JP3363265B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
空気入りラジアルタイヤInfo
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- JP3363265B2 JP3363265B2 JP18276294A JP18276294A JP3363265B2 JP 3363265 B2 JP3363265 B2 JP 3363265B2 JP 18276294 A JP18276294 A JP 18276294A JP 18276294 A JP18276294 A JP 18276294A JP 3363265 B2 JP3363265 B2 JP 3363265B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トレッドゴムの部分
を、その残部となるタイヤ本体から自在に取付取外しで
き、例えば使用目的等に応じた種々のトレッドパターン
を安価に供給しうるとともに、トレッドゴムの摩損に際
してタイヤ本体のくり返しの使用を可能とし資源の有効
活用に役立つ空気入りラジアルタイヤに関する。
を、その残部となるタイヤ本体から自在に取付取外しで
き、例えば使用目的等に応じた種々のトレッドパターン
を安価に供給しうるとともに、トレッドゴムの摩損に際
してタイヤ本体のくり返しの使用を可能とし資源の有効
活用に役立つ空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、タイヤの摩耗寿命に比してカーカ
スの強度寿命が高いラジアル構造のタイヤにあっては、
資源の有効活用の観点から摩滅したトレッドゴムを貼換
えて再使用するタイヤ更生が一部行われている。
スの強度寿命が高いラジアル構造のタイヤにあっては、
資源の有効活用の観点から摩滅したトレッドゴムを貼換
えて再使用するタイヤ更生が一部行われている。
【0003】なおタイヤは従来、トレッドゴムとその残
部であるタイヤ基体とが加硫により一体結合されたもの
であり、従って前記タイヤ更生においては、トレッドゴ
ムをバフ切削等により除去した台タイヤに、未加硫のト
レッドゴム材を貼着し、しかる後金型内で加硫成形する
ことによって再度一体化している。
部であるタイヤ基体とが加硫により一体結合されたもの
であり、従って前記タイヤ更生においては、トレッドゴ
ムをバフ切削等により除去した台タイヤに、未加硫のト
レッドゴム材を貼着し、しかる後金型内で加硫成形する
ことによって再度一体化している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前述のよ
うに、タイヤ更生には、バフ切削、ゴムの貼着、金型内
での加硫成形等多くの作業工程が必要となるなどコスト
が嵩むという問題がある。従って、タイヤ全数量のほぼ
60%以上を占める例えば乗用車用タイヤ、小型トラッ
ク用タイヤ等の比較的安価なタイヤでは、新品タイヤと
の価格差が極めて小となり、経済的にその実施を困難と
するなど資源の有効活用を十分に達成しえない。
うに、タイヤ更生には、バフ切削、ゴムの貼着、金型内
での加硫成形等多くの作業工程が必要となるなどコスト
が嵩むという問題がある。従って、タイヤ全数量のほぼ
60%以上を占める例えば乗用車用タイヤ、小型トラッ
ク用タイヤ等の比較的安価なタイヤでは、新品タイヤと
の価格差が極めて小となり、経済的にその実施を困難と
するなど資源の有効活用を十分に達成しえない。
【0005】他方、この種のタイヤにあっては、高性能
化、高出力化された車両の走行性能を十分に発揮させる
ために、例えばウエット用、ドライ用、オフロード用、
氷雪路用など使用目的、路面環境等に応じた種々の性能
のトレッドパターンが提供されている。このため、タイ
ヤ数量及び種類が増し、使用者への経済的負担を高める
とともに、未使用タイヤ、不必要タイヤの増加を招くな
ど資源有効活用をさらに妨げることとなる。
化、高出力化された車両の走行性能を十分に発揮させる
ために、例えばウエット用、ドライ用、オフロード用、
氷雪路用など使用目的、路面環境等に応じた種々の性能
のトレッドパターンが提供されている。このため、タイ
ヤ数量及び種類が増し、使用者への経済的負担を高める
とともに、未使用タイヤ、不必要タイヤの増加を招くな
