JP3365311B2 - 埋設塗覆装鋼管の塗膜損傷検出方法及び装置 - Google Patents

埋設塗覆装鋼管の塗膜損傷検出方法及び装置

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JP3365311B2 JP18411398A JP18411398A JP3365311B2 JP 3365311 B2 JP3365311 B2 JP 3365311B2 JP 18411398 A JP18411398 A JP 18411398A JP 18411398 A JP18411398 A JP 18411398A JP 3365311 B2 JP3365311 B2 JP 3365311B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中に埋設された
塗覆装鋼管の塗膜損傷位置を地表より非接触で検出する
埋設塗覆装鋼管の塗膜損傷検出方法及び装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、埋設塗覆装鋼管の塗膜損傷を地表
面より非接触で検知する方法として、塗覆装鋼管と地面
との間に電圧を印加し、鋼管中に電流を流し、塗覆装の
損傷から流出した電流により地表面に生成される電位分
布を計測することにより欠陥位置を計測する電位法と呼
ばれる方法があった。
【0003】実際の電位法による塗膜損傷検出において
は、埋設塗覆装鋼管に流す電流として低周波の正弦波を
用い、地表面に設置した一定距離間隔の2点の電極間の
電位差を検出し、地表面での2電極位置を移動すること
により電位差の変化を計測し、電位差の変化パターンか
ら損傷の検出、位置の特定を行う。
【0004】ここで、この電位差の変化の計測において
は、損傷から地中に流出する電流は損傷の面積(鋼管と
地中との接触面積)により決まり、損傷のサイズが微小
な場合には検出される電位差信号も微弱なものとなり、
さらに、地表面と電極との接地抵抗の変動による信号の
変動や、地中の迷走電流や、商用電源による誘導電流等
がノイズ源となりSN比が悪化するため、電位法によっ
て、塗覆装の損傷、特に微少な損傷を精度よく、確実に
検出することは困難であった。
【0005】そこで、塗膜損傷検出において、埋設塗覆
装鋼管に供給、印加する信号として擬似ランダム信号を
使用し、地表面に設置した2電極で検出した電位差信号
に対して供給、印加した擬似ランダム信号と同一の信号
との相関処理を行い、相関処理の結果のピーク値を検出
電位差信号とすることでSN比向上を図る塗膜損傷検出
方法が提案されている。
【0006】この塗膜損傷検出方法では、埋設塗覆装鋼
管に供給、印加する信号として擬似ランダム信号を使用
し、地表面に設置した2つの電極で検出した電位差信号
と、埋設鋼管に印加した擬似ランダム信号と同一の参照
信号との相関処理を行っており、相関処理は検出信号を
f(t)、参照信号をg(t)とすると相関処理結果Φ
(τ)は以下の式(1)であらわされる。
【0007】
【数1】 T:擬似ランダム信号の周期
【0008】ここで、f(t)及びg(t)が同一の擬
似ランダム信号同士の場合、相関処理結果は擬似ランダ
ム信号の自己相関関数となり、 周期的なピークを示し、
その周期は擬似ランダム信号の周期Tに等しい。また、
相関処理結果のピーク値は2電極により検出した電位差
に対応し、検出電位差信号の強度に従いピーク値は変化
し、検出電位差信号の位相が反転した場合にはピーク値
の正負が逆転する。そこで、相関処理結果Φ(τ)のピ
ーク値の、2電極の走査に伴う変化、すなわち、2電極
により検出した電位差信号の強度及び位相の変化から電
位分布のヒ゜ークである損傷部の位置を特定する。
【0009】埋設塗覆装鋼管に損傷が存在する場合、損
傷より流出した電流により地表面には電位分布が生成さ
れ、地表面電位は損傷からの距離が最小の損傷直上が最
大となり、その周辺で減少する局所的な分布となるの
で、地表面に2つの電極を設置し、損傷の直上を通る線
上を電極で走査すると、各電極と損傷の距離が等しくな
る損傷直上部では2電極間の電位差は0となり、その前
後では電位差の位相が逆転する。
【0010】この電位差が0となり前後で位相が変化す
るという電位差の変化パターンより損傷の検知、位置の
