047】ところが、揺動部材3が揺動できる範囲を
上述の範囲とし、これを変えることができないように構
成すると、逆に次のような不具合が発生することがあ
る。
【0048】無端ベルト8は前述のように弾性材より成
り、これを引張った状態にして第1プーリ6と第2プー
リ7とに掛け渡されるものである。無端ベルト8は、そ
の自然長よりも例えば数パーセント伸ばした状態で使用
されるのである。
【0049】一方、図1及び図3に示したように揺動部
材3の揺動範囲を規制すると、両プーリ6,7の間の距
離lは或る長さ以下となることはなく、この距離lをあ
まり小さくすることはできない。このため、無端ベルト
8を両プーリ6,7に巻き掛けるとき、このベルト8を
引張り、その長さを自然長よりも大きく伸ばしてその無
端ベルト8をプーリ6,7に掛けなければならない。と
ころがこのように無端ベルト8を大きく引張りながらプ
ーリ6,7に巻き掛ける作業は大変やりずらく、作業者
に多大な労力を強いることになる。しかも巻き掛けた無
端ベルト8がねじれてしまったり、場合によってはベル
ト8が破損することも考えられる。
【0050】このように揺動規制手段を設けると、これ
がかえって邪魔となることがある。そこで、揺動規制手
段の揺動部材3に対する規制機能を無効にできるよう
に、この揺動規制手段を構成することが望ましい。
【0051】例えば、図1及び図3に示したガイド孔1
3に嵌合するガイド突起12を、オプション装置の機枠
に対して着脱自在な段付きねじなどから構成する。そし
て、無端ベルト8をプーリ6,7に巻き掛けるときは、
段付きねじから成るガイド突起12を機枠から外してお
くのである。このように揺動部材3に対する規制機能を
無効にすることによって、揺動部材3は支点部2のまわ
りを自由に揺動することができるので、この揺動部材3
を図1又は図3に示した位置よりも大きく反時計方向に
回動させて両プーリ6,7を接近させ、両プーリ6,7
間の距離lを大きく縮める。このようにすれば、無端ベ
ルト8を引張って伸ばさなくとも、このベルト8を両プ
ーリ6,7に巻き掛けることができる。このため作業者
は楽に無端ベルト8の巻き掛け作業を行うことができ、
しかもベルト8がねじれてプーリ6,7に巻き掛けられ
たり、ベルト8が破損するようなおそれをなくすことが
できる。このように無端ベルト8を両プーリ6,7に巻
き掛けた後、ガイド突起12をガイド孔13に嵌合させ
た状態でオプション装置の機枠に固定し、揺動規制手段
の揺動部材3に対する規制機能が得られるようにするの
である。
【0052】以上、第1の装置が複写機本体であり、第
2の装置がオプション装置である場合の実施例を説明し
たが、例えばファクシミリやプリンタ或いはその他の各
種の装置における第1の装置と第2の装置の間の運動を
伝達する伝動装置にも本考案を広く適用できる。
【0053】また図示した実施例では、第1摩擦車1又
は第1ギア1aより成る第1回転部材から、第2摩擦車
5又は第2ギア5aより成る第2回転部材に回転を伝達
するように構成したが、逆に第2回転部材の側から第1
回転部材側に回転を伝達するように構成することもでき
る。この場合も、第1及び第2回転部材としてギアを用
いた場合には、その作用線方向の力に基づく回転モーメ
ントが、両ギアが互いに係合する向きに作用するよう
に、揺動部材の支点部の位置や、各要素の配置状態を設
定すべきは当然である。
【0054】
【発明の効果】請求項1に記載の伝動装置によれば、第
1の装置と第2の装置を単に連結するだけで、第1回転
部材と第2回転部材を係合させることができ、これらの
回転部材の位置を調整する作業は全く不要である。しか
も伝動要素の1つである無端ベルトを利用して揺動部材
に回転モーメントを付与しているので、かかるモーメン
トを付与するための特別な部材を設ける必要はなく、よ
って伝動装置の構成を簡素化でき、しかもそのコストを
低減することができる。
【0055】請求項2に記載の伝動装置によれば、第1
の装置と第2の装置を連結するとき、第2回転部材の位
置が規制されているので、この回転部材と第1回転部材
をより確実に係合させることができ、極めて簡単に両回
転部材を係合させることができる。