ど資源有効活用をさらに妨げることとなる。
【0006】本発明は、トレッドゴムの部分をタイヤ基
体から自在に取付取外し可能とすることを基本として、
タイヤの再使用を簡易とするとともに、種々のトレッド
パターンを安価に供給でき、前記問題点を解決しうる空
気入りラジアルタイヤの提供を目的としている。
体から自在に取付取外し可能とすることを基本として、
タイヤの再使用を簡易とするとともに、種々のトレッド
パターンを安価に供給でき、前記問題点を解決しうる空
気入りラジアルタイヤの提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、加硫済みの環
状のトレッドリングと、このトレッドリングを外周面に
取付けることによりタイヤのトレッド部をなすトレッド
底部を有する加硫済みのタイヤ基体とからなり、前記タ
イヤ基体は、トレッド底部からサイドウォール部をへて
ビード部のビードコアの回りで折り返されるとともにラ
ジアル配列のカーカスコードを有するカーカスを具える
とともに、前記トレッド底部は、ゴム厚さが2〜5mmの
ゴム組成物によって形成されカーカスを保護するととも
にトレッド底部の外周面を形成する保護層からなり、こ
の保護層内にスチールコードをラテラル配列した支持プ
ライを介在させる一方、前記トレッドリングは、ベルト
コードをタイヤ赤道に対して30度以下の角度で配列し
たベルト層を具え、しかも内圧充填による前記タイヤ基
体の半径方向外側への膨張によってタイヤ基体と一体に
連結されたことを特徴とする空気入りラジアルタイヤで
ある。
状のトレッドリングと、このトレッドリングを外周面に
取付けることによりタイヤのトレッド部をなすトレッド
底部を有する加硫済みのタイヤ基体とからなり、前記タ
イヤ基体は、トレッド底部からサイドウォール部をへて
ビード部のビードコアの回りで折り返されるとともにラ
ジアル配列のカーカスコードを有するカーカスを具える
とともに、前記トレッド底部は、ゴム厚さが2〜5mmの
ゴム組成物によって形成されカーカスを保護するととも
にトレッド底部の外周面を形成する保護層からなり、こ
の保護層内にスチールコードをラテラル配列した支持プ
ライを介在させる一方、前記トレッドリングは、ベルト
コードをタイヤ赤道に対して30度以下の角度で配列し
たベルト層を具え、しかも内圧充填による前記タイヤ基
体の半径方向外側への膨張によってタイヤ基体と一体に
連結されたことを特徴とする空気入りラジアルタイヤで
ある。
【0008】なお支持プライは前記トレッド底部をこえ
てバットレス部に延在するとともに、そのタイヤ軸方向
の、曲面長さは、前記トレッド底部の曲面長さよりも2
0〜60mm長くするのが好ましい。
てバットレス部に延在するとともに、そのタイヤ軸方向
の、曲面長さは、前記トレッド底部の曲面長さよりも2
0〜60mm長くするのが好ましい。
【0009】又、前記トレッドリングは、前記ベルト層
の半径方向外側に、少なくともベルト層のタイヤ軸方向
の外端を覆うバンド層を設けることが出来る。
の半径方向外側に、少なくともベルト層のタイヤ軸方向
の外端を覆うバンド層を設けることが出来る。
【0010】このように形成された空気入りラジアルタ
イヤは、使用内圧が4.0kgf/cm2 以下で使用されか
つJISD4202に規定される小型トラック用タイヤ
及び70、又は80シリーズにおいて呼び径が195/
70R15をこえて大径の乗用車、殊にRV車用に好適
に採用することが出来る。
イヤは、使用内圧が4.0kgf/cm2 以下で使用されか
つJISD4202に規定される小型トラック用タイヤ
及び70、又は80シリーズにおいて呼び径が195/
70R15をこえて大径の乗用車、殊にRV車用に好適
に採用することが出来る。
【0011】
【作用】タイヤを、カーカスを有するタイヤ基体と、そ
の外側のトレッド形成用のトレッドリングとに区分し、
これらを夫々加硫済みの独立体として構成している。タ
イヤ基体は、ベルト層を有しないため、充填内圧によっ
てゴムまり状に膨張する反面、トレッドリングは、ベル
トコードをタイヤ赤道に対して30度以下の角度で配列
したベルト層によって半径方向に対して非伸張となる。
従って、前記充填内圧によってトレッド底部とトレッド
リングとの間に強い圧接力が発生し、これによって、両
者がすべりを生じることなく強固にかつ一体に連結され
