JP3364024B2 - コンクリートスラブ用埋込材 - Google Patents

コンクリートスラブ用埋込材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコンクリートスラブ用埋
込材に関し、特に、コンクリートスラブ内部への電気配
管などの設備配管の工事を、容易にかつコンクリートス
ラブの断面欠損をほとんど招くことなしに行うことを可
能としたコンクリートスラブ用埋込材に関する。
【0002】
【従来の技術】最近のコンクリート系集合住宅の床構造
体は経済性の観点から直床、直天井仕上げが一般的とな
っており、種々の設備配管はコンクリートスラブ内部に
直接埋設されるようになっている。一方、コンクリート
スラブの施工法として、軽量化、遮音効果を向上させる
目的で、図5に示すように、合成樹脂発泡成形品、例え
ば発泡ポリスチレンによる成形品からなる内部に中空部
Sを持つ埋込材1をコンクリート基板2が未硬化の養生
過程中に該基板2上に配設するとともに係止具3を用い
て埋込材1をコンクリート基板2に定着させ、コンクリ
ート基板2の固化によって埋込材1をコンクリート基板
2と連結固定させることにより中空コンクリートスラブ
用基板を作成し、このコンクリートスラブ用基板を建築
施工現場に搬入して躯体の梁間に配置した後に現場打ち
コンクリートの打設を行いコンクリートスラブを構築す
る施工法が広く行われている。
【0003】図6、図7は埋込材1の一例を示してお
り、天板部10と側壁部11と中仕切り壁12とを持つ
全体として箱状(矩形状)の形状をなしており、内部に
一方を解放した比較的大きな底面積を持つ複数の中空部
Sを有している(特公昭57−47008号公報など参
照)。この中空部Sは埋込材の軽量化及び材料節減の目
的から設けられる。
【0004】上記のような埋込材1を用いたコンクリー
トスラブにおいて設備配管の埋設工事を行うに当たって
は、埋込材1はそのままの形状を保持することを前提と
して、すなわち、埋込材1を部分的に破断したりあるい
は切除したりすることなく配管作業が行われる。その理
由は、埋込材を破断あるいは部分的に切除した場合、そ
の破断面あるいは切除面が前記比較的大きな容積を持つ
中空部Sに位置する確率は極めて高いものとなり、その
ままの状態で現場打ちコンクリートを打設すると、その
開放面から中空部内に現場打ちコンクリートが侵入して
その部分の重量を過大化し、コンクリートスラブの軽量
化という初期の目的を達成しがたくするばかりでなく、
コンクリートスラブの断面欠損を生じかねないことによ
る。
【0005】そのために、図8に示すように埋込材1と
埋込材1の間に形成される現場打ちコンクリート充填用
空間部SSに沿って電気配管、電話配管のような設備配
管Pは配置され、その上から現場打ちコンクリートが打
設される。その結果、目標の2地点間に配管するのに迂
回路を取ることが必然となり、本来必要とされる距離以
上の配管距離が必要となり、また、配管が占める容積だ
け打設されるコンクリート量が低減する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】コンクリートスラブ中
に埋設すべき設備配管の本数が少ない場合には、配管距
離の増大が施工コストに与える影響は小さく格別の問題
提起はなされなかった。また、埋込材と埋込材の間の現
場打ちコンクリート充填用空間部に設備配管を配置して
その上から現場打ちコンクリートを打設しても、打設コ
ンクリートは該空間内に密に行きわたることができ、打
設コンクリートの量の減少も少ないことから、コンクリ
ートスラブに顕著な断面欠損を引き起こすこともなかっ
た。
【0007】しかしながら、近年施工されるコンクリー
ト系集合住宅においては従来の電気や電話用の設備配管
に加えて、衛星放送や有線放送などのための配管、ホー
ムセキュリティ設備用配線のための配管、さらには給
水、給湯用配管など種々の種類の設備配管をコンクリー
トスラブ中に埋設するようになってきており、さらに、
各部屋ごとにそれぞれのコンセントを配設する傾向にあ
ることから、設備配管の必要分岐数も増大し配管距離も
