JP3354917B2 - 大型バスのフレーム構造 - Google Patents

大型バスのフレーム構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大型バスのフレー
ム構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11及び図12は従来の大型バスにお
ける前方側のフレーム構造の一例を示すもので、ここに
図示している例では、第一のクロスメンバ1と第二のク
ロスメンバ2の間が運転席支持区間5を成し、第二のク
ロスメンバ2と第三のクロスメンバ3の間が燃料タンク
支持区間6を成し、第三のクロスメンバ3と第四のクロ
スメンバ4の間がフロントサスペンション区間7を成
し、第四のクロスメンバ4以降が座席支持区間8を成す
ようになっている。
【0003】第一のクロスメンバ1と第二のクロスメン
バ2との間は、複数本の角チューブを組み付けて成る左
右のトラス構造9により連結され、第二のクロスメンバ
2と第三のクロスメンバ3との間も左右のトラス構造1
0により連結されるようになっており、これらトラス構
造9,10の左右相互間は、前記の第一〜第三のクロス
メンバ1,2,3以外の連結材によっても連結されるよ
うになっている。
【0004】また、第三のクロスメンバ3と第四のクロ
スメンバ4との間は、複数本の角チューブを組み付けて
成る左右のトラス構造11と、独立懸架式のエアサスペ
ンションのサスペンションアーム12(図11参照:但
し図11中ではアッパ側のみを示している)を傾動自在
に支持するためのサスペンションアーム支持架構13
と、左右のエアスプリング14(図11参照)により支
えられるビーム15とにより連結されるようになってい
る。
【0005】ここで、第三のクロスメンバ3と第四のク
ロスメンバ4との間に配置されるトラス構造11の具体
的な構造につき補足して説明すると、このトラス構造1
1は、第三のクロスメンバ3と第四のクロスメンバ4と
の間を渡る水平材11aと、該水平材11aの長手方向
中央部から第三のクロスメンバ3及び第四のクロスメン
バ4の夫々の下側部に向け斜めに渡された斜材11b,
11cと、該各斜材11b,11cの中途部間を連結す
る水平材11dと、該水平材11dの長手方向中央部と
前記水平材11aの中央部との間を連結する垂直材11
eと、前記各斜材11b,11cの中途部と前記水平材
11aの長手歩行両端部との間を斜めに連結する斜材1
1f,11gとにより構成されている。
【0006】また、サスペンションアーム支持架構13
の具体的な構造につき補足して説明すると、このサスペ
ンションアーム支持架構13は、アッパ側のサスペンシ
ョンアーム12(図11参照)の基端部が枢着されるブ
ラケット13aを装備した上部構造13Aと、ロア側の
サスペンションアーム(図示せず)の基端部が枢着され
るブラケット13bを装備した下部構造13Bと、これ
ら上部構造13Aと下部構造13Bとを連結するサポー
ト部材13Cとにより構成されており、前記上部構造1
3Aは、その前後位置においてV字状に分岐して第三の
クロスメンバ3及び第四のクロスメンバ4の夫々に対し
二箇所ずつ連結されるようになっており、他方、前記下
部構造13Bは、車幅方向の中央を車両前後方向に延び
て第三のクロスメンバ3及び第四のクロスメンバ4の夫
々の下部構造3A,4Aに対し連結されるようになって
いる。
【0007】尚、第四のクロスメンバ4以降の図示しな
いクロスメンバの相互間は、複数本の角チューブを組み
付けて成る左右のトラス構造や、図示しない上方位置に
架設される床支持骨格などにより連結されるようになっ
ており、該床支持骨格の上方に床部材や座席が設置され
且つその下方の床下スペースにはエアコンのサブエンジ
ン室や荷物室が形成されるようになっている。
【0008】図中16は乗客が乗り降りするためのステ
ップを補強するための補助クロスメンバ、17はパワー
ステアリングギヤボックス装着用ブラケット、18はフ
ロントタイヤを夫々示している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、斯かる
従来構造においては、運転席支持区間5から燃料タンク
支持区間6にかけての前方構造が、角チューブによるト
ラス構造9,10を主体としたものとなっていたため、
正面衝突時に運転席付近に車両前後方向の圧縮変形(潰
れ圧縮変形)が起こる虞れがあり、運転席付近の圧縮変
形をより確実に抑制し得るようにして運転者の安全性を
従来以上に高めることが検討されているが、運転席付近
ばかりを補強してしまうと、前方構造にて衝突エネルギ
