JP3361868B2 - 低反射積層体の製造方法 - Google Patents
低反射積層体の製造方法Info
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- JP3361868B2 JP3361868B2 JP31813193A JP31813193A JP3361868B2 JP 3361868 B2 JP3361868 B2 JP 3361868B2 JP 31813193 A JP31813193 A JP 31813193A JP 31813193 A JP31813193 A JP 31813193A JP 3361868 B2 JP3361868 B2 JP 3361868B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機重合体フィルムよ
りなる基板の少なくとも一方の面上にハードコート層を
設け、さらに基板より屈折率の高い高屈折率層と基板よ
り屈折率の低い低屈折率層とを、ハードコート層上にこ
の順に設け、その際に高屈折率層と低屈折率層との光学
膜厚は光干渉効果によって光の反射率が低くなるように
選択して構成する低反射積層体の製造方法に関する。
りなる基板の少なくとも一方の面上にハードコート層を
設け、さらに基板より屈折率の高い高屈折率層と基板よ
り屈折率の低い低屈折率層とを、ハードコート層上にこ
の順に設け、その際に高屈折率層と低屈折率層との光学
膜厚は光干渉効果によって光の反射率が低くなるように
選択して構成する低反射積層体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】低反射の積層体は、いろいろな分野での
活用が図られている。例えばTN型やSTN型の液晶デ
ィスプレイは、CRT等に比べて厚さが薄いために携帯
性に優れているが、CRT等に比べて表示情報の視認性
に劣る。すなわち、そうした液晶ディスプレイでは偏光
板を使用しているために、光の透過率は3分の1程度に
まで減少してしまう。そこで視認性を良くするためにバ
ックライトの輝度を高めようとすると、消費電力が増大
してしまい携帯性に優れるという液晶ディスプレイの特
徴を生せなくなる。 このためそうした液晶ディスプレ
イにおいては、構成部材である偏光板や位相差板の表面
に、光干渉効果を利用した反射防止の薄膜層を積層する
ことによって、反射率を低減させる処理が行われる。こ
れにより光の透過率を向上させることができ、バックラ
イト等の輝度をより高める必要がなくなると共に、外界
の余分な光の写り込みも少なく抑えることができるの
で、視認性が向上できる。
活用が図られている。例えばTN型やSTN型の液晶デ
ィスプレイは、CRT等に比べて厚さが薄いために携帯
性に優れているが、CRT等に比べて表示情報の視認性
に劣る。すなわち、そうした液晶ディスプレイでは偏光
板を使用しているために、光の透過率は3分の1程度に
まで減少してしまう。そこで視認性を良くするためにバ
ックライトの輝度を高めようとすると、消費電力が増大
してしまい携帯性に優れるという液晶ディスプレイの特
徴を生せなくなる。 このためそうした液晶ディスプレ
イにおいては、構成部材である偏光板や位相差板の表面
に、光干渉効果を利用した反射防止の薄膜層を積層する
ことによって、反射率を低減させる処理が行われる。こ
れにより光の透過率を向上させることができ、バックラ
イト等の輝度をより高める必要がなくなると共に、外界
の余分な光の写り込みも少なく抑えることができるの
で、視認性が向上できる。
【0003】反射防止膜の理論とその材料、積層法につ
いては、これまでに多くの提案がなされており、基板に
積層する物質の屈折率と厚みの選択が重要であることが
知られている。
いては、これまでに多くの提案がなされており、基板に
積層する物質の屈折率と厚みの選択が重要であることが
知られている。
【0004】例えば、基板に対して屈折率の高い物質お
よび基板に対して屈折率の低い物質をその順番で積層し
た場合、設計波長λに対して高屈折率層の光学的膜厚を
その1/4、低屈折率層の光学的膜厚をその1/4とし
た場合、波長に対する反射率のスペクトルはV字型とな
り、ある波長領域においては反射率を非常に低くでき
る。また設計波長λに対して高屈折率層の光学的膜厚を
その1/2、低屈折率層の光学的膜厚を1/4とした場
合、反射率のスペクトルはW字型となり、2つの波長領
域において反射率を非常に小さくすることが可能であ
る。
よび基板に対して屈折率の低い物質をその順番で積層し
た場合、設計波長λに対して高屈折率層の光学的膜厚を
その1/4、低屈折率層の光学的膜厚をその1/4とし
た場合、波長に対する反射率のスペクトルはV字型とな
り、ある波長領域においては反射率を非常に低くでき
る。また設計波長λに対して高屈折率層の光学的膜厚を
その1/2、低屈折率層の光学的膜厚を1/4とした場
合、反射率のスペクトルはW字型となり、2つの波長領
域において反射率を非常に小さくすることが可能であ
る。
【0005】ここで光学的膜厚とは、該積層材料の屈折
率と実際の膜厚との積で与えられるものである。ただし
反射率の絶対値は屈折率により決まり、高屈折率層の屈
折率は高ければ高いほど、また低屈折率層の屈折率は低
ければ低いほどより良好な光学特性が得られる。
率と実際の膜厚との積で与えられるものである。ただし
反射率の絶対値は屈折率により決まり、高屈折率層の屈
折率は高ければ高いほど、また低屈折率層の屈折率は低
ければ低いほどより良好な光学特性が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような反射防止膜
を形成するには、真空蒸着法、スパッタリング法、イオ
ンプレーティング法等の物理的形成法が従来より行われ
ている。そしてこのような物理的形成法を用いれば、特
に高屈折率層については材料を選ぶことにより、屈折率
が2.0以上の高い屈折率を持つ膜の形成が可能であ
る。しかしながら、これらの物理的形成法により反射防
止膜を形成する場合、次のような課題がある。
を形成するには、真空蒸着法、スパッタリング法、イオ
ンプレーティング法等の物理的形成法が従来より行われ
ている。そしてこのような物理的形成法を用いれば、特
に高屈折率層については材料を選ぶことにより、屈折率
が2.0以上の高い屈折率を持つ膜の形成が可能であ
る。しかしながら、これらの物理的形成法により反射防
止膜を形成する場合、次のような課題がある。
【0007】(1)高度の真空度を保持できる真空容器
中でコーティングを行なわなければならないために、脱
ガスの多い広幅のフィルムに対してはコーティングでき
ない。(2)製造時に高温状態に基板がさらされる場合
が有り、耐熱性の低い基板には使用できない。(3)製
造時間が長くなり、生産性、経済性が低下する。(4)
積層する原材料の利用効率が低く、経済性に劣る。
中でコーティングを行なわなければならないために、脱
ガスの多い広幅のフィルムに対してはコーティングでき
ない。(2)製造時に高温状態に基板がさらされる場合
が有り、耐熱性の低い基板には使用できない。(3)製
造時間が長くなり、生産性、経済性が低下する。(4)
積層する原材料の利用効率が低く、経済性に劣る。
【0008】これらの課題を解決するものとして、液状
の材料を塗布し、硬化させることにより反射率を低下さ
せる方法が、例えば2層膜によるものについては特開昭
60−23036号公報や特開平3−256002号公
報に、また3層膜によるものについては特開昭63−1
39302号公報や特開平2−160201号公報に示