特定を行えるが、擬似ランダム信号を利用する方法にお
いては、地表面に設置した2電極を地表面で走査した場
合の相関処理結果Φ(τ)のピーク値の0点、及び0点
前後でのピーク値の正負の逆転として損傷の検知、位置
の特定が行われている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のような、従来の
埋設塗覆装鋼管の塗膜損傷検出方法では、相関処理結果
のピーク値の電極の位置走査(時間の経過)に伴う変化
をチャート等のグラフに表示することにより信号の変化
パターンの認識、判別を容易に可能なようにしている
が、電極の走査に伴う検出信号の変動に伴う相関処理結
果の変動、波形歪み等により相関処理結果の0値の検
出、ピーク値の正負の逆転の判別が困難となる場合や、
特定した損傷位置にずれが発生するという問題点があっ
た。本発明は相関処理結果(検出電位差)の変化の認識
を容易とし、簡易に誤りなく損傷の検出、位置の特定を
行う埋設塗覆装鋼管の塗膜損傷検出方法を提供するもの
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る埋設塗
覆装鋼管の塗膜損傷検知方法は、地中に埋設された埋設
塗覆装鋼管と大地との間に擬似ランダム信号を印加する
ことにより、埋設塗覆装鋼管内に電流を流し、管軸に沿
った位置にある2点間の電位差をその2点を移動させな
がら順次検出し、その検出した信号と、埋設塗覆装鋼管
に印加した擬似ランダム信号と同一の参照信号との相関
処理を行うことにより地表面の電位差の変化を計測し、
相関処理の結果得られる波形中のパルス状のピーク点の
うち絶対値が最大の第1のピーク点と、第1のピーク点
とは正負が逆なピーク点の中で絶対値が最大の第2のピ
ーク点を検出し、電極の移動による検出電位差の変化に
伴う第1及び第2のピーク点の値の変化を連続的に観察
し、第1及び第2のピーク点の値が同時に正負逆転し、
交差する位置を損傷位置とすることにより、埋設塗覆装
鋼管の塗膜損傷の位置を検出するものである。
【0013】第2の発明に係る埋設塗覆装鋼管の塗膜損
傷検知方法は、地中に埋設された埋設塗覆装鋼管と大地
との間に擬似ランダム信号により、擬似ランダム信号の
クロック周波数と同一のクロック周波数を有する正弦波
を位相変調した信号を印加することにより、埋設塗覆装
鋼管内に電流を流し、管軸に沿った位置にある2点間の
電位差をその2点を移動させながら順次検出し、その検
出した信号と、埋設塗覆装鋼管に印加した信号と同一の
参照信号との相関処理を行うことにより地表面の電位差
の変化を計測し、相関処理の結果得られる波形中のパル
ス状のピーク点のうち絶対値が最大の第1のピーク点
と、第1のピーク点とは正負が逆なピーク点の中で絶対
値が最大の第2のピーク点を検出し、電極の移動による
検出電位差の変化に伴う第1及び第2のピーク点の値の
変化を連続的に観察し、第1及び第2のピーク点の値が
同時に正負逆転し、交差する位置を埋設塗覆装鋼管の損
傷位置とすることにより、埋設塗覆装鋼管の塗膜損傷の
位置を検出するものである。
【0014】第3の発明に係る埋設塗覆装鋼管の塗膜損
傷検出装置は、地中に埋設された埋設塗覆装鋼管と大地
との間に擬似ランダム信号を印加し、埋設塗覆装鋼管内
に電流を流す擬似ランダム信号発生器と、埋設塗覆装鋼
管の管軸に沿った位置にある2点間の電位差を移動しな
がら順次検出する電極と、電極で検出された信号と、埋
設塗覆装鋼管に印加した擬似ランダム信号と同一の参照
信号との相関処理を行うことにより地表面の電位差の変
化を計測し、相関処理の結果得られる波形中のパルス状
のピーク点のうち絶対値が最大の第1のピーク点と、第
1のピーク点とは正負が逆なピーク点の中で絶対値が最
大の第2のピーク点を検出し、電極の移動による検出電
位差の変化に伴う第1及び第2のピーク点の値の変化を
連続的に観察し、第1及び第2のピーク点の値が同時に
正負逆転し、交差する位置を損傷位置とすることによ
り、埋設塗覆装鋼管の塗膜損傷の位置を検出する信号処
理装置とを備えるものである。
【0015】第4の発明に係る埋設塗覆装鋼管の塗膜損
傷検出装置は、地中に埋設された埋設塗覆装鋼管と大地
との間に、擬似ランダム信号により、擬似ランダム信号
