JP3363129B2 - 大型バスのフレーム構造 - Google Patents

大型バスのフレーム構造

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JP3363129B2 JP2000125942A JP2000125942A JP3363129B2 JP 3363129 B2 JP3363129 B2 JP 3363129B2 JP 2000125942 A JP2000125942 A JP 2000125942A JP 2000125942 A JP2000125942 A JP 2000125942A JP 3363129 B2 JP3363129 B2 JP 3363129B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大型バスのフレー
ム構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図16及び図17は従来の大型バスにお
ける前方側のフレーム構造の一例を示すもので、ここに
図示している例では、第一のクロスメンバ1と第二のク
ロスメンバ2の間が運転席支持区間5を成し、第二のク
ロスメンバ2と第三のクロスメンバ3の間が燃料タンク
支持区間6を成し、第三のクロスメンバ3と第四のクロ
スメンバ4の間がフロントサスペンション区間7を成
し、第四のクロスメンバ4以降が座席支持区間8を成す
ようになっている。
【0003】第一のクロスメンバ1と第二のクロスメン
バ2との間は、複数本の角チューブを組み付けて成る左
右のトラス構造9により連結され、第二のクロスメンバ
2と第三のクロスメンバ3との間も左右のトラス構造1
0により連結されるようになっており、これらトラス構
造9,10の左右相互間は、前記の第一〜第三のクロス
メンバ1,2,3以外の連結材によっても連結されるよ
うになっている。
【0004】また、第三のクロスメンバ3と第四のクロ
スメンバ4との間は、複数本の角チューブを組み付けて
成る左右のトラス構造11と、独立懸架式のエアサスペ
ンションのサスペンションアーム12(図16参照:但
し図16中ではアッパ側のみを示している)を傾動自在
に支持するためのサスペンションアーム支持架構13
と、左右のエアスプリング14(図16参照)により支
えられるビーム15とにより連結されるようになってい
る。
【0005】ここで、第三のクロスメンバ3と第四のク
ロスメンバ4との間に配置されるトラス構造11の具体
的な構造につき補足して説明すると、このトラス構造1
1は、第三のクロスメンバ3と第四のクロスメンバ4と
の間を渡る水平材11aと、該水平材11aの長手方向
中央部から第三のクロスメンバ3及び第四のクロスメン
バ4の夫々の下側部に向け斜めに渡された斜材11b,
11cと、該各斜材11b,11cの中途部間を連結す
る水平材11dと、該水平材11dの長手方向中央部と
前記水平材11aの中央部との間を連結する垂直材11
eと、前記各斜材11b,11cの中途部と前記水平材
11aの長手歩行両端部との間を斜めに連結する斜材1
1f,11gとにより構成されている。
【0006】また、サスペンションアーム支持架構13
の具体的な構造につき補足して説明すると、このサスペ
ンションアーム支持架構13は、アッパ側のサスペンシ
ョンアーム12(図16参照)の基端部が枢着されるブ
ラケット13aを装備した上部構造13Aと、ロア側の
サスペンションアーム(図示せず)の基端部が枢着され
るブラケット13bを装備した下部構造13Bと、これ
ら上部構造13Aと下部構造13Bとを連結するサポー
ト部材13Cとにより構成されており、前記上部構造1
3Aは、その前後位置においてV字状に分岐して第三の
クロスメンバ3及び第四のクロスメンバ4の夫々に対し
二箇所ずつ連結されるようになっており、他方、前記下
部構造13Bは、車幅方向の中央を車両前後方向に延び
て第三のクロスメンバ3及び第四のクロスメンバ4の夫
々の下側部に対し連結されるようになっている。
【0007】尚、第四のクロスメンバ4以降の図示しな
いクロスメンバの相互間は、複数本の角チューブを組み
付けて成る左右のトラス構造や、図示しない上方位置に
架設される床支持骨格などにより連結されるようになっ
ており、該床支持骨格の上方に床部材や座席が設置され
且つその下方の床下スペースにはエアコンのサブエンジ
ン室や荷物室が形成されるようになっている。
【0008】図中16は乗客が乗り降りするためのステ
ップを補強するための補助クロスメンバ、17はパワー
ステアリングギヤボックス装着用ブラケット、18はフ