が吸収されないまま直後のフロントサスペンション区間
7に大きな荷重が入力されることになるので、この際に
フロントサスペンション区間7でサスペンションアーム
支持架構13の下部構造13Bが突っ張ることにより、
特に第三のクロスメンバ3の下部構造3Aの中央部分に
大きな荷重が作用し、この部分に変形が起こることが懸
念された。
【0010】即ち、第四のクロスメンバ4側の下部構造
4Aは、これ以降の床下スペースにおける図示しないト
ラス構造を強化することにより容易に補強できるが、第
三のクロスメンバ3側の下部構造3Aは、その前方の燃
料タンク支持区間6におけるトラス構造を強化すること
が困難であったため、運転席付近を強固に補強すること
によりフロントサスペンション区間7に大きな荷重が入
力されると、第三のクロスメンバ3側の下部構造3Aに
変形が起こり易くなることが想定されたのである。
【0011】尚、燃料タンク支持区間6におけるトラス
構造を強化することが困難である理由は、燃料タンク支
持区間6より前側の区間が、比較的高い位置に座席を確
保するようにした座席支持区間8側と比較して床面高さ
が低くなっているので、この区間における配管や配線な
どを配置するスペース的な余裕が厳しく、しかも、これ
らの保守点検時に作業員の容易なアクセス性を確保する
必要があるため、あまり複雑なトラス構造を組めないと
いう事情があるからである。
【0012】そして、図13及び図14に詳細に示す如
く、従来における第三のクロスメンバ3の下部構造3A
は、前述したトラス構造11(図12参照)の水平材1
1aと斜材11cとを受けている左右一対の縦柱3aの
下端部を連結して車幅方向に延びる角チューブ3xと、
該角チューブ3xの中央部付近の下面に溶接されたU字
型断面(図14参照)の受け部材3x’とにより構成さ
れており、この受け部材3x’の中央に前記サスペンシ
ョンアーム支持架構13の下部構造13Bを連結するよ
うにしていたため、この下部構造13Bが連結される部
分には、前方構造の補強を想定した格別な補強が施され
ておらず、しかも、前記受け部材3x’の両端部におけ
る強度断面積が急激に減少する部分で応力集中が起こり
易い構造となっていた。
【0013】本発明は上述の実情に鑑みてなしたもの
で、第三のクロスメンバより前方の構造を補強しても、
正面衝突時に第三のクロスメンバの下部構造に変形や応
力集中が起こらないようにすることを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、第一のクロス
メンバと第二のクロスメンバの間を運転席支持区間と
し、第二のクロスメンバと第三のクロスメンバの間を燃
料タンク支持区間とし、第三のクロスメンバと第四のク
ロスメンバの間をフロントサスペンション区間とし、第
四のクロスメンバ以降を座席支持区間とした大型バスの
フレーム構造において、上段側から下段側にかけて段階
的に長さ寸法が車幅方向中央寄りに短くなるようにした
複数段の角チューブを一体的に溶接して第三のクロスメ
ンバの下部構造を構成し、フロントサスペンション区間
に配置されるサスペンションアーム支持架構の下部構造
を前記第三のクロスメンバの下部構造の中央部分に対し
連結したことを特徴とするものである。
【0015】従って、本発明では、複数段の角チューブ
を一体的に溶接した構造の採用により、各段の角チュー
ブの境界部に二重の隔壁が形成されて第三のクロスメン
バの下部構造の強度が大幅に向上され、特に該下部構造
の中央部分が最も強度の高い部分として補強されるの
で、正面衝突時にフロントサスペンション区間でサスペ
ンションアーム支持架構の下部構造が突っ張ることによ
り第三のクロスメンバの下部構造の中央部分に大きな荷
重が作用しても、この部分に変形が起こることが抑制さ
れる。
【0016】しかも、角チューブが上段側から下段側に
かけて段階的に長さ寸法が車幅方向中央寄りに短くなる
ようにしてあるので、第三のクロスメンバの下部構造の
強度断面積が車幅方向の中央部分から両端へ向け徐々に
減少されることになり、応力集中の起こり易い強度断面
積の急激な減少部分の形成が回避され、正面衝突時の衝
突エネルギにより第三のクロスメンバの下部構造に応力
集中が起こることが防止される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照しつつ説明する。
【0018】図1〜図10は本発明を実施する形態の一
例を示すもので、図11及び図12と同一の符号を付し
た部分は同一物を表わしている。
【0019】図1及び図2に示す如く、本形態例の大型
バスのフレーム構造においては、運転席支持区間5から