増大している。
【0008】そのために、図8に示すように、コンクリ
ート充填用空間部SSには多数本の設備配管Pが配置さ
れることとなり、その結果、該空間部SS内において現
場打ちコンクリートが密に侵入せず配管Pと配管Pとの
間に空隙が形成されたり、また、打設されるコンクリー
トの量そのものも相当量低減することから、それがコン
クリートスラブの断面欠損として問題視されてきてい
る。また、配管の存在により現場打ちコンクリートとコ
ンクリート基板との結合が不十分となりそのことからも
コンクリートスラブの強度低下を生起しかねない。さら
に、多数本の設備配管を枡目状に形成されるコンクリー
ト充填用空間部を迂回しながら配置していくことは多く
の作業を必要とすると共に、それに伴う配管距離の増大
が施工コストに無視できない影響を与えている。
【0009】本発明は、合成樹脂発泡成形品からなる埋
込材を内部に持つコンクリートスラブに多数本の施設配
管を埋設する際に生じている上記のような不都合を解消
することを目的としており、より具体的には、上記のよ
うな埋込材を持つコンクリートスラブの施工時に、施設
配管の敷設用通路を任意の方向に開設することを可能と
し、それにより、施設配管の敷設作業を容易とすると同
時に、多数本の施設配管が同じ場所に配置されるのを回
避してコンクリートスラブの断面欠損が生じるのを回避
し、かつ、配管距離を最短とすることも可能としたスラ
ブ用埋込材を得ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決しかつ
目的を達成するために、本発明は基本的に、コンクリー
ト基板に定着させる合成樹脂発泡成形品からなる埋込材
であって、該埋込材にはコンクリートスラブ内部に敷設
される施設配管の径とほぼ等しい幅あるいはそれよりも
狭い幅を持つ中空部が底面側のみを開放した状態で多数
形成されており、かつ、中空部と中空部との仕切り壁は
4周の側壁よりも薄く形成されていることを特徴とする
コンクリートスラブ用埋込材を開示する。
【0011】前記中空部の平面視での形状は任意であ
り、ハニカム形状、円形または楕円形状、矩形または菱
形状などであってよい。平面視が円形または楕円形状の
場合に仕切り壁の厚みに薄い部分と厚い部分が生じる
が、該中空部を千鳥状に配置することにより、仕切り壁
の厚みをほぼ均一にすることが可能となる。また、前記
仕切り壁が埋込材の4周の側壁に対して傾斜する方向に
実質的に連続して形成されるように中空部の配置及び形
状を定めるようにしてもよく、その場合には、より効果
的に配管作業を行うことができる。さらに、仕切り壁の
厚みは、配管作業の容易性の観点から、座屈しないこと
を条件にできるだけ薄く設計することが推奨される。
【0012】なお、埋込材の設計に際しては、当該埋込
材が用いられる施工現場でのコンクリートスラブの設計
値及び敷設される施設配管の寸法を考慮にいれて中空部
の最適な幅寸法及び仕切り壁の厚みを定める。仕切り壁
の厚みは当該コンクリートスラブの設計値での荷重に耐
えることを条件に薄いものとされるが、5mm〜10m
m程度の厚みであれば、現在の法的基準を満たすコンク
リートスラブ用の埋込材として十分に使用できる。ま
た、コンクリートスラブに埋設する施設配管は通常15
mmφ〜50mmφのものが用いられており、従って、
最大幅約50mm程度の中空部を持つものとすることは
望ましい態様である。さらに、中空部内に滞留しがちな
水分あるいはコンクリート養生時の蒸気を外部に排出す
るために、水抜き用の切欠きを仕切り壁及び側壁の底面
側端部位置に必要に応じて形成しておくことも好ましい
態様である。
【0013】
【作 用】本発明によるコンクリートスラブ用埋込材
は、従来のこの種の埋込材とは異なり、設備配管の埋設
工事を行うに当たっては、埋込材を部分的に破断したり
あるいは積極的に切除することを前提として用いられ
る。例えば、施工建造物の床構造上、ある施設配管は特
定の埋込材の上を斜め方向に敷設することが作業効率的
にも最適であると判断される場合には、当該施設配管が
入り込むのに必要な幅及び深さだけ埋込材をその配管方