ロントタイヤを夫々示している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、斯かる
従来構造においては、運転席支持区間5から燃料タンク
支持区間6にかけての前方構造が、角チューブによるト
ラス構造9,10を主体としたものとなっていたため、
正面衝突時に運転席付近に車両前後方向の圧縮変形(潰
れ圧縮変形)が起こる虞れがあり、運転席付近の圧縮変
形をより確実に抑制し得るようにして運転者の安全性を
従来以上に高めることが検討されているが、運転席付近
ばかりを補強してしまうと、前方構造にて衝突エネルギ
が吸収されないまま直後のフロントサスペンション区間
7に大きな荷重が入力されることになり、このフロント
サスペンション区間7に車両前後方向の圧縮変形が起こ
る虞れが高まるので、このフロントサスペンション区間
7の圧縮変形についても同時に抑制し得るようにし、し
かも、その際にフロントサスペンション区間の前後の強
度境界部分に応力集中が起こらないように考慮する必要
がある。
【0010】本発明は上述の実情に鑑みてなしたもの
で、正面衝突時におけるフロントサスペンション区間の
圧縮変形をより確実に抑制し且つフロントサスペンショ
ン区間の前後の強度境界部分における応力集中をより確
実に回避し得るようにすることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、第一のクロス
メンバと第二のクロスメンバの間を運転席支持区間と
し、第二のクロスメンバと第三のクロスメンバの間を燃
料タンク支持区間とし、第三のクロスメンバと第四のク
ロスメンバの間をフロントサスペンション区間とし、第
四のクロスメンバ以降を座席支持区間とした大型バスの
フレーム構造において、フロントサスペンション区間を
車両前後方向に延びる厚肉チャンネル材から成るサイド
レールを採用して補強し、該サイドレールの第三のクロ
スメンバに対する連結位置に、サイドレールの車幅方向
外側面に沿う平板状を成して前方へ向け拡張し且つ前記
サイドレールの外側面に対し自身の内側面を溶接されて
前端面を第三のクロスメンバに対し溶接された第一のガ
セットを設けると共に、サイドレールの第四のクロスメ
ンバに対する連結位置に、サイドレールの車幅方向外側
面に沿う平板状を成して後方へ向け拡張し且つ前記サイ
ドレールの外側面に対し自身の内側面を溶接されて後端
面を第四のクロスメンバに対し溶接された第二のガセッ
トを設けたことを特徴とするものである。
【0012】従って、本発明では、フロントサスペンシ
ョン区間がサイドレールにより補強されていることによ
り、このフロントサスペンション区間の正面衝突時にお
ける圧縮変形が抑制され、特に第一のガセットと第二の
ガセットとを設けたことにより、これら第一のガセット
と第二のガセットとを介してサイドレールからの衝突エ
ネルギが第三のクロスメンバ及び第四のクロスメンバに
対し効率良く分散伝達されるので、フロントサスペンシ
ョン区間の前後の強度境界部分に応力集中が起こること
が回避される。
【0013】更に、本発明においては、第三のクロスメ
ンバに対し連結されたサイドレールの前端部と、該サイ
ドレールの前端部の直下に配置されるサスペンションア
ーム支持架構の上部構造との間にスペーサを介装し、該
スペーサの上下面をサイドレールの前端部下面とサスペ
ンションアーム支持架構の上部構造上面とに対し夫々溶
接すると共に、前記スペーサの前端面を第三のクロスメ
ンバに対し更に溶接すると良い。
【0014】このようにすれば、衝突エネルギがサイド
レールとスペーサとサスペンションアーム支持架構の上
部構造とに対し効率良く分散伝達されて分担されるの
で、これらの第三のクロスメンバに対する連結部分に応
力集中が起こることが更に確実に回避される。
【0015】また、本発明においては、第三のクロスメ
ンバに対するサスペンションアーム支持架構の下部構造
の連結位置に、該下部構造の上面と第三のクロスメンバ
の後面とが成す隅部に対し傾斜状態で溶接されて前記隅
部に車幅方向へ横臥した三角柱空間を画定する斜板部
と、該斜板部により画定された三角柱空間の両側を塞ぐ
三角形状の側板部とから成る第三のガセットを設けると
良い。
【0016】このようにすれば、正面衝突時に第三のク
ロスメンバに入力された衝突エネルギが第三のガセット
を介しサスペンションアーム支持架構の下部構造に対し
効率良く伝達されるので、この部分に応力集中が起こる
ことが回避される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照しつつ説明する。
【0018】図1〜図15は本発明を実施する形態の一
例を示すもので、図16及び図17と同一の符号を付し
た部分は同一物を表わしている。