のクロック周波数と同一のクロック周波数を有する正弦
波を位相変調した信号を印加し、埋設塗覆装鋼管内に電
流を流す擬似ランダム信号発生器と、埋設塗覆装鋼管の
管軸に沿った位置にある2点間の電位差を移動しながら
順次検出する電極と、電極で検出された信号と、埋設塗
覆装鋼管に印加した信号と同一の参照信号との相関処理
を行うことにより地表面の電位差の変化を計測し、相関
処理の結果得られる波形中のパルス状のピーク点のうち
絶対値が最大の第1のピーク点と、第1のピーク点とは
正負が逆なピーク点の中で絶対値が最大の第2のピーク
点を検出し、電極の移動による検出電位差の変化に伴う
第1及び第2のピーク点の値の変化を連続的に観察し、
第1及び第2のピーク点の値が同時に正負逆転し、交差
する位置を損傷位置とすることにより、埋設塗覆装鋼管
の塗膜損傷の位置を検出する信号処理装置とを備えるも
のである。
【0016】このように第1の発明、第3の発明では、
地中に埋設された塗覆装鋼管と大地との間に交流電圧と
して擬似ランダム信号を印加し鋼管内に電流を流し、地
表面に設置した電極等による一定間隔の2点間の電位差
を検出し、埋設塗覆装鋼管に損傷がある場合、損傷付近
の地表面では損傷から流出した電流により生成される電
位分布に起因する電位差信号が検出され、これは鋼管に
印加した擬似ランダム信号となる。
【0017】そして、検出した電位差信号と鋼管に印加
した擬似ランダム信号と同一の参照信号との相関処理を
行うと、相関処理結果として擬似ランダム信号の自己相
関関数が得られ、擬似ランダム信号の自己相関関数は周
期的なパルスを示し、その周期は擬似ランダム信号の周
期Tに等しい。また、相関処理結果のパルス信号のピー
ク値は2電極により検出した電位差に対応し、検出電位
差信号の強度に従いパルス信号のピーク値は変化し、検
出電位差信号の位相が反転した場合にはピーク値の正負
が逆転する。
【0018】実際に2電極により検出される電位差信号
は鋼管及び地中を伝播した信号であり、伝播時に伝播経
路の周波数特性(低周波帯の減衰)の影響により波形に
は歪みが生じ、鋼管に印加された信号とは波形が異な
り、その相関処理結果も同様に波形に歪みを生じ、自己
相関関数も本来の正負単一のパルスから正負の値を有す
るパルス信号となるが、これも検出電位差信号の強度、
位相の変化に伴いその強度(パルスの振幅)、位相(信
号の正負)が変化する。
【0019】そして、埋設塗覆装鋼管に損傷が存在する
場合、損傷より流出した電流により地表面には損傷から
の距離が最小となる損傷直上が最大となり、その周辺で
減少する局所的な電位分布が生成され、地表面の2点間
の位置を損傷の直上部を通る線上を走査すると、各電極
と損傷の距離が等しくなる損傷直上部では2電極間の電
位差は0となり、その前後では電位差の位相が逆転する
ので、相関処理結果も同様にそのパルスのピーク値(振
幅)が0となりその前後でパルスの正負(位相)が反転
する。
【0020】そこで、相関処理の結果得られる正負の値
を有するパルス信号波形に存在する正または負のピーク
点のうち絶対値が最大の第1のピーク点と、第1のピー
ク点とは正負が逆なピーク点の中で絶対値が最大の第2
のピーク点を検出することにより、電極の移動による検
出電位差の変化に伴うパルス信号波形(第1及び第2の
ピーク点)の値の変化を連続的に観察すると、第1及び
第2のピーク点の値が同時に正負逆転し、交差する位置
は検出電位差信号の強度が0となり、その位相が反転す
る位置であるので、損傷を検出し、その位置を特定する
ことができる。
【0021】また、第2の発明、第4の発明では、埋設
塗覆装鋼管と大地との間に印加する信号として、擬似ラ
ンダム信号により、擬似ランダム信号のクロック周波数
と同一のクロック周波数を有する正弦波を位相変調した
信号を利用し、地表面に設置した2電極により検出した
信号と鋼管に印加した信号と同一の信号との相関処理を
行うと、その相関関数はパルス信号となるがそのパルス
波形は正の主パルスと負の副パルスから構成される。
【0022】また、この信号は擬似ランダム信号に比
べ、信号の低周波帯域成分が減少した信号となるので、
鋼管及び地中を伝播した信号であり、伝播時に伝播経路
の周波数特性(特に低周波帯の減衰)の影響を受け難い
ので、常に正負により構成されるパルス信号が得られる