る。しかも、前記トレッドリングはベルト層を配してい
るため、タイヤ基体の過度の形状変化を防ぎかつトレッ
ドリングの組込に起因するタイヤ性能のバラツキを抑制
でき、従来タイヤと同様の操縦性能を発揮できる。さら
にタイヤ基体は、スチールコードを配列した支持プライ
を介在させた保護層によってパンク等が防止され、走行
安全性が維持される。
の外側のトレッド形成用のトレッドリングとに区分し、
これらを夫々加硫済みの独立体として構成している。タ
イヤ基体は、ベルト層を有しないため、充填内圧によっ
てゴムまり状に膨張する反面、トレッドリングは、ベル
トコードをタイヤ赤道に対して30度以下の角度で配列
したベルト層によって半径方向に対して非伸張となる。
従って、前記充填内圧によってトレッド底部とトレッド
リングとの間に強い圧接力が発生し、これによって、両
者がすべりを生じることなく強固にかつ一体に連結され
る。しかも、前記トレッドリングはベルト層を配してい
るため、タイヤ基体の過度の形状変化を防ぎかつトレッ
ドリングの組込に起因するタイヤ性能のバラツキを抑制
でき、従来タイヤと同様の操縦性能を発揮できる。さら
にタイヤ基体は、スチールコードを配列した支持プライ
を介在させた保護層によってパンク等が防止され、走行
安全性が維持される。
【0012】しかも、スチールコードはラテラル配列で
あるため内圧を充填した際のタイヤ基体の膨張が抑制さ
れることはない。
あるため内圧を充填した際のタイヤ基体の膨張が抑制さ
れることはない。
【0013】他方、本願構成のタイヤにあっては、充填
内圧の排出によって、トレッドリングをタイヤ基体から
簡易に取外しできる。従って、例えばトレッド面が摩損
した際及び氷雪路面を走行する際などにおいて、摩損の
ない新トレッドリング及び氷雪路用のトレッドパターン
を有するトレッドリングを、使用者が自在に交換でき
る。このことによりタイヤ自体のむだな廃棄、不必要な
種類の増加等を防止でき資源を有効活用しうるととも
に、種々の性能のトレッドパターンを低コストで提供し
うる。
内圧の排出によって、トレッドリングをタイヤ基体から
簡易に取外しできる。従って、例えばトレッド面が摩損
した際及び氷雪路面を走行する際などにおいて、摩損の
ない新トレッドリング及び氷雪路用のトレッドパターン
を有するトレッドリングを、使用者が自在に交換でき
る。このことによりタイヤ自体のむだな廃棄、不必要な
種類の増加等を防止でき資源を有効活用しうるととも
に、種々の性能のトレッドパターンを低コストで提供し
うる。
【0014】加うるに、再使用するタイヤ基体を使用者
自身で管理できるため、カーカスの疲労損傷状態を掌握
でき、従来のタイヤ更生に比して信頼性を高めかつ、く
り返し使用をも可能とする。
自身で管理できるため、カーカスの疲労損傷状態を掌握
でき、従来のタイヤ更生に比して信頼性を高めかつ、く
り返し使用をも可能とする。
【0015】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図1は、空気入りラジアルタイヤ1(以下タイヤ1
という)を標準リムRにリム組みしかつ標準内圧を充填
した状態のタイヤの子午断面を示し、本例ではタイヤ1
は、タイヤ巾に対するタイヤ高さの比である偏平率が8
0%以下の小型トラック、又はRV乗用車用のラジアル
タイヤとして形成される。
る。図1は、空気入りラジアルタイヤ1(以下タイヤ1
という)を標準リムRにリム組みしかつ標準内圧を充填
した状態のタイヤの子午断面を示し、本例ではタイヤ1
は、タイヤ巾に対するタイヤ高さの比である偏平率が8
0%以下の小型トラック、又はRV乗用車用のラジアル
タイヤとして形成される。
【0016】図1において、タイヤ1は、ビードコア2
を有する一対のビード部3、3と、各ビード部3からタ
イヤ半径方向外方にのびるサイドウォール部4と、この
サイドウォール部4の外方端間を継ぎかつ外周面にトレ
ッドパターンPを凹設したトレッド部5とを具える。
を有する一対のビード部3、3と、各ビード部3からタ
イヤ半径方向外方にのびるサイドウォール部4と、この
サイドウォール部4の外方端間を継ぎかつ外周面にトレ
ッドパターンPを凹設したトレッド部5とを具える。
【0017】又タイヤ1は図2に拡大して示すように、
前記トレッド部5の半径方向の外側部分をなすトレッド
