JP3363824B2 - スピーカ装置 - Google Patents
スピーカ装置Info
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- JP3363824B2 JP3363824B2 JP09312499A JP9312499A JP3363824B2 JP 3363824 B2 JP3363824 B2 JP 3363824B2 JP 09312499 A JP09312499 A JP 09312499A JP 9312499 A JP9312499 A JP 9312499A JP 3363824 B2 JP3363824 B2 JP 3363824B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピーカに音響管
を接続して構成されるスピーカ装置に関し、特にスピー
カの音波放射方向に対して音響管の導波方向が傾斜した
スピーカ装置に関するものである。
を接続して構成されるスピーカ装置に関し、特にスピー
カの音波放射方向に対して音響管の導波方向が傾斜した
スピーカ装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】テレビジョン受像機においては、図８に
示す様にキャビネット(１)内にブラウン管(２)が収容さ
れ、キャビネット(１)とブラウン管(２)の間に生じたデ
ッドスペースを利用して、スピーカ(４)を音響管(５)に
接続した左右一対のスピーカ装置(３)を配置し、各スピ
ーカ(４)から放射される音波は、スピーカ(４)に接続し
た音響管(５)によってキャビネット(１)の前面まで導く
ことが行われている。
示す様にキャビネット(１)内にブラウン管(２)が収容さ
れ、キャビネット(１)とブラウン管(２)の間に生じたデ
ッドスペースを利用して、スピーカ(４)を音響管(５)に
接続した左右一対のスピーカ装置(３)を配置し、各スピ
ーカ(４)から放射される音波は、スピーカ(４)に接続し
た音響管(５)によってキャビネット(１)の前面まで導く
ことが行われている。
【０００３】一方、近年のテレビジョン受像機の大型化
に伴って、スピーカ(４)には、より高音質が得られる大
口径化が望まれている。そこで、スピーカ(４)の大口径
化によるキャビネット(１)のさらなる大型化を防ぐため
に、図９に示すようにスピーカ(４)をキャビネット(１)
の前面に対して斜め横向きに配置して、音響管(５)と接
続する方法が考えられている。
に伴って、スピーカ(４)には、より高音質が得られる大
口径化が望まれている。そこで、スピーカ(４)の大口径
化によるキャビネット(１)のさらなる大型化を防ぐため
に、図９に示すようにスピーカ(４)をキャビネット(１)
の前面に対して斜め横向きに配置して、音響管(５)と接
続する方法が考えられている。
【０００４】斯かる方法は、キャビネットの横幅抑制に
有効であるが、音質面においては、良好な音質が得られ
る構造とは言えない。即ち、図９に示した構造において
は、スピーカ(４)から発せられ、音響管(５)内を導波し
てキャビネット(１)の前方に向かっていた音波は、音響
管(５)の開口端における音響インピーダンスの急激な変
化によって、その一部が反射される。開口端で反射され
た音波は、音響管(５)内を戻り、さらに反対側の閉止端
で反射されることで、音響管(５)の全長に依存する波長
の定在波となる。斯かる定在波は、音圧周波数特性に激
しいピークとディップを引き起こし、音響特性を悪化さ
せる原因となる。また、音響インピーダンスの急激な変
化による音響特性の悪化は、スピーカ振動板の凹形状に
よってスピーカ出口においても生じる。
有効であるが、音質面においては、良好な音質が得られ
る構造とは言えない。即ち、図９に示した構造において
は、スピーカ(４)から発せられ、音響管(５)内を導波し
てキャビネット(１)の前方に向かっていた音波は、音響
管(５)の開口端における音響インピーダンスの急激な変
化によって、その一部が反射される。開口端で反射され
た音波は、音響管(５)内を戻り、さらに反対側の閉止端
で反射されることで、音響管(５)の全長に依存する波長
の定在波となる。斯かる定在波は、音圧周波数特性に激
しいピークとディップを引き起こし、音響特性を悪化さ
せる原因となる。また、音響インピーダンスの急激な変
化による音響特性の悪化は、スピーカ振動板の凹形状に
よってスピーカ出口においても生じる。
【０００５】斯かる音響インピーダンスの急激な変化に
起因する音響特性の悪化を防止する方法として、例えば
特開平８−３３１６８５号公報等が考えられている。即
ち、図１０及び図１１に示すように、音響管(５)の全長
の約１／３の長さだけ、閉止端から開口端側によった位
置にスピーカ(４)を配置することによって、音響特性に