ので、相関信号の強度、位相の変化の計測を安定して行
うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は本発明に実施の形態にかか
る埋設塗覆装鋼管の塗膜損傷検出装置の構成を示す図で
ある。図において、1は擬似ランダム信号発生器、2は
埋設塗覆装鋼管、3はターミナル、4は接地極、5は電
極、6は信号処理装置、7は埋設塗覆装鋼管2の塗膜損
傷部である。図2は信号処理装置6の出力例を示す図で
ある。
【0024】次に、この実施の形態の塗膜損傷検出の動
作について説明する。まず、埋設塗覆装鋼管2からのタ
ーミナル3と接地極4との間に、擬似ランダム信号発生
器1により発生させた擬似ランダム信号を印加し、埋設
塗覆装鋼管2中に電流を流入させる。
【0025】また、この実施の形態では、擬似ランダム
信号発生器1として、フィードバックループを有するシ
フトレジスタにより構成されるM系列信号発生器を使用
している。また、実際に信号の印加にあたっては、埋設
塗覆装鋼管2中への流入電流を調整するためにアンプを
使用している。
【0026】また、ここでは、440Hzの周波数のM系
列信号を埋設塗覆装鋼管2に印加し、地表面に一定間隔
で設置した電極5により、埋設塗覆装鋼管2の塗膜損傷
部7から地中に流出する電流により生成される電位分布
による地表面の電位差を検出することによって、塗膜損
傷検出を行っている。
【0027】この実施の形態では、2つの電極5を埋設
塗覆装鋼管2の管軸方向に電極を配置し、各電極間の間
隔を1mとした。また、検出された地表面電位差信号は
信号処理装置6に入力され、信号処理装置6により検出
信号と参照信号(擬似ランダム信号)との相関処理を行
う。
【0028】ここで、信号処理装置6における処理につ
いて説明する。実際の塗膜損傷検出として、地表面に設
置した電極5を走査し、電極5の走査に伴う電位差信号
の変化を計測し、信号処理装置6により電位差信号の変
化に対応した相関処理結果を得ることになるが、塗膜損
傷部7からの電流に起因する電位差信号が検知された場
合には、その相関処理結果は擬似ランダム信号の自己相
関となり、繰返しパルス信号が得られる。
【0029】そして、信号処理装置6では相関処理結果
中の最大値と最小値を示すピーク点を検出し、その絶対
値の大きいほうを第1のピーク値、小さいほうを第2の
ピーク値として、電極の走査に伴う各ピーク点の値を電
気信号として出力する。そして、この実施の形態では、
信号処理装置6からの第1及び第2のピーク点に関する
出力をチャート記録装置などにより、連続して記録する
ことにより第1、第2のピーク点の変化を容易に確認で
きるようにしている。
【0030】そして、図2に示すような、信号処理装置
6からの出力信号に基づいた記録により、第1及び第2
のピーク点の値が同時に正負逆転し、交差する位置は、
電極5による検出電位差信号が最小(0)となり、その
前後で電位差信号の位相が反転する位置を示している。
【0031】そして、この位置が、塗膜損傷部7上部の
電位分布が最大となる位置を示しており、この位置を埋
設塗覆装鋼管2の塗膜損傷部7とすることにより、塗膜
損傷検出を行う。この実施の形態では、信号処理装置6
による相関処理結果に基づいて、第1及び第2のピーク
点の値が同時に正負逆転し、交差する位置を埋設塗覆装
鋼管2の塗膜損傷位置とすることにより、安定に、かつ
確実な塗膜損傷検出を行うことが可能となる。
【0032】なお、この実施の形態では、埋設塗覆装鋼
管2に印加する擬似ランダム信号としては、+又は−の
矩形パルスの連続により構成される信号を使用する例で
説明したが、図3に示すような擬似ランダム信号により
位相変調を行った正弦波を使用してもよい。
【0033】この場合、検出電位差信号の相関処理にお
ける参照信号としては埋設塗覆装鋼管2に印加したもの
と同一の擬似ランダム信号により位相変調された正弦波
信号を使用することも可能であり、このとき、相関処理
結果は図3に示すような+及び−のパルスにより構成さ
れた信号となる。そして、擬似ランダム信号により位相
変調された正弦波を使用した場合には信号の伝播経路
(鋼管、地中)の伝播特性(周波数低域カット)の影響
を受けず安定して波形の相関処理結果を得ることが可能