【0019】図1及び図2に示す如く、本形態例の大型
バスのフレーム構造においては、運転席支持区間5から
燃料タンク支持区間6に亘る範囲を、車両前後方向に延
びる厚肉チャンネル材から成る第一のサイドレール19
を採用して補強すると共に、フロントサスペンション区
間7を、前記第一のサイドレール19より車両前後方向
の座屈強度が低い厚肉チャンネル材から成る第二のサイ
ドレール20を採用して補強するようにしている。
【0020】即ち、第一のサイドレール19は、従来の
トラス構造9,10(図16及び図17参照)に替えて
配置され、第一のクロスメンバ1と第三のクロスメンバ
3との間を第二のクロスメンバ2を貫通して連結するよ
うになっており、より具体的には、図3に示す如く、第
二のクロスメンバ2の一部を構成している横梁2a,2
b間を通過し且つ該各横梁2a,2bに対しガセット2
1を介して溶接固定されるようになっている。
【0021】ここで、このガセット21は、第一のサイ
ドレール19の車幅方向外側面に対し背中合せで溶接さ
れて逆向きに溝形を成し且つその上下面を第二のクロス
メンバ2の横梁2a,2bに対し溶接されるようになっ
ている。
【0022】また、図4に示す如く、第一のサイドレー
ル19の後端部は、第三のクロスメンバ3の一部を構成
している左右一対の縦柱3aの前面に対し夫々溶接され
ており、この第三のクロスメンバ3の後端部が溶接され
ている位置の直下には、車両前後方向から見て閉断面を
成すボックス構造を有し且つ第一のサイドレール19の
下面に対し自身の上面を溶接されて後端面を前記縦柱3
aの前面に対し溶接されたガセット22が設けられてい
る。
【0023】これら第一のサイドレール19の後端部と
前記ガセット22の車幅方向外側面には、該各外側面に
沿う平板状を成して後方へ向け拡張し且つ前記第一のサ
イドレール19の後端部と前記ガセット22の各外側面
に対し自身の内側面を溶接されて後端面を前記縦柱3a
の前面に対し溶接されたガセット23が設けられてい
る。
【0024】また、特に図2に示されているように、第
二のサイドレール20は、前記第一のサイドレール19
に対し車両前後方向に略一直線状に連続し、しかも、従
来のトラス構造11における各斜材11b,11cの中
途部間を連結していた水平材11d(図17参照)を兼
用するように配置され、この水平材11dを除いたトラ
ス構造11と一体的に組み付けられて第三のクロスメン
バ3と第四のクロスメンバ4との間を連結するようにな
っている。
【0025】即ち、第二のサイドレール20の上面に対
し各斜材11f,11gと垂直材11eの下端が夫々溶
接されていると共に、各斜材11b,11cの第二のサ
イドレール20と重合する部分が分割構成されて第二の
サイドレール20の溝形内部にて溶接固定されるように
なっており、この第二のサイドレール20の溝形内部に
溶接された各斜材11b,11cの中間部分と略一直線
状に連続するように各斜材11b,11cの上側部分と
下側部分とが第二のサイドレール20の上下面に対し夫
々溶接されるようにしてある。
【0026】そして、図5に示す如く、第二のサイドレ
ール20の前端部は、第三のクロスメンバ3における左
右一対の縦柱3aの後面に対し夫々溶接されており、こ
の第三のクロスメンバ3の前端部の車幅方向外側面に
は、該外側面に沿う平板状を成して前方へ向け拡張し且
つ前記第二のサイドレール20の前端部の車幅方向外側
面に対し自身の内側面を溶接されて前端面を前記縦柱3
aの後面に対し溶接されたガセット24(第一のガセッ
ト)が設けられている。
【0027】ここで、このガセット24の詳細な形状は
図6及び図7に示す通りであり、このガセット24は、
図6に示す如き栓溶接を行うための溶接孔24aを開口
しており、該溶接孔24aを介して第二のサイドレール
20の前端部外側面に対し栓溶接されるようになってい
る。
【0028】また、図8に示す如く、第二のサイドレー
ル20の後端部は、第四のクロスメンバ4の一部を構成
している左右一対の縦柱4aの前面に対し夫々溶接され
ており、この第二のサイドレール20の後端部の車幅方
向外側面には、該外側面に沿う平板状を成して後方へ向
け拡張し且つ前記第二のサイドレール20の後端部の車
幅方向外側面に対し自身の内側面を溶接されて後端面を
前記縦柱4aの前面に対し溶接されたガセット25(第
二のガセット)が設けられている。
【0029】ここで、このガセット25の詳細な形状は
図9及び図10に示す通りであり、このガセット25
は、図9に示す如き栓溶接を行うための溶接孔25aを
開口しており、該溶接孔25aを介して第二のサイドレ
ール20の前端部外側面に対し栓溶接されるようになっ
ている。