特に悪影響を与える３／４波長定在波による共振を抑制
すると共に、音響管(５)のスピーカ(４)対面部には、ス
ピーカ(４)側に向かって隆起する円錐台状の隆起部(６)
を設けることによって、スピーカ(４)出口における音響
インピーダンスの急激な変化を緩和するものである。
起因する音響特性の悪化を防止する方法として、例えば
特開平８−３３１６８５号公報等が考えられている。即
ち、図１０及び図１１に示すように、音響管(５)の全長
の約１／３の長さだけ、閉止端から開口端側によった位
置にスピーカ(４)を配置することによって、音響特性に
特に悪影響を与える３／４波長定在波による共振を抑制
すると共に、音響管(５)のスピーカ(４)対面部には、ス
ピーカ(４)側に向かって隆起する円錐台状の隆起部(６)
を設けることによって、スピーカ(４)出口における音響
インピーダンスの急激な変化を緩和するものである。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、図１０及
び図１１に示す従来技術では、高音の周波数帯域におい
て、音響管開口端までに音圧が低下するといった問題が
あった。これは、コーン型スピーカにおいては、高音周
波数帯域の音を発生する位置がスピーカ振動板の中央部
であり、一方、高音周波数帯域の音は指向性が強く、拡
散しにくい特性を持つことから、スピーカ(４)の中央部
から放射される高音波は、対向する隆起部(６)頂部で反
射して戻ることとなり、音響管(５)の開口端方向への反
射、拡散が少ないためと考えられる。
び図１１に示す従来技術では、高音の周波数帯域におい
て、音響管開口端までに音圧が低下するといった問題が
あった。これは、コーン型スピーカにおいては、高音周
波数帯域の音を発生する位置がスピーカ振動板の中央部
であり、一方、高音周波数帯域の音は指向性が強く、拡
散しにくい特性を持つことから、スピーカ(４)の中央部
から放射される高音波は、対向する隆起部(６)頂部で反
射して戻ることとなり、音響管(５)の開口端方向への反
射、拡散が少ないためと考えられる。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスピーカ装
置は、上記課題を解決するため、一端が開口し他端が閉
止した音響管(５)の側面にスピーカ(４)の音波放射部を
その音波放射方向に対して音響管(５)の導波方向が交差
するように接続され、スピーカ(４)から放射された音波
を音響管(５)の開口端まで導くスピーカ装置において、
音響管(５)のスピーカ(４)対向面には隆起部(６)が形成
されると共に、隆起部(６)にはスピーカ(４)の中央部に
対向する部分に音響管(５)の開口端方向に傾斜する傾斜
面を設けたことを特徴とする。
置は、上記課題を解決するため、一端が開口し他端が閉
止した音響管(５)の側面にスピーカ(４)の音波放射部を
その音波放射方向に対して音響管(５)の導波方向が交差
するように接続され、スピーカ(４)から放射された音波
を音響管(５)の開口端まで導くスピーカ装置において、
音響管(５)のスピーカ(４)対向面には隆起部(６)が形成
されると共に、隆起部(６)にはスピーカ(４)の中央部に
対向する部分に音響管(５)の開口端方向に傾斜する傾斜
面を設けたことを特徴とする。
【０００８】
【発明の実施の形態】図１乃至図４は本発明に係るスピ
ーカ装置の一実施例を示し、以下、図面を参照して説明
する。
ーカ装置の一実施例を示し、以下、図面を参照して説明
する。
【０００９】本実施例は、図５に示すように、音響管
(５)の開口端を始点として、キャビネット(１)前面に対
して垂直である音響管(５)前部とブラウン管(２)に沿わ
せて屈曲させた音響管(５)後部とを有している。斯かる
構造では、キャビネット(１)の後部が絞られた形状にで
きるため、部屋の角部に配置し易いデザインとなると共
に、スピーカ(４)の後部がキャビネット(１)に対向する
ため、互いのスピーカ(４)後部から漏れる音の干渉が抑
制され、左右のスピーカ(４)からの音の分離をよくする
ことができる。
(５)の開口端を始点として、キャビネット(１)前面に対
して垂直である音響管(５)前部とブラウン管(２)に沿わ
せて屈曲させた音響管(５)後部とを有している。斯かる
構造では、キャビネット(１)の後部が絞られた形状にで
きるため、部屋の角部に配置し易いデザインとなると共
に、スピーカ(４)の後部がキャビネット(１)に対向する
ため、互いのスピーカ(４)後部から漏れる音の干渉が抑
制され、左右のスピーカ(４)からの音の分離をよくする
ことができる。
【００１０】図１乃至図４において、(４)はコーン型の
スピーカ、(５)は音響管で、音響管(５)は図５に示した
ように屈曲された形状となっており、スピーカ(４)は音
響管(５)の全長の約１／３の長さだけ、閉止端から開口