燃料タンク支持区間6に亘る範囲を、車両前後方向に延
びる厚肉チャンネル材から成る第一のサイドレール19
を採用して補強すると共に、フロントサスペンション区
間7についても、前記第一のサイドレール19より車両
前後方向の座屈強度が低い厚肉チャンネル材から成る第
二のサイドレール20を採用して補強するようにした場
合で例示している。
【0020】即ち、第一のサイドレール19は、従来の
トラス構造9,10(図11及び図12参照)に替えて
配置され、第一のクロスメンバ1と第三のクロスメンバ
3との間を第二のクロスメンバ2を貫通して連結するよ
うになっており、より具体的には、図3に示す如く、第
二のクロスメンバ2の一部を構成している横梁2a,2
b間を通過し且つ該各横梁2a,2bに対しガセット2
1を介して溶接固定されるようになっている。
【0021】ここで、このガセット21は、第一のサイ
ドレール19の車幅方向外側面に対し背中合せで溶接さ
れて逆向きに溝形を成し且つその上下面を第二のクロス
メンバ2の横梁2a,2bに対し溶接されるようになっ
ている。
【0022】また、図4に示す如く、第一のサイドレー
ル19の後端部は、第三のクロスメンバ3の一部を構成
している左右一対の縦柱3aの前面に対し夫々溶接され
ており、この第三のクロスメンバ3の後端部が溶接され
ている位置の直下には、車両前後方向から見て閉断面を
成すボックス構造を有し且つ第一のサイドレール19の
下面に対し自身の上面を溶接されて後端面を前記縦柱3
aの前面に対し溶接されたガセット22が設けられてい
る。
【0023】これら第一のサイドレール19の後端部と
前記ガセット22の車幅方向外側面には、該各外側面に
沿う平板状を成して後方へ向け拡張し且つ前記第一のサ
イドレール19の後端部と前記ガセット22の各外側面
に対し自身の内側面を溶接されて後端面を前記縦柱3a
の前面に対し溶接されたガセット23が設けられてい
る。
【0024】また、特に図2に示されているように、第
二のサイドレール20は、前記第一のサイドレール19
に対し車両前後方向に略一直線状に連続し、しかも、従
来のトラス構造11における各斜材11b,11cの中
途部間を連結していた水平材11d(図12参照)を兼
用するように配置され、この水平材11dを除いたトラ
ス構造11と一体的に組み付けられて第三のクロスメン
バ3と第四のクロスメンバ4との間を連結するようにな
っている。
【0025】即ち、第二のサイドレール20の上面に対
し各斜材11f,11gと垂直材11eの下端が夫々溶
接されていると共に、各斜材11b,11cの第二のサ
イドレール20と重合する部分が分割構成されて第二の
サイドレール20の溝形内部にて溶接固定されるように
なっており、この第二のサイドレール20の溝形内部に
溶接された各斜材11b,11cの中間部分と略一直線
状に連続するように各斜材11b,11cの上側部分と
下側部分とが第二のサイドレール20の上下面に対し夫
々溶接されるようにしてある。
【0026】そして、図5に示す如く、第二のサイドレ
ール20の前端部は、第三のクロスメンバ3における左
右一対の縦柱3aの後面に対し夫々溶接されており、こ
の第三のクロスメンバ3の前端部の車幅方向外側面に
は、該外側面に沿う平板状を成して前方へ向け拡張し且
つ前記第二のサイドレール20の前端部の車幅方向外側
面に対し自身の内側面を溶接されて前端面を前記縦柱3
aの後面に対し溶接されたガセット24が設けられてい
る。
【0027】ここで、この図5に示されている第三のク
ロスメンバ3の下部構造3Aは、上段側から下段側にか
けて段階的に長さ寸法が車幅方向中央寄りに短くなるよ
うにした複数段の角チューブ3x,3y,3zを一体的
に溶接して構成されるようになっており、このような構
造を採用したことによって、図6に示す如く、各段の角
チューブ3x,3y,3zの境界部に二重の隔壁が形成
されるようにしてある。
【0028】尚、最上段の角チューブ3xは、実質的に
第三のクロスメンバ3全体の下端強度を担うものとなる
ので、その長さ寸法は第三のクロスメンバ3の全幅と略
等しいものとなっており、また、これより長さ寸法が車
幅方向中央寄りに短くなっている二段目及び三段目の角
チューブ3y,3zの両端部は、この両端部において急
激な段差部分が形成されないよう車幅方向外側に向け徐
々に厚さ寸法(高さ寸法)が上側寄りに漸減するように
してある。
【0029】そして、このように構成された第三のクロ
スメンバ3の下部構造3Aの中央部分に対しては、サス
ペンションアーム支持架構13の下部構造13Bが溶接
により連結されるようになっている。