リング6と、この残部であるタイヤ基体7とから形成さ
れ、トレッドリング6及びタイヤ基体7は夫々加硫済み
の独立体として構成される。
前記トレッド部5の半径方向の外側部分をなすトレッド
リング6と、この残部であるタイヤ基体7とから形成さ
れ、トレッドリング6及びタイヤ基体7は夫々加硫済み
の独立体として構成される。
【0018】前記タイヤ基体7は、ビード部3からのび
るサイドウォール部4の外方端間を、小厚さのトレッド
底部9で継ぐトロイド状をなし、このトレッド底部9の
外周面9S上に前記トレッドリング6を着脱自在に取付
けることによって、トレッド底部9とトレッドリング6
とが協働して前記トレッド部5を構成する。
るサイドウォール部4の外方端間を、小厚さのトレッド
底部9で継ぐトロイド状をなし、このトレッド底部9の
外周面9S上に前記トレッドリング6を着脱自在に取付
けることによって、トレッド底部9とトレッドリング6
とが協働して前記トレッド部5を構成する。
【0019】又前記タイヤ基体7には、トレッド底部9
からサイドウォール部4をへてビードコア2の回りで内
から外に折返されるカーカス10が配されるとともに、
このカーカス10の半径方向外側かつトレッド底部9の
外周面9Sを形成する保護層12が配着される。
からサイドウォール部4をへてビードコア2の回りで内
から外に折返されるカーカス10が配されるとともに、
このカーカス10の半径方向外側かつトレッド底部9の
外周面9Sを形成する保護層12が配着される。
【0020】前記カーカス10は、カーカスコードをタ
イヤ赤道に対して70度〜90度の角度でラジアル又は
セミラジアル配列した1枚以上、本例では1枚のカーカ
スプライ10Aから形成され、カーカスコードとしては
ポリエステル繊維コードを用いている。なおカーカスコ
ードとしては他に、ナイロン、レーヨン、芳香族ポリア
ミド等の有機繊維コード及びスチール等の金属繊維コー
ドも、要求するタイヤ性能に応じて使用しうる。
イヤ赤道に対して70度〜90度の角度でラジアル又は
セミラジアル配列した1枚以上、本例では1枚のカーカ
スプライ10Aから形成され、カーカスコードとしては
ポリエステル繊維コードを用いている。なおカーカスコ
ードとしては他に、ナイロン、レーヨン、芳香族ポリア
ミド等の有機繊維コード及びスチール等の金属繊維コー
ドも、要求するタイヤ性能に応じて使用しうる。
【0021】なおカーカス10の本体部と折返し部との
間には、ビードコア2からタイヤ半径方向外方にのびる
断面略三角形状の硬質ゴムからなるビードエーペックス
11が介在し、ビード部3からサイドウォール部4に至
り補強し、タイヤの横剛性を向上させる。
間には、ビードコア2からタイヤ半径方向外方にのびる
断面略三角形状の硬質ゴムからなるビードエーペックス
11が介在し、ビード部3からサイドウォール部4に至
り補強し、タイヤの横剛性を向上させる。
【0022】保護層12は、ゴム厚さが2〜5mmのゴム
基材13中に支持プライ14を介在させている。支持プ
ライ14はスチールコードをラテラル方向、即ちタイヤ
赤道Cに対して略直角方向に配列し、かつゴムにてトッ
ピングすることにより形成されるシート体である。この
ようにスチールコードをラテラル配列することにより、
タイヤ基体7の膨張を妨げることなくカーカス10を保
護しうるのである。
基材13中に支持プライ14を介在させている。支持プ
ライ14はスチールコードをラテラル方向、即ちタイヤ
赤道Cに対して略直角方向に配列し、かつゴムにてトッ
ピングすることにより形成されるシート体である。この
ようにスチールコードをラテラル配列することにより、
タイヤ基体7の膨張を妨げることなくカーカス10を保
護しうるのである。
【0023】本実施例では、前記支持プライ14は、保
護層12の最も半径方向内側に、即ちカーカス11に隣
接して配される。
護層12の最も半径方向内側に、即ちカーカス11に隣
接して配される。
【0024】前記ゴム基材13は、その硬度をJISA
硬度の60〜96度、弾性率を20〜50kgf/cm2 の
範囲とするのが好ましい。
硬度の60〜96度、弾性率を20〜50kgf/cm2 の
範囲とするのが好ましい。
【0025】なお前記ゴム基材13として、例えばナイ
ロン、レーヨン、ポリエステル、芳香族ポリアミド、炭
素繊維などの有機材料からなる短繊維及びガラス繊維、