向に切除して、施設配管埋設用の空間を埋込材に積極的
に形成する。
【0014】従来の埋込材においては、埋込材に設けら
れる中空部はその一つ一つが大きな容積であり、前記の
ように配管埋設用の空間を配管が入り込めるだけの幅と
して切除したとしても、その切除面から多くの量のコン
クリートが中空部の空間内に侵入し、コンクリートスラ
ブとしての機能を低下させる。しかるに、本発明による
埋込材において、中空部はその幅がコンクリートスラブ
内部に敷設される施設配管の径とほぼ等しい幅あるいは
それよりも狭い幅となっており、個々の中空部の容積は
きわめて小さい。そのために、埋込材の一部を切除する
ことにより複数の中空部に開放面が形成されたとして
も、その開放面から中空部内に侵入する現場打ちコンク
リートの量を許容し得る範囲、すなわち、コンクリート
スラブの機能低下を生起しない程度の範囲に抑えること
ができる。
【0015】さらに、本発明の埋込材において、中空部
と中空部との仕切り壁は施工時に負荷される押圧力に耐
えることを条件に側壁よりも薄く形成される。それによ
り、埋込材に形成される多数の中空部の合計容積を従来
の埋込材の中空部の持つ合計容積と等しくすることも可
能であり、従来品と同程度の軽量化及び材料節減が達成
される。また、仕切り壁が薄く形成されることにより、
埋込材の部分的破断作業あるいは切除作業を容易に行う
ことが可能となる。
【0016】作業効率上、施設配管の敷設方向を矩形状
の床面に対して斜め方向とすることが好ましい場合が多
いことは経験的に知られている。従って、本発明の埋込
材において、中空部と中空部との仕切り壁を埋込材の4
周の側壁の方向に対して傾斜する方向に実質的に連続し
ておくことにより、配管用の空間をより効率的にかつよ
り容易に形成することができる。
【0017】本発明のコンクリートスラブ用埋込材は、
従来の埋込材と同様に、コンクリート基板上に定着され
てコンクリートスラブ基板が構成され、該コンクリート
スラブ基板が施工現場に搬入されて所定位置に設置され
る。そして、施設配管の配管作業を必要としない場合に
は、従前と同じ手順及び方法により作業を行い現場打ち
コンクリートを打設してコンクリートスラブを構築す
る。
【0018】配管を行う場合には、前記のようにして埋
込材に必要な配管用の通路を埋込材の一部を切除するこ
とにより開設し、そこに配管を敷設する。必要に応じ
て、複数本の施設配管を同じ通路空間内に敷設してもよ
い。配管の都合によっては、埋込材の一部を破断して除
去することも可能である。そのような作業を反復するこ
とにより、配管作業は終了する。
【0019】本発明によるコンクリートスラブ用埋込材
を持つコンクリートスラブ用基板配置面への配管作業は
上記のようにして行われる。それにより、施設配管はそ
の本数の多寡にかかわらず、その配管距離を最短とする
ことが可能となり、また、コンクリートスラブ内に分散
配置することも可能となる。その結果、本来コンクリー
トが充填されるべき埋込材と埋込材との間の空間部へ所
要量のコンクリートを打設することも可能となり、コン
クリートスラブそのものの強度低下を引き起こすことな
く、配管作業を終えることができる。また、現場打ちコ
ンクリートとコンクリート基板との一体化不足や該空間
部内での施設配管に起因する空隙の発生も回避できる。
その結果、施設配管の増加に伴うコンクリートスラブの
断面欠損の問題は確実に解決される。
【0020】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明をより詳細に説
明する。図1、図2は本発明によるコンクリートスラブ
用埋込材1の一実施例を示す斜視図であり、図6、図7
に示した従来知られた埋込材と同様に、全体として合成
樹脂発泡体により成形されており、天板10と側壁11
とを有し、側壁11には埋込材1をコンクリート基板に
定着するための係止具3(図示されない)用の空間が形
成されている。また、底面側のみを開放した状態で多数
の中空部20が形成されており、各中空部20は仕切り
壁12により区画されている。