【0030】また、第三のクロスメンバ3の下部構造3
Aに対するサスペンションアーム支持架構13の下部構
造13Bの連結位置には、該下部構造13Bの上面と前
記下部構造3Aの後面とが成す隅部に対し溶接されたガ
セット27が設けられており、図7〜図9に示す如く、
このガセット27は、サスペンションアーム支持架構1
3の下部構造13Bの上面と前記第三のクロスメンバ3
の下部構造3Aの後面とが成す隅部に対し傾斜状態で溶
接されて前記隅部に車幅方向へ横臥した三角柱空間を画
定する斜板部27aと、該斜板部27aにより画定され
た三角柱空間の両側を塞ぐ三角形状の側板部27bとか
ら成り、図示する例においては、斜板部27aと側板部
27bとが一体的に形成されたものとなっている。
【0031】一方、図10に示す如く、第二のサイドレ
ール20の後端部は、第四のクロスメンバ4の一部を構
成している左右一対の縦柱4aの前面に対し夫々溶接さ
れており、この第二のサイドレール20の後端部の車幅
方向外側面には、該外側面に沿う平板状を成して後方へ
向け拡張し且つ前記第二のサイドレール20の後端部の
車幅方向外側面に対し自身の内側面を溶接されて後端面
を前記縦柱4aの前面に対し溶接されたガセット25が
設けられている。
【0032】ここで、この図10に示されている第四の
クロスメンバの下部構造4Aは、前述したトラス構造1
1(図2参照)の水平材11aと斜材11cの下側部分
とを受けている左右一対の縦柱4aの下端部を連結して
車幅方向に延びる角チューブ4xと、該角チューブ4x
の中央部付近に溶接された平板状の受け部材4x’とに
より比較的簡易に構成されているが、この部分の強度向
上については、直後の床下スペースにおける図示しない
トラス構造を強化することにより対処するようにしてあ
る。
【0033】尚、図中26は第二のサイドレール20の
下方に配置されるサスペンションアーム支持架構13の
上部構造13Aと第二のサイドレール20の前端部下面
との間の隙間に介装されたスペーサ、28は運転席支持
区間5における第一のサイドレール19の夫々の車幅方
向外側に配設されて第一のクロスメンバ1と第二のクロ
スメンバ2との間を連結する補助レール、29は燃料タ
ンク支持区間6における第一のサイドレール19の夫々
の直上位置に配設されて第二のクロスメンバ2と第三の
クロスメンバ3との間を連結する補助レールを夫々示し
ている。
【0034】而して、このように第三のクロスメンバ3
の下部構造3Aを構成すれば、複数段の角チューブ3
x,3y,3zを一体的に溶接した構造の採用により、
各段の角チューブ3x,3y,3zの境界部に二重の隔
壁が形成されて第三のクロスメンバ3の下部構造3Aの
強度が大幅に向上され、特に該下部構造3Aの中央部分
が最も強度の高い部分として補強されるので、正面衝突
時にフロントサスペンション区間7でサスペンションア
ーム支持架構13の下部構造13Bが突っ張ることによ
り第三のクロスメンバ3の下部構造3Aの中央部分に大
きな荷重が作用しても、この下部構造3Aの中央部分に
変形が起こることが抑制される。
【0035】しかも、角チューブ3x,3y,3zが上
段側から下段側にかけて段階的に長さ寸法が車幅方向中
央寄りに短くなるようにしてあるので、第三のクロスメ
ンバの下部構造の強度断面積が車幅方向の中央部分から
両端へ向け徐々に減少されることになり、応力集中の起
こり易い強度断面積の急激な減少部分の形成が回避さ
れ、正面衝突時の衝突エネルギにより第三のクロスメン
バ3の下部構造3Aに応力集中が起こることが防止され
る。
【0036】尚、特に図示している例においては、第三
のクロスメンバ3に対するサスペンションアーム支持架
構13の下部構造13Bの連結位置にガセット27を設
けているので、正面衝突時に第三のクロスメンバ3に入
力された衝突エネルギがガセット27を介しサスペンシ
ョンアーム支持架構13の下部構造13Bに効率良く伝
達され、第三のクロスメンバ3に対するサスペンション
アーム支持架構13の下部構造13Bの連結部分におけ
る応力集中がより確実に回避されることになる。
【0037】従って、上記形態例によれば、各段の角チ
ューブ3x,3y,3zの境界部に二重の隔壁を形成し
て第三のクロスメンバ3の下部構造3Aの強度を大幅に
向上することができるので、正面衝突時にフロントサス
ペンション区間7でサスペンションアーム支持架構13
の下部構造13Bが突っ張ることにより第三のクロスメ
ンバ3の下部構造3Aの中央部分に大きな荷重が作用し
ても、この部分の変形を著しく抑制することができ、し
かも、応力集中の起こり易い強度断面積の急激な減少部