金属繊維、ウィスカ、ボロンなどの無機材料からなる短
繊維をゴム中に混在させた短繊維入りのゴムを用いるこ
とが出来る。
ロン、レーヨン、ポリエステル、芳香族ポリアミド、炭
素繊維などの有機材料からなる短繊維及びガラス繊維、
金属繊維、ウィスカ、ボロンなどの無機材料からなる短
繊維をゴム中に混在させた短繊維入りのゴムを用いるこ
とが出来る。
【0026】さらに保護層12としては、他に、有機、
無機の繊維コードをゴム中で互いに平行に配列したすだ
れ織物状のファブリック材、及び繊維コードを縦糸、横
糸として互いに織込んだ織布材のものも使用できる。
無機の繊維コードをゴム中で互いに平行に配列したすだ
れ織物状のファブリック材、及び繊維コードを縦糸、横
糸として互いに織込んだ織布材のものも使用できる。
【0027】前記トレッドリング6は、その外周面に、
トレッド溝GからなるトレッドパターンPを形設した加
硫済みの環状体であって、前記トレッド底部9の外周面
9Sとすき間なく密に接合して取付くように、その内周
面6Sは前記外周面9Sに沿う曲面で形成している。
トレッド溝GからなるトレッドパターンPを形設した加
硫済みの環状体であって、前記トレッド底部9の外周面
9Sとすき間なく密に接合して取付くように、その内周
面6Sは前記外周面9Sに沿う曲面で形成している。
【0028】又前記トレッドリング6には、ベルト層1
5が設けられる。なお高速走行用としては、前記ベルト
層15のリフティングを防止するため該ベルト層15の
半径方向外側にバンド層を配設することも出来る。
5が設けられる。なお高速走行用としては、前記ベルト
層15のリフティングを防止するため該ベルト層15の
半径方向外側にバンド層を配設することも出来る。
【0029】又ベルト層15は、少なくとも1以上、本
例では内、外2枚のベルトプライ15A、15Bから形
成される。各プライ15A、15Bは、高強力のベルト
コードをタイヤ赤道Cに対して30度以下の浅い角度で
配列するとともに、各ベルトコードをプライ間相互で交
差させる。これによりトレッドリング6の剛性を高めて
いる。
例では内、外2枚のベルトプライ15A、15Bから形
成される。各プライ15A、15Bは、高強力のベルト
コードをタイヤ赤道Cに対して30度以下の浅い角度で
配列するとともに、各ベルトコードをプライ間相互で交
差させる。これによりトレッドリング6の剛性を高めて
いる。
【0030】又ベルト層15は、タイヤ赤道上に中心を
有してトレッドリング6外周面(トレッド面)と略平行
にのびる円弧状をなし、ベルト巾はトレッド巾のほぼ全
長さに亘る。
有してトレッドリング6外周面(トレッド面)と略平行
にのびる円弧状をなし、ベルト巾はトレッド巾のほぼ全
長さに亘る。
【0031】又ベルトコードとしては、カーカス10を
保護してパンク等の発生を防止し走行の安全性を高める
ために、スチールコード等の金属繊維コードが好適に使
用される。
保護してパンク等の発生を防止し走行の安全性を高める
ために、スチールコード等の金属繊維コードが好適に使
用される。
【0032】然して図3に示すように、タイヤ基体7へ
の内圧充填に先がけて、より好ましくはリム組に先がけ
て、タイヤ基体7のトレッド底部9外周面9S上に、ト
レッドリング6を載置して取付ける。しかる後、タイヤ
基体7の内腔内へ標準内圧を充填する。タイヤ基体7
は、充填内圧によってタイヤ半径方向外方に膨張し、こ
の時ベルト層15を有する非伸張性のトレッドリング6
とタイヤ基体7とは強い圧接力を有して一体にかつ確実
に連結でき、従来の偏平ラジアルタイヤに等しい優れた
走行性能を発揮できる。
の内圧充填に先がけて、より好ましくはリム組に先がけ
て、タイヤ基体7のトレッド底部9外周面9S上に、ト
レッドリング6を載置して取付ける。しかる後、タイヤ
基体7の内腔内へ標準内圧を充填する。タイヤ基体7
は、充填内圧によってタイヤ半径方向外方に膨張し、こ
の時ベルト層15を有する非伸張性のトレッドリング6
とタイヤ基体7とは強い圧接力を有して一体にかつ確実
に連結でき、従来の偏平ラジアルタイヤに等しい優れた
走行性能を発揮できる。
【0033】他方、トレッドリング6とタイヤ基体7と
は、前述のごとく内圧充填によるタイヤ膨張によって一
体連結されるものであるため、トレッドリング6のトレ
ッド底部9からの取外しも、充填内圧の排出によって特