【0021】この実施例の埋込材1において、中空部2
0はその平面視での形状がハニカム形状をなしており、
かつ、その幅W(図3参照)は当該埋込材が用いられる
コンクリートスラブ内部に敷設される施設配管の径とほ
ぼ等しい幅かあるいはそれよりも狭い幅とされる。通常
の建築現場に使用される配管は径が40mm程度であ
り、この実施例での中空部の幅Wも約40mm程度ある
いはそれよりも狭いものとされる。通常使用されている
この種の埋込材の場合に、中空部は200mm×100
mm程度の低面積を持つものであるが、本発明における
埋込材では中空部20の底面積はほぼ40mm×40m
m程度あるいはそれ以下のものであり、低面積において
ほぼ1/12〜1/13以下のものとされる。
【0022】仕切り壁12の厚さは施工時に負荷される
押圧力に耐えることを条件に側壁11の厚さよりも十分
に薄いものとされる。通常使用されているこの種の埋込
材において側壁と仕切り壁とはほぼ同じ厚みとされ、2
5mm〜15mm程度となっているが、本発明者の実験
によれば、同じ素材でかつ同じ大きさの埋込材の場合
に、仕切り壁11の厚みは5mm〜10mm程度の厚み
で実用上支障なく施工可能であった。従って、側壁の厚
みを従来のものと同じ厚みとする場合に、仕切り壁11
の厚みはその約2/3〜1/5程度とされる。
【0023】上記の範囲に中空部20の低面積と仕切り
壁11の厚みの値を定めることにより、埋込材に形成さ
れる多数の中空部20の合計容積を従来の埋込材の中空
部Sの持つ合計容積と等しくすることが可能であり、埋
込材として従来品と同程度の軽量化及び材料節減が達成
される。また、仕切り壁を薄く形成することにより、埋
込材の部分的破断作業あるいは切除作業を容易に行うこ
とが可能となる。
【0024】この実施例による埋込材1は従来知られた
方法によりコンクリート基板上に所定間隔をおいて定着
されてコンクリートスラブ用基板が製造される。さら
に、そのコンクリートスラブ用基板を図8に示すように
コンクリート建造物の梁間に配置して現場打ちコンクリ
ートを打設することにより、従来と同様にコンクリート
スラブが構築される。
【0025】梁間に配置したコンクリートスラブ用基板
に対して施設配管を敷設する際に、図8に示すように現
場打ちコンクリート充填用空間部SSに沿って配置する
ことも可能であるが、本発明による埋込材を用いる場合
には、前記したように、適宜の工具を用いて積極的に埋
込材1の所要箇所を切除し、施設配管用通路を埋込材内
に開設しながら行う。任意の場所を任意の方向に切除し
たとしても、本発明による埋込材の中空部20の一個一
個は底面積が小さいものであり、コンクリート打設時に
切除された中空部20の空間内に侵入するコンクリート
量は従来のものと比較して大きく低減されることは理解
されよう。それにより、コンクリートスラブの断面欠損
や過重量を招くことなく、迂回路を取ることもなく、し
かも、高い作業効率での配管敷設作業を行うことができ
る。
【0026】図1〜図3のものでは中空部の平面視の形
状がハニカム状とされる。それにより多くの切除方向に
適切に対応することが可能であるが、成形金型の製造に
幾分困難性を伴う。特に図示しないが、金型の設計を考
慮すれば、中空部の平面視での形状を円形または楕円形
状、矩形または菱形状等にしてもよい。平面視が円形ま
たは楕円形状の場合には仕切り壁の厚みに薄い部分と厚
い部分が生じる。その場合には、中空部を千鳥状に配置
することにより、仕切り壁の厚みをほぼ均一にすること
が可能となる。また、前記のように、施設配管の敷設方
向を矩形状の床面に対して斜めの方向とするが好ましい
場合が多いことは経験的に知られている。従って、本発
明の埋込材において、仕切り壁を埋込材の4周の側壁の
方向(すなわち、矩形状の床面の側縁の方向)に対して
傾斜する方向に実質的に連続しておくことにより、埋込
材の切除作業が容易となり同時に配管用の空間をより効
率的にかつより容易に形成することができる。
【0027】図4は本発明によるコンクリートスラブ用
埋込材の他の実施例を示している。この実施例では、側
壁11及び仕切り壁12の底面部分に中空部20を外部