となる。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、地中に埋
設された埋設塗覆装鋼管と大地との間に擬似ランダム信
号を印加することにより、埋設塗覆装鋼管内に電流を流
し、管軸に沿った位置にある2点間の電位差をその2点
を移動させながら順次検出し、その検出した信号と、埋
設塗覆装鋼管に印加した擬似ランダム信号と同一の参照
信号との相関処理を行うことにより地表面の電位差の変
化を計測し、相関処理の結果得られる波形中のパルス状
のピーク点のうち絶対値が最大の第1のピーク点と、第
1のピーク点とは正負が逆なピーク点の中で絶対値が最
大の第2のピーク点を検出し、電極の移動による検出電
位差の変化に伴う第1及び第2のピーク点の値の変化を
連続的に観察し、第1及び第2のピーク点の値が同時に
正負逆転し、交差する位置を損傷位置とすることによ
り、埋設塗覆装鋼管の塗膜損傷の位置を検出するように
したので、安定に、かつ確実な塗膜損傷検出を行うこと
ができるという効果を有する。
【0035】また、地中に埋設された埋設塗覆装鋼管と
大地との間に擬似ランダム信号により、擬似ランダム信
号のクロック周波数と同一のクロック周波数を有する正
弦波を位相変調した信号を印加することにより、埋設塗
覆装鋼管内に電流を流し、管軸に沿った位置にある2点
間の電位差をその2点を移動させながら順次検出し、そ
の検出した信号と、埋設塗覆装鋼管に印加した信号と同
一の参照信号との相関処理を行うことにより地表面の電
位差の変化を計測し、相関処理の結果得られる波形中の
パルス状のピーク点のうち絶対値が最大の第1のピーク
点と、第1のピーク点とは正負が逆なピーク点の中で絶
対値が最大の第2のピーク点を検出し、電極の移動によ
る検出電位差の変化に伴う第1及び第2のピーク点の値
の変化を連続的に観察し、第1及び第2のピーク点の値
が同時に正負逆転し、交差する位置を埋設塗覆装鋼管の
損傷位置とすることにより、埋設塗覆装鋼管の塗膜損傷
の位置を検出するようにしたので、伝播経路(鋼管、地
中)の伝播特性(周波数低域カット)の影響を受けず安
定して波形の相関処理結果を得ることができるという効
果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に実施の形態にかかる埋設塗覆装鋼管の
塗膜損傷検出装置の構成を示す図である。
【図2】信号処理装置6の出力例を示す図である。
【図3】擬似ランダム信号により位相変調を行った正弦
波を使用する例を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 擬似ランダム信号発生器 2 埋設塗覆装鋼管 3 ターミナル 4 接地極 5 電極 6 信号処理装置 7 塗膜損傷部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−239267(JP,A) 特開 昭63−191049(JP,A) 特開 平2−297089(JP,A) 特開 平11−118768(JP,A) 特開 平11−160281(JP,A) 長棟章生,手塚浩一,M系列信号パル ス圧縮方式地中探査レーダ,計測自動制 御学会論文集,1994年,Vol.30,N o.10,第1151−1157頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/00 - 27/24 G01N 27/72 - 27/90 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地中に埋設された埋設塗覆装鋼管と大地
    との間に擬似ランダム信号を印加することにより、前記
    埋設塗覆装鋼管内に電流を流し、管軸に沿った位置にあ
    る2点間の電位差をその2点を移動させながら順次検出
    し、その検出した信号と、前記埋設塗覆装鋼管に印加し
    た擬似ランダム信号と同一の参照信号との相関処理を行
    うことにより地表面の電位差の変化を計測し、 前記相関処理の結果得られる波形中のパルス状のピーク
    点のうち絶対値が最大の第1のピーク点と、第1のピー
    ク点とは正負が逆なピーク点の中で絶対値が最大の第2
    のピーク点を検出し、前記電極の移動による検出電位差