殊工具等を用いることなく容易に行なうことができ、使
用者による、例えば摩損のない新しいトレッドリングへ
の交換及び氷雪路用等の他のトレッドパターンを有する
トレッドリングへの交換を可能とする。このことによっ
てタイヤ基体7のくり返し使用が可能となり、資源の有
効活用を計りつつ使用目的等に応じた種々の性能のトレ
ッドパターンを安価に提供することができる。
は、前述のごとく内圧充填によるタイヤ膨張によって一
体連結されるものであるため、トレッドリング6のトレ
ッド底部9からの取外しも、充填内圧の排出によって特
殊工具等を用いることなく容易に行なうことができ、使
用者による、例えば摩損のない新しいトレッドリングへ
の交換及び氷雪路用等の他のトレッドパターンを有する
トレッドリングへの交換を可能とする。このことによっ
てタイヤ基体7のくり返し使用が可能となり、資源の有
効活用を計りつつ使用目的等に応じた種々の性能のトレ
ッドパターンを安価に提供することができる。
【0034】
【具体例】トレッドリングとタイヤ基体とを夫々独立体
で構成したタイヤサイズ195/70R15の本実施例
のタイヤ及びトレッドリングとタイヤ基体とを加硫によ
り一体成形した従来タイヤを夫々表1の仕様に基づき試
作し、各タイヤの操縦安定性能及び走行中におけるトレ
ッドリングとタイヤ基体との間のスベリの発生状況をテ
ストした。
で構成したタイヤサイズ195/70R15の本実施例
のタイヤ及びトレッドリングとタイヤ基体とを加硫によ
り一体成形した従来タイヤを夫々表1の仕様に基づき試
作し、各タイヤの操縦安定性能及び走行中におけるトレ
ッドリングとタイヤ基体との間のスベリの発生状況をテ
ストした。
【0035】
【表1】
【0036】なお操縦安定性能テストは、標準内圧状態
で実車両に装着し、一般のドライ路面上を実車走行した
時のドライバーのフィーリングを5点法で評価した。又
スベリのテストは、タイヤの充填内圧を3.0kgf/cm
2 、1.9kgf/cm2 、1.4kgf/cm2 、1.0kgf
/cm2 に変化させ、80km/h(直進)+20km/h
(Uターン)の走行サイクルを繰り返して10kmの距離
を実車走行した時のトレッドリングとタイヤ基体との間
のずれを測定した。又スベリのテストとしては、充填内
圧1.9kgf/cm2 、荷重550kgfの条件下でスリッ
プ角5度を付与してドラム上で10分間走行させた時の
トレッドリングとタイヤ基体との間のずれも測定した。
で実車両に装着し、一般のドライ路面上を実車走行した
時のドライバーのフィーリングを5点法で評価した。又
スベリのテストは、タイヤの充填内圧を3.0kgf/cm
2 、1.9kgf/cm2 、1.4kgf/cm2 、1.0kgf
/cm2 に変化させ、80km/h(直進)+20km/h
(Uターン)の走行サイクルを繰り返して10kmの距離
を実車走行した時のトレッドリングとタイヤ基体との間
のずれを測定した。又スベリのテストとしては、充填内
圧1.9kgf/cm2 、荷重550kgfの条件下でスリッ
プ角5度を付与してドラム上で10分間走行させた時の
トレッドリングとタイヤ基体との間のずれも測定した。
【0037】表1のごとく、1.0kgf/cm2 の内圧状
態においてもトレッドリングとタイヤ基体はずれを生じ
ることなく強固に一体に連結される、このことにより、
従来一体のタイヤと同様の操縦性能を発揮しうる。
態においてもトレッドリングとタイヤ基体はずれを生じ
ることなく強固に一体に連結される、このことにより、
従来一体のタイヤと同様の操縦性能を発揮しうる。
【0038】
【発明の効果】本発明の空気入りラジアルタイヤは叙上
のごとく構成しているため、トレッドリングをタイヤ基
体から自在に取付取外しでき、種々なトレッドパターン
の低コストでの提供及びタイヤ基体のくり返しの使用を
可能とし、資源を有効に活用しうる。
のごとく構成しているため、トレッドリングをタイヤ基
体から自在に取付取外しでき、種々なトレッドパターン
の低コストでの提供及びタイヤ基体のくり返しの使用を
可能とし、資源を有効に活用しうる。
【図1】本発明の一実施例を示すタイヤの子午断面図で
ある。
ある。
【図2】トレッド部を拡大して示すタイヤの分解断面図
である。
である。
【図3】トレッドリングとタイヤ基体との連結を説明す
る略断面図である。