されている。
の材料を塗布し、硬化させることにより反射率を低下さ
せる方法が、例えば2層膜によるものについては特開昭
60−23036号公報や特開平3−256002号公
報に、また3層膜によるものについては特開昭63−1
39302号公報や特開平2−160201号公報に示
されている。
【0009】こうした液状の材料を塗布し硬化させるこ
とにより反射率を低下させる方法は、眠鏡用レンズへの
適用が大部分であり、広幅のフィルムに対して用いた例
は示されてはいない。さらに、液状の材料を塗布し硬化
させて反射防止膜を形成する場合、特に高屈折率層の屈
折率は物理的形成法により形成する場合に比べて低くな
る。
とにより反射率を低下させる方法は、眠鏡用レンズへの
適用が大部分であり、広幅のフィルムに対して用いた例
は示されてはいない。さらに、液状の材料を塗布し硬化
させて反射防止膜を形成する場合、特に高屈折率層の屈
折率は物理的形成法により形成する場合に比べて低くな
る。
【0010】ところで液状の材料を用いて高屈折率層を
形成する方法としては、特開昭63−139302号公
報や特開平3−256002号公報に示されているよう
に、酸化チタン、酸化ジルコニウム等の金属微粒子を用
いる方法がある。また、特開昭60−23036号公報
や特開平2−160201号公報に示されているよう
に、チタニウムアルコキシドやジルコニウムアルコキシ
ドの加水分解ならびにその縮合反応により形成される膜
を利用する方法もある。
形成する方法としては、特開昭63−139302号公
報や特開平3−256002号公報に示されているよう
に、酸化チタン、酸化ジルコニウム等の金属微粒子を用
いる方法がある。また、特開昭60−23036号公報
や特開平2−160201号公報に示されているよう
に、チタニウムアルコキシドやジルコニウムアルコキシ
ドの加水分解ならびにその縮合反応により形成される膜
を利用する方法もある。
【0011】高屈折率層に金属微粒子を用いる場合、金
属微粒子だけで実用に耐え得るだけの強度を持った膜を
形成することは不可能であるから、金属微粒子同士の接
着ならびに他の層あるいは基材との接着性を向上させる
ために、他の物質と混合する必要がある。そのためには
熱硬化型樹脂やシランカップリング剤が用いられるが、
それらの物質と金属微粒子とを混合することにより屈折
率が低下してしまう。また、剥離等を防ぐために十分な
膜強度を得るためには硬化時間が長くなり、広幅のフィ
ルムに対してロールコーター等を用いてコーティングを
行う場合、経済性が極めて低くなる。
属微粒子だけで実用に耐え得るだけの強度を持った膜を
形成することは不可能であるから、金属微粒子同士の接
着ならびに他の層あるいは基材との接着性を向上させる
ために、他の物質と混合する必要がある。そのためには
熱硬化型樹脂やシランカップリング剤が用いられるが、
それらの物質と金属微粒子とを混合することにより屈折
率が低下してしまう。また、剥離等を防ぐために十分な
膜強度を得るためには硬化時間が長くなり、広幅のフィ
ルムに対してロールコーター等を用いてコーティングを
行う場合、経済性が極めて低くなる。
【0012】例えば特開平3−256002号公報に示
されている例では、高屈折層用塗液として酸化セリウム
と酸化チタンの複合酸化物微粒子とシランカップリング
剤を主成分とする塗液を用いているが、屈折率は1.6
8と低く、硬化時間は10分で短いとは言えない。また
特開昭63−139302号公報に示されている例で
は、酸化チタン微粒子とシランカップリング剤を主成分
とする塗液を高屈折率層用に用いているが、屈折率が
1.84で硬化時間が30分と長い。
されている例では、高屈折層用塗液として酸化セリウム
と酸化チタンの複合酸化物微粒子とシランカップリング
剤を主成分とする塗液を用いているが、屈折率は1.6
8と低く、硬化時間は10分で短いとは言えない。また
特開昭63−139302号公報に示されている例で
は、酸化チタン微粒子とシランカップリング剤を主成分
とする塗液を高屈折率層用に用いているが、屈折率が
1.84で硬化時間が30分と長い。
【0013】また高屈折率層に金属アルコキシドの加水
分解縮合物を用いる場合、金属アルコキシドとしてはチ
タニウムアルコキシドやジルコニウムアルコキシドが多
く用いられるが、一般にはそれらは硬化時に数100℃
に加熱しなければ高い屈折率が得られない。またそれら
の物質は加水分解を非常に起こしやすく、一般に用いら
れるアルコール溶液の場合、アルコキシ基の部分的な加
水分解反応ならびにそれに続く縮合反応が起こりやす
い。そしてその状態で塗液のコーティングを行い、12
0〜130℃程度の温度で硬化を行った場合、塗膜中に
は未反応のアルコキシ基が多く残ることとなり、高い屈
折率が得られない。
分解縮合物を用いる場合、金属アルコキシドとしてはチ
タニウムアルコキシドやジルコニウムアルコキシドが多
く用いられるが、一般にはそれらは硬化時に数100℃
に加熱しなければ高い屈折率が得られない。またそれら
の物質は加水分解を非常に起こしやすく、一般に用いら
れるアルコール溶液の場合、アルコキシ基の部分的な加
水分解反応ならびにそれに続く縮合反応が起こりやす
い。そしてその状態で塗液のコーティングを行い、12
0〜130℃程度の温度で硬化を行った場合、塗膜中に
は未反応のアルコキシ基が多く残ることとなり、高い屈
折率が得られない。
【0014】このような溶液中でのチタニウムアルコキ
シドやジルコニウムアルコキシドのアルコキシ基の部分
的な加水分解反応を抑えるために、アセチルアセトン等
のβ−ケト化合物を添加し、錯体を形成し安定化する方
法がある。しかしながらその場合、塗液のコーティング
後120〜130℃程度で硬化を行っても反応があまり
進行せず、塗膜の屈折率は低くなってしまう。
シドやジルコニウムアルコキシドのアルコキシ基の部分
的な加水分解反応を抑えるために、アセチルアセトン等
のβ−ケト化合物を添加し、錯体を形成し安定化する方
法がある。しかしながらその場合、塗液のコーティング
後120〜130℃程度で硬化を行っても反応があまり
進行せず、塗膜の屈折率は低くなってしまう。
【0015】本発明はかかる課題を解決し、広幅のフィ
ルムに液状の材料を塗布して硬化させることで表面反射
率を低下させる膜を形成する方法に関して、光学的特性
に優れさらには機械的特性にも優れた低反射積層体を生
産性良く得ることを目的としている。
ルムに液状の材料を塗布して硬化させることで表面反射
率を低下させる膜を形成する方法に関して、光学的特性
に優れさらには機械的特性にも優れた低反射積層体を生
産性良く得ることを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる低反射積
層体の製造方法は、有機重合体フィルムよりなる基板の
少なくとも一方の面上にハードコート層を設け、さらに
基板より屈折率の高い高屈折率層と基板より屈折率の低
い低屈折率層とを、ハードコート層上にこの順に設け、
その際に高屈折率層と低屈折率層との光学膜厚は光干渉
効果によって光の反射率が低くなるように選択して構成
する低反射積層体の製造方法において、高屈折率層はチ
タニウムアルコキシドおよび/またはジルコニウムアル
コキシドによる塗液を、ハードコート層上に塗布した上
で加水分解および加熱により形成し、低屈折率層は熱硬
化型のシリコン系樹脂による塗液を、高屈折率層上に塗
布した上で加熱硬化により形成するものであり、かつ高
屈折率層を形成する塗液は、炭素数5以上の炭化水素と
炭素数3以上のアルコールとをアルコールの比率が10
〜90重量%の割合で混合した溶媒に、アルコキシ基の
炭素数が2〜6のチタニウムアルコキシドおよび/また
はジルコニウムアルコキシドを溶かしたものであること
を特徴としている。
層体の製造方法は、有機重合体フィルムよりなる基板の
少なくとも一方の面上にハードコート層を設け、さらに
基板より屈折率の高い高屈折率層と基板より屈折率の低
い低屈折率層とを、ハードコート層上にこの順に設け、
その際に高屈折率層と低屈折率層との光学膜厚は光干渉
効果によって光の反射率が低くなるように選択して構成
する低反射積層体の製造方法において、高屈折率層はチ
タニウムアルコキシドおよび/またはジルコニウムアル
コキシドによる塗液を、ハードコート層上に塗布した上
で加水分解および加熱により形成し、低屈折率層は熱硬
化型のシリコン系樹脂による塗液を、高屈折率層上に塗
布した上で加熱硬化により形成するものであり、かつ高
屈折率層を形成する塗液は、炭素数5以上の炭化水素と
炭素数3以上のアルコールとをアルコールの比率が10
〜90重量%の割合で混合した溶媒に、アルコキシ基の
炭素数が2〜6のチタニウムアルコキシドおよび/また
はジルコニウムアルコキシドを溶かしたものであること
を特徴としている。
【0017】本発明の基板に用いる有機重合体フィルム
としては、耐熱性に優れた透明な有機高分子化合物であ
れば特に限定されない。その際、耐熱性としては80℃
以上、より好ましくは120℃以上あると良い。
としては、耐熱性に優れた透明な有機高分子化合物であ
れば特に限定されない。その際、耐熱性としては80℃
以上、より好ましくは120℃以上あると良い。
【0018】そしてこのような有機高分子化合物として
は、ポリイミド、、ポリカーボネート、ポリアリレー
ト、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリパラバ
ン酸、ポリヒダントインを始めとし、ポリエチレンテフ
タレート、ポリエチレン−2、6−ナフタレンジカルボ
キシレート、ポリジアリルフタレート等のポリエステル
系樹脂及び芳香族ポリアミド、ポリアミド、ポリプロピ
レン、セルローストリアセテート等が挙げられる。もち
ろんこれらはホモポリマーとして、また単独またはブレ
ンドとしても使用しうる。このような有機高分子化合物
によるフィルム基板に用いた場合、生産性からその厚さ
は6〜500μmの物が好ましく、さらには12〜20
0μmの物がより好ましい。
は、ポリイミド、、ポリカーボネート、ポリアリレー
ト、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリパラバ
ン酸、ポリヒダントインを始めとし、ポリエチレンテフ
タレート、ポリエチレン−2、6−ナフタレンジカルボ
キシレート、ポリジアリルフタレート等のポリエステル
系樹脂及び芳香族ポリアミド、ポリアミド、ポリプロピ
レン、セルローストリアセテート等が挙げられる。もち
ろんこれらはホモポリマーとして、また単独またはブレ
ンドとしても使用しうる。このような有機高分子化合物
によるフィルム基板に用いた場合、生産性からその厚さ
は6〜500μmの物が好ましく、さらには12〜20
0μmの物がより好ましい。
【0019】また本発明の低反射積層体を、液晶ディス
プレイの構成部材たる偏光板の保護フィルムや位相差板
等に用いる場合には、基板は光学的に等方な有機重合体
フィルムであることが好ましく、その際には可視光領域
でのリターデーションが30nm以下、より好ましくは
20nm以下、さらにより好ましくは10nm以下であ
ると良い。
プレイの構成部材たる偏光板の保護フィルムや位相差板
等に用いる場合には、基板は光学的に等方な有機重合体
フィルムであることが好ましく、その際には可視光領域
でのリターデーションが30nm以下、より好ましくは
20nm以下、さらにより好ましくは10nm以下であ
ると良い。
【0020】このような有機重合体フィルムを得るため
の有機高分子化合物としては、ポリエーテルスルホン、
ポリスルホン、ポリアリレート、ポリカーボネート、ア
モルファスポリオレフィン、セルローストリアセテート
等が挙げられる。もちろんこれらはホモポリマー、コポ
リマーとして、また単独またはブレンドとしても使用し
うる。このような有機高分子化合物によるフィルムを基
板に用いた場合、生産性からその厚さは6〜500μm
の物が好ましく、さらには12〜250μmの物がより
好ましい。
の有機高分子化合物としては、ポリエーテルスルホン、
ポリスルホン、ポリアリレート、ポリカーボネート、ア
モルファスポリオレフィン、セルローストリアセテート
等が挙げられる。もちろんこれらはホモポリマー、コポ
リマーとして、また単独またはブレンドとしても使用し
うる。このような有機高分子化合物によるフィルムを基
板に用いた場合、生産性からその厚さは6〜500μm
の物が好ましく、さらには12〜250μmの物がより
好ましい。
【0021】また本発明に用いられるハードコート層と
しては、熱硬化型あるいは紫外線硬化型のハードコート
剤を用いることができる。
しては、熱硬化型あるいは紫外線硬化型のハードコート
剤を用いることができる。
【0022】ここで熱硬化型ハードコート剤としては、
下記一般式(a)〜(h)
下記一般式(a)〜(h)
【0023】
【化9】
【0024】
【化10】
【0025】
【化11】
【0026】
【化12】
【0027】
【化13】
【0028】
【化14】
【0029】
【化15】
【0030】
【化16】
【0031】(ただし式中のR1 とR3 とR4 は脂肪族
あるいは芳香族炭化水素基、R2 はエポキシ基、シアノ
基、メタクリル基、ビニル基、メルカプト基のいずれか
を少なくとも含む有機基、Xはハロゲン原子)のいずれ
かで示される有機ケイ素化合物やコロダイルシリカより
なるシリコン系材料や、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、
ウレタン樹脂、アルキド樹脂等の熱硬化型の有機ポリマ
ーや、さらにはシリコン系材料に用いられる有機ケイ素
化合物やコロイダルシリカと熱硬化型有機ポリマーとの
混合物を用いることができる。
あるいは芳香族炭化水素基、R2 はエポキシ基、シアノ
基、メタクリル基、ビニル基、メルカプト基のいずれか
を少なくとも含む有機基、Xはハロゲン原子)のいずれ
かで示される有機ケイ素化合物やコロダイルシリカより
なるシリコン系材料や、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、
ウレタン樹脂、アルキド樹脂等の熱硬化型の有機ポリマ
ーや、さらにはシリコン系材料に用いられる有機ケイ素
化合物やコロイダルシリカと熱硬化型有機ポリマーとの
混合物を用いることができる。
【0032】また紫外線硬化型ハードコート剤として
は、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレ
ート、アクリルアクリレート、ウレタンアクリレート、
エポキシアクリレート等のアクリル系オリゴマーとアク
リル系モノマー、ならびにラジカル重合開始剤よりなる
ラジカル重合型紫外線硬化樹脂や、エポキシ系化合物、
ビニルエーテル系化合物、環状エーテル系化合物、スピ
ロ化合物等のモノマーおよびオリゴマーと光反応性カチ
オン重合開始剤よりなるカチオン重合型紫外線硬化樹
脂、あるいはラジカル重合型紫外線硬化樹脂とカチオン
重合剤紫外線硬化樹脂の混合物を用いることができる。
は、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレ
ート、アクリルアクリレート、ウレタンアクリレート、
エポキシアクリレート等のアクリル系オリゴマーとアク
リル系モノマー、ならびにラジカル重合開始剤よりなる
ラジカル重合型紫外線硬化樹脂や、エポキシ系化合物、
ビニルエーテル系化合物、環状エーテル系化合物、スピ
ロ化合物等のモノマーおよびオリゴマーと光反応性カチ
オン重合開始剤よりなるカチオン重合型紫外線硬化樹
脂、あるいはラジカル重合型紫外線硬化樹脂とカチオン
重合剤紫外線硬化樹脂の混合物を用いることができる。
【0033】さらに本発明に用いられるハードコート層
には、前記のハードコート剤に加えて屈折率調整のた
め、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化タンタル、酸
化アンチモン、酸化セリウム等の金属酸化物微粒子や、
チタニウムアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、
アルミニウムアルコキシド、タンタルアルコキシド等の
金属アルコキシドおよび該金属のキレート化合物を添加
することができる。
には、前記のハードコート剤に加えて屈折率調整のた
め、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化タンタル、酸
化アンチモン、酸化セリウム等の金属酸化物微粒子や、
チタニウムアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、
アルミニウムアルコキシド、タンタルアルコキシド等の
金属アルコキシドおよび該金属のキレート化合物を添加
することができる。
【0034】またこのようなハードコート剤は、そのま
まの状態でも、あるいはそれらを有機溶媒に溶かした状
態で使用することができる。
まの状態でも、あるいはそれらを有機溶媒に溶かした状
態で使用することができる。
【0035】かかる有機溶媒としては、例えばヘキサ
ン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、メチルシク
ロヘキサン、トルエン、ベンゼン、キシレン、オクテ
ン、ノネン、ソルベントナフサ、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール、シ
クロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、フェノ
ール、クレゾール、エチルエーテル、プロピルエーテ
ル、テトラヒドルフラン、ジオキサン、アセトン、シク
ロヘキサノン、メチルエツルケトン、メチルイソブチル
ケトン、メチルアセテート、エチルアセテート、プロピ
ルアセテート、ブチルアセテート、エチルプロピオネー
ト、メチルベンゾエート、氷酢酸、クロロホルム、四塩
化炭素、トリクレン、トリクロルエタン、クロルベンゼ
ン、ジブロモエタン、メチルセロソルブ、セロソルブ、
セロソルブアセテート、等の炭化水素系、アルコール
系、エーテル系、エステル系、カルボン酸系およびハロ
ゲン置換炭化水素等の有機溶媒が挙げられる。そしてこ
れらの有機溶媒は、単独でまたは必要に応じて2種以上
を混合して使用することができる。
ン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、メチルシク
ロヘキサン、トルエン、ベンゼン、キシレン、オクテ
ン、ノネン、ソルベントナフサ、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール、シ
クロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、フェノ
ール、クレゾール、エチルエーテル、プロピルエーテ
ル、テトラヒドルフラン、ジオキサン、アセトン、シク
ロヘキサノン、メチルエツルケトン、メチルイソブチル
ケトン、メチルアセテート、エチルアセテート、プロピ
ルアセテート、ブチルアセテート、エチルプロピオネー
ト、メチルベンゾエート、氷酢酸、クロロホルム、四塩
化炭素、トリクレン、トリクロルエタン、クロルベンゼ
ン、ジブロモエタン、メチルセロソルブ、セロソルブ、
セロソルブアセテート、等の炭化水素系、アルコール
系、エーテル系、エステル系、カルボン酸系およびハロ
ゲン置換炭化水素等の有機溶媒が挙げられる。そしてこ
れらの有機溶媒は、単独でまたは必要に応じて2種以上
を混合して使用することができる。
【0036】また本発明のハードコート層と基板との接
着性が不十分な場合、接着性を十分にするためにプライ
マー層を設けることができる。
着性が不十分な場合、接着性を十分にするためにプライ
マー層を設けることができる。
【0037】さらに本発明で用いるハードコート層の屈
折率は、1.42〜1.65の範囲内にあることが好ま
しく、さらには基板に用いる有機重合体フィルムとの屈
折率差が0.05以下である物がより好ましい。基板に
用いる有機重合体フィルムとの屈折率差が1.0以上の
ように大きい場合、膜厚を10μm以上程度に厚くしな
ければ反射スペクトルに屈折率差による干渉縞が生じて
しまう。したがって経済性の点から、屈折率差ができる
だけ小さい方が膜厚がより薄くすることができ、より好
ましいと言える。
折率は、1.42〜1.65の範囲内にあることが好ま
しく、さらには基板に用いる有機重合体フィルムとの屈
折率差が0.05以下である物がより好ましい。基板に
用いる有機重合体フィルムとの屈折率差が1.0以上の
ように大きい場合、膜厚を10μm以上程度に厚くしな
ければ反射スペクトルに屈折率差による干渉縞が生じて
しまう。したがって経済性の点から、屈折率差ができる
だけ小さい方が膜厚がより薄くすることができ、より好
ましいと言える。
【0038】ただし本発明で用いるハードコート層の膜
厚は、3〜20μmであることが好ましく、さらには5
〜15μmであることがより望ましい。膜厚が3μmよ
りも小さい場合には十分な硬度が得られず、また膜厚が
20μmよりも大きい場合には経済性ならびに積層体の
屈曲性に問題が生じる。
厚は、3〜20μmであることが好ましく、さらには5
〜15μmであることがより望ましい。膜厚が3μmよ
りも小さい場合には十分な硬度が得られず、また膜厚が
20μmよりも大きい場合には経済性ならびに積層体の
屈曲性に問題が生じる。
【0039】本発明の高屈折率層においては、チタニウ
ムアルコキシドあるいはジルコニウムアルコキシドのア
ルコキシ基がメトキシ基の場合、加水分解反応速度が非
常に速く不安定となり好ましくない。さらに、アルコキ
シ基の炭素数が7以上の場合は、逆に反応速度が遅すぎ
るため屈折率が低くなり好ましくない。またアルコキシ
基の炭素数が1の場合では、反応速度が速すぎるため好
ましくない。
ムアルコキシドあるいはジルコニウムアルコキシドのア
ルコキシ基がメトキシ基の場合、加水分解反応速度が非
常に速く不安定となり好ましくない。さらに、アルコキ
シ基の炭素数が7以上の場合は、逆に反応速度が遅すぎ
るため屈折率が低くなり好ましくない。またアルコキシ
基の炭素数が1の場合では、反応速度が速すぎるため好
ましくない。
【0040】また高屈折率層の溶媒に、炭素数が4以下
の炭化水素を用いた場合、これは非常に発揮性に富み、
塗工中に塗液の濃度が変化することがあるため好ましく
ない。また、炭素数が2以下のアルコールを用いた場
合、水分が多く含まれているために塗液の塗布を行う以
前に一部のアルコキシ基が加水分解反応を起こし、塗膜
の硬化後の屈折率は低くなり好ましくない。
の炭化水素を用いた場合、これは非常に発揮性に富み、
塗工中に塗液の濃度が変化することがあるため好ましく
ない。また、炭素数が2以下のアルコールを用いた場
合、水分が多く含まれているために塗液の塗布を行う以
前に一部のアルコキシ基が加水分解反応を起こし、塗膜
の硬化後の屈折率は低くなり好ましくない。
【0041】そこで高屈折率層を形成する塗液には、炭
素数5以上の炭化水素と炭素数3以上のアルコールとを
アルコールの比率が10〜90重量%の割合で混合した
溶媒を用いることにより、塗液の水分の吸収と溶媒の速
い発揮を抑え、100〜130℃の乾燥温度、数分間の
乾燥時間の乾燥を行った場合でも、屈折率が高くかつ十
分な膜強度を持つ塗膜が得ることができ好ましい。
素数5以上の炭化水素と炭素数3以上のアルコールとを
アルコールの比率が10〜90重量%の割合で混合した
溶媒を用いることにより、塗液の水分の吸収と溶媒の速
い発揮を抑え、100〜130℃の乾燥温度、数分間の
乾燥時間の乾燥を行った場合でも、屈折率が高くかつ十
分な膜強度を持つ塗膜が得ることができ好ましい。
【0042】かかる炭素水5以上の炭化水素としては、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、等の炭化水
素の各種異性体、ならびにそれらを主成分とする石油エ
ーテル、石油ベンジン、石油ナフタ、リグロイン、等を
用いることができる。
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、等の炭化水
素の各種異性体、ならびにそれらを主成分とする石油エ
ーテル、石油ベンジン、石油ナフタ、リグロイン、等を
用いることができる。
【0043】また炭素数が3以上のアルコールとして
は、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノ
ール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、ter
t−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタ
ノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノー
ル、イソペンチルアルコール、tert−ペンチルアル
コール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルア
ルコール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタ
ノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−
1−ブタノール等を用いることができる。
は、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノ
ール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、ter
t−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタ
ノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノー
ル、イソペンチルアルコール、tert−ペンチルアル
コール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルア
ルコール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタ
ノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−
1−ブタノール等を用いることができる。
【0044】また本発明の高屈折率層の硬化後の屈折率
は1.70以上にする、あるいは低屈折率層の硬化後の
屈折率は1.53以下とすることがより好ましい。屈折
率がこれらの範囲に入らない場合には、反射率低下の度
合が小さくなり、効果が小さくなってしまう。
は1.70以上にする、あるいは低屈折率層の硬化後の
屈折率は1.53以下とすることがより好ましい。屈折
率がこれらの範囲に入らない場合には、反射率低下の度
合が小さくなり、効果が小さくなってしまう。
【0045】なお本発明の高屈折率層の屈折率は、前記
のハードコート層を形成する際に用いる有機ケイ素化合
物を添加することにより調整できる。
のハードコート層を形成する際に用いる有機ケイ素化合
物を添加することにより調整できる。
【0046】また本発明の低屈折率層は、前記のハード
コート層を形成する際に用いることができる前記一般式
(a)〜(h)のいずれかで示される有機ケイ素化合物
および/またはコロイダルシリカを含む塗液を、高屈折
率層上に塗布した上で加熱硬化して形成することができ
る。
コート層を形成する際に用いることができる前記一般式
(a)〜(h)のいずれかで示される有機ケイ素化合物
および/またはコロイダルシリカを含む塗液を、高屈折
率層上に塗布した上で加熱硬化して形成することができ
る。
【0047】そして低屈折率層の硬化後の屈折率が1.
53を越えない範囲内で、エポキシ樹脂、メラミン樹
脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂等の熱硬化型ポリマー
と混合して用いることもできる。またコロイダルシリカ
の粒子径としては、5〜50nmであることが好まし
い。さらに塗液を希釈する場合には、前記のハードコー
ト層を形成する際に用いることができる有機溶媒と同じ
溶媒を用いることができる。
53を越えない範囲内で、エポキシ樹脂、メラミン樹
脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂等の熱硬化型ポリマー
と混合して用いることもできる。またコロイダルシリカ
の粒子径としては、5〜50nmであることが好まし
い。さらに塗液を希釈する場合には、前記のハードコー
ト層を形成する際に用いることができる有機溶媒と同じ
溶媒を用いることができる。
【0048】そしてこれらのハードコート層や高屈折率
層および低屈折率層は、それぞれが塗液の状態で塗布さ
れた後、加水分解され、乾燥、加熱により硬化させる
か、あるいは紫外線照射により硬化される。ただし紫外
線照射を行う場合、加熱による硬化を併用することもで
きる。
層および低屈折率層は、それぞれが塗液の状態で塗布さ
れた後、加水分解され、乾燥、加熱により硬化させる
か、あるいは紫外線照射により硬化される。ただし紫外
線照射を行う場合、加熱による硬化を併用することもで
きる。
【0049】ここでハードコート層や高屈折率層ならび
に低屈折率層の塗布には、基板や塗液の状態に応じて、
ナイフコーター、バーコーター、ブレードコーター、ス
クイズコーター、リバースロールコーター、グラビアロ
ールコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、
スピンコーターなどの公知の塗工機械を用いる塗工法や
浸漬法などが用いられる。
に低屈折率層の塗布には、基板や塗液の状態に応じて、
ナイフコーター、バーコーター、ブレードコーター、ス
クイズコーター、リバースロールコーター、グラビアロ
ールコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、
スピンコーターなどの公知の塗工機械を用いる塗工法や
浸漬法などが用いられる。
【0050】またハードコート層や高屈折率層ならびに
低屈折率層のそれぞれの塗液の濃度については、塗液の
粘度ならびに温度や塗工方法に応じ、各層の適切な膜厚
が実現できるように選択すれば良い。
低屈折率層のそれぞれの塗液の濃度については、塗液の
粘度ならびに温度や塗工方法に応じ、各層の適切な膜厚
が実現できるように選択すれば良い。
【0051】そこで基板/ハードコート層/高屈折率層
/低屈折率層も膜構成によって、反射率を低くしかつそ
のスペクトルをV字型にするには、前記したように高屈
折率層の光学的厚さは設計波長つまり可視光の1/4で
あることが好ましい。すなわち高屈折率層の実際の膜厚
としては65〜110nmとすることが好ましく、特に
70〜100nmとすることがより好ましい。また低屈
折率層の実際の膜厚としては70〜120nmとするこ
とが好ましく、特に85〜105nmとすることがより
好ましい。
/低屈折率層も膜構成によって、反射率を低くしかつそ
のスペクトルをV字型にするには、前記したように高屈
折率層の光学的厚さは設計波長つまり可視光の1/4で
あることが好ましい。すなわち高屈折率層の実際の膜厚
としては65〜110nmとすることが好ましく、特に
70〜100nmとすることがより好ましい。また低屈
折率層の実際の膜厚としては70〜120nmとするこ
とが好ましく、特に85〜105nmとすることがより
好ましい。
【0052】また反射スペクトルをW字型にするには、
低屈折率層の膜厚はV字型の場合と同様でよいが、高屈
折率層の光学的厚さは設計波長つまり可視光の1/2で
あることが好ましい。すなわち高屈折率層の実際の膜厚
としては130〜220nmとすることが好ましく、特
に140〜200nmとすることがより好ましい。
低屈折率層の膜厚はV字型の場合と同様でよいが、高屈
折率層の光学的厚さは設計波長つまり可視光の1/2で
あることが好ましい。すなわち高屈折率層の実際の膜厚
としては130〜220nmとすることが好ましく、特
に140〜200nmとすることがより好ましい。
【0053】あるいはより広い波長範囲で反射率を低く
するには、屈折率が低屈折率層の屈折率よりも高く、高
屈折率層の屈折率よりも低く、かつハードコート層の屈
折率よりも高いような中屈折率層を、ハードコート層と
高屈折率層との間に設ければよい。ここで中屈折率層を
形成するためには、前記した高屈折率層に用いることが
できる材料の中で、有機ケイ素化合物を加えることによ
り屈折率を適当な値に調整した塗液を、ハードコート層
上に塗布した上で高屈折率層と同様な方法で形成すれば
よい。その際中屈折率層の光学的厚さは設計波長つまり
可視光の1/4であることが好ましい。すなわち中屈折
率層は、屈折率が1.55〜1.70で膜厚が70〜1
20nmの組み合わせを用いることがより好ましい。
するには、屈折率が低屈折率層の屈折率よりも高く、高
屈折率層の屈折率よりも低く、かつハードコート層の屈
折率よりも高いような中屈折率層を、ハードコート層と
高屈折率層との間に設ければよい。ここで中屈折率層を
形成するためには、前記した高屈折率層に用いることが
できる材料の中で、有機ケイ素化合物を加えることによ
り屈折率を適当な値に調整した塗液を、ハードコート層
上に塗布した上で高屈折率層と同様な方法で形成すれば
よい。その際中屈折率層の光学的厚さは設計波長つまり
可視光の1/4であることが好ましい。すなわち中屈折
率層は、屈折率が1.55〜1.70で膜厚が70〜1
20nmの組み合わせを用いることがより好ましい。
【0054】なお本発明の低反射積層体において、基板
の一方の面上にのみハードコート層を設け、さらにその
上に基板より屈折率の高い高屈折率層と基板より屈折率
の低い低屈折率層を順次積層する構成とした場合には、
他方の面上には例えば他の基板と接着するために粘着層
を設けたり、あるいはハードコート層を設けたり、着色
層を設けたりするなど、応用に応じて光の反射を低減す
る以外の効果を有する層を設けることもできる。
の一方の面上にのみハードコート層を設け、さらにその
上に基板より屈折率の高い高屈折率層と基板より屈折率
の低い低屈折率層を順次積層する構成とした場合には、
他方の面上には例えば他の基板と接着するために粘着層
を設けたり、あるいはハードコート層を設けたり、着色
層を設けたりするなど、応用に応じて光の反射を低減す
る以外の効果を有する層を設けることもできる。
【0055】本発明によって得られた低反射積層体は、
前記した液晶ディスプレイの構成部材である偏光板の保
護膜や位相差板や、可撓性を有するプラスチック基板を
用いた電極用基板にも利用できるが、用途をそれらに限
定するものではない。大面積の反射防止コーティングを
必要とするようなプラスチック基板に対しては、本発明
によって得られた低反射積層体は非常に有効である。
前記した液晶ディスプレイの構成部材である偏光板の保
護膜や位相差板や、可撓性を有するプラスチック基板を
用いた電極用基板にも利用できるが、用途をそれらに限
定するものではない。大面積の反射防止コーティングを
必要とするようなプラスチック基板に対しては、本発明
によって得られた低反射積層体は非常に有効である。
【0056】
【実施例】125μm厚さのポリカーボネートフィルム
の片面上に、プライマー層とハードコート層を順次積層
し、さらにハードコート層上に反射防止層として高屈折
率層と低屈折率層とを順次積層し、低反射積層体を作製
した。
の片面上に、プライマー層とハードコート層を順次積層
し、さらにハードコート層上に反射防止層として高屈折
率層と低屈折率層とを順次積層し、低反射積層体を作製
した。
【0057】その際プライマー層を形成するための塗液
には、信越化学(株)製の商品名「PC−7A」を希釈
せずに用いた。この塗液をバーコーターで基板上に塗布
し、130℃で2分加熱し硬化させた。ここで硬化後の
実際の膜厚は、1.1μmであった。
には、信越化学(株)製の商品名「PC−7A」を希釈
せずに用いた。この塗液をバーコーターで基板上に塗布
し、130℃で2分加熱し硬化させた。ここで硬化後の
実際の膜厚は、1.1μmであった。
【0058】次にハードコート層を形成するための塗液
には、熱硬化型シリコン系ハードコート剤(信越化学
(株)製の商品名「KP−85」)を希釈せずに用い
た。この塗液をバーコーターで基板上に塗布し、130
℃で5分間加熱し硬化させ、さらにその後60℃で24
時間のエージングを行った。ここで硬化後の実際の膜厚
は、12μmであった。
には、熱硬化型シリコン系ハードコート剤(信越化学
(株)製の商品名「KP−85」)を希釈せずに用い
た。この塗液をバーコーターで基板上に塗布し、130
℃で5分間加熱し硬化させ、さらにその後60℃で24
時間のエージングを行った。ここで硬化後の実際の膜厚
は、12μmであった。
【0059】次に高屈折率層を形成するための塗液に
は、テトラ−n−ブトキシチタネート19重量部、α−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1重量部、n
−ヘキサン60重量部、n−ブタノール20重量部から
なる溶液を調製後、さらにn−ヘキサンとn−ブタノー
ルが3:1の割合で混合された溶液で4倍濃度に希釈し
た物を用いた。この溶液をバーコーターでハードコート
層上に塗布し、130℃で4分間加熱し、空気中の水分
で加水分解を行うとともに溶媒を蒸発させて硬化させ
た。ここで反射率の値より求めた硬化後の高屈折率層の
屈折率は、1.76であった。また実際の膜厚は、85
nmであった。
は、テトラ−n−ブトキシチタネート19重量部、α−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1重量部、n
−ヘキサン60重量部、n−ブタノール20重量部から
なる溶液を調製後、さらにn−ヘキサンとn−ブタノー
ルが3:1の割合で混合された溶液で4倍濃度に希釈し
た物を用いた。この溶液をバーコーターでハードコート
層上に塗布し、130℃で4分間加熱し、空気中の水分
で加水分解を行うとともに溶媒を蒸発させて硬化させ
た。ここで反射率の値より求めた硬化後の高屈折率層の
屈折率は、1.76であった。また実際の膜厚は、85
nmであった。
【0060】さらに次に低屈折率層を形成するための塗
液には、直径11〜12nmの二酸化ケイ素のコロイド
懸濁液(iso−プロパノール溶媒中に二酸化ケイ素を
30重量%含有させた物)3重量部、テトラエトキシシ
ラン1重量部、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン
1部、iso−プロパノール12重量部、n−ブタノー
ル12重量部からなる溶液を調製後、さらにiso−プ
ロパノールとn−ブタノールが1:1の割合で混合され
た溶媒で8倍濃度に希釈した物を用いた。この溶液をバ
ーコーターで高屈折率層上に塗布し、130℃で4分間
加熱して空気中の水分で加水分解を行うとともに溶媒を
蒸発させて硬化を行った。ここで硬化後の低屈折率層の
実際の膜厚は、95nmであった。
液には、直径11〜12nmの二酸化ケイ素のコロイド
懸濁液(iso−プロパノール溶媒中に二酸化ケイ素を
30重量%含有させた物)3重量部、テトラエトキシシ
ラン1重量部、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン
1部、iso−プロパノール12重量部、n−ブタノー
ル12重量部からなる溶液を調製後、さらにiso−プ
ロパノールとn−ブタノールが1:1の割合で混合され
た溶媒で8倍濃度に希釈した物を用いた。この溶液をバ
ーコーターで高屈折率層上に塗布し、130℃で4分間
加熱して空気中の水分で加水分解を行うとともに溶媒を
蒸発させて硬化を行った。ここで硬化後の低屈折率層の
実際の膜厚は、95nmであった。
【0061】こうして得られた低反射積層体について
は、光学的特性のほかに、次に述べる方法で機械的特性
の試験を行い評価した。
は、光学的特性のほかに、次に述べる方法で機械的特性
の試験を行い評価した。
【0062】まず鉛筆硬度は、JIS規格に従って1K
g荷重で評価を行った。また耐擦傷性は、1平方cm当
たり100gの荷重をかけた#0000のスチールウー
ルで、表面を10往復擦り、傷つき具合を肉眼で観察し
て評価した。さらに付着性は、JIS規格に準じてクロ
スカットテープ試験により行った。すなわち表面を1m
m間隔で縦と横それぞれ11本ずつ切り目を入れて10
0個のマス目を作り、その上にセロハンテープを貼りつ
け、急激にはがす。その後残存しているコート被膜のマ
ス目の数を、付着性の指標とした。
g荷重で評価を行った。また耐擦傷性は、1平方cm当
たり100gの荷重をかけた#0000のスチールウー
ルで、表面を10往復擦り、傷つき具合を肉眼で観察し
て評価した。さらに付着性は、JIS規格に準じてクロ
スカットテープ試験により行った。すなわち表面を1m
m間隔で縦と横それぞれ11本ずつ切り目を入れて10
0個のマス目を作り、その上にセロハンテープを貼りつ
け、急激にはがす。その後残存しているコート被膜のマ
ス目の数を、付着性の指標とした。
【0063】こうして得られた低反射積層体では、反射
干渉色は赤紫色であり、波長550nmにおける全光線
反射率は0.5%であった。さらに、鉛筆硬度はH、耐
擦傷性では往復方向の幅1cm内の傷が10本以下であ
り、さらに付着性では全数が残存するという良好な結果
が得られた。すなわち実施例では、光学的特性と機械的
特性が共に優れていた。
干渉色は赤紫色であり、波長550nmにおける全光線
反射率は0.5%であった。さらに、鉛筆硬度はH、耐
擦傷性では往復方向の幅1cm内の傷が10本以下であ
り、さらに付着性では全数が残存するという良好な結果
が得られた。すなわち実施例では、光学的特性と機械的
特性が共に優れていた。
【0064】
【比較例1】高屈折率層として、テトラ−n−ブトキシ
チタネート19重量部、γ−グリシドキシプロリルトリ
メトキシシラン1重量部、iso−プロパノール40重
量部、n−ブタノール40重量部からなる溶液調製後、
さらにiso−プロパノールとn−ブタノールが1:1
の割合で混合された溶媒で4倍濃度に希釈した物を用い
た以外は、実施例と同様にして、基板上にプライマー
層、ハードコート層、高屈折率層、低屈折率層とを順次
積層した。ただしこの比較例1においては、硬化後の高
屈折率層の反射率より求めた屈折率は1.65、実際の
膜厚は90nmであった。
チタネート19重量部、γ−グリシドキシプロリルトリ
メトキシシラン1重量部、iso−プロパノール40重
量部、n−ブタノール40重量部からなる溶液調製後、
さらにiso−プロパノールとn−ブタノールが1:1
の割合で混合された溶媒で4倍濃度に希釈した物を用い
た以外は、実施例と同様にして、基板上にプライマー
層、ハードコート層、高屈折率層、低屈折率層とを順次
積層した。ただしこの比較例1においては、硬化後の高
屈折率層の反射率より求めた屈折率は1.65、実際の
膜厚は90nmであった。
【0065】こうして得られた低反射積層体では、反射
干渉色は赤紫外であり、波長550nmにおける全光線
反射率は1.5%の高い値となった。一方鉛筆硬度は
H、耐擦傷性では往復方向の幅1cm内の傷が10本以
下であり、さらに付着性では全数が残存していた。すな
わち比較例1では、機械的特性は良好であるが、光学的
特性は劣っていた。
干渉色は赤紫外であり、波長550nmにおける全光線
反射率は1.5%の高い値となった。一方鉛筆硬度は
H、耐擦傷性では往復方向の幅1cm内の傷が10本以
下であり、さらに付着性では全数が残存していた。すな
わち比較例1では、機械的特性は良好であるが、光学的
特性は劣っていた。
【0066】
【比較例2】高屈折率層として、粒径10nmの酸化チ
タン微粒子のコロイド懸濁液(メタノール溶媒中に酸化
チタン微粒子を20重量部含有させた物)80重量部、
γ−アシノプロピルトリエトキシシラン4重量部、エタ
ノール16重量部からなる溶液を調製後、さらにiso
−プロパノールとn−ブタノールが1:1の割合で混合
された溶媒で5倍濃度に希釈した物を用いた以外は、実
施例と同様にして、基板上にプライマー層、ハードコー
ト層、高屈折率層、低屈折率層と順次積層した。ただし
この比較例2においては、硬化後の高屈折率層の反射率
より求めた屈折率は1.70、実際の膜厚は87nmで
あった。
タン微粒子のコロイド懸濁液(メタノール溶媒中に酸化
チタン微粒子を20重量部含有させた物)80重量部、
γ−アシノプロピルトリエトキシシラン4重量部、エタ
ノール16重量部からなる溶液を調製後、さらにiso
−プロパノールとn−ブタノールが1:1の割合で混合
された溶媒で5倍濃度に希釈した物を用いた以外は、実
施例と同様にして、基板上にプライマー層、ハードコー
ト層、高屈折率層、低屈折率層と順次積層した。ただし
この比較例2においては、硬化後の高屈折率層の反射率
より求めた屈折率は1.70、実際の膜厚は87nmで
あった。
【0067】こうして得られた低反射積層体では、反射
干渉色は赤紫色であり、波長550nmにおける全光線
反射率は0.7%であった。一方鉛筆硬度はH、耐擦傷
性では往復方向の幅1cm内の傷が10本以上あり、さ
らに付着性では残存数は55であった。すなわち比較例
2では、光学的特性は良好であるが、機械的特性は劣っ
ていた。
干渉色は赤紫色であり、波長550nmにおける全光線
反射率は0.7%であった。一方鉛筆硬度はH、耐擦傷
性では往復方向の幅1cm内の傷が10本以上あり、さ
らに付着性では残存数は55であった。すなわち比較例
2では、光学的特性は良好であるが、機械的特性は劣っ
ていた。
【0068】
【発明の効果】実施例と比較例1と2との比較から明か
なとおり、本発明により従来の金属アルコラートや金属
微粒子を用いた場合に比べ、反射率が低くかつ硬度耐擦
傷性、付着性に優れた低反射積層を、生産性良く得るこ
とが可能となった。すなわち本発明によって、広幅のフ
ィルムに液状の材料を塗布して硬化させることで表面反
射率を低下させる膜を形成する方法に関して、光学的特
性に優れさらには機械的特性にも優れた低反射積層体を
生産性良く得ることことができる。
なとおり、本発明により従来の金属アルコラートや金属
微粒子を用いた場合に比べ、反射率が低くかつ硬度耐擦
傷性、付着性に優れた低反射積層を、生産性良く得るこ
とが可能となった。すなわち本発明によって、広幅のフ
ィルムに液状の材料を塗布して硬化させることで表面反
射率を低下させる膜を形成する方法に関して、光学的特
性に優れさらには機械的特性にも優れた低反射積層体を
生産性良く得ることことができる。
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(56)参考文献 特開 平6−186401(JP,A)
特開 平3−256001(JP,A)
特開 平2−160201(JP,A)
特開 昭60−23036(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G02B 1/10 - 1/12
Claims (6)
- 【請求項1】 有機重合体フィルムよりなる基板の少な
くとも一方の面上にハードコート層を設け、さらに基板
より屈折率の高い高屈折率層と基板より屈折率の低い低
屈折率層とを、ハードコート層上にこの順に設け、その
際に高屈折率層と低屈折率層との光学膜厚は光干渉効果
によって光の反射率が低くなるように選択して構成する
低反射積層体の製造方法において、高屈折率層はチタニ
ウムアルコキシドおよび/またはジルコニウムアルコキ
シドによる塗液を、ハードコート層上に塗布した上で加
水分解および加熱により形成し、低屈折率層は熱硬化型
のシリコン系樹脂による塗液を、高屈折率層上に塗布し
た上で加熱硬化により形成するものであり、かつ高屈折
率層を形成する塗液は、炭素数5以上の炭化水素と炭素
数3以上のアルコールとをアルコールの比率が10〜9
0重量%の割合で混合した溶媒に、アルコキシ基の炭素
数が2〜6のチタニウムアルコキシドおよび/またはジ
ルコニウムアルコキシドを溶かしたものであることを特
徴とする低反射積層体の製造方法。 - 【請求項2】 ハードコート層は、熱硬化型のシリコン
系材料および/または有機ポリマー、あるいは紫外線硬
化型の樹脂を材料として、屈折率が1.42〜1.6
5、かつ膜厚が3〜20μmになるように形成すること
を特徴とする請求項1記載の低反射積層体の製造方法。 - 【請求項3】 高屈折率層は、屈折率が1.70以上に
なるように形成することを特徴とする請求項1〜2のい
ずれかに記載の低反射積層体の製造方法。 - 【請求項4】 低屈折率層は、下記一般式(a)〜
(h) 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 (ただし式中のR1 とR3 とR4 は脂肪族あるいは芳香
族炭化水素基、R2 はエポキシ基、シアノ基、メタクリ
ル基、ビニル基、メルカプト基のいずれかを少なくとも
含む有機基、Xはハロゲン原子)のいずれかで示される
有機ケイ素化合物および/またはコロイダルシリカを含
む塗液を用いて、屈折率が1.53以下、かつ膜厚が7
0〜120nmになるように形成することを特徴とする
請求項1〜3いずれかに記載の低反射積層体の製造方
法。 - 【請求項5】 屈折率が1.55〜1.70で膜厚が7
0〜120nmの中屈折率層を、ハードコート層と高屈
折率層との間にも設けることを特徴とする請求項1〜4
のいずれかに記載の低反射積層体の製造方法。 - 【請求項6】 基板としては、リターデーションが30
nm以下の透明な有機重合体フィルムを用いることを特
徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の低反射積層体
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31813193A JP3361868B2 (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 低反射積層体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31813193A JP3361868B2 (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 低反射積層体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07174901A JPH07174901A (ja) | 1995-07-14 |
JP3361868B2 true JP3361868B2 (ja) | 2003-01-07 |
Family
ID=18095857
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31813193A Expired - Fee Related JP3361868B2 (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 低反射積層体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3361868B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2003005069A1 (ja) * | 2001-07-05 | 2004-10-28 | 帝人デュポンフィルム株式会社 | 反射防止フィルムおよびその製造法 |
JP2003039586A (ja) * | 2001-08-03 | 2003-02-13 | Dainippon Printing Co Ltd | 低反射帯電防止性ハードコートフィルム |
JP4503216B2 (ja) * | 2002-03-29 | 2010-07-14 | リンテック株式会社 | 光学用ハードコートフィルム |
JP4632403B2 (ja) * | 2004-03-26 | 2011-02-16 | 大日本印刷株式会社 | 反射防止フィルム |
CN101134872B (zh) * | 2006-08-28 | 2012-08-15 | 东海光学株式会社 | 硬涂层组合物和塑料光学制品 |
JP5598892B2 (ja) * | 2008-04-21 | 2014-10-01 | 大日本塗料株式会社 | 積層透明膜 |
-
1993
- 1993-12-17 JP JP31813193A patent/JP3361868B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH07174901A (ja) | 1995-07-14 |
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