端側によった位置に配置されている。
スピーカ、(５)は音響管で、音響管(５)は図５に示した
ように屈曲された形状となっており、スピーカ(４)は音
響管(５)の全長の約１／３の長さだけ、閉止端から開口
端側によった位置に配置されている。
【００１１】(６)はスピーカ(４)に対向する音響管(５)
内に設けられた円錐台状の隆起部、(７)は音響管(５)の
開口端方向へ傾斜する傾斜面が形成された凹溝で、スピ
ーカ(４)の中央、即ちスピーカ(４)の高音波放射領域に
対向する隆起部(６)に部分的に設けられている。また、
凹溝(７)は音響管(５)の屈曲部分まで延在して形成され
ている。
内に設けられた円錐台状の隆起部、(７)は音響管(５)の
開口端方向へ傾斜する傾斜面が形成された凹溝で、スピ
ーカ(４)の中央、即ちスピーカ(４)の高音波放射領域に
対向する隆起部(６)に部分的に設けられている。また、
凹溝(７)は音響管(５)の屈曲部分まで延在して形成され
ている。
【００１２】(８)は音響管(５)内に形成された位相整合
器で、スピーカ(４)から発せられ、音響管(５)の開口端
へ向かう音波の音響管(５)中央部と端部での経路差を低
減し、開口端での位相を合わせるように設けられたもの
である。
器で、スピーカ(４)から発せられ、音響管(５)の開口端
へ向かう音波の音響管(５)中央部と端部での経路差を低
減し、開口端での位相を合わせるように設けられたもの
である。
【００１３】而して、本実施例によれば、スピーカ(４)
の中央部から発せられる高音波は、隆起部(６)の頂点で
反射しスピーカ(４)自身に戻ることなく、対向して形成
されている凹溝(７)の傾斜面によって、音響管(５)の開
口端方向に導かれることとなり、音響管(５)内で減衰す
ることなく有効に取り出される。
の中央部から発せられる高音波は、隆起部(６)の頂点で
反射しスピーカ(４)自身に戻ることなく、対向して形成
されている凹溝(７)の傾斜面によって、音響管(５)の開
口端方向に導かれることとなり、音響管(５)内で減衰す
ることなく有効に取り出される。
【００１４】図６に、本実施例のスピーカ装置を木箱に
取り付け、無響室にて音圧周波数特性を測定した結果を
示す。また、図７に、図１１に示した従来例による音圧
周波数特性を同様に測定した結果を示す。図から明らか
なように、従来例で高音の周波数帯域である５０００〜
１００００Ｈｚ付近に現れていた音圧の低下が本実施例
では緩和され、良好な音圧周波数特性が得られているこ
とが分かる。
取り付け、無響室にて音圧周波数特性を測定した結果を
示す。また、図７に、図１１に示した従来例による音圧
周波数特性を同様に測定した結果を示す。図から明らか
なように、従来例で高音の周波数帯域である５０００〜
１００００Ｈｚ付近に現れていた音圧の低下が本実施例
では緩和され、良好な音圧周波数特性が得られているこ
とが分かる。
【００１５】以上の本実施例では、音響管(５)が屈曲し
たタイプのものを示したが、図１１のような音響管(５)
が屈曲していないタイプのものでも、隆起部(６)に本実
施例と同様な傾斜面を形成することによって、高音の音
圧低下を低減することが可能である。
たタイプのものを示したが、図１１のような音響管(５)
が屈曲していないタイプのものでも、隆起部(６)に本実
施例と同様な傾斜面を形成することによって、高音の音
圧低下を低減することが可能である。
【００１６】また、傾斜面は凹溝(７)によって形成され
ることに限定されず、隆起部(６)に更に凸部を設けて形
成する、或いは凹溝と凸部の組み合わせで形成しても良
いことは言うまでもない。
ることに限定されず、隆起部(６)に更に凸部を設けて形
成する、或いは凹溝と凸部の組み合わせで形成しても良
いことは言うまでもない。
【００１７】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明に係るス
ピーカ装置によれば、スピーカに対向して設けられてい
る隆起部のスピーカ中央部に対向する部分に傾斜面を設
けることによって、スピーカから発せられる高音波が音
響管の開放端方向に導かれるので、高音の周波数帯域に
おける音圧低下が緩和され、音圧周波数特性が平坦で良
好なスピーカ装置を実現可能である。
ピーカ装置によれば、スピーカに対向して設けられてい
る隆起部のスピーカ中央部に対向する部分に傾斜面を設
けることによって、スピーカから発せられる高音波が音
響管の開放端方向に導かれるので、高音の周波数帯域に
おける音圧低下が緩和され、音圧周波数特性が平坦で良
好なスピーカ装置を実現可能である。
【図１】本発明に係るスピーカ装置の一実施例を示す斜
視図である。
視図である。
【図２】本発明の一実施例を示す部分斜視図である。
【図３】本発明の一実施例における音響管を示す部分斜
視図である。
視図である。