【0030】更に、図2及び図5に示す如く、第二のサ
イドレール20の前端部と、該第二のサイドレール20
の前端部の直下に配置されるサスペンションアーム支持
架構13の上部構造13Aとの間にはスペーサ26が介
装されており、該スペーサ26の上下面が第二のサイド
レール20の前端部下面とサスペンションアーム支持架
構13の上部構造13A上面とに対し夫々溶接されてお
り、前記スペーサ26の前端面が前記第三のクロスメン
バ3の縦柱3aの後面に対し溶接されている。
【0031】また、第三のクロスメンバ3の下部構造3
Aに対するサスペンションアーム支持架構13の下部構
造13Bの連結位置には、該下部構造13Bの上面と前
記下部構造3Aの後面とが成す隅部に対し溶接されたガ
セット27(第三のガセット)が設けられている。
【0032】図13〜図15に示す如く、このガセット
27は、サスペンションアーム支持架構13の下部構造
13Bの上面と、前記第三のクロスメンバ3の下部構造
3Aの後面とが成す隅部に対し傾斜状態で溶接されて前
記隅部に車幅方向へ横臥した三角柱空間を画定する斜板
部27aと、該斜板部27aにより画定された三角柱空
間の両側を塞ぐ三角形状の側板部27bとから成り、図
示する例では、斜板部27aと側板部27bとが一体的
に形成されたものとなっている。
【0033】尚、特に図1に示されている如く、本形態
例においては、第一のクロスメンバ1が第一のサイドレ
ール19の最前端に配設されており、運転席支持区間5
における第一のサイドレール19の夫々の車幅方向外側
には、これら第一のサイドレール19と平行に角チュー
ブから成る補助レール28が配設されていて、前記第一
のクロスメンバ1と第二のクロスメンバ2の横梁2aと
の間が連結されている。
【0034】ここで、車幅方向右側(図1中における上
側)の補助レール28は、先端部にパワーステアリング
ギヤボックス装着用ブラケット17を支持するようにし
たもので、車幅方向左側(図1中における下側)の補助
レール28は、補助クロスメンバ16と協働して乗客が
乗り降りするためのステップを補強するようにしたもの
であり、このような専用の補助レール28を夫々設ける
ことで、後方の通路幅(左右の座席により挟まれた通路
の幅)により規定される第二のサイドレール20の幅間
隔(相互間間隔)と同じ幅間隔での第一のサイドレール
19の配置と、該第一のサイドレール19の車両前後方
向に向けた平行配置とを夫々実現し得るようにしている
のである。
【0035】また、燃料タンク支持区間6における第一
のサイドレール19の夫々の直上位置にも角チューブか
ら成る補助レール29が配設されており、該各補助レー
ル29により第二のクロスメンバ2と第三のクロスメン
バ3との間が連結されて更なる補強が施されるようにし
てある。
【0036】而して、このような構成を採用すれば、運
転席支持区間5から燃料タンク支持区間6に亘る範囲を
第一のサイドレール19などにより強固に補強しても、
フロントサスペンション区間7が第二のサイドレール2
0で補強されていることにより、このフロントサスペン
ション区間7の正面衝突時における圧縮変形が抑制さ
れ、特にガセット24,25を設けたことにより、これ
らガセット24,25を介して第二のサイドレール20
からの衝突エネルギが第三のクロスメンバ3及び第四の
クロスメンバ4に対し効率良く分散伝達されるので、フ
ロントサスペンション区間7の前後の強度境界部分に応
力集中が起こることが回避される。
【0037】また、特に本形態例においては、第三のク
ロスメンバ3に対し連結された第二のサイドレール20
の前端部と、該第二のサイドレール20の前端部の直下
に配置されるサスペンションアーム支持架構13の上部
構造13Aとの間にスペーサ26を介装して夫々の相互
間を溶接により連結するようにしているので、衝突エネ
ルギが第二のサイドレール20とスペーサ26とサスペ
ンションアーム支持架構13の上部構造13Aとに対し
効率良く分散伝達されて分担されるので、これらの第三
のクロスメンバ3に対する連結部分に応力集中が起こる
ことが更に確実に回避される。
【0038】ここで、第二のサイドレール20とサスペ
ンションアーム支持架構13の上部構造13Aとの間に
隙間が形成されてしまう理由について補足説明しておく
と、第二のサイドレール20の高さ位置と、サスペンシ
ョンアーム支持架構13の上部構造13Aの高さ位置と
の関係は、該上部構造13Aのブラケット13aにアッ
パ側のサスペンションアーム12(図1参照)の基端部
を枢着した場合に、エアスプリング14(図1参照)が
最大に縮んでも前記アッパ側のサスペンションアーム1
2が第二のサイドレール20と干渉しないようにしなけ