    の変化に伴う第1及び第2のピーク点の値の変化を連続
    的に観察し、第1及び第2のピーク点の値が同時に正負
    逆転し、交差する位置を損傷位置とすることにより、前
    記埋設塗覆装鋼管の塗膜損傷の位置を検出することを特
    徴とする塗膜損傷検知方法。
  2. 【請求項2】 地中に埋設された埋設塗覆装鋼管と大地
    との間に擬似ランダム信号により、擬似ランダム信号の
    クロック周波数と同一のクロック周波数を有する正弦波
    を位相変調した信号を印加することにより、前記埋設塗
    覆装鋼管内に電流を流し、管軸に沿った位置にある2点
    間の電位差をその2点を移動させながら順次検出し、そ
    の検出した信号と、前記埋設塗覆装鋼管に印加した信号
    と同一の参照信号との相関処理を行うことにより地表面
    の電位差の変化を計測し、 前記相関処理の結果得られる波形中のパルス状のピーク
    点のうち絶対値が最大の第1のピーク点と、第1のピー
    ク点とは正負が逆なピーク点の中で絶対値が最大の第2
    のピーク点を検出し、前記電極の移動による検出電位差
    の変化に伴う第1及び第2のピーク点の値の変化を連続
    的に観察し、第1及び第2のピーク点の値が同時に正負
    逆転し、交差する位置を埋設塗覆装鋼管の損傷位置とす
    ることにより、前記埋設塗覆装鋼管の塗膜損傷の位置を
    検出することを特徴とする塗膜損傷検知方法。
  3. 【請求項3】 地中に埋設された埋設塗覆装鋼管と大地
    との間に擬似ランダム信号を印加し、前記埋設塗覆装鋼
    管内に電流を流す擬似ランダム信号発生器と、 前記埋設塗覆装鋼管の管軸に沿った位置にある2点間の
    電位差を移動しながら順次検出する電極と、 前記電極で検出された信号と、前記埋設塗覆装鋼管に印
    加した擬似ランダム信号と同一の参照信号との相関処理
    を行うことにより地表面の電位差の変化を計測し、前記
    相関処理の結果得られる波形中のパルス状のピーク点の
    うち絶対値が最大の第1のピーク点と、第1のピーク点
    とは正負が逆なピーク点の中で絶対値が最大の第2のピ
    ーク点を検出し、前記電極の移動による検出電位差の変
    化に伴う第1及び第2のピーク点の値の変化を連続的に
    観察し、第1及び第2のピーク点の値が同時に正負逆転
    し、交差する位置を損傷位置とすることにより、前記埋
    設塗覆装鋼管の塗膜損傷の位置を検出する信号処理装置
    とを備えることを特徴とする埋設塗覆装鋼管の塗膜損傷
    検出装置。
  4. 【請求項4】 地中に埋設された埋設塗覆装鋼管と大地
    との間に、擬似ランダム信号により、擬似ランダム信号
    のクロック周波数と同一のクロック周波数を有する正弦
    波を位相変調した信号を印加し、前記埋設塗覆装鋼管内
    に電流を流す擬似ランダム信号発生器と、 前記埋設塗覆装鋼管の管軸に沿った位置にある2点間の
    電位差を移動しながら順次検出する電極と、 前記電極で検出された信号と、前記埋設塗覆装鋼管に印
    加した信号と同一の参照信号との相関処理を行うことに
    より地表面の電位差の変化を計測し、前記相関処理の結
    果得られる波形中のパルス状のピーク点のうち絶対値が
    最大の第1のピーク点と、第1のピーク点とは正負が逆
    なピーク点の中で絶対値が最大の第2のピーク点を検出
    し、前記電極の移動による検出電位差の変化に伴う第1
    及び第2のピーク点の値の変化を連続的に観察し、第1
    及び第2のピーク点の値が同時に正負逆転し、交差する
    位置を損傷位置とすることにより、前記埋設塗覆装鋼管
    の塗膜損傷の位置を検出する信号処理装置とを備えるこ
    とを特徴とする埋設塗覆装鋼管の塗膜損傷検出装置。
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長棟章生,手塚浩一,M系列信号パルス圧縮方式地中探査レーダ,計測自動制御学会論文集,1994年,Vol.30,No.10,第1151−1157頁

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