【0056】請求項3に記載の伝動装置によれば、揺動
規制手段の揺動部材に対する規制機能を必要に応じて無
効にできるため、無端ベルトを第1プーリと第2プーリ
に巻き掛けるとき、これらのプーリの軸間距離を縮め、
楽に無端ベルトを両プーリに掛け渡すことができる。
【0057】請求項4に記載の伝動装置によれば、第1
回転部材と第2回転部材として摩擦車を用いるので、装
置の構成を簡素化でき、そのコストを低減できる利点が
得られる。
【0058】請求項5に記載の伝動装置によれば、第1
回転部材と第2回転部材としてギアを用いるので、大き
な力も確実に伝動でき、しかもギアの回転時に生じる作
用線方向の力を利用して両ギアの係合をより確実なもの
にすることができる。
【0059】請求項6に記載の伝動装置によれば、簡単
な構成によって第1及び第2ギアの適正なギア間距離を
保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施例の伝動装置を示す正面図であ
る。
【図2】図1の矢印II方向に見た部分断面図である。
【図3】他の実施例の伝動装置を示す、図1と同様な正
面図である。
【図4】図3に示した伝動装置の、図2と同様な図であ
る。
【図5】さらに他の実施例を示す、図4と同様な図であ
る。
【符号の説明】
1 摩擦車 1a 第1ギア 2 支点部 3 揺動部材 5 摩擦車 5a 第2ギア 6 第1プーリ 7 第2プーリ 8 無端ベルト 9 リング 10 リング F 力
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 7/00 - 7/24 F16H 13/00 - 15/56 G03G 15/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに着脱可能な一方の装置と他方の装
    置の間で運動を伝達する伝動装置において、一方の装置
    側に回転自在に支持された第1回転部材と、他方の装置
    側に揺動可能に支持された揺動部材と、該揺動部材に回
    転自在に支持された第2回転部材と、該第2回転部材と
    一体に回転するように前記揺動部材に支持された第1プ
    ーリと、他方の装置側に回転自在に支持された第2プー
    リと、前記第1プーリと第2プーリとに張力をもって巻
    き掛けられ、かつその張力によって前記第2回転部材が
    第1回転部材に係合するように前記揺動部材に回転モー
    メントを付与する無端ベルトとを有することを特徴とす
    る伝動装置。
  2. 【請求項2】 揺動部材の揺動範囲を規制する揺動規制
    手段を設け、その揺動の規制範囲を、第2回転部材が第
    1回転部材に係合する位置と係合しない離間位置を占
    め、かつ第2回転部材が前記離間位置から、無端ベルト
    による回転モーメントによって第1回転部材に係合する
    位置に自動的に復帰できる範囲に設定した請求項1に記
    載の伝動装置。
  3. 【請求項3】 揺動規制手段の揺動部材に対する規制機
    能を無効にできるように、当該規制手段を構成した請求
    項2に記載の伝動装置。
  4. 【請求項4】 前記第1回転部材と第2回転部材が共に
    摩擦車より成る請求項1乃至3のいずれかに記載の伝動
    装置。
  5. 【請求項5】 前記第1回転部材と第2回転部材が、互
    いに噛み合い係合する第1ギアと第2ギアより成り、こ
    れらのギアの回転時に生じる作用線方向の力により、第
    2ギアが第1ギアに噛み合う方向の回転モーメントが揺
    動部材に作用するように、該揺動部材の支点部の位置を
    設定した請求項1乃至3のいずれかに記載の伝動装置。
  6. 【請求項6】 互いに噛み合う第1ギアと第2ギアの適
    正なギア間距離を保つための一対のリングを有し、その
    一方は第1ギアと同心状に配置され、その他方は第2ギ
    アと同心状に配置されている請求項5に記載の伝動装
    置。
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