ればならないので、そのクリアランスを確保するために
隙間が形成されてしまうことになるのである。
【0039】更に、本形態例においては、第三のクロス
メンバ3に対するサスペンションアーム支持架構13の
下部構造13Bの連結位置にガセット27を設けている
ので、正面衝突時に第三のクロスメンバ3に入力された
衝突エネルギがガセット27を介しサスペンションアー
ム支持架構13の下部構造13Bに対し効率良く伝達さ
れるので、この部分に応力集中が起こることが回避され
る。
【0040】尚、前述した如きスペーサ26やガセット
27を第三のクロスメンバ3側に対してだけ設けて補強
している理由は、第四のクロスメンバ4側が、これ以降
の床下スペースにおける図示しないトラス構造の強化に
より容易に補強できるのに対し、第三のクロスメンバ3
側は、その前方の燃料タンク支持区間6におけるトラス
構造を強化することが困難であるからである。
【0041】即ち、燃料タンク支持区間6より前側の区
間は、比較的高い位置に座席を確保するようにした座席
支持区間8側と比較して床面高さが低くなっているの
で、配管や配線などを配置するスペース的な余裕が厳し
く、しかも、これらの保守点検時に作業員の容易なアク
セス性を確保する必要があるため、あまり複雑なトラス
構造を組めないのである。
【0042】従って、上記形態例によれば、運転席支持
区間5から燃料タンク支持区間6にかけての前方構造を
第一のサイドレール19などにより強固に補強しても、
正面衝突時におけるフロントサスペンション区間7の圧
縮変形をより確実に抑制することができ、しかも、ガセ
ット24,25を介して第二のサイドレール20からの
衝突エネルギを効率良く第三のクロスメンバ3及び第四
のクロスメンバ4へと伝達し得て、フロントサスペンシ
ョン区間7の前後の強度境界部分における応力集中をよ
り確実に回避することができる。
【0043】特に本形態例では、衝突エネルギを第二の
サイドレール20とスペーサ26とサスペンションアー
ム支持架構13の上部構造13Aとに対し効率良く分散
伝達させて分担させることができるので、これらの第三
のクロスメンバ3に対する連結部分に応力集中が起こる
ことを更に確実に回避することができる。
【0044】また、正面衝突時に第三のクロスメンバ3
に入力された衝突エネルギをガセット27を介しサスペ
ンションアーム支持架構13の下部構造13Bに対し効
率良く伝達させることができるので、第三のクロスメン
バ3に対するサスペンションアーム支持架構13の下部
構造13Bの連結部分に応力集中が起こることも未然に
回避することができる。
【0045】尚、本発明の大型バスのフレーム構造は、
上述の形態例にのみ限定されるものではなく、運転席支
持区間から燃料タンク支持区間にかけての補強構造には
図示以外の構造を採用しても良いこと、その他、本発明
の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得る
ことは勿論である。
【0046】
【発明の効果】上記した本発明の大型バスのフレーム構
造によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
【0047】(I)本発明の請求項1に記載の発明によ
れば、フロントサスペンション区間をサイドレールで補
強したことにより、例えば運転席支持区間から燃料タン
ク支持区間にかけての前方構造を補強した場合でも、正
面衝突時におけるフロントサスペンション区間の圧縮変
形をより確実に抑制することができ、しかも、第一のガ
セット及び第二のガセットを介してサイドレールからの
衝突エネルギを効率良く第三のクロスメンバ及び第四の
クロスメンバへと伝達し得て、フロントサスペンション
区間の前後の強度境界部分における応力集中をより確実
に回避することもできる。
【0048】(II)本発明の請求項2に記載の発明に
よれば、衝突エネルギをサイドレールとスペーサとサス
ペンションアーム支持架構の上部構造とに対し効率良く
分散伝達させて分担させることができるので、これらの
第三のクロスメンバに対する連結部分に応力集中が起こ
ることを更に確実に回避することができる。
【0049】(III)本発明の請求項3に記載の発明
によれば、正面衝突時に第三のクロスメンバに入力され
た衝突エネルギを第三のガセットを介しサスペンション
アーム支持架構の下部構造に対し効率良く伝達させるこ
とができるので、第三のクロスメンバに対するサスペン
ションアーム支持架構の下部構造の連結部分に応力集中
が起こることを未然に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例を示す平面図であ
る。
【図2】図1のII−II方向の矢視図である。
【図3】図2のIII−III方向の矢視図である。
【図4】図2のIV−IV方向の矢視図である。
【図5】図2のV−V方向の矢視図である。
【図6】第二のサイドレールと第三のクロスメンバとの
間に設けたガセットの側面図である。
【図7】図6のVII−VII方向の矢視図である。
【図8】図2のVIII−VIII方向の矢視図であ
る。
【図9】第二のサイドレールと第四のクロスメンバとの
間に設けたガセットの側面図である。
【図10】図9のX−X方向の矢視図である。
【図11】第二のサイドレールの前端部とサスペンショ
ンアーム支持架構の上部構造との間に介装したスペーサ
の側面図である。
【図12】図11のXII−XII方向の矢視図であ
る。
【図13】サスペンションアーム支持架構の下部構造と
第三のクロスメンバとの間に設けたガセットの側面図で
ある。
【図14】図13のXIV−XIV方向の矢視図であ
る。
【図15】図14のガセットの斜視図である。
【図16】従来例を示す平面図である。
【図17】図16のXVII−XVII方向の矢視図で
ある。
【符号の説明】
1 第一のクロスメンバ 2 第二のクロスメンバ 3 第三のクロスメンバ 4 第四のクロスメンバ 5 運転席支持区間 6 燃料タンク支持区間 7 フロントサスペンション区間 8 座席支持区間 13 サスペンションアーム支持架構 13A 上部構造 13B 下部構造 19 第一のサイドレール 20 第二のサイドレール(サイドレール) 24 ガセット(第一のガセット) 25 ガセット(第二のガセット) 26 スペーサ 27 ガセット(第三のガセット) 27a 斜板部 27b 側板部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−91147(JP,A) 特開 平10−114280(JP,A) 実開 昭63−181586(JP,U) 実開 平5−42051(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 31/02 B62D 21/02 B62D 25/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一のクロスメンバと第二のクロスメン
    バの間を運転席支持区間とし、第二のクロスメンバと第
    三のクロスメンバの間を燃料タンク支持区間とし、第三
    のクロスメンバと第四のクロスメンバの間をフロントサ
    スペンション区間とし、第四のクロスメンバ以降を座席
    支持区間とした大型バスのフレーム構造において、フロ
    ントサスペンション区間を車両前後方向に延びる厚肉チ
    ャンネル材から成るサイドレールを採用して補強し、該
    サイドレールの第三のクロスメンバに対する連結位置
    に、サイドレールの車幅方向外側面に沿う平板状を成し
    て前方へ向け拡張し且つ前記サイドレールの外側面に対
    し自身の内側面を溶接されて前端面を第三のクロスメン
    バに対し溶接された第一のガセットを設けると共に、サ
    イドレールの第四のクロスメンバに対する連結位置に、
    サイドレールの車幅方向外側面に沿う平板状を成して後
    方へ向け拡張し且つ前記サイドレールの外側面に対し自
    身の内側面を溶接されて後端面を第四のクロスメンバに
    対し溶接された第二のガセットを設けたことを特徴とす
    る大型バスのフレーム構造。
  2. 【請求項2】 第三のクロスメンバに対し連結されたサ
    イドレールの前端部と、該サイドレールの前端部の直下
    に配置されるサスペンションアーム支持架構の上部構造
    との間にスペーサを介装し、該スペーサの上下面をサイ
    ドレールの前端部下面とサスペンションアーム支持架構
    の上部構造上面とに対し夫々溶接すると共に、前記スペ
    ーサの前端面を第三のクロスメンバに対し更に溶接した
    ことを特徴とする請求項1に記載の大型バスのフレーム
    構造。
  3. 【請求項3】 第三のクロスメンバに対するサスペンシ
    ョンアーム支持架構の下部構造の連結位置に、該下部構
    造の上面と第三のクロスメンバの後面とが成す隅部に対
    し傾斜状態で溶接されて前記隅部に車幅方向へ横臥した
    三角柱空間を画定する斜板部と、該斜板部により画定さ
    れた三角柱空間の両側を塞ぐ三角形状の側板部とから成
    る第三のガセットを設けたことを特徴とする請求項1又
    は2に記載の大型バスのフレーム構造。
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