る略断面図である。
2 ビードコア
3 ビード部
4 サイドウォール部
5 トレッド部
6 トレッドリング
7 タイヤ基体
9 トレッド底部
9S 外周面
10 カーカス
12 保護層
14 支持プライ
15 ベルト層
G トレッド溝
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フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭56−130335(JP,A)
特開 平7−276918(JP,A)
特開 平7−81320(JP,A)
特開 平7−81321(JP,A)
特公 昭39−17453(JP,B1)
特公 昭46−1481(JP,B1)
特公 昭40−3482(JP,B1)
実公 昭44−12321(JP,Y1)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B60C 11/02,11/00,9/18
Claims (3)
- 【請求項1】加硫済みの環状のトレッドリングと、この
トレッドリングを外周面に取付けることによりタイヤの
トレッド部をなすトレッド底部を有する加硫済みのタイ
ヤ基体とからなり、前記タイヤ基体は、トレッド底部か
らサイドウォール部をへてビード部のビードコアの回り
で折り返されるとともにラジアル配列のカーカスコード
を有するカーカスを具えるとともに、前記トレッド底部
は、ゴム厚さが2〜5mmのゴム組成物によって形成され
カーカスを保護するとともにトレッド底部の外周面を形
成する保護層からなり、この保護層内にスチールコード
をラテラル配列した支持プライを介在させる一方、前記
トレッドリングは、ベルトコードをタイヤ赤道に対して
30度以下の角度で配列したベルト層を具え、しかも内
圧充填による前記タイヤ基体の半径方向外側への膨張に
よってタイヤ基体と一体に連結されたことを特徴とする
空気入りラジアルタイヤ。 - 【請求項2】前記支持プライは、前記トレッド底部をこ
えてバットレス部に延在しかつ支持プライのタイヤ軸方
向の曲面長さは前記トレッド底部の曲面長さよりも20
〜60mm大であることを特徴とする請求項1記載の空気
入りラジアルタイヤ。 - 【請求項3】前記トレッドリングは、トレッドリングの
外周面にトレッド溝を具えたことを特徴とする請求項1
記載の空気入りラジアルタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18276294A JP3363265B2 (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | 空気入りラジアルタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18276294A JP3363265B2 (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | 空気入りラジアルタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0825913A JPH0825913A (ja) | 1996-01-30 |
JP3363265B2 true JP3363265B2 (ja) | 2003-01-08 |
Family
ID=16123988
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18276294A Expired - Fee Related JP3363265B2 (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | 空気入りラジアルタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3363265B2 (ja) |
-
1994
- 1994-07-11 JP JP18276294A patent/JP3363265B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0825913A (ja) | 1996-01-30 |
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