分の形成を回避し得て、正面衝突時の衝突エネルギによ
り第三のクロスメンバ3の下部構造3Aに応力集中が起
こることを確実に防止することもできる。
【0038】これにより、例えば本形態例に示した如
く、第三のクロスメンバ3より前方の運転席支持区間5
から燃料タンク支持区間6に亘る範囲とフロントサスペ
ンション区間7とを第一のサイドレール19及び第二の
サイドレール20などにより強固に補強しても、正面衝
突時に第三のクロスメンバ3の下部構造3Aに変形や応
力集中が起こらないようにすることができる。
【0039】尚、本発明の大型バスのフレーム構造は、
上述の形態例にのみ限定されるものではなく、運転席支
持区間から燃料タンク支持区間にかけての補強構造には
図示以外の構造を採用しても良いこと、その他、本発明
の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得る
ことは勿論である。
【0040】
【発明の効果】上記した本発明の大型バスのフレーム構
造によれば、各段の角チューブの境界部に二重の隔壁を
形成して第三のクロスメンバの下部構造の強度を大幅に
向上することができるので、正面衝突時にフロントサス
ペンション区間でサスペンションアーム支持架構の下部
構造が突っ張ることにより第三のクロスメンバの下部構
造の中央部分に大きな荷重が作用しても、この部分の変
形を著しく抑制することができ、しかも、応力集中の起
こり易い強度断面積の急激な減少部分の形成を回避し得
て、正面衝突時の衝突エネルギにより第三のクロスメン
バの下部構造に応力集中が起こることを確実に防止する
こともできるので、例えば第三のクロスメンバより前方
の構造を強固に補強したような場合であっても、正面衝
突時に第三のクロスメンバの下部構造に変形や応力集中
が起こらないようにすることができるという優れた効果
を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例を示す平面図であ
る。
【図2】図1のII−II方向の矢視図である。
【図3】図2のIII−III方向の矢視図である。
【図4】図2のIV−IV方向の矢視図である。
【図5】図2のV−V方向の矢視図である。
【図6】図5のVI−VI方向の矢視図である。
【図7】サスペンションアーム支持架構の下部構造と第
三のクロスメンバとの間に設けたガセットの側面図であ
る。
【図8】図7のVIII−VIII方向の矢視図であ
る。
【図9】図8のガセットの斜視図である。
【図10】図2のX−X方向の矢視図である。
【図11】従来例を示す平面図である。
【図12】図11のXII−XII方向の矢視図であ
る。
【図13】図12のXIII−XIII方向の矢視図で
ある。
【図14】図13のXIV−XIV方向の矢視図であ
る。
【符号の説明】
1 第一のクロスメンバ 2 第二のクロスメンバ 3 第三のクロスメンバ 3A 下部構造 3x 角チューブ 3y 角チューブ 3z 角チューブ 4 第四のクロスメンバ 5 運転席支持区間 6 燃料タンク支持区間 7 フロントサスペンション区間 8 座席支持区間 13 サスペンションアーム支持架構 13B 下部構造
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−91147(JP,A) 特開 平11−348835(JP,A) 実開 平3−286(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 21/02 B62D 25/20 B62D 31/02 B62D 21/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一のクロスメンバと第二のクロスメン
    バの間を運転席支持区間とし、第二のクロスメンバと第
    三のクロスメンバの間を燃料タンク支持区間とし、第三
    のクロスメンバと第四のクロスメンバの間をフロントサ
    スペンション区間とし、第四のクロスメンバ以降を座席
    支持区間とした大型バスのフレーム構造において、上段
    側から下段側にかけて段階的に長さ寸法が車幅方向中央
    寄りに短くなるようにした複数段の角チューブを一体的
    に溶接して第三のクロスメンバの下部構造を構成し、フ
    ロントサスペンション区間に配置されるサスペンション
    アーム支持架構の下部構造を前記第三のクロスメンバの
    下部構造の中央部分に対し連結したことを特徴とする大
    型バスのフレーム構造。
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