に対して連通するための切欠き30を形成した点で、図
1〜図3に示した埋込材と構成を異にしている。この埋
込材においては、コンクリートスラブ用基板の製造過程
での蒸気養生中もしくはコンクリートスラブ施工時に埋
込材の割れ目などから埋込材1とコンクリート基板2と
で囲まれた中空部20内に浸入した蒸気や水分を、該開
孔30を通して外部に排出することが可能となることか
ら、蒸気熱によって埋込材1が変形すること、蒸気養生
工程終了後もこの蒸気が水滴となって残り埋込材1設置
部分のコンクリートの乾燥を遅らせること、埋込材1に
生じた割れから侵入した水分が中空部内に長時間保持さ
れること、などの不都合が改善される。
【0028】特に図示しないが、埋込材の厚さ方向に貫
通する貫通孔を設けるようにしてもよい。それにより、
現場打ちコンクリートの打設時での埋込材の浮き上がり
が確実に回避されるとともに、コンクリートスラブとし
ての防振、防音性もさらに向上する効果がもたらされ
る。
【0029】なお、上記の説明では埋込材の全体形状が
矩形状箱型のものとして説明したが、埋込材の全体形状
が矩形状箱型であることは必ずしも必須でないことは理
解されよう。例えば、天板部10の断面形状あるいは全
体の断面形状が斜面をなすものあるいは上に凸となった
曲面をなすもであってもよく、このような形状の場合に
は現場打ちコンクリートの水捌けが良好となり、例えば
寒冷地などにおいて凍結による硬化不良や埋込材の浮き
上がりが生じるのを有効に防止することができる。さら
に、天板部10と側壁部11との接続部の形状を鋭角な
接続ではなく滑らかな曲線による接続のものしてしもよ
く、それにより、現場打ちコンクリートとのなじみをよ
くすることができる。
【0030】
【発明の効果】上記の記載から明らかなように、本発明
によるコンクリートスラブ用埋込材によれば、コンクリ
ートスラブ構築時の施設配管の敷設を、コンクリートス
ラブに断面欠損や過重量を招くことなく、かつ、コンク
リートスラブ用埋込材を積極的に切除して配管用の通路
を任意に設定しながら行うことができるので、作業性が
向上すると共に配管の不必要な迂回を回避でき、配管距
離の増大に伴う施工コストの高騰も回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるコンクリートスラブ用埋込材の底
面側斜視図。
【図2】図1に示すコンクリートスラブ用埋込材の上面
側斜視図。
【図3】図2のIII-III 線による断面図。
【図4】コンクリートスラブ用埋込材の他の実施例底の
面側斜視図。
【図5】従来のコンクリートスラブ用基板の概略を示す
断面図。
【図6】従来の埋込材の上面側斜視図。
【図7】従来の埋込材を底面側斜視図。
【図8】コンクリートスラブ用基板に対して施設配管を
配置した状態を説明する図。
【符号の説明】
1…埋込材、10…天井、11…側壁、12…仕切り
壁、20…中空部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート基板に定着させる合成樹脂
    発泡成形品からなる埋込材であって、該埋込材にはコン
    クリートスラブ内部に敷設される施設配管の径とほぼ等
    しい幅あるいはそれよりも狭い幅を持つ中空部が底面側
    のみを開放した状態で多数形成されており、かつ、中空
    部と中空部との仕切り壁は4周の側壁よりも薄く形成さ
    れており、かつ、前記仕切り壁は4周の側壁に対して傾
    斜する方向に実質的に連続して形成されていることを特
    徴とするコンクリートスラブ用埋込材。
  2. 【請求項2】 前記仕切り壁の厚みは前記側壁の厚みの
    約2/3〜1/5であることを特徴とする請求項1記載
    のコンクリートスラブ用埋込材
  3. 【請求項3】 前記仕切り壁及び前記側壁にはその底面
    側端部位置に切欠きが形成されていることを特徴とする
    請求項1又は2記載のコンクリートスラブ用埋込材。
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