【図４】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図５】本発明の一実施例をテレビジョン受像機に取り
付けた状態を示す断面図である。
付けた状態を示す断面図である。
【図６】本発明の一実施例の音圧周波数特性を示す特性
図である。
図である。
【図７】第３の従来例の音圧周波数特性を示す特性図で
ある。
ある。
【図８】第１の従来例をテレビジョン受像機に取り付け
た状態を示す断面図である。
た状態を示す断面図である。
【図９】第２の従来例をテレビジョン受像機に取り付け
た状態を示す断面図である。
た状態を示す断面図である。
【図１０】第３の従来例をテレビジョン受像機に取り付
けた状態を示す断面図である。
けた状態を示す断面図である。
【図１１】第３の従来例の断面図である。
１ キャビネット
２ ブラウン管
３ スピーカ装置
４ スピーカ
５ 音響管
６ 隆起部
７ 凹溝
８ 位相整合器
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平８−331685（ＪＰ，Ａ)
特開 平６−197293（ＪＰ，Ａ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
H04R 1/28 310
H04R 1/02 102
H04R 1/30
Claims (2)
- 【請求項１】 一端が開口し他端が閉止した音響管(５)
の側面にスピーカ(４)の音波放射部をその音波放射方向
に対して音響管(５)の導波方向が交差するように接続さ
れ、スピーカ(４)から放射された音波を音響管(５)の開
口端まで導くスピーカ装置において、音響管(５)のスピ
ーカ(４)対向面には隆起部(６)が形成されると共に、隆
起部(６)にはスピーカ(４)の中央部に対向する部分に音
響管(５)の開口端方向に傾斜する傾斜面を設け、該傾斜
面は隆起部に溝部（７）を設けて形成したことを特徴と
するスピーカ装置。 - 【請求項２】 音響管(５)は、その導波方向に沿ってス
ピーカ(４)の接続側と反対方向へ屈曲していることを特
徴とする請求項１記載のスピーカ装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09312499A JP3363824B2 (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | スピーカ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09312499A JP3363824B2 (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | スピーカ装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000287291A JP2000287291A (ja) | 2000-10-13 |
| JP3363824B2 true JP3363824B2 (ja) | 2003-01-08 |
Family
ID=14073784
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP09312499A Expired - Fee Related JP3363824B2 (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | スピーカ装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3363824B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8103035B2 (en) * | 2006-12-22 | 2012-01-24 | Bose Corporation | Portable audio system having waveguide structure |
-
1999
- 1999-03-31 JP JP09312499A patent/JP3363824B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2000287291A (ja) | 2000-10-13 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071025 Year of fee payment: 5 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081025 Year of fee payment: 6 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |