JP3363461B2 - エンジン駆動ヒートポンプの凍結防止制御方法 - Google Patents
エンジン駆動ヒートポンプの凍結防止制御方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガスエンジンなどで圧縮
機を駆動し、冷媒を圧縮・循環させるヒートポンプ式冷
/暖房装置などの凍結防止技術に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から図1に示した構成のエンジン駆
動ヒートポンプが知られている。そして、この種の装置
においては室内熱交換器84の凍結を防止するため、室
内熱交換器84を流れる冷媒の温度を常時監視してお
き、冷房負荷が減少するなどの理由によりエンジン81
の回転数を最低に抑えても冷媒の温度が予め設定した温
度を下回ってくると、アキュームレータ88の入口側冷
媒管1と圧縮機82の出口側冷媒管1との間に設けたバ
イパス弁2または3を開き、圧縮機82によって圧縮さ
れて液化した冷媒の室内熱交換器84への供給を減少さ
せることにより、この室内熱交換器84に流入する冷媒
の温度を上げる方法が取られている。 【0003】しかし、上記した従来の凍結防止制御は、
冷媒温度をその時々の温度に着目して行っているため、
温度が設定温度の近辺で変動するような場合にはバイパ
ス弁2、3が頻繁に開閉されることになる。バイパス弁
2と3が開いた状態から急に閉じられると、室内熱交換
器84に流入する液冷媒の量が急激に増加する。このた
め、バイパス弁2と3が頻繁に開閉して、多量の冷媒液
が短時間の間に繰り返し何度も流入すると室内交換器8
4の内部で蒸発しきれなくなり、液状冷媒が圧縮機82
に流入して圧縮器82を破損する恐れがあった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】すなわち、従来のエン
ジン駆動ヒートポンプの凍結防止制御においては、バイ
パス弁の開閉が頻繁に行われると室内熱交換器に流入す
る多量の冷媒が蒸発しきれなくなり、液冷媒が圧縮機に
流入してこれを破損する懸念があったので、この点の解
決が課題とされていた。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は上記従来技術の
課題を解決するための具体的手段として、エンジンによ
って駆動する圧縮機と、四方弁、室内熱交換器、レシー
バタンク、室外電動弁、室外熱交換器、アキュームレー
タなどを順次冷媒管を介して連結し、冷/暖房回路が形
成されるエンジン駆動ヒートポンプにおいて、室内熱交
換器に流入する冷媒温度と、室内熱交換器から流出する
冷媒温度をそれぞれ所定の時間毎に測定し、冷媒の流入
温度、流出温度それぞれにつき、先行して測定した過去
の連続する複数個の温度と合わせて特定時間内の温度変
化をその都度一次式に近似し、その近似式から算出した
初期温度と平均変化率の大きさにより室内熱交換器の凍
結度をグレード分けし、アキュームレータ入口側の冷媒
管と圧縮機出口側の冷媒管とを連結するバイパス管に設
けたバイパス弁を、前記凍結度のグレードが大きい程大
きく開弁することを特徴とするエンジン駆動ヒートポン
プの凍結防止制御方法を提供することにより、前記した
従来技術の課題を解決するものである。 【0006】 【作用】室内熱交換器に流入する冷媒温度と、室内熱交
換器から流出する冷媒温度をそれぞれ所定の時間毎に測
定し、冷媒の流入温度、流出温度それぞれにつき、先行
して測定した過去の連続する複数個の温度と合わせて特
定時間内の温度変化をその都度一次式に近似し、その近
似式から算出した初期温度と平均変化率の大きさにより
室内熱交換器の凍結度をグレード分けし、アキュームレ
ータ入口側の冷媒管と圧縮機出口側の冷媒管とを連結す
るバイパス管に設けたバイパス弁を、前記凍結度のグレ
ードが大きい程大きく開弁するので、温度変化に一定の
傾向(上昇または低下)が確認されるまでバイパス弁は
開閉操作されることがない。そのため、設定温度近辺で
多少変動してもバイパス弁は開閉操作されないので、従
来のように短時間の間に室内熱交換器に多量の冷媒が度
々流入し、蒸発しきれなくなった液冷媒が圧縮機に流入
してこれを破損すると云ったことが防止される。 【0007】 【実施例】図1は、本発明になる凍結防止制御を採用し
たエンジン駆動ヒートポンプのシステム図の一例であ
る。図中81は例えば都市ガスを燃料とするガスエンジ
ン(以下、単にエンジンと記す)、82は圧縮機、83
は四方弁、84は室内熱交換器、85はレシーバタン
ク、86は室外電動弁、87は室外熱交換器、88はア
キュームレータであり、これら機器単体は従来周知のも
のと何ら変わるものではなく、冷媒管1を介して順次連
結され、実線で示した冷房回路Aと破線で示した暖房回
路Bとが構成されており、アキュームレータ88の入口
側の冷媒管1と圧縮機82の出口側冷媒管1との間に比
較的大型のメインのバイパス弁2とこれより小型のサブ
のバイパス弁3とが設けられ、それぞれ室外コントロー
ラ4によって開閉操作が可能に連結されている。なお、
8Aは室外ユニット、8Bは室内ユニットである。 【0008】前記室外コントローラ4は、室内コントロ
ーラ41を介してリモコン42によって操作されるよう
にシリアル通信などによって連結されており、室内コン
トローラ41には室内熱交換器84に流入する冷媒の温
度と、室内熱交換器84から流出する冷媒の温度が入力
可能に設けられている。5は室内熱交換器84の冷房運
転時の冷媒入口側に取り付けられた温度センサー、6は
その出口側に取り付けられた温度センサーである。 【0009】上記システム構成において、温度センサー
5と6により冷媒の温度が所定時間毎に測定され、室内
熱交換器84を流れる冷媒のある特定時間内の温度変化
の傾向が把握される。例えば、図2に示したように10
秒毎にそれぞれの温度を測定し、連続する例えば6個の
データから最小二乗法によってこの間(この場合は50
秒間)の温度変化を一次式T=at+bとして近似す
る。そして、t=0として求めたこのときの初期温度T
(=b)と、時間の係数として求められるこの間の平均
変化率aの大きさにより、室内熱交換器84の凍結度を
グレード分けし、この凍結度によってバイパス弁2と3
とを開閉操作する。 【0010】すなわち、室内熱交換器84に流入してい
る冷媒を測定したある特定の測定時間内における初期温
度をb1 、この間の平均変化率をa1 とし、室内熱交換
器84から流出している冷媒の同じ測定時間内における
初期温度をb2 、この間の平均変化率をa2 としたと
き、室内熱交換器84の凍結度を例えば 凍結度1;(b1 >2、a1 >0)および(b2 >2、
a2 >0) 凍結度2;(b1 ≦1、a1 ≦0)または(b2 ≦1、
a2 ≦0) 凍結度3;(b1 ≦0、a1 ≦0)または(b2 ≦0、
a2 ≦0) 凍結度4;(b1 ≦-2、a1 ≦0)または(b2 ≦-2、
a2 ≦0) とグレード分けし、凍結度1のときにはバイパス弁3と
4の両方を閉じ、凍結度2のときにはバイパス弁3を閉
じ、バイパス弁4を開け、凍結度3のときにはバイパス
弁3を開け、バイパス弁4を閉じ、凍結度4のときには
バイパス弁3と4の両方を開ける操作を行う。 【0011】そして、バイパス弁2、3の開閉操作が行
なわれたときには、一定時間(例えば3分間)は操作を
固定するものとする。また、上記制御を行ないながら、
バイパス弁3と4とが開の状態を所定時間(例えば3分
間)継続すると、 (b1 ≦−3、a1 ≦0)または(b2 ≦−3、a2 ≦
0) の判断を行い、条件が成立するときにはエンジン81の
運転を停止し、その後、 (b1 >2、b2 >2) の条件が成立したときにエンジン81の運転を再開す
る。 【0012】なお、図1の例ではさらに10秒が経過し
て温度センサーが冷媒の新しい温度を測定すると、一番
古いデータが捨てられ、最新のデータを加えた直近の5
0秒間における冷媒の温度変化を同様にして一次式に近
似し、この新しい一次式から次の初期温度とこの間の平
均変化率を求め、上記凍結度のグレード分けに照らして
バイパス弁2と3の次回の開閉操作が行われる。 【0013】温度センサー5と6が測定したデータに基
づいて上記演算と判断を行うマイクロコンピュータなど
を備えた演算装置は、室外コントローラ4、室内コント
ローラ41の何れかに設けられている。 【0014】上記構成のガスエンジン駆動ヒートポンプ
の動作について説明する。リモコン42の運転ボタンを
投入し、運転信号が室内コントローラ41を経由して室
外ユニット8Aに指令されると、従来のガスエンジン駆
動ヒートポンプと同様にエンジン81が起動し、このエ
ンジン81に接続された圧縮機82が回り始め、冷媒管
1を冷媒が循環して室内熱交換器84で蒸発し、冷房運
転が開始される。 【0015】運転中、室内熱交換器84の運転台数が減
ったり、設定室温を上げるなどして冷房負荷が減少する
と、エンジン1は負荷の減少に対応するように回転数を
下げて運転される。しかし、冷房負荷の減少幅が大きい
と、エンジン1の回転数を最低にしてもなお室内熱交換
器84に流入する冷媒の温度が低下したり、室内熱交換
器84から流出する冷媒の温度が設定値以下になること
がある。このようなときには、温度センサー5と6によ
って冷媒の温度低下が検知され、室外コントローラ4ま
たは室内コントローラ41に設けられた演算装置におい
て、過去に測定されて記憶されている連続する例えば5
個の直近のデータと合わせて、温度の変化傾向が一次式
に近似して求められる。このようにして求めた最新の温
度傾向が、例えば凍結度2にグレード分けされるときに
はバイパス弁2を閉じ、バイパス弁3を開けた状態で冷
房運転し、凍結度3にグレード分けされるときにはバイ
パス弁3を開け、バイパス弁4を閉じた状態で運転し、
凍結度4にグレード分けされるときにはバイパス弁3と
4の両方を開けた状態で運転する。 【0016】そして、凍結度4にグレード分けされ、バ
イパス弁2と3とを開けた状態の運転が所定時間(例え
ば3分間)継続されると、 (b1 ≦−3、a1 ≦0)または(b2 ≦−3、a2 ≦
0) の判断を行い、条件が成立するとエンジン81の運転を
停止して冷媒の温度が上昇するのを待ち、 (b1 >2、b2 >2) の条件が成立したときにエンジン81の運転を再開す
る。 【0017】なお、上記実施例は本発明の一例を示した
ものであって、温度測定の間隔、温度変化の傾向を見る
時間の長さ、凍結度のグレード分けなどは、制御の要求
精度などを勘案して適宜決定されるものであり、実施例
に限定されるものではない。 【0018】また、上記実施例ではメインのバイパス弁
2とサブのバイパス弁3とを設置したが、開度を調節で
きる比較的大型のバイパス弁を一個取り付け、この開度
を室内熱交換器84の凍結度に応じて制御する方式とし
ても良い。 【0019】 【発明の効果】以上説明したように本発明は、室内熱交
換器に流入する冷媒温度と、室内熱交換器から流出する
冷媒温度をそれぞれ所定の時間毎に測定し、冷媒の流入
温度、流出温度それぞれにつき、先行して測定した過去
の連続する複数個の温度と合わせて特定時間内の温度変
化をその都度一次式に近似し、その近似式から算出した
初期温度と平均変化率の大きさにより室内熱交換器の凍
結度をグレード分けし、アキュームレータ入口側の冷媒
管と圧縮機出口側の冷媒管とを連結するバイパス管に設
けたバイパス弁を、前記凍結度のグレードが大きい程大
きく開弁するエンジン駆動ヒートポンプの凍結防止制御
方法であるから、冷媒温度が設定温度近辺で多少上下に
変動しても、変動が傾向として確認されるまでバイパス
弁は開閉操作されることがない。そのため、短期間に室
内熱交換器に多量の冷媒が度々流入し、蒸発しきれない
液冷媒が圧縮機に入って圧縮機を破損するといった従来
技術の問題点を完全に解決することが可能になった。
機を駆動し、冷媒を圧縮・循環させるヒートポンプ式冷
/暖房装置などの凍結防止技術に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から図1に示した構成のエンジン駆
動ヒートポンプが知られている。そして、この種の装置
においては室内熱交換器84の凍結を防止するため、室
内熱交換器84を流れる冷媒の温度を常時監視してお
き、冷房負荷が減少するなどの理由によりエンジン81
の回転数を最低に抑えても冷媒の温度が予め設定した温
度を下回ってくると、アキュームレータ88の入口側冷
媒管1と圧縮機82の出口側冷媒管1との間に設けたバ
イパス弁2または3を開き、圧縮機82によって圧縮さ
れて液化した冷媒の室内熱交換器84への供給を減少さ
せることにより、この室内熱交換器84に流入する冷媒
の温度を上げる方法が取られている。 【0003】しかし、上記した従来の凍結防止制御は、
冷媒温度をその時々の温度に着目して行っているため、
温度が設定温度の近辺で変動するような場合にはバイパ
ス弁2、3が頻繁に開閉されることになる。バイパス弁
2と3が開いた状態から急に閉じられると、室内熱交換
器84に流入する液冷媒の量が急激に増加する。このた
め、バイパス弁2と3が頻繁に開閉して、多量の冷媒液
が短時間の間に繰り返し何度も流入すると室内交換器8
4の内部で蒸発しきれなくなり、液状冷媒が圧縮機82
に流入して圧縮器82を破損する恐れがあった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】すなわち、従来のエン
ジン駆動ヒートポンプの凍結防止制御においては、バイ
パス弁の開閉が頻繁に行われると室内熱交換器に流入す
る多量の冷媒が蒸発しきれなくなり、液冷媒が圧縮機に
流入してこれを破損する懸念があったので、この点の解
決が課題とされていた。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は上記従来技術の
課題を解決するための具体的手段として、エンジンによ
って駆動する圧縮機と、四方弁、室内熱交換器、レシー
バタンク、室外電動弁、室外熱交換器、アキュームレー
タなどを順次冷媒管を介して連結し、冷/暖房回路が形
成されるエンジン駆動ヒートポンプにおいて、室内熱交
換器に流入する冷媒温度と、室内熱交換器から流出する
冷媒温度をそれぞれ所定の時間毎に測定し、冷媒の流入
温度、流出温度それぞれにつき、先行して測定した過去
の連続する複数個の温度と合わせて特定時間内の温度変
化をその都度一次式に近似し、その近似式から算出した
初期温度と平均変化率の大きさにより室内熱交換器の凍
結度をグレード分けし、アキュームレータ入口側の冷媒
管と圧縮機出口側の冷媒管とを連結するバイパス管に設
けたバイパス弁を、前記凍結度のグレードが大きい程大
きく開弁することを特徴とするエンジン駆動ヒートポン
プの凍結防止制御方法を提供することにより、前記した
従来技術の課題を解決するものである。 【0006】 【作用】室内熱交換器に流入する冷媒温度と、室内熱交
換器から流出する冷媒温度をそれぞれ所定の時間毎に測
定し、冷媒の流入温度、流出温度それぞれにつき、先行
して測定した過去の連続する複数個の温度と合わせて特
定時間内の温度変化をその都度一次式に近似し、その近
似式から算出した初期温度と平均変化率の大きさにより
室内熱交換器の凍結度をグレード分けし、アキュームレ
ータ入口側の冷媒管と圧縮機出口側の冷媒管とを連結す
るバイパス管に設けたバイパス弁を、前記凍結度のグレ
ードが大きい程大きく開弁するので、温度変化に一定の
傾向(上昇または低下)が確認されるまでバイパス弁は
開閉操作されることがない。そのため、設定温度近辺で
多少変動してもバイパス弁は開閉操作されないので、従
来のように短時間の間に室内熱交換器に多量の冷媒が度
々流入し、蒸発しきれなくなった液冷媒が圧縮機に流入
してこれを破損すると云ったことが防止される。 【0007】 【実施例】図1は、本発明になる凍結防止制御を採用し
たエンジン駆動ヒートポンプのシステム図の一例であ
る。図中81は例えば都市ガスを燃料とするガスエンジ
ン(以下、単にエンジンと記す)、82は圧縮機、83
は四方弁、84は室内熱交換器、85はレシーバタン
ク、86は室外電動弁、87は室外熱交換器、88はア
キュームレータであり、これら機器単体は従来周知のも
のと何ら変わるものではなく、冷媒管1を介して順次連
結され、実線で示した冷房回路Aと破線で示した暖房回
路Bとが構成されており、アキュームレータ88の入口
側の冷媒管1と圧縮機82の出口側冷媒管1との間に比
較的大型のメインのバイパス弁2とこれより小型のサブ
のバイパス弁3とが設けられ、それぞれ室外コントロー
ラ4によって開閉操作が可能に連結されている。なお、
8Aは室外ユニット、8Bは室内ユニットである。 【0008】前記室外コントローラ4は、室内コントロ
ーラ41を介してリモコン42によって操作されるよう
にシリアル通信などによって連結されており、室内コン
トローラ41には室内熱交換器84に流入する冷媒の温
度と、室内熱交換器84から流出する冷媒の温度が入力
可能に設けられている。5は室内熱交換器84の冷房運
転時の冷媒入口側に取り付けられた温度センサー、6は
その出口側に取り付けられた温度センサーである。 【0009】上記システム構成において、温度センサー
5と6により冷媒の温度が所定時間毎に測定され、室内
熱交換器84を流れる冷媒のある特定時間内の温度変化
の傾向が把握される。例えば、図2に示したように10
秒毎にそれぞれの温度を測定し、連続する例えば6個の
データから最小二乗法によってこの間(この場合は50
秒間)の温度変化を一次式T=at+bとして近似す
る。そして、t=0として求めたこのときの初期温度T
(=b)と、時間の係数として求められるこの間の平均
変化率aの大きさにより、室内熱交換器84の凍結度を
グレード分けし、この凍結度によってバイパス弁2と3
とを開閉操作する。 【0010】すなわち、室内熱交換器84に流入してい
る冷媒を測定したある特定の測定時間内における初期温
度をb1 、この間の平均変化率をa1 とし、室内熱交換
器84から流出している冷媒の同じ測定時間内における
初期温度をb2 、この間の平均変化率をa2 としたと
き、室内熱交換器84の凍結度を例えば 凍結度1;(b1 >2、a1 >0)および(b2 >2、
a2 >0) 凍結度2;(b1 ≦1、a1 ≦0)または(b2 ≦1、
a2 ≦0) 凍結度3;(b1 ≦0、a1 ≦0)または(b2 ≦0、
a2 ≦0) 凍結度4;(b1 ≦-2、a1 ≦0)または(b2 ≦-2、
a2 ≦0) とグレード分けし、凍結度1のときにはバイパス弁3と
4の両方を閉じ、凍結度2のときにはバイパス弁3を閉
じ、バイパス弁4を開け、凍結度3のときにはバイパス
弁3を開け、バイパス弁4を閉じ、凍結度4のときには
バイパス弁3と4の両方を開ける操作を行う。 【0011】そして、バイパス弁2、3の開閉操作が行
なわれたときには、一定時間(例えば3分間)は操作を
固定するものとする。また、上記制御を行ないながら、
バイパス弁3と4とが開の状態を所定時間(例えば3分
間)継続すると、 (b1 ≦−3、a1 ≦0)または(b2 ≦−3、a2 ≦
0) の判断を行い、条件が成立するときにはエンジン81の
運転を停止し、その後、 (b1 >2、b2 >2) の条件が成立したときにエンジン81の運転を再開す
る。 【0012】なお、図1の例ではさらに10秒が経過し
て温度センサーが冷媒の新しい温度を測定すると、一番
古いデータが捨てられ、最新のデータを加えた直近の5
0秒間における冷媒の温度変化を同様にして一次式に近
似し、この新しい一次式から次の初期温度とこの間の平
均変化率を求め、上記凍結度のグレード分けに照らして
バイパス弁2と3の次回の開閉操作が行われる。 【0013】温度センサー5と6が測定したデータに基
づいて上記演算と判断を行うマイクロコンピュータなど
を備えた演算装置は、室外コントローラ4、室内コント
ローラ41の何れかに設けられている。 【0014】上記構成のガスエンジン駆動ヒートポンプ
の動作について説明する。リモコン42の運転ボタンを
投入し、運転信号が室内コントローラ41を経由して室
外ユニット8Aに指令されると、従来のガスエンジン駆
動ヒートポンプと同様にエンジン81が起動し、このエ
ンジン81に接続された圧縮機82が回り始め、冷媒管
1を冷媒が循環して室内熱交換器84で蒸発し、冷房運
転が開始される。 【0015】運転中、室内熱交換器84の運転台数が減
ったり、設定室温を上げるなどして冷房負荷が減少する
と、エンジン1は負荷の減少に対応するように回転数を
下げて運転される。しかし、冷房負荷の減少幅が大きい
と、エンジン1の回転数を最低にしてもなお室内熱交換
器84に流入する冷媒の温度が低下したり、室内熱交換
器84から流出する冷媒の温度が設定値以下になること
がある。このようなときには、温度センサー5と6によ
って冷媒の温度低下が検知され、室外コントローラ4ま
たは室内コントローラ41に設けられた演算装置におい
て、過去に測定されて記憶されている連続する例えば5
個の直近のデータと合わせて、温度の変化傾向が一次式
に近似して求められる。このようにして求めた最新の温
度傾向が、例えば凍結度2にグレード分けされるときに
はバイパス弁2を閉じ、バイパス弁3を開けた状態で冷
房運転し、凍結度3にグレード分けされるときにはバイ
パス弁3を開け、バイパス弁4を閉じた状態で運転し、
凍結度4にグレード分けされるときにはバイパス弁3と
4の両方を開けた状態で運転する。 【0016】そして、凍結度4にグレード分けされ、バ
イパス弁2と3とを開けた状態の運転が所定時間(例え
ば3分間)継続されると、 (b1 ≦−3、a1 ≦0)または(b2 ≦−3、a2 ≦
0) の判断を行い、条件が成立するとエンジン81の運転を
停止して冷媒の温度が上昇するのを待ち、 (b1 >2、b2 >2) の条件が成立したときにエンジン81の運転を再開す
る。 【0017】なお、上記実施例は本発明の一例を示した
ものであって、温度測定の間隔、温度変化の傾向を見る
時間の長さ、凍結度のグレード分けなどは、制御の要求
精度などを勘案して適宜決定されるものであり、実施例
に限定されるものではない。 【0018】また、上記実施例ではメインのバイパス弁
2とサブのバイパス弁3とを設置したが、開度を調節で
きる比較的大型のバイパス弁を一個取り付け、この開度
を室内熱交換器84の凍結度に応じて制御する方式とし
ても良い。 【0019】 【発明の効果】以上説明したように本発明は、室内熱交
換器に流入する冷媒温度と、室内熱交換器から流出する
冷媒温度をそれぞれ所定の時間毎に測定し、冷媒の流入
温度、流出温度それぞれにつき、先行して測定した過去
の連続する複数個の温度と合わせて特定時間内の温度変
化をその都度一次式に近似し、その近似式から算出した
初期温度と平均変化率の大きさにより室内熱交換器の凍
結度をグレード分けし、アキュームレータ入口側の冷媒
管と圧縮機出口側の冷媒管とを連結するバイパス管に設
けたバイパス弁を、前記凍結度のグレードが大きい程大
きく開弁するエンジン駆動ヒートポンプの凍結防止制御
方法であるから、冷媒温度が設定温度近辺で多少上下に
変動しても、変動が傾向として確認されるまでバイパス
弁は開閉操作されることがない。そのため、短期間に室
内熱交換器に多量の冷媒が度々流入し、蒸発しきれない
液冷媒が圧縮機に入って圧縮機を破損するといった従来
技術の問題点を完全に解決することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジン駆動ヒートポンプのシステム図であ
る。 【図2】室内熱交換器の凍結度を求める一例の説明図で
ある。 【符号の説明】 1 冷媒管 2 (メイン)バイパス弁 3 (サブ)バイパス弁 4 室外コントローラ 5 温度センサー 6 温度センサー 81 エンジン 82 圧縮機 83 四方弁 84 室内熱交換器 85 レシーバタンク 86 室外電動弁 87 室外熱交換器 88 アキュームレータ 8A 室外ユニット 8B 室内ユニット A 冷房回路 B 暖房回路
る。 【図2】室内熱交換器の凍結度を求める一例の説明図で
ある。 【符号の説明】 1 冷媒管 2 (メイン)バイパス弁 3 (サブ)バイパス弁 4 室外コントローラ 5 温度センサー 6 温度センサー 81 エンジン 82 圧縮機 83 四方弁 84 室内熱交換器 85 レシーバタンク 86 室外電動弁 87 室外熱交換器 88 アキュームレータ 8A 室外ユニット 8B 室内ユニット A 冷房回路 B 暖房回路
─────────────────────────────────────────────────────
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(56)参考文献 特開 昭62−5054(JP,A)
特開 平3−11277(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F25B 47/02 570
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 エンジンによって駆動する圧縮機と、四
方弁、室内熱交換器、レシーバタンク、室外電動弁、室
外熱交換器、アキュームレータなどを順次冷媒管を介し
て連結し、冷/暖房回路が形成されるエンジン駆動ヒー
トポンプにおいて、室内熱交換器に流入する冷媒温度
と、室内熱交換器から流出する冷媒温度をそれぞれ所定
の時間毎に測定し、冷媒の流入温度、流出温度それぞれ
につき、先行して測定した過去の連続する複数個の温度
と合わせて特定時間内の温度変化をその都度一次式に近
似し、その近似式から算出した初期温度と平均変化率の
大きさにより室内熱交換器の凍結度をグレード分けし、
アキュームレータ入口側の冷媒管と圧縮機出口側の冷媒
管とを連結するバイパス管に設けたバイパス弁を、前記
凍結度のグレードが大きい程大きく開弁することを特徴
とするエンジン駆動ヒートポンプの凍結防止制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24241991A JP3363461B2 (ja) | 1991-08-29 | 1991-08-29 | エンジン駆動ヒートポンプの凍結防止制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24241991A JP3363461B2 (ja) | 1991-08-29 | 1991-08-29 | エンジン駆動ヒートポンプの凍結防止制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0560432A JPH0560432A (ja) | 1993-03-09 |
JP3363461B2 true JP3363461B2 (ja) | 2003-01-08 |
Family
ID=17088841
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24241991A Expired - Fee Related JP3363461B2 (ja) | 1991-08-29 | 1991-08-29 | エンジン駆動ヒートポンプの凍結防止制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3363461B2 (ja) |
-
1991
- 1991-08-29 JP JP24241991A patent/JP3363461B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0560432A (ja) | 1993-